JP2024038900A - アスファルトフィニッシャ - Google Patents

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Abstract

【課題】路面の施工品質を向上させる。【解決手段】アスファルトフィニッシャは、トラクタと、トラクタの前側に設置されたホッパと、ホッパ内の舗装材をトラクタの後側へ搬送するコンベアと、コンベアによって搬送されて路面に撒かれた舗装材を車幅方向に敷き拡げるスクリュと、スクリュによって敷き拡げられた舗装材をスクリュの後側で敷き均す、車幅方向に伸縮可能なスクリード装置と、を有し、トラクタによって移動している時に、当該アスファルトフィニッシャの移動方向に関する情報に基づいて、スクリュの回転速度を変更するように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、アスファルトフィニッシャに関する。
従来、トラクタと、トラクタの前側に設置されて舗装材を受け入れるホッパと、ホッパ内の舗装材をトラクタの後側へ給送するコンベアと、コンベアにより給送された舗装材をトラクタの後側で敷き拡げるスクリュと、スクリュにより敷き拡げられた舗装材をスクリュの後側で敷き均すスクリードとを備えたアスファルトフィニッシャが知られている。
アスファルトフィニッシャが施工を行う際には、舗装材を敷き均す路面の状況に応じてアスファルトフィニッシャが備える構成の制御が行われる。例えば、特許文献1では、アスファルトフィニッシャのスクリードの伸縮に応じて、スクリュの回転速度を調整する技術が提案されている。
特開2021-127560号公報
アスファルトフィニッシャでは、スクリードの伸縮に応じて、スクリュの回転速度の調整を行うことで、スクリードの舗装材の抱え込み量を調整できる。これにより、路面に対して適切な量で舗装材を敷き均すことができる。
しかしながら、スクリードの舗装材の抱え込み量を調整するために、スクリュの回転速度の変更が必要な状況は、スクリードの伸縮以外にも存在する。例えば、アスファルトフィニッシャが道路に沿って進行方向を変更した際、アスファルトフィニッシャが直進する場合と比べて、舗装する路面の面積が変化する。
上述に鑑み、アスファルトフィニッシャの状況に応じたスクリュの回転速度の変更によって、路面に応じて適切な量の舗装材を撒くことで、路面の施工品質を向上させる。
本発明の一態様に係るアスファルトフィニッシャは、トラクタと、トラクタの前側に設置されたホッパと、ホッパ内の舗装材をトラクタの後側へ搬送するコンベアと、コンベアによって搬送されて路面に撒かれた舗装材を車幅方向に敷き拡げるスクリュと、スクリュによって敷き拡げられた舗装材をスクリュの後側で敷き均す、車幅方向に伸縮可能なスクリード装置と、を有し、トラクタによって移動している時に、当該アスファルトフィニッシャの移動方向に関する情報に基づいて、スクリュの回転速度を変更するように構成されている。
本発明の一態様によれば、スクリュの回転速度の変更によって、路面に応じた適切な敷き均しを実現することで、路面の施工品質を向上させる。
図1は、実施形態に係る道路機械の一例であるアスファルトフィニッシャを示した図である。 図2は、実施形態に係るコントローラ及びコントローラに接続されている機器の構成例を示すブロック図である。 図3は、実施形態に係るスクリュ回転速度記憶部における、アスファルトフィニッシャの現在の状況と、当該状況に対応するスクリュの回転速度と、を対応付けたテーブルを例示した図である。 図4は、実施形態に係るアスファルトフィニッシャに搭載される油圧システムの構成例を示す油圧回路図である。 図5は、実施形態に係るアスファルトフィニッシャにおけるスクリュ及びスクリードの構成を示した図である。 図6は、実施形態に係るアスファルトフィニッシャの後背面から、スクリードの長さを説明した図である。 図7は、実施形態に係るアスファルトフィニッシャのスケジュール情報に基づいた目標移動経路を示した図である。 図8は、実施形態に係るコントローラによる、アスファルトフィニッシャの制御を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。
図1は、本発明の実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100の概略図である。具体的には、図1(A)はアスファルトフィニッシャ100の左側面図であり、図1(B)はアスファルトフィニッシャ100の上面図である。
アスファルトフィニッシャ100は、主に、トラクタ1、ホッパ2、及びスクリード3で構成されている。図1に示す例では、アスファルトフィニッシャ100は、車長方向がX軸方向に対応し、且つ、車幅方向がY軸方向に対応するように配置されている。そして、Z軸は、X軸及びY軸のそれぞれと直交するように配置されている。具体的には、車長方向の前側が+X側に対応し、車長方向の後側が-X側に対応し、車幅方向の左側が+Y側に対応し、車幅方向の右側が-Y側に対応し、鉛直方向の上側が+Z側に対応し、鉛直方向の下側が-Z側に対応している。
トラクタ1は、アスファルトフィニッシャ100を走行させるための機構である。図1に示す例では、トラクタ1は、後輪走行用モータ20(図4参照)を用いて後輪5を回転させ、且つ、前輪走行用モータ22(図4参照)を用いて前輪6を回転させることによってアスファルトフィニッシャ100を移動させる。後輪走行用モータ20及び前輪走行用モータ22は何れも、油圧ポンプから作動油の供給を受けて回転する油圧モータである。但し、トラクタ1は、車輪の代わりにクローラを備えていてもよい。
本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100は、前輪6の操舵角を制御することで、進行方向を変更する。なお、アスファルトフィニッシャ100が車輪の代わりにクローラを備えた場合、右側のクローラ内の起動輪と左側のクローラ内の起動輪との間の回転速度を異ならせることで、進行方向を変更する。
ホッパ2は、舗装材を受け入れるための機構である。舗装材は、例えば、アスファルト混合物等である。図1に示す例では、ホッパ2は、トラクタ1の前側(+X側)に設置され、ホッパシリンダ24によってY軸方向(車幅方向)に開閉されるように構成されている。アスファルトフィニッシャ100は、通常、ホッパ2を全開状態にしてダンプトラックの荷台から舗装材を受け入れる。また、アスファルトフィニッシャ100は、ダンプトラックの荷台から舗装材を受け入れているときも、プッシュローラ2bを介してダンプトラックを前方に押しながら走行を継続する。図1(A)及び図1(B)はホッパ2が全開状態であるときのアスファルトフィニッシャ100を示す。アスファルトフィニッシャ100の操作者は、ホッパ2内の舗装材が減少するとホッパ2を閉じ、ホッパ2の内壁付近にあった舗装材をホッパ2の中央部に集める。ホッパ2の中央部の底にあるコンベアCVがトラクタ1の後側に舗装材を搬送できるようにするためである。トラクタ1の後側(-X側)に搬送された舗装材は、スクリュSCによってトラクタ1の後側且つスクリード3の前側で車幅方向に敷き拡げられる。
コンベアCVは、油圧ポンプから作動油の供給を受けて回転する油圧モータによって駆動される。図1に示す例では、コンベアCVは、搬送通路CPを介して、ホッパ2内の舗装材をトラクタ1の後側へ送るように構成されている。搬送通路CPは、トラクタ1の内部に形成された略直方体状の空間であり、トラクタ1の前面においてホッパ2内に開口する略長方形の入口OPを有する。具体的には、コンベアCVは、左コンベア及び右コンベアを含む。
スクリュSCは、油圧ポンプから作動油の供給を受けて回転する油圧モータによって駆動される。具体的には、スクリュSCは、アスファルトフィニッシャ100の左側に設けられた左スクリュSCL、及び、アスファルトフィニッシャ100の右側に設けられた右スクリュSCR、を含む。左コンベアは、左スクリュSCLに向けて舗装材を送るように構成されている。右コンベアは、右スクリュSCRに向けて舗装材を送るように構成されている。左スクリュSCL及び右スクリュSCRは、トラクタ1の幅内に配置されている。
スクリード3は、舗装材を敷き均すための機構である。図1に示す例では、スクリード3は、主に、メインスクリード30及び伸縮スクリード31を含む。メインスクリード30は、左メインスクリード及び右メインスクリードを含む。伸縮スクリード31は、左伸縮スクリード31L及び右伸縮スクリード31Rを含む。メインスクリード30、左伸縮スクリード31L、及び右伸縮スクリード31Rは、車長方向で重ならないように前後にずらして配置されている。具体的には、メインスクリード30の後側に左伸縮スクリード31Lが配置され、左伸縮スクリード31Lの後側に右伸縮スクリード31Rが配置されている。スクリード3は、トラクタ1によって牽引される浮動スクリードであり、レベリングアーム3Aを介してトラクタ1に連結されている。スクリード3は、スクリードリフトシリンダ25の伸縮によってレベリングアーム3Aと共に上下に動かされる。レベリングアーム3Aは、左レベリングアーム3AL及び右レベリングアーム3ARを含む。
伸縮スクリード31は、スクリード伸縮シリンダ27によって車幅方向に伸縮可能に構成されている。スクリード伸縮シリンダ27は、メインスクリード30の筐体の後面に固定されている支持部によって支持され、伸縮スクリード31を車幅方向(Y軸方向)に伸縮させることができるように構成されている。具体的には、スクリード伸縮シリンダ27は左スクリード伸縮シリンダ27L(左側スクリード装置の一例)及び右スクリード伸縮シリンダ27R(右側スクリード装置の一例)を含む。左スクリード伸縮シリンダ27Lは、メインスクリード30に対して左伸縮スクリード31Lを車幅方向の左側に伸縮させることができる。右スクリード伸縮シリンダ27Rは、メインスクリード30に対して右伸縮スクリード31Rを車幅方向の右側に伸縮させることができる。
レベリングアーム3Aは、スクリード3をトラクタ1に連結できるように構成されている。具体的には、レベリングアーム3Aは、一端がスクリード3に連結され、他端がトラクタ1に回動可能に連結されている。
レベリングシリンダ23は、舗装材の敷き均し厚さ(舗装厚)を調節するためにレベリングアーム3Aの前端部分を上下動させる油圧シリンダである。図1に示す例では、レベリングシリンダ23は、シリンダ部がトラクタ1に連結され、ロッド部がレベリングアーム3Aの前端部分に連結されている。なお、レベリングアーム3Aの前端部分は、トラクタ1によって摺動可能に支持されている。舗装厚を増大させる場合、コントローラ50は、油圧ポンプが吐出する作動油をレベリングシリンダ23のロッド側油室内に流入させ、レベリングシリンダ23を収縮させてレベリングアーム3Aの前端部分を上昇させる。一方、敷き均し厚さを低減させる場合、コントローラ50は、レベリングシリンダ23のロッド側油室内の作動油を流出させ、レベリングシリンダ23を伸張させてレベリングアーム3Aの前端部分を下降させる。
スクリードリフトシリンダ25は、スクリード3を持ち上げるための油圧シリンダである。図1に示す例では、スクリードリフトシリンダ25は、シリンダ部がトラクタ1に連結され、ロッド部がレベリングアーム3Aの後端部分に連結されている。スクリード3を持ち上げる場合、コントローラ50は、油圧ポンプが吐出する作動油をスクリードリフトシリンダ25のロッド側油室内に流入させる。その結果、スクリードリフトシリンダ25は収縮し、レベリングアーム3Aの後端部分が持ち上がりスクリード3が持ち上がる。一方、持ち上げられたスクリード3を下ろす場合、コントローラ50は、スクリードリフトシリンダ25のロッド側油室内の作動油を流出可能とする。その結果、スクリード3の重量によってスクリードリフトシリンダ25は伸張し、レベリングアーム3Aの後端部分が下降してスクリード3が下降する。
伸縮スクリード31の遠位端には、サイドプレート40が取り付けられている。サイドプレート40は、左サイドプレート40L及び右サイドプレート40Rを含む。具体的には、左伸縮スクリード31Lの遠位端(左端)には、左サイドプレート40Lが取り付けられ、右伸縮スクリード31Rの遠位端(右端)には、右サイドプレート40Rが取り付けられている。
図1(B)に示されるように、サイドプレート40は、スクリュSCの長手方向(回転軸方向)の延長上まで、進行方向前側(X軸正方向側)の端部が延伸している。
サイドプレート40は、伸縮モールドボード41の遠位端にも取り付けられている。伸縮モールドボード41は、スクリュSCによって敷き拡げられた舗装材のうち、伸縮スクリード31の手前に滞留する舗装材の量を調節するための部材であり、伸縮スクリード31と共に車幅方向に伸縮できるように構成されている。
具体的には、伸縮モールドボード41は、車幅方向に延びる板状の部材であり、左伸縮モールドボード41L及び右伸縮モールドボード41Rを含む。そして、左伸縮モールドボード41Lの遠位端(左端)には、左サイドプレート40L(プレート部の一例)が取り付けられ、右伸縮モールドボード41Rの遠位端(右端)には、右サイドプレート40R(プレート部の一例)が取り付けられている。
伸縮モールドボード41は、伸縮スクリード31及びサイドプレート40とは無関係に、Z軸方向における高さを調節できるように構成されている。アスファルトフィニッシャ100は、伸縮モールドボード41を上下に移動させることで、伸縮モールドボード41の下端と路盤との間の隙間の大きさを調節することによって、その隙間を通過する舗装材の量を調節できる。そのため、アスファルトフィニッシャ100は、伸縮モールドボード41を上下に移動させることで、伸縮モールドボード41の後側(-X側)で且つ伸縮スクリード31の前側(+X側)に滞留する舗装材の量(高さ)を調節でき、ひいては、伸縮スクリード31の下側に取り込まれる舗装材の量を調節できる。
スクリードステップ42は、作業者がスクリード3の後方で作業する際の足場を構成する部材である。具体的には、スクリードステップ42は、左スクリードステップ42L、中央スクリードステップ42C、及び右スクリードステップ42Rを含む。
リテーニングプレート43は、スクリュSCによって舗装材が車幅方向に適切に送り出されるようにするために、スクリュSCによって車幅方向に送り出される舗装材がスクリュSCの前方に散らばってしまうのを防止するための板状部材である。図1に示す例では、リテーニングプレート43は、左リテーニングプレート43L及び右リテーニングプレート43Rを含む。
コントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100を制御する制御装置である。図1に示す例では、コントローラ50は、CPU、揮発性記憶装置、及び不揮発性記憶装置を含むコンピュータであり、トラクタ1に搭載されている。コントローラ50の各種機能は、例えば、不揮発性記憶装置に記憶されたプログラムをCPUが実行することで実現される。また、コントローラ50が実現する各種機能は、例えば、油圧アクチュエータを駆動するための作動油を供給する油圧ポンプの吐出量を制御する機能、及び、油圧アクチュエータと油圧ポンプとの間の作動油の流れを制御する機能を含む。なお、油圧アクチュエータは、油圧シリンダ及び油圧モータを含む。
通信装置53は、アスファルトフィニッシャ100とアスファルトフィニッシャ100の外部にある機器との間の通信を制御できるように構成されている。本実施形態に係る通信装置53は、運転席1Sの前方に設置され、携帯電話通信網、近距離無線通信網、又は衛星通信網等を介した通信を制御する。
GPSモジュール54は、GNSS(Global Navigation Satellite System)モジュールの一例であり、GPS(Global Positioning System)による2次元測位(二次元測位)の結果を示した位置情報を受信する。位置情報は、アスファルトフィニッシャ100の位置を緯度及び経度で表した情報を含む。なお、本実施形態は、位置情報の取得手法として、GPSを用いるが、位置情報の取得手法を限定するものではなく、周知の他の手法を用いてもよい。
トラクタ1には、空間認識装置51が取り付けられている。空間認識装置51は、アスファルトフィニッシャ100周辺の空間に関する情報を取得し、取得した情報をコントローラ50に対して出力できるように構成されている。本実施形態に係る空間認識装置51は、前方監視装置51Fと、後方監視装置51Bと、右側監視装置51Rと、左側監視装置51Lと、を含んでいる。
前方監視装置51Fは、アスファルトフィニッシャ100の前方を監視できるように構成されている。本実施形態では、前方監視装置51Fは、トラクタ1の前方にある空間を監視範囲RFとするLIDARであり、トラクタ1の上面の前端中央部に取り付けられている。なお、前方監視装置51Fは、アスファルトフィニッシャ100の他の部位に取り付けられていてもよい。
後方監視装置51Bは、アスファルトフィニッシャ100の後方を監視できるように構成されている。本実施形態では、後方監視装置51Bは、スクリード3の後方にある空間を監視範囲RBとするLIDARであり、アスファルトフィニッシャ100の操作者のための手摺りとして機能するガイドレール1Gに取り付けられている。なお、後方監視装置51Bは、運転席1Sの下部に取り付けられていてもよく、アスファルトフィニッシャ100の他の部位に取り付けられていてもよい。
右側監視装置51Rは、アスファルトフィニッシャ100の右側を監視できるように構成されている。左側監視装置51Lは、アスファルトフィニッシャ100の左側を監視できるように構成されている。本実施形態に係る右側監視装置51R及び左側監視装置51Lは、路面の端部(路面と路肩との境界となる部分)、及び、伸縮スクリード31の遠位端に設けられているサイドプレート40を監視範囲として含むように設定されている。右側監視装置51R、及び左側監視装置51Lは、例えばLIDARであり、アスファルトフィニッシャ100の操作者のための手摺りとして機能するガイドレール1Gに取り付けられている。なお、右側監視装置51R、及び左側監視装置51Lは、アスファルトフィニッシャ100の側方に、上述した監視範囲を含むことを条件に、任意の位置に取り付けられてよい。
LIDARは、例えば、監視範囲内にある100万点以上の点とLIDARとの間の距離を測定する。但し、前方監視装置51F及び後方監視装置51Bの少なくとも一方は、単眼カメラ、ステレオカメラ、ミリ波レーダ、レーザレーダ、レーザスキャナ、距離画像カメラ、又はレーザレンジファインダ等であってもよい。側方監視装置についても同様である。実施形態は、空間認識装置51の一例としてLIDARを用いた例について説明する。しかしながら、本実施形態は、空間認識装置51を、LIDARに制限するものではない。つまり、アスファルトフィニッシャ100を基準とした空間を認識可能な空間認識装置であればよい。
前方監視装置51Fの監視範囲RFは、路盤を含む。側方監視装置の監視範囲についても同様である。本実施形態では、監視範囲RFは、路盤BSの幅より大きい幅を有する。
後方監視装置51Bの監視範囲RBは、新設舗装体を含む。本実施形態では、監視範囲RBは、新設舗装体の幅より大きい幅を有する。
本実施形態に係る空間認識装置51によって検知された測定情報は、コントローラ50に送信される。本実施形態に係るコントローラ50は、受信した測定情報に基づいて、アスファルトフィニッシャ100の自動操舵を行う。また、コントローラ50は、受信した測定情報に基づいて、運転者に対して警報等の通知を行ってもよい。
次に、図2を参照し、アスファルトフィニッシャ100に搭載されるコントローラ50について説明する。図2は、コントローラ50及びコントローラ50に接続されている機器の構成例を示すブロック図である。
図2に示されるように、コントローラ50は、走行速度センサ47と、補助記憶装置48と、GPSモジュール54と、前方監視装置51Fと、後方監視装置51Bと、駆動系コントローラ52と、通信装置53と、スクリード制御装置55と、スクリュ制御装置56と、スクリード長さ検出装置57と、に接続されている。
走行速度センサ47は、アスファルトフィニッシャ100の走行速度を検出するように構成されている。図2に示す例では、走行速度センサ47は、後輪5を駆動する後輪走行用モータ20の回転軸の角速度を検出するエンコーダである。具体的には、走行速度センサ47は、左走行速度センサ及び右走行速度センサを含む。左走行速度センサは、左後輪を駆動する左後輪走行用モータ20Lの回転軸の角速度を検出するエンコーダである。右走行速度センサは、右後輪を駆動する右後輪走行用モータ20Rの回転軸の角速度を検出するエンコーダである。走行速度センサ47は、回転板に形成されたスリットを検知する近接スイッチ等で構成されていてもよい。
補助記憶装置48は、各種情報を記憶するように構成されている。図2に示す例では、補助記憶装置48は、トラクタ1に搭載された不揮発性記憶装置であり、各種情報を記憶している。例えば、補助記憶装置48は、スケジュール情報記憶部48aと、車幅記憶部48bと、スクリュ回転速度記憶部48cと、を記憶している。
スケジュール情報記憶部48aは、アスファルトフィニッシャ100が舗装対象とする路面を施工するためのスケジュール情報を記憶している。本実施形態に係るスケジュール情報は、例えば、アスファルトフィニッシャ100が移動する経路の中心線と、舗装する路面の端部(路面と路肩との境界となる部分)を示した目標線と、を含んでいる。本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100は、スケジュール情報に基づいて道路の舗装の自動制御を行う。
車幅記憶部48bは、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向における、アスファルトフィニッシャ100の構造的な(換言すれば、アスファルトフィニッシャ100の左側面から右側面までの間の車幅方向の)中心位置から側面までの長さの情報を記憶する。
したがって、コントローラ50は、伸縮スクリード31の車幅方向の長さに応じて、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置からサイドプレート40までの距離を算出可能とする。
スクリュ回転速度記憶部48cは、アスファルトフィニッシャ100の現在の状況に応じたスクリュSCの回転速度の情報を記憶する。
図3は、本実施形態に係るスクリュ回転速度記憶部48cにおける、アスファルトフィニッシャ100の現在の状況と、当該状況に対応するスクリュSCの回転速度と、を対応付けたテーブルを例示した図である。図3に示される例では、アスファルトフィニッシャ100の現在の状況として、アスファルトフィニッシャ100の速度、舵角、及び、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置から伸縮スクリード31の遠端部までの長さを、スクリュSCの回転速度と、対応付けている。当該テーブルは、左スクリュSCL及び右スクリュSCRに共通であってもよい。例えば、右スクリュSCRの場合、右に曲がる際に舵角が正の値を参照し、左に曲がる際に舵角が負の値のレコードを参照する。左スクリュSCLの場合、右に曲がる際に舵角が負の値を参照し、左に曲がる際に舵角が正の値のレコードを参照する。また、テーブルは、左スクリュSCL及び右スクリュSCR毎に保持してもよい。
なお、本実施形態に係るテーブルでは、スクリュSCの回転速度と対応付けられた、アスファルトフィニッシャ100の現在の状況として、少なくとも、アスファルトフィニッシャ100の舵角を含んでいればよい。これによりアスファルトフィニッシャ100の舵角に応じてスクリュSCの回転速度を変更できる。
図2に戻り、GPSモジュール54は、GNSS(Global Navigation Satellite System)モジュールの一例であり、GPS(Global Positioning System)による2次元測位(二次元測位)の結果を示した位置情報を受信する。位置情報は、アスファルトフィニッシャ100の位置を緯度及び経度で表した情報を含む。なお、本実施形態は、位置情報の取得手法として、GPSを用いるが、位置情報の取得手法を限定するものではなく、周知の他の手法を用いてもよい。
スクリード長さ検出装置57(検出部の一例)は、左伸縮スクリード31L及び右伸縮スクリード31Rの各々が車幅方向で伸縮している長さを検出する。スクリード長さ検出装置57は、伸縮スクリード31が車幅方向の伸縮している長さを検出できればどのようなセンサを用いてもよい。スクリード長さ検出装置57は、当該長さを検出するためのレーザセンサ等でもよいし、サイドプレート40に設けられたGNSSモジュールであってもよい。例えば、GNSSモジュールによって検出された位置情報と、アスファルトフィニッシャ100の本体に設けられたGNSSモジュールの位置情報と、の間の距離から、伸縮スクリード31が車幅方向の伸縮している長さを算出してもよい。他の例としては、スクリード長さ検出装置57の代わりに、コントローラ50が、右側監視装置51R及び左側監視装置51Lの各々の測定情報に基づいて、伸縮スクリード31の車幅方向の長さを特定してもよい。
通信装置53は、アスファルトフィニッシャ100の周囲に存在する装置、又は作業現場を管理するサーバ等と無線通信を行う。本実施形態は、通信装置53の無線通信規格として、例えば、Wi-Fi(登録商標)、無線LAN、及びBluetooth(登録商標)等のうちいずれか一つ以上を用いてよい。
駆動系コントローラ52は、制御指令に従って、トラクタ1を制御する。例えば、駆動系コントローラ52は、トラクタ1の速度制御及び舵角制御を行う。
スクリード制御装置55は、伸縮スクリード31の伸縮量を制御するように構成されている。図2に示す例では、スクリード制御装置55は、スクリード伸縮シリンダ27に流入する作動油の流量を制御する。スクリード制御装置55は、図4に示されるスクリード伸縮用制御弁37を含み、コントローラ50からの制御指令に応じ、スクリード伸縮シリンダ27のロッド側油室内と油圧ポンプとを接続する管路の連通・遮断を切り換える。
そして、スクリード制御装置55は、コントローラ50からの制御指令に従って、左スクリード伸縮シリンダ27Lを収縮させて、左伸縮スクリード31Lを縮める制御と、左スクリード伸縮シリンダ27Lは伸張させて、左伸縮スクリード31Lを延ばす制御と、を行う。
また、スクリード制御装置55は、コントローラ50からの制御指令に従って、右スクリード伸縮シリンダ27Rを収縮させて、右伸縮スクリード31Rを縮める制御と、右スクリード伸縮シリンダ27Rは伸張させて、右伸縮スクリード31Rを延ばす制御と、を行う。
このように、スクリード制御装置55は、コントローラ50からの制御指令に従って、右伸縮スクリード31R、及び左伸縮スクリード31Lの各々の長さを制御する。
スクリュ制御装置56は、スクリュSCの回転速度を制御するように構成されている。図2に示す例では、スクリュ制御装置56は、スクリュSCを駆動する油圧モータに流入する作動油の流量を制御する電磁弁である。具体的には、スクリュ制御装置56は、コントローラ50からの制御指令に応じ、スクリュSCを駆動する油圧モータと油圧ポンプとを接続する管路の流路面積を増減させる。より具体的には、スクリュ制御装置56は、流路面積を増大させることによって、スクリュSCを駆動する油圧モータに流入する作動油の流量を増加させ、スクリュSCの回転速度を増加させる。或いは、スクリュ制御装置56は、流路面積を低減させることによって、スクリュSCを駆動する油圧モータに流入する作動油の流量を低下させ、スクリュSCの回転速度を低下させる。本実施形態に係るスクリュ制御装置56は、左スクリュSCL及び右スクリュSCRの各々について回転速度を変更できる。
コントローラ50は、GPSモジュール54、前方監視装置51F、後方監視装置51B、右側監視装置51R、左側監視装置51L、走行速度センサ47、スクリード長さ検出装置57、及び補助記憶装置48から情報を取得し、各種演算を実行した上で、その演算結果に応じ、スクリード制御装置55、スクリュ制御装置56、駆動系コントローラ52に制御指令を出力する。本実施形態に係るコントローラ50が備える機能ブロックについては後述する。
<油圧システムの説明>
次に、図4を参照し、アスファルトフィニッシャ100に搭載される油圧システムについて説明する。図4は、アスファルトフィニッシャ100に搭載される油圧システムの構成例を示す油圧回路図である。
油圧システムは、主に、油圧源14、後輪駆動部F1、コンベア・スクリュ駆動部F2、前輪駆動部F3、操舵・締め固め装置駆動部F4、レベリング部F5、ホッパ駆動部F6、スクリードリフト部F7、及びスクリード伸縮部F8を含む。
油圧源14は、各種駆動部を動作させる作動油を供給するように構成されている。本実施形態では、油圧源14は、主に、エンジン14E、後輪走行用ポンプ14R、チャージポンプ14C、シリンダ用ポンプ14M、コンベア・スクリュ用ポンプ14S、及び前輪走行用ポンプ14Fを含む。
エンジン14Eは、後輪走行用ポンプ14R、チャージポンプ14C、シリンダ用ポンプ14M、コンベア・スクリュ用ポンプ14S、及び前輪走行用ポンプ14Fを駆動する駆動源である。
後輪走行用ポンプ14Rは、後輪駆動部F1に駆動用の作動油を供給する可変容量型油圧ポンプである。本実施形態では、後輪走行用ポンプ14Rは、閉回路で用いられる斜板式可変容量型の双方向油圧ポンプである。
チャージポンプ14Cは、後輪駆動部F1に制御用の作動油を供給する固定容量型の油圧ポンプである。
シリンダ用ポンプ14Mは、操舵・締め固め装置駆動部F4、レベリング部F5、ホッパ駆動部F6、スクリードリフト部F7、及びスクリード伸縮部F8のそれぞれに作動油を供給可能な可変容量型油圧ポンプである。本実施形態では、シリンダ用ポンプ14Mは、斜板式可変容量型の油圧ポンプであり、吐出圧が所定圧で一定となるようにその吐出量が制御される。
コンベア・スクリュ用ポンプ14Sは、コンベア・スクリュ駆動部F2に作動油を供給する可変容量型油圧ポンプである。本実施形態では、コンベア・スクリュ用ポンプ14Sは、斜板式可変容量型の油圧ポンプである。
前輪走行用ポンプ14Fは、前輪駆動部F3に作動油を供給する可変容量型油圧ポンプである。本実施形態では、前輪走行用ポンプ14Fは斜板式可変容量型の油圧ポンプである。
後輪駆動部F1は、後輪5を駆動できるように構成されている。本実施形態では、後輪駆動部F1は、左後輪走行用モータ20L、右後輪走行用モータ20R、チェック弁20La、20Ra、リリーフ弁20Lb、20Rb、及び減速機切替弁V0を含む。
左後輪走行用モータ20Lは、左側の後輪を駆動する油圧モータである。また、右後輪走行用モータ20Rは、右側の後輪を駆動する油圧モータである。本実施形態では、左後輪走行用モータ20L及び右後輪走行用モータ20Rは無段変速式油圧モータであり、後輪走行用ポンプ14Rと共に閉回路(HST回路)を構成している。
チェック弁20Laは、後輪走行用ポンプ14Rの第1ポートと左後輪走行用モータ20L及び右後輪走行用モータ20Rのそれぞれの第2ポートとを繋ぐ管路C1内の作動油の圧力を所定圧力以上に維持する。具体的には、チェック弁20Laは、管路C1内の作動油の圧力がチャージポンプ14Cの吐出圧を下回った場合にチャージポンプ14Cが吐出する作動油を管路C1内に流入させる。なお、図中の括弧内の数字はポート番号を表す。同様に、チェック弁20Raは、後輪走行用ポンプ14Rの第2ポートと左後輪走行用モータ20L及び右後輪走行用モータ20Rのそれぞれの第1ポートとを繋ぐ管路C2内の作動油の圧力を所定圧力以上に維持する。具体的には、チェック弁20Raは、管路C2内の作動油の圧力がチャージポンプ14Cの吐出圧を下回った場合にチャージポンプ14Cが吐出する作動油を管路C2内に流入させる。
リリーフ弁20Lbは、管路C1内の作動油の圧力を所定のリリーフ圧以下に維持する。具体的には、リリーフ弁20Lbは、管路C1内の作動油の圧力がリリーフ圧を上回った場合に管路C1内の作動油を閉回路外に流出させる。同様に、リリーフ弁20Rbは、管路C2内の作動油の圧力を所定のリリーフ圧以下に維持する。具体的には、リリーフ弁20Rbは、管路C2内の作動油の圧力がリリーフ圧を上回った場合に管路C2内の作動油を閉回路外に流出させる。
減速機切替弁V0は、左後輪走行用モータ20L及び右後輪走行用モータ20Rのそれぞれの減速比を切り替える機構である。本実施形態では、減速機切替弁V0は、コントローラ50からの制御指令に応じ、チャージポンプ14Cが吐出する作動油を利用して左後輪走行用モータ20L及び右後輪走行用モータ20Rのそれぞれの減速比を切り替える。
コンベア・スクリュ駆動部F2は、コンベアCV及びスクリュSCを駆動できるように構成されている。本実施形態では、コンベア・スクリュ駆動部F2は、主に、コンベア用モータ21C、スクリュ用モータ21S、コンベア用制御弁V1C、及び、スクリュ用制御弁V1Sを含む。
コンベア用モータ21C及びスクリュ用モータ21Sは何れも、開回路を形成する可変容量型油圧モータである。コンベア用モータ21Cは、左コンベア用モータ21CL及び右コンベア用モータ21CRを含む。スクリュ用モータ21Sは、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRを含む。コンベア用制御弁V1Cは、左コンベア用制御弁V1CL及び右コンベア用制御弁V1CRを含む。スクリュ用制御弁V1Sは、左スクリュ用制御弁V1SL及び右スクリュ用制御弁V1SRを含む。
左コンベア用制御弁V1CLは、コントローラ50からの制御指令に応じて動作し、コンベア・スクリュ用ポンプ14Sが吐出する作動油を左コンベア用モータ21CLの吸込ポートに流入させ、且つ、左コンベア用モータ21CLの吐出ポートから流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。右コンベア用制御弁V1CRは、コントローラ50からの制御指令に応じて動作し、コンベア・スクリュ用ポンプ14Sが吐出する作動油を右コンベア用モータ21CRの吸込ポートに流入させ、且つ、右コンベア用モータ21CRの吐出ポートから流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。同様に、左スクリュ用制御弁V1SLは、コントローラ50からの制御指令に応じて動作し、コンベア・スクリュ用ポンプ14Sが吐出する作動油を左スクリュ用モータ21SLの吸込ポートに流入させ、且つ、左スクリュ用モータ21SLの吐出ポートから流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。右スクリュ用制御弁V1SRは、コントローラ50からの制御指令に応じて動作し、コンベア・スクリュ用ポンプ14Sが吐出する作動油を右スクリュ用モータ21SRの吸込ポートに流入させ、且つ、右スクリュ用モータ21SRの吐出ポートから流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。左コンベア用モータ21CL、右コンベア用モータ21CR、左スクリュ用モータ21SL、及び右スクリュ用モータ21SRのそれぞれにおける吐出ポートから流出する作動油は、オイルクーラOCを通って作動油タンクTに排出される。
前輪駆動部F3は、前輪6を駆動できるように構成されている。本実施形態では、前輪駆動部F3は、主に、前輪走行用モータ22及び前輪走行用弁V2を含む。
前輪走行用モータ22は、開回路を形成する固定容量型油圧モータである。前輪走行用弁V2は、コントローラ50からの制御指令に応じて動作し、前輪走行用ポンプ14Fが吐出する作動油を前輪走行用モータ22の吸込ポートに流入させる。図4に示す例では、前輪走行用モータ22は、左前輪走行用モータ22L及び右前輪走行用モータ22Rを含む。前輪走行用ポンプ14Fは、左前輪走行用モータ22L及び右前輪走行用モータ22Rのそれぞれに対し並行して作動油を供給する。
操舵・締め固め装置駆動部F4は、操舵装置及び締め固め装置(何れも図示せず。)を駆動できるように構成されている。操舵装置は、前輪6を操舵するための油圧装置である。本実施形態では、操舵装置は、例えば、操作者によるステアリングホイールの操作に応じ、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油を利用して前輪6の操舵角を変化させる。また、締め固め装置は舗装材を締め固めるための油圧装置である。本実施形態では、締め固め装置はタンパ及びバイブレータを含み、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油を利用してタンパ及びバイブレータを作動させる。
レベリング部F5は、舗装厚を調節できるように構成されている。本実施形態では、レベリング部F5は、主に、レベリングシリンダ23、レベリング用制御弁33、及びパイロットチェック弁33Pを含む。
レベリングシリンダ23は、舗装厚を調節するためにレベリングアーム3Aを上下動させる油圧シリンダである。レベリングシリンダ23は、舗装厚を増大させる際に収縮し、舗装厚を低減させる際に伸張するように構成されている。図4に示す例では、レベリングシリンダ23は、左レベリングシリンダ23L及び右レベリングシリンダ23Rを含む。
レベリング用制御弁33は、コントローラ50からの制御信号に応じて動作するように構成されている。図4に示す例では、レベリング用制御弁33は、左レベリング用制御弁33L及び右レベリング用制御弁33Rを含む。舗装厚を増大させる場合、左レベリング用制御弁33Lは、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油を左レベリングシリンダ23Lのロッド側油室内に流入させ、且つ、左レベリングシリンダ23Lのヘッド側油室から流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。この場合、左レベリングシリンダ23Lは収縮し、左レベリングアーム3ALは上昇する。右レベリングシリンダ23Rを収縮させる右レベリング用制御弁33Rについても同様である。一方、舗装厚を低減させる場合、左レベリング用制御弁33Lは、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油を左レベリングシリンダ23Lのヘッド側油室内に流入させ、且つ、左レベリングシリンダ23Lのロッド側油室から流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。この場合、左レベリングシリンダ23Lは伸張し、左レベリングアーム3ALは下降する。右レベリングシリンダ23Rを伸張させる右レベリング用制御弁33Rについても同様である。
パイロットチェック弁33Pは、外力によってレベリングシリンダ23が動いてしまうのを防止するように構成されている。図4に示す例では、パイロットチェック弁33Pは、パイロットチェック弁33PaL、33PbL、33PaR、及び33PbRを含む。例えば、パイロットチェック弁33PaLは、操作者の操作に応じて左レベリング用制御弁33Lが動作し、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油が左レベリングシリンダ23Lのヘッド側油室に流入する場合に限り、左レベリングシリンダ23Lのロッド側油室の作動油が作動油タンクTに向かって流れるのを許容する。そして、パイロットチェック弁33PaLは、それ以外の場合に左レベリングシリンダ23Lのロッド側油室の作動油が作動油タンクTに向かって流れるのを禁止する。パイロットチェック弁33PbL、33PaR、33PbRについても同様である。
ホッパ駆動部F6は、ホッパ2を開閉できるように構成されている。本実施形態では、ホッパ駆動部F6は、主に、ホッパシリンダ24、ホッパ用制御弁34、及びパイロットチェック弁34Pを含む。
ホッパシリンダ24は、ホッパ2を開閉する油圧アクチュエータであり、ホッパ2を開く際に収縮し、ホッパ2を閉じる際に伸張する。図4に示す例では、ホッパシリンダ24は、左ホッパシリンダ24L及び右ホッパシリンダ24Rを含む。
ホッパ用制御弁34は、コントローラ50からの制御信号に応じて動作するように構成されている。図4に示す例では、ホッパ用制御弁34は、左ホッパ用制御弁34L及び右ホッパ用制御弁34Rを含む。ホッパ2を開く場合、左ホッパ用制御弁34Lは、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油を左ホッパシリンダ24Lのロッド側油室内に流入させ、且つ、左ホッパシリンダ24Lのヘッド側油室から流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。この場合、左ホッパシリンダ24Lは収縮する。また、右ホッパ用制御弁34Rは、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油を右ホッパシリンダ24Rのロッド側油室内に流入させ、且つ、右ホッパシリンダ24Rのヘッド側油室から流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。この場合、右ホッパシリンダ24Rは収縮する。一方、ホッパ2を閉じる場合、左ホッパ用制御弁34Lは、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油を左ホッパシリンダ24Lのヘッド側油室内に流入させ、且つ、左ホッパシリンダ24Lのロッド側油室から流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。この場合、左ホッパシリンダ24Lは伸張する。また、右ホッパ用制御弁34Rは、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油を右ホッパシリンダ24Rのヘッド側油室内に流入させ、且つ、右ホッパシリンダ24Rのロッド側油室から流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。この場合、右ホッパシリンダ24Rは伸張する。
パイロットチェック弁34Pは、ホッパ2の重量、又は、ホッパ2とホッパ2内の舗装材の重量によってホッパシリンダ24が収縮し、ホッパ2が開いてしまうのを防止するように構成されている。図4に示す例では、パイロットチェック弁34Pは、パイロットチェック弁34PL及びパイロットチェック弁34PRを含む。例えば、パイロットチェック弁34PLは、操作者の操作に応じて左ホッパ用制御弁34Lが動作し、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油が左ホッパシリンダ24Lのロッド側油室に流入する場合に限り、左ホッパシリンダ24Lのヘッド側油室の作動油が作動油タンクTに向かって流れるのを許容する。そして、パイロットチェック弁34PLは、それ以外の場合に左ホッパシリンダ24Lのヘッド側油室の作動油が作動油タンクTに向かって流れるのを禁止する。パイロットチェック弁34PRについても同様である。
なお、ホッパ駆動部F6では、ホッパシリンダ24のロッド側油室とホッパ用制御弁34との間にはパイロットチェック弁が設置されていない。これは、ホッパ2の重量が大きいので外力によってホッパシリンダ24が意図せず伸張してしまう可能性が低いためである。但し、ホッパシリンダ24のロッド側油室とホッパ用制御弁34との間にパイロットチェック弁が設置されてもよい。
スクリードリフト部F7は、スクリード3を持ち上げることができるように構成されている。本実施形態では、スクリードリフト部F7は、主に、スクリードリフトシリンダ25、スクリードリフト用制御弁35、切替弁35a、リリーフ弁35b、及び切替弁35cを含む。
スクリードリフトシリンダ25は、スクリード3を持ち上げる油圧アクチュエータであり、スクリード3を持ち上げる際に収縮し、スクリード3を下ろす際に伸張する。図4に示す例では、スクリードリフトシリンダ25は、左スクリードリフトシリンダ25L及び右スクリードリフトシリンダ25Rを含む。
スクリードリフト用制御弁35は、コントローラ50からの制御信号に応じて動作するように構成されている。スクリード3を持ち上げる場合、スクリードリフト用制御弁35は、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油をスクリードリフトシリンダ25のロッド側油室内に流入させる。この場合、切替弁35aは、コントローラ50からの制御信号に応じ、チェック弁を含む第1位置に切り替えられる。スクリードリフトシリンダ25のロッド側油室から作動油タンクTに向けて作動油が逆流するのを防止するためである。なお、スクリードリフトシリンダ25のヘッド側油室から流出する作動油は、スクリードリフト用制御弁35を通過することなく作動油タンクTに排出される。この場合、スクリードリフトシリンダ25は収縮する。一方、スクリード3を地面に下ろす場合、スクリードリフト用制御弁35は利用されない(図4に示す状態のまま維持される。)。この場合、切替弁35aは、コントローラ50からの制御信号に応じ、チェック弁を含まない第2位置に切り替えられる。スクリードリフトシリンダ25のロッド側油室の作動油を作動油タンクTに向けて流出させるためである。そのため、スクリードリフトシリンダ25はスクリード3の重量によって伸張し、スクリードリフトシリンダ25のロッド側油室の作動油は切替弁35a及びリリーフ弁35bを通って作動油タンクTに排出される。
切替弁35a及びリリーフ弁35bは、アスファルトフィニッシャ100が移動しながら道路を舗装する際に発生する揚力(舗装材がスクリード3を持ち上げようとする力)の変化に伴うスクリード3の上下動を実現する。具体的には、揚力の増大によりスクリード3が上昇するとスクリードリフトシリンダ25は収縮する。この場合、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油は、管路C3、スクリードリフト用制御弁35、及び切替弁35aを通ってスクリードリフトシリンダ25のロッド側油室に流入する。一方、揚力の減少によりスクリード3が下降するとスクリードリフトシリンダ25は伸張する。この場合、スクリードリフトシリンダ25のロッド側油室から流出する作動油は、切替弁35a、スクリードリフト用制御弁35、及びリリーフ弁35bを通って作動油タンクTに排出される。なお、切替弁35cは、アスファルトフィニッシャ100が移動しながら道路を舗装する際、すなわち、下流にあるスクリード伸縮部F8等の油圧装置が使用されない間、コントローラ50からの制御信号に応じ、チェック弁を含む第1位置に切り替えられる。下流にあるスクリード伸縮部F8等の油圧装置に悪影響を及ぼさないようにするためである。具体的には、伸縮スクリード31、クラウン装置、及び段差装置等が意図せず動いてしまうのを防止するためである。
スクリード伸縮部F8は、伸縮スクリード31を車幅方向に伸縮させることができるように構成されている。本実施形態では、スクリード伸縮部F8は、主に、スクリード伸縮シリンダ27、スクリード伸縮用制御弁37、パイロットチェック弁37P、及びリリーフ弁37Vを含む。図4に示す例では、スクリード伸縮用制御弁37は、左スクリード伸縮用制御弁37L及び右スクリード伸縮用制御弁37Rを含む。パイロットチェック弁37Pは、パイロットチェック弁37PaL、37PaR、37PbL、及び37PbRを含む。リリーフ弁37Vは、左リリーフ弁37VL及び右リリーフ弁37VRを含む。
左スクリード伸縮用制御弁37Lは、コントローラ50からの制御信号に応じて動作するように構成されている。左伸縮スクリード31Lを引っ込ませる場合、左スクリード伸縮用制御弁37Lは、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油を左スクリード伸縮シリンダ27Lのロッド側油室内に流入させ、且つ、左スクリード伸縮シリンダ27Lのヘッド側油室から流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。この場合、左スクリード伸縮シリンダ27Lは収縮し、左伸縮スクリード31Lは引っ込められる。右伸縮スクリード31Rを引っ込ませる場合についても同様である。一方、左伸縮スクリード31Lを押し出させる場合、左スクリード伸縮用制御弁37Lは、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油を左スクリード伸縮シリンダ27Lのヘッド側油室内に流入させ、且つ、左スクリード伸縮シリンダ27Lのロッド側油室から流出する作動油を作動油タンクTに排出させる。この場合、左スクリード伸縮シリンダ27Lは伸張し、左伸縮スクリード31Lは押し出される。
パイロットチェック弁37Pは、外力によってスクリード伸縮シリンダ27が意図せずに動いてしまうのを防止するように構成されている。例えば、パイロットチェック弁37PaLは、操作者の操作に応じて左スクリード伸縮用制御弁37Lが動作し、シリンダ用ポンプ14Mが吐出する作動油が左スクリード伸縮シリンダ27Lのヘッド側油室に流入する場合に限り、左スクリード伸縮シリンダ27Lのロッド側油室の作動油が作動油タンクTに向かって流れるのを許容する。そして、パイロットチェック弁37PaLは、それ以外の場合に左スクリード伸縮シリンダ27Lのロッド側油室の作動油が作動油タンクTに向かって流れるのを禁止する。パイロットチェック弁37PbL、37PaR、及び37PbRについても同様である。
リリーフ弁37Vは、伸縮スクリード31を引っ込めさせる方向に作用する過度の外力によって伸縮スクリード31に関連する部材が破壊されるのを防止するように構成されている。例えば、左リリーフ弁37VLは、左スクリード伸縮シリンダ27Lを収縮させる方向に作用する過度の外力を受けて左スクリード伸縮シリンダ27Lのヘッド側油室における作動油の圧力が過度に上昇した場合、ヘッド側油室における作動油の作動油タンクTへの流出を許容する。その結果、左スクリード伸縮シリンダ27Lは収縮して外力の一部を吸収することで左伸縮スクリード31Lが損傷を受けるのを防止する。右リリーフ弁37VRについても同様である。
<コントローラの機能ブロック>
図2に戻り、アスファルトフィニッシャ100のコントローラ50内の各機能ブロックについて説明する。コントローラ50内の各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。各機能ブロックにて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUにて実行されるプログラムにより実現される。または各機能ブロックをワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。本実施形態にかかるコントローラ50で実行されるプログラムは、不揮発性の補助記憶装置に格納する手法に制限するものではなく、配布可能な記憶部媒体に格納してもよいし、通信回線を介して送受信されてもよい。
本実施形態に係るコントローラ50は、GPSモジュール54、前方監視装置51F、後方監視装置51B、及び走行速度センサ47からの検出結果に従って、自己位置推定を行い、補助記憶装置48に記憶されているスケジュール情報で示される路面をアスファルト舗装するために自動移動制御を行う。
その際、コントローラ50は、舗装材が舗装対象の路面からはみ出ないように、右側監視装置51R、左側監視装置51L、及びスクリード長さ検出装置57からの測定情報に基づいた、伸縮スクリード31を延ばす又は縮める制御指令を、スクリード制御装置55に送信する。
本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100は、舗装材を舗装対象の路面に敷き均していく。アスファルトフィニッシャ100が舗装材を路面に撒く量は、路面の状況に応じて変化する。舗装材を路面に撒く量の調整は、スクリュSCの回転速度を変更することで実現される。
従来から、アスファルトフィニッシャは、道路の面積に適した量の舗装材を撒く必要がある。ところで、舗装対象の道路は曲がっていることも多い。曲がっている道路と、直進している道路と、では路面の状況が異なる。例えば、曲がっている道路の場合、アスファルトフィニッシャより右側と左側とでは、路面の面積が異なる。このような場合に、従来のアスファルトフィニッシャにおいては、路面の状況の変化に応じて路面に撒く舗装材の量を調整することを考慮していなかった。
これに対して、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100は、スクリュSCの回転速度を調整することで、路面の状況の変化に応じて舗装材を撒く量を調整する。以下に当該制御を実現するための構成について説明する。
コントローラ50は、より具体的には、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせで構成される機能ブロックとして、取得部50a、移動経路算出部50b、移動制御部50c、スクリード制御部50d、スクリュ回転制御部50eを有する。
取得部50aは、様々な情報を取得する。例えば、取得部50aは、各種センサからの測定情報を取得する。例えば、取得部50aは、前方監視装置51F、後方監視装置51B、右側監視装置51R、及び左側監視装置51Lによって検知された測定情報を取得する。また、取得部50aは、走行速度センサ47によって検知された測定情報(例えば、アスファルトフィニッシャ100の速度含む)を取得する。また、取得部50aは、スクリード長さ検出装置57から測定情報(左伸縮スクリード31L及び右伸縮スクリード31Rの各々が車幅方向で伸縮している長さ)を取得する。さらには、取得部50aは、GPSモジュール54から位置情報を取得する。さらに、取得部50aは、必要に応じて、補助記憶装置48から情報を取得する。また、取得部50aは、トラクタ1から舵角情報を取得してもよい。
移動経路算出部50bは、スケジュール情報記憶部48aから読み出したスケジュール情報に基づいて、アスファルトフィニッシャ100の目標移動経路を算出する。目標移動経路とは、例えば、アスファルトフィニッシャ100が路面を施工するために、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の構造的な(換言すれば、アスファルトフィニッシャ100の左側面から右側面までの間の車幅方向の)中心位置が移動する経路を示した情報とする。なお、目標移動経路は、コントローラ50内で算出する手法に制限するものではなく、通信装置53を介して外部の装置から受信してもよい。さらに目標移動経路は、上述した経路に制限するものではなく、アスファルトフィニッシャ100が移動可能な経路であればよく、例えば、トラクタ1の左前輪の軌道であってもよい。
移動制御部50cは、算出された目標移動経路に沿って移動するように、取得部50aが取得した測定情報、及び位置情報に基づいた制御指令を駆動系コントローラ52に出力する。これにより、アスファルトフィニッシャ100の自動移動制御が行われる。
スクリード制御部50dは、舗装材を撒く路面の幅に対応するよう、右側監視装置51R、左側監視装置51L、及びスクリード長さ検出装置57からの測定情報(検出結果の一例)に基づいて、伸縮スクリード31を伸縮させるための制御指令を、スクリード制御装置55に出力する。これにより、スクリード3の車幅方向の長さを、施工対象である道路の幅と一致させることができるので、舗装対象の路面に対して適切に舗装材を敷き均すことができる。
図5は、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100におけるスクリュSC及びスクリード3の構成を示した図である。図5は、アスファルトフィニッシャ100が、進行方向4001に進んでいる例とする。そして、アスファルトフィニッシャ100に設けられたスクリュSCは、コントローラ50からの制御信号に従って、方向4002に回転する。これにより舗装材は、方向4003に押し出される。
図5に示される例では、舗装する路面の端部(路面と路肩との境界となる部分)が、アスファルトフィニッシャ100のサイドプレート40の目標線OL(左の目標線OLL)として設定されている。
そして、アスファルトフィニッシャ100が、進行方向4001に従って進む際に、路面の変化、又はアスファルトフィニッシャ100の舵角が変化した場合に、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置を基準として、路面と路肩との境界である目標線OLが右方向又は左方向にずれていく。
本実施形態に係るコントローラ50の取得部50aは、右側監視装置51R、及び左側監視装置51Lからの測定情報に基づいて、目標線OL(例えば左の目標線OLL)のずれ(変化)を検出する。そして、スクリード制御部50dは、当該検出結果に基づいて、サイドプレート40が目標線(例えば左の目標線OLL)に沿うように、伸縮スクリード31を延ばす又は縮めるための制御指令を、スクリード制御装置55に送信する。
これにより、サイドプレート40が、目標線OLに追従するように、右方向4011又は左方向4012に移動できる。
図2に戻り、スクリュ回転制御部50eは、アスファルトフィニッシャ100の現在の状況に対応するように、スクリュSCを回転させるための制御指令を、スクリュ制御装置56に出力する。具体的には、スクリュ回転制御部50eは、取得部50aが取得した測定情報、及び舵角の制御指令値を検索キーとして、スクリュ回転速度記憶部48cを参照することで、スクリュSCの回転速度を特定する。そして、スクリュ回転制御部50eは、当該回転速度で、スクリュSCを回転させるための制御指令を、スクリュ制御装置56に出力する。これによりアスファルトフィニッシャ100が走行している路面に対して適切な量の舗装材を撒くことができる。
本実施形態に係るスクリュSCの回転速度は、例えば、アスファルトフィニッシャ100が走行している路面に変化に応じて定められる。
上述したように、スクリード制御部50dによって、左伸縮スクリード31Lの伸縮、及び右伸縮スクリード31Rの伸縮が行われた場合に、アスファルトフィニッシャ100が舗装材を敷き均す面積が変化する。この場合に、スクリュ回転制御部50eが、変化した面積に対応する量の舗装材を路面に撒けるように、スクリュSCの回転速度を変更する。
図6は、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100の後背面から、スクリード3の長さを説明した図である。本実施形態においては、車幅記憶部48bが、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置から左側面までの長さ5001、及び車幅方向の中心位置から右側面までの長さ5002を記憶している。
そして、スクリード長さ検出装置57が、左側面から、左伸縮スクリード31Lの遠端部までの長さ5011と、右側面から、右伸縮スクリード31Rの遠端部までの長さ5012と、を検出する。
これにより、コントローラ50の取得部50aは、スクリード長さ検出装置57(検出部の一例)からの検出結果、及び車幅記憶部48bに記憶されている長さ5001、5002に基づいて、車幅方向の中心位置(中心の一例)から左伸縮スクリード31Lの遠端部までの左側舗装対象長さ5051、及び車幅方向の中心位置(中心の一例)から右伸縮スクリード31Rの遠端部までの右側舗装対象長さ5052を取得できる。
その後、取得部50aは、左側舗装対象長さ5051と右側舗装対象長さ5052との比を算出する。
そして、本実施形態に係るスクリュ回転制御部50eは、舗装対象の左右の長さの比に従って、スクリュSCの左右各々の回転速度を変更する。例えば、長さの比が1:1.5の場合に、舗装材を撒く量が1:1.5になるように回転数が変更される。本実施形態においては、回転速度の変更は、スクリュ回転速度記憶部48cを参照することで特定される。
<アスファルトフィニッシャの移動経路の説明>
さらには、アスファルトフィニッシャ100の進行方向が変化した場合にも舗装材を路面に撒く量が変化する。そこで、アスファルトフィニッシャ100の移動経路に基づいて、舗装材を路面に撒く量について説明する。
図7は、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100のスケジュール情報に基づいた目標移動経路を示した図である。図7では、アスファルトフィニッシャ100が、道路6001を、進行方向6011に移動する例を示している。
そして、アスファルトフィニッシャ100の移動制御部50cは、舗装対象となる道路に従って移動するために、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置が、舗装対象となる道路の経路CLに合致するように、トラクタ1の移動制御を行う。
さらに、スクリード制御部50dは、左サイドプレート40Lが左側の目標線OLLと合致するように、左伸縮スクリード31Lを伸縮させるための制御指令を、スクリード制御装置55に出力する。同様に、スクリード制御部50dは、右サイドプレート40Rが右側の目標線OLRと合致するように、右伸縮スクリード31Rを伸縮させるための制御指令をスクリード制御装置55に出力する。これにより、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置が、舗装対象となる道路の中心から少しずれた場合でも、舗装対象となる路面に舗装材を適切に敷き均すことができる。
図7で示される例では、アスファルトフィニッシャ100が経路CLに従って移動している際に、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置が、道路の中心に存在する場合、車幅方向の中心位置から左方向の道路の端部までの左側舗装対象長さL1であり、車幅方向の中心位置から右方向の道路の端部までの右側舗装対象長さL1である。また、左側舗装対象長さL1及び右側舗装対象長さL1から、左側と右側との舗装対象の比は、L1:L1となる。
そして、スクリュ回転制御部50eは、アスファルトフィニッシャ100の移動速度、及び左側と右側との舗装対象の長さの比に基づいて、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの回転速度を算出し、当該回転速度に応じた制御指令を出力する。
アスファルトフィニッシャ100においては、移動制御部50cが、アスファルトフィニッシャ100が道路6001に沿って移動するように、自動制御を行う。このため、移動制御部50cが、道路6001の左右方向の変化に応じて、トラクタ1の舵角制御を行う。
図7は、移動制御部50cは、道路6001に応じて、左方向に曲がるように操舵角の制御が行われた例である。図7で示される例では、アスファルトフィニッシャ100が旋回中心6021を基準として、左方向に旋回している例とする。
図7に示されるように、道路6001が曲がっている場合、移動制御部50cがトラクタ1の舵角を変更するタイミングによって、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置が、道路6001の中心からずれる。図7で示される例では、当該ずれによって、車幅方向の中心位置から左方向の道路の端部までの左側舗装対象長さL3であり、車幅方向の中心位置から右方向の道路の端部までの右側舗装対象長さL2となる。
また、アスファルトフィニッシャ100が左方向に旋回する場合、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置より右側の舗装対象の領域と、当該車幅方向の中心位置より左側の舗装対象の領域とでは、旋回中心6021を基準とした半径が異なる。換言すれば、左側舗装対象長さL3及び右側舗装対象長さL2の違いに加えて、当該半径に基づいて、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置よりも右側の舗装対象の右側面積6031と、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置よりも左側の舗装対象の左側面積6032と、の間に差異が生じる。
右側面積6031と、左側面積6032と、の各々の面積に対応した、舗装材の撒く量を決定する必要がある。そこで、スクリュ回転制御部50eは、右側面積6031と、左側面積6032と、の各々の面積に対応した量の舗装材を撒くように、スクリュ回転速度記憶部48cを参照して、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの回転速度を特定し、当該回転速度に応じた制御指令を出力する。
図3に示されるように、スクリュ回転速度記憶部48cは、アスファルトフィニッシャ100の速度、舵角、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置から伸縮スクリード31の遠端部までの長さと、回転速度と、を対応付けている。当該対応関係について説明する。まず、トラクタ1の舵角、及びアスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置から伸縮スクリード31の遠端部までの長さによって、旋回中心6021を基準とした所定の角度θにおける、右側面積6031、及び左側面積6032を特定できる。当該アスファルトフィニッシャ100が距離CLA(図7参照)を走行するための時間も、アスファルトフィニッシャ100の速度から特定できる。このため、スクリュ回転速度記憶部48cには、距離CLAを走行するために要する時間で、右側面積6031、及び左側面積6032の各々に必要な舗装材の量を撒けるように、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの回転速度が設定されている。これにより、例えば、スクリュ回転制御部50eは、左方向に旋回する場合、旋回する前と比べて、左スクリュ用モータ21SLに対して回転速度を上昇させ、右スクリュ用モータ21SRに対して回転速度を低減させるよう制御指令を出力する。なお、トラクタ1の舵角は、移動制御部50cによる移動制御の指令値でもよいし、取得部50aがトラクタ1から取得した測定情報でもよい。
これにより、スクリュ回転制御部50eは、スクリュ回転速度記憶部48cを参照して、アスファルトフィニッシャ100の現在の状況に応じた、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を特定できる。そして、スクリュ回転制御部50eが、特定された回転速度で回転させる制御指令を出力することで、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRは、アスファルトフィニッシャ100が走行している路面に対して適切な量の舗装材を撒くことができる。
つまり、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100は、トラクタ1によって移動している時に、移動制御部50cによってトラクタ1の操舵角の変更が行われた場合に、スクリュ回転制御部50eが、スクリュSCの回転速度を変更するように制御する。
具体的には、トラクタ1によって移動している時に、移動制御部50cによってトラクタ1の操舵角の変更が行われた場合に、スクリュ回転制御部50eは、舗装対象の右側面積6031及び左側の舗装対象の左側面積6032に応じて、右スクリュSCRと、左スクリュSCLと、で回転速度を異ならせるように制御する。
なお、本実施形態は、スクリュ回転速度記憶部48cを参照して、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を特定する例について説明した。しかしながら、本実施形態は、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度の特定手法を、テーブルを参照する例に制限するものではない。例えば、計算式によって左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を特定してもよい。計算式としては、例えば、アスファルトフィニッシャ100の速度、舵角、及びアスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置から伸縮スクリード31の遠端部までの長さを、パラメータとして代入することで、回転速度を算出する式などが考えられる。なお、アスファルトフィニッシャ100の速度、舵角、及びアスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置から伸縮スクリード31の遠端部までの長さを全て用いて、回転速度を算出する式に制限するものではなく、これらのパラメータのうちいずれか一つ以上を用いて回転速度を算出してもよい。なお、回転速度の算出する手法については、周知の手法を問わず、あらゆる手法を用いてよい。
<アスファルトフィニッシャによる自動移動制御における制御手順の説明>
図8は、本実施形態に係るコントローラ50による、アスファルトフィニッシャ100の制御を示したフローチャートである。
まず、コントローラ50の取得部50aは、自動制御を行う前に、補助記憶装置48のスケジュール情報記憶部48aから、スケジュール情報を取得する(S7001)。
移動経路算出部50bは、スケジュール情報に従って、アスファルトフィニッシャ100の目標移動経路を算出する(S7002)。
そして、移動制御部50cは、算出された目標移動経路に従って移動するように移動制御を開始する(S7003)。
取得部50aは、GPSモジュール54から位置情報を取得すると共に、前方監視装置51F、後方監視装置51B、走行速度センサ47及びスクリード長さ検出装置57の各々から測定情報を取得する(S7004)。
移動制御部50cは、位置情報、並びに、前方監視装置51F、後方監視装置51B、及び走行速度センサ47の各々の測定情報に基づいて、目標移動経路に従って移動するように移動制御を行う(S7005)。
スクリュ回転制御部50eは、目標移動経路に従って移動制御部50cが舵角制御を行ったか否かを判定する(S7006)。舵角制御を行ってないと判定した場合(S7006:NO)、S7008に移動する。
スクリュ回転制御部50eは、目標移動経路に従って移動制御部50cが舵角制御を行ったと判定した場合(S7006:YES)、スクリュ回転制御部50eが、スクリュ回転速度記憶部48cを参照して、移動制御部50cにより変更された舵角に基づいて、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を変更する(S7007)。
さらに、スクリード制御部50dは、取得部50aが取得した右側監視装置51R及び左側監視装置51Lの測定情報、並びに、スクリード長さ検出装置57からの検出結果に基づいて、目標線からサイドプレート40がずれているか否かを判定する(S7008)。目標線からサイドプレート40がずれていないと判定した場合(S7008:NO)、S7011に移動する。
一方、スクリード制御部50dは、目標線からサイドプレート40がずれていると判定した場合(S7008:YES)、目標線にサイドプレート40を一致させるために、伸縮スクリード31を伸縮させるための制御指令を、スクリード制御装置55に出力する(S7009)。
さらに、スクリュ回転制御部50eが、スクリュ回転速度記憶部48cを参照して、スクリード制御装置55を制御した後の、スクリード3の左側舗装対象長さ5051及び右側舗装対象長さ5052の比に応じて、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を変更する(S7010)。
その後、移動制御部50cは、目標移動経路に従った移動が終了したか否かを判定する(S7011)。目標移動経路に従った移動が終了していないと判定した場合(S7011)、再びS7004から処理を行う。
一方、移動制御部50cは、目標移動経路に従った移動が終了したと判定した場合(S7011:YES)、処理を終了する。
本実施形態では、アスファルトフィニッシャ100の進行方向を変更する際に、トラクタ1の操舵角の変更が行われた場合について説明した。つまり、トラクタ1の操舵角の変更が行われた場合に、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を変更していた。しかしながら、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を変更するための情報を、トラクタ1の操舵角の変更を示す情報に制限するものではない。例えば、移動経路算出部50bによって算出された目標移動経路に基づいて、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を変更してもよい。例えば、スクリュ回転制御部50eは、目標移動経路において、アスファルトフィニッシャ100が進行方向を変更するタイミングで、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を変更してもよい。
本実施形態に係るコントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100が移動する場合に、進行方向に合わせて操舵角を変更した場合に、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を変更できる。さらには、コントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100が移動する場合に、道路の幅に合わせて伸縮スクリード31の伸縮制御を行う際に、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を変更できる。これにより、舗装対象となる道路の面積に対応する量の舗装材を撒くことができる。したがって、コントローラ50は、道路に適した舗装材の量を撒くことで、道路において舗装材の不足、又は舗装材の余剰が生じさせることを抑制できるので、舗装の施工品質の向上を実現できる。
(変形例1)
上述した実施形態では、アスファルトフィニッシャ100の移動制御部50cが目標移動経路に従うように自動移動制御を行う例について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、目標移動経路に従うように自動移動制御を行う手法に制限するものではない。そこで本変形例では、操作者がアスファルトフィニッシャ100を操作する場合について説明する。
本変形例に係る移動制御部50cは、操作者による操舵装置に対する操作に従って、アスファルトフィニッシャ100を移動させるための制御指令を駆動系コントローラ52に出力する。これにより、アスファルトフィニッシャ100の移動制御が行われる。
本変形例に係る取得部50aは、右側監視装置51R、及び左側監視装置51Lからの測定情報に基づいて、舗装する路面の端部(路面と路肩との境界となる部分)を検出し、当該路面の端部を、サイドプレート40の目標線OLとして設定する。以降の処理は、上述した実施形態と同様とする。
つまり、本変形例に係るスクリード制御部50dは、サイドプレート40が目標線OLと合致するように、伸縮スクリード31を伸縮させるための制御指令を、スクリード制御装置55に出力する。
そして、本変形例に係るスクリュ回転制御部50eは、上述した実施形態と同様に、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置より左側の舗装対象の長さと、当該車幅方向の中心位置より右側の舗装対象の長さと、の比に基づいて、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を特定し、特定された回転速度に応じた制御指令を出力する。
さらに、本変形例に係るスクリュ回転制御部50eは、上述した実施形態と同様に、操作者によって行われた舵角制御に従って、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を特定し、特定された回転速度に応じた制御指令を出力する。
本変形例では、コントローラ50が、上述した制御を行うことで、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例2)
変形例1では、操作者の操作に従ってアスファルトフィニッシャ100の移動制御を行うが、伸縮スクリード31の伸縮は測定情報に基づいてスクリード制御部50dが行う例について説明した。しかしながら、伸縮スクリード31の伸縮はコントローラ50による自動制御に制限するものではない。本変形例では、作業者が行う場合について説明する。
本変形例では、図6に示された、入力部58Lが、作業者から、メインスクリード30に対して左伸縮スクリード31Lを車幅方向の左側に伸縮させるための操作を受け付ける。同様に、入力部58Rが、作業者から、メインスクリード30に対して右伸縮スクリード31Rを車幅方向の右側に伸縮させるための操作を受け付ける。入力部58L及び入力部58Rは、受け付けた操作の情報を、コントローラ50に出力する。
そして、本変形例に係るスクリュ回転制御部50eは、伸縮スクリード31の伸縮が行われた後の、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置より左側の舗装対象の長さと、当該車幅方向の中心位置より右側の舗装対象の長さと、の比に基づいて、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を特定し、特定された回転速度に応じた制御指令を出力する。これにより上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例3)
上述した実施形態では、アスファルトフィニッシャ100の進行方向を変更する際に、トラクタ1の操舵角の変更が行われた場合について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、アスファルトフィニッシャ100の進行方向を変更する際に、トラクタ1の操舵角の変更が行われる手法に制限するものではない。
例えば、上述した実施形態では、アスファルトフィニッシャ100のトラクタ1が前輪6と後輪5とを備えた例について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、トラクタ1が前輪6と後輪5とを備える例に制限するものではなく、クローラ(移動体の一例)を備えてもよい。そこで変形例では、トラクタ1に、右側クローラと左側クローラと、が設けられた例について説明する。
この場合、移動制御部50cは、前輪6の舵角を変更する代わりに、右側のクローラ(右側の走行体の一例)の起動輪と、左側のクローラ(左側の走行体の一例)の起動輪と、の回転速度を変更することで、アスファルトフィニッシャ100の進行方向を変更する。換言すれば、右側のクローラ(右側の走行体の一例)の起動輪と、左側のクローラ(左側の走行体の一例)の起動輪と、の回転速度の差によって、アスファルトフィニッシャ100の進行方向が変更される。
つまり、本変形例に係るスクリュ回転制御部50eは、右側のクローラ(右側の走行体の一例)と、左側のクローラ(左側の走行体の一例)と、の回転速度を変更する旨の情報に基づいて、アスファルトフィニッシャ100の進行方向に対応するように、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を変更する。当該回転速度の変更を実現するために、例えば、スクリュ回転速度記憶部において、一方のクローラの起動輪の回転速度と、他方のクローラの起動輪の回転速度と、アスファルトフィニッシャ100の車幅方向の中心位置から、一方の伸縮スクリード31の遠端部までの長さと、スクリュSCの回転速度と、を対応付けてもよい。
このように、スクリュ回転制御部50eは、スクリュ回転速度記憶部を参照して、右側のクローラ(右側の走行体の一例)と、左側のクローラ(左側の走行体の一例)と、の回転速度を示す情報に基づいて、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度を変更してもよい。
上述した実施形態及び変形例は、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRの各々の回転速度の変更するための、アスファルトフィニッシャの移動方向に関する情報として、操舵角、移動制御をするための目標移動経路、及び、右側のクローラと左側のクローラとの回転速度(例えば、右側のクローラと左側のクローラとの回転速度の差でもよい)を示す情報のいずれか一つ以上を用いた例について説明した。なお、アスファルトフィニッシャ100の移動方向に関する情報は、上述した情報に制限するものではなく、例えば、トラクタ1の移動方向を切り替えるステアリング(ホイール)の角度、ステアリング操作に対応してトラクタ1の移動方向を切り替える際に制御される(図示しない)ステアリングシリンダの長さ、又は、トラクタ1の移動方向を用いてもよい。さらには、アスファルトフィニッシャ100の移動方向に関する情報として用いられる操舵角は、指令値でもよいし、実舵角でもよい。
<作用>
上述した実施形態及び変形例に係るアスファルトフィニッシャ100のコントローラ50が、上述した構成を備えることで、アスファルトフィニッシャ100の進行方向に応じて、スクリュSCの回転速度を変更することで、舗装対象の道路に対応した量の舗装材を撒くことができる。これにより、道路において舗装材の不足、又は舗装材の余剰が生じさせることを抑制できるので、舗装された路面の施工品質の向上を実現できる。
さらには、実施形態及び変形例に係るアスファルトフィニッシャ100のコントローラ50が、アスファルトフィニッシャ100の進行方向に関する情報に基づいて、スクリュSCの回転速度を変更するので、アスファルトフィニッシャ100に搭乗してスクリュSCの回転速度を調整するための作業者が不要となる。このため、アスファルトフィニッシャ100による施工時のコストを削減できる。
さらには、アスファルトフィニッシャ100が補償対象の道路の面積に応じた量の舗装材を撒くことができるので、無駄になる舗装材の量を削減できる。
さらには、アスファルトフィニッシャ100のコントローラ50は、スクリュSCの回転速度を調整と共に、右伸縮スクリード31R及び左伸縮スクリード31Lの各々の長さを制御し、右伸縮スクリード31R及び左伸縮スクリード31Lの長さの比に応じて、スクリュSCの回転速度を変更する。したがって、舗装対象となる道路以外にはみ出す舗装材の量が削減される。これにより、アスファルトフィニッシャ100の通った後の道路で後工程を行う作業者を削減できるので、アスファルトフィニッシャ100による施工時のコストを削減できる。
さらには、アスファルトフィニッシャ100のコントローラ50は、トラクタ1によって移動している時に、アスファルトフィニッシャ100の移動方向(例えばトラクタ1の操舵角)の変更が行われた場合に、左スクリュ用モータ21SL及び右スクリュ用モータ21SRと、で回転速度を異ならせるので、移動方向の変更によって、アスファルトフィニッシャ100より右側と左側とで舗装対象となる道路の面積が異なる場合であっても、面積に対応する量の舗装材を撒くことできる。これにより、舗装された道路の施工品質向上を実現できる。
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以上、アスファルトフィニッシャの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、および組み合わせが可能である。それらについても当然に本発明の技術的範囲に属する。
100 アスファルトフィニッシャ
SCL 左スクリュ
SCR 右スクリュ
27L 左スクリード伸縮シリンダ
27R 右スクリード伸縮シリンダ
30 メインスクリード
31L 左伸縮スクリード
31R 右伸縮スクリード
47 走行速度センサ
48 補助記憶装置
48a スケジュール情報記憶部
48b 車幅記憶部
50 コントローラ
50a 取得部
50b 移動経路算出部
50c 移動制御部
50d スクリード制御部
50e スクリュ回転制御部
51F 前方監視装置
51B 後方監視装置
51R 右側監視装置
51L 左側監視装置
52 駆動系コントローラ
53 通信装置
54 GPSモジュール
55 スクリード制御装置
56 スクリュ制御装置
57 スクリード長さ検出装置

Claims (5)

  1. トラクタと、
    前記トラクタの前側に設置されたホッパと、
    前記ホッパ内の舗装材を前記トラクタの後側へ搬送するコンベアと、
    前記コンベアによって搬送されて路面に撒かれた舗装材を車幅方向に敷き拡げるスクリュと、
    前記スクリュによって敷き拡げられた舗装材を前記スクリュの後側で敷き均す、前記車幅方向に伸縮可能なスクリード装置と、を有し、
    前記トラクタによって移動している時に、当該アスファルトフィニッシャの移動方向に関する情報に基づいて、前記スクリュの回転速度を変更するように構成されている、
    アスファルトフィニッシャ。
  2. 前記スクリュは、前記アスファルトフィニッシャの前記車幅方向の中心位置より右側に設けられた右スクリュと、前記アスファルトフィニッシャの前記中心位置より左側に設けられた左スクリュと、を含み、
    前記トラクタによって移動している時に、前記トラクタの移動方向に関する変更が行われた場合に、前記情報に基づいて、前記右スクリュと、前記左スクリュと、について回転速度を異ならせるように構成されている、
    請求項1に記載のアスファルトフィニッシャ。
  3. 前記情報とは、前記トラクタの操舵角、前記トラクタの移動方向を切り替えるステアリングの角度、前記トラクタの移動方向を切り替える際に制御されるステアリングシリンダの長さ、前記アスファルトフィニッシャが路面を施工するために予め設定された目標移動経路、前記トラクタの右側の走行体及び左側の走行体の速度、及び前記トラクタの移動方向のうちいずれか一つ以上である、
    請求項1に記載のアスファルトフィニッシャ。
  4. 前記スクリード装置は、前記アスファルトフィニッシャの右側に設けられた右側スクリード装置と、前記アスファルトフィニッシャの左側に設けられた左側スクリード装置と、を含み、
    前記右側スクリード装置、及び前記左側スクリード装置の各々の長さを制御し、
    前記アスファルトフィニッシャの中心より右側の舗装対象の長さと、前記アスファルトフィニッシャの中心より左側の舗装対象の長さと、の比に応じて、前記スクリュの回転速度を変更するように構成されている、
    請求項1乃至3のいずれか一つに記載のアスファルトフィニッシャ。
  5. 前記右側スクリード装置、及び前記左側スクリード装置の各々の長さを検出する検出部をさらに有し、
    前記検出部による検出結果に基づいて、前記右側スクリード装置、及び前記左側スクリード装置の各々の長さを制御するように構成されている、
    請求項4に記載のアスファルトフィニッシャ。
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