JP2024049612A - クッション体、及びクッション体の製造方法 - Google Patents

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努 比護
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Abstract

【課題】製造コストの増大を抑制しつつ、内容物の過度な移動を抑制できるクッション体、及びクッション体の製造方法を提供する。【解決手段】クッション体1は、袋状の側地と、側地の内部空間に収容される内容物と、内部空間に位置する第1マチ部4と、を備え、第1マチ部4は、内部空間を複数の空間に仕切る仕切部41と、仕切部41から内部空間に向かって張り出すと共に内部空間における内容物の移動を抑制する移動抑制部42とを有する。【選択図】図3

Description

本開示は、クッション体、及びクッション体の製造方法に関する。
実用新案登録第3131886号公報には、互いに硬さが異なる複数の部分を有する枕が記載されている。この枕は、本体袋に羽毛等の内容物を充填することで構成されている。本体袋には2つの内袋が設けられており、一の内袋に羽毛等の内容物が相対的に低密度で充填されることにより、軟質支持部が形成されている。一方、当該一の内袋と別の内袋に内容物を相対的に高密度で充填することにより硬質支持部が形成されている。
実用新案登録第3131886号公報
ところで、前述した枕等のクッション体に使用者が身体を載せたときに、本体袋が当該身体の重量により圧縮される結果、本体袋に充填された羽毛等の内容物が本体袋の内部空間で移動することがある。例えば、クッション体の首が載せられる部分からそれ以外の部分に内容物が移動しやすい。内容物が過度に移動する場合、使用者の身体が載せられた部分において内容物の量が減少するため、クッション体の一部が下がりすぎて使用者に違和感を覚えさせる懸念がある。
側地の内部空間を複数の空間に仕切るマチ部を設けることで、内部空間における内容物の移動を規制することが考えられる。特に、クッション体が複数のマチ部を備える場合、内容物が収容される空間の容積を小さくできるので、内容物の移動がより効果的に規制される。しかし、マチ部の数が多い場合には、クッション体の構造が複雑化するため、クッション体の製造コストが増大しうるという現状がある。
本開示は、製造コストの増大を抑制しつつ、内容物の過度な移動を抑制できるクッション体、及びクッション体の製造方法を提供することを目的とする。
本開示に係るクッション体は、(1)袋状の側地と、側地の内部空間に収容される内容物と、内部空間に位置する第1マチ部と、を備え、第1マチ部は、内部空間を複数の空間に仕切る仕切部と、仕切部から内部空間に向かって張り出すと共に内部空間における内容物の移動を抑制する移動抑制部とを有する。
このクッション体では、移動抑制部は、内部空間を複数の空間に仕切る仕切部から内部空間に向かって張り出すと共に内部空間における内容物の移動を抑制する。例えば、クッション体の使用者が首をクッション体に載せたときに、クッション体において首を支える部分から当該首を支える部分以外の部分に内容物が移動することがある。このとき、内容物の少なくとも一部の移動が移動抑制部により抑制される。この結果、内部空間における内容物の過度な移動を抑制できるので、使用者の違和感を低減できる。また、このクッション体では、第1マチ部の移動抑制部が内容物の移動を抑制することにより、マチ部自体の数を多くする必要がない。従って、マチ部の数を減らすことができるので、クッション体の製造コストの増大を抑制できる。
(2)上記(1)において、移動抑制部は、移動する内容物が入り込む開口部を有する袋部であってもよい。この場合、内部空間において移動する内容物を開口部から袋部に入り込ませて、袋部の内部に内容物を閉じ込めることが可能となる。これにより、内部空間における内容物の移動を一層確実に抑制できる。
(3)上記(2)において、袋部の開口部は、クッション体の使用者の首が載せられる首載置部に向かって開口していてもよい。クッション体の使用者が首載置部に首を載せたとき、内容物は首載置部から当該首載置部以外の部分に向かって移動する。よって、袋部の開口部が首載置部に向かって開口している場合、首載置部から移動する内容物を開口部から袋部に一層確実に入り込ませることができる。この結果、首載置部からの内容物の移動を抑制できるので、首を載せたときの違和感をより低減させることができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれかにおいて、側地は、長方形状を呈し、第1マチ部は、側地の長手方向に延在し、移動抑制部は、クッション体の使用者の首が載せられる首載置部から長手方向に離隔する方向への内容物の移動を抑制してもよい。この場合、クッション体の使用者が首をクッション体に載せたとき、首載置部から側地の長手方向に離隔する方向への内容物の移動を抑制できる。
(5)上記(1)~(3)のいずれかにおいて、側地は、長方形状を呈し、クッション体は、一対の第1マチ部を備えてもよい。一対の第1マチ部は、側地の短手方向に延在してもよい。一対の第1マチ部の一方は、クッション体の使用者の首が載せられる首載置部よりも側地の長手方向の一方側に設けられてもよい。一対の第1マチ部の他方は、首載置部よりも側地の長手方向の他方側に設けられてもよい。移動抑制部は、首載置部から短手方向に離隔する方向への内容物の移動を抑制してもよい。この場合、クッション体の使用者が首をクッション体に載せたとき、首載置部から短手方向に離隔する方向への内容物の移動を抑制できる。また、首載置部から見て側地の長手方向の一方側及び他方側のそれぞれに第1マチ部が設けられている。これにより、例えば首載置部から見て側地の長手方向の一方側又は他方側のみに第1マチ部を設ける場合と比較して、内部空間における内容物の移動をバランスよく抑制できる。
(6)上記(1)~(3)のいずれかにおいて、側地は、長方形状を呈し、クッション体は、一対の第1マチ部を備えてもよい。一対の第1マチ部の一方は、クッション体の使用者の首が載せられる首載置部よりも側地の長手方向の一方側に設けられてもよい。一対の第1マチ部の他方は、首載置部よりも側地の長手方向の他方側に設けられてもよい。一対の第1マチ部は、側地の短手方向に沿って首載置部から離れるに従って長手方向に互いに離隔してもよい。移動抑制部は、首載置部から離隔する方向への内容物の移動を抑制してもよい。この場合、クッション体の使用者が首をクッション体に載せたとき、首載置部から離隔する方向への内容物の移動を抑制できる。また、首載置部から見て側地の長手方向の一方側及び他方側のそれぞれに第1マチ部が設けられている。これにより、例えば首載置部から見て側地の長手方向の一方側又は他方側のみに第1マチ部を設ける場合と比較して、内部空間における内容物の移動をバランスよく抑制できる。
(7)上記(1)~(6)のいずれかにおいて、クッション体は、一対の耳載置部を有してもよい。一対の耳載置部は、クッション体の使用者の首が載せられる首載置部から見て側地の長手方向の一方側及び他方側のそれぞれに設けられてもよい。一対の耳載置部のそれぞれは、側地の短手方向に離隔する一対の第2マチ部を有してもよい。この場合、クッション体の使用者が耳載置部に耳を載せたとき、短手方向に離隔する一対の第2マチ部の間の部分から他の部分に内容物を移動させることができるため、耳載置部の高さを耳載置部以外の部分の高さよりも低くできる。これにより、使用者が耳載置部に耳を載せたとき、耳がクッション体により圧迫されることを抑制できる。
本開示に係るクッション体の製造方法は、(8)第1側地と第2側地とを含む袋状の側地と、側地の内部空間に収容される内容物と、内部空間に位置するマチ部とを備えるクッション体の製造方法であって、内部空間を第1内部空間及び第2内部空間に仕切る仕切部と、仕切部から内部空間に張り出すと共に内部空間における内容物の移動を抑制する移動抑制部とを有するマチ部を作製する工程と、湾曲させた第1側地の一端部及び他端部にマチ部を縫製することで、第1側地及びマチ部によって画成される第1内部空間を形成する工程と、マチ部に湾曲させた第2側地の一端部及び他端部を縫製することで、第2側地及びマチ部によって画成される第2内部空間を形成する工程と、第1内部空間及び第2内部空間に内容物を収容する工程と、を備える。
このクッション体の製造方法では、内部空間を第1内部空間及び第2内部空間に仕切る仕切部から内部空間に向かって張り出すと共に内部空間における内容物の移動を抑制する移動抑制部を含むマチ部を作製する。移動抑制部が形成されたマチ部がクッション体の内部空間に位置する。よって、このクッション体の製造方法では、前述したクッション体と同様、内容物の少なくとも一部の移動が移動抑制部により抑制されるので、内部空間における内容物の過度な移動を抑制できる。この結果、クッション体を使用する使用者の違和感を低減させることができる。また、このクッション体の製造方法では、マチ部の移動抑制部が内容物の移動を抑制するので、前述したクッション体と同様、マチ部の数を増やす必要がない。従って、マチ部の数を減らしてクッション体の製造コストの増大を抑制できる。
本開示によれば、製造コストの増大を抑制しつつ、内容物の過度な移動を抑制できる。
第1実施形態に係るクッション体を示す模式的な平面図である。 図1におけるII-II線断面図である。 図2に示される第1マチ部を短手方向に沿って見た模式的な斜視図である。 (a)、(b)及び(c)は、本実施形態に係るクッション体の製造方法の一工程を示す模式的な斜視図である。 (a)、(b)及び(c)は、本実施形態に係るクッション体の製造方法の一工程を示す模式的な断面図である。 第2実施形態に係るクッション体を示す模式的な平面図である。 第3実施形態に係るクッション体を示す模式的な平面図である。 (a)及び(b)は、変形例に係る第1マチ部を示す模式的な斜視図である。 別の変形例に係る第1マチ部を示す模式的な斜視図である。
以下では、図面を参照しながら本開示に係るクッション体、及びクッション体の製造方法の実施形態について説明する。図面の説明において同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。図面は、理解の容易化のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
「クッション体」は、柔軟性素材により構成されている。「柔軟性素材」とは、身体が載せられて荷重を受けた時に変形するクッション性素材を言う。柔軟性素材は、例えば、布である。クッション体は、例えば、枕である。クッション体は、枕に限られず、敷き布団、掛け布団、座布団、マット又はマットレスでもよい。
クッション体は、使用者の身体が載せられたときに変形する程度の柔軟性を有する。「使用者」は、自らの身体をクッション体に接触させてクッション体を使用する者である。使用者は、例えば、クッション体が枕である場合には、枕に自らの身体(例えば首)を載せる者である。「使用者」は、例えば、購入したクッション体の上に載る者、又は購入のためにクッション体の上に載る者である。
クッション体は、柔軟性素材により構成された袋状の側地と、側地の内部空間に収容された内容物とを備える。「側地」は、クッション体を構成する袋状の生地を言う。「内容物」は、使用者の荷重を支えるために側地の内部空間に収容されるものを言う。内容物は、例えば、内部空間において移動する程度の流動性を有する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るクッション体1を示す模式的な平面図である。図2は、図1におけるII-II線断面図である。図1に示されるように、クッション体1は、全体として長方形状を呈する。クッション体1は、長手方向D1、及び長手方向D1と直交する短手方向D2に延在する。また、クッション体1は、長手方向D1及び短手方向D2の双方に直交する厚さ方向D3に厚みを有する。図1の例では、長手方向D1は、紙面左右方向に相当し、短手方向D2は、紙面上下方向に相当し、厚さ方向D3は、紙面に直交する方向に相当する。
クッション体1の長手方向D1の長さは、例えば、30cm以上且つ80cm以下(一例として54cm)である。クッション体1の短手方向D2の長さは、例えば、20cm以上且つ60cm以下(一例として38cm)である。
本実施形態では、クッション体1は、枕である。クッション体1の使用者は、自らの頭部及び首をクッション体1の上に載せる。このとき、使用者の身体が横たわる方向(すなわち、使用者の頭部と脚部とを結ぶ方向)は、例えば、クッション体1の短手方向D2と一致する。クッション体1は、使用者の首が載せられる首載置部11を有する。本実施形態では、首載置部11は、クッション体1の長手方向D1の中央、且つ、クッション体1の短手方向D2の中央よりも一方側(図1の例では下方側)に位置している。
クッション体1は、袋状の側地2を備える。本実施形態では、側地2は、長方形状を呈する。側地2は、例えば、非透明性を有する。側地2は、長手方向D1及び短手方向D2に延在する。側地2は、長手方向D1に延びる長辺2a,2bと、短手方向D2に延びる短辺2c,2dとを有する。側地2は、側地2の短手方向D2の一方側に位置する第1側地21と、側地2の短手方向D2の他方側に位置する第2側地22とを含む。第1側地21及び第2側地22は、短手方向D2に並んでいる。
長辺2a,2bは、平面視においてV字状に屈曲している。長辺2a,2bは、長辺2a,2bの間の距離が側地2の長手方向D1の中央に近づくに従って短くなるように長手方向D1に対して傾斜している。長辺2a(図1の例では下側の長辺)は、短辺2c(図1の例では左側の短辺)からクッション体1の長手方向D1の中央に向かうにつれて短手方向D2の他方側(図1の例では上方側)に向かって延びている。また、長辺2aは、クッション体1の長手方向D1の中央から短辺2d(図1の例では右側の短辺)に向かうにつれて短手方向D2の一方側(図1の例では下方側)に向かって延びている。長辺2b(図1の例では上側の長辺)は、短辺2cからクッション体1の長手方向D1の中央に向かうにつれて短手方向D2の一方側に向かって延びている。また、長辺2bは、クッション体1の長手方向D1の中央から短辺2dに向かうにつれて短手方向D2の他方側に向かって延びている。これにより、平面視における側地2の形状は、長手方向D1の両端側に向かうに従って短手方向D2の長さが長くなる蝶形状を呈する。
図1の例では、短辺2c,2dは、平面視において互いに平行である。短辺2c,2dのそれぞれは、直線状に延びていてもよいし、屈曲していてもよい。短辺2c,2dの少なくとも一方には、側地2を開閉する開閉部材(不図示)が設けられていてもよい。開閉部材は、例えば、線ファスナである。開閉部材が設けられる位置は特に限定されない。
図2に示されるように、第1側地21及び第2側地22は、袋状を呈する。第1側地21は、第1布部23と、第1布部23に厚さ方向D3に沿って対向する第2布部24とを含む。第1布部23及び第2布部24は、クッション体1の短手方向D2の一端(図2の例では左端)において互いに縫製されている。第1布部23及び第2布部24の縫製部は、側地2の長辺2aを構成している。
第2側地22は、第3布部25と、第3布部25に厚さ方向D3に沿って対向する第4布部26とを含む。第3布部25及び第4布部26は、クッション体1の短手方向D2の他端(図2の例では右端)において互いに縫製されている。第3布部25及び第4布部26の縫製部は、側地2の長辺2bを構成している。
クッション体1は、内部空間Sに位置する第1マチ部4を備える。第1マチ部4は、内部空間Sを複数の空間に仕切る。本実施形態では、第1マチ部4は、内部空間Sを第1内部空間S1及び第2内部空間S2に仕切る。第1マチ部4は、立体キルトである。第1内部空間S1は、第1側地21及び第1マチ部4により画成されている。第2内部空間S2は、第2側地22及び第1マチ部4により画成されている。
第1マチ部4は、湾曲した第1側地21の一端部21a及び他端部21bに縫製されている。第1側地21の一端部21aは、例えば、第1布部23の短手方向D2の端部(図2の例では右端部)である。第1側地21の他端部21bは、例えば、第2布部24の短手方向D2の端部(図2の例では右端部)である。
湾曲した第2側地22の一端部22a及び他端部22bは、第1マチ部4に縫製されている。第2側地22の一端部22aは、例えば、第3布部25の短手方向D2の端部(図2の例では左端部)である。第2側地22の他端部22bは、例えば、第4布部26の短手方向D2の端部(図2の例では左端部)である。
図1に示されるように、本実施形態では、第1マチ部4は、長手方向D1に延在している。第1マチ部4は、短辺2cから短辺2dまで至っている。第1マチ部4は、短辺2cからクッション体1の長手方向D1の中央に向かうにつれて長辺2aに向かって湾曲している。また、第1マチ部4は、クッション体1の長手方向D1の中央から短辺2dに向かうにつれて長辺2bに向かって湾曲している。
第1側地21の短手方向D2の長さは、短辺2cからクッション体1の首載置部11(クッション体1の長手方向D1の中央)に向かうにつれて漸減すると共に、クッション体1の首載置部11から短辺2dに向かうにつれて漸増する。すなわち、第1側地21の幅(短手方向D2の長さ)は、クッション体1の長手方向D1の中央に近づくに従って狭くなっている。
本実施形態では、クッション体1は、側地2の長手方向D1に延びる上側マチ部5を備える。上側マチ部5は、側地2の長手方向D1の中央、且つ、第1マチ部4から見て首載置部11とは反対側に設けられている。上側マチ部5及び第1マチ部4は、例えば、クッション体1の短手方向D2に沿って並んでいる。上側マチ部5は、第2内部空間S2に位置している。上側マチ部5は、第2側地22の第3布部25及び第4布部26を互いに接続している。上側マチ部5は、第1マチ部4とは異なり、側地2の内部空間Sを複数の空間に仕切っていない。
首載置部11に使用者の首が載せられた場合、上側マチ部5の位置は、使用者の後頭部が載せられる位置に対応する。このため、後頭部がクッション体1に載せられたとき、クッション体1において後頭部を支える部分から当該後頭部を支える部分以外の部分に内容物が移動しうる。このとき、上側マチ部5は、後頭部を支える部分における短手方向D2への内容物3の移動を抑制する。なお、上側マチ部5は、設けられていなくてもよい。
クッション体1は、側地2の内部空間S(第1内部空間S1及び第2内部空間S2)に収容される内容物3を備える。例えば、内容物3は側地2から出し入れ可能であってもよい。内容物3は、例えば、中空内容物及び中実内容物のいずれかである。中空内容物は、例えばパイプ材又はビーズ等、中空部を有する内容物である。中実内容物は、そば殻、アズキ、ヒノキ又はウレタンチップ等、中空部を有しない固形状の内容物である。内容物3は、例えば、側地2の内部空間Sにおいて移動できる程度に流動性を有する。内容物3は、一例として、パイプ材である。当該パイプ材は、一例として、円筒形状を呈する。この場合、パイプ材の直径は、例えば、1mm以上且つ10mm以下(一例として5mm)である。パイプ材の材料は、ポリエチレン、熱可塑性エラストマー、ポリプロピレン、又はこれらの素材にお茶練り込み加工、備長炭練り込み加工等がなされたものであってもよい。お茶練り込み加工とは、例えば、ポリエチレン等の素材に茶殻エキスを練り込む加工等を言う。備長炭練り込み加工とは、例えば、ポリエチレン等の素材に備長炭微粉末を練り込む加工等を言う。このように、内容物3は、茶殻エキス、又は備長炭微粉末を含んでいてもよく、内容物3の種類、大きさ、及び材料は、適宜変更可能である。
図3は、図2に示される第1マチ部4を短手方向D2に沿って見た模式的な斜視図である。図3では、クッション体1の構成のうち第1マチ部4のみを図示しており、他の構成の図示を省略している。前述の通り、第1マチ部4は、側地2の内部空間Sを複数の空間に仕切るものであり、内部空間Sに設けられている。前述したように側地2は非透明性を有するため、第1マチ部4はクッション体1の外部から視認されない。第1マチ部4は、長手方向D1及び厚さ方向D3に延在している。第1マチ部4は、仕切部41と、移動抑制部42とを有する。
仕切部41は、内部空間Sを複数の空間に仕切る。短手方向D2から見た仕切部41の外縁は、側地2に縫製されている。仕切部41は、第1マチ部4の長手方向D1の中央において長手方向D1に延びる幅狭部43と、幅狭部43の長手方向D1の両端(図3の例では左右端)に設けられた一対の幅広部44とを有する。
幅狭部43の厚さ方向D3の長さは、幅狭部43の長手方向D1の一端側(図3の例では右端側)から中央に向かうにつれて漸減している。幅狭部43の厚さ方向D3の長さは、幅狭部43の長手方向D1の中央から長手方向D1の他端側(図3の例では左端側)に向かうにつれて漸増している。すなわち、幅狭部43の幅(短手方向D2の長さ)は、幅狭部43の長手方向D1の中央に近づくにつれて狭くなっている。
図3の例とは異なり、幅広部44の一部が楕円形状を呈していてもよい。この場合、幅広部44は、長手方向D1の端部から長手方向D1の中央に向かうにつれて厚さ方向D3の長さが漸増する漸増部と、長手方向D1の中央に向かうにつれて厚さ方向D3の長さが漸減する漸減部とを有してもよい。漸増部は、幅広部44の長手方向D1の両端部(図3の例では左右端部)を構成する。漸減部は、漸増部と幅狭部43との間に位置する。
移動抑制部42は、仕切部41から内部空間Sに向かって張り出す。本実施形態では、移動抑制部42は、仕切部41から第1内部空間S1に向かって張り出す。移動抑制部42は、内部空間Sにおける内容物3の移動を抑制する。本実施形態では、移動抑制部42は、開口部46を有する袋部45である。袋部45の開口部46には、内部空間Sにおいて移動する内容物3が入り込む。袋部45は、複数(一例として4つ)設けられている。
袋部45の開口部46は、第1マチ部4の長手方向D1の中央に向かって開口している。前述の通り、首載置部11は、クッション体1の長手方向D1の中央に位置する。すなわち、袋部45の開口部46は、首載置部11に向かって開口している。
本実施形態では、側地2の内部空間Sを仕切る第1マチ部4が長手方向D1に延在している。よって、使用者がクッション体1の首載置部11に首を載せたとき、首載置部11から長手方向D1に離隔する方向D4(図1参照)へ内容物3が移動する。このとき、内容物3の一部が開口部46から袋部45に入り込むことで、内部空間Sにおける内容物3の移動が抑制される。このように、移動抑制部42は、首載置部11から長手方向D1に離隔する方向D4への内容物3の移動を抑制する。
次に、本実施形態に係るクッション体1の製造方法について説明する。まず、図4(a)、図4(b)及び図4(c)に示されるように、マチ布51から第1マチ部4を作製する(マチ部を作製する工程)。本実施形態では、マチ布51の形状は、マチ布51の長手方向D1の中央に位置すると共に厚さ方向D3に延びる対称線Lに対して互いに対称である。よって、図4(a)~図4(c)の例では、マチ布51の長手方向D1の一方側(図4(a)の例では左側)のみが図示されており、マチ布51の長手方向D1の他方側の図示は省略されている。
マチ部を作製する工程では、まず、図4(a)に示されるように、第1マチ部4の材料であるマチ布51を準備する。マチ布51は、1枚の布であってもよいし、複数の布が重ねられることで構成されていてもよい。マチ布51には、滑り止め加工がされていてもよい。マチ布51は、例えば、所定の高さを有する樹脂が貼り付けられた生地であってもよい。この樹脂の高さは、例えば、1mm程度である。また、この樹脂は、例えば生地に対してドット状に貼り付けられていてもよい。マチ布51は、例えば、起毛加工、又は凹凸加工が施された生地等であってもよい。滑り止め加工がされたマチ布51を用いることで、滑り止め加工がされていないマチ布51を用いる場合と比較して、内部空間Sにおける内容物3の移動を一層抑制することができる。マチ布51の長手方向D1の長さは、第1マチ部4の長手方向D1の長さよりも長い。マチ布51は、幅広部44と、幅狭部43を構成する幅狭部53とを有する。
幅狭部53の厚さ方向D3の長さは、幅狭部53の長手方向D1の一端側(図4(a)の例では左端側)から長手方向D1の中央に向かうにつれて漸減している。幅狭部53の厚さ方向D3の長さは、幅狭部53の長手方向D1の中央から長手方向D1の他端側(図4(a)の例では右端側)に向かうにつれて漸増している。
続いて、図4(b)に示されるように、幅狭部53を長手方向D1に沿って折る。図4(b)の例では、幅狭部53を三つ折りにしている。この結果、幅狭部53が折り返された部分のうち、幅狭部53の長手方向D1の端部側に位置する第1折返し部61と、第1折返し部61よりも幅狭部53の長手方向D1の中央側に位置する第2折返し部62と、が形成される。また、複数(図4(b)の例では3枚)の幅狭部53が重ねられた重複部63が形成される。
続いて、図4(c)に示されるように、開口部46を有する袋部45を形成する。重複部63の厚さ方向D3の両端(図4(b)の例では上下端)を短手方向D2に向かって折り込む。重複部63の当該両端を幅狭部53に縫製することで、袋部45が形成される。第1折返し部61は、袋部45の底部を形成する。第2折返し部62は、袋部45の開口部46を形成する。図4(b)及び図4(c)に示される工程を繰り返すことで、複数の袋部45を有する第1マチ部4が作製される。
図5(a)に示されるように、続いて、第1布部23及び第2布部24を縫製することで第1側地21を作製する。そして、湾曲させた第1側地21の一端部21a及び他端部21bに上記作製した第1マチ部4を縫製する。例えば、袋部45が第1内部空間S1に突出する向きとなるように第1マチ部4が縫製される。第1側地21に第1マチ部4を縫製することで、第1側地21及び第1マチ部4によって画成される第1内部空間S1を形成する(第1内部空間を形成する工程)。
続いて、第3布部25及び第4布部26を縫製することで第2側地22を作製する。そして、図5(b)に示されるように、第1マチ部4に湾曲させた第2側地22の一端部22a及び他端部22bを縫製する。第1マチ部4に第2側地22を縫製することで、第2側地22及び第1マチ部4によって画成される第2内部空間S2を形成する(第2内部空間を形成する工程)。
続いて、図5(c)に示されるように、第1内部空間S1及び第2内部空間S2に内容物3を収容する(内容物を収容する工程)。内容物3は、一例として、側地2の短辺2c,2dの少なくとも一方に設けられた開閉部材を介して内部空間Sに入れ込まれてもよい。以上の工程を経て、本実施形態に係るクッション体1の製造方法の一連の工程を完了する。
以上、本開示に係るクッション体の製造方法の実施形態について説明した。しかしながら、本開示に係るクッション体の製造方法の各工程の内容及び順序は、前述の実施形態に限られず、適宜変更可能である。
次に、本実施形態に係るクッション体1、及びクッション体1の製造方法の作用効果について詳細に説明する。本実施形態に係るクッション体1では、移動抑制部42は、内部空間Sを複数の空間に仕切る仕切部41から内部空間Sに向かって張り出すと共に内部空間Sにおける内容物3の移動を抑制する。例えば、クッション体1の使用者が首をクッション体1に載せたときに、クッション体1において首を支える部分から当該首を支える部分以外の部分に内容物3が移動することがある。このとき、内容物3の少なくとも一部の移動が移動抑制部42により抑制される。この結果、内部空間Sにおける内容物3の過度な移動を抑制できるので、使用者の違和感を低減できる。
また、このクッション体1では、第1マチ部4の移動抑制部42が内容物3の移動を抑制することにより、マチ部自体の数を多くする必要がない。本実施形態では、クッション体1の内部空間Sを分断するマチ部は、1つの第1マチ部4のみとされている。従って、マチ部の数を減らすことができるので、クッション体1の製造コストの増大を抑制できる。
本実施形態に係るクッション体1では、図3に示されるように、移動抑制部42は、移動する内容物3が入り込む開口部46を有する袋部45である。この場合、内部空間Sにおいて移動する内容物3を開口部46から袋部45に入り込ませて、袋部45の内部に内容物3を閉じ込めることが可能となる。これにより、内部空間Sにおける内容物3の移動を一層確実に抑制できる。
本実施形態に係るクッション体1では、袋部45の開口部46は、クッション体1の使用者の首が載せられる首載置部11に向かって開口している。クッション体1の使用者が首載置部11に首を載せたとき、内容物3は首載置部11から当該首載置部11以外の部分に向かって移動する。よって、袋部45の開口部46が首載置部11に向かって開口している場合、首載置部11から移動する内容物3を開口部46から袋部45に一層確実に入り込ませることができる。この結果、首載置部11からの内容物3の移動を抑制できるので、首を載せたときの違和感をより低減させることができる。
本実施形態に係るクッション体1では、側地2は、長方形状を呈する。第1マチ部4は、側地2の長手方向D1に延在する。移動抑制部42は、クッション体1の使用者の首が載せられる首載置部11から長手方向D1に離隔する方向への内容物3の移動を抑制する。この場合、クッション体1の使用者が首をクッション体1に載せたとき、首載置部11から側地2の長手方向D1に離隔する方向への内容物3の移動を抑制できる。
また、本実施形態に係るクッション体1では、袋部45は、複数設けられている。この場合、第1マチ部4には、移動する内容物3が入り込む複数の袋部45が設けられているため、内部空間Sにおける内容物3の移動を一層確実に抑制できる。
さらに、本実施形態に係るクッション体1では、図1に示されるように、側地2は、長辺2a,2b及び短辺2c,2dを有する長方形状を呈する。側地2は、首載置部11を含む第1側地21を有する。第1側地21の短手方向D2の長さは、短辺2cからクッション体1の首載置部11に向かうにつれて漸減すると共に、クッション体1の首載置部11から短辺2dに向かうにつれて漸増する。すなわち、第1側地21の幅(短手方向D2の長さ)は、第1側地21の長手方向D1の中央(例えば首載置部11)に向かうにつれて狭くなっている。この場合、第1側地21により形成される第1内部空間S1が首載置部11に向かうにつれて狭くなっている。これにより、クッション体1の使用者が首を首載置部11に載せたとき、首載置部11の周辺における第1側地21の短手方向D2の長さが狭いことにより、内容物3が長手方向D1に移動することをより効果的に抑制できる。この結果、首を載せたときの違和感をより低減させることができる。
このクッション体1の製造方法では、図5(a)~図5(c)に示されるように、内部空間Sを第1内部空間S1及び第2内部空間S2に仕切る仕切部41から内部空間Sに向かって張り出すと共に内部空間Sにおける内容物3の移動を抑制する移動抑制部42を含む第1マチ部4を作製する。移動抑制部42が形成された第1マチ部4がクッション体1の内部空間Sに位置する。よって、このクッション体1の製造方法では、前述したクッション体1と同様、内容物3の少なくとも一部の移動が移動抑制部42により抑制されるので、内部空間Sにおける内容物3の過度な移動を抑制できる。この結果、クッション体1を使用する使用者の違和感を低減させることができる。
また、このクッション体1の製造方法では、第1マチ部4の移動抑制部42が内容物3の移動を抑制するので、前述したクッション体1と同様、マチ部の数を増やす必要がない。従って、マチ部の数を減らしてクッション体1の製造コストの増大を抑制できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係るクッション体1Aについて説明する。以下の説明では、第1実施形態に係るクッション体1との相違点を主として説明し、重複する説明を同一の符号を付して適宜省略する。
図6に示されるように、クッション体1Aの側地2Aは、第1側地21Aと、第2側地22Aと、第3側地23Aとを有する。第1側地21A、第2側地22A及び第3側地23Aは、側地2Aの長手方向D1に沿ってこの順に配列されている。クッション体1Aは、第1マチ部4に代えて、一対の第1マチ部4A,4Bを備える。
第1マチ部4A,4Bは、側地2Aの短手方向D2に延在する。第1マチ部4Aは、首載置部11よりも側地2Aの長手方向D1の一方側(図6の例では左側)に設けられている。第1マチ部4Bは、首載置部11よりも側地2Aの長手方向D1の他方側(図6の例では右側)に設けられている。
第1マチ部4A,4Bのそれぞれは、側地2Aの長手方向D1の両端側に湾曲しながら短手方向D2に延在している。すなわち、第1マチ部4A,4Bは、側地2Aの短手方向D2の一端側(図6の例では下端側)から短手方向D2の中央に向かうにつれて互いに離隔している。また、第1マチ部4A,4Bは、側地2Aの短手方向D2の中央から短手方向D2の他端側(図6の例では上端側)に向かうにつれて互いに近接している。
第1マチ部4A,4Bは、側地2Aの内部空間を複数(3つ)の空間に仕切っている。第1マチ部4Aは、側地2Aの内部空間を、第1側地21Aの内部空間と第2側地22Aの内部空間とに仕切っている。第1マチ部4Bは、側地2Aの内部空間を、第2側地22Aの内部空間と第3側地23Aの内部空間とに仕切っている。
第1マチ部4A,4Bのそれぞれは、第2側地22A及び第1マチ部4A,4Bにより画成された空間に向かって張り出す移動抑制部42を有する。移動抑制部42は、首載置部11から短手方向D2に離隔する方向D5への内容物3の移動を抑制する。
クッション体1Aは、上側マチ部5に代えて、側地2Aの長手方向D1に延びる下側マチ部5Aを備える。下側マチ部5Aは、側地2Aの長手方向D1の中央、且つ、側地2Aの短手方向D2の中央よりも一方側に設けられている。下側マチ部5Aは、第2側地22A、及び、第1マチ部4A,4Bにより画成された空間に位置している。下側マチ部5Aは、第1マチ部4A,4Bとは異なり、側地2Aの内部空間を複数の空間に仕切っていない。
首載置部11に使用者の首が載せられた場合、下側マチ部5Aの位置は、使用者の首及び後頭部の間の部分が載せられる位置に対応する。よって、使用者の身体がクッション体1に載せられたときに、下側マチ部5Aは、使用者の首を支える部分における短手方向D2への内容物3の移動を抑制する。下側マチ部5Aは、設けられていなくてもよい。
次に、第2実施形態に係るクッション体1Aの作用効果について詳細に説明する。本実施形態では、側地2Aは、長方形状を呈し、クッション体1Aは、第1マチ部4A,4B(一対の第1マチ部)を有する。第1マチ部4A,4Bは、側地2Aの短手方向D2に延在する。第1マチ部4A(一方の第1マチ部)は、首載置部11よりも側地2Aの長手方向D1の一方側に設けられる。第1マチ部4B(他方のマチ部)は、首載置部11よりも側地2Aの長手方向D1の他方側に設けられる。移動抑制部42は、首載置部11から短手方向D2に離隔する方向D5への内容物3の移動を抑制する。
この場合、クッション体1の使用者が首をクッション体1に載せたとき、首載置部11から短手方向D2に離隔する方向D5への内容物3の移動を抑制できる。また、首載置部11から見て側地2Aの長手方向D1の一方側に第1マチ部4Aが設けられ、首載置部11から見て側地2Aの長手方向D1の他方側に第1マチ部4Bが設けられている。これにより、例えば首載置部11から見て側地2Aの長手方向D1の一方側又は他方側のみに第1マチ部を設ける場合と比較して、内部空間Sにおける内容物3の移動をバランスよく抑制できる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係るクッション体1Bについて図7を参照しながら説明する。図7に示されるように、クッション体1Bの側地2Bは、第1側地21Bと、第2側地22Bと、第3側地23Bとを有する。クッション体1Bは、第1マチ部4とは異なる一対の第1マチ部4C,4Dを備える。
第1マチ部4C,4Dのそれぞれは、平面視において(厚さ方向D3から見て)円弧状に形成されている。第1マチ部4C,4Dは、側地2の短手方向D2に沿って首載置部11から離れるに従って長手方向D1に互いに離隔している。すなわち、第1マチ部4C,4Dの間の距離は、首載置部11から離れるにつれて長くなっている。第1マチ部4Cは、首載置部11よりも側地2の長手方向D1の一方側に設けられている。第1マチ部4Dは、首載置部11よりも側地2の長手方向D1の他方側に設けられている。
第1マチ部4C,4Dは、側地2Bの内部空間を複数(3つ)の空間に仕切っている。第1マチ部4Cは、側地2Bの内部空間を、第1側地21Bの内部空間と第2側地22Bの内部空間とに仕切っている。第1マチ部4Dは、側地2Bの内部空間を、第2側地22Bの内部空間と第3側地23Bの内部空間とに仕切っている。
第1マチ部4C,4Dのそれぞれは、第2側地22B及び第1マチ部4C,4Dにより画成された空間に向かって張り出す移動抑制部42を有する。よって、移動抑制部42は、首載置部11から離隔する方向D6への内容物3の移動を抑制する。具体的には、首載置部11が位置する部分においては、第1マチ部4C,4Dは、側地2の短手方向D2に延在している。よって、移動抑制部42は、首載置部11から短手方向D2に離隔する方向D6への内容物3の移動を抑制する。
また、クッション体1の短手方向D2の首載置部11とは反対側(図7の例では上端側)においては、第1マチ部4C,4Dは、湾曲しながら側地2の長手方向D1に延在している。例えば、移動抑制部42は、首載置部11から長手方向D1に離隔する方向D7への内容物3の移動を抑制する。
クッション体1Bは、耳載置部71,72を有する。耳載置部71は、首載置部11から見て側地2Bの長手方向D1の一方側に設けられている。耳載置部71は、第1側地21Bに設けられている。耳載置部71は、側地2Bの短手方向D2に離隔する第2マチ部7,8を有する。第2マチ部7,8は、側地2Bの長手方向D1に延びている。第2マチ部7から第2マチ部8までの距離は、例えば、3cm以上且つ15cm以下である。
耳載置部72は、首載置部11から見て側地2Bの長手方向D1の他方側に設けられている。耳載置部72は、第3側地23Bに設けられている。耳載置部72は、側地2Bの短手方向D2に離隔する第2マチ部9,10を有する。第2マチ部9,10は、側地2Bの長手方向D1に延びている。第2マチ部9から第2マチ部10までの距離は、例えば、3cm以上且つ15cm以下である。
クッション体1Bは、上側マチ部5とは形状が異なる上側マチ部5Bを有する。上側マチ部5Bは、クッション体1Bの長手方向D1の中央に近づくにつれて首載置部11から離隔するように湾曲している。上側マチ部5Bは、第2側地22B、及び、第1マチ部4C,4Dにより画成された空間に位置している。上側マチ部5Bによって、当該空間における短手方向D2への内容物3の移動が抑制される。
次に、第3実施形態に係るクッション体1Bの作用効果について詳細に説明する。第3実施形態では、側地2Bは、長方形状を呈し、クッション体1Bは、第1マチ部4C,4D(一対のマチ部)を有する。第1マチ部4C(一方のマチ部)は、首載置部11よりも側地2Bの長手方向D1の一方側に設けられている。第1マチ部4D(他方のマチ部)は、首載置部11よりも側地2Bの長手方向D1の他方側に設けられている。第1マチ部4C,4Dは、側地2Bの短手方向D2に沿って首載置部11から離れるに従って長手方向D1に互いに離隔する。移動抑制部42は、首載置部11から離隔する方向D6,D7への内容物3の移動を抑制する。
この場合、クッション体1Bの使用者が首をクッション体1Bに載せたとき、首載置部11から離隔する方向D6,D7への内容物3の移動を抑制できる。また、首載置部11から見て側地2Bの長手方向D1の一方側に第1マチ部4Cが設けられ、側地2Bの長手方向D1の他方側に第1マチ部4Dが設けられている。これにより、例えば首載置部11から見て側地2Bの長手方向D1の一方側又は他方側のみに第1マチ部を設ける場合と比較して、内部空間における内容物3の移動をバランスよく抑制できる。
クッション体1Bは、一対の耳載置部71,72を有する。耳載置部71は、首載置部11から見て側地2Bの長手方向D1の一方側に設けられている。耳載置部72は、首載置部11から見て側地2Bの長手方向D1の他方側に設けられている。耳載置部71は、側地2Bの短手方向D2に離隔する一対の第2マチ部7,8を有する。耳載置部72は、側地2Bの短手方向D2に離隔する一対の第2マチ部9,10を有する。
この場合、クッション体1Bの使用者が耳載置部71,72に耳を載せたとき、短手方向D2に離隔する第2マチ部7,8の間の部分(又は第2マチ部9,10の間の部分)から他の部分に内容物3を移動させることができるため、耳載置部71,72の高さを耳載置部71,72以外の部分の高さよりも低くできる。これにより、使用者が耳載置部71,72に耳を載せたとき、耳がクッション体1Bにより圧迫されることを抑制できる。
[変形例]
以上、本開示に係るクッション体、及びクッション体の製造方法の種々の実施形態について説明した。しかしながら、本開示に係るクッション体、及びクッション体の製造方法は、前述の各実施形態に限られず、適宜変更可能である。本開示では、クッション体の複数の実施形態(第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態)について説明した。本開示に係るクッション体は、複数の実施形態から選択された実施形態の一部と、当該実施形態とは異なる実施形態の残部とが組み合わされたクッション体であってもよい。すなわち、前述した第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態の内容は、適宜抽出して組み合わせることが可能である。例えば、第1実施形態に係るクッション体1、又は第2実施形態に係るクッション体1Aが上記の耳載置部71,72を有していてもよい。
例えば、前述の実施形態では、移動抑制部42が袋部45である例について説明した。しかし、図8(b)に示されるように、移動抑制部42は、仕切部41から側地2の内部空間Sに向かって張り出す筒状部81であってもよい。
前述した筒状部81を有する第1マチ部4を作製するに際し、まず、図8(a)に示されるように、仕切部41から互いに反対方向に張り出す張出部82,83を有するマチ布51を準備する。張出部82,83のそれぞれは、マチ布51の幅狭部53から厚さ方向D3に張り出す。張出部82,83の形状は、例えば三角形状であるが、特に限定されない。
続いて、図8(b)に示されるように、張出部82,83のそれぞれの厚さ方向D3の端部同士を縫製する。以上の工程を経て、前述した筒状部81を有する第1マチ部4が作製される。
なお、前述の筒状部81の長手方向D1の一方を幅狭部53に縫製して封止することで、袋部45としてもよい。この場合、筒状部81の長手方向D1の他方は、袋部45の開口部46として機能する。
本変形例に係るクッション体1でも、移動抑制部42は、内部空間Sにおける内容物3の移動を抑制する。この結果、クッション体1の使用者が首をクッション体1に載せた時に、内部空間Sにおける内容物3の過度な移動を抑制できるので、使用者の違和感を低減できる。そして、このクッション体1でも、第1マチ部4の移動抑制部42(筒状部81)が内容物3の移動を抑制することにより、マチ部自体の数を多くする必要がない。従って、マチ部の数を減らすことができるので、クッション体1の製造コストの増大を抑制できる。
前述の実施形態では、マチ布51の幅狭部53を折り返すと共に縫製することで袋部45を形成する例について説明した。しかし、図9に示されるように、マチ布51の幅狭部53に筒状部材85を縫製することで、袋部45を形成してもよい。具体的には、筒状部材85の長手方向D1の一端部を幅狭部53に縫製することで袋部45を形成する。この場合、筒状部材85の長手方向D1の他端部は、袋部45の開口部46として機能する。
本変形例に係るクッション体1でも、第1マチ部4に開口部46を有する袋部45を形成することができる。この場合、内部空間Sにおいて移動する内容物3を開口部46から袋部45に入り込ませて、袋部45の内部に内容物3を閉じ込めることが可能となる。これにより、内部空間Sにおける内容物3の移動を一層確実に抑制できる。
前述の第1実施形態では、移動抑制部42が仕切部41から第1内部空間S1に向かって張り出す例について説明した。しかし、移動抑制部42が張り出す方向は、特に限定されない。移動抑制部42は、仕切部41から第2内部空間S2に向かって張り出してもよい。第2実施形態及び第3実施形態においても、移動抑制部42が張り出す方向は特に限定されない。
前述の第1実施形態では、第1マチ部4が複数の袋部45を有する例について説明した。しかし、袋部45の数は限定されず、例えば、1つでもよい。
前述の第1実施形態及び第2実施形態では、側地2の長辺2a、長辺2b、短辺2c及び短辺2dのそれぞれが2つの布部の縫製部により構成される例について説明した。例えば、第1実施形態及び第2実施形態では、側地2の長辺2aが第1布部23及び第2布部24の縫製部により構成されている。しかし、側地2の長辺2a、長辺2b、短辺2c及び短辺2dの少なくとも1つは、移動抑制部42を含むマチ部により構成されてもよい。この場合、移動抑制部42は、例えば、側地2から内部空間Sに向かって張り出す。この場合、側地2の内側において、移動抑制部42が内部空間Sにおける内容物3の移動を抑制する。また、第3実施形態においても、側地2を構成する生地の少なくとも一部が移動抑制部42を含むマチ部により構成されていてもよい。このように、移動抑制部42は、内容物3の移動を抑制したい部分に適宜配置され得る。
更に、変形例に係るクッション体は、使用者の肩甲骨等を支えるシート部を備えてもよい。シート部は、例えば、図1に示されるクッション体1、図6に示されるクッション体1A、又は図7に示されるクッション体1Bから、短手方向D2に突出するように形成されている。このシート部には、使用者の肩及び背中が載せられる。このシート部を備えたクッション体1,1A,1Bは、使用者の肩及び背中をやさしく支えられるので寝心地を更に良好にできるという作用効果を奏する。シート部は、例えば、シート状の内容物と、当該内容物を収容するシート状側地とを有する。シート状側地には、シート状側地を開閉する開閉部材が設けられていてもよい。シート状の内容物は、例えば、ウレタンシートであるが、ウレタンシート以外のものであってもよい。シート状側地の材料は、側地2の材料と同一であってもよい。
前述の実施形態では、側地2が非透明性を有する例について説明した。しかし、クッション体の側地2は、透明性を有してもよい。この場合、第1マチ部の構造、内容物の移動の様子をクッション体の外部から視認することが可能となる。例えば、当該クッション体1を寝具販売店等の店頭に展示することで、内容物の移動が抑制されていることが視認できるので、顧客に対する販促効果が期待される。
1,1A,1B…クッション体、2,2A,2B…側地、2a,2b…長辺、2c,2d…短辺、3…内容物、4,4A,4B,4C,4D…第1マチ部、5,5B…上側マチ部、5A…下側マチ部、7,8,9,10…第2マチ部、11…首載置部、21,21A,21B…第1側地、22,22A,22B…第2側地、21a,22a…一端部、21b,22b…他端部、23…第1布部、23A,23B…第3側地、24…第2布部、25…第3布部、26…第4布部、41…仕切部、42…移動抑制部、43,53…幅狭部、44…幅広部、45…袋部、46…開口部、51…マチ布、61…第1折返し部、62…第2折返し部、63…重複部、71,72…耳載置部、81…筒状部、82,83…張出部、85…筒状部材、D1…長手方向、D2…短手方向、D3…厚さ方向、S…内部空間、S1…第1内部空間(空間)、S2…第2内部空間(空間)。

Claims (8)

  1. 袋状の側地と、
    前記側地の内部空間に収容される内容物と、
    前記内部空間に位置する第1マチ部と、を備え、
    前記第1マチ部は、前記内部空間を複数の空間に仕切る仕切部と、前記仕切部から前記内部空間に向かって張り出すと共に前記内部空間における前記内容物の移動を抑制する移動抑制部とを有する、
    クッション体。
  2. 前記移動抑制部は、移動する前記内容物が入り込む開口部を有する袋部である、
    請求項1記載のクッション体。
  3. 前記袋部の前記開口部は、前記クッション体の使用者の首が載せられる首載置部に向かって開口している、
    請求項2記載のクッション体。
  4. 前記側地は、長方形状を呈し、
    前記第1マチ部は、前記側地の長手方向に延在し、
    前記移動抑制部は、前記クッション体の使用者の首が載せられる首載置部から前記長手方向に離隔する方向への前記内容物の移動を抑制する、
    請求項1又は2記載のクッション体。
  5. 前記側地は、長方形状を呈し、
    一対の前記第1マチ部を備え、
    一対の前記第1マチ部は、前記側地の短手方向に延在し、
    一対の前記第1マチ部の一方は、前記クッション体の使用者の首が載せられる首載置部よりも前記側地の長手方向の一方側に設けられ、
    一対の前記第1マチ部の他方は、前記首載置部よりも前記側地の前記長手方向の他方側に設けられ、
    前記移動抑制部は、前記首載置部から前記短手方向に離隔する方向への前記内容物の移動を抑制する、
    請求項1又は2記載のクッション体。
  6. 前記側地は、長方形状を呈し、
    一対の前記第1マチ部を備え、
    一対の前記第1マチ部の一方は、前記クッション体の使用者の首が載せられる首載置部よりも前記側地の長手方向の一方側に設けられ、
    一対の前記第1マチ部の他方は、前記首載置部よりも前記側地の前記長手方向の他方側に設けられ、
    一対の前記第1マチ部は、前記側地の短手方向に沿って前記首載置部から離れるに従って前記長手方向に互いに離隔しており、
    前記移動抑制部は、前記首載置部から離隔する方向への前記内容物の移動を抑制する、
    請求項1又は2記載のクッション体。
  7. 前記クッション体は、一対の耳載置部を有し、
    一対の前記耳載置部は、前記クッション体の使用者の首が載せられる首載置部から見て前記側地の長手方向の一方側及び他方側のそれぞれに設けられており、
    一対の前記耳載置部のそれぞれは、前記側地の短手方向に離隔する一対の第2マチ部を有する、
    請求項1又は2記載のクッション体。
  8. 第1側地と第2側地とを含む袋状の側地と、前記側地の内部空間に収容される内容物と、前記内部空間に位置するマチ部とを備えるクッション体の製造方法であって、
    前記内部空間を第1内部空間及び第2内部空間に仕切る仕切部と、前記仕切部から前記内部空間に張り出すと共に前記内部空間における前記内容物の移動を抑制する移動抑制部とを有する前記マチ部を作製する工程と、
    湾曲させた前記第1側地の一端部及び他端部に前記マチ部を縫製することで、前記第1側地及び前記マチ部によって画成される前記第1内部空間を形成する工程と、
    前記マチ部に湾曲させた前記第2側地の一端部及び他端部を縫製することで、前記第2側地及び前記マチ部によって画成される前記第2内部空間を形成する工程と、
    前記第1内部空間及び前記第2内部空間に前記内容物を収容する工程と、を備える、
    クッション体の製造方法。
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