JP2024063368A - 接続材料、接続構造体、及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

接続材料、接続構造体、及び接続構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた接続信頼性及びリペア性を得ることができる接続材料、接続構造体、及び接続構造体の製造方法を提供する。【解決手段】接続材料は、イオン重合性化合物と、イオン重合開始剤と、カプロラクトン誘導体とを含有し、カプロラクトン誘導体の含有量が、イオン重合性化合物とカプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~40質量部である。これにより、硬化物のガラス転移温度を調整可能とし、優れた接続信頼性及びリペア性を得ることができる。【選択図】図2

Description

本技術は、例えばCOG(Chip On Glass)用途の接続材料、並びに、これを用いた接続構造体、及び接続構造体の製造方法に関する。
従来、例えばLCD(Liquid Crystal Display)ドライバIC(Integrated Circuit)をディスプレイパネルに接続させる接続材料において、高信頼性を維持するため高弾性率、高ガラス転移温度(Tg)という特性を得るため、例えばエポキシ化合物、オキセタン化合物などが採用されている。一方で、高価なディスプレイパネルやドライバICなどの部材を再利用するために、硬化後の接続材料を容易に除去できるリペア性も求められる(例えば、特許文献1-4参照。)。
しかしながら、例えばカチオン重合によるエポキシ樹脂硬化物は、高弾性率、高ガラス転移温度(Tg)という特性のため、除去が困難である。一般的に、硬化物のガラス転移温度を低くすることでリペア性が向上するが、同時に接続信頼性の低下が懸念されるため、優れた接続信頼性及びリペア性を両立させることは困難である。
特開2016-079313号公報 特開2010-102859号公報 特開平10-204153号公報 特開2001-093939号公報
本技術は、前述した課題を解決するものであり、優れた接続信頼性及びリペア性を得ることができる接続材料、接続構造体、及び接続構造体の製造方法を提供する。
本発明者らは、鋭意研究を進めた結果、下記接続材料、接続構造体、及び接続構造体の製造方法が上記目的を達成できることを見出し、本技術を完成した。
[1]
イオン重合性化合物と、イオン重合開始剤と、カプロラクトン誘導体とを含有し、
前記カプロラクトン誘導体の含有量が、前記イオン重合性化合物と前記カプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~40質量部である接続材料。
[2]
前記カプロラクトン誘導体の含有量が、前記イオン重合性化合物と前記カプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~25質量部である[1]記載の接続材料。
[3]
当該接続材料の硬化後のガラス転移温度が、170~195℃である[1]記載の接続材料。
[4]
熱可塑性樹脂と、絶縁性フィラーとをさらに含有し、
前記イオン重合性化合物と前記カプロラクトン誘導体との合計の含有量が、10~50wt%である[1]記載の接続材料。
[5]
前記イオン重合性化合物が、エポキシ化合物、又はオキセタン化合物を含み、
前記イオン重合開始剤が、カチオン重合開始剤である[1]記載の接続材料。
[6]
前記カプロラクトン誘導体の1官能基当たりの分子量が、100~3000である[1]記載の接続材料。
[7]
前記カプロラクトン誘導体の1官能基当たりの分子量が、100~1000である[1]記載の接続材料。
[8]
前記カプロラクトン誘導体が、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、及びポリカプロラクトンテトラオールからなる群から選択される1種以上である[1]記載の接続材料。
[9]
導電粒子をさらに含有する[1]記載の接続材料。
[10]
第1の電子部品と、第2の電子部品と、前記第1の電子部品と前記第2の電子部品とが接着された接着硬化膜とを備え、
前記接着硬化膜は、イオン重合性化合物と、イオン重合開始剤と、カプロラクトン誘導体とを含有し、前記カプロラクトン誘導体の含有量が、前記イオン重合性化合物と前記カプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~40質量部である接続材料が硬化してなる接続構造体。
[11]
前記接続材料が、導電粒子をさらに含有する[10]記載の接続構造体。
[12]
イオン重合性化合物と、イオン重合開始剤と、カプロラクトン誘導体とを含有し、前記カプロラクトン誘導体の含有量が、前記イオン重合性化合物と前記カプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~40質量部である接続材料を介して第1の電子部品と第2の電子部品とを配置する配置工程と、
圧着ツールにより前記第2の電子部品を前記第1の電子部品に圧着させるとともに、前記接続材料を硬化させる硬化工程と
を有する接続構造体の製造方法。
[13]
前記接続材料が、導電粒子をさらに含有する[12]記載の接続構造体の製造方法。
本技術によれば、優れた接続信頼性及びリペア性を得ることができる。
図1(A)は、イオン重合性化合物のカチオン重合後の架橋構造を説明するための図であり、図1(B)は、イオン重合性化合物及びカプロラクトン誘導体のイオン重合後の架橋構造を説明するための図である。 図2は、本実施の形態に係る接続構造体の製造方法を説明するための図であり、図2(A)は、配置工程(S1)を示し、図2(B)は、硬化工程(S2)を示す。 図3は、カプロラクトン誘導体の含有量に対するガラス転移温度(Tg)を示すグラフである。
以下、本技術の実施の形態について、図面を参照しながら下記順序にて詳細に説明する。
1.接続材料
2.接続構造体及び接続構造体の製造方法
3.実施例
<1.接続材料>
本実施の形態に係る接続材料は、イオン重合性化合物と、イオン重合開始剤と、カプロラクトン誘導体とを含有する。接続材料は、フィルム状、又はペースト状のいずれであってもよい。取り扱いのし易さからはフィルム状であることが好ましく、コストの面からはペースト状であることが好ましい。また、接続材料の硬化型としては、熱硬化型、光硬化型、光熱併用硬化型などが挙げられ、用途に応じて適宜選択することができる。また、接続材料のイオン重合型としては、カチオン重合又はアニオン重合を用途に応じて適宜選択することができる。
(イオン重合性化合物)
イオン重合性化合物としては、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物などが挙られる。イオン重合性化合物は、硬化反応により架橋構造を得るために、末端に2以上5以下のエポキシ基を有することが好ましい。
エポキシ化合物は、末端に2個以上5以下のエポキシ基を有することが好ましく、例えば、脂環式エポキシ化合物、グリシジルエーテル型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、ノボラックフェノール型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物などの中から1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。シクロアルケンオキサイド構造を有する脂環式エポキシ化合物の具体例としては、例えば(株)ダイセルの製品名「セロキサイド8010((3,3’,4,4’-ジエポキシ)ビシクロヘキシル)」、「セロキサイド2021P(3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)」などを挙げることができる。
オキセタン化合物は、末端に2個以上5以下のオキセタン基を有することが好ましく、例えば、ビフェニル型オキセタン化合物、キシリレン型オキセタン化合物、シルセスキオキサン型オキセタン化合物、エーテル型オキセタン化合物、フェノールノボラック型オキセタン化合物、シリケート型オキセタン化合物などの中から1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。ビフェニル型のオキセタン化合物の具体例としては、宇部興産(株)の製品名「OXBP(4,4’-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メチル]ビフェニル)」などを挙げることができる。
イオン重合性化合物の含有量は、例えば樹脂成分であるバインダーの11~48wt%とすることが好ましく、15~43wt%とすることがより好ましく、19~38wt%とすることがさらに好ましい。カチオン重合性化合物の含有量が多すぎると硬化収縮が大きくなる傾向にある。
イオン重合開始剤としては、カチオン重合又はアニオン重合のイオン重合型に応じて、カチオン重合開始剤又はアニオン重合開始剤が用いられる。
(カチオン重合開始剤)
カチオン重合開始剤は、例えば、スルホニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩などのオニウム塩タイプの酸発生剤などの中から1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、保管ライフ性を向上させるため、第4級アンモニウム塩系熱酸発生剤を用いることが好ましい。第4級アンモニウム塩系熱酸発生剤としては、第4級アンモニウムカチオンと、6フッ化アンチモン酸アニオン、6フッ化リン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、パーフルオロブタンスルホン酸アニオン、ジノニルナフタレンスルホン酸アニオン、ジノニルナフタレンスルホン酸アニオン、p-トルエンスルホン酸アニオン、ドデシルベンゼンスルホン酸アニオン、またはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートアニオンとの塩等を挙げることができる。また、第4級アンモニウムカチオンとしては、NR で表されるカチオンを挙げることができる。ここで、R、R、R及びRは、直鎖、分岐鎖または環状の炭素数1~12のアルキル基またはアリール基であり、それぞれ水酸基、ハロゲン、アルコキシル基、アミノ基、エステル基等を有していてもよい。第4級アンモニウム塩系熱酸発生剤としては、キングインダストリーズ社の製品名「K-PURE CXC-1821」などを挙げることができる。
(アニオン重合開始剤)
アニオン重合開始剤は、例えば、有機酸ジヒドラジド、ジシアンジアミド、アミン化合物、ポリアミドアミン化合物、シアナートエステル化合物、フェノール樹脂、酸無水物、カルボン酸、三級アミン化合物、イミダゾール、ルイス酸、ブレンステッド酸塩、ポリメルカプタン系硬化剤、ユリア樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物などの中から1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、イミダゾール変性体を核としその表面をポリウレタンで被覆してなるマイクロカプセル型潜在性硬化剤を用いることが好ましい。市場で入手可能な具体例としては、旭化成イーマテリアルズ(株)の商品名「ノバキュア3941HP」などを挙げることができる。
イオン重合開始剤の含有量は、例えば樹脂成分であるバインダーの1~20wt%とすることが好ましく、3~15wt%とすることがより好ましく、5~10wt%とすることがさらに好ましい。
(カプロラクトン誘導体)
カプロラクトン誘導体は、例えば、εカプロラクトンをアルコール化合物と開環重合させたポリカプロラクトンポリオールであり、末端に2以上の水酸基を有することが好ましい。ポリカプロラクトンポリオールとしては、例えば、末端に2つの水酸基を有するポリカプロラクトンジオール、末端に3つの水酸基を有するポリカプロラクトントリオール、末端に4つの水酸基を有するポリカプロラクトンテトラオールなどが挙げられ、これらの中から1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。ポリカプロラクトンポリオールの具体例としては、例えば(株)ダイセルの製品名「プラクセル」シリーズなどを挙げることができる。
カプロラクトン誘導体の1官能基当たりの分子量は、好ましくは100~3000、より好ましくは100~2000、さらに好ましくは100~1000である。カプロラクトン誘導体の1官能基当たりの分子量が小さくなると、カプロラクトン誘導体の含有量に対するガラス転移温度(Tg)の変化量が大きくなる傾向にある。
イオン重合性化合物とカプロラクトン誘導体との合計の含有量は、例えば樹脂成分であるバインダーの15~50wt%とすることが好ましく、20~45wt%とすることがより好ましく、25~40wt%とすることがさらに好ましい。また、カプロラクトン誘導体の含有量は、イオン重合性化合物とカプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して好ましくは5~40質量部、より好ましくは5~30質量部、さらに好ましくは5~25質量部である。イオン重合性化合物とカプロラクトン誘導体との合計100質量部に対してカプロラクトン誘導体の含有量を増加させると、ガラス転移温度(Tg)が低下する傾向にあり、リペア性が向上する傾向にある。
また、カプロラクトン誘導体の含有量は、例えば樹脂成分であるバインダーの1~10wt%とすることが好ましく、1~8wt%とすることがより好ましく、2~6wt%とすることがさらに好ましい。カプロラクトン誘導体は、少量の添加でガラス転移温度(Tg)の緻密なコントロールが可能となる。
接続材料の硬化後のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは150~195℃、より好ましくは155~195℃、さらに好ましくは160~195℃である。ガラス転移温度(Tg)が高いほど、優れた接続信頼性が得られる傾向にある。
図1(A)は、イオン重合性化合物のカチオン重合後の架橋構造を説明するための図であり、図1(B)は、イオン重合性化合物及びカプロラクトン誘導体のイオン重合後の架橋構造を説明するための図である。図1(A)に示すように、イオン重合性化合物のカチオン重合後の架橋構造は、(a)エポキシ化合物やオキセタン化合物由来のネットワークで構成される。一方、図1(A)に示すように、イオン重合性化合物及びカプロラクトン誘導体のイオン重合後の架橋構造は、(a)エポキシ化合物やオキセタン化合物由来のネットワーク内に(b)ポリカプロラクトンポリオールが取り込まれて構成される。
一般的に架橋構造が密になるほど硬化物のTg及び弾性率は高くなるが、カプロラクトン誘導体は、末端に水酸基を持っているため、イオン重合反応の際にモノマーとして反応し、架橋構造に取り込まれる。カプロラクトン誘導体は、柔軟な長鎖アルキル構造を有する架橋密度を下げる作用があるため、少量の添加でTgを下げることができ、緻密なTgコントロールが可能となり、優れた接続信頼性及びリペア性の両立が可能となる。
(ポリマー)
接続材料は、膜形成性、接続信頼性などを向上させるために、バインダーとしてポリマーをさらに含有してもよい。ポリマーとしては、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、フルオレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンスルフィド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネートなどが挙げられ、これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、膜形成性、接続信頼性等の観点から熱可塑性樹脂であるフェノキシ樹脂を用いることが好ましい。フェノキシ樹脂は、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンより合成されるポリヒドロキシポリエーテルである。フェノキシ樹脂の具体例としては、新日鐵住金化学(株)の製品名「FX293」、「YP50」、「YP70」などを挙げることができる。なお、Tgを下げる方法として柔軟骨格を有するポリマーを使用する方法が考えられるが、ポリマーは、膜形成性、接続信頼性などのいろいろな物性に影響を与えるため、これらの物性を考慮しながら、ポリマーの選択によりTgを緻密にコントロールすることは困難である。
ポリマーの含有量は、例えば樹脂成分であるバインダーの10~50wt%とすることが好ましく、15~45wt%とすることがより好ましく、20~30wt%とすることがより好ましい。
(絶縁性フィラー)
接続材料は、最低溶融粘度を調整するため、バインダーとして絶縁性フィラーをさらに含有してもよい。絶縁性フィラーとしては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機フィラー、アクリルゴム、シリコーンなどの有機フィラーが挙げられ、これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、シリカを用いることが好ましい。シリカの具体例としては、日本アエロジル(株)の製品名「AEROSIL R202」、(株)アドマテックスの製品名「アドマナノ」などを挙げることができる。
絶縁性フィラーの含有量は、例えば樹脂成分であるバインダーの5~60wt%であることが好ましく、10~55wt%であることがより好ましく、20~50wt%であることがさらに好ましい。フィラーの含有量が多いと最低溶融粘度が高くなる傾向にあり、フィラーの含有量が少ないと最低溶融粘度が低くなる傾向にある。また、フィラーの平均粒子径は、好ましくは1~500nm、より好ましくは10~300nm、さらに好ましくは20~100nmである。
(シランカップリング剤)
接続材料は、無機材料との界面における接着性を向上させるために、バインダーとしてシランカップリング剤をさらに含有してもよい。シランカップリング剤としては、エポキシ系、メタクリロキシ系、アミノ系、ビニル系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系などが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を込み合わせて用いてもよい。エポキシ系シランカップリング剤の具体例としては、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(合)の製品名「A-187」、信越化学工業(株)の製品名「KBM-4803」などを挙げることができる。
シランカップリング剤の含有量は、例えば樹脂成分であるバインダーの0.1~10wt%であることが好ましく、0.1~5wt%であることがより好ましく、0.5~3wt%であることがさらに好ましい。
(導電性接着剤)
接続材料は、バインダー中に導電粒子を含有する導電性接着剤であってもよい。導電性接着剤は、フィルム状の導電性フィルム、又はペースト状の導電性ペーストのいずれであってもよい。また、導電接着剤は、異方性導電接着剤として用いることもできる。異方性導電接着剤は、フィルム状の異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)、又はペースト状の異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic conductive paste)のいずれであってもよい。取り扱いのし易さからはフィルム状であることが好ましく、コストの面からはペースト状であることが好ましい。
導電粒子としては、公知の異方性導電フィルムにおいて使用されているものを適宜選択して使用することができる。例えば、ニッケル(融点 1455℃)、銅(融点 1085℃)、銀(融点 961.8℃)、金(融点 1064℃)、パラジウム(融点 1555℃)、錫(融点 231.9℃)、ホウ化ニッケル(融点 1230℃)、ルテニウム(融点 2334℃)、錫合金であるはんだ等の金属粒子が挙げられる。また、例えば、金属粒子の表面をニッケル、銅、銀、金、パラジウム、錫、ホウ化ニッケル、ルテニウムなどの金属で被覆された金属被覆金属粒子などが挙げられる。また、例えば、ポリアミド、ポリベンゾグアナミン、スチレン及びジビニルベンゼンから選ばれる少なくとも1種のモノマーをモノマー単位として含むポリマー等の樹脂粒子の表面をニッケル、銅、銀、金、パラジウム、錫、ホウ化ニッケル、ルテニウムなどの金属で被覆した金属被覆樹脂粒子が挙げられる。また、例えば、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニア、カーボンブラック、ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス、ソーダ石灰ガラス及びアルミナシリケートガラス等の無機粒子の表面をニッケル、銅、銀、金、パラジウム、錫、ホウ化ニッケル、ルテニウムなどの金属で被覆した金属被覆無機粒子などが挙げられる。また、金属被覆樹脂粒子及び金属被覆無機粒子の被覆金属層は、単層でもよいし異種金属の複層であってもよい。また、これらの導電粒子を、例えば、樹脂層や、樹脂粒子、無機粒子等の絶縁性粒子にて被覆することにより絶縁被覆処理を施してもよい。この場合の導電粒子の粒子径は、絶縁被覆処理の部分を含まない。
導電粒子の粒子径は、実装される光学素子、配線基板の電極、バンプの面積などにより適宜変更されるが、1~30μmであることが好ましく、1~10μmであることがより好ましく、1~5μmであることが特に好ましい。粒子径は、顕微鏡観察(光学顕微鏡、金属顕微鏡、電子顕微鏡など)で200個以上を計測し、その平均値とすることができる。
また、導電粒子の形状としては、球状、楕円体状、スパイク状、不定形状等の形状が挙げられる。これらの中でも、粒子径や粒度分布の制御が容易であることから球状の形状である導電粒子が好ましい。また、導電粒子は、接続性を向上させるために、表面に突起を有していてもよい。
異方性導電膜は、導電粒子を面方向に整列して構成されていることが好ましい。導電粒子が面方向に整列して構成されていることにより、粒子面密度が均一となり、導通性及び絶縁性を向上させることができる。導電粒子が面方向に整列されている状態とは、例えば、導電粒子が所定ピッチで所定方向に配置されている配列軸を1以上有する平面格子パターンが挙げられ、斜方格子、六方格子、正方格子、矩形格子、平行体格子などが挙げられる。また、導電粒子の面方向の配列は、ランダムであってもよく、平面格子パターンが異なる複数の領域を有していてもよい。
異方性導電膜の粒子面密度は、接続対象の電極サイズに応じて適宜設計でき、粒子面密度の下限は、500個/mm以上、20000個/mm以上、40000個/mm以上、50000個/mm以上とすることができ、粒子面密度の上限は、1500000個/mm以下、1000000個/mm以下、500000個/mm以下、100000個/mm以下とすることができる。これにより、接続対象の電極サイズが小さい場合でも、優れた導通性及び絶縁性を得ることができる。異方性導電膜の粒子面密度は、製造時にフィルム化した際の導電粒子の配列部分のものである。複数の個片から粒子個数密度を求める場合は、個片とスペースを含めた面積から個片間のスペースを除いた面積と粒子数とから粒子面密度を求めることができる。
異方性導電膜は、フィルム状にすることで、基材に異方性導電膜を設けることが容易となる。取り扱い性の観点からは、異方性導電膜の片面又は両面にポリエチレンテレフタレートフィルム等の離型性フィルムを設けたものであってもよい。また、異方性導電膜は、導電粒子を含有していない接着剤層や粘着剤層を積層してもよく、その層数や積層面は、対象や目的に合わせて適宜選択することができる。
異方性導電膜の膜厚は、実装される光学素子や配線基板の電極やバンプの高さにより適宜変更可能であり、粒子径の1~10倍以内であればよく、好ましくは1μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上6μm以下、さらに好ましくは2μm以上4μm以下である。膜厚は、公知のマイクロメータやデジタルシックネスゲージを用いて測定することができる。膜厚は、例えば10箇所以上を測定し、平均して求めることができる。
異方性導電膜を製造する方法としては、例えば、基材上に異方性導電接着剤の溶液を塗布、乾燥する方法や、基材上に導電粒子を含まない接着層を形成し、得られた接着層に導電粒子を固定する方法などが挙げられる。
<2.接続構造体及び接続構造体の製造方法>
本実施の形態に係る接続構造体は、第1の電子部品と、第2の電子部品と、第1の電子部品と第2の電子部品とが接着された接着硬化膜とを備える。
また、本実施の形態に係る接続構造体の製造方法は、接続材料を介して第1の電子部品と第2の電子部品とを配置する配置工程と、圧着ツールにより第2の電子部品を第1の電子部品に圧着させるとともに、接続材料を硬化させる硬化工程とを有する。
本実施の形態に係る接続構造体及び接続構造体の製造方法は、イオン重合性化合物と、イオン重合開始剤と、カプロラクトン誘導体とを含有する接続材料を用いるため、優れた接続信頼性及びリペア性を得ることができる。
以下、接続材料として熱硬化性の異方性導電フィルムを用いた接続構造体の製造方法について説明する。なお、異方性導電フィルムは、前述と同様のため、ここでは説明を省略する。
図2は、本実施の形態に係る接続構造体の製造方法を説明するための図であり、図2(A)は、配置工程(S1)を示し、図2(B)は、硬化工程(S2)を示す。
[配置工程(S1)]
図1(A)に示すように、配置工程(S1)では、イオン重合性化合物と、イオン重合開始剤と、カプロラクトン誘導体とを含有する異方性導電フィルム30を介して、第1の電子部品10上に第2の電子部品20を配置する。
第1の電子部品10は、第1の端子列11を備え、第2の電子部品20は、第1の端子列11に対向する第2の端子列21を備える。第1の電子部品10及び第2の電子部品20は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。第1の電子部品10としては、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)パネル、有機EL(OLED)などのフラットパネルディスプレイ(FPD)用途、タッチパネル用途などの配線基板、プリント配線板(PWB)などが挙げられる。プリント配線板の材質は、特に限定されず、例えば、FR-4基材などのガラスエポキシでもよく、熱可塑性樹脂などのプラスチック、セラミックなども用いることができる。また、配線基板は、ガラス基板、プラスチック基板などが挙げられる。また、第2の電子部品20としては、例えば、IC(Integrated Circuit)、フレキシブル基板(FPC:Flexible Printed Circuits)、テープキャリアパッケージ(TCP)基板、ICをFPCに実装したCOF(Chip On Film)などが挙げられる。
[硬化工程(S2)]
硬化工程(S2)では、圧着ツール40により第2の電子部品20を第1の電子部品10に加圧して、熱を加えながら圧着させる。また、硬化工程(S2)では、圧着ツール40を用いて、好ましくは200℃以下の温度、より好ましくは180℃以下の温度、さらに好ましくは150℃以下の温度で押圧する。これにより、圧着ツールの熱により異方性導電フィルムのバインダーが溶融し、圧着ツール40により第2の電子部品が十分に押し込まれ、第1の端子列11と第2の端子列21との間に導電粒子31が挟持される。また、バインダーが熱硬化することにより、第1の電子部品10と第2の電子部品20とを接着させる。
また、硬化工程(S2)では、圧着ツール40と第2の電子部品20との間に緩衝材を使用してもよい。緩衝材としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE:polytetrafluoroethylene)、ポリイミド、ガラスクロス、シリコンラバーなどを用いることができる。
<3.実施例>
本実施例では、接続材料の一形態としてカチオン重合型の異方性導電フィルムを作製した。また、異方性導電フィルムを用いてICチップをガラス基板に熱圧着させ、接続構造体を作製した。そして、初期及びHAST(High Accelerated Stress Test)後の接続構造体の導通抵抗を測定し、接続信頼性を評価した。また、ICチップのダイシェア強度を測定し、ICチップ剥離後の異方性導電フィルムのリペア性を評価した。
[2層型の異方性導電フィルムの作製]
表1に示すように、熱可塑性樹脂、フィラー、イオン重合性化合物、カプロラクトン誘導体、シランカップリング剤、及びカチオン重合開始剤を所定の質量部で配合し、厚み10μmの第1の接着剤層を作製した。また、表1に示すように、熱可塑性樹脂、フィラー、イオン重合性化合物、カプロラクトン誘導体、シランカップリング剤、及びカチオン重合開始剤を所定の質量部で配合し、厚み5μmの第2の接着剤層を作製し、第2の接着剤層に平均粒径3.2μmの導電粒子を面密度28000個/mmで整列させ、異方性導電層を作製した。そして、第1の接着剤層と異方性導電層とを貼り合わせ、2層型の異方性導電フィルムを作製した。
[単層型の異方性導電フィルムの作製]
表1に示すように、熱可塑性樹脂、フィラー、イオン重合性化合物、カプロラクトン誘導体、シランカップリング剤、及びカチオン重合開始剤を所定の質量部で配合し、樹脂組成物を作製した。樹脂組成物に導電粒子(平均粒径3.2μm)を、樹脂混合物と導電粒子の合計に対し15wt%となるよう調整し、厚み7μmの異方性導電フィルムを作製した。
熱可塑性樹脂:
フェノキシ樹脂 FX293(日鉄ケミカル&マテリアル(株))
フィラー:
フュームドシリカ AEROSIL R202(日本アエロジル(株))
イオン重合性化合物:脂環式エポキシ化合物 セロキサイド8010((株)ダイセル、2官能)
カプロラクトン誘導体:
ポリカプロラクトンジオール L205AL((株)ダイセル、2官能、分子量500)、ポリカプロラクトンジオール L220AL((株)ダイセル、2官能、分子量2000)、ポリカプロラクトントリオール PCL305((株)ダイセル、3官能、分子量550)、ポリカプロラクトントリオール PCL312((株)ダイセル、3官能、分子量1250)、ポリカプロラクトントリオール PCL320((株)ダイセル、3官能、分子量2000)
シランカップリング剤:
A-187(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(合))
カチオン重合開始剤:
第4級アンモニウム塩を用いたオニウム塩タイプの熱酸発生剤 K-PURE CXC-1821(キングインダストリーズ社)
[ガラス転移温度(Tg)の測定]
2層型の異方性導電フィルムのサンプル(サイズ:2.0mm×20mm)を温度200℃、時間10minの条件で硬化させ、動的粘弾性測定(DMA:Dynamic Mechanical Analysis)にてガラス転移温度(℃)を昇温速度10℃/minの条件で測定した。
[接続構造体の作製]
ICチップは、外形(X)29.8mm、外形(Y)0.84mm、厚み0.15mmであり、アウトプット側バンプは、幅18μm、長さ100μm、スペース18μm、バンプ数1424であり、インプット側バンプは、幅34/24μm、長さ100μm、スペース10/8μm、バンプ数823であり、バンプ高さは、9μmのものを用いた。
ガラス基板は、外形(X)60mm、外形(Y)80mm、厚み0.3mmであり、電極の膜構成は、a-ITO/Mo/Alであり、アウトプット側30ch、インプット側11chの導通測定用配線を形成した測定用TEGを用いた。
2層型の異方性導電フィルムを用いてガラス基板上にICチップを熱圧着させ、第1の接続構造体を作製した。また、単層型の異方性導電フィルムを用いてガラス基板上にICチップを熱圧着させ、第2の接続構造体を作製した。熱圧着条件は、温度145℃、圧力60MPa、5secとした。
[接続信頼性の評価]
(導通抵抗の測定)
初期及びHAST(High Accelerated Stress Test)後の第1の接続構造体サンプル及び第2の接続構造体サンプルの導通抵抗値について、デジタルマルチメータを用いて4端子法にて1mA流して測定した。HAST試験は、温度110℃、湿度85%、時間12hrの条件とした。
(評価指標)
初期からHAST後に不導通チャンネルが発生したか否か、及び部品剥離が発生したか否かに基づき、下記指標により評価した。
A:不導通チャンネル及び部材剥離のいずれも発生なし
B:不導通チャンネル又は部材剥離のいずれか一方が発生
C:不導通チャンネル及び部材剥離の両方が発生
[ダイシェア強度の測定]
第1の接続構造体サンプルを温度250℃のステージ上で20秒加熱した後、ダイシェア試験機によりICチップを剥離し、ダイシェア強度(kgf)を測定した。
[リペア性の評価]
第1の接続構造体サンプル及び第2の接続構造体サンプルのICチップ剥離後のガラス基板を温度85℃ホットプレートで加熱しながら、異方性導電フィルムの残存部にメチルエチルケトン(MEK)を1min間乾かないよう滴下し続けた。MEK浸漬後の異方性導電フィルムの残存部をウッドバーで削り取り、なくなるまでの時間を計測した。
(評価指標)
ウッドバーで削り始めてから異方性導電フィルムの残存部がなくなるまでの時間に基づき、下記指標により評価した。
A:20秒未満
B:20秒以上60秒未満
C:60秒以上
表1に、実施例及び比較例のガラス転移温度、接続信頼性の評価結果、ダイシェア強度、及びリペア性の評価結果を示す。
Figure 2024063368000002
表1に示すように、2層型の異方性導電フィルムを用いた第1の接続構造体及び単層型の異方性導電フィルムを用いた第2の接続構造体の接続信頼性の評価及びリペア性の評価は、同様の結果であった。
比較例1は、カプロラクトン誘導体を配合していないため、良好なリペア性が得られなかった。実施例1~13は、カプロラクトン誘導体をイオン重合性化合物とカプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~40質量部配合しているため、優れた接続信頼性及びリペア性を得ることができた。特に、実施例1、2、4、5、7、8、10、11、12は、カプロラクトン誘導体をイオン重合性化合物とカプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~25質量部配合しているため、高いガラス転移温度を維持しながらリペア性を改善することができた。
図3は、カプロラクトン誘導体の含有量に対するガラス転移温度(Tg)を示すグラフである。図3に示すグラフは、分子量500のポリカプロラクトンジオール、分子量2000のポリカプロラクトンジオール、分子量500のポリカプロラクトントリオール、及び、分子量2000のポリカプロラクトントリオールの添加量に対するガラス転移温度を示す。図3に示すグラフより、3官能よりも2官能の方がカプロラクトン誘導体の含有量に対するガラス転移温度の変化量が大きいことが分かった。また、高分子量よりも低分子量の方がカプロラクトン誘導体の含有量に対するガラス転移温度の変化量が大きいことが分かった。長い分子鎖で架橋密度を下げるよりも、低分子量のカプロラクトン誘導体を多く架橋構造に取り込む方が、ガラス転移温度を下げる効果が高いと考えられる。
10 第1の電子部品、11 第1の端子列、 20 第2の電子部品、21 第2の端子列、 30 異方性導電接着剤、31 導電性粒子、40 圧着ツール

Claims (13)

  1. イオン重合性化合物と、イオン重合開始剤と、カプロラクトン誘導体とを含有し、
    前記カプロラクトン誘導体の含有量が、前記イオン重合性化合物と前記カプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~40質量部である接続材料。
  2. 前記カプロラクトン誘導体の含有量が、前記イオン重合性化合物と前記カプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~25質量部である請求項1記載の接続材料。
  3. 当該接続材料の硬化後のガラス転移温度が、170~195℃である請求項1記載の接続材料。
  4. 熱可塑性樹脂と、絶縁性フィラーとをさらに含有し、
    前記イオン重合性化合物と前記カプロラクトン誘導体との合計の含有量が、10~50wt%である請求項1記載の接続材料。
  5. 前記イオン重合性化合物が、エポキシ化合物、又はオキセタン化合物を含み、
    前記イオン重合開始剤が、カチオン重合開始剤である請求項1記載の接続材料。
  6. 前記カプロラクトン誘導体の1官能基当たりの分子量が、100~3000である請求項1記載の接続材料。
  7. 前記カプロラクトン誘導体の1官能基当たりの分子量が、100~1000である請求項1記載の接続材料。
  8. 前記カプロラクトン誘導体が、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、及びポリカプロラクトンテトラオールからなる群から選択される1種以上である請求項1記載の接続材料。
  9. 導電粒子をさらに含有する請求項1記載の接続材料。
  10. 第1の電子部品と、第2の電子部品と、前記第1の電子部品と前記第2の電子部品とが接着された接着硬化膜とを備え、
    前記接着硬化膜は、イオン重合性化合物と、イオン重合開始剤と、カプロラクトン誘導体とを含有し、前記カプロラクトン誘導体の含有量が、前記イオン重合性化合物と前記カプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~40質量部である接続材料が硬化してなる接続構造体。
  11. 前記接続材料が、導電粒子をさらに含有する請求項10記載の接続構造体。
  12. イオン重合性化合物と、イオン重合開始剤と、カプロラクトン誘導体とを含有し、前記カプロラクトン誘導体の含有量が、前記イオン重合性化合物と前記カプロラクトン誘導体との合計100質量部に対して5~40質量部である接続材料を介して第1の電子部品と第2の電子部品とを配置する配置工程と、
    圧着ツールにより前記第2の電子部品を前記第1の電子部品に圧着させるとともに、前記接続材料を硬化させる硬化工程と
    を有する接続構造体の製造方法。
  13. 前記接続材料が、導電粒子をさらに含有する請求項12記載の接続構造体の製造方法。

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