JP2024055349A - 海水淡水化システム及び海水淡水化方法 - Google Patents

海水淡水化システム及び海水淡水化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】海水温度が変動してもポンプを追加で必要とせず、装置を適切に冷却できかつ淡水を安定して製造可能な海水淡水化装置及び海水淡水化方法を提供とする。【解決手段】海水淡水化システムは、冷却水として海水を海水淡水化装置1に導入し、海水淡水化装置1から排出された使用済冷却水の一部を原料海水として海水淡水化装置1に供給して加熱し、原料海水の蒸発で発生した蒸気を凝縮して淡水とする。海水淡水化装置1は、冷却水を加熱する熱交換器2,6、温度検出器3、流量検出器5、流量制御バルブV1、流量制御バルブV2、流量制御バルブV3を備え、流量制御バルブV1は温度検出器3の冷却水の検出温度により支流ラインL70で冷却水に混合する熱交換器2,6で加熱された加熱冷却水の流量を調整し、流量制御バルブV2は流量検出器5の冷却水の検出流量により支流ラインL71で冷却水に混合する加熱冷却水の流量を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、海水から淡水を製造する海水淡水化システム及び海水淡水化方法に関する。
海から汲み上げた海水を蒸発させ、発生する蒸気を凝縮することにより、海水を淡水化することが従来から行われている。この種の海水淡水化装置として、例えば多段フラッシュ式(MSF)の海水淡水化装置、多重効用式(MED)の海水淡水化装置が知られている。
海水は、海から海水ポンプで汲み上げられると、海水淡水化装置の復水器に導入されることにより海水淡水化装置内で生成された蒸気との熱交換で加熱された後、装置外に排出される。装置外に排出された海水は、一部は海に放出され、一部は淡水化の原料海水として海水淡水化装置に供給される。海水淡水化装置に供給された原料海水は、加熱器で加熱され、蒸気を発生する。ここで、海水淡水化装置は、加熱器で原料海水に加えた熱量だけ、復水器において装置内で発生した蒸気を海水と熱交換させて海水に熱を放出しており、これにより、装置全体の熱的バランスが保たれている。
海水は、季節、地域により海水温度が大きく変動する。海水温度が低い場合に、海水淡水化装置の復水器に導入する海水(以下、「冷却水」という。)の流量が多いと装置を過剰に冷却することになるため、冷却水の流量を減らす必要がある。しかし、冷却水の流量を減らすと、その後、海水淡水化装置に供給する原料海水(冷却水の一部)の流量を賄えなくなる。さらに、原料海水の温度が低いと、原料海水の蒸発のために加熱器に供給される加熱量に対して原料海水の温度が低すぎて、原料海水を効率よく蒸発できずに装置の造水効率が低下するおそれがある。
そこで、海水淡水化装置の復水器に導入する冷却水の温度を調整することが行われている(例えば特許文献1を参照)。特許文献1では、復水器で加熱された後に海水淡水化装置から排出される冷却水(以下、「使用済冷却水」という。)の一部を循環ポンプにより冷却水に混合して冷却水の温度を調整している。
実開昭56-34598号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、使用済冷却水の一部を冷却水に強制的に循環させるために循環ポンプが必要となり、装置の省エネ及び省スペース化にそぐわない。
さらに、海水温度が高い場合に、海水温度が低い場合と同じように、使用済冷却水の一部を冷却水に混合させると、冷却水の温度はさらに高くなる。ここで、海水淡水化装置の復水器に導入する冷却水の温度が高くなると、装置の冷却のために多量の冷却水が必要となるが、地域によっては海水を汲み上げる取水量に制限が設けられている場合もある。この場合には、海水を多量に使用することができず、特定の限られた流量の冷却水で装置を冷却する必要がある。
本発明は、上記課題を解決することに着目してなされたものであり、地域や季節によって海水温度が変動しても、ポンプを追加で必要とせず、海水温度の変動に対応して装置を適切に冷却できかつ装置において淡水を安定して製造可能な海水淡水化装置及び海水淡水化方法の提供を目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の項1に記載の海水淡水化システムを主題とする。
項1.原料海水の蒸発により発生する蒸気を凝縮して淡水を製造する海水淡水化装置と、
前記海水淡水化装置に該装置の冷却水として海水を導入し、かつ、前記海水淡水化装置を冷却後の使用済冷却水を前記海水淡水化装置から排出するための海水供給ラインと、
前記海水淡水化装置から排出された前記使用済冷却水の一部を前記原料海水として前記海水淡水化装置に供給するための海水補給ラインと、
前記淡水を前記海水淡水化装置から排出するための淡水排出ラインと、
前記蒸発により濃度が上昇した前記原料海水のブラインを前記海水淡水化装置から排出するためのブライン排出ラインと、
前記淡水排出ライン及び前記ブライン排出ラインの少なくとも一方に設けられ、前記海水供給ラインを流れる前記冷却水の一部を加熱する少なくとも一つの熱交換器と、
前記海水供給ラインを流れる前記冷却水の一部を前記熱交換器に供給するための海水分岐ラインと、
前記海水供給ラインを流れる前記冷却水に前記熱交換器で加熱後の加熱冷却水を混合するための第一支流ライン及び前記海水供給ラインを流れる前記使用済冷却水に前記加熱冷却水を混合するための第二支流ラインを有する海水予熱ラインと、
前記海水供給ラインの前記第一支流ラインが接続される位置よりも上流側において前記冷却水の温度を検出するための温度検出器と、
前記海水分岐ラインを流れる前記冷却水の流量を検出するための流量検出器と、
前記第一支流ラインに設けられる第一流量制御バルブと、
前記第二支流ラインに設けられる第二流量制御バルブと、
を備え
前記第一流量制御バルブは、前記温度検出器で検出される前記海水供給ラインの前記冷却水の温度に応じて開閉及び開度が制御され、前記第一支流ラインにより前記海水供給ラインを流れる前記冷却水に混合する前記加熱冷却水の流量を調整するように構成され、
前記第二流量制御バルブは、前記流量検出器で検出される前記海水分岐ラインの前記冷却水の流量に応じて開閉及び開度が制御され、前記第二支流ラインにより前記海水供給ラインを流れる前記使用済冷却水に混合する前記加熱冷却水の流量を調整するように構成されている、海水淡水化システム。
また本発明の海水淡水化システムは、上記項1に記載の海水淡水化システムの好ましい態様として、以下の項2に記載の海水淡水化システムを包含する。
項2.前記温度検出器で検出される前記海水供給ラインの前記冷却水の温度が予め設定された温度領域よりも低い温度のとき、前記第一流量制御バルブは所定の開度で開きかつ前記第二流量制御バルブは閉じる又は所定の開度で開くように制御される、項1に記載の海水淡水化システム。
また本発明の海水淡水化システムは、上記項1及び項2に記載の海水淡水化システムの好ましい態様として、以下の項3に記載の海水淡水化システムを包含する。
項3.前記温度検出器で検出される前記海水供給ラインの前記冷却水の温度が予め設定された温度領域よりも高い温度のとき、前記第一流量制御バルブは閉じかつ前記第二流量制御バルブは所定の開度で開くように制御される、項1又は項2に記載の海水淡水化システム。
また本発明の海水淡水化システムは、上記項1から項3に記載の海水淡水化システムの好ましい態様として、以下の項4に記載の海水淡水化システムを包含する。
項4.前記温度検出器で検出される前記海水供給ラインの前記冷却水の温度が予め設定された温度領域内の温度のとき、前記第一流量制御バルブは所定の開度で開きかつ前記第二流量制御バルブは所定の開度で開くように制御される、項1から項3のいずれか一項に記載の海水淡水化システム。
また本発明の海水淡水化システムは、上記項1から項4に記載の海水淡水化システムの好ましい態様として、以下の項5に記載の海水淡水化システムを包含する。
項5.前記海水供給ラインは、前記海水分岐ラインが接続される位置よりも下流側でありかつ前記第一支流ラインが接続される位置よりも上流側に差圧調整バルブが設けられている、項1から項4のいずれか一項に記載の海水淡水化システム。
また本発明の海水淡水化システムは、上記項1から項5に記載の海水淡水化システムの好ましい態様として、以下の項6に記載の海水淡水化システムを包含する。
項6.少なくとも前記淡水排出ラインに前記熱交換器が設けられ、前記淡水排出ラインを流れる前記淡水が前記熱交換器において冷却される、項1から項5のいずれか一項に記載の海水淡水化システム。
また本発明の海水淡水化システムは、上記項1から項6に記載の海水淡水化システムの好ましい態様として、以下の項7に記載の海水淡水化システムを包含する。
項7.前記海水淡水化装置は、前記原料海水を蒸気によって加熱する加熱器を備え、
該海水淡水化システムは、
前記加熱器において前記蒸気の凝縮により生成される復水を前記海水淡水化装置から排出するための復水排出ラインと、
前記復水排出ラインに設けられ、前記海水供給ラインを流れる前記冷却水の一部を加熱する他の熱交換器と、
をさらに備え、
前記海水分岐ラインは、前記海水供給ラインを流れる前記冷却水の一部を前記他の熱交換器に供給するように構成されており、
前記海水予熱ラインは、前記他の熱交換器で加熱後の加熱冷却水を前記第一支流ラインにより前記海水供給ラインを流れる前記冷却水に混合しかつ前記加熱冷却水を前記第二支流ラインにより前記海水供給ラインを流れる前記使用済冷却水に混合するに構成されており、
前記復水排出ラインを流れる前記復水が前記他の熱交換器において冷却される、項1から項6のいずれか一項に記載の海水淡水化システム。
また本発明の海水淡水化システムは、上記項1から項7に記載の海水淡水化システムの好ましい態様として、以下の項8に記載の海水淡水化システムを包含する。
項8.前記海水淡水化装置が多重効用式又は多段フラッシュ式の海水淡水化装置である、項1から項7のいずれか一項に記載の海水淡水化システム。
また、本発明は、上記課題を解決するため、以下の項9に記載の海水淡水化方法を主題とする。
項9.海水淡水化装置を冷却するために海水を前記海水淡水化装置に導入し、前記海水淡水化装置から排出される使用済冷却水の一部を原料海水として前記海水淡水化装置に供給するとともに前記使用済冷却水の残部を系外に排水し、前記海水淡水化装置において前記原料海水の蒸発により発生する蒸気を凝縮して淡水を製造する海水淡水化方法であって、
前記海水淡水化装置に供給される前記冷却水の温度を検出する温度検出過程と、
前記海水淡水化装置に供給される前記冷却水の一部を、前記海水淡水化装置から排出された前記淡水及び前記海水淡水化装置から排出された前記蒸発により濃度が上昇した前記原料海水のブラインの少なくとも一方との熱交換により加熱する冷却水加熱過程と、
前記温度検出過程で検出された冷却水温度が予め設定された温度領域よりも低い温度のとき、前記熱冷却水加熱過程で加熱された加熱冷却水の少なくとも一部を前記海水淡水化装置に導入される前記冷却水に混合し、前記冷却水温度が予め設定された温度領域よりも高い温度のとき、前記加熱冷却水を前記系外に排水される前記使用済冷却水に混合し、前記冷却水温度が予め設定された温度領域内の温度のとき、前記加熱冷却水の一部を前記海水淡水化装置に導入される前記冷却水に混合するとともに前記加熱冷却水の残部を前記系外に排水される前記使用済冷却水に混合する海水予熱過程工程と、
を含む、海水淡水化方法。
また本発明の海水淡水化方法は、上記項9に記載の海水淡水化方法の好ましい態様として、以下の項10に記載の海水淡水化システムを包含する。
項10.少なくとも前記淡水は、前記海水淡水化装置に導入される前記冷却水の一部と前記熱交換が行われ、前記熱交換により冷却される、項9に記載の海水淡水化方法。
本発明によれば、地域や季節によって海水温度が変動しても、ポンプを追加で必要とせず、海水温度に応じてバルブを切り換えるだけで、海水温度の変動に対応して淡水を安定して製造することができる。
一実施形態の海水淡水化システムの概略構成図である。 海水温度が低い場合の冷却水の流れを示す水淡水化システムの概略構成図である。 海水温度が高い場合の冷却水の流れを示す水淡水化システムの概略構成図である。 海水温度が中間の場合の冷却水の流れを示す水淡水化システムの概略構成図である。 図1の海水淡水化システムの一変形例を示す概略構成図である。 図1の海水淡水化システムの他の一変形例を示す概略構成図である。 図1の海水淡水化システムの他の一変形例を示す概略構成図である。 他の実施形態の海水淡水化システムの概略構成図である。 図8の海水淡水化システムの一変形例を示す概略構成図である。 図8の海水淡水化システムの他の一変形例を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。本発明の海水淡水化システム及び海水淡水化方法は、船舶や陸上において海水から淡水を製造する技術に関する。
図1は、本発明の一実施形態に係る海水淡水化システム100の概略構成図である。本実施形態の海水淡水化システム100は、海水淡水化装置1と、海水導入ラインL1及び海水排出ラインL2を含む海水供給ラインL0と、海水補給ラインL3と、淡水排出ラインL4と、ブライン排出ラインL5と、淡水排出ラインL4及びブライン排出ラインL5の少なくとも一方に設けられた熱交換器2と、海水分岐ラインL6と、海水予熱ラインL7と、海水導入ラインL1に設けられた第一温度検出器3と、海水排出ラインL2に設けられた第二温度検出器4と、海水分岐ラインL6に設けられた流量検出器5と、海水予熱ラインL7の第一支流ラインL70に設けられた第一流量制御バルブV1と、海水予熱ラインL7の第二支流ラインL71に設けられた第二流量制御バルブV2と、海水排出ラインL2に設けられた第三流量制御バルブV3と、を少なくとも備える。
海水淡水化装置1は、原料海水の蒸発により発生する蒸気を凝縮して淡水を製造する。海水供給ラインL0は、海水を冷却水として海水淡水化装置1に供給するためのものであり、海水導入ラインL1で冷却水を海水淡水化装置1まで搬送し、海水排出ラインL2で海水淡水化装置1を冷却した後の使用済冷却水を海水淡水化装置1から系外に搬送する。海水補給ラインL3は、海水排出ラインL2を流れる使用済冷却水の一部を原料海水として海水淡水化装置1に搬送する。淡水排出ラインL4は、海水淡水化装置1で製造された淡水を海水淡水化装置1から系外に搬送する。ブライン排出ラインL5は、蒸発により濃度が上昇した原料海水のブライン(濃縮海水)を海水淡水化装置1から系外に搬送する。海水分岐ラインL6は、海水導入ラインL1を流れる冷却水の一部を熱交換器2に搬送する。海水予熱ラインL7は、熱交換器2で加熱された後の加熱冷却水を海水導入ラインL1及び/又は海水排出ラインL2に搬送する。
また、本実施形態の海水淡水化システム100は、海水導入ラインL1に設けられた差圧調整バルブV6をさらに備える。また、本実施形態の海水淡水化システム100は、復水排出ラインL8と、復水排出ラインL8に設けられた熱交換器6と、をさらに備える。
以下、本実施形態の海水淡水化システム100の複数の構成要素について、構成要素ごとに説明する。
海水淡水化装置1は、原料海水を加熱し、蒸気を発生させた後、気液分離し、気液分離後の蒸気を凝縮することによって淡水を製造する。海水淡水化装置1は、例えば多重効用式(MED)の海水淡水化装置、多段フラッシュ式(MSF)の海水淡水化装置を好適に挙げることができる。ただし、上述のようにして原料海水から淡水を製造するものであれば海水淡水化装置1の種類は特にこれらに限定されず、海水淡水化装置1は例えば単効用式の海水淡水化装置であってもよい。海水淡水化装置1は、蒸発器10及び復水器11を少なくとも備える。
蒸発器10は、原料海水を加熱し、蒸気を発生させる。蒸発器10は、例えば加熱器12により原料海水を加熱して蒸気を発生させるように構成することができる。加熱器12は、例えば水平伝熱管式や垂直伝熱管式などの熱交換器で構成され、海水淡水化装置1の外部から熱源供給ラインL9を通って供給される高温蒸気や高温水などの加熱用流体と原料海水との熱交換を行うことで、原料海水を加熱する。この際、加熱用流体は冷却され、加熱用流体が高温蒸気である場合は、高温蒸気の少なくとも一部が凝縮して復水が生成される。熱源供給ラインL9に設けられる第四流量制御バルブV4は、熱源供給ラインL9を流れる加熱用流体の流量、言い換えれば加熱器12における加熱量を調整する。加熱器12における加熱量により海水淡水化装置1で製造される淡水の水量が制御される。第四流量制御バルブV4は、図示しない制御装置により開閉及び開度が制御される。制御装置は、汎用のコンピュータで構成してもよいし、制御盤などの専用のコンピュータで構成してもよい。
多重効用(MED)式の海水淡水化装置では、蒸発器10は複数段の蒸発室(図示は省略)を備え、最初の段の蒸発室では加熱器12に海水淡水化装置1の外部から加熱用流体が供給されることにより原料海水が加熱され、蒸気が発生する。二段目以降の蒸発室では加熱器12にそれぞれ前段の蒸発室内で発生した蒸気が供給されることにより原料海水が加熱され、蒸気が発生する。
又は、蒸発器10は、例えば加熱器12で原料海水を加熱し、加熱後の原料海水を減圧された蒸発器10内でフラッシュ蒸発させることで、蒸気を発生させるように構成することができる。加熱器12は、例えば熱交換器で構成され、海水淡水化装置1の外部から熱源供給ラインL9を通って供給される高温蒸気や高温水などの加熱用流体との熱交換により原料海水を加熱する。
多段フラッシュ(MSF)式の海水淡水化装置では、蒸発器10は、複数段の蒸発室(図示せず)を備え、加熱器12により加熱された原料海水は、最初の段の蒸発室から温度を下げながら後段の蒸発室に流入する。各蒸発室内は順次減圧されるよう設計されており、二段目以降の蒸発室においても次々に原料海水のフラッシュ蒸発が行われ、蒸気が発生する。
復水器11は、原料海水の加熱により発生した蒸気を凝縮して淡水を製造する。また、復水器11は、海水淡水化装置1において、原料海水の加熱のために原料海水に加えられた熱量だけ熱を装置外に排出することで装置の熱的バランスを保つ部分である。復水器11は、例えば熱交換器で構成される。復水器11は、海水導入ラインL1により冷却水が導入され、冷却水が復水器11を通過する際に蒸気との熱交換により蒸気の凝縮潜熱を冷却水に放出する。凝縮潜熱が放出されて昇温した冷却水、つまり使用済冷却水は海水排出ラインL2により装置外に排出される。装置外に排出された使用済冷却水の一部は、原料海水として海水補給ラインL3により再び海水淡水化装置1に供給される。
復水器11は、多重効用(MED)式の海水淡水化装置では、蒸発器10の最後の段の蒸発室で発生した蒸気を凝縮して淡水を製造する部分である。なお、最後の段の蒸発室以外の各蒸発室においては、発生した蒸気がそれぞれ後段の蒸発室に供給され、後段の蒸発室で原料海水の加熱に供される際に凝縮し、これにより淡水が製造される。各蒸発室で製造された淡水は、復水器11で製造された淡水とともに回収され、装置外に排出される。
復水器11は、多段フラッシュ(MSF)式の海水淡水化装置では、熱放出部とされる蒸発室で発生した蒸気を凝縮して淡水を製造する部分である。なお、熱放出部以外の各蒸発室(熱回収部とされる蒸発室)においては、原料海水が加熱器12で加熱される前に、各蒸発室内の凝縮器を順次通過して各蒸発室で発生した蒸気を凝縮することで淡水が製造される。各蒸発室で製造された淡水は、復水器11で製造された淡水とともに回収され、装置外に排出される。なお、原料海水は、熱回収部の各蒸発室内の凝縮器を順次通過する際に凝縮潜熱を回収することで予熱される。
海水供給ラインL0は、例えば海水ポンプP1により海から汲み上げた海水(冷却水)を、海水淡水化装置1まで搬送して復水器11を通過させ、復水器11を通過した使用済冷却水を、海水淡水化装置1から排出して系外まで搬送する管路である。海水導入ラインL1が冷却水を海水淡水化装置1まで搬送する部分であり、海水排出ラインL2が使用済冷却水を海水淡水化装置1から系外まで搬送する部分である。
海水補給ラインL3は、海水排出ラインL2から分岐し、かつ、海水淡水化装置1の復水器11から排出された使用済冷却水の一部を原料海水として海水淡水化装置1まで搬送する管路である。なお、海水補給ラインL3は、その途中で必要に応じて加熱器12を通過したり、上述した凝縮器を通過する。海水補給ラインL3に設けられる第五流量制御バルブV5は、海水補給ラインL3を流れる原料海水の流量、言い換えれば海水淡水化装置1に対する適切な原料海水の供給量を調整する。第五流量制御バルブV5は、図示しない制御装置により開閉及び開度が制御される。
淡水排出ラインL4は、海水淡水化装置1で製造された淡水を、淡水ポンプP2の駆動により海水淡水化装置1から系外まで搬送する管路である。
ブライン排出ラインL5は、海水淡水化装置1において原料海水の蒸発により生成されるブラインを、ブラインポンプP3の駆動により海水淡水化装置1から系外まで搬送する管路である。
復水排出ラインL8は、海水淡水化装置1において生成される復水を、復水ポンプP4の駆動により海水淡水化装置1から系外まで搬送する管路である。海水淡水化装置1において外部から供給される高温蒸気を用いて原料海水を加熱した際に、高温蒸気の凝縮により復水が生成される。この復水を海水淡水化装置1で製造される淡水と別個に回収する必要がある場合に、復水を海水淡水化装置1から淡水排出ラインL4とは別の復水排出ラインL8により系外に排水する。
海水分岐ラインL6は、海水導入ラインL1から分岐し、かつ、淡水排出ラインL4及び/又はブライン排出ラインL5に設けられた熱交換器2に海水導入ラインL1を流れる冷却水の一部を供給する管路である。本実施形態では、淡水排出ラインL4に熱交換器2(以下、「第一熱交換器2A」という。)が設けられるとともに、ブライン排出ラインL5に他の熱交換器2(以下、「第二熱交換器2B」という。)が設けられている。海水分岐ラインL6は、第一熱交換2A及び第二熱交換器2Bのそれぞれに冷却水の一部を供給できるように、下流側が二つの支流ラインL60,L61に分かれている。一方の支流ラインL60が第一熱交換器2Aに、他方の支流ラインL61が第二熱交換器2Bに、それぞれ冷却水の一部を供給する。
また、本実施形態では、第一熱交換2A及び第二熱交換器2Bとは別の他の熱交換器6(以下、「第三熱交換器6」という。)が復水排出ラインL8に設けられている。海水分岐ラインL6は、合計三つの熱交換器2A,2B,6に海水導入ラインL1を流れる冷却水の一部をそれぞれ供給できるように、下流側が三つに分かれていて、三つ目の支流ラインL62が第三熱交換器6に冷却水の一部を供給する。
海水予熱ラインL7は、淡水排出ラインL4及び/又はブライン排出ラインL5に設けられた熱交換器2で加熱された冷却水、言い換えれば加熱冷却水を海水導入ラインL1及び海水排出ラインL2に供給する。本実施形態では、淡水排出ラインL4に第一熱交換器2Aが設けられるとともに、ブライン排出ラインL5に第二熱交換器2Bが設けられているので、海水予熱ラインL7は、二つの熱交換器2A,2Bから排出される加熱冷却水を海水導入ラインL1及び海水排出ラインL2に供給する。また、本実施形態では、復水排出ラインL8に第三熱交換器6が設けられているため、海水予熱ラインL7は、第三熱交換器6から排出される加熱冷却水についても海水導入ラインL1及び海水排出ラインL2に供給する。
海水予熱ラインL7の下流側は、加熱冷却水を海水導入ラインL1に戻す第一支流ラインL70及び加熱冷却水を海水排出ラインL2に送る第二支流ラインL71の二つに分かれている。第一支流ラインL70を流れる加熱冷却水は、海水導入ラインL1を流れる冷却水に混合されることで、冷却水の温度を上げる。第二支流ラインL7を流れる加熱冷却水は、海水排出ラインL2を流れる使用済冷却水に混合されることで、使用済冷却水とともに系外に排水される。
第一熱交換器2Aは、海水導入ラインL1を流れる冷却水の一部が海水分岐ラインL6の第一支流ラインL60を介して供給され、淡水排出ラインL4を流れる淡水との間で熱交換を行う。これにより、第一熱交換器2Aは、冷却水を加熱して冷却水の温度を上げる。加熱により昇温した加熱冷却水は、第一熱交換器2Aから排出され、海水予熱ラインL7を介して海水導入ラインL1に戻される及び/又は海水排出ラインL2に送られる。また、第一熱交換器2Aは、淡水排出ラインL4を流れる淡水を冷却することで、淡水の温度を下げる。
第二熱交換器2Bは、海水導入ラインL1を流れる冷却水の一部が海水分岐ラインL6の第二支流ラインL61を介して供給され、ブライン排出ラインL5を流れるブライン(濃縮海水)との間で熱交換を行う。これにより、第二熱交換器2Bは、冷却水を加熱して冷却水の温度を上げる。加熱により昇温した加熱冷却水は、第二熱交換器2Bから排出され、海水予熱ラインL7を介して海水導入ラインL1に戻される及び/又は海水排出ラインL2に送られる。
第三熱交換器6は、海水導入ラインL1を流れる冷却水の一部が海水分岐ラインL6の第三支流ラインL62を介して供給され、復水排出ラインL8を流れる復水との間で熱交換を行う。これにより、第三熱交換器6は、冷却水を加熱して冷却水の温度を上げる。加熱により昇温した加熱冷却水は、第三熱交換器6から排出され、海水予熱ラインL7を介して海水導入ラインL1に戻される及び/又は海水排出ラインL2に送られる。また、第三熱交換器6は、復水排出ラインL8を流れる復水を冷却することで、復水の温度を下げる。
第一温度検出器3は、海水導入ラインL1において、海水予熱ラインL7の第一支流ラインL70が接続される位置よりも上流側に設けられる。第一温度検出器3は、海水淡水化装置1の復水器11に導入するための冷却水として海から汲み上げられた海水の温度、言い換えれば、海水導入ラインL1において加熱冷却水が混合される前の冷却水の温度を検出する。第一温度検出器3により検出される冷却水の温度は、図示しない制御装置により監視される。
第二温度検出器4は、海水排出ラインL2において、海水予熱ラインL7の第二支流ラインL71が接続される位置よりも上流側に設けられる。第二温度検出器4は、海水淡水化装置1の復水器11から排出される使用済冷却水の温度、言い換えれば、海水補給ラインL3を介して海水淡水化装置1に供給される原料海水の温度を検出する。第二温度検出器4により検出される使用済冷却水の温度は、図示しない制御装置により監視される。
流量検出器5は、海水導入ラインL1から海水分岐ラインL6を流れて熱交換器2A,2B,6に供給される冷却水の流量を検出する。流量検出器5により検出される海水分岐ラインL6の冷却水の流量は、図示しない制御装置により監視される。
第一流量調整バルブV1は、三つの熱交換器2A,2B,6から排出された加熱冷却水のうち、海水予熱ラインL7の第一支流ラインL70を流れて海水導入ラインL1に戻される加熱冷却水の流量を調整する。海水導入ラインL1に戻されて海水導入ラインL1の冷却水に混合される加熱冷却水の流量により、海水導入ラインL1により海水淡水化装置1の復水器11に供給される冷却水の温度が制御される。
第一流量調整バルブV1は、第一温度検出器3の検出結果によって開閉及び開度が制御される。第一温度検出器3は、海水導入ラインL1において加熱冷却水が混合される前の冷却水の温度、すなわち、海から汲み上げた海水の温度を検出する。第一温度検出器3は、検出した冷却水の温度に応じて第一流量調整バルブV1の開閉及び開度を制御し、第一支流ラインL70を流れる加熱冷却水の流量を増減することで、冷却水の温度に応じた流量の加熱冷却水を冷却水に混合する。これにより、所望の温度の冷却水を海水導入ラインL1から海水淡水化装置1の復水器11に供給することができる。第一流量調整バルブV1の開閉及び開度の制御は、第一温度検出器3が行ってもよいし、第一温度検出器3の検出結果を取得した図示しない制御装置が行ってもよい。
第二流量調整バルブV2は、熱交換器2A,2B,6から排出された加熱冷却水のうち、海水予熱ラインL7の第二支流ラインL71を流れて海水排出ラインL2に送られる加熱冷却水の流量を調整する。熱交換器2A,2B,6の出口側では、第一流量調整バルブV1により海水予熱ラインL7の第一支流ラインL70を流れて海水導入ラインL1に戻される加熱冷却水の流量が決められる。そのため、海水予熱ラインL7の第二支流ラインL71により海水排出ラインL2に送られることで系外に排水される加熱冷却水の流量により、熱交換器2A,2B,6の入口側において、海水導入ラインL1から海水分岐ラインL6を流れて熱交換器2A,2B,6に供給される冷却水の流量が制御される。
第二流量調整バルブV2は、流量検出器5の検出結果によって開閉及び開度が制御される。流量検出器5は、海水導入ラインL1から海水分岐ラインL6を流れて熱交換器2A,2B,6に供給される冷却水の流量を検出する。流量検出器5は、検出した冷却水の流量に応じて第二流量調整バルブV2の開閉及び開度を制御し、第二支流ラインL71を流れる加熱冷却水の流量を増減することで、所望の流量の冷却水を海水導入ラインL1から海水分岐ラインL6を介して熱交換器2A,2B,6に供給することができる。第二流量調整バルブV2の開閉及び開度の制御は、流量検出器5が行ってもよいし、流量検出器5の検出結果を取得した図示しない制御装置が行ってもよい。
第三流量調整バルブV3は、海水排出ラインL2において、海水予熱ラインL7の第二支流ラインL71が接続される位置よりも上流側に設けられる。第三流量制御バルブV3は、海水淡水化装置1の復水器11から排出される使用済冷却水の流量、言い換えれば復水器11を通る冷却水の流量を調整する。復水器11を通る冷却水の流量により、復水器11から排出される使用済冷却水の温度、言い換えれば復水器11に供給された冷却水の出口温度が制御され、海水淡水化装置1の全体の熱的バランスが調整される。また、海水補給ラインL3を介して海水淡水化装置1に供給される原料海水の温度が制御され、海水淡水化装置1で製造される淡水の水量が制御される。
第三流量調整バルブV3は、第二温度検出器4の検出結果によって開閉及び開度が制御される。第二温度検出器4は、海水淡水化装置1の復水器11から排出される使用済冷却水の温度を検出する。第二温度検出器4は、検出した使用済冷却水の温度に応じて第三流量調整バルブV3の開閉及び開度を制御し、復水器11を通る冷却水の流量を増減する。これにより、海水淡水化装置1を適切に冷却することができる。第三流量調整バルブV3の開閉及び開度の制御は、第二温度検出器4が行ってもよいし、第二温度検出器4の検出結果を取得した図示しない制御装置が行ってもよい。
差圧調整バルブV6は、海水導入ラインL1において、海水分岐ラインL6が接続される位置と海水予熱ラインL7の第一支流ラインL70が接続される位置との間に設けられる。
海水導入ラインL1と海水予熱ラインL7の第一支流ラインL70との接続位置において、冷却水に混合される加熱冷却水は、熱交換器2A,2B,6を通過して第一支流ラインL70を流れているため、海水導入ラインL1を流れる冷却水よりも圧力が低い。これにより、第一支流ラインL70の加熱冷却水が海水導入ラインL1の冷却水に混合されにくくなるおそれがある。
差圧調整バルブV6は、差圧検出器7により開閉が制御されている。差圧検出器7は、海水導入ラインL1における差圧調整バルブV6の入口圧力と出口圧力の差圧を検出し、この検出結果によって差圧調整バルブV6の開度を制御し、前記入口圧力と前記出口圧力とが所定の差圧となるように調整する。これにより、第一支流ラインL70の加熱冷却水を海水導入ラインL1の冷却水にスムーズに混合することができる。
次に、本実施形態の海水淡水化システム100における海水淡水化方法について説明する。第五流量調整バルブV5の開度を調整し、海水淡水化装置1に海水補給ラインL3により所定流量の原料海水を供給する。海水淡水化装置1において、供給される原料海水を加熱し、原料海水の蒸発により蒸気を発生させる。この発生した蒸気を凝縮することで淡水を製造する。海水淡水化装置1で製造された淡水は、淡水排出ラインL4により装置外に排出する。また、海水淡水化装置1において蒸発により濃度が上昇した原料海水のブラインは、ブライン排出ラインL5により装置外に排出する。また、海水淡水化装置1において生成された復水は、復水排出ラインL8により装置外に排出する。
海水から淡水の製造時、海水淡水化装置1には原料海水の蒸発のための熱が加えられている。そのため、装置全体の熱的バランスを調整するために、冷却水を海水淡水化装置1に別途導入する。具体的には、装置内で発生した蒸気を凝縮する復水器11に海水導入ラインL1により冷却水を導入し、復水器11において冷却水と蒸気とを熱交換することで、蒸気の凝縮潜熱を冷却水に放出させる。そして、凝縮潜熱が放出されて昇温した冷却水である使用済冷却水を、海水排出ラインL2により装置外に排出する。
上述した海水淡水化方法において、海水淡水化装置1に導入される冷却水は、例えば海から汲み上げられた海水が用いられる。海水は、季節、地域により海水温度が大きく変動し、例えば-1℃から40℃までの間で変動する。
ここで、海水温度が低いと、冷却水としては海水が冷たすぎて、海水淡水化装置1に対する冷却水の導入量が多いと装置を過剰に冷却するおそれがある。これに対して冷却水の導入量を減らすと、造水のために海水淡水化装置1に供給する原料海水(使用済冷却水の一部)の流量を賄えなくなるうえ、原料海水の温度が低いと、海水淡水化装置1において原料海水の蒸発のために供給される加熱量に対して原料海水の温度が低すぎて、原料海水を効率よく蒸発できず、装置の造水効率が低下するおそれがある。
そのため、本実施形態では、海水導入ラインL1から海水淡水化装置1に導入される冷却水の温度が予め設定された温度領域内にあるかどうかを、海水導入ラインL1の第一温度検出器3による検出温度に基づき判定する。予め設定された温度領域は、装置の冷却に適切な冷却水の温度領域であり、特に限定されないが、例えば15℃から28℃である。
そして、第一温度検出器3で検出された冷却水の温度が上述した予め設定された温度領域よりも低い温度のとき、冷却水の温度を上げる必要がある。よって、図2に示すように、第一流量調整バルブV1を開き、海水導入ラインL1の冷却水の一部を海水分岐ラインL6から熱交換器2A,2B,6に供給し、冷却水を加熱するとともに、淡水排出ラインL5を流れる淡水や復水排出ラインL8を流れる復水を冷却する。この熱交換器2A,2B,6で加熱された加熱冷却水を海水予熱ラインL7の第一支流ラインL70より海水導入ラインL1の冷却水に混合することで、冷却水の温度を上げる。このとき、第一流量調整バルブV1の開度を調整することで、海水導入ラインL1の冷却水を上述した予め設定された温度領域内の温度まで上げるために必要な流量の冷却加熱水を冷却水に混合する。
これにより、装置の冷却に適切な温度の冷却水をその導入量を減らすことなく海水淡水化装置1に導入できるため、造水のために海水淡水化装置1に供給する原料海水(使用済冷却水の一部)の流量を十分に確保できる。そのうえ、原料海水の温度が下がりすぎないため、海水淡水化装置1において原料海水を効率よく蒸発することができ、装置の造水効率が低下するのを抑制できる。
また、海水分岐ラインL6の流量検出器5による検出流量に基づいて、第二流量調整バルブV2の開閉あるいは開度を調整し、海水分岐ラインL6から熱交換器2A,2B,6に所定流量の冷却水が供給されるようにする。ここでの所定流量とは、熱交換器2A,6において淡水排出ラインL5を流れる淡水や復水排出ラインL8を流れる復水を一定温度以下、例えば40℃以下まで冷却するために必要な冷却水の流量である。淡水や復水は海水淡水化装置1から排出されるときの温度が高いため、高温のままでは好適に使用することができないが、熱交換器2A,6により一定温度以下(例えば40℃以下)まで温度を下げることで、好適に使用することができる。
なお、図2では、第二流量調整バルブV2は閉じられているが、条件によっては所定の開度で開ける場合もある。
一方で、第一温度検出器3で検出された冷却水の温度が上述した予め設定された温度領域よりも高い温度のときは、冷却水の温度を上げる必要がない。よって、図3に示すように、第一流量調整バルブV1を閉じ、第二流量調整バルブV2を開いて、海水導入ラインL1の冷却水の一部を海水分岐ラインL6から熱交換器2A,2B,6に供給して冷却水を加熱するとともに、淡水排出ラインL5を流れる淡水や復水排出ラインL8を流れる復水を冷却する。そして、熱交換器2A,2B,6で加熱された加熱冷却水を海水予熱ラインL7の第二支流ラインL71より海水排出ラインL2の使用済冷却水に混合することで、使用済冷却水とともに加熱冷却水を系外に排水する。このとき、海水分岐ラインL6の流量検出器5による検出流量に基づいて、第二流量調整バルブV2の開度を調整することで、海水分岐ラインL6から熱交換器2A,2B,6に上述した所定流量の冷却水が供給されるようにして、熱交換器2A,6において淡水排出ラインL5を流れる淡水や復水排出ラインL8を流れる復水を一定温度以下、例えば40℃以下まで冷却する。
これにより、海水導入ラインL1の冷却水には加熱冷却水が混合されないため、冷却水はその温度を上げることなく海水淡水化装置1に導入される。よって、海水淡水化装置1に導入される冷却水の温度が過度に高くならず、冷却水の流量を多量にしなくても装置を冷却することができるため、地域によって海水を汲み上げる取水量に制限が設けられていても、限られた流量の冷却水で装置を冷却することができる。
さらに、淡水排出ラインL5を流れる淡水や復水排出ラインL8を流れる復水の温度を、熱交換器2A,6により一定温度以下(例えば40℃以下)まで温度を下げることで、好適に使用することができる。
一方で、第一温度検出器3で検出された冷却水の温度が予め設定された温度領域内にあるときは、冷却水の温度を過度に上がらない程度に上げることができる。よって、図4に示すように、第一流量調整バルブV1及び第二流量調整バルブV2を開いて、海水導入ラインL1の冷却水の一部を海水分岐ラインL6から熱交換器2A,2B,6に供給して冷却水を加熱するとともに、淡水排出ラインL5を流れる淡水や復水排出ラインL8を流れる復水を冷却する。そして、熱交換器2A,2B,6で加熱された加熱冷却水の一部を海水予熱ラインL7の第一支流ラインL70より海水導入ラインL1の冷却水に混合することで、冷却水の温度を上げるとともに、第二支流ラインL71より海水排出ラインL2の使用済冷却水に混合することで、使用済冷却水とともに使用済冷却水を系外に排水する。このとき、第一流量調整バルブV1の開度を調整することで、海水導入ラインL1の冷却水を上述した予め設定された温度領域内におさまる温度にするために必要な流量の冷却加熱水を冷却水に混合する。
また、海水分岐ラインL6の流量検出器5による検出流量に基づいて、第二流量調整バルブV2の開度を調整することで、海水分岐ラインL6から熱交換器2A,2B,6に上述した所定流量の冷却水が供給されるようにして、熱交換器2A,6において淡水排出ラインL5を流れる淡水や復水排出ラインL8を流れる復水を一定温度以下、例えば40℃以下まで冷却する。
これにより、海水導入ラインL1の冷却水の温度が過度に高くならず、冷却に適切な温度を維持した冷却水を海水淡水化装置1に導入できるため、多量の冷却水を海水淡水化装置1に導入しなくても海水淡水化装置1を冷却することができる。
さらに、淡水排出ラインL5を流れる淡水や復水排出ラインL8を流れる復水の温度を、熱交換器2A,6により一定温度以下(例えば40℃以下)まで温度を下げることで、好適に使用することができる。
なお、図4では、第一流量調整バルブV1及び第二流量調整バルブV2をともに開けているが、条件によっては第一流量調整バルブV1を閉じ第二流量調整バルブV2を所定の開度で開けて加熱冷却水を冷却水に混合することなく全ての加熱冷却水を使用済冷却水とともに排水する場合もあれば、第一流量調整バルブV1を所定の開度で開け第二流量調整バルブV2を閉じて全ての加熱冷却水を冷却水に混合する場合もある。
図2から図4のいずれの場合も、海水淡水化装置1から排出される使用済冷却水の温度を、海水排出ラインL2の第二温度検出器4により検出し、第二温度検出器4による検出温度に基づき第三流量調整バルブV3の開閉及び開度を調整する。これにより、海水供給ラインL0(海水導入ラインL1及び海水排出ラインL2)を流れる冷却水の流量を調整する。
以上の通り、本実施形態の海水淡水化システム100及び海水淡水化方法によれば、海水導入ラインL1の冷却水を熱交換器2A,6に供給して冷却水を加熱するとともに、淡水排出ラインL5を流れる淡水や復水排出ラインL8を流れる復水を冷却している。そして、冷却水として取水した海水の温度に応じて、加熱冷却水を冷却水に混合して温度を上げた冷却水を海水淡水化装置1に導入したり、加熱冷却水を冷却水に混合することなくそのままの温度の冷却水を海水淡水化装置1に導入している。
そのため、地域や季節によって海水の温度が変動しても、海水淡水化装置1に冷却に適切な温度の冷却水を導入できる。よって、冷却水の温度が低い場合には、海水淡水化装置1を過度に冷却するのを抑制できるうえ、冷却水の流量を減らす必要もないため、造水のために海水淡水化装置に供給する原料海水(冷却水の一部)も十分に確保される。
また、冷却水の温度が高い場合には加熱冷却水は冷却水に混合されずに排水され、冷却水は加熱冷却水による昇温されることなく海水淡水化装置1に導入されるので、装置の冷却のために多量の冷却水が必要とならず、地域によっては海水を汲み上げる取水量に制限が設けられても、限られた流量の冷却水で装置を冷却することができる。
このように、本実施形態の海水淡水化システム100及び海水淡水化方法によれば、地域や季節によって海水温度が変動しても、ポンプを追加で必要とせず、海水温度に応じて流量調整バルブを切り換えるだけで、海水温度の変動に対応して淡水を安定して製造することができる。
そのうえ、淡水排出ラインL5を流れる淡水や復水排出ラインL8を流れる復水の温度を、熱交換器2A,6における冷却水との熱交換により一定温度以下(例えば40℃以下)まで温度を下げることができる。よって、淡水や復水を好適に使用することができる。
また、本実施形態の海水淡水化システム100及び海水淡水化方法によれば、海水供給ラインL0の海水導入ラインL1には、海水分岐ラインL6が接続される位置よりも下流側でありかつ海水予熱ラインL7の第一支流ラインL70が接続される位置よりも上流側に差圧調整バルブ6が設けられている。海水導入ラインL1と海水予熱ラインL7の第一支流ラインL70との接続位置において、冷却水に混合される加熱冷却水は、熱交換器2A,2B,6を通過して第一支流ラインL70を流れているため、海水導入ラインL1を流れる冷却水よりも圧力が低い。そこで、差圧調整バルブV6の開度を制御し、海水導入ラインL1における差圧調整バルブV6の入口圧力と出口圧力の差圧を所定の差圧となるように調整することで、第一支流ラインL70の加熱冷却水を海水導入ラインL1の冷却水にスムーズに混合することができる。
以上、本発明の一つの実施形態について説明したが、上記実施形態は、あくまでも例示であって制限的なものではない。そのため、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変形が可能である。
例えば上記実施形態の海水淡水化システム100及び海水淡水化方法では、淡水排出ラインL4、ブライン排出ラインL5及び復水排出ラインL8に、それぞれ、熱交換器2A、熱交換器2B及び熱交換器6が設けられている。他の実施形態の海水淡水化システム100及び海水淡水化方法として、図5に示すように、淡水排出ラインL4及び復水排出ラインL8にそれぞれ熱交換器2、熱交換器6が設けられており、ブライン排出ラインL5には熱交換器が設けられていなくてもよい。あるいは、図6に示すように、ブライン排出ラインL5及び復水排出ラインL8にそれぞれ熱交換器2、熱交換器6が設けられており、淡水排出ラインL4には熱交換器が設けられていなくてもよい。あるいは、図7に示すように、淡水排出ラインL4及びブライン排出ラインL5にそれぞれ熱交換器2A、熱交換器2Bが設けられており、復水排出ラインL8には熱交換器が設けられていなくてもよい。あるいは、図示は省略するが、淡水排出ラインL4及びブライン排出ラインL5のいずれか一方にだけ熱交換器が設けられていてもよい。
淡水排出ラインL4に熱交換器が設けられていれば、海水淡水化装置1で製造される淡水を一定温度以下(例えば40℃以下)まで温度を下げた状態で系外に供給することができ、淡水を好適に使用することができる。また、ブライン排出ラインL5に熱交換器が設けられていれば、海水淡水化装置1から排出されるブラインの流量が多いため、冷却水の温度がかなり低い場合に冷却水を効果的に加熱することができる。また、復水排出ラインL8に熱交換器が設けられていれば、海水淡水化装置1で生成される復水を一定温度以下(例えば40℃以下)まで温度を下げた状態で系外に供給することができ、復水を好適に使用することができる。
例えば上記実施形態の海水淡水化システム100及び海水淡水化方法では、復水ポンプP4及び復水排出ラインL8を備えている。他の実施形態の海水淡水化システム100´及び海水淡水化方法として、図8から図10に示すように、復水ポンプP4及び復水排出ラインL8を備えていなくてもよい。この実施形態の海水淡水化システム100´及び海水淡水化方法においては、図8に示すように、淡水排出ラインL4及び復水排出ラインL8にそれぞれ熱交換器2、熱交換器6が設けられていてもよいし、図9に示すように、淡水排出ラインL5に熱交換器2が設けられ、ブライン排出ラインL5には熱交換器が設けられていなくてもよいし、図10に示すように、ブライン排出ラインL5に熱交換器2が設けられ、淡水排出ラインL4には熱交換器が設けられていなくてもよい。
1 海水淡水化装置
2 熱交換器
2A 第一熱交換器
2B 第二熱交換器
3 第一温度検出器
4 第二温度検出器
5 流量検出器
6 他の熱交換器(第三熱交換器)
7 差圧検出器
L0 海水供給ライン
L1 海水導入ライン
L2 海水排出ライン
L3 海水補給ライン
L4 淡水排出ライン
L5 ブライン排出ライン
L6 海水分岐ライン
L7 海水予熱ライン
L70 海水予熱ラインの第一支流ライン
L71 海水予熱ラインの第二支流ライン
V1 第一流量調整バルブ
V2 第二流量調整バルブ
V3 第三流量調整バルブ
V6 差圧調整バルブ

Claims (10)

  1. 原料海水の蒸発により発生する蒸気を凝縮して淡水を製造する海水淡水化装置と、
    前記海水淡水化装置に該装置の冷却水として海水を導入し、かつ、前記海水淡水化装置を冷却後の使用済冷却水を前記海水淡水化装置から排出するための海水供給ラインと、
    前記海水淡水化装置から排出された前記使用済冷却水の一部を前記原料海水として前記海水淡水化装置に供給するための海水補給ラインと、
    前記淡水を前記海水淡水化装置から排出するための淡水排出ラインと、
    前記蒸発により濃度が上昇した前記原料海水のブラインを前記海水淡水化装置から排出するためのブライン排出ラインと、
    前記淡水排出ライン及び前記ブライン排出ラインの少なくとも一方に設けられ、前記海水供給ラインを流れる前記冷却水の一部を加熱する少なくとも一つの熱交換器と、
    前記海水供給ラインを流れる前記冷却水の一部を前記熱交換器に供給するための海水分岐ラインと、
    前記海水供給ラインを流れる前記冷却水に前記熱交換器で加熱後の加熱冷却水を混合するための第一支流ライン及び前記海水供給ラインを流れる前記使用済冷却水に前記加熱冷却水を混合するための第二支流ラインを有する海水予熱ラインと、
    前記海水供給ラインの前記第一支流ラインが接続される位置よりも上流側において前記冷却水の温度を検出するための温度検出器と、
    前記海水分岐ラインを流れる前記冷却水の流量を検出するための流量検出器と、
    前記第一支流ラインに設けられる第一流量制御バルブと、
    前記第二支流ラインに設けられる第二流量制御バルブと、
    を備え
    前記第一流量制御バルブは、前記温度検出器で検出される前記海水供給ラインの前記冷却水の温度に応じて開閉及び開度が制御され、前記第一支流ラインにより前記海水供給ラインを流れる前記冷却水に混合する前記加熱冷却水の流量を調整するように構成され、
    前記第二流量制御バルブは、前記流量検出器で検出される前記海水分岐ラインの前記冷却水の流量に応じて開閉及び開度が制御され、前記第二支流ラインにより前記海水供給ラインを流れる前記使用済冷却水に混合する前記加熱冷却水の流量を調整するように構成されている、海水淡水化システム。
  2. 前記温度検出器で検出される前記海水供給ラインの前記冷却水の温度が予め設定された温度領域よりも低い温度のとき、前記第一流量制御バルブは所定の開度で開きかつ前記第二流量制御バルブは閉じる又は所定の開度で開くように制御される、請求項1に記載の海水淡水化システム。
  3. 前記温度検出器で検出される前記海水供給ラインの前記冷却水の温度が予め設定された温度領域よりも高い温度のとき、前記第一流量制御バルブは閉じかつ前記第二流量制御バルブは所定の開度で開くように制御される、請求項1に記載の海水淡水化システム。
  4. 前記温度検出器で検出される前記海水供給ラインの前記冷却水の温度が予め設定された温度領域内の温度のとき、前記第一流量制御バルブは所定の開度で開きかつ前記第二流量制御バルブは所定の開度で開くように制御される、請求項1に記載の海水淡水化システム。
  5. 前記海水供給ラインは、前記海水分岐ラインが接続される位置よりも下流側でありかつ前記第一支流ラインが接続される位置よりも上流側に差圧調整バルブが設けられている、請求項1に記載の海水淡水化システム。
  6. 少なくとも前記淡水排出ラインに前記熱交換器が設けられ、前記淡水排出ラインを流れる前記淡水が前記熱交換器において冷却される、請求項1に記載の海水淡水化システム。
  7. 前記海水淡水化装置は、前記原料海水を蒸気によって加熱する加熱器を備え、
    該海水淡水化システムは、
    前記加熱器において前記蒸気の凝縮により生成される復水を前記海水淡水化装置から排出するための復水排出ラインと、
    前記復水排出ラインに設けられ、前記海水供給ラインを流れる前記冷却水の一部を加熱する他の熱交換器と、
    をさらに備え、
    前記海水分岐ラインは、前記海水供給ラインを流れる前記冷却水の一部を前記他の熱交換器に供給するように構成されており、
    前記海水予熱ラインは、前記他の熱交換器で加熱後の加熱冷却水を前記第一支流ラインにより前記海水供給ラインを流れる前記冷却水に混合しかつ前記加熱冷却水を前記第二支流ラインにより前記海水供給ラインを流れる前記使用済冷却水に混合するに構成されており、
    前記復水排出ラインを流れる前記復水が前記他の熱交換器において冷却される、請求項1に記載の海水淡水化システム。
  8. 前記海水淡水化装置が多重効用蒸留式又は多段フラッシュ式の海水淡水化装置である、請求項1から7のいずれか一項に記載の海水淡水化システム。
  9. 海水淡水化装置を冷却するために海水を前記海水淡水化装置に導入し、前記海水淡水化装置から排出される使用済冷却水の一部を原料海水として前記海水淡水化装置に供給するとともに前記使用済冷却水の残部を系外に排水し、前記海水淡水化装置において前記原料海水の蒸発により発生する蒸気を凝縮して淡水を製造する海水淡水化方法であって、
    前記海水淡水化装置に供給される前記冷却水の温度を検出する温度検出過程と、
    前記海水淡水化装置に供給される前記冷却水の一部を、前記海水淡水化装置から排出された前記淡水及び前記海水淡水化装置から排出された前記蒸発により濃度が上昇した前記原料海水のブラインの少なくとも一方との熱交換により加熱する冷却水加熱過程と、
    前記温度検出過程で検出された冷却水温度が予め設定された温度領域よりも低い温度のとき、前記熱冷却水加熱過程で加熱された加熱冷却水の少なくとも一部を前記海水淡水化装置に導入される前記冷却水に混合し、前記冷却水温度が予め設定された温度領域よりも高い温度のとき、前記加熱冷却水を前記系外に排水される前記使用済冷却水に混合し、前記冷却水温度が予め設定された温度領域内の温度のとき、前記加熱冷却水の一部を前記海水淡水化装置に導入される前記冷却水に混合するとともに前記加熱冷却水の残部を前記系外に排水される前記使用済冷却水に混合する海水予熱過程工程と、
    を含む、海水淡水化方法。
  10. 少なくとも前記淡水は、前記海水淡水化装置に導入される前記冷却水の一部と前記熱交換が行われ、前記熱交換により冷却される、請求項9に記載の海水淡水化方法。
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