JP2024058998A - 放射線治療装置 - Google Patents

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裕太 川口
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Abstract

【課題】リモートコントローラの落下による故障や誤動作を防ぐこと。【解決手段】放射線治療装置は、放射線治療の治療対象者を載置する放射線治療用寝台100と、前記治療対象者に放射線を照射する放射線照射部と、前記放射線治療用寝台の位置制御に係る操作を受け付ける操作部143を有するリモートコントローラ141と、を備え、前記リモートコントローラ141は、前記操作部143が設けられた操作面の長手方向の両端から前記操作面に対して突出するバンパー部材145を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、放射線治療装置に関する。
従来、患者を乗せて移動させる装置として、特表2010-537781号公報(特許文献1)に記載の技術がある。この公報には、「医療施設において使用するための患者支持デバイス。患者支持デバイスは、ベースと、ベースに結合されるテーブル・アセンブリとを備える。テーブル・アセンブリは、下側支持部と、下側支持部に結合され且つ下側支持部に対して移動可能な上側支持部とを備える。上側支持部および下側支持部の少なくとも一方は、上側支持部が下側支持部に対して移動する際の患者支持デバイスの性能を向上させることが可能なベアリング層を備える。」という記載がある。
特表2010-537781
放射線治療では、放射線照射部に対して患者を高精度に位置決めすることが必要となる。このため、治療対象者である患者を乗せる放射線治療用寝台には、水平位置、上下位置、傾きなどを機械的に制御可能な機構が搭載されている。
また、放射線治療用寝台では、故障や誤操作の防止が非常に重要である。修理費用が高額であり、また修理完了までの時間が治療計画に甚大な影響を及ぼすからである。
放射線治療用寝台の故障や誤操作を引き起こす原因の一つとして、リモートコントローラの落下が挙げられる。リモートコントローラは、例えばカールコードで放射線治療用寝台に接続されている。操作者は、任意の立ち位置でリモートコントローラを操作し、放射線治療用寝台の位置や傾きを制御することできる。しかし、操作者がリモートコントローラを取り落とし、リモートコントローラが落下して操作部が床面にぶつかると、故障や誤操作を引き起こす。
そこで、本発明では、リモートコントローラの落下による故障や誤動作を防ぐことを目的とする。
上記目的を達成するために、代表的な本発明の放射線治療装置の一つは、放射線治療の治療対象者を載置する放射線治療用寝台と、前記治療対象者に放射線を照射する放射線照射部と、前記放射線治療用寝台の位置制御に係る操作を受け付ける操作部を有するリモートコントローラと、を備え、前記リモートコントローラは、前記操作部が設けられた操作面の長手方向の両端から前記操作面に対して突出するバンパー部材を備えることを特徴とする。
本発明によれば、リモートコントローラの落下による故障や誤動作を防止できる。上記した以外の課題、構成及び効果は以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
放射線治療装置のリモートコントローラの六面図 放射線治療装置のリモートコントローラの斜視図 放射線治療用寝台の説明図(その1) 放射線治療用寝台の説明図(その2) リモートコントローラの係止の説明図
以下、実施例を図面を用いて説明する。
図1は、放射線治療装置のリモートコントローラの六面図である。図2は、放射線治療装置のリモートコントローラの斜視図である。図3及び図4は、放射線治療用寝台の説明図である。放射線治療装置は、放射線治療の治療対象者を載置する放射線治療用寝台100と、治療対象者に放射線を照射する放射線照射部を備える。
放射線治療用寝台100は、例えば、ベース部材と、第1寝台部材と、第2寝台部材とを備える。ベース部材は、床に接して設けられる。第1寝台部材は、ベース部材の上に設置され、ベース部材に対する位置を機械的に制御可能である。第2寝台部材は、第1寝台部材の上に設置され、第1寝台部材に対する位置を機械的に制御可能である。
第2寝台部材は、当該第2寝台部材に載置した治療対象者を放射線治療装置の内部に搬入する方向(Y)と、放射線治療装置の内部から搬出する方向とに移動可能である。さらに、第2寝台部材は、搬入方向を軸として回転する方向(ロール)の角度調整と、搬入方向に対する傾き(ピッチ)の角度調整が可能である。
なお、放射線治療装置の内部とは、放射線照射部が放射線を照射する領域であり、例えばガントリーの内側である。
第1寝台部材は、床に対する水平方向(X)及び上下方向(Z)に移動可能である。ここで、第1寝台部材の水平方向の移動とは、第2寝台部材の搬入方向(Y)に直交する方向の移動である。同様に、第1寝台部材の上下方向の移動は、第2寝台部材の搬入方向(Y)に直交する方向の移動である。
リモートコントローラ141は、放射線治療用寝台100にカールコードで接続され、放射線治療用寝台100の位置制御に係る操作を受け付ける操作部143を有する。
リモートコントローラ141は、操作部143が設けられた操作面の長手方向の両端から操作面に対して突出するバンパー部材145を備える。
バンパー部材145は、リモートコントローラ141の落下時に操作部143を保護する。例えば、操作者がリモートコントローラ141を取り落としたとしても、リモートコントローラ141の操作部143が床面に衝突する前に、バンパー部材145が床面に当たって衝撃を吸収し、リモートコントローラ141の故障や誤操作を防ぐことができる。
リモートコントローラ141は、長手方向の一端にカールコードと接続するコネクタ142を有する。そして、長手方向の他端に設けられたバンパー部材145は、放射線治療用寝台100に係止する係止部材を兼ねる形状である。
具体的には、係止部材を兼ねるバンパー部材145は、孔部146を有する弾性体である。このため、バンパー部材145は、落下時に変形し、衝撃を吸収してリモートコントローラ141の破損を防ぐことができる。
さらに、リモートコントローラ141は、孔部146を放射線治療用寝台100に設けられた凸部140に挿通することで放射線治療用寝台100に係止可能である。
さらに、リモートコントローラ141は、操作部143を設けた操作面とは異なる面に、長手方向に沿って誤操作防止ボタン144を備える。
操作部143は、放射線治療用寝台100に対する各種操作を受け付けるボタンやレバーなどで構成される。操作部143が受け付ける操作には、第1寝台部材の水平移動と上下移動、第2寝台部材の移動と角度調整などが含まれる。
操作部143は、少なくとも一部の操作については、誤操作防止ボタン144の押下中であることを条件として受け付ける。
バンパー部材145は、リモートコントローラ141に対して着脱可能とする。リモートコントローラ141が落下し、バンパー部材145が破損することでリモートコントローラ141自体を保護した場合に、破損したバンパー部材145を交換するだけで修理を完了することができ、修理の費用と所要時間を抑制可能である。
リモートコントローラ141の長手方向の両端にそれぞれ設けられた2つのバンパー部材145は、異なる形状であっても、同一の形状であってもよい。コネクタ142側のバンパー部材145は、係止部材としての機能が不要であるため、形状や素材の自由度が高い。一方、コネクタ142側のバンパー部材145と係止部材を兼ねるバンパー部材145の形状等を同一としておけば、いずれが破損しても、同じ予備品と交換できるという利点がある。
なお、バンパー部材145のリモートコントローラ141に対する取り付けは、ネジ止めなどを用いればよい。
また、バンパー部材145は、操作面の長手方向の両端から操作面に対して突出しているが、操作部143から離隔する方向に傾きを有することが望ましい。操作部143から広がるようにバンパー部材145を設けることで、操作部143の視認性と操作性を確保できるからである。
バンパー部材145は、リモートコントローラ141の長手方向両端から突出させており、長手の辺には設けていない。このため、操作者は、バンパー部材145に阻害されることなくリモートコントローラ141を把持して操作することができる。そして、この長手の辺に誤操作防止ボタン144を設けているので、リモートコントローラ141を握った状態で自然に誤操作防止ボタン144を押下することができ、誤操作防止ボタン144と操作部143の同時操作が容易である。
図1では、操作部143の一部である回動スイッチの断面図を示している。回動スイッチは、機械式で壊れやすいため、バンパー部材145による保護が特に有効である。
図3は、操作者がリモートコントローラ141を使用中である状態を示し、図4は、リモートコントローラ141を放射線治療用寝台100の凸部140に掛けた状態を示している。
図3に示すように、放射線治療用寝台100は、リモートコントローラ141を収めるための窪みを備えており、窪みに凸部140を有している。操作者は、リモートコントローラ141を使用しないときには、バンパー部材145の孔部146に凸部140を挿通することで、リモートコントローラ141を定位置に掛けておくことになる。
図5は、図4の状態でのリモートコントローラ141の断面を示している。図5に示すように、バンパー部材145の孔部146に凸部140が挿通することで、リモートコントローラ141は放射線治療用寝台100に係止される。
図3~図5では、放射線治療用寝台100の定位置に凸部を設け、バンパー部材145の孔部146を通すことで係止を実現する例を示したが、係止は他の態様で実現してもよい。例えば、放射線治療用寝台100の所定範囲に手摺状の外縁部材を設けるとともに、バンパー部材145を鉤状とし、バンパー部材145を外縁部材に掛けてもよい。
上述してきたように、開示の放射線治療装置は、放射線治療の治療対象者を載置する放射線治療用寝台100と、前記治療対象者に放射線を照射する放射線照射部と、前記放射線治療用寝台の位置制御に係る操作を受け付ける操作部143を有するリモートコントローラ141と、を備え、前記リモートコントローラ141は、前記操作部143が設けられた操作面の長手方向の両端から前記操作面に対して突出するバンパー部材145を備えることを特徴とする。
このため、前記バンパー部材145は、前記リモートコントローラ141の落下時に前記操作部143を保護し、故障や誤動作を防止できる。
また、前記リモートコントローラ141は、前記長手方向の一端から繋がるコードで前記放射線治療用寝台と接続し、前記長手方向の他端に設けられた前記バンパー部材145は、前記放射線治療用寝台100に係止する係止部材を兼ねる形状である。
また、前記係止部材を兼ねるバンパー部材145は、孔部146を有する弾性体であり、前記リモートコントローラ141は、前記孔部146を前記放射線治療用寝台100に設けられた凸部140に挿通することで前記放射線治療用寝台100に係止可能である。
このように係止と操作部143の保護を同一の部材で実現することで、コストの削減と機能向上を実現できる。
また、前記リモートコントローラ141は、前記操作面とは異なる面に、前記長手方向に沿って誤操作防止ボタン144を備え、前記操作部143は、少なくとも一部の操作について、前記誤操作防止ボタン144の押下中であることを条件として受け付ける。
このため、操作性の向上と誤操作の防止を実現できる。
前記バンパー部材145は、前記リモートコントローラ141が落下した際に、前記操作部143が床面に衝突する前に前記床面に接することで前記操作部を保護することができ、リモートコントローラの故障や誤動作の防止に寄与する。
また、前記バンパー部材145は、前記リモートコントローラ141に対して着脱可能である。
このため、落下によりバンパー部材145が破損しても、短時間低コストで修理が可能である。
前記長手方向の両端にそれぞれ設けられた2つのバンパー部材145は、同一の形状であってもよい。
バンパー部材145の交換をさらに効率的に行うことができる。
また、前記バンパー部材145は、前記操作面の長手方向の両端から前記操作面に対して突出し、かつ前記操作部143から離隔する方向に傾きを有する。
このため、操作部143の視認性と操作性を確保できるからである。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、かかる構成の削除に限らず、構成の置き換えや追加も可能である。
100:放射線治療用寝台、140:凸部、141:リモートコントローラ、142:コネクタ、143:操作部、144:誤操作防止ボタン、145:バンパー部材、146:孔部

Claims (8)

  1. 放射線治療の治療対象者を載置する放射線治療用寝台と、
    前記治療対象者に放射線を照射する放射線照射部と、
    前記放射線治療用寝台の位置制御に係る操作を受け付ける操作部を有するリモートコントローラと、
    を備え、
    前記リモートコントローラは、前記操作部が設けられた操作面の長手方向の両端から前記操作面に対して突出するバンパー部材を備えることを特徴とする放射線治療装置。
  2. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、
    前記リモートコントローラは、前記長手方向の一端から繋がるコードで前記放射線治療用寝台と接続し、前記長手方向の他端に設けられた前記バンパー部材は、前記放射線治療用寝台に係止する係止部材を兼ねる形状であることを特徴とする放射線治療装置。
  3. 請求項2に記載の放射線治療装置であって、
    前記係止部材を兼ねるバンパー部材は、孔部を有する弾性体であり、
    前記リモートコントローラは、前記孔部を前記放射線治療用寝台に設けられた凸部に挿通することで前記放射線治療用寝台に係止可能であることを特徴とする放射線治療装置。
  4. 請求項2に記載の放射線治療装置であって、
    前記リモートコントローラは、前記操作面とは異なる面に、前記長手方向に沿って誤操作防止ボタンを備え、
    前記操作部は、少なくとも一部の操作について、前記誤操作防止ボタンの押下中であることを条件として受け付けることを特徴とする放射線治療装置。
  5. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、
    前記バンパー部材は、前記リモートコントローラが落下した際に、前記操作部が床面に衝突する前に前記床面に接することで前記操作部を保護することを特徴とする放射線治療装置。
  6. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、
    前記バンパー部材は、前記リモートコントローラに対して着脱可能であることを特徴とする放射線治療装置。
  7. 請求項6に記載の放射線治療装置であって、
    前記長手方向の両端にそれぞれ設けられた2つのバンパー部材は、同一の形状であることを特徴とする放射線治療装置。
  8. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、
    前記バンパー部材は、前記操作面の長手方向の両端から前記操作面に対して突出し、かつ前記操作部から離隔する方向に傾きを有することを特徴とする放射線治療装置。
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