JP2024046320A - 移動体 - Google Patents

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Tadashi Sumioka
一志 秋元
Kazushi Akimoto
拓弥 辻村
Takuya Tsujimura
翔 高柳
Sho Takayanagi
伽津彦 福島
Katsuhiko Fukushima
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Abstract

【課題】車体に対する後輪の傾動によって車体の姿勢を安定化する制御状態と、車体に対する後輪の傾動を停止もしくは抑制する制御状態との一方の状態から他方の状態への移行をスムーズに行い得る移動体を提供する。【解決手段】移動体1の制御装置40は、車体2に対する後輪3rの傾動を操作するための制御入力を、車体2のロール方向での姿勢を安定化する第1制御入力成分と、車体2に対する後輪3rの傾斜角をゼロに収束させる第2制御入力成分との線形結合により決定し、該制御入力に応じてアクチュエータ28を制御すると共に、第1制御入力成分に係る第1ゲイン係数と第2制御入力成分に係る第2ゲイン係数とを、一方のゲイン係数の値が増加するに伴い他方のゲイン係数の値が減少するように設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、二輪車等、傾動可能な車体を有する移動体に関する。
従来、例えば特許文献1,2に見られるように、車体に対して後輪をロール方向(車体の前後方向の軸周りの方向)に傾動させ得るように構成した移動体(二輪車)が知られている。この移動体では、走行停止時や低速走行時等に後輪をアクチュエータにより適宜傾動させることで、車体のロール方向の姿勢(傾斜角)を安定化させるように、車体にロール方向のモーメントを作用させることが可能である。
なお、特許文献1,2に見られる移動体では、車体に対して後輪をロール方向に傾動させるようにしているが、後輪の代わりに、前輪を車体に対してロール方向に傾動させることで、車体にロール方向のモーメントを作用させることも可能である。
特開2021-175638号公報 特開2021-175639号公報
ところで、特許文献1、2に見られる如き移動体では、例えば、移動体の走行速度が比較的高い高速での走行時には、後輪を車体に対して傾動させずとも、車体の姿勢の安定性は高い。そして、このような状況では、運転者にとっては、旋回時等に自身の体重移動によって円滑に車体がロール方向に傾くことが望ましい。
しかるに、定常的に、車体の姿勢を安定化するようにアクチュエータの作動制御を行うと、運転者が自身の体重移動により意図的に車体をロール方向に傾けようとしても、それが阻害されてしまう場合がある。ひいては、運転者が違和感を覚えたり、運転者による移動体の操縦性が損なわれる虞がある。なお、このことは、後輪の代わりに、前輪を車体に対してロール方向に傾動させる場合でも同様である。
従って、車体に対する後輪又は前輪の傾動によって車体の姿勢を安定化するようにアクチュエータの作動制御を行う状態と、車体に対する後輪又は前輪の傾動を停止もしくは抑制するようにアクチュエータの作動制御を行う状態との一方の状態から他方の状態への移行を適宜行い得ることが望ましい。そして、この場合、当該移行をスムーズに行い得ることが望ましい。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、車体に対する後輪又は前輪の傾動によって車体の姿勢を安定化するようにアクチュエータの作動制御を行う状態と、車体に対する後輪又は前輪の傾動を停止もしくは抑制するようにアクチュエータの作動制御を行う状態との一方の状態から他方の状態への移行を適宜行い得ると共に、当該移行をスムーズに行い得る移動体を提供することを目的とする。
本発明の移動体は、上記の目的を達成するために、運転者の搭乗部を有し、路面に対してロール方向に傾動可能な車体と、該車体の前後方向に間隔を存して配置された前輪及び後輪と、前記車体にロール方向のモーメントを作用させ得るアクチュエータと、前記車体のロール方向での姿勢を安定化するように前記アクチュエータを制御する機能を有する制御装置とを備えた移動体であって、
前記前輪及び前記後輪のうちの一方の車輪は操舵輪、他方の車輪は前記車体に対してロール方向に傾動可能に該車体に組付けられた傾動輪であり、
前記アクチュエータは、前記傾動輪を前記車体に対してロール方向に傾動させることにより、前記車体にロール方向のモーメントを作用させ得るように構成されており、
前記制御装置は、前記車体に対する前記傾動輪の傾動を操作するための制御入力を、前記車体のロール方向での姿勢を安定化する第1制御入力成分と、前記車体に対する前記傾動輪の傾斜角をゼロに収束させる第2制御入力成分との線形結合により決定して、当該決定した制御入力に応じて前記アクチュエータを制御するように構成されていると共に、前記線形結合における前記第1制御入力成分に係る第1ゲイン係数と前記第2制御入力成分に係る第2ゲイン係数とを、該第1ゲイン係数及び該第2ゲイン係数の一方の値が増加するに伴い他方の値が減少するように可変的に設定するように構成されていることを特徴とする(第1発明)。
なお、本発明における「路面」は、屋外の路面に限らず、屋内の床面を含み得る。また、「ロール方向」は車体の前後方向の軸周りの方向を意味する。また、「車体の姿勢を安定化する」というのは、車体のロール方向での姿勢を、安定に維持し得る目標の状態(動力学的な平衡状態等)に制御することを意味する。
本発明によれば、アクチュエータの制御に用いる制御入力が、前記第1制御入力成分と前記第2制御入力成分との線形結合により決定される。そして、この線形結合においては、第1制御入力成分に係る第1ゲイン係数と第2制御入力成分に係る第2ゲイン係数とが、、該第1ゲイン係数及び該第2ゲイン係数の一方の値が増加するに伴い他方の値が減少するように可変的に設定される。
この場合、第2ゲイン係数をゼロもしくはゼロ近辺の微小値に設定した場合には、制御入力は第1制御入力成分に一致もしくはほぼ一致する。従って、該制御入力に応じてアクチュエータを制御することで、車体のロール方向の姿勢を安定化するように傾動輪の傾動制御が行わる。
また、第1ゲイン係数をゼロもしくはゼロ近辺の微小値に設定した場合には、制御入力は第2制御入力成分に一致もしくはほぼ一致する。従って、該制御入力に応じてアクチュエータを制御することで、車体に対する後輪の傾斜角がゼロに収束するように傾動輪の傾動制御が行われる。
そして、第1ゲイン係数の値を増加させると共に、第2ゲイン係数の値を減少させることで、制御入力のうち、第1制御入力成分が占める割合が増加すると共に、第2制御入力成分が占める割合が減少する。同様に、第2ゲイン係数の値を増加させると共に、第1ゲイン係数の値を減少させることで、制御入力のうち、第2制御入力成分が占める割合が増加すると共に、第1制御入力成分が占める割合が減少する。
よって、本発明によれば、車体に対する傾動輪(後輪又は前輪)の傾動によって車体の姿勢を安定化するようにアクチュエータの作動制御を行う状態と、車体に対する傾動輪の傾動を停止もしくは抑制するようにアクチュエータの作動制御を行う状態との一方の状態から他方の状態への移行を、第1ゲイン係数及び第2ゲイン係数の調整によって、適宜行うことが可能となる共に、当該移行をムーズに行うことが可能となる。
上記第1発明では、前記制御装置は、前記第1ゲイン係数と前記第2ゲイン係数との総和の値が所定値になるように該第1ゲイン係数及び該第2ゲイン係数のそれぞれの値を設定するように構成されていることが好ましい(第2発明)。
これによれば、第1ゲイン係数の値の増加と、これに伴う第2ゲイン係数の値の減少、あるいは、第2ゲイン係数の値の増加と、これに伴う第1ゲイン係数の値の減少を容易に行い得るように第1ゲイン係数及び第2ゲイン係数のそれぞれの値を設定できる。
上記第1発明又は第2発明では、前記制御装置は、前記アクチュエータにより前記車体に作用させ得る最大のモーメントを特定する最大モーメント特定部と、前記最大のモーメントを前記車体に作用させることにより前記車体のロール方向での姿勢を安定化させ得る限界の状態量として、前記車体のロール方向での姿勢に関する所定種類の状態量の値を特定する限界状態量特定部と、前記所定種類の状態量の現在値と前記限界の状態量の値とから前記車体のロール方向での姿勢の安定マージンを表す指標値を決定する姿勢安定指標値決定部と、前記第1ゲイン係数及び前記第2ゲイン係数のそれぞれの値を前記指標値に応じて調整する制御ゲイン調整部とをさらに備えるという態様を採用し得る(第3発明)。
これによれば、第1ゲイン係数及び第2ゲイン係数のそれぞれの値を前記指標値に応じて調整することで、車体のロール方向での姿勢の安定マージンを反映させて第1ゲイン係数及び第2ゲイン係数制御ゲインを調整できる。ここで、車体の姿勢の安定マージンは、車体の姿勢の安定性を確保し得る余裕度(所謂、安定余裕)を示すものであり、記車体の姿勢の安定マージンが低いほど、車体の姿勢状態が、安定性を確保し得る限界に近いことを意味する。
具体的には、上記安定マージンが高いほど、第1ゲイン係数の値を小さくすると共に第2ゲイン係数の値を大きくし、上記安定マージンが低いほど、第1ゲイン係数の値を大きくすると共に第1ゲイン係数の値を小さくすることができる。このため、上記安定マージンが高い場合に、車体のロール方向の姿勢を安定化する制御が弱めになる共に、車体に対する傾動輪の傾動を停止もしくは抑制する制御が強めになるため、運転者は、自身の体重移動等により容易に車体を傾動させることが可能となる。
また、上記安定マージンが低い場合には、車体のロール方向の姿勢を安定化する制御が強めになる共に、車体に対する傾動輪の傾動を停止もしくは抑制する制御が弱めになるため、車体のロール方向での姿勢の安定性を高めることができる。
よって、車体のロール方向での姿勢の安定性と運転者による操縦性とを適切に両立させることが可能となる。
上記第3発明では、前記所定種類の状態量は、前記車体のロール方向での傾斜角及び傾斜角速度の組と、該傾斜角及び該傾斜角速度の関数値と、前記車体の挙動を表すモデルであって、倒立振子質点を含むモデルにおける該倒立振子質点の移動量及び移動速度の組と、該移動量及び該移動速度の関数値とのうちのいずれかであることが好ましい(第4発明)。
これによれば、車体のロール方向での姿勢の安定マージンとの相関性が高い状態量を前記所定種類の状態量として用いることができる。このため、車体のロール方向での姿勢の安定マージンを適切に表す指標値を決定できる。ひいては、車体のロール方向での姿勢の安定マージンを適切に反映させて第1ゲイン係数及び第2ゲイン係数のそれぞれ値を調整することが可能となる。
上記第3発明又は第4発明では、前記所定種類の状態量は、前記車体のロール方向での傾斜角及び傾斜角速度の組に関する発散成分の値、又は、前記車体の挙動を表すモデルであって、倒立振子質点を含むモデルにおける該倒立振子質点の移動量及び移動速度の組に関する発散成分の値であることが好ましい(第5発明)。
ここで、車体のロール方向での傾斜角及び傾斜角速度の組に関する発散成分の値は、車体のロール方向での傾斜角及び傾斜角速度の組の自由運動によって発散する成分であり、車体のロール方向での実際の傾斜角とその目標値との偏差である傾斜角偏差と、車体のロール方向での実際の傾斜角速度とその目標値との偏差である傾斜角速度偏差とを、(傾斜角偏差+傾斜角速度偏差/ωn)という形式で線形結合してなる値である。
同様に、前記倒立振子質点の移動量及び移動速度の組に関する発散成分の値は、倒立振子質点の移動量及び移動速度の組の自由運動によって発散する成分であり、車体のロール方向での実際の傾動に応じた倒立振子質点の移動量とその目標値との偏差である移動量偏差と、車体のロール方向での実際の傾動に応じた倒立振子質点の移動速度とその目標値との偏差である移動速度偏差とを、(移動量偏差+移動速度偏差/ωn)という形式で線形結合してなる値である。
上記発散成分は、車体のロール方向での姿勢の安定マージンとの相関性が高い。このため、車体のロール方向での姿勢の安定マージンを適切に表す指標値を決定できる。ひいては、車体のロール方向での姿勢の安定マージンを適切に反映させて第1ゲイン係数及び第2ゲイン係数のそれぞれ値を調整することが可能となる。なお、上記発散成分は、第4発明における関数値に相当する。
上記第3~第5発明のいずれかの発明では、前記指標値は、前記所定種類の状態量の現在値の前記限界の状態量の値に対するずれ度合を表す指標値であり得る(第6発明)。
ここで、記所定種類の状態量の現在値が、前記限界の状態量に近いほど、車体の姿勢の安定化の余裕度が低くなるため、車体の姿勢の安定マージンが低いとみなし得る。このため、該安定マージンを表す指標値として、前記所定種類の状態量の現在値の前記限界の状態量の値に対するずれ度合を表す指標値を用いることで、車体の姿勢の安定マージンを適切に表す指標値を決定できる。
図1Aは実施形態の移動体を側視で見た図、図1Bは実施形態の移動体の要部を背面側から見た図。 実施形態の移動体の制御に関する構成を示すブロック図。 実施形態の移動体の挙動を表すモデルを示す図。 図2に示す制御装置の処理に関する説明図。 図2に示す制御ゲイン調整部の処理に関する説明図。
本発明の一実施形態を以下に図1A~図5を参照して説明する。図1A及び図1Bを参照して、本実施形態で例示する移動体1は、例えば二輪車である。この移動体1は、車体2と、車体2の前後方向に間隔を存して配置された前輪3f及び後輪3rとを備える。本実施形態では、前輪3f及び後輪3rは、それぞれ本発明における操舵輪、傾動輪に相当する。なお、図1A及び図1Bでは、移動体1の主要な構成要素が概略的に図示されている。
ここで、以降の説明では、車体2の「前後方向」と「左右方向」とは、それぞれ、直進走行姿勢(直進走行時の姿勢と同じ姿勢)の移動体1を上方から見た場合(該移動体1を水平面に投影して見た場合)に、前輪3f及び後輪3rの車軸に直交もしくはほぼ直交する方向と、前輪3f及び後輪3rの車軸と平行もしくはほぼ平行な方向とを意味する。
この場合、車体2の「前後方向」と「左右方向」とは、空間的には、水平面に平行な方向に限らず、水平面に対して傾斜した方向であってもよい。なお、移動体1の直進走行姿勢は、より詳しくは、前輪3f及び後輪3rのそれぞれの車軸が互いに平行もしくはほぼ平行になると共に、前輪3f及び後輪3rが水平面に対して垂直もしくはほぼ垂直に起立した状態での移動体1の姿勢である。
また、車体2の「上下方向」は、直進走行姿勢の移動体1において鉛直方向に一致もしくはほぼ一致する方向を意味する。
また、以降の説明では、図1A及び図1Bに示すように、直進姿勢状態の移動体1の車体2の前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とする3軸直交座標系を想定する。この3軸直交座標系の原点は、直進走行姿勢状態の移動体1の全体重心Gを通る上下方向軸(Z軸)と、前輪3f及び後輪3rの接地面(路面)となる水平面(XY座標平面)との交点である。
車体2は、その前端部にヘッドパイプ2aを有する。また、車体2の上面部には、運転者の搭乗部として、運転者が跨るように着座可能なシート4が装着されている。そして、直進走行姿勢の移動体1の車体2は、前輪3f及び後輪3rの接地面(路面)に対してローール方向(車体2の前後方向の軸周りの方向)に前輪3f及び後輪3rと共に傾動可能である。
前輪3fは、車体2の前部に前輪支持機構10を介して組付けられている。前輪支持機構10としては、例えば通常の自動二輪車の前輪支持機構と同様の構造のものを採用し得る。図示例の前輪支持機構10は、例えばダンパー(図示省略)を含むフロントフォーク11を有し、該フロントフォーク11の下端部に前輪側アクスルユニット12を介して前輪3fが軸支されている。
フロントフォーク11は、車体2のヘッドパイプ2aの軸心である前輪側操舵軸線Cf周りに前輪3fと共に回転し得るように車体2に組付けられている。そして、ヘッドパイプ2aの上側に組付けられたハンドル13をシート4に着座した運転者が操作することで、フロントフォーク11が前輪3fと共にヘッドパイプ2aの軸心周りに回転するように、ハンドル13がフロントフォーク11に連結されている。これにより、ハンドル13の操作によって、前輪3fの操舵を行うことが可能となっている。
また、図1Aでの図示は省略しているが、本実施形態では、前輪支持機構10は、前輪3fの操舵用のアクチュエータ14(図2に示す。以降、前輪操舵用アクチュエータ14という)を備えている。該前輪操舵用アクチュエータ14は、例えば減速機付きの電動モータにより構成される。そして、前輪操舵用アクチュエータ14はフロントフォーク11に前輪側操舵軸線Cfの周りの回転駆動力を伝達し得るように車体2に組付けられている。
後輪3rは、車体2の後部に後輪支持機構20を介して組付けられている。後輪支持機構20は、後輪3rを車体2に対してピッチ方向(車体2の左右方向の軸周りの方向)に揺動させ得るように構成されている共に、後輪3rを車体2に対してロール方向に傾動させ得るように構成されている。
かかる後輪支持機構20として、例えば前記特許文献1に記載されている機構を採用し得る。この場合、後輪支持機構20は、図1Bに示すように、車体2の上下方向に間隔を存して該車体2の左右方向に延在するように配置される第1リンク24a及び第2リンク24bと、第1リンク24a及び第2リンク24bのそれぞれの左側端部を連結する第3リンク24cと、第1リンク24a及び第2リンク24bのそれぞれの右側端部を連結する第4リンク24dとの4つのリンク24a~24dを備える四節リンク機構23を備える。
この四節リンク機構23では、第3リンク24cと第1リンク24aとの連結、第3リンク24cと第2リンク24bとの連結、第4リンク24dと第1リンク24aとの連結、及び第4リンク24dと第2リンク24bとの連結は、各々、車体2の前後方向の回転軸心を有する関節25a,25b,25c,25dを介してなされている。また、第1リンク24aの両端部の関節25a,25cのそれぞれの回転軸心の間の間隔は、第2リンク24bの両端部の関節25b,25dのそれぞれの回転軸心の間の間隔よりも小さい間隔に設定されている。
そして、第1リンク24a及び第2リンク24bの一方、例えば、下側の第1リンク24aは、スイングアーム21を介して車体2の後部に連結されている。該スイングアーム21の車体2側の端部は、車体2に対してピッチ方向(車体2の左右方向の軸周りの方向)に揺動し得るようにピボット軸21aを介して軸支され、第1リンク24a側の端部は、該第1リンク24aに固定されている。これにより、四節リンク機構23の全体が、スイングアーム21と共に車体2に対してピッチ方向に揺動し得るようになっている。
また、スイングアーム21と、車体2のうちのピボット軸21aの後方側の部分との間には、車体2に対するスイングアーム21の揺動に伴い伸縮するサスペンション機構22が介装されている。該サスペンション機構22は、図1Aでは例えばバネであるが、ダンパーを含んでいてもよい。
四節リンク機構23の第1リンク24a及び第2リンク24bのうちの上側の第2リンク24bから後方に延設された支持アーム26の後端部に後輪側アクスルユニット27を介して後輪3rが軸支されている。なお、支持アーム26は、後輪3rの左右のいずれか一方側、又は両側に配置され得る。
四節リンク機構23には、各関節25a~25dで連結されたリンク同士の相対回転を行わせるためのアクチュエータ28が組付けられている。本実施形態では、四つの関節25a~25dのうちの一つの関節、例えば関節25cに、第1リンク24aに対して第4リンク24dを該関節25cの回転軸心周りに回転駆動するアクチュエータ28が装着されている。該アクチュエータ28は、後輪3rを車体2に対してロール方向に傾動させるためのアクチュエータであり、例えば減速機付きの電動モータにより構成される。以降、アクチュエータ28を後輪傾動用アクチュエータ28という。
この後輪傾動用アクチュエータ28を作動させることで、第4リンク24dが第1リンク24aに対して関節25cの回転軸心周りに回転駆動され、ひいては、各関節25a~25dで連結されたリンク同士の相対回転が互いに連動して行われる。これにより、図1Bに例示する如く、後輪3rが車体2に対してロール方向に傾動しつつ、車体2に対して横方向に移動する。
この場合、後輪3rを車体2の左側に傾けるようにアクチュエータ28を作動させたとき、図1Bに例示するように、後輪3rが車体2に対して左側に(移動体1の後方から見て反時計回り方向に)傾きつつ、車体2に対して左側に移動する。また、後輪3rを車体2の右側に傾けるようにアクチュエータ28を作動させたときには、後輪3rは、上記と逆に、車体2に対して右側に(移動体1の後方から見て時計回り方向に)傾きつつ、車体2に対して右側に移動する。本実施形態では、このように後輪3rを車体2に対してロール方向に傾動させることが後輪3rの操舵に相当する。以降、四節リンク機構23を駆動することで後輪3rを車体2に対して傾動させるアクチュエータ28を後輪傾動用アクチュエータ28という。
補足すると、上記の如く四節リンク機構23を有する本実施形態の移動体1では、車体2に対する後輪3rのロール方向の傾動(後輪3rの操舵)は、単一の傾動中心軸線の周りに行われるものではないものの、後輪3rが車体2に対してロール方向に傾動していない状態における後輪3rの車輪幅中心面(後輪3rの中心を通って該後輪3rの車軸に直交する平面)と、後輪3rが車体2に対してロール方向に傾いた状態での該後輪3rの車輪幅中心面との交線Crが、図1Bに示すように後輪3rの接地面の下側で車体2の前後方向に延在する。そして、この交線Crが後輪3rの疑似的な傾動中心線に相当する。以降、この交線Crを後側操舵軸線Crという。
後輪支持機構20は、さらに、車体2に対する後輪3rのピッチ方向の揺動量を調整するためのアクチュエータ29(図1Aに示す)を備える。このアクチュエータ29(以降、後輪ピッチ動作用アクチュエータ29という)は、例えば減速機構付きの電動モータにより構成され、スイングアーム21を車体2に対してピボット軸21aの軸心周りに揺動させ得るように車体2又はスイングアーム21に組付けられている。
この後輪ピッチ動作用アクチュエータ29を作動させることで、車体2に対する後輪3rのピッチ方向の揺動量を調整することが可能である。例えば、後輪3rのロール方向の傾動(操舵)に連動させて後輪ピッチ動作用アクチュエータ29を作動させることで。車体2のシート4の高さをほぼ一定に保つことが可能である。なお、後輪ピッチ動作用アクチュエータ29は、サスペンション機構22のストローク長を調整し得るようにサスペンション機構22に組み込まれていてもよい。
本実施形態の後輪支持機構20は、以上の如くスイングアーム21、サスペンション機構22、四節リンク機構23、支持アーム26、アクチュエータ28及び後輪ピッチ動作用アクチュエータ29を備えている。
移動体1は、前輪3f及び後輪3rのいずれか一方、例えば後輪3rを回転駆動するアクチュエータ30(図1Aに示す)を移動体1の走行用アクチュエータ30として備えている。該走行用アクチュエータ30は、例えば減速機構付きの電動モータにより構成され、後輪側アクスルユニット27に組付けられている。
なお、走行用アクチュエータは、前輪3fを回転駆動し得るように前輪3fに搭載されていてもよく、あるいは、前輪3f及び後輪3rの両方を回転駆動し得るように前輪3f及び後輪3rのそれぞれに搭載されていてもよい。また、走行用アクチュエータは、適宜の動力伝達機構を介して前輪3f及び後輪3rの一方又は両方を回転駆動し得るように車体2に搭載されていてもよい。
移動体1は、さらに、前輪操舵用アクチュエータ14、後輪傾動用アクチュエータ28、後輪ピッチ動作用アクチュエータ29、及び走行用アクチュエータ30の作動制御を行う機能を有する制御装置40を備えると共に、移動体1の動作状態を検出するためのセンサとして、前輪3fの車輪速を検出する可能な車輪速センサ51と、前輪3fの操舵角(前輪側操舵軸線Cf周りの回転角)を検出可能な前輪操舵角センサ52と、後輪傾動用アクチュエータ28の回転角を検出可能なアクチュエータ回転角センサ53と、車体2の3軸方向の加速度及び3軸方向の角速度を検出可能な慣性センサ54とを備える。
車輪速センサ51、前輪操舵角センサ52及びアクチュエータ回転角センサ53は、例えばロータリエンコーダ、レゾルバ等により構成される。慣性センサ54は、加速度センサと角速度センサの組により構成される。
制御装置40は、マイコン等のプロセッサ、RAM、ROM等のメモリ、インターフェース回路等を含む一つ以上の電子回路ユニットにより構成され、上記の各センサ51~54の検出出力が入力される。
そして、制御装置40は、実装されたハードウェア構成及びプログラム(ソフトウェア構成)によって、センサ51~54の検出出力から、移動体1の様々な状態量(移動体1の走行速度(車体2の移動速度)、前輪側操舵軸線Cf周りの前輪3fの回転角である前輪操舵角(図1Aに示すδf)、車体2に対する後輪3rのロール方向の傾斜角である後輪操舵角(図1Bに示すδr)、車体2のロール方向の傾斜角だある車体ロール角(図1Bに示すφb)、車体2のヨーレート等)を検出もしくは推定することが可能であると共に、上記の各アクチュエータ14,28、29,30の作動制御を行うことが可能である。
そして、制御装置40は、後輪傾動用アクチュエータ28の作動制御(車体2に対する後輪3rの傾動動作に関する作動制御)を通じて、車体2のロール方向の姿勢(傾斜角)を制御することが可能である。そして、この制御のために、制御装置40は、図3に示すように、車体2に作用させ得るロール方向の最大モーメントである最大ロールモーメントを特定する最大モーメント特定部41としての機能と、最大ロールモーメントを車体2に作用させた場合に、第1質点61の横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotを目標値に近づけ得る限界状態量(車体2のロール方向の姿勢に関する限界状態量)を特定する限界状態量特定部42としての機能と、車体2のロール方向の姿勢の安定マージンを表す指標値(以降、姿勢安定指標値という)を決定する姿勢安定指標値決定部43としての機能と、後輪傾動用アクチュエータ28の作動制御に係る制御ゲインを調整する制御ゲイン調整部44としての機能とを有する。
以下に、車体2のロール方向の姿勢制御に関する制御装置40の処理を具体的に説明する。制御装置40は、移動体1の走行速度が低速域の速度である場合(移動体1の走行停止時を含む)に、車体2のロール方向の姿勢を安定化するように車体2にロール方向のモーメント(ロールモーメント)を作用させるべく、後輪傾動用アクチュエータ28の作動制御を行う。以降、この制御を姿勢安定化制御という。なお、車体2のロール方向の姿勢を安定化するというのは、車体2のロール方向の姿勢を、安定に維持し得る所要の目標状態に制御することを意味する。
この姿勢安定化制御は、移動体1の挙動を表すモデルとしての等価2質点分解倒立振子モデルに基づくアルゴリズムにより行われる。該等価2質点分解倒立振子モデル(以降、単に2質点モデルという)は、図3に示すように、移動体1のロール方向の挙動を2つの質点61,62(第1質点61及び第2質点62)を用いて表すモデルである。なお、図3に示すXYZ座標系は、図1に示した3軸直交座標系と同じである。以降の説明では車体2の前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向という。
この2質点モデルでは、第1質点61は、移動体1が前輪3f及び後輪3rを介して接地する接地面(水平面)から一定高さh’の位置でY軸方向に移動し得る倒立振子質点、第2質点62は、接地面上で、Y軸方向に移動し得る質点である。
そして、第1質点61及び第2質点62のそれぞれの質量m1,m2と、移動体1の全体質量mと、移動体1の全体重心Gの高さhと、全体重心G周り(詳しくは、全体重心Gを通るX軸方向の軸周り)での移動体1のイナーシャIxとの間の関係は、次式(1a),(1b),(1c)により定義される。

m1+m2=m ……(1a)
m1・(h-h’)=m2・h ……(1b)
m1・(h-h’)2+m2・h2=Ix ……(1c)
さらに、移動体1の車体2が直進姿勢状態からロール方向に傾斜したときの第1質点61のY軸方向の移動量P1y(以降、横移動量P1yという)に関する状態方程式は、次式(2)により表される。なお、以降の説明では、任意の状態量Aに対して、A_dotは、Aの時間的変化率(時間微分値)を表す。
Figure 2024046320000002
ここで、ωnは2質点モデルの固有振動数、gは重力加速度(定数)、Voxは移動体1の全体重心GのX軸方向での移動速度(=移動体1の走行速度)、Voyは移動体1の全体重心GのY軸方向での移動速度(移動体1の横移動速度)、ωzは全体重心G周りでの移動体1のヨーレート(全体重心Gを通る上下方向の軸周りでの角速度)である。
また、図3を参照して、Φ'は倒立振子質点である第1質点61の傾斜角である。また、図1A、図1B及び図3Bを参照して、Φbは車体2に対する後輪3rの傾斜角、δfは前輪3fの操舵角(前輪側操舵軸線Cf周りの回転角)、δrは車体2に対する後輪3rの傾斜角(後輪側操舵軸線Cr周りの回転角)、θcfは前輪側操舵軸線Cfのキャスター角、θcrは後輪側操舵軸線Crのキャスター角である。なお、Φb、δf、δrの正方向は、それぞれについて図1A又は図1Bに示す矢印の向きの方向である。
Lは移動体1のホイールベース(直進走行姿勢の移動体1の前輪3fの接地点と後輪3rの接地点との間の間隔)、Lfは直進走行姿勢の移動体1の全体重心Gと前輪3fの接地点との間のX軸方向での間隔、Lrは直進走行姿勢の移動体1の全体重心Gと後輪3rの接地点との間のX軸方向での間隔、afは、直進走行姿勢の移動体1をY軸に直交する平面に投影して見た場合において、前輪3fの車軸中心を通る上下方向の軸と前輪側操舵軸線Csfとの交点の接地面からの高さ、arは、直進走行姿勢の移動体1をY軸に直交する平面に投影して見た場合において、後輪3rの車軸中心を通る上下方向の軸と後輪側操舵軸線Csrとの交点の接地面からの高さである。
Lofは、直進走行姿勢の移動体1をY軸に直交する平面に投影して見た場合において、前輪3fの車軸中心と前輪側操舵軸線Cfとの間の間隔、Lorは、直進走行姿勢の移動体1をY軸に直交する平面に投影して見た場合において、後輪3rの車軸中心と後輪側操舵軸線Crとの間の間隔である。
なお、式(2-4)では、tanΦ'≒Φ'という近似を用いている。は式(2-8),(2-9)では、移動体1の横すべり角の影響を無視している。
式(2-7)と、他の式(2-1)~(2-6),(2-8)~(2-13)とから判るように、横移動量P1yを制御するための入力p(制御入力)は、移動体1の走行速度Vox、前輪3fの操舵角δf、後輪3rの傾斜角δrの関数である。
姿勢安定化制御では、制御装置40は、式(2)における制御入力pを、その下限値pLと上限値pHとの間の範囲内で、次式(3a)~(3c)で示すように決定する。

pL≦Kp・(P1y-P1y_cmd)+Kv・(P1y_dot-P1y_dot_cmd)≦pHである場合、
p=Kp・(P1y-P1y_cmd)+Kv・(P1y_dot-P1y_dot_cmd) ……(3a)
ただし、Kv=Kp/ωn ……(4)
pL>Kp・(P1y-P1y_cmd)+Kv・(P1y_dot-P1y_dot_cmd)である場合
p=pL ……(3b)
pH<Kp・(P1y-P1y_cmd)+Kv・(P1y_dot-P1y_dot_cmd)である場合
p=pH ……(3c)

ここで、P1y_cmdは第1質点61の横移動量P1yの目標値、P1y_dot_cmdは第1質点61の横移動速度P1y_dotの目標値、Kp,Kvはゲイン係数である。
上記のように式(3a),(4)に従って制御入力pを決定する状況では、制御対象の状態量である第1質点61の横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotに関する所謂、発散成分、すなわち次式(5)により定義される発散成分ξをゼロに収束させるように制御入力pを決定できる。ひいては、横移動量P1yを安定に制御することができる。なお、式(3a)は、発散成分ξを用いると、p=Kp・ξと表記することができる。

ξ=(P1y-P1y_cmd)+(P1y_dot-P1y_dot_cmd)/ωn ……(5)
本実施形態では、制御装置40は、所定の制御処理周期で逐次、上記の如く制御入力pを決定し、その決定した制御入力pから、車体2のロール方向の姿勢制御のための操作量(横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotを目標値に収束させるための操作量)として、後輪3rの傾斜角δrの角速度δr_dotの目標値である姿勢制御用後輪傾斜角速度入力δr_dot_stbを決定する。
ここで、式(2-1)~(2-13)を用いると、式(2-7)の制御入力pは、次式(6)により表される。
Figure 2024046320000003
なお、A,B,C,Dは、Vox,Lf,Lrの値等から決まる値である。δr(k)は、今回の(現在の)制御処理周期での後輪3rの傾斜角δrの値、δr(k-1)は、前回の制御処理周期での後輪3rの傾斜角δrの値、Δtは、各制御処理周期の時間幅である。
上式(6)に基づいて、姿勢制御用の後輪3rの傾斜角δrの目標値δr_stb(各制御処理周期での目標値δr_stab(k))を、各制御処理周期で前記式(3a)より求められる制御入力pの値p(k)を用いて次式(7)により求めることができる。
Figure 2024046320000004
そして、各制御処理周期での姿勢制御用後輪傾斜角速度入力δr_dot_stb(k)は、式(7)により求められる後輪3rの傾斜角δrの目標値δr_stbの微分値(=(δr_stb(k)-δr_stb(k-1))/Δt)として決定される。
このように決定される姿勢制御用後輪傾斜角速度入力δr_dot_stbを後輪3rのロール方向の傾斜角速度の目標値として後輪傾動用アクチュエータ28の作動制御を行うことで、倒立振子質点としての第1質点61の横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotを所要の目標値に収束させるように、車体2にロール方向のモーメントを作用させることができる。ひいては、車体2の姿勢を自動的に安定化することができる。
ところで、移動体1の走行速度Voxがある程度、高速になると、移動体1の運転者にとっては、自身の体重移動に従って車体2の傾きを操作し得ることが望ましい。このため、本実施形態では、移動体1の走行速度Voxが所定値以上の高速になると、制御装置40は、、姿勢安定化制御を停止し、車体2に対する後輪3rの傾斜角を定常的にゼロに維持するように後輪傾動用アクチュエータ28の作動制御を行う。
この場合、移動体1の挙動が姿勢安定化制御の実行時の状態から姿勢安定化制御の停止時の状態に円滑に移行し得ることが望ましい。そこで、本実施家体では、後輪傾動用アクチュエータ28の実際の作動制御に用いる後輪3rの傾斜角速度の指令値である後輪傾斜角速度指令値δr_dot_cmdを次式(8)により逐次決定する。

δr_dot_cmd=ε・δr_dot_stb+(1-ε)・Kfo・δr_act ……(8)
ここで、εは0≦ε≦1の範囲内で可変的に設定されるゲイン係数、Kfoは負の値(定数)のゲイン係数、δr_actは車体2に対する後輪3rの実際の傾斜角(検出値)である。補足すると、本実施形態では、後輪傾斜角速度指令値δr_dot_cmdが、本発明における制御入力に相当し、式(6)の右辺のδr_dot_stbと、Kfo・δr_actとがそれぞれ、本発明における第1制御入力成分、第2制御入力成分に相当する。そして、εが第1ゲイン係数、(1-ε)が第2ゲイン係数に相当する。
ゲイン係数εは、図5に示すように、基本的には、移動体1の走行速度Voxが大きくなるに伴い、“1”から“0”まで変化していくように走行速度Vox(検出値)に応じて設定される。
この場合、移動体1の停止時や低速走行時に、εが“1”に設定された状態では、式(8)はδr_dot_cmd=δr_dot_stbとなるので、第1質点61の横移動量P1xを所要の目標値に収束させるように、車体2にロール方向のモーメントを作用させ、車体2の姿勢を自動的に安定化することができる。
また、移動体1の高速走行時に、εが“0”に設定された状態では、式(8)はδr_dot_cmd=Kfo・δr_actとなるので、後輪傾斜角速度指令値δr_dot_cmdは、後輪3rの実際の傾斜角δr_actを“0”に収束させるように決定される。これにより車体2に対する後輪3rの傾動が停止されるので、運転者は自身の体重移動により車体2を所望の傾斜状態に傾斜させることができる。
補足すると、前記式(8)をラプラス変換することで、次式(9)が得られる
Figure 2024046320000005
式(9)は、後輪傾斜角速度指令値δr_dot_cmdに応じて制御された後輪3rの傾斜角δr(:式(9)の左辺)は、姿勢安定化制御による後輪3rの傾斜角δr_stbをハイパス特性のフィルタによりフィルタリングしてなる値になることを示している。
ところで、姿勢安定化制御では、前記式(3a)の右辺の値が下限値pLと上限値pHとの間の範囲から逸脱すると、制御入力pが下限値pL又は上限値pHに制限されてしまうため、車体2の姿勢を安定化することが困難になる虞がある。そこで、本実施形態では、制御装置40は、制御対象の状態量である第1質点61の横移動量P1yと横移動速度P1y_dotとの組から前記式(3a)により規定される制御入力pの値が下限値pL又は上限値pHに近づきすぎないように、ゲイン係数εの値を調整する。従って、本実施形態では、ゲイン係数εは、走行速度Voxに応じて可変的に設定されることに加えて、式(3a)により規定される制御入力pの値が下限値pL又は上限値pHに近づきすぎないように設定される。
このようにゲイン係数εを設定する処理(換言すれば、ゲイン係数εと、ゲイン係数(1-ε)とを設定する処理)は、以下に説明するように実行される。
(STEP1)
制御装置40は、最大モーメント特定部41により、車体2に作用させ得る最大ロールモーメントを特定する。この場合、特定する最大ロールモーメントは、負側の最大ロールモーメント(車体2の後方から見て反時計回り方向のモーメントの最大値)及び正側の最大ロールモーメント(車体2の後方から見て時計回り方向のモーメントの最大値)であり、これらの最大ロールモーメントが、前輪3fの操舵角δfの最大値(正側の最大値及び負側の最大値)と、後輪3rの傾斜角δrの最大値(正側の最大値及び負側の最大値)との関数値として決定される。
すなわち、最大モーメント特定部41は、移動体1の現在の走行速度Voxと、前輪3fの操舵角δfの最大値(正側の最大値及び負側の最大値)と、後輪3rの傾斜角δrの最大値(正側の最大値及び負側の最大値)とから前記式(2-1)~(2-13)に基づいて制御入力pの上限値pH(正側の最大値)と、下限値pL(負側の最大値)とを算出する。
そして、最大モーメント特定部41は、制御入力pの上限値pH(正側の最大値)及び下限値pL(負側の最大値)のそれぞれにm1・h'・ωn2を乗じることによって、正側の最大ロールモーメントMHと、負側の最大ロールモーメントMLとを決定する。
(STEP2)
次いで、制御装置40は、最大ロールモーメントML,MHを車体2に作用させた場合に、第1質点61の横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotを目標値に収束させ得る限界状態量(車体2のロール方向の姿勢に関する限界状態量)を限界状態量特定部42により特定する。
本実施形態では、限界状態量として、倒立振子質点としての第1質点61の運動に関する発散成分ξの値が用いられる。この場合、限界状態量としての発散成分の値は、小側限界値ξLと、大側限界値ξH(>ξL)とがあり、それぞれ、負側の最大ロールモーメントML、正側の最大ロールモーメントMHから次式(10a),(10b)により算出される。

ξL=ML/(m1・h'・ωn2)/Kp ……(10a)
ξH=MH/(m1・h'・ωn2)/Kp ……(10b)
(STEP3)
次いで、制御装置40は、姿勢安定指標値決定部43により、車体2のロール方向の姿勢の安定マージン(安定余裕)を表す姿勢安定指標値FDRを求める。本実施形態では、姿勢安定指標値FDRは、第1質点61の横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotのそれぞれの現在値P1y(t),P1y_dot(t)に対応して次式(11a)より算出される発散成分ξの現在値ξ(t)と、STEP2で求めた小側限界値ξL及び大側限界値ξHのうち、現在値ξ(t)に近い方の限界値ξlim(ξL又はξH)とから次式(11)により求められる指標値である。かかる姿勢安定指標値FDRは、発散成分ξの現在値ξ(t)の限界値ξlim(ξL又はξH)に対するずれ量を表している。

FDR=|ξ (t)|/|ξlim| ……(11)
ただし、
ξ(t)=(P1y(t)-P1y_cmd)+(P1y_dot(t)-P1y_dot_cmd)/ωn
……(11a)
ξlim:ξL及びξHのうち、ξ(t)に近い方の限界値
なお、横移動量P1yの現在値P1y(t)は、前記式(2-4)~(2-6)に基づいて求められる。また、横移動速度P1y_dotの現在値P1y_dot(t)は、横移動量P1yの疑似微分値として求められる。
ここで、図4を参照して横移動量P1y及び横移動速度P1y_dottを二つの座標軸成分とする座標平面上で、横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotの組(P1y,P1y_dot)が、(P1y-P1y_cmd)+(P1y_dot-P1y_dot_cmd)/ωn=ξLという式により表されるラインL1と、(P1y-P1y_cmd)+(P1y_dot-P1y_dot_cmd)/ωn=ξHという式により表されるラインL2との間の範囲内に収まるように横移動量P1yを制御する(換言すれば、式(8a)により表される発散成分ξの値ξ(t)がξLとξHとの間の範囲内に収まるように横移動量P1yを制御する)ことで、(P1y,P1y_dot)を安定に目標値(P1y_cmd,P1y_dot_cmd)に収束させ、ひいては、車体2の姿勢を安定化することができる。そこで、(P1y,P1y_dot)がラインL1,L2の間の範囲内で、L1,L2に近づ機過ぎないように横移動量P1yを制御することが好ましい。
また、式(9)により規定される姿勢安定指標値FDRの値が“1”よりも小さい状態は、(P1y,P1y_dot)がラインL1,L2の間に収まる状態であり、姿勢安定指標値FDRの値が“1”よりも大きい状態は、(P1y,P1y_dot)がラインL1,L2の間から逸脱した状態である。そして、FDR<1となる状態では、姿勢安定指標値FDRの値が“0”に近いほど、(P1y,P1y_dot)がラインL1,L2から離れた状態になる。従って、姿勢安定指標値FDRは、その値が“0”に近いほど車体2の姿勢の安定マージンが高いことを意味し、該姿勢の安定マージンを表す指標値として機能し得る。
(STEP4)
制御装置40は、上記のように姿勢安定指標値決定部43により姿勢安定指標値FDRを決定した後、次に制御ゲイン調整部44により、移動体1の走行速度Voxの現在値と姿勢安定指標値FDRの値とから前記ゲイン係数εの値を決定する。
この場合、走行速度Voxと姿勢安定指標値FDRとの組とゲイン係数εとの関係が、マップや演算式の形態で、図5に示す如くあらかじめ定められている。このため、姿勢安定指標値FDRが“1”以上の値であるときには、ゲイン係数εはその最大値である“1”に設定される。また、姿勢安定指標値FDRが“1”よりも小さい値であるときには、ゲイン係数εは、走行速度Voxが大きくなるに伴い、“1“から減少すると共に、姿勢安定指標値FDRが“0”に近いほど、“1”から“0”まで減少するように設定される。
従って、ゲイン係数εは、車体2の姿勢の安定マージンが高い状態(姿勢安定指標値FDRが“0”に近い状態)では、走行速度Voxが低い場合を除いて、“0”もしく“0”に近い値に設定され、車体2の姿勢の安定マージンが低い状態(姿勢安定指標値FDRが“1”に近いか、もしくは“1”よりも大きい状態)又は走行速度Voxが低い場合に、“1”もしくは“1”に近い値に設定される。
以上説明した実施形態によれば、車体2のロール方向の姿勢安定化制御における制御ゲインとしてのゲイン係数εの値が、姿勢安定指標値FDRに応じて前記したごとく決定されるので、倒立振子質点としての第1質点P1yの運動に関する発散成分ξの値が小側限界値ξLや大側限界値ξHに近づきすぎないように車体2のロール方向の傾斜角を制御できる。
この場合、姿勢安定指標値FDRがゼロに近い状態(車体2の姿勢の安定マージンが高い状態)、あるいは、移動体1の走行速度Voxが高速域の速度である場合には、ゲイン係数εがゼロもしくはゼロに近い値に設定されるので、姿勢安定化制御は停止され、もしくは弱められる。このため、運転者は自身の体重移動によって容易に車体2のロール方向の姿勢を変化させることができる。
また、姿勢安定指標値FDRが“1”に近い状態(車体2の姿勢の安定マージンが低い状態)、あるいは、移動体1の走行速度Voxが低速域の速度である場合(走行停止時を含む)には、ゲイン係数εが“1”もしくは“1”に近い値に設定されるので、姿勢安定化制御が強められる。このため、車体2のロール方向の姿勢を自動的に安定な姿勢に維持することができる。
従って、車体2のロール方向の姿勢の安定性を確保することと、運転者による移動体1の操縦性を高めることとを適切に両立することができる。
また、ゲイン係数εは、姿勢安定指標値FDRと走行速度Voxとに応じて前記した如く設定されると共に、このゲイン係数εを用いて前記式(8)により、後輪3rの実際の傾動制御のための後輪傾斜角速度指令値δr_dot_cmdが決定される。このため、車体2に対する後輪3rの傾動を行わせる状態と、車体2に対する後輪3rの傾動を停止させる状態との一方から他方への移行を円滑に行うことができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態を採用することもできる。以下に他の実施形態をいくつか例示する。
前記実施形態では、車体2のロール方向の姿勢の安定マージンを表す姿勢安定指標値FDRとして、式(11)により定義される指標値を用いたが、他の指標値を姿勢安定指標値FDRとして用いることも可能である。例えば、図4を参照して、現在値(P1y(t).P1y_dot(t))の点と、ラインL1,L2のうち、現在値(P1y(t).P1y_dot(t))に近い方のライン(図4では、大側限界値ξHに対応するラインL2)との距離をd(t)、、目標値(P1y_cmg.P1y_dot_cmd)の点と、現在値(P1y(t).P1y_dot(t))に近い方のライン(図4では、ラインL2)との距離をdlimと表記したとき、次式(12)により定義される指標値を姿勢安定指標値FDRとして用いてもよい。

FDR=d(t)/dlim ……(12)
また、前記実施形態では、車体2に対して後輪3rをロール方向に傾動させるための後輪支持機構20として、前記特許文献1に記載された機構を採用したが、後輪支持機構20は、他の構造の機構であってもよい。例えば、後輪支持機構20は、前記特許文献2に記載された機構(ガイドレールを有する機構)であってもよい。
また、前記実施形態では、最大ロールモーメントに応じた限界状態量として第1質点61(倒立振子質点)の横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotの組に対応する発散成分ξの限界値ξL,ξRを用いたが、限界状態量として、例えば横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotのそれぞれの限界値の組(最大ロールモーメントによって目標値に近づけ得る横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotのそれぞれの限界値)の組を探索的に特定してもよい。
この場合、姿勢安定指標値としては、例えば、横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotのそれぞれの現在値の組に対応する点と、それぞれの限界値の組に対応する点との距離D(t)を、横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotのそれぞれの目標値の組に対応する点と、それぞれの限界値の組に対応する点との距離Dlimで除算してなる比率を使用し得る。
また、前記実施形態では、車体2の姿勢安定化制御における制御対象の状態量は、2質点モデルの第1質点61(倒立振子質点)の横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotの組であるが、例えば、横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotの組の代わりに、車体2の傾斜角Φbと傾斜角速度Φb_dotとの組を制御対象の状態量としてもよい。この場合、例えば、前記実施形態で説明した姿勢安定化制御の処理において、横移動量P1y及び横移動速度P1y_dotをそれぞれ、車体2の傾斜角Φb、傾斜角速度Φb_dotに置き換えた処理を実行することで、前記実施形態と同様に姿勢安定化制御を行うことが可能である。
また、前記実施形態では、車体2の姿勢の安定マージンを表す姿勢安定指標値FDRに応じてゲイン係数εの値を変化させるようにしたが、ゲイン係数εの値を、姿勢安定指標値FDRに応じて変化させないように設定してもよい、この場合、車体2の姿勢の安定マージンを反映させずに、車体2に対する後輪3rの傾動を制御することも可能である。あるいは、例えば、姿勢安定指標値FDRに応じて前記式(3a)におけるゲイン係数Kpの値を変化させる(FDRがゼロに近いほど、ゲイン係数Kpの大きさを小さくする)ようにしてもよい。
また、前記実施形態の移動体1では、前輪3fが総舵輪、後輪3tが傾動輪であるが、後輪が総舵輪、前輪が傾動輪となるように移動体を構成してもよい。そして、前輪をロール方向に傾動させることで、車体のロール方向での姿勢を安定化するようにしてよい。
1…移動体、2…車体、3f…前輪(移動動作部),3r…後輪(移動動作部)、28…後輪傾動用アクチュエータ(アクチュエータ)、40…制御装置、41…最大モーメント特定部、42…限界状態量特定部、43…姿勢安定指標値決定部、44…制御ゲイン調整部。

Claims (6)

  1. 運転者の搭乗部を有し、路面に対してロール方向に傾動可能な車体と、該車体の前後方向に間隔を存して配置された前輪及び後輪と、前記車体にロール方向のモーメントを作用させ得るアクチュエータと、前記車体のロール方向での姿勢を安定化するように前記アクチュエータを制御する機能を有する制御装置とを備えた移動体であって、
    前記前輪及び前記後輪のうちの一方の車輪は操舵輪、他方の車輪は前記車体に対してロール方向に傾動可能に該車体に組付けられた傾動輪であり、
    前記アクチュエータは、前記傾動輪を前記車体に対してロール方向に傾動させることにより、前記車体にロール方向のモーメントを作用させ得るように構成されており、
    前記制御装置は、前記車体に対する前記傾動輪の傾動を操作するための制御入力を、前記車体のロール方向での姿勢を安定化する第1制御入力成分と、前記車体に対する前記傾動輪の傾斜角をゼロに収束させる第2制御入力成分との線形結合により決定して、当該決定した制御入力に応じて前記アクチュエータを制御するように構成されていると共に、前記線形結合における前記第1制御入力成分に係る第1ゲイン係数と前記第2制御入力成分に係る第2ゲイン係数とを、該第1ゲイン係数及び該第2ゲイン係数の一方の値が増加するに伴い他方の値が減少するように可変的に設定するように構成されていることを特徴とする移動体。
  2. 請求項1記載の移動体において、
    前記制御装置は、前記第1ゲイン係数と前記第2ゲイン係数との総和の値が所定値になるように該第1ゲイン係数及び該第2ゲイン係数のそれぞれの値を設定するように構成されていることを特徴とする移動体。
  3. 請求項1記載の移動体において、
    前記制御装置は、前記アクチュエータにより前記車体に作用させ得る最大のモーメントを特定する最大モーメント特定部と、前記最大のモーメントを前記車体に作用させることにより前記車体のロール方向での姿勢を安定化させ得る限界の状態量として、前記車体のロール方向での姿勢に関する所定種類の状態量の値を特定する限界状態量特定部と、前記所定種類の状態量の現在値と前記限界の状態量の値とから前記車体のロール方向での姿勢の安定マージンを表す指標値を決定する姿勢安定指標値決定部と、前記第1ゲイン係数及び前記第2ゲイン係数のそれぞれの値を前記指標値に応じて調整する制御ゲイン調整部とをさらに備えることを特徴とする移動体。
  4. 請求項3記載の移動体において、
    前記所定種類の状態量は、前記車体のロール方向での傾斜角及び傾斜角速度の組と、該傾斜角及び該傾斜角速度の関数値と、前記車体の挙動を表すモデルであって、倒立振子質点を含むモデルにおける該倒立振子質点の移動量及び移動速度の組と、該移動量及び該移動速度の関数値とのうちのいずれかであることを特徴とする移動体。
  5. 請求項3記載の移動体において、
    前記所定種類の状態量は、前記車体のロール方向での傾斜角及び傾斜角速度の組に関する発散成分の値、又は、前記車体の挙動を表すモデルであって、倒立振子質点を含むモデルにおける該倒立振子質点の移動量及び移動速度の組に関する発散成分の値であることを特徴とする移動体。
  6. 請求項3記載の移動体において、
    前記指標値は、前記所定種類の状態量の現在値の前記限界の状態量の値に対するずれ度合を表す指標値であることを特徴とする移動体。
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