JP2024059126A - 作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械 - Google Patents

作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械 Download PDF

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Abstract

【課題】充電部に人が触れにくくすることが可能な、作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械を提供する。
【解決手段】作業機械3の制御方法は、電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25)と、インバータ21と、を備える作業機械3の制御方法であって、少なくともインバータ21が動作を停止するタイミングにおいて、第1状態から、第2状態へと切り替えることを有する。第1状態は、電源(バッテリ22)と入力キャパシタ211とを電気的に接続している状態である。第2状態は、電源(バッテリ22)と入力キャパシタ211とを電気的に遮断し、入力キャパシタ211と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25)とを電気的に接続する状態である。
【選択図】図2

Description

本発明は、直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータを備える作業機械に用いられる、作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械に関する。
関連技術として、直流電力を交流電力に変換して交流電動機又は電動発電機を駆動するためのインバータ(インバータユニット)を備える作業機械(ショベル)が知られている(例えば、特許文献1参照)。関連技術に係る作業機械は、インバータ回路の入力端に接続されている蓄電装置が、直流母線であるDCバス、昇降圧コンバータ(直流電圧変換器)及び入力キャパシタ(キャパシタ)を備えている。入力キャパシタの一例としては、電圧2.5V、容量2400Fのキャパシタセルが144個直列に接続されキャパシタが用いられる。
ここで、関連技術に係る作業機械においては、エンジンの駆動が停止されたら、入力キャパシタの電圧が、入力キャパシタの劣化度が最小となるときのセル電圧であるような電圧まで「電圧抜き」が行われる。このようにして、作業終了時のセル電圧を適正範囲内にすることで、エンジン停止中においてセル電圧が低下しても、セル電圧を通常使用範囲内に維持することができ、セル電圧に起因した劣化が抑制され、セルを劣化させないようにする。
国際公開第2013/146204号
しかし、上記関連技術では、エンジンの駆動停止中でもインバータの入力キャパシタの両端電圧が適正範囲に維持されるため、例えば、作業機械の故障等により、メンテナンス(点検)を行う人(作業者)が、充電部に触れる可能性がある。
本発明の目的は、充電部に人が触れにくくすることが可能な、作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械を提供することにある。
本発明の一態様に係る作業機械の制御方法は、電源から電力供給を受けて動作する電気負荷と、入力キャパシタを有し、前記入力キャパシタの両端電圧である直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータと、を備える作業機械の制御方法であって、少なくとも前記インバータが動作を停止するタイミングにおいて、第1状態から、第2状態へと切り替えることを有する。前記第1状態は、前記電源と前記入力キャパシタとを電気的に接続している状態である。前記第2状態は、前記電源と前記入力キャパシタとを電気的に遮断し、前記入力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に接続する状態である。
本発明の一態様に係る作業機械用制御プログラムは、前記作業機械の制御方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
本発明の一態様に係る作業機械用制御システムは、電源から電力供給を受けて動作する電気負荷と、入力キャパシタを有し、前記入力キャパシタの両端電圧である直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータと、を備える作業機械の制御に用いられる、前記作業機械用制御システム1は、切替処理部を備える。前記切替処理部は、少なくとも前記インバータが動作を停止するタイミングにおいて、第1状態から、第2状態へと切り替える。前記第1状態は、前記電源と前記入力キャパシタとを電気的に接続している状態である。前記第2状態は、前記電源と前記入力キャパシタとを電気的に遮断し、前記入力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に接続する状態である。
本発明の一態様に係る作業機械は、前記作業機械用制御システムと、前記電気負荷及び前記インバータが搭載される機体と、を備える。
本発明によれば、充電部に人が触れにくくすることが可能な、作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械を提供することができる。
図1は、実施形態1に係る作業機械の全体構成を示す概略斜視図である。 図2は、実施形態1に係る作業機械の電気回路等を示す概略図である。 図3は、実施形態1に係る作業機械のインバータの一例を示す概略回路図である。 図4は、実施形態1に係る作業機械の充電器の一例を示す概略ブロック図である。 図5は、実施形態1に係る作業機械の電気回路の第1状態を示す概略図である。 図6は、実施形態1に係る作業機械の電気回路の第2状態を示す概略図である。 図7は、実施形態1に係る作業機械の電気回路の第3状態を示す概略図である。 図8は、実施形態1に係る作業機械の電気回路の第4状態を示す概略図である。 図9は、実施形態1に係る作業機械の電気回路の第5状態を示す概略図である。 図10は、実施形態1に係る作業機械の電気回路の第6状態を示す概略図である。 図11は、実施形態1に係る作業機械用制御システムの動作例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
[1]全体構成
本実施形態に係る作業機械3は、図1に示すように、走行部31と、旋回部32と、作業部33と、を機体30に備えている。また、作業機械3は、図2に示すように、作業機械用制御システム1(以下、単に「制御システム1」ともいう)を更に備えている。
本開示でいう「作業機械」は、各種の作業用の機械を意味し、一例として、バックホー(油圧ショベル、ミニショベル等を含む)、ホイルローダー及びキャリア等の作業車両である。作業機械3は、1つ以上の作業を実行可能に構成された作業部33を備えている。作業機械3は、「車両」に限らず、例えば、作業用船舶、ドローン又はマルチコプター等の作業飛翔体等であってもよい。さらに、作業機械3は建設機械(建機)に限らず、例えば、田植機、トラクタ又はコンバイン等の農業機械(農機)であってもよい。本実施形態では、特に断りが無い限り、作業機械3が吊り機能付き(クレーン機能付き)のバックホーであって、吊り作業の他に、掘削作業、整地作業、溝掘削作業又は積込作業等を作業として実行可能である場合を例に挙げて説明する。
また、本実施形態では、説明の便宜上、作業機械3が使用可能な状態での鉛直方向を上下方向D1と定義する。さらに、旋回部32の非旋回状態において、作業機械3(の運転室321)に搭乗したユーザ(オペレータ)から見た方向を基準として、前後方向D2及び左右方向D3を定義する。言い換えれば、本実施形態で用いられる各方向は、いずれも作業機械3の機体30を基準として規定される方向であって、作業機械3の前進時に機体30が移動する方向が「前方」、作業機械3の後退時に機体30が移動する方向が「後方」となる。同様に、作業機械3の右旋回時に機体30の前端部が移動する方向が「右方」、作業機械3の左旋回時に機体30の前端部が移動する方向が「左方」となる。ただし、これらの方向は、作業機械3の使用方向(使用時の方向)を限定する趣旨ではない。
本実施形態に係る作業機械3は、動力を発生する駆動装置の少なくとも一部が電動化されている。本実施形態では一例として、作業機械3は、複数の動力源を駆動機構に有するハイブリッド式の作業機械である。これら複数の動力源は、その方式及び種類等が完全に異なる異種の動力源である。複数の動力源は、電力(電気エネルギー)の供給を受けて動力を発生するモータ41(図2参照)と、燃料の燃焼により動力を発生するエンジン(内燃機関)と、を含む。より詳細には、モータ41は、交流電力により駆動される交流モータ(交流電動機)であって、エンジンは、軽油を燃料として駆動されるディーゼルエンジンである。
モータ41とエンジンとは、個別に駆動され、それぞれ動力を発生する。ここで、モータ41で発生する動力とエンジンで発生する動力とは、動力伝達部にて合成可能である。そのため、例えば、モータ41がエンジンをアシストして、エンジン単独よりも大きな動力を発生することが可能である。
モータ41及びエンジンで発生する動力は、少なくとも駆動装置における油圧ポンプ42(図2参照)の駆動に用いられる。本実施形態では更に、モータ41は、発電機としても、エンジン等からモータ41の出力軸に加わる動力(回転力)を電力(電気エネルギー)に変換する発電動作を行う。モータ41で発電された電力は、インバータ21(図2参照)を介してバスライン200(図2参照)に出力される。モータ41の駆動モードと発電モードとは、作業機械3全体の制御を行う統合コントローラにて切り替えられる。
作業機械3においては、上記の通りモータ41及びエンジンによって油圧ポンプ42が駆動され、油圧ポンプ42から機体30の各部の油圧アクチュエータ(油圧モータ43及び油圧シリンダ44等を含む)に作動油が供給されることで、機体30が駆動する。また、作業機械3は、例えば、機体30の運転室321に搭乗したユーザ(オペレータ)が、操作装置の操作レバー等を操作することにより制御される。
本実施形態では、上述したように作業機械3が乗用タイプのバックホーである場合を想定しているので、作業部33は、運転室321に搭乗したユーザ(オペレータ)の操作に従って駆動され、掘削作業等の作業を実行する。ユーザが搭乗する運転室321は、旋回部32に設けられている。図1の例では、キャノピータイプの運転室321を例示するが、運転室321はキャビンタイプであることが好ましい。キャビンタイプの運転室321は、キャビンを備え、キャビンの内部のキャビン空間にユーザが搭乗する。キャノピータイプの運転室321は、キャノピー(屋根)を備え、キャノピーの下方の空間にユーザが搭乗する。さらに、運転室321は、キャビンタイプ及びキャノピータイプに限らず、例えば、キャビン及びキャノピー等を備えず、上方に開放された空間にユーザが搭乗するフロアタイプ等であってもよい。
走行部31は、走行機能を有し、地面を走行(旋回を含む)可能に構成されている。走行部31は、例えば、左右一対のクローラ311及びブレード312等を有している。走行部31は、クローラ311を駆動するための走行用の油圧モータ43(油圧アクチュエータ)等を更に有する。
旋回部32は、走行部31の上方に位置し、走行部31に対して、鉛直方向に沿った回転軸を中心に旋回可能に構成されている。旋回部32は、旋回用の油圧モータ(油圧アクチュエータ)等を有している。旋回部32には、運転室321の他、エンジン及び油圧ポンプ42等が搭載されている。さらに、旋回部32の前端部には、作業部33が取り付けられるブームブラケット322が設けられている。
作業部33は、吊り作業を含む作業を実行可能に構成されている。作業部33は、旋回部32のブームブラケット322に支持されており、作業を実行する。作業部33は、バケット331、ブーム332及びアーム333等を有している。作業部33は、各部を駆動するための油圧アクチュエータ(油圧シリンダ44及び油圧モータ等を含む)を更に有する。
バケット331は、作業機械3の機体30に取り付けられるアタッチメント(作業具)の一種であって、複数種類のアタッチメントの中から作業の内容に応じて選択される任意の器具からなる。バケット331は、一例として、機体30に対して取り外し可能に取り付けられ、作業の内容に応じて交換される。作業機械3用のアタッチメントとしては、例えば、バケット331の他に、ブレーカ、オーガ、クラッシャ、フォーク、フォーククロー、鉄骨カッタ、アスファルト切削機、草刈機、リッパ、マルチャ、チルトローテータ及びタンパ等の種々の器具がある。作業部33は、駆動装置からの動力により、バケット331を駆動することで作業を実行する。
ブーム332は、旋回部32のブームブラケット322にて、回転可能に支持されている。具体的には、ブーム332は、ブームブラケット322にて、水平方向に沿った回転軸を中心に回転可能に支持されている。ブーム332は、ブームブラケット322に支持される基端部から上方に延びる形状を有している。アーム333は、ブーム332の先端に連結されている。アーム333は、ブーム332に対して、水平方向に沿った回転軸を中心に回転可能に支持されている。アーム333の先端には、バケット331が取り付けられる。
作業部33は、動力源としてのモータ41及びエンジンからの動力を受けて動作する。具体的には、モータ41及びエンジンによって油圧ポンプ42が駆動され、作業部33の油圧アクチュエータ(油圧シリンダ44等)に油圧ポンプ42から作動油が供給されることで、作業部33の各部(バケット331、ブーム332及びアーム333)が動作する。
本実施形態では特に、作業部33は、ブーム332及びアーム333が個別に回転可能に構成された多関節型の構造を有している。つまり、ブーム332及びアーム333の各々が、水平方向に沿った回転軸を中心に回転することにより、例えば、ブーム332及びアーム333を含む多関節型の作業部33は、全体として伸ばしたり、折りたたんだりする動作が可能である。
走行部31及び旋回部32の各々についても、作業部33と同様に、動力源としてのモータ41及びエンジンからの動力を受けて動作する。つまり、走行部31の油圧モータ43及び旋回部32の油圧モータ等に、油圧ポンプ42から作動油が供給されることで、旋回部32及び走行部31が動作する。
モータ41及びエンジンは、油圧ポンプ42等と共に旋回部32に搭載されている。モータ41は、バスライン200(厳密にはバスライン200に電気的に接続されるバッテリ22)から電力が供給されることにより駆動し、エンジンは、燃料タンクから燃料(ここでは軽油)が供給されることにより駆動する。
図2では、本実施形態に係る作業機械3の電気回路(電気的な接続関係)を模式的に示す。図2では、実線が電力の経路を示し、一点鎖線の矢印が電気信号の経路を示す。
図2に示すように、作業機械3は、モータ41(及びモータ41にて駆動される油圧ポンプ42)に加えて、切替回路20、インバータ21、バッテリ22、充電器23、バッテリ用ヒータ24、ヒータ25、DC/DCコンバータ26、蓄電池27及び電装機器28等を備えている。さらに、作業機械3は、メインスイッチ34、報知装置35、第1検出部361、第2検出部362及び異常検知部37を備えている。
モータ41は、インバータ21から供給される交流電力により駆動される交流モータである。モータ41(及びエンジン)により駆動される油圧ポンプ42からの作動油は、走行部31の油圧モータ43(図1参照)、旋回部32の油圧モータ、及び作業部33の油圧シリンダ44(図1参照)等に供給される。これにより、油圧モータ43及び油圧シリンダ44等の油圧アクチュエータが駆動される。
切替回路20は、インバータ21、バッテリ22、充電器23、バッテリ用ヒータ24、ヒータ25及びDC/DCコンバータ26間の電気的な接続関係を切り替える回路である。本実施形態では、切替回路20は、バスライン200と、第1接点Ry1と、第2接点Ry21,Ry22と、第3接点Ry3と、第4接点Ry4と、第5接点Ry5と、を有している。
バスライン200は、高電位側(正極側)及び低電位側(負極側)の一対の電路からなる。バスライン200には、バッテリ22又は充電器23から直流電圧が印加される。そして、バスライン200には、インバータ21、バッテリ用ヒータ24、ヒータ25及びDC/DCコンバータ26等が、切り離し可能な態様で電気的に接続される。したがって、例えば、インバータ21がバスライン200に電気的に接続された状態では、バッテリ22からバスライン200を介してインバータ21に直流電力が供給可能である。
第1接点Ry1は、バッテリ22とバスライン200との間に挿入されており、バッテリ22及びバスライン200間の導通/遮断を切り替える。第2接点Ry21は、バッテリ用ヒータ24とバスライン200との間に挿入されており、バッテリ用ヒータ24及びバスライン200間の導通/遮断を切り替える。第2接点Ry22は、ヒータ25とバスライン200との間に挿入されており、ヒータ25及びバスライン200間の導通/遮断を切り替える。第3接点Ry3は、インバータ21とバスライン200との間に挿入されており、インバータ21及びバスライン200間の導通/遮断を切り替える。第4接点Ry4は、充電器23とバスライン200との間に挿入されており、充電器23及びバスライン200間の導通/遮断を切り替える。第5接点Ry5は、DC/DCコンバータ26とバスライン200との間に挿入されており、DC/DCコンバータ26及びバスライン200間の導通/遮断を切り替える。
本実施形態では一例として、第1接点Ry1、第2接点Ry21,Ry22、第3接点Ry3、第4接点Ry4及び第5接点Ry5は、それぞれ電磁リレーにて構成されている。第1接点Ry1、第2接点Ry21,Ry22、第3接点Ry3、第4接点Ry4及び第5接点Ry5は、それぞれ制御システム1(の切替処理部11)からの制御信号に応じて個別にオン/オフが切り替えられる。したがって、例えば、第1接点Ry1がオンの状態ではバッテリ22とバスライン200とは電気的に接続された「導通」状態となり、第1接点Ry1がオフの状態ではバッテリ22とバスライン200とは電気的に非接続の「遮断」状態となる。
インバータ21は、入力キャパシタ211を有し、入力キャパシタ211の両端電圧である直流電圧を交流電圧に変換して出力する。入力キャパシタ211は、インバータ21の入力段(つまりインバータ21の入力端子間)に設けられており、第3接点Ry3がオンの状態では、第3接点Ry3を介してバスライン200に接続される。インバータ21の出力端子は、モータ41に電気的に接続されている。したがって、インバータ21は、バスライン200から入力キャパシタ211に印加される直流電圧を、交流電圧に変換してモータ41に出力することによって、交流モータであるモータ41を駆動する。インバータ21は、制御システム1からの制御信号にて制御され、当該制御信号に応じて直流電力の交流電力への電力変換動作を実行する。
図3は、インバータ21の具体的な構成例を示す概略回路図である。インバータ21は、図3に示すように、入力キャパシタ211に加えて、複数(ここでは6つ)のスイッチング素子Q1~Q6を有する。各スイッチング素子Q1~Q6は、トランジスタからなり、制御システム1からの制御信号に応じて個別にオン/オフ制御される。ここで、一対のスイッチング素子Q1,Q2、一対のスイッチング素子Q3,Q4、及び一対のスイッチング素子Q5,Q6は、それぞれ入力キャパシタ211の両端間において電気的に直列に接続されている。これら各一対のスイッチング素子にて構成される3相のアームの中点に設けた端子に、モータ41が接続される。これにより、インバータ21の動作時には、モータ41に対して三相交流が供給され、モータ41が駆動する。
バッテリ22は、インバータ21等に直流電力を供給する「電源」の一例である。本実施形態では一例として、バッテリ22は、充放電可能な二次電池(蓄電装置)であって、例えばリチウムイオンバッテリである。バッテリ22は、第1接点Ry1がオンの状態では、第1接点Ry1を介してバスライン200に接続される。これにより、バッテリ22の残容量が十分にある状態では、バッテリ22からバスライン200に対して直流電圧が印加される。厳密には、第1接点Ry1がオンする際、バッテリ22は、まずは第1接点Ry1に並列接続されているプリチャージ回路を介してバスライン200に接続され、その後、第1接点Ry1がオンすることで第1接点Ry1を介してバスライン200に接続される。これにより、入力キャパシタ211,261等にバッテリ22から突入電流が流れることを抑制する。
充電器23は、出力キャパシタ231を有し、出力キャパシタ231の両端電圧である直流電圧を電源としてのバッテリ22に印加してバッテリ22を充電する。出力キャパシタ231は、充電器23の出力段(つまり充電器23の出力端子間)に設けられており、第4接点Ry4がオンの状態では、第4接点Ry4を介してバスライン200に接続される。充電器23の入力端子は、交流電力を供給する外部電源51に電気的に接続されている。外部電源51は商用電源等であって、作業機械3の構成要素には含まれない。充電器23は、外部電源51に対して切り離し可能に接続される。したがって、充電器23は、外部電源51に電気的に接続された状態で、外部電源51から供給される交流電圧を直流電圧に変換し、出力キャパシタ231の両端電圧としてバスライン200に印加する。第1接点Ry1及び第4接点Ry4がオンの状態では、充電器23から出力される直流電圧は、バスライン200を介してバッテリ22に印加され、バッテリ22を充電する。充電器23は、制御システム1からの制御信号にて制御され、当該制御信号に応じて交流電力の直流電力への電力変換動作を実行する。
図4は、充電器23の具体的な構成例を示す概略回路図である。充電器23は、図4に示すように、出力キャパシタ231を含む平滑整流回路236に加えて、整流回路232、昇圧回路233、インバータ回路234及び絶縁トランス235を有する。昇圧回路233及びインバータ回路234は、スイッチング方式の回路であって、制御システム1からの制御信号に応じて個別に制御される。充電器23は、整流回路232にて外部電源51から入力される交流を整流して直流とし、昇圧回路233にて直流電圧を昇圧する。インバータ回路234は、昇圧された直流電圧を高周波(交流)に変換し、絶縁トランス235を介して平滑整流回路236に出力する。平滑整流回路236は、絶縁トランス235から印加される高周波を整流し、出力キャパシタ231にて平滑して、出力端子から直流の出力電圧V2をバスライン200に出力する。
バッテリ用ヒータ24は、電源(本実施形態ではバッテリ22)から電力供給を受けて動作する「電気負荷」の一例である。バッテリ用ヒータ24は、バッテリ22を加熱することで、バッテリ22の温度を適切な温度範囲に維持し、気温の変化等の影響でバッテリ22の性能が低下することを抑制する。バッテリ用ヒータ24は、第2接点Ry21がオンの状態では、第2接点Ry21を介してバスライン200に接続される。これにより、バッテリ22の残容量が十分にあり、かつ第1接点Ry1及び第2接点Ry21がオンの状態では、バッテリ22から出力される直流電力がバスライン200を介してバッテリ用ヒータ24に供給され、バッテリ用ヒータ24が発熱する。
ヒータ25は、電源(本実施形態ではバッテリ22)から電力供給を受けて動作する「電気負荷」の一例である。ヒータ25は、作業機械3(の機体30)の運転室321に設けられており、運転室321の温度(気温)を適切な温度範囲に維持する。具体的に、ヒータ25は、ヒータ25で加熱された空気をファンにて運転室321に送り込む空調装置に用いられる。ただし、空調装置のヒータに限らず、ヒータ25は、例えば、運転室321に設置されたシートに内蔵されたシートヒータ等であってもよい。ヒータ25は、第2接点Ry22がオンの状態では、第2接点Ry22を介してバスライン200に接続される。これにより、バッテリ22の残容量が十分にあり、かつ第1接点Ry1及び第2接点Ry22がオンの状態では、バッテリ22から出力される直流電力がバスライン200を介してヒータ25に供給され、ヒータ25が発熱する。
DC/DCコンバータ26は、直流電圧からなる入力電圧に対して、降圧と昇圧との少なくとも一方を実行し、出力電圧として出力する回路である。DC/DCコンバータ26は、入力キャパシタ261を有し、入力キャパシタ261の両端電圧である直流電圧を所望の大きさの直流電圧に変換(本実施形態では一例として降圧)して出力する。入力キャパシタ261は、DC/DCコンバータ26の入力段(つまりDC/DCコンバータ26の入力端子間)に設けられており、第5接点Ry5がオンの状態では、第5接点Ry5を介してバスライン200に接続される。DC/DCコンバータ26の出力端子は、蓄電池27に電気的に接続されている。したがって、DC/DCコンバータ26は、バスライン200から入力キャパシタ261に印加される直流電圧を、例えば、12Vの直流電圧に変換(降圧)して蓄電池27に出力することによって、蓄電池27を充電する。DC/DCコンバータ26は、制御システム1からの制御信号にて制御され、当該制御信号に応じて直流電圧の変換動作を実行する。
蓄電池27は、DC/DCコンバータ26から出力される直流電力にて充電される。本実施形態では一例として、蓄電池27は、12Vの鉛蓄電池である。電装機器28は、蓄電池27に電気的に接続されており、蓄電池27の出力する直流電圧(12V)によって動作する種々の電装機器(設備を含む)である。具体的に、電装機器28は、表示装置、照明機器及び通信機器等の種々の機器を含む。表示装置は、機体30の運転室321に配置されており、ユーザ(オペレータ)による操作入力を受け付け、ユーザに種々の情報を出力するためのユーザインターフェースである。
入力キャパシタ211,261及び出力キャパシタ231は、いずれも電荷を蓄積する蓄電装置(容量性素子)であって、例えば、電解コンデンサ又は電気二重層コンデンサ等にて実現される。つまり、バスライン200に、これら入力キャパシタ211,261及び出力キャパシタ231が接続された状態では、バスライン200には、これら入力キャパシタ211,261及び出力キャパシタ231の両端電圧(直流電圧)が印加される。
制御システム1は、CPU(Central Processing Unit)等の1以上のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の1以上のメモリとを有するコンピュータシステムを主構成とし、種々の処理(情報処理)を実行する。本実施形態では、制御システム1は、作業機械3全体の制御を行う統合コントローラであって、例えば、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)からなる。ただし、制御システム1は、統合コントローラと別に設けられていてもよい。制御システム1について詳しくは「[2]制御システムの構成」の欄で説明する。
メインスイッチ34は、メインキー(スターターキー)に連動しており、ユーザ(オペレータ)がメインキーを操作することによって、オン/オフが切り替わる。つまり、ユーザがメインキーを操作してメインスイッチ34をオンすることで作業機械3が起動し、ユーザがメインキーを操作してメインスイッチ34をオフすることで作業機械3が動作を停止する。
報知装置35は、例えば、ブザー又はスピーカ等を含み、電気信号を受けて音を出力することにより、ユーザ(オペレータ)に対して異常の発生等を報知する。報知装置35は、制御システム1(の報知処理部13)に接続されており、制御システム1からの制御信号に応じて、ビープ音又は音声等の音を出力する。また、報知装置35は、音に加えて又は代えて、表示(発光を含む)等の手段によって報知を行ってもよい。
第1検出部361は、入力キャパシタ211の残留電荷を検出する。具体的には、第1検出部361は、入力キャパシタ211の両端電圧、つまりインバータ21の入力電圧V1(図2参照)を検出し、当該入力電圧V1の大きさから入力キャパシタ211の残留電荷が求められる。
第2検出部362は、出力キャパシタ231の残留電荷を検出する。具体的には、第2検出部362は、出力キャパシタ231の両端電圧、つまり充電器23の出力電圧V2(図2参照)を検出し、当該出力電圧V2の大きさから出力キャパシタ231の残留電荷が求められる。
異常検知部37は、電源としてのバッテリ22の異常(故障を含む)の発生を検知する。異常検知部37は、例えば、バッテリ22の過充電、過放電又は異常過熱等の異常を検知し、異常の発生時には、異常検知信号を制御システム1に出力する。
また、機体30は、上述した構成に加えて、操作レバー、カットオフレバー、通信端末及び燃料タンク等を更に備えている。さらには、機体30には、冷却水温センサ、作動油温センサ、エンジンの回転数を計測する回転数計、機体30の周囲を監視するセンサ(カメラ等を含む)、及び稼働時間を計測するアワーメータ等、機体30の稼働状態を監視するためのセンサ類が備わっている。その他、カットオフレバー及びメインスイッチ34(図2参照)等の状態等を検出するセンサも、機体30に備わっている。
[2]制御システムの構成
次に、本実施形態に係る制御システム1の構成について、図2を参照して説明する。制御システム1は、作業機械3の機体30の各部(切替回路20及びインバータ21等を含む)を制御する。制御システム1は、作業機械3の構成要素であって、機体30等と共に作業機械3を構成する。言い換えれば、本実施形態に係る作業機械3は、少なくとも制御システム1と、電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)及びインバータ21が搭載される機体30(走行部31、旋回部32及び作業部33を含む)と、を備えている。
制御システム1は、作業機械3の制御に用いられ、図2に示すように、切替処理部11を備えている。制御システム1は、判定処理部12及び報知処理部13を更に備えている。本実施形態では一例として、制御システム1は1以上のプロセッサを有するコンピュータシステムを主構成とするので、1以上のプロセッサが作業機械用制御プログラムを実行することにより、これら複数の機能部(切替処理部11等)が実現される。制御システム1に含まれる、これら複数の機能部は、複数の筐体に分散して設けられていてもよいし、1つの筐体に設けられていてもよい。
制御システム1は、機体30の各部に設けられたデバイスと通信可能に構成されている。つまり、制御システム1には、少なくとも切替回路20、インバータ21、充電器23、DC/DCコンバータ26、メインスイッチ34、報知装置35、第1検出部361、第2検出部362及び異常検知部37等が接続されている。これにより、制御システム1は、切替回路20、インバータ21、充電器23及びDC/DCコンバータ26等を制御したり、第1検出部361及び第2検出部362等の検出結果を取得したりすることが可能である。ここで、制御システム1は、各種の情報(データ)の授受を、各デバイスと直接的に行ってもよいし、中継器等を介して間接的に行ってもよい。
切替処理部11は、少なくともインバータ21が動作を停止するタイミングにおいて、第1状態から、第2状態へと切り替える第1切替処理を実行する。第1状態は、電源(バッテリ22)と入力キャパシタ211とを電気的に接続する状態である。第2状態は、電源(バッテリ22)と入力キャパシタ211とを電気的に遮断し、入力キャパシタ211と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)とを電気的に接続する状態である。
また、本実施形態では、切替処理部11は、第1状態から第2状態への切り替えを行った後、第3状態へと切り替える第2切替処理を実行する。第3状態は、入力キャパシタ211と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)とを電気的に遮断する状態である。
さらに、本実施形態では、切替処理部11は、充電器23が動作を停止するタイミングにおいて、第4状態から、第5状態へと切り替える第3切替処理を実行する。第4状態は、電源(バッテリ22)と出力キャパシタ231とを電気的に接続している状態である。第5状態は、電源(バッテリ22)と出力キャパシタ231とを電気的に遮断し、出力キャパシタ231と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)とを電気的に接続する状態である。
また、本実施形態では、切替処理部11は、第4状態から第5状態への切り替えを行った後、第6状態へと切り替える第4切替処理を実行する。第6状態は、出力キャパシタ231と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)とを電気的に遮断する状態である。
具体的に、切替処理部11は、切替回路20の第1接点Ry1、第2接点Ry21,Ry22、第3接点Ry3、第4接点Ry4及び第5接点Ry5を、制御信号により個別にオン/オフさせることで、第1状態、第2状態、第3状態、第4状態、第5状態又は第6状態の各状態を実現する。つまり、切替処理部11は、切替回路20を制御し、第1接点Ry1~第5接点Ry5のオン/オフを変更することにより、第1状態、第2状態、第3状態、第4状態、第5状態及び第6状態間での切り替えを可能とする。
判定処理部12は、第1状態から第2状態への切り替えを行った後、所定時間以内に第3状態への切り替えが開始されなければ、制御システム1又は切替回路20等の異常と判定する第1判定処理を実行する。また、本実施形態では、判定処理部12は、第4状態から第5状態への切り替えを行った後、規定時間以内に第6状態への切り替えが開始されなければ、制御システム1又は切替回路20等の異常と判定する第2判定処理を実行する。ここで、所定時間及び規定時間は、それぞれ任意に設定される時間であって、互いに同一長さの時間であってもよいし、異なる長さの時間であってもよい。
報知処理部13は、少なくとも判定処理部12が「異常」と判定した場合に、報知装置35を制御することにより、報知装置35から音及び/又は表示等の手段により、異常の報知を行う。これにより、作業機械3を操作するユーザ(オペレータ)に対して、制御システム1又は切替回路20等の異常の発生を知らせて、メンテナンス等の必要な措置をとらせることができる。
[3]作業機械の制御方法
以下、図5~図11を参照しつつ、主として制御システム1によって実行される作業機械3の制御方法(以下、単に「制御方法」という)の一例について説明する。
本実施形態に係る制御方法は、コンピュータシステムを主構成とする制御システム1にて実行されるので、言い換えれば、作業機械用制御プログラム(以下、単に「制御プログラム」という)にて具現化される。つまり、本実施形態に係る制御プログラムは、制御方法に係る各処理を1以上のプロセッサに実行させるためのコンピュータプログラムである。このような制御プログラムは、例えば、制御システム1及び電装機器28によって協働して実行されてもよい。
ここで、制御システム1は、制御プログラムを実行させるための予め設定された特定の開始操作が行われた場合に、制御方法に係る下記の各種処理を実行する。開始操作は、例えば、作業機械3のエンジンの起動操作等である。一方、制御システム1は、予め設定された特定の終了操作が行われた場合に、制御方法に係る下記の各種処理を終了する。終了操作は、例えば、作業機械3のエンジンの停止操作等である。
[3.1]切替処理
ここではまず、本実施形態に係る制御方法に含まれる切替処理(第1切替処理、第2切替処理、第3切替処理及び第4切替処理)について説明する。これらの切替処理によれば、入力キャパシタ211及び出力キャパシタ231の残留電荷を強制的に放電することが可能である。その結果、例えば、作業機械3の故障等により、メンテナンス(点検)を行う人(作業者)が、充電部に触れにくくなる。ここでいう「充電部」は、正常使用状態で電圧が印加される導体及び導電性の部分を意味し、例えば、電荷が十分に残った状態の入力キャパシタ211等の端子、又はこれに接続されるバスライン200等である。
本実施形態では、第1切替処理、第2切替処理、第3切替処理及び第4切替処理といった切替処理は、制御システム1の切替処理部11にて実行される。上述したように、第1切替処理は第1状態から第2状態へ切り替える処理であって、第2切替処理は第2状態から第3状態へ切り替える処理である。また、第3切替処理は第4状態から第5状態へ切り替える処理であって、第6切替処理は第5状態から第6状態へ切り替える処理である。
まず、切替処理部11は、少なくともインバータ21が動作を停止するタイミングにおいて、図5に例示する第1状態から、図6に例示する第2状態へと切り替える第1切替処理を実行する。インバータ21が動作を停止するタイミングとしては、例えば、ユーザ(オペレータ)がメインキーを操作することによってメインスイッチ34がオフされた際(つまり、作業機械3のシステムをシャットダウンする際)、及び、モータ41が動作を停止する際等がある。
第1状態は、電源(バッテリ22)と入力キャパシタ211とを電気的に接続する状態である。そのため、切替処理部11は、第1状態では、図5に示すように、切替回路20における少なくとも第1接点Ry1及び第3接点Ry3をオンにする。したがって、第1状態では、少なくとも電源(バッテリ22)からバスライン200を介してインバータ21に直流電力が供給され、この状態でインバータ21が直流電圧を交流電圧に変換するように動作することで、モータ41を駆動可能である。このとき、インバータ21の入力段に設けられている入力キャパシタ211は、充電されることになる。
さらに、図5の例では、第1状態において、第5接点Ry5はオン、第2接点Ry21,Ry22及び第4接点Ry4はオフである。そのため、第1状態では、電源(バッテリ22)からバスライン200を介してDC/DCコンバータ26に直流電力が供給され、この状態でDC/DCコンバータ26が直流電圧を降圧するように動作することで、蓄電池27を充電し、かつ電装機器28を駆動可能である。このとき、DC/DCコンバータ26の入力段に設けられている入力キャパシタ261は、充電されることになる。
ただし、第1状態においては、少なくとも第1接点Ry1及び第3接点Ry3がオンであればよく、例えば、第2接点Ry21,Ry22についてはオフでなくてもよい。つまり、第1状態において、第2接点Ry21,Ry22がオンすることで、電源(バッテリ22)からバスライン200を介して、電気負荷としてのバッテリ用ヒータ24及びヒータ25に直流電力が供給されてもよい。
一方、第2状態は、電源(バッテリ22)と入力キャパシタ211とを電気的に遮断し、入力キャパシタ211と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)とを電気的に接続する状態である。そのため、切替処理部11は、第2状態では、図6に示すように、切替回路20における第1接点Ry1をオフにし、第2接点Ry21,Ry22及び第3接点Ry3をオンにする。したがって、第2状態では、インバータ21の入力段に設けられている入力キャパシタ211が、バスライン200を介して電気負荷としてのバッテリ用ヒータ24及びヒータ25に電気的に接続される。そのため、入力キャパシタ211からバッテリ用ヒータ24及びヒータ25に直流電力が供給され、入力キャパシタ211は放電されることになる。
さらに、図6の例では、第2状態において、第5接点Ry5はオン、第4接点Ry4はオフのままである。
ただし、第2状態においては、少なくとも第3接点Ry3と、第2接点Ry21,Ry22の少なくとも一方とがオンであればよく、例えば、第5接点Ry5についてはオンでなくてもよいし、第2接点Ry21,Ry22の一方はオフであってもよい。
このように、切替処理部11は、第1状態から第2状態への切り替え(第1切替処理)に際しては、少なくとも第1接点Ry1及び第3接点Ry3がオンの状態から、第1接点Ry1がオフ、第2接点Ry21,Ry22及び第3接点Ry3がオンの状態に切り替える。したがって、切替回路20の第1接点Ry1、第2接点Ry21,Ry22及び第3接点Ry3の制御のみで、第1状態から第2状態への切り替えが容易に実現可能である。
すなわち、本実施形態に係る制御方法では、少なくともインバータ21が動作を停止するタイミングにおいて、第1状態から第2状態へと切り替えられるので、入力キャパシタ211の残留電荷を強制的に放電することが可能である。要するに、第1状態でインバータ21の動作中に入力キャパシタ211に蓄電された電荷を、第2状態では、バッテリ用ヒータ24及びヒータ25等の電気負荷に放電させることで、強制的に放電する。その結果、例えば、作業機械3の故障等により、メンテナンス(点検)を行う人(作業者)が、充電部に触れにくくなる。
本実施形態では特に、電源(本実施形態ではバッテリ22)から電力供給を受けて動作する「電気負荷」は、作業機械3の運転室321のヒータ25と、電源としてのバッテリ22を加熱するバッテリ用ヒータ24との少なくとも一方を含む。これらの電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25)は、いずれも受動素子であって、かつ作業機械3の動作(走行、旋回及び作業)には直接的に影響しない機器である。そのため、これらの電気負荷に対して、入力キャパシタ211等の残留電荷が放電されても、作業機械3が予期せず動作することを抑制できる。しかも、元々、作業機械3に設けられているこれらの電気負荷を利用することで、放電専用の回路を別途追加しなくても、入力キャパシタ211等の残留電荷を放電することが可能である。
また、本実施形態では、切替処理部11は、少なくとも電源(バッテリ22)の異常発生時に、第1状態から第2状態への切り替えを実行する。つまり、切替処理部11は、メインスイッチ34がオフされた際、及び、モータ41が動作を停止する際等の、インバータ21が動作を停止するタイミングのみならず、電源(バッテリ22)の異常発生時においても、第1切替処理を実行する。具体的に、切替処理部11は、異常検知部37から異常検知信号が入力されると、第1状態から第2状態へ切り替える第1切替処理を実行する。これにより、電源(バッテリ22)の異常発生時においても、メンテナンス(点検)を行う人(作業者)が、充電部に触れにくくなる。
次に、第2状態から、図7に例示するような第3状態へと切り替える第2切替処理について説明する。切替処理部11は、第1状態から第2状態への切り替えを行った後、入力キャパシタ211と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)とを電気的に遮断する第3状態へと切り替える第2切替処理を実行する。これにより、入力キャパシタ211の残留電荷の少なくとも一部が放電された後には、入力キャパシタ211と電気負荷とが切り離されるので、電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)の不要な動作を抑制可能である。
切替処理部11は、第3状態では、図7に示すように、切替回路20における第2接点Ry21,Ry22及び第3接点Ry3をオフにする。したがって、第3状態では、インバータ21の入力段に設けられている入力キャパシタ211が、バスライン200から切り離され、電気負荷としてのバッテリ用ヒータ24及びヒータ25もバスライン200から切り離される。そのため、入力キャパシタ211と電気負荷との間は電気的に遮断され、電気負荷の不要な動作が抑制されることになる。また、入力キャパシタ211に残留電荷が残っていても、バスライン200が充電部となることを回避できる。
さらに、図7の例では、第3状態において、第5接点Ry5はオンのままであって、第1接点Ry1及び第4接点Ry4はオフのままである。
ただし、第3状態においては、少なくとも第3接点Ry3と、第2接点Ry21,Ry22との少なくとも一方がオフであればよく、例えば、第3接点Ry3がオフで、第2接点Ry21,Ry22についてはオンであってもよい。
ここにおいて、本実施形態では、切替処理部11が第2状態から第3状態へ切り替える第2切替処理を開始するタイミングは、入力キャパシタ211の残留電荷に応じて決定される。つまり、本実施形態に係る制御方法では、入力キャパシタ211の残留電荷が所定値以下になると、入力キャパシタ211と電気負荷とを電気的に遮断する第3状態へと切り替える。これにより、入力キャパシタ211の残留電荷がある程度減少したのを待ってから、入力キャパシタ211と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)とを電気的に遮断することができる。したがって、入力キャパシタ211の残留電荷を確実に放電することが可能となる。
特に本実施形態では、切替処理部11は、第1切替処理の後、インバータ21の入力電圧V1が閾値電圧以下になることをもって、入力キャパシタ211の残留電荷が所定値以下であると判断する。具体的に、切替処理部11は、第1検出部361の検出結果を受けて、入力キャパシタ211の両端電圧、つまりインバータ21の入力電圧V1の大きさが閾値電圧以下となると、入力キャパシタ211の残留電荷が所定値以下であると判断し、第2状態から第3状態への切り替えを行う。したがって、比較的簡単な構成で、入力キャパシタ211の残留電荷を監視できる。
ただし、第2切替処理を開始するタイミングは、入力キャパシタ211の残留電荷によらず、任意に設定可能である。例えば、第1状態から第2状態への切り替えを行った時点から一定時間が経過したタイミング等であってもよい。
また、本実施形態では、切替処理部11は、充電器23が動作を停止するタイミングにおいて、図8に例示する第4状態から、図9に例示する第5状態へと切り替える第3切替処理を実行する。充電器23が動作を停止するタイミングとしては、例えば、作業機械3の機体30が外部電源51から切り離された際、及び、バッテリ22が満充電となった際等がある。
第4状態は、電源(バッテリ22)と出力キャパシタ231とを電気的に接続している状態である。そのため、切替処理部11は、第4状態では、図8に示すように、切替回路20における少なくとも第1接点Ry1及び第4接点Ry4をオンにする。したがって、第4状態では、少なくとも充電器23からバスライン200を介してバッテリ22に直流電力が供給され、この状態で充電器23が交流電圧を直流電圧に変換するように動作することで、バッテリ22を充電可能である。このとき、充電器23の出力段に設けられている出力キャパシタ231は、充電されることになる。
さらに、図8の例では、第4状態において、第2接点Ry21,Ry22及び第3接点Ry3はオフであって、第5接点Ry5はオンである。そのため、第4状態では、インバータ21及び電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25)には直流電力が供給されず、インバータ21及び電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25)は駆動しない。一方、DC/DCコンバータ26については、駆動可能な状態にあるため、蓄電池27の電圧低下は抑制可能である。
ただし、第4状態においては、少なくとも第1接点Ry1及び第4接点Ry4がオンであればよく、例えば、第2接点Ry21,Ry22についてはオフでなくてもよい。つまり、第4状態において、第2接点Ry21,Ry22がオンすることで、電源(バッテリ22)からバスライン200を介して、電気負荷としてのバッテリ用ヒータ24及びヒータ25に直流電力が供給されてもよい。
一方、第5状態は、電源(バッテリ22)と出力キャパシタ231とを電気的に遮断し、出力キャパシタ231と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)とを電気的に接続する状態である。そのため、切替処理部11は、第5状態では、図9に示すように、切替回路20における第1接点Ry1をオフにし、第2接点Ry21,Ry22及び第4接点Ry4をオンにする。したがって、第5状態では、充電器23の出力段に設けられている出力キャパシタ231が、バスライン200を介して電気負荷としてのバッテリ用ヒータ24及びヒータ25に電気的に接続される。そのため、出力キャパシタ231からバッテリ用ヒータ24及びヒータ25に直流電力が供給され、出力キャパシタ231は放電されることになる。
さらに、図9の例では、第5状態において、第3接点Ry3はオフのままであって、第5接点Ry5はオンのままである。そのため、第5状態では、インバータ21には直流電力が供給されず、インバータ21は駆動しない。一方、DC/DCコンバータ26については、駆動可能な状態にあるため、蓄電池27の電圧低下は抑制可能である。
ただし、第5状態においては、少なくとも第4接点Ry4と、第2接点Ry21,Ry22の少なくとも一方とがオンであればよく、例えば、第2接点Ry21,Ry22の一方はオフであってもよい。
このように、切替処理部11は、第4状態から第5状態への切り替え(第3切替処理)に際しては、少なくとも第1接点Ry1及び第4接点Ry4がオンの状態から、第1接点Ry1がオフ、第2接点Ry21,Ry22及び第4接点Ry4がオンの状態に切り替える。したがって、切替回路20の第1接点Ry1、第2接点Ry21,Ry22及び第4接点Ry4の制御のみで、第4状態から第5状態への切り替えが容易に実現可能である。
すなわち、本実施形態に係る制御方法では、少なくとも充電器23が動作を停止するタイミングにおいて、第4状態から第5状態へと切り替えられるので、出力キャパシタ231の残留電荷を強制的に放電することが可能である。要するに、第4状態で充電器23の動作中に出力キャパシタ231に蓄電された電荷を、第5状態では、バッテリ用ヒータ24及びヒータ25等の電気負荷に放電させることで、強制的に放電する。その結果、例えば、作業機械3の故障等により、メンテナンス(点検)を行う人(作業者)が、充電部に触れにくくなる。
次に、第5状態から、図10に例示するような第6状態へと切り替える第4切替処理について説明する。切替処理部11は、第4状態から第5状態への切り替えを行った後、出力キャパシタ231と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)とを電気的に遮断する第6状態へと切り替える第4切替処理を実行する。これにより、出力キャパシタ231の残留電荷の少なくとも一部が放電された後には、出力キャパシタ231と電気負荷とが切り離されるので、電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)の不要な動作を抑制可能である。
切替処理部11は、第6状態では、図10に示すように、切替回路20における第2接点Ry21,Ry22及び第4接点Ry4をオフにする。したがって、第6状態では、充電器23の出力段に設けられている出力キャパシタ231が、バスライン200から切り離され、電気負荷としてのバッテリ用ヒータ24及びヒータ25もバスライン200から切り離される。そのため、出力キャパシタ231と電気負荷との間は電気的に遮断され、電気負荷の不要な動作が抑制されることになる。また、出力キャパシタ231に残留電荷が残っていても、バスライン200が充電部となることを回避できる。
さらに、図10の例では、第6状態において、第1接点Ry1及び第3接点Ry3はオフのままであって、第5接点Ry5はオンのままである。そのため、第6状態では、インバータ21の入力段に設けられている入力キャパシタ211についても、バスライン200から切り離される。そのため、入力キャパシタ211と電気負荷との間は電気的に遮断され、電気負荷の不要な動作が抑制されることになる。また、入力キャパシタ211に残留電荷が残っていても、バスライン200が充電部となることを回避できる。
ただし、第6状態においては、少なくとも第4接点Ry4と、第2接点Ry21,Ry22との少なくとも一方がオフであればよく、例えば、第4接点Ry4がオフで、第2接点Ry21,Ry22についてはオンであってもよい。
ここにおいて、本実施形態では、切替処理部11が第4状態から第5状態への切り替え(第3切替処理)を有効/無効のいずれにするかは、出力キャパシタ231の残留電荷に応じて決定される。つまり、本実施形態に係る制御方法では、出力キャパシタ231の残留電荷が規定値以下である場合に、第4状態から第5状態への切り替えを無効にする。これにより、出力キャパシタ231の残留電荷があまり多くない場合、出力キャパシタ231と電気負荷(バッテリ用ヒータ24及びヒータ25を含む)とを電気的に遮断することができる。したがって、出力キャパシタ231の残留電荷を確実に放電することが可能となる。ここで、所定値及び規定値は、それぞれ任意に設定される値であって、互いに同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
特に本実施形態では、切替処理部11は、第3切替処理の後、充電器23の出力電圧V2が閾値電圧以下になることをもって、出力キャパシタ231の残留電荷が規定値以下であると判断する。具体的に、切替処理部11は、第2検出部362の検出結果を受けて、出力キャパシタ231の両端電圧、つまり充電器23の出力電圧V2の大きさが閾値電圧以下となると、出力キャパシタ231の残留電荷が規定値以下であると判断し、第4状態から第5状態への切り替えを有効にする。したがって、比較的簡単な構成で、出力キャパシタ231の残留電荷を監視できる。
ただし、第4切替処理を開始するタイミングは、出力キャパシタ231の残留電荷によらず、任意に設定可能である。例えば、第3状態から第4状態への切り替えを行った時点から一定時間が経過したタイミング等であってもよい。
[3.2]その他の処理
本実施形態に係る制御方法では、第1状態から第2状態への切り替え(第1切替処理)を行った後、所定時間以内に第3状態への切り替えが開始されなければ、異常と判定する。つまり、判定処理部12は、第1状態から第2状態への切り替え後、所定時間以内に、入力キャパシタ211の残留電荷が所定値以下にならなければ、例えば接点溶着等、何らかの異常が発生していると判定する。この場合、報知処理部13は、報知装置35を作動させて異常の報知を行わせる。
同様に、本実施形態に係る制御方法では、第4状態から第5状態への切り替えを行った後、規定時間以内に第6状態への切り替えが開始されなければ、異常と判定する。つまり、判定処理部12は、第4状態から第5状態への切り替え後、規定時間以内に、出力キャパシタ231の残留電荷が規定値以下にならなければ、例えば接点溶着等、何らかの異常が発生していると判定する。この場合、報知処理部13は、報知装置35を作動させて異常の報知を行わせる。
[3.3]フローチャート
次に、制御方法に係る処理の全体の流れについて、図11を参照して説明する。図11は、制御方法に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図11に示すように、制御システム1の切替処理部11は、まず充電器23が電源としてのバッテリ22を充電する充電モードであるか否かを判断する(S1)。充電器23が外部電源51に電気的に接続されており、充電器23がバッテリ22を充電する状態にあれば、切替処理部11は、充電モードにあると判断し(S1:Yes)、処理をステップS7に移行させる。一方、充電器23が外部電源51に電気的に接続されていない等、充電器23がバッテリ22を充電し得ない状態にあれば、切替処理部11は、充電モードにないと判断し(S1:No)、処理をステップS2に移行させる。
ステップS2では、切替処理部11は、切替回路20を第1状態に切り替え、電源(バッテリ22)の出力を用いてインバータ21を駆動可能な状態にする。そして、切替処理部11は、インバータ21が動作を停止するか否かを判断する(S3)。例えば、メインスイッチ34がオフされた際には、切替処理部11は、インバータ21が動作を停止すると判断し(S3:Yes)、処理をステップS4に移行させる。インバータ21が動作を停止しなければ(S3:No)、切替処理部11は、処理をステップS2に移行させる。ステップS4では、切替処理部11は、切替回路20を第2状態に切り替え、インバータ21の入力キャパシタ211を強制的に放電する。
次に、切替処理部11は、入力キャパシタ211の残留電荷が所定値以下か否かを判断する(S5)。このとき、第1検出部361で検出されるインバータ21の入力電圧V1が閾値電圧以下になると、切替処理部11は、入力キャパシタ211の残留電荷が所定値以下であると判断し(S5:Yes)、処理をステップS6に移行させる。第1検出部361で検出されるインバータ21の入力電圧V1が閾値電圧より大きいと、切替処理部11は、入力キャパシタ211の残留電荷が所定値より大きいと判断し(S5:No)、ステップS5を繰り返し実行する。
ステップS6では、切替処理部11は、切替回路20を第3状態に切り替え、入力キャパシタ211の強制放電を停止し、一連の処理を終了する。
ステップS7では、切替処理部11は、切替回路20を第4状態に切り替え、外部電源51からの交流電力を用いて充電器23がバッテリ22を充電可能な状態にする。そして、切替処理部11は、充電器23が動作を停止するか否かを判断する(S8)。例えば、バッテリ22が満充電になると、切替処理部11は、充電器23が動作を停止すると判断し(S8:Yes)、処理をステップS9に移行させる。充電器23が動作を停止しなければ(S8:No)、切替処理部11は、処理をステップS7に移行させる。ステップS9では、切替処理部11は、切替回路20を第5状態に切り替え、充電器23の出力キャパシタ231を強制的に放電する。
次に、切替処理部11は、出力キャパシタ231の残留電荷が規定値以下か否かを判断する(S10)。このとき、第2検出部362で検出される充電器23の出力電圧V2が閾値電圧以下になると、切替処理部11は、出力キャパシタ231の残留電荷が規定値以下であると判断し(S10:Yes)、処理をステップS11に移行させる。第2検出部362で検出される充電器23の出力電圧V2が閾値電圧より大きいと、切替処理部11は、出力キャパシタ231の残留電荷が規定値より大きいと判断し(S10:No)、ステップS10を繰り返し実行する。
ステップS11では、切替処理部11は、切替回路20を第6状態に切り替え、出力キャパシタ231の強制放電を停止し、一連の処理を終了する。
制御システム1は、上記ステップS1~S11の処理を繰り返し実行する。ただし、図11に示すフローチャートは一例に過ぎず、処理が適宜追加又は省略されてもよいし、処理の順番が適宜入れ替わってもよい。
[4]変形例
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における制御システム1は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしての1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における制御システム1としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、制御システム1に含まれる一部又は全部の機能部は電子回路で構成されていてもよい。
また、制御システム1の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていることは制御システム1に必須の構成ではなく、制御システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。反対に、実施形態1において、複数の装置(例えば制御システム1及び電装機器28)に分散されている機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。さらに、制御システム1の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
また、作業機械3は、動力源としてモータ41とエンジンとを含むハイブリッド式に限らず、例えば、動力源としてモータ41のみを用いた電動式(電気式)の作業機械であってもよい。さらに、ハイブリッド式であっても、エンジンはディーゼルエンジンに限らず、例えば、ディーゼルエンジン以外のエンジンであってもよい。
また、充電器23の出力キャパシタ231の残留電荷を強制的に放電する機能は、必須ではない。
インバータ21に直流電力を供給する電源はバッテリ22に限らず、例えば、一次電池、又は外部電源であってもよい。
また、第1状態から第2状態への切り替え等を実現する第1接点Ry1、第2接点Ry21,Ry22、第3接点Ry3、第4接点Ry4及び第5接点Ry5は、それぞれ電磁リレーに限らず、例えば、半導体スイッチ等で構成されてもよい。
入力キャパシタ211等の放電に用いられる電気負荷は、バッテリ用ヒータ24及びヒータ25に限らず、例えば、DC/DCコンバータ26又は照明器具等を含んでもよい。また、入力キャパシタ211等の放電に用いられる電気負荷が複数あることも必須ではなく、電気負荷は1つのみであってもよい。
〔発明の付記〕
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
<付記1>
電源から電力供給を受けて動作する電気負荷と、
入力キャパシタを有し、前記入力キャパシタの両端電圧である直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータと、を備える作業機械の制御方法であって、
少なくとも前記インバータが動作を停止するタイミングにおいて、前記電源と前記入力キャパシタとを電気的に接続している第1状態から、前記電源と前記入力キャパシタとを電気的に遮断し、前記入力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に接続する第2状態へと切り替えることを有する、
作業機械の制御方法。
<付記2>
前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行った後、前記入力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に遮断する第3状態へと切り替えることを更に有する、
付記1に記載の作業機械の制御方法。
<付記3>
前記入力キャパシタの残留電荷が所定値以下になると、前記入力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に遮断する前記第3状態へと切り替える、
付記2に記載の作業機械の制御方法。
<付記4>
前記インバータの入力電圧が閾値電圧以下になることをもって、前記入力キャパシタの残留電荷が前記所定値以下であると判断する、
付記3に記載の作業機械の制御方法。
<付記5>
前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行った後、所定時間以内に前記第3状態への切り替えが開始されなければ、異常と判定することを更に有する、
付記2~4のいずれかに記載の作業機械の制御方法。
<付記6>
前記作業機械は、前記電源とバスラインとの間に挿入される第1接点と、前記電気負荷と前記バスラインとの間に挿入される第2接点と、前記インバータと前記バスラインとの間に挿入される第3接点と、を更に備え、
前記第1状態から前記第2状態への切り替えは、少なくとも前記第1接点及び前記第3接点がオンの状態から、前記第1接点がオフ、前記第2接点及び前記第3接点がオンの状態に切り替えることによって実行される、
付記1~5のいずれかに記載の作業機械の制御方法。
<付記7>
少なくとも前記電源の異常発生時に、前記第1状態から前記第2状態への切り替えを実行する、
付記1~6のいずれかに記載の作業機械の制御方法。
<付記8>
前記電気負荷は、前記作業機械の運転室のヒータと、前記電源としてのバッテリを加熱するバッテリ用ヒータとの少なくとも一方を含む、
付記1~7のいずれかに記載の作業機械の制御方法。
<付記9>
前記作業機械は、出力キャパシタを有し、出力キャパシタの両端電圧である直流電圧を前記電源としてのバッテリに印加して前記バッテリを充電する充電器を更に備え、
前記充電器が動作を停止するタイミングにおいて、前記電源と前記出力キャパシタとを電気的に接続している第4状態から、前記電源と前記出力キャパシタとを電気的に遮断し、前記出力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に接続する第5状態へと切り替えることを更に有する、
付記1~8のいずれかに記載の作業機械の制御方法。
<付記10>
前記第4状態から前記第5状態への切り替えを行った後、前記出力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に遮断する第6状態へと切り替えることを更に有する、
付記9に記載の作業機械の制御方法。
<付記11>
前記第4状態から前記第5状態への切り替えを行った後、規定時間以内に前記第6状態への切り替えが開始されなければ、異常と判定することを更に有する、
付記10に記載の作業機械の制御方法。
<付記12>
付記1~11のいずれかに記載の作業機械の制御方法を、
1以上のプロセッサに実行させるための作業機械用制御プログラム。
付記2~10に係る構成については、作業機械の制御方法に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1 作業機械用制御システム
3 作業機械
11 切替処理部
21 インバータ
22 バッテリ(電源)
23 充電器
24 バッテリ用ヒータ(電気負荷)
25 ヒータ(電気負荷)
30 機体
200 バスライン
211 入力キャパシタ
231 出力キャパシタ
321 運転室
Ry1 第1接点
Ry21,Ry22 第2接点
Ry3 第3接点
V1 (インバータの)入力電圧

Claims (14)

  1. 電源から電力供給を受けて動作する電気負荷と、
    入力キャパシタを有し、前記入力キャパシタの両端電圧である直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータと、を備える作業機械の制御方法であって、
    少なくとも前記インバータが動作を停止するタイミングにおいて、前記電源と前記入力キャパシタとを電気的に接続している第1状態から、前記電源と前記入力キャパシタとを電気的に遮断し、前記入力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に接続する第2状態へと切り替えることを有する、
    作業機械の制御方法。
  2. 前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行った後、前記入力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に遮断する第3状態へと切り替えることを更に有する、
    請求項1に記載の作業機械の制御方法。
  3. 前記入力キャパシタの残留電荷が所定値以下になると、前記入力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に遮断する前記第3状態へと切り替える、
    請求項2に記載の作業機械の制御方法。
  4. 前記インバータの入力電圧が閾値電圧以下になることをもって、前記入力キャパシタの残留電荷が前記所定値以下であると判断する、
    請求項3に記載の作業機械の制御方法。
  5. 前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行った後、所定時間以内に前記第3状態への切り替えが開始されなければ、異常と判定することを更に有する、
    請求項2~4のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法。
  6. 前記作業機械は、前記電源とバスラインとの間に挿入される第1接点と、前記電気負荷と前記バスラインとの間に挿入される第2接点と、前記インバータと前記バスラインとの間に挿入される第3接点と、を更に備え、
    前記第1状態から前記第2状態への切り替えは、少なくとも前記第1接点及び前記第3接点がオンの状態から、前記第1接点がオフ、前記第2接点及び前記第3接点がオンの状態に切り替えることによって実行される、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法。
  7. 少なくとも前記電源の異常発生時に、前記第1状態から前記第2状態への切り替えを実行する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法。
  8. 前記電気負荷は、前記作業機械の運転室のヒータと、前記電源としてのバッテリを加熱するバッテリ用ヒータとの少なくとも一方を含む、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法。
  9. 前記作業機械は、出力キャパシタを有し、出力キャパシタの両端電圧である直流電圧を前記電源としてのバッテリに印加して前記バッテリを充電する充電器を更に備え、
    前記充電器が動作を停止するタイミングにおいて、前記電源と前記出力キャパシタとを電気的に接続している第4状態から、前記電源と前記出力キャパシタとを電気的に遮断し、前記出力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に接続する第5状態へと切り替えることを更に有する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法。
  10. 前記第4状態から前記第5状態への切り替えを行った後、前記出力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に遮断する第6状態へと切り替えることを更に有する、
    請求項9に記載の作業機械の制御方法。
  11. 前記第4状態から前記第5状態への切り替えを行った後、規定時間以内に前記第6状態への切り替えが開始されなければ、異常と判定することを更に有する、
    請求項10に記載の作業機械の制御方法。
  12. 請求項1~4のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法を、
    1以上のプロセッサに実行させるための作業機械用制御プログラム。
  13. 電源から電力供給を受けて動作する電気負荷と、
    入力キャパシタを有し、前記入力キャパシタの両端電圧である直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータと、を備える作業機械の制御に用いられ、
    少なくとも前記インバータが動作を停止するタイミングにおいて、前記電源と前記入力キャパシタとを電気的に接続している第1状態から、前記電源と前記入力キャパシタとを電気的に遮断し、前記入力キャパシタと前記電気負荷とを電気的に接続する第2状態へと切り替える切替処理部を備える、
    作業機械用制御システム。
  14. 請求項13に記載の作業機械用制御システムと、
    前記電気負荷及び前記インバータが搭載される機体と、を備える、
    作業機械。
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