JP2024048506A - 2液型素地調整剤及びエアゾール用素地調整剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】錆層へ十分に浸透して錆を固定化できて長期の防食性に優れた塗膜を形成することができ、乾燥性や作業性に優れ、しかもエアゾール用途へも適用も可能な素地調整剤を提供する。【解決手段】重量平均分子量が5000~20000であり、エポキシ当量が500~900g/eqであるエポキシ樹脂(a)を含む主剤と、当該エポキシ樹脂のエポキシ基と反応する化合物(b)を含む硬化剤とを含む2液型素地調整剤であって、前記主剤又は硬化剤の少なくとも一方には、腐食性イオン固定化剤(c)及び脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)を含み、前記主剤は、温度23℃におけるフォードカップNo.4の粘度が10~27秒であることを特徴とする2液型素地調整剤である。また、当該2液型素地調整剤と噴射剤(e)とを含むエアゾール用素地調整剤である。【選択図】なし

Description

本発明は、2液型素地調整剤及びエアゾール用素地調整剤に関する。
既設鋼構造物の塗り替え時期になると、通常鋼材表面には多くの赤錆が発生しており、そのような表面に単に塗料を塗り替え塗装しても、次第に塗膜にフクレや剥離が生じて、長期間の保護はできない。そのため、塗り替え塗装前には、ブラスト処理等の3種ケレン以上の物理的な除錆処理(素地調整)を行った後、塗料を塗装する必要があったが、このような物理的な素地調整では作業中に多量の粉塵や騒音が発生するため、作業環境や作業効率が非常に悪いという問題があった。また、2種又は3種ケレンを鋼材表面に施した場合でも、鋼構造物のくぼみ部分や狭隘部分の錆は除去しにくく、その個所の錆層と鉄素地との界面にはCl-やSO4 2-等の腐食性の高い腐食性イオン物質が残存しやすく、そのため、塗り替え塗装してもその個所での防食性が大幅に低下する問題点があった。
このような問題を解決する方法として、除錆処理(素地調整)後に、腐食性イオン物質を固定化する塗布型の素地調整剤を塗装する方法がある。
このような素地調整剤として、例えば、特許文献1には、(a)湿気硬化型樹脂、(b)防錆顔料、(c)腐食性イオン固定化剤、及び(d)カップリング剤を含有する素地調整剤が開示されている。また、特許文献2には、(a)結合剤、(b)吸水剤、(c)腐食性イオン固定化剤を含有する素地調整剤が開示されている。尚、特許文献1に記載される湿気硬化型樹脂系の素地調整剤は、原料の水分量を適切に管理する必要があり、使用できる原料に制約があった。そのため、湿気硬化系でないタイプの素地調整剤(例えば、特許文献2に記載のエポキシ樹脂系の2液型素地調整剤)の開発も行われている。
昨今、このような塗布型の素地調整剤においては、工程管理の観点から、特に、低温(例えば5℃)における速乾性(硬化性)が求められている。しかし、特許文献2に記載される湿気硬化系でないタイプの素地調整剤(例えば、エポキシ樹脂系の2液型素地調整剤)では、低温下での速乾性は十分ではなかった。
また、塗装の簡便さの面から、素地調整剤をエアゾールスプレーへ適用することも要望されている。しかしながら、特許文献1や特許文献2の素地調整剤をエアゾールスプレーに適用した場合、腐食性イオン固定化剤が沈降しやすく、保存安定性に課題がある他、素地調整剤に配合する溶剤によっては、エアゾールスプレーの部材を膨潤させることがあり、エアゾールスプレーへの適用は容易ではなかった。
特開2002-285362号公報 特開2003-328162号公報
そこで、従来の素地調整剤の課題に対して本願の発明者らが鋭意検討した結果、特定の重量平均分子量及びエポキシ当量の範囲を有するエポキシ樹脂を所定の硬化剤と共に使用し、使用される有機溶剤を適切に選定し、また、粘度を適正化することにより、素地調整剤としての作用である錆層への浸透性や錆の固定化などの防食性を備えつつも、低温下での速乾性にも優れ、しかも、エアゾールスプレーなどのエアゾール用途へも適用可能な素地調整剤を見出して、本発明を完成した。
したがって、本発明の目的は、錆層への浸透性や錆の固定化などの防食性を備えつつも、低温下での速乾性にも優れ、しかも、エアゾールスプレーなどのエアゾール用途へも適用可能な溶剤型の素地調整剤を提供することである。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)重量平均分子量が5000~20000であり、エポキシ当量が500~900g/eqであるエポキシ樹脂(a)を含む主剤と、当該エポキシ樹脂のエポキシ基と反応する化合物(b)を含む硬化剤とを含む2液型素地調整剤であって、
前記主剤又は硬化剤の少なくとも一方には、腐食性イオン固定化剤(c)及び脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)を含み、
前記主剤は、温度23℃におけるフォードカップNo.4の粘度が10~27秒であることを特徴とする2液型素地調整剤。
(2)前記エポキシ基と反応する化合物(b)が、ケチミン及びフェナルカミンを少なくとも含むことを特徴とする(1)に記載の2液型素地調整剤。
(3)重量平均分子量が5000~20000であり、エポキシ当量が500~900g/eqであるエポキシ樹脂(a)を含む主剤と、当該エポキシ基と反応する化合物(b)を含む硬化剤とを含む2液型素地調整剤と、(e)噴射剤とを含み、
前記主剤又は硬化剤の少なくとも一方には、腐食性イオン固定化剤(c)及び脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)を含み、
前記主剤は、温度23℃におけるフォードカップNo.4の粘度が10~27秒であることを特徴とするエアゾール用素地調整剤。
本発明に係る2液型素地調整剤及びエアゾール用素地調整剤(以下、これらのいずれか又は両方をまとめて、単に「素地調整剤」という場合がある。)は、錆層へ十分に浸透して錆を固定化できるため、長期の防食性に優れた塗膜を形成することができ、低温下での乾燥性にも優れることから作業性に優れる。また、エアゾールスプレーなどのエアゾール用途へも適用も容易である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの記載に限定されるものではなく、以下の例示以外についても、本発明の主旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
本発明において、塗装の対象となる鋼材は、鉄鋼材料を素地としてこれを板・棒・管などに加工したものや構造物を含むものであり、例えば、道路、送電や通信用の鉄塔、橋梁、各種プラントなどを例示することができるが、これらに限定されるものではなく、また、鉄以外のその他の金属元素が含まれ得る。また、当該鋼材については、旧塗膜が除去された後に本発明の素地調整剤が塗装されてもよく、旧塗膜を残したまま塗装されてもよい。表面に錆を有する鋼材に塗布されてもよい。錆を有する鋼材とは限定されないが、水、酸素、塩化物イオン、硫酸イオンなどの腐食因子により表面が発錆した状態の前記鋼材に対して、前処理として、清掃程度の素地調整を行った鋼材のことを言う。具体的な前処理としては、ワイヤーブラシ、スコッチブライト(スリーエム社製商品名)等により劣化塗膜や浮き錆等の脆弱個所の除去を行うことや、或いは、層状錆やコブ錆等が発生した腐食の著しい個所がある場合は、これを動力研磨工具や手研磨工具にて除去するが、鋼材の表面に固着化した錆については除去する必要はない。また、素地調整とは、一般的には、塗装前に、鋼材の表面に発生した錆や、付着した油類、ほこり、ごみ、ヤニなどの汚れや、旧塗膜などを除去する処理を指し、具体的には、その作業内容・方法によって、1種ケレン(ブラスト法を用いて、さび、旧塗膜を全て除去し鋼材の表面を露出させる)、2種ケレン(動力工具と手工具を併用して、旧塗膜、さびを除去し鋼材の表面を露出させる)、3種ケレン(動力工具と手工具を併用して、健全な塗膜は残すが、それ以外の塗膜の割れ、膨れ、さびなどの不良部は除去する)、4種ケレン(動力工具と手工具を併用して、粉化物、汚れなどを除去する)が挙げられる。すなわち、清掃程度の素地調整とは、限定はされないが、これらのうち4種ケレン程度の処理に相当する。
[2液型素地調整剤]
本発明は、以下に述べる主剤及び硬化剤を含む2液型の素地調整剤を含み、これを前述の錆を有する鋼材に塗布すると、錆層中によく浸透しながら主剤と硬化剤とが反応して硬化することにより、鋼材表面に存在する錆層を固定化して鋼材表面の防食性を強化することができる。以下、主剤及び硬化剤について、それぞれ具体的に説明する。
<主剤>
本発明の2液型素地調整剤に使用される主剤には、少なくとも、重量平均分子量が5000~20000であり、エポキシ当量が500~900g/eqであるエポキシ樹脂(a)を含む。また、後述する腐食性イオン固定化剤(c)、脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)を含んでもよい。また、主剤は、温度23℃におけるフォードカップNo.4の粘度が10~27秒である。
〔エポキシ樹脂(a)〕
エポキシ樹脂(a)は、本発明で用いられる2液型素地調整剤の塗膜を形成する主要の樹脂成分である。エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は、重量平均分子量が5000~20000である。重量平均分子量の好ましい下限は7000以上であり、より好ましい下限は9000以上であり、さらに好ましい下限は10000以上である。他方、重量平均分子量の好ましい上限は19000以下であり、より好ましい上限は18000以下であり、さらに好ましい上限は17000以下である。重量平均分子量が5000未満であると、形成した塗膜の耐溶剤性に劣るおそれがあり、また、硬化性(とくに低温硬化性)にも劣るおそれがある。他方、重量平均分子量が20000超過であると、素地調整剤の錆層への浸透性に劣り、防食性が得られないおそれがある。
また、エポキシ樹脂(a)のエポキシ当量は、500~900g/eqである。エポキシ当量の好ましい下限は550g/eq以上であり、より好ましい下限は600g/eq以上であり、さらに好ましい下限は650g/eq以上である。他方、エポキシ当量の好ましい上限は850g/eq以下であり、より好ましい上限は800g/eq以下であり、さらに好ましい上限は780以下である。エポキシ当量が500未満であると、形成した塗膜の耐溶剤性に劣るおそれがあり、また、硬化性(とくに低温硬化性)にも劣るおそれがある。他方、エポキシ当量が900超過であると、形成した塗膜の硬化性(とくに低温硬化性)に劣るおそれがある。
エポキシ樹脂(a)としては、前記の重量平均分子量及びエポキシ当量の両方を満足するものであれば、その構造などは限定されず、公知のエポキシ樹脂であるか、それを公知の方法で変性された変性エポキシ樹脂であってもよい。公知のエポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環族型エポキシ樹脂、芳香族型エポキシ樹脂などが挙げられる。この中でも好ましくは、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂であり、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を挙げられる。
また、変性エポキシ樹脂としては、その変性方法は限定されない。例えば、前記のエポキシ樹脂を、公知の変性剤を用いた方法で変性されたものであってよい。例えば、変性剤にしたがって、アミン変性、イソシアネート変性、アクリル変性、ポリエステル変性、ウレタン変性、脂肪酸変性、フェノール変性、アルキルフェノール変性、フェノールノボラック変性、アルキルフェノールノボラック変性などが挙げられる。
本発明で使用されるエポキシ樹脂(a)の好ましい実施形態としては、重量平均分子量及びエポキシ当量を前記の範囲に調整することの容易性等から、変性エポキシ樹脂を用いることが好ましい。その中でも、乾燥性向上、弱溶剤への希釈性向上の観点において、フェノール変性エポキシ樹脂、アルキルフェノール変性エポキシ樹脂、フェノールノボラック変性エポキシ樹脂又はアルキルフェノールノボラック変性エポキシ樹脂であることがより好ましい。
フェノール変性エポキシ樹脂、アルキルフェノール変性エポキシ樹脂、フェノールノボラック変性エポキシ樹脂又はアルキルフェノールノボラック変性エポキシ樹脂については、例えば、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環族型エポキシ樹脂、芳香族型エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種以上のエポキシ樹脂を、フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂又はアルキルフェノールノボラック樹脂によって変性する方法、あるいはフェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂又はアルキルフェノールノボラック樹脂とエピクロルヒドリンとを反応させる方法によって得ることができる。
変性エポキシ樹脂を使用する場合、後述の硬化剤との反応性の観点から、前記のエポキシ当量を満足するように所定量のエポキシ基が残存するように変性されたものであることが好ましい。変性量は、前記の重量平均分子量やエポキシ当量や変性の種類などを含めて、本発明の目的を損なわない範囲で適宜調整されることができる。
また、本発明において、前記エポキシ樹脂(a)は2種以上を併用して用いることができる。2種以上を併用する場合、前記の重量平均分子量及びエポキシ当量は、それらの樹脂の混合物の混合比を考慮して、重量平均分子量及びエポキシ当量の各平均値が用いられる。
エポキシ樹脂(a)の使用量は、粘度(錆層への浸透性)や、塗膜の硬化性や防食性等に基づいて、適宜調整することができる。エポキシ樹脂(a)の使用量は、固形分として、好ましくは主剤中に10~70質量%、より好ましくは20~60質量%、さらに好ましくは30~50質量%であることがよい。
〔主剤の粘度〕
本発明において、主剤の粘度は、温度23℃におけるフォードカップNo.4の粘度が10~27秒である。10秒未満であると粘度が低すぎて、塗装される面によっては液ダレが生じることがあることや、或いは、配合成分が沈降しやすくなる場合がある。反対に、27秒超過であると、素地調整剤とした際に錆層への浸透性が不十分となるおそれがある。好ましくは、当該測定における秒数が12~25秒の範囲であることがよく、より好ましくは15~23秒である。このような粘度特性であれば、素地調整剤とした際に、錆層の浸透性が良く作業性等にも優れる。また、とくにエアゾール用の素地調整剤として使用されるうえで、当該フォードカップNo.4で測定される粘度を基準として規定されることが好適である。当該粘度を達成するために、主剤に配合される固形分や溶剤量を適宜調整することが好ましい。
〔腐食性イオン固定化剤(c)〕
本発明における主剤には、鋼材における錆層と鋼材素地との界面に存在するCl-やSO4 2-などの腐食性イオンを捕集すると共に化学反応し、水不溶性の複塩として固定化して不活性化するための腐食性イオン固定化剤(c)を、更に、含むことが好ましい。このような腐食性イオン固定化剤(c)としては、公知のものが使用できるが、代表的には、ハイドロカルマイトや、ハイドロタルサイト等が挙げられる。主剤中における当該腐食性イオン固定化剤(c)の含有量は、0.1~10質量%が好ましく、より好ましくは0.5~5質量%とする。なお、後述のとおり、腐食性イオン固定化剤は、主剤中への配合に限定されないが、水分を吸収してしまうため、硬化剤内のケチミンが水分と反応してしまうことから、主剤中に含有されることが好ましい。
ハイドロカルマイトは、式:3CaO・Al・CaX/m・nHO(式中、Xは、1価又は2価のアニオンであり、mは、アニオンの価数を表し、nは、20以下を示す。)で示される層状構造をもつ含水結晶性粉末である。アニオン(X)としては、NO や、NO 、OH、CHCOO、CO 2-等が代表的なものとして挙げられる。これらアニオンは、塩素イオンや、硫酸イオン等と接触するとアニオン交換し、XであるNO 、NO 等を遊離するとともに、腐食性イオン物質をハイドロカルマイト中に固定化(担持)し、不活性化する。また、遊離した上記アニオンは、鋼材の表面に不動態皮膜を形成し、防食性をさらに向上させる効果を有する。
ハイドロタルサイトは、代表的には、式:Mg4.5Al(OH)13CO・nHO(式中、nは、4以下、好ましくは、3.5を示す。)で示される層状構造をもつ含水結晶性粉末であり、ハイドロカルマイトと同様腐食性イオン物質と接触するとアニオン交換し、腐食性イオンをハイドロタルサイト中に固定化し、その結晶構造から脱離させない能力を有するものである。
〔脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)〕
本発明における主剤には、本発明の目的を害さない範囲で、有機溶剤を含んでもよい。有機溶剤としては、公知のものが使用できるが、旧塗膜への影響や、エアゾール用途への適用に際してパッキンなどのプラスチック材の部材への影響を勘案して、弱溶剤を用いることがよく、脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)とする。当該脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)としては、限定されないが、ミネラルスピリット(ミネラルシンナー、ペトロリウムスピリット、ホワイトスピリット及びミネラルターペンを含む)、ソルベントナフサ、ターペン、n-ヘキサン、n-ペンタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカンなどを挙げることができる。この中でも、エポキシ樹脂(a)の溶解性や、乾燥性等の観点から、ミネラルスピリットを用いることが好ましい。なお、ミネラルスピリットとは、JIS工業ガソリン4号に相当する石油系炭化水素の混合溶剤であり、有機溶剤中毒予防規則(労働安全衛生法)の第3種有機溶剤に該当するものである。
前記有機溶剤は、前記の脂肪族炭化水素のみから構成されてもよく、また、他の有機溶剤との混合溶剤であってもよい。他の有機溶剤としては、塗料一般で用いられる有機溶剤を挙げることができる。例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤(セロソルブ)類、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン等のケトン系溶剤類、酢酸ノルマルブチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤類、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール等のアルコール溶剤類等が挙げられる。前記脂肪族炭化水素に対して、当該他の有機溶剤を1種又は2種以上混合させることができる。
強溶剤成分が多くなるにしたがって、前記のとおりの旧塗膜への影響や、エアゾール用途への影響が大きくなることから、好ましくは、使用される有機溶剤のうち、前記脂肪族炭化水素が60質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上であることがよい。なお、後述のとおり、当該脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)は、主剤中への配合に限定されないが、エポキシ樹脂(a)を溶解させたり、主剤の粘度を適切に調整する観点から、主剤中に含有されることが好ましい。
ここで、脂肪族炭化水素を含む溶媒(d)の使用量については、前記の主剤の粘度の範囲を満足できれば、制限はされないが、通常では主剤中に30~75質量%程度含有される。当該(d)成分の主剤中における好ましい含有量の上限値は65質量%以下である。他方、好ましい下限値は35質量%以上である。
〔他の成分〕
本発明における主剤には、本発明の目的を害さない範囲で、前記以外の他の成分が配合されてもよい。例えば、防錆顔料、体質顔料、着色顔料、顔料分散剤、表面調整剤、ダレ止め剤(沈降防止剤)、シランカップリング剤、消泡剤、ドライヤー、皮張り防止剤などの通常の塗料用添加剤を全て含むことができる。これらの他の成分は、主剤中に0~30質量%とすることが好ましく、目的に応じて適宜選んで配合することができる。この中でも、少なくとも、防錆顔料及びダレ止め剤(沈降防止剤)を用いることは、本発明の目的において好適である。
防錆顔料としては、公知のものが使用できるが、例えば、リン酸アルミニウムや、縮合リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛ストロンチウム等の(亜)リン酸塩、モリブデン酸亜鉛や、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸マンガン等のモリブデン酸塩;その他ステアリン酸や、タンニン酸、クエン酸、イタコン酸、硼酸、タングステン酸等の各種酸の金属塩などが挙げられる。主剤中に0~30質量%が好ましく、より好ましくは5~20質量%とすることがよい。
ダレ止め剤(沈降防止剤)を用いることにより、主剤の他の成分、とくに腐食性イオン固定化剤の沈降を防止して、貯蔵安定性が向上するため好ましい。当該ダレ止め剤(沈降防止剤)としては、制限されないが、有機ベントナイト、微粉末シリカ、コロイド状炭酸カルシウム、ひまし油誘導体等を挙げることができる。主剤中に0~10質量%が好ましく、より好ましくは0.5~5質量%とすることがよい。
<硬化剤>
本発明の2液型素地調整剤に使用される硬化剤には、少なくとも、前記エポキシ樹脂(a)中のエポキシ基と反応する化合物(b)を含む。このような化合物(b)としては、エポキシ樹脂(a)中のエポキシ基と反応して硬化塗膜を形成できるものであれば、制限無く使用することができる。例えば、フェノール性化合物、酸無水物化合物、アミン化合物などを挙げることができる。この中でも、反応性の観点からアミン化合物が好適に使用できる。
アミン化合物としては、具体的には例えば、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリアミドアミン、複素環状アミン等のポリアミン化合物;及びこれらポリアミン化合物の変性物、例えば、ポリアミドアミンの脂肪酸変性物、エポキシ化合物とのアミンアダクト、マンニッヒ変性物(例:フェナルカミン、フェナルカマイド)、マイケル付加物、ケチミン、アルジミンが挙げられる。これらは1種又は2種以上を組合せて使用することができる。
例えば、脂肪族ポリアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、トリアミノプロパン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等を挙げることができる。また、脂環式ポリアミンとしては、1,4-シクロヘキサンジアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン(特に、4,4'-メチレンビスシクロヘキシルアミン)、4,4'-イソプロピリデンビスシクロヘキシルアミン、ノルボルナンジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン、メンセンジアミン(MDA)、2,4-ジ(4-アミノシクロヘキシルメチル)アニリンなどが挙げられる。また、芳香族ポリアミンとしては、フェニレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、及びジアミノジフェニルメタン等を挙げることができる。また、ポリアミドアミンとしては、ジカルボン酸と前記ポリアミン化合物の縮合反応により生成される、分子中に反応性のモノアミン、及びジアミンを有するものが挙げられる。複素環状アミンとしては、1,4-ジアザシクロヘプタン、1,11-ジアザシクロエイコサン、1,15-ジアザシクロオクタコサン等が挙げられる。
本発明の硬化剤においては、アミン化合物の中でも、ケチミン及びフェナルカミンを含むことが好ましい。硬化剤中に、これらケチミン及びフェナルカミンを含むことにより、とくに低温硬化性に優れる。
〔ケチミン〕
ここで、前記ケチミンは、カルボニル化合物でブロックされた第1級アミノ基を1分子中に少なくとも1個有するポリアミンであり、アルジミン化合物を包含する。前記ケチミンは、カルボニル化合物と第1級アミノ基との脱水縮合反応により得ることができる。前記の「カルボニル化合物でブロックされた第1級アミノ基」は、例えば水分の存在によって容易に加水分解して遊離の第1級アミノ基に変わりうる保護されたアミノ基であり、典型的には、式
Figure 2024048506000001
(式中、R1は水素原子であるか、又はアルキル基、シクロアルキル基等の1価の炭化水素基を表し、R2はアルキル基、シクロアルキル基等の1価の炭化水素基を表す。)で示すことができる。ここで、R1が水素原子の場合、アルジミン化合物である。
カルボニル化合物でブロックされる前のポリアミン化合物は、脂肪族系、脂環族系及び芳香族系のいずれのものであってもよい。また、第1級アミノ基を有する限りはポリアミド類であってもよい。該ポリアミン化合物は、エポキシ樹脂と硬化反応を行う第1級アミノ基を有することが必要であるが、一般的には約2,000以下、好ましくは約30~約1,000の範囲内の第1級アミノ基当量を持つことが有利である。また、該ポリアミン化合物は、一般的には約5,000以下、好ましくは約3,000以下の範囲内の数平均分子量を有することが好適である。
上記のようなポリアミン化合物として、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン等の脂肪族ポリアミン類;メタキシレンジミン、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミン等の芳香族ポリアミン類;イソホロンジアミン、シクロヘキシルプロピルアミン、1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン、ノルボルネンジアミン等の脂環族ポリアミン類;分子末端に第1級アミノ基を有するポリアミン類等を挙げることができる。
上記のポリアミン化合物の中でも分子中に第2級アミノ基を含有しない、即ち第1級アミノ基のみを有するポリアミン化合物をケチミン化した化合物は、エポキシ樹脂(A)と混合した後の貯蔵安定性が良いことから特に好適である。このため分子中に第2級アミノ基を有するケチミン類化合物を使用する場合には、第2級アミノ基を前記したエポキシ樹脂と反応させたアダクト化合物として使用することが望ましい。
上記のポリアミン化合物をケチミン化するために使用し得るカルボニル化合物として、通常用いられている任意のケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチル-t-ブチルケトン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。また、ポリアミン化合物をアルジミン化するために使用し得るカルボニル化合物として、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒドを挙げることができる。
ケチミンの商業的な具体例としては、例えば、アデカハードナーEH-235シリーズ〔(株)ADEKA製〕等が挙げられる。
ケチミンを使用する場合、硬化剤中に20質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、さらにより好ましくは8質量%以下である。硬化剤中の好ましい下限値は0.1質量%以上であり、より好ましい下限値は1質量%以上であり、さらに好ましい下限値は2質量%以上であり、更により好ましい下限値は3質量%以上である。
これらのケチミンは、1種又は2種以上を用いることができる。
〔フェナルカミン〕
フェナルカミンは、通常、フェノール系化合物、アルデヒド化合物およびアミン化合物のマンニッヒ塩基反応によって得られる。
フェノール系化合物の例としては、例えば、カシューナッツ殻液から抽出されたカルダノールなどの不飽和置換基含有フェノール類や飽和置換基含有フェノール類や置換基を有さないフェノール類などが挙げられる。
フェノール類としては、1価でも多価でもよく、単核でも多核でもよい。フェノール類の具体例としては、1価単核フェノールであるフェノール;2価単核フェノールであるレゾルシノール、ハイドロキノン;2価多核フェノール類である1,5-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキシナフタレンが挙げられる。また、アルキルフェノール(アルキル基の炭素数:1~30)、ハロゲン化フェノール、アルコキシフェノール(アルコキシ基の炭素数:1~30)、ビスフェノールA、ビスフェノールFも挙げられる。
アルキルフェノールとしては、メチルフェノール(o,mまたはp-クレゾール)、エチルフェノール、ブチルフェノール、t-ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、ジノニルフェノール等の1価フェノールが挙げられ、ハロゲン化フェノールとしては、クロロフェノール等の1価フェノールが挙げられ、アルコキシフェノールとしては、メトキシフェノール等が挙げられる。
また、不飽和置換基含有フェノール類としては、分子中に少なくとも1個のモノヒドロキシフェニル基を含み、かつ、フェニル基中の水素原子の一部、すなわち該水素原子の1~5個が不飽和炭化水素基で置換された化合物などが挙げられる。不飽和炭化水素基としては、例えば、炭素数1~30のアルキレン基又はこれを含有するフェニル基が挙げられる。不飽和置換基含有フェノールとしては、具体的には、例えば、カルダノール、イソプロペニルフェノール、ジイソプロペニルフェノール、ブテニルフェノール、イソブテニルフェノール、シクロヘキセニルフェノール、モノスチレン化フェノール(C-CH=CH-C-OH)、ジスチレン化フェノール((C-CH=CH)-C-OH)が挙げられる。
アルデヒド化合物の例としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。
アミン化合物としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン等の脂肪族ポリアミン類;メタキシレンジミン、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミン等の芳香族ポリアミン類;イソホロンジアミン、シクロヘキシルプロピルアミン、1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン、ノルボルネンジアミン等の脂環族ポリアミン類;分子末端に第1級アミノ基を有するポリアミン類等を挙げることができる。
フェナルカミンは、商業的に入手可能である。たとえば、Aradur3440、Aradur3441、Aradur3442、Aradur3460、Aradur3462など(以上、いずれもHuntsman社製)、NC-541、NC-541LV、NC-558、NC-641、NX2003、LTE-2001など(以上、いずれもCardolite社製)、PPA-7041-LV、PPA-7062、PPA-7088、PPA-7009,PPA-7090、PPA-7108、PPA-7115など(以上、いずれもPaladin Paints and Chemicals社製)、RAC951LV、RAC9095LCなど(Royce International社製)を具体例としてあげることができる。これら以外にも各社は品揃えしており、カタログなどに記載されているものを使用できる。これらは単独で使用しても、2種以上併用して使用してもよい。
フェナルカミンを使用する場合、硬化剤中に70質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下であり、さらにより好ましくは45質量%以下である。硬化剤中の好ましい下限値は5質量%以上であり、より好ましい下限値は10質量%以上であり、さらに好ましい下限値は20質量%以上であり、更により好ましい下限値は25質量%以上である。
これらのフェナルカミンは、1種又は2種以上を用いることができる。
前記で例示されるような化合物(b)として好適なアミン化合物の使用量については、前記エポキシ樹脂(a)中のエポキシ基1当量に対して、アミン化合物に含まれるか又はそれから生じる官能基(活性水素)の当量比(活性水素当量/エポキシ当量)が、0.5~1.5となることが好ましく、より好ましくは0.6~1.3、さらに好ましくは0.7~1.2の範囲内であることが塗膜乾燥性・硬化性の観点から好ましい。
硬化剤中において、前記化合物(b)の含有量は、前記のとおりのエポキシ樹脂(a)との当量比を満足できれば特段制限されない。作業性等の観点から粘度(後述)が調整されていることが好ましい。硬化剤中の化合物(b)が20~90質量%であることが好ましく、より好ましくは30~80質量%、さらに好ましくは35~70質量%である。
〔他の成分〕
なお、硬化剤には、前記のとおり、前記腐食性イオン固定化剤(c)及び/又は前記脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)を含んでもよい。これらの(c)、(d)成分を硬化剤中に含有させる場合、腐食性イオン固定化剤(c)は通常0.1~10質量%程度とすることが好ましい。また、脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)は通常10~80質量%とすることが好ましく、より好ましくは20~70質量%、さらに好ましくは30~65質量%である。
また、硬化剤においても、前記主剤と同様に、本発明の目的を害さない範囲で、前記の化合物(b)や(c)~(d)以外の他の成分が配合されてもよい。例えば、防錆顔料、体質顔料、着色顔料、顔料分散剤、表面調整剤、ダレ止め剤(沈降防止剤)、シランカップリング剤、消泡剤、ドライヤー、皮張り防止剤などの通常の塗料用添加剤を全て含むことができる。これらの他の成分は、硬化剤中に0~10質量%とすることが好ましく、目的に応じて適宜選んで配合することができる。
〔硬化剤の粘度〕
本発明において、硬化剤の粘度は、前記した主剤の粘度と同程度であることが好ましく、温度23℃におけるフォードカップNo.4の粘度が10~27秒であることがより好ましい。
本発明の2液型素地調整剤は、前記主剤及び硬化剤と、必要により主剤と硬化剤とは別添加の他の成分(前記の他の成分と同じ)とを混合した際の固形分含量は、作業性や混合後(塗装時)の粘度に応じて適宜調整することができる。例えば、混合後の2液型素地調整剤の固形分は、45~85質量%であることが好ましく、より好ましくは50~70質量%である。
[エアゾール用素地調整剤]
本発明のエアゾール用素地調整剤は、前記した2液型素地調整剤と、噴射剤(e)とを含む。さらに、エアゾール用途の目的を害さない範囲で、この用途に適用される公知のその他の成分を用いることができる。当該その他の成分は、前記した主剤及び/又は硬化剤中に配合され得る他の成分であってよく、主剤及び/又は硬化剤として用いてもよく、噴射剤(e)と混合する際に用いてもよい。
ここで、エアゾール用とは、スプレー缶などに代表されるような、噴射バルブを備えた耐圧のエアゾール容器に、目的の内容物を噴射剤(e)と共に封入させて、内容物をエアゾール化して用いる用途を言う。耐圧容器としては公知の種々の容器を利用することができる。また、耐圧容器の種類に応じて、噴射バルブを装着するための構造を適宜選定することができる。好適には一般的なスプレー容器(スプレー缶)が用いられる。
噴射剤(e)は限定されず、エアゾール化に際して通常用いられるものを制限なく使用することができる。例えば、液化ガス又は圧縮ガスが使用される。液化ガスと圧縮ガスとを併用してもよい。好ましくは液化ガスを含む。本発明のエアゾール用素地調整剤は、好適には、前記2液型素地調整剤と噴射剤(e)とが混合されてエアゾール容器に充填されていることが好ましい。
液化ガスは制限されず、ジメチルエーテル(DME)や、液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG)、イソペンタンなどの炭化水素や、HFO-1234zeなどのハイドロフルオロオレフィンなどが好ましい。より好ましくは、DMEであるである。
また、圧縮ガスは制限されず、エアゾール製品に使用しうる公知のものを用いることができる。好ましくは、炭酸ガス、窒素ガス、亜酸化窒素ガス、アルゴン、ヘリウム及び圧縮空気などが好ましく、より好ましくは炭酸ガス及び窒素ガスの少なくとも1つである。
エアゾール用素地調整剤として用いる場合、前記2液型素地調整剤と噴射剤(e)の使用量は、体積比〔2液型素地調整剤:噴射剤(e)〕として、30:70~70:30とすることが好ましく、より好ましくは50:50である。
エアゾール用素地調剤の製造方法は限定されず、公知の整髪用エアゾールスプレーの製造方法から適宜設定すればよい。例えば、適宜の配合量で主剤と硬化剤とが混合された2液型素地調剤剤と、噴射剤(e)とを、エアゾール容器に充填して製造する方法が挙げられる。主剤、硬化剤及び噴射剤(e)を同時に混合させてもよい。
[素地調整剤の使用方法]
このようにして調製された本発明の2液型素地調整剤及びエアゾール用素地調整剤は、前述のとおり、錆を有する鋼材に塗布する場合、前処理として、劣化塗膜や浮き錆等の脆弱個所をワイヤーブラシ、スコッチブライト(スリーエム社製商品名)等で除去し、また、層状錆やコブ錆等の発生した腐食の著しい個所がある場合には、動力研磨工具や手研磨工具にて除去することが好ましい。ただし、固着化した錆は除去する必要性は少ない。
塗装方法としては、2液型素地調整剤としては刷毛、ローラー等のスプレー以外の通常の塗装手段を制限なく使用することができる。このうち、作業性や塗料の飛散の観点から、刷毛、ローラーが好ましく使用される。また、エアゾール用素地調整剤としては、前記のとおりスプレーなどによることができる。塗布量としては、固形分換算で0.03~0.2kg/m程度塗布し、自然乾燥させる。また、素地調整剤を塗装する際の塗装時の粘度は、フォードカップNo4で10秒~27秒(温度23℃)とすることが、錆層中に十分に浸透させる観点において好ましく、塗装時の粘度をフォードカップNo4で10秒~27秒(温度23℃)とすることがより好ましい。すなわち、本発明の素地調整剤において、前記主剤及び硬化剤を混合した後の粘度は、フォードカップNo4で10秒~27秒(温度23℃)を3時間以上維持することが好ましく、より好ましくは5時間以上である。
前記のように塗装した本発明の素地調整剤は、常温乾燥が可能である。ここで、常温とは、塗装が行なわれる環境の大気温度により異なるが、通常は23℃を指し、強制的な加熱や冷却などの温度操作を行なわないことを指す。本発明の素地調整剤については、温度5~35℃の環境下で塗装されることが好ましい。
本発明の素地調整剤は、前記塗装の際には、錆層中に十分に浸透させることが好ましいが、その浸透性の指標としては、断面観察があり、例えば、本発明の素地調整剤を塗装した錆鋼板断面の元素分布状態を電子線マイクロアナライザーによる方法等により測定できる。
本発明において、前記の素地調整剤を、表面に錆を有する鋼材に塗装して塗膜を形成した後は、これに重ねて、下塗り塗料、中塗り塗料、上塗り塗料などの通常使用することができる1又は2以上の塗料を適宜選択して塗装することができる。例えば、素地調整剤に重ねて、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料及びふっ素樹脂系塗料よりなる群から選択される少なくとも1種を含む塗料を、好ましくは1~4回塗装して、塗膜を形成することが好ましい。素地調整剤に重ねて塗装する前記の塗料については、塗料により適宜選択されるものであり限定されないが、好ましくは、形成する塗膜厚の合計は55μm以上とすることがよい。重ねて塗装する当該塗料の乾燥方法は、常温乾燥とすることが挙げられ、乾燥後の塗膜の物性としては、耐候性、耐水性、付着性、耐アルカリ性、耐屈曲性、耐酸性などが求められる。重ねて塗装する際に用いる塗料は、下塗り塗料であればJIS K5551(構造物用さび止めペイント)、中塗り塗料であればJIS K5659(鋼構造物用耐候性塗料 中塗り)、上塗り塗料であればJIS K5659(鋼構造物用耐候性塗料 上塗り)の規定を満たす塗料であることが好ましい。
以下に、本発明について、実施例及び比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例及び比較例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例における「部」、「%」はとくに断らない限り質量を基準とする。
<1.主剤1~8の調製>
容器に、表1に記載された原料を順次仕込み、公知の製造方法により、主剤1~8を調製した。表1に記載の原料は次のとおりである。
1)アルキルフェノールノボラック変性エポキシ樹脂溶液1(アルキルフェノールノボラック樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂の反応物、エポキシ当量750、重量平均分子量(Mw)16000、固形分濃度70質量%、ミネラルスピリット(日東化成社製)30質量%)
2)アルキルフェノールノボラック変性エポキシ樹脂溶液2(アルキルフェノールノボラック樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂の反応物、エポキシ当量670、重量平均分子量10000、固形分濃度60質量%、ミネラルスピリット(日東化成社製)40質量%)
3)アルキルフェノールノボラック変性エポキシ樹脂溶液3(アルキルフェノールノボラック樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂の反応物、エポキシ当量930、重量平均分子量6000、固形分濃度70質量%、ミネラルスピリット(日東化成社製)30質量%)
4)ビスフェノールA型エポキシ樹脂溶液(エポキシ当量475、重量平均分子量3700、固形分濃度70質量%、ミネラルスピリット(日東化成社製)30質量%)
5)アクリル変性エポキシ樹脂溶液(製造方法は後述。エポキシ当量690、重量平均分子量25000、固形分濃度60質量%、ミネラルスピリット(日東化成社製)40質量%)
6)着色顔料1(酸化チタン、TITONERUTILE R-5N(堺化学社製))
7)着色顔料2(カーボンブラック、Raven 14 POWDER(BILRA社製))
8)着色顔料3(黄色酸化鉄、TAROX 合成酸化鉄 HY-100(チタン工業社製))
9)防錆顔料1(メタリン酸アルミニウム、K-WHITE #94(テイカ社製))
10)防錆顔料2(リン酸亜鉛と亜リン酸カルシウムと酸化亜鉛の混合物、EXPERT NP-1007-D(東邦顔料社製))
11)防錆顔料3(トリポリリン酸アルミニウム、ZAP-1(Shih-Sheng))
12)だれ止め剤(炭酸カルシウム、MC-K(丸尾カルシウム社製))
13)レベリング剤(アクリルポリマー系表面調整剤、BYK-350(ビッグケミー社製))
14)腐食イオン固定化剤(ハイドロタルサイト)
15)炭化水素系溶剤1(ミネラルスピリット(日東化成社製))
16)ケトン系溶剤(メチルイソブチルケトン(三菱ケミカル株式会社製)
ここで、前記5)のアクリル変性エポキシ樹脂溶液の製造を以下の手順で行った。
ミネラルスピリット(日東化成社製)100部および「エピクロンHP-820」(商品名、DIC社製、4-t-ブチルカテコールとエピクロルヒドリンとの誘導体、エポキシ当量225、重量平均分子量450)588部を窒素気流下で135℃に加熱し、下記のビニルモノマーおよび重合開始剤の混合物を2時間で滴下し、滴下後1時間熟成した(ビニルモノマーおよび重合開始剤の混合物:アクリル酸12部、2-エチルヘキシルアクリレート70部、スチレン335部、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート13部の混合物)。次いでミネラルスピリット100部、「ハリダイマー200」(商品名、ハリマ化成社製、ダイマー酸、酸価192)168部およびテトラブチルアンモニウムブロマイド1.2部を仕込み135℃に加熱し、約1時間反応を行った。さらにサリチル酸24部を仕込み、約1時間反応を行い、樹脂酸価が1mgKOH/g以下になったところでミネラルスピリットを添加し、固形分濃度60質量%のアクリル変性エポキシ樹脂溶液を得た。得られたアクリル変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は690(固形分当たり)、重量平均分子量は25,000であった。
尚、樹脂の酸価については、JIS K 5601-2-1:1999に記載の方法に準じて、樹脂1g中の遊離酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を定量し、樹脂固形分の酸価を求めた。重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質とし、サイズ排除クロマトグラフィーによって測定した。
<2.硬化剤1~4の調製>
表2に記載された原料を順次仕込み、公知の製造方法により、硬化剤1~4を調製した。
表2に記載の原料は以下のとおりである。
17)フェナルカミン溶液1(Cardolite NX2003(Cardolite社製)、活性水素当量95、固形分濃度95質量%)
18)変性ポリアミン溶液1(ダイトクラールU6181(大都産業社製)、活性水素当量278、固形分濃度90質量%)
19)変性ポリアミン溶液2(ダイトクラールX9553(大都産業社製)、活性水素当量74、固形分濃度70質量%)
20)ケチミン1(アデカハードナー EH-235R-2(ADEKA社製)、活性水素当量95、固形分濃度100質量%)
<3.素地調整剤1~20の調製>
[実施例1~14、比較例1~6]
表3、表4に示す配合量に従い、主剤及び硬化剤を塗装に用いる直前にそれぞれ混合し、素地調整剤1~20(実施例1~14、比較例1~6)を調製した(当量比(アミン/エポキシ)=0.8)。また、主剤及び硬化剤については、混合前にそれぞれ粘度を測定した。粘度の測定は、ASTM D-1200-10に準拠したフォードカップNo.4を用いて23℃/50%RH条件下で行った。
<4.特性評価(速乾性、低温硬化性、高湿度での低温硬化性、耐溶剤性試験、エアゾール化)>
素地調整剤1~11について、常温硬化性、低温硬化性、高湿度での低温硬化性、耐溶剤性試験を、以下の方法により評価した。また、素地調整剤12~20について、エアゾール化した場合の吐出性を評価した。結果を表3、表4に示す。
≪常温硬化性≫
寸法150mm×70mm×0.8mmの鋼板に、素地調整剤1~11をそれぞれ0.10kg/mとなるように刷毛で塗布した。23℃/50%RHの条件下にて3時間養生後、塗膜の乾燥程度をJIS K5600-1-1:1999に基づき評価した。
〇:3時間後に半硬化乾燥である。
×:3時間経過しても指触乾燥まで至ってない状態である。
≪低温硬化性≫
寸法150mm×70mm×0.8mmの鋼板に、素地調整剤1~11をそれぞれ0.10kg/mとなるように刷毛で塗布した。5℃/50%RHの条件下にて5時間養生後、塗膜の乾燥程度をJIS K5600-1-1:1999に基づき評価した。
〇:5時間後に半硬化乾燥である。
△:5時間後に指触乾燥である。
×:5時間経過しても指触乾燥まで至ってない状態である。
≪高湿度での低温硬化性≫
寸法150mm×70mm×0.8mmの鋼板に、素地調整剤1~11をそれぞれ0.10kg/mとなるように刷毛で塗布した。5℃/99%RHの条件下にて5時間養生後、塗膜の乾燥程度をJIS K5600-1-1:1999に基づき評価した。
◎:5時間後に硬化乾燥である。
〇:5時間後に半硬化乾燥である。
×:5時間経過しても指触乾燥まで至ってない状態である。
≪耐溶剤性試験1(強溶剤)≫
寸法150mm×70mm×0.8mmの鋼板に、素地調整剤1~11をそれぞれ0.10kg/mとなるように刷毛で塗布した。23℃/50%RHの条件下にて24時間養生後、ASTM D4752-03の方法に準拠してラビング評価した。なお、使用試薬はキシレン(ENEOS株式会社製)を用いた。
〇:表面に影響を与えない状態。
△:ラビング後、塗膜外観が溶解する状態。
×:ラビング後、塗膜外観が溶解し表面がへこむ状態
≪耐溶剤性試験2(弱溶剤)≫
寸法150mm×70mm×0.8mmの鋼板に、素地調整剤1~11をそれぞれ0.10kg/mとなるように刷毛で塗布した。23℃/50%RHの条件下にて24時間養生後、ASTM D4752-03の方法に準拠してラビング評価した。なお使用試薬には、ミネラルスピリット(日東化成株式会社製)を用いた。
〇:表面に影響を与えない状態。
△:ラビング後、塗膜外観が溶解する状態。
×:ラビング後、塗膜外観が溶解し表面がへこむ状態。
≪エアゾール化≫
エアゾール容器として、エア・ウォーター・ゾル社製のものを準備した。噴射剤としては、ジメチルエーテルを用いた。上記のエアゾール容器に、表4に示すように、主剤144ml、硬化剤16ml、噴射剤160mlを封入し、エアゾール製品を調製した(当量比(アミン/エポキシ)=0.8~1.0)。
エアゾール製品について、吐出安定性の評価を行った。方法としては、45℃環境下で貯蔵し、1か月経過ごとにエアゾール缶を20回振とうさせることで缶内の攪拌玉音が鳴るか、また噴射液が詰まることなく吐出されるか評価した。
〇:攪拌玉音が鳴り、十分に振とうさせることで噴射液を安定して吐出できる。
×:20回振とうしても攪拌玉音が鳴りにくく、噴射液を安定して出せない。
<5.特性評価(錆面への含浸性、防食性)>
<5-1.発錆塗板の作製>
[試験方法、評価]
先ず、寸法150mm×70mm×1.6mmのグリットブラスト鋼板に対し、その片面半分(75×70mm)に、JIS K5621(一般さび止めペイント)2種[「グリーンボーセイ建築用」〔大日本塗料(株)製商品名〕]を2回塗りし、次いで、JISK5516(合成樹脂調合ペイント)2種中塗り用[「タイコーマリン中塗」〔大日本塗料(株)製商品名〕]を1回塗りし、最後に、JIS K5516(合成樹脂調合ペイント)2種上塗り用[「タイコーマリン上塗」〔大日本塗料(株)製商品名〕]を1回塗りして、試験用塗板を得た。このようにして形成された塗膜を、以下「旧塗膜」という。得られた試験用塗板を屋外に12か月間曝露し、発錆させた。このようにして、発錆塗板を作製した。
[前処理]
発錆塗板表面の付着物、脆弱錆のみをスコッチブライト(スリーエム社製商品名)により除去した。
[塗料組成物の塗布]
前記前処理後の発錆塗板の表面に、塗装に用いる直前に調製した素地調整剤1~11をそれぞれ0.10kg/mとなるように刷毛で塗布し、温度23℃の環境下で1日間自然乾燥させ、試験板を作製した。
<5-2.特性評価>
素地調整剤1~11を塗布した試験板について、錆面への含浸性、防食性を以下の方法により評価した。結果を表3に示す。
≪錆面への含浸性≫
作製した試験体を1cm×1cmの大きさにカットし、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製SU-70)により断面写真及び元素分布(炭素及び鉄)を測定し、錆層への浸透性を下記基準で評価した。
〇:さび層中のひび割れの奥深くまで樹脂分(炭素)が確認される
×:さび層中のひび割れに樹脂分(炭素)が入り込んでいない
≪防食性≫
作製した試験体をJIS K 5674:2019のサイクル腐食性に基づいて防食性を評価した(サイクル数:36)。
◎:ふくれ、発錆なし
〇:クロスカット部に幅2mm未満のふくれ、発錆あり
あるいは、クロスカット部以外にふくれ、発錆数点あり
△:クロスカット部に幅2~5mmのふくれ、発錆あり
あるいは、クロスカット部以外10%以下のふくれ、発錆あり
×:クロスカット部に幅5mmを超えるふくれ、発錆あり
あるいは、クロスカット部以外に10%を超えるふくれ、発錆あり
Figure 2024048506000002
Figure 2024048506000003
Figure 2024048506000004
Figure 2024048506000005

Claims (3)

  1. 重量平均分子量が5000~20000であり、エポキシ当量が500~900g/eqであるエポキシ樹脂(a)を含む主剤と、当該エポキシ樹脂のエポキシ基と反応する化合物(b)を含む硬化剤とを含む2液型素地調整剤であって、
    前記主剤又は硬化剤の少なくとも一方には、腐食性イオン固定化剤(c)及び脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)を含み、
    前記主剤は、温度23℃におけるフォードカップNo.4の粘度が10~27秒であることを特徴とする2液型素地調整剤。
  2. 前記エポキシ基と反応する化合物(b)が、ケチミン及びフェナルカミンを少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載の2液型素地調整剤。
  3. 重量平均分子量が5000~20000であり、エポキシ当量が500~900g/eqであるエポキシ樹脂(a)を含む主剤と、当該エポキシ基と反応する化合物(b)を含む硬化剤とを含む2液型素地調整剤と、噴射剤(e)とを含み、
    前記主剤又は硬化剤の少なくとも一方には、腐食性イオン固定化剤(c)及び脂肪族炭化水素を含む溶剤(d)を含み、
    前記主剤は、温度23℃におけるフォードカップNo.4の粘度が10~27秒であることを特徴とするエアゾール用素地調整剤。
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