JP2024055294A - 吸収性物品の包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】開封及び廃棄の操作性が良好な吸収性物品の包装体に関する。【解決手段】吸収性物品の包装体は、吸収性物品が包装シートとともに、第1折り畳み部及び第2折り畳み部に沿って縦方向に折り畳まれて構成される。包装シートは開封端部と被覆端部を有する。包装体は、第1折り領域と、第2折り領域と、第3折り領域を備える。第1折り領域が、第3折り領域の上に折り畳まれた第2折り領域の上にさらに折り重なるように折り畳まれる。包装シートは、吸収性物品が配置される側の面である第1の面と、該第1の面とは反対側の第2の面を有する。包装体は、第1折り領域における包装シートの第1の面上であって、開封端部の近傍に配されるフック材を具備する。第2折り領域における包装シートの第2の面は、フック材が当接する当接領域を有し、当接領域はフック材が脱着自在な表面構造を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、吸収性物品が個包装された吸収性物品の包装体に関する。
おりものシートや生理用ナプキン等の吸収性物品は、コンパクトにして持ち運べる携帯面や肌対向面の露出を防ぐ衛生面の観点から、折り畳まれて包装シートにより個包装される。このように個包装された包装体では、多くの場合、包装シートの長手方向の端部に基端部が固定されたタブテープが設けられる。タブテープは、包装シートの端部よりも突出した自由端部を有しており、該自由端部が包装シートの表面に剥離可能に貼り付けられている(特許文献1参照)。使用者がこのタブテープを剥がすことで、包装体が開封される。開封され、未使用の吸収性物品が取り出された後、典型的には、包装シートは使用済の吸収性物品の包装に用いられる。包装シートによってくるまれ丸められた使用済みの吸収性物品は、タブテープを再利用して、その形状が維持されるように固定され、廃棄される。
特表2007-521117号公報
タブテープを用いた包装体では、タブテープが摘まみにくく開封しにくいといった課題がある。また、開封時にタブテープが取れてしまい、廃棄時の丸めた吸収性物品の固定を行うことができないことがあった。タブテープが取れないように接着力を強化すると、包装シートがフィルムから形成されている場合、開封時に、タブテープが接着していた部分の包装シートが破れ、廃棄時に包装シートを使用できない場合があった。一方、包装シートが不織布から形成されている場合、廃棄時に、不織布へのタブテープの再接着性が弱く、包装シートによって丸められた吸収性物品の形状をタブテープで固定するのが難しく、開いて汚れた部分が露出してしまう場合があった。
本発明は、開封及び廃棄の操作性が良好な吸収性物品の包装体に関する。
本発明の一形態に係る吸収性物品の包装体は、吸収性物品を内側に配置し、包装シートともに折り畳み、個別に包装したものである。
上記吸収性物品は、着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する。
上記包装体は、上記横方向に延びる第1折り畳み部及び第2折り畳み部を含む複数の折り畳み部に沿って上記縦方向に折り畳まれて構成される。
上記包装シートは、上記縦方向の一端である開封端部と、他端である被覆端部とを有する。
上記包装体は、上記第1折り畳み部によって区画され上記開封端部を含む第1折り領域と、上記第2折り畳み部によって区画され上記被覆端部側に位置する第2折り領域と、上記第1折り領域と上記第2折り領域の間に位置する第3折り領域とを備える。
上記包装体は、上記第1折り領域が、上記第3折り領域の上に折り畳まれた上記第2折り領域の上にさらに折り重なるように折り畳まれる。
上記包装シートは、上記吸収性物品が配置される側の面である第1の面と、該第1の面とは反対側の第2の面とを有する。
上記包装体は、上記第1折り領域における上記包装シートの上記第1の面上であって、上記開封端部の近傍に配されるフック材を具備する。
上記第2折り領域における上記包装シートの上記第2の面は、上記フック材が当接する当接領域を有し、上記当接領域は上記フック材が脱着自在な表面構造を有する。
本発明によれば、開封及び破棄の操作性を良好なものとすることができる。
本発明の一実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。 図1のII-II線で切断した吸収性物品の包装体の断面図である。 図1の吸収性物品の包装体を開封して展開した平面図であり、(A)は吸収性物品が配される第1の面側からみた平面図であり、(B)は吸収性物品が配されない第2の面側から見た平面図である。 上記吸収性物品の包装体の表面のデザイン例である。 上記吸収性物品の包装体の表面の他のデザイン例である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[包装体の全体構成]
図1~図3に示すように、吸収性物品の包装体1は、吸収性物品10と、包装シート4と、補強材5と、ウイング部用剥離紙19と、フック材3と、側部封止部7と、を備える。吸収性物品10は、生理用ナプキン、尿取りパット、おりものシート等であってもよい。以下、「吸収性物品の包装体」を「包装体」という。尚、図2においては、後述する接着剤6及び本体用ズレ止め材15の図示を省略している。
吸収性物品10及び包装体1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、着用者の左右方向に対応し縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。更に、図1及び2に示す開封前の包装体1又は図3に示す開封され展開された包装体1において、吸収性物品10及び包装体1は、縦方向X及び横方向Yの双方に直交する厚み方向Zを有する。以下、開封前の包装体1を、個包装の包装体1ということがある。
本明細書において、図1に示す個包装の包装体1において、包装体1を横方向Yに2等分する縦中心線をCL1、縦方向Xに2等分する横中心線をCL2と称する。個包装の包装体1における「横方向Y内側」とは縦中心線CL1に近づく側を意味し、「横方向Y外側」とは縦中心線CL1から遠ざかる側を意味する。
本明細書において、図2に示す開封し展開した包装体1において、包装体1を横方向Yに2等分する縦中心線をCL1´、縦方向Xに2等分する横中心線をCL2´と称する。展開した包装体1における「横方向Y内側」とは縦中心線CL1´に近づく側を意味し、「横方向Y外側」とは縦中心線CL1´から遠ざかる側を意味する。
本明細書において、「平面視」とは、開封前の包装体1又は開封し展開した包装体1において、厚み方向Zから見た平面視を意味する。
包装体1は、吸収性物品10を包装シート4とともに縦方向Xに折り畳まれ、個別に包装される。包装体1において、吸収性物品10は内側、包装シート4は外側に位置するように折り畳まれる。包装体1は、折り畳み形状を維持するための構成としてフック材3を備え、フック材3によって包装体1は封止される。包装体1において、後述する開封領域13が位置する開封側の面を表面1aという。表面1aの反対側の面であり、開封領域13が位置しない側の面を裏面1bという。
図3(A)及び(B)に示すように、吸収性物品10は、本体Mと、一対のウイング部Wとを備える。本体Mは、縦方向Xに沿って延びる。本体Mは、着用時に着用者の下着の内面に、後述する本体用ズレ止め材15によって固定される。本体Mは、吸収体を有する。展開した状態の吸収性物品10において、ウイング部Wは、本体Mから横方向Y外側に大きく突出するように構成される。ウイング部Wは、着用時に着用者の下着の外面に、後述するウイング部用ズレ止め材20によって固定される。
以下、吸収性物品10が包装シート4とともに折り畳まれる過程について説明する。
まず、図3に示すように、吸収性物品10は、略矩形状の包装シート4の第1の面41上であって、包装シート4の略中央に、補強材5を介して剥離可能に配置される。これにより、吸収性物品10、補強材5及び包装シート4の積層体を得る。この際、吸収性物品10の一対のウイング部Wは、本体Mの縦方向Xに沿う両側部に沿って表面シート14側(肌側面側)に折り曲げられる。上記積層体には、折り曲げられた状態のウイング部Wのウイング部用ズレ止め材20を被覆するウイング部用剥離紙19が更に設けられる。
包装シート4は、縦方向Xの一端である開封端部E1と、他端である被覆端部E2とを有する。開封端部E1及び被覆端部E2の「端部」は、包装シート4の外形形状を規定する輪郭部分に対応する。
ここでは、包装体1が横方向Yに延びる3本の線状の第1~第3折り畳み部L1~L3によって縦方向Xに折り畳まれる例をあげる。この場合、図3に示すように、包装体1には、開封端部E1から被覆端部E2に向かって、順に、第1折り畳み部L1、第2折り畳み部L2及び第3折り畳み部L3が配置される。第1折り畳み部L1、第2折り畳み部L2及び第3折り畳み部L3は、包装体1として折り畳む際の折り軸となる。
図1に示すように、開封前の包装体1では、縦方向Xの両端部がそれぞれ第1折り畳み部L1及び第2折り畳み部L2に対応する。
図3に示すように、包装体1において、第1折り畳み部L1によって区画された、開封端部E1から第1折り畳み部L1までの領域を、第1折り領域R1とする。第1折り領域R1は、包装シート4の開封端部E1を含む。
包装体1において、第1折り畳み部L1及び第2折り畳み部L2によって区画された、第1折り畳み部L1から第2折り畳み部L2までの領域を、第3折り領域R3とする。第3折り領域R3は、第1折り領域R1と次に説明する第2折り領域R2との間に位置する。
包装体1において、第2折り畳み部L2及び第3折り畳み部L3によって区画された、第2折り畳み部L2から第3折り畳み部L3までの領域を、第2折り領域R2とする。
包装体1において、第3折り畳み部L3から被覆端部E2までの領域を、第4折り領域R4とする。
この包装体1を折り畳むには、まず、吸収性物品10、補強材5、ウイング部用剥離紙19及び包装シート4の積層体を、第3折り畳み部L3を折り軸として第4折り領域R4を第2折り領域R2上に折り畳む。次に、第2折り畳み部L2を折り軸として、折り畳まれた第2折り領域R2及び第4折り領域R4を、さらに第3折り領域R3上に折り重ねる。次に、第1折り畳み部L1を折り軸として、第1折り領域R1を、折り畳まれた第3折り領域R3、第4折り領域R4及び第2折り領域R2上に折り重ねる。そして、図1及び2に示すように、第1折り領域R1にある包装シート4の第1の面41上に設けられたフック材3が、第2折り領域R2の包装シート4の第2の面42に脱着自在に固定される。
これにより、吸収性物品10が縦方向Xに4つ折りされ、図1に示す包装体1が形成される。
図1に示すように、包装体1の開封側の面となる開封領域13が設けられる表面1aでは、第2折り領域R2の一部に第1折り領域R1が重なっている。表面1aは、第1折り領域R1の包装シート4の第2の面42が露出する領域と、第2折り領域R2の包装シート4の第2の面42の一部が露出する領域とを有する。
包装体1の裏面1bは、包装シート4の第3折り領域R3によって構成される。
包装体1において、開封端部E1を含む第1折り領域R1と、第2折り領域R2とが重なって、開封領域13が構成される。第1折り領域R1において、開封端部E1及びその近傍領域が、開封領域13を構成する。開封領域13は、開封端部E1から第1折り畳み部L1側に向かってX方向30mm程度以内の領域である。尚、本実施形態の包装体1では、図2に示すように、第1折り領域R1の縦方向Xの長さが、包装体1の縦方向Xの長さの半分よりも長い形態となっているが、この形態に限定されず、包装体1の縦方向Xの長さの半分以下の形態であってもよい。
[各構成の詳細]
(吸収性物品)
吸収性物品10は、表面シート14と裏面シート22との間に吸収体が配されて構成される。吸収体は、着用者の経血等の液状の排泄物を吸収する機能を有する。
図2及び図3に示すように、吸収性物品10は、肌対向面11と非肌対向面12とを有する。吸収性物品10において、肌対向面11側に表面シート14が配され、該表面シート14が肌対向面11を構成し、非肌対向面側に裏面シート22が配され、該裏面シート22が非肌対向面12を構成する。吸収性物品10の非肌対向面12には、使用時、下着に接着されて吸収性物品10のズレを防止する本体用ズレ止め材15及びウイング部用ズレ止め材20が設けられる。
補強材5は、吸収性物品10と包装シート4との間に設けられる。補強材5は接着剤6を介して包装シート4の後述する第1の面41に固定される。包装体1において、吸収性物品10の本体Mは、本体用ズレ止め材15によって、補強材5を備える包装シート4に剥離可能に構成される。図3(B)に示す例では、本体用ズレ止め材15は縦中心線CL1´を軸として線対称に設けられ、縦中心線CL1´を境に左右それぞれに縦方向Xに延びる2つの本体用ズレ止め材15が位置する構成となっている。尚、本体用ズレ止め材の数や形状はこれに限定されない。
ウイング部用剥離紙19は、横方向Yに延在する接着剤21を介して包装シート4の後述する第2の面42に固定される。包装体1において、吸収性物品10のウイング部Wは、ウイング部用ズレ止め材20によって、ウイング部用剥離紙19を備える包装シート4に剥離可能に構成される。図3(B)に示す例では、ウイング部用ズレ止め材20は縦中心線CL1´を軸として線対称に設けられ、各ウイング部Wに縦方向Xに延びる3つのウイング部用ズレ止め材20が横方向Yに離間して位置する構成となっている。尚、ウイング部用ズレ止め材の数や形状はこれに限定されない。
図3(A)に示すように、包装体1を開封し展開した状態で、吸収性物品10は、平面視で被覆端部E2が包装シート4から突出して包装シート4上に配置される。吸収性物品10の当該突出部分以外は、第1折り領域R1、第3折り領域R3、第2折り領域R2及び第4折り領域R4にわたって位置し、かつ、横方向Y中央部に位置するように、包装シート4上に配置される。
(包装シート)
包装シート4は、包装体1の外面を形成するシート状の外装材である。図3(A)及び(B)に示す例において、包装体1を開封し展開した状態では、包装シート4は縦方向Xに長い略矩形状に構成される。本実施形態では、開封端部E1は、当該開封端部E1から第1折り畳み部L1に向かう方向とは反対の方向に向かって縦方向Xに凸の曲線状を有する。
包装シート4は、第1の面41と、第2の面42とを備える。第1の面41上には、その横方向Y中央部に吸収性物品10が配置される。吸収性物品10の非肌対向面12は、包装シート4の第1の面41と対向して位置する。個包装の包装体1において、包装シート4の第1の面41は内側に位置し、第2の面42は外側に位置して包装体1の外面を形成する。
包装シート4としては、不織布、ラミネート不織布を用いることができる。このような包装シート4は、一般に吸収性物品10を構成する吸収体よりも剛性が低く、吸収性物品に沿った形状に容易に折り曲げられることが可能である。詳細については後述する。
図1~3に示すように、第1折り領域R1における包装シート4の第1の面41上には、後述するフック材3が設けられる。
図3(B)を参照して、第2折り領域R2における包装シート4の第2の面42において、フック材3が当接する領域を当接領域35という。詳細については後述するが、包装体1において、フック材3の一部は吸収性物品10の縦方向Xの一端側にある一端領域31の一部と重なっている。これにより、個包装の包装体1において、フック材3の、吸収性物品10と重なっていない部分が、包装シート4の第2の面42に当接する。このため、図3(B)に示す例では、当接領域35として示される形状は、フック材3の外形形状である矩形ではなく、フック材3の、吸収性物品10と重なっていない部分の形状となっている。図3(B)に示す例では、当接領域35は、矩形の上辺が下方に向かってやや窪む形状となっている。尚、図3(B)において、当接領域35を、輪郭を実線とし内部をドットで埋めて図示しているが、これは当接領域35の位置をわかりやすくするために便宜的に図示したに過ぎず、包装シート4にこのような模様が施されているわけではない。
包装シート4の第2の面42の当接領域35は、フック材3が脱着自在な表面構造となっている。より具体的には、本実施形態では、包装シート4は、当接領域35を含む第2の面42が不織布から構成される。
包装シート4は、不織布のみから構成されてもよいし、ラミネート不織布から構成されてもよい。ラミネート不織布は、不織布とフィルム材料のラミネート構造のシートである。包装シート4が不織布から構成される場合、第1の面41及び第2の面42は不織布から構成される。包装シート4がラミネート不織布の場合、第1の面41がフィルム材からなり第2の面42が不織布から構成される。
フック材3が当接する当接領域35を含む第2の面42を不織布で構成することで、フック材3の係合突起を不織布繊維に引っ掛けて結合させることができる。また、結合を解除することで、フック材3による固定を解除することができる。
このように、包装シート4の第2の面42は、フック材3が脱着自在な表面構造となっている。フック材3の詳細については後述する。
包装体1において、衛生面の観点から、包装シート4は、吸収性物品10の露出を防ぐ。
また、包装体1を開封し、吸収性物品10を包装シート4から剥がした後、該包装シート4を、使用済の吸収性物品の廃棄に用いることができる。具体的には、使用済の吸収性物品10を包装シート4によってくるみコンパクトに丸めて廃棄することができる。ここでは、使用済み吸収性物品10が包装シート4とともに丸められたものを「廃棄物」と称する。本発明の包装体1では、廃棄物の形状を、フック材3を用いて維持することが可能となっている。
(補強材)
廃棄操作性を向上させる観点から、包装体1は、補強材5を有することが好ましい。補強材5としては、吸収性物品10の本体用ズレ止め材15と接する面に剥離処理が施された紙やフィルム等に用いることができるが、廃棄操作性の観点からは適度な剛性があり、よれが生じにくい剥離処理が施された紙であることがより好ましい。
図2及び図3(B)に示すように、補強材5は、包装シート4と吸収性物品10との間であって、展開後の包装体1において平面視で包装シート4の横方向中央部に配される。補強材5は接着剤6を介して包装シート4の第1の面41に固定される。図3(B)に示すように、平面視で、補強材5は、第1折り領域R1、第3折り領域R3、第2折り領域R2及び第4折り領域R4にわたって位置する。補強材5は、平面視で、吸収性物品10内に位置するように配される。
接着剤6は、第1折り領域R1、第2折り領域R2、第3折り領域R3及び第4折り領域R4それぞれに対応して、1つずつ設けられる。各領域に対応して接着剤6が設けられることで、包装体1としたときの各領域での補強材5の包装シート4からの浮きを抑制し、個包装の包装体1の形状を維持しやすくなっている。また、使用済み吸収性物品10を包装シート4とともに丸める際に、補強材5の包装シート4からの浮きが抑制され、コンパクトに丸めやすくなっている。
図3(B)に示すように、補強材5は、少なくとも第2折り領域R2の当接領域35と重なるように配されることが好ましい。これにより、開封時、当接領域35からフック材3を引き離す際に、当接領域35に過度な力が加わっても包装シート4が破れにくく、開封後の包装シート4を廃棄時に利用することができる。
補強材5は、より好ましくは、図3(B)に示すように、各折り領域R1、R3、R2及びR4に亘って配されることが好ましい。このように補強材5が配されることで包装シート4全体にハリがでて、廃棄時、使用済の吸収性物品10を包装シート4で丸めやすく、廃棄操作性が向上する。また、廃棄物の横方向Y中央部の表面は、補強材5と重なった包装シート4が位置することになる。このため、補強材5と重なって剛性が増した包装シート4の第2の面42上でフック材3を固定しやすくなっており、廃棄操作性が向上する。
(ウイング部用剥離紙)
吸収性物品10がウイング部Wを備える場合、開封操作性を向上させる観点から、包装体1は、ウイング部用剥離紙19を有することが好ましい。ウイング部用剥離紙19としては、補強材5と同様の材料のものを用いることができ、吸収性物品10のウイング部用ズレ止め材20と接する面に剥離処理が施された紙やフィルム等を用いることができる。廃棄操作性の観点からは適度な剛性があり、よれが生じにくい剥離処理が施された紙であることがより好ましい。
図2及び図3(B)に示す例では、ウイング部用剥離紙19は、包装シート4の第2の面42に接着剤21を介して固定される。ウイング部用剥離紙19は、展開後の包装体1において平面視で包装シート4の横方向中央部に配され、かつ、一部が包装シート4の被覆端部E2から突出している。図3(B)に示すように、平面視で、ウイング部用剥離紙19は、補強材5よりも包装シート4のX方向被覆端部E2側に配されている。
図3(B)に示すように、接着剤21は、第4折り領域R4に、横方向Yに延びる線状に1つ設けられる。
上記の通り、ウイング部用剥離紙19が、補強材5よりも包装シート4のX方向被覆端部E2側に配されていることで、廃棄時、使用済みの吸収性物品10を包装シート4で包む際に、巻き始めから適度な剛性があり、丸めやすく、廃棄操作性が向上する。吸収性物品10がウイング部Wを備える場合、装着時や脱着時、および廃棄時にウイング部Wを折り曲げる、取り外すなどの操作を伴うため、ウイング部Wがない場合と比べて操作が煩雑となる。本発明の開封、廃棄時の簡便性は、このような煩雑さによる使用者のストレスを緩和できる。
(側部封止部)
包装体1は、折り畳み形状を維持し、包装体1内部への異物の混入を防止するための構成として、後述するフック材3の他、一対の側部封止部7を有することが好ましい。
図1に示すように、側部封止部7は、包装体1の横方向Yの両側端部16にそれぞれ縦方向Xに沿って、縦方向Xに延在する帯状に一対設けられている。側部封止部7は、厚み方向に重なった包装シート4の第1折り領域R1、第2折り領域R2、第3折り領域R3及び第4折り領域R4同士を接合することで、包装体1の横方向Yの両端部をシールする。側部封止部7は、公知の手法で形成可能である。一例として、側部封止部7は、ヒートエンボス加工によって形成可能である。
(フック材)
フック材3は、メカニカルファスナのフック材である。
フック材3は、第1折り領域R1に位置する包装シート4の開封端部E1の近傍に位置し、開封領域13に位置する。ここで、「開封端部E1の近傍」とは、開封端部E1から30mm以内の領域を示すものとする。
フック材3は、包装シート4の第1の面41に設けられる。そのため、個包装の包装体1では、フック材3は、包装体1の内部に配される形態となり、図1に示すように、包装体1の表面1aにおいてフック材3は露出されない。
フック材3は複数の係合突起を有する。
包装シート4の開封端部E1近傍に位置するフック材3は、第2折り領域R2の包装シート4に止着され、個包装の包装体1の状態で、第1折り領域R1と第2折り領域R2とを固定する。これにより、包装体1の折り畳み形状を維持し、包装体1内部への異物の混入を防止することができる。
本実施形態では、当接領域35を含む包装シート4の第2の面42は、フック材3が脱着自在な表面構造となるように不織布から構成される。第2の面42を不織布で構成することで、フック材3の係合突起が不織布繊維に引っ掛かり、個包装の包装体1において、フック材3が設けられる第1折り領域R1と第2折り領域R2とは固定される。
また、開封時、フック材3の係合突起の不織布繊維への引っ掛かりによる結合が解除されることで、第1折り領域R1と第2折り領域R2とを引き離すことができる。
図1~図3に示すように、フック材3は、開封領域13の横方向Y中央部に位置する。図1に示すように、開封領域13は、封止領域17A及び17Bと、非封止領域18とを有する。
封止領域17Aは、フック材3によって、第1折り領域R1と第2折り領域R2とが固定されて封がされる領域である。
封止領域17Bは、側部封止部7によって、第1折り領域R1と第2折り領域R2とが固定されて封がされる領域である。
非封止領域18は、第1折り領域R1と第2折り領域R2とが固定されていない領域であり、第1折り領域R1と第2折り領域R2とが離間可能な領域である。非封止領域18は、封止領域17Bと封止領域17Aとの間に位置する。非封止領域18は、一対設けられ、封止領域17Aを間に挟んでその左右両側にそれぞれ設けられる。
ここで、包装体1の開封操作及び廃棄操作について説明する。尚、後述の開封操作及び廃棄操作は一例であり、使用者によって操作が異なる場合もある。
開封操作について説明する。
開封時、使用者により、個包装の包装体1の固定されていない非封止領域18の第1折り領域R1と第2折り領域R2との間に親指が挿入され、第1折り領域R1が掴まれる。そして、フック材3による固定が解除されるように第1折り領域R1は第2折り領域R2から引き離され、続いて開封端部E1から第1折り領域R1に向けて側部封止部7が剥がされる。これにより、第3折り領域R3、第4折り領域及び第2折り領域R2が積み重なる積層部分から、第1折り領域R1が離間するように引き離される。
その後、第3折り畳み部L3から第2折り畳み部L2に向けて側部封止部7が剥がされ、続いて、被覆端部E2から第3折り畳み部L3に向かって側部封止部7が剥がされる。これにより、包装体1は、図3に示す展開状態となる。
本発明では、個包装の包装体1において、フック材3の固定箇所を包装体1の内側に設けることで、包装体の外側に固定されるタブテープと異なり、フック材3が開封時に第1折り領域R1から取れてしまうことがない。またフック材3を第1折り領域R1内に配置することで、第1折り領域外まで突出し摘まもうという意識が働くタブテープと異なり、直感的に非封止領域18に指を挿入して開封することを誘導するとともに、開封のための力が第1折り領域R1と第2折り領域R2との間により伝達されやすい構成であるため、開封操作が容易となる。
本発明では、個包装の包装体1においてフック材3が当接する当接領域35を、フック材3が脱着自在な表面構造としている。より詳細には、包装シート4の当接領域35を含む第2の面42を不織布で構成し、第2の面42全体をフック材3が脱着自在な表面構造としている。
このように、フック材3が係合する対象を不織布とすることで、ループ材を設けるよりも係合を弱くすることができる。
これにより、包装体1の状態で第1折り領域R1と第2折り領域R2をフック材3によって確実に固定しつつも、少ない力で容易に開封操作が行え、開封時に包装シート4に過度な力が加わって包装シート4が破れるといった事象の発生を抑制することができる。従って、廃棄時に、包装シート4を使用済の吸収性物品10をくるむシートとして再利用することができる。
廃棄操作について説明する。
廃棄時、使用済み吸収性物品10は包装シート4の第1の面41側に配置され、吸収性物品10を内側にして、被覆端部E2から開封端部E1に向かってまるめられ、コンパクトな廃棄物となる。
廃棄物の表面には不織布からなる第2の面42が露出する。フック材3は、包装シート4の開封端部E1の近傍に位置しているため、廃棄物の巻き終わり部分にはフック材3が位置することになる。更に、フック材3は第1の面41に配されているので、廃棄物において、フック材3は廃棄物の内側に位置する。そして、まるめられた廃棄物において、フック材3の係合突起を廃棄物表面の第2の面42の不織布繊維に引っ掛けて係合することで、包装シート4の開封端部E1近傍を廃棄物表面に止着、固定することができる。これにより、まるめられた廃棄物の形状を維持することができ、廃棄操作をスムーズに行うことができる。また、廃棄物の形状がフック材3を用いて維持されることで、使用済の吸収性物品10が開いて、経血等が付着した部分が露出するといったことなく、衛生的に廃棄物を処理することができる。
尚、ここでは使用済みの吸収性物品を包装シートとともに他端から一端に向かってまるめて捲回状の廃棄物とする例をあげたが、使用済みの吸収性物品をその肌対向面が内側となるように包装シートともに縦方向に折り畳んだ積層状としてもよい。また、使用済みの吸収性物品を捲回状或いは積層状に小さくまとめたものを包装シートでくるむようにしてもよい。いずれの形態においても、包装シート4の開封端部E1近傍に位置するフック材3によって、廃棄物の形状を維持することができる。
このように、個包装の包装体1及び廃棄物において、包装シート4の第1の面41の開封端部E1の近傍にフック材3を設け、該フック材3と当接する包装シート4の第2の面42をフック材が脱着自在な表面構造(本実施形態では不織布)とすることで、使用前に異物が混入しにくく、かつ開封及び破棄の操作性が良好な包装体1とすることができる。
ここで、仮に、第2折り領域R2の包装シート4の第2の面42にフック材3を設け、包装シート4の第1の面41を不織布で構成した場合、個包装の包装体1の状態では、フック材3により第1折り領域R1と第2折り領域R2との固定が可能である。しかし、この構成では、展開状態において、フック材3は、包装シート4の横中心線CL2´に近く位置し、しかも吸収性物品10が配される第1の面41とは反対側の第2の面42に配されることになる。このため、使用済み吸収性物品10を包装シート4の第1の面41に広げて配置し、吸収性物品が内側となるように一端から他端に向かって丸めていくと、丸めていく途中で肌対向面11にフック材3が接触してしまいフック材3による廃棄物の固定が行えないという不具合が生じる。また、使用済み吸収性物品10を丸めたものを包装シート4でくるむ場合、フック材3が包装シート4の横中心線CL2´に近く位置するため、包装シート4の端部が余ってしまう。このため、この余った端部が何かに引っ掛かった場合、フック材3による固定が解除されて吸収性物品10が広がってしまうという不具合が生じる。
これに対し、本発明では、包装シート4の第1の面41の開封端部E1の近傍にフック材3が設けられるので、上記不具合が生じない。
フック材3を用いることで、開封前の包装体1の口開き防止、廃棄物の形状維持の両方を実現することができる。また、フック材3は、開封によって係合突起と不織布繊維との係合が解除されても、その係合力の低下が生じにくい。このため、係合解除後、再度、係合突起を不織布繊維に引っ掛けて係合しても良好な固定強度を得ることができ、廃棄物の形状を維持しやすくなっている。また、フック材3を用いた包装体1では、開封時に包装シート4が破れにくく、包装シート4を廃棄に再利用することができる。
尚、個包装の包装体1において、第1折り領域R1と第2折り領域R2とを固定する観点からは、少なくとも当接領域35が、フック材3が脱着自在な表面構造を有していればよい。しかしながら、廃棄操作性を良好にする観点から、フック材3が横方向Y中央部に配される場合、廃棄物表面のどの箇所においてもフック材3による固定か可能となるように、包装シート4の第2の面42の少なくとも横方向Y中央部が、フック材3が脱着自在な表面構造であることがより好ましく、第2の面43全面が、フック材3が脱着自在な表面構造であることがより好ましい。
尚、本実施形態では、フック材3が脱着自在な表面構造として不織布をあげたが、ループ材を設けてもよい。
しかしながら、本実施形態のように、当接領域35にフック材3の係合突起と係合するループ材を設けないことがより好ましい。ループ材を設けないことで、部品点数を減らすことができるとともに、ループ材を設けることによって厚みが増し、携帯性が悪化するということがなく、外観的にも違和感の少ない包装体1とすることができる。
個包装の包装体1において、開封時に指挿入部となる非封止領域18を設けることで、タブテープのように小さい部位を摘まむ必要がなく、子供等の手先の力が弱い人や爪が長い人であっても容易に開封することができる。
開封前の包装体1の口開きを防止し、廃棄物の形状維持を良好にする観点から、図1に示すように、フック材3は包装体1の横方向Y中央部に配することが好ましい。これにより、効果的に指挿入部となる非封止領域18を形成しつつ、口開きを防止して異物の混入を防止することができる。また、廃棄物のフック材による形状維持を、廃棄物の横方向中央部で行うことができるので、廃棄物の形状をより確実に維持することができる。
また、フック材3が横方向Y中央部に配されることで、フック材3の左右両側に指を挿入する指挿入部となる非封止領域18を一対設けることができる。これにより、右利き、左利きに係わらず、操作性良く開封することが可能な包装体1とすることができる。
図1に示すように、第1折り領域R1と第2折り領域R2との間に指を挿入しやすくして開封操作を容易にする観点から、非封止領域18の横方向Yの長さdは、フック材3の横方向Yの長さaよりも長いことが好ましい。開封操作を容易にする観点から、非封止領域18の横方向Yの長さdは、30mm以上であることが好ましく、35mm以上であることがより好ましい。
包装体1を表面1a側からみたときにフック材3が透視可能となる等して、フック材3の位置を視認可能に構成する場合、非封止領域18の横方向Yの長さを、封止領域17Aに対応するフック材3の横方向Yの長さaよりも長くすることで、視覚的に非封止領域18に注意がいくように誘導しやすく、開封操作性が向上する。
図1に示す例では、フック材3は、平面視矩形状であるが、これに限定されず、楕円状や多角形状であってもよい。また、1つのフック材3を用いる例をあげたが、これに限定されない。例えば横方向Yに細長いフック材を、間隔をあけて複数、縦方向Xに並べて、全体的に1つのフック材の集合体とみなせる形態としてもよい。
図1に示すように、開封前の包装体1の口開きを防止しつつ、開封操作をより向上させる観点から、フック材3は、縦方向Xにおける最大寸法が横方向Yにおける最大寸法より短い、全体的に横長である形状であることが好ましい。本実施形態においては、より厳密には、開封前の包装体1において、フック材3の、第2折り領域R2の不織布繊維と係合する領域、つまりフック材3における第1折り領域R1と第2折り領域R2との固定に寄与する領域が、全体的に横長である形状であることが好ましい。図3に示すフック材3の例を用いて説明すると、フック材3における第1折り領域R1と第2折り領域R2との固定に寄与する領域は、ドットで埋められている領域に対応する。図3において、フック材3の破線で囲まれ内部が白い領域は、フック材3と吸収性物品10が平面視で重なる領域であり、平面視では吸収性物品10がフック材3上に配置されてフック材3が視認できない領域である。
フック材3を全体的に横長な形状とすることで、横方向Yにおいて、開封領域13に占める封止領域17Aの範囲を広くとることができ、固定強度を高めることができる。これにより、開封前の包装体1の口開きをより抑制することができ、異物の混入がより抑制される。
ここで、開封時、開封端部E1近傍には、開封端部E1から第1折り畳み部L1に向かう縦方向Xに力が加わる。従って、フック材3の縦方向Xの長さを横方向Yよりも短い構成とすることで、開封がより容易となる。
更に、フック材3の横方向Yの長さが縦方向Xよりも長い構成とすることで、廃棄物において包装シート4にフック材3を固定する際、横方向Yに、より広い範囲での固定が可能となる。これにより、廃棄物の形状をより確実に維持できるとともに、包装シート4の横方向Yにおける端部側が捲れにくくなり、より衛生的に使用済み吸収性物品10を廃棄することができる。
フック材3の横方向Yの長さaは、包装体1の横方向Yの長さ及び側部封止部7の横方向Yの長さによって、適宜設定される。フック材3の横方向Yの長さaは、開封時に非封止領域18の第1折り領域R1と第2折り領域R2との間に指を挿入する領域を確保しつつ、かつ、開封前の包装体1の口開きを効果的に防止し、また廃棄物の形状維持を良好に行える長さとすることが好ましい。フック材3の横方向Yの長さaは、8mm以上30mm以下が好ましい。また、フック材3の縦方向Xの長さbは、5mm以上20mm以下が好ましい。
フック材3は、開封端部E1側に位置する開封側端部33と、縦方向Xに開封側端部33とは反対側に位置する非開封側端部34とを有する。フック材3の非開封側端部34及びその近傍を非開封側端部領域32と称する。
図1に示すように、フック材3の開封側端部33は開封端部E1の近傍に位置することで、開封時および廃棄時に開封端部E1がめくれにくくなる。またフック材3の開封側端部33と、開封端部E1との縦方向Xにおける長さcは、フック材3の縦方向Xの長さbよりも短いことが好ましい。このような構成とすることで、開封時に、開封端部E1及びその近傍がめくれてフック材3にくっつきにくい。仮に、めくれて包装シート4の開封端部E1及びその近傍がフック材3にくっついてしまっても、長さcを長さbより短くすることで、フック材3の係合突起の一部を確実に露出させた状態とすることができ、廃棄時のフック材3による廃棄物の形状維持を確実に行うことができる。フック材3の開封側端部33と開封端部E1との縦方向Xにおける長さcは、15mm以下が好ましい。
図1に示すように、個包装の包装体1において、フック材3の開封側端部33は、個包装の包装体1の横中心線CL2よりも第2折り畳み部L2側に近く位置することが好ましい。このような構成とすることで、開封時に、第1折り領域R1と第2折り領域R2との間に指を挿入して掴む第1折り領域R1が占める割合を表面1aの半分以上とすることができ、包装体1を落としにくく、開封操作性が向上する。
図1に示す例では、開封端部E1は、当該開封端部E1から第1折り畳み部L1に向かう方向とは反対の方向に向かって縦方向Xに凸の曲線状を有している。このため、開封端部E1が横方向Yに平行な直線状である場合と比べて、非封止領域18における開封端部E1の長さを長くすることができ、指挿入の範囲が広くなり、より開封しやすくなる。
また、図1に示す例では、平面視で、フック材3の開封側端部33は、一対の側部封止部7の横方向Y内方に位置する側縁と開封端部E1とが交わる点71よりも、縦方向Xにおいて第1折り畳み部L1とは反対の方向に位置することが好ましい。
これにより、開封時、第1折り領域R1を掴んで開封端部E1から第1折り畳み部L1に向かって剥がす際、まずフック材3が剥がれ、続いて両側の側部封止部7が同時に剥がれるようにすることができ、開封操作の段階が少なく、操作性がよい。
(吸収性物品とフック材の位置関係)
廃棄物の形状はフック材3と第2の面42の不織布繊維との係合によってのみ固定化される。一方、開封前の包装体1は、フック材3と第2の面42の不織布繊維との係合に加え、両側の側部封止部7により形状が維持され、異物の混入を防いでいる。そのため、フック材3と第2の面42の不織布繊維との係合力は、開封前において廃棄時ほど強くある必要がない。
図2及び図3に示すように、包装体1において、平面視で、フック材3の一部が吸収性物品10の一部と重なっていることが好ましい。より詳細には、吸収性物品10の一端領域31と、フック材3の非開封側端部領域32とが重なる。
このような構成とすることで、図2に示すように、開封前の包装体1では、フック材3は、吸収性物品10の一端領域31と重ならない領域の係合突起が、第2折り領域R2にある包装シート4の第2の面42の不織布繊維に引っ掛かって、第1折り領域R1と第2折り領域R2とが固定される。一方、廃棄物では、フック材3の全面を不織布への係合に用いることができる。
このため、廃棄物では、フック材3の全面と包装シート4の第2の面42の不織布繊維との係合によって、廃棄物でのフック材3による固定強度を相対的に強くすることができる。
一方、開封前の包装体1では、フック材3の一部の面(図3に示すフック材3のドットで埋められている領域)と第2の面42の不織布繊維との係合によって、第1折り領域R1と第2折り領域R2との固定強度を相対的に弱くすることができる。
これにより、廃棄時では、廃棄物における形状維持をより確実にすることができ、開封時では、弱い力でも開封しやすくすることができる。また、個包装の包装体1において、固定強度が相対的に弱いことで、開封の際に包装シート4がより破けにくく、またフック材3が包装シート4から剥がれてしまうということがない。このため包装シート4を廃棄時に再利用することが可能となる。
このように、個包装の包装体1において、フック材3と吸収性物品10との重なり面積を調整することで、開封時では開封操作を容易にしつつ、廃棄時では廃棄物の形状維持を確実に行うことができ、開封操作及び廃棄操作がより良好な包装体1とすることができる。
また、本実施形態では、図2及び図3に示すように、第1折り領域R1において、開封領域13には包装シート4及びフック材3の他に吸収性物品10が配される。このため、開封領域13に包装シート4及びフック材3のみが配される場合と比較して、開封領域13の強度を向上させることができ、開封時に包装シート4がよれにくく、開封しやすく、開封操作性に優れている。
[包装体のデザイン構成]
次に、包装体1の外観例について図1、図4及び図5を用いて説明する。
包装体1の廃棄及び開封操作をより向上させる観点から、包装体1の開封領域13がある表面1aが、フック材3の位置が、視覚的に認識可能、触覚的に認識可能、又は、視覚的及び触覚的に認識可能に構成されることが好ましい。
フック材3の位置を認識可能にすることで、廃棄時に固定部を即座に認知し指で押さえることができるとともに、開封時に指を挿入する非封止領域18の場所がわかりやすくなり、指挿入による開封を誘導しやすい。また、触覚的に認識可能な構成とすることで、目の不自由な方や暗所で包装体を取り扱う場合においても取り扱いやすい包装体1とすることができる。
以下、具体例について説明するが、これらに限定されない。
包装体1において、第1折り領域R1を包装シート4側から見たとき、つまり表面1aを見たときに、フック材3が透視可能となるように、包装シート4が光透過性であってもよい。包装シート4を光透過性のシートで構成することで、フック材3と包装シート4が重なる領域と、フック材3と重ならない包装シート4の領域との光透過率を異ならせ、フック材3の位置を、視覚的に認識可能とすることができる。フック材3は、例えば包装シート4と異なる色で構成されてもよい。また、後述する図5を用いた包装体1Gのように、フック材3が、デザインの一部を構成してもよい。
図4(A)~(F)に示す包装体1A~1Fは、それぞれ、表面1aに、開封領域13やその近傍にデザイン8やデザイン9A~9Fを施すことで、フック材3の位置(封止領域17Aに対応)及び非封止領域18の位置が、視覚的及び/又は触覚的に、直感で認識できるようになっている。
デザイン8及び9は、例えば、視覚的にデザインが認識可能なように着色されて構成されてもよいし、触覚的にデザインが認識可能なように例えばエンボス加工されて構成されてもよいし、その両方でもよい。
図4(A)に示す包装体1Aでは、開封領域13において、平面視でフック材3と重なる位置に花模様のデザイン8が施され、その両側の非封止領域18に対応する部分に開封の方向を示す矢印のデザイン9Aが施されている。
図4(B)に示す包装体1Bでは、開封端部E1が直線状となっており、以下で説明する包装体1C~1Fについても同様である。このように、包装体において、開封端部E1が横方向Yに延びる直線状であってもよい。包装体1Bでは、包装体1Aとほぼ同様のデザイン8及び9Bが施されている。
図4(C)に示す包装体1Cでは、開封領域13において、平面視でフック材3に重なる位置にデザインは施されておらず、フック材3の両側の非封止領域18に対応する部分に横長の花模様のデザイン9Cが施されている。このように、フック材3に重なる位置にデザインが施されていなくとも、その両側にあるデザイン9Cによって、直感的にフック材3の位置を把握することができ、また、指挿入部となる非封止領域18の位置を把握することができる。尚、フック材3が表面1aからみて透視可能であってもよく、フック材3の位置をより確実に把握することができる。以下で説明する包装体1D~1Fにおいても同様である。
図4(D)に示す包装体1Dでは、開封領域13において、平面視でフック材3に重なる位置にデザインは施されておらず、フック材3の両側の非封止領域18に対応する部分に指挿入箇所を示す矢印のデザイン9Dが施されている。
図4(E)に示す包装体1Eでは、開封端部E1を挟んで図上、上下それぞれに、デザイン9Eが施されている。包装体1Eは、平面視でフック材3に重なる位置にデザインは配されていない。デザイン9Eは、非封止領域18に対応して設けられ、図上開封端部E1の下に、指挿入箇所及び開封方向を示す矢印のデザインを有する。
図4(F)に示す包装体1Fでは、開封領域13において、平面視でフック材3に重なる位置にデザインは施されておらず、フック材3の両側の非封止領域18に対応する部分に、開封領域13を掴んで捲って上方に向かって剥がすという開封操作を示す矢印のデザイン9Fが施されている。
また、図5に示す包装体1Gのように、表面1aの全面にクマ等のデザイン9Gを施してもよい。フック材3に重なる位置にクマの鼻を模したデザインを施して、フック材3の位置を、視覚的に認識可能としてもよい。又は、フック材3を例えば楕円状にしてクマの鼻にみたて、表面1aから該フック材3が透視可能となるように構成してもよい。
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、図1~3では、包装体1が3本の折り畳み部によって縦方向Xに折り畳まれる四つ折りの包装体について説明したが、これに限定されない。
例えば、包装体が横方向Yに延びる2本の折り畳み部によって縦方向Xに折り畳まれ、三つ折りされてもよい。この場合、包装体には、包装シートの開封端部から被覆端部に向かって第1折り畳み部及び第2折り畳み部が配置されるとする。
この場合、包装体は、開封端部から第1折り畳み部までの第1折り領域と、第1折り畳み部と第2折り畳み部との間の第3折り領域と、第2折り畳み部から被覆端部までの第2折り領域と、を備える。
包装シート上に吸収性物品を配した積層体の状態から、第2折り畳み部を折り軸として、第3折り領域の上に第2折り領域が折り畳まれる。次に、第1折り領域が、第1折り畳み部を折り軸として、重なった第2折り領域及び第3折り領域の上にさらに折り重なるように折り畳まれる。これにより、吸収性物品が縦方向Xに3つ折りされる。
このような形態においても、図1に示すように、包装体の表面には第1折り領域と第2折り領域の一部が露出して位置し、包装体の裏面には第3折り領域が位置する。
また、図1~3では、吸収性物品10がウイング部Wを有する例について説明したが、ウイング部Wを有さない吸収性物品10であってもよい。また、吸収性物品10が後方フラップ部を有していても良い。
また、上述の実施形態では、展開後の包装体において、平面視で、吸収性物品の被覆端部が包装シートから突出して包装シート上に位置する例をあげたが、包装シート内に吸収性物品が配されてもよい。
1、1A~1G…包装体(吸収性物品の包装体)
3…フック材
4…包装シート
41…第1の面
42…第2の面
10…吸収性物品
35…当接領域
E1…開封端部
E2…被覆端部
R1…第1折り領域
R2…第2折り領域
R3…第3折り領域
L1…第1折り畳み部
L2…第2折り畳み部

Claims (6)

  1. 着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する吸収性物品を内側に配置し、前記横方向に延びる第1折り畳み部及び第2折り畳み部を含む複数の折り畳み部に沿って包装シートとともに前記縦方向に折り畳み、個別に包装した吸収性物品の包装体であって、
    前記包装シートは、前記縦方向の一端である開封端部と、他端である被覆端部とを有し、
    前記包装体は、前記第1折り畳み部によって区画され前記開封端部を含む第1折り領域と、前記第2折り畳み部によって区画され前記被覆端部側に位置する第2折り領域と、前記第1折り領域と前記第2折り領域の間に位置する第3折り領域とを備え、前記第1折り領域が、前記第3折り領域の上に折り畳まれた前記第2折り領域の上にさらに折り重なるように折り畳まれ、
    前記包装シートは、前記吸収性物品が配置される側の面である第1の面と、該第1の面とは反対側の第2の面とを有し、
    前記第1折り領域における前記包装シートの前記第1の面上であって、前記開封端部の近傍に配されるフック材を具備し、
    前記第2折り領域における前記包装シートの前記第2の面は、前記フック材が当接する当接領域を有し、前記当接領域は前記フック材が脱着自在な表面構造を有する
    吸収性物品の包装体。
  2. 前記フック材は、前記開封端部側に位置する開封側端部と、前記縦方向に前記開封側端部とは反対側に位置する非開封側端部とを有し、
    前記第1折り領域に位置する前記吸収性物品の前記縦方向の一端側にある一端領域と、前記フック材の前記非開封側端部側にある非開封側端部領域とが重なる
    請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
  3. 前記包装シートは、前記第1折り領域を前記包装シート側から見たときに前記フック材を透視可能に構成される
    請求項1又は2に記載の吸収性物品の包装体。
  4. 前記第2折り領域上に前記第1折り領域が配された開封側の面となる表面と、前記表面の反対側の裏面とを備え、
    前記表面は、前記フック材の位置が、視覚的に認識可能及び/又は触覚的に認識可能に構成される
    請求項1から3のいずれか一項に記載の吸収性物品の包装体。
  5. 前記包装シートの前記第2の面は不織布からなる
    請求項1から4のいずれか一項に記載の吸収性物品の包装体。
  6. 前記吸収性物品と前記包装シートとの間であって前記包装シートの前記横方向中央部に配される補強材を更に具備し、
    前記補強材は、前記フック材と接した状態で重ならない
    請求項1から5のいずれか一項に記載の吸収性物品の包装体。
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