JP2024048707A - 超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法 - Google Patents

超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024048707A
JP2024048707A JP2022154775A JP2022154775A JP2024048707A JP 2024048707 A JP2024048707 A JP 2024048707A JP 2022154775 A JP2022154775 A JP 2022154775A JP 2022154775 A JP2022154775 A JP 2022154775A JP 2024048707 A JP2024048707 A JP 2024048707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasound
stool
map
intestinal
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022154775A
Other languages
English (en)
Inventor
りか 田代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2022154775A priority Critical patent/JP2024048707A/ja
Publication of JP2024048707A publication Critical patent/JP2024048707A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

【課題】ユーザが大腸における観察部位毎の検査結果を容易に把握できる超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法を提供する。【解決手段】超音波診断装置は、モニタ(23)と、大腸を模した腸マップをモニタに表示する腸マップ表示部(29)と、腸マップ上においてユーザにより指定された観察部位における超音波画像を取得する画像取得部(33)と、ユーザにより観察部位が指定された腸マップと超音波画像を互いに紐付けて保存するメモリ(24)とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、被検体の大腸の検査を行う超音波画像を表示する超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法に関する。
従来から、いわゆる超音波診断システムを用いて被検体内の断層を表す超音波画像を撮影することにより被検体に対する検査が行われている。超音波診断システムを用いた検査により撮影された超音波画像を検査後に確認する際に、特に熟練度が低いユーザは、得られた超音波画像が被検体のどの部位を撮影した画像であるかを把握することが困難なことがある。そこで、例えば特許文献1および2に開示されるように、人体模型における大まかな位置と超音波画像とを対応付けて表示する技術が開発されている。
特開2015-029619号公報 特開2011-067242号公報
ところで、超音波診断システムを用いて被検体の大腸を検査することがある。一般的に、大腸は被検体におけるその他の臓器と比較して長い臓器であり、特に熟練度が低いユーザは、撮影された超音波画像が大腸におけるどの観察部位に対応しているか容易に把握できず、大腸における観察部位毎の検査結果を容易に把握できない場合があった。そこで、特許文献1および2の技術を用いて人体模型と超音波画像を対応付けようとしても、大腸における詳細な観察部位までは考慮されていないため、ユーザは、大腸における観察部位毎の検査結果を容易に把握できない場合があった。
本発明はこのような従来の問題点を解消するためになされたものであり、ユーザが大腸における観察部位毎の検査結果を容易に把握できる超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法を提供することを目的とする。
以下の構成によれば、上記目的を達成できる。
〔1〕 超音波プローブを走査することにより被検体の大腸の検査を行う超音波診断システムであって、
モニタと、
大腸を模した腸マップをモニタに表示する腸マップ表示部と、
腸マップ上においてユーザにより指定された観察部位における超音波画像を取得する画像取得部と、
ユーザにより観察部位が指定された腸マップと超音波画像を互いに紐付けて保存するメモリと
を備える超音波診断システム。
〔2〕 超音波画像から便を検出する便検出部を備え、
メモリは、ユーザにより観察部位が指定された腸マップと超音波画像と便検出部により検出された便の位置を互いに紐付けて保存する〔1〕に記載の超音波診断システム。
〔3〕 便検出部により検出された便の性状を判定する便性状判定部を備え、
メモリは、ユーザにより観察部位が指定された腸マップと超音波画像と便検出部により検出された便の位置と便性状判定部より判定された便の性状を互いに紐付けて保存する〔2〕に記載の超音波診断システム。
〔4〕 ユーザにより観察部位が指定された腸マップと超音波画像を互いに紐付けた形式により検査レポートを作成するレポート作成部を備える〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の超音波診断システム。
〔5〕 レポート作成部は、メモリに、腸マップ上の同一箇所に対応する複数の超音波画像が保存されている場合に、検査レポートに最新の超音波画像を表示する〔4〕に記載の超音波診断システム。
〔6〕 レポート作成部は、腸マップを複数の領域に分割し且つ複数の領域毎に超音波画像の表示枚数を設定し、複数の領域のそれぞれに対して表示枚数以内の超音波画像が表示された検査レポートを作成する〔4〕に記載の超音波診断システム。
〔7〕 超音波プローブを走査することにより被検体の大腸の検査を行う超音波診断システムの制御方法であって、
大腸を模した腸マップをモニタに表示し、
腸マップ上においてユーザにより指定された観察部位における超音波画像を取得し、
ユーザにより観察部位が指定された腸マップと超音波画像を互いに紐付けてメモリに保存する
超音波診断システムの制御方法。
本発明によれば、超音波診断システムが、モニタと、大腸を模した腸マップをモニタに表示する腸マップ表示部と、腸マップ上においてユーザにより指定された観察部位における超音波画像を取得する画像取得部と、ユーザにより観察部位が指定された腸マップと超音波画像を互いに紐付けて保存するメモリとを備えるため、ユーザが大腸における観察部位毎の検査結果を容易に把握できる。
本発明の実施の形態1に係る超音波診断システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における送受信回路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における画像生成部の構成を示すブロック図である。 観察部位を選択するメニュー画面の例を示す図である。 腸マップの例を示す図である。 腸マップにおける複数の領域の例を示す図である。 モニタの第1表示領域、第2表示領域および第3表示領域の例を示す図である。 第1表示領域に現在の超音波画像が表示され、第2表示領域に参考画像が表示され、第3表示領域に走査ガイドの動画が表示される例を示す図である。 超音波画像に付与する便のアノテーションを選択するアイコンの例を示す図である。 便の性状が付与された超音波画像の例を示す図である。 腸マップと超音波画像を含む検査レポートの例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る超音波診断システムの動作を示すフローチャートである。 マップと超音波画像を含む検査レポートの他の例を示す図である。 本発明の実施の形態1の変形例に係る超音波診断システムの動作を示すフローチャートである。 検査レポートにおける画像割り当て領域の例を示す図である。 検査レポートに使用される超音波画像の候補の例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る超音波診断システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る超音波診断システムの構成を示すブロック図である。 モニタの第4表示領域に光学画像が表示される例を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、「同一」、「同じ」は、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。
実施の形態1
図1に本発明の実施の形態1に係る超音波診断システムの構成を示す。超音波診断システムは、超音波プローブ1と、超音波プローブ1に接続される装置本体2を備えている。
超音波プローブ1は、振動子アレイ11を有している。振動子アレイ11に送受信回路12が接続されている。
装置本体2は、超音波プローブ1の送受信回路12に接続される画像生成部21を有している。画像生成部21に、表示制御部22およびモニタ23が、順次、接続されている。また、画像生成部21にメモリ24が接続されている。メモリ24に、表示制御部22および検査メニュー選択部25が接続されている。検査メニュー選択部25に、参考画像表示部26、走査ガイド表示部27および便検出部28が接続されている。参考画像表示部26および走査ガイド表示部27は、表示制御部22に接続している。便検出部28はメモリ24に接続している。また、装置本体2は腸マップ表示部29を備えている。腸マップ表示部29は、表示制御部22およびメモリ24に接続している。また、メモリ24にレポート作成部30が接続されている。また、送受信回路12、画像生成部21、表示制御部22、メモリ24、検査メニュー選択部25、参考画像表示部26、走査ガイド表示部27、便検出部28、腸マップ表示部29およびレポート作成部30に、本体制御部31が接続されている。本体制御部31に入力装置32が接続されている。
また、送受信回路12と画像生成部21により画像取得部33が構成されている。また、画像生成部21、表示制御部22、検査メニュー選択部25、参考画像表示部26、走査ガイド表示部27、便検出部28、腸マップ表示部29、レポート作成部30および本体制御部31により、装置本体2用のプロセッサ34が構成されている。
超音波プローブ1の振動子アレイ11は、1次元または2次元に配列された複数の超音波振動子を有している。これらの超音波振動子は、それぞれ送受信回路12から供給される駆動信号に従って超音波を送信すると共に、被検体からの超音波エコーを受信して、超音波エコーに基づく信号を出力する。各超音波振動子は、例えば、PZT(Lead Zirconate Titanate:チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック、PVDF(Poly Vinylidene Di Fluoride:ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電素子およびPMN-PT(Lead Magnesium Niobate-Lead Titanate:マグネシウムニオブ酸鉛-チタン酸鉛固溶体)に代表される圧電単結晶等からなる圧電体の両端に電極を形成することにより構成される。
送受信回路12は、本体制御部31による制御の下で、振動子アレイ11から超音波を送信し且つ振動子アレイ11により取得された受信信号に基づいて音線信号を生成する。送受信回路12は、図2に示すように、振動子アレイ11に接続されるパルサ41と、振動子アレイ11から順次直列に接続される増幅部42、AD(Analog to Digital)変換部43およびビームフォーマ44を有している。
パルサ41は、例えば、複数のパルス発生器を含んでおり、本体制御部31からの制御信号に応じて選択された送信遅延パターンに基づいて、振動子アレイ11の複数の超音波振動子から送信される超音波が超音波ビームを形成するようにそれぞれの駆動信号を、遅延量を調節して複数の超音波振動子に供給する。このように、振動子アレイ11の超音波振動子の電極にパルス状または連続波状の電圧が印加されると、圧電体が伸縮し、それぞれの超音波振動子からパルス状または連続波状の超音波が発生して、それらの超音波の合成波から、超音波ビームが形成される。
送信された超音波ビームは、例えば、被検体の部位等の対象において反射され、超音波プローブ1の振動子アレイ11に向かって伝搬する。このように振動子アレイ11に向かって伝搬する超音波エコーは、振動子アレイ11を構成するそれぞれの超音波振動子により受信される。この際に、振動子アレイ11を構成するそれぞれの超音波振動子は、伝搬する超音波エコーを受信することにより伸縮して、電気信号である受信信号を発生させ、これらの受信信号を増幅部42に出力する。
増幅部42は、振動子アレイ11を構成するそれぞれの超音波振動子から入力された信号を増幅し、増幅した信号をAD変換部43に送信する。AD変換部43は、増幅部42から送信された信号をデジタルの受信データに変換する。ビームフォーマ44は、AD変換部43から受け取った各受信データに対してそれぞれの遅延を与えて加算することにより、いわゆる受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、AD変換部43で変換された各受信データが整相加算され且つ超音波エコーの焦点が絞り込まれた音線信号が取得される。
画像生成部21は、図3に示すように、信号処理部45、DSC(Digital Scan Converter:デジタルスキャンコンバータ)46および画像処理部47が順次直列に接続された構成を有している。
信号処理部45は、送受信回路12から受信した音線信号に対し、本体制御部31により設定される音速値を用いて超音波の反射位置の深度に応じて距離による減衰の補正を施した後、包絡線検波処理を施すことにより、被検体内の組織に関する断層画像情報であるBモード画像信号を生成する。
DSC46は、信号処理部45で生成されたBモード画像信号を通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号に変換(ラスター変換)する。
画像処理部47は、DSC46から入力されるBモード画像信号に階調処理等の各種の必要な画像処理を施した後、Bモード画像信号を表示制御部22およびメモリ24に送出する。以降は、画像処理部47により画像処理が施されたBモード画像信号を、超音波画像と呼ぶ。
モニタ23は、表示制御部22の制御の下で、種々の表示を行う。モニタ23は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display)等のディスプレイ装置を含むことができる。
表示制御部22は、本体制御部31の制御の下で、画像生成部21により生成された超音波画像等に対して所定の処理を施して、モニタ23に表示する。また、表示制御部22は、本体制御部31の制御の下で、モニタ23の表示を種々の画面表示に遷移させる。
本体制御部31は、予め記録されたプログラム等に従って装置本体2の各部および超音波プローブ1を制御する。
入力装置32は、検査者による入力操作を受け付け、入力された情報を本体制御部31に送出する。入力装置32は、例えば、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッドおよびタッチパネル等の検査者が入力操作を行うための装置等により構成される。
検査メニュー選択部25は、入力装置32を介して入力されたユーザの指示に基づいて、複数の定められた検査メニューから少なくとも1つの検査メニューを選択する。例えば、表示制御部22により図4に示すようなメニュー画面M1がモニタ23に表示された場合に、メニュー画面M1に含まれる複数の選択ボタンA1~A8のうち検査メニューに関連する選択ボタンが入力装置32を介してユーザによって選択されると、検査メニュー選択部25は、ユーザが選択した選択ボタンに基づいて検査メニューを選択できる。なお、検査メニューとは、例えば被検体の大腸等の特定の部位を検査するための定められた一連の検査手順のことをいう。
図4のメニュー画面M1は、血管への針の穿刺に関する検査メニューである血管穿刺メニューを選択するための選択ボタンA1、検査メニューのリストを設定するモードを選択するための選択ボタンA2、被検体の膀胱を観察して膀胱内の尿量を計測する検査メニューである尿量計測メニューを選択するための選択ボタンA3、大腸を観察する検査メニューである大腸観察メニューを選択するための選択ボタンA4、肺エコーを観察する検査メニューである肺エコー観察メニューを選択するための選択ボタンA5、超音波プローブ1の走査を開始するための選択ボタンA6、検査履歴をモニタ23に表示するモードを選択するための選択ボタンA7、および、超音波診断システムの取り扱い説明書をモニタ23に表示するモードを選択するための選択ボタンA8を含んでいる。
検査メニュー選択部25が大腸観察メニューを選択すると、表示制御部22は、モニタ23の表示を図5に示すような画面表示に遷移させる。
腸マップ表示部29は、図5に示すように、大腸を模した腸マップEをモニタ23に表示する。腸マップEは、複数の領域、例えば図6に示すように3つの領域T1、T2およびT3に分割される。
超音波診断システムのユーザは、観察部位として領域T1、T2およびT3のいずれかを入力装置32を介して指定できる。この際に、本体制御部31は、ユーザによる領域T1、T2またはT3の指定を受け付ける。本体制御部31による領域T1、T2またはT3の指定の受け付けが完了すると、表示制御部22は、腸マップEをモニタ23上から削除し、モニタ23の表示を図7に示すような画面表示に遷移できる。この際に、モニタ23は、第1表示領域R1、第2表示領域R2および第3表示領域R3を有する。
表示制御部22は、画像生成部21により生成された最新の超音波画像を、順次、モニタ23の第1表示領域R1に表示する。
参考画像表示部26は、大腸を撮影した標準的な超音波画像である参考画像を記憶しており、例えば図5に示すように、参考画像URをモニタ23の第2表示領域R2において表示する。ユーザは、第1表示領域R1に表示される現在の超音波画像と第2表示領域R2に表示される参考画像URを確認して、参考画像URに類似する超音波画像が得られるように超音波プローブ1を移動しながら走査を行うことにより、被検体の大腸を容易に撮影できる。
走査ガイド表示部27は、被検体の大腸を撮影するために超音波プローブ1の走査をガイドする走査ガイドを記憶しており、例えば図5に示すように、被検体の大腸に対する走査ガイドG1をモニタ23の第3表示領域R3に表示する。ここで、走査ガイド表示部27は、走査ガイドG1として、例えば、超音波プローブ1の大腸までの移動経路を示す動画または静止画を表示できる。ユーザは、第3表示領域R3に表示された走査ガイドG1を確認することにより、超音波プローブ1の移動経路を容易に把握して、被検体の大腸を容易に撮影できる。
ここで、モニタ23は、図7のように、第1表示領域R1、第2表示領域R2および第3表示領域R3を有する表示において、フリーズボタンB1と、便の有無の判別を行うための便有無ボタンB2を含むことができる。フリーズボタンB1は、第1表示領域R1における超音波画像の連続的な表示を一時停止する、すなわち、いわゆるフリーズさせるためのボタンである。便有無ボタンB2は、後述するように、便検出部28により被検体の大腸に存在する便を検出する処理を実行するためのボタンである。
便検出部28は、画像生成部21により生成された超音波画像を解析することにより、図8に示すように、超音波画像Uから便Kを検出する。便検出部28は、例えば、便Kに関する複数のテンプレート画像を記憶しており、複数のテンプレート画像を用いて超音波画像U内をサーチする、いわゆるテンプレートマッチングの方法により便Kを検出できる。便検出部28は、例えば、便Kが写った多数の被検体の大腸の超音波画像により学習されたいわゆる機械学習における、学習済みモデルを用いて超音波画像Uから便Kを検出することもできる。
便検出部28は、例えば、モニタ23に表示された便有無ボタンB2が入力装置32を介してユーザにより選択されることをトリガとして、第1表示領域R1において連続的に表示される超音波画像Uに対して便Kを検出する処理を実行できる。
表示制御部22は、便検出部28により便Kが検出された場合に、例えば図8に示す関心領域示唆線L1を表示する等により便Kの位置を強調表示できる。関心領域示唆線L1は、検出された便Kを含む領域の存在を示唆する線であり、任意の形態を有することができるが、例えば、便Kを囲む矩形の四隅を表す4つの屈曲線からなることができる。表示制御部22は、関心領域示唆線L1を表示する他に、例えば、便Kの画像の色を周囲とは異なる色で表示する、便Kの輪郭線を表示する、便Kを点滅させる等、便Kを周囲とは異なる表示態様により強調表示することもできる。
便検出部28により便Kが検出された状態で、入力装置32を介してユーザによりフリーズボタンB1が選択されると、表示制御部22は、モニタ23の表示を、例えば図9に示すような画面表示に遷移できる。この表示では、例えば、便Kが検出された最新の超音波画像Uがモニタ23に表示され、超音波画像Uに対して便Kの性状に関するアノテーションを付与するためのアノテーションアイコンC1、C2およびC3が表示される。ユーザは、入力装置32を介してアノテーションアイコンC1、C2およびC3のうちいずれかを選択することにより、選択されたアノテーションアイコンに対応する便Kの性状を超音波画像Uに付与できる。また、図9の画面表示において、モニタ23は、検出された便Kの性状がアノテーションアイコンC1、C2およびC3に対応する便Kの性状に該当しないことから超音波画像U1に対してアノテーションを付与しない指示を行うための該当なしボタンB3と、フリーズを解除して走査を再開する再スキャンボタンB4を含むこともできる。
超音波画像Uに便Kの性状が付与されると、表示制御部22は、モニタ23の表示を図10に示すような画面表示に遷移できる。図10の例では、超音波画像Uと、超音波画像Uに付与された性状Dと、超音波画像Uを保存するための保存ボタンB5と、検査レポートを作成するためのレポート作成ボタンB6がモニタ23に表示されている。
メモリ24は、ユーザにより観察部位が指定された腸マップ、超音波画像U、超音波画像Uに付与された便Kの性状および大腸における便Kの位置を互いに紐付けて保存する。なお、メモリ24は、ユーザにより指定され且つ便検出部28により便Kが検出された観察位置を、大腸における便Kの位置として保存できる。メモリ24は、例えば、図10に示すような保存ボタンB5が入力装置32を介してユーザにより選択されたことをトリガとして、ユーザにより観察部位が指定された腸マップE、超音波画像U、超音波画像Uに付与された便Kの性状および大腸における便Kの位置を互いに紐付けて保存できる。
また、メモリ24は、腸マップE上の同一箇所に対応して複数の超音波画像Uを保存することもできる。
メモリ24としては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)、SSD(Solid State Drive:ソリッドステートドライブ)、FD(Flexible Disk:フレキシブルディスク)、MOディスク(Magneto-Optical disk:光磁気ディスク)、MT(Magnetic Tape:磁気テープ)、RAM(Random Access Memory:ランダムアクセスメモリ)、CD(Compact Disc:コンパクトディスク)、DVD(Digital Versatile Disc:デジタルバーサタイルディスク)、SDカード(Secure Digital card:セキュアデジタルカード)、または、USBメモリ(Universal Serial Bus memory:ユニバーサルシリアルバスメモリ)等の記録メディア等を用いることができる。
ここで、一般的に、大腸は被検体におけるその他の臓器と比較して長い臓器であり、特に熟練度が低いユーザは、撮影された超音波画像が大腸におけるどの観察部位に対応しているか容易に把握できず、大腸における観察部位毎の検査結果を容易に把握できない場合があった。本発明の実施の形態1の超音波診断システムでは、メモリ24が、ユーザにより観察部位が指定された腸マップ、超音波画像U、超音波画像Uに付与された便Kの性状および大腸における便Kの位置を互いに紐付けて保存するため、ユーザは、その熟練度に関わらず、大腸における観察部位毎の検査結果を容易に把握できる。
レポート作成部30は、例えば図11に示すように、ユーザにより観察部位が指定された腸マップEと超音波画像Uを互いに紐付けた形式により検査レポートを作成する。図11の例では、腸マップEにおける3つの観察部位P1、P2およびP3に紐付けられた3つの超音波画像U1、U2およびU3と便Kの性状D1、D2およびD3を含む検査レポートがモニタ23に表示されている。レポート作成部30は、例えば、図10に示すようなレポート作成ボタンB6が入力装置32を介してユーザにより選択されたことをトリガとして検査レポートを作成できる。
また、レポート作成部30は、腸マップE上の同一箇所に対応する複数の超音波画像Uがメモリ24に保存されている場合に、検査レポートに最新の超音波画像Uを表示できる。
メモリ24は、このようにしてレポート作成部30により作成された検査レポートを保存できる。この際に、メモリ24は、例えば、検査レポートがモニタ23に表示されている状態で図11に示すような保存ボタンB5がユーザにより選択されたことをトリガとして検査レポートを保存できる。
ユーザは、レポート作成部30により作成された検査レポートを確認することにより、その熟練度に関わらず、大腸における観察部位毎の検査結果を容易に且つ明確に把握できる。
なお、画像生成部21、表示制御部22、検査メニュー選択部25、参考画像表示部26、走査ガイド表示部27、便検出部28、腸マップ表示部29、レポート作成部30および本体制御部31を有するプロセッサ34は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、および、CPUに各種の処理を行わせるための制御プログラムから構成されるが、FPGA(Field Programmable Gate Array:フィードプログラマブルゲートアレイ)、DSP(Digital Signal Processor:デジタルシグナルプロセッサ)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:アプリケーションスペシフィックインテグレイテッドサーキット)、GPU(Graphics Processing Unit:グラフィックスプロセッシングユニット)、または、その他のIC(Integrated Circuit:集積回路)を用いて構成されてもよく、もしくはそれらを組み合わせて構成されてもよい。
また、プロセッサ34の画像生成部21、表示制御部22、検査メニュー選択部25、参考画像表示部26、走査ガイド表示部27、便検出部28、腸マップ表示部29、レポート作成部30および本体制御部31は、部分的にあるいは全体的に1つのCPU等に統合させて構成されることもできる。
次に、図12のフローチャートを用いて実施の形態に係る超音波診断システムが検査メニューを実行する際の動作の例を説明する。
まず、ステップS1において、検査メニュー選択部25は、入力装置32を介して入力されたユーザの指示に基づいて、予め設定されている複数の検査メニューのうち、大腸検査メニューを選択する。例えば、表示制御部22により図4に示すようなメニュー画面M1がモニタ23に表示された場合に、メニュー画面M1に含まれる複数の選択ボタンA1~A8のうち、大腸観察メニューを選択するための選択ボタンA4が入力装置32を介してユーザによって選択されると、検査メニュー選択部25は、選択ボタンA4に基づいて大腸観察メニューを選択できる。
このようにして検査メニュー選択部25により大腸観察メニューが選択されると、表示制御部22は、モニタ23の表示を図5に示すような画面表示に遷移させる。
次にステップS2において、腸マップ表示部29は、図5に示すように、モニタ23に大腸を模した腸マップEを表示する。
続いてステップS3において、本体制御部31は、ステップS2で表示された腸マップE上において入力装置32を介してユーザによりなされた観察部位の指定を受け付ける。この際に、腸マップEは、図6に示すように複数の領域T1、T2およびT3に分割されており、ユーザは、これらの複数の領域T1、T2およびT3のうち1つの領域を指定できる。
このようにして腸マップE上における観察部位の指定が受け付けられると、表示制御部22は、モニタ23の表示を図7に示すような画面表示に遷移させる。この際に、モニタ23は、第1表示領域R1、第2表示領域R2および第3表示領域R3を有している。参考画像表示部26は、大腸の検査に対する標準的な超音波画像である参考画像URを第2表示領域R2に表示する。また、走査ガイド表示部27は、大腸の検査に対する走査ガイドG1を第3表示領域R3に表示する。ユーザは、参考画像URおよび走査ガイドG1を参考にしながら大腸の検査を円滑に行うことができる。
ステップS4において、ユーザが超音波プローブ1を被検体の体表上で移動させながら走査することで、超音波画像Uが撮影される。この際に、超音波プローブ1の振動子アレイ11により被検体内に超音波ビームが送信され且つ被検体内から超音波エコーが受信され、受信信号が生成される。画像取得部33の送受信回路12は、受信信号に対して、本体制御部31の制御の下でいわゆる受信フォーカス処理を行って音線信号を生成する。送受信回路12により生成された音線信号は、画像生成部21に送出される。画像生成部21は、送受信回路12から送出された音線信号を用いて超音波画像Uを生成する。このようにしてステップS4で生成された超音波画像Uは、モニタ23の第1表示領域R1に表示される。
また、この際に、例えば入力装置32を介してユーザにより便有無ボタンB2が選択されることにより、便検出部28が、超音波画像Uを解析して便Kを検出する。便Kが検出されると、表示制御部22は、図8に示すように、検出された便Kの位置を示す関心領域示唆線L1を超音波画像Uに重畳してモニタ23に表示できる。
続いてステップS5において、本体制御部31は、超音波画像Uの表示をフリーズするか否かを判定する。本体制御部31は、例えば、入力装置32を介してユーザがフリーズボタンB1を選択する等によりフリーズを行う指示を入力した場合に、超音波画像Uの表示をフリーズすると判定できる。また、本体制御部31は、入力装置32を介してユーザがフリーズを行う指示を入力しない場合に第1表示領域R1において超音波画像Uを連続的に表示し続けると判定できる。
ステップS5で第1表示領域R1において超音波画像Uを連続的に表示し続けると判定された場合にステップS4に戻って超音波画像Uが新たに取得される。このように、ステップS5で第1表示領域R1において超音波画像Uを連続的に表示し続けると判定される限り、ステップS4およびステップS5の処理が繰り返される。
ステップS5で超音波画像Uの表示をフリーズすると判定された場合に、超音波画像Uがフリーズされて、表示制御部22がモニタ23の表示を図9に示すような画面表示に遷移させる。ここで、入力装置32を介してユーザにより複数のアノテーションアイコンC1、C2およびC3のうち1つが選択されると、選択されたアノテーションボタンに対応する便Kの性状が超音波画像Uに付与される。このようにして超音波画像Uに便Kの性状が付与されるか該当なしボタンB3が選択されると、表示制御部22は、モニタ23の表示を図10に示すような画面表示に遷移させる。
ステップS6において、メモリ24は、ステップS3でユーザにより観察部位が指定された腸マップEと超音波画像Uを互いに紐付けて保存する。メモリ24は、例えば入力装置32を介してユーザにより図10に示す保存ボタンB5が選択されたことをトリガとして腸マップEと超音波画像Uを互いに紐付けて保存できる。また、メモリ24は、ユーザにより観察部位が指定された腸マップEと超音波画像Uの他に、超音波画像Uに付与された便Kの性状および大腸における便Kの位置をさらに紐付けて保存することもできる。
このようにして、メモリ24が、ユーザにより観察部位が指定された腸マップEと超音波画像Uを互いに紐付けて保存するため、ユーザは、検査終了後等において、互いに紐付けられた腸マップEと超音波画像Uを読み出して確認することで、大腸における観察部位毎の検査結果を容易に把握できる。
また、この際に、レポート作成部30は、例えば図11に示すように、ユーザにより観察部位が指定された腸マップEと超音波画像Uを含む検査レポートを作成し、モニタ23に表示できる。レポート作成部30は、例えば入力装置32を介してユーザにより図10に示すレポート作成ボタンB6が選択されたことをトリガとして検査レポートを作成できる。また、メモリ24は、このようにして作成された検査レポートを保存できる。ユーザは、レポート作成部30により作成された検査レポートを確認することで、大腸における観察部位毎の検査結果を容易に且つより明確に把握できる。
最後に、ステップS7において、本体制御部31は、被検体の大腸の走査を終了するか否かを判定する。本体制御部31は、例えば、入力装置32を介してユーザにより走査を終了する指示が入力された場合に走査を終了すると判定できる。また、本体制御部31は、例えば、入力装置32を介してユーザにより走査を終了する指示が入力されない場合に走査を続行すると判定できる。ステップS7で走査を続行すると判定された場合にステップS2に戻り、腸マップ表示部29により腸マップEがモニタ23上に表示される。
続くステップS3で本体制御部31は、腸マップE上でユーザによりなされた新たな観察部位の指定を受け付ける。ステップS4で超音波画像Uが新たに取得され、ステップS5で超音波画像Uがフリーズされる。さらに、ステップS6において、メモリ24が、ステップS3で新たに観察部位が指定された腸マップEとステップS4で取得された超音波画像Uを互いに紐付けて保存する。このようにして、ステップS7で走査を続けると判定される限り、ステップS2~ステップS7の処理が繰り返される。
ステップS7で走査を終了すると判定されると、図12のフローチャートに従う超音波診断システムの動作が完了する。
以上から、実施の形態1の超音波診断システムによれば、メモリ24が、ユーザにより観察部位が指定された腸マップEと超音波画像Uを互いに紐付けて保存するため、ユーザは、その熟練度に関わらず、大腸における観察部位毎の検査結果を容易に把握できる。
なお、送受信回路12が超音波プローブ1に備えられることが説明されているが、送受信回路12は装置本体2に備えられていてもよい。
また、画像生成部21が装置本体2に備えられることが説明されているが、画像生成部21は超音波プローブ1に備えられていてもよい。
また、装置本体2は、いわゆる据え置き型でもよく、持ち運びが容易な携帯型でもよく、例えばスマートフォンまたはタブレット型のコンピュータにより構成される、いわゆるハンドヘルド型でもよい。このように、装置本体2を構成する機器の種類は特に限定されない。
また、装置本体2がメモリ24を備えることが説明されているが、メモリ24は、装置本体2に外付けされたメモリであってもよい。また、超音波診断システムは、例えば、装置本体2とネットワークを介して接続されるサーバを備えることができる。この場合に、メモリ24は、装置本体2ではなくサーバに備えられていてもよい。
また、レポート作成部30が、腸マップEの複数の領域T1、T2およびT3のうち1つの領域毎に1枚の超音波画像Uを含む検査レポートを作成することが説明されているが、検査レポートの作成方法はこれに限定されない。レポート作成部30は、例えば、腸マップEを複数の領域T1、T2およびT3に分割し且つ複数の領域T1、T2およびT3毎に超音波画像Uの表示枚数を設定し、例えば図13に示すように、複数の領域T1、T2およびT3のそれぞれに対して表示枚数以内の超音波画像Uが表示された検査レポートを作成することもできる。
この場合に、レポート作成部30は、例えば、大腸を、下部直腸のみを含む領域とそれ以外の領域に分割し、分割された領域毎に4枚の超音波画像Uを表示するように設定できる。図13の例では、下部直腸以外を含む領域において3つの観察部位P4、P5およびP6が指定されて3枚の超音波画像U4、U5およびU6が表示されている。また、下部直腸のみを含む領域において2つの観察部位P7およびP8が指定されて2枚の超音波画像U7およびU8が表示されている。
また、図12のフローチャートでは、検査中に腸マップEと超音波画像Uが紐付けて保存されることが説明されているが、検査後に腸マップEと超音波画像Uが紐付けて保存されることもできる。この場合の超音波診断システムの動作を図14のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS11において、検査メニュー選択部25は、大腸観察メニューを選択する。
次にステップS12において、ユーザが超音波プローブ1を被検体の体表上で移動させながら走査することで、超音波画像Uが撮影される。ここで撮影された超音波画像Uは、例えば図7に示すモニタ23の表示の第1表示領域R1に表示される。
続くステップS13において、本体制御部31は、超音波画像Uの表示をフリーズするか否かを判定する。ステップS13で超音波画像Uを連続的に表示すると判定された場合にステップS12に戻って超音波画像Uが新たに取得される。このようにして、ステップS13で超音波画像Uを連続的に表示すると判定される限り、ステップS12およびステップS13の処理が繰り返される。ステップS13で超音波画像Uの表示をフリーズすると判定された場合にステップS14に進む。
ステップS14において、メモリ24は、例えば入力装置32を介して図10に示すような保存ボタンB5が選択されることにより、フリーズ表示されている超音波画像Uを保存する。
ステップS15において、本体制御部31は、被検体の大腸の走査を終了するか否かを判定する。ステップS15で走査を続行すると判定された場合に、ステップS12に戻り、超音波画像Uが新たに取得される。続くステップS13で超音波画像Uの表示がフリーズされ、ステップS14でメモリ24が超音波画像Uを保存する。このように、ステップS15で走査を続行すると判定される限り、ステップS12~ステップS15の処理が繰り返される。
ステップS15において走査を終了すると判定されると、表示制御部22がモニタ23の表示を図15に示すような画面表示に遷移させ、ステップS16に進む。ステップS16において、腸マップ表示部29は、図15に示すように腸マップEをモニタ23に表示する。
ステップS17において、本体制御部31は、ステップS16で表示された腸マップE上において入力装置32を介してユーザによりなされた観察部位の指定を受け付ける。この際に、ユーザは、腸マップEにおける複数の観察部位を指定できる。図15の例では、3つの観察部位P1、P2およびP3が指定されている。また、観察部位P1、P2およびP3が指定されると、その観察部位P1、P2およびP3に対応した超音波画像Uを表示するための領域である画像表示領域N1、N2およびN3が設定される。
ステップS18において、本体制御部31は、ステップS12およびステップS13の繰り返しにより取得された複数の超音波画像Uのうち、入力装置32を介してユーザに指定された超音波画像Uを観察部位P1、P2およびP3に紐付ける。
この際に、例えばユーザにより画像表示領域N1、N2およびN3のいずれかが選択されると、表示制御部22は、モニタ23の表示を図16に示すような、ステップS12およびステップS13の繰り返しにより取得された複数の超音波画像Uを含む画面表示に遷移させる。ユーザは、このようにして表示された複数の超音波画像Uのうち1枚を選択できる。選択された超音波画像Uは、選択された画像表示領域N1、N2またはN3に表示され、その画像表示領域N1、N2またはN3に対応する観察部位P1、P2またはP3に紐付けられる。
ステップS19において、本体制御部31は、腸マップEにおける観察部位に対する超音波画像Uの紐付けが完了したか否かを判定する。本体制御部31は、例えば、入力装置32を介してユーザにより紐付けを完了させる指示が入力された場合に紐付けが完了したと判定できる。また、本体制御部31は、例えば、入力装置32を介してユーザにより紐付けを完了させる指示が入力されない場合に紐付けを続行すると判定できる。
ステップS19で紐付けを続行すると判定された場合にステップS17に戻り、腸マップEにおける観察部位の指定の受け付けが新たになされる。続くステップS18において、ステップS17で指定された観察部位に対して超音波画像Uの紐付けが行われる。このように、ステップS19で紐付けを続行すると判定される限り、ステップS17およびステップS18の処理が繰り返される。ステップS19で紐付けを完了すると判定された場合にステップS20に進む。
ステップS20において、メモリ24は、ステップS17およびステップS18の繰り返しにより観察部位が指定された腸マップEと、観察部位に紐付けられた超音波画像Uを、互いに紐付けて保存する。
このようにしてステップS20の処理が完了すると、図14のフローチャートに従う超音波診断システムの動作が完了する。
以上のように、検査後にメモリ24が腸マップEと超音波画像Uを互いに紐付けて保存する場合でも、ユーザは、互いに紐付けられた腸マップEと超音波画像Uを読み出して確認することで、大腸における観察部位毎の検査結果を容易に把握できる。
実施の形態2
実施の形態1では、便検出部28により検出された便Kの性状をユーザが判断することが説明されているが、超音波診断システムが便Kの性状を自動的に判定することもできる。
図17に、実施の形態2の超音波診断システムの構成を示す。実施の形態2の超音波診断システムは、図1に示す実施の形態1の超音波診断システムにおいて、装置本体2の代わりに装置本体2Aを備えている。装置本体2Aは、実施の形態2における装置本体2において、便性状判定部51をさらに備え、本体制御部31の代わりに本体制御部31Aを備えている。
装置本体2Aにおいて、便検出部28および本体制御部31Aに便性状判定部51が接続されている。便性状判定部51はメモリ24に接続している。また、画像生成部21、表示制御部22、検査メニュー選択部25、参考画像表示部26、走査ガイド表示部27、便検出部28、腸マップ表示部29、レポート作成部30および本体制御部31Aにより、装置本体2A用のプロセッサ34Aが構成されている。
便性状判定部51は、超音波画像Uを解析することにより、便検出部28により検出された便Kの性状を判定する。ここで、一般的に、硬便の場合には超音波が便を通過しにくく、便の浅部でほとんどの超音波が反射するため、いわゆる三日月型の高輝度領域として超音波画像に写り、普通便では硬便よりも超音波が通過しやすいためにいわゆる半月型の高輝度領域として超音波画像に写り、軟便の場合には超音波が便を通過しやすいため、いわゆる全周性の低輝度領域として超音波画像に写ることが知られている。このように、便Kの性状に応じて超音波画像における便の写り方が異なる。
便性状判定部51は、例えば、テンプレートマッチングの方法により便Kの性状を取得できる。また、便性状判定部51は、例えば、便Kが写る大量の超音波画像とそれらの便Kの性状に関する情報を学習した機械学習モデルを用いることにより、便Kの性状を取得することもできる。
なお、便性状判定部51は、便Kの性状としていわゆるブリストルスケールにおける性状の分類を取得できる。ブリストルスケールは、便Kの性状を、硬くてコロコロの兎糞状の便である「コロコロの便」、ソーセージ状であるが硬い便である「硬い便」、表面にひび割れのあるソーセージ状の便である「やや硬い便」、表面がなめらかで柔らかいソーセージ状あるいは蛇のようなとぐろを巻く便である「普通便」、はっきりとした皺のある柔らかい半分固形の便である「やや柔らかい便」、境界がほぐれて不定形の小片便または泥状の便である「泥状便」および水様で固形物を含まない液体状の便である「水様便」の7つの状態に分類している。本明細書では、「コロコロの便」を「硬便++」、「硬い便」を「硬便+」、「やや硬い便」を「硬便」、「やや柔らかい便」を「軟便」、「泥状便」を「軟便-」、「水様便」を「軟便--」と呼ぶことがある。
メモリ24は、ユーザにより観察部位が指定された腸マップEと、超音波画像Uと、便検出部28により検出された便Kの位置と、便性状判定部51により判定された便Kの性状を互いに紐付けて保存できる。
以上から、実施の形態2の超音波診断システムによれば、便性状判定部51が、超音波画像Uを解析することにより超音波画像Uに写る便Kの性状を自動的に判定するため、ユーザの熟練度に関わらず、超音波画像Uに便Kの性状を容易に且つ高精度に付与できる。また、メモリ24が、ユーザにより観察部位が指定された腸マップEと、超音波画像Uと、便検出部28により検出された便Kの位置と、便性状判定部51により判定された便Kの性状を互いに紐付けて保存するため、ユーザは、互いに紐付けて保存された腸マップEと、超音波画像Uと、便Kの位置と、便Kの性状を読み出して確認することにより、大腸における観察部位毎の検査結果を容易に且つより詳細に把握できる。
実施の形態3
実施の形態1および2では、モニタ23上に表示された腸マップEにおける観察部位をユーザが指定することが説明されているが、超音波診断システムは、例えば、被検体と超音波プローブ1が写った光学画像を解析することで観察部位を自動的に指定することもできる。
図18に、実施の形態3の超音波診断システムの構成を示す。実施の形態3の超音波診断システムは、図1に示す実施の形態1の超音波診断システムにおいて、光学カメラ52をさらに備え、装置本体2の代わりに装置本体2Bを備えている。装置本体2Bは、実施の形態1における装置本体2において、光学画像解析部53をさらに備え、本体制御部31の代わりに本体制御部31Bを備えている。
光学カメラ52は、装置本体2Bのメモリ24、本体制御部31Bおよび光学画像解析部53に接続している。装置本体2Bにおいて、光学画像解析部53は、本体制御部31Bに接続している。また、画像生成部21、表示制御部22、検査メニュー選択部25、参考画像表示部26、走査ガイド表示部27、便検出部28、腸マップ表示部29、レポート作成部30、本体制御部31Bおよび光学画像解析部53により、装置本体2B用のプロセッサ34Bが構成されている。
光学カメラ52は、例えばいわゆるCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)イメージセンサまたはいわゆるCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサ等のイメージセンサを含み、被検体の腹部と、腹部上に配置された超音波プローブ1を撮影して光学画像を取得する。このようにして撮影された光学画像は、例えば、モニタ23における図19のような表示画面において表示される。この際に、モニタ23は、第4表示領域R4を有し、この第4表示領域R4に光学画像Qが表示される。
光学画像解析部53は、光学カメラ52により撮影された光学画像Qを解析することにより、被検体上の超音波プローブ1の位置と傾きを検出し、検出された被検体上の超音波プローブ1の位置と傾きに基づいて、大腸における観察部位を推定する。
光学画像解析部53は、例えば、超音波プローブ1と被検体の腹部を表す複数のテンプレート画像を記憶しており、これらの複数のテンプレート画像を用いたテンプレートマッチングの方法により光学画像内をサーチして超音波プローブ1と被検体の腹部を検出し、被検体の腹部上における超音波プローブ1の位置と傾きを検出できる。また、光学画像解析部53は、一般的な超音波プローブと被検体の腹部が写る大量の光学画像を学習した機械学習モデルを有し、この機械学習モデルを用いて被検体の腹部上における超音波プローブ1の位置と傾きを検出することもできる。
光学画像解析部53は、さらに、例えば、被検体上の超音波プローブ1の位置および傾きと大腸における観察部位との関係を大量に学習した機械学習モデルを用いて、被検体上の超音波プローブ1の位置および傾きから大腸における観察部位を推定できる。
光学画像解析部53は、このようにして推定された大腸における観察部位に基づいて、腸マップE上の観察部位を自動的に指定する。
メモリ24は、光学画像解析部53により自動的に観察部位が指定された腸マップEと超音波画像Uを互いに紐付けて保存する。
レポート作成部30は、例えば図11に示すように、腸マップEと、観察部位P1、P2およびP3毎に対応する超音波画像U1、U2およびU3を含む検査レポートを作成し、モニタ23に表示する。
以上から、実施の形態3の超音波診断システムによれば、光学画像解析部53が、光学カメラ52により撮影された、被検体と超音波プローブ1が写る光学画像Qを解析することにより、大腸における観察部位を推定し、さらに、腸マップEにおける観察部位を自動的に指定するため、ユーザが腸マップE上の観察位置を指定する手間を省くことができる。
なお、光学カメラ52は、装置本体2Bから独立していてもよく、装置本体2Bに内蔵される等、装置本体2Bに取り付けられていてもよい。
また、実施の形態3の超音波診断システムは、実施の形態1の超音波診断システムに光学カメラ52と光学画像解析部53を追加した構成を有しているが、実施の形態2の超音波診断システムに光学カメラ52と光学画像解析部53を追加した構成を有することもできる。
1 超音波プローブ、2,2A,2B 装置本体、11 振動子アレイ、12 送受信回路、21 画像生成部、22 表示制御部、23 モニタ、24 メモリ、25 検査メニュー選択部、26 参考画像表示部、27 走査ガイド表示部、28 便検出部、30 レポート作成部、31,31A,31B 本体制御部、32 入力装置、33 画像取得部、34,34A,34B プロセッサ、41 パルサ、42 増幅部、43 AD変換部、44 ビームフォーマ、45 信号処理部、46 DSC、47 画像処理部、51 便性状判定部、52 光学カメラ、53 光学画像解析部、A1~A8 選択ボタン、B1 フリーズボタン、B2 便有無ボタン、B3 該当なしボタン、B4 再スキャンボタン、B5 保存ボタン、B6 レポート作成ボタン、C1~C3 アノテーションアイコン、D,D1~D3 性状、E 腸マップ、G1 走査ガイド、K 便、L1 関心領域示唆線、M1 メニュー画面、N1,N2,N3 画像表示領域、P1~P8 観察部位、Q 光学画像、R1 第1表示領域、R2 第2表示領域、R3 第3表示領域、R4 第4表示領域、T1~T3 領域、U,U1~U8 超音波画像、UR 参考画像。

Claims (7)

  1. 超音波プローブを走査することにより被検体の大腸の検査を行う超音波診断システムであって、
    モニタと、
    大腸を模した腸マップを前記モニタに表示する腸マップ表示部と、
    前記腸マップ上においてユーザにより指定された観察部位における超音波画像を取得する画像取得部と、
    前記ユーザにより前記観察部位が指定された前記腸マップと前記超音波画像を互いに紐付けて保存するメモリと
    を備える超音波診断システム。
  2. 前記超音波画像から便を検出する便検出部を備え、
    前記メモリは、前記ユーザにより前記観察部位が指定された前記腸マップと前記超音波画像と前記便検出部により検出された前記便の位置を互いに紐付けて保存する請求項1に記載の超音波診断システム。
  3. 前記便検出部により検出された前記便の性状を判定する便性状判定部を備え、
    前記メモリは、前記ユーザにより前記観察部位が指定された前記腸マップと前記超音波画像と前記便検出部により検出された前記便の位置と前記便性状判定部より判定された前記便の性状を互いに紐付けて保存する請求項2に記載の超音波診断システム。
  4. 前記ユーザにより前記観察部位が指定された前記腸マップと前記超音波画像を互いに紐付けた形式により検査レポートを作成するレポート作成部を備える請求項1~3のいずれか一項に記載の超音波診断システム。
  5. 前記レポート作成部は、前記メモリに、前記腸マップ上の同一箇所に対応する複数の前記超音波画像が保存されている場合に、前記検査レポートに最新の超音波画像を表示する請求項4に記載の超音波診断システム。
  6. 前記レポート作成部は、前記腸マップを複数の領域に分割し且つ前記複数の領域毎に前記超音波画像の表示枚数を設定し、前記複数の領域のそれぞれに対して前記表示枚数以内の前記超音波画像が表示された前記検査レポートを作成する請求項4に記載の超音波診断システム。
  7. 超音波プローブを走査することにより被検体の大腸の検査を行う超音波診断システムの制御方法であって、
    大腸を模した腸マップをモニタに表示し、
    前記腸マップ上においてユーザにより指定された観察部位における超音波画像を取得し、
    前記ユーザにより前記観察部位が指定された前記腸マップと前記超音波画像を互いに紐付けてメモリに保存する
    超音波診断システムの制御方法。
JP2022154775A 2022-09-28 2022-09-28 超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法 Pending JP2024048707A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022154775A JP2024048707A (ja) 2022-09-28 2022-09-28 超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022154775A JP2024048707A (ja) 2022-09-28 2022-09-28 超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024048707A true JP2024048707A (ja) 2024-04-09

Family

ID=90609799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022154775A Pending JP2024048707A (ja) 2022-09-28 2022-09-28 超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024048707A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101705120B1 (ko) 자가 진단 및 원격 진단을 위한 초음파 진단 장치 및 초음파 진단 장치의 동작 방법
JP2013212248A (ja) 超音波診断装置
US20210219960A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method of ultrasound diagnostic apparatus
JP4879623B2 (ja) 超音波診断装置
JPWO2020008746A1 (ja) 音響波診断装置および音響波診断装置の制御方法
CN100413468C (zh) 超声诊断装置
EP3510939A1 (en) Ultrasound diagnostic system and method of controlling ultrasound diagnostic system
WO2018047404A1 (ja) 超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法
CN111481234A (zh) 超声诊断设备及操作该超声诊断设备的方法
JP2024048707A (ja) 超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法
JP6185633B2 (ja) 超音波診断装置及び超音波診断装置の表示方法
JP2005000390A (ja) 超音波診断装置
JP2009106494A (ja) 超音波診断装置、及びアノテーション表示装置
EP4344647A1 (en) Ultrasound diagnostic system and control method for ultrasound diagnostic system
WO2017170111A1 (ja) 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法
JP5139037B2 (ja) 超音波診断装置及び画像処理装置
EP4344651A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method for ultrasound diagnostic apparatus
JP2024048737A (ja) 超音波診断システムおよび超音波診断システムの制御方法
JP4817315B2 (ja) 超音波微細血管可視化方法及び装置
EP4335381A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method for ultrasound diagnostic apparatus
US20240081788A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method for ultrasound diagnostic apparatus
EP4368117A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method of ultrasound diagnostic apparatus
US20240081786A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method for ultrasound diagnostic apparatus
JP2012254145A (ja) 医用画像診断装置及び画像処理装置
US20230301620A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and operation method thereof