JP2024061437A - 自動運転管理方法および自動運転管理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の操業計画に基づいて運転を行う所定施設において、施設を安定して運転管理すること。【解決手段】所定施設の操業に用いられるパラメータにおける、あらかじめ設定された少なくとも2つの設定値に基づいて、所定施設を制御する自動運転管理装置と、自動運転管理装置との間で情報を送受信可能に構成され、所定施設の操業計画を生成する操業計画生成装置と、によって実行される自動運転管理方法であって、操業計画生成装置は、操業計画生成装置が生成した所定施設の操業計画に含まれる、所定期間における少なくとも2つの設定値のうちの第1設定値を、所定期間の開始前に自動運転管理装置に送信し、自動運転管理装置は、所定期間の開始時において、取得した第1設定値に基づいて、所定施設を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、自動運転管理方法および自動運転管理装置に関し、廃棄物焼却炉、またはバイオマス処理施設などの運転管理操作に関する自動化技術であって、特に、廃棄物発電施設の操業管理および運転管理の自動化に適用して好適なものである。
従来、廃棄物処理施設においては、施設または運転管理を行う管理者が、数か月間から1年間の施設の運転計画として、ごみ処理計画を焼却炉ごとに作成している。廃棄物処理施設の焼却炉においては、運転計画に基づいて施設内の運転員が日単位で管理する、廃棄物処理量や蒸発量などの運転管理指標を監視制御装置に設定し、運転管理の基本操作を実行している。さらに、運転管理指標を設定後も日々の運転の中で、廃棄物処理量や廃棄物の燃焼によって得られる熱で発電する電力や温度や排気ガス中の有害ガス濃度等の状況を監視し、運転管理指標を手動で操作している。
また、特許文献1には、第1時間領域での焼却処理を終了した後、第2時間領域での焼却処理に移行する際において、第1時間領域において補正処理が行われたことにより目標焼却ペースでの焼却が実現していない場合には、第1時間領域で焼却できなかった余分のごみ量の焼却を第2時間領域で焼却するよう第2時間領域における目標焼却ペースを変更する技術が開示されている。
特許文献2には、所定周期内の焼却炉の運転時間帯を電力需要に応じて複数の運転時間区分に予め分割し、各運転時間区分における単位時間当たりの焼却量を、電力需要が高い運転時間区分程大きく、かつ、焼却炉固有の単位時間当たりの焼却量の許容範囲を逸脱せずに、所定周期内の目標焼却量を達成するように設定し、設定された単位時間当たりの焼却量に基づいて焼却炉の燃焼制御を実行する構成が開示されている。
特許文献3には、売電価格の予測値、廃棄物の発熱量の予測値、および廃棄物搬入量の予測値を入力し、制約条件を満たし、発電電力の売電収入を最大化するように、所定期間毎の廃棄物の処理計画量を出力してこの期間毎の処理計画量、および第3の期間より短い第4の期間毎の発電電力の売電価格の予測値を少なくとも入力し、制約条件を満たし、かつ、第3の期間における発電電力の売電収入を最大化するように、第4の期間毎の廃棄物の処理計画量を出力する構成が開示されている。
特許文献4には、ごみ焼却設備においてごみ供給速度の推移を推定する際に、ごみの投入重量の推移を、ごみ供給速度のベース成分として導出し、ホッパ内のごみの表面高さの変化から焼却炉内に供給されるごみの供給重量の推移を推定するとともに、推定した供給重量の推移の変動を、ベース成分を基準とするごみ供給速度の変動成分として導出し、ベース成分に変動成分を重畳してごみ供給速度の推移を推定する技術が開示されている。
特許第3916570号公報 特開平10-281435号公報 特開2009-67066号公報 特開2020-106243号公報
従来の廃棄物処理施設の運転管理においては、操業計画を各施設内で管理者が人的に計画し、計画した操業計画に基づいて日々の運転が実行されている。すなわち、作成される操業計画は属人的であった。また、昨今の廃棄物処理施設の運営や運転管理において、少子高齢化や労働力不足などの近年の傾向や、施設の維持管理に要するコストの低減が求められている傾向から、管理における省力化が望まれている。さらに、廃棄物処理施設の運転管理の熟練者も低減しており、管理業務に従事する運転員、すなわち管理者であるオペレータも、交代勤務で同時に2~3人程度になってきている。
このように、廃棄物処理施設における数か月から1年間程度の長期の運転計画の作成および管理や、日々の廃棄物処理量や廃棄物に対応した蒸発量である運転管理指標を適切に設定して、運転管理を実行できる熟練者が減少してきている。そのため、熟練者と同程度に廃棄物処理施設の適切な運転管理指標を算出する技量や管理指標を必要時に適切に補正することができ、適切な運転管理を実行可能として、所定の操業計画に基づいて運転を行う施設において、操業の管理における省力化を実現でき、施設を安定して運転管理することができる技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、所定の操業計画に基づいて運転を行う所定施設において、施設を安定して運転管理することができる自動運転管理方法および自動運転管理装置を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る自動運転管理方法は、所定施設の操業に用いられるパラメータにおける、あらかじめ設定された少なくとも2つの設定値に基づいて、前記所定施設を制御する自動運転管理装置と、前記自動運転管理装置との間で情報を送受信可能に構成され、前記所定施設の操業計画を生成する操業計画生成装置と、によって実行される自動運転管理方法であって、前記操業計画生成装置は、前記操業計画生成装置が生成した前記所定施設の操業計画に含まれる、所定期間における前記少なくとも2つの設定値のうちの第1設定値を、前記所定期間の開始前に前記自動運転管理装置に送信し、前記自動運転管理装置は、前記所定期間の開始時において、前記取得した前記第1設定値に基づいて、前記所定施設を制御する。
本発明の一態様に係る自動運転管理方法は、上記の発明において、前記自動運転管理装置は、取得した前記第1設定値に基づいて、前記少なくとも2つの設定値のうちの前記第1設定値とは異なる第2設定値を導出し、前記所定期間の開始時において、前記第2設定値に基づいて前記所定施設を制御する。
本発明の一態様に係る自動運転管理方法は、上記の発明において、前記第1設定値に基づいて前記第2設定値を導出する学習モデルは、前記パラメータに対するクラスター分析によって生成された学習モデルである。
本発明の一態様に係る自動運転管理方法は、上記の発明において、前記所定施設が廃棄物の焼却によって生じる蒸気によって発電可能な発電設備を有する廃棄物焼却施設であり、前記第1設定値が、前記廃棄物焼却施設における廃棄物の焼却量設定値であり、前記第2設定値が、前記蒸気の蒸発量設定値である。
本発明の一態様に係る自動運転管理方法は、上記の発明において、前記所定施設が廃棄物の焼却によって生じる蒸気によって発電可能な発電設備を有する廃棄物焼却施設であり、前記少なくとも2つの設定値が、前記廃棄物焼却施設における廃棄物の焼却量設定値、および前記蒸気の蒸発量設定値である。
本発明の一態様に係る自動運転管理方法は、上記の発明において、前記自動運転管理装置は、前記所定施設の運転中に、前記パラメータのうちの前記第1設定値が設定されたパラメータにおける第1実績値または第1予測値と、前記第1設定値との差分に基づいて、前記第2設定値を変更する制御を行う。
本発明の一態様に係る自動運転管理方法は、上記の発明において、前記自動運転管理装置は、前記所定施設の運転中に、前記パラメータのうちの前記第2設定値が設定されたパラメータにおける第2実績値と、前記第2設定値との差分に基づいて、前記第2設定値を変更する制御を行う。
本発明の一態様に係る自動運転管理装置は、所定施設の操業に用いられるパラメータにおける、あらかじめ設定された少なくとも2つの設定値に基づいて、前記所定施設における廃棄物処理量を制御する自動運転管理装置であって、前記所定施設の操業計画を生成して出力する操業計画生成装置と、情報を送受信可能に構成され、前記操業計画に含まれる、所定期間における前記少なくとも2つの設定値のうちの第1設定値を、前記所定期間の開始前に前記操業計画生成装置から取得し、前記所定期間の開始時において、前記取得した前記第1設定値に基づいて、前記所定施設における廃棄物処理量を制御する。
本発明に係る自動運転管理方法および自動運転管理装置によれば、所定の操業計画に基づいて運転を行う施設において、施設を安定して運転管理することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態による自動運転管理システムを示す概略図である。 図2は、本発明の一実施形態による自動運転管理装置を適用した焼却施設を模式的に示す全体構成図である。 図3は、本発明の一実施形態による燃焼制御装置の構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の一実施形態による焼却施設における、廃棄物の焼却量、蒸発量、および発熱量の平均値の関係の一例を示すグラフである。 図5は、本発明の一実施形態による自動運転管理システムにおける操業計画サーバの構成を示すブロック図である。 図6Aは、本発明の一実施形態による自動運転管理方法を実行した場合の、所定の日の自動操作による蒸発量設定値の変更の例を示すグラフである。 図6Bは、本発明の一実施形態による自動運転管理方法を実行した場合の、所定の日の自動操作による蒸発量設定値の変更の例を示すグラフである。 図6Cは、本発明の一実施形態による自動運転管理方法を実行した場合の、所定の日の自動操作による蒸発量設定値の変更の例を示すグラフである。 図6Dは、本発明の一実施形態による自動運転管理方法を実行した場合の、所定の日の自動操作による蒸発量設定値の変更の例を示すグラフである。 図7Aは、従来技術による自動運転管理方法を実行した場合の、所定の日における手動操作による蒸発量設定値の変更の例を示すグラフである。 図7Bは、従来技術による自動運転管理方法を実行した場合の、所定の日の手動操作による蒸発量設定値の変更の例を示すグラフである。 図7Cは、従来技術による自動運転管理方法を実行した場合の、所定の日の手動操作による蒸発量設定値の変更の例を示すグラフである。 図7Dは、従来技術による自動運転管理方法を実行した場合の、所定の日の手動操作による蒸発量設定値の変更の例を示すグラフである。 図8は、本発明の一実施形態による自動運転管理方法における1日の処理量および蒸発量の時間変化の一例を示すグラフである。 図9は、従来技術による自動運転管理システムの蒸発量モードにおける1日の処理量および蒸発量の時間変化の一例を示すグラフである。 図10は、従来技術による自動運転管理システムの焼却量モードにおける1日の処理量および蒸発量の時間変化の一例を示すグラフである。 図11は、本発明の一実施形態による自動運転管理方法を実行した場合と、従来技術による自動運転管理方法を実行した場合とにおける、日ごとの廃棄物処理量の1週間分の例を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の一実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する一実施形態によって限定されるものではない。
まず、本発明の一実施形態による自動運転管理システムにより実現する第1の機能は、施設の運転計画である日々の廃棄物処理量、例えばクラウドシステムなどによって自動化かつ最適化された計画の廃棄物処理量(以下、計画処理量)について、施設内の燃焼を監視および制御する監視燃焼制御装置と自動で連携し、運転管理指標として利用する機能である。
ここで、多くの廃棄物処理施設は、蒸気を用いた発電設備を備え、通常時において売電可能な発電施設である。そのため、通常の運転においては、例えば1日などの所定期間ごとに焼却処理すべき計画処理量に基づいた運転管理モード(以下、焼却量モード)による制御ではなく、発電を安定化させるための、廃棄物の燃焼により生じる高温の排ガスによる時間単位の蒸発量に基づいた運転管理モード(以下、蒸発量モード)による制御を行っている。従来は、廃棄物処理量から蒸発量への変換に関しては、運転員などのオペレータが経験に基づいて運転管理指標を決定している。そこで、本実施形態における第2の機能は、廃棄物処理量から蒸発量への変換を行って、運転管理指標の一部である第2設定値としての蒸発量設定値を設定する方法を自動化する機能である。
さらに、燃焼制御装置における第2の機能によって導出した運転管理指標(蒸発量設定値)に基づいて運転の管理を実行している間に、廃棄物の計画処理量と実際の廃棄物処理量(以下、実績処理量)との間に乖離が生じる場合がある。この場合、第3の機能として、実績処理量と計画処理量との間の乖離を低減するように蒸発量設定値を変更する操作を自動的に行う機能を実現する。
また、廃棄物処理施設には通常、発電施設が備えられている。そのため、廃棄物処理施設における運転管理指標としては、ごみ処理量である廃棄物処理量の管理、すなわち計画処理量の管理に基づいた焼却量モードではなく、安定な燃焼および発電を実現可能な廃棄物処理量に相当する蒸発量設定量に基づいて運転する蒸発量モードが多く採用されている。蒸発量モードによる運転においては、燃焼状態に起因するごみ質が変動することによって1日の計画処理量に対して過不足が発生する場合がある。そのため、オペレータは1日の間で廃棄物処理量を管理するために、計画処理量と実績処理量との間に乖離が生じると、蒸発量設定値を補正する操作を行う必要が生じる。廃棄物処理施設の運転の管理において、廃棄物処理量の上限値は環境アセスメントに基づいて決定されており、実績処理量が上限値を超過すると運転管理において問題が生じる場合がある。これに対し、本実施形態によれば、蒸発量モードであっても、廃棄物処理量が所定値を超えないように運転管理をすることができるので、廃棄物処理施設に対する安全かつ安心な操業であることを第三者に印象づけることができ、信頼性を向上できる。以下に説明する一実施形態は、本発明者による以上の鋭意検討に基づいて案出されたものである。
(操業管理システム)
図1は、本発明の一実施形態による操業管理システムを示す概略図である。図1に示すように、一実施形態による自動運転管理システムとしての操業管理システム1は、ネットワーク2を介して互いに通信可能な、操業計画生成装置としての操業計画サーバ10、各種の端末装置20(端末装置20A,20B)、および監視燃焼制御装置30を有する。監視燃焼制御装置30は、所定施設としての廃棄物焼却炉100を制御可能に構成される。
ネットワーク2は、インターネット回線網や携帯電話回線網などから構成される。ネットワーク2は、例えば、インターネットなどの公衆通信網であって、WAN(Wide Area Network)や、携帯電話などの電話通信網や、WiFiなどの無線通信網などのその他の通信網を含んでも良い。なお、操業計画サーバ10と監視燃焼制御装置30との間の通信において送受信されるデータは、廃棄物焼却炉100の運転に重要な運転管理指標を含む場合がある。そのため、送受信データのセキュリティを考慮すると、操業計画サーバ10と監視燃焼制御装置30との間の通信回線は、専用線またはVPN回線とすることが好ましい。
(端末装置)
図1に示すように、利用端末としての端末装置20A,20Bは、事務所の管理者や施設の運転員などのオペレータによって操作される。端末装置20は、例えば、廃棄物焼却炉100の操業に関する情報(操業情報)やオペレータ識別情報を含むオペレータ情報などの各種情報を、操業計画サーバ10に送信可能である。操業情報には、廃棄物焼却炉100の操業に関する計算条件や起動指示信号などが含まれる。また、端末装置20は、操業計画サーバ10からネットワーク2を介して、操業計画を取得したり操業計画を閲覧したりできるように構成される。操業計画に関する詳細は後述する。
端末装置20A,20Bは、互いに通信可能に接続された、制御部21、記憶部22、通信部23、および入出力部24を備える。
制御部21は、具体的に、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのプロセッサ、およびRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの主記憶部(いずれも図示せず)を備える。記憶部22は、RAM等の揮発性メモリ、ROM等の不揮発性メモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、およびリムーバブルメディアなどから選ばれた記憶媒体から構成される。なお、リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、または、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、もしくはBD(Blu-ray(登録商標) Disc)のようなディスク記録媒体である。また、外部から装着可能なメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を用いて記憶部22を構成してもよい。
記憶部22には、オペレーティングシステム(Operating System:OS)、各種プログラム、各種テーブル、各種データベースなどが記憶可能である。ここで、各種プログラムには、学習済みモデルなども含まれる。これらの各種プログラムは、ハードディスク、フラッシュメモリ、CD-ROM、DVD-ROM、フレキシブルディスクなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して広く流通させることも可能である。
制御部21は、各種アプリケーションプログラムの実行により、記憶部22、通信部23、および入出力部24の動作を統括的に制御する。通信部23は、ネットワーク2を介して、オペレータ識別情報、オペレータ選択情報、操業情報、および操業計画情報などの各種情報を、操業計画サーバ10などの外部のサーバとの間で送受信する。
通信部23は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、無線通信のための無線通信回路である。LANインターフェースボードや無線通信回路は、公衆通信網であるインターネットなどのネットワーク2に接続される。通信部23は、ネットワーク2に接続して、操業計画サーバ10、および他の端末装置20A,20Bとの間で通信を行う。
入出力部24は、例えば、キーボードや表示部の内部に組み込まれて表示パネルのタッチ操作を検出するタッチパネル式キーボード、または外部との間の通話を可能とする音声入力デバイスなどから構成される。入出力部24を構成する表示部は、例えば、有機ELパネルや液晶表示パネルなどからなり、文字や図形などを表示パネルに表示することによって、情報を外部に報知する。
上述した端末装置20,20A,20Bは具体的に、スマートフォンなどの携帯電話、タブレット型などの情報端末、またはパーソナルコンピュータなどを採用することができる。
(廃棄物焼却炉)
図2は、本発明の一実施形態による自動運転管理装置が適用される焼却施設としての廃棄物焼却炉を示す。図2に示すように、例えば火格子式のごみ焼却炉などの廃棄物焼却炉100は、廃棄物であるごみの燃焼が行われる炉101、ごみを投入するごみ投入口102、およびボイラ109を備える。なお、ボイラ109は、炉101の炉出口107の下流側に設置された熱交換器109aおよび蒸気ドラム109bを備える。
ごみ投入口102から投入されたごみは、ごみ供給装置103によって火格子104に搬送される。火格子104が往復運動を行うことにより、ごみの撹拌および移動が行われる。火格子104上のごみは、火格子104の下方の風箱に燃焼用空気ブロア106により供給される燃焼用空気の吹き込みによって乾燥されながら燃焼されて、排ガスおよび灰が生成される。生成された灰は、灰落下口105を通じて落下して炉101の外部に排出される。
火格子104の下から炉101の内部に供給される燃焼用空気の総量は、燃焼用空気ブロア106の直近に設けた燃焼用空気ダンパ114によって調整される。それぞれの風箱に供給される燃焼用空気の流量は、それぞれの風箱に燃焼用空気を供給する配管にそれぞれ設けられた、火格子下燃焼用空気ダンパ114a,114b,114c,114dによって調整される。すなわち、火格子下燃焼用空気ダンパ114a~114dによって、それぞれの風箱に供給される燃焼用空気の流量の比率が調整される。なお、図2においては、ごみの搬送方向に沿って火格子104の下を4つの風箱で分割し、それぞれの風箱を通じて燃焼用空気を供給しているが、火格子下燃焼用空気ダンパ114a~114dおよび風箱の数は必ずしも4つに限定されず、ごみ焼却炉の規模や目的などに応じて適宜変更可能である。
さらに、燃焼用空気ダンパ114には、例えば直列に接続された燃焼空気温度ダンパ126aと、並列に接続された燃焼空気温度ダンパ126bとが連結されている。これらの燃焼空気温度ダンパ126a,126bによって、火格子104の下から炉101の内部に供給される燃焼用空気の温度が調整される。
炉101の炉壁や天井に設けられた冷却用空気吹き込み口110からは、冷却用空気ブロア111によって冷却用空気が炉101内に吹き込まれる。冷却用空気が炉101内に吹き込まれることによって、燃焼ガス中の未燃焼成分がさらに燃焼するとともに、炉壁の温度が過度に上昇することを抑制する。冷却用空気吹き込み口110から炉101内に供給される冷却用空気の流量は、冷却用空気ブロア111の直近に設けられた冷却用空気ダンパ115によって調整される。炉101の天井などには、再循環ブロワ127によって排ガス処理装置(図示せず)の出口からの排ガスを燃焼空気に混合して炉101内に再循環させる際の、排ガスおよび燃焼空気の流量を調整する排ガス再循環空気ダンパ128が設けられている。排ガス再循環空気ダンパ128による低空気比燃焼によって燃焼時のNOxの発生を抑制することが可能となる。
火格子104におけるごみの搬送方向に沿って、上流側のごみ乾燥過程および主燃焼過程において発生した可燃性ガスと、下流側の後燃焼過程において発生した燃焼排ガスとは、炉101の炉出口107側に設けられたガス混合部において合流する。ガス混合部において合流した可燃性ガスおよび燃焼排ガスは、再度攪拌および混合された後、二次燃焼用空気の供給によって、二次燃焼が行われる。ボイラ109は、二次燃焼が行われる部分(以下、二次燃焼部)に対して、ごみの搬送方向に沿った下流側に設置されている。二次燃焼が行われた燃焼ガスは、ボイラ109の熱交換器109aによって熱エネルギーが回収された後に、煙突108から外部に排気される。
炉101内には、炉101の高さ方向に沿った上側の位置に中間天井116が設けられている。炉101内に流動するガスは、中間天井116によって、上流側におけるごみ乾燥過程および主燃焼過程で発生した可燃性ガスを多く含むガスと、下流側における後燃焼過程で発生した燃焼排ガスとに、分割して排出できる。具体的には、燃焼排ガスが中間天井116よりも下方の煙道(主煙道)を流れる一方、可燃性ガスを多く含むガスが中間天井116よりも上方の煙道(副煙道)を流れる。燃焼排ガスと可燃性ガスを多く含むガスとがガス混合部において合流することによって、ガス混合部でのガスの攪拌および混合がさらに促進される。これにより、二次燃焼部における燃焼がより安定化し、燃焼過程におけるダイオキシン類の発生を抑制し、ごみの未燃分の発生を抑制することができる。なお、炉101内に中間天井116を設けない構成にしてもよい。
炉101内の複数位置に、炉101内のガス温度を計測するセンサとしての温度計が設けられている。具体的には、炉101の高さ方向に沿って、火格子104と冷却用空気吹き込み口110との中間位置に燃焼室ガス温度計117が設けられている。
炉101の高さ方向に沿って、炉出口107より下方位置に主煙道ガス温度計118が設けられている。炉101の高さ方向に沿って、炉出口107の下部位置に炉出口下部ガス温度計119が設けられている。炉101の高さ方向に沿って、炉出口107の中部位置に炉出口中部ガス温度計120が設けられている。炉101の高さ方向に沿って、炉出口107の下流側位置に燃焼管理温度を測定する炉出口ガス温度計121が設けられている。燃焼室ガス温度計117、主煙道ガス温度計118、炉出口下部ガス温度計119、炉出口中部ガス温度計120、および炉出口ガス温度計121により計測された温度の計測値は、燃焼プロセス測定値として監視燃焼制御装置30の記憶部34(図2参照)に記憶される。記憶部34に記憶された温度の計測値のデータは、測定値データとして、監視燃焼制御装置30から操業計画サーバ10に送信してもよい。
ボイラ109には、出口側に排ガス中の酸素(O2)の濃度を計測するボイラ出口酸素濃度計122が設けられている。煙突108の入口には、排ガス中の一酸化炭素(CO)および窒素酸化物(NOx)の濃度を計測するガス濃度計123が設けられている。ボイラ109の出口と煙突108とを接続する配管には、排ガス量を計測するための排ガス流量計124が設けられている。ボイラ出口酸素濃度計122、ガス濃度計123、および排ガス流量計124により計測されたガスの濃度や流量の計測値は、燃焼プロセス測定値として監視燃焼制御装置30の記憶部34に記憶される。なお、燃焼プロセス測定値は単に測定値ともいう。
炉101の内部におけるごみの搬送方向の下流側には、燃焼画像撮像部125が設けられている。燃焼画像撮像部125は、火格子104上のごみの燃焼状態を撮像して、撮像した燃焼画像データを監視燃焼制御装置30の記憶部34に記憶させる。さらに、燃焼画像撮像部125は、火格子104上のごみの燃焼状態を撮像して、撮像した燃焼画像データは、操業計画サーバ10の記憶部12の例えばセンサ値データベース12c(図5参照)に記憶させてもよい。
(監視燃焼制御装置)
図3は、監視燃焼制御装置30の構成を示すブロック図である。図3に示すように、自動運転管理装置としての監視燃焼制御装置30は、算出制御部31、操作量基準値調整部32、操作量基準値補正部33、記憶部34、および操作量調整部35を備える。算出制御部31、操作量基準値調整部32、操作量基準値補正部33、および操作量調整部35は、具体的に、CPU、DSP、FPGAなどのプロセッサ、およびRAMやROMなどの主記憶部(いずれも図示せず)を備える。記憶部34は、RAM等の揮発性メモリ、ROM等の不揮発性メモリ、EPROM、HDD、およびリムーバブルメディアなどから選ばれた記憶媒体から構成される。なお、リムーバブルメディアは、例えば、USBメモリ、または、CD、DVD、もしくはBDのようなディスク記録媒体である。また、外部から装着可能なメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を用いて記憶部34を構成してもよい。
算出制御部31は、操業計画サーバ10から受信した、所定期間における廃棄物の焼却量の設定値(以下、ごみ焼却量設定値)に基づいて、所定期間における蒸発量設定値を導出する。なお、所定期間は典型的には1日間であるが、必ずしも1日間に限定されず、任意に決定可能である。以下に、第2の機能である、所定期間として1日間の蒸発量設定値の導出方法について説明する。
まず、例えば1年以上の期間、具体的に例えば1年半程度の期間において、廃棄物の実際の焼却量(以下、ごみ焼却量実績値)に対する、廃棄物の焼却による実際の蒸発量(以下、蒸発量実績値)を、廃棄物の発熱量(以下、発熱量実績値)に分類して測定値を収集した。その一例を図4に示す。図4は、本実施形態による焼却施設における廃棄物の、焼却量と、蒸発量と、発熱量の平均値との関係の一例を示すグラフである。
算出制御部31は、図4に示すような収集したデータに対する例えば重回帰分析に基づいて、所定の廃棄物焼却炉100における蒸発量設定値を導出可能なモデルを生成する。本実施形態において監視燃焼制御装置30の算出制御部31は、当日の蒸発量設定値FQ(T)(t/h)を、当日Tの焼却量設定値WQ(T)(t/d)および前日T-1の廃棄物発熱量の平均値HU(T-1)(MJ/kg)から、(1)式をモデルとして導出する。ここで、廃棄物発熱量の平均値HU(T-1)(MJ/kg)としては、前日の数時間前からの廃棄物発熱量の平均値を含む。なお、操業計画サーバ10による第1の機能として、当日Tの焼却量設定値WQ(T)(t/d)が所定期間である当日Tの開始前、例えば前日T-1の23時ごろに算出制御部31に送信される。算出制御部31は、第1設定値としての焼却量設定値WQ(T)を操業計画サーバ10から自動で取得する。すなわち、操業計画サーバ10は、第1の機能として、所定の時刻(例えば23時)に所定の日(例えば翌日)の焼却量設定値WQ(T)の情報を、監視燃焼制御装置30に自動で送信する。算出制御部31は、焼却量設定値WQ(T)を取得した後、例えば当日Tとなる日が変わった0時過ぎ程度に、以下の(1)式に従って、蒸発量設定値FQ(T)を導出する。導出した蒸発量設定値FQ(T)は、監視燃焼制御装置30の記憶部34における操業計画データベース342に格納される。
FQ(T)=A×WQ(T)÷24+B×HU(T-1)+C …(1)
(A,B,C:実数)
ここで、廃棄物発熱量の平均値(HU(T-1))は、監視燃焼制御装置30や、監視燃焼制御装置30と通信可能な端末装置20などによって算出可能である。また、廃棄物発熱量については前日に限定されず、至近の過去であれば例えば1週間前などの発熱量のデータを採用することも可能である。また、A,B,Cの値は、それぞれの廃棄物焼却炉100ごとに導出される定数であって、1年程度の焼却量、蒸発量、および発熱量のデータに基づいて算出制御部31などの制御部によって決定される実数である。
このような、操業日ごとのごみ焼却量設定値に基づいた蒸発量設定値の導出は、従来は、廃棄物焼却炉100の管理者や多くの経験を有するオペレータの暗黙知であった。これに対し、本実施形態においては、廃棄物焼却炉100における操業時の運転データを長期、例えば1年程度のデータとして収集し、重回帰分析や人工知能(AI)の予測技術を適用している。これによって、従来のオペレータが有していたごみ焼却量設定値に基づいた蒸発量設定値の導出をプログラム化したことによって、運転管理指標としての蒸発量設定値をごみ焼却量設定値などから自動で変換可能となる。
記憶部34には、監視燃焼制御装置30の動作を実行するためのOS、各種プログラム、各種テーブル、各種データベースなどが記憶可能である。ここで、各種プログラムには、本実施形態による学習済みモデルに基づいた処理を実現する自動燃焼制御プログラムも含まれる。これらの各種プログラムは、ハードディスク、フラッシュメモリ、CD-ROM、DVD-ROM、フレキシブルディスクなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して広く流通させることも可能である。具体的に、記憶部34には、蒸発量学習モデル341および操業計画データベース342が格納されている。なお、記憶部34は、種々のネットワークを介して通信可能な他のサーバに設けてもよい。また、これらの各種プログラムは、ハードディスク、フラッシュメモリ、CD-ROM、DVD-ROM、フレキシブルディスクなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して広く流通させることも可能である。
監視燃焼制御装置30は、記憶部34に記憶されたプログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部などを制御することによって、所定の目的に合致した機能を実現できる。本実施形態においては、監視燃焼制御装置30によるプログラムの実行によって、プログラムである蒸発量学習モデル341の処理が実行される。なお、監視燃焼制御装置30は、学習部の機能を備えていてもよい。この場合、監視燃焼制御装置30の学習部によって、例えば深層学習(ディープラーニング)などの機械学習が行われ、監視燃焼制御装置30を人工知能として機能させることができる。
(蒸発量学習モデルの生成方法)
ここで、第3の機能である1日の廃棄物焼却炉100における蒸発量設定値の変更操作のモデル化について説明する。すなわち、第1実績値としての日々のごみ焼却量実績値と前日のごみ発熱量の平均値に基づいて導出した蒸発量設定値に基づいて廃棄物焼却炉100の操業を行うと、時間の経過に伴って、炉101に投入される廃棄物の発熱量実績値が変化する場合がある。発熱量実績値の変化が大きくなった状態が継続すると、第2実績値としての蒸発量実績値は安定して推移するが、日ごとのごみ焼却量設定値に対するごみ焼却実績値が変動する。例えば、蒸発量実績値を略一定にする制御(蒸発量モード)を行っている間に発熱量実績値が高くなると、ごみ焼却量実績値は減少して、発熱量実績値が低くなるとごみ焼却実績値は増加する。この際、従来は、オペレータがいくつかの運転指標に基づいて蒸発量設定値の補正操作を行う。これに対し、本実施形態においては、オペレータが参考にしている種々の測定値のいずれのポイントで補正操作を行っているかについてデータ分析技術を用いてモデル化を行う。
すなわち、蒸発量学習モデル341は、蒸発量設定値の変更操作を行う判断条件、変更操作時の操作量、および蒸発量設定値の増減を行う条件などを例えばクラスター分析により導出して生成される。これらの蒸発量設定値の変更タイミング、増減、および操作量は、廃棄物焼却炉100の運転管理業務に従事するオペレータの経験から得られるものである。換言すると、日々の操業において、オペレータの操作によって蒸発量設定値を増加させたり低下させたりするポイントを、蒸発量設定値と蒸発量実績値との差分値(以下、蒸発量差分値)と、ごみ焼却量設定値とごみ焼却量実績値との差分値(以下、焼却量差分値)との関係から抽出する。抽出方法としては、例えばクラスター分析(クラスタリング)を採用することが可能である。クラスター分析によって、類似するオペレータの操作ポイントを複数のクラスターに分類し、それぞれのクラスターの重心を操作ポイントの代表値として抽出することができる。なお、それぞれのクラスターから抽出する操作ポイントとしては、重心のみならず任意のパーセンタイル値を採用しても良い。また、クラスター分析としては、階層的クラスタリング分析、K-means法、混合ガウスモデル(GMM)、およびスペクトラルクラスタリングなどを採用できる。モデル化に利用したデータ例を表1に示す。表1は、モデル化に用いたデータの例を示す表である。
Figure 2024061437000002
表1に示すように、廃棄物焼却炉100が2つの炉101を備える場合、1つの炉101のみで運転する場合と、2つ以上の炉101を同時に運転する場合とがある。この場合、1炉運転において蒸発量設定値を増加させる変更操作を行う場合に、オペレータが参照する指標としては種々存在するが、少なくとも蒸発量の乖離(蒸発量差分値)および第1予測値としての予測焼却量を含む指標がある。また、1炉運転の場合には、受電電力(買電量)もオペレータが参照する指標となり、必要に応じて、焼却量の乖離(焼却量差分値)なども指標となり得る。同様に、1炉運転において蒸発量設定値を減少させる変更操作については、蒸発量の乖離および予測焼却量を少なくとも含み、必要に応じて、煙突NOx濃度や排ガス流量なども指標になり得る。
さらに、2炉以上運転の場合において、蒸発量設定値を増加させる変更操作については、蒸発量の乖離および予測焼却量を少なくとも含み、必要に応じて、焼却量の乖離も指標になり得る。また、蒸発量設定値を減少させる変更操作については、蒸発量の乖離および予測焼却量を少なくとも含み、必要に応じて、煙突NOx濃度や焼却量の乖離なども指標になり得る。以上により、モデル化した場合の操作モデルである蒸発量学習モデル341の一例を表2に示す。
Figure 2024061437000003
表2においては、クラスターの数値の順に優先してモデルが適用される。すなわち、クラスター「1」においては、蒸発量の差分および焼却量の差分によって、蒸発量学習モデル341から操作量が導出される。クラスター「4」においては、蒸発量の差分、焼却量の差分、および煙突NOx濃度によって操作量が導出される。このような蒸発量学習モデル341を用いることによって、監視燃焼制御装置30は、廃棄物焼却施設としての廃棄物焼却炉100の運転中において、蒸発量設定値を所定のタイミング、および適切な補正量で増減させることが可能となる。なお、蒸発量設定値に対して所定の補正量を適用させるタイミング、すなわち時間帯として、当日の0時から数時間(1~12時間)に亘って補正量の適用に関してマスクを行って操作させないようにすることも可能である。これにより、処理量予測精度を向上させることができる。
また、監視燃焼制御装置30は、あらかじめ定められた操作量基準値設定関係式に基づいて、それぞれの操作端の操作量として、燃焼用空気量、冷却用空気量、ごみ供給装置送り速度、および火格子送り速度を制御する。なお、監視燃焼制御装置30は、ごみ供給装置送り速度および火格子送り速度については、停止や運転操作の制御も行う。操作量基準値設定関係式は、ごみ焼却量設定値またはごみ質設定値と操作量基準値(操作量の目標値)との関係式であって、補正係数としての制御パラメータを含む。制御パラメータは、操作量基準値調整部32によって、ごみ焼却量設定値、およびごみ質設定値に適合するように調整される。調整された制御パラメータは、ごみ焼却量設定値およびごみ質設定値のうちの少なくとも一方の設定値が変更された際に、変更された設定値に対応して、操作量基準値調整部32により変更される。制御パラメータが変更されることにより、あらかじめ設定された操作量基準値が補正される。
算出制御部31は、種々の制御および算出を実行する。具体的に例えば、算出制御部31は、所定期間、例えば1日間(24時間)において廃棄物焼却炉100における廃棄物の燃焼により生じる時間単位の蒸発量を、蒸発量設定値として導出する。また例えば、算出制御部31は、ごみ算出部として機能する場合、ごみ焼却量設定値に応じてごみ質(ごみの低位発熱量)を算出する。操作量基準値調整部32は、操作量基準値設定関係式に含まれる制御パラメータの調整により操作量基準値を調整する。操作量基準値補正部33は、操作量基準値調整部32によって調整された操作量基準値を所定の制御アルゴリズム(PID制御やファジィ演算等)に基づいて補正する。なお、算出制御部31、操作量基準値調整部32、および操作量基準値補正部33によって参照されるデータは、記憶部34に読み出し可能に格納されている。記憶部34は、あらかじめ定められた操作量基準値設定関係式、および制御アルゴリズムと、操業計画サーバ10から送信された日々の蒸発量設定値および焼却量設定値、さらに廃棄物焼却炉100から送信され、炉101内の燃焼状態量として取得した燃焼プロセス測定値が格納されている。
操作量調整部35は、操作量基準値に追従するように各操作端のそれぞれの操作量を調整する。具体的に操作量調整部35は、燃焼用空気量調整部351、空気量比率調整部352、冷却用空気量調整部353、ごみ供給装置送り速度調整部354、火格子送り速度調整部355、燃焼用空気温度調整部356、および排ガス再循環空気流量調整部357を有する。
燃焼用空気量調整部351は、燃焼用空気量が操作量基準値補正部33により補正された操作量基準値(以下、補正操作量基準値)に追従するように操作量を調整する。空気量比率調整部352は、火格子下燃焼用空気ダンパ114a~114dのそれぞれを制御して、それぞれの風箱における流量の相互の比率を調整する。冷却用空気量調整部353は、冷却用空気量が補正操作量基準値に追従するように操作量を調整する。ここで、燃焼用空気量および冷却用空気量の調整は、燃焼用空気ダンパ114、火格子下燃焼用空気ダンパ114a~114d、および冷却用空気ダンパ115のそれぞれの開度を制御して調整する。ごみ供給装置送り速度調整部354は、ごみ供給装置送り速度が補正操作量基準値に追従するように操作量を調整する。火格子送り速度調整部355は、火格子送り速度が補正操作量基準値に追従するように操作量を調整する。燃焼用空気温度調整部356は、燃焼用空気の温度が補正操作量基準値に追従するように、燃焼空気温度ダンパ126a,126bをそれぞれ制御する。排ガス再循環空気流量調整部357は、再循環させる排ガスおよび空気の流量が補正操作量基準値に追従するように排ガス再循環空気ダンパ128を制御する。操作量調整部35は、操作量基準値補正部33により操作量基準値が補正されなかった場合には、その補正されていない操作量基準値に基づいてそれぞれの操作量を調整する。
(操業計画サーバ)
図5は、操業計画サーバ10の構成を概略的に示すブロック図である。図5に示すように、操業計画サーバ10は、ネットワーク2を介して通信可能な、一般的なコンピュータの構成を有する。操業計画サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13、および入出力部14を備える。 制御部11、記憶部12、通信部13、および入出力部14はそれぞれ、物理的および機能的には、上述した制御部21、記憶部22、通信部23、および入出力部24と同様である。
制御部11は、記憶部12に格納されたプログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部などを制御することで、所定の目的に合致した機能、具体的には、操業計画生成部11a、操業管理制御部11b、および計時部11cを実現できる。
操業計画生成部11aは、記憶部12に格納された操業計画に関するソフトウェアプログラムを読み出す。操業計画プログラムは、所定の廃棄物焼却炉100を操業する際に必要とされる種々の条件が入力パラメータとして入力されると、出力パラメータとして、所定の廃棄物焼却炉100において所定期間、例えば1年間の操業計画を出力する。操業計画生成部11aは、所定の廃棄物焼却炉100を操業する際の条件に基づいて、例えば1年間の所定期間における廃棄物焼却炉100の操業計画を生成する。操業計画生成部11aは、生成した操業計画を操業計画データベース12aに格納する。
計時部11cは、時間の流れを計測して時刻情報を出力する例えば原子時計と同期された時計などである。なお、計時部11cは、所定の時刻と他の時刻との時間を算出して、この時間情報を出力することも可能である。出力された時刻情報や時間情報は、操業管理制御部11bに入力される。操業管理制御部11bは、計時部11cによる時間情報や時刻情報に基づいて、操業計画に基づいた蒸発量設定値を様々な廃棄物焼却炉100の監視燃焼制御装置30に送信する。なお、操業計画サーバ10における時刻情報や時間情報は、計時部11cから出力される情報に基づいているが、都度の説明は省略する。
記憶部12には、様々な場所に建設された廃棄物焼却炉100をそれぞれ制御する監視燃焼制御装置30から収集した各種情報がデータベースとして格納されている。すなわち、記憶部12には、各種のデータが検索可能に格納されたそれぞれの廃棄物焼却炉100の操業計画や実際の操業状態や燃焼状態に関する情報として、操業計画データベース12a、操業管理データベース12b、およびセンサ値データベース12cが格納されている。なお、記憶部12に格納されているデータベースは、以上のデータベースに限定されない。これらのデータベース12a,12b,12cは、例えばリレーショナルデータベース(RDB)である。また、本実施形態において説明するデータベース(DB)は、上述したプロセッサによって実行されるデータベース管理システム(Database Management System:DBMS)のプログラムが、記憶部12に記憶されるデータを管理することによって構築される。
(自動運転管理方法)
次に、以上のように構成された操業管理システム1による自動運転管理方法について説明する。すなわち、まず、オペレータが端末装置20から操業計画サーバ10に、操業計画の作成条件(計算条件)、および作成の起動信号を送信する。操業計画サーバ10は、操業計画の作成条件を入力パラメータとし、操業計画を出力パラメータとして、操業計画を生成する。操業計画サーバ10は生成した操業計画を操業計画データベース12aに格納する。なお、端末装置20が、操業計画を操業計画サーバ10の記憶部12に格納するようにしてもよい。また、操業計画データベース12aに格納された操業計画は、端末装置20A,20Bからアクセス可能であり、端末装置20A,20Bに閲覧可能に格納される。
次に、第1の機能として、操業計画サーバ10は、すでに生成した所定の廃棄物焼却炉100から操業計画に基づいた当日T(前日T-1からは翌日)の焼却量設定値を、所定時刻、例えば前日T-1の23時ごろに廃棄物焼却炉100を制御する監視燃焼制御装置30に送信する。監視燃焼制御装置30は、受信した焼却量設定値を、操業計画データベース342に格納する。
本実施形態において例えば、操業計画サーバ10が生成した操業計画に基づいて、1炉運転の廃棄物焼却炉100における日々の焼却量設定値として、例えば78t/dを、例えばA月B日~A月B+6日まで廃棄物焼却炉100の監視燃焼制御装置30に自動的に送信した。
次に、第2の機能として、監視燃焼制御装置30の算出制御部31は、操業計画サーバ10から受信した焼却量設定値を記憶部34から読み出す。算出制御部31は、読み出した焼却量設定値に基づいて、所定の廃棄物焼却炉100における定数A,B,Cが設定された(1)式から、蒸発量設定値を導出する。算出制御部31は、導出した蒸発量設定値を操業計画データベース342に格納する。
本実施形態において例えば、焼却量設定値を例えば78t/dとした場合において、算出制御部31が、焼却量設定値と前日の発熱量の平均値とから、蒸発量設定値を導出した例を、表3に示す。表3において例えば、A月B日においては、ごみ焼却量設定値(78t/d)と、前日の発熱量の平均(9.68MJ/kg)とから、算出制御部31は、(1)式から蒸発量設定値を9.9t/hと導出している。その他の日にちも同様である。なお、(1)式におけるパラメータである定数A,B,Cのうちの、定数Cに関しては、これらの期間中において調整を行った。
Figure 2024061437000004
その後、廃棄物焼却炉100が、算出制御部31によって導出された蒸発量設定値に基づいた運転を開始する。第3の機能として、監視燃焼制御装置30の操作量基準値調整部32は、蒸発量学習モデル341を読み込んで、廃棄物焼却炉100における運転中に、蒸発量設定値の変更操作が実行される。第3の機能による蒸発量設定値の変更操作に関して、7日間の1日当たりの自動で変更操作した回数を表4に示す。また、A月B日から4日間の変更操作のタイミングの一例をそれぞれ、図6A、図6B、図6C、および図6Dに示す。また、比較例として、従来のオペレータによる蒸発量設定値の変更操作に関して、7日間の1日当たりの自動で変更操作した回数を表5に示す。また、C月D日から4日間の変更操作のタイミングの一例をそれぞれ、図7A、図7B、図7C、および図7Dに示す。なお、比較例においても、同じ廃棄物焼却炉100において、同様の条件下で運転を行っている。
Figure 2024061437000005
Figure 2024061437000006
本実施形態による監視燃焼制御装置30においては、操作量基準値調整部32による蒸発量設定値の変更操作の頻度は、1日当たり平均で5.9回(5.9回/日)であった。これに対し、従来技術においては、オペレータによる蒸発量設定値の変更操作の頻度は、1日当たり平均で7.6回(7.6回/日)であった。また、図6A~図6Dと図7A~図7Dとを比較すると、本実施形態による蒸発量設定値の変更操作によれば、細かい変更操作が低減していることが分かる。これらのことから、本実施形態による監視燃焼制御装置30によれば、蒸発量設定値の変更操作の数を低減して、廃棄物焼却炉100をより安定して運転できることが分かる。また、蒸発量設定値に関しては、増減に対応して1日の開始時の蒸発量設定値に復帰させる変更操作が行われるが、本実施形態によれば、復帰のための変更操作もさらに低減することが可能となる。
図8は、本実施形態による自動運転管理方法における1日の処理量および蒸発量の時間変化の一例を示すグラフである。図9は、従来技術による自動運転管理システムの蒸発量モードにおける1日の処理量および蒸発量の時間変化の一例を示すグラフである。図10は、従来技術による自動運転管理システムの焼却量モードにおける1日の処理量および蒸発量の時間変化の一例を示すグラフである。
図10の上のグラフに示すように、1日のごみ焼却量実績値(図10中、実線)をごみ焼却量設定値(図10中、破線)になるように制御すると、図10の下のグラフから、蒸発量実績値(図10中、破線)が大きく変化して蒸発量設定値(図10においては15t/h:一点鎖線)から大きく外れてしまう可能性があることが分かる。この場合、1日のごみ焼却量実績値は、ほぼごみ焼却量設定値になるように制御できる一方、蒸発量実績値が蒸発量設定値から大きく外れることがあるため、従来技術による焼却量モードにおいては、発電を安定させることが困難になるという問題が生じる。
また、図9の下のグラフに示すように、1日の蒸発量実績値(図9中、破線)を蒸発量設定値(図9においては、15t/h:太一点鎖線)になるように制御すると、図9の上のグラフに示す焼却量実績値(図9中、実線)が焼却量設定値(図9においては、24時間で100t:破線)よりも多くなっていることが分かる。逆に、焼却量実績値が焼却量設定値よりも少なくなる可能性があることが分かる。すなわち、蒸発量実績値を安定させるために、焼却量実績値は廃棄物の発熱量実績値によって変動してしまうことが分かる。この場合、1日の蒸発量実績値は、ほぼ蒸発量設定値になるように制御できる一方、焼却量実績値が焼却量設定値から大きく外れる可能性があることから、従来技術による蒸発量モードにおいては、廃棄物の焼却において、焼却処理量の管理が困難になるという問題が生じる。
これに対し、本実施形態による監視燃焼制御装置30による制御によれば、廃棄物焼却炉100の日々の運転の開始時において、ごみ焼却量設定値に基づいた蒸発量設定値を導出し、この蒸発量設定値から蒸発量実績値を安定させるように、蒸発量学習モデル341によって蒸発量設定値を自動で補正していることにより、ごみ焼却量実績値をごみ焼却量設定値から大きく外れることなく、蒸発量実績値を安定させて廃棄物焼却炉100を運転可能であることが分かる。
図11は、本発明の一実施形態による自動運転管理方法を実行した場合と、従来技術による自動運転管理方法を実行した場合とにおける、日ごとの廃棄物処理量の1週間分の例を示すグラフである。
図11に示すように、本実施形態による監視燃焼制御装置30による運転操作の自動化によれば、1週間での日々の平均のごみ焼却量設定値である78t/dに対して、従来技術においては、ごみ焼却量実績値が76.7t/dであるのに対し、本実施形態においては、76.4t/dと約2%の誤差に収まっており、ごみ焼却量実績値についても、安定して廃棄物焼却炉100を運転可能であることがわかる。
以上説明した一実施形態によれば、廃棄物焼却炉において、熟練または経験を積んだオペレータ(以下、熟練オペレータ)が各自の判断により行っていた介入操作を、熟練オペレータに代わって、例えばクラスター分析による機械学習によって生成されたプログラムである蒸発量学習モデル341に基づいて実行していることにより、監視燃焼制御装置30による安定した蒸発量の制御が可能になるので、オペレータによる蒸発量設定値の変更操作を大幅、好適には略0に低減した廃棄物焼却炉100の運転管理の自動化を実行可能となる。
また、一実施形態によれば、第1の機能、第2の機能、および第3の機能によって、自動運転管理装置の日々の運営や運転管理の自動化を実現することによって、オペレータを少人数にして省力化しても安定で安心な施設の運転管理が可能になる。具体的には、オペレータの作業が軽減されるとともに、多くの経験を有する多数の熟練のオペレータによって検討されてきた複数の運転指標に基づいて、運転管理指標の補正を行なってきた操作の判断および操作量の決定の方法を、機械学習や人工知能(AI)などによってモデル化していることにより、オペレータの省力化を実現しつつ、管理施設において、安定した運転管理が可能となる。
すなわち、従来の蒸発量設定値の変更操作は、所定の測定値に基づいてオペレータが行っていたが、一実施形態による自動燃焼制御においては、熟練オペレータの判断と同様の燃焼状態の判断を取り入れた制御を追加することができる。これにより、人の目と熟練技術による燃焼状態の判断を、学習モデルを用いた人工知能で代替した技術によって確立できる。従って、プロセスの信号に加えて燃焼状態を含めた燃焼制御が可能になる。
また、本実施形態においては、蒸発量設定値の変更の条件判断に関する多くの実績データの分析に基づいて蒸発量学習モデル341を生成していることにより、蒸発量設定値の変更操作の判断や、蒸発量設定値の設定を適切に実行できる。
また、従来は、焼却施設の運営および運転管理が施設ごとに、それぞれの経験から、廃棄物処理量計画を考え、その計画による運転管理指標の決定とその指標による運転をしていく中で、適時、オペレータ間で連絡を行って、必要な補正操作が必要であったが、これらの作業を自動化できる。これらの経験により行われてきた作業を、自動化するシステムを総合的に構築し、実運転での結果からも有効であることが確認できたことで、運営および運転管理に省力化が求められている施設においても、運転業務の負荷低減とともに、安定で安心な操業管理面で優れ、また、オペレータが入れ替わって技術的見地の引継ぎが困難になる場合であっても、本実施形態による操業管理システム1によって、運営管理や運転管理の技術的知識を保有可能となる。
また、本実施形態においては、操業計画サーバ10をクラウドシステムとして用いて、従来の廃棄物焼却炉100の監視燃焼制御装置30に加えて、クラウドでの利用も可能にしている。そのため、従来、属人的な操業計画の立案に関して、従来の施設側の運営や管理を行うオペレータのみならず、その他の焼却施設の運営や管理を行う多くの関係者によるサポートが容易になる。
また、従来、日々の廃棄物焼却炉100の運転において、操業の当日Tの最初に導出した蒸発量設定値に基づいて運転する際に、オペレータは時間の経過に伴って、監視燃焼制御装置において演算される当日のごみ焼却量実績値の予測値や、売電量、煙突から排出される有害ガス濃度を適宜監視して、特に多くの経験を有する熟練オペレータは、ごみ焼却量設定値の上限管理値を超過しないことなどを目的として、蒸発量設定値を操作してきた。これに対し、本実施形態においては、監視燃焼制御装置30において、機械学習などによってモデル化して、監視燃焼制御装置30や端末装置20などにプログラムとして導入可能としたことによって、従来のオペレータの操作を自動化することが可能となる。
(記録媒体)
上述の一実施形態において、操業計画サーバ10、監視燃焼制御装置30による自動運転管理方法を実行可能なプログラムを、コンピュータその他の機械や装置(以下、コンピュータなど、という)に、コンピュータなどが読み取り可能な記録媒体に記録することができる。コンピュータなどに、当該記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、当該コンピュータが操業計画サーバ10や監視燃焼制御装置30として機能する。ここで、コンピュータなどが読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラムなどの情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータなどから読み取ることができる非一時的な記録媒体をいう。このような記録媒体のうち、コンピュータなどから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、BD、DAT、磁気テープ、フラッシュメモリなどのメモリカードなどがある。また、コンピュータなどに固定された記録媒体としてハードディスク、ROMなどがある。さらに、SSDは、コンピュータなどから取り外し可能な記録媒体としても、コンピュータなどに固定された記録媒体としても利用可能である。
また、一実施形態に係る操業計画サーバ10および監視燃焼制御装置30に実行させるプログラムは、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。
(その他の実施形態)
また、一実施形態に係る操業計画サーバ10、端末装置20、および監視燃焼制御装置30では、上述した「部」は「回路」などに読み替えることができる。例えば、通信部は、通信回路に読み替えることができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付のクレームおよびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。例えば、上述の一実施形態において挙げた数値や情報の種類はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値や情報の種類を用いてもよく、上述の一実施形態による本発明の開示の一部をなす記述および図面により本発明は限定されることはない。
例えば、上述した実施形態においては、機械学習の一例としてニューラルネットワークを用いたディープラーニング(深層学習)を採用しているが、それ以外の方法に基づく機械学習を行ってもよい。例えば、サポートベクターマシン、決定木、単純ベイズ、k近傍法など、他の教師あり学習を用いてもよい。また、教師あり学習に代えて半教師あり学習を用いてもよい。
上述した一実施形態における第1の機能、第2の機能、および第3の機能を選択的に利用した場合においても、オペレータの一部の操作を自動化することが可能である。この点、第1~第3の機能を総合的に組み合わせることによって、廃棄物焼却炉100の運転管理および操作業務のほとんどを自動化することが可能となる。
また、上述した一実施形態においては、本発明を廃棄物処理施設に適用しているが、本発明は、バイオマス処理施設などの運転管理操作を要する種々のプラントに適用することが可能である。
1 操業管理システム
2 ネットワーク
10 操業計画サーバ
11,21 制御部
11a 操業計画生成部
11b 操業管理制御部
11c 計時部
12,22 記憶部
12a 操業計画データベース
12b 操業管理データベース
12c センサ値データベース
13,23 通信部
14,24 入出力部
20,20A,20B 端末装置
30 監視燃焼制御装置
31 算出制御部
32 操作量基準値調整部
33 操作量基準値補正部
34 記憶部
35 操作量調整部
100 廃棄物焼却炉
101 炉
102 投入口
103 供給装置
104 火格子
105 灰落下口
106 燃焼用空気ブロア
107 炉出口
108 煙突
109 ボイラ
109a 熱交換器
109b 蒸気ドラム
110 冷却用空気吹き込み口
111 冷却用空気ブロア
114 燃焼用空気ダンパ
114a,114b,114c,114d 火格子下燃焼用空気ダンパ
115 冷却用空気ダンパ
116 中間天井
117 燃焼室ガス温度計
118 主煙道ガス温度計
119 炉出口下部ガス温度計
120 炉出口中部ガス温度計
121 炉出口ガス温度計
122 ボイラ出口酸素濃度計
123 ガス濃度計
124 排ガス流量計
125 燃焼画像撮像部
341 蒸発量学習モデル
342 操業計画データベース
351 燃焼用空気量調整部
352 空気量比率調整部
353 冷却用空気量調整部
354 供給装置送り速度調整部
355 火格子送り速度調整部
356 燃焼用空気温度調整部
357 排ガス再循環空気流量調整部

Claims (8)

  1. 所定施設の操業に用いられるパラメータにおける、あらかじめ設定された少なくとも2つの設定値に基づいて、前記所定施設を制御する自動運転管理装置と、前記自動運転管理装置との間で情報を送受信可能に構成され、前記所定施設の操業計画を生成する操業計画生成装置と、によって実行される自動運転管理方法であって、
    前記操業計画生成装置は、
    前記操業計画生成装置が生成した前記所定施設の操業計画に含まれる、所定期間における前記少なくとも2つの設定値のうちの第1設定値を、前記所定期間の開始前に前記自動運転管理装置に送信し、
    前記自動運転管理装置は、
    前記所定期間の開始時において、前記取得した前記第1設定値に基づいて、前記所定施設を制御する
    自動運転管理方法。
  2. 前記自動運転管理装置は、
    取得した前記第1設定値に基づいて、前記少なくとも2つの設定値のうちの前記第1設定値とは異なる第2設定値を導出し、
    前記所定期間の開始時において、前記第2設定値に基づいて前記所定施設を制御する
    請求項1に記載の自動運転管理方法。
  3. 前記第1設定値に基づいて前記第2設定値を導出する学習モデルは、前記パラメータに対するクラスター分析によって生成された学習モデルである
    請求項2に記載の自動運転管理方法。
  4. 前記所定施設が廃棄物の焼却によって生じる蒸気によって発電可能な発電設備を有する廃棄物焼却施設であり、
    前記第1設定値が、前記廃棄物焼却施設における廃棄物の焼却量設定値であり、
    前記第2設定値が、前記蒸気の蒸発量設定値である
    請求項2に記載の自動運転管理方法。
  5. 前記所定施設が廃棄物の焼却によって生じる蒸気によって発電可能な発電設備を有する廃棄物焼却施設であり、
    前記少なくとも2つの設定値が、前記廃棄物焼却施設における廃棄物の焼却量設定値、および前記蒸気の蒸発量設定値である
    請求項1に記載の自動運転管理方法。
  6. 前記自動運転管理装置は、
    前記所定施設の運転中に、前記パラメータのうちの前記第1設定値が設定されたパラメータにおける第1実績値または第1予測値と、前記第1設定値との差分に基づいて、前記第2設定値を変更する制御を行う
    請求項2に記載の自動運転管理方法。
  7. 前記自動運転管理装置は、
    前記所定施設の運転中に、前記パラメータのうちの前記第2設定値が設定されたパラメータにおける第2実績値と、前記第2設定値との差分に基づいて、前記第2設定値を変更する制御を行う
    請求項2に記載の自動運転管理方法。
  8. 所定施設の操業に用いられるパラメータにおける、あらかじめ設定された少なくとも2つの設定値に基づいて、前記所定施設における廃棄物処理量を制御する自動運転管理装置であって、
    前記所定施設の操業計画を生成して出力する操業計画生成装置と、情報を送受信可能に構成され、
    前記操業計画に含まれる、所定期間における前記少なくとも2つの設定値のうちの第1設定値を、前記所定期間の開始前に前記操業計画生成装置から取得し、
    前記所定期間の開始時において、前記取得した前記第1設定値に基づいて、前記所定施設における廃棄物処理量を制御する
    自動運転管理装置。
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