JP2024056543A - サスペンション制御装置およびサスペンション制御方法 - Google Patents

サスペンション制御装置およびサスペンション制御方法 Download PDF

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祐一郎 水口
康幸 田邉
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Abstract

【課題】 ノイズの発生や時間遅れのない、滑らかなアンチロール制御を実現する。【解決手段】 車両に用いられるサスペンションを電子的に制御するサスペンション制御装置(サスペンションECU21)であって、車両の所定時間以降の情報である将来情報を取得する将来情報取得部211と、将来情報に数理処理を行い、車両に将来的に発生する横方向の挙動の関連値である将来横方向関連値を算出する将来横方向関連値算出部212と、将来横方向関連値を入力とし、前記車両のロール状態の目標値である目標ロール状態値を設定する目標ロール設定部213と、車両に実際に発生する車両のロール状態の値である実ロール状態値を取得する実ロール取得部24と、目標ロール状態値と実ロール状態値との差分を入力とし、サスペンションの制御指令値を算出する制御値算出部216と、を有する。【選択図】 図5

Description

本発明は、サスペンション制御装置およびサスペンション制御方法に関する。
自動車等の車両におけるサスペンションを制御する技術として、たとえば、特許文献1に記載された「車両用サスペンションの制御方法及び装置」が知られている。特許文献1に記載された技術は、センサによって検知される車速と舵角に基づき、車体に発生する推定横加速度と推定ロール状態を演算し、さらに推定横加速度とロール角とが所定の関係になる目標ロール状態でのロール角と推定ロール状態でのロール角との偏差に基づいてサスペンションの減衰特性またはバネ特性を変更して車体に実際に発生するロールの状態を制御するものである。これにより、車両の乗り心地と操作性を向上させることができる。
特開2007-106257号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術によれば、センサに重畳するノイズの問題や、ノイズを除去するためにフィルタを使用することにより、フィルタ処理にかかる時間分だけサスペンション制御に時間遅れが生じるといった課題が生じる。これにより、滑らかなアンチロール制御ができなくなり、改善の余地があった。
本発明の1つの目的は、ノイズの発生や時間遅れのない、滑らかなアンチロール制御を実現する、サスペンション制御装置およびサスペンション制御方法を提供することである。本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び最良の実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
以下に、本発明の概要を容易に理解するために、本発明に従う態様を例示する。
本発明に従う態様において、車両に用いられるサスペンションを電子的に制御するサスペンション制御装置は、前記車両の所定時間以降の情報である将来情報を取得する将来情報取得部と、前記将来情報に数理処理を行い、前記車両に将来的に発生する横方向の挙動の関連値である将来横方向関連値を算出する将来横方向関連値算出部と、前記将来横方向関連値を入力とし、前記車両のロール状態の目標値である目標ロール状態値を設定する目標ロール設定部と、前記車両に実際に発生する前記車両のロール状態の値である実ロール状態値を取得する実ロール取得部と、前記目標ロール状態値と前記実ロール状態値との差分を入力とし、前記サスペンションの制御指令値を算出する制御値算出部と、を有する。
第1の態様によれば、ノイズの発生や時間遅れのない、滑らかなアンチロール制御を実現する、サスペンション制御装置を提供することができる。
当業者は、例示した本発明に従う態様が、本発明の精神を逸脱することなく、さらに変更され得ることを容易に理解できるであろう。
本発明の実施形態に係るサスペンション制御装置およびサスペンション制御方法が適用される車両制御システムの構成の一例を示す図である。 車両制御装置による走行計画データの生成機能を説明するために引用した図である。 車両が車両制御装置により生成される走行計画に従って走行する様子を、車両から見た状態で概念的に示した図である。 本発明の実施形態に係るサスペンション制御装置およびサスペンション制御方法が適用される車両の構成の一例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係るサスペンション制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るサスペンション制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るサスペンション制御装置において、将来情報から将来横方向関連値を算出する処理を絶対座標系上に展開して示した図である。 走行時の車両と搭乗者に係る力を模式的に示した図である。 本発明の実施例1の動作を模式的に示す図である。 本発明の実施例2の動作を模式的に示す図である。
以下に説明する最良の実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
(車両制御システム)
図1は、本発明の一実施形態(以下、本実施形態という)に係るサスペンション制御装置およびサスペンション制御方法が適用される車両制御システムの構成図である。
図1に示す車両制御システムは、1例として、車両制御装置30、車両制御装置30との間で各種情報をやり取りする車両制御ECU20、撮像部31、測距センサ32、挙動センサ33、操作部34、GPS(Global Positioning System)受信機35、地図データベース36、およびナビゲーション装置37、表示部38を含む。
車両制御ECU20は、たとえば、アクセルECU22、ブレーキECU23、ステアリングECU24、及び本実施形態のサスペンション制御装置としてのサスペンションECU21を含む。図1の車両制御システムは、図4に示す車両1に搭載されている。なお、以下の説明では、車両制御システムを搭載した車両1は、好ましくは、車両制御システムが行う車両制御により、乗員の運転操作なしで走行する自動運転が可能であるものとする。
撮像部31は、車両1の周囲を撮影して時系列画像を取得する。撮像部31により得られる撮像画像は、車両1の加速度等を算出する処理にも使用される。撮像部31は、たとえば撮像素子を備えた電子式カメラにより構成される。具体的には、ステレオカメラや、全方位カメラが用いられ、撮像部31が取得した撮像画像の情報は車両制御装置30に入力される。
測距センサ32は、車両1の周囲に存在する障害物を検出し、その障害物までの距離を測定するセンサである。測距センサ32として、たとえば、LiDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)など、車両1の前方の物体の形状、及び車両1から物体までの距離の両方が測定可能なセンサを用いる。他に、レーダやミリ波レーダを用いて構成してもよい。測距センサ32が測定した障害物までの距離の情報は、測距データD32として車両制御装置30に入力される。
挙動センサ33は、車両1の挙動を検出する各種センサであり、後述するように、たとえば、車速センサ、車輪速センサ、前後加速度センサ、左右加速度センサ、舵角センサ、及びロール角センサを含む、車両1の制動、駆動、操舵の制御に主として用いられるセンサである。各センサが検出した車両1の挙動に関する情報は、車両1の挙動データD33として車両制御装置30に入力される。
GPS受信機35は、複数のGPS衛星からの測位信号を受信して車両1とGPS衛星との位置関係を取得し、これにより車両1の絶対位置(緯度、経度など)、更には、車両1の方向角を計算する。地図データベース36は、ナビゲーション装置37に用いられる地図情報を記憶する装置であり、たとえばハードディスク等により構成される。地図情報には、道路の位置情報、道路形状(曲率など)の情報、交差点や分岐点の位置情報が含まれる。
ナビゲーション装置37は、ドライバにより入力された目的地までの予定走行経路を探索するとともに、予定走行経路に沿った案内を行う装置である。目的地の入力および予定走行経路に沿った案内は、操作部34および表示部38を介して行われる。予定走行経路は、GPS受信機35により測定された自車両の現在位置と、地図データベース36に記憶された地図情報とに基づいて演算される。ナビゲーション装置37で探索された予定走行経路に関する情報は、GPS受信機35で取得された車両の位置情報とともにナビゲーション情報D35として車両制御装置30に入力される。
車両制御装置30は、ナビゲーション装置37で探索された走行経路と、撮像部31、測距センサ32、挙動センサ33、GPS受信機35により取得された車両の位置や状態量に関する情報を取得する。そして、それらの情報に基づいて、走行経路に沿って車両を走行させるための走行計画(走行計画データD103)を生成する。ここで、走行計画を生成することには、目標経路を生成することと、速度計画を生成することが含まれる。
ここで、「目標経路」とは、現在から数秒先或いは数十秒先までの車両1のとるべき経路であって、たとえばナビゲーション装置37により探索される予定走行経路に沿って設定される。目標経路は、具体的には、所定の座標系での車両の目標位置を繋いでできる経路であって、たとえば、X座標とY座標とで表される制御点の集合で表される。目標経路を表す座標系は、たとえば地図を表示する座標系として用いられる絶対座標系でもよいし、車両に固定された車両の幅方向をX軸とし進行方向をY軸とする車両座標系であってもよい。なお、目標経路は絶対座標系で決まるため、車両1の軌道は必ずしも車両座標系の原点、例えば車両重心を起点としない。
速度計画とは、目標経路上の各制御点の通過時刻を規定することである。制御点を順に通過するときの通過時刻が決まれば通過速度が一義的に定まることから、目標経路上の各制御点の通過時刻を規定することは、目標経路上の各制御点の通過速度を規定することと同義でもある。速度計画は、制御位置ごとに時間に関連して計画速度を設定した速度パターンとして表現することもできる。また、速度計画は、制御位置ごとに時間に関連して計画加速度を設定した加速度パターンを含んでもよい。
図2は、車両制御装置30による走行計画データD103の生成機能を説明するために引用した図であり、図3は、車両1が車両制御装置30により生成された走行計画に従って走行する様子を、車両1から見た状態で概念的に示した図である。以下、図2、図3を参照しながら、車両制御装置30が実行する、走行計画データD103の生成、および走行計画に従って走行する様子をについて説明する。
たとえば、乗員が指定した目的地に向かって車両1が走行する場合、ナビゲーション装置37は、現在地から目的地までの目標経路を設定して車両制御装置30に出力する。また、乗員が指定した駐車区画に車両1を自動駐車させる場合には、指定区画の他に、撮像部31や測距センサ32等から出力される撮像画像データD31,測距データD32に基づき、駐車場内における車両1の現在位置から指定された駐車区画までの目標経路を設定する。
続いて、車両制御装置30は、目標経路を走行する際の目標加減速量および目標操舵量を設定する。そして、設定した目標加減速量および目標操舵量に基づく車両1の走行計画を策定し、走行計画データD103を生成して出力する。走行計画データD103には、目標経路上に所定間隔で設定された複数の走行目標点を示す情報と、各走行目標点における車両1の目標加減速量および目標操舵量を示す情報とが含まれる。車両制御装置30から出力された走行計画データD103は、車両制御ECU20に入力される。これにより、車両制御ECU20において、車両1を自動運転で走行させるための車両制御が行われる。
図2に示す例では、リンクL1が目標経路として設定されており、このリンクL1を図中の矢印に沿って車両1が走行するものとする。車両制御装置30は、このような目標経路を示すデータが入力されると、リンクL1上に所定間隔で車両1の走行目標点P1~P8を設定する。このとき、最後の走行目標点P8は、たとえば車両1が現時点から所定時間後に到達する位置、または車両1の現在位置からリンクL1に沿って所定距離だけ離れた位置に設定される。なお、車両1の現在位置から走行目標点P8までの距離を経路長とすると、この経路長は一定であってもよいし、車速に応じて変化させてもよい。
走行目標点P1~P8を設定した後、車両制御装置30は、設定した走行目標点P1~P8のそれぞれについて、次の走行目標点までの目標加減速量と目標操舵量を算出する。具体的には、まず、現在位置での車両1の走行速度と最高制限速度から、最初の走行目標点P1での目標車速を設定し、現在の走行速度と設定した目標車速の差分に基づいて、現在位置から走行目標点P1までの目標加減速量を算出する。また、現在位置から走行目標点P1までのリンクL1の形状に基づいて、車両1が走行目標点P1へ到達するのに必要な目標操舵量を算出する。このようにして、最初の走行目標点P1に対する目標加減速量および目標操舵量を算出した後、車両制御装置30は、同様の方法で次の走行目標点P2に対する目標加減速量および目標操舵量を算出する。こうした処理を最後の走行目標点P8まで繰り返すことで、走行目標点P1~P8のそれぞれに対して目標加減速量および目標操舵量を算出し、走行計画を策定して走行計画データD103とし、車両制御ECU20へ供給する。
図3は、車両1がリンクL1の道路区間を走行計画データD103が示す走行計画(目標経路)に従って走行する様子を、車両1から見た状態で概念的に示した図である。図3に示す例では、車両1の通過位置として、走行目標点P1,P2,P3,…P8が設定されている。車両1は、これらの走行目標点P1,P2,P3,…P8に対してそれぞれ設定された目標加減速量と目標操舵量に応じて、各走行目標点を順次辿るように走行していく。
なお、図2、図3に示す例では、説明を簡略化するために、車両1の前方を走行する先行車両等の障害物が存在せず、車両1が制限速度で走行できる場合の様子を示している。しかしながら実際には、先行車両や割り込み車両の存在により、車両1は途中で停止したり減速したりする必要が生じる場合がある。この場合、走行計画データD105は、撮像部31により撮像される車両1の走行方向に関する情報、測距センサ32により測定される障害物との距離、GPS受信機35により測定される車両1の現在位置や方位角を示す情報等により逐次更新されるものとする。
説明を図1に戻す。表示部38は、画像や映像を表示して車両1の乗員に情報提供を行う部分であり、たとえば液晶ディスプレイを用いて構成される。表示部38の表示内容は、車両制御装置30から入力された制御画像データD104に基づき決定される。
操作部34は、車両1の乗員による各種操作入力を受け付ける部分であり、たとえば操作ボタンや操作スイッチ等を用いて構成される。なお、操作部34と表示部38とを組み合わせてタッチパネルとしてもよい。乗員が操作部34を用いて行った操作内容の情報は、操作データD34として車両制御装置30に入力される。
車両制御装置30は、操作部34、撮像部31、測距センサ32、挙動センサ33からそれぞれ入力される、操作データD34、撮像画像データD31、測距データD32および挙動データD33や、車両制御ECU20から入力された加減速量データD21、および操舵量データD22に基づいて、車両1の自動運転制御に関する様々な処理を実行する。そして、走行計画(目標経路)に沿って車両を走行させるための走行計画データD103、および制御画像データD104を生成し、車両制御ECU20と表示部38にそれぞれ出力する。
車両制御ECU20は、車両制御装置30から入力される走行計画データD103に基づいて、車両1を自動運転で走行させるための車両制御を行う。また、車両1の走行状態を示す情報を生成し、車両制御装置30に出力する。車両制御ECU20から出力されて車両制御装置30に入力される車両1の走行状態の情報には、車両1の加減速状態を示す加減速量データD21と、車両1の操舵状態を示す操舵量データD22とが含まれる。加減速量データD21は、車両1の加減速制御を行うアクセルECU22およびブレーキECU23から出力され、操舵量データD22は、車両1の操舵制御を行うステアリングECU24から出力される。
また、車両制御ECU20は、車両制御装置30から出力される走行計画データD103に基づいて、車両1のサスペンションシステム制御する情報(制御指令値)を生成する。サスペンションシステムを制御する情報は、サスペンションECU21から出力され、サスペンションシステムを構成する、たとえば、減衰力調整バルブおよびソレノイド等からなるアクチュエータに出力される。
図4は、本実施形態のサスペンション制御装置およびサスペンション制御方法が適用される車両1の構成の一例を模式的に示した図である。
(車両の構成)
図4において、車両1のボディを構成する車体の下側には、たとえば、左右の前輪3と左右の後輪4(一方のみ図示)との合計4個の車輪3,4が設けられている。左右の前輪3と車体との間には、それぞれ前輪側のサスペンション5,5(以下、前輪サスペンション5という)が介装して設けられている。前輪サスペンション5は、懸架ばね6(以下、ばね6という)、および、ばね6と並列に設けられた減衰力調整式緩衝器(以下、緩衝器7という)を備えている。
左右の後輪4と車体との間には、それぞれ後輪側のサスペンション5,5,8,8(以下、後輪サスペンション8という)が介装して設けられている。後輪サスペンション8は、懸架ばね9(以下、ばね9という)、および、ばね9と並列に設けられた減衰力調整式緩衝器(以下、緩衝器10という)を備えている。緩衝器7,10は、たとえば、減衰力の調整が可能な油圧式のシリンダ装置(減衰力可変式ショックアブソーバ)となるセミアクティブダンパにより構成されている。即ち、車両1は、減衰力可変式ショックアブソーバを用いたセミアクティブサスペンションシステムが搭載されている。
ここで、緩衝器7,10は、車両1の車体と車輪3,4との間に設けられた減衰力可変型の減衰力発生装置(減衰力可変型緩衝器)である。緩衝器7,10は、上述したサスペンションECU21によって発生減衰力の特性(減衰力特性)が可変に制御される。このために、緩衝器7,10には、減衰力特性をハードな特性(硬特性)からソフトな特性(軟特性)に連続的(ないし多段階)に調整するため、減衰力調整バルブおよびソレノイド等からなるアクチュエータ(後述する図5の217)が付設されている。緩衝器7,10は、サスペンションECU21からアクチュエータへ供給される制御指令値(電流)に応じて減衰力特性が可変に調整される。
なお、減衰力調整バルブとして、減衰力発生バルブのパイロット圧を制御する圧力制御方式や通路面積を制御する流量制御方式等、従来から知られている構造を用いることができる。また、緩衝器7,10は、減衰力を連続的(ないし多段階)に調整できればよく、たとえば、空圧ダンパや電磁ダンパ、電気粘性流体ダンパ、磁性流体ダンパであってもよい。また、緩衝器7,10は、エアばね(空気ばね)を用いたエアダンパ(エアサス)、前後左右の油圧シリンダを配管で接続した油圧ダンパ(車高調整装置)、左右の車輪の動きに対して力を与えるスタビライザー等であってもよい。さらに、緩衝器7,10は、推力を発生できる液圧式アクチュエータ、電動式アクチュエータまたは気圧式アクチュエータにより構成されるフルアクティブダンパでもよい。即ち、車両1にフルアクティブダンパを用いたフルアクティブサスペンションシステムを搭載してもよく、この場合は、該推力によってサスペンションのストローク長を制御することによっても本発明の目的を達成することができる。
次に、車両1の状態を検出する各種のセンサ11,12,13,14,15,16について説明する。
図4に示すように、車両1には、車速センサ11、車輪速センサ12、前後加速度センサ13、横加速度センサ14、舵角センサ15、およびロール角センサ16が設けられている。これらの各センサ11,12,13,14,15,16は、図1に示す挙動センサ33として、車両1に一般的に搭載されているセンサである。より具体的には、車両1の制動、駆動、操舵の制御に主として用いられるセンサである。
車速センサ11は、たとえば車両1に搭載された変速装置の出力軸(図示せず)に設けられている。車速センサ11は、車両1(車体)の速度である車体速度を検出する。車速センサ11の検出情報(車体速度に対応する信号)は、たとえば車内LAN通信であるCAN(Control Area Network)(図1の39)を介して車両1(車体)に搭載された車両制御ECU20に出力される。図示省略するが、車速センサ11の情報(車体速度)は、CAN39、車両制御装置30を介して、車両制御ECU20(アクセルECU22、ブレーキECU23、ステアリングECU24、およびサスペンションECU21等)に出力される。
車輪速センサ12は、たとえば車輪3,4を支持する車輪支持用ハブユニット(図示せず)に設けられている。車輪速センサ12は、それぞれの車輪3,4に対応して設けられている。車輪速センサ12は、車輪3,4の回転速度を検出する。車輪速センサ12の情報(車輪速)は、CAN39、車両制御装置30を介して、車両制御ECU20(アクセルECU22、ブレーキECU23、ステアリングECU24、およびサスペンションECU21等)に出力される。なお、車速センサ11を省略すると共に、車輪速センサ12の車輪速から車体速度を取得する構成としてもよい。
前後加速度センサ13および横加速度センサ14は、たとえば車両1のばね上側となる車体に設けられている。前後加速度センサ13は、車両1(車体)の前後方向の加速度(減速度、加速度)を検出する。横加速度センサ14は、車両1(車体)の左右方向の加速度(横加速度)を検出する。前後加速度センサ13の検出データ(前後加速度に対応する信号)および横加速度センサ14の検出データ(左右加速度に対応する信号)は、たとえばCAN39、車両制御装置30を介して車両制御ECU20(アクセルECU22、ブレーキECU23、ステアリングECU24、およびサスペンションECU21等)に出力される。
舵角センサ15は、たとえば車両1のハンドル(図示せず)に設けられている。舵角センサ15は、車両1を運転するドライバ(運転者)のステアリング操作によって生じる操舵角(回転角)または車輪(前輪3)の舵角を検出する。舵角センサ15の検出データ(操舵角に対応する信号)は、たとえばCAN39、車両制御装置30を介して車両制御ECU20(ステアリングECU24、サスペンションECU21等)に出力される。
ロール角センサ16は、車両1に実際に発生する車両のロール状態(車両の前後方向の軸を中心に回転する角度)の値である実ロール状態値を検出する。ロール角センサ16の検出データ(車両のロール状態に対応する信号)は、たとえばCAN39、車両制御装置30を介して車両1の車両制御ECU20(サスペンションECU21等)に出力される。
なお、これら挙動センサ33(11~16)は、サスペンションシステム(緩衝器7,10)専用のセンサではない。即ち、緩衝器7,10を制御する以外の目的で車両に搭載されたセンサ、換言すれば、緩衝器7,10以外の車載装置を主として制御するために車両に搭載されたセンサである。具体的に、挙動センサ33(11~16)は、車両1を駆動および/または制動するエンジン、走行用駆動モータ、油圧ブレーキ、電動ブレーキ等の車両制駆動装置(アクセル、ブレーキ)、車両1を操舵する電動パワーステアリング装置等の操舵装置を主として制御するためのセンサとして車両1に搭載されている。
なお、車両1には、上述した挙動センサ33の他に、図示省略した撮像部31、測距センサ32、GPS受信機35等も取り付けられている。たとえば、車両1の前方を撮影するカメラと、車両1の左側方を撮影するカメラと、車両1の右側方を撮影するカメラと、車両1の後方を撮影するカメラが、図1に示す撮像部31として取り付けられている。カメラはそれぞれ1つずつのカメラで構成してもよいが、2つのカメラを組み合わせた、所謂、ステレオカメラとしてもよい。この場合、カメラを測距センサ32として用いることも可能である。
また、車両1の車体における複数の所定位置、たとえばフロントグリルの内側、フロントバンパーやリアバンパーの表面、ドアミラーの側面等には、測距センサ32がそれぞれ取り付けられている。測距センサ32は、その取付け位置に応じて車両1の前方、側方、後方のいずれかに存在する障害物を検出する。たとえば、車両1の前方を走行する先行車両、車両1の前方を横切る人物や車両、車両1の進行方向に存在する駐車車両、壁、各種設置物等を障害物として検出する。測距センサ32は、障害物を検出すると、その障害物までの距離を測定して車両制御装置30へ測距データD32を出力する。
(サスペンション制御装置)
次に、緩衝器7,10を制御する、サスペンション制御装置としてのサスペンションECU21について詳細に説明する。
サスペンションECU21は、車両制御装置30から出力される走行計画データD103に基づき緩衝器7,10を制御(たとえば減衰力を調整)する。サスペンションECU21には、車両制御装置30により算出される走行計画データD103が入力される。
サスペンションECU21は、車両制御装置30から出力される走行計画データD103に基づき、たとえば横加速度情報から、目標とすべき車両のロール角である規範車両ロール角を算出し、規範車両ロール角と車両の前後方向の軸を中心に回転した角度である実車両ロール角との偏差から、サスペンションのアクチュエータ(たとえば、減衰力調整バルブの開弁圧を調整するソレノイド)に出力する制御指令値(電流)を生成する機能を有する。
すなわち、サスペンションECU21は、「(1)車両の所定時間以降の情報である将来情報Infoftr(目標経路に沿った走行計画データD103)を取得し、(2)将来情報に数理処理を行い、車両に将来的に発生する横方向の挙動の関連値である将来横方向関連値Lftr(横加速度情報等)を算出し、(3)将来横方向関連値を入力とし、ある時間における車両1のロール状態の目標値である目標ロール状態値Pnorm(規範車両ロール角)を設定し、(4)車両1に実際に発生する車両のロール状態の値である実ロール状態値Psenc(実ロール角)を取得し、(5)目標ロール状態値と実ロール状態値との同時刻における差分δを入力とし、サスペンションのアクチュエータを制御する制御指令値を算出する」、サスペンション制御装置として機能する。
なお、本願における同時刻とは、目標ロール状態値および実ロール状態値の差分δによる制御指令値が、実質的に目標姿勢を達成するものであればよい。
従って、校正等の影響により実際のタイミングがずれていたとしても、本発明の効果を奏する限りは同時刻という表現の範疇であるとする。
図5は、本実施形態のサスペンション制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態のサスペンション制御装置(サスペンションECU21)は、将来情報取得部211、将来横方向関連値算出部212、目標ロール設定部213、実ロール取得部214、比較部215、および制御値算出部216を、各機能ブロックとして含む。これら各機能ブロック211,212,213,214,215,216は、プログラムとしてサスペンションECU21に実装される。また、サスペンションECU21は、プログラムを実行するためのハードウエアとして、少なくともプロセッサとメモリを有するコンピュータを備えているものとする。
将来情報取得部211は、車両1の所定時間以降の情報である将来情報を取得する機能を有する。将来情報取得部211は、車両制御装置30によって生成される目標経路に沿った走行計画データD103を取得し、将来情報Infoftrとして将来横方向関連値算出部212に引き渡す。なお、上述したように、走行計画データD103には、撮像部31によって目標経路に沿って撮像された車両周辺の時系列画像、GPS受信機35から逐次取得される車両1の現在位置情報、測距センサ32等により障害物等が検出された場合等に逐次更新される将来挙動に関する情報も含まれ、これら映像や情報はここでは将来情報Infoftrと呼ばれる。なお、これら映像や情報は必要に応じて選択的なものとすることもできる。言い換えれば列挙したこれらの装置は、必ずしもすべて必要なものではない。
将来横方向関連値算出部212は、将来情報Infoftrに数理処理(たとえば横加速度変換処理)を行い、車両1に将来的に発生する横方向の挙動の関連値である将来横方向関連値Lftrを算出する機能を有する。将来横方向関連値算出部212は、算出した将来横方向関連値Lftrを目標ロール設定部213に引き渡す。
ここで、将来横方向関連値Lftrは、数理処理として将来経路の横方向変位成分を一回微分した値である車両1の横方向の速度である横速度であってもよい。また、将来横方向関連値Lftrは、数理処理として将来経路の横方向変位成分を二回微分した値である、車両の横方向の加速度である横加速度であってもよい。また、将来横方向関連値Lftrは、数理処理として将来経路の横方向変位成分を三回または四回以上微分した値である、車両の横方向の躍度、または躍度の一回または複数回微分値である横躍度関連値であってもよい。数理処理(横加速度変換処理)については後述する。
目標ロール設定部213は、将来横方向関連値Lftrを入力とし、ある時間における車両1のロール状態の目標値(規範車両ロール角)である目標ロール状態値Pnormを設定する機能を有する。目標ロール設定部213は、設定した目標ロール状態値Pnormを比較部215による比較のための一方の入力として出力する。目標ロール状態値Pnormの設定の仕方については後述する。
実ロール取得部214は、車両1に実際に発生する車両1のロール状態の値(ロール角)である実ロール状態値Psencを取得する機能を有する。実ロール取得部214は、たとえば、挙動センサ33(ロール角センサ16)により検出されるロール角をカルマンフィルタ等によって精度が向上したものを用い、実ロール状態値Psencとして、比較部215による比較のための他方の入力として出力する。
制御値算出部216は、比較部215の出力である、目標ロール状態値Pnormと実ロール状態値Psencとの差分δを入力とし、サスペンション5,5,8,8の制御指令値(電流I)を算出する機能を有する。制御値算出部216は、サスペンション5,5,8,8に算出した制御指令値(電流I)を供給する。
ここで、サスペンション5,5,8,8は、減衰力を制御可能なサスペンション、あるいは、懸架ばね等のばね力を制御可能なサスペンションである。前者の場合、制御値算出部216は、電流に応じて減衰力を制御するアクチュエータ217へ供給する電流Iを制御指令値として算出する。後者の場合、電流Iに応じてばね力を制御するアクチュエータ217へ供給する電流Iを制御指令値として算出する。
図6は、本実施形態のサスペンション制御装置の動作を示すフローチャートである。以下、図6のフローチャートを参照しながら、図5に示すサスペンション制御装置(サスペンションECU21)の動作について詳細に説明する。
(将来情報Infoftrの取得)
将来情報取得部211は、車両1の所定時間以降の情報である将来情報を取得する機能を有する。将来情報取得部211は、車両制御装置30によって生成される目標経路に沿った走行計画データD103を取得し、将来情報Infoftrとして将来横方向関連値算出部212に引き渡す(ステップS101)。なお、上述したように、走行計画データD103には、撮像部31により取得される車両前方の時系列画像、測距センサ32等により障害物等が検出された場合等に逐次更新される将来挙動に関する情報も含まれる。
ここで、自動運転の際のレーンチェンジを例示すれば、走行計画データD103は、撮像部31、GPS受信機35等により検出され、逐次更新される現在の自車位置(位置、姿勢)を白線程度の精度で推定した高精度の車両位置情報、曲率や加速度等に関する情報が含まれる。
走行計画では車両1の動作をダイナミックモデルで予測しながら測距センサ32(LiDAR)等によって取得され認識される障害物の回避やレーンキープ、レーンチェンジを実施する安全な走行経路を最適化する。レーンチェンジの走行計画のアルゴリズムは、(1)曲率や加速度等に基づいた目的関数を最小化して滑らかな走行軌跡を生成することと、(2)検出した周辺車両等の情報から、各走行軌跡や衝突リスク、振る舞い等を隠れマルコフモデルやベイジアンネットワーク等を用いて予測する処理が含まれ、いずれも既に実用化されている。
(将来横方向関連値Lftrの算出)
次に、将来横方向関連値算出部212は、数理処理(横方向加速度変換処理)により将来横方向関連値Lftr(横方向加速度等)を算出する(ステップS102)。図7は、縦軸をY座標、横軸をX座標とする目標経路を絶対座標系で示した図であり、[Xpath,Ypath]は、車両1の目標経路上の通過点の座標を示す。以下、将来横方向関連値算出部212による横方向加速度変換処理について、図7を参照しながら説明する。
将来横方向関連値算出部212は、撮像部31から出力される時系列画像から認識される車両1の進路方向、GPS受信機35により逐次更新される車両1の現在位置情報、および時刻t毎に更新される目標経路(Xt,Yt)に基づき、以下の式(1)を演算することによって目標経路変化速度(Xt,Yt)を算出することができる。
Figure 2024056543000002
ここで、Xは前後方向の目標経路変化速度[m/s]、Yは横方向の目標経路変化速度[m/s]、dtはサンプリング時間、Xは前後方向の目標経路値[m]、Yは横方向の目標経路値[m]、dtはサンプリング時間である。
次に、将来横方向関連値算出部212は、以下の式(2)を演算することにより、つまり、(前後方向の目標変化速度Xt[m/s]/横方向の目標経路変化速度Yt[m/s])にタンジェントの逆関数(tan-1)をとることにより経路角度ψを算出する。
Figure 2024056543000003
続いて、将来横方向関連値算出部212は、目標経路変化速度Yt[m/s]を、絶対座標系から車両座標系に変換するために以下の式(3)を演算する。こここで、目標経路変化速度は、将来経路の横方向変位成分を一回微分した値である車両の横方向の速度である。なお、絶対座標系は地上に固定された座標系であるのに対し、車両座標系は路面に直交座系を固定したものである。
Figure 2024056543000004
ここで、utは、車両1の前後方向の目標経路変化速度[m/s]、vtは車両1の横方向の目標経路変化速度[m/s]、ψは車両1の経路角度[rad]を示す。
また、将来横方向関連値算出部212は、以下の式(4)を演算することにより、目標経路から将来横方向関連値Lftr(横加速度ay[m/s])を算出する。ここで、ψは経路角度ψ[rad]の時間微分[rad/s]である。つまり、将来横方向関連値Lftr(横加速度ay[m/s])は、将来経路の横方向変位成分を二回微分した、車両1の横方向の加速度である。
Figure 2024056543000005
このように、将来横方向関連値算出部212は、将来情報infoftrと、上述した式(3)または(4)に基づいて、将来横方向関連値Lftrを算出して目標ロール設定部213に引き渡す。
なお、本実施形態では、将来横方向関連値Lftrとして、将来経路の横方向変位成分を一回微分した値である車両1の横方向の速度vt[m/s]、あるいは、将来経路の横方向変位成分を二回微分した値である、車両1の横方向の加速度(横加速度)ayt[m/s]として算出したが、将来経路の横方向変位成分を三回または四回以上微分した値である、車両の横方向の躍度(ジャーク)、または躍度の一回または複数回微分値である横躍度関連値としてもよい。後述するように、車両の横方向の躍度(ジャーク)または躍度の一回または複数回微分値である横躍度関連値を使用することで、より滑らかなサスペンション制御を期待できる。
(目標ロール状態値Pnormの設定)
説明を図6のフローチャートに戻す。続いて、将来横方向関連値算出部212から将来横方向関連値Lftrを取得した目標ロール設定部213は、目標ロール状態値Pnorm(規範ロール角)を設定するための処理を実行する(ステップS103)。以下に、目標ロール設定部213による規範ロール角の設定処理について詳細に説明する。
規範ロール角は、目標とすべき車両1のロール角であり、将来横方向関連値Lftrである。将来横方向関連値Lftrは、たとえば横方向加速度に応じて以下の式(5)を演算することにより算出される。式(5)において、「Φ」は、車両1の規範ロール角、「C」は係数(重力加速度gの逆数)、「ay」は車両1の横加速度、のそれぞれを表す。
Figure 2024056543000006
式(5)を説明すると以下のようになる。搭乗者は一般に車両1の挙動と搭乗者の挙動とが一致している場合に、乗り心地の良さを感じる。このような状態は、たとえば、搭乗者の横方向におけるロールモーメントと上下方向におけるロールモーメントが実質的に釣り合う状態で示される。図8は、走行時の車両1とその搭乗者にかかる力を模式的に示した図である。
図8において、「Φ」は、搭乗者のロール角、「Φ」は、車両1のロール角、「Y」は、車両のシートの横変位、「Z」は、車両1のシートの上下変位、「FyB」は、搭乗者の横慣性力、「FzB」は、搭乗者の上下慣性力、「ay」は、車両1の横加速度、「g」は重力加速度、「hBCG」は、車両1の重心とシート間距離、をそれぞれ表している。
図8に示されるモデルにおいて、搭乗者の各ロールモーメントが釣り合えばよいことから、この状態は以下に示す式(6)で表される。そして、式(6)より、車両1のロール角Φは、以下の式(7)により演算される。
Figure 2024056543000007
ここで、tan-1の引数において、「FyB」は「FzB」よりも小さいと仮定できることから、上述した式(7)より以下の式(8)が導出される。
Figure 2024056543000008
さらに、搭乗者に比べて車重が十分に大きいことから、搭乗者の横慣性力「FyB」および搭乗者の上下慣性力「FzB」は、以下のように表すことができる。このため、上述した式(8)から以下の式(9)が導出される。なお、式(9)において、「m」は、車両1の重量(車重)を表している。
Figure 2024056543000009
ここで、重力加速度gの逆数をCとすれば、車両1のロール角は、上述した式(5)で表される。このように、搭乗者の各ロールモーメントを釣り合わせる車両1のロール角Φは、車両1の横加速度ayに応じて求められる。ここでいう「搭乗者の各ロールモーメントを釣り合わせる車両1のロール角Φ」が目標とすべきロール角、所謂、規範ロール角である。このように、目標ロール設定部213は、将来横方向関連値Lftr(横加速度等)と、上述した式(5)とに基づいて車両1の規範ロール角を算出し、比較部215の一方の入力として出力する。
(制御指令値算出)
比較部215の他方の入力として、実ロール取得部214で取得された実ロール状態値Psencが供給されている(ステップS104)。実ロール状態値Psencは、挙動センサ33(ロール角センサ16)により検出されたロール角の実測値、あるいはカルマンフィルタにより演算された精度の高い値を用いてもよい。
比較部215は、目標ロール状態値Pnorm(規範ロール角)と実ロール状態値Psenc(実ロール角)との差分δを求めて制御値算出部216へ供給する。
制御値算出部216は、電流に応じて減衰力を制御するか、または電流に応じてばね力を制御するアクチュエータ217へ供給する電流Iを制御指令値として出力する(ステップS105)。たとえば、制御値算出部216は、比較部215から得られた目標ロール状態値Pnorm(規範ロール角)と実ロール状態値Psenc(実ロール角)との差分δにPID(Proportional Integral Differential)制御におけるゲインを適宜調整してかけあわせ、サスペンション5,5,8,8に対する要求荷重を算出する。PID制御におけるゲインは、例えば、試験等の適切な方法によって求めることが可能である。
制御値算出部216はI-Lマップを含む。I-Lマップは、サスペンション5,5,8,8への要求荷重Lと、この要求荷重に応じるサスペンション5,5,8,8のアクチュエータ217における電流Iとの関係を示すマップである。制御値算出部216は、I-Lマップを参照することにより、要求荷重Lに応じるサスペンション5,5,8,8のアクチュエータ217の制御指令値(電流I)を取得することができる。
このようにして車両1のロール角を規範ロール角に追従させるサスペンション5,5,8,8の制御量として、電子式サスペンションが有するアクチュエータ217に供給する電流値が求められる。
(実施形態の効果)
以上説明のように本実施形態のサスペンション制御装置は、車両1に用いられるサスペンション5,5,8,8を電子的に制御する。このため、サスペンションECU21は、将来情報取得部211が、車両1の所定時間以降の情報である将来情報Infoftr(目的経路に沿った走行計画データD103)を取得し、将来横方向関連値算出部212が、その将来情報に数理処理を行い、車両1に将来的に発生する横方向の挙動の関連値である将来横方向関連値Lftr(横速度、横加速度、躍度のいずれか)を算出する。そして、目標ロール設定部213が、将来横方向関連値Lftrを入力とし、ある時間における車両1のロール状態の目標値である目標ロール状態値Pnorm(規範ロール角)を設定し、制御値算出部216が、実ロール取得部214で取得された、車両1に実際に発生する車両1のロール状態の値である実ロール状態値Psenc(実ロール角)と、目標ロール状態値Pnormと実ロール状態値Psencとの同時刻における差分δを入力とし、サスペンション5,5,8,8の制御指令値(電流I)を算出する。
ここで、将来横方向関連値算出部212により算出される将来横方向関連値Lftr(横加速度等)は、将来情報取得部211により取得される将来情報Infoftr(目標経路に沿った走行計画データD103)に基づき数理処理によって得られる情報であり、したがってノイズが重畳することはない。また、将来横方向関連値Lftrは時系列に算出されるため、サスペンション5,5,8,8の制御に必要な制御指令値(電流I)を算出するための時間的猶予を得ることができる。したがって、サスペンション制御のための遅れがなく滑らかなアンチロール制御を実現することができる。
なお、車両旋回時にかかる横加速度とその時間微分値である横加速度変化、つまり、躍度または躍度関連値を将来横方向関連値Lftrとして用いることで、加速度が大きい領域(タイヤ負荷が大きい状態)で車両1の軌道を不安定にしかねない加速度変化を低減し、より滑らかなアンチロール制御が可能である。また、車両1の乗り心地悪化の抑制や旋回安定性の確保を向上させる効果が期待できる。
なお、本実施形態では、将来情報取得部211が、目標経路の他に将来挙動を取得するために測距センサ32(LiADR等)を用いるものとして説明したが、センサを使用するためノイズ除去のための処理が必要になる。しかしながら、将来挙動が時間軸の経過で現在時点の挙動になるまで時間的な余裕があるため処理遅れは発生しない。
(サスペンション制御方法)
本実施形態のサスペンション制御方法は、車両1に用いられるサスペンション5,5,8,8を電子的に制御するサスペンション制御方法である。そして、たとえば、図6において、車両1の所定時間以降の情報である将来情報を取得する将来情報取得ステップ(S101)と、将来情報に数理処理を行い、車両1に将来的に発生する横方向の挙動の関連値である将来横方向関連値を算出する将来横方向関連値算出ステップ(S102)と、将来横方向関連値を入力とし、ある時間における車両1のロール状態の目標値である目標ロール状態値を設定する目標ロール設定ステップ(S103)と、車両1に実際に発生する車両のロール状態の値である実ロール状態値を取得する実ロール取得ステップ(S104)と、目標ロール状態値と実ロール状態値との同時刻における差分を入力とし、サスペンション5,5,8,8の制御指令値を算出する制御指令値算出ステップ(S105)と、を含む。
本実施形態のサスペンション制御方法によれば、将来横方向関連値算出ステップ(S102)において算出される将来横方向関連値は、将来情報取得ステップ(S101)で取得される将来情報(目標経路に沿った走行計画データD103)に基づき数理処理によって得られる情報であり、したがってノイズが重畳することはない。また、将来横方向関連値は時系列に算出されるため、サスペンション5,5,8,8の制御に必要な制御指令値(電流I)を算出するための時間的猶予を得ることができる。したがって、サスペンション制御のための遅れがなく滑らかなアンチロール制御を実現することができる。
[実施例]
ところで、従来から、減衰力を変更可能なシヨックアブソーバや捩じり剛性を変更できるスタビライザーを用いてサスペンション5,5,8,8の減衰特性またはばね特性を制御する、所謂、アクティブサスペンションが知られている。アクティブサスペンションを搭載した車両1においては、車両1の走行状態に応じてサスペンション5,5,8,8の硬さ、すなわち、サスペンション5,5,8,8の減衰特性、またはばね特性を変化させることにより、ノーズダイブやスクワットあるいはロール等、走行時の車両挙動を制御することができる。たとえば、旋回時に生じる横方向の加速度(横加速度)に応じてサスペンション5,5,8,8の減衰力、あるいはロールに対する剛性を変化させることにより、旋回時の車両1(車体)のロールを抑制できる。
制御値算出部216は、サスペンション5,5,8,8のアクチュエータ217の制御指令値(電流I)として、減衰特性指令値、ばね特性指令値のいずれか、あるいはその両方を出力することができることは上述した通りである。以降の説明では、前者を実施例1、後者を実施例2として説明する。
(実施例1)
図9は、実施例1の動作を模式的に示した図である。図9において、付番211(目標経路)は、図5に機能ブロック図で示した将来情報取得部、付番212(横加速度変換処理)は、図5に機能ブロック図で示した将来横方向関連値算出部、付番213(規範ロール角ゲイン)は、図5に機能ブロック図で示した目標ロール設定部、付番214(ロール角センサ)は、図5に機能ブロック図で示した実ロール取得部、付番215は、図5に機能ブロック図で示した比較部、付番216(制御ゲイン)は、図5に機能ブロック図で示した制御値算出部と同等である。また、付番217は、図5に機能ブロック図で示したアクチュエータ217と同等であり、ここでは、可変ショックアブソーバを有するアクティブサスアクチュエータとする。なお、ロール角度センサ214として示される実ロール取得部は、例えば、挙動センサ33(ロール角センサ16)により検出されるロール角をカルマンフィルタ等によって精度が向上したものを用いることとする。
図5を用いて説明したように、将来情報取得部211は、車両制御装置30により生成される目標経路に沿って生成される走行計画データD103を取得して将来横方向関連値算出部212へ出力する。将来横方向関連値算出部212は、走行計画データD103から横方向変位成分を二回微分した横加速度変換処理を行って得られる横加速度を将来横方向関連値Lftrとして算出し、目標ロール設定部213へ出力している。ここでは、将来横方向関連値Lftrとして横加速度を用いているが、横加速度に限らず、横方向変位成分を一回微分した横速度、または横加速度を1回以上微分して得られる躍度を算出して目標ロール設定部213へ出力してもよいことは上述した通りである。
目標ロール設定部213は、将来横方向関連値Lftr(横加速度)に基づき、ある時間における車両1の目標ロール状態値Pnorm(規範ロール角)を設定して比較部215の一入力として出力する。比較部215へは他に実ロール取得部214から実ロール状態値Psenc(実ロール角)が入力されている。比較部215は、目標ロール設定部213により設定された規範ロール角と、実ロール取得部214により取得される実ロール角との偏差(差分δ)を求めて制御値算出部216へ供給する。
そして、制御値算出部216は、比較部215から得られた規範ロール角と実ロール状態値Psenc(実ロール角)との偏差(差分δ)にPID制御における制御ゲインを適宜調整してアクチュエータ217(アクティブサスアクチュエータ)に供給する。アクティブサスアクチュエータは、たとえば、可変ショックアブソーバの荷重を縦軸にとり、可変ショックアブソーバのストローク速度を横軸にとったマップを参照することにより、ショックアブソーバに作用する荷重が求められ、ショックアブソーバを制御する減衰力制御指令値を取得することができる。
実施例1によれば、車両制御装置30から出力される、目標経路に沿った走行計画データD103に基づき算出される横加速度等から、目標とすべき車両のロール角である規範ロール角を算出し、規範ロール角と、実ロール角との偏差により、サスペンション5,5,8,8の減衰特性を変更して車体に発生するロールの状態を制御している。ここで、将来横方向関連値算出部212による横加速度の算出は、目標経路に沿った走行計画データに基づき数理処理によって得られる情報であるためノイズが重畳することはない。また、時系列に横加速度が算出されるため、サスペンション制御に必要な制御指令値を算出するための時間的猶予が得られる。したがって、サスペンション制御のための遅れがなく滑らかなアンチロール制御を実現することができる。
(実施例2)
図10は、実施例2の動作を模式的に示した図である。図10において、付番211(目標経路)は、図5に機能ブロック図で示した将来情報取得部、付番212(横加速度変換処理)は、図5に機能ブロック図で示した将来横方向関連値算出部、付番213(規範ロール角ゲイン)は、図5に機能ブロック図で示した目標ロール設定部、付番214(ロール角センサ)は、図5に機能ブロック図で示した実ロール取得部、付番215は、図5に機能ブロック図で示した比較部、付番216(制御ゲイン)は、図5に機能ブロック図で示した制御値算出部と同等である。なお、ロール角センサ214として示される実ロール取得部は、例えば、挙動センサ33(ロール角センサ16)により検出されるロール角をカルマンフィルタ等によって精度が向上したものを用いることとする。図10に示す実施例2において、図9に示す実施例1との差異は、付番217で示すアクティブサスアクチュエータにあり、ここでは、アクチュエータとして、捩じり剛性、すなわち車体のロールに対する剛性を高低に変更可能なスタビライザーを有するものとし、この場合、付番216(制御ゲイン)で示す制御値算出部216のみその機能を実現する処理内容が異なる。
すなわち、制御値算出部216は、比較部215から得られた規範ロール角と実ロール状態値Psenc(実ロール角)との偏差(差分δ)にPID制御における制御ゲインを適宜調整してアクチュエータ217(ここではスタビライザー)に供給する。制御値算出部216は、サスペンション5,5,8,8に作用させる力と減衰特性指令値とに基づき、たとえば、スタビライザーの荷重を縦軸に、可変ショックアブソーバのストロークを横軸にとったマップに基づいて各サスペンション5,5,8,8のスタビライザーに作用させる荷重を求め、スタビライザーのアクチュエータ217を制御するばね特性指令値を出力することができる。
実施例2によれば、車両制御装置30から出力される目標経路に沿って生成される走行計画データD103に基づき算出される横加速度情報等から、目標とすべき車両のロール角である規範車両ロール角を算出し、規範車両ロール角と、実ロール角との偏差により、スタビライザーの捩じり剛性を大小(高低)に変化させて制御することにより、ばね特性を変更できる。将来横方向関連値算出部212による横加速度の算出は、目標経路に沿った走行計画データに基づき数理処理によって得られる情報であるためノイズが重畳することはない。また、時系列に横加速度が算出されるため、サスペンション制御に必要な制御指令値を算出するための時間的猶予が得られる。したがって、サスペンション制御のための遅れがなく滑らかなアンチロール制御を実現することができる。
なお、実施例中、ある値を別の値に変換する機能を「ゲイン」という表現を用いた。この「変換」には、変換の前後で単位が異なり、あるいは単位を付与、または削除するものが含まれる場合がある、
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。
1・・・車両、20・・・車両制御ECU、21・・・サスペンションECU(サスペンション制御装置)、22・・・アクセルECU、23・・・ブレーキECU、24・・・ステアリングECU、30・・・車両制御装置、31・・・撮像部、32・・・測距センサ、33・・・挙動センサ、34・・・操作部、35・・・GPS受信機、36・・・地図データベース、37・・・ナビゲーション装置、38・・・表示部、39・・・CAN、211・・・将来情報取得部、212・・・将来横方向関連値算出部、213・・・目標ロール設定部、214・・・実ロール取得部、215・・・比較部、216・・・制御値算出部、217・・・アクチュエータ。

Claims (8)

  1. 車両に用いられるサスペンションを電子的に制御するサスペンション制御装置であって、
    前記車両の所定時間以降の情報である将来情報を取得する将来情報取得部と、
    前記将来情報に数理処理を行い、前記車両に将来的に発生する横方向の挙動の関連値である将来横方向関連値を算出する将来横方向関連値算出部と、
    前記将来横方向関連値を入力とし、前記車両のロール状態の目標値である目標ロール状態値を設定する目標ロール設定部と、
    前記車両に実際に発生する前記車両のロール状態の値である実ロール状態値を取得する実ロール取得部と、
    前記目標ロール状態値と前記実ロール状態値との差分を入力とし、前記サスペンションの制御指令値を算出する制御値算出部と、
    を有するサスペンション制御装置。
  2. 前記将来情報取得部は、
    前記車両の進路方向を撮影する撮像装置を含み、
    前記将来情報は、
    前記撮像装置が撮影した前記車両の将来の経路である将来経路である、
    請求項1に記載のサスペンション制御装置。
  3. 前記将来横方向関連値は、
    前記数理処理として前記将来経路の横方向変位成分を一回微分した値である前記車両の横方向の速度である横速度である、請求項1に記載のサスペンション制御装置。
  4. 前記将来横方向関連値は、
    前記数理処理として前記将来経路の横方向変位成分を二回微分した値である、前記車両の横方向の加速度である横加速度である、請求項1に記載のサスペンション制御装置。
  5. 前記将来横方向関連値は、前記数理処理として前記将来経路の横方向変位成分を三回または四回以上微分した値である、前記車両の横方向の躍度または躍度の一回若しくは複数回微分値である横躍度関連値である、請求項1に記載のサスペンション制御装置。
  6. 前記サスペンションは、
    減衰力を制御可能なサスペンションであり、
    前記制御値算出部は、
    電流に応じて前記減衰力を制御するアクチュエータへ供給する前記電流を前記制御指令値として算出する、請求項1~5のいずれか1項に記載のサスペンション制御装置。
  7. 前記サスペンションは、
    懸架ばねのばね力を制御可能なサスペンションであり、
    前記制御値算出部は、
    電流に応じて前記ばね力を制御するアクチュエータへ供給する前記電流を前記制御指令値として算出する、請求項1~5に記載のサスペンション制御装置。
  8. 車両に用いられるサスペンションを電子的に制御するサスペンション制御方法であって、
    前記車両の所定時間以降の情報である将来情報を取得する将来情報取得ステップと、
    前記将来情報に数理処理を行い、前記車両に将来的に発生する横方向の挙動の関連値である将来横方向関連値を算出する将来横方向関連値算出ステップと、
    前記将来横方向関連値を入力とし、前記車両のロール状態の目標値である目標ロール状態値を設定する目標ロール設定ステップと、
    前記車両に実際に発生する前記車両のロール状態の値である実ロール状態値を取得する実ロール取得ステップと、
    前記目標ロール状態値と前記実ロール状態値との差分を入力とし、前記サスペンションの制御指令値を算出する制御指令値算出ステップと、
    を含むサスペンション制御方法。
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