JP2024049143A - 進入領域管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】種々の作業機械に対して安全が確保された進入領域を精度よく設定管理することが可能な作業機械の進入領域管理システムを提供する。【解決手段】油圧ショベル1の進入領域を管理する進入領域管理システムにおいて、油圧ショベル1の進入可能領域を設定するサーバ7と、サーバ7にて設定された進入可能領域を表示する管理モニタ60および機体モニタ221と、を備え、サーバ7は、施工管理システムPから送信された施工現場の地形データおよび施工データと、天候情報提供システムQから送信された施工現場の天候データと、を取得し、油圧ショベル1の進入予定領域の傾斜角、施工履歴情報、および降水量履歴情報に基づいて、進入予定領域における複数の地点の地盤の安定度を算出し、算出した複数の地盤安定度に基づいて進入可能領域を設定し、設定した進入可能領域を表示するための信号を管理モニタ60および機体モニタ221に対してそれぞれ出力する。【選択図】図9

Description

本発明は、作業機械の進入領域を管理する進入領域管理システムに関する。
作業装置を備えた作業機械は、不整地や傾斜地で用いられることも多く、例えば、地盤の緩い傾斜地や法肩などで作業を行っている場合には、地崩れが発生して作業機械が転倒する可能性がある。そのため、作業機械の転倒を防止する措置は非常に重要となる。
例えば、特許文献1には、作業装置の姿勢に基づいて作業機械の重心を算出する重心算出部と、安全領域と安全領域を取り囲む警戒領域とを設定する領域設定部と、作業機械の重心が警戒領域に位置する場合に転倒の危険性を報知するための警告および作業装置の動作の制限といった転倒防止制御を行う転倒防止制御部と、作業機械の周囲の地面情報に基づいて崩落の危険性のある崩落危険領域を特定する領域特定部と、を備えた作業機械の転倒防止装置が開示されている。
特許第6824830号公報
特許文献1に記載の作業機械の転倒防止装置は、作業機械の重心が警戒領域に位置しない場合、すなわち作業機械の重心が安全領域に位置している場合には転倒防止制御を行わない。しかしながら、作業機械の重心が安全領域に位置している場合であっても、作業機械が位置している場所およびその周辺の地形や地面に含まれる含水量、ならびに、作業機械の大きさや作業機械が行う施工内容などによっては、作業機械が転倒する可能性がある。
そこで、本発明の目的は、種々の作業機械に対して安全が確保された進入領域を精度よく設定管理することが可能な作業機械の進入領域管理システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、作業機械の進入領域を管理する進入領域管理システムにおいて、前記作業機械が進入することが可能な進入可能領域を設定するサーバと、前記サーバにて設定された前記進入可能領域を表示する表示装置と、を備え、前記サーバは、前記作業機械が用いられる施工現場の状況を管理する施工管理システムから送信された前記施工現場の地形データおよび施工データと、天候情報を提供する天候情報提供システムから送信された前記施工現場の天候データと、を取得し、取得した前記地形データに含まれる前記作業機械の進入予定領域の傾斜角と、取得した前記施工データに含まれる施工履歴情報と、取得した前記天候データに含まれる前記進入予定領域の降水量履歴情報と、に基づいて、前記進入予定領域における複数の地点の地盤の安定度をそれぞれ算出し、算出した複数の前記安定度に基づいて前記進入可能領域を設定し、設定した前記進入可能領域を表示するための表示信号を前記表示装置に対して出力することを特徴とする。
本発明によれば、種々の作業機械に対して安全が確保された進入領域を精度よく設定管理することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
油圧ショベルの一構成例を示す外観側面図である。 油圧ショベルの作業場所の一例を模式的に示す模式図である。 第1実施形態に係る進入領域管理システムの一構成例を示すシステム構成図である。 管理モニタおよび機体モニタのそれぞれにおける進入可能領域の表示例を示す図である。 管理モニタおよび機体モニタのそれぞれにおける進入可能領域の他の表示例を示す図である。 第1実施形態に係るサーバが有する機能を示す機能ブロック図である。 油圧ショベルの進入予定領域における地盤安定度マップの一例である。 油圧ショベルの進入予定領域における地盤安定度マップの他の例である。 第1実施形態に係るサーバで実行される処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係るサーバおよび機体コントローラがそれぞれ有する機能を示す機能ブロック図である。 第2実施形態に係る機体コントローラで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
以下では、本発明の各実施形態に係る進入領域管理システムが適用される作業機械として、クローラ式の油圧ショベルを例に挙げて説明する。
<油圧ショベル1の構成>
まず、油圧ショベル1の全体構成について図1を参照して説明する。
油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の走行体11と、走行体11の上方に旋回可能に設けられた旋回体12と、旋回体12に取り付けられて掘削や整地などの作業を行う油圧駆動式の作業装置13と、を備えている。
走行体11は、機体の進行方向に延びる一対のクローラ111と、一対のクローラ111を駆動する一対の走行モータ112と、を備え、一対の走行モータ112の駆動力により一対のクローラ111を地面に接触させた状態で回転させることで機体を移動させる。一対の走行モータ112は、一対のクローラ111のそれぞれに対応して走行体11に搭載され、互いに独立して駆動することで一対のクローラ111をそれぞれ独立して正逆回転させることができる。なお、図1では、一対のクローラ111および一対の走行モータ112のうち、一方のクローラ111および走行モータ112のみを示している。
旋回体12は、ベースフレームである旋回フレーム21と、オペレータが搭乗する運転室22と、油圧ショベル1が傾倒しないように作業装置13とのバランスを保つカウンタウェイト23と、油圧ショベル1を駆動するための各種機器類を内部に収容する機械室24と、を備える。運転室22内には、油圧ショベル1の状態などを表示する機体モニタ221が運転席222の前側に設けられている。
旋回フレーム21上において、運転室22は前部に、カウンタウェイト23は後端部に、機械室24は運転室22とカウンタウェイト23との間に、それぞれ載置されている。また、旋回フレーム21の前部における運転室22の一側には、作業装置13が取り付けられている。
作業装置13は、基端部が旋回フレーム21に回動可能に取り付けられたブーム31と、ブーム31の先端部に回動可能に取り付けられたアーム32と、アーム32の先端部に回動可能に取り付けられたバケット33と、を備える。
ブーム31は、ブームシリンダ31Aにより駆動される。ブームシリンダ31Aは、一端側が旋回フレーム21に、他端側がブーム31に、それぞれ接続され、作動油の流出入によりロッドが伸縮することでブーム31を旋回体12に対して上下方向に回動(俯仰)させる。
アーム32は、アームシリンダ32Aにより駆動される。アームシリンダ32Aは、一端側がブーム31に、他端側がアーム32に、それぞれ接続され、作動油の流出入によりロッドが伸縮することでアーム32をブーム31に対して前後方向に回動させる。
バケット33は、バケットシリンダ33Aにより駆動される。バケットシリンダ33Aは、一端側がアーム32に、他端側がバケット33に、それぞれ接続され、作動油の流出入によりロッドが伸縮することでバケット33をアーム32に対して前後方向に回動させる。
バケット33は、土砂などの荷を掬い上げて所定の位置に荷を下ろしたり、地面を平らに均したりする作業具である。なお、このバケット33は、例えば、木材や岩石、廃棄物などを掴むグラップルや、岩盤を掘削するブレーカといった各種のアタッチメントに変更することが可能であり、これにより、油圧ショベル1は、作業内容に適したアタッチメントを用いて、掘削や破砕などを含む様々な作業を行うことができる。
<油圧ショベル1の作業場所X>
次に、油圧ショベル1の作業場所Xについて、図2を参照して説明する。
図2は、油圧ショベル1の作業場所の一例を模式的に示す模式図である。
油圧ショベル1は、建築現場や露天掘り鉱山などの多種多様な現場の作業に用いられる。例えば、図2に示す作業場所Xは、第1領域101および第4領域104は水平面であり、第2領域102および第3領域103は傾斜面である。
油圧ショベル1は、第1領域101や第4領域104で作業を行う場合には、安定した姿勢で走行したり作業装置13を動作させたりすることができる。一方、油圧ショベル1は、第2領域102や第3領域103で作業を行う場合には、機体が傾いた状態、すなわち不安定な姿勢で走行したり作業装置13を動作させたりすることになる。
したがって、第2領域102および第3領域103は、第1領域101および第4領域104よりも地盤の安定度(以下、「地盤安定度」とする)が低いといえる。そのため、油圧ショベル1は、場合により、第1領域101および第4領域104に進入することはできるが、第2領域102および第3領域103に進入することができない。
さらに、図2に示すように、第3領域103は、第2領域102よりも傾斜角が大きく、地盤安定度が第2領域102の地盤安定度よりも低くなっている。そのため、油圧ショベル1は、場合により、第2領域102に進入することはできるが、第3領域103に進入することができない。
なお、第1領域101および第4領域104は、常に、地盤安定度が高く、油圧ショベル1の進入可能領域となるわけではない。例えば、作業場所Xに雨や雪が降り、第1領域101や第4領域104に含まれる水分量(以下、「含水量」とする)が多くなれば、地盤が緩くなって地盤安定度が低くなり、油圧ショベル1が進入することができない場合もある。
また、第1領域101および第4領域104の地質によっても、地盤安定度は異なる。例えば、第1領域101の地質がサラサラとした砂質で、第4領域104の地質が粘性の高い粘土質であるような場合には、第4領域104の方が第1領域101よりも地盤が固く地盤安定度は高くなる。よって、油圧ショベル1は、第4領域104に進入することはできるが、第1領域101に進入することができない場合もある。
さらに、地盤安定度は、油圧ショベル1の仕様や作業内容によって異なってくる。例えば、油圧ショベル1が、小型であるか大型であるかにより、接地面に掛かる荷重が変わってくる。そのため、小型の油圧ショベル1の場合と大型の油圧ショベル1の場合とでは、同一領域であっても地盤安定度が異なってくる。仮に、油圧ショベル1が第1領域101に進入する予定であるとき、小型の場合には進入することができても、大型の場合には進入することができないこともある。
また、例えば、油圧ショベル1が第1領域101で締固め作業を行う場合、締固め作業の実施前後や作業装置13の動作内容により、第1領域101内の地面の状況が変わってくる。そのため、油圧ショベル1は、第1領域101内であっても、締固め作業が行われていない部分については進入することができない場合でも、締固め作業が行われた後の部分については地盤安定度が高くなって進入することができる場合もある。
このように、作業場所Xにおける油圧ショベル1の進入可否は、作業場所X内の各地点や各領域の傾斜角、含水量、地質、および油圧ショベル1による作業(例えば、締固め作業など)の実行の有無や施工の進捗状況を含む施工履歴情報などに基づいて算出される地盤安定度に基づいて決まる。以下、油圧ショベル1の進入領域を管理する進入領域管理システムについて実施形態ごとに説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る進入領域管理システム4について、図3~9を参照して説明する。
(進入領域管理システム4のシステム構成)
まず、進入領域管理システム4の全体のシステム構成について、図3~5を参照して説明する。
図3は、第1実施形態に係る進入領域管理システム4の一構成例を示すシステム構成図である。
進入領域管理システム4は、主に、油圧ショベル1に搭載された機体コントローラ5と、前述の機体モニタ221と、油圧ショベル1を管理する管理センター6に設置されたサーバ7と、管理センター6に設置された管理モニタ60と、によって構成される。なお、図3に示すように、管理センター6は、一般に、複数の油圧ショベル1を一括管理しているが、これに限られず、ある特定の油圧ショベル1のみを管理しても構わない。
機体コントローラ5とサーバ7とは、例えばインターネット回線などの通信ネットワークNを介して、直接的にまたは間接的に互いに情報通信可能に接続されている。また、サーバ7は、施工管理システムPおよび天候情報提供システムQにも、通信ネットワークNを介して、直接的にまたは間接的に情報通信可能に接続されている。
施工管理システムPは、油圧ショベル1が用いられる施工現場を管理監督する施工管理会社が所有するシステムであって、施工現場の状況や施工の進捗状況を管理する。また、天候情報提供システムQは、天候情報提供サービス会社が所有するシステムであって、天候情報を提供する。
サーバ7は、CPU、RAM、ROM、HDD、入力I/F、および出力I/Fがバスを介して互いに接続されて構成される。このようなハードウェア構成を備えるサーバ7は、ROMに格納された制御プログラムや、HDDなどの記憶媒体からRAMにロードされた制御プログラムおよびアプリケーションプログラムを、CPUが備える演算機能によって処理機能を実現する情報処理装置である。これら情報処理の実行によって、サーバ7における種々の機能モジュールを含むソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、上述した構成を含むハードウェア資源との組み合わせによって、サーバ7の機能を実現する機能ブロックが構成される。
サーバ7は、施工現場の地形データや地質データ、施工履歴情報を含む施工データなどを施工管理システムPから、施工現場の天候データを天候情報提供システムQから、それぞれ取得し、取得した各種データに基づいて、油圧ショベル1が進入することが可能な進入可能領域を設定する。
なお、この「進入可能領域」は、油圧ショベル1が安全に進入することができる領域であって、油圧ショベル1が作業装置13を用いて掘削や整地などの作業を行うことが可能な領域のみならず、油圧ショベル1が単に停車および走行することが可能な領域も含む。
管理モニタ60は、サーバ7に対して通信可能に接続され、サーバ7で設定された油圧ショベル1の進入可能領域などを表示する。
機体コントローラ5は、サーバ7と同様のハードウェア構成を備えており、各構成は、それぞれが備える記憶媒体に記憶されている制御プログラムおよびアプリケーションプログラムの実行によって、機体コントローラ5の機能を実現する機能ブロックが構成される。
機体コントローラ5は、主に、油圧ショベル1の走行駆動制御や作業装置13の駆動制御を行う。また、機体コントローラ5は、油圧ショベル1の制御状態などの情報をサーバ7に送信すると共に、サーバ7から設定された油圧ショベル1の進入可能領域などの情報を取得する。
機体モニタ221は、機体コントローラ5に対して通信可能に接続され、機体コントローラ5から出力された表示信号にしたがって、油圧ショベル1の駆動状態やサーバ7で設定された油圧ショベル1の進入可能領域などの表示を行う。なお、機体モニタ221がサーバ7と直接的に通信可能な構成を備える場合には、機体コントローラ5を介することなくサーバ7から直接的に表示信号を取得することができる。
なお、本実施形態では、管理モニタ60と機体モニタ221とが、サーバ7で設定された油圧ショベル1の進入可能領域を表示する表示装置に相当するが、当該表示装置は、必ずしも管理センター6および油圧ショベル1のそれぞれに設けられている必要はない。
図4は、管理モニタ60および機体モニタ221のそれぞれにおける進入可能領域の表示例を示す図であるが、進入可能領域として設定された第1領域101および第4領域104は、例えば、任意の色で塗りつぶされたり、点灯したり(図4では砂地で示す)などの各種の表示方法によって表される。
図4に示す場合は、第1領域101および第4領域104が進入可能領域となり、第2領域102および第3領域103が進入可能領域外となっている。
また、図5は、管理モニタ60および機体モニタ221のそれぞれにおける進入可能領域の他の表示例を示す図である。図5に示す場合は、第1領域101、第2領域102、および第4領域104が進入可能領域となり(図5において砂地で示す)、第3領域103が進入可能領域外となっている。すなわち、図5に示す場合の方が、図4に示す場合よりもサーバ7における地盤安定度の判定が緩やかになっている。
(サーバ7の機能構成)
次に、サーバ7の機能構成について、図6~8を参照して説明する。
図6は、第1実施形態に係るサーバ7が有する機能を示す機能ブロック図である。
サーバ7は、データ取得部71と、データ抽出部72と、地盤安定度算出部73と、進入可能領域設定部74と、設定領域出力部75と、を含む。
データ取得部71は、施工管理システムPから送信された施工現場の地形データ、地質データ、および施工データ、ならびに、天候情報提供システムQから送信された施工現場の天候データをそれぞれ取得する。
データ抽出部72は、データ取得部71で取得された地形データから、油圧ショベル1の進入予定領域内の複数の地点の傾斜角を抽出する。この傾斜角は、事前に計測されて施工管理システムPに記憶されているデータであってもよいし、測距装置などで実際に測定された現況データであってもよい。
また、データ抽出部72は、データ取得部71で取得された地質データから、油圧ショベル1の進入予定領域内の複数の地点の地質を抽出する。
また、データ抽出部72は、データ取得部71で取得された施工データから、油圧ショベル1の施工履歴情報を抽出する。なお、データ抽出部72で抽出される施工履歴情報は、所定期間(例えば、3~7日間など)における時系列の施工履歴であることが望ましい。
さらに、データ抽出部72は、データ取得部71で取得された天候データから、油圧ショベル1の進入予定領域内の複数の地点の降水量履歴情報を抽出する。なお、データ抽出部72で抽出される降水量履歴情報は、所定期間(例えば、3~7日間など)における時系列の降水量履歴であることが望ましい。
地盤安定度算出部73は、データ抽出部72で抽出された、油圧ショベル1の進入予定領域内の複数の地点の傾斜角、地質、施工履歴情報、および降水量履歴情報に基づいて、当該複数の地点の地盤安定度をそれぞれ算出する。
なお、サーバ7は、データ抽出部72が降水量履歴情報と施工履歴情報とを時系列の履歴で抽出した場合には、降水量履歴情報と施工履歴情報とを時系列で比較することができるため、地盤安定度算出部73において油圧ショベル1の進入予定領域内の複数の地点の地盤安定度をより精度良く算出することが可能となる。
例えば、雨が降った後に油圧ショベル1が締固め作業を行った場合と、油圧ショベル1が締固め作業を行った後に雨が降った場合とでは、前者は地盤安定度が低くなり、後者は地盤安定度が高くなると考えられる。したがって、サーバ7において、単に雨が降ったというデータと油圧ショベル1が締固め作業を行ったというデータとに基づいて地盤安定度を算出した場合よりも、両データにおける時系列の前後関係を含めた情報に基づいて地盤安定度を算出した場合の方が、精度の高い算出結果を得ることができる。
本実施形態では、地盤安定度算出部73は、図7および図8に示すような地盤安定度マップを作成する。図7は、油圧ショベル1の進入予定領域における地盤安定度マップの一例である。図8は、油圧ショベル1の進入予定領域における地盤安定度マップの他の例である。
地盤安定度マップには、油圧ショベル1の進入予定領域における傾斜角と含水量との関係が示されている。なお、地盤安定度マップに示されている含水量は、データ抽出部72で抽出された降水量に基づいて予測されたものであって、データ抽出部72で抽出された降水量そのものとしても良いし、降水量に対して地質などを考慮した予測量であっても良い。
図7に示す地盤安定度マップは、油圧ショベル1の進入予定領域の地質が土や粘土の場合である。このマップでは、傾斜角が高く、かつ、含水量が多いほど地盤安定度が低くなる。換言すれば、傾斜角が低く、かつ、含水量が少ないほど地盤安定度が高くなる。すなわち、この場合、地盤安定度算出部73は、傾斜角が大きいほど、また、降水量が多いほど、地盤安定度を低く算出している。
図8に示す地盤安定度マップは、油圧ショベル1の進入予定領域の地質が砂や砂利の場合である。このマップでは、図7に示すマップとは異なり、傾斜角の高低および含水量の多少に関係なく地盤安定度は一定となる。
進入可能領域設定部74は、地盤安定度算出部73で算出された複数の地点の地盤安定度(地盤安定度マップ)に基づいて、油圧ショベル1の進入可能領域を設定する。具体的には、進入可能領域設定部74は、まず、油圧ショベル1の進入予定領域の中に、地盤安定度算出部73で算出された地盤安定度が所定の閾値よりも低い領域が存在するか否かを判定する。この「所定の閾値」とは、油圧ショベル1の安全な進入が保障された地盤安定度に相当する値である。
そして、進入可能領域設定部74は、地盤安定度が所定の閾値よりも低い領域が存在すると判定した場合には、進入予定領域のうち、地盤安定度が所定の閾値以上である領域を進入可能領域として設定する。他方、地盤安定度が所定の閾値よりも低い領域が存在しないと判定した場合には、進入予定領域の全てを進入可能領域として設定する。
設定領域出力部75は、進入可能領域設定部74において設定された油圧ショベル1の進入可能領域を表示するための表示信号を管理モニタ60に対して出力すると共に、機体コントローラ5を介して機体モニタ221に出力する。
(サーバ7内での処理)
次に、サーバ7内で実行される処理の流れについて、図9を参照して説明する。
図9は、第1実施形態に係るサーバ7で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
まず、データ取得部71は、施工管理システムPから送信された地形データ、地質データ、および施工データと、天候情報提供システムQから送信された天候データと、を取得する(ステップS701)。
次に、データ抽出部72は、ステップS701において取得された地形データから油圧ショベル1の進入予定領域内の複数の地点の傾斜角を、地質データから複数の地点の地質を、施工データから油圧ショベル1の施工履歴を、天候データから複数の地点の降水量履歴を、それぞれ抽出する(ステップS702)。
次に、地盤安定度算出部73は、ステップS702において抽出された傾斜角、地質、施工履歴、および降水量履歴に基づいて、油圧ショベル1の進入予定領域内の複数の地点の地盤安定度を算出する(ステップS703)。
次に、進入可能領域設定部74は、油圧ショベル1の進入予定領域の中に、ステップS703において算出された地盤安定度が所定の閾値よりも低い領域が存在するか否かを判定する(ステップS704)。
ステップS704において進入予定領域の中に地盤安定度が所定の閾値よりも低い領域が存在すると判定された場合(ステップS704/YES)、続いて、進入可能領域設定部74は、地盤安定度が所定の閾値以上である領域を進入可能領域として設定する(ステップS705)。
他方、ステップS704において進入予定領域の中に地盤安定度が所定の閾値よりも低い領域が存在しない、すなわち進入予定領域における全ての地点の地盤安定度は所定の閾値以上であると判定された場合(ステップS704/NO)、続いて、進入可能領域設定部74は、進入予定領域の全てを進入可能領域として設定する(ステップS706)。
そして、設定領域出力部75は、ステップS705またはステップS706において設定された進入可能領域を表示するための表示信号を管理モニタ60および機体コントローラ5(機体モニタ221)に対してそれぞれ出力し(ステップS707)、サーバ7における処理が終了する。
このように、進入領域管理システム4によれば、進入予定領域の地形データ(傾斜角)、天候データ(降水量履歴情報)、地質データ、および施工データ(施工履歴情報)に基づいて地盤安定度が算出されると共に、算出された地盤安定度に基づいて進入可能領域を設定することができるため、種々の油圧ショベル1に対して安全が確保された進入可能領域を精度よく設定管理することが可能となる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る進入領域管理システム4Aについて、図10および図11を参照して説明する。なお、図10および図11において、第1実施形態に係る進入領域管理システム4について説明したものと共通する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図10は、第2実施形態に係るサーバ7および機体コントローラ5Aがそれぞれ有する機能を示す機能ブロック図である。図11は、第2実施形態に係る機体コントローラ5Aで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
本実施形態に係る進入領域管理システム4Aは、油圧ショベル1の現在位置が、サーバ7で設定された進入可能領域内であるか否かを判定し、判定結果を機体モニタ221に表示させる。
油圧ショベル1の現在位置は、位置センサとしてのGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機120により検知される。GNSS受信機120は、はるか上空を飛行しているGNSS衛星から出力される測位信号を受信し、受信した測位信号に基づいて油圧ショベル1の地球座標系における現在位置を演算して現在位置データとして出力する位置演算機能を有している。
なお、位置センサは、必ずしもGNSS受信機120である必要はなく、油圧ショベル1の現在位置が検知可能であれば、検知方法については特に制限はない。
機体モニタ221は、サーバ7にて設定された油圧ショベル1の進入可能領域を表示すると共に、油圧ショベル1の現在位置が進入可能領域外である場合には警告表示を行う。したがって、本実施形態では、機体モニタ221は、サーバ7にて設定された油圧ショベル1の進入可能領域を表示する表示装置の一態様であると共に、油圧ショベル1の現在位置が進入可能領域外である場合に警告する警告装置の一態様でもある。
図10に示すように、機体コントローラ5Aは、データ取得部51と、機体状況判定部52と、警告信号出力部53と、を含む。
データ取得部51は、サーバ7の設定領域出力部75から出力された油圧ショベル1の進入予定領域に係るデータ、およびGNSS受信機120で検知された油圧ショベル1の現在位置をそれぞれ取得する。
機体状況判定部52は、データ取得部51で取得された油圧ショベル1の進入可能領域および油圧ショベル1の現在位置に基づいて、油圧ショベル1の現在位置が進入可能領域内であるか否かを判定する。
警告信号出力部53は、機体状況判定部52において油圧ショベル1の現在位置が進入可能領域外であると判定された場合には、機体モニタ221に対して警告信号を出力する。
図11に示すように、機体コントローラ5Aでは、まず、データ取得部51が、GNSS受信機120で検知された油圧ショベル1の現在位置およびサーバ7で設定された進入可能領域に係るデータをそれぞれ取得する(ステップS501)。
次に、機体状況判定部52は、ステップS501において取得された油圧ショベル1の現在位置および進入可能領域に基づいて、油圧ショベル1の現在位置が進入可能領域内にあるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502において油圧ショベル1の現在位置が進入可能領域内にあると判定された場合には(ステップS502/YES)、機体コントローラ5Aにおける処理が終了する。
他方、ステップS502において油圧ショベル1の現在位置が進入可能領域内にない、すなわち油圧ショベル1の現在位置が進入可能領域外にあると判定された場合には(ステップS502/NO)、警告信号出力部53が、機体モニタ221に対して警告信号を出力し(ステップS503)、機体コントローラ5Aにおける処理が終了する。
このように、油圧ショベル1が進入可能領域外に位置すると機体モニタ221に警告表示がされるため、オペレータは、機体をすぐに進入可能領域内に移動させることができ、油圧ショベル1が転倒する事態を事前に回避することができる。
なお、オペレータへの警告方法は、必ずしも機体モニタ221の警告表示である必要はなく、他に、例えばブザーなどの音を用いた警告方法などであってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、本実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、本実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。またさらに、本実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、上記実施形態では、進入領域管理システム4,4Aが適用される作業機械として、油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、これに限られず、例えば、ホイールローダやダンプトラックなどの他の作業機械であってもよい。
1:油圧ショベル(作業機械)
4,4A:進入領域管理システム
5,5A:機体コントローラ
7:サーバ
60:管理モニタ(表示装置)
120:GNSS受信機(位置センサ)
221:機体モニタ(表示装置、警告装置)
P:施工管理システム
Q:天候情報提供システム

Claims (3)

  1. 作業機械の進入領域を管理する進入領域管理システムにおいて、
    前記作業機械が進入することが可能な進入可能領域を設定するサーバと、
    前記サーバにて設定された前記進入可能領域を表示する表示装置と、
    を備え、
    前記サーバは、
    前記作業機械が用いられる施工現場の状況を管理する施工管理システムから送信された前記施工現場の地形データおよび施工データと、天候情報を提供する天候情報提供システムから送信された前記施工現場の天候データと、を取得し、
    取得した前記地形データに含まれる前記作業機械の進入予定領域の傾斜角と、取得した前記施工データに含まれる施工履歴情報と、取得した前記天候データに含まれる前記進入予定領域の降水量履歴情報と、に基づいて、前記進入予定領域における複数の地点の地盤の安定度をそれぞれ算出し、
    算出した複数の前記安定度に基づいて前記進入可能領域を設定し、
    設定した前記進入可能領域を表示するための表示信号を前記表示装置に対して出力する
    ことを特徴とする進入領域管理システム。
  2. 請求項1に記載の進入領域管理システムにおいて、
    前記サーバは、
    前記施工管理システムから送信された前記施工現場の地質データをさらに取得し、
    取得した前記地質データに含まれる前記進入予定領域における前記複数の地点の地質と、前記傾斜角と、前記施工履歴情報と、前記降水量履歴情報と、に基づいて、複数の前記安定度をそれぞれ算出する
    ことを特徴とする進入領域管理システム。
  3. 請求項1に記載の進入領域管理システムにおいて、
    前記作業機械の現在位置を検知する位置センサと、
    前記作業機械に搭載されて前記サーバと通信可能に接続された機体コントローラと、
    前記作業機械の前記現在位置が前記進入可能領域外である場合に警告する警告装置と、
    をさらに備え、
    前記機体コントローラは、
    前記位置センサで検知された前記作業機械の前記現在位置と、前記サーバで設定された前記進入可能領域と、をそれぞれ取得し、
    取得した前記作業機械の前記現在位置と、前記進入可能領域と、に基づいて、前記作業機械の前記現在位置が前記進入可能領域内であるか否かを判定し、
    前記作業機械の前記現在位置が前記進入可能領域外であると判定した場合には、警告信号を前記警告装置に対して出力する
    ことを特徴とする進入領域管理システム。
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