JP2024046349A - 油性固形化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】保存時に表面の発汗が生じず、安定性に優れ、取れ性が改善され、のびが軽く、薄づきな仕上がりが得られる油性固形化粧料を提供する。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):(A)シリコーン系油性ゲル化剤、(B)炭化水素系ワックス、(C)25℃で液状の不揮発性エステル油、(D)粉体を含有する油性固形化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、油性固形化粧料に関する。
従来、油性固形化粧料において、塗布時ののびや使用感に優れ、化粧持続性に優れた化粧料が検討されている。
例えば、特許文献1には、特定のポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサン、不揮発性シリコーン、粉体、針入度が20以下の固体ワックスを含有する油性化粧料が、塗布時ののびに優れるだけでなく、塗布後の粉体のむらづきを抑え、乾燥感や粉っぽさがなく、つやのある仕上がりが得られ、3時間経過した後でも肌につっぱり感を感じず、化粧持続性にも優れたものであることが記載されている。
特開2015-124147号公報
従来の油性固形化粧料は、保存時に発汗現象が現れ、安定性に課題があるだけでなく、取れ性に劣り、厚ぼったい仕上がりになってしまうという課題もあった。
本発明者らは、シリコーン系油性ゲル化剤、炭化水素系ワックス、粉体とともに、25℃で液状の不揮発性エステル油を組合わせた油性固形化粧料が、保存時に表面の発汗が生じず、安定性に優れ、取れ性が改善され、のびが軽く、薄づきな仕上がりが得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)シリコーン系油性ゲル化剤、
(B)炭化水素系ワックス、
(C)25℃で液状の不揮発性エステル油、
(D)粉体
を含有する油性固形化粧料に関する。
また、本発明は、ローラーを有する塗布用具で肌に適用する、前記油性固形化粧料の使用方法に関する。
本発明の油性固形化粧料は、保存時に表面の発汗が生じず、安定性に優れ、取れ性が改善され、塗布中の密着感に優れ、薄づきな仕上がりが得られるものである。また、経時での皮脂によるテカリが抑えられ、化粧持続性に優れ、乾燥感も感じられない。
ローラーを有する塗布用具の一例を示す図である。
本発明で用いる成分(A)のシリコーン系油性ゲル化剤としては、通常の化粧料に用いられるもので、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサン、ジメチコン架橋エラストマー等が挙げられる。
成分(A)のうち、(A1)ポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンとしては、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
Figure 2024046349000001
(式中、R1は水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を示し、tは2又は3を示す)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が500~4000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が80/20~99/1であり、
隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が5000~40000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が15000~200000であるオルガノポリシロキサンが好ましく、より優れた安定性を得ることができる。
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントは、上記オルガノポリシロキサンセグメントを構成する任意のケイ素原子に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して少なくとも2つ結合している。さらに、上記オルガノポリシロキサンセグメントの両末端を除く1以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることが好ましく、両末端を除く2以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることがより好ましい。
すなわち、成分(A1)は、側鎖として、少なくとも2つ以上の前記一般式(1)で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを有する、グラフトポリマーであるのが好ましい。
ヘテロ原子を含むアルキレン基は、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの連結基として機能する。かかるアルキレン基としては、例えば、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1~3個含む炭素数2~20のアルキレン基が例示され、中でも下記式(i)~(vii)のいずれかで表される基が好ましく、下記式(i)又は(ii)で表される基がより好ましく、さらに下記式(i)で表される基が好ましい。なお、式中、An-は4級アンモニウム塩の対イオンを示し、例えば、エチル硫酸イオン、メチル硫酸イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオン、過塩素酸イオンが例示される。
Figure 2024046349000002
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを構成するN-アシルアルキレンイミン単位において、一般式(1)中、R1における炭素数1~3のアルキル基としては、例えば、炭素数1~3の直鎖状のアルキル基、又は炭素数3の分岐状のアルキル基が例示され、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
一般式(1)においてtは2又は3の数を示し、オルガノポリシロキサン製造時の原料入手の観点から、2であることが好ましい。
質量比(a/b)は、80/20~99/1の範囲であり、肌への密着性に優れ、均一な取れ性に優れる観点から、好ましくは83/17~98/2、より好ましくは90/10~97/3である。
なお、本明細書において、質量比(a/b)は、成分(A1)のポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンを重クロロホルム中に5質量%溶解させ、核磁気共鳴(1H-NMR)分析により、オルガノポリシロキサンセグメント中のアルキル基又はフェニル基と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント中のメチレン基の積分比より求めた値をいう。
成分(A1)のポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンにおいて、隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(以下、単に「MWg」ともいう)は5000~40000の範囲であり、肌への密着性に優れる観点から、10000~35000が好ましく、15000~32000がより好ましい。
本明細書において、「隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメント」とは、下記式(2)に示すように、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントのオルガノポリシロキサンセグメントに対する結合点(結合点A)から、これに隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの結合点(結合点B)までの2点間において破線で囲まれた部分であって、1つのR2SiO単位と、1つのR3と、y+1個の(R2)2SiO単位とから構成されるセグメントをいう。また、「ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント」とは、上記R3に結合する-Z-R4をいう。
Figure 2024046349000003
上記一般式(2)中、R2はそれぞれ独立に炭素数1~22のアルキル基又はフェニル基を示し、R3はヘテロ原子を含むアルキレン基を示し、-Z-R4はポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを示し、R4は重合開始剤の残基を示し、yは正の数を示す。
MWgは、上記一般式(2)において破線で囲まれた部分の分子量であるが、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント1モル当たりのオルガノポリシロキサンセグメントの質量(g/mol)と解することができる。なお、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの官能基がポリ(N-アシルアルキレンイミン)で100%置換されると、変性オルガノポリシロキサンの官能基当量(g/mol)と一致する。
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量は、N-アシルアルキレンイミン単位の分子量と重合度から算出するか、又はゲルパーミエションクロマトグラフィ(以下、単に「GPC」ともいう)測定法により測定することができる。なお、本発明においては、後記の測定条件で行なったGPC測定により測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(以下、単に「MNox」とも言う)をいうものとする。MNoxは、肌への密着性と溶媒への溶解性を高める観点から、500~4000の範囲が好ましく、800~3500がより好ましく、1000~3000がさらに好ましい。
また、上記MWgは、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの含有率(質量%)(以下、単に「Csi」ともいう)を用いて、下記式(I)により求めることができる。
MWg=Csi×MNox/(100-Csi) (I)
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(以下、単に「MWsi」とも言う)は15000~200000であり、肌への密着性に優れ、均一な取れ性に優れる観点から、好ましくは50000~170000、より好ましくは70000~150000である。また、成分(A)のオルガノポリシロキサンは、水などの極性溶媒に溶解することにより、種々の製品に容易に配合することができる。主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンと共通の骨格を有するため、MWsiは原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量と略同一である。なお、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、後記の測定条件によるGPCで測定し、ポリスチレン換算したものである。
成分(A1)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(以下、単に「MWt」ともいう)は、肌への密着性に優れ、均一な取れ性に優れる観点から、好ましくは15000~200000、より好ましくは50000~170000、さらに好ましくは70000~150000である。MWtは、後記の測定条件によるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリスチレン換算した値である。
成分(A1)のオルガノポリシロキサンは、高い弾性率と大きな変形可能量に加え、50~220℃といった温度領域に加熱すると、著しく塑性性が向上して柔らかくなり、加熱をやめて室温に戻る過程で直ぐに弾力性を取り戻すという特徴的な熱可塑性を有する。
成分(A1)のオルガノポリシロキサンは、例えば、下記一般式(3)
Figure 2024046349000004
(式中、R2は前記と同じ意味を示し、R5及びR6はそれぞれR2と同一の基を示すか、又は下記式(viii)~(xiii)
Figure 2024046349000005
のいずれかで表される1価の基を示し、R7は上記式(viii)~(xiii)で表される1価の基を示し、dは91.5~1255.0の数を示し、eは2.0~62.5の数を示す)
で表される変性オルガノポリシロキサンと、下記一般式(4)
Figure 2024046349000006
(式中、R1及びtは前記と同じ意味を示す)
で表される環状イミノエーテルを開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)とを反応させることにより製造される。
一般式(4)で表される環状イミノエーテル(以下、単に「環状イミノエーテル(4)」ともいう)の開環重合には、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、求電子反応性の強い化合物、例えば、ベンゼンスルホン酸アルキルエステル、p-トルエンスルホン酸アルキルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸アルキルエステル、トリフルオロ酢酸アルキルエステル、硫酸ジアルキルエステル等の強酸のアルキルエステルを使用することができ、中でも硫酸ジアルキルエステルが好適に使用される。
重合溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル等の酢酸エステル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、N,N-ジメチルフォルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド等の非プロトン性極性溶媒を使用することができ、中でも酢酸エステル類が好適に使用される。溶媒の使用量は、通常、環状イミノエーテル(4)の100質量部に対して20~2000質量部である。
重合温度は通常30~170℃、好ましくは40~150℃であり、重合時間は重合温度等により一様ではないが、通常1~60時間である。
環状イミノエーテル(4)として、例えば、2-置換-2-オキサゾリンを用いれば、前記一般式(1)において、t=2のポリ(N-アシルエチレンイミン)が得られ、2-置換-ジヒドロ-2-オキサジンを用いれば、上記一般式(1)において、t=3のポリ(N-アシルプロピレンイミン)が得られる。
環状イミノエーテル(4)をリビング重合して得られるポリ(N-アシルアルキレンイミン)は、末端に反応性の基を有している。よって、このポリ(N-アシルアルキレンイミン)の末端の反応性基と、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンが有する前記(viii)~(xiii)で示される反応性基とを反応させることで、成分(A)のオルガノポリシロキサンを得ることができる。
前記のリビング重合による製造方法は、下記に示す理論式(II)のように、環状イミノエーテル(4)と重合開始剤の使用量で重合度を容易に制御でき、しかも通常のラジカル重合よりも分子量分布の狭い略単分散のポリ(N-アシルアルキレンイミン)が得られる点で有効である。
Figure 2024046349000007
環状イミノエーテル(4)の使用量及び重合開始剤の使用量は、式(II)におけるMNiが500~4000になる量とするのが好ましく、800~3500になる量とするのがより好ましく、1000~3000になる量とするのがさらに好ましい。
一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、得られるオルガノポリシロキサンの水等の極性溶媒への溶解性と溶解後の取り扱いやすさの観点から、15000~220000が好ましく、より好ましくは50000~190000、さらに好ましくは70000~170000である。
また、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの官能基当量には、成分(A)のオルガノポリシロキサンの質量比(a/b)及びMWgを満たすために、上限が存在する。この観点及び主鎖に適度な疎水性を持たせる観点から、官能基当量は、50000~40000であることが好ましく、10000~35000がより好ましく、15000~32000がさらに好ましい。ここで、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの官能基当量とは、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量を、該変性オルガノポリシロキサンが一分子あたりに有するR7の数の平均値で除した値を言う。
一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンと、前記末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)の使用量は、その質量比(変性オルガノポリシロキサン/末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン))が80/20~99/1の範囲の値とすることが、得られるオルガノポリシロキサンの弾性率及び変形可能量の観点から好ましく、肌への密着性に優れ、均一な取れ性に優れる観点から、83/17~98/2がより好ましく、90/10~97/3がさらに好ましい。
なお、本発明において、各オルガノポリシロキサンの合成では、以下の測定条件に従って各種分子量を測定した。
<変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量の測定条件>
カラム:Super HZ4000+Super HZ2000(東ソー社製)
溶離液:1mMトリエチルアミン/THF
流量 :0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器:UV
サンプル:50μL
<MNox及びMWtの測定条件>
カラム:K‐804L(東ソー社製)2つを直列につないで使用。
溶離液:1mMジメチルドデシルアミン/クロロホルム
流量 :1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器:RI
サンプル:50μL
また、質量比(a/b)算出のための1H-NMR測定は、下記の条件で行なった。
1H-NMR測定条件>
得られたポリマーの組成は1H-NMR(400MHz Varian製)により確認した。
サンプル量0.5gを測定溶剤(重クロロホルム)2gで溶解させたものを測定した。
PULSE SEQUENCE
・Relax.delay: 30秒
・Pulse: 45degrees
・積算回数: 8回
確認ピーク 0ppm付近: ポリジメチルシロキサンのメチル基、
3.4ppm付近: エチレンイミンのメチレン部分。
各積分値よりシリコーンとポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)の比率を算出した。
成分(A1)のオルガノポリシロキサンとしては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサン等が挙げられる。
また、成分(A)のうち、(A2)ジメチコン架橋エラストマーは、モノマーの重合によって得られた架橋構造を有するシリコーン及びその誘導体が好ましく、例えば、ジメチコン、ビニルジメチコン、フェニルビニルジメチコン、ラウリルジメチコン及びラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン等から選ばれるモノマーを重合又は共重合させて得られるシリコーン及びその誘導体が好ましい。
ジメチコン架橋エラストマーとしては、肌への密着性と、均一な取れ性に優れる観点から、ポリメチルシルセスキオキサン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、ポリシリコーン-1クロスポリマー、(PEG-15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコンPEG-10/15)クロスポリマーが好ましく、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(PEG-15/ラウリルジメチコン)クロスポリマーがより好ましい。
ジメチコン架橋エラストマーは、固体状のまま使用しても良く、水、液状油と均一に混合したものを使用しても良い。配合時の作業性の観点から、水又は液状油と混合した分散液として用いるのが好ましく、肌へのなじみの良さの観点から、液状油と混合した分散液として用いるのがより好ましい。
液状油としては、ベタツキのない使用感の観点から、25℃における粘度が100mPa・s以下のものが好ましく、50mPa・s以下がより好ましく、30mPa・s以下がさらに好ましく、10mPa・s以下がよりさらに好ましい。
ここで、粘度は、B型粘度計(VISCOMETER TVB-10、東機産業社製)、ローターNo.1、60rpm、1分で測定するものである。
また、液状油としては、ベタツキのない使用感の観点から、シリコーン油、炭化水素油、エステル油から選ばれる少なくとも1種が好ましく、シリコーン油、炭化水素油から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカン、流動パラフィンから選ばれる少なくとも1種がさらに好ましく、ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンから選ばれる少なくとも1種がよりさらに好ましい。
(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーとしては、組成物にそのまま配合しても良いし、水に分散させた水分散体や、油、具体的には液状油に分散させた油分散体として配合してもよく、固体状のもとして、トレフィルE-506S(固形分100質量%)(東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられ、油分散体として、デカメチルシクロペンタシロキサン(KF-995)との混合物であるKSG-15(固形分7質量%)、ジメチルポリシロキサン(KF-96A-6cs)との混合物であるKSG-16(固形分25質量%)(以上、信越化学工業社製)、ジメチコンとの混合物であるトレフィルE-508(固形分70%)等が挙げられ、水分散体としては、BY29-119(固形分63質量%)、BY29-129(固形分63質量%)(以上、東レ・ダウコーニング社製)などの市販品を用いることができる。
(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマーとしては、組成物にそのまま配合しても良いし、油、具体的には液状油に分散させた油分散体として配合してもよく、油分散体として、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(KF-56A)との混合物であるKSG-18A(固形分15質量%)(信越化学工業社製)などの市販品を用いることができる。
また、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマーとしては、組成物にそのまま配合しても良いし、油、具体的には液状油に分散させた油分散体として配合してもよく、油分散体として、流動パラフィンとの混合物であるKSG-41A(固形分25質量%)、軽質イソパラフィン(イソドデカン)との混合物であるKSG-42A(固形分20質量%)、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリルとの混合物であるKSG-43(固形分30質量%)、スクワランとの混合物であるKSG-44(固形分30質量%)(以上、信越化学工業社製)などの市販品を用いることができる。
(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーとしては、固体状のもとして、KSP-100(固形分100質量%)、KSP-101(固形分100質量%)、KSP-102(固形分100質量%)、KSP-105(固形分100質量%)(信越化学工業社製)などの市販品を用いることができる。
(ジメチコンPEG-10/15)クロスポリマーとしては、組成物にそのまま配合しても良いし、油、具体的には液状油に分散させた油分散体として配合してもよく、油分散体として、ジメチルポリシロキサン(KF-96A-6cs)との混合物であるKSG-210(固形分25質量%)(信越化学工業社製)などの市販品を用いることができる。
(PEG-15/ラウリルジメチコン)クロスポリマーとしては、組成物にそのまま配合しても良いし、油、具体的には液状油に分散させた油分散体として配合してもよく、油分散体として、流動パラフィンとの混合物であるKSG-310(固形分30質量%)、軽質イソパラフィン(イソドデカン)との混合物であるKSG-320(固形分25質量%)、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリルとの混合物であるKSG-330(固形分20質量%)(以上、信越化学工業社製)などの市販品を用いることができる。
成分(A)としては、取れ性が改善され、塗布中の密着感に優れ、薄づきな仕上がりが得られ、化粧持続性に優れ、乾燥感が抑制される観点から、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンが好ましい。
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、油性固体化粧料の保形性に優れ、塗布時に均一な塗膜を形成し、薄づきな仕上がりが得られ、乾燥感が抑制される観点から、全組成中に0.1質量%以上であるのが好ましく、0.4質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.1~10質量%であるのが好ましく、0.4~8質量%がより好ましく、1~5質量%がさらに好ましい。
成分(B)の炭化水素系ワックスは、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、パラフィンワックス、セレシン、合成炭化水素ワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
成分(B)としては、(B1)25℃での針入度が20を超え110以下の炭化水素系ワックスを含むのが好ましい。
(B1)の25℃の針入度は25~80であることがより好ましい。
ここで、針入度は、25±0.1℃に保ったワックスの試料に、規定の針(針の質量2.5±0.02g、針保持具の質量47.5±0.02g、おもりの質量50±0.05g)が、5秒間に針入する長さを測定し、その針入距離(mm)を10倍した値を針入度とするものであり、JIS K-2235-5.4(1991年)に準じて測定した値である。
(B1)25℃での針入度が20を超え110以下の炭化水素系ワックスとしては、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス等が挙げられ、マイクロクリスタリンワックスが好ましい。
これらのワックスは、市販品を使用することができ、例えば、マイクロクリスタリンワックスとして、Multiwax W-445、W-835(以上、SONNEBORN社製)、Hi-Mic-1045、1070、2045(以上、日本精鑞社製)、精製マイクロクリスタリンワックス(日興リカ社製)、155°マイクロワックス(日本石油社製)等が挙げられる。
成分(B1)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、保存時の油性固体化粧料の表面の発汗を抑制し安定性に優れ、さらに取れ性が改善され、塗布中の密着感に優れ、薄づきな仕上がりが得られる観点から、全組成中に0.05質量%以上であるのが好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.2質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、成分(B1)の含有量は、全組成中に0.05~15質量%であるのが好ましく、0.1~10質量%がより好ましく、0.2~8質量%がさらに好ましい。
また、成分(B)に対する成分(B1)の質量割合(B1)/(B)は、保存時の油性固体化粧料の表面の発汗を抑制し安定性に優れ、さらに取れ性が改善され、塗布中の密着感に優れ、薄づきな仕上がりが得られ、経時での皮脂によるテカリや乾燥感を抑制される観点から、0.05以上であるのが好ましく、0.07以上がより好ましく、0.08以上がさらに好ましく、0.5以下が好ましく、0.4以下がより好ましく、0.35以下がさらに好ましい。成分(B)に対する成分(B1)の質量割合(B1)/(B)は、0.05~0.5であるのが好ましく、0.07~0.4がより好ましく、0.08~0.35がさらに好ましい。
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、油性固体化粧料の保形性に優れる観点から、全組成中に1質量%以上であるのが好ましく、2質量%以上がより好ましく、4質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、13質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に1~15質量%であるのが好ましく、2~13質量%がより好ましく、4~10質量%がさらに好ましい。
成分(C)は、25℃で液状の不揮発性エステル油である。
本発明において、液状とは、流動性を有するもので、クリーム状やペースト状も含まれる。
不揮発性とは、油剤1gを直径48mmのガラスシャーレに広げ、25℃常圧で24時間放置後の重量減少率が1%以下のものである。
成分(C)のエステル油としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、2-エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸ステアリル等のモノエステル油;リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸グリセリル、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール等のジエステル油;トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(2-エチルヘキサン酸)グリセリル等のトリエステル油が挙げられる。
これらのうち、保存時の油性固体化粧料の表面の発汗を抑制し安定性に優れ、さらに取れ性が改善され、塗布中の密着感に優れ、薄づきな仕上がりが得られ、経時での皮脂によるテカリや乾燥感を抑制される観点から、トリエステル油が好ましく、脂肪酸トリグリセライド油がより好ましく、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリルがさらに好ましい。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、保存時の油性固体化粧料の表面の発汗を抑制し安定性に優れ、さらに取れ性が改善され、塗布中の密着感に優れ、薄づきな仕上がりが得られ、経時での皮脂によるテカリや乾燥感を抑制される観点から、全組成中に1質量%以上であるのが好ましく、2質量%以上がより好ましく、4質量%以上がさらに好ましく、12質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に1~12質量%であるのが好ましく、2~10質量%がより好ましく、4~8質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(B)の質量割合(B)/(C)は、保存時の油性固体化粧料の表面の発汗を抑制し安定性に優れ、さらに取れ性が改善され、塗布中の密着感に優れ、薄づきな仕上がりが得られ、経時での皮脂によるテカリや乾燥感を抑制される観点から、0.2以上であるのが好ましく、0.3以上がより好ましく、0.6以上がさらに好ましく、5以下が好ましく、4以下がより好ましく、2以下がさらに好ましい。成分(C)に対する成分(B)の質量割合(B)/(C)は、0.2~5であるのが好ましく、0.3~4がより好ましく、0.6~2がさらに好ましい。
成分(D)の粉体としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、体質顔料、着色顔料、光輝性顔料等を用いることができる。
体質顔料としては、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、窒化ホウ素、マイカ、合成マイカ、ガラスフレーク、合成金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、シリカ、アルミナ等の無機顔料及びこれらの複合顔料などが挙げられる。複合顔料の具体例としては、酸化チタン被覆雲母、酸化亜鉛被覆雲母、酸化チタン・酸化亜鉛被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、硫酸バリウム・酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆合成金雲母、酸化クロム被覆雲母チタン、酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄被覆ガラス末、酸化チタン内包ガラス末、酸化鉄内包ガラス末等が挙げられる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;カーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β-カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
光輝性顔料としては、雲母、合成金雲母、ガラス、シリカ、アルミナ等の板状粉体等の表面を、酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
これらの粉体は、疎水化処理して用いることができる。疎水化処理としては、通常の化粧料用粉体に施されている処理であれば制限されず、シリコーン処理、脂肪酸処理、ラウロイルリジン処理、レシチン処理、N-アシルアミノ酸処理等のアミノ酸処理、金属石鹸処理などが挙げられる。これらのうち、シリコーン処理、アミノ酸処理が好ましく、シリコーン、ステアロイルグルタミン酸、ラウロイルアスパラギン酸がより好ましく、少なくともシリコーン処理がさらに好ましい。
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、カバー力と仕上がりに優れ、優れた審美性を実現する観点から、全組成中に10質量%以上であるのが好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、60質量%以下がさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に10~90質量%であるのが好ましく、20~80質量%がより好ましく、25~60質量%がさらに好ましい。
本発明の油性固形化粧料は、さらに、25℃で液状の不揮発性シリコーン油を含有することができる。
不揮発性シリコーン油としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン;ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等の変性シリコーン油などが挙げられる。
これらのうち、油性固体化粧料の保形性に優れ、塗布中の密着感に優れ、薄づきな仕上がりが得られる観点から、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンが好ましく、25℃の粘度が5mPa・s以上のジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンがより好ましい。
不揮発性シリコーン油は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、油性固体化粧料の保形性に優れ、塗布中の密着感に優れ、薄づきな仕上がりが得られる観点から、全組成中に10質量%以上であるのが好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましく、60質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。また、不揮発性シリコーン油の含有量は、全組成中に10~60質量%であるのが好ましく、20~55質量%がより好ましく、30~50質量%がさらに好ましい。
本発明の油性固形化粧料は、さらに、前記以外の油性成分を含有することができる。
本発明において、揮発油の含有量は、安定性の観点から、全組成中に1質量%以下であるのが好ましく、実質的に含まないのがより好ましい。
本発明において、水の含有量は、安定性の観点から、全組成中に1質量%以下であるのが好ましく、実質的に含まないのがより好ましい。
本発明の油性固形化粧料は、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、界面活性剤、水溶性及び油溶性ポリマー、エタノール、多価アルコール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤などを含有することができる。
本発明の油性固形化粧料は、通常の方法により製造することができ、例えば、配合成分を加熱溶解して混合した後、金皿等の容器に充填し、冷却することにより製造することができる。
本発明の油性固形化粧料は、30℃において、2mmφ冶具での針入硬度が、25~120gであるのが好ましく、30~100gがより好ましい。
針入硬度は、サン科学社製のレオメーターCOMPAC-100IIを用い、30℃にて、冶具の直径が2mm、table speedが3.0cm/minで、冶具が深さ2mmまで針入した時の最大荷重(g)を測定する。
本発明の油性固形化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、化粧下地、ファンデーション、口紅、ほお紅、アイシャドウ等のメークアップ化粧料などとすることができ、ファンデーションとして好適である。
本発明の油性固形化粧料は、通常の方法により、手やスポンジに適量をとり、肌に軽くすべらせるように塗布して適用することができる。また、例えば、図1に示すようなローラーを有する塗布用具を用いて肌に適用することもできる。この場合、化粧料上にローラーを往復させて適量をとり、肌上でコロコロと心地よい強さでローラーを往復させ、化粧料を適用することができる。その結果、取れ性がより改善され、肌に均一に塗ることができる。
合成例1
2-エチル-2-オキサゾリン3.63g(0.036モル)と酢酸エチル8.46gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ(ゼオラムA-4、東ソー社製)0.6gで、28℃15時間脱水を行った。
また、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(KF-8015、信越シリコーン社製、重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gと酢酸エチル203gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ15.2gで、28℃15時間脱水を行った。
上記の脱水2-エチル-2-オキサゾリンの酢酸エチル溶液に硫酸ジエチル0.54g(0.0035モル)を加え、窒素雰囲気下8時間、80℃で加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。GPCにより測定した数平均分子量は1200であった。
この末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)溶液を、上記の脱水した側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン溶液を一括して加え、10時間、80℃で加熱還流した。
反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン-ジメチルシロキサン共重合体を白色ゴム状固体(102g)として得た。最終生成物におけるオルガノポリシロキサンセグメントの質量比は0.96、最終生成物の重量平均分子量は104000であった。
Figure 2024046349000008
実施例1~8、比較例1
表2に示す組成の油性固形化粧料(ファンデーション)を製造し、30℃での針入硬度を測定するとともに、安定性(発汗の有無)、化粧料が均一に取れる、塗布中の密着感、薄づきな仕上がり、6時間後の皮脂によるテカリのなさ、6時間後の乾燥感のなさ、ローラーを使用して、肌に均一に塗れる、について評価した。結果を表2に併せて示す。
(製造方法)
成分(A)、(B)、(C)を含む油相成分を混合し、90℃で加熱溶解した。さらに、別途粉砕機で混合した成分(D)を含む粉体相成分を加え、85℃に持続したまま均一になるまで十分に混合攪拌した。この混合物を金皿に充填し、室温に冷却することにより、油性固形化粧料(ファンデーション)を得た。
(評価方法)
(1)30℃での針入硬度:
各油性固形化粧料(ファンデーション)について、サン科学社製のレオメーターCOMPAC-100IIを用い、30℃にて、冶具の直径が2mm、table speedが3.0cm/minで、冶具が深さ2mmまで針入した時の最大荷重(g)を測定し、針入硬度とした。
(2)安定性(発汗の有無):
各油性固形化粧料(ファンデーション)を40℃で、1時間保存した後、その表面の性状を、目視により、以下の基準で評価した。
5;表面に発汗はまったくみられない。
4;表面の一部にわずかな発汗がみられる。
3;表面全体に発汗がみられ、小さな油滴を生じている。
2;表面全体に発汗がみられ、大きな油滴を生じている。
1;表面全体に発汗がみられ、油膜を生じ、光沢がみられる。
(3)化粧料が均一に取れる:
専門パネラー5名により、各油性固形化粧料(ファンデーション)を、スポンジを使って適量を写しとった際の取れ具合を、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;非常に均一に取れる。
4;均一に取れる。
3;やや均一に取れる。
2;あまり均一に取れない。
1;均一に取れない。
(4)塗布中の密着感:
専門パネラー5名により、各油性固形化粧料(ファンデーション)を、スポンジに適量とり、肌に伸ばしたときの密着性を、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;肌にしっかり密着する。
4;肌に密着する。
3;やや肌に密着する。
2;あまり肌に密着しない。
1;肌に密着しない。
(5)薄づきな仕上がり:
専門パネラー5名により、各油性固形化粧料(ファンデーション)を、スポンジに適量とり、肌に伸ばした後の仕上がりの自然さ(薄づきな仕上がり)を、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;かなり薄づきな仕上がりが得られている。
4;薄づきな仕上がりが得られている。
3;やや薄づきな仕上がりが得られている。
2;あまり薄づきな仕上がりが得られていない。
1;薄づきな仕上がりが得られていない。
(6)6時間後の皮脂によるテカリのなさ:
専門パネラー5名により、各油性固形化粧料(ファンデーション)を、スポンジに適量とり、肌に伸ばした後、6時間経過後の仕上がりの持続性(皮脂によるテカリのなさ)を、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;まったく皮脂によるテカリがない。
4;皮脂によるテカリがない。
3;あまり皮脂によるテカリがない。
2;やや皮脂によるテカリがある。
1;皮脂によるテカリがある。
(7)6時間後の乾燥感のなさ:
専門パネラー5名により、各油性固形化粧料(ファンデーション)を、スポンジに適量とり、肌に伸ばした後、6時間経過後の乾燥感のなさを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;まったく乾燥感がない。
4;乾燥感がない。
3;あまり乾燥感がない。
2;やや乾燥感がある。
1;乾燥感がある。
(8)ローラーを使用して、肌に均一に塗れる:
専門パネラー1名により、各油性固形化粧料(ファンデーション)を、図1に示すローラーを往復させてとった際の取れ具合を、以下の基準で官能評価した。
5;非常に均一に取れる。
4;均一に取れる。
3;やや均一に取れる。
2;あまり均一に取れない。
1;均一に取れない。
Figure 2024046349000009

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)シリコーン系油性ゲル化剤、
    (B)炭化水素系ワックス、
    (C)25℃で液状の不揮発性エステル油、
    (D)粉体
    を含有する油性固形化粧料。
  2. 成分(A)の含有量が、0.1~10質量%、成分(B)の含有量が、1~15質量%、成分(C)の含有量が、1~12質量%である請求項1記載の油性固形化粧料。
  3. 成分(C)に対する成分(B)の質量割合(B)/(C)が、0.2~5である請求項1又は2記載の油性固形化粧料。
  4. 30℃において、2mmφ冶具での針入硬度が、25~120gである、請求項1~3のいずれか1項記載の油性固形化粧料。
  5. ローラーを有する塗布用具で肌に適用する、請求項1~4のいずれか1項記載の油性固形化粧料の使用方法。
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