JP2024043943A - 記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高いデータリテンション特性を有する記憶装置を提供する。【解決手段】第1選択トランジスタは、第1配線と接続されている。第1メモリセルトランジスタ及び第2メモリセルトランジスタは、第1選択トランジスタと第2選択トランジスタとの間で直列に接続されている。第1ワード線は、第1メモリセルトランジスタと接続されている。第2ワード線は、第2メモリセルトランジスタと接続されている。第1配線に第1電圧が印加されている第1期間中に第1ワード線及び第2ワード線に並行して第1電圧より低い第2電圧が印加される。第1配線に第1電圧より高い第3電圧が印加されている第2期間中に、第1ワード線に第2電圧が印加され、第2ワード線に第2電圧より高く第3電圧より低い第4電圧が印加される。第1配線に第3電圧が印加されている第3期間中に、第1ワード線に第4電圧が印加され、第2ワード線に第2電圧が印加される。【選択図】 図11

Description

実施形態は、概して記憶装置に関する。
メモリセルが3次元に配置された記憶装置が知られている。記憶装置は、より高いデータリテンション特性、より短い動作時間を有することを求められる。
特開2016-051485号公報
高いデータリテンション特性を有する記憶装置を提供しようとするものである。
一実施形態による記憶装置は、第1配線と、第1選択トランジスタと、第2選択トランジスタと、第1メモリセルトランジスタと、第2メモリセルトランジスタと、第1ワード線と、第2ワード線と、を含む。
上記第1選択トランジスタは、上記第1配線と接続されている。上記第1メモリセルトランジスタ及び第2メモリセルトランジスタは、上記第1選択トランジスタと上記第2選択トランジスタとの間で直列に接続されている。上記第1ワード線は、上記第1メモリセルトランジスタと接続されている。上記第2ワード線は、上記第2メモリセルトランジスタと接続されている。上記第1配線に第1電圧が印加されている第1期間中に上記第1ワード線及び上記第2ワード線に並行して上記第1電圧より低い第2電圧が印加される。上記第1配線に上記第1電圧より高い第3電圧が印加されている第2期間中に、上記第1ワード線に上記第2電圧が印加され、上記第2ワード線に上記第2電圧より高く上記第3電圧より低い第4電圧が印加される。上記第1配線に上記第3電圧が印加されている第3期間中に、上記第1ワード線に上記第4電圧が印加され、上記第2ワード線に上記第2電圧が印加される。
第1実施形態の記憶装置の構成要素及び構成要素の接続の例を示す図。 第1実施形態の記憶装置の1つのブロックの構成要素及び構成要素の接続を示す図。 第1実施形態の記憶装置のメモリセルアレイの一部のyz面に沿った断面の構造を示す図。 第1実施形態の記憶装置のデータを書き込まれたメモリセルトランジスタの閾値電圧の分布を示す図。 第1実施形態の記憶装置の電圧生成回路から出力される電圧を示す図。 第1実施形態の記憶装置のドライバ及びロウデコーダ、並びに関連する機能ブロックの例を示す図。 第1実施形態の記憶装置のデータ消去のフローを示す図。 第1実施形態の記憶装置のデータ消去の間の一状態を示す図。 第1実施形態の記憶装置のデータ消去の間の一状態を示す図。 第1実施形態の記憶装置のデータ消去の間の一状態を示す図。 第1実施形態の記憶装置のデータ消去の間にソース線に印加される電圧を時間に沿って示す図。 第1実施形態の記憶装置の一部のデータ消去直後の状態を概略的に示す図。 第1実施形態の第1変形例の記憶装置のデータ消去の間の一状態を示す図。 第1実施形態の第1変形例の記憶装置のデータ消去の間の一状態を示す図。 第1実施形態の第1変形例の記憶装置のデータ消去の間の一状態を示す図。 第1実施形態の第1変形例の記憶装置のデータ消去の間にソース線に印加される電圧の波形を示す図。 第1実施形態の第2変形例の記憶装置のデータ消去のフローを示す図。
以下に実施形態が図面を参照して記述される。或る実施形態、相違する実施形態、及び相違する変形例での略同一の機能及び構成を有する複数の構成要素は、互いに区別されるために、参照符号の末尾にさらなる数字又は文字が付加される場合がある。或る記述に後続する記述では、記述済みの点と異なる点が主に記述される。よって、或る実施形態についての記述は全て、明示的に又は自明的に排除されない限り、別の実施形態の記述としても当てはまる。
本明細書及び特許請求の範囲において、或る第1要素が別の第2要素に「接続されている」とは、第1要素が直接的又は常時或いは選択的に導電性となる要素を介して第2要素に接続されていることを含む。
以下の記述に、xyz直交座標系が用いられる。以下の記述において、「下」との記述及びその派生語並びに関連語は、z軸上のより小さい座標の位置を指し、「上」との記述及びその派生語並びに関連語は、z軸上のより大きい座標の位置を指す。
1.第1実施形態
1.1.構成(構造)
図1は、第1実施形態の記憶装置の構成要素及び構成要素の接続の例を示す。記憶装置1は、メモリセルを使用してデータを記憶する装置である。記憶装置1は、外部のメモリコントローラによって制御される。記憶装置1は、例えばメモリコントローラから受け取られたコマンドCMD及びアドレス情報ADDに基づいて動作する。記憶装置1は、書き込まれるデータDATを受け取り、記憶装置1に記憶されているデータを出力する。記憶装置1は、例えば、1つの半導体チップとして構成される。
記憶装置1は、メモリセルアレイ10、ロウデコーダ11、レジスタ12、シーケンサ13、電圧生成回路14、ドライバ15、及びセンスアンプ17等の構成要素を含む。
メモリセルアレイ10は、配列されたメモリセルの集合である。メモリセルアレイ10は、複数のメモリブロック(ブロック)BLKを含む。各ブロックBLKは、複数のメモリセルトランジスタMT(図示せず)を含む。メモリセルアレイ10には、ワード線WL(図示せず)及びビット線BL(図示せず)などの配線も位置する。
ロウデコーダ11は、ブロックBLKを選択するための回路である。ロウデコーダ11は、レジスタ12から受け取られたブロックアドレスに基づいて選択された1つのブロックBLKにドライバ15から供給される電圧を転送する。
レジスタ12は、記憶装置1によって受け取られたコマンドCMD及びアドレス情報ADDを保持する回路である。コマンドCMDは、シーケンサ13にデータリード、データ書込み、及びデータ消去を含む種々の動作を指示する。アドレス情報ADDは、メモリセルアレイ10中のアクセスの対象を指定する。
シーケンサ13は、記憶装置1全体の動作を制御する回路である。シーケンサ13は、レジスタ12から受け取られたコマンドCMDに基づいて、ロウデコーダ11、ドライバ15、及びセンスアンプ17を制御して、データリード、データ書込み、データ消去を含む種々の動作を実行する。
電圧生成回路14は、複数の相違する大きさの電圧を生成する回路である。電圧生成回路14は、記憶装置1の外部から電源電圧を受け取り、電源電圧から複数の電圧を生成する。電圧生成回路14は、生成された電圧を、メモリセルアレイ10及びドライバ15等の構成要素に供給する。
ドライバ15は、記憶装置1の動作に必要な種々の電圧をいくつかの構成要素に印加する回路である。ドライバ15は、電圧生成回路14から、複数の電圧を受け取り、複数の電圧のうちの選択されたものを1以上のロウデコーダ11に供給する。
センスアンプ17は、メモリセルアレイ10に記憶されているデータに基づく信号を出力する回路である。センスアンプ17は、メモリセルトランジスタMTの状態をセンスし、センスされた状態に基づいてリードデータを生成する。センスアンプ17は、書込みデータに基づく電圧をビット線BLに印加する。
1.1.2.メモリセルアレイ
図2は、第1実施形態の記憶装置の1つのブロックBLKの構成要素及び構成要素の接続を示す。複数のブロックBLK、例えば全てのブロックBLKは、図2に示されている構成要素及び接続を含む。
1つのブロックBLKは、複数のストリングユニットSUを含む。図2は、5つのストリングユニットSU_0~SU_4の例を示す。
図2に示されているように、m本のビット線BL_0~BL_m-1は、各々、各ブロックBLKにおいて、ストリングユニットSU_0~SU_4の各々からの1つのNANDストリングNSと接続されている。mは正の整数である。
各NANDストリングNSは、1つの選択ゲートトランジスタST、n個のメモリセルトランジスタMT(MT_0~MT_n-1)、及び1つの選択ゲートトランジスタDT(DT0、DT1、DT2、DT3、又はDT4)を含む。nは正の整数であり、偶数である。メモリセルトランジスタMTは、データを不揮発に記憶する素子である。メモリセルトランジスタMTは、制御ゲート電極又はゲート電極(ワード線WL)、及び周囲から絶縁された電荷蓄積膜を含み、電荷蓄積膜中の電荷に基づいてデータを不揮発に記憶する。メモリセルトランジスタMTは、電荷蓄積膜に電子を注入されることによって、データを書き込まれる。
選択ゲートトランジスタST、メモリセルトランジスタMT_0~MT_n-1、及び選択ゲートトランジスタDTは、この順で、ソース線SLと1つのビット線BLとの間に直列に接続されている。
相違する複数のビット線BLとそれぞれ接続されている複数のNANDストリングNSは1つのストリングユニットSUを構成する。各ストリングユニットSUにおいて、メモリセルトランジスタMT_0~MT_n-1の制御ゲート電極は、ワード線WL_0~WL_n-1とそれぞれ接続されている。1つのストリングユニットSU中でワード線WLを共有するメモリセルトランジスタMTの組は、セルユニットCUと称される。
選択ゲートトランジスタDT0~DT4はストリングユニットSU_0~SU_4にそれぞれ属する。図2において、選択ゲートトランジスタDT2、DT3、及びDT4は図示を省略されている。ストリングユニットSU_0の複数のNANDストリングNSの各々の選択ゲートトランジスタDT0のゲートは選択ゲート線SGDL0に接続されている。同様に、ストリングユニットSU_1、SU_2、SU_3、及びSU_4のそれぞれの複数のNANDストリングNSの各々の選択ゲートトランジスタDT1、DT2、DT3、及びDT4のゲートは選択ゲート線SGDL1、SGDL2、SGDL3、及びSGDL4に接続されている。
選択ゲートトランジスタSTのゲートは選択ゲート線SGSLに接続されている。
各ブロックBLKは、図2に示されている回路が実現される限り、どのような構造を有していてもよい。例として、各ブロックBLKは、図3に示されている構造を有することができる。
図3は、第1実施形態の記憶装置のメモリセルアレイの一部のyz面に沿った断面の構造を示す。図3に示されているように、メモリセルアレイ10は、半導体21、導電体22、8個の導電体23、導電体24及び27、絶縁体33~36、並びにメモリピラーMPを含む。絶縁体33~36は、例えば、酸化シリコンを含むか、酸化シリコンからなる。
半導体21は、xy面に沿って広がり、板状の形状を有する。半導体21は、ソース線SLの少なくとも一部として機能する。半導体21は、例えば、リンをドープされたシリコンを含むか、リンをドープされたシリコンからなり、n型の導電型を有する。
絶縁体33は、半導体21の上面上に位置する。
導電体22は、絶縁体33の上面上に位置する。導電体22は、xy面に沿って広がり、板状の形状を有する。導電体22は、選択ゲート線SGSLの少なくとも一部として機能する。導電体22は、例えば、タングステンを含むか、タングステンからなる。
複数の絶縁体34及び複数の導電体23は、導電体22の上面上に、z軸に沿って1つずつ交互に位置する。よって、導電体23は、互いに間隔を有してz軸に沿って並ぶ。絶縁体34及び導電体23は、xy面に沿って広がり、板状の形状を有する。複数の導電体23は、半導体21の側から順に、それぞれワード線WL_0~WL_n-1の少なくとも一部として機能する。導電体23は、例えば、タングステンを含むか、タングステンからなる。
絶縁体35は、最上の導電体23の上面上に位置する。
導電体24は、絶縁体35の上面上に位置する。導電体24は、選択ゲート線SGDL_0~SGDL_4の1つの少なくとも一部として機能する。導電体24は、タングステンを含むか、タングステンからなる。
絶縁体36は、導電体24の上面上に位置する。
導電体26は、絶縁体36の上面上に位置する。導電体26は、線状の形状を有し、y軸に沿って延びる。導電体26は、1つのビット線BLの少なくとも一部として機能する。図3に示されているyz面とは異なるyz面においても導電体26が設けられており、よって、導電体26は、x軸に沿って間隔を有して並ぶ。導電体26は、例えば、銅を含むか、銅からなる。
メモリピラーMPは、z軸に沿って延び、柱の形状を有する。メモリピラーMPは、絶縁体33~36及び導電体22~24からなる積層構造中に位置し、絶縁体33~36及び導電体22~24を貫通又は通過する。メモリピラーMPの上面は、最上の導電体24よりも上方に位置する。メモリピラーMPの下面は、半導体21に接する。メモリピラーMPと導電体22とが接している部分は、選択ゲートトランジスタSTとして機能する。メモリピラーMPと1つの導電体23とが接する部分は、1つのメモリセルトランジスタMTとして機能する。メモリピラーMPと導電体24とが接する部分は、1つの選択ゲートトランジスタDTとして機能する。
メモリピラーMPは、例えば、コア50、半導体51、トンネル絶縁体53、電荷蓄積膜54、ブロック絶縁体55、及び導電体25を含む。コア50は、z軸に沿って延び、柱の形状を有する。コア50は、絶縁体からなり、例えば、酸化シリコンを含むか、酸化シリコンからなる。
半導体51は、コア50の表面を覆う。半導体51は、下面において、半導体21と接する。半導体51は、メモリセルトランジスタMT並びに選択ゲートトランジスタDT及びSTのチャネル(電流経路)として機能する。半導体51は、例えば、シリコンを含むか、シリコンからなる。
トンネル絶縁体53は、半導体51の側面を囲み、筒状の形状を有する。トンネル絶縁体53は、例えば、酸化シリコンを含むか、酸化シリコンからなる。
電荷蓄積膜54は、トンネル絶縁体53の側面を囲み、筒状の形状を有する。電荷蓄積膜54は、例えば、窒化シリコンを含むか、窒化シリコンからなる。
ブロック絶縁体55は、電荷蓄積膜54の側面を囲み、筒状の形状を有する。ブロック絶縁体55の側面は、導電体23によって囲まれている。ブロック絶縁体55は、例えば、酸化シリコンを含むか、酸化シリコンからなる。
メモリピラーMPの構造は、図3に示されている例に限られない。例えば、メモリピラーMPの底面を含む部分が半導体21中に位置していてもよい。また、トンネル絶縁体53、電荷蓄積膜54、及び電荷蓄積膜54の組が、半導体21中で、側面において部分的に開口していてもよい。この開口中に半導体21の材料が位置することによって、半導体21は、半導体51と接する。
導電体25は、コア50及び半導体51の上面上に位置する。導電体25は、例えば、リンをドープされたシリコンを含むか、リンをドープされたシリコンからなる。
1つのメモリピラーMPと1つの導電体25は、導電体27によって接続されている。
図3に示されている構造の周囲は、任意の構造を有することが可能である。例えば、半導体21は、半導体の基板の上方に位置し、基板の上面を含む領域にロウデコーダ11、ドライバ15、及び(又は)センスアンプ17等の回路が形成されている。回路は、基板の上面のうちの、後述のメモリピラーMPが設けられる下方に設けられていてもよいし、基板の上面のうちの、メモリピラーMPが設けられる領域の下方とは別の領域に設けられていてもよい。
記憶装置1は、図3に示されている構造がxy面に沿って反転された上側構造を基板の上方において含んでいてもよい。すなわち、記憶装置1は、基板と、基板の上面を含む領域に形成されるとともに回路を含んだ下側構造を含む。別の基板上に図3に示されている構造が形成され、形成された構造がxy面に関して反転された構造が、上側構造として、下側構造に接合される。その後、上側構造の形成に使用された基板が除去される。
メモリセルアレイ10は、半導体51に正孔を供給できる構成を有する。正孔が供給できる限り、そのための構成はどのようなものであってもよい。以下に、一例が記述される。半導体51は、以下に記述される不純物を含む。半導体51の半導体21の側の端を含む部分は、例えば、不純物としてリンをドープされている。リンを含んでいることにより、半導体51の半導体21の側の端を含む部分は、n型の導電型を有する。ドープされる不純物の他の例は、ヒ素を含む。
リンは、例えば、以下のように分布している。すなわち、半導体51のうちの半導体21との界面(半導体51の下面)から導電体22の中央又はその近傍までの部分は、高濃度、例えば、1×1019atoms/cm以上の濃度のリンを含む。半導体51のうちの導電体22の中央より上方の部分は、より低い濃度のリンを含む。このような不純物の濃度分布により、選択ゲートトランジスタSTは、半導体51の中でGIDL(Gate Induced Drain Leakage)電流を発生させることができる。GIDL電流は、電子と正孔の対を生成する。生成された正孔は、電荷蓄積膜54に入ると、電荷蓄積膜54にデータ書込みによって取り込まれた電子と再結合し得る。再結合により、電荷蓄積膜54から負の電荷が消失する。負電荷の消失により、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧が低下する。すなわち、メモリセルトランジスタMTに記憶されていたデータが消去される。
また、選択ゲートトランジスタSTのチャネルは、上側において、低濃度のリンを含む。これにより、選択ゲートトランジスタSTは、データ書込み及びデータ読出しにおいて、ソース線SL(半導体21)とメモリセルトランジスタMT_0の接続及び非接続を制御するスイッチとしても機能する。
図4は、第1実施形態の記憶装置1のデータを書き込まれたメモリセルトランジスタMTの閾値電圧の分布を示す。図4は、各メモリセルトランジスタMTが3ビットのデータを記憶している例を示す。各メモリセルトランジスタMTの閾値電圧は、その電荷蓄積膜54中の電子及び正孔の量に基づいて、記憶されているデータに応じた大きさを有する。図4の例では、各メモリセルトランジスタMTは、8つの状態のうちの閾値電圧に応じた1つのステートにあることが可能である。8つのステートは、それぞれ、“0”、“1”、“2”、“3”、“4”、“5”、“6”、“7”、及び“8”ステートと称される。“0”、“1”、“2”、“3”、“4”、“5”、“6”、“7”、及び“8”ステートにあるメモリセルトランジスタMTは、この順でより高い閾値電圧を有する。“0”ステートは、データ消去によってメモリセルトランジスタMTが移されるステートである。“0”ステートにあるメモリセルトランジスタMTは、例えば、負の閾値電圧を有し、例えば、正孔を多く含む。
データ書込みによって、書込み対象のメモリセルトランジスタMTは、書き込まれるデータに基づいて、“0”ステートに維持されるか、“1”、“2”、“3”、“4”、“5”、“6”、“7”、及び“8”のいずれかに移される。“0”ステートに維持されるメモリセルトランジスタMTは、データ書込みによっても閾値電圧を上昇されないが、以下、データ書込みによってメモリセルトランジスタMTを“0”ステートにとどめることもデータ書込みに含まれる。
8つのステートが設けられているため、8つのステートによって、8つの相違するデータ割り当てられること、すなわち、各ステートに3ビットのデータが割り当てられることが可能である。8つのステートの3ビットデータのうちの3つのビットの値の組合せは、各ステートに固有である。それが満たされる限り、各ステートに、任意の値の組合せの3ビットのデータが割り当てられることが可能である。或る同じ3ビットデータを記憶する複数のメモリセルトランジスタMTであっても、メモリセルトランジスタMTの特性のばらつき等に起因して、互いに相違する閾値電圧を有し得る。このため、各ステートにおいて、閾値電圧は分布している。
データの書込みは、書込み対象のメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積膜に電子を注入することにより行われる。電荷蓄積膜においてより多くの電子を含んだメモリセルトランジスタMTは、より高い閾値電圧を有する。データの消去は、消去対象のメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積膜中の電子を除去することにより行われる。電子の除去により、消去対象のメモリセルトランジスタMTの閾値電圧は低下する。
1.1.3.ドライバ及びロウデコーダ
図5は、第1実施形態の記憶装置1の電圧生成回路14から出力される電圧を示す。図5に示されているように、電圧生成回路14は、接地電圧(共通電圧)Vss、低消去電圧Veral、高消去電圧Verah、選択電圧Vsge、及び消去電圧Vwleraを出力する。電圧生成回路14は、例えば、複数のサブ電圧生成回路を含み、各サブ回路は接地電圧Vss、低消去電圧Veral、高消去電圧Verah、選択電圧Vsge、及び消去電圧Vwleraを生成及び出力する。接地電圧Vss、電圧Vwlera、及び選択電圧Vsgeはドライバ15に供給される。低消去電圧Veral及び高消去電圧Verahはメモリセルアレイ10に供給される。
接地電圧Vssは、例えば、0V又は0V近傍の正の大きさを有する。
高消去電圧Verahは、0Vより高い。高消去電圧Verahは、高消去電圧Verahと接地電圧Vssとの差の大きさの電圧がメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極と、半導体51の間に印加されることにより、電荷蓄積膜54のうちのメモリセルトランジスタMTに含まれる部分に正孔を注入できる大きさを有する。以下、電荷蓄積膜54のうちの或るメモリセルトランジスタMTに含まれる部分は、単にメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積膜54と称される場合がある。電荷蓄積膜54のうちの或るメモリセルトランジスタMTに含まれる部分は、単にメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積膜54と称される場合がある。
低消去電圧Veralは、0Vより高く、高消去電圧Verahより低い。低消去電圧Veralは、低消去電圧Veralと接地電圧Vssとの差の大きさの電圧がメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極と半導体51の間に印加されることにより、メモリセルトランジスタMTの電荷蓄積膜54に正孔を注入できる大きさを有する。低消去電圧Veralは、高消去電圧Verahより低いため、低消去電圧Veralの印加による正孔を注入する力は、高消去電圧Verahの印加による正孔を注入する力より弱い。
電圧Vwleraは、0Vより高く、高消去電圧Verahより低い。低消去電圧Veralは、高消去電圧Verahと電圧Vwleraの差の大きさの電圧がメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極と半導体51の間に印加されても、メモリセルトランジスタMTの電荷蓄積膜54に正孔が注入されることを抑制できる大きさを有する。電圧Vwleraは、低消去電圧Veralの大きさに近い大きさを有する。電圧Vwleraは、例えば、低消去電圧Veralの大きさの80%以上120%以下の大きさを有する。電圧Vwleraは、例えば、低消去電圧Veralと実質的に同じ大きさを有する。或る2つの物理量が「実質的に同じ大きさ」を有することは、2つの要素の物理量が同じ大きさであることを意図されているものの、製造上の誤差及び(又は)素子の性能のばらつきなどに起因して完全に同一ではない状態を含む。
選択電圧Vsgeは、0Vより高く、高消去電圧Verahより低い。選択電圧sgeは、ソース線SLに高消去電圧Verahが印可されている間に選択ゲートトランジスタSTに印加されていると、選択ゲートトランジスタSTにおいてGIDL電流が発生することを可能にする大きさを有する。
1.1.4.ドライバ及びロウデコーダ
図6は、第1実施形態の記憶装置のドライバ及びロウデコーダ、並びに関連する機能ブロックの例を示す。
図6に示されているように、ドライバ15は、1つのブロックBLKに含まれるストリングユニットSUの数と同じ数のドライバSGDdrv(SGDdrv0~SGDdrv4)、及び1つのドライバSGSdrvを含む。ドライバ15は、また、1つのNANDストリングNSに含まれるワード線WLと同じ数のドライバCGdrv(CGdrv_0~CGdrv_7)を含む。
ドライバSGDdrv0~SGDdrv4、SGSdrv、及びCGdrv_0~CGdrv_n-1の各々は、電圧生成回路14から電圧を受け取る。ドライバSGDdrv0~SGDdrv3、SGSdrv、及びCGdrv_0~CGdrv_n-1は、受け取られた電圧のうちシーケンサ13によって指示されている1つを、それぞれ、配線SGD0~SGD3、SGS、及びCG_0~CG_n-1に供給する。
ロウデコーダ11は、例えば、ブロックBLKの数と同じ数のブロックデコーダ11A(11A0、11A1、…)を含む。各ブロックデコーダ11Aは、1つのブロックBLKと対応付けられている。各ブロックデコーダ11Aは、対応付けられたブロックBLKの配線SGD0~SGD3、SGS、及びCG_0~CG_n-1と接続されている。各ブロックデコーダ11Aは、アドレス情報ADD中のブロックアドレスに基づいて選択される。選択されたブロックデコーダ11Aは、配線SGD0~SGD3、SGS、及びCG_0~CG_n-1を、このブロックデコーダ11Aと接続された選択ゲート線SGDL0~SGDL3、選択ゲート線SGSL、及びワード線WL_0~WL_n-1に、それぞれ接続する。ブロックデコーダ11Aによる接続により、配線SGD0~SGD3、SGS、及びCG_0~CG_n-1の電圧が、それぞれ、選択ゲート線SGDL0~SGDL3、選択ゲート線SGSL、及びワード線WL_0~WL_n-1に転送される。
1.2.動作
図7は、第1実施形態の記憶装置1のデータ消去のフローを示す。図7は、データ消去対象の1つのブロックBLKについて示す。データ消去対象のブロックBLKは、選択ブロックBLKsと称される場合がある。図7のフローは、記憶装置1が、選択ブロックBLKsを指定するデータ消去を指示するコマンドを受け取ると開始する。データ消去は、選択ブロックBLKs中のデータ消去の対象の全セルユニットCUに対して並行して行われる。フロー中のいくつかのステップは、後に詳述される。
シーケンサ13は、全セルユニットデータ消去を行う(St1)。全セルユニットデータ消去は、選択ブロックBLKs中のデータ消去対象の全てのセルユニットCU及び関連する配線にデータの消去のための電圧を印加することを含む。全セルユニットデータ消去は、後述の、選択ブロックBLKs中のデータ消去対象の全セルユニットCUのうちの特定のセルユニットCU及び関連する配線にデータ消去のための電圧を印加することとの対比として命名されている。よって、全セルユニットデータ消去は、必ずしも、選択ブロックBLKs中の全セルユニットCUを対象とすることを要求しない。記述の簡略化の目的で、「選択ブロックBLKs中のデータ消去対象の全セルユニットCU」は、以下、単に、「選択ブロックBLKs中の全セルユニットCU」と称される場合がある。以下の記述は、選択ブロックBLKs中の全セルユニットCUが、選択ブロックBLKs中のデータ消去対象の全セルユニットCUである例に基づく。
シーケンサ13は、第1グループセルユニットデータ消去を行う(St2)。第1グループセルユニットデータ消去は、選択ブロックBLKs中の全セルユニットCUのうちの特定のセルユニットCU及び関連する配線にデータの消去のための電圧を印加することを指す。選択ブロックBLKs中の全セルユニットCUは、第1グループ及び第2グループに分けられる。第1グループは、偶数のアドレスを有するワード線WL(WL_2k)と接続されたセルユニットCUの組であり、第2グループは、奇数のアドレス(WL_2k+1)を有するワード線WLと接続されたセルユニットCUの組である(kは、0以上の正の整数)。よって、第1グループセルユニットCUと第2グループセルユニットCUは、1つずつ、z軸に沿って交互に並ぶ。第1グループが奇数のアドレスを有するワード線WLと接続されたセルユニットCUの組で、第2グループが偶数のアドレスを有するワード線WLと接続されたセルユニットCUの組であってもよい。以下、第1グループセルユニットCUのメモリセルトランジスタMTは、第1グループメモリセルトランジスタMTと称される場合がある。第2グループセルユニットCUのメモリセルトランジスタMTは、第2グループメモリセルトランジスタMTと称される場合がある。
第1グループセルユニットデータ消去では、第1グループセルユニットCU及び関連する配線にデータ消去のための電圧が印加され、他方、第2グループのセルユニットCUには、データ消去のための電圧は印加されない。
シーケンサ13は、第2グループセルユニットデータ消去を行う(St3)。第2グループセルユニットデータ消去は、選択ブロックBLKs中の全セルユニットCUのうちの特定のセルユニットCU及び関連する配線にデータの消去のための電圧を印加することを指す。第2グループセルユニットデータ消去では、第2グループセルユニットCU及び関連する配線にデータ消去のための電圧が印加され、他方、第1グループセルユニットCUには、データ消去のための電圧は印加されない。
ステップSt3の終了により、図7のフローは終了する。
1.2.1.全セルユニットデータ消去
図8は、第1実施形態の記憶装置1のデータ消去の間の一状態を示す。図8は、選択ブロックBLKsの全セルユニットデータ消去の間に配線に印加されている電圧を示す。
図8に示されているように、ソース線SLは、低消去電圧Veralを受け続ける。選択ゲート線SGDL及びSGSLは、選択電圧Vsgeを受け続ける。ビット線BLは、任意の電圧を受け、例えば、接地電圧Vssを受け続ける。ソース線SL及び選択ゲート線SGSLに、このような電圧が印加されている状態で、選択ブロックBLKsの全セルユニットCUとそれぞれ接続されたワード線WLに接地電圧Vssが印加される。「選択ブロックBLKsの全セルユニットCUとそれぞれ接続されたワード線WL」及び同種の構成要素は、「選択ブロックBLKsの全ワード線WL」と称される場合がある。以下、選択ブロックBLKs中の或る1つのNANDストリングNSについて記述される。しかしながら、以下の1つのNANDストリングNSについて記述される現象が、選択ブロックBLKs中の他の、例えば、全てのNANDストリングNSにおいて生じる。
図8に示されている電圧の印加により、半導体51中で正孔が発生する。発生した正孔は、半導体51中で拡散する。
図8に示されている電圧の印加により、NANDストリングNS中の全てのメモリセルトランジスタMTにおいて、制御ゲート電極と半導体51の間に低い電位差(Veral-Vss)が生じる。この電位差Veralによって、半導体51中の正孔が、電荷蓄積膜54のうちの、選択ブロックBLKs中の各ワード線WLと面する部分に入り込む。入り込んだ正孔は、電荷蓄積膜54中の電子と再結合する。再結合により、電荷蓄積膜54中の電子が消失し、電荷蓄積膜54中の電子の量が減少する。これにより、NANDストリングNS中の全メモリセルトランジスタMTの閾値電圧が下がり、ひいては、データが消去される。さらに正孔が入り込むことにより、正孔は電子と再結合せずに、電荷蓄積膜54中にとどまる。正孔の増加により、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧は下がる。
制御ゲート電極と半導体51に低消去電圧Veral-接地電圧Vssの大きさの電圧を印加することによるデータ消去は、以下、弱消去と称される場合がある。
1.2.2.第1グループセルユニットデータ消去
図9は、第1実施形態の記憶装置1のデータ消去の間の一状態を示す。図9は、選択ブロックBLKsの第1グループセルユニットデータ消去の間に配線に印加されている電圧を示す。
第1グループセルユニットデータ消去において、全セルユニットデータ消去と同じく、選択ゲート線SGDL及び選択ゲート線SGSLは選択電圧Vsgeを受け続け、ビット線BLは任意の電圧を受け続ける。一方、第1グループセルユニットデータ消去において、ソース線SLは、高消去電圧Verahを受け続ける。
このような電圧が印加されている状態で、選択ブロックBLKs中の第1グループセルユニットCUとそれぞれ接続されたワード線WLに接地電圧Vssが印加される。「選択ブロックBLKs中の第1グループセルユニットCUとそれぞれ接続されたワード線WL」は、「第1グループワード線WL」と称される場合がある。同じく、「選択ブロックBLKs中の第2グループセルユニットCUとそれぞれ接続されたワード線WL」は、「第2グループワード線WL」と称される場合がある。第2グループワード線WLは、低消去電圧Veralを受け続ける。
図9に示されている電圧の印加により、半導体51中で正孔が発生する。発生した正孔は、半導体51中で拡散する。
図9に示されている電圧の印加により、NANDストリングNS中の第1グループメモリセルトランジスタMTにおいて、制御ゲート電極と半導体51の間に高い電位差(Verah-Vss)が生じる。この電位差Verahによって、半導体51中の正孔が、電荷蓄積膜54のうちの、第1グループメモリセルトランジスタMT中の部分に入り込む。入り込んだ正孔により、第1グループメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が下がり、ひいては、データが消去される。さらに正孔が入り込むことにより、正孔は電子と再結合せずに、電荷蓄積膜54中にとどまる。正孔の増加により、第1グループメモリセルトランジスタMTの閾値電圧は下がる。
制御ゲート電極と半導体51に高消去電圧Verah-接地電圧Vssの大きさの電圧を印加することによる正孔の注入及びデータ消去は、以下、強消去と称される場合がある。
第1グループセルユニットデータ消去の間、第2グループメモリセルトランジスタMTにおいて、制御ゲート電極と半導体51の間には、低い電位差(Verah-Vwlera)しか生じない。よって、電荷蓄積膜54のうちの第2グループメモリセルトランジスタMTの部分への正孔の入り込みは抑制されている。
1.2.3.第2グループセルユニットデータ消去
図10は、第1実施形態の記憶装置1のデータ消去の間の一状態を示す。図10は、選択ブロックBLKsの第2グループセルユニットデータ消去の間に配線に印加されている電圧を示す。
第2グループセルユニットデータ消去において、第1グループセルユニットデータ消去と同じく、選択ゲート線SGDL及び選択ゲート線SGSLは選択電圧Vsgeを受け続け、ビット線BLは任意の電圧を受け続け、ソース線SLは高消去電圧Verahを受け続ける。
図10に示されている電圧の印加により、半導体51中で正孔が発生する。発生した正孔は、半導体51中で拡散する。
図10に示されている電圧の印加により、NANDストリングNS中第2グループメモリセルトランジスタMTにおいて、制御ゲート電極と半導体51の間に高い電位差(Verah-Vss)が生じる。すなわち、第2グループメモリセルトランジスタMTに対して強消去が行われる。この結果、第2グループメモリセルトランジスタMT閾値電圧は下がる。
第2グループセルユニットデータ消去の間、第1グループメモリセルトランジスタMTにおいて、制御ゲート電極と半導体51の間には、低い電位差(Verah-Vwlera)しか生じない。よって、電荷蓄積膜54のうちの第1グループメモリセルトランジスタMTの部分への正孔の入り込みは抑制されている。
1.2.4.データ消去の間の電圧の波形
図11は、第1実施形態の記憶装置のデータ消去の間にソース線に印加される電圧の波形を時間に沿って示す。
図11に示されているように、時刻t1から時刻t2に亘って、ソース線SLに低消去電圧Veralが印加される。時刻t2は、時刻t1から期間ΔT1後の時刻である。時刻t1から時刻t2までの間、第1グループワード線WL(WL_2k)及び第2グループワード線WL(WL_2k+1)は、電圧Vssを印加される。時刻t1から時刻t2の期間の電圧の印加は、図8を参照して上記されている全セルユニットデータ消去の間に生じる。
時刻t3から時刻t4に亘って、ソース線SLに高消去電圧Verahが印加される。時刻t4は、時刻t3から期間ΔT2後の時刻である。また、時刻t3から時刻t4に亘って、第1グループワード線WL(WL_2k)は、電圧Vwleraを印加される。一方、時刻t3から時刻t4の間、第2グループワード線WL(WL_2k+1)は、電圧Vssを印加される。時刻t3から時刻t4までの期間の電圧の印加は、図9を参照して上記されている第1グループセルユニットデータ消去の間に生じる。期間ΔT2は、期間ΔT1より短い。すなわち、全セルユニットデータ消去の期間、換言すると、図8の状態が生じている期間は、第1グループセルユニットデータ消去の期間、換言すると、図9の状態が生じている期間より短い。
時刻t5から時刻t6に亘って、ソース線SLに高消去電圧Verahが印加される。時刻t6は、時刻t5から期間ΔT3後の時刻である。また、時刻t5から時刻t6に亘って、第2グループワード線WL(WL_2k+1)は、電圧Vwleraを印加される。一方、時刻t5から時刻t6の間、第1グループワード線WL(WL_2k)は、電圧Vssを印加される。時刻t5から時刻t6までの期間の電圧の印加は、図10を参照して上記されている第2グループセルユニットデータ消去の間に生じる。期間ΔT3は、期間ΔT1より短い。すなわち、全セルユニットデータ消去の期間、換言すると、図8の状態が生じている期間は、第2グループセルユニットデータ消去の期間、換言すると、図10の状態が生じている期間より短い。期間ΔT3は、期間ΔT2と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
時刻t6の後に、時刻t1から時刻t6までの動作が繰り返されてもよい。すなわち、データ消去は、複数の消去ループを含み得る。各消去ループは、図8~図10を参照して上記されているデータ消去のための電圧印加と、消去ベリファイとを含む。消去ベリファイは、データ消去のための電圧印加によって、データ消去対象のメモリセルトランジスタMTが求められる電圧より低い閾値電圧を有するかの確認を指す。或るループでの消去ベリファイがフェイルの場合、次の消去ループが行われ得る。後続の消去ループでは、先行する消去ループで使用される電圧より若干高い電圧が使用され得る。
ただし、第1実施形態は、1つの消去ループが全セルユニットCUに対する弱消去と、第1及び第2グループセルユニットCUの各々に対する強消去を含むため、1つの消去ループで、メモリセルトランジスタMTが求められる電圧より低い閾値電圧を有する可能性が高い。すなわち、消去ベリファイが行われたとした場合に消去ベリファイをパスする可能性が高い。このため、第1実施形態では、1つの消去ループの実行で、データ消去が完了する可能性が非常に高く、第2の消去ループが行われる必要性は低い。もちろん、第2及びそれ以降の消去ループが行われてもよい。この場合、或る消去ループでの高消去電圧Verah及び低消去電圧Veralは、1つ前の高消去電圧Verah及び低消去電圧Veralよりそれぞれ、ΔV1及びΔV2高い。
1.2.5.データ消去直後の状態
図12は、第1実施形態の記憶装置1の一部のデータ消去直後の状態を概略的に示す。図12は、データ消去を施された直後のメモリセルトランジスタMT中の正孔及び電子の分布を示す。
図12に示されているように、電荷蓄積膜54のうちのワード線WLと面する部分54Aは、高濃度の正孔を含んでいる。各部分54Aが高濃度の正孔を含むため、各メモリセルトランジスタMTは、負の閾値電圧を有する。
電荷蓄積膜54のうちのワード線WLと面しない部分54B、すなわち、電荷蓄積膜54のうちのワード線WL間の領域と面する部分54Bも、正孔を含んでいる。部分54Bは、中心のサブ部分54B1とそれ以外のサブ部分54B2からなる。サブ部分54B2は、中程度の濃度(中濃度)の正孔を含んでいる。部分54Bの正孔濃度は、部分54Aの正孔濃度より低い。
部分54A及びサブ部分54B2以外の部分は、サブ部分54B1を含め、低い濃度の正孔のみ含んでおり、又はほとんど正孔を含んでいない。
正孔の濃度と閾値電圧の大きさは相関している。図8~図10を参照して上記されているデータ消去のための電圧の印加の期間(図11のΔT1、ΔT2、及びΔT3)は、データ消去直後の各メモリセルトランジスタMTが求められる大きさの負の閾値電圧を有するようにあらかじめ設定されている。この結果、図12に示されている正孔の分布が得られる。部分54Aの正孔濃度は、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧の大きさを決定する支配的な要素である。加えて、サブ部分54B2の正孔も、サブ部分54B2の両隣のメモリセルトランジスタMTの閾値電圧の大きさに影響する。部分54Aが高濃度の正孔を含むとともにサブ部分54B2も中濃度の正孔を含むことに基づいて、各メモリセルトランジスタMTは、求められる(又は、設計に従った)大きさの閾値電圧を有する。
このような正孔の濃度分布は、概略、以下の過程を経て形成される。すなわち、全セルユニットデータ消去によって、電荷蓄積膜54のうちのサブ部分54B2を除く部分に、広く中濃度の正孔が入り込む。続く第1グループセルユニットデータ消去によって、正孔は、電荷蓄積膜54のうちの第1グループメモリセルトランジスタMT中の部分に入り込み、電荷蓄積膜54のうちの第1グループメモリセルトランジスタMT中の部分の正孔濃度が上昇する。第1グループセルユニットデータ消去の間、電荷蓄積膜54のうちの第2グループメモリセルトランジスタMTの部分への正孔の入り込みは抑制されており、よって、電荷蓄積膜54のうちの第2グループメモリセルトランジスタMTの部分の正孔濃度の上昇は抑制されている。続く第2グループセルユニットデータ消去によって、正孔は、電荷蓄積膜54のうちの第2グループメモリセルトランジスタMT中の部分に入り込み、電荷蓄積膜54のうちの第2グループメモリセルトランジスタMT中の部分の正孔濃度が上昇する。第2グループセルユニットデータ消去の間、電荷蓄積膜54のうちの第1グループメモリセルトランジスタMTの部分への正孔の入り込みは抑制されており、よって、電荷蓄積膜54のうちの第1グループメモリセルトランジスタMTの部分の正孔濃度の上昇は抑制されている。
低消去電圧Veralは、後続の第1及び第2グループセルユニットデータ消去を経て電荷蓄積膜54が、図12に示されているような正孔濃度を有することを可能にする大きさを有する。すなわち、低消去電圧Veralが高過ぎると、全セルユニットデータ消去は、高消去電圧Verahが使用されているケースに近づく。これは、サブ部分54B2の形成を阻害して、部分54Bにも一様に中濃度の正孔が入り込むことを意味する。
一方、低消去電圧Veralが低過ぎると、全セルユニットデータ消去の間に、電荷蓄積膜54に、少量の正孔しか注入されない。この結果、第1及び第2グループセルユニットデータ消去の間に、電荷蓄積膜54とワード線WLの間に大きな電位が形成される。この電位差は、ワード線WLからブロック絶縁体55を介して、電子を電荷蓄積膜54に入り込ませる。電子は、各ワード線WLの角の周辺、すなわち、電荷蓄積膜54の部分54Bの両端の周辺に位置する。この電子は、周囲の正孔を引き寄せ、引き寄せられた正孔は、データを書き込まれたメモリセルトランジスタMT中の電子と再結合し得る。このことは、メモリセルトランジスタMTのデータリテンション特性を悪化させる。また、引き寄せられた正孔は、“0”ステートのメモリセルトランジスタMTの正孔を減少させる。このことは、“0”ステートのメモリセルトランジスタMTのデータリテンション特性を悪化させる。このような電子の入り込みは、高電位の電荷蓄積膜54と、低電位のワード線WLと、その隣の高電位のワード線WLの存在によって、電界の偏りが大きいことに起因すると考えられる。このため、全セルユニットデータ消去の間に電荷蓄積膜54に注入される正孔が少ないと、電荷蓄積膜54とワード線WLとの電位差が大きく、電子が電荷蓄積膜54に入り込みやすい。
以上の事項に基づいて、低消去電圧Veralは、全セルユニットデータ消去の間に、多過ぎずかつ少な過ぎない正孔が電荷蓄積膜54に入り込むことを可能にする大きさを有する。低消去電圧Veralは、例えば、高消去電圧Verahの65%以上85%以下の大きさを有する。高消去電圧Verahが20Vの例に基づくと、低消去電圧Veralは、13V~17Vの大きさを有する。
1.3.利点(効果)
第1実施形態によれば、以下に記述されるように、短い時間でデータを消去でき、高いデータリテンション特性を有し、データ消去状態で低い閾値電圧を有するメモリセルトランジスタを実現する記憶装置が提供されることが可能である。
データ消去の2つの方法が知られている。第1の方法は、ソース線SLに高消去電圧Verahを印加し、その間に選択ブロックBLKsの全ワード線WLに接地電圧Vssを印加することを含む。第2の方法は、ソース線SLに高消去電圧Verahを印可し、その間に第1及び第2グループワード線WLにそれぞれ接地電圧Vss及び高消去電圧Verahを印加すること、次いで第1及び第2グループワード線WLにそれぞれ高消去電圧Verah及び接地電圧Vssを印加することを含む。
第1の方法の実行の結果、電荷蓄積膜54の部分54Aは高濃度の正孔を含むとともに、部分54Bは、その中心も含めて一様に中濃度の正孔を含む。第1の方法の後、データ消去後に或る書込み対象のメモリセルトランジスタMTsにデータが書き込まれると、以下の現象が生じ得る。すなわち、メモリセルトランジスタMTsの隣のメモリセルトランジスタMTnがデータ書込み後に“0”ステートにある場合、電荷蓄積膜54のうちのメモリセルトランジスタMTsとMTnの間の広い領域に中濃度の正孔が存在している。この正孔は、メモリセルトランジスタMTs中の電子に引かれて、メモリセルトランジスタMTs中に移動し、電子と再結合し得る。これは、メモリセルトランジスタMTsのデータリテンション特性を悪化させる。正孔の移動はまた、メモリセルトランジスタMTnの閾値電圧を上昇させ、すなわち、メモリセルトランジスタMTnのデータリテンション特性を悪化させる。
第2の方法により、電荷蓄積膜54の部分54Aは高濃度の正孔を含むとともに、部分54Bは、その両端でのみ中濃度の正孔を含み、その他の部分では正孔をほとんど含まない。すなわち、電荷蓄積膜54は、部分54Aの両脇の小さい領域でのみ中濃度の正孔を含み、部分54A間のほとんどの領域で正孔をほとんど含まない。このため、部分54A間の正孔が、データを書き込まれたメモリセルトランジスタMTs中の電子と再結合しづらい。すなわち、メモリセルトランジスタMTsのデータリテンション特性は高い。
しかしながら、第2の方法では、部分54A間の正孔が少ないため、データ消去状態の、ひいては“0”ステートのメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が低くなりづらい。このため、求められる閾値電圧が達成できない場合がある。また、第2の方法では、データ消去の間に、電荷蓄積膜54の高電位とワード線WLの低電位の電位差によって、低消去電圧Veralの大きさについて図12を参照して上記されているように、ワード線WLからブロック絶縁体55を介して、電子が電荷蓄積膜54に入り込む。第2の方法では、データ消去の開始の時点で電荷蓄積膜54に正孔はほとんど存在せず、電荷蓄積膜54の電位は低い。このため、データ消去のための電圧の印加によって生じる電荷蓄積膜54とワード線WLとの電位差が大きく、電子が入り込みやすい。このことは、“0”ステートのメモリセルトランジスタMTのデータリテンション特性を悪化させる。
第1実施形態によれば、選択ブロックBLKsの全セルユニットCUに対して弱消去が行われ、第2グループセルユニットCUへの電圧印加が抑制されつつ第1グループセルユニットCUに対して強消去が行われ、第1グループセルユニットCUへの電圧印加が抑制されつつ第2グループセルユニットCUに対して強消去が行われる。全セルユニットCUに対する消去のための電圧印加により、第2の方法と異なり、部分54Bにも正孔が入り込む。一方、全セルユニットCUに対する弱消去により、正孔の中濃度の領域は、部分54Bのうちの中央以外のサブ部分54B2に形成される。続く第1又は第2グループセルユニットCUへの強消去により、部分54Aは、十分に高濃度な、すなわち、第1及び第2の方法の使用の場合と同様の高濃度の正孔を含む状態になる。部分54Aの高濃度の正孔と、部分54Bのうちのサブ部分54B2の中濃度の正孔により、データ消去状態の及び“0”ステートのメモリセルトランジスタMTは、低い閾値電圧を有することが可能である。
また、全セルユニットデータ消去の終了により電荷蓄積膜54はすでに中濃度の正孔を含んでいる。このため、第1及び第2グループセルユニットデータ消去で形成される、複数のワード線WLと電荷蓄積膜54とのそれぞれの間の電界の大きさ及び偏りは小さい。大きさ及び偏りの大きな電界による電荷蓄積膜54に電子が入り込むことは抑制される。よって、第2の方法のような電荷蓄積膜54に入り込んだ電子によるデータリテンション特性の劣化は抑制される。
以上より、記憶装置1は、高いデータリテンション特性を有するとともに、データ消去状態(及び“0”ステート)で低い閾値電圧を有するメモリセルトランジスタMTを有することができる。
また、第1実施形態の記憶装置1は、第2の方法でデータ消去に要する時間より短い時間でデータ消去を完了できる。第2の方法では、第1消去ループは、図11を参照して上記されている時刻t3~t6の期間を要する。第2の方法では、第1消去ループのみでデータ消去が完了する(すなわち、消去ベリファイにパスする)ことは起こりづらいため、第2消去ループが必要なケースが多い。この場合、時刻t3~時刻t6の期間が、2回繰り返されることになる。この2回の繰返しの合計時間は、第1実施形態の時刻t1~時刻t6の期間より長い。一方、図11を参照して上記されているように、第1実施形態では、データ消去は、第1ループで完了する可能性が高い。よって、記憶装置1がデータ消去に要する時間は、第2の方法によってデータ消去に要する時間より短い。
1.4.変形例
半導体21は、ヒ素をドープされたシリコンを含むか、ヒ素をドープされたシリコンからなっていてp型の導電型を有していても良い。この場合、図3を参照して上記されている、GIDL電流を生成するための構成は必要なく、すなわち、半導体51は図3を参照して上記されている分布のリンを含んでいなくてよい。この場合、全セルユニットデータ消去の間(図8を参照)、第1グループセルユニットデータ消去(図9を参照)、及び第2グループセルユニットデータ消去の間(図10を参照)、選択ゲート線SGSLは、電圧Vsgを受ける。電圧Vsgは、0Vより高く、選択ゲートトランジスタSTをオンさせる大きさを有し、電圧生成回路14から供給される。
GIDL電流は、選択ゲートトランジスタSTからに代えて、又は選択ゲートトランジスタSTからに加えて、選択ゲートトランジスタDTから供給されてもよい。この場合、各選択ゲートトランジスタDTは、図3を参照して上記されている選択ゲートトランジスタSTと同様に、GIDL電流を生成できる構成を有する。すなわち、半導体51及び導電体25の組の導電体27の側の端を含む部分は、リン(又はヒ素)を含み、n型の導電型を有する。リンは、例えば、以下のように分布している。すなわち、半導体51及び導電体25の組のうちの導電体25の上面から導電体24の中央又はその近傍までの部分は、高濃度、例えば、1×1019atoms/cm以上の濃度のリンを含む。半導体51及び導電体25の組のうちの導電体24の中央より下方の部分は、より低い濃度のリンを含む。このような不純物の濃度分布により、選択ゲートトランジスタDTは、上側の部分において、GIDL電流を発生できるとともに、下側の部分において、ビット線BL(導電体26)とメモリセルトランジスタMT_n-1の接続及び非接続を制御するスイッチとしても機能できる。
データ消去の間に選択ゲートトランジスタDTにおいてGIDL電流を生成するためには、図13~図16に示されているように、各ビット線BLに、電圧生成回路14によって高消去電圧Verah又は低消去電圧Veralが印加される。図13~図15は、第1実施形態の第1変形例の記憶装置1のデータ消去の間の一状態を示す。図16は、第1実施形態の記憶装置の或る動作の間の配線の電圧の波形を示す。図13~図16は、GIDL電流が、選択ゲートトランジスタDT及びSTの両方で生成される例を示す。
図13は、選択ブロックBLKsの全セルユニットデータ消去の間に配線に印加されている電圧を示し、図8に類似する。図13に示されているように、選択ゲート線SGSLに加えて、選択ゲート線SGDLも選択電圧Vsgeを受け続ける。ソース線SLに加えて、全ビット線BLも、低消去電圧Veralを受け続ける。
図14は、選択ブロックBLKsの第1グループセルユニットデータ消去の間に配線に印加されている電圧を示し、図9に類似する。図14に示されているように、選択ゲート線SGSLに加えて、選択ゲート線SGDLも選択電圧Vsgeを受け続ける。ソース線SLに加えて、全ビット線BLも、高消去電圧Verahを受け続ける。
図15は、選択ブロックBLKsの第2グループセルユニットデータ消去の間に配線に印加されている電圧を示し、図10に類似する。図16に示されているように、選択ゲート線SGSLに加えて、選択ゲート線SGDLも選択電圧Vsgeを受け続ける。ソース線SLに加えて、全ビット線BLも、高消去電圧Verahを受け続ける。
図16は、第1実施形態の第1変形例の記憶装置1のデータ消去の間にソース線に印加される電圧の波形を時間に沿って示し、図11に類似する。図16に示されているように、時刻t1から時刻t2に亘って、選択ブロックBLKsの全ビット線BLに低消去電圧Veralが印加される。時刻t3から時刻t4に亘って、選択ブロックBLKsの全ビット線BLに高消去電圧Verahが印加される。時刻t5から時刻t6に亘って、選択ブロックBLKsの全ビット線BLに高消去電圧Verahが印加される。ソース線SLに電圧が印加される期間とビット線BLに印加される期間は、必ずしも一致していなくてもよい。少なくとも、図13~図15を参照して上記されている状態が生成されればよい。
GIDL電流が選択ゲートトランジスタDTのみで生成される例は、図11を参照してなされている記述と図16を参照してなされている記述から類推可能であるため、記述は省略される。
図8~図10を参照して上記されているように、データ消去は、消去ベリファイ、及び(又は)第2ループを含んでいてもよい。さらに、全セルユニットデータ、第1グループセルユニットデータ消去、及び第2グループセルユニットデータ消去の1つ以上が、2回以上、行われてもよい。図17は、それらの例を示し、第1実施形態の第2変形例の記憶装置1のデータ消去のフローを示す。
図17に示されているように、ステップSt1の後、シーケンサ13は、消去ベリファイを行う(St11)。消去ベリファイは、任意の基準で行われることが可能である。例えば、全ワード線WLに、消去ベリファイ電圧が印加されることによって、1又は複数のNANDストリングが導通するか(NANDストリング中の全メモリセルトランジスタMTがオンするか)否かが判断される。
消去ベリファイがフェイルの場合(St12_No)、シーケンサ13は、全セルユニットデータ消去を行う(St13)。ステップSt13は、ステップSt1と同じである。ステップSt13での低消去電圧Veralは、ステップSt1での低消去電圧Veralと同じであってもよいし、ステップSt1での低消去電圧VeralよりΔVv1高くてもよい。ΔVv1は、ステップSt11での消去ベリファイの結果に基づいて決定された大きさを有することが可能である。ステップSt13は、ステップSt2に継続する。消去ベリファイがパスの場合(St12_Yes)、フローは、ステップSt2に移行する。
ステップSt2の後、シーケンサ13は、消去ベリファイを行う(St21)。消去ベリファイは、ステップSt12での消去ベリファイと同じく、任意の基準で行われることが可能である。例えば、ステップSt21での消去ベリファイ電圧は、ステップSt11での消去ベリファイ電圧より低い。
消去ベリファイがフェイルの場合(St22_No)、シーケンサ13は、第1グループセルユニットデータ消去を行う(St23)。ステップSt23は、ステップSt2と同じである。ステップSt23での高消去電圧Verahは、ステップSt2での高消去電圧Verahと同じであってもよいし、ステップSt2での高消去電圧VerahよりΔVv2高くてもよい。ΔVv2は、ステップSt21での消去ベリファイの結果に基づいて決定された大きさを有することが可能である。ステップSt23でステップSt2での高消去電圧VerahよりΔVv2高い場合、ステップSt23での電圧VwleraはステップSt2での電圧VwleraよりΔVv2高くてもよい。ステップSt23は、ステップSt3に継続する。消去ベリファイがパスの場合(St22_Yes)、フローは、ステップSt3に移行する。
ステップSt3の後、シーケンサ13は、消去ベリファイを行う(St31)。消去ベリファイは、ステップSt12での消去ベリファイと同じく、任意の基準で行われることが可能である。例えば、ステップSt31での消去ベリファイ電圧は、ステップSt11での消去ベリファイ電圧より低い。ステップSt31での消去ベリファイ電圧は、ステップSt21での消去ベリファイ電圧と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
消去ベリファイがフェイルの場合(St32_No)、シーケンサ13は、第2グループセルユニットデータ消去を行う(St33)。ステップSt33は、ステップSt3と同じである。ステップSt33での高消去電圧Verahは、ステップSt3での高消去電圧Verahと同じであってもよいし、ステップSt3での高消去電圧VerahよりΔVv3高くてもよい。ΔVv3は、ステップSt31での消去ベリファイの結果に基づいて決定された大きさを有することが可能である。ステップSt33でステップSt3での高消去電圧VerahよりΔVv3高い場合、ステップSt33での電圧VwleraはステップSt3での電圧VwleraよりΔVv2高くてもよい。ΔVv3は、ΔVv2と同じであってもよいし、異なっていてもよい。ステップSt33が終了すると、又は、消去ベリファイがパスすると(St32_Yes)、図17のフローは終了する。
ステップSt11、St12、及びSt13の組、ステップSt21、St22、及びSt23の組、及びステップSt31、St32、及びSt33の組の1つ又は2つのみが行われてもよい。さらに、図7を参照して上記されているように、図17のフローを1つの消去ループとして、第2及びそれ以降の消去ループが行われてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
MT…メモリセルトランジスタ
WL…ワード線
BL…ビット線
SU…ストリングユニット
NS…NANDストリング
ST…選択ゲートトランジスタ
MT…メモリセルトランジスタ
DT…選択ゲートトランジスタ
CU…セルユニット
SGDL…選択ゲート線
SGSL…選択ゲート線
SL…ソース線

Claims (14)

  1. 第1配線と、
    前記第1配線と接続された第1選択トランジスタと、
    第2選択トランジスタと、
    前記第1選択トランジスタと前記第2選択トランジスタとの間で直列に接続された第1メモリセルトランジスタ及び第2メモリセルトランジスタと、
    前記第1メモリセルトランジスタと接続された第1ワード線と、
    前記第2メモリセルトランジスタと接続された第2ワード線と、
    を備え、
    前記第1配線に第1電圧が印加されている第1期間中に前記第1ワード線及び前記第2ワード線に並行して前記第1電圧より低い第2電圧が印加され、
    前記第1配線に前記第1電圧より高い第3電圧が印加されている第2期間中に、前記第1ワード線に前記第2電圧が印加され、前記第2ワード線に前記第2電圧より高く前記第3電圧より低い第4電圧が印加され、
    前記第1配線に前記第3電圧が印加されている第3期間中に、前記第1ワード線に前記第4電圧が印加され、前記第2ワード線に前記第2電圧が印加される、
    記憶装置。
  2. 前記第2期間中に、前記第1ワード線への前記第2電圧の前記印加と並行して前記第2ワード線に前記第4電圧が印加され、
    前記第3期間中に、前記第1ワード線への前記第4電圧の前記印加と並行して前記第2ワード線に前記第2電圧が印加される、
    請求項1に記載の記憶装置。
  3. 前記第2期間は、前記第1期間に後続し、
    前記第3期間は、前記第2期間に後続する、
    請求項1に記載の記憶装置。
  4. 第2期間及び前記第3期間は、前記第1期間より短い、
    請求項1に記載の記憶装置。
  5. 前記第1電圧は、前記第3電圧の65%以上85%以下である、
    請求項1に記載の記憶装置。
  6. 前記第4電圧は、前記第1電圧の80%以上120%以下である、
    請求項1に記載の記憶装置。
  7. 前記第1メモリセルトランジスタを含んだ複数の第1メモリセルトランジスタと、
    前記第2メモリセルトランジスタを含んだ複数の第2メモリセルトランジスタと、
    前記第1ワード線を含み、各々が、前記複数の第1メモリセルトランジスタの1つと接続された複数の第1ワード線と、
    前記第2ワード線を含み、各々が、前記複数の第2メモリセルトランジスタの1つと接続された複数の第2ワード線と、
    を備え、
    前記第1期間中に前記複数の第1ワード線及び前記複数の第2ワード線に並行して前記第2電圧が印加され、
    前記第2期間中に、前記複数の第1ワード線に前記第2電圧が印加され、前記複数の第2ワード線に前記第4電圧が印加され、
    前記第3期間中に、前記複数の第1ワード線に前記第4電圧が印加され、前記複数の第2ワード線に前記第2電圧が印加される、
    請求項1に記載の記憶装置。
  8. 前記第2期間中に、前記複数の第1ワード線への前記第2電圧の前記印加と並行して前記複数の第2ワード線に前記第4電圧が印加され、
    前記第3期間中に、前記複数の第1ワード線への前記第4電圧の前記印加と並行して前記複数の第2ワード線に前記第2電圧が印加される、
    請求項7に記載の記憶装置。
  9. 前記第2期間は、前記第1期間に後続し、
    前記第3期間は、前記第2期間に後続する、
    請求項7に記載の記憶装置。
  10. 前記第2期間及び前記第3期間は、前記第1期間より短い、
    請求項7に記載の記憶装置。
  11. 前記第1電圧は、前記第3電圧の65%以上85%以下である、
    請求項7に記載の記憶装置。
  12. 前記第4電圧は、前記第1電圧の80%以上120%以下である、
    請求項7に記載の記憶装置。
  13. 前記複数の第1メモリセルトランジスタと前記複数の第2メモリセルトランジスタは、前記第1選択トランジスタと前記第2選択トランジスタとの間に1つずつ交互に直列に接続されている、
    請求項7に記載の記憶装置。
  14. 前記複数の第1ワード線と前記複数の第2ワード線は、1つずつ交互に並ぶ、
    請求項13に記載の記憶装置。
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