JP2024043482A - 液体吐出装置、液体吐出装置の制御方法、基板処理装置、および物品製造方法 - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出装置の制御方法、基板処理装置、および物品製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液体吐出装置における液体の吐出異常の回復処理に要する時間および液体使用量の低減に有利な技術を提供する。【解決手段】液体吐出装置は、駆動信号に従って液体を吐出する複数の吐出素子と、前記複数の吐出素子の各々への前記駆動信号の供給を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記複数の吐出素子の中から、吐出異常を有する吐出素子として、第1吐出素子と、前記第1吐出素子よりも吐出異常の度合いが低い第2吐出素子とを特定した場合、前記複数の吐出素子における吐出異常を低減させる回復処理において、第1周波数の第1駆動信号を前記第2吐出素子に供給せずに前記第1吐出素子に供給し、前記第1周波数より低い第2周波数の第2駆動信号を前記第2吐出素子に供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、液体吐出装置、液体吐出装置の制御方法、基板処理装置、および物品製造方法に関する。
近年、種々の機能素子を製造する際に、インクジェット装置を用いて機能素子の材料を基板上に付与してパターンを形成すること(パターニング)が試みられている。インクジェット装置を用いたパターニングは、オンデマンドパターニングが可能であるため材料の使用効率が高いこと、非真空プロセスであり製造装置が比較的小型になること、大面積を高速に塗布できることなどのメリットを有している。
上記のインクジェット装置では、ドットパターン形成中や待機中に、流路内やノズル開口部近傍に付着した異物、インクの増粘やインク成分の沈降、電気泳動現象等により、吐出不良や品位の乱れといったトラブル(吐出異常)が発生することがある。特許文献1には、少量の予備吐から始めて、回復が確認できるまで、中量の予備吐、大量の予備吐を行う技術が開示されている。特許文献2には、記録ヘッド内の気泡を除去するために、記録ヘッドの駆動周波数を増減させながらインク排出を行うことが開示されている。特許文献3には、液滴吐出ヘッドの吐出異常の原因を特定し、特定した吐出異常の原因に応じて、フラッシング処理、ワイピング処理、ポンプ吸引処理のいずれかを液滴吐出ヘッドの回復処理として選択することが開示されている。
特開2012-201076号公報 特許第2659954号公報 特許第4269731号公報
しかしながら、特許文献1に記載の回復方法では、予備吐量を変えながら回復させているだけで、回復できないノズルが発生する場合がある。特許文献2に記載の構成においては、全てのノズルに対して連続的に駆動周波数を変えながら予備吐を行うため、回復処理に長時間を要し、かつインク(液体)の消費量も多くなりうる。また、特許文献3に記載の構成においては、液滴吐出ヘッドの吐出異常の原因に応じて、フラッシング処理、ワイピング処理、ポンプ吸引処理のいずれかを回復処理として選択しているだけである。そのため、吐出異常の度合いによっては、選択された回復処理で使用されるインク(液体)の消費量が多くなりうる。
そこで、本発明は、液体吐出装置における液体の吐出異常の回復処理に要する時間および液体使用量の低減に有利な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一側面としての液体吐出装置は、駆動信号に従って液体を吐出する複数の吐出素子と、前記複数の吐出素子の各々への前記駆動信号の供給を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記複数の吐出素子の中から、吐出異常を有する吐出素子として、第1吐出素子と、前記第1吐出素子よりも吐出異常の度合いが低い第2吐出素子とを特定した場合、前記複数の吐出素子における吐出異常を低減させる回復処理において、第1周波数の第1駆動信号を前記第2吐出素子に供給せずに前記第1吐出素子に供給し、前記第1周波数より低い第2周波数の第2駆動信号を前記第2吐出素子に供給する、ことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、液体吐出装置における液体の吐出異常の回復処理に要する時間および液体使用量の低減に有利な技術を提供することができる。
インクジェット装置の構成を示す図 1つの吐出ヘッドの制御構成の例を示す図 各ノズルの回路構成例を示す図 残留信号波形と吐出異常状態との関係を説明する図 残留信号波形を用いてノズルの吐出異常状態を判定する方法を説明する図 予備吐による回復処理を説明する図 実施例1に係る回復処理を示すフローチャート 実施例2に係る回復処理を示すフローチャート 実施例2に係る回復処理を示すフローチャート 気泡の混入に起因する吐出異常が生じたときの残留信号波形を示す図 インクジェット装置の動作シーケンスを示すフローチャート 機能素子の材料の塗布の例を示す模式図
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1を参照して、インクジェット装置1(基板処理装置)の構成と動作原理とを説明する。ディスプレイ用パネルや半導体用といった基板を処理する基板処理装置として機能することができるインクジェット装置1は、機能素子の材料を基板上に付与してパターンや膜を形成する。明細書および図面では、図1に示されるように、基板2が配置される面と平行な面をXY平面とするXYZ座標系において方向を示す。インクジェット装置1は、例えば表示パネルの基板2を保持して移動する基板ステージ3を備える。基板2は、製造しようとする対象製品により、ガラス基板あるいはプラスチック基板等から適宜選択されたものでありうる。基板2は、典型的には板状の部材であるが、基板として機能しうるものである限りにおいて、特定の形状に限定されるものではない。例えば、基板2は、変形可能なフィルムであってもよいし、円形状の基板であってもよい。基板ステージ3上の基板2は、インクを塗布して多数の表示画素を配列形成するための画素エリア201と、インクの状態を評価するためにインクが試験的に吐出される評価エリア202とを有する。評価エリア202は、基板ステージ3の特定の領域に設けられてもよい。なお、本明細書において、「インク」とは、基板2の上にパターンや膜を形成するために用いられる液体をいう。本明細書ではインクの成分については特に限定はないが、例えば有機膜を形成するための溶質と溶媒とを含む液体を用いることができる。
インクジェット装置1は、インク液滴4を基板2の所定位置に向けて吐出可能な吐出ヘッド5(液体吐出装置)と、インクを貯蔵するインクタンク7から吐出ヘッド5へインクを供給するインク供給系6と、を備える。吐出ヘッド5は、駆動信号に従ってインク(液体)を吐出する複数のノズル19(吐出素子)を備えている。インクタンク7は、インクジェット装置1の内部に配置されていてもよいし、インクジェット装置1の外部に配置されていてもよい。また、インクジェット装置1は、吐出ヘッド5の吐出ノズルに対してクリーニング処理等を行って吐出特性を回復させる回復ユニット8も備えうる。
基板2が基板ステージ3に搭載されるときに、置き誤差が発生しうる。また、基板2が様々な製造プロセスを経ることで、基板2にはXY方向に形状歪みが発生しうる。そのため、インクジェット装置1は、基板2の位置と基板2の歪み量を計測するアライメントスコープ9を備えうる。基板2の全面に対してアライメント計測を行うために、アライメントスコープ9と基板ステージ3とがXY方向に相対駆動される。即ち、アライメントスコープ9および/または基板ステージ3がXY方向に駆動される。また、基板ステージ3に搭載される基板2には厚みのばらつきがある。そのため、基板ステージ3をY方向に走査しながら吐出ヘッド5でインクを吐出すると、基板2の厚みばらつきに起因してインク液滴の基板2への着弾位置(付着位置)にばらつきが発生しうる。そこで、インクジェット装置1は、基板2のZ方向の位置(高さ)を計測する高さセンサ10も備えうる。基板2の全面に対して高さ計測を行うために、高さセンサ10と基板ステージ3とがXY方向に相対駆動される。即ち、高さセンサ10および/または基板ステージ3がXY方向に駆動される。
主制御部11は、インクジェット装置1の各部を制御して基板2の上へのパターニングを統括する。主制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサおよびメモリ等の記憶部を有するコンピュータによって構成されうる。主制御部11は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。)などのPLD(Programmable Logic Deviceの略。)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略。)、又は、プログラムが組み込まれた汎用コンピュータ、又は、これらの全部または一部の組み合わせによって構成されてもよい。
一例において、吐出ヘッド5は、X方向およびY方向にそれぞれ複数配列されており、各吐出ヘッド5におけるインク液滴の吐出を個別に制御することにより、基板2上の画素エリア201に所望の分布のインクを塗布することができる。図2には、1つの吐出ヘッド5の制御構成の例が示されている。吐出ヘッド5は複数のノズル19を含みうる。複数のノズル19の各々は、圧電素子P(吐出エネルギー発生素子、ピエゾアクチュエータ)を含む吐出素子を構成する。複数のノズル19の各々は、フレキシブルケーブルFを介して、圧電素子Pを駆動するドライバDと接続されている。ドライバDは吐出制御部C(制御部)に接続されている。
吐出制御部Cは、ドライバDを介して複数のノズル19(圧電素子P)の各々への駆動信号の供給を制御することにより、各ノズル19からのインク液滴の吐出を個別に制御する。吐出制御部Cは、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサおよびメモリ等の記憶部を含むコンピュータによって構成されうる。また、吐出制御部Cは、複数のノズル19のうちの吐出異常ノズルを回復させる回復処理において、当該吐出異常ノズルを回復させるための駆動信号をドライバDを介して各ノズル19(圧電素子P)に供給する。具体的には、吐出制御部Cは、吐出異常ノズルを回復させるための回復処理指令をドライバDに送出する。回復処理指令を受け取ったドライバDは、当該回復処理指令に応じた駆動信号(例えば電圧)を生成して吐出異常ノズルの圧電素子Pに供給することにより、吐出異常ノズルの圧電素子Pを駆動して回復処理を実行する。なお、回復処理は、複数のノズル19における吐出異常を低減させる処理として理解されてもよい。また、吐出制御部Cの機能は主制御部11によって実現されてもよい。
複数のノズル19の各々では、基板上へのドットパターンの形成中あるいは待機中に、流路内やノズル開口部近傍に付着した異物、インクの増粘やインク成分の沈降、電気泳動現象等により、吐出不良や品位の乱れといったトラブル(吐出異常)が発生しうる。このようなトラブル(吐出異常)は、吐出時間、流路形状、電極からの距離、未吐出の待機時間など、様々な要因の総合的な作用によって生じる。吐出異常の度合いはノズル毎に異なりうる。
泡噛みや、予備吐では回復できないレベルの強いノズル詰まりからの回復処理には、回復ユニット8が用いられる。但し、回復ユニット8を用いた回復処理は長時間を必要とし、かつ、回復処理で使用されるインクの量が非常に多くなる。そのため、回復ユニット8を用いた回復処理は、定期メンテナンスとして設定されたタイミングでのみ実施される。通常運用においては、複数のノズル19からの予備吐を予備吐エリア20で適宜実施し、吐出異常ノズルを正常状態に回復させる。
各ノズル19における吐出異常の度合い(吐出異常状態)は、圧電素子Pに特定の圧力波を発生させた後に測定される関連信号(残留信号波形)を用いて確認することができる。具体的には、吐出制御部Cは、ドライバDを介して圧電素子Pに特定の駆動信号(例えばパルス信号)を与えて圧電素子Pを作動させる。圧電素子Pの作動に伴って該圧電素子Pに特定の圧力波が発生する。この圧電素子が正常であれば、この圧力波によってインクがノズルから滴下されることになる。このとき、圧電素子Pで発生した圧力波によって圧電素子Pに歪みが生じ、その歪みに応じた電気信号が残留(発生)する。この電気信号を「残留信号」と呼ぶ。吐出制御部Cは、この残留信号を検出し、検出された残留信号の波形に基づいて吐出異常の度合いを計測(判定)することができる。
図3は、本実施形態における各ノズル19の回路構成例を示している。図3の構成例では、1つのノズル19における回路構成例を示しているが、複数のノズル19の各々においても同様の回路構成が適用されうる。各ノズル19は、図3に示されるように、圧電素子Pと、信号生成部21と、切替部22と、計測部23とを備えうる。
信号生成部21は、例えばドライバDであり、吐出制御部Cから供給された指令に応じて圧電素子Pの駆動信号を生成する。回復処理では、吐出制御部Cから回復処理指令が信号生成部21に供給されるため、信号生成部21は、回復処理指令に応じた駆動信号を生成する。信号生成部21で生成された駆動信号は、切替部22を介して圧電素子Pに供給される。これにより、圧電素子Pは、信号生成部21から供給された駆動信号に応じたインクの吐出を行うことができる。また、駆動信号の供給により圧電素子Pで生じた残留信号は、切替部22を介して計測部23に供給される。
切替部22は、信号生成部21から圧電素子Pへの駆動信号の供給と、圧電素子Pから計測部23への残留信号の供給とを切り替える機構である。図3の構成例では、切替部22は、スイッチング素子として構成されているが、例えば、信号生成部21からの駆動信号を圧電素子Pへ導き、且つ圧電素子Pからの残留信号を計測部23へ導くサーキュレータとして構成されてもよい。
計測部23は、切替部22を介して圧電素子Pから供給された残留信号を検出し、検出した残留信号に基づいて、吐出異常の度合いを示す指標(以下では、吐出異常指標と表記することがある)を計測する機構である。図3の構成例では、計測部23は、増幅器23aと処理部23b(プロセッサ)とを備えうる。増幅器23aは、切替部22を介して圧電素子Pから供給された残留信号を増幅して処理部23bに供給する。処理部23bは、増幅器23aから供給された残留信号の波形の周期、または、当該残留信号の波形における最初のピーク位置に基づいて、ノズル19(圧電素子P)の吐出異常指標を計測する。例えば、処理部23bは、増幅器23a(圧電素子P)から供給された残留信号の波形と基準波形とでの周期の差、あるいは最初のピーク位置の差を、吐出異常指標として計測しうる。基準波形とは、正常に動作する圧電素子Pで得られるべき残留信号の波形のことであり、実験やシミュレーション等により事前に取得されている。ここで、計測部23は、図3の構成例では、1つのノズル19について吐出異常指標を計測するように構成されているが、複数のノズル19の各々について吐出異常指標を計測するユニットとして理解されてもよい。また、計測部23の処理部23bは、吐出制御部Cの一部として構成されてもよい。
図4(a)に、残留信号波形の例を示す。横軸は時間、縦軸は電位を示している。図4(a)に示す残留信号波形は、安定吐出可能なノズルの状態を示す基準の残留信号波形(基準波形)であり、これと同等の残留信号波形が得られれば、当該ノズルは正常状態であると判断される。ノズル19の吐出異常状態が進み、吐出異常の度合いが高くなると、この波形が下記のように変わって行く。
ノズルの吐出異常状態が進む(即ち、吐出異常の度合いが高くなる)と、図4(b)に示すように、残留信号波形は実線の状態から破線で示す状態に変化する。具体的には、最初のピーク位置がT0からT1、T2へとシフトしていき、それに伴って残留信号波形の周期も長くなる。吐出異常状態が進行するにつれ、残留信号波形は破線1から破線2へと遷移していく。前述した計測部23は、圧電素子Pから検出された残留信号波形(例えば破線1、破線2)と基準波形(例えば実線1)とでの周期の差、あるいは最初のピーク位置の差を、吐出異常指標として計測しうる。また、この吐出異常状態のノズル(吐出異常ノズル)は、吐出異常の度合いに応じた周波数での予備吐を実行することによって正常状態に戻る。即ち、残留信号波形が元の図4(a)の基準波形(実線波形)に戻る。
図5(a)~(d)を参照して、予備吐による回復処理について説明する。図5(a)は、5つのノズルA~Eの各々について計測部23で検出された残留信号波形を示している。吐出異常状態(即ち、吐出異常の度合い)はノズル毎に異なるため、図5(a)に示すように残留信号波形もノズルA~Eで互いに異なっている。回復処理は、図5(a)に示すようなノズル毎に異なる吐出異常状態から、予備吐によって、図4(a)に示すような正常状態(基準波形)に回復させるための処理である。そして、回復処理は、ノズルの吐出異常状態に適合した予備吐周波数を決定し、当該予備吐周波数の駆動信号(例えばパルス信号)を当該ノズルに印加することによって実施される。このような回復処理を実施することにより、吐出異常のノズルを回復させることができる。なお、本実施形態では、回復処理において、同じノズル群に対して順次印加する予備吐周波数を、吐出異常の度合いが最も大きいノズルに適合した予備吐周波数から小さくしていく例を説明するが、それに限られるものではない。例えば、同じノズル群に対して順次印加する予備吐周波数を、吐出異常の度合いが最も小さいノズルに適合した予備吐周波数から大きくしていってもよい。
本実施形態の場合、吐出制御部Cは、計測部23の計測結果に基づいて、吐出異常の度合い(吐出異常状態)を複数のグループに分類し、複数のノズルの中から、各グループに属するノズルを特定する。具体的には、吐出制御部Cは、複数のノズル19の中から、吐出異常指標が第1範囲内にある1以上の第1ノズル(第1吐出素子)と、吐出異常指標が第2範囲内にある1以上の第2ノズル(第2吐出素子)とを特定する。以下では、1以上の第1ノズルを第1ノズル群(第1吐出素子群)と表記し、1以上の第2ノズルを第2ノズル群(第2吐出素子群)と表記する。ここで、第1ノズル群は、第2ノズル群より吐出異常の度合いが高いノズル群である。即ち、第1範囲は、第2範囲より吐出異常指標が高い範囲であり、第1範囲における吐出異常指標の下限値が第2範囲における吐出異常指標の上限値より高くなるように設定されうる。また、以下では、複数のノズル19の中から、吐出異常の度合いが重度である重度異常ノズル群と、吐出異常の度合いが中度である中度異常ノズル群と、吐出異常の度合いが軽度である軽度異常ノズル群との、3種類の異常ノズル群を特定する例を説明する。この場合、重度異常ノズル群を第1ノズル群とすると、中度異常ノズル群が第2ノズル群に該当しうる。一方、中度異常ノズル群を第1ノズル群とすると、軽度異常ノズル群が第2ノズル群に該当しうる。
一例において、図5(a)に示すように吐出異常の度合いが異なるノズルが複数存在する場合、吐出制御部Cは、図5(b)~(d)に示すように吐出異常の度合いを3つのグループ(重度、中度、軽度)に分類する。そして、吐出制御部Cは、計測部23により各ノズルについて計測された吐出異常指標に基づいて、複数のノズル19の中から、重度異常ノズル群、中度異常ノズル群、および軽度異常ノズル群を特定する。なお、以下では、吐出異常指標として、残留信号波形における最初のピーク位置を用いる例について説明する。
例えば、吐出制御部Cは、図5(d)に示すように、ノズルEの残留信号波形における最初のピーク位置がT2を含むエリアI内にあるため、ノズルEを重度異常ノズル群として特定する。吐出制御部Cは、図5(c)に示すように、ノズルDの残留信号波形における最初のピーク位置がT1を含むエリアII内にあるため、ノズルDを中度異常ノズル群として特定する。また、吐出制御部Cは、図5(b)に示すように、ノズルB~Cの残留信号波形における最初のピーク位置がT0を含むエリアIII内にあるため、ノズルB~Cを軽度異常ノズル群として特定する。なお、ノズルAは正常状態であるため、図5(b)に示されるノズルAの残留信号波形は、図4(a)の基準波形と同じになっている。
次いで、吐出制御部Cは、ドライバDを介して、グループ毎に、吐出異常の度合いに適合した周波数の駆動信号を用いて予備吐を行う。即ち、吐出制御部Cは、吐出異常の度合いに適した周波数の駆動信号(例えばパルス信号)をノズルに与えて予備吐を行うようドライバDを制御する。本実施形態の場合、まず、第1ノズル群に対して、第1周波数の第1駆動信号の供給による予備吐が行われる。このとき、第2ノズル群に対しては、第1駆動信号の供給による予備吐は行われない。第1駆動信号の第1周波数は、第1ノズル群における吐出異常の度合いが低減するように、実験やシミュレーション等によって事前に設定されている。第1駆動信号の供給による予備吐が行われた第1ノズル群では、吐出異常指標が第2範囲内に遷移するように吐出異常の度合いが低減しうる。つまり、第1駆動信号の供給による予備吐が行われた第1ノズル群では、吐出異常の度合いが第2ノズル群と同程度になりうる。その後、第1ノズル群および第2ノズル群の双方に対して、第1周波数より低い第2周波数の第2駆動信号の供給による予備吐が行われる。第2駆動信号の第2周波数は、第2ノズル群における吐出異常の度合いが低減するように、実験やシミュレーション等によって事前に設定されている。
図5の例においては、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIにある重度異常ノズル群には、高周波数の駆動信号を用いた予備吐が適する。残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIにある中度異常ノズル群には、中周波数の駆動信号を用いた予備吐が適する。残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIIにある軽度異常ノズル群には、低周波数の駆動信号を用いた予備吐が適する。一例において、高周波数とは10kHz~50kHzの範囲内の周波数である。中周波数とは1kHz~10kHzの範囲内の周波数である。低周波数とは100Hz~1kHzの範囲内の周波数である。
ここで、重度異常ノズル群を第1ノズル群とすると、重度異常ノズル群に供給される高周波数の駆動信号が第1周波数の第1駆動信号に該当する。この場合、中度異常ノズル群が第2ノズル群に該当し、中度異常ノズル群に供給される中周波数の駆動信号が第2周波数の第2駆動信号に該当する。一方、中度異常ノズル群を第1ノズル群とすると、中度異常ノズル群に供給される中周波数の駆動信号が第1周波数の第1駆動信号に該当する。この場合、軽度異常ノズル群が第2ノズル群に該当し、軽度異常ノズル群に供給される低周波数の駆動信号が第2周波数の第2駆動信号に該当する。
図6(a)~(d)は、重度異常ノズル群に属するノズルEを回復させる手順(処理)を説明するための図である。図6(a)は、図5(d)と同じ残留信号波形を示している。図6(a)に示すように、ノズルEの残留信号波形における最初のピーク位置はエリアIにあるため、まず、高周波数の駆動信号を用いた予備吐(以下では、高周波予備吐と表記することがある)を実施する。この高周波予備吐の実施により、図6(b)に示すように、ノズルEの残留信号波形の周期が短くなり、それに伴い、最初のピーク位置が早まってエリアII内に遷移する。そして、最初のピーク位置がエリアIIに遷移したことに応じて、中周波数の駆動信号を用いた予備吐(以下では、中周波予備吐と表記することがある)を実施する。この中周波予備吐の実施により、図6(c)に示すように、ノズルEの残留信号波形の周期が更に短くなり、それに伴い、最初のピーク位置が更に早まってエリアIIIに遷移する。さらに、最初のピーク位置がエリアIIIに遷移したことに応じて、低周波数の駆動信号を用いた予備吐(以下では、低周波予備吐と表記することがある)を実施する。この低周波予備吐の実施により、図6(d)に示すように、ノズルEの残留信号波形が基準波形に戻る。即ち、ノズルEの吐出異常を低減(回復、解消)することができる。
ここで、ノズルEとは吐出異常の度合いが異なるノズルに対しても同様の回復効果を得るためには、ノズル毎の残留信号波形を分析し、どのような周波数を印加して予備吐するかをノズル毎に決定し、その決定結果に応じて予備吐を実行するとよい。例えば、ノズルDに対しては、高周波予備吐を行わずに、中周波予備吐および低周波予備吐のみを行う。これにより、ノズルDの残留信号波形を基準波形にすることができる。即ち、ノズルDの吐出異常を低減(回復、解消)させることができる。また、ノズルDに対しては高周波予備吐を行わないため、複数のノズル全体での回復処理に要する時間およびインク使用量を低減することができる。同様に、ノズルB~Cに対しては、高周波予備吐および中周波予備吐を行わずに、低周波予備吐のみを行う。これにより、ノズルB~Cの残留信号波形を基準波形にすることができる。即ち、ノズルB~Cの吐出異常を低減(回復、解消)させることができる。また、ノズルB~Cに対しては高周波予備吐および中周波予備吐を行わないため、複数のノズル全体での回復処理に要する時間およびインク使用量を低減することができる。ここで、回復処理では、各ノズルの残留信号波形を分析した結果を用いて、吐出異常の度合いが近いノズル同士をグルーピングし、重度の吐出異常を有するグループから順に吐出異常を回復していくことが効率の点で好ましい。
[回復処理の実施例1]
以下、本実施形態における回復処理の実施例1について説明する。図7は、本実施形態の実施例1に係る回復処理を示すフローチャートである。図7のフローチャートの各工程は、吐出制御部Cによって実行されうるが、主制御部11によって実行されてもよい。
ステップS101で、吐出制御部Cは、複数のノズル19の各々について残留信号波形を取得する。例えば、吐出制御部Cは、複数のノズル19の各々について、ドライバDにより圧電素子Pに特定の駆動信号(例えばパルス信号)を与えて圧電素子Pに特定の圧力波を発生させ、圧電素子Pに残留する残留信号を計測部23に検出させる。これにより、吐出制御部Cは、複数のノズル19の各々についての残留信号波形を取得することができる。
ステップS102で、吐出制御部Cは、複数のノズル19の各々について、吐出異常ノズルか否かを判定する。吐出異常ノズルか否かの判定は、ステップS101で得られた残留信号波形の周期(例えば、最初のピーク位置)に基づいて行われうる。例えば、吐出制御部Cは、前述したように、ステップS101で得られた残留信号波形の周期が基準波形と異なるノズル19を吐出異常ノズルとして判定する。吐出異常ノズルであると判定されたノズル19についてはステップS103に進み、吐出異常ノズルではないと判定されたノズル19(正常ノズル)については終了する。
ステップS103で、吐出制御部Cは、ノズル19の予備吐を行うための予備吐周波数を取得する。本実施形態の場合、予備吐周波数は、重度異常ノズル群の予備吐に適した周波数(高周波数)と、中度異常ノズル群の予備吐に適した周波数(中周波数)と、軽度異常ノズル群の予備吐に適した周波数(低周波数)とを含む。これらの予備吐周波数は、実験やシミュレーション等によって事前に設定されうる。
ステップS104で、吐出制御部Cは、ステップS102で吐出異常ノズルとして判定されたノズル19を吐出異常の度合いに応じてグルーピングし、重度異常ノズル群と、中度異常ノズル群と、軽度異常ノズル群とを特定する。具体的には、吐出制御部Cは、前述したように、ステップS101で得られた残留信号波形に基づいて、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIにある異常ノズルを重度異常ノズル群として特定する。同様に、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIにある異常ノズルを中度異常ノズル群として特定し、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIIにある異常ノズルを軽度異常ノズル群として特定する。
ステップS105で、吐出制御部Cは、高周波予備吐を行う。高周波予備吐は、重度異常ノズル群に対してのみ行われ、中度異常ノズル群および軽度異常ノズル群に対しては行われない。高周波予備吐では、重度異常ノズル群の予備吐に適した予備吐周波数としてステップS103で取得された高周波数の駆動信号が用いられる。吐出制御部Cは、重度異常ノズル群に対し、ドライバDにより高周波数の駆動信号を圧電素子Pに供給してインクを吐出させる。ここで、高周波予備吐が行われた重度異常ノズル群では、吐出異常の度合いが中度異常ノズル群と同程度に低減し、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIに遷移しうる。そのため、重度異常ノズル群に対しては、ステップS105の高周波予備吐の後、ステップS106に進んで中周波予備吐が行われる。
ステップS106で、吐出制御部Cは、中周波予備吐を行う。中周波予備吐は、重度異常ノズル群(高周波予備吐の実施済)と中度異常ノズル群とに対してのみ行われ、軽度異常ノズル群に対しては行われない。中周波予備吐では、中度異常ノズル群の予備吐に適した予備吐周波数としてステップS103で取得された中周波数の駆動信号が用いられる。吐出制御部Cは、重度異常ノズル群(高周波予備吐の実施済)および中度異常ノズル群に対し、ドライバDにより中周波数の駆動信号を圧電素子Pに供給してインクを吐出させる。ここで、中周波予備吐が行われた重度異常ノズル群(高周波予備吐の実施済)および中度異常ノズル群では、吐出異常の度合いが軽度異常ノズル群と同程度に低減し、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIIに遷移しうる。そのため、重度異常ノズル群(高周波予備吐の実施済)および中度異常ノズル群に対しては、ステップS106の中周波予備吐の後、ステップS107に進んで低周波予備吐が行われる。
ステップS107で、吐出制御部Cは、低周波予備吐を行う。低周波予備吐は、重度異常ノズル群(高周波予備吐および中周波予備吐の実施済)と、中度異常ノズル群(中周波予備吐の実施済)と、軽度異常ノズル群とに対して行われる。低周波予備吐では、軽度異常ノズル群の予備吐に適した予備吐周波数としてステップS103で取得された低周波数の駆動信号が用いられる。吐出制御部Cは、重度異常ノズル群(高周波予備吐および中周波予備吐の実施済)、中度異常ノズル群(中周波予備吐の実施済)および軽度異常ノズル群に対し、ドライバDにより低周波数の駆動信号を圧電素子Pに供給してインクを吐出させる。ここで、低周波予備吐が行われた重度異常ノズル群(高周波予備吐および中周波予備吐の実施済)、中度異常ノズル群(中周波予備吐の実施済)、および軽度異常ノズル群では、吐出異常が回復し、残留信号波形が基準波形と同様になりうる。
ステップS108で、吐出制御部Cは、複数のノズル19の各々について残留信号波形を取得する。次いで、ステップS109で、吐出制御部Cは、複数のノズル19の各々について、吐出異常ノズルか否かを判定する。ステップS108~S109は、ステップS101~S102と同様の工程であるため、ここでの詳細な説明を省略する。ステップS110において吐出異常ノズルとして判定されたノズル19がない場合には終了する。一方、ステップS109において吐出異常ノズルと判定されたノズル19がある場合にはステップS110に進む。ステップS110では、吐出制御部Cは、ステップS109において吐出異常ノズルと判定されたノズル19を、基板2上にインクを吐出する際に使用すべきでない「使用不可ノズル」に設定する。
[回復処理の実施例2]
以下、本実施形態における回復処理の実施例2について説明する。図8A~8Bは、本実施形態の実施例2に係る回復処理を示すフローチャートである。図8A~8Bのフローチャートの各工程は、吐出制御部Cによって実行されうるが、主制御部11によって実行されてもよい。なお、実施例2で言及する事項以外は、実施例1に従いうる。
ステップS201で、吐出制御部Cは、複数のノズル19の各々について残留信号波形を取得する。次いで、ステップS202で、吐出制御部Cは、ステップS201で取得された残留信号波形に基づいて、複数のノズル19の各々について吐出異常ノズルか否かを判定する。ステップS201~S202は、図7のステップS101~S102と同様の工程であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
ステップS203で、吐出制御部Cは、ステップS202で吐出異常ノズルとして判定されたノズル19の中から、重度異常ノズル群を判定(特定)する。具体的には、吐出制御部Cは、前述したように、ステップS201で得られた残留信号波形に基づいて、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIにある異常ノズルを重度異常ノズル群として特定する。重度異常ノズル群についてはステップS204に進み、それ以外のノズル群(中度異常ノズル群、軽度異常ノズル群)についてはステップS207に進む。
ステップS204で、吐出制御部Cは、重度異常ノズル群の予備吐に適した予備吐周波数(高周波数)を取得する。次いで、ステップS205で、吐出制御部Cは、重度異常ノズル群に対して高周波予備吐を行う。高周波予備吐は、ステップS203で特定された重度異常ノズル群に対してのみ行われ、それ以外のノズル群(中度異常ノズル群、軽度異常ノズル群)に対しては行われない。なお、ステップS204は、図7のステップS105と同様の工程であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
ステップS206で、吐出制御部Cは、高周波予備吐が行われた重度異常ノズル群の各ノズル19について残留信号波形を取得し、当該残留信号波形に基づいて重度の吐出異常が低減(回復、解消)したか否かを判定する。つまり、高周波予備吐により、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIからに遷移したか否かを判定する。重度異常ノズル群において重度の吐出異常が低減しなかった場合にはステップS204に戻る。つまり、吐出制御部Cは、重度異常ノズル群における吐出異常の度合いが低減して、中度異常ノズル群における吐出異常の度合い以下の範囲に収まるまで、高周波予備吐を繰り返し実行する。例えば、吐出制御部Cは、重度異常ノズル群における残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIかエリアIIIに遷移するまで、高周波予備吐を繰り返し実行する。一方、重度異常ノズル群において重度の吐出異常が低減した場合にはステップS207に進む。
ステップS207で、吐出制御部Cは、ステップS202で吐出異常ノズルとして判定されたノズル19の中から、中度異常ノズル群を判定(特定)する。具体的には、吐出制御部Cは、前述したように、ステップS201で得られた残留信号波形に基づいて、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIにある異常ノズルを中度異常ノズル群として特定する。また、ステップS207において、吐出制御部Cは、高周波予備吐(ステップS204~S206)が実施されて重度の吐出異常が低減した重度異常ノズル群のうち最初のピーク位置がエリアIIに遷移したノズル群も、中度異常ノズル群として特定する。以下では、「中度異常ノズル群」は、残留信号波形に基づいて特定された中度異常ノズル群と、高周波予備吐が実施されて重度の吐出異常が低減し、ピーク位置がエリアIIに遷移した重度異常ノズル群とを含むものとして説明する。中度異常ノズル群についてはステップS208に進み、それ以外のノズル群(軽度異常ノズル群)についてはステップS211に進む。
ステップS208で、吐出制御部Cは、中度異常ノズル群の予備吐に適した予備吐周波数(中周波数)を取得する。次いで、ステップS209で、吐出制御部Cは、中度異常ノズル群に対して中周波予備吐を行う。中周波予備吐は、ステップS207で特定された中度異常ノズル群に対してのみ行われ、それ以外のノズル群(軽度異常ノズル群)に対しては行われない。なお、ステップS209は、図7のステップS106と同様の工程であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
ステップS210で、吐出制御部Cは、中周波予備吐が行われた中度異常ノズル群の各ノズル19について残留信号波形を取得し、当該残留信号波形に基づいて中度の吐出異常が低減(回復、解消)したか否かを判定する。つまり、中周波予備吐により、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIから遷移したか否かを判定する。中度異常ノズル群において中度の吐出異常が低減しなかった場合にはステップS208に戻る。つまり、吐出制御部Cは、中度異常ノズル群における吐出異常の度合いが低減して、軽度異常ノズル群における吐出異常の度合いの範囲に収まるまで、中周波予備吐を繰り返し実行する。例えば、吐出制御部Cは、中度異常ノズル群における残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIIに遷移するまで、中周波予備吐を繰り返し実行する。一方、中度異常ノズル群において中度の吐出異常が低減した場合にはステップS211に進む。
ステップS211で、吐出制御部Cは、ステップS202で吐出異常ノズルとして判定されたノズル19の中から、軽度異常ノズル群を判定(特定)する。具体的には、吐出制御部Cは、前述したように、ステップS201で得られた残留信号波形に基づいて、残留信号波形の最初のピーク位置がエリアIIIにある異常ノズルを軽度異常ノズル群として特定する。また、ステップS211において、吐出制御部Cは、中周波予備吐(ステップS208~S210)が実施されて中度の吐出異常が低減した重度異常ノズル群および中度異常ノズル群も、軽度異常ノズル群として特定する。以下では、「軽度異常ノズル群」は、残留信号波形に基づいて特定された軽度異常ノズル群と、中周波予備吐が実施されて中度の吐出異常が低減した重度異常ノズル群および中度異常ノズル群とを含むものとして説明する。軽度異常ノズル群についてはステップS212に進み、それ以外のノズル群については終了する。
ステップS212で、吐出制御部Cは、軽度異常ノズル群の予備吐に適した予備吐周波数(低周波数)を取得する。次いで、ステップS213で、吐出制御部Cは、軽度異常ノズル群に対して低周波予備吐を行う。低周波予備吐は、ステップS2211で特定された軽度異常ノズル群に対してのみ行われ、それ以外のノズル群に対しては行われない。なお、ステップS213は、図7のステップS107と同様の工程であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
ステップS214で、吐出制御部Cは、低周波予備吐が行われた軽度異常ノズル群の各ノズル19について残留信号波形を取得し、当該残留信号波形に基づいて軽度の吐出異常が低減(回復、解消)したか否かを判定する。つまり、低周波予備吐により、残留信号波形の周期が基準波形と同様になったか否かを判定する。軽度異常ノズル群において軽度の吐出異常が低減しなかった場合にはステップS212に戻る。つまり、吐出制御部Cは、軽度異常ノズル群における吐出異常が回復するまで(例えば、残留信号波形の波形が基準波形と同様になるまで)、低周波予備吐を繰り返し実行する。一方、軽度異常ノズル群において軽度の吐出異常が低減した場合には終了する。
上述したように、本実施形態(実施例1~2)では、複数のノズル19における吐出異常を低減(回復、解消)させる回復処理において、以下の工程を行う。
(1)重度異常ノズル群に対してのみ高周波予備吐を行う。
(2)高周波予備吐の後、重度異常ノズル群(高周波予備吐の実施済)および中度異常ノズル群に対してのみ、もしくは中度異常ノズル群に対してのみ中周波予備吐を行う。
(3)中周波予備吐の後、重度異常ノズル群(高周波予備吐および中周波予備吐の実施済)、中度異常ノズル群(中周波予備吐の実施済)および軽度異常ノズル群に対して、もしくは軽度異常ノズル群に対してのみ低周波予備吐を行う。
このような回復処理により、中度異常ノズル群および軽度異常ノズル群に対する高周波予備吐と、軽度異常ノズル群に対する中周波予備吐とが省略されるため、回復処理に要する時間およびインク使用量を低減することができる。
ここで、本実施形態では、吐出異常の度合いを3つのグループ(重度、中度、軽度)に分類する例を説明したが、それに限られず、吐出異常の度合いを、2つのグループあるいは4以上のグループに分類してもよい。また、本実施形態の回復処理は、インクの増粘および/またはインク成分の沈降に起因する吐出異常を低減(回復、解消)させるための処理であり、ノズル内への気泡の混入(泡噛み)に起因する吐出異常を低減させるものではない。気泡の混入に起因する吐出異常が生じたノズルについては、図9に示すように、残留信号波形が不規則な波形となる。そのため、吐出制御部Cは、当該残留信号波形に基づいて、吐出異常が、インクの増粘および/またはインク成分の沈降に起因するものなのか、あるいは、気泡の混入に起因するものなのかを識別(判別)することが可能となる。気泡の混入に起因する吐出異常については、回復ユニット8を用いたクリーニング処理等を行うことによって低減(回復、解消)されうる。
[インクジェット装置の動作シーケンス]
次に、図10を参照して、インクジェット装置1の動作シーケンスを説明する。ステップステップS301で、主制御部11は、不図示の基板搬送装置を制御して、基板2をインクジェット装置1に搬入する。ステップS302で、吐出制御部Cは、吐出ヘッド5の複数のノズル19の回復判定を行う。回復判定は、残留信号波形の周期(例えば、最初のピーク位置)が基準波形と同等になっているか否かを判定することにより行われる。具体的には、吐出制御部Cは、ドライバDを介してノズルに特定のパルス信号を与えて該ノズルを作動させ、該ノズルの作動に伴って発生した圧力波によって生じる該ノズルの歪みに応じた電気信号を残留信号として検出する。その後、吐出制御部Cは、残留信号波形の最初のピーク位置と基準波形のピーク位置との比較に基づいてノズルの吐出不良状態を判定する。なお、複数のノズル19の回復判定はインク吐出前に行ってもよい。この回復判定において吐出不良と判定されたノズルがある場合、ステップS303で、吐出制御部Cは、当該ノズルに対してノズル回復処理を実行する。当該ノズル回復処理としては、前述の実施例1または実施例2で説明した回復処理が適用されうる。
ステップS304で、主制御部11は、基板ステージ3およびアライメントスコープ9を制御して、基板2のアライメント計測を行う。ステップS305で、主制御部11は、基板ステージ3および高さセンサ10を制御して、基板2の高さ計測を行う。なお、ステップS304のアライメント計測とステップS305の高さ計測の順序は逆でもよい。アライメント計測および高さ計測により得られた基板2の位置、歪み量、高さに関する情報は、例えば主制御部11内のメモリに格納される。主制御部11は、基板2上に形成される画素配置や画素の大きさ等の情報が含まれる画素データに基づいて、吐出制御情報を求める。吐出制御情報には、基板2上の画素エリア201や評価エリア202におけるインクの目標塗布分布を示す情報が含まれる。
ステップS306で、吐出制御部Cは、吐出ヘッド5の複数のノズル19の回復判定を行う。回復判定は、上記のとおり残留信号波形の波形(例えば、最初のピーク位置)が基準波形と同等になっているか否かを判定することにより行われる。この回復判定において吐出不良と判定されたノズルがある場合、ステップS307で、吐出制御部Cは、当該ノズルに対してノズル回復処理を実行する。ステップS306~S307は、上記のステップS302~303と同様の工程である。
ステップS308で、主制御部11は、吐出ヘッド5と基板ステージ3とを同期して駆動しながら、吐出制御部Cを介して目標塗布分布に基づいて吐出ヘッド5によりインク液滴の吐出制御を行う。インクジェット装置1を用いて基板上に多数の機能素子を形成するために、インクを塗布する塗布領域と吐出ヘッド5とを相対的に走査して機能素子の材料を塗布していく。図11には、そのような機能素子の材料の塗布を説明する模式図が示されている。図11において、基板表面101は、基板2の表面のうちの、機能素子102が形成される面である。矢印線103、104、105、106は、走査方向を示す。図11は模式図であるため、7×5個の機能素子102が示されているにすぎないが、実際には非常に多数の機能素子が形成されうる。
ステップS309で、主制御部11は、吐出制御情報に基づき目標塗布分布への吐出が完了したか否かを判定する。吐出が完了していなければ処理はステップS306へ戻り、吐出が完了した場合には、処理はステップS310に進む。ステップS310では、主制御部11は、不図示の基板搬送装置を制御して、基板2をインクジェット装置1から搬出する。
<物品製造方法の実施形態>
本発明の実施形態における物品製造方法は、例えば、有機EL等のディスプレイ用パネルや半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品製造方法は、基板の上に上記のインクジェット装置を用いて液体を吐出して吐出液膜を形成する工程と、吐出液膜が形成された基板を乾燥させ、乾燥膜が形成された基板を加工する工程と、加工された基板から物品を製造する工程と、を含む。更に、かかる物品製造方法は、他の周知の工程(焼成、冷却、洗浄、酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
<実施形態のまとめ>
本明細書の開示は、少なくとも以下の液体吐出装置、液体吐出装置の制御方法、基板処理装置、および物品製造方法を含む。
(項目1)
駆動信号に従って液体を吐出する複数の吐出素子と、
前記複数の吐出素子の各々への前記駆動信号の供給を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記複数の吐出素子の中から、吐出異常を有する吐出素子として、第1吐出素子と、前記第1吐出素子よりも吐出異常の度合いが低い第2吐出素子とを特定した場合、前記複数の吐出素子における吐出異常を低減させる回復処理において、
第1周波数の第1駆動信号を前記第2吐出素子に供給せずに前記第1吐出素子に供給し、
前記第1周波数より低い第2周波数の第2駆動信号を前記第2吐出素子に供給する、
ことを特徴とする液体吐出装置。
(項目2)
前記制御部は、前記回復処理において、前記第1駆動信号を前記第1吐出素子に供給した後に、前記第2駆動信号を前記第2吐出素子に供給する、ことを特徴とする項目1に記載の液体吐出装置。
(項目3)
前記制御部は、前記回復処理において、前記第2駆動信号を前記第1吐出素子にも供給する、ことを特徴とする項目1又は2に記載の液体吐出装置。
(項目4)
前記第1吐出素子は、吐出異常の度合いを示す指標が第1範囲内にある吐出素子であり、前記第2吐出素子は、前記指標が前記第1範囲より低い第2範囲内にある吐出素子である、ことを特徴とする項目1乃至3のいずれか1項目に記載の液体吐出装置。
(項目5)
前記第1範囲における前記指標の下限値は、前記第2範囲における前記指標の上限値より高い、ことを特徴とする項目4に記載の液体吐出装置。
(項目6)
前記第1吐出素子における吐出異常の度合いは、前記第1吐出素子への前記第1駆動信号の供給により、前記指標が前記第2範囲内に遷移するように低減する、ことを特徴とする項目4又は5に記載の液体吐出装置。
(項目7)
前記制御部は、前記第1駆動信号を前記第1吐出素子に供給することにより前記第1吐出素子の前記指標を前記第2範囲に遷移させ、その後、前記第2駆動信号を前記第1吐出素子および前記第2吐出素子に供給する、ことを特徴とする項目6に記載の液体吐出装置。
(項目8)
前記制御部は、前記第1吐出素子の前記指標が前記第2範囲に遷移するまで前記第1駆動信号を前記第1吐出素子に繰り返し供給する、ことを特徴とする項目7に記載の液体吐出装置。
(項目9)
前記第1駆動信号の前記第1周波数は、前記第1吐出素子における吐出異常の度合いが低減するように事前に設定されており、
前記第2駆動信号の前記第2周波数は、前記第2吐出素子における吐出異常の度合いを低減させるように事前に設定されている、
ことを特徴とする項目1乃至8のいずれか1項目に記載の液体吐出装置。
(項目10)
前記複数の吐出素子の各々について、吐出異常の度合いを示す指標を計測する計測部を更に備え、
前記制御部は、前記計測部の計測結果に基づいて、前記複数の吐出素子の中から、前記指標が第1範囲内にある吐出素子を前記第1吐出素子として特定し、前記指標が前記第1範囲より小さい第2範囲内にある吐出素子を前記第2吐出素子として特定する、ことを特徴とする項目1乃至9のいずれか1項目に記載の液体吐出装置。
(項目11)
前記複数の吐出素子の各々は、圧電素子を含み、
前記計測部は、前記圧電素子に特定の圧力波を発生させたときに前記圧電素子に残留する残留信号を検出し、当該残留信号の波形に基づいて前記指標を計測する、ことを特徴とする項目10に記載の液体吐出装置。
(項目12)
前記計測部は、前記残留信号の波形の周期に基づいて前記指標を計測する、ことを特徴とする項目11に記載の液体吐出装置。
(項目13)
前記計測部は、前記残留信号の波形における最初のピーク位置に基づいて前記指標を計測する、ことを特徴とする項目11に記載の液体吐出装置。
(項目14)
駆動信号に従って液体を吐出する複数の吐出素子を備える液体吐出装置の制御方法であって、
前記複数の吐出素子の中から、吐出異常を有する吐出素子を特定する特定工程と、
前記複数の吐出素子における吐出異常を低減させる回復処理工程と、
を含み、
前記特定工程で、吐出異常を有する吐出素子として、第1吐出素子と、前記第1吐出素子よりも吐出異常の度合いが低い第2吐出素子とが特定された場合、前記回復処理工程において、
第1周波数の第1駆動信号を前記第2吐出素子に供給せずに前記第1吐出素子に供給する第1工程と、
前記第1周波数より低い第2周波数の第2駆動信号を少なくとも前記第2吐出素子に供給する第2工程と、
を行うことを特徴とする制御方法。
(項目15)
基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板を保持して移動するステージと、
前記ステージにより保持された前記基板上に液体を吐出する項目1乃至13のいずれか1項目に記載の液体吐出装置と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。
(項目16)
項目15に記載の基板処理装置を用いて基板上に液体を吐出する工程と、
前記液体が吐出された前記基板を加工する工程と、
前記加工された基板から物品を製造する工程と、
を含むことを特徴とする物品製造方法。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1:インクジェット装置(基板処理装置)、2:基板、3:基板ステージ、5:吐出ヘッド(液体吐出装置)、9:アライメントスコープ、10:高さセンサ、11:主制御部、19:ノズル(吐出素子)、C:吐出制御部(制御部)、D:ドライバ

Claims (16)

  1. 駆動信号に従って液体を吐出する複数の吐出素子と、
    前記複数の吐出素子の各々への前記駆動信号の供給を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記複数の吐出素子の中から、吐出異常を有する吐出素子として、第1吐出素子と、前記第1吐出素子よりも吐出異常の度合いが低い第2吐出素子とを特定した場合、前記複数の吐出素子における吐出異常を低減させる回復処理において、
    第1周波数の第1駆動信号を前記第2吐出素子に供給せずに前記第1吐出素子に供給し、
    前記第1周波数より低い第2周波数の第2駆動信号を前記第2吐出素子に供給する、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記制御部は、前記回復処理において、前記第1駆動信号を前記第1吐出素子に供給した後に、前記第2駆動信号を前記第2吐出素子に供給する、ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記制御部は、前記回復処理において、前記第2駆動信号を前記第1吐出素子にも供給する、ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第1吐出素子は、吐出異常の度合いを示す指標が第1範囲内にある吐出素子であり、前記第2吐出素子は、前記指標が前記第1範囲より低い第2範囲内にある吐出素子である、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第1範囲における前記指標の下限値は、前記第2範囲における前記指標の上限値より高い、ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記第1吐出素子における吐出異常の度合いは、前記第1吐出素子への前記第1駆動信号の供給により、前記指標が前記第2範囲内に遷移するように低減する、ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  7. 前記制御部は、前記第1駆動信号を前記第1吐出素子に供給することにより前記第1吐出素子の前記指標を前記第2範囲に遷移させ、その後、前記第2駆動信号を前記第1吐出素子および前記第2吐出素子に供給する、ことを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記制御部は、前記第1吐出素子の前記指標が前記第2範囲に遷移するまで前記第1駆動信号を前記第1吐出素子に繰り返し供給する、ことを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記第1駆動信号の前記第1周波数は、前記第1吐出素子における吐出異常の度合いが低減するように事前に設定されており、
    前記第2駆動信号の前記第2周波数は、前記第2吐出素子における吐出異常の度合いを低減させるように事前に設定されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記複数の吐出素子の各々について、吐出異常の度合いを示す指標を計測する計測部を更に備え、
    前記制御部は、前記計測部の計測結果に基づいて、前記複数の吐出素子の中から、前記指標が第1範囲内にある吐出素子を前記第1吐出素子として特定し、前記指標が前記第1範囲より小さい第2範囲内にある吐出素子を前記第2吐出素子として特定する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  11. 前記複数の吐出素子の各々は、圧電素子を含み、
    前記計測部は、前記圧電素子に特定の圧力波を発生させたときに前記圧電素子に残留する残留信号を検出し、当該残留信号の波形に基づいて前記指標を計測する、ことを特徴とする請求項10に記載の液体吐出装置。
  12. 前記計測部は、前記残留信号の波形の周期に基づいて前記指標を計測する、ことを特徴とする請求項11に記載の液体吐出装置。
  13. 前記計測部は、前記残留信号の波形における最初のピーク位置に基づいて前記指標を計測する、ことを特徴とする請求項11に記載の液体吐出装置。
  14. 駆動信号に従って液体を吐出する複数の吐出素子を備える液体吐出装置の制御方法であって、
    前記複数の吐出素子の中から、吐出異常を有する吐出素子を特定する特定工程と、
    前記複数の吐出素子における吐出異常を低減させる回復処理工程と、
    を含み、
    前記特定工程で、吐出異常を有する吐出素子として、第1吐出素子と、前記第1吐出素子よりも吐出異常の度合いが低い第2吐出素子とが特定された場合、前記回復処理工程において、
    第1周波数の第1駆動信号を前記第2吐出素子に供給せずに前記第1吐出素子に供給する第1工程と、
    前記第1周波数より低い第2周波数の第2駆動信号を少なくとも前記第2吐出素子に供給する第2工程と、
    を行うことを特徴とする制御方法。
  15. 基板を処理する基板処理装置であって、
    前記基板を保持して移動するステージと、
    前記ステージにより保持された前記基板上に液体を吐出する請求項1に記載の液体吐出装置と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  16. 請求項15に記載の基板処理装置を用いて基板上に液体を吐出する工程と、
    前記液体が吐出された前記基板を加工する工程と、
    前記加工された基板から物品を製造する工程と、
    を含むことを特徴とする物品製造方法。
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