JP2024043954A - 遠心圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遠心圧縮機の耐久性の向上を図ること。【解決手段】第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の速度が、絞り部61を通過することにより上昇する。これにより、絞り部61を通過した後の空気の圧力は、絞り部61を通過する前の空気の圧力よりも低くなる。連通部62は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びている。よって、絞り部61を通過した空気が連通部62を介してモータ室18内へ流れ込み難くなっている。排出通路63は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に延びている。よって、絞り部61を通過した空気が排出通路63に流れ込み易くなっている。したがって、第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気が、排出通路63を介して昇圧しながらハウジング11の外部へ排出され易くなっている。【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池スタックに供給される空気を圧縮する遠心圧縮機に関する。
例えば特許文献1に開示されているように、燃料電池スタックに供給される空気を圧縮する遠心圧縮機は、インペラを含む回転体を備えている。インペラは、燃料電池スタックに供給される空気を圧縮する。また、遠心圧縮機は、モータと、ハウジングと、を備えている。モータは、回転体を回転させる。ハウジングは、インペラ室、モータ室、仕切壁、及び吐出室を有している。インペラ室は、インペラを収容する。モータ室は、モータを収容する。仕切壁は、インペラ室とモータ室とを仕切る。吐出室には、インペラによって圧縮された空気が吐出される。吐出室には、燃料電池スタックに空気を供給する供給流路が接続されている。仕切壁には、回転体が挿通される挿通孔が形成されている。
ところで、このような遠心圧縮機においては、遠心圧縮機の耐久性の向上を図るために、モータを冷却することが望まれている。そこで、インペラによって圧縮された空気の一部を、吐出室に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態でモータ室内へ導入することにより、モータを冷却することが考えられている。
このような遠心圧縮機においては、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流れ込む場合がある。すると、インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流れ込んだ空気が、挿通孔を介してモータ室内に侵入してしまう虞がある。インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の温度は高い。したがって、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、挿通孔を介してモータ室内に侵入してしまうと、モータ室内に侵入した空気によってモータが暖められてしまう。その結果、モータを冷却することが困難となる虞がある。すると、遠心圧縮機の耐久性が低下する。
上記課題を解決する遠心圧縮機は、燃料電池スタックに供給される空気を圧縮するインペラを含む回転体と、前記回転体を回転させるモータと、前記インペラを収容するインペラ室、前記モータを収容するモータ室、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転体が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁、及び前記インペラによって圧縮された空気が吐出されるとともに前記燃料電池スタックに前記空気を供給する供給流路が接続されている吐出室を有するハウジングと、を備え、前記インペラによって圧縮された空気の一部を、前記吐出室に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態で前記モータ室内へ導入することにより、前記モータを冷却する遠心圧縮機であって、前記挿通孔と前記回転体との間に形成されるとともに前記インペラの背面と前記仕切壁との間の空隙から前記挿通孔に流れ込む空気を絞る絞り部と、前記挿通孔と前記回転体との間に形成されるとともに前記絞り部を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びた後、前記モータ室に連通する連通部と、前記仕切壁に形成されるとともに前記絞り部を通過した空気の流れ方向に延び、前記絞り部を通過した空気を昇圧させつつ前記ハウジングの外部へ排出する排出通路と、を備えている。
これによれば、インペラの背面と仕切壁との間の空隙から挿通孔に流れ込む空気の速度が、絞り部を通過することにより上昇する。これにより、絞り部を通過した後の空気の圧力は、絞り部を通過する前の空気の圧力よりも低くなる。そして、連通部は、絞り部を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びている。したがって、絞り部を通過した空気が連通部を介してモータ室内へ流れ込み難くなっている。そして、排出通路が、絞り部を通過した空気の流れ方向に延びている。よって、絞り部を通過した空気が排出通路に流れ込み易くなっている。したがって、インペラの背面と仕切壁との間の空隙から挿通孔に流れ込む空気が、排出通路を介して昇圧しながらハウジングの外部へ排出され易くなっている。その結果、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、挿通孔を介してモータ室内に侵入してしまうことが抑制されている。したがって、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、挿通孔を介してモータ室内に侵入することで、モータ室内に侵入した空気によってモータが暖められてしまうといった問題が生じ難くなる。よって、インペラによって圧縮された空気の一部を、吐出室に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態でモータ室内へ導入することにより、モータを効率良く冷却することができる。その結果、遠心圧縮機の耐久性の向上を図ることができる。
上記遠心圧縮機において、前記回転体における前記挿通孔の内側に位置する部分の外周面は、第1外周面と、前記第1外周面よりも前記モータ室寄りに位置するとともに前記第1外周面よりも外径が小さい第2外周面と、前記第1外周面と前記第2外周面とを接続するとともに前記回転体の回転軸線方向に対して交差する方向に延びる第1段差面と、を有し、前記挿通孔の内周面は、前記第1外周面に沿って延びる第1内周面と、前記第2外周面に沿って延びるとともに前記第1内周面よりも内径が小さい第2内周面と、前記第1内周面と前記第2内周面とを接続するとともに前記第1段差面に沿って延びる第2段差面と、を有し、前記絞り部は、前記第1外周面と前記第1内周面との間の隙間であり、前記連通部は、前記第1段差面と前記第2段差面との間の隙間、及び前記第2外周面と前記第2内周面との間の隙間を含み、前記排出通路における前記ハウジングの外部とは反対側の端部は、前記第1外周面と前記第1内周面との間の隙間に対して前記回転軸線方向で対向しているとよい。
このような構成は、挿通孔と回転体との間に形成される絞り部と、挿通孔と回転体との間に形成される連通部と、仕切壁に形成される排出通路と、を備えている遠心圧縮機の構成として好適である。
上記遠心圧縮機において、前記絞り部は、前記空隙から前記挿通孔に流れ込む空気の圧力を前記モータ室内の圧力よりも低くするとよい。
これによれば、絞り部が、インペラの背面と仕切壁との間の空隙から挿通孔に流れ込む空気の圧力をモータ室内の圧力よりも低くする。このため、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、挿通孔を介してモータ室内に侵入してしまうことをさらに抑制し易くすることができる。
これによれば、絞り部が、インペラの背面と仕切壁との間の空隙から挿通孔に流れ込む空気の圧力をモータ室内の圧力よりも低くする。このため、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、挿通孔を介してモータ室内に侵入してしまうことをさらに抑制し易くすることができる。
この発明によれば、遠心圧縮機の耐久性の向上を図ることができる。
以下、遠心圧縮機を具体化した一実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。なお、以下に説明する実施形態の遠心圧縮機は、燃料電池車に搭載されている。遠心圧縮機は、燃料電池スタックに供給される空気を圧縮する。
<遠心圧縮機10の基本構成>
図1に示すように、遠心圧縮機10は、ハウジング11を備えている。ハウジング11は、金属材料製であり、例えば、アルミニウム製である。ハウジング11は、モータハウジング12、第1コンプレッサハウジング13、第2コンプレッサハウジング14、第1プレート15、第2プレート16、及び第3プレート17を有している。
図1に示すように、遠心圧縮機10は、ハウジング11を備えている。ハウジング11は、金属材料製であり、例えば、アルミニウム製である。ハウジング11は、モータハウジング12、第1コンプレッサハウジング13、第2コンプレッサハウジング14、第1プレート15、第2プレート16、及び第3プレート17を有している。
モータハウジング12は、筒状に延びている。第1プレート15は、モータハウジング12の一方の開口側の端部に連結されている。第1プレート15は、モータハウジング12の一方の開口を閉塞している。第2プレート16は、モータハウジング12の他方の開口側の端部に連結されている。第2プレート16は、モータハウジング12の他方の開口を閉塞している。そして、モータハウジング12、第1プレート15,及び第2プレート16によってモータ室18が区画されている。したがって、ハウジング11は、モータ室18を有している。
遠心圧縮機10は、モータ20を備えている。モータ20は、モータ室18に収容されている。したがって、モータ室18は、モータ20を収容する。モータハウジング12は、モータ20を取り囲んでいる。
遠心圧縮機10は、第1軸受保持部21を備えている。第1軸受保持部21は、第1プレート15の中央部からモータ室18内に突出している。したがって、第1プレート15は、第1軸受保持部21を有している。第1軸受保持部21は、円筒状である。
第1プレート15におけるモータハウジング12とは反対側の端面には、室形成凹部22が形成されている。室形成凹部22は、円孔状である。第1軸受保持部21の内側は、第1プレート15を貫通して室形成凹部22の底面に開口している。室形成凹部22の軸心と第1軸受保持部21の軸心とは一致している。
第3プレート17は、第1プレート15におけるモータハウジング12とは反対側の端面に連結されている。第3プレート17の中央部には、第1挿通孔23が形成されている。第1挿通孔23の軸心は、室形成凹部22の軸心、及び第1軸受保持部21の軸心と一致している。そして、室形成凹部22と第3プレート17とによって、スラスト軸受収容室24が区画されている。スラスト軸受収容室24は、第1軸受保持部21の内側に連通している。また、スラスト軸受収容室24は、第1挿通孔23に連通している。
遠心圧縮機10は、第2軸受保持部25を備えている。第2軸受保持部25は、第2プレート16の中央部からモータ室18内に突出している。したがって、第2プレート16は、第2軸受保持部25を有している。第2軸受保持部25は、円筒状である。
第2プレート16の中央部には、第2挿通孔26が形成されている。第2挿通孔26は、第2軸受保持部25の内側に連通している。第2挿通孔26の軸心は、第2軸受保持部25の軸心と一致している。
第1コンプレッサハウジング13は、空気が吸入される円孔状の第1吸入口27を有する筒状である。第1コンプレッサハウジング13は、第1吸入口27の軸心が、第1挿通孔23の軸心と一致した状態で第3プレート17における第1プレート15とは反対側の端面に連結されている。第1吸入口27は、第1コンプレッサハウジング13における第3プレート17とは反対側の端面に開口している。第1吸入口27には、図示しないエアクリーナによって清浄化された空気が流れる。
遠心圧縮機10は、第1インペラ室28、第1吐出室29、及び第1ディフューザ流路30を備えている。第1インペラ室28、第1吐出室29、及び第1ディフューザ流路30は、第1コンプレッサハウジング13と第3プレート17との間に形成されている。したがって、ハウジング11は、第1インペラ室28を有している。第1プレート15及び第3プレート17は、第1インペラ室28とモータ室18とを仕切る仕切壁を構成している。第1インペラ室28は、第1吸入口27に連通している。第1吐出室29は、第1インペラ室28の周囲で第1吸入口27の軸心周りに延びている。第1ディフューザ流路30は、第1インペラ室28と第1吐出室29とを連通している。第1インペラ室28は、第1挿通孔23に連通している。
遠心圧縮機10は、第1吐出通路31を有している。第1吐出通路31の第1端は、第1吐出室29に連通している。第1吐出通路31の第2端は、第1コンプレッサハウジング13の外周面に開口している。
第2コンプレッサハウジング14は、空気が吸入される円孔状の第2吸入口32を有する筒状である。第2コンプレッサハウジング14は、第2吸入口32の軸心が、第2挿通孔26の軸心と一致した状態で第2プレート16におけるモータハウジング12とは反対側の端面に連結されている。第2吸入口32は、第2コンプレッサハウジング14における第2プレート16とは反対側の端面に開口している。
遠心圧縮機10は、第2インペラ室33、第2吐出室34、及び第2ディフューザ流路35を備えている。第2インペラ室33、第2吐出室34、及び第2ディフューザ流路35は、第2コンプレッサハウジング14と第2プレート16との間に形成されている。したがって、ハウジング11は、第2インペラ室33を有している。第2プレート16は、第2インペラ室33とモータ室18とを仕切る仕切壁を構成している。第2インペラ室33は、第2吸入口32に連通している。第2吐出室34は、第2インペラ室33の周囲で第2吸入口32の軸心周りに延びている。第2ディフューザ流路35は、第2インペラ室33と第2吐出室34とを連通している。第2インペラ室33は、第2挿通孔26に連通している。
遠心圧縮機10は、第2吐出通路36を有している。第2吐出通路36の第1端は、第2吐出室34に連通している。第2吐出通路36の第2端は、第2コンプレッサハウジング14の外周面に開口している。第2吐出通路36には、供給配管37が接続されている。供給配管37は、燃料電池スタック38に接続されている。供給配管37の第1端は、第2吐出通路36に接続されている。供給配管37の第2端は、燃料電池スタック38に接続されている。第2吐出室34は、第2吐出通路36及び供給配管37を介して燃料電池スタック38に接続されている。
遠心圧縮機10は、接続配管39を備えている。接続配管39の第1端は、第1吐出通路31に連通している。接続配管39の第2端は、第2吸入口32に連通している。接続配管39内には、第1吐出室29から第1吐出通路31に吐出された空気が流れる。そして、接続配管39内を通過した空気は、第2吸入口32を介して第2インペラ室33に吸入される。
遠心圧縮機10は、回転体40を備えている。回転体40は、回転軸41と、第1インペラ42と、第2インペラ43と、支持部44と、を含む。回転軸41は、ハウジング11内に収容されている。
回転軸41は、モータハウジング12の軸線に沿って延びた状態で、モータ室18を横切っている。回転軸41の軸方向は、モータハウジング12の軸方向に一致している。回転軸41の第1端部は、モータ室18から第1軸受保持部21の内側、スラスト軸受収容室24、及び第1挿通孔23を通過して、第1インペラ室28内に突出している。したがって、第1挿通孔23は、回転体40が挿通される挿通孔である。このように、ハウジング11は、第1インペラ室28とモータ室18とを仕切るとともに回転体40が挿通される第1挿通孔23が形成されている仕切壁を有している。
回転軸41の第2端部は、モータ室18から第2軸受保持部25の内側、及び第2挿通孔26を通過して、第2インペラ室33内に突出している。したがって、第2挿通孔26は、回転体40が挿通される挿通孔である。このように、ハウジング11は、第2インペラ室33とモータ室18とを仕切るとともに回転体40が挿通される第2挿通孔26が形成されている仕切壁を有している。
第1インペラ42は、回転軸41の第1端に連結されている。第1インペラ42は、第1インペラ室28に収容されている。したがって、第1インペラ室28は、第1インペラ42を収容する。第1インペラ42は、回転軸41と一体的に回転することで第1インペラ室28に吸入された空気を圧縮する。したがって、第1インペラ42は、空気を圧縮するインペラである。よって、第1インペラ室28は、インペラを収容するインペラ室である。
第2インペラ43は、回転軸41の第2端に連結されている。第2インペラ43は、第2インペラ室33に収容されている。したがって、第2インペラ室33は、第2インペラ43を収容する。第2インペラ43は、回転軸41と一体的に回転することで第2インペラ室33に吸入された空気を圧縮する。したがって、第2インペラ43は、空気を圧縮するインペラである。よって、第2インペラ室33は、インペラを収容するインペラ室である。したがって、ハウジング11は、インペラを収容するインペラ室を有している。第2インペラ43は、第1インペラ42によって圧縮された後の空気を圧縮する。
支持部44は、回転軸41の外周面から環状に突出している。支持部44は、円板状である。支持部44は、回転軸41の外周面から径方向外側へ環状に突出した状態で、回転軸41の外周面に固定されている。したがって、支持部44は、回転軸41とは別体である。支持部44は、スラスト軸受収容室24内に配置されている。支持部44は、回転軸41と一体的に回転する。
遠心圧縮機10は、第1シール部材45を備えている。第1シール部材45は、第1挿通孔23と回転軸41との間に設けられている。第1シール部材45は、第1インペラ室28からモータ室18に向かう空気の洩れを抑制する。第1シール部材45は、例えば、シールリングである。
遠心圧縮機10は、第2シール部材46を備えている。第2シール部材46は、第2挿通孔26と回転軸41との間に設けられている。第2シール部材46は、第2インペラ室33からモータ室18に向かう空気の洩れを抑制する。第2シール部材46は、例えば、シールリングである。
モータ20は、筒状のロータ47と、筒状のステータ48と、を備えている。ロータ47は、回転軸41に固定されている。ステータ48は、ハウジング11に固定されている。ロータ47は、ステータ48の径方向内側に配置されている。ロータ47は、回転軸41と一体的に回転する。ロータ47は、回転軸41に固定された円筒状のロータコア49と、ロータコア49に設けられた図示しない複数の永久磁石と、を有している。ステータ48は、ロータ47を取り囲んでいる。ステータ48は、円筒状のステータコア50と、コイル51と、を有している。ステータコア50は、モータハウジング12の内周面に固定されている。コイル51は、ステータコア50に巻回されている。
回転軸41は、図示しないバッテリからコイル51に電流が流れることによって、ロータ47と一体的に回転する。したがって、モータ20は、回転体40を回転させる。モータ20は、回転軸41の軸方向において、第1インペラ42と第2インペラ43との間に配置されている。
遠心圧縮機10は、第1ラジアル軸受52を備えている。第1ラジアル軸受52は円筒状である。第1ラジアル軸受52は、第1軸受保持部21に保持されている。第1ラジアル軸受52は、回転軸41におけるモータ20よりも回転軸41の第1端部寄りに位置する部位を回転可能に支持する。
遠心圧縮機10は、第2ラジアル軸受53を備えている。第2ラジアル軸受53は円筒状である。第2ラジアル軸受53は、第2軸受保持部25に保持されている。第2ラジアル軸受53は、回転軸41におけるモータ20よりも回転軸41の第2端部寄りに位置する部位を回転可能に支持する。
第1ラジアル軸受52及び第2ラジアル軸受53は、モータ20を回転軸41の軸方向で挟んだ両側の位置で回転軸41をラジアル方向で回転可能に支持する。なお、「ラジアル方向」とは、回転軸41の軸方向に対して直交する方向である。
遠心圧縮機10は、スラスト軸受54を備えている。スラスト軸受54は、スラスト軸受収容室24に収容されている。したがって、スラスト軸受収容室24は、スラスト軸受54を収容する。スラスト軸受54は、支持部44をスラスト方向で回転可能に支持する。したがって、スラスト軸受54は、支持部44を介して回転軸41を回転可能に支持する。なお、「スラスト方向」とは、回転軸41の軸線方向に対して平行な方向である。
第1吸入口27を介して第1インペラ室28に吸入された空気は、第1インペラ42の回転によって加速されながら、第1ディフューザ流路30に送り込まれて、第1ディフューザ流路30を通過することにより昇圧される。そして、第1ディフューザ流路30を通過した空気は、第1吐出室29に吐出される。第1吐出室29に吐出された空気は、第1吐出通路31に吐出される。第1吐出通路31に吐出された空気は、接続配管39及び第2吸入口32を介して第2インペラ室33に吸入される。第2インペラ室33に吸入された空気は、第2インペラ43の回転によって加速されながら、第2ディフューザ流路35に送り込まれて、第2ディフューザ流路35を通過することにより昇圧される。そして、第2ディフューザ流路35を通過した空気は、第2吐出室34に吐出される。第2吐出室34に吐出された空気は、第2吐出通路36に吐出される。第2吐出通路36に吐出された空気は、供給配管37を介して燃料電池スタック38に供給される。したがって、遠心圧縮機10は、燃料電池スタック38に対して空気を供給する。燃料電池スタック38に供給された空気に含まれる酸素は、燃料電池スタック38の発電に寄与する。
回転体40は、燃料電池スタック38に供給される空気を圧縮する第1インペラ42及び第2インペラ43を含む。したがって、回転体40は、インペラを含む。第2吐出通路36及び供給配管37は、燃料電池スタック38に空気を供給する供給流路55を構成している。そして、第2吐出室34は、第2インペラ43によって圧縮された空気が吐出されるとともに供給流路55が接続されている吐出室である。したがって、ハウジング11は、供給流路55が接続されている吐出室を有している。
遠心圧縮機10は、導入通路56を備えている。導入通路56は、第1プレート15に形成されている。導入通路56の第1端は、第1プレート15の外周面に開口している。導入通路56の第2端は、スラスト軸受収容室24に連通している。
導入通路56の第1端には、分岐配管57が接続されている。分岐配管57は、供給配管37の途中から分岐されている。分岐配管57の第1端は、供給配管37に接続されている。分岐配管57の第2端は、導入通路56の第1端に接続されている。分岐配管57の途中には、インタークーラ58が設けられている。インタークーラ58は、分岐配管57内を流れる空気を冷却する。
供給配管37を流れる空気の一部は、分岐配管57に流れ込む。分岐配管57を流れる空気は、インタークーラ58によって冷却される。これにより、インタークーラ58を通過した空気は、第2吐出室34に吐出された空気の温度よりも低い温度となる。そして、インタークーラ58によって冷却された空気は、導入通路56、スラスト軸受収容室24、及び第1軸受保持部21の内側を通過してモータ室18内へ導入される。したがって、導入通路56は、第2インペラ43によって圧縮された空気の一部を、第2吐出室34に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態でモータ室18内へ導入する。
遠心圧縮機10は、排出路59を備えている。排出路59は、第2プレート16に形成されている。排出路59の第1端は、第2挿通孔26における第2シール部材46よりもモータ室18寄りの部分に連通している。排出路59の第2端は、第2プレート16の外周面に開口している。したがって、排出路59は、ハウジング11の外部に連通している。そして、モータ室18内から第2軸受保持部25の内側を通過して第2挿通孔26内に流れ込んだ空気は、排出路59を介してハウジング11の外部へ排出される。
図2に示すように、第2インペラ43は、背面43aから先端に向かうに従って徐々に縮径した筒状である。第2インペラ43の背面43aは、第2プレート16に対向している。よって、第2プレート16は、第2インペラ43の背面43aに対向する対向面16aを有している。第2インペラ43は、貫通孔43hを有している。貫通孔43hの軸線は、第2インペラ43の回転軸線に一致している。なお、第2インペラ43の回転軸線は、回転体40の回転軸線でもある。
第2インペラ43は、円筒状のボス部60を有している。ボス部60は、第2インペラ43の背面43aの中央部から突出している。ボス部60の内側は、貫通孔43hに連通している。回転軸41は、ボス部60の内側及び貫通孔43hを通過している。ボス部60は、第2挿通孔26に入り込んでいる。したがって、ボス部60は、第2挿通孔26の内側に位置している。ボス部60は、回転体40における第2挿通孔26の内側に位置する部分である。
<絞り部61、連通部62、排出通路63>
遠心圧縮機10は、絞り部61と、連通部62と、排出通路63と、を備えている。ボス部60の外周面は、第1外周面64と、第2外周面65と、第1段差面66と、を有している。第1外周面64は、第2インペラ43の背面43aに連続している。第1外周面64は、回転体40の回転軸線方向に延びている。
遠心圧縮機10は、絞り部61と、連通部62と、排出通路63と、を備えている。ボス部60の外周面は、第1外周面64と、第2外周面65と、第1段差面66と、を有している。第1外周面64は、第2インペラ43の背面43aに連続している。第1外周面64は、回転体40の回転軸線方向に延びている。
第2外周面65は、第1外周面64よりも第2インペラ43の背面43aから離れた位置に配置されている。第2外周面65は、第1外周面64よりもモータ室18寄りに位置している。第2外周面65は、回転体40の回転軸線方向に延びている。第2外周面65は、第1外周面64よりも外径が小さい。
第1段差面66は、第1外周面64と第2外周面65とを接続している。第1段差面66は、回転体40の回転軸線方向に対して直交する方向に延びている。したがって、第1段差面66は、回転体40の回転軸線方向に対して交差する方向に延びている。第1段差面66は、環状である。
第2挿通孔26の内周面は、第1内周面67と、第2内周面68と、第2段差面69と、を有している。第1内周面67は、対向面16aに連続している。第1内周面67は、第1外周面64に沿って延びている。
第2内周面68は、第1内周面67よりも対向面16aから離れた位置に配置されている。第2内周面68は、第1内周面67よりもモータ室18寄りに位置している。第2内周面68は、第2外周面65に沿って延びている。第2内周面68は、第1内周面67よりも内径が小さい。
第2段差面69は、第1内周面67と第2内周面68とを接続している。第2段差面69は、回転体40の回転軸線方向に対して直交する方向に延びている。したがって、第2段差面69は、回転体40の回転軸線方向に対して交差する方向に延びている。第2段差面69は、環状である。第2段差面69は、第1段差面66に沿って延びている。
絞り部61は、第1外周面64と第1内周面67との間の隙間である。したがって、絞り部61は、第2挿通孔26と回転体40との間に形成されている。そして、絞り部61は、第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気を絞る。絞り部61は、空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の圧力をモータ室18内の圧力よりも低くする。したがって、空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の圧力がモータ室18内の圧力よりも低くなるように、第1外周面64と第2内周面68との間の隙間の流路断面積が設定されている。
第2挿通孔26は、シール収容孔71を有している。シール収容孔71の第1端は、第2外周面65と第2内周面68との間の隙間に連通している。シール収容孔71の第2端は、第2軸受保持部25の内側に連通している。第2外周面65と第2内周面68との間の隙間は、シール収容孔71及び第2軸受保持部25の内側を介してモータ室18に連通している。
連通部62は、第1段差面66と第2段差面69との間の隙間、及び第2外周面65と第2内周面68との間の隙間によって形成されている。したがって、連通部62は、第2挿通孔26と回転体40との間に形成されている。連通部62は、第1段差面66と第2段差面69との間の隙間、及び第2外周面65と第2内周面68との間の隙間を含む。
第1段差面66と第2段差面69との間の隙間は、第1外周面64と第1内周面67との間の隙間が延びる方向に対して直交する方向へ延びている。したがって、連通部62は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に対して直交する方向へ延びた後、モータ室18に連通する。よって、連通部62は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びた後、モータ室18に連通する。
排出通路63は、第2プレート16に形成されている。排出通路63は、第2プレート16の内部を貫通している。排出通路63は、軸路63aと、径路63bと、接続路63cと、を有している。軸路63aは、回転体40の回転軸線方向に延びている。軸路63aは、絞り部61及び連通部62に連通している。軸路63aは、絞り部61と連通部62との接続箇所に接続されている。径路63bは、回転体40の回転軸線方向に対して直交する方向に延びている。径路63bは、第2プレート16の内部を貫通して、第2プレート16の外周面に開口している。接続路63cは、軸路63aと径路63bとを接続している。接続路63cは、軸路63aから離れるにつれて回転体40の回転軸線に対して離間する方向へ延びて、径路63bに接続されている。
軸路63aは、排出通路63の第1端を形成している。したがって、排出通路63の第1端は、絞り部61及び連通部62に連通している。径路63bにおける接続路63cとは反対側の端部は、排出通路63の第2端を形成している。したがって、排出通路63の第2端は、ハウジング11の外部に連通している。
排出通路63の第1端は、排出通路63におけるハウジング11の外部とは反対側の端部である。排出通路63の第1端は、第1外周面64と第1内周面67との間の隙間に対して回転体40の回転軸線方向で対向している。よって、排出通路63の軸路63aは、絞り部61を通過した空気の流れ方向に延びている。
径路63bは、接続路63cから離間するにつれて、流路断面積が徐々に大きくなっている。径路63bを流れる空気は、径路63bを通過する際に減速することにより昇圧される。したがって、径路63bは、絞り部61を通過してモータ室18内の圧力よりも低くなった空気の圧力を昇圧させつつ、空気をハウジング11の外部へ排出する。このように、排出通路63は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に延び、絞り部61を通過した空気を昇圧させつつハウジング11の外部へ排出する。
[実施形態の作用]
次に、本実施形態の作用について説明する。
スラスト軸受54は、導入通路56からスラスト軸受収容室24内に導入された空気によって冷却される。スラスト軸受収容室24内の空気は、第1軸受保持部21の内側を通過する。第1ラジアル軸受52は、第1軸受保持部21の内側を通過する空気によって冷却される。第1軸受保持部21の内側を通過した空気は、モータ室18内へ導入される。モータ20は、モータ室18に導入された空気によって冷却される。したがって、遠心圧縮機10においては、第2インペラ43によって圧縮された空気の一部を、第2吐出室34に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態でモータ室18内へ導入することにより、モータ20を冷却する。モータ室18内に導入された空気は、第2軸受保持部25の内側を通過する。第2ラジアル軸受53は、第2軸受保持部25の内側を通過する空気によって冷却される。第2軸受保持部25の内側を通過した空気は、排出路59を介してハウジング11の外部へ排出される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
スラスト軸受54は、導入通路56からスラスト軸受収容室24内に導入された空気によって冷却される。スラスト軸受収容室24内の空気は、第1軸受保持部21の内側を通過する。第1ラジアル軸受52は、第1軸受保持部21の内側を通過する空気によって冷却される。第1軸受保持部21の内側を通過した空気は、モータ室18内へ導入される。モータ20は、モータ室18に導入された空気によって冷却される。したがって、遠心圧縮機10においては、第2インペラ43によって圧縮された空気の一部を、第2吐出室34に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態でモータ室18内へ導入することにより、モータ20を冷却する。モータ室18内に導入された空気は、第2軸受保持部25の内側を通過する。第2ラジアル軸受53は、第2軸受保持部25の内側を通過する空気によって冷却される。第2軸受保持部25の内側を通過した空気は、排出路59を介してハウジング11の外部へ排出される。
ところで、第2インペラ43によって圧縮されて第2吐出室34に吐出される空気の一部が、第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70に流れ込む場合がある。そして、空隙70に流れ込んだ空気は、空隙70から第2挿通孔26に流れ込む。このとき、空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の速度が、絞り部61を通過することにより上昇する。これにより、絞り部61を通過した後の空気の圧力は、絞り部61を通過する前の空気の圧力よりも低くなる。具体的には、絞り部61は、空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の圧力をモータ室18内の圧力よりも低くする。
そして、連通部62は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びている。したがって、絞り部61を通過した空気が連通部62を介してモータ室18内へ流れ込み難くなっている。そして、排出通路63が、絞り部61を通過した空気の流れ方向に延びている。よって、絞り部61を通過した空気が排出通路63に流れ込み易くなっている。したがって、空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気が、排出通路63を介して昇圧しながらハウジング11の外部へ排出され易くなっている。その結果、第2インペラ43によって圧縮されて第2吐出室34に吐出される空気の一部が、第2挿通孔26を介してモータ室18内に侵入してしまうことが抑制されている。
[実施形態の効果]
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の速度が、絞り部61を通過することにより上昇する。これにより、絞り部61を通過した後の空気の圧力は、絞り部61を通過する前の空気の圧力よりも低くなる。そして、連通部62は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びている。したがって、絞り部61を通過した空気が連通部62を介してモータ室18内へ流れ込み難くなっている。そして、排出通路63が、絞り部61を通過した空気の流れ方向に延びている。よって、絞り部61を通過した空気が排出通路63に流れ込み易くなっている。したがって、第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気が、排出通路63を介して昇圧しながらハウジング11の外部へ排出され易くなっている。その結果、第2インペラ43によって圧縮されて第2吐出室34に吐出される空気の一部が、第2挿通孔26を介してモータ室18内に侵入してしまうことが抑制されている。したがって、第2インペラ43によって圧縮されて第2吐出室34に吐出される空気の一部が、第2挿通孔26を介してモータ室18内に侵入することで、モータ室18内に侵入した空気によってモータ20が暖められてしまうといった問題が生じ難くなる。よって、第2インペラ43によって圧縮された空気の一部を、第2吐出室34に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態でモータ室18内へ導入することにより、モータ20を効率良く冷却することができる。その結果、遠心圧縮機10の耐久性の向上を図ることができる。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の速度が、絞り部61を通過することにより上昇する。これにより、絞り部61を通過した後の空気の圧力は、絞り部61を通過する前の空気の圧力よりも低くなる。そして、連通部62は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びている。したがって、絞り部61を通過した空気が連通部62を介してモータ室18内へ流れ込み難くなっている。そして、排出通路63が、絞り部61を通過した空気の流れ方向に延びている。よって、絞り部61を通過した空気が排出通路63に流れ込み易くなっている。したがって、第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気が、排出通路63を介して昇圧しながらハウジング11の外部へ排出され易くなっている。その結果、第2インペラ43によって圧縮されて第2吐出室34に吐出される空気の一部が、第2挿通孔26を介してモータ室18内に侵入してしまうことが抑制されている。したがって、第2インペラ43によって圧縮されて第2吐出室34に吐出される空気の一部が、第2挿通孔26を介してモータ室18内に侵入することで、モータ室18内に侵入した空気によってモータ20が暖められてしまうといった問題が生じ難くなる。よって、第2インペラ43によって圧縮された空気の一部を、第2吐出室34に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態でモータ室18内へ導入することにより、モータ20を効率良く冷却することができる。その結果、遠心圧縮機10の耐久性の向上を図ることができる。
(2)絞り部61は、第1外周面64と第1内周面67との間の隙間である。連通部62は、第1段差面66と第2段差面69との間の隙間、及び第2外周面65と第2内周面68との間の隙間を含む。排出通路63におけるハウジング11の外部とは反対側の端部は、第1外周面64と第1内周面67との間の隙間に対して回転体40の回転軸線方向で対向している。このような構成は、第2挿通孔26と回転体40との間に形成される絞り部61と、第2挿通孔26と回転体40との間に形成される連通部62と、第2プレート16に形成される排出通路63と、を備えている遠心圧縮機10の構成として好適である。
(3)絞り部61が、第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の圧力をモータ室18内の圧力よりも低くする。このため、第2インペラ43によって圧縮されて第2吐出室34に吐出される空気の一部が、第2挿通孔26を介してモータ室18内に侵入してしまうことをさらに抑制し易くすることができる。
[変更例]
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 図3に示すように、ボス部60の外周面の外径が一定であってもよい。回転体40は、筒状部材80を含む。筒状部材80は、回転軸41の外周面に固定されている。筒状部材80は、回転軸41と一体的に回転する。筒状部材80の外周面は、ボス部60の外周面よりも回転軸41の径方向外側に位置している。ボス部60における第2インペラ43の背面43aとは反対側の端面は、筒状部材80の端面80aに当接している。
第2挿通孔26の内周面は、第3内周面81と、第4内周面82と、第3段差面83と、を有している。第3内周面81は、対向面16aに連続している。第3内周面81は、ボス部60の外周面に沿って延びている。第4内周面82は、第3内周面81よりも対向面16aから離れた位置に配置されている。第4内周面82は、第3内周面81よりもモータ室18寄りに位置している。第4内周面82は、筒状部材80の外周面に沿って延びている。第4内周面82は、第3内周面81よりも内径が大きい。第3段差面83は、第3内周面81と第4内周面82とを接続している。第3段差面83は、回転体40の回転軸線方向に対して直交する方向に延びている。第3段差面83は、筒状部材80の端面80aに沿って延びている。
遠心圧縮機10は、絞り部84と、連通部85と、排出通路86と、を備えている。絞り部84は、ボス部60の外周面と第3内周面81との間の隙間、及び第3段差面83と筒状部材80の端面80aとの間の隙間によって形成されている。したがって、絞り部84は、第2挿通孔26と回転体40との間に形成されている。そして、絞り部84は、第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気を絞る。絞り部84は、空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の圧力をモータ室18内の圧力よりも低くする。したがって、空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の圧力がモータ室18内の圧力よりも低くなるように、ボス部60の外周面と第3内周面81との間の隙間、及び第3段差面83と筒状部材80の端面80aとの間の隙間の流路断面積が設定されている。
連通部85は、筒状部材80の外周面と第4内周面82との間の隙間である。したがって、連通部85は、第2挿通孔26と回転体40との間に形成されている。筒状部材80の外周面と第4内周面82との間の隙間は、シール収容孔71に連通している。筒状部材80の外周面と第4内周面82との間の隙間は、第3段差面83と筒状部材80の端面80aとの間の隙間が延びる方向に対して直交する方向へ延びている。したがって、連通部85は、絞り部84を通過した空気の流れ方向に対して直交する方向へ延びた後、モータ室18に連通する。よって、連通部85は、絞り部84を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びた後、モータ室18に連通する。
排出通路86は、第2プレート16に形成されている。排出通路86は、第2プレート16の内部を貫通している。排出通路86は、回転体40の回転軸線方向に対して直交する方向に延びている。排出通路86の第1端は、絞り部84及び連通部85に連通している。排出通路86の第1端は、絞り部84と連通部85との接続箇所に接続されている。排出通路86の第2端は、第2プレート16の外周面に開口している。排出通路86は、第3段差面83と筒状部材80の端面80aとの間の隙間に対して回転軸41の径方向で対向している。よって、排出通路86は、絞り部84を通過した空気の流れ方向に延びている。
排出通路86は、絞り部84から離間するにつれて、流路断面積が徐々に大きくなっている。排出通路86を流れる空気は、排出通路86を通過する際に減速することにより昇圧される。したがって、排出通路86は、絞り部84を通過してモータ室18内の圧力よりも低くなった空気の圧力を昇圧しつつ、空気をハウジング11の外部へ排出する。このように、排出通路86は、絞り部84を通過した空気の流れ方向に延び、絞り部84を通過した空気を昇圧させつつハウジング11の外部へ排出する。このような構成は、第2挿通孔26と回転体40との間に形成される絞り部84と、第2挿通孔26と回転体40との間に形成される連通部85と、第2プレート16に形成される排出通路86と、を備えている遠心圧縮機10の構成として好適である。
○ 実施形態において、絞り部61が、第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の圧力をモータ室18内の圧力よりも低くするように構成されていなくてもよい。要は、絞り部61は、第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気を絞る構成であればよい。そして、絞り部61を通過した後の空気の圧力が、絞り部61を通過する前の空気の圧力よりも低くなればよい。これによれば、絞り部61を通過した空気が連通部62を介してモータ室18内へ流れ込み難くなる。
○ 実施形態において、第1段差面66が、回転体40の回転軸線方向に対して斜めに延びていてもよい。そして、第2段差面69が、第1段差面66に沿って、回転体40の回転軸線方向に対して斜めに延びていてもよい。よって、第1段差面66と第2段差面69との間の隙間が、第1外周面64と第1内周面67との間の隙間が延びる方向に対して斜めに延びていてもよい。要は、連通部62は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びた後、モータ室18に連通していればよい。
○ 実施形態において、導入通路56は、第1インペラ42によって圧縮された空気の一部をモータ室18内へ導入してもよい。第1インペラ42によって圧縮された空気の温度は、第2インペラ43によって圧縮されて第2吐出室34に吐出される空気の温度よりも低い。要は、導入通路56は、第2吐出室34に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態でモータ室18内へ空気を導入すればよい。
○ 実施形態において、遠心圧縮機10は、第2インペラ43を備えていない構成であってもよい。この場合、絞り部61は、第1インペラ42の背面と第3プレート17との間の空隙から第1挿通孔23に流れ込む空気を絞る。また、排出通路63は、第3プレート17の内部を貫通している。
○ 実施形態において、遠心圧縮機10は、第2インペラ43に代えて、タービンホイールを備えている構成であってもよい。
○ 実施形態において、遠心圧縮機10は、燃料電池車に搭載されていなくてもよい。要は、遠心圧縮機10は、車両に搭載されるものに限定されるものではない。
○ 実施形態において、遠心圧縮機10は、燃料電池車に搭載されていなくてもよい。要は、遠心圧縮機10は、車両に搭載されるものに限定されるものではない。
10…遠心圧縮機、11…ハウジング、15…第1プレート(仕切壁)、16…第2プレート(仕切壁)、17…第3プレート(仕切壁)、18…モータ室、20…モータ、23…第1挿通孔(挿通孔)、26…第2挿通孔(挿通孔)、28…第1インペラ室(インペラ室)、33…第2インペラ室(インペラ室)、34…吐出室である第2吐出室、38…燃料電池スタック、40…回転体、42…第1インペラ(インペラ)、43…第2インペラ(インペラ)、43a…背面、55…供給流路、61,84…絞り部、62,85…連通部、63,86…排出通路、64…第1外周面、65…第2外周面、66…第1段差面、67…第1内周面、68…第2内周面、69…第2段差面、70…空隙。
Claims (3)
- 燃料電池スタックに供給される空気を圧縮するインペラを含む回転体と、
前記回転体を回転させるモータと、
前記インペラを収容するインペラ室、前記モータを収容するモータ室、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転体が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁、及び前記インペラによって圧縮された空気が吐出されるとともに前記燃料電池スタックに前記空気を供給する供給流路が接続されている吐出室を有するハウジングと、を備え、
前記インペラによって圧縮された空気の一部を、前記吐出室に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態で前記モータ室内へ導入することにより、前記モータを冷却する遠心圧縮機であって、
前記挿通孔と前記回転体との間に形成されるとともに前記インペラの背面と前記仕切壁との間の空隙から前記挿通孔に流れ込む空気を絞る絞り部と、
前記挿通孔と前記回転体との間に形成されるとともに前記絞り部を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びた後、前記モータ室に連通する連通部と、
前記仕切壁に形成されるとともに前記絞り部を通過した空気の流れ方向に延び、前記絞り部を通過した空気を昇圧させつつ前記ハウジングの外部へ排出する排出通路と、を備えていることを特徴とする遠心圧縮機。 - 前記回転体における前記挿通孔の内側に位置する部分の外周面は、
第1外周面と、
前記第1外周面よりも前記モータ室寄りに位置するとともに前記第1外周面よりも外径が小さい第2外周面と、
前記第1外周面と前記第2外周面とを接続するとともに前記回転体の回転軸線方向に対して交差する方向に延びる第1段差面と、を有し、
前記挿通孔の内周面は、
前記第1外周面に沿って延びる第1内周面と、
前記第2外周面に沿って延びるとともに前記第1内周面よりも内径が小さい第2内周面と、
前記第1内周面と前記第2内周面とを接続するとともに前記第1段差面に沿って延びる第2段差面と、を有し、
前記絞り部は、前記第1外周面と前記第1内周面との間の隙間であり、
前記連通部は、前記第1段差面と前記第2段差面との間の隙間、及び前記第2外周面と前記第2内周面との間の隙間を含み、
前記排出通路における前記ハウジングの外部とは反対側の端部は、前記第1外周面と前記第1内周面との間の隙間に対して前記回転軸線方向で対向していることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。 - 前記絞り部は、前記空隙から前記挿通孔に流れ込む空気の圧力を前記モータ室内の圧力よりも低くすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遠心圧縮機。
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JP2022149213A JP2024043954A (ja) | 2022-09-20 | 2022-09-20 | 遠心圧縮機 |
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