JP2024046002A - 円筒フィルターを有する気液分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒フィルターの結合部分における液体の滞留を回避し、かつ円筒フィルターを透過していない流体の円筒フィルター内への侵入を阻止して確実な気液分離を行う気液分離装置。【解決手段】サイクロンセパレータ20内にはサイクロン体2が設けられており、このサイクロン体2は流入した蒸気を旋回させ遠心分離によって蒸気中に混入したドレンを分離させる。このサイクロン体2の内管3を貫通する状態でフィルター40が配置されている。フィルター40の上端に設けられた連通管50には、段部50aにガスケット55が取り付けられており、挿入垂直面50bにOリング57が取り付けられている。フィルター40の下端に固定されたプラグ49は板バネ片46aによって上方に付勢され、ガスケット55とOリング57とによってフィルター40のシールが行われる。【選択図】図1

Description

本願に係る円筒フィルターを有する気液分離装置は、混相流を取り込み気相と液相とに分離する気液分離装置についての、円筒フィルターの取り付けの技術に関する。
混相流を取り込み気相と液相とに分離する気液分離装置としては、後記特許文献1に開示されている気液分離器がある。この気液分離器の本体1の上部には入口6と出口7とが形成されている。そして、本体1と内部の排気管10とで形成する環状空間11に旋回羽根12を配置している。
この旋回羽根12の上方は本体1の入口6に連通しており、排気管10の内側は本体1の出口7に連通している。また、環状空間11の下方に旋回室14と液溜室15を形成し、この液溜室15の下部を本体1に形成された排液口8に連通させている。
排気管10内には、下端部をプラグ23により閉止状態とした流体濾過用の円筒状フィルター22が、液溜室15の上部に配置されている。円筒状フィルター22の上部には弁座16が溶接により固定されており、この弁座16が本体1側の出入口部材2にネジ結合することによって、円筒状フィルター22は本体1内に取り付けられている。
本体1の入口6から流入した液体や異物を含む気体は、旋回羽根12によって旋回される。この旋回による遠心分離によって、質量の大きな液体や粒度の大きな異物は外側に振り出されて分離され、本体1の内周壁に沿って流下し、排液口8から排出される。
そして、液体や異物が除去された気体は円筒状フィルター22を透過して本体1の出口7から流出する。気体が円筒状フィルター22を透過する際、気体中に残存している微細な異物が円筒状フィルター22で捕捉される。
特開2012-106154号公報
しかし、前述の特許文献1に開示された気液分離器では、円筒状フィルター22のネジ結合の隙間部分にドレン等の液体が付着して滞留し得る。ドレン等の液体が付着して滞留した場合、雑菌類が繁殖し、気液分離器を通過する気体が不衛生となる虞がある。
また、本体1側の出入口部材2に対する円筒状フィルター22の結合が不十分な場合、円筒状フィルター22を透過していない気体等が結合部分の隙間から円筒状フィルター22内に侵入し、異物が混入した状態の気体が気液分離器から流出する虞もある。液体や異物が混入した気体が気液分離器から流出した場合、たとえば流出後の移送先で液体の粒が高速で機器の部品等に衝突しエロージョン(機械的な摩耗作用)を引き起こすことがある。また、気体に混入している液体や異物の影響によって、移送先の対象物に製品不良を生じさせるおそれがある。
さらに、円筒状フィルター22に付着した異物を除去するメンテナンス作業を行う場合、ネジ結合されている円筒状フィルター22を回転操作して着脱する必要があるため、メンテナンス性に改善の余地がある。
そこで本願に係る円筒フィルターを有する気液分離装置は、これらの問題を解決するため、円筒フィルターの結合部分における液体の滞留を回避し、かつ円筒フィルターを透過していない流体の円筒フィルター内への侵入を阻止して確実な気液分離を行い、しかも円筒フィルターを確実に取り付けることができ、さらに、メンテナンス作業の作業効率を改善することができる気液分離装置を提供する。
本願に係る円筒フィルターを有する気液分離装置は、
気相と液相とが混合する混相流を取り込み、気相と液相とに分離する気液分離装置であって、
前記混相流が流入する流入口部、分離した前記液相が流出する液相流出口部、及び分離した前記気相が流出する気相流出口部を有する装置本体、
前記装置本体に設けられた分離手段であって、前記混相流を前記気相と前記液相とに分離する分離手段、
円筒形状のフィルター面を備えており、前記分離手段が分離した前記気相が当該フィルター面を透過する円筒フィルターであって、前記装置本体の取付面に対して一端部が取り付けられる円筒フィルター、
前記装置本体の前記取付面と、前記円筒フィルターの前記一端部との間に介在し、前記円筒フィルターの内部と外部とを封止して遮断するシール手段、
前記円筒フィルターの他端部を加圧し、前記装置本体の前記取付面に向けて前記円筒フィルターの前記一端部を押し付ける加圧手段、
を備えたことを特徴とする。
本願に係る円筒フィルターを有する気液分離装置においては、シール手段が装置本体の取付面と、円筒フィルターの一端部との間に介在し、加圧手段が円筒フィルターの他端部を加圧し、装置本体の取付面に向けて円筒フィルターの一端部を押し付ける。
このため、加圧手段による加圧によって、円筒フィルターを確実に装置本体に取り付けることができる。また、ネジ結合による取り付けではないため、ネジ結合の隙間部分に液相が付着して滞留することはなく、円筒フィルターの結合部分における液相の滞留を回避することができる。
また、シール手段が装置本体の取付面と円筒フィルターの一端部との間に介在することによって、円筒フィルターを透過していない混相流、液相又は気相の円筒フィルター内への侵入を阻止して確実な気液分離を行うことができる。さらに、加圧手段が円筒フィルターの他端を加圧することによって円筒フィルターが取り付けられているため、容易に円筒フィルターを着脱することができ、メンテナンス作業の作業効率を改善することができる。
本願に係る円筒フィルターを有する気液分離装置の第1の実施形態であるサイクロンセパレータ20の全体構成を示す断面図である。 図1に示すフィルター40の連通管50近傍の拡大断面図である。 図1に示すサイクロン体2の斜視図である。 図1に示すフィルター40の側面図である。 図1に示す板バネディスク46の平面図である。
[実施形態における用語説明]
実施形態において示す主な用語は、それぞれ本願に係る円筒フィルターを有する気液分離装置の下記の要素に対応している。
サイクロン体2・・・分離手段
ボディー管10、上蓋14及び底蓋18・・・装置本体
流入口11・・・流入口部
流出口12・・・気相流出口部
対象垂直面14b・・・取付垂直面
対象水平面17a・・・取付水平面
対象水平面17a及び対象垂直面14b・・・取付面
排出口19・・・液相流出口部
サイクロンセパレータ20・・・気液分離装置
フィルター40・・・円筒フィルター
メッシュ円筒41・・・フィルター面
板バネ片46a・・・加圧手段
プラグ49・・・円筒フィルターの他端部
連通管50・・・円筒フィルターの一端部
段部50a・・・フィルター水平面
挿入垂直面50b・・・フィルター垂直面
ガスケット55及びOリング57・・・シール手段
ガスケット55・・・水平用シール手段
Oリング57・・・垂直用シール手段
中心線L1・・・円筒中心線
蒸気・・・気相
ドレン・・・液相
ドレンが混入した蒸気・・・混相流
[第1の実施形態]
本願に係る円筒フィルターを有する気液分離装置の一実施形態を以下に説明する。本実施形態では、円筒フィルターを有する気液分離装置として、蒸気移送のための配管系統に設置されるサイクロンセパレータを例示する。サイクロンセパレータは、気相と液相の比重差を利用して遠心分離の作用によって気相と液相とを分離する装置であり、本実施形態ではドレンが混入した蒸気からドレンを分離し、乾き蒸気を得るサイクロンセパレータを示す。
産業プラントには、蒸気やエアー等の流体を各種の機器に向けて移送するための配管系統が設置されていることがある。そして、飽和蒸気を移送する場合、移送途中の放熱によってその一部が凝縮し、配管内にはドレンが発生する。
発生したこれらのドレンが蒸気と共に移送された場合、機器のエロージョンや移送先の対象物の製品不良といったトラブルを生じさせるため、配管内に発生したドレンは可能な限り排除する必要がある。このため、一般に配管系統にはスチームトラップ等の自動弁が設けられ、適宜、自動的に配管外にドレンを排出するようになっている。
しかし、ドレンの一部は蒸気に巻き込まれて飛沫状になり、蒸気中に一部混入した状態で配管内を移動するため、スチームトラップによってドレンを完全に除去するのは難しい。このために、蒸気の供給先である機器の直前の個所にサイクロンセパレータを設置し、ドレンをほぼ取り除いた乾き蒸気を機器に供給する。
(サイクロンセパレータ20の全体構成の説明)
図1は、本実施形態におけるサイクロンセパレータ20の全体の構成を示している。サイクロンセパレータ20のボディー管10は、上部及び底部が開口した円筒形状を有している。そして、ボディー管10の上部には上蓋14が取り付けられ、クランプ構造を備えた固定具13によって固定される。上蓋14の上部には開口したプラグ孔16が設けられており、このプラグ孔16には必要に応じて圧力計などが接続される。
また、上蓋14にはボディー管10の中心線L1と直行する方向に沿って流入口11及び流出口12が形成されている。流入口11及び流出口12は同軸上に配置され、ボディー10内の空間と連通している。流入口11及び流出口12は各々外側に向けて開口しており、それぞれに蒸気移送用の配管(図示せず)が接続される。流出口12側に接続される配管が、蒸気供給先の機器の直前の配管である。なお、流入口11から上蓋14内に向かう流路は、流入路61として構成される。
ボディー管10の開口した底側には、底蓋18が螺着して固定されている。この底蓋18の底部には排出口19が開口して形成されている。排出口19にはドレンの排水管(図示せず)が接続されている。ボディー管10内の上部には、サイクロン体2が設けられている。図3はサイクロン体2の斜視図であり、図3における矢視断面I-Iが図1に表れている。サイクロン体2は、内管3及びこの内管3を覆って外側に位置する外管4を備えている。内管3及び外管4は、それぞれ上下方向に開口する円筒形状を有しており、内管3は外管4から上方向に突出している。
また、外管4の最大外径はボディー管10の内径とほぼ同じであり(図1参照)、サイクロン体2を装着した状態で、外管4とボディー管10の内壁15との間に蒸気が流れ込まないようになっている。さらに、外管4の内径は内管3の外径よりも大きく、外管4と内管3との間には周方向に等間隔に配置された5枚のガイド羽根8が介在している。これら5枚のガイド羽根8によって内管3と外管4とは一体的に接続されている。各ガイド羽根8はプレート状であり、外管4から上側に突出するガイド羽根8は、それぞれ上方から下方に向けて幅が漸次大きくなる略三角形状を有している。
また、各ガイド羽根8の一方の側面には、それぞれ傾斜壁7が形成されている。傾斜壁7は、ガイド羽根8の上下方向における中央部から下方に向けてなだらかな傾斜を形成しており、傾斜壁7の下端は外管4の上端近傍に位置している。この傾斜壁7に沿って、内管3の外周には螺旋状の螺旋流路29が形成される。この螺旋流路29は流入路61に連通する。
図1に示すように、サイクロン体2の内管3内にはフィルター40が貫通して配置されている。図4はフィルター40の側面図である。フィルター40は円筒形状を有しており、フィルター40の円筒の中心軸はボディー管10の中心線L1と共通である。フィルター40の外径は内管3の最小内径よりも小さく、フィルター40の外周面と内管3の内周面との間には十分な空間が形成される。
フィルター40の円筒部分はメッシュ円筒41によって構成されている。このメッシュ円筒41は網目の微細なメッシュ素材で形成されており、本実施形態におけるメッシュ円筒41は、濾過制御層、分散層、2層の補強層及び保護層の5層を重ねて焼結した積層焼結金属フィルターである。メッシュ円筒41の濾過粒度は0.5マイクロメートルから10マイクロメートル程度が好適である。
このメッシュ円筒41の上端及び下端は開口しており、下端にはプラグ49が溶接によって固定されている。また、メッシュ円筒41の上端には、円筒形状の連通管50が溶接によって固定されている。連通管50内には連通口51が形成されており、この連通口51はフィルター40の円筒空間42と流出口12とを連通させる。
図2は連通管50近傍の拡大断面図である。フィルター40がサイクロンセパレータ20内に装着されたとき、連通管50は上蓋14内の円形穴14sに挿入されて配置される。連通管50の上端部分は、下端部分よりもやや細く形成されており、これによって連通管50の全周方向にわたって段部50aが形成される。段部50aは中心線L1に直行する水平面に沿って位置する。段部50aには円形状の凹部が形成され、この凹部に環形状のガスケット55が嵌め込まれている。ガスケット55の厚さは、凹部の深さよりもやや厚く構成されているため、凹部に嵌め込まれた状態でガスケット55は段部50aから上方にやや突出する(図4参照)。
また、段部50aに連続して垂直方向(中心線L1方向)に延びる連通管50の先端部分の外周面は、挿入垂直面50bとして構成される。そして、この挿入垂直面50bには全周方向にわたって凹部が形成されており、この凹部にOリング57が嵌め込まれている。このOリング57も凹部よりやや大きく構成されており、凹部に嵌め込まれた状態でOリング57は挿入垂直面50bから外側にやや突出する(図4参照)。
連通管50の先端部分が挿入される上蓋14内の円形穴14sの下部には、中心に貫通穴が形成された環形状の内壁リング17が固定されている。内壁リング17の貫通穴の内径は、上蓋14内の円形穴14sの内径と同じであり、内壁リング17の貫通穴を貫通した状態で、連通管50が上蓋14内の円形穴14sに挿入される。
本実施形態においては、上蓋14内の円形穴14sの内周面が対象垂直面14bであり、対象垂直面14bの内径14Lは、連通管50の凹部に嵌め込まれた状態のOリング57の外径よりもやや小さく設定されている。このため、連通管50が上蓋14内の円形穴14sに挿入されて対象垂直面14bとOリング57とが接した際、Oリング57は圧縮されその復元力によってフィルター40のシール機能(異物の侵入を阻止する機能)を果たす。
上蓋14内に固定されている内壁リング17の下面は対象水平面17aとして構成される。そして、フィルター40がサイクロンセパレータ20内に装着された状態において、連通管50の段部50aに取り付けられたガスケット55が対象水平面17aに接する。
図1に示すように、サイクロンセパレータ20の底蓋18内には底板45が設けられており、この底板45上面には板バネディスク46が固定されている。図5はこの板バネディスク46の平面図である。板バネディスク46には、切り込み46cによって板バネ片46aが形成され、板バネ片46aは上方に向けて屈曲している。この屈曲によって板バネ片46aは底板45から浮き上がった状態に位置して弾性を生じる。図1に示すフィルター40の取り付け状態においては、フィルター40の下端に固定されたプラグ49が板バネ片46aに当接して板バネ片46aを圧縮し、板バネ片46aによる付勢によってフィルター40は上方に向けて押圧を受ける。
この付勢力によって、連通管50の段部50aは対象水平面17aに押し付けられ、連通管50の段部50aに取り付けられたガスケット55は圧縮し、その復元力によってシール機能が果たされる。そして、この状態でボディー管10と上蓋14とは固定具13のクランプ構造によって固定され、サイクロンセパレータ20内でフィルター40の配置が固定される。なお、ガスケット55が適切なシール機能を果たすように、フィルター40のメッシュ円筒41の中心線L1方向における長さや、板バネ片46aの高さが設定されている。
以上のように本実施形態では、板バネ片46aの付勢力によってフィルター40をサイクロンセパレータ20内で固定するため、確実にフィルター40を取り付けることができる。また、ネジ結合によってフィルター40を取り付けるものではないため、ネジ結合にドレン等が付着することはなく、フィルター40の結合部分におけるドレンの滞留を回避することができる。
なお、本実施形態では、板バネ片46aの付勢力によってフィルター40をサイクロンセパレータ20内に装着しており、Oリング57の弾性のみによって係止させてフィルター40を取り付けているものではない。このため、仮に経年劣化等によってOリング57が弾性を失っても、板バネ片46aの付勢力を受けることによってフィルター40が脱落することはない。
(サイクロンセパレータ20の動作の説明)
続いて、サイクロンセパレータ20の動作を説明する。サイクロンセパレータ20には、蒸気が流入口11から矢印91方向に流入路61に流入する。そして、流入した蒸気は、サイクロン体2の上部に位置する内管3の円筒形状に沿って内管3の外周を旋回すると共に、ガイド羽根8に衝突し、さらに傾斜壁7に沿って導かれて、螺旋状に内管3と外管4との間に流れ込む。
すなわち、流入口11から矢印91方向に流入した蒸気は、サイクロン体2のガイド羽根8及び傾斜壁7によって矢印92方向が示す螺旋方向に移動方向を修正され、螺旋流路29を高速で流れる。このとき、上述のようにガイド羽根8は上方から下方に向けて幅が漸次大きくなる略三角形状を有しているため、蒸気は無理なく内管3と外管4との間に流入する。サイクロン体2内の螺旋流路29に高速で流入した蒸気は、内管3と外管4との間を円筒形状に沿って矢印92方向が示す螺旋方向に旋回し、さらにサイクロン体2の下側に抜け、フィルター40の外側を引き続き矢印92方向に向けて螺旋状に旋回する。
サイクロン体2による蒸気の螺旋状の旋回によって遠心力が生じ、比重の大きな水についてはより大きな遠心力が働く。この結果、遠心力によって外側に飛ばされた水は水滴となってボディー管10の内壁15に付着する。そして、この水滴は内壁15を伝って流れ落ち、排出口19から排出される。なお、このとき蒸気中の水と同時に比較的大きなゴミやスケール等の異物も分離され、水滴と共に排出される。
こうして、遠心分離によって水滴がほぼ完全に分離された乾き蒸気は、フィルター40のメッシュ円筒41を透過して円筒空間42に流入する。メッシュ円筒41を透過する際、微細なゴミやスケール等の異物が捕捉される。その後、乾き蒸気は矢印93方向に流れ、連通管50の連通口51を通過して流出口12から流出する。こうして、サイクロンセパレータ20を通過した乾き蒸気が蒸気供給先である機器に供給される。
ここで、上述のようにフィルター40上部の連通管50にはガスケット55及びOリング57が取り付けられており、フィルター40は板バネ46aによって上方に付勢されている。これによって、フィルター40の内側と外側とは封止されて遮断されているため、メッシュ円筒41を透過する前の蒸気が、フィルター40上端部分から内側に侵入することはなく、確実な気液分離を行うことができる。
また、ガスケット55とOリング57とによる二重のシール構造を備えているため、一方が経年劣化等によってシール機能を失っても、他方によってシール機能を確保することができる。さらに、ガスケット55とOリング57とが各々接する対象水平面17aと対象垂直面14bとは直交する位置関係にあるため、メッシュ円筒41を透過する前の蒸気の侵入経路を屈曲させることができる。この侵入経路の屈曲によって、仮にガスケット55がシール機能を失ってOリング57がシール機能を果たすに至った場合、蒸気の侵入速度を低滅させることができ、より確実なシールを行うことができる。
なお、フィルター40が捕捉した微細なゴミやスケール等の異物は、メッシュ円筒41に付着して蓄積される。このため適宜、フィルター40をクリーニングするメンテナンスが行われる。メンテナンスを行う場合、固定具13を解除してボディー管10から上蓋14を取り外し、フィルター40を取り出してメッシュ円筒41をクリーニングする。
本実施形態では、フィルター40は板バネ片46aの付勢力によって上蓋14の内面に押し付けられて固定されているため、上蓋14をボディー管10から取り外しただけで容易にフィルター40を取り出すことができる。また、メンテナンス作業終了後、サイクロンセパレータ20にフィルター40を装着する場合は、フィルター40をボディー管10に挿入し、上蓋14をボディー管10に取り付け、固定具13を用いて固定するだけでよい。このため、メンテナンスを容易に行うことができ、メンテナンス作業の効率を向上させることができる。
[その他の実施形態]
前述の実施形態においては、気液分離装置として遠心分離方式を用いたサイクロンセパレータ20を例示したが、他の方式によって気液分離を行う気液分離装置に本願に係る円筒フィルターを有する気液分離装置を適用することができる。たとえば、円筒フィルターを有している限り、表面張力を利用した方式の気液分離器に本願に係る円筒フィルターを有する気液分離装置を適用してもよい。
また、前述の実施形態においては、混相流としてドレンが混入した蒸気を例示し、気相としての蒸気から液相としてのドレンを分離する例を示したが、これに限定されるものではなく、空気、水、油等の分離に本願に係る円筒フィルターを有する気液分離装置を適用することもできる。
さらに、前述の実施形態においては、分離手段としてサイクロン体2を例示したが、混相流を気相(蒸気等)と液相(ドレン等)とに分離する機構であれば他の構成を用いてもよい。
また、前述の実施形態においては、円筒フィルターとして積層焼結金属フィルターであるフィルター40を例示したが、これに限定されるものではなく、濾過機能を備えたものであれば他の形状、構造を採用することもできる。たとえば、材質としてプラスチック焼結多孔質体、セラミック焼結多孔質体、PVA(ポリビニルアルコール)スポンジ又はメタルファイバーを用いることもできる。また、略円筒形状を備えている限り、円筒中心線(中心線L1等)方向における長さや内径又は外径等について異なる大きさを採用することができる。
さらに、前述の実施形態においては、水平用シール手段及びシール手段としてガスケット55を例示し、垂直用シール手段及びシール手段としてOリング57を例示したが、ガスケットとOリングとを逆の構成とすることもできる。また、双方ともOリングで構成することもでき、双方ともガスケットで構成することもできる。さらに、水平用シール手段(ガスケット55等)又はシール手段(Oリング57等)のいずれか一方のみを設けてもよい。また、円筒フィルター(フィルター40等)の内部と外部とを封止して遮断するものであれば、シール手段としてガスケットやOリング以外の構成を採用してもよい。
また、前述の実施形態においては、ガスケット55が接する段部50a及び対象水平面17aと、Oリング57が接する挿入垂直面50b及び対象垂直面 14bとが、それぞれ直交する位置関係にある例を示したが、これに限定されるものではなく、ガスケット55とOリング57とが接する面が垂直とは異なる位置関係であってもよい。さらに、ガスケット55とOリング57とが同一平面上の対象面に接するように構成することもできる。
また、前述の実施形態においては、加圧手段として板バネディスク46に形成された板バネ片46aを例示したが、コイルバネ、ゴム等の弾性素材又は空気圧等の他の機構を用いることもできる。さらに、上述の各実施形態を組み合わせて気液分離装置を構成してもよい。
2:サイクロン体 10:ボディー管 11:流入口 12:流出口
14:上蓋 14b:対象垂直面 17a:対象水平面 18:底蓋 19:排出口
20:サイクロンセパレータ 40:フィルター 41:メッシュ円筒
46a:板バネ片 49:プラグ 50:連通管 50a:段部 50b:挿入垂直面
55:ガスケット 57:Oリング L1:中心線

Claims (2)

  1. 気相と液相とが混合する混相流を取り込み、気相と液相とに分離する気液分離装置であって、
    前記混相流が流入する流入口部、分離した前記液相が流出する液相流出口部、及び分離した前記気相が流出する気相流出口部を有する装置本体、
    前記装置本体に設けられた分離手段であって、前記混相流を前記気相と前記液相とに分離する分離手段、
    円筒形状のフィルター面を備えており、前記分離手段が分離した前記気相が当該フィルター面を透過する円筒フィルターであって、前記装置本体の取付面に対して一端部が取り付けられる円筒フィルター、
    前記装置本体の前記取付面と、前記円筒フィルターの前記一端部との間に介在し、前記円筒フィルターの内部と外部とを封止して遮断するシール手段、
    前記円筒フィルターの他端部を加圧し、前記装置本体の前記取付面に向けて前記円筒フィルターの前記一端部を押し付ける加圧手段、
    を備えたことを特徴とする円筒フィルターを有する気液分離装置。
  2. 請求項1に係る円筒フィルターを有する気液分離装置において、
    前記装置本体の前記取付面は、前記円筒フィルターの円筒中心線に対し、水平又は略水平に位置する取付水平面、及び垂直又は略垂直に位置する取付垂直面を備えて構成されており、
    前記円筒フィルターの前記一端部は、前記円筒フィルターの円筒中心線に対し、水平又は略水平に位置するフィルター水平面、及び垂直又は略垂直に位置するフィルター垂直面を備えて構成されており、
    前記シール手段は、前記取付水平面と前記フィルター水平面との間に介在する水平用シール手段、及び、前記取付垂直面と前記フィルター垂直面との間に介在する垂直用シール手段のうち少なくとも1つを備えて構成されている、
    ことを特徴とする円筒フィルターを有する気液分離装置。

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JP2022151125A Pending JP2024046002A (ja) 2022-09-22 2022-09-22 円筒フィルターを有する気液分離装置

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