JP2024046171A - ステータとこのステータを備える電動機 - Google Patents

ステータとこのステータを備える電動機 Download PDF

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太我 後藤
俊人 簗島
善友 中山
智行 畠山
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瀋陽中航機電三洋制冷設備有限公司
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Abstract

【課題】分割ステータのインシュレータを利用して分割ステータの並びを保持し、複数個の分割ステータからステータを効率よく製作する。【解決手段】ステータコア3とインシュレータ4とこれらステータコア3及びインシュレータ4に巻装された巻き線とからなる分割ステータ2を備え、この分割ステータ2は複数個にして環状に並設されてステータ1を構成し、インシュレータ4はステータ周方向で隣り合う端部同士が当接する。【選択図】図1

Description

本発明は、電動機のステータと、このステータを備える電動機に関するものである。
従来から電動機のステータに関しては、このステータを周方向に複数に分割し、複数個の分割ステータを環状に並べ設けて連結することによってステータを形成する工夫が提案されている。
そして、分割ステータは、特許文献1に示されているように電磁鋼板などを積層してなるステータコアと、このステータコアの上面側と下面側とに取り付けられる上下のインシュレータと、ステータコアのティース部両側方(ティース部を間にしてステータ周方向に対向する部分)に配置する左右のインシュレータと、ティース部周りにしてステータコアと上下のインシュレータとの重ね方向に沿って形成され、左右のインシュレータも含んだ巻き回し部にワイヤを巻いた巻き線とからなる点が示されている。
再公表特許WO2018/051407
上述した従来の分割ステータを複数個組み合わせて電動機のステータを構成する場合、並べた複数個の分割ステータは隣り合うステータコアの部分を溶接するなどして環状のステータを形成している。
このように複数個の分割ステータを並べて連結してステータを製作するようにしているため、ステータの組み立て時に分割ステータの並びを保持するためなどの固定用具が必要となる。
また、分割ステータを溶接などで連結する作業においても、分割ステータの個数が多くなるため、上記固定用具の取り扱いが煩雑となり、作業工数も多くなるという不具合がある。
そこで本発明は上記事情に鑑み、分割ステータのインシュレータを利用して分割ステータの並びを保持することを課題とし、複数個の分割ステータからステータを効率よく製作することを目的とするものである。
(請求項1の発明)
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、ステータコアと、インシュレータと、これらステータコア及びインシュレータに巻装された巻き線とからなる分割ステータを備え、この分割ステータは複数個にして環状に並設されると共に、前記インシュレータはステータ周方向で隣り合う端部同士が当接されていることを特徴とするステータを提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項2の発明)
そして、上記発明において、上記分割ステータのインシュレータは、ステータ外側に位置する外径立て壁部と、ステータ内側に位置する内径立て壁部と、前記外径立て壁部と内径立て壁部との間をつなぐ渡り部とを有し、
ステータ周方向で隣り合うインシュレータの外径立て壁部の端部の端面同士が当接し、ステータ周方向で隣り合う前記インシュレータの内径立て壁部の端部の端面同士が当接していることが良好である。
(請求項3の発明)
また、上記発明において、ステータ周方向で隣り合うインシュレータの外径立て壁部の上記端部同士が係合する外径係合部と、ステータ周方向で隣り合うインシュレータの内径立て壁部の上記端部同士が係合する内径係合部とを備え、
前記外径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪に係止してなるものであり、
前記内径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの内径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの内径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪に係止してなるものであることが良好である。
(請求項4の発明)
また、上記発明において、ステータ周方向で隣り合うインシュレータの外径立て壁部の上記端部同士が係合する外径係合部と、ステータ周方向で隣り合うインシュレータの内径立て壁部の上記端部同士が係合する内径係合部とを備え、
前記外径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの外径立て壁部に係止し、この隣り合う他方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に当接してなるものであり、
前記内径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの内径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの内径立て壁部に係止してなるものであることが良好である。
(請求項5の発明)
また、上記発明において、インシュレータはステータコアに対して位置決め手段を介して取付位置を定めて取り付けられていることが良好である。
(請求項6の発明)
また、上記発明において、外径立て壁部に、この外径立て壁部の上部から渡り部にかけてスリット状にして、巻き線における巻き始めのワイヤを通す引き出し部を設け、
渡り部に、ワイヤの引き出し道が前記引き出し部に連続して設けられていて、前記ワイヤの引き出し道は、渡り部で溝状にして形成されていることが良好である。
(請求項7の発明)
また、上記本発明において、インシュレータの成形材料は、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、液晶ポリマーの何れかであることが良好である。
(請求項8の発明)
また、もう一つの発明は、密閉容器と、この密閉容器内に配置された電動機と、密閉容器内に配置されて、前記電動機のロータに取り付けられているシャフトを介して電動機と接続する回転圧縮機構体とを備える回転圧縮機での前記電動機であって、
請求項1から請求項7の何れかのステータと、ロータとを有することを特徴とする電動機であり、この電動機を提供して上記課題を解消するものである。
(請求項1の発明の効果)
請求項1の発明によれば、分割ステータは、ステータコアと、インシュレータと、これらステータコア及びインシュレータに巻装された巻き線とからなり、この分割ステータが複数個にして環状に並設されると共に、前記インシュレータはステータ周方向で隣り合う端部同士が当接されているので、複数個の分割ステータを環状に並べてステータを形成するときに、分割ステータの周方向の位置ずれを規制し、隣り合うインシュレータをステータ径方向での位置を揃えるという簡単な作業で、分割ステータを正しく並べることができるようになる。
よって、ステータを製作するために分割ステータの位置を定める作業が頗る簡単になるという効果を奏する。
(請求項2の発明の効果)
請求項2の発明によれば、分割ステータのインシュレータは、ステータ周方向に隣り合うインシュレータの外径立て壁部の端部の端面同士が当接し、ステータ周方向に隣り合うインシュレータの内径立て壁部の端部の端面同士が当接するものとしている。
そのため、上記発明と同じく、複数個の分割ステータを環状に並べてステータを形成する際、外径立て壁部の端部の端面同士の当接、及び内径立て壁部の端部の端面同士の当接によって、分割ステータの周方向の位置ずれを規制し、隣り合うインシュレータをステータ径方向での位置を揃えるという簡単な作業で、分割ステータをより一層正しく並べることができるようになる。
よって、ステータを製作するために分割ステータの位置を定める作業が頗る簡単になるという効果を奏する。
(請求項3の発明の効果)
請求項3発明によれば、ステータ周方向に隣り合うインシュレータの外径立て壁部の端部同士が係合する外径係合部を備えていて、その外径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪に係止してなるものである。
また、ステータ周方向に隣り合うインシュレータの内径立て壁部の端部同士が係合する内径係合部を備えていて、その内径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの内径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの内径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪に係止してなるものである。
このように隣り合うインシュレータの外径立て壁部の端部同士が係止爪を有して係止させ合っており、また、隣り合うインシュレータの内径立て壁部の端部同士が係止爪を有して係止させ合っているので、隣り合う外径立て壁部同士、また、隣り合う内径立て壁部同士はステータの周方向および径方向での位置ずれが規制される。
よって、ステータの形態に並べられた複数個の分割ステータの並びが崩れず、分割ステータの並びを固定する作業が頗る簡単になる。
(請求項4の発明の効果)
請求項4発明によれば、前記外径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの外径立て壁部に係止し、この隣り合う他方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に当接してなるものであり、
前記内径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの内径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの内径立て壁部に係止してなるものである。
これによって、隣り合う外径立て壁部同士、及び隣り合う内径立て壁部同士はステータの径方向での位置ずれと周方向および径方向での位置ずれが規制される。
そのため、ステータの形態に並べられた複数個の分割ステータの並びが崩れず、分割ステータの並びを固定する作業が頗る簡単になる。
(請求項5の発明の効果)
請求項5の発明によれば、インシュレータはステータコアに対して位置決め手段を介して取付位置を定めて取り付けられているので、隣り合うインシュレータ同士の位置が適正に並ぶことで、隣り合うステータコアも適正な位置に配置されるという効果を奏するものである。
(請求項6の発明の効果)
請求項6の発明によれば、外径立て壁部の上部から渡り部にかけてスリット状にして、巻き線における巻き始めのワイヤを通す引き出し部があって、渡り部に、ワイヤの引き出し道が前記引き出し部に連続して設けられていて、前記ワイヤの引き出し道は、渡り部で溝状にして形成されているので、ワイヤの巻き始めの部分に重なって巻かれているワイヤにストレスを生じさせないという効果を有する。
(請求項7の発明の効果)
請求項7の発明によれば、インシュレータは合成樹脂製であって成形材料は、耐油性のエンジニアリングプラスチックであるポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、液晶ポリマーの何れかであるので、複数個の分割ステータから形成されたステータを、電動機の構成部材として、内部に冷媒と潤滑油とを入れる回転圧縮機に組み入れることができる。
(請求項8の発明の効果)
請求項8の発明によれば、複数個の分割ステータからステータを効率良く製作できるので、回転圧縮機用の電動機自体も安価に製作できるという効果を奏する。
本発明を実施したステータの一例を示す説明図である。 分割ステータを示す説明図である。 分割ステータでのステータコアと上下のインシュレータとを分離した状態で示す説明図である。 ステータコアに取り付けるインシュレータを上方から見た状態で示す説明図である。 同じくステータコアに取り付けるインシュレータを上方の角度を変えた位置から見た状態で示す説明図である。 ステータコアに取り付けるインシュレータをステータコア取付側から見た状態で示す説明図である。 インシュレータにおけるワイヤをかける引き出し部を示す説明図である。 インシュレータでのガイド壁を有する例を示す説明図である。 ステータにおいて隣り合うインシュレータの連結状態をインシュレータのみで示す説明図である。 位置決め手段の他の例を備えた構成を分割ステータでのステータコアと上下のインシュレータとを分離した状態で示す説明図である。 電動機を組み入れた回転圧縮機の一例を示す説明図である。
つぎに本発明を図1から図11に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明を実施したステータ1を示している。ステータ1は後述する電動機の要素の一つであり、電動機は不図示のロータとこのステータ1とを備える。
(ステータ)
ステータ1は、図2に単独で示す分割ステータ2を複数個にして環状に並び設けていて、ステータ周方向に前記分割ステータ2を連結することで形成されている。
(分割ステータ)
分割ステータ2それぞれは、多数枚の電磁鋼板を積層一体化するなどして製造されたステータコア3と、このステータコア3の上面と下面とのそれぞれに重ね合わせた合成樹脂製のインシュレータ4と、前記ステータコア3と前記インシュレータ4とを重ね合わせた方向(ステータ高さ方向)に沿って形成した巻き回し部5にワイヤ(導電線、例えば銅線)6を巻いて位置させた巻き線7とを備えている。
図3は、上記分割ステータ2をワイヤの部分を除いてステータコア3と上下のインシュレータ4とを分離した状態で示している。
(ステータコア)
ステータコア3は上方から見て略エ字状となる形状に形成されており、ステータ1の外径側(外方側)をヨーク部8とし、このヨーク部8からステータ中心となる方向に積層鋼板を延設したティース部9があり、ステータ1の内径側(内方側)に、このティース部9の先端をステータ周方向に幅広にした幅広先端部10が配置されている。
(インシュレータの外径立て壁部)
ステータコア3の上下に配置するインシュレータ4は、このインシュレータ4でのステータ外側となって位置する外径立て壁部11を有する。この外径立て壁部11は、図3に示すようにステータコア3のヨーク部8の部分に対応して配置される。
(インシュレータの内径立て壁部)
また、インシュレータ4は、このインシュレータ4でのステータ内側となって位置する内径立て壁部12を有する。そして、内径立て壁部12は、同じく図3に示すようにステータコア3におけるティース部9の幅広先端部10の部分に対応して配置される。
(インシュレータの渡り部)
さらに、インシュレータ4は、外径立て壁部11の基端と内径立て壁部12の基端との間をつなぐ渡り部13とを有する。この渡り部13は、図3に示すようにステータコア3におけるティース部9の部分に対応して配置される。
そして、本発明では、ステータ周方向に隣り合うインシュレータ4が互いに作用し合って、環状に並べた複数の分割ステータ2の位置が崩れないようにする工夫を備えている。
なお、一部のインシュレータ4については外径立て壁部11に端子ボックスを設けるなどをしており、ステータ周方向に隣り合う位置にあるインシュレータ4や分割ステータ2での上下位置にあるインシュレータ4では、一部異なるものを組み合わせる場合もある。即ち、図1から図10では、本発明を明確にするために、ステータ周方向に並ぶインシュレータ4は同一形状のものとして描かれていて、これらインシュレータ4は後述するインシュレータ4の特徴とする点を備えるが、このインシュレータ4の特徴とする点以外で相違する構造については図示しておらず、また、相違する構造の説明を省略している。
(端面同士の当接)
まず、インシュレータ4の外径立て壁部11の両端部14(長手方向に相対する位置にある端部)それぞれには、ステータ径方向に沿った平坦面で形成した端面15を備えている。そして、前記端面15は、隣り合う外径立て壁部11の端面15同士では接し合う位置にある。
また、内径立て壁部12の両端部16(同じく長手方向に相対する位置にある端部)それぞれにも、ステータ径方向に沿った平坦面で形成した端面17を備えている。そして、前記端面17は、隣り合う内径立て壁部12の端面17同士では接し合う位置にある。
上述したように外径立て壁部11の両端部14にある端面15が、隣り合って並ぶ外径立て壁部11の端部14の端面15と接し合う位置にあり、また、内径立て壁部12の両端部16にある端面17が、隣り合って並ぶ内径立て壁部12の端部16の端面17と接し合う位置にあるので、複数個の分割ステータ2をステータ形態になるように並べたときに、ステータ周方向で隣り合う外径立て壁部11の端部14の端面15同士が当接し、ステータ周方向で隣り合う内径立て壁部12の端部16の端面17同士が当接して、複数個の分割ステータ2のステータ周方向での位置ずれが規制される。
(外径係合部)
つぎに、本実施の形態にあっては、ステータ周方向で隣り合うインシュレータ4の外径立て壁部11の端部14同士が係合する外径係合部18と、同じくステータ周方向で隣り合うインシュレータ4の内径立て壁部12の端部16同士が係合する内径係合部19とを備えている。
図9に示されているように、外径係合部18は外径立て壁部11での外方側面20側(ステータ外方側)に位置している。同じく内径係合部19も内径立て壁部12での外方側面21側(ステータ外方側)に位置している。
図4、5と図7とに示すようにインシュレータ4の外径立て壁部11の一方の端部14の上段部には、外方側面20に設けられた係止爪であって、隣接するインシュレータ4の外径立て壁部11の外方側面20に沿うようにしてステータコア3側に爪部分を延ばした係止爪22が設けられている。
また、同じ外径立て壁部11のもう一方の端部14には、外方側面20に設けられた係止爪であって、このもう一方の端部14に隣接するインシュレータ4の外径立て壁部11の外方側面20に沿うようにしてステータコア3から離れる側に爪部分を延ばした係止爪23が設けられている。
そして、隣り合う一方の外径立て壁部11の係止爪22が、他方の外径立て壁部11の係止爪23に係止して、上記外径係合部18が形成されている。
このように隣り合うインシュレータ4において、一方の外径立て壁部11の係止爪22と他方の外径立て壁部11の係止爪23とが係止し合っていて、隣り合う外径立て壁部11がステータ周方向で分離しないように設けられている。
また、外径係合部18において、係止爪22は、隣に位置する外径立て壁部11の外方側面20に接しているとともに、係止爪23も、隣に位置する外径立て壁部11の外方側面20に接しているので、インシュレータ4のステータ径方向での位置ずれ、即ち、分割ステータ2のステータ径方向での位置ずれを規制する。
(内径係合部)
同じく図4、5と図7とに示すように内径立て壁部12の一方の端部16の上段部には、該上段部を長さ方向に延設した延設部があり、その延設部での外方側面21に係止爪24が設けられている。
また、同じ内径立て壁部12のもう一方の端部16には、外方側面21に設けられた係止爪であって、このもう一方の端部16に隣接する内径立て壁部12の外方側面21に沿うようにしてステータコア3から離れる方向に向けて爪部分を延ばした係止爪25が設けられている。
そして、隣り合う一方の内径立て壁部12の係止爪24が、他方の内径立て壁部12の係止爪25に係止して、上記内径係合部19が形成されている。
このように隣り合うインシュレータ4において、一方の内径立て壁部12の係止爪24と他方の内径立て壁部12の係止爪25とが係止し合っていて、隣り合う内径立て壁部12がステータ周方向で分離しないように設けられている。
また、内径係合部19において、係止爪25は、隣に位置する内径立て壁部12の外方側面21(係止爪24基端の延設部分)に接しているので、インシュレータ4のステータ径方向での位置ずれ、即ち、分割ステータ2のステータ径方向での位置ずれを規制する。
(ステータコアに対するインシュレータの位置決め手段)
分割ステータ2において、インシュレータ4はステータコア3の上部及び下部に対して位置決めし易くして何れの分割ステータ2においてもインシュレータ4がステータコア3に対して定位置にして取り付けられるようにしている。
インシュレータ4のステータコア3に対する取付位置を一定にするために、ステータコア3とインシュレータ4とに位置決め手段26を備えている。
位置決め手段26は、図3、図6に示すように、渡り部13でのステータコア3側に向けて突出した二個の取付ボス27と、ステータコア3の上面と下面とに開口して前記取付ボス27を嵌め込みして固定できる取付孔28とからなるものであり、取付孔28に取付ボス27に嵌め入れることで、インシュレータ4がステータコア3に対して定位置に取り付けられる。
なお、図3において、上位のインシュレータ4の取付ボス27はインシュレータ4の下面に隠れて見えないが、ステータコア3の上面の取付孔28に対応する位置にある。
また、同様にステータコア3の下面の取付孔28はこのステータコア3の下面に隠れて見えないが、下位のインシュレータ4の取付ボス27に対応する位置にある。
(位置決め手段の他例)
位置決め手段26として、ステータコア3の上記取付孔28とインシュレータ4の渡り部13に設けた一対の取付ボス27とからなる構成を示したが、インシュレータ4をステータコア3に対して適正位置にして簡単に取り付けるための位置決め手段26は、この構成に限定されない。
図8と図10とは位置決め手段26の他の例を備えた構成を示している。
この例での位置決め手段26は、まず、図8に示すようにステータコア3の上面側と下面側のそれぞれで、ヨーク部8とティース部9と幅広先端部10との三部位に亘る縁部を段付き形成して取付段部29を、ステータ径方向を通るステータコア3の中心線を中心にして対称位置に設けている。
また、図8でも示されているようにインシュレータ4での外径立て壁部11と渡り部13と内径立て壁部12との三部位に亘る縁部にガイド壁30を一体にして設けている。
そして、ステータコア3側の取付段部29とインシュレータ4のガイド壁30とで位置決め手段26が構成されているものであって、取付段部29で表出するコア側面にインシュレータ4のガイド壁30を接しさせながら、このガイド壁30を取付段部29に装着することで、インシュレータ4がステータコア3に対して適正な位置となって配置されるようにしているものである。
(ワイヤの引き出し部)
図7はインシュレータ4を上方から見た状態で示している。この図7に示されているように外径立て壁部11には、ワイヤの巻き始めの部分を位置させるための引き出し部31が設けられていて、外径立て壁部11の上部から渡り部13にかけてスリット状にして形成されている。
さらに、前記渡り部13には、ワイヤの引き出し道32が前記引き出し部31に連続して設けられていて、この引き出し道32は、渡り部13で溝状にして形成されている。
このようにワイヤの引き出し道32は、外径立て壁部11に設けたスリット状の引き出し部31に連続し、渡り部13では溝状にして形成されているので、巻き線を緊締状態にしても、ワイヤの巻き始めの部分に重なって巻かれているワイヤにストレスを生じさせないという効果がある。
(電動機)
本発明において、上記ステータ1は電動機の要素の一つとすることができるものである。さらには、ステータ1とロータとを備えてなる電動機を電動要素として組み入れた回転圧縮機を構成することも可能である。
図11は、ステータ1とロータ33とを備えて構成された電動機34を、電動要素として密閉容器35内に組み入れるとともに、電動機34におけるロータ33の回転軸によって偏心回転してガスを高圧にする回転圧縮機構体36も密閉容器35内に組み入れた回転圧縮機37を示している。
このように、本発明を実施したステータ1とロータ33とで電動機34を構成することが可能であり、さらには電動機34を回転圧縮機37に適用することも可能である。
(インシュレータの成形材料)
回転圧縮機37の場合、密閉容器内には潤滑剤としてオイルと、空調目的の冷媒も入れられて、オイルと冷媒との混合気に、電動機34のステータ1のインシュレータ4が晒されることになる。この場合、インシュレータ4は、耐油性の樹脂で成形されることが好ましい。
例えば冷媒として、HFC(ハイドロフルオロカーボン)系(R410A-混合気体、R32-CH2F2)、R290(プロパンC3H8)が挙げられる。
また、オイルとして、エステル/エーテル(HFC系冷媒採用時)、鉱油/PAG(合成油poly alkyl glycol(R290冷媒採用時)が挙げられる。
そして、例として上記冷媒とオイルを用いる回転圧縮機37の密閉容器35に組み入れた電動機34のステータ1において、インシュレータ4の成形材料として良好な合成樹脂材には、エンジニアリングプラスチックである、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンスルファイド)、LCP(液晶ポリマー)を用いることが望ましい。
1…ステータ
2…分割ステータ
3…ステータコア
4…インシュレータ
5…巻き回し部
7…巻き線
8…ヨーク部
9…ティース部
10…幅広先端部
11…外径立て壁部
12…内径立て壁部
13…渡り部
14…外径立て壁部の端部
15…外径立て壁部の端部の端面
16…内径立て壁部の端部
17…内径立て壁部の端部の端面
20…外径立て壁部の外方側面
21…内径立て壁部の外方側面
26…位置決め手段
31…引き出し部
32…引き出し道
33…ロータ
34…電動機
35…密閉容器
36…回転圧縮機構体
37…回転圧縮機

Claims (8)

  1. ステータコアと、インシュレータと、これらステータコア及びインシュレータに巻装された巻き線とからなる分割ステータを備え、この分割ステータは複数個にして環状に並設されると共に、前記インシュレータはステータ周方向で隣り合う端部同士が当接されていることを特徴とするステータ。
  2. 上記分割ステータのインシュレータは、ステータ外側に位置する外径立て壁部と、ステータ内側に位置する内径立て壁部と、前記外径立て壁部と内径立て壁部との間をつなぐ渡り部とを有し、
    ステータ周方向で隣り合うインシュレータの外径立て壁部の端部の端面同士が当接し、ステータ周方向で隣り合う前記インシュレータの内径立て壁部の端部の端面同士が当接している請求項1に記載のステータ。
  3. ステータ周方向で隣り合うインシュレータの外径立て壁部の上記端部同士が係合する外径係合部と、ステータ周方向で隣り合うインシュレータの内径立て壁部の上記端部同士が係合する内径係合部とを備え、
    前記外径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪に係止してなるものであり、
    前記内径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの内径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの内径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪に係止してなるものである請求項1に記載のステータ。
  4. ステータ周方向で隣り合うインシュレータの外径立て壁部の上記端部同士が係合する外径係合部と、ステータ周方向で隣り合うインシュレータの内径立て壁部の上記端部同士が係合する内径係合部とを備え、
    前記外径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの外径立て壁部に係止し、この隣り合う他方のインシュレータの外径立て壁部の外方側面に当接してなるものであり、
    前記内径係合部は、隣り合う一方のインシュレータの内径立て壁部の外方側面に設けられた係止爪が、隣り合う他方のインシュレータの内径立て壁部に係止してなるものである請求項1に記載のステータ。
  5. インシュレータはステータコアに対して位置決め手段を介して取付位置を定めて取り付けられている請求項1に記載のステータ。
  6. 外径立て壁部に、この外径立て壁部の上部から渡り部にかけてスリット状にして、巻き線における巻き始めのワイヤを通す引き出し部を設け、
    渡り部に、ワイヤの引き出し道が前記引き出し部に連続して設けられていて、前記ワイヤの引き出し道は、渡り部で溝状にして形成されている請求項1に記載のステータ。
  7. インシュレータの成形材料は、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、液晶ポリマーの何れかである請求項1に記載のステータ。
  8. 密閉容器と、この密閉容器内に配置された電動機と、密閉容器内に配置されて、前記電動機のロータに取り付けられているシャフトを介して電動機と接続する回転圧縮機構体とを備える回転圧縮機での前記電動機であって、
    請求項1から請求項7の何れかのステータと、ロータとを有することを特徴とする電動機。
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