JP2024060855A - 養生蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一種類の係止手段で位置ずれすることなく確実に貫通孔に取り付けることが可能な構造で、複数回の再利用が可能な新しい形態の養生蓋を提供する。【解決手段】 貫通孔Dの開口を塞ぐための蓋板1と、蓋板に着脱自在に取り付けられるバネユニット2とを備え、バネユニットは蓋板の中央部に装着されるベース3と、ベースの貫通孔側に向いたベース裏面に片端が保持され他端側がベース裏面から放射状に広がりながら蓋板から斜めに遠ざかる方向に曲がるように延設される複数のバネ部材4とを備え、バネ部材は外力を与えることで他端側が弾性変形して縮径するように構成され、バネユニットが蓋板に装着された状態でバネ部材の他端側が貫通孔の内周面に弾接するように形成された養生蓋とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、ビルやマンション等の建築現場において、給排水設備、空調設備、電気配線等のために床等に設けた貫通孔を、一時的に塞いでおく養生蓋に関する。
ビル等のコンクリート製の建物では、床、壁、梁、天井、基礎部分(以下、これらを総称して「壁等」と称する)に各種設備配管や電線等を通すための貫通孔を設ける。床に貫通孔を形成する場合は、図8に示すような紙製や塩化ビニル製等の筒状のスリーブ管Cを、貫通穴を形成する予定位置に先に設置してからコンクリートを打設するスリーブ工法により、貫通孔Dを床Bに形成するようにしている。
なお、スリーブ管Cとして紙管(ボイド管)を用いたときは、施工後に紙管が剥されて貫通孔Dの内周面が露出することになり、塩ビ管を用いたときは塩ビ管が貫通孔D内に残される。したがって、本書において特に説明しない場合は、以下の説明で塩ビ管のようなスリーブ管Cが貫通孔内に残されている貫通孔については「貫通孔の内周面」は残されているスリーブ管Cの内周面のこととして説明する。
床Bに形成された貫通孔Dは縦孔であり、配管工事等が終了した後には最終的にモルタル等で埋め戻されるが、工事中は床Bに縦孔の開口が開いていることから、誤って資材、工具等を落下させるおそれがあり、また、作業者が誤って足を踏み入れて怪我をするおそれもある。そのため、建築現場では形成された貫通孔Dの開口を一時的に塞いで養生するための養生蓋(ホールキャップとも称する)が使用されている。
なお、建築現場では、床だけでなく壁(側壁)、梁、天井、基礎部分等に形成した貫通孔についても、貫通孔を保護する等の目的で、必要に応じて工事中は一時的に養生蓋が取り付けられる。
従来からの一般な養生蓋は、円盤状の蓋板と、蓋板裏面(貫通孔に向いた側を裏面側、反対側面を表面とする)の周縁近傍に一体的に設けられた板状の係止片とを備えており、この板状の係止片を板バネとして貫通孔の内周面に弾接させることによって貫通孔に取り付ける構造のものが知られている(例えば特許文献1参照)。このような板状係止片で取り付ける養生蓋は、係止片が径方向に(塑性変形することなく)弾性変形する可動幅が小さいことから、一種類の養生蓋で弾接可能な貫通孔の径の範囲は小さい。
そこで、取付可能な貫通孔の径の範囲を拡大する工夫がなされた養生蓋が提案されている。すなわち、1枚の金属板で形成される縦孔養生蓋材(蓋板)であって、縦貫通孔を形成するためのスリーブ管として用いられる管材の2種類以上の規格寸法のそれぞれに対応させた折り曲げ可能な複数の切り抜き部が等中心角位置毎に形成され(具体的には125mm径と150mm径との2種類の紙管にそれぞれ対応させた4つの切り抜き部が同心円上に90度毎に形成され)、この切り抜き部を折り曲げて板状係止片とすることで、縦貫通孔の内周面に当接させて、板状係止片のばね力で取り付けられる構造が開示されている(特許文献2参照)。この文献に記載された養生蓋によれば、径が異なる2種類以上の縦貫通孔に取り付け可能な養生蓋とすることができる。しかしながら、蓋板となる金属板の上にリング状に配置することが可能な抜き取り部の個数は物理的に限られるので、1つの養生蓋で対応可能な管材の規格寸法の種類数にも限度がある。
また、板状係止片となる切り抜き部の径方向の長さは、最大でも切り抜き部の基部(折り曲げ辺)から蓋板外周までの長さとなる。したがって切り抜き部を折り曲げて板状係止片にしたときの長さを十分に長くすることができないため、板状係止片が変形したり振動が加わったりすると、容易に位置ずれしたり外れたりするおそれが生じる。
また、蓋板部分の切り抜き部が折り曲げられるとその部分に孔が形成されることから、縦貫通孔への雨水等の浸入を防ぐための他の手段が必要になるという別の問題が生じる。
実開昭58-189876公報 特開平9-203215号公報
壁等に設置する各種設備配管の配管径は、各設備の規模や種類によって大小各種のものがある。これらの配管を挿通するために形成される貫通孔は、規格サイズのスリーブ管の中から選択したスリーブ管を使用して形成される。
一般的な規格サイズのスリーブ管の径は50~300mmの範囲であり、紙管であれば75、100、125、150、175、200、250、300mm径のものが使用され、塩ビ管であれば56、71、83、107、131、154、202、250、298mm径のものが使用されている。したがってこれらのスリーブ管の径に対応した貫通孔がスリーブ工法によって形成される。
さらに、スリーブ工法以外に、ダイヤモンドコアビットを用いた「コア抜き」工事によって直接貫通孔が形成されることもあり、その場合はスリーブ工法による貫通孔とは異なった規格サイズによる貫通孔が形成される。
このように建築現場で形成されている貫通孔の径は多種存在している。一方、養生蓋には形成された貫通孔を確実に塞ぐことができるだけでなく、一旦取り付けた後は簡単に位置ずれしたり、がたついたりしないことが求められている。そのため、形成された貫通孔の内径に適合した養生蓋を用いることが必要になる。
この点に関して、特許文献1、2に記載の従来からの養生蓋は、蓋板と板状係止片とが一体構造としてある。これら一体構造の養生蓋によって、種々の径の貫通孔を確実に塞ぐとともに、貫通孔から養生蓋が簡単に外れたり、がたついて位置ずれしたりしないようにするには、貫通孔の径の一つ一つに適合させた養生蓋をシリーズ化して多品種製作しておくことが望ましい。しかしながら全種類の貫通孔の一つ一つにそれぞれ適合する養生蓋を製作し管理するとなると、製造コストや管理コストが増大することになる。それゆえ、建築現場では、複数種類の規格サイズの養生蓋のなかから最も近い一つを選択して使用するようにしている。
したがって、貫通孔の径の大小にかかわらず、蓋板を貫通孔に位置ずれすることなくがたつくことなく装着することができる養生蓋が求められていた。
また、特許文献1、2に記載の養生蓋は、一度使用すると位置ずれを防ぐための板状係止片が塑性変形してしまうことが多く、変形した状態で再利用すると位置ずれが生じやすいことから再利用することがなく、建築現場ごとに毎回新しい養生蓋を購入する必要があった。
このように、従来の一体構造の養生蓋は比較的低コストで養生蓋全体を製作できる反面、個々の養生蓋は汎用性が小さく、一度使用した後は廃棄されるため改善する余地があった。
そこで、本発明は従来の養生蓋の位置ずれしやすい課題を解決するとともに、複数回の再利用が可能な新しい形態の養生蓋を提供することを目的とする。
また、本発明は貫通孔の径の大小にかかわらず、一種類の係止手段で位置ずれすることなく確実に取り付けることが可能な養生蓋を提供することを目的とする。
また、本発明は雨水等の貫通孔への浸入を防ぐ必要がある場合に、蓋板部分のシール性を高めて貫通孔に取り付けることが容易に行える養生蓋を提供することも目的とする。
上記目的を達成するために本発明では次のような技術的手段を講じた。すなわち、本発明の養生蓋は、壁等に設けられた貫通孔の開口を塞ぐための蓋板と、前記蓋板に着脱自在に取り付けられるバネユニットとを備えた養生蓋であって、前記バネユニットは前記蓋板の中央部に装着されるベースと、前記ベースの前記貫通孔側に向いたベース裏面に片端が保持され他端側が前記ベース裏面から放射状に広がりながら前記蓋板から斜めに遠ざかる方向に曲がるように延設される複数のバネ部材とを備え、前記複数のバネ部材は外力を与えることで前記他端側が弾性変形して縮径するように構成され、前記バネユニットが前記蓋板に装着された状態で前記バネ部材の前記他端側が前記貫通孔の内周面に弾接するようにしてある。
本発明によれば、蓋板とバネユニットが分離することができ、塞ごうとする貫通孔の開口より大径の蓋板の中央部にバネユニットを取り付ける。バネユニットのバネ部材は外力を与えることで弾性変形により縮径でき、しかも、蓋板の中心部近くで片端が保持されこの位置を支点として他端側が弾性変形するので(蓋板周縁近傍を支点として弾性変形する板状係止片よりも)径方向の可動幅を大きくすることができる。また、バネ部材を弾性変形で縮径した状態から、外力が与えられていないときの最も広がった状態近くまでの連続する径範囲の貫通孔に対して、一種類のバネユニットのみでバネ部材の付勢力を利用して取り付けることができ、付勢力を利用して位置ずれを復元することができる。
上記発明において、前記バネ部材は、鋼線を巻回した左右のコイル部と、前記左右のコイル部の中間部分を延長させてアーム状にしたバネ作用部とからなるダブルキックスプリングで形成され、前記コイル部を前記片端にして前記ベースに保持されるようにしてもよい。
これにより、バネ部材のコイル部のコイル軸を支点(中心)にしてバネ作用部はコイルの巻き方向に大きく弾性変形することが可能になるので、バネ作用部に大きな撓み量が得られ、バネ作用部をベース裏面に対して直交する位置まで弾性変形で縮径することもできるようになる。このようにしてバネ部材を縮径したときの最小径を極めて小さくすることができ、内径が大きく異なる連続した径範囲の貫通孔の内周面に対して弾接することができる。
上記発明において、前記バネ部材は、少なくとも内周面が50~250mmの範囲の貫通孔に対して前記他端側が弾性変形で縮径するように形成されてもよい。
これにより、スリーブ管を用いたスリーブ工法等により形成されるほとんどの貫通孔に対して一種類のバネユニットだけで蓋板を確実に貫通孔に取り付けることができ、しかも位置ずれやがたつきも抑えることができる。
上記発明において、前記バネ部材は、前記ベース裏面に等中心角位置毎に3つ取り付けられている構成としてもよい。
これにより、バネ部材は三点支持で効果的に貫通孔の内周面に放射方向に弾接することができ、位置ずれやがたつきも抑えることができる。
上記発明において、前記蓋板の中央部には、前記ベースを前記蓋板の表面側から挿入して保持する嵌合孔が前記蓋板を貫通するようにして形成され、前記蓋板に前記バネユニットを装着する際に、前記バネ部材が弾性変形して縮径した状態で前記嵌合孔に挿通されるようにして前記ベース裏面が前記蓋板の裏面側に配置されるとともに、前記ベースが前記嵌合孔に嵌合されるように構成されてもよい。
これにより、蓋板裏面にコーキング剤を塗布して防水性を高めて貫通孔を塞ぐ場合に、コーキング剤の塗布作業を容易に行うことができ作業性が向上する。
すなわち、バネユニットを装着していない状態で蓋板裏面に防水用のコーキング剤を塗布して貫通孔の開口面に貼り付けて接着し、その後にバネユニットを装着することができる。あるいは、先に蓋板裏面にコーキング剤を塗布してからバネユニットを装着するようにし、この状態で蓋板裏面を貫通孔の開口面に接着するようにすることができる。
これらにより、バネユニットがない状態で蓋板裏面にコーキング剤を塗布することができるので、コーキング剤の塗布作業の効率性を高めることができる。
上記発明において、前記蓋板の裏面周辺部分にリング状の凹溝が設けられるようにしてもよい。
これにより、蓋板の凹溝に沿ってコーキング剤を塗布すれば確実に防水性を高めることができる。
本発明の一実施例である養生蓋の斜視図。 図1の養生蓋の分解斜視図。 図1におけるX―X線に沿った断面図。 蓋板にバネユニットを装着する際の図1のX-X線方向に対応する断面図。 図2のバネユニットの平面図。 図2のバネユニットの底板を取り外した状態の底面図。 使用状態を示す図1のX-X線方向に対応する断面図。 スリーブ工法により床に設けられた貫通孔の断面図。
以下、本発明の実施例について図を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の一実施例である養生蓋Aの斜視図であり、図2はその分解斜視図、図3は図1におけるX-X線に対応する断面図、図4は分解斜視図で示した図1のX-X線に対応する断面図、図5はバネユニットの平面図、図6は底板を取り外した状態のバネユニットの底面図、図7は使用状態での図1のX-X線に対応する断面図である。
養生蓋Aは、円盤状の蓋板1と、この蓋板1に着脱することができ、使用状態のときに貫通孔内に配置されるバネユニット2とからなる。バネユニット2は蓋板1に装着されるベース3と、ベース3に支持されるバネ部材4とからなる。
この養生蓋Aは床に設けた貫通孔以外に側壁、天井等に設けた貫通孔にも取り付けられる。それゆえ例えば取付け位置が床の場合は貫通孔が蓋板1の下方に位置し、天井の場合は貫通孔が蓋板1の上方に位置するので、取付位置の違いで蓋板1とバネユニット2との位置関係が逆転することになる。
したがって、以下の実施例では図8で示したような床Bに設けられた貫通孔Dの開口端に養生蓋Aを取り付ける場合の位置関係において説明する。
そして、貫通孔Dに向いた側を蓋板1の裏面、その反対面側を蓋板1の表面として説明する。同様に、バネユニット2のベース3についても貫通孔Dに向いた側をベース裏面、反対面側をベース表面として説明する。
蓋板1の中央部には、蓋板1の表面側からベース3を挿入して保持するための嵌合孔12が形成されている。嵌合孔12は蓋板1の表面側が大径で裏面側が小径となるようにした段付き構造の貫通孔としてあり、嵌合孔12の中に段差11が形成してある。
また、蓋板1の裏面周辺部分には、コーキング剤(シーリング剤)を塗布しやすくするためのリング状の凹溝14が設けられている。
バネユニット2のベース3は、大径の鍔部8と小径の胴部9とを備えており、鍔部8は嵌合孔12の表面側の大径孔、胴部9は嵌合孔12の裏面側の小径孔に嵌合可能なサイズにしてある。胴部9の周囲には弾性リング(Oリング)10が取り付けてある。ベース3を嵌合状態にしたときに、この弾性リング10が蓋板1からの抜脱を阻止する弾性係合部材として作用し、このときベース3の裏面が嵌合孔12の下側(外側)に突き出るようにしてある。
バネユニット2のバネ部材4は、ベース3の裏面に片端が保持され、他端側がベース3の裏面から放射状に広がりながら、蓋板1の裏面から斜めに遠ざかる方向(貫通孔Dの下方向)に曲がるように延設してあり、他端側を貫通孔Dの内周面と接するようにしてバネ作用部4bとして機能するようにしてある。本実施例では3本のバネ部材4がベース裏面に等中心角位置毎(すなわち120度毎)に設けられている。
また本実施例では、少なくとも内径(内周面)が50~250mmの広範囲の貫通孔Dに対して弾接できるバネ部材4を用いるようにしている。具体的にはバネ作用部4bの先端部分が貫通孔Dの最大径(250mm以上)まで拡径して弾接する長さにするとともに、以下に説明するダブルキックスプリングを用いるようにしている。
すなわち、ダブルキックスプリングは、図6および図3、図4で示すように鋼線を巻回した左右のコイル部4aと、この左右のコイル部4aの中間部分をコイル部4aの外方に引き延ばしてアーム状にしたバネ作用部4bとで構成される。
そして片端となるコイル部4aを、ベース3の裏面に形成した空隙部5に嵌め込み、底板6をリベットピン7で固定してコイル部4aが巻き方向に弾性変形できるように保持することにより、他端側のバネ作用部4bがコイル部4aを支点(中心)にして大きく弾性変形できるようにしてある。これによってバネ作用部4bはベース3の裏面に対して直交する位置まで弾性変形で縮径することができ、バネ部材4を縮径したときの最小径(25mm以下)を極めて小さくすることができる。
次に本実施例の養生蓋Aを貫通孔Dに取り付けるときの二種類の動作手順について説明する。
第一の動作手順では、図4に示すように、バネユニット2の3本のバネ部材4を矢印方向に手で外力を与えて撓ませ、弾性変形で縮径した状態にして蓋板1の表面側から嵌合孔12に挿通させてから、ベース3を蓋板1の嵌合孔12に押し込むことで、図3に示すようにバネユニット2を蓋板1に嵌着する。このときベース3の弾性リング10が蓋板1の抜脱を阻止する弾性係合部材として作用する。
そして蓋板1にバネユニット2が装着された状態で、再びバネ部材4を矢印方向に外力を加えて撓ませて弾性変形で縮径した状態にし、バネ作用部4bの先端を貫通孔Dに挿入してから外力を開放してバネ作用部4bを拡径する。バネ作用部4bは貫通孔Dの内周面に弾接するようになり、そのまま蓋板1が開口に接するまで押し込む。これにより、図7(a)に示す大径の貫通孔Dでも図7(b)に示す小径の貫通孔D’でも、養生蓋Aはバネ作用部4bの付勢力によって位置ずれやがたつきが生じることなく安定して取り付けることができる。
バネユニット2の3本のバネ部材4は弾性変形する径範囲が広くて塑性変形しにくい構造であり復元力も強いため、再利用しても位置ずれすることなく使用することができる。
なお、蓋板1の大きさについては、想定される最大径の貫通孔に適合したサイズのものを一種類用意すれば、それよりも小径であるすべての貫通孔に対して使用できる。ただし複数の小径の貫通孔が隣接して形成されているような建築現場で最大径の蓋板を用いると蓋板どうしが重なり合うことになる。それゆえ、小径から大径まで規格された複数種類のサイズの蓋板1を用意しておき、建築現場ごとに使用する蓋板1を選択して使用するのが望ましい。そして一つの建築現場での工事終了後に、蓋板1とバネユニット2とを持ち帰り、次の建築現場で使用する蓋板1に交換することにより、一定数の蓋板1とバネユニット2とを保管・確保しておくことで、長期間再利用することができる。
次に第二の動作手順について説明する。本実施例の養生蓋Aは、雨水等の貫通孔Dへの浸入を防ぐ必要がある場合にコーキング剤を蓋板1の凹溝14に塗布することで防水性を高めるようにすることができる、その際に、以下に示す第二の動作手順で作業性よく養生蓋Aを取り付けることができる。
すなわち、蓋板1とバネユニット2が分離した状態で、先に蓋板1の裏面の凹溝14に防水用のコーキング剤を充填塗布し、貫通孔Dの開口面に接着させる。続いて、コーキング剤が固まらないうちに蓋板1の嵌合孔12にバネユニット2のバネ部材4を縮径して挿通し、ベース3を嵌合孔12に押し込んで蓋板1にバネユニット2を装着する。これにより、蓋板1はバネ部材4の付勢力によって貫通孔Dの中心位置に微調整されて取り付けられる。
この第二の手順によれば、蓋板1の裏面にバネユニット2のバネ部材4がない状態で蓋板1の裏面にコーキング剤を塗布することができるので、コーキング剤の塗布作業の作業性を高めることができる。
なお、コーキング剤を塗布しないで養生蓋Aを使用する場合についても第一の動作手順に代えて第二の動作手順で養生蓋Aを取り付けることができることは言うまでもない。
以上、本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は必ずしも上記の実施例に特定されるものではなく、その目的を達成し、請求の範囲を逸脱しない範囲内で適宜修正、変更することが可能である。
例えば、上記実施例では蓋板1に嵌合孔12を設けてバネユニット2のベース3を蓋板1の表面側から蓋板1に装着するようにしているが、コーキング剤を塗布する際の作業性を問題とせず、第一の動作手順でのみ使用する場合は、蓋板1の中央部に嵌合孔12を設けない簡略構造にすることができる。
すなわち、蓋板1は図1、図3において嵌合孔12のない円盤形状にして、蓋板1の裏面中央部にベース3の表面を蓋板1の裏面中央に着脱する係止手段を設けるようにする。この係止手段として例えば蓋板1裏面とベース3表面とに雄ネジ、雌ネジによる螺合機構を用いてもよい。また、他の手段として、例えば、ベース3の表面にフック状の係止爪を設け、蓋板1にロック可能に係止爪を係止する係止穴を設けるようにしたワンタッチ着脱機構としてもよい。その他係止手段については特に限定されない。
また上記実施例ではバネ部材4として、鋼線によるダブルキックスプリングを採用したが、本発明の目的を達成することができるのであれば鋼線に代えて他の弾性材料を用いてもよい。
本発明は、各種配管や電線を通すために、壁等に設けられた貫通孔の開口端を一時的に閉塞する養生蓋として利用することができる。
A 養生蓋
B 床
C スリーブ管
D 貫通孔
1 蓋板
2 バネユニット
3 ベース
4 バネ部材
4a コイル部
4b バネ作用部
11 段差
12 嵌合孔
14 凹溝

Claims (6)

  1. 壁等に設けられた貫通孔の開口を塞ぐための蓋板と、前記蓋板に着脱自在に取り付けられるバネユニットとを備えた養生蓋であって、
    前記バネユニットは前記蓋板の中央部に装着されるベースと、前記ベースの前記貫通孔側に向いたベース裏面に片端が保持され他端側が前記ベース裏面から放射状に広がりながら前記蓋板から斜めに遠ざかる方向に曲がるように延設される複数のバネ部材とを備え、
    前記複数のバネ部材は外力を与えることで前記他端側が弾性変形して縮径するように構成され、
    前記バネユニットが前記蓋板に装着された状態で前記バネ部材の前記他端側が前記貫通孔の内周面に弾接するように形成された養生蓋。
  2. 前記バネ部材は、鋼線を巻回した左右のコイル部と、前記左右のコイル部の中間部分を延長させてアーム状にしたバネ作用部とからなるダブルキックスプリングで形成され、
    前記コイル部を前記片端にして前記ベース裏面に保持される請求項1に記載の養生蓋。
  3. 前記バネ部材は、少なくとも内周面が50~250mmの範囲の貫通孔に対して前記他端側が弾性変形で縮径するように形成される請求項1に記載の養生蓋。
  4. 前記バネ部材は、前記ベース裏面に等中心角位置毎に3つ取り付けられている請求項1に記載の養生蓋。
  5. 前記蓋板の中央部には、前記ベースを前記蓋板の表面側から挿入して保持する嵌合孔が前記蓋板を貫通するようにして形成され、
    前記蓋板に前記バネユニットを装着する際に、前記バネ部材が弾性変形して縮径した状態で前記嵌合孔に挿通されるようにして前記ベース裏面が前記蓋板の裏面側に配置されるとともに、前記ベースが前記嵌合孔に嵌合される請求項1に記載の養生蓋。
  6. 前記蓋板の裏面周辺部分にリング状の凹溝が設けられている請求項1に記載の養生蓋。

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