JP2024060306A - 複合中子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】工数が増大するおそれを抑制することができる複合中子の製造方法の提供。【解決手段】本開示に係る複合中子の製造方法は、内側中子1を造形し、内側中子1を加熱硬化させる工程ST1と、内側中子1を全体中子型4a、4bに配置し、混練材を全体中子型4a、4bに充填し、内側中子1を包む外側中子2を造形し、内側中子1及び外側中子2を加熱硬化させる工程ST3とを備える。内側中子1及び外側中子2の一方の表面は、他方の表面と嵌合する必要が無く、高い表面精度を必要としない。よって、工数が増大するおそれを抑制することができる。【選択図】図1
Description
本開示は複合中子の製造方法に関する。
特許文献1に開示の複合中子の製造方法では、シェル中子に、他方の中子の外周面に嵌合し得る内面を有する凹部を造形した後、両中子を焼成する。さらに、シェル中子の凹部の内面と他方の中子の外周面とを嵌め合わせて、複合中子を製造する。
本願発明者等は、以下の課題を発見した。
上記した複合中子の製造方法では、シェル中子の凹部の内面は他方の中子の外周面に嵌合し得ることから、高い表面精度を必要とする。そのため、工数が増大するおそれがあった。
上記した複合中子の製造方法では、シェル中子の凹部の内面は他方の中子の外周面に嵌合し得ることから、高い表面精度を必要とする。そのため、工数が増大するおそれがあった。
本開示は、上述した課題を鑑みてなされたものであり、工数が増大するおそれを抑制することができる複合中子の製造方法を提供するものである。
本開示に係る複合中子の製造方法は、
内側中子を造形し、前記内側中子を加熱硬化させる工程と、
前記内側中子を全体中子型に配置し、混練材を前記全体中子型に充填し、前記内側中子を包む外側中子を造形し、前記内側中子及び前記外側中子を加熱硬化させる工程と、を備える。
内側中子を造形し、前記内側中子を加熱硬化させる工程と、
前記内側中子を全体中子型に配置し、混練材を前記全体中子型に充填し、前記内側中子を包む外側中子を造形し、前記内側中子及び前記外側中子を加熱硬化させる工程と、を備える。
このような構成によれば、内側中子を全体中子型に配置し、混練材を全体中子型に充填し、内側中子を包む外側中子を造形する。そのため、内側中子及び外側中子の一方の表面は、他方の表面と嵌合する必要が無く、高い表面精度を必要としない。よって、工数が増大するおそれを抑制することができる。
本開示によれば、工数が増大するおそれを抑制することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
<実施の形態1>
図1~図3を参照して実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1に係る複合中子の造形方法の一例のフローを示す模式図である。図2は、実施の形態1に係る複合中子の一例を示す模式断面図である。図3は、実施の形態1に係る複合中子の別の一例を示す模式断面図である。
図1~図3を参照して実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1に係る複合中子の造形方法の一例のフローを示す模式図である。図2は、実施の形態1に係る複合中子の一例を示す模式断面図である。図3は、実施の形態1に係る複合中子の別の一例を示す模式断面図である。
なお、当然のことながら、図1及びその他の図面に示した右手系XYZ座標は、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものである。通常、Z軸プラス向きが鉛直上向き、XY平面が水平面であり、図面間で共通である。また、図1及びその他の図面において、外側中子2、内側中子型3a、3b、全体中子型4a、4bの断面を示す。
図1に示すように、内側中子1を造形し、内側中子1を加熱硬化させる(工程ST1)。
具体的には、まず、内側中子型3a、3bを型締めする。内側中子型3a、3bは型締めすると、内側中子1の形状に応じたキャビティが形成される。内側中子1の形状は、特に限定されないが、多種多様な製品に共通して使用可能なように、簡易、かつ汎用性が高い形状がよい。内側中子型3a、3bはキャビティ内を加熱可能な加熱装置を備えるとよい。
次いで、混錬材を内側中子型3a、3bのキャビティに充填して、内側中子1を造形する。内側中子1は、無機中子であるとよい。当該無機中子は、1回加熱硬化させると、機械的強度が向上し、2回加熱硬化させると、機械的強度が低下し、排砂性が向上するとよい。当該無機中子は、アルミニウム合金からなる溶湯と殆ど反応せず、ガスを発生させないとよい。混錬材は、例えば、内側中子1の原料となる砂、水、水ガラス、界面活性剤などの液状の添加剤を混錬して形成される。内側中子1は、内側中子本体1aと、巾木部1bとを有する。内側中子本体1aは、後述する外側中子2の内部に収まるとよい。内側中子本体1aの形状は、多様な形状をとることができ、特に限定されない。巾木部1bは、内側中子本体1aから突出している。
次いで、内側中子1を加熱硬化させる。内側中子1の加熱硬化方法は、特に限定されず、多様な方法から選択できる。例えば、加熱装置が内側中子型3a、3bのキャビティ内を加熱して、内側中子1を加熱硬化させてもよい。
続いて、内側中子1を内側中子型3a、3bから取り出す(工程ST2)。具体的には、内側中子型3a及び内側中子型3bの一方をその他方から離隔し、内側中子1を内側中子型3a及び内側中子型3bの一方又はその他方から取り外す。
続いて、外側中子2を造形し、内側中子1及び外側中子2を加熱硬化させる(工程ST3)。
具体的には、まず、内側中子1を全体中子型4a、4bに配置する。この配置された内側中子1は、巾木部1bが全体中子型4a、4bに係合することによって、全体中子型4a、4bのキャビティ内に位置するように支持されているとよい。内側中子本体1aが、全体中子型4a、4bのキャビティ面から離隔しているとよい。
次いで、全体中子型4a、4bを型締めする。全体中子型4a、4bは型締めすると、外側中子2の形状に応じたキャビティが形成される。全体中子型4a、4bはキャビティ内を加熱可能な加熱装置を備えるとよい。
次いで、混練材を全体中子型4a、4bに充填する。混練材が全体中子型4a、4bにおいて流動し、内側中子1を包む。混練材が固まり、内側中子1を包む外側中子2を造形する。外側中子2は、内側中子1と同様に、無機中子であるとよい。混錬材は、例えば、外側中子2の原料となる砂、水、水ガラス、界面活性剤などの液状の添加剤を混錬して形成される。外側中子2は、内側中子1と同じ材料であってもよい。本実施の形態1にかかる製造方法による製造物である複合中子10において、外側中子2の機械的強度は、内側中子1の機械的強度と比較して高いとよい。また、内側中子1の排砂性は、外側中子2の排砂性と比較して高いとよい。外側中子2の機械的強度、及び内側中子1の機械的強度は、混錬材に含まれる水、水ガラス、界面活性剤などの液状の添加剤の量を適宜変更することによって、調整してもよい。外側中子2は、内側中子1の表面の少なくとも一部を包む。外側中子2は、内側中子本体1aの全表面を包むとよい。巾木部1bは、外側中子2の外側表面から突き出る、又は露出してもよい。
次いで、外側中子2を加熱硬化させる。外側中子2の加熱硬化方法は、特に限定されず、多様な方法から選択できる。例えば、加熱装置が全体中子型4a、4bのキャビティ内を加熱して、外側中子2を加熱硬化させてもよい。
最後に、複合中子10を全体中子型4a、4bから取り出す(工程ST4)。具体的には、全体中子型4a及び全体中子型4bの一方をその他方から離隔し、内側中子1を全体中子型4a及び全体中子型4bの一方又はその他方から取り外す。
以上より、複合中子10を製造することができる。塗型剤を複合中子10に塗布してもよい。複合中子10は、鋳造工程において利用される。鋳造工程において、溶湯を鋳型に注湯して凝固させ、鋳物を形成する。溶湯は、例えば、純アルミニウム、又はアルミニウム合金である。鋳物は、例えば、モータケース、シリンダブロックである。鋳物がシリンダブロックである場合、複合中子10は、例えば、シリンダブロックのウォータージャケットである。鋳造工程を完了した後、複合中子10を除去する工程において、巾木部1b部分は、中子の砂の吐き出し口として機能する。
また、本実施の形態1に係る複合中子の製造方法によれば、内側中子1を全体中子型4a、4bに配置し、混練材を全体中子型4a、4bに充填する。混練材が全体中子型4a、4bにおいて流動し、内側中子1を包む。混練材が固まり、内側中子1を包む外側中子2を造形する。そのため、外側中子2の表面は、内側中子1の表面と嵌合する必要が無く、高い表面精度を必要としない。よって、工数が増大するおそれを抑制することができる。
また、本実施の形態1に係る複合中子の製造方法によれば、工程ST1及び工程ST3において内側中子1を2回加熱硬化させ、工程ST3において外側中子2を1回加熱硬化させる。また、本実施の形態1に係る内側中子1及び外側中子2は、無機中子である。よって、内側中子1は2回加熱硬化させたことから、工程ST2の完了時点から工程ST3の完了時点までにおいて内側中子1の機械的強度は低下し、内側中子1の排砂性が向上する。一方、外側中子2を1回のみ加熱硬化させたことから、工程ST3の完了時点において外側中子2の機械的強度が確保されている。よって、内側中子1の排砂性を向上しつつ外側中子2の機械的強度を確保することができる。これによって、複合中子10は、鋳造条件域の拡大や複雑な形状を有する鋳物への適用が期待される。
なお、上記した通り、複合中子10における内側中子本体1aは、多様な形状を有することができる。例えば、図2に示す複合中子20は、内側中子本体21aを備え、内側中子本体21aは、直方体、又は正六面体である。なお、複合中子20は、複合中子10の一変形例であり、内側中子本体21aを除いて、図1に示す複合中子10と同じ構成を備える。
また、図3に示す複合中子30は、内側中子本体31aを備え、内側中子本体31aは、複合中子30の外側表面の一部を構成する。内側中子本体31aは、複合中子30の外側表面から露出している。図3に示す内側中子本体31aの一例は、複合中子30の底面30aを構成する。内側中子本体31aは、複合中子30が使用された鋳造工程において必要な機械的強度を有するとよい。複合中子30が使用された鋳造工程において、鋳物における複合中子30の配置や鋳物の品質要件に応じて、複合中子30の外側表面の一部は、必要な機械的強度が低い場合がある。このような場合、複合中子30は、機械的強度を確保しつつ排砂性を向上させるため、好適である。なお、複合中子30は、複合中子10の一変形例であり、内側中子本体31aを除いて、図1に示す複合中子10と同じ構成を備える。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本発明は、上記実施の形態やその一例を適宜組み合わせて実施してもよい。
1 内側中子
1a、21a、31a 内側中子本体
1b 巾木部
2 外側中子
3a、3b 内側中子型
4a、4b 全体中子型
10、20、30 複合中子
30a 底面
ST1、ST2、ST3、ST4 工程
1a、21a、31a 内側中子本体
1b 巾木部
2 外側中子
3a、3b 内側中子型
4a、4b 全体中子型
10、20、30 複合中子
30a 底面
ST1、ST2、ST3、ST4 工程
Claims (1)
- 内側中子を造形し、前記内側中子を加熱硬化させる工程と、
前記内側中子を全体中子型に配置し、混練材を前記全体中子型に充填し、前記内側中子を包む外側中子を造形し、前記内側中子及び前記外側中子を加熱硬化させる工程と、を備える、
複合中子の製造方法。
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JP2022167608A JP2024060306A (ja) | 2022-10-19 | 2022-10-19 | 複合中子の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024060306A true JP2024060306A (ja) | 2024-05-02 |
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ID=90828875
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2022167608A Pending JP2024060306A (ja) | 2022-10-19 | 2022-10-19 | 複合中子の製造方法 |
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Country | Link |
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2022
- 2022-10-19 JP JP2022167608A patent/JP2024060306A/ja active Pending
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