JP2024059219A - 制御装置、制御方法、プログラム、計測方法、および成形システム、 - Google Patents

制御装置、制御方法、プログラム、計測方法、および成形システム、 Download PDF

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Abstract

【課題】インフレーション成形において、薄膜樹脂を冷却する冷却風を誘導する誘導板の表面付近に生じる負圧の大きさを精度よく制御できるようにする。【解決手段】制御装置2の制御部21では、情報取得部201が、円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の計測結果を取得し、表示制御部203が、取得された計測結果を表示する制御を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、制御装置、制御方法、プログラム、計測方法、および成形システムに関する。
円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させることで樹脂製のフィルムを成形するいわゆるインフレーション成形では、薄膜樹脂を冷却する冷却風を誘導する円筒状の板(以下、「誘導板」と呼ぶ。)の表面付近に生じる負圧によって薄膜樹脂を引き寄せ、誘導板と薄膜樹脂との間の距離を一定に保つことで薄膜樹脂の形状の安定化が図られる。このとき、誘導板の高さや冷却風の風速が調整されることで、誘導板の表面付近に生じる負圧の大きさが調整される。
特開平6-122150号公報
このように、誘導板の高さや冷却風の風速を調整することで、誘導板の表面付近に生じる負圧の大きさを調整できるが、誘導板の高さや冷却風の風速を調整するための指針がなく、作業者の経験や勘に頼らざるを得ない状況にあった。これに対して、誘導板の表面付近に生じた負圧の大きさの計測結果は、誘導板の高さや冷却風の風速を調整するための指針になり得る。しかしながら、負圧の大きさを計測する際、設置された負圧計測用のホースの存在が冷却風の流れを乱し、本来計測すべきである冷却風の静圧ではなく動圧が計測されてしまう。このため、誘導板の表面付近に生じる負圧の大きさを正確に計測することができなかった。
本発明の目的は、インフレーション成形において、薄膜樹脂を冷却する冷却風を誘導する誘導板の表面付近に生じる負圧の大きさを精度よく制御できるようにすることにある。
かかる目的のもと完成させた本発明は、円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、当該薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の計測結果を取得する計測結果取得手段と、取得された前記計測結果を表示する制御を行う表示制御手段と、を有することを特徴とする制御装置である。
ここで、前記計測結果に基づいて、前記負圧が予め定められた大きさになるように、前記誘導板および前記冷却風のうち少なくとも一方を調整することで前記負圧の大きさの制御を行う負圧制御手段をさらに有していても良い。
また、前記負圧制御手段は、前記誘導板の高さの調整を行っても良い。
また、前記負圧制御手段は、前記冷却風の風速の調整を行っても良い。
また、前記計測結果取得手段は、前記対向面の一部と、当該対向面とは異なる面の一部とを連通させる穴に取り込まれた前記冷却風を計測することで得られた前記計測結果を取得しても良い。
また、前記対向面とは異なる面が、当該対向面を前記誘導板の内側面とした場合における、当該誘導板の外側面であっても良い。
また、前記穴が、前記内側面の上部と前記外側面の上部とを連通させる穴と、前記内側面の上部と前記外側面の下部とを連通させる穴とのいずれかであっても良い。
また、前記対向面とは異なる面が、前記誘導板の上面であっても良い。
また、前記計測結果取得手段は、前記対向面の一部に設けられた、前記冷却風を取り込むための穴の底部に配置された負圧計測用のユニット装置による前記計測結果を取得しても良い。
また、前記ユニット装置は、前記負圧の大きさを計測する計測手段と、前記計測手段による前記負圧の計測結果を無線により外部に送信する送信手段と、前記計測手段および前記送信手段の機能を発揮させるための電力を蓄電する蓄電手段と、を少なくとも有していても良い。
また、前記穴の径が2mm(ミリメートル)以上3mm(ミリメートル)以下であっても良い。
また、本発明は、円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、当該薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の計測結果を取得するステップと、取得された前記計測結果を表示する制御を行うステップと、を含むことを特徴とする制御方法である。
ここで、前記計測結果に基づいて、前記負圧が予め定められた大きさになるように、前記誘導板および前記冷却風のうち少なくとも一方を調整することで前記負圧の大きさの制御を行うステップをさらに含んでも良い。
また、本発明は、コンピュータに、円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、当該薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の計測結果を取得する機能と、取得された前記計測結果を表示する制御を行う機能と、を実現させるためのプログラムである。
ここで、前記コンピュータに、前記計測結果に基づいて、前記負圧が予め定められた大きさになるように、前記誘導板および前記冷却風のうち少なくとも一方を調整することで前記負圧の大きさの制御を行う機能をさらに実現させてもよい。
また、本発明は、円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、当該薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の大きさを計測する計測方法であって、前記対向面の一部と、当該対向面とは異なる面の一部とを連通させる穴を設けるステップと、前記穴に前記冷却風を取り込むことで当該穴を介して前記負圧の大きさを計測するステップと、を含むことを特徴とする計測方法である。
また、本発明は、円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、当該薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の大きさを計測する計測手段と、前記計測手段の計測結果に基づき前記負圧の大きさの制御を行う制御手段と、を含み、前記計測手段は、前記対向面の一部と、当該対向面とは異なる面の一部とを連通させる穴の、当該対向面とは異なる面側の穴に接続された負圧計測用のホースを有することを特徴とする成形システムである。
本発明によれば、インフレーション成形において、薄膜樹脂を冷却する冷却風を誘導する誘導板の表面付近に生じる負圧の大きさを精度よく制御できるようにすることができる。
(A)は、本実施の形態が適用される成形システムを構成するインフレーション成形装置の一部の構成の一例を示す断面図である。(B)は、本実施の形態が適用される成形システムの全体構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 制御装置の制御部の機能構成の一例を示す図である。 制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 誘導板と薄膜樹脂との間に生じた負圧を計測する手法の具体例を示す図である。 誘導板と薄膜樹脂との間に生じた負圧を計測する手法の変形例を示す図である。 誘導板と薄膜樹脂との間に生じた負圧を計測する手法の変形例を示す図である。 誘導板と薄膜樹脂との間に生じた負圧を計測する手法の変形例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(インフレーション成形装置の構成)
図1(A)は、本実施の形態が適用される成形システムを構成するインフレーション成形装置1の一部の構成の一例を示す断面図である。
インフレーション成形装置1では、一部の工程として、押し出し装置30が、加熱により溶融した樹脂B(以下、「溶融樹脂B」と呼ぶ。)を口金である環状のダイ20に向けて押し出すと、円筒状になった溶融樹脂Bがダイ20から押し出される。そして、ダイ20の軸心付近から溶融樹脂Bに向けて空気W1を送り込むと、溶融樹脂Bが膨張してチューブ状の薄膜となった樹脂F(以下、「薄膜樹脂F」と呼ぶ。)が形成される。薄膜樹脂Fは、「バブル」とも呼ばれる。薄膜樹脂Fは、ダイ20と同軸となる。以下、薄膜樹脂Fの長軸の方向を「軸方向」と呼ぶ場合がある。また、ダイ20の径を示す方向を「半径方向」と呼ぶ場合がある。
インフレーション成形装置1は、図1(A)に示すように、薄膜樹脂Fの外面に沿って冷却風となる空気W2を通過させることで薄膜樹脂Fを冷却し固化させる。冷却風となる空気W2は、軸方向の図面下側(以下、「第1側」または単に「下側」と呼ぶ場合がある。)から軸方向の図面上側(以下、「第2側」または単に「上側」と呼ぶ場合がある。)に向けて流される。
インフレーション成形装置1は、誘導板10-1乃至10-4を有する。誘導板10-1乃至10-4は、冷却風となる空気W2を誘導する円筒状の板であり、「チャンバー」とも呼ばれる。誘導板10-1は、ダイ20の溶融樹脂Bの吐出口Hを囲うように配置されている。誘導板10-2は、誘導板10-1を囲うように配置されている。誘導板10-3は、誘導板10-2を囲うように配置されている。誘導板10-4は、誘導板10-3を囲うように配置されている。誘導板10-1乃至10-4は、ダイ20および薄膜樹脂Fと同軸となる。誘導板10-1乃至10-4の各々の厚さは、5mm(ミリメートル)乃至10mm(ミリメートル)程度である。以下、誘導板10-1乃至10-4の各々を個別に説明する必要がない場合には、これらをまとめて「誘導板10」と呼ぶ。
誘導板10-1乃至10-4の各々の高さは、誘導板10-1よりも誘導板10-2の方が高く、誘導板10-2よりも誘導板10-3の方が高く、誘導板10-3よりも誘導板10-4の方が高くなるように構成されている。なお、ここでいう「高さ」とは、誘導板10-1乃至10-4の各々の軸方向の長さのことをいう。誘導板10-1乃至10-4の各々の高さは、誘導板10-1が10cm(センチメートル)程度、誘導板10-2が20cm(センチメートル)程度、誘導板10-3が50cm(センチメートル)程度といったように、半径方向の軸心に向かう方向(以下、「内側」と呼ぶ場合がある。)から半径方向の軸心から離れる方向(以下、「外側」と呼ぶ場合がある。)に向けて高くなる比率が次第に大きくなるように構成されている。誘導板10-1乃至10-4の各々の高さをこのような構成とすることにより、誘導板10-1乃至10-4の各々の軸方向の第2側の端部を結ぶ形状に沿って薄膜樹脂Fを軸方向の第2側に送り出すことが可能となる。
誘導板10-1乃至10-4の表面のうち、薄膜樹脂Fに対向する面(以下、「対向面」と呼ぶ。)の付近には、冷却風となる空気W2の通過により負圧が生じる。すなわち、薄膜樹脂Fの内面側の空間の気圧よりも、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間の気圧の方が低い状態(負圧が生じている状態)になる。特に、誘導板10-1乃至10-4の各々の軸方向の第2側の端部付近の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間は、負圧が大きくなるため、誘導板10-1乃至10-4の各々に薄膜樹脂Fが引き寄せられやすくなる。例えば、誘導板10-1の軸方向の第2側の端部付近の対向面と薄膜樹脂Fとの距離は5mm(ミリメートル)程度まで接近する場合がある。
インフレーション成形装置1は、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面に生じる負圧を利用して、薄膜樹脂Fの形状を安定化させる。具体的には、インフレーション成形装置1は、誘導板10-1乃至10-4の各々の軸方向の第2側の端部付近の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じる大きな負圧を利用して、誘導板10-1乃至10-4側に薄膜樹脂Fを引き寄せる。これにより、軸方向の第1側から第2側に向けて送り出されている薄膜樹脂Fの位置や張力を調整し、チューブ状の形状を安定化させる。
薄膜樹脂Fが冷却され固化すると、「チューブフィルム」とも呼ばれる樹脂製のフィルムが成形される。なお、図示はしないが、溶融樹脂Bに向けて空気W1およびW2を送り込むための通気管および給排気用のポンプが接続されている。成形された樹脂製のフィルムは、図示せぬ締め付け用のロール装置が挟み込み、フィルム内部の空気を締め出しながら引き取る。その後、図示せぬ巻取り装置がフィルムを巻き取り、ヒーターあるいはカッターによって予め定められた長さに切断する。
(成形システムの構成)
図1(B)は、本実施の形態が適用される成形システムの全体構成の一例を示す図である。
本実施の形態が適用される成形システムは、上述のインフレーション成形装置1と、制御装置2とがネットワーク90を介して接続されることにより構成されている。ネットワーク90は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット、有線接続等である。
制御装置2は、インフレーション成形装置1の少なくとも一部の機能の制御を行う。具体的には、制御装置2は、誘導板10-1乃至10-4と薄膜樹脂Fとの距離が予め定められた範囲に収まるように負圧の大きさを制御する。制御装置2は、負圧の大きさの制御として、冷却風となる空気W2の制御と、誘導板10-1乃至10-4の制御とを行う。具体的には、制御装置2は、誘導板10-1乃至10-4の各々の高さの制御と、冷却風となる空気W2の風速、風向、温度等の制御とを行うことで負圧の大きさを制御する。
誘導板10-1乃至10-4の各々の高さの制御とは、負圧の大きさに基づき決定された高さになるように、誘導板10-1乃至10-4の各々の高さを調整する制御である。なお、誘導板10-1乃至10-4の各々の高さを調整する手法は特に限定されない。例えば、決定された高さに応じて、作業者の手動または操作(例えば、操作パネルによる操作)により誘導板10-1乃至10-4の各々の高さを調整するものであっても良いし、誘導板10-1乃至10-4の各々が作業者の操作によることなく自動で軸方向に移動するものであっても良い。
冷却風となる空気W2の風速、風向、温度等の制御とは、負圧の大きさに基づき決定された風速、風向、温度等になるように空気W2の風速、風向、温度等を調整する制御である。なお、空気W2の風速、風向、温度等を調整する手法は特に限定されない。例えば、決定された風速、風向、温度等に応じて、作業者の手動または操作(例えば、操作パネルによる操作)により空気W2の風速、風向、温度等を調整しても良いし、空気W2の風速、風向、温度等が作業者の操作によることなく自動で調整されるものであっても良い。
(制御装置のハードウェア構成)
図2は、本実施の形態に係る制御装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。
制御装置2は、制御部21と、メモリ22と、記憶部23と、通信部24と、操作部25と、表示部26とを有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス等で接続されている。
制御部21は、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア)等の各種ソフトウェアの実行を通じて制御装置2の機能の制御を行うプロセッサである。制御部21は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成される。メモリ22は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、演算に際して作業エリアとして用いられる。メモリ22は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される。
記憶部23は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。記憶部23は、例えばプログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリ等で構成される。記憶部23には、各種情報を記憶するデータベースとして、例えば、誘導板10-1乃至10-4の各々の高さの組み合わせと、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じる負圧の大きさとの対応関係を示す情報が記憶された誘導板DB121、冷却風としての空気W2の風速、風向、温度の組み合わせと、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じる負圧の大きさとの対応関係を示す情報が記憶された冷却風DB122等が格納されている。
通信部24は、有線または無線のネットワークを介して外部との間でデータの送受信を行う。操作部25は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成され、入力操作を受け付ける。操作部25には、表示部26と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。表示部26は、例えば情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、画像やテキストのデータなどを表示する。
(制御装置の制御部の機能構成)
図3は、制御装置2の制御部21の機能構成の一例を示す図である。
制御装置2の制御部21では、情報取得部201と、負圧制御部202と、表示制御部203とが機能する。
情報取得部201は、各種の情報を取得する。例えば、情報取得部201は、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じた負圧の大きさを示す情報(以下、「負圧情報」と呼ぶ。)を取得する。負圧情報には、例えば、Pa(パスカル)等の単位で示される各種の情報が含まれていても良い。負圧情報は、後述する図5乃至図7の負圧計測器104や、図8のユニット装置105の計測結果から取得される。また、情報取得部201は、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間を流れる冷却風としての空気W2に関する情報(以下、「冷却風情報」と呼ぶ。)を取得する。また、情報取得部201は、誘導板10-1乃至10-4の各々の高さを示す情報(以下、「誘導板情報」と呼ぶ。)を取得する。冷却風情報には、例えば、冷却風としての空気W2の風速、風向、温度の各々を示す各種の情報が含まれていても良い。
また、情報取得部201は、操作部25を介して作業者により入力された情報を取得する。操作部25を介して入力される情報としては、例えば、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じる負圧の大きさを指定するために入力された情報(以下、「負圧指定情報」と呼ぶ。)、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間を流れる冷却風としての空気W2の風速、風向、温度の各々を指定するために入力された情報(以下、「冷却風指定情報」と呼ぶ。)、誘導板10-1乃至10-4の各々の高さを指定するために入力された情報(以下、「誘導板指定情報」と呼ぶ。)などが挙げられる。
負圧制御部202は、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じる負圧の大きさの制御を行う。具体的には、負圧制御部202は、情報取得部201により取得された、負圧指定情報、冷却風指定情報、および誘導板指定情報の内容と、誘導板DB121および冷却風DB122の各々に記憶されている情報とに基づいて、空気W2の風速、風向、温度等を調整したり、誘導板10-1乃至10-4の各々の高さを調整したりする。例えば、空気W2の制御として、予め定められた風速に基づく風速の制御などが行われる。
負圧制御部202による以上のような調整により、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じる負圧の大きさの制御が行われる。なお、上述のように、空気W2の風速、風向、温度等の調整、および誘導板10-1乃至10-4の各々の高さの調整は、作業者の手動で行われるものであっても良いし、図示せぬ風速制御装置や高さ制御装置に対する負圧制御部202からの指示により自動で行われるものであっても良い。
表示制御部203は、各種情報を表示部26に表示する制御を行う。具体的には、表示制御部203は、情報取得部201により取得された情報を表示部26に表示する制御を行う。表示制御部203の制御により表示部26に表示される情報としては、例えば、負圧情報、冷却風情報、誘導板情報などが挙げられる。作業者は、表示部26に表示された負圧情報、冷却風情報、誘導板情報に基づいて、空気W2の風速、風向、温度等の調整、および誘導板10-1乃至10-4の各々の高さの調整を行うことができる。
(制御装置の処理の流れ)
図4は、制御装置2の処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図4には、負圧の大きさと、冷却風としての空気W2の風速等と、誘導板10の高さとが作業者の入力操作により指定される場合の例が示されている。
制御装置2は、負圧を制御するための情報をデータベースに記憶して管理する(ステップ401)。具体的には、制御装置2は、誘導板10-1乃至10-4の各々の高さの組み合わせと、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じる負圧の大きさとの対応関係を示す情報を誘導板DB121に記憶して管理する。また、制御装置2は、冷却風としての空気W2の風速、風向、温度等の組み合わせと、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じる負圧の大きさとの対応関係を示す情報を冷却風DB122に記憶して管理する。
制御装置2は、負圧が計測されると(ステップ402でYES)、その計測結果を含む負圧情報を取得し(ステップ403)、ステップ404の処理に進む。これに対して、負圧が計測されていない場合(ステップ402でNO)、制御装置2は、負圧が計測されるまでステップ402の処理を繰り返す。
制御装置2は、冷却風が計測されると(ステップ404でYES)、その計測結果を含む冷却風情報を取得し(ステップ405)、ステップ406の処理に進む。具体的には、制御装置2は、冷却風としての空気W2の風速、風向、温度のうちいずれか1以上を計測する。これに対して、冷却風が計測されていない場合(ステップ404でNO)、制御装置2は、冷却風が計測されるまでステップ404の処理を繰り返す。
制御装置2は、誘導板10-1乃至10-4の高さが計測されると(ステップ406でYES)、その計測結果を含む誘導板情報を取得し(ステップ407)、ステップ408の処理に進む。これに対して、誘導板10-1乃至10-4の高さが計測されていない場合(ステップ406でNO)、制御装置2は、誘導板10-1乃至10-4の高さが計測されるまでステップ406の処理を繰り返す。
制御装置2は、ステップ403、ステップ405、およびステップ407の各々で取得した、負圧情報、冷却風情報、および誘導板情報の各々を表示部26に表示する(ステップ408)。制御装置2は、作業者の入力操作により、負圧指定情報、冷却風指定情報、および誘導板指定情報のうち1以上の情報が入力されると(ステップ409でYES)、入力された情報を取得する(ステップ410)。これに対して、負圧指定情報、冷却風指定情報、および誘導板指定情報のうち1以上の情報が入力されていない場合(ステップ409でNO)、制御装置2は、負圧指定情報、冷却風指定情報、および誘導板指定情報のうち1以上の情報が入力されるまでステップ409の処理を繰り返す。
制御装置2は、ステップ410で入力された情報に基づいて、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じる負圧の大きさの制御を行う(ステップ411)。具体的には、制御装置2は、ステップ410で取得した、負圧指定情報、冷却風指定情報、および誘導板指定情報の内容に従って、空気W2の風速、風向、温度等を調整したり、誘導板10-1乃至10-4の各々の高さを調整したりすることで、誘導板10-1乃至10-4の各々の対向面と薄膜樹脂Fとの間の空間に生じる負圧の大きさの制御を行う。
以上のような構成を有する制御装置2は、商品としての樹脂製のフィルムの量産の段階で利用できるだけではなく、例えば、インフレーション成形装置1の設計の段階や、条件設定(試作)の段階などで利用することもできる。また、上述の制御装置2の機能を実現させるアプリケーションプログラムの態様で提供することもできる。
(負圧の計測)
上述のように、制御装置2は、誘導板10-1乃至10-4と薄膜樹脂Fとの距離が予め定められた範囲に収まるように負圧の大きさを制御することを可能とするが、その前提となる負圧の計測は、例えば以下のようにして行われる。
図5は、誘導板10と薄膜樹脂Fとの間に生じた負圧を計測する手法の具体例を示す図である。
図5には、上述の図1(A)のインフレーション成形装置1における誘導板10-1と薄膜樹脂Fとの関係を示す部分断面図が示されている。図5に示すように、誘導板10-1には、対向面Caの上部と、対向面Caを内側面とした場合における外側面Cbの上部とを連通させる、半径方向に平行または略平行の穴101が設けられている。この場合、外側面Cbは、対向面Caとは異なる面である。
穴101の外側面Cb側には、継手102を介して負圧計測器104の計測用ホース103が接続されている。これにより、対向面Caの上部を流れる冷却風としての空気W2を穴101に取り込むことができる。その結果、外側面Cb側に配置された負圧計測器104および計測用ホース103による、対向面Caの上部付近の負圧の大きさの計測が可能となる。例えば、図5の破線で示された空間の領域A1およびその周辺の領域の負圧の大きさの計測が可能となる。
穴101の径は、計測用ホース103の内径と同程度とし、2mm(ミリメートル)乃至3mm(ミリメートル)程度の径であることが好ましい。穴101の径が大きすぎると、負圧を高める際の障害になり、穴101の径が小さすぎると、空気W2を誘導板10-1の外側面に導き難くなる。なお、誘導板10-1に穴101を形成させる手法は特に限定されず、例えば、放電加工機による加工、フライス盤による加工など一般的な手法を採用することができる。負圧計測器104および計測用ホース103は、特に限定されず、従来のものを採用することができる。
図5に示す負圧の計測の手法によれば、誘導板10-1の対向面の法線方向の風速は理論上「0(ゼロ)」となり、動圧が計測されることがなく、静圧だけを計測することができる。なお、誘導板10-1の半径方向の内側の端部であり軸方向の第2側の端部付近に生じた負圧が最も高いため、穴101の位置は、誘導板10-1の軸方向の第2側の端部に近い方が好ましい。具体的には、誘導板10-1の軸方向の第2側の端部から第1側に向かって2cm(センチメートル)を超えない程度であることが好ましい。また、図5には、誘導板10-2乃至10-4が描画されていないが、誘導板10-2乃至10-4についても誘導板10-1と同様の構成とすることができる。
(変形例1)
図6は、誘導板10と薄膜樹脂Fとの間に生じた負圧を計測する手法の変形例(変形例1)を示す図である。
図6には、上述の図1(A)のインフレーション成形装置1における誘導板10-1および10-2と薄膜樹脂Fとの関係を示す部分断面図が示されている。図6に示すように、誘導板10-1には、対向面Caの上部と、外側面Cbの下部とを連通させる穴101が設けられている。
図6の穴101の断面形状は、対向面Ca側を穴101の入口とし、外側面Cb側を穴101の出口とした場合、以下のように形成されている。すなわち、対向面Ca側の入口から半径方向の外側に向けて進み、誘導板10-1の断面中央付近で軸方向の第1側に直角または略直角に曲がる。そして、軸方向の第1側に向けて進み、誘導板10-1の下部で半径方向の外側に直角または略直角に曲がる。そして、半径方向の外側に向けて進み、外側面Cb側の出口に到達する。
穴101の外側面Cb側には、継手102を介して負圧計測器104の計測用ホース103が接続されている。これにより、上述の図5の例と同様に、対向面Caの上部を流れる冷却風としての空気W2を穴101に取り込むことができるので、外側面Cb側に配置された負圧計測器104および計測用ホース103による、対向面Caの上部付近の負圧の大きさの計測が可能となる。例えば、図6の破線で示された空間の領域A1およびその周辺の領域の負圧の大きさの計測が可能となる。この場合、外側面Cbは、対向面Caとは異なる面である。また、図6に示す変形例1のように、外側面Cbの下部に穴101が設けられている場合には、負圧計測器104および計測用ホース103を、負圧の計測に直接的な影響を与え難い外側面Cbの下部に配置できる。
(変形例2)
図7は、誘導板10と薄膜樹脂Fとの間に生じた負圧を計測する手法の変形例(変形例2)を示す図である。
図7には、上述の図1(A)のインフレーション成形装置1における誘導板10-1および10-2と薄膜樹脂Fとの関係を示す部分断面図が示されている。図7に示すように、誘導板10-1には、対向面Caの上部と、上面Ccとを連通させる穴101が設けられている。
図7の穴101の断面形状は、対向面Ca側を穴101の入口とし、上面Cc側を穴101の出口とした場合、以下のように形成されている。すなわち、対向面Ca側の入口から半径方向の外側に向けて進み、誘導板10-1の断面中央付近で軸方向の第2側に直角または略直角に曲がる。そして、軸方向の第2側に向けて進み、上面Cc側の出口に到達する。
上面Cc側の穴101には、継手102を介して負圧計測器104の計測用ホース103が接続されている。これにより、上述の図5および図6の例と同様に、対向面Caの上部を流れる冷却風としての空気W2を穴101に取り込むことができるので、外側面Cb側に配置された負圧計測器104、および上面Cc側に配置された計測用ホース103による、対向面Caの上部付近の負圧の大きさの計測が可能となる。例えば、図7の破線で示された空間の領域A1およびその周辺の領域の負圧の大きさの計測が可能となる。この場合、上面Ccは、対向面Caとは異なる面である。
なお、図7の変形例2は、上述の図6の変形例1と異なり、負圧計測器104および計測用ホース103が外側面の下部に配置されない。図7の変形例2は、例えば、誘導板10-1乃至10-4の下部に負圧計測器104および計測用ホース103を配置できない構造的な障害があるような場合に採用し得る手法である。
(変形例3)
図8は、誘導板10と薄膜樹脂Fとの間に生じた負圧を計測する手法の変形例(変形例3)を示す図である。
図8には、上述の図1(A)のインフレーション成形装置1における誘導板10-1および10-2と薄膜樹脂Fとの関係を示す部分断面図が示されている。図8に示すように、誘導板10-1には、対向面Caの上部に、冷却風である空気W2を取り込むための穴101が設けられており、穴101の底部に負圧計測用のユニット装置105が配置されている。これにより、対向面Caの上部を流れる冷却風としての空気W2を穴101に取り込むことができるので、穴101の底部に配置されたユニット装置105による、対向面Caの上部付近の負圧の大きさの計測が可能となる。例えば、図8の破線で示された空間の領域A1およびその周辺の領域の負圧の大きさの計測が可能となる。
ユニット装置105は、誘導板10-1の対向面の上部と、薄膜樹脂Fとの間の空間の領域A1に生じた負圧の大きさを計測した結果を、負圧情報として無線により外部(例えば、制御装置2)に送信する機能と、負圧の大きさを計測するための電力、および負圧の大きさの計測結果を無線で送信するための電力を蓄電する機能とを少なくとも有する。これにより、計測用ホース103が対向面Caに設置されないようにすることができるので、計測用ホース103が誘導板10-1の対向面Caに設置されることで生じる冷却風である空気W2の乱れを抑制できる。
上述の図6乃至図8の各々に示す変形例1乃至3には、誘導板10-1を囲うように配置された誘導板10-2が示されている。誘導板10-2についても、誘導板10-1と同様の構成とすることにより、誘導板10-2の対向面の上部と、薄膜樹脂Fとの間の空間A2に生じた負圧の計測が可能となる。また、図示せぬ誘導板10-3および10-4についても同様の構成とすることができる。
以上まとめると、本発明が適用される制御装置、制御方法、プログラム、計測方法、および成形システムは、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
すなわち、本発明が適用される制御装置(例えば図1の制御装置2)は、円筒状に押し出された溶融樹脂Bの内側に送り込まれた空気W1の膨張により形成された薄膜樹脂Fを冷却して固化させる冷却風(例えば図1の空気W2)を誘導する円筒状の誘導板10の表面のうち、薄膜樹脂Fに対向する対向面Caに生じた負圧の計測結果を取得する計測結果取得手段(例えば、図3の情報取得部201)と、取得された計測結果を表示する制御を行う表示制御手段(例えば、図3の表示制御部203)と、を有する。
これにより、インフレーション成形において薄膜樹脂Fを冷却する冷却風を誘導する誘導板10の表面付近に生じた負圧の計測結果を、負圧の調整を行う作業者に提供できる。その結果、負圧の計測結果に応じて負圧の大きさを精度よく制御できる。
ここで、負圧の計測結果に基づいて、負圧が予め定められた大きさになるように、誘導板10および冷却風のうち少なくとも一方を調整することで負圧の大きさの制御を行う負圧制御手段(例えば、図3の負圧制御部202)をさらに有していても良い。
これにより、負圧の計測結果に応じた負圧の大きさの制御を、誘導板10および冷却風の少なくとも一方の調整により実現できる。
また、負圧制御手段は、誘導板10の高さの調整を行っても良い。
これにより、負圧の計測結果に応じた負圧の大きさの制御を、誘導板10の高さの調整により実現できる。
また、負圧制御手段は、冷却風の風速の調整を行っても良い。
これにより、負圧の計測結果に応じた負圧の大きさの制御を、冷却風の風速の調整により実現できる。
また、計測結果取得手段は、対向面Caの一部と、対向面Caとは異なる面(例えば、図5の外側面Cbや図7の上面Cc)の一部とを連通させる穴101に取り込まれた冷却風を計測することで得られた計測結果を取得しても良い。
これにより、負圧計測器104の計測用ホース103を対向面Caに設置しないようにすることができるので、計測用ホース103が誘導板10の対向面Caに設置されることで生じる冷却風の乱れを抑制できる。その結果、冷却風の乱れの影響が抑制された精度の高い計測結果を取得できる。
また、対向面Caとは異なる面が、対向面Caを誘導板10の内側面とした場合における、誘導板10の外側面Cbであっても良い。
これにより、計測用ホース103を誘導板10の外側面Cbに設置できるので、冷却風の乱れの影響が抑制された精度の高い計測結果を取得できる。
また、穴101が、対向面Caの上部と外側面Cbの上部とを連通させる穴101と対向面Caの上部と外側面Cbの下部とを連通させる穴101とのいずれかであっても良い。
これにより、成形の安定性に直接的な影響を与える、誘導板10の対向面Caの上部に生じた負圧の計測結果に基づく精度の高い負圧の大きさの制御が可能となる。
また、対向面Caとは異なる面が、誘導板10の上面Ccであっても良い。
これにより、計測用ホース103を誘導板10の上面Ccに配置できるので、冷却風の乱れの影響が抑制された精度の高い計測結果を取得できる。
また、計測結果取得手段は、対向面Caの一部に設けられた、冷却風を取り込むための穴101の底部に配置された負圧計測用のユニット装置105による負圧の計測結果を取得しても良い。
これにより、計測用ホース103が対向面Caに設置されないようにすることができるので、計測用ホース103が誘導板10の対向面Caに設置されることで生じる冷却風の乱れを抑制できる。その結果、冷却風の乱れの影響が抑制された精度の高い計測結果を取得できる。
また、ユニット装置105は、負圧の大きさを計測する計測手段と、計測手段による負圧の計測結果を無線により外部に送信する送信手段と、計測手段および送信手段の機能を発揮させるための電力を蓄電する蓄電手段と、を少なくとも有していても良い。
これにより、冷却風の乱れを生じさせ得る電源ケーブルや、情報通信のための通信ケーブルが設置されないので、冷却風の乱れを抑制できる。その結果、冷却風の乱れの影響が抑制された精度の高い計測結果を取得できる。
また、穴101の径が2mm(ミリメートル)以上3mm(ミリメートル)以下であっても良い。
これにより、穴の径を2mm(ミリメートル)以上3mm(ミリメートル)以下とすることにより、穴の径が大きすぎることで負圧が高まり難くなることを抑制し、穴の径が小さすぎることで空気が導き難くなることを抑制することができる。その結果、冷却風の乱れの影響が抑制された精度の高い計測結果を取得できる。
また、本発明は、円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の計測結果を取得するステップと、取得された計測結果を表示する制御を行うステップと、を含むことを特徴とする制御方法である。
これにより、インフレーション成形において薄膜樹脂Fを冷却する冷却風を誘導する誘導板10の表面付近に生じた負圧の計測結果を、負圧の調整を行う作業者に提供できる。その結果、負圧の計測結果に応じて負圧の大きさを精度よく制御できる。
ここで、負圧の計測結果に基づいて、負圧が予め定められた大きさになるように、誘導板10および冷却風のうち少なくとも一方を調整することで負圧の大きさの制御を行うステップをさらに含んでも良い。
これにより、負圧の計測結果に応じた負圧の大きさの制御を、誘導板および冷却風の少なくとも一方の調整により実現できる。
また、本発明は、コンピュータに、円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の計測結果を取得する機能と、取得された計測結果を表示する制御を行う機能と、を実現させるためのプログラムである。
これにより、インフレーション成形において薄膜樹脂を冷却する冷却風を誘導する誘導板の表面付近に生じた負圧の計測結果を、負圧の調整を行う作業者に提供できる。その結果、負圧の大きさを精度よく制御できる。
また、本発明は、コンピュータに、負圧の計測結果に基づいて、負圧が予め定められた大きさになるように、誘導板10および冷却風のうち少なくとも一方を調整することで負圧の大きさの制御を行う機能をさらに実現させても良い。
これにより、負圧の計測結果に応じた負圧の大きさの制御を、誘導板10および冷却風の少なくとも一方の調整により実現できる。
また、本発明は、円筒状に押し出された溶融樹脂Bの内側に送り込まれた空気W1の膨張により形成された薄膜樹脂Fを冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板10の表面のうち、薄膜樹脂Fに対向する対向面Caに生じた負圧の大きさを計測する計測方法であって、対向面Caの一部と、対向面Caとは異なる面の一部とを連通させる穴を設けるステップと、穴101に冷却風を取り込むことで、穴101を介して負圧の大きさを計測するステップと、を含むことを特徴とする計測方法である。
これにより、負圧計測器104の計測用ホース103を対向面Caに設置することなく対向面Caの負圧を計測できるので、計測用ホース103が誘導板10の対向面Caに設置されることで生じる冷却風の乱れを抑制できる。その結果、冷却風の乱れの影響が抑制された精度の高い計測結果を取得できる。
また、本発明は、円筒状に押し出された溶融樹脂Bの内側に送り込まれた空気W1の膨張により形成された薄膜樹脂Fを冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板10の表面のうち、薄膜樹脂Fに対向する対向面Caに生じた負圧の大きさを計測する計測手段(例えば、図5の負圧計測器104および計測用ホース103)と、計測手段の計測結果に基づき負圧の大きさの制御を行う制御手段(例えば、図2の制御装置2)と、を含み、計測手段は、対向面Caの一部と、対向面Caとは異なる面(例えば、図5の外側面Cb、図7の上面Cc)の一部とを連通させる穴(例えば、図5の穴101)の、対向面Caとは異なる面側の穴に接続された負圧計測用のホースを有することを特徴とする成形システムである。
これにより、誘導板10の表面のうち溶融樹脂に対向する面に負圧計測器の計測用ホースが配置されることに伴う冷却風の乱れを抑制できるので、精度の高い負圧の計測結果を取得できる。その結果、精度の高い負圧の計測結果に基づく負圧の大きさの制御が可能となる。
(他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述の実施の形態に記載されたものに限定されない。例えば、図1(A)に示すインフレーション成形装置1の一部の外観構成、図1(B)の成形システムの構成、図2に示す制御装置2のハードウェア構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。また、図3に示す制御装置2の機能構成も例示に過ぎず、特に限定されない。上述した処理を全体として実行できる機能が図1(B)の成形システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成を用いるかは図3の例に限定されない。
また、図4に示す制御装置2の処理のステップの順序も例示に過ぎず、特に限定されない。図示されたステップの順序に沿って時系列的に行われる処理だけではなく、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別的に行われても良い。また、図5乃至図8に示す負圧を計測する手法も一例に過ぎず、特に限定されない。
例えば、図1(B)には、成形システムを構成するインフレーション成形装置1と制御装置2とが別々の装置として描画されているが。これに限定されない。インフレーション成形装置1の一機能として制御装置2が機能してもよい。
例えば、図8には、誘導板10-1にユニット装置105が埋設されている例が示されているが、これに限定されない。誘導板10-1の対向面が平坦な状態であれば冷却風としての空気W2の流れが乱されないので、例えば、ユニット装置105の一部または全部が誘導板10-1の外側面Cbから半径方向の外側に露出しているような構成であっても良い。
また、上述の実施の形態では、円筒状の誘導板10-1乃至10-4が4重に配置されているが、これに限定されない。n重(nは1以上の整数値)の円筒状の誘導板を配置することができる。
また、図5乃至図8の各々に示す穴101の形状も一例に過ぎず、特に限定されない。例えば、図6に示す誘導板10-1の対向面Ca側の入口から、半径方向の外側であり軸方向の第1側に向かって緩やかな曲線を描きながら(例えば、誘導板10-1の断面において緩やかな「S」の字を描きながら)進むように形成しても良い。また、図7に示す穴101の形状も、誘導板10-1の対向面Caの入口から、半径方向の外側であり軸方向の第2側に向かって緩やかな曲線を描きながら(例えば、誘導板10-1の断面において緩やかな「し」の字を描きながら)進むように形成しても良い。これにより、空気W2が穴101の中をスムーズに流れるようにすることができる。
また、上述の実施の形態において、誘導板10-1の対向面には、負圧を計測するための穴101が設けられているが、これに限定されない。例えば、空気W2の流れの乱れを緩和するための1以上の穴や凹凸が誘導板10-1の対向面に設けられていても良い。
1…インフレーション成形装置、2…制御装置、10-1乃至10-4…誘導板、20…ダイ、30…押し出し装置、90…ネットワーク、101…穴、102…継手、103…計測用ホース、104…負圧計測器、105…ユニット装置、201…情報取得部、202…負圧制御部、203…表示制御部、B…溶融樹脂、F…薄膜樹脂、W1,W2…空気、Ca…対向面、Cb…外側面、Cc…上面

Claims (17)

  1. 円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、当該薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の計測結果を取得する計測結果取得手段と、
    取得された前記計測結果を表示する制御を行う表示制御手段と、
    を有することを特徴とする制御装置。
  2. 前記計測結果に基づいて、前記負圧が予め定められた大きさになるように、前記誘導板および前記冷却風のうち少なくとも一方を調整することで前記負圧の大きさの制御を行う負圧制御手段をさらに有することを特徴とする、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記負圧制御手段は、前記誘導板の高さの調整を行うことを特徴とする、
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記負圧制御手段は、前記冷却風の風速の調整を行うことを特徴とする、
    請求項2に記載の制御装置。
  5. 前記計測結果取得手段は、前記対向面の一部と、当該対向面とは異なる面の一部とを連通させる穴に取り込まれた前記冷却風を計測することで得られた前記計測結果を取得することを特徴とする、
    請求項1に記載の制御装置。
  6. 前記対向面とは異なる面が、当該対向面を前記誘導板の内側面とした場合における、当該誘導板の外側面であることを特徴とする、
    請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記穴が、前記内側面の上部と前記外側面の上部とを連通させる穴と、前記内側面の上部と前記外側面の下部とを連通させる穴とのいずれかであることを特徴とする、
    請求項6に記載の制御装置。
  8. 前記対向面とは異なる面が、前記誘導板の上面であることを特徴とする、
    請求項5に記載の制御装置。
  9. 前記計測結果取得手段は、前記対向面の一部に設けられた、前記冷却風を取り込むための穴の底部に配置された負圧計測用のユニット装置による前記計測結果を取得することを特徴とする、
    請求項1に記載の制御装置。
  10. 前記ユニット装置は、
    前記負圧の大きさを計測する計測手段と、
    前記計測手段による前記負圧の計測結果を無線により外部に送信する送信手段と、
    前記計測手段および前記送信手段の機能を発揮させるための電力を蓄電する蓄電手段と、
    を少なくとも有することを特徴とする、
    請求項9に記載の制御装置。
  11. 前記穴の径が2mm(ミリメートル)以上3mm(ミリメートル)以下であることを特徴とする、
    請求項5または9に記載の制御装置。
  12. 円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、当該薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の計測結果を取得するステップと、
    取得された前記計測結果を表示する制御を行うステップと、
    を含むことを特徴とする制御方法。
  13. 前記計測結果に基づいて、前記負圧が予め定められた大きさになるように、前記誘導板および前記冷却風のうち少なくとも一方を調整することで前記負圧の大きさの制御を行うステップをさらに含むことを特徴とする、
    請求項12に記載の制御方法。
  14. コンピュータに、
    円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、当該薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の計測結果を取得する機能と、
    取得された前記計測結果を表示する制御を行う機能と、
    を実現させるためのプログラム。
  15. 前記コンピュータに、
    前記計測結果に基づいて、前記負圧が予め定められた大きさになるように、前記誘導板および前記冷却風のうち少なくとも一方を調整することで前記負圧の大きさの制御を行う機能をさらに実現させる、
    請求項14に記載のプログラム。
  16. 円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、当該薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の大きさを計測する計測方法であって、
    前記対向面の一部と、当該対向面とは異なる面の一部とを連通させる穴を設けるステップと、
    前記穴に前記冷却風を取り込むことで当該穴を介して前記負圧の大きさを計測するステップと、
    を含むことを特徴とする計測方法。
  17. 円筒状に押し出された溶融樹脂の内側に送り込まれた空気の膨張により形成された薄膜樹脂を冷却して固化させる冷却風を誘導する円筒状の誘導板の表面のうち、当該薄膜樹脂に対向する対向面に生じた負圧の大きさを計測する計測手段と、
    前記計測手段の計測結果に基づき前記負圧の大きさの制御を行う制御手段と、
    を含み、
    前記計測手段は、前記対向面の一部と、当該対向面とは異なる面の一部とを連通させる穴の、当該対向面とは異なる面側に接続された負圧計測用のホースを有することを特徴とする成形システム。
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