JP2024063593A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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俊博 森
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Abstract

【課題】触媒の劣化度合いに関わらず、触媒の活性発現時期を精度良く推定する。【解決手段】内燃機関の制御装置は、触媒20の活性発現時期を推定する触媒状態推定部62を備える。触媒状態推定部は、触媒に流入する流入排気ガスの空燃比を取得し、流入排気ガスの空燃比が理論空燃比ではないときの排気センサの出力に基づいて触媒の活性が発現したか否かを判定する。【選択図】図6

Description

本発明は内燃機関の制御装置に関する。
従来、触媒を内燃機関の排気通路に配置し、排気ガス中のHC、CO、NOx等を触媒において浄化することが知られている(例えば特許文献1~3)。
触媒では、触媒の温度が上昇して触媒の活性が発現した後に、排気浄化性能が十分に発揮される。このため、通常、触媒の活性発現時期を推定し、活性発現時期から空燃比制御が実行される。特許文献1~3に記載の内燃機関では、触媒の温度に基づいて、触媒の活性発現時期が推定される。
特開2016-084800号公報 特開2005-188476号公報 特開2002-155784号公報
しかしながら、触媒の温度の推定精度又は検出精度が低いときには、触媒の温度に基づいて推定される触媒の活性発現時期に誤差が生じる。また、触媒の実際の温度を取得可能であったとしても、触媒の劣化度合いに応じて、触媒の活性が発現する温度が変動するため、必ずしも触媒の活性発現時期を正確に特定できるとは限らない。したがって、触媒の活性発現時期を推定する手法には改善の余地がある。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、触媒の劣化度合いに関わらず、触媒の活性発現時期を精度良く推定することにある。
本開示の要旨は以下のとおりである。
(1)排気通路に配置された触媒と、該触媒の上流側端部よりも下流側に配置された排気センサとを備える内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、前記触媒の活性発現時期を推定する触媒状態推定部を備え、前記触媒状態推定部は、前記触媒に流入する流入排気ガスの空燃比を取得し、該流入排気ガスの空燃比が理論空燃比ではないときの前記排気センサの出力に基づいて前記触媒の活性が発現したか否かを判定する、内燃機関の制御装置。
(2)前記内燃機関は、前記触媒の上流側の前記排気通路に配置された上流側空燃比センサを更に備え、前記触媒状態推定部は前記上流側空燃比センサの出力に基づいて前記流入排気ガスの空燃比を取得する、上記(1)に記載の内燃機関の制御装置。
(3)前記排気センサは下流側空燃比センサであり、前記触媒状態推定部は、前記流入排気ガスの空燃比が理論空燃比ではない場合に、前記下流側空燃比センサの出力空燃比が、該流入排気ガスの空燃比よりも理論空燃比に近い値に収束したときに、前記触媒の活性が発現したと判定する、上記(1)又は(2)に記載の内燃機関の制御装置。
(4)前記触媒の劣化を検出する劣化検出部を更に備え、前記劣化検出部は、所定パラメータが所定の閾値に達するまでに前記触媒の活性が発現したと判定されない場合には、該触媒が劣化していると判定する、上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
本発明によれば、触媒の劣化度合いに関わらず、触媒の活性発現時期を精度良く推定することができる。
図1は、本発明の第一実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用される内燃機関を概略的に示す図である。 図2は、三元触媒の浄化特性の一例を示す図である。 図3は、下流側空燃比センサの部分断面図である。 図4は、下流側空燃比センサにおける排気ガスの空燃比とセンサ素子の出力電流との関係を示す図である。 図5は、第一実施形態におけるECUの機能ブロック図である。 図6は、内燃機関の始動後の各種パラメータのタイムチャートである。 図7は、第一実施形態における触媒活性推定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図8は、本発明の第二実施形態におけるECUの機能ブロック図である。 図9Aは、第二実施形態における触媒活性推定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図9Bは、第二実施形態における触媒活性推定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<第一実施形態>
最初に図1~図7を参照して、本発明の第一実施形態について説明する。
<内燃機関全体の説明>
図1は、本発明の第一実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用される内燃機関を概略的に示す図である。図1に示される内燃機関は火花点火式内燃機関である。内燃機関は、車両に搭載され、車両の動力源として用いられる。
内燃機関は、シリンダブロック2及びシリンダヘッド4を含む機関本体1を備える。シリンダブロック2の内部には、複数(例えば4つ)の気筒が形成される。各気筒には、気筒の軸線方向に往復運動するピストン3が配置される。ピストン3とシリンダヘッド4との間には燃焼室5が形成される。
シリンダヘッド4には吸気ポート7及び排気ポート9が形成される。吸気ポート7及び排気ポート9はそれぞれ燃焼室5に接続される。
また、内燃機関は、シリンダヘッド4内に配置された吸気弁6及び排気弁8を備える。吸気弁6は吸気ポート7を開閉し、排気弁8は排気ポート9を開閉する。
また、内燃機関は点火プラグ10及び燃料噴射弁11を備える。点火プラグ10は、シリンダヘッド4の内壁面の中央部に配置され、点火信号に応じて火花を発生させる。燃料噴射弁11は、シリンダヘッド4の内壁面周辺部に配置され、噴射信号に応じて燃料を燃焼室5内に噴射する。本実施形態では、燃料噴射弁11に供給される燃料として、理論空燃比が14.6であるガソリンが用いられる。
また、内燃機関は、吸気マニホルド13、サージタンク14、吸気管15、エアクリーナ16及びスロットル弁18を備える。各気筒の吸気ポート7はそれぞれ対応する吸気マニホルド13を介してサージタンク14に連結され、サージタンク14は吸気管15を介してエアクリーナ16に連結される。吸気ポート7、吸気マニホルド13、サージタンク14、吸気管15等は、空気を燃焼室5に導く吸気通路を形成する。スロットル弁18は、サージタンク14とエアクリーナ16との間の吸気管15内に配置され、スロットル弁駆動アクチュエータ17(例えばDCモータ)によって駆動される。スロットル弁18は、スロットル弁駆動アクチュエータ17によって回動せしめられることで、その開度に応じて吸気通路の開口面積を変更することができる。
また、内燃機関は、排気マニホルド19、触媒20、ケーシング21及び排気管22を備える。各気筒の排気ポート9は排気マニホルド19に連結される。排気マニホルド19は、各排気ポート9に連結される複数の枝部と、これら枝部が集合した集合部とを有する。排気マニホルド19の集合部は、触媒20を内蔵したケーシング21に連結される。ケーシング21は排気管22に連結される。排気ポート9、排気マニホルド19、ケーシング21、排気管22等は、燃焼室5における混合気の燃焼によって生じた排気ガスを排出する排気通路を形成する。
また、内燃機関を搭載した車両には、電子制御ユニット(ECU)31が設けられる。図1に示されるように、ECU31は、デジタルコンピュータからなり、双方向性バス32を介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)33、ROM(リードオンリメモリ)34、CPU(マイクロプロセッサ)35、入力ポート36及び出力ポート37を備える。なお、本実施形態では、一つのECU31が設けられているが、機能に応じた複数のECUが設けられていてもよい。
ECU31は、車両又は内燃機関に設けられた各種センサの出力等に基づいて内燃機関の各種制御を実行する。このため、ECU31には、各種センサの出力が送信される。本実施形態では、エアフロメータ40、上流側空燃比センサ41、下流側空燃比センサ42、負荷センサ44及びクランク角センサ45の出力がECU31に送信される。
エアフロメータ40は、内燃機関の吸気通路、具体的にはスロットル弁18よりも上流側の吸気管15内に配置される。エアフロメータ40は、吸気通路を流れる空気の流量を検出する。エアフロメータ40はECU31に電気的に接続され、エアフロメータ40の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
上流側空燃比センサ41は、触媒20の上流側の排気通路、具体的には排気マニホルド19の集合部に配置される。上流側空燃比センサ41は、排気マニホルド19内を流れる排気ガス、すなわち内燃機関の気筒から排出されて触媒20に流入する排気ガスの空燃比を検出する。上流側空燃比センサ41はECU31に電気的に接続され、上流側空燃比センサ41の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
下流側空燃比センサ42は、触媒20の下流側の排気通路、具体的には排気管22に配置される。下流側空燃比センサ42は、排気管22内を流れる排気ガス、すなわち触媒20から流出する排気ガスの空燃比を検出する。下流側空燃比センサ42はECU31に電気的に接続され、下流側空燃比センサ42の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
負荷センサ44は、内燃機関を搭載した車両に設けられたアクセルペダル43に接続され、アクセルペダル43の踏み込み量を検出する。負荷センサ44はECU31に電気的に接続され、負荷センサ44の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。ECU31は負荷センサ44の出力に基づいて機関負荷を算出する。
クランク角センサ45は、内燃機関のクランクシャフトが所定角度(例えば10度)回転する毎に出力パルスを発生させる。クランク角センサ45はECU31に電気的に接続され、クランク角センサ45の出力は入力ポート36に入力される。ECU31はクランク角センサ45の出力に基づいて機関回転数を計算する。
一方、ECU31の出力ポート37は、対応する駆動回路39を介して、点火プラグ10、燃料噴射弁11及びスロットル弁駆動アクチュエータ17に接続され、ECU31はこれらを制御する。具体的には、ECU31は、点火プラグ10の点火時期、燃料噴射弁11から噴射される燃料の噴射時期及び噴射量、並びにスロットル弁18の開度を制御する。
なお、上述した内燃機関は、ガソリンを燃料とする無過給内燃機関であるが、内燃機関の構成は、上記構成に限定されるものではない。したがって、気筒配列、燃料の噴射態様、吸排気系の構成、動弁機構の構成、過給器の有無のような内燃機関の具体的な構成は、図1に示した構成と異なっていてもよい。例えば、燃料噴射弁11は、吸気ポート7内に燃料を噴射するように配置されてもよい。また、排気通路から吸気通路にEGRガスを還流させるための構成が設けられていてもよい。
<触媒の説明>
触媒20は、内燃機関の排気通路に配置され、排気通路を流れる排気ガスを浄化するように構成される。本実施形態では、触媒20は、酸素を吸蔵可能であり、例えば、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)を同時に浄化可能な三元触媒である。触媒20は、セラミック又は金属から成る担体(基材)と、触媒作用を有する貴金属(例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等)と、酸素吸蔵能力を有する助触媒(例えば、セリア(CeO2)等)とを有する。貴金属及び助触媒は担体に担持される。
図2は、三元触媒の浄化特性の一例を示す図である。図2に示されるように、三元触媒によるHC、CO及びNOxの浄化率は、三元触媒に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比近傍領域(図2における浄化ウィンドウA)にあるときに非常に高くなる。したがって、触媒20は、排気ガスの空燃比が理論空燃比近傍に維持されているときに、HC、CO及びNOxを効果的に浄化することができる。
また、触媒20は助触媒によって排気ガスの空燃比に応じて酸素を吸蔵し又は放出する。具体的には、触媒20は、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンであるときには、排気ガス中の過剰な酸素を吸蔵する。一方、触媒20は、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチであるときには、HC及びCOを酸化させるのに不足している酸素を放出する。この結果、排気ガスの空燃比が理論空燃比から若干ずれた場合であっても、触媒20の表面上における空燃比が理論空燃比近傍に維持され、触媒20においてHC、CO及びNOxが効果的に浄化される。
<空燃比センサの説明>
内燃機関は、排気ガス中の特定の成分を検出する排気センサとして、上流側空燃比センサ41及び下流側空燃比センサ42を備える。上流側空燃比センサ41及び下流側空燃比センサ42は内燃機関の排気通路に配置され、下流側空燃比センサ42は上流側空燃比センサ41の下流側に配置される。上流側空燃比センサ41及び下流側空燃比センサ42は、それぞれ、排気通路を流れる排気ガスの空燃比を検出するように構成される。
図3は、下流側空燃比センサ42の部分断面図である。下流側空燃比センサ42は公知の構成を有するため、以下、その構成について簡単に説明する。なお、上流側空燃比センサ41は下流側空燃比センサ42と同様の構成を有する。
下流側空燃比センサ42はセンサ素子411及びヒータ420を備える。本実施形態では、下流側空燃比センサ42は、複数の層を積層して構成された積層型空燃比センサである。図3に示されるように、センサ素子411は、固体電解質層412、拡散律速層413、第1不透過層414、第2不透過層415、排気側電極416及び大気側電極417を有する。固体電解質層412と拡散律速層413との間には被測ガス室418が形成され、固体電解質層412と第1不透過層414との間には大気室419が形成されている。
被測ガス室418には、拡散律速層413を介して排気ガスが被測ガスとして導入され、大気室419には大気が導入される。センサ素子411に電圧が印加されると、排気側電極416上の排気ガスの空燃比に応じて排気側電極416と大気側電極417との間を酸化物イオンが移動し、この結果、排気ガスの空燃比に応じてセンサ素子411の出力電流が変化する。
図4は、下流側空燃比センサ42における排気ガスの空燃比とセンサ素子411の出力電流Iとの関係を示す図である。図4の例では、0.45Vの電圧がセンサ素子411に印加されている。図4からわかるように、排気ガスの空燃比が理論空燃比であるときに、出力電流Iはゼロとなる。また、下流側空燃比センサ42では、排気ガスの酸素濃度が高いほど、すなわち排気ガスの空燃比がリーンであるほど、出力電流Iが大きくなる。したがって、下流側空燃比センサ42及び下流側空燃比センサ42と同様の構成を有する上流側空燃比センサ41は、それぞれ、排気ガスの空燃比を連続的に(リニアに)検出することができる。
なお、本実施形態では、上流側空燃比センサ41及び下流側空燃比センサ42として、限界電流式の空燃比センサを用いている。しかしながら、排気ガスの空燃比に対して出力電流がリニアに変化するものであれば、上流側空燃比センサ41及び下流側空燃比センサ42として、限界電流式ではない空燃比センサが用いられてもよい。また、上流側空燃比センサ41と下流側空燃比センサ42とは互いに異なる構造の空燃比センサであってもよい。
<内燃機関の制御装置>
本実施形態では、図1に示されるECU31が内燃機関の制御装置として機能する。図5は、第一実施形態におけるECU31の機能ブロック図である。本実施形態では、ECU31は空燃比制御部61及び触媒状態推定部62を有する。空燃比制御部61及び触媒状態推定部62は、ECU31のROM34に記憶されたプログラムをECU31のCPU35が実行することによって実現される機能モジュールである。
空燃比制御部61は、触媒20に流入する排気ガス(以下、「流入排気ガス」という)の空燃比を制御する。本実施形態では、空燃比制御部61は上流側空燃比センサ41及び下流側空燃比センサ42の出力に基づいて流入排気ガスの空燃比を制御する。具体的には、空燃比制御部61は、下流側空燃比センサ42の出力に基づいて流入排気ガスの目標空燃比を設定し、上流側空燃比センサ41の出力空燃比が目標空燃比に一致するように、燃焼室5への燃料供給量をフィードバック制御する。ここで、「出力空燃比」とは、空燃比センサの出力値に相当する空燃比、すなわち空燃比センサによって検出される空燃比を意味する。
なお、空燃比制御部61は、上流側空燃比センサ41を用いることなく、流入排気ガスの空燃比が目標空燃比に一致するように、燃焼室5への燃料供給量を制御してもよい。この場合、上流側空燃比センサ41が内燃機関から省略され、空燃比制御部61は、燃焼室5に供給される燃料と空気との比率が目標空燃比に一致するように、吸入空気量、機関回転数及び目標空燃比から燃焼室5への燃料供給量を算出する。
ところで、触媒20では、触媒20の温度が上昇して触媒20の活性が発現した後に、排気浄化性能が十分に発揮される。このため、触媒状態推定部62が触媒20の活性発現時期を推定し、活性発現時期に達した時点から空燃比制御部61が空燃比制御を実行する。基本的に、触媒20の温度が所定の活性温度に達したときに、触媒20の活性が発現し、触媒20が活性状態になる。しかしながら、触媒20の劣化度合いに応じて、触媒20の活性が発現する温度が変動する。したがって、触媒20の温度が触媒20の活性の有無を正確に示すとは限らない。
一方、理論空燃比以外の空燃比の排気ガスが触媒20に流入する場合には、触媒20において排気ガスが浄化され、その浄化率は触媒20の活性度に応じて変化する。したがって、流入排気ガスの空燃比が理論空燃比ではないときに触媒20から流出する排気ガスの特性、すなわち流入排気ガスの空燃比が理論空燃比ではないときの下流側空燃比センサ42の出力は触媒20の活性度を示す。
そこで、本実施形態では、触媒状態推定部62は、流入排気ガスの空燃比を取得し、流入排気ガスの空燃比が理論空燃比ではないときの下流側空燃比センサ42の出力に基づいて触媒20の活性が発現したか否かを判定する。このことによって、触媒20の劣化度合いに関わらず、触媒20の活性発現時期を精度良く推定することができる。
本実施形態では、触媒状態推定部62は上流側空燃比センサ41の出力に基づいて流入排気ガスの空燃比を取得する。言い換えれば、触媒状態推定部62は、上流側空燃比センサ41によって検出された空燃比を流入排気ガスの空燃比として検出する。このことによって、流入排気ガスの空燃比が理論空燃比であるか否かを精度良く判定することができ、触媒20の活性発現時期を誤認することを抑制することができる。
触媒状態推定部62は、流入排気ガスの空燃比が理論空燃比でないときの下流側空燃比センサ42の出力が所定条件を満たしたときに、触媒20の活性が発現したと判定する。例えば、触媒状態推定部62は、流入排気ガスの空燃比が理論空燃比でない場合に、下流側空燃比センサ42の出力空燃比が、流入排気ガスの空燃比よりも理論空燃比に近い値に収束したときに、触媒20の活性が発現したと判定する。この場合、触媒状態推定部62は、例えば、下流側空燃比センサ42の出力空燃比が理論空燃比近傍領域に所定時間維持されたときに、下流側空燃比センサ42の出力空燃比が、流入排気ガスの空燃比よりも理論空燃比に近い値に収束したと判定する。理論空燃比近傍領域は、例えば、理論空燃比(14.6)よりも僅かにリッチな微リッチ空燃比(例えば14.55~14.58)と、理論空燃比(14.6)よりも僅かにリーンな微リーン空燃比(例えば14.62~14.65)との間の領域である。
<タイムチャートを用いた具体例の説明>
図6を参照して、下流側空燃比センサ42の出力に基づいて触媒20の活性発現時期を特定する手法の具体例について説明する。図6は、内燃機関の始動後の各種パラメータのタイムチャートである。図6には、各種パラメータとして、活性発現フラグF、上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFup、下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwn及び触媒20の温度が示されている。なお、活性発現フラグFは、内燃機関の始動後に触媒20の活性が発現したと判定されたときに1に設定されるフラグである。
図6の例では、時刻t0において、上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFup、すなわち流入排気ガスの空燃比が理論空燃比(14.6)よりもリッチな値になっている。このとき、触媒20の温度が低く、触媒20が活性状態に無いため、排気ガスが触媒20において浄化されない。このため、流入排気ガスと同様の排気ガスが触媒20から流出し、下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwnは上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFupとほぼ同じ値となる。
時刻t0の後、内燃機関の暖機により触媒20の温度が徐々に高くなり、触媒20において排気浄化作用が生じる。この結果、下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwnが、理論空燃比に向かって変化し、時刻t1において微リッチ空燃比AFsrichに達する。
時刻t1の後、下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwnは理論空燃比近傍領域(具体的には微リッチ空燃比AFsrichと理論空燃比との間)に維持され、時刻t1から所定時間T後の時刻t2までその状態が維持される。このため、時刻t2において、下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwnが、流入排気ガスの空燃比よりも理論空燃比に近い値に収束したと判定され、活性発現フラグFが1に設定される。
触媒20の活性が発現したと判定されると、時刻t2において空燃比制御が開始される。この例では、流入排気ガスの目標空燃比が理論空燃比に設定され、時刻t2の後、上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFupが理論空燃比に向かって変化する。
<触媒活性推定処理>
以下、図7のフローチャートを用いて、触媒20の活性発現時期を推定するための制御について詳細に説明する。図7は、第一実施形態における触媒活性推定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、内燃機関の始動後、ECU31によって所定の実行間隔で繰り返し実行される。
ステップS101において、触媒状態推定部62は、活性発現フラグFが1であるか否かを判定する。活性発現フラグFは、触媒20の活性が発現したと判定されたときに1に設定され、内燃機関が停止されるときにゼロにリセットされる。活性発現フラグFが1であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、活性発現フラグFがゼロであると判定された場合、本制御ルーチンはステップS102に進む。
ステップS102では、触媒状態推定部62は上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFupを取得する。次いで、ステップS103において、触媒状態推定部62は下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwnを取得する。
次いで、ステップS104において、触媒状態推定部62は同期時間nを算出する。同期時間nは、排気ガスが上流側空燃比センサ41から触媒20を通過して下流側空燃比センサ42に到達するのに要する時間に相当する。触媒状態推定部62は、例えば、エアフロメータ40の出力等に基づいて算出される排気ガスの流量に基づいて同期時間nを算出する。なお、同期時間nは、予め定められた固定値であってもよい。
次いで、ステップS105において、触媒状態推定部62は、上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFup(t-n)及び下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwn(t)が理論空燃比よりもリッチ又はリーンであるか否かを判定する。AFup(t-n)は、時刻tから同期時間nを減算した時刻における上流側空燃比センサ41の出力空燃比を意味し、AFdwn(t)は時刻tにおける下流側空燃比センサ42の出力空燃比を意味する。すなわち、AFup(t-n)及びAFdwn(t)は、同時期に気筒から排出された排気ガスの空燃比に相当する。
ステップS105において上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFup(t-n)及び下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwn(t)が理論空燃比よりもリッチ又はリーンであると判定された場合、本制御ルーチンはステップS106に進む。ステップS106では、触媒状態推定部62は、上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFup(t-n)が理論空燃比以外の空燃比であるか否かを判定する。具体的には、触媒状態推定部62は、上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFup(t-n)から14.6(理論空燃比)を減算した値の絶対値が所定のストイキ外判定値Mfrよりも大きいか否かを判定する。
ステップS106において、上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFup(t-n)から14.6を減算した値の絶対値が所定のストイキ外判定値Mfrよりも大きいと判定された場合、すなわち上流側空燃比センサ41の出力空燃比AFup(t-n)が理論空燃比以外の空燃比であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS107に進む。ステップS107では、触媒状態推定部62は、下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwn(t)が理論空燃比近傍領域内の値であるか否かを判定する。具体的には、触媒状態推定部62は、下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwn(t)から14.6(理論空燃比)を減算した値の絶対値が所定のストイキ内判定値Mrrよりも小さいか否かを判定する。ストイキ内判定値Mrrは、下流側空燃比センサ42の検出精度等を考慮して予め定められる。ストイキ外判定値Mfrはストイキ内判定値Mrr以上の値に設定される。
ステップS107において、下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwn(t)から14.6を減算した値の絶対値が所定のストイキ内判定値Mrrよりも小さいと判定された場合、すなわち下流側空燃比センサ42の出力空燃比AFdwn(t)が理論空燃比近傍領域内の値であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS108に進む。ステップS108では、触媒状態推定部62は収束判定カウンタiに1を加算して収束判定カウンタiを更新する。なお、収束判定カウンタiは、内燃機関が停止されるときにゼロにリセットされる。
次いで、ステップS109において、触媒状態推定部62は、収束判定カウンタiが収束判定値Jc以上であるか否かを判定する。収束判定値Jcは、予め定められ、図6の例における所定時間Tに相当する値である。収束判定カウンタiが収束判定値Jc未満であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、収束判定カウンタiが収束判定値Jc以上であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS110に進む。
ステップS110では、触媒状態推定部62は、触媒20の活性が発現したと判定し、活性発現フラグFを1に設定する。ステップS110の後、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS105、S106又はS107の判定が否定された場合、本制御ルーチンはステップS111に進む。ステップS111では、触媒状態推定部62は収束判定カウンタiをゼロにリセットする。ステップS111の後、本制御ルーチンは終了する。
<第二実施形態>
第二実施形態における内燃機関の制御装置は、以下に説明する点を除いて、基本的に第一実施形態における内燃機関の制御装置と同様である。このため、以下、本発明の第二実施形態について、第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図8は、本発明の第二実施形態におけるECU31の機能ブロック図である。第二実施形態では、ECU31は、空燃比制御部61及び触媒状態推定部62に加えて、劣化検出部63を有する。空燃比制御部61、触媒状態推定部62及び劣化検出部63は、ECU31のROM34に記憶されたプログラムをECU31のCPU35が実行することによって実現される機能モジュールである。
劣化検出部63は触媒20の劣化を検出する。具体的には、劣化検出部63は、所定パラメータが所定の閾値に達するまでに触媒20の活性が発現したと判定されない場合には、触媒20が劣化していると判定する。所定パラメータは、例えば、内燃機関が始動されてからの経過時間、積算吸入空気量等である。このことによって、触媒20が劣化した状態で使用され続けることを抑制することができる。
図9A及び9Bは、第二実施形態における触媒活性推定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、内燃機関の始動後、ECU31によって所定の実行間隔で繰り返し実行される。
ステップS201~S211は図7のステップS101~S111と同様に実行される。一方、ステップS211の後、又はステップS209において収束判定カウンタiが収束判定値Jc未満であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS212に進む。
ステップS212では、劣化検出部63は劣化判定カウンタkに1を加算して劣化判定カウンタkを更新する。なお、劣化判定カウンタkは、内燃機関が停止されるときにゼロにリセットされる。
次いで、ステップS213において、触媒状態推定部62は、劣化判定カウンタkが劣化判定値Jd以上であるか否かを判定する。劣化判定値Jdは、収束判定値Jcよりも大きな値として予め定められる。劣化判定カウンタkが劣化判定値Jd未満であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、劣化判定カウンタkが劣化判定値Jd以上であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS214に進む。
ステップS214では、劣化検出部63は、触媒20が劣化していると判定する。このとき、劣化検出部63は、内燃機関を搭載した車両に設けられた警告灯を点灯させてもよい。また、劣化検出部63は、触媒20の劣化に対応する故障コードをECU31のメモリ(ROM34又はRAM33)又は他の記憶装置に記憶させてもよい。ステップS214の後、本制御ルーチンは終了する。
<その他の実施形態>
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。例えば、空燃比制御部61は、触媒20の活性が発現されたと判定されるまでの間、流入排気ガスの空燃比が理論空燃比以外の空燃比になるように、流入排気ガスの目標空燃比を理論空燃比よりもリーン又はリッチな初期目標値に設定してもよい。
また、下流側空燃比センサ42は、触媒20の上流側端部よりも下流側に配置されていれば、触媒20の内部に配置されていてもよい。また、上流側空燃比センサ41及び下流側空燃比センサ42の代わりに、上流側NOxセンサ及び下流側NOxセンサが用いられてもよい。この場合、例えば、触媒状態推定部62は、下流側NOxセンサによって検出されたNOxの量が上流側NOxセンサによって検出されたNOxの量よりも少ない状態が維持されたときに、触媒20の活性が発現したと判定する。
また、上流側空燃比センサ41が省略され、触媒状態推定部62は例えば流入排気ガスの目標空燃比を流入排気ガスの空燃比として取得してもよい。
20 触媒
22 排気管
31 電子制御ユニット(ECU)
42 下流側空燃比センサ
62 触媒状態推定部

Claims (4)

  1. 排気通路に配置された触媒と、該触媒の上流側端部よりも下流側に配置された排気センサとを備える内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、
    前記触媒の活性発現時期を推定する触媒状態推定部を備え、
    前記触媒状態推定部は、前記触媒に流入する流入排気ガスの空燃比を取得し、該流入排気ガスの空燃比が理論空燃比ではないときの前記排気センサの出力に基づいて前記触媒の活性が発現したか否かを判定する、内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関は、前記触媒の上流側の前記排気通路に配置された上流側空燃比センサを更に備え、
    前記触媒状態推定部は前記上流側空燃比センサの出力に基づいて前記流入排気ガスの空燃比を取得する、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記排気センサは下流側空燃比センサであり、
    前記触媒状態推定部は、前記流入排気ガスの空燃比が理論空燃比ではない場合に、前記下流側空燃比センサの出力空燃比が、該流入排気ガスの空燃比よりも理論空燃比に近い値に収束したときに、前記触媒の活性が発現したと判定する、請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記触媒の劣化を検出する劣化検出部を更に備え、
    前記劣化検出部は、所定パラメータが所定の閾値に達するまでに前記触媒の活性が発現したと判定されない場合には、該触媒が劣化していると判定する、請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
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