JP2024046013A - マルチコアファイバの製造方法、その製造方法で製造されたマルチコアファイバ、およびマルチコアファイバ製造システム - Google Patents

マルチコアファイバの製造方法、その製造方法で製造されたマルチコアファイバ、およびマルチコアファイバ製造システム Download PDF

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Abstract

【課題】コアロッドを挿入する孔の位置およびコアロッドの中心軸の位置のずれを最小限に抑えることにより、光ファイバの接続損失を低く抑える。【解決手段】コアロッド用の削孔位置に誤差を有するプリフォームを用いたマルチコアファイバの製造方法であって、前記プリフォームの削孔位置に誤差を有するコアロッド用孔の円周のうち、コアロッド用の理想的な削孔位置に対して誤差を有する削孔位置の反対側の部位に対して第1の切り欠き部を設ける工程と、中心軸が偏心したコアロッドの端部において、偏心した中心軸に最も近い円周上に第2の切り欠き部を設ける工程と、前記第1の切り欠き部が設けられたコアロッド用孔に、前記第2の切り欠き部が設けられたコアロッドを挿通させる工程と、前記第1の切り欠き部および前記第2の切り欠き部が合致するように前記コアロッドを回転させる工程と、を少なくとも含む。【選択図】図10

Description

本発明は、コアロッド用の削孔位置に誤差を有するプリフォームを用いたマルチコアファイバの製造方法、その製造方法で製造されたマルチコアファイバ、およびマルチコアファイバ製造システムに関する。
近年、シングルモードファイバ(SMF: Single-Mode Fiber)における伝送容量の物理的限界を打破する技術の一つとして、空間分割多重(SDM: Space-Division Multiplexing)通信技術が研究開発されている。SDM通信技術には、光ファイバ中に光が伝搬するコアを複数設けるマルチコアファイバ(MCF: Multi-Core Fiber)がある。
通常、光ファイバは、プリフォームと呼ばれる大きな光学ガラス片から作製される。プリフォームには、直径1~20cm、長さ1~2mなど、様々なサイズから構成される。プリフォームによって光ファイバの特性が変わるため、プリフォームの準備における作業は非常に重要である。プリフォーム準備後、プリフォームの一端を加熱しながら線引きすることにより、光ファイバが作製される。線引きする速度や加熱量は、光ファイバの径や、各コア間の距離、コアとクラッドとの間の比屈折率などにも影響する可能性があるため、目的のサイズとなるよう確認しながら、線引きを行う。そして、線引き中に非対称となることを最小限に抑えるため、プリフォームまたは光ファイバの軸を中心軸として回転させながら線引きを行う。
シングルコアファイバ(SCF: Single-Core Fiber)は、シリカをベースとした材料から形成されたプリフォームから製造される。シングルコアファイバは、例えば、化学蒸着(CVD: Chemical Vapor Depositions)と呼ばれる技術を使用し、ドーパントをチューブ内に堆積させ、高温で焼結させることによりプリフォームを製造する。プリフォームの精度は、光ファイバの精度に大きく影響する。特に、使用するドーパントの種類や量は、クラッドの屈折率に影響するため、光ファイバが意図した屈折率分布を有するように、制御する必要がある。シングルコアファイバ(SCF: Single-Core Fiber)については、ロッドインチューブ法、MCVD法(Modified chemical vapor deposition method)、OVD法(Outside vapor deposition method)、VAD法(Vapor phase axial deposition method、気相軸付け法)など、すでにいくつかの製造方法が確立されており、例えば、非特許文献1では、MCVD法で製造したシングルコアファイバに関する技術が開示されている。
マルチコアファイバ(MCF: Multi-Core Fiber)は、コアの数やコアの配置位置の種類が様々であることから、シングルコアファイバと異なる方法で製造される。そして、マルチコアファイバの製造方法として、いくつかの製造方法がある。そのうちの一つとして、まず、マルチコアファイバの母材となる石英ガラスなどから形成されたプリフォームを準備する。次に、プリフォームに、ドリルなどの工具を用いて削孔することで、コアロッドの挿入孔である複数の孔を形成し、各コアロッドの挿入孔にコアロッドを挿入する。その後、プリフォームの一端を加熱し、プリフォームと各コアロッドを一体化させながら線引きすることにより、マルチコアファイバが製造される。シングルコアファイバと同様、線引きする速度や加熱量は、マルチコアファイバの径や、各コア間の距離、コアとクラッドとの間の比屈折率などにも影響する可能性があるため、目的のサイズとなるよう確認しながら、線引きを行う。この製造方法は、コアロッドの挿入孔位置などの寸法精度に優れている。非特許文献2では、クラッドとコアとの間の空隙率を低減させたマルチコアファイバの製造方法に関する技術が開示されている。
TOSHIHITO HOSAKA, KATSUNARI OKAMOTO, AND JUICHI NODA, "Single-Mode Fiber-Type Polarizer" IEEE JOURNAL OF QUANTUM ELECTRONICS, VOL. QE-18, NO. 10, OCTOBER 1982 M. Takahashi, K. Maeda, R. Sugizaki and M. Tsukamoto, "Multicore Fiber Fabricated by Modified Cylinder Method" 2020 Optical Fiber Communications Conference and Exhibition (OFC), 2020, pp. Th2A.17
しかしながら、非特許文献1および非特許文献2では、プリフォームに形成されたコアロッドを挿入する孔の位置のずれ、コアロッドの中心軸の位置のずれを原因とする軸ずれにより生じる光ファイバの接続損失については考慮されていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、コアロッドを挿入する孔の位置およびコアロッドの中心軸の位置のずれを最小限に抑えることにより、光ファイバの接続損失を低く抑えることを可能とするマルチコアファイバの製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明のマルチコアファイバの製造方法は、コアロッド用の削孔位置に誤差を有するプリフォームを用いたマルチコアファイバの製造方法であって、前記プリフォームの削孔位置に誤差を有するコアロッド用孔の円周のうち、コアロッド用の理想的な削孔位置に対して誤差を有する削孔位置の反対側の部位に対して第1の切り欠き部を設ける工程と、中心軸が偏心したコアロッドの端部において、偏心した中心軸に最も近い円周上に第2の切り欠き部を設ける工程と、前記第1の切り欠き部が設けられたコアロッド用孔に、前記第2の切り欠き部が設けられたコアロッドを挿通させる工程と、前記第1の切り欠き部および前記第2の切り欠き部が合致するように前記コアロッドを回転させる工程と、を少なくとも含むことを特徴としている。
(2)また、本発明のマルチコアファイバ製造システムにおいて、前記プリフォームに設けられたコアロッド用孔の削孔位置と理想的な削孔位置との誤差を測定する工程と、前記コアロッドの中心軸の位置を測定する工程と、をさらに含むことを特徴としている。
(3)また、本発明のマルチコアファイバは、(1)または(2)記載のマルチコアファイバの製造方法によって製造されていることを特徴としている。
(4)また、本発明のマルチコアファイバ製造システムは、コアロッド用の削孔位置に誤差を有するプリフォームを用いたマルチコアファイバ製造システムであって、前記プリフォームに設けられたコアロッド用孔の削孔位置と理想的な削孔位置との誤差を測定し、前記コアロッドの中心軸の位置を測定する測定部と、前記プリフォームの削孔位置に誤差を有するコアロッド用孔の円周のうち、コアロッド用の理想的な削孔位置に対して誤差を有する削孔位置の反対側の部位に対して第1の切り欠き部を設け、中心軸が偏心したコアロッドの端部において、偏心した中心軸に最も近い円周上に第2の切り欠き部を設ける加工部と、記第1の切り欠き部が設けられたコアロッド用孔に、前記第2の切り欠き部が設けられたコアロッドを挿通させ、前記第1の切り欠き部および前記第2の切り欠き部が合致するように前記コアロッドを回転させる組み立て部と、を備えることを特徴としている。
本発明によれば、コアロッドを挿入する孔の位置およびコアロッドの中心軸の位置のずれを最小限に抑えることができ、その結果、光ファイバの接続損失を低く抑えることを可能とする。また、偏心したコアロッドを使用することで、コアロッドを挿入する孔の位置およびコアロッドの中心軸の位置のずれをさらに最小限に抑えることを可能としているため、コアロッドの破棄を減らし、有効活用することを可能とする。
プリフォームの端部を示す図である。 穴あけ不良により形成された挿入孔の誤差を示す図である。 コアロッドの端部を示す図である。 偏心コアロッドの例を示す図である。 挿入孔に偏心コアロッドを挿入した状態を示す断面図である。 マルチコアファイバ製造システムを示す概略構成図である。 偏心コアロッドの偏心の大きさを測定する手順を示す図である。 プリフォームの穴あけ誤差を測定する手順を示す図である。 挿入孔に偏心コアロッドを挿入した状態を示す図である。 マルチコアファイバ製造方法を示すフロー図である。 マルチコアファイバ製造方法を示すシーケンス図である。
本発明者らは、プリフォームに形成されたコアロッドを挿入する孔の位置がずれたり、コアロッドの中心軸の位置がずれたりした場合は、接続損失が生ずることから、これらの材料が廃棄されていたことに着目し、相互のずれを最小限に抑えることで、歩留まりが向上し、接続損失を小さくすることができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、コアロッド用の削孔位置に誤差を有するプリフォームを用いたマルチコアファイバの製造方法であって、前記プリフォームの削孔位置に誤差を有するコアロッド用孔の円周のうち、コアロッド用の理想的な削孔位置に対して誤差を有する削孔位置の反対側の部位に対して第1の切り欠き部を設ける工程と、中心軸が偏心したコアロッドの端部において、偏心した中心軸に最も近い円周上に第2の切り欠き部を設ける工程と、前記第1の切り欠き部が設けられたコアロッド用孔に、前記第2の切り欠き部が設けられたコアロッドを挿通させる工程と、前記第1の切り欠き部および前記第2の切り欠き部が合致するように前記コアロッドを回転させる工程と、を少なくとも含むことを特徴としている。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、説明の理解を容易にするため、各実施形態の図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。また、本実施形態では、4つのコアを有するマルチコアファイバを一例として説明するが、これに限らない。例えば、コア数は2つであってもよいし、それ以上であってもよい。
[1.光軸のずれ最小化の原理]
図1(a)、(b)は、プリフォームの端部を示す図である。図2は、穴あけ不良により形成された挿入孔の誤差を示す図である。以下、コアロッドの軸ずれを最小限に抑える方法について、順を追って説明する。
マルチコアファイバの製造方法はいくつもあるが、本実施形態では、プリフォームにコアロッドの挿入孔(コアロッド用孔)を設け、挿入孔にコアロッドを挿入し、プリフォームの一端を加熱し、プリフォームとコアロッドを一体化させながら線引きする手順でマルチコアファイバを製造する。
まず、プリフォームについて説明する。プリフォームとは、石英ガラスなどから形成されたファイバの母材である。図1(a)、(b)に示すように、プリフォーム1には、コアとなるコアロッドを挿入するための挿入孔(コアロッド用孔ともいう)1a、1b、1c、1dが設けられている。挿入孔1a、1b、1c、1dは、プリフォームにドリルを用いて削孔されることにより形成される。本実施形態では、一例として、4CFを有するマルチコアファイバを用いるため、プリフォームには4つの挿入孔1a、1b、1c、1dが形成されている。
挿入孔は、回転対象となる位置に形成するなど、コア数に応じ、適切な位置(所望の位置)に設けられることが好ましい。例えば、本実施形態では、図1(a)に示すように、挿入孔は、点線で示す同心円X上が理想的な削孔位置であって、プリフォームの中心軸から均等となる位置に設けられていることが好ましい。なお、各図において、理想的な削孔位置をわかりやすく説明するために点線で同心円Xを記載しているが、実際のプリフォーム上に点線はない。また、適切な削孔位置とは、作製したいマルチコアファイバの種類により異なる。適切な削孔位置に挿入孔を削孔することによって、作製されたマルチコアファイバ同士を融着接続する際に、接続する光ファイバ間の光軸のずれが生じないまたは最小限に抑えることができる。その結果、光ファイバの接続損失を低く抑えることが可能となる。
一方、実際のプリフォームでは、図1(b)の挿入孔1eに示すように、穴あけ不良により、挿入孔が所望の位置に設けられていない、つまり、穴あけ不良により同心円X上から外れた位置に形成されている場合もある。
例えば、図2に示すように、穴あけ不良により形成された挿入孔1eは、適切な位置からδずれた位置に形成されている。δは、挿入孔1eの削孔位置(挿入孔1eの中心Pe)と理想的な削孔位置(同心円X上の挿入孔1aの中心Pa)との差を示し、穴あけ不良によって生じた削孔位置の位置の誤差である。位置の誤差(δ)が大きい挿入孔を有するプリフォームを用いて製造されたマルチコアファイバは、接続したマルチコアファイバ間の光軸のずれが生じ、光ファイバに大きな接続損失が生じる可能性が高くなる。さらには、マルチコアファイバ同士の接続ができず、廃棄せざるを得なくなる場合もある。
しかしながら、このように所望の位置からずれた挿入孔を有するプリフォームであっても、偏心したコアロッド(以下、偏心コアロッドともいう)を挿入し、調心することで、コアのずれを最小限に抑えることが可能である。次に、偏心コアロッドについて説明する。
図3(a)、(b)は、コアロッドの端部を示す図である。図4は、偏心コアロッドの例を示す図である。図3(a)に示すように、コアロッド2の中心に軸2aを有するコアロッドが理想的なコアロッドである。しかしながら、実際には、コアロッドは中心軸がずれている、つまり偏心したコアロッドも存在する。例えば、図3(b)に示すコアロッド2´では、中心軸が2a→2eに大きさcずれた位置にあり、偏心している。本明細書では、このように偏心しているコアロッドを、偏心コアロッドと称する。図4では、それぞれ偏心(ずれ:C1、C2、C3)の大きさ(0<C1<C2<C3)が異なる3つの偏心コアロッドの端部が示されている。本実施形態では、このように中心の軸がずれている偏心コアロッドを用いることが好ましい。
次に、上述したプリフォーム1および偏心コアロッド2´を用いて、光軸のずれを最小限に抑える手順について、説明する。図5は、挿入孔1eに偏心コアロッド2´を挿入した状態を示す断面図である。挿入孔1eの円周のうち、理想的な削孔位置に対して誤差である穴あけ誤差(δ)を有する削孔位置の反対側の部位に対し切り欠き部(第1の切り欠き部)5を設ける。また、中心軸が大きさc(δ>c)偏心した偏心コアロッド2´の端部において、偏心した中心軸に最も近い円周上に切り欠き部(第2の切り欠き部)7を設ける。第1の切り欠き部5が設けられた挿入孔1eに、第2の切り欠き部7が設けられた偏心コアロッド2´を挿入(挿通)させる。偏心コアロッド2´の挿入後、第1の切り欠き部5と第2の切り欠き部7とが合致するように偏心コアロッド2´を回転させる。
これにより、最終的なコアロッドの中心軸の誤差(Δ)は、穴あけ誤差(δ)からコアのずれ(c)を引いた値(|Δ|=|δ-c|)となり、当初のコアロッドの中心軸のずれよりも小さくなる。また、最終的なコアロッドの中心軸の誤差(Δ)が小さければ小さいほど好ましいため、穴あけ誤差(δ)の大きさに近い偏心の大きさ(c)を有する偏心コアロッドを用いることがより好ましい。このように、穴あけ不良の挿入孔を有するプリフォームであっても、偏心コアロッドを用いて調心することにより、光軸のずれを最小限に抑えることが可能となる。
[2.マルチコアファイバ製造システムの概略構成]
次に、マルチコアファイバ製造システムの概略構成について、説明する。図6は、マルチコアファイバ製造システムを示す概略構成図である。図7(a)は、偏心コアロッド2´の端部における中心軸のずれ(偏心:c)を測定する様子を示す図である。図7(b)は、切り欠き部を形成する位置を特定する様子を示す図である。図7(c)は、図7(b)で特定した位置に切り欠き部7を形成する様子を示す図である。図8(a)は、プリフォーム1に設けられた挿入孔の穴あけ誤差(δ)を測定する様子を示す図である。図8(b)は、切り欠き部を形成する位置を特定する様子を示す図である。図8(c)は、図8(b)で特定した位置に切り欠き部5を形成する様子を示す図である。図9(a)は、プリフォーム1の挿入孔1eに偏心コアロッド2´を挿入し、第1の切り欠き部5と第2の切り欠き部7とを合致させた状態を示す断面図である。図9(b)は、図9(a)のA-Aにおける断面図である。
マルチコアファイバ製造システム100は、測定部10、位置特定部20、加工部30、組み立て部40、制御部50を少なくとも備える。本実施形態に係る発明は、マルチコアファイバ製造工程のプリフォームの線引き工程の前までの工程に特徴を有しており、プリフォームの線引き工程以降の工程については、従来の工程と同じである。そのため、プリフォームの線引き工程以降に関する説明および図示は省略する。
測定部10は、モニター13とカメラ15を少なくとも備える。測定部10では、偏心コアロッド2´の中心軸の位置を測定し、偏心コアロッド2´の端部における中心軸のずれ(偏心)の大きさ(c)を測定する(図7(a))。また、測定部10では、プリフォーム1に設けられた挿入孔の削孔位置と理想的な削孔位置との誤差(δ)を測定する(図8(a))。
位置特定部20は、測定部での測定結果に基づき、穴あけ不良の挿入孔を特定する。穴あけ不良の挿入孔の特定方法は、予め、挿入孔の位置に関する情報を保持していてもよいし、他の挿入孔の位置情報を算出し、これらの情報から穴あけ不良の挿入孔を特定してもよいし、これに限定されない。穴あけ不良の挿入孔が特定できれば、どのような方法であってもよい。
加工部30は、偏心コアロッド2´に切り欠き部7を設けるため、偏心コアロッド2´を回転させ(図7(b))、偏心コアロッド2´の偏心した中心軸に最も近い円周上に第2の切り欠き部7を形成する(図7(c))。また、加工部30は、挿入孔1eに切り欠き部5を設けるため、プリフォーム1を回転させ(図8(b))、プリフォームの削孔位置に誤差を有する挿入孔の円周のうち、コアロッド用の理想的な削孔位置に対して誤差を有する削孔位置の反対側の部位に第1の切り欠き部5を形成する(図8(c))。第1の切り欠き部5および第2の切り欠き部7は、互いに係合または嵌合するように切り込みが設けられたものである。
組み立て部40は、第1の切り欠き部5が形成された挿入孔1eに第2の切り欠き部7が形成された偏心コアロッド2´を挿入し、第1の切り欠き部5および第2の切り欠き部7が一致する位置まで偏心コアロッド2´を回転し、挿入孔1eに偏心コアロッド2´を固定する(図9(a)、(b))。
また、第1の切り欠き部5および第2の切り欠き部7として、ウッドラフキーを用いてもよい。これは、第1の切り欠き部5および第2の切り欠き部7が一致すると半月状の溝となるように、第1の切り欠き部5および第2の切り欠き部7に溝を形成する。第1の切り欠き部5が形成された挿入孔1eに第2の切り欠き部7が形成された偏心コアロッド2´を挿入し、第1の切り欠き部5および第2の切り欠き部7が合致する位置まで偏心コアロッド2´を回転し、第1の切り欠き部5および第2の切り欠き部7が合致した半月状の溝に、半月状の溝と同一の形状を有する半月状のキーをはめ込むことで、挿入孔1eに偏心コアロッド2´を固定する。プリフォームまたはマルチコアファイバの両端は線引き作業後、カットする。そのため、第1の切り欠き部5および第2の切り欠き部7は、挿入孔の所望の位置に偏心コアロッドが固定できればよく、どのような形状や形式のものを用いてもよい。
制御部50は、測定部10、位置特定部20、加工部30、組み立て部40などの動作を制御する。また、測定部10、位置特定部20、加工部30、組み立て部40の処理は、測定部10のモニター13およびカメラ15を通して、映像で確認しながら進めることも可能である。以上説明した処理によって、挿入孔に偏心コアロッドが固定され、コアの調心が行われたプリフォームは、その後、従来の手順と同様、プリフォームの一端を加熱しプリフォームとコアロッドを一体化させながら線引きする。線引き後、両端をカットし、偏心を最小限に抑えたマルチコアファイバが完成する。
[3.マルチコアファイバ製造方法]
次に、マルチコアファイバの製造方法について、説明する。図10は、マルチコアファイバ製造方法を示すフロー図である。図11は、マルチコアファイバ製造方法を示すシーケンス図である。
まず、前記プリフォームに設けられたコアロッド用孔の削孔位置と理想的な削孔位置との誤差を測定する(ステップS1)。次に、プリフォームを回転させる(ステップS2)。次に、プリフォームの削孔位置に誤差を有するコアロッド用孔の円周のうち、コアロッド用の理想的な削孔位置に対して誤差を有する削孔位置の反対側の部位に対して第1の切り欠き部を設ける(ステップS3)。次に、プリフォームと偏心コアロッドを入れ替える(ステップS4)。
次に、偏心コアロッドの中心軸の位置を測定する(ステップS5)。偏心コアロッドを回転させる(ステップS6)。コアロッドの端部において、偏心した中心軸に最も近い円周上に第2の切り欠き部を設ける(ステップS7)。ステップS1~S3の作業とステップS5~S7の作業は、どちらを先に行ってもよい。ステップS5~S7の作業を先に行う場合は、ステップS4では、ステップS7の作業後、プリフォームに対しても同様の処理を行うため、偏心コアロッドとプリフォームを入れ替える。
挿入孔に偏心コアロッドを挿入し(ステップS8)、第1の切り欠き部および第2の切り欠き部が合致する位置まで偏心コアロッドを回転させる(ステップS9)。プリフォームの一端を加熱しプリフォームと偏心コアロッドを一体化させながら線引きし(ステップS10)、終了する。
以上説明したように、上記実施形態によれば、コアロッドを挿入する孔の位置およびコアロッドの中心軸の位置のずれを最小限に抑えることができ、その結果、光ファイバの接続損失を低く抑えることを可能とする。また、偏心したコアロッドを使用することで、コアロッドを挿入する孔の位置およびコアロッドの中心軸の位置のずれをさらに最小限に抑えることを可能としているため、コアロッドの破棄を減らし、有効活用することを可能とする。
1 プリフォーム
1a、1b、1c、1d、1e 挿入孔
X 同心円
2 コアロッド
2´ 偏心コアロッド
2a、2e 軸
5 第1の切り欠き部
7 第2の切り欠き部
10 測定部
13 モニター
15 カメラ
20 位置特定部
30 加工部
40 組み立て部
50 制御部
100 マルチコアファイバ製造システム

Claims (4)

  1. コアロッド用の削孔位置に誤差を有するプリフォームを用いたマルチコアファイバの製造方法であって、
    前記プリフォームの削孔位置に誤差を有するコアロッド用孔の円周のうち、コアロッド用の理想的な削孔位置に対して誤差を有する削孔位置の反対側の部位に対して第1の切り欠き部を設ける工程と、
    中心軸が偏心したコアロッドの端部において、偏心した中心軸に最も近い円周上に第2の切り欠き部を設ける工程と、
    前記第1の切り欠き部が設けられたコアロッド用孔に、前記第2の切り欠き部が設けられたコアロッドを挿通させる工程と、
    前記第1の切り欠き部および前記第2の切り欠き部が合致するように前記コアロッドを回転させる工程と、を少なくとも含むことを特徴とするマルチコアファイバの製造方法。
  2. 前記プリフォームに設けられたコアロッド用孔の削孔位置と理想的な削孔位置との誤差を測定する工程と、
    前記コアロッドの中心軸の位置を測定する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のマルチコアファイバの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2記載のマルチコアファイバの製造方法によって製造されたマルチコアファイバ。
  4. コアロッド用の削孔位置に誤差を有するプリフォームを用いたマルチコアファイバ製造システムであって、
    前記プリフォームに設けられたコアロッド用孔の削孔位置と理想的な削孔位置との誤差を測定し、前記コアロッドの中心軸の位置を測定する測定部と、
    前記プリフォームの削孔位置に誤差を有するコアロッド用孔の円周のうち、コアロッド用の理想的な削孔位置に対して誤差を有する削孔位置の反対側の部位に対して第1の切り欠き部を設け、中心軸が偏心したコアロッドの端部において、偏心した中心軸に最も近い円周上に第2の切り欠き部を設ける加工部と、
    前記第1の切り欠き部が設けられたコアロッド用孔に、前記第2の切り欠き部が設けられたコアロッドを挿通させ、前記第1の切り欠き部および前記第2の切り欠き部が合致するように前記コアロッドを回転させる組み立て部と、を備えることを特徴とするマルチコアファイバ製造システム。
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