JP2024057297A - 画像処理装置、付加製造装置、および付加製造方法 - Google Patents

画像処理装置、付加製造装置、および付加製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本開示は、粉末床溶融結合法により付加製造品を製造する際に粉末層が溶融および凝固して形成される凝固層の赤外線画像による形状検出精度を向上させることが可能な画像処理装置を提供する。【解決手段】画像取得部151と、画像処理部152と、形状検出部153とを備える画像処理装置150。画像取得部151は、粉末床溶融結合法による付加製造品の製造時に粉末層が溶融および凝固して形成される各々の凝固層を時系列で撮影して複数の赤外線画像を取得する。画像処理部152は、画像取得部151によって取得された複数の赤外線画像の各々を二値化処理して時間平均することで複数の赤外線画像の二値化平均画像を生成する。形状検出部153は、画像処理部152によって生成された二値化平均画像に基づいて各々の凝固層の形状を検出する。【選択図】図2

Description

本開示は、画像処理装置、付加製造装置、および付加製造方法に関する。
従来から付加造形体の製造システムに関する発明が知られている(下記特許文献1を参照)。この従来の付加造形体の製造システムは、付加造形装置と、検査装置と、制御装置とを備えている(特許文献1、第0008段落、請求項1、要約等)。
上記付加造形装置は、粉末を供給して粉末層を形成する工程と、熱源から前記粉末層に熱を供給し、前記粉末を溶融および凝固して固化層を形成する工程とを繰り返す付加造形処理を行う。上記検査装置は、上記粉末層または上記固化層を撮影する撮影機を有する。上記制御装置は、付加造形装置および前記検査装置の制御を行う。
上記撮影機は、繰り返し行われる上記粉末層を形成する工程ごとに上記粉末層を撮影可能であり、または繰り返し行われる上記固化層を形成する工程ごとに上記固化層を撮影可能である。この従来の付加造形体の製造システムは、上記制御装置が、上記付加造形処理の条件に応じて上記撮影機の撮影条件を選択することを特徴とする。
この従来の付加造形体の製造システムは、上記撮影機として、可視光画像撮影機と赤外線画像撮影機を例示している(特許文献1、第0025段落)。可視光画像撮影機は、粉末層および固化層の可視光領域の画像を観察する。赤外線画像撮影機は、粉末層および固化層の赤外線放射画像を撮影し、得られた熱画像を分析して不規則性を判定する。固化層を一定時間放熱させた後に赤外線放射による熱画像分析することで、熱溜まりを分析して内部欠陥を推定することができる。可視光領域の画像分析による判定と、赤外線熱画像による精度の高い不規則性判定によって、可視光画像の判定精度が高められる。
また、付加製造部品の検査や付加製造装置の運転性能のモニタリングを行うための方法が知られている(下記特許文献2を参照)。この従来の方法は、以下の各工程を含む(特許文献2、請求項1等)。まず、付加製造プロセス中にリアルタイムで、造形プラットフォームの領域のサーモグラフィスキャンを取得する工程である。次に、プロセッサによって、サーモグラフィスキャンを評価する工程である。そして、この評価する工程に基づいて、上記付加製造装置の動作不良が発生したか、または、少なくとも1つの部品に欠陥が発生したかを判定する工程である。
上記取得する工程は、赤外線イメージングデバイスでサーモグラフィスキャンを得ることを含み、赤外線イメージングデバイスは、赤外線カメラ、焦点面アレイ赤外線センサ、または酸化バナジウムマイクロボロメータアレイのうちの1つを含む(特許文献2、請求項5等)。
特開2019-142184号公報 米国特許出願公開第2018/0104742号明細書
上記粉末層または上記固化層を撮影する撮影機として可視光画像撮影機を使用すると、固化層の周縁部とその内側の部分との間の高低差による陰影や、固化層の周縁部に生じたバリなどにより、固化層の形状検出精度が低下するおそれがある。また、上記撮影機として赤外線画像撮影機や赤外線イメージングデバイスを使用すると、付加製造品の製造時にレーザを照射する各領域間の境界が検出され、固化層の形状検出精度が低下するおそれがある。
本開示は、粉末床溶融結合法により付加製造品を製造する際に粉末層が溶融および凝固して形成される凝固層の赤外線画像による形状検出精度を向上させることが可能な画像処理装置、付加製造装置、および付加製造方法を提供する。
本開示の一態様は、粉末床溶融結合法による付加製造品の製造時に粉末層が溶融および凝固して形成される各々の凝固層を時系列で撮影した複数の赤外線画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部によって取得された前記複数の赤外線画像の各々を二値化処理して時間平均することで前記複数の赤外線画像の二値化平均画像を生成する画像処理部と、前記画像処理部によって生成された前記二値化平均画像に基づいて各々の前記凝固層の形状を検出する形状検出部と、を備えることを特徴とする画像処理装置である。
本開示の上記一態様によれば、粉末床溶融結合法により付加製造品を製造する際に粉末層が溶融および凝固して形成される凝固層の赤外線画像による形状検出精度を向上させることが可能な画像処理装置を提供することができる。
本開示に係る付加製造装置の一実施形態を示す模式的な断面図。 本開示に係る画像処理装置の一実施形態を示すブロック図。 図1の付加製造装置を用いた付加製造方法のフロー図。 図2の画像処理装置によって取得される赤外線画像の一例。 図4の赤外線画像におけるV部の拡大図。 図2の画像処理装置によって生成される二値化処理画像の一例。 図3の赤外線画像の二値化平均画像を生成する工程の説明図。
以下、図面を参照して本開示に係る画像処理装置、付加製造装置、および付加製造方法の一実施形態を説明する。
図1は、本開示に係る付加製造装置の一実施形態を示す模式的な断面図である。本実施形態の付加製造装置100は、たとえば、レーザや電子ビームなどの高エネルギービームBにより材料粉末Pを溶融結合させて付加製造品Mを製造する粉末床溶融結合方式の付加製造装置である。付加製造装置100は、たとえば、付加製造部110と、チャンバー120と、真空ポンプ130と、赤外線撮像装置140と、画像処理装置150と、制御装置160とを備えている。
付加製造部110は、たとえば、材料供給部111と、リコータ112と、積層造形部113と、材料回収部114と、ビーム源115と、を含む。材料供給部111は、たとえば、昇降ステージ111aと、その昇降ステージ111aを囲む隔壁111bとによって画定された空間に付加製造品Mの材料粉末Pを収容する。材料粉末Pとしては、たとえば、銅、チタン合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、コバルトクロム合金、ステンレス鋼などの金属材料の粉末、ポリアミドなどの樹脂材料の粉末、セラミックスの粉末などを使用することができる。
リコータ112は、材料供給部111の上端に沿って材料供給部111の一端から他端まで移動可能に設けられている。リコータ112は、さらに、積層造形部113の上端に沿って材料回収部114の一端まで移動可能に設けられている。リコータ112は、移動方向に直交する方向において、材料供給部111およびリコータ112を横断する長さを有している。
積層造形部113は、たとえば、造形ステージ113aと、その造形ステージ113aの周囲を囲む隔壁113bとを有している。積層造形部113は、付加製造品Mの製造時に、付加製造品Mを造形するための粉末層の厚さに等しい高さで、造形ステージ113aを隔壁113bの上端から段階的に下降させ、粉末層を形成するための凹状の空間を形成する。粉末層を形成するための凹状の空間は、造形ステージ113aの上面、または、造形ステージ113aの材料粉末Pおよび付加製造品Mの一部の上面と、隔壁113bとによって画定される。
材料回収部114は、底壁114aとその底壁114aを囲む隔壁114bによって材料粉末Pを収容可能な空間を画定する。材料回収部114は、材料供給部111から積層造形部113へ供給され、積層造形部113の粉末層を形成するための凹状の空間に収容しきれなかった残余の材料粉末Pを受け入れて回収する。
ビーム源115は、たとえば、真空中で数kW程度の出力の電子ビームを発生させる電子ビーム源や、数百Wから数kW程度の出力のレーザを発生させるレーザ光源を用いることができる。ビーム源115は、たとえば、波長が1080nm、出力が500Wのシングルモードファイバーレーザ、すなわちエネルギー強度がガウス分布のファイバーレーザを発生させるレーザ光源である。
このような構成により、付加製造部110は、次のように動作する。材料供給部111の昇降ステージ111aが上昇し、隔壁111bの上方に所定量の材料粉末Pを押し上げる。また、積層造形部113の造形ステージ113aが下降し、隔壁113bによって囲まれて粉末層の厚さに対応する高さを有する凹状の空間が、造形ステージ113aの上に形成される。この状態で、リコータ112が、材料供給部111の一端から材料回収部114の一端まで移動して、材料供給部111および積層造形部113の上を通過する。
リコータ112の移動により、材料供給部111の上に押し上げられた材料粉末Pが積層造形部113へ移動して、造形ステージ113aの上の凹状の空間に敷き詰められ、造形ステージ113aの上に付加製造品Mを造形するための粉末層が形成される。積層造形部113の空間に収容しきれなかった余剰の材料粉末Pは、リコータ112によって材料回収部114へ排出されて回収される。
ビーム源115は、高エネルギービームBを積層造形部113の造形ステージ113aの上の粉末層へ照射し、付加製造品Mを造形する粉末層の特定の領域において、高エネルギービームBの照射領域を走査させる。その結果、粉末層を構成する材料粉末Pが溶融および凝固して、積層造形部113の造形ステージ113aの上に付加製造品Mの一部が層状に形成される。以上の動作を付加製造部110が繰り返すことで、付加製造品Mの層状の部分が造形および積層されて付加製造品Mが製造される。
チャンバー120は、たとえば、透過窓121と、真空引き用の配管122とを有し、付加製造部110のビーム源115を除く部分を収容している。透過窓121は、たとえば、高エネルギービームBおよび赤外線を透過する保護ガラス123を有している。なお、ビーム源115は、チャンバー120内に配置されていてもよい。真空ポンプ130は、たとえば、チャンバー120の配管122に接続され、配管122を介してチャンバー120の内部の空気を排出し、チャンバー120の内圧を大気圧よりも減圧された真空圧にする。
赤外線撮像装置140は、たとえば、付加製造部110の粉末床溶融結合法による付加製造品Mの製造時に、積層造形部113の粉末層が溶融および凝固して形成される各々の凝固層を時系列で撮影する。すなわち、赤外線撮像装置140は、各々の粉末層の材料粉末Pが溶融および凝固して造形され、積層されて付加製造品Mを構成する各々の凝固層の赤外線画像を、所定の時間間隔で複数回撮影する。赤外線撮像装置140は、たとえば、チャンバー120の外に配置され、赤外線を透過する透過窓121の保護ガラス123を介して凝固層の赤外線画像を撮影する。なお、赤外線撮像装置140は、チャンバー120の内部に配置されていてもよい。
画像処理装置150は、たとえば、赤外線撮像装置140から付加製造品Mを構成する各々の凝固層の赤外線画像を取得し、取得した赤外線画像の画像処理を行って、各々の凝固層の形状を検出する。また、画像処理装置150は、たとえば、付加製造品Mの設計上の3次元CADデータを取得し、各々の凝固層の平面形状と、各々の凝固層に対応する3次元CADデータの断面形状とに基づいて、各々の凝固層の成形精度を算出する。また、画像処理装置150は、たとえば、各々の凝固層の成形精度を、制御装置160へ出力する。
制御装置160は、たとえば、付加製造部110の昇降ステージ111a、リコータ112、造形ステージ113a、およびビーム源115に接続され、前述の付加製造部110の動作を制御する。また、制御装置160は、たとえば、真空ポンプ130を制御して、チャンバー120の内部を所定の真空圧に維持する。また、制御装置160は、たとえば、画像処理装置150から入力される各々の凝固層の形状検出結果または成形精度に基づいて、付加製造部110のビーム源115を制御する。
図2は、本開示に係る画像処理装置の一実施形態としての画像処理装置150の機能ブロック図である。画像処理装置150は、たとえば、中央処理装置(CPU)、メモリ、タイマ、および入出力部を含む一つ以上のマイクロコントローラによって構成される。また、画像処理装置150は、たとえば、ハードディスクなどの記憶装置をさらに備えていてもよい。
画像処理装置150は、たとえば、画像取得部151と、画像処理部152と、形状検出部153と、を備えている。また、画像処理装置150は、たとえば、入力部154と、成形精度演算部155とを備えてもよい。これら画像処理装置150の各部は、たとえば、画像処理装置150のCPUによってメモリや記憶装置に記憶されたプログラムを実行することで実現される画像処理装置150の機能を表している。
以下、図3から図7までを参照して、本実施形態の付加製造装置100および画像処理装置150の動作を説明する。図3は、図1の付加製造装置100を用いた付加製造方法AMMのフロー図である。付加製造装置100は、図3に示す付加製造方法AMMによる付加製造品Mの製造を開始すると、たとえば、付加製造品Mの3次元(3D)CADデータと、付加製造品Mを構成する各々の凝固層の厚さを取得する工程S1を実施する。
この工程S1において、付加製造装置100は、たとえば、図2に示す画像処理装置150の入力部154によって、付加製造品Mの3D-CADデータと、付加製造品Mを構成する各々の凝固層の厚さを取得する。より詳細には、たとえば、付加製造品Mの設計情報である3D-CADデータと、付加製造品Mの付加製造に適した設計上の凝固層の厚さを、画像処理装置150の入出力部を介して入力部154へ入力する。入力部154は、入力された3D-CADデータと各々の凝固層の設計上の厚さをメモリまたは記憶装置に記憶させる。
次に、付加製造装置100は、たとえば、図3に示すように、3D-CADデータから断面形状を取得する工程S2を実施する。より具体的には、図2に示す画像処理装置150の成形精度演算部155は、たとえば、入力部154に入力された3D-CADデータおよび凝固層の厚さを取得し、凝固層の厚さに応じて3D-CADデータをスライスする。これにより、成形精度演算部155は、各々の凝固層の平面形状に対応する3D-CADデータの断面形状を取得する。
次に、付加製造装置100は、たとえば、図3に示すように、高エネルギービームBを照射するとともに赤外線画像を取得する工程S3を実施する。より具体的には、付加製造部110のビーム源115は、積層造形部113の粉末層に高エネルギービームBを照射し、その照射領域を走査して凝固層を形成する。また、赤外線撮像装置140は、たとえば、各々の凝固層の赤外線画像を所定の時間間隔で連続的に撮影する。画像処理装置150の画像取得部151は、たとえば、粉末床溶融結合法による付加製造品Mの製造時に粉末層が溶融および凝固して形成される各々の凝固層を、赤外線撮像装置140が時系列で撮影した複数の赤外線画像を取得する。
図4は、図2の画像処理装置150の画像取得部151によって取得される凝固層Lnと粉末層PLの赤外線画像の一例である。図5は、図4の凝固層Lnと粉末層PLの赤外線画像におけるV部の拡大図である。工程S3では、前述のように、粉末層PLに高エネルギービームBを照射し、その高エネルギービームBの照射領域を、積層されて付加製造品Mを構成する凝固層Lnを形成する特定の領域内において走査させる。
そして、図4に示すように、周囲の粉末層PLよりも温度が上昇した凝固層Lnの赤外線画像が赤外線撮像装置140によって所定の時間間隔で複数回撮影される。画像処理装置150の画像取得部151は、たとえば、時系列で撮影された各々の凝固層Lnの複数の赤外線画像を赤外線撮像装置140から取得する。図5に示すように、各々の凝固層Lnの各々の赤外線画像には、たとえば、凝固層Lnの輪郭線LnCだけでなく、凝固層Lnを形成する領域に照射された高エネルギービームBの照射領域の境界線LnBが含まれており、スパッタなどによるノイズNが含まれる場合もある。
次に、付加製造装置100は、たとえば、図3に示すように、凝固層Lnの赤外線画像の二値化平均画像を生成する工程S4を実施する。この工程S4において、画像処理装置150の画像処理部152は、たとえば、図4および図5に示す各々の凝固層Lnの各々の赤外線画像を二値化処理し、各々の凝固層Lnの各々の二値化処理画像を時間平均することで、各々の凝固層Lnの二値化平均画像を生成する。
図6は、図2の画像処理装置によって生成される凝固層Lnの赤外線画像の二値化処理画像の一例である。図7は、図3の赤外線画像の二値化平均画像を生成する工程S4の説明図である。図6に示すように、凝固層Lnの赤外線画像の二値化処理画像は、たとえば、輪郭線LnCだけでなく高エネルギービームBの照射領域の境界線LnBを含んでおり、ノイズNを含む場合もある。そのため、このような二値化処理画像から凝固層Lnの形状を検出すると、凝固層Lnの形状検出精度が低下してしまう。
そのため、本実施形態の付加製造方法AMMでは、図7に示すように、各々の凝固層Lnの複数の二値化処理画像Ln(Tn),Ln(Tn+1)を時間平均して、二値化平均画像Ln(Av)を生成する。ここで、図7に示す例において、凝固層Lnの一方の二値化処理画像Ln(Tn+1)は、たとえば、凝固層Lnの他方の二値化処理画像Ln(Tn)の1フレーム後の二値化処理画像である。このように、一つの凝固層Lnを異なる時点で撮影した複数の二値化処理画像Ln(Tn),Ln(Tn+1)を時間平均することで、境界線LnBが除去された二値化平均画像Ln(Av)を生成することができる。
また、図7に示す凝固層Lnの二値化平均画像Ln(Av)は、たとえば、一方の二値化処理画像Ln(Tn+1)に含まれていたスパッタなどのノイズNを含んでいる。このようなノイズNは、たとえば、凝固層Lnの二値化平均画像Ln(Av)と、その凝固層Lnの平面形状に対応する付加製造品Mの3D-CADデータの断面形状と比較することによって除去することが可能である。
次に、付加製造装置100は、たとえば、図3に示すように、凝固層Lnの形状を検出する工程S5を実施する。この工程にS5において、画像処理装置150の形状検出部153は、たとえば、画像処理部152によって生成された二値化平均画像Ln(Av)に基づいて、凝固層Lnの形状を検出する。より具体的には、形状検出部153は、たとえば、凝固層Lnの二値化平均画像Ln(Av)のエッジの画素数を算出して、凝固層Lnの形状を検出する。形状検出部153は、たとえば、検出した凝固層Lnの形状を、成形精度演算部155および制御装置160へ出力する。
次に、付加製造装置100は、たとえば、図3に示すように、3D-CADデータの断面形状と凝固層Lnの二値化平均画像Ln(Av)とを整合する工程S6を実施する。この工程S6において、画像処理装置150の成形精度演算部155は、たとえば、前述の工程S2で生成した各々の凝固層Lnの平面形状に対応する3D-CADデータの断面形状を取得して二値化する。次に、成形精度演算部155は、たとえば、二値化した凝固層Lnの平面形状と二値化した3次元CADデータの断面形状とを位置合せする。
次に、付加製造装置100は、たとえば、図3に示すように、凝固層Lnの成形精度を算出する工程S7を実施する。この工程S7において、画像処理装置150の成形精度演算部155は、たとえば、凝固層Lnの平面形状と、その平面形状に対応する3D-CADデータの断面形状とを比較して、凝固層Lnの平面形状の成形精度を算出する。
ここで、成形精度演算部155は、たとえば、下記の式(1)に示すように、二値化した凝固層Lnの平面形状の画素数P(Ln)と二値化した3D-CADデータの断面形状の画素数P(CAD)の差分を3D-CADデータの断面形状の画素数P(CAD)で除した値を、1から差し引くことで、凝固層Lnの平面形状の成形精度MAを算出する。なお、画素数P(CAD),P(Ln)の差分は、下記式(1)に示すように、絶対値としてもよい。
MA={1-|P(CAD)-P(Ln)|/P(CAD)}×100 ・・・(1)
次に、付加製造装置100は、たとえば、図3に示すように、凝固層Lnの成形精度がしきい値を超えているか否かを判定する工程S8を実施する。この工程S8において、成形精度演算部155は、あらかじめメモリまたは記憶装置に記憶されたしきい値と、算出した凝固層Lnの成形精度MAとを比較し、凝固層Lnの成形精度MAがしきい値を超えているか否かの判定結果を制御装置160へ出力する。
この工程S8において、成形精度演算部155によって成形精度MAがしきい値を超えていること(YES)が判定され、その判定結果が制御装置160へ入力されると、制御装置160は、今回の制御周期で成形された凝固層Lnが、付加製造品Mを構成する最後の凝固層Lnであるか否かを判定する処理P9を実施する。この工程S9において、制御装置160によって、今回の制御周期で成形された凝固層Lnが最後の凝固層Lnではないこと(NO)が判定されると、付加製造装置100は、新たな粉末層PLを形成して、前述の工程S3を実施する。
一方、工程S9において、制御装置160によって、今回の制御周期で成形された凝固層Lnが最後の凝固層Lnであること(YES)が判定されると、付加製造装置100は、図3に示す付加製造方法AMMを終了させ、付加製造品Mの製造が終了する。また、前述の工程S8において、成形精度演算部155によって成形精度MAがしきい値を超えていないこと(NO)が判定され、その判定結果が制御装置160へ入力されると、制御装置160は、ビーム源115を制御して付加製造品Mの製造を停止し、図3に示す付加製造方法AMMを終了する。
以下、本実施形態に係る画像処理装置150、付加製造装置100、および付加製造方法AMMの作用を説明する。
粉末床溶融結合法による付加製造品の製造時には、粉末層の材料粉末が溶融および凝固して凝固層が形成される。このとき、凝固層は、高温の膨張した状態から温度が低下して凝固するが、たとえば、加熱時や冷却時の温度条件の変化によって様々な膨張や収縮が起き、凝固層に残留応力が生じる場合がある。このような残留応力は、付加製造品の形状精度の低下や割れなどの欠陥を生じさせる原因となり得る。
付加製造では、人手による測定の手間とコストを削減するために、付加製造品の品質保証の自動化が求められている。付加製造では、多くの製造装置が可視光撮像装置や赤外線撮像装置など、造形中の付加製造品を計測する機能を有している。しかし、付加製造品の品質保証を行うために、凝固層の成形精度を測定する機能や手法については、現在のところ自動化されていない。
たとえば、付加製造品の製造時に凝固層を撮影する撮影機として可視光画像撮影機を使用すると、凝固層の周縁部とその内側の部分との間の高低差による陰影や、凝固層の周縁部に生じたバリなどにより、凝固層の形状検出精度が低下するおそれがある。また、上記撮影機として赤外線画像撮影機や赤外線イメージングデバイスを使用すると、付加製造品の製造時に高エネルギービームを照射する各領域間の境界線が検出され、凝固層の形状検出精度が低下するおそれがある。
これに対し、本実施形態の画像処理装置150は、画像取得部151と、画像処理部152と、形状検出部153と、を備えている。画像取得部151は、粉末床溶融結合法による付加製造品Mの製造時に粉末層PLが溶融および凝固して形成される各々の凝固層Lnを時系列で撮影した複数の赤外線画像を取得する。画像処理部152は、画像取得部151によって取得された複数の赤外線画像の各々を二値化処理して時間平均することで複数の赤外線画像の二値化平均画像Ln(Av)を生成する。形状検出部153は、画像処理部152によって生成された二値化平均画像Ln(Av)に基づいて各々の凝固層Lnの形状を検出する。
このような構成により、本実施形態の画像処理装置150は、図7に示すように、付加製造品Mを構成する各々の凝固層Lnの複数の赤外線画像から、二値化平均画像Ln(Av)を生成することで、高エネルギービームBを照射する領域間の境界線LnBを除去して、各々の凝固層Lnの形状検出精度を向上させることができる。したがって、本実施形態によれば、粉末床溶融結合法により付加製造品Mを製造する際に粉末層PLが溶融および凝固して形成される凝固層Lnの赤外線画像による形状検出精度を向上させることが可能な画像処理装置150を提供することができる。
また、本実施形態の画像処理装置150において、形状検出部153は、二値化平均画像Ln(Av)のエッジの画素数を算出して凝固層Lnの形状を検出する。このような構成により、本実施形態の画像処理装置150は、各々の凝固層Lnの形状検出を自動化し、形状検出精度を向上させることができる。
また、本実施形態の画像処理装置150は、付加製造品Mの設計上の形状に対応する3次元CADデータを取得する成形精度演算部155をさらに備えている。成形精度演算部155は、形状検出部153によって検出された各々の凝固層Lnの平面形状と、その平面形状に対応する3次元CADデータの断面形状とを比較して、凝固層Lnの平面形状の成形精度を算出する。このような構成により、本実施形態の画像処理装置150は、付加製造品Mの設計上の3次元CADデータを用いて各々の凝固層Lnの形状検出精度を向上させることができる。
また、本実施形態の画像処理装置150において、成形精度演算部155は、二値化した各々の凝固層Lnの平面形状と二値化した3次元CADデータの断面形状とを位置合せする。このような構成により、画像処理装置150は、高エネルギービームBに起因する境界線LnBが除去された赤外線画像に基づく凝固層Lnの平面形状と、付加製造品Mの設計上の3次元CADデータの対応する断面とを比較することが可能になる。したがって、本実施形態の画像処理装置150によれば、凝固層Lnの形状検出精度を向上させることができる。
また、本実施形態の画像処理装置150において、成形精度演算部155は、二値化した各々の凝固層Lnの平面形状の画素数と二値化した3次元CADデータの断面形状の画素数との差分を3次元CADデータの断面形状の画素数で除した値を1から差し引くことで、平面形状の成形精度を算出する。このような構成により、本実施形態の画像処理装置150によれば、各々の凝固層Lnの成形精度を自動的に算出して、付加製造品Mの品質保証を自動化することができる。
また、本実施形態の付加製造装置100は、前述の画像処理装置150と、ビーム源115と、赤外線撮像装置140と、制御装置160と、を備える。ビーム源115は、粉末床溶融結合法による付加製造品Mの製造時に粉末層PLに高エネルギービームBを照射するとともに、高エネルギービームBの照射領域を走査させて凝固層Lnを形成する。赤外線撮像装置140は、各々の凝固層Lnを時系列で撮影して複数の赤外線画像を画像処理装置150へ出力する。制御装置160は、画像処理装置150による凝固層Lnの形状検出結果に基づいてビーム源115を制御する。
また、本実施形態の付加製造方法AMMは、前述の付加製造装置100を用いる。付加製造方法AMMは、次の各工程を有している。まず、ビーム源115によって粉末層PLに高エネルギービームBを照射するとともに高エネルギービームBの照射領域を走査させて凝固層Lnを形成する工程S3である。また、赤外線撮像装置140によって各々の凝固層Lnを時系列で撮影して複数の赤外線画像を画像処理装置150へ出力する工程S3である。そして、画像処理装置150による凝固層Lnの形状検出結果に基づいて制御装置160によってビーム源115を制御する工程S8,S9である。
このような構成により、本実施形態の付加製造装置100および付加製造方法AMMは、たとえば、画像処理装置150によって検出された凝固層Lnの成形精度がしきい値以下である場合に、ビーム源115による高エネルギービームBの照射を停止することができる。これにより、その後に付加製造品Mの製造に消費される材料粉末P、エネルギー、および時間が無駄になることが防止され、付加製造品Mの生産性を向上させることができる。
以上、図面を用いて本開示に係る画像処理装置および付加製造装置の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本開示に含まれるものである。
100 付加製造装置
115 ビーム源
140 赤外線撮像装置
150 画像処理装置
151 画像取得部
152 画像処理部
153 形状検出部
155 成形精度演算部
160 制御装置
AMM 付加製造方法
B 高エネルギービーム
Ln 凝固層
Ln(Av) 二値化平均画像
M 付加製造品
PL 粉末層
S3 凝固層を形成して赤外線画像を出力する工程
S8 ビーム源を制御する工程
S9 ビーム源を制御する工程

Claims (7)

  1. 粉末床溶融結合法による付加製造品の製造時に粉末層が溶融および凝固して形成される各々の凝固層を時系列で撮影して複数の赤外線画像を取得する画像取得部と、
    前記画像取得部によって取得された前記複数の赤外線画像の各々を二値化処理して時間平均することで前記複数の赤外線画像の二値化平均画像を生成する画像処理部と、
    前記画像処理部によって生成された前記二値化平均画像に基づいて各々の前記凝固層の形状を検出する形状検出部と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記形状検出部は、前記二値化平均画像のエッジの画素数を算出して前記凝固層の形状を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記付加製造品の設計上の形状に対応する3次元CADデータを取得し、前記形状検出部によって検出された各々の前記凝固層の平面形状と、該平面形状に対応する前記3次元CADデータの断面形状とを比較して、前記平面形状の成形精度を算出する成形精度演算部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記成形精度演算部は、二値化した各々の前記凝固層の前記平面形状と二値化した前記3次元CADデータの前記断面形状とを位置合せすることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記成形精度演算部は、二値化した各々の前記凝固層の前記平面形状の画素数と二値化した前記3次元CADデータの前記断面形状の画素数との差分を前記3次元CADデータの前記断面形状の画素数で除した値を1から差し引くことで、前記平面形状の前記成形精度を算出することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像処理装置と、
    前記粉末床溶融結合法による前記付加製造品の製造時に前記粉末層に高エネルギービームを照射するとともに該高エネルギービームの照射領域を走査させて前記凝固層を形成するビーム源と、
    各々の前記凝固層を時系列で撮影して前記複数の赤外線画像を前記画像処理装置へ出力する赤外線撮像装置と、
    前記画像処理装置による前記凝固層の形状検出結果に基づいて前記ビーム源を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする付加製造装置。
  7. 請求項6に記載の付加製造装置を用いた付加製造方法であって、
    前記ビーム源によって前記粉末層に前記高エネルギービームを照射するとともに該高エネルギービームの照射領域を走査させて前記凝固層を形成する工程と、
    前記赤外線撮像装置によって各々の前記凝固層を時系列で撮影して前記複数の赤外線画像を前記画像処理装置へ出力する工程と、
    前記画像処理装置による前記凝固層の形状検出結果に基づいて前記制御装置によって前記ビーム源を制御する工程と、を有することを特徴とする付加製造方法。
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