JP2024038777A - 感光性着色組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置、固体撮像素子、及び赤外線センサ - Google Patents

感光性着色組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置、固体撮像素子、及び赤外線センサ Download PDF

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Abstract

【課題】硬化性や現像性を維持しながら、矩形性の良い画素を形成でき、支持体との密着性に優れる感光性着色組成物の提供。【解決手段】波長250nm以下のパルス露光によりパターン形成するカラーフィルタに用いる感光性着色組成物であって、顔料(A)、樹脂(B)、連鎖移動剤(C)、重合性化合物(D)、および光重合開始剤(E)を含み、樹脂(B)は、酸基と脂肪族環および芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造とを含む、分散樹脂(B1)またはバインダ樹脂(B2)を含み、分散樹脂(B1)は、(B1-1)非感光性の分散樹脂および(B1-2)感光性の分散樹脂から選択される1種以上であり、バインダ樹脂(B2)は、(B2-1)非感光性のバインダ樹脂および(B2-2)感光性のバインダ樹脂から選択される1種以上であり、連鎖移動剤(C)は、2つ以上のチオール基を有する連鎖移動剤(C1)を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、波長250nm以下のパルス露光を使用する感光性着色組成物に関する。
スマートフォン、タブレット端末、および各種センサ等には、CCD(電荷結合素子)や、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)等の固体撮像素子が用いられている。固体撮像素子には、感光性着色組成物を用いて形成された画素を有するカラーフィルタが用いられている。特許文献1には300nm以下の光を利用する感光性着色組成物として、着色剤、バインダ樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤および溶媒を含む組成物が開示されている。また、特許文献2にはラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤と、連鎖移動剤およびラジカルトラップ剤から選ばれる少なくとも1種と、を含む、パルス露光用の感光性組成物が開示されている。
特表2012-532334号公報 国際公開第2019/188652号
固体撮像素子の画素は高解像度および薄膜化が必要になってきている。微細な画素を形成するためには、画素の断面の矩形(正方形を含む)性が重要であり、また、画素面積が小さいことに起因する支持体との密着性保持が難しい問題があった。
本発明は、画素断面が矩形(正方形を含む)性良く形成可能あり、支持体との密着性に優れる感光性着色組成物の提供を目的とする。
本発明の感光性着色組成物は、波長250nm以下のパルス露光によりパターン形成するカラーフィルタに用いる感光性着色組成物であって、
顔料(A)、樹脂(B)、連鎖移動剤(C)、重合性化合物(D)、および光重合開始剤(E)を含み、樹脂(B)は、酸基と脂肪族環および芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造とを含む、分散樹脂(B1)またはバインダ樹脂(B2)を含み、
分散樹脂(B1)は、(B1-1)非感光性の分散樹脂および(B1-2)感光性の分散樹脂から選択される1種以上であり、
バインダ樹脂(B2)は、(B2-1)非感光性のバインダ樹脂および(B2-2)感光性のバインダ樹脂から選択される1種以上であり、
連鎖移動剤(C)は、2つ以上のチオール基を有する連鎖移動剤(C1)を含む、感光性着色組成物である。
上記の本発明によれば、画素断面の矩形(正方形を含む)性の良い画素を形成可能あり、支持体との密着性に優れる感光性着色組成物を提供できる。また、本発明の感光性着色組成物の使用によりカラーフィルタ、およびそれを備える固体撮像素子、液晶表示装置、及び赤外線センサ等を提供できる。
図1は、画像表示装置の模式的断面図である。 図2は、赤外線センサの模式的断面図である。
本願明細書の用語を定義する。「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。本明細書に挙げる「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。着色剤は、顔料および染料を含む。
本発明の感光性着色組成物は、波長250nm以下のパルス露光によりパターン形成するカラーフィルタに用いる感光性着色組成物であって、
顔料(A)、樹脂(B)、連鎖移動剤(C)、重合性化合物(D)、および光重合開始剤(E)を含み、樹脂(B)は、酸基と脂肪族環および芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造とを含む、分散樹脂(B1)またはバインダ樹脂(B2)を含み、
分散樹脂(B1)は、(B1-1)非感光性の分散樹脂および(B1-2)感光性の分散樹脂から選択される1種以上であり、
バインダ樹脂(B2)は、(B2-1)非感光性のバインダ樹脂および(B2-2)感光性のバインダ樹脂から選択される1種以上であり、
連鎖移動剤(C)は、2つ以上のチオール基を有する連鎖移動剤(C1)を含む、感光性着色組成物。
本発明による感光性着色組成物は、脂肪族環または芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造を含む分散樹脂(B1)またはバインダ樹脂(B2)と、2つ以上のチオール基を有する化合物(C1)の相互作用により、後述のパルス露光によりパターン形成すると、矩形性の良い画素を形成可能あり、かつ、支持体との密着性が向上する。この理由は、分散樹脂(B1)またはバインダ樹脂(B2)の環状構造がパルス露光の散乱を適度に緩和し、2つ以上のチオール基を有する化合物が適度に基材との密着面である被膜の最深部にまで適度な硬化性が得られると推測する。
<パルス露光>
パルス露光は、アルゴン、クリプトン、キセノンなどの希ガスと、フッ素、塩素なのハロゲンガスとの混合ガスを用いレーザ光を発生させるエキシマレーザが挙げられる。その混合ガスの種類の組合せによって、発振波長が異なり、193nm(ArF)、248nm(KrF)、308nm (XeCl)、351nm (XeF)などがある。本明細書においてパルス露光は、波長250nm以下であり、波長193nm(ArF)、248nm(KrF)のエキシマレーザのパルス露光が好ましく、248nm(KrF)がより好ましい。エキシマレーザは、パルス幅は数十nsで、ビームの断面は放電領域の形状を反映し、長方形のビームを高出力で発振する。また、パルスエネルギーも数千mJまで出せる装置もある。エキシマレーザは、ビームを一点に集中させる加工よりも、比較的大きな面積を高い照射強度で一括処理加工するような分野に適しており、レーザ加工の分野で使用されている。
また、一般にエキシマレーザは、混合ガスが励起されているとき、ごく短時間で存在するエキシマ分子からの放射光を利用するレーザであり、エキシマの基底準位は解離状態になっている。そのため、基底分子密度は常に零であり、大変良いレーザ媒質とされていることから、表面形態の優れた画素を形成することができる。
上述のようにエキシマレーザは、数十nsという短い時間で表面形態の優れたフィルタセグメントを形成することができる大変良いレーザ媒質であるが、硬化する組成物とのマッチングが必要であり、顔料、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーおよび光重合開始剤などの組成物を構成する組合せによっては、エキシマレーザが照射される側の着色塗膜表面の重合性化合物が瞬間的に硬化する一方、塗膜内部の硬化はやや遅れるため硬化速度差による画素の矩形性や基材との密着性が課題となる。
特に、芳香族カルボン酸部位を有する分散樹脂(B1)またはバインダ樹脂(B2)中の芳香族カルボン酸部位は顔料表面との親和性が高いため効率的に顔料を包み込む。これにより顔料の露出面が少なくなることで基材と顔料とが直接接触しにくくなるため、密着性が向上する。また、当該部位中の芳香環は、π電子系の共役不飽和環構造により波長250nm以下の紫外線の吸収が大きく、塗膜下部に適度な硬化性が得られる。またフォトマスク端部からの紫外線に広がりを抑制することで矩形性が向上すると推測している。
<顔料(A)>
本発明の感光性着色組成物は、着色剤として、顔料(A)を含有する。
顔料(A)は、有機顔料、無機顔料が挙げられる。顔料は、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料、特に耐熱分解性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられる。以下、有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
赤色顔料は、例えば、C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,12,14,15,16,17,21,22,23,31,32,37,38,41,47,48,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,50:1,52:1,52:2,53,53:1,53:2,53:3,57,57:1,57:2,58:4,60,63,63:1,63:2,64,64:1,68,69,81,81:1,81:2,81:3,81:4,83,88,90:1,101,101:1,104,108,108:1,109,112,113,114,122,123,144,146,147,149,151,166,168,169,170,172,173,174,175,176,177,178,179,181,184,185,187,188,190,193,194,200,202,206,207,208,209,210,214,216,220,221,224,230,231,232,233,235,236,237,238,239,242,243,245,247,249,250,251,253,254,255,256,257,258,259,260,262,263,264,265,266,267,268,269,270,271,272,273,274,275,276,277,278,279,280,281,282,283,284,285,286,287,291,295,296、特開2014-134712号公報に記載された顔料、特許第6368844号公報に記載された顔料等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、耐光性、及び透過率の観点から、C.I.ピグメントレッド48:1,122,177,224,242,269,254,291,295,296、特開2014-134712号公報に記載された顔料、特許第6368844号公報に記載された顔料が好ましく、C.I.ピグメントレッド177,254,291,295,296、特開2014-134712号公報に記載された顔料、特許第6368844号公報に記載された顔料がさらに好ましい。
橙色顔料は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ36,38,43,64,71,73等が挙げられる。
黄色顔料は、例えば、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,10,12,13,14,15,16,17,18,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,126,127,128,129,138,139,147,150,151,152、153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,192,193,194,196,198,199,213,214,231,233、特開2012-226110号公報、特開2017-171912号公報、特開2017-171913号公報、特開2017-171914号公報、特開2017-171915号公報等に記載された顔料等が挙げられる。これらの中でも、C.I.ピグメントイエロー138,139,150,185,231,233、特開2012-226110号公報に記載された顔料が好ましい。
緑色顔料は、例えば、C.I.ピグメントグリーン1,2,4,7,8,10,13,14,15,17,18,19,26,36,37,45,48,50,51,54,55,58,59,62,63等が挙げられる。これらの中でも、C.I.ピグメントグリーン36、58、59、62、63が好ましい。
青色顔料は、例えば、C.I.ピグメントブルー1,1:2,9,14,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17,19,25,27,28,29,33,35,36,56,56:1,60,61,61:1,62,63,66,67,68,71,72,73,74,75,76,78,79等が挙げられる。これらの中でも、C.I.ピグメントブルー15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6が好ましい。
紫色顔料は、例えば、C.I.ピグメントバイオレット1,1:1,2,2:2,3,3:1,3:3,5,5:1,14,15,16,19,23,25,27,29,31,32,37,39,42,44,47,49,50等が挙げられる。これらの中でも、C.I.ピグメントバイオレット19,23が好ましい。
黒色顔料は、例えば、C.I.ピグメントブラック1,6,7,12,20,31,32等が挙げられる。また、特表2010-534726号公報、特表2012-515233号公報、特表2012-515234号公報、特開平1-170601号公報、特開平2-34664号公報等に記載の化合物も挙げられる。
無機顔料は、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、合成鉄黒等が挙げられる。
顔料(A)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
<顔料の微細化>
有機顔料は、微細化処理を行った後、他の原料と混合することが好ましい。微細化処理の方法は、例えば、湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法等が挙げられる。これらの中でも湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理等が好ましい。微細化処理後の有機顔料の平均一次粒子径は、10~80nmが好ましく、15~70nmがより好ましい。適度な粒子径により分散性がより向上し、被膜のコントラスト比がより向上する。なお、平均一次粒子径は、TEM(透過型電子顕微鏡)の拡大画像から任意に選択した約20個の粒子の平均値である。なお、粒子の縦軸長さと横軸長さがある場合、縦軸長さを使用する。
ソルトミリング処理の際、必要に応じて樹脂を添加できる。樹脂は、例えば、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等が挙げられる。樹脂は、室温で固体であり、水不溶性であることが好ましく、かつ水溶性有機溶剤に一部可溶であることがより好ましい。樹脂の使用量は、顔料100質量部に対し、5~200質量部が好ましい。
<金属の除去>
顔料の構成成分以外の不純物として特定金属元素が着色組成物に多く存在すると、経時分散安定性を阻害する。また、耐熱性が低下する場合や、感度低下を引き起こす場合がある。また、これを用いて作成したカラーフィルタは、異物の発生がある場合があり、結果として明度低下を引き起こしやすい。感光性着色組成物に含まれるLi、Na、K、Mg、Ca、Fe、Al、及びCr(以下、特定金属元素ともいう)の合計含有量が、500質量ppm以下であることが好ましい。
前記特定金属元素の合計量は、300質量ppm以下がより好ましく、200質量ppm以下が特に好ましい。また、特定金属元素の合計量の下限は、特に限定されないが、1質量ppm以上が好ましく、5質量ppm以上がより好ましい。上記範囲内であれば、コストも抑制でき、保存安定性に優れ、かつ異物の発生、明度低下が少ないカラーフィルタを形成できる感光性着色組成物が得られる。
感光性着色組成物に含まれる各特定金属元素の量は、各々100質量ppm以下であることが好ましく、各々50質量ppm以下であることがより好ましい。
また、顔料を構成するNi、Zn、Cu、Al、Fe、Fe、Co、及びCoなどの金属も顔料を構成しない不純物は抑制したいため、例えば、以下の方法で特定金属元素と同様に取り除くことが出来る。さらに、Mn、Cs、Ti、Co、Si、Pd等は、感光性着色組成物の各種原料の製造工程で用いる材料(たとえば触媒)から混入する場合があるので、可能な限り除去する。
顔料(A)あるいは製造過程での装置からの混入した金属を除去する方法としては特開2010-83997号公報、特開2018-36521号公報、特開平7-198928号公報、特開平8-333521号公報、特開2009-7432号公報等による水洗による方法、特開2011-48736号公報に記載のマグネットによる磁性異物の除去等の方法が挙げられる。
特定金属元素の含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP)によって、測定できる。
<染料>
本発明の感光性着色組成物は、着色剤として、顔料(A)以外に染料を含有できる。染料は、例えば、酸性染料、直接染料、塩基性染料、造塩染料、油溶性染料、分散染料、反応染料、媒染染料、建染染料、硫化染料等が挙げられる。また、染料の誘導体や、染料をレーキ化したレーキ顔料も挙げられる。
染料は、造塩化合物として使用することが好ましい。造塩化合物は、酸性染料と、四級アンモニウム塩化合物、三級アミン化合物、二級アミン化合物、または一級アミン化合物との造塩化合物;アミノ基を有する樹脂成分と酸性染料等の造塩化合物;酸性染料とオニウム塩基を有する化合物との造塩化合物;塩基性染料と、有機酸、過塩素酸、またはこれらの金属塩との造塩化合物等が挙げられる。これらの中でも塩基性染料の造塩化合物は、各種耐性、顔料との相溶性に優れているために好ましい。なお、オニウム塩基を有する化合物は、側鎖にカチオン性基を有する樹脂が好ましい。
染料の化学構造は、例えば、アゾ系染料、ジスアゾ系染料、アゾメチン系染料(インドアニリン系染料、インドフェノール系染料など)、ジピロメテン系染料、キノン系染料(ベンゾキノン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、アントラピリドン系染料など)、カルボニウム系染料(ジフェニルメタン系染料、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アクリジン系染料など)、キノンイミン系染料(オキサジン系染料、チアジン系染料など)、アジン系染料、ポリメチン系染料(オキソノール系染料、メロシアニン系染料、アリーリデン系染料、スチリル系染料、シアニン系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料など)、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料、サブフタロシアニン系染料、ペリノン系染料、インジゴ系染料、チオインジゴ系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、ニトロソ系染料、ローダミン系染料等が挙げられる。これらの中でも、色相、色分離性、色むらなどの色特性の観点から、アゾ系染料、キサンテン系染料、シアニン系染料、トリフェニルメタン系染料、アントラキノン系染料、ジピロメテン系染料、スクアリリウム系染料、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料、サブフタロシアニン系染料が好ましく、キサンテン系染料、シアニン系染料、トリフェニルメタン系染料、アントラキノン系染料、ジピロメテン系染料、フタロシアニン系染料がより好ましい。
<色素誘導体>
感光性着色組成物には、必要に応じて色素誘導体を使用できる。色素誘導体は、有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などを有する化合物である。色素誘導体は、例えば、スルホ基、カルボキシ基、またはリン酸基などの酸性置換基を有する化合物、ならびにこれらのアミン塩、スルホンアミド基、または末端に3級アミノ基などの塩基性置換基を有する化合物、フェニル基やフタルイミドアルキル基などの中性置換基を有する化合物が挙げられる。
有機色素は、例えばジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チアジンインジゴ系顔料、トリアジン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ベンゾイソインドール等のインドール系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ナフトール系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料等が挙げられる。
具体的には、ジケトピロロピロール系色素誘導体は、特開2001-220520号公報、WO2009/081930号パンフレット、WO2011/052617号パンフレット、WO2012/102399号パンフレット、特開2017-156397号公報、フタロシアニン系色素誘導体は、特開2007-226161号公報、WO2016/163351号パンフレット、特開2017-165820号公報、特許第5753266号公報、アントラキノン系色素誘導体は、特開昭63-264674号公報、特開平09-272812号公報、特開平10-245501号公報、特開平10-265697号公報、特開2007-079094号公報、WO2009/025325号パンフレット、キナクリドン系色素誘導体は、特開昭48-54128号公報、特開平03-9961号公報、特開2000-273383号公報、ジオキサジン系色素誘導体は、特開2011-162662号公報、チアジンインジゴ系色素誘導体は、特開2007-314785号公報、トリアジン系色素誘導体は、特開昭61-246261号公報、特開平11-199796号公報、特開2003-165922号公報、特開2003-168208号公報、特開2004-217842号公報、特開2007-314681号公報、ベンゾイソインドール系色素誘導体は、特開2009-57478号公報、キノフタロン系色素誘導体は、特開2003-167112号公報、特開2006-291194号公報、特開2008-31281号公報、特開2012-226110号公報、ナフトール系色素誘導体は、特開2012-208329号公報、特開2014-5439号公報、アゾ系色素誘導体は、特開2001-172520号公報、特開2012-172092号公報、酸性置換基は、特開2004-307854号公報、塩基性置換基は、特開2002-201377号公報、特開2003-171594号公報、特開2005-181383号公報、特開2005-213404号公報に記載された色素誘導体が挙げられる。なお、これらの文献には、色素誘導体を誘導体、顔料誘導体、分散剤、顔料分散剤若しくは単に化合物などと記載している場合があるが、前記した有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などの置換基を有する化合物は、色素誘導体と同義である。
色素誘導体は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
色素誘導体の含有量は、顔料(A)100質量部に対し、1~100質量部が好ましく、3~70質量部がより好ましく、5~50質量部がさらに好ましい。
顔料に色素誘導体を添加し、アシッドペースティング、アシッドスラリー、ドライミリング、ソルトミリング、ソルベントソルトミリング等の顔料化処理を行うことで、顔料表面に色素誘導体が吸着する。これにより色素誘導体を添加しない場合と比較して顔料の一次粒子をより微細化することができる。
<樹脂(B)>
本発明の樹脂(B)は、酸基と脂肪族環および芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造とを含む、分散樹脂(B1)またはバインダ樹脂(B2)を含み、
分散樹脂(B1)は、(B1-1)非感光性の分散樹脂および(B1-2)感光性の分散樹脂から選択される1種以上であり、
バインダ樹脂(B2)は、(B2-1)非感光性のバインダ樹脂および(B2-2)感光性のバインダ樹脂から選択される1種以上である。
分散樹脂(B1)は、顔料の分散に作用する。バインダ樹脂(B2)は、感光性着色組成物の被膜形成に作用する。
脂肪族環および芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造は、脂肪族環、芳香環が挙げられる。
脂肪族環は、例えば、炭素数5~20の脂環式炭化水素骨格が挙げられる。脂環式炭化水素骨格は、例えば、シクロペンタン骨格、シクロヘキサン骨格、シクロオクタン骨格、シクロデカン骨格、ノルボルナン骨格、ジシクロペンタン骨格、及び、トリシクロデカン骨格等が挙げられる。これらの中でも、パターン形成性を向上させる観点から、トリシクロデカン骨格が好ましい。
芳香族環としては、ベンゼン環が挙げられる。芳香族環含有単量体は、スチレン系化合物、ベンジル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート等が挙げられる。芳香族環含有単量体と、カルボキシル基含有単量体や、他の単量体と重合する樹脂は、本発明のバインダ樹脂(B2)として好ましい。
芳香族環はベンゼン環に代表される構造を有する物であり、π電子系の共役不飽和環構造により波長250nm以下の紫外線の吸収が大きく、塗膜下部に適度な硬化性が得られ、フォトマスク端部からの紫外線に広がりを抑制することで矩形性が向上すると推測している。本発明の脂肪族環も同様に矩形性向上の効果を有する。
<分散樹脂(B1)>
分散樹脂(B1)は、分子構造で分類すると、櫛形の分散樹脂、直鎖状の分散樹脂挙げられる。これらの中でも櫛形の分散樹脂が好ましい。
櫛形の分散樹脂は、例えば、片末端に2つの水酸基を有するビニル系重合体中の水酸基をテトラカルボン酸無水物に付加させることで合成できる。櫛形の分散樹脂の原料であるテトラカルボン酸無水物や、構造の一部であるビニル系重合体の原料は、例えば、WO2008/007776号パンフレットに記載されているものが挙げられる。
また、分散樹脂(B1)は、非感光性の分散樹脂(B1-1)または本発明の感光性の分散樹脂(B1-2)から選ばれる少なくとも1種以上を含む。分散樹脂(B1)は、例えば、WO2008/007776号、特開2008-029901号公報、特開2009-155406号公報、特開2010-185934号公報、特開2011-157416号公報、特開2009-251481号公報、特開2007-23195号公報、特開2007-140487号公報等に記載された分散樹脂(樹脂型分散剤とも言う)が挙げられる。
分散樹脂(B1)の酸価は、10~250mgKOH/gが好ましく、40~200mgKOH/gがより好ましく、50~160mgKOH/gがさらに好ましい。適度な酸価により感光性着色組成物の保存安定性が向上する。
分散樹脂(B1)のビニル重合体部位のTgは、-50℃以上が好ましく、-30℃以上がより好ましく、-10℃以上がさらに好ましい。ガラス転移温度が-10℃以上になると、現像後のカラーフィルタパターンの断面形状が大きく向上するため、より優れた高精細な微細画素パターンを形成できる。なお、Tgの上限は、100℃が好ましい。
分散樹脂(B1)のビニル重合体部位の重量平均分子量は、500~30000が好ましく、5000~20000がより好ましく、7000~10000がさらに好ましい。
分散樹脂(B1)のビニル重合体部位の数平均分子量は、2000~6000が好ましい。
分散樹脂(B1)のビニル重合体部位は、熱架橋性基のうち1種以上を有する部位を有することが好ましい。これにより波長250nm以下のパルス露光工程やその後の加熱工程により塗膜の架橋度が向上する。
ビニル重合体部位に熱架橋性基を有する分散樹脂(B1)は、例えば特開2009-155406号公報に記載された分散剤が挙げられる。例えば、ブロックイソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体、オキセタン基を有するエチレン性不飽和単量体、及びtert-ブチル基を有するエチレン性不飽和単量体の少なくとも1つから選ばれる単量体に由来するものが挙げられる。
本発明で使用されるテトラカルボン酸無水物は上記に例示した化合物に限らず、カルボン酸無水物基を2つ持てばどのような構造をしていてもかまわない。これらは単独で用いても、併用してもかまわない。本発明に好ましく使用されるものは、感光性着色組成物の低粘度化の観点から芳香族テトラカルボン酸二無水物である。更には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、3,3’,4,4’-ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、9,9-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)フルオレン二酸無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、および3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
特に好ましいテトラカルボン酸無水物としては、ピロメリット酸無水物が挙げられる。
直鎖状の分散樹脂は、例えば、片末端に2つの水酸基を有するビニル系重合体中の水酸基をトリカルボン酸無水物に付加させて、カルボキシル基を有する直鎖状の分散樹脂を合成できる。例えば、特開2009-251481号公報、特開2007-23195号公報、特開1996-143651号公報に記載された化合物が挙げられる。
トリカルボン酸無水物は、例えば、ベンゼントリカルボン酸無水物(1,2,3-ベンゼントリカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物[1,2,4-ベンゼントリカルボン酸無水物]など)、ナフタレントリカルボン酸無水物(1,2,4-ナフタレントリカルボン酸無水物、1,4,5-ナフタレントリカルボン酸無水物、2,3,6-ナフタレントリカルボン酸無水物、1,2,8-ナフタレントリカルボン酸無水物など)、3,4,4’-ベンゾフェノントリカルボン酸無水物、3,4,4’-ビフェニルエーテルトリカルボン酸無水物、3,4,4’-ビフェニルトリカルボン酸無水物、2,3,2’-ビフェニルトリカルボン酸無水物、3,4,4’-ビフェニルメタントリカルボン酸無水物、3,4,4’-ビフェニルスルホントリカルボン酸無水物などが挙げられる。
特に好ましいトリカルボン酸無水物としては、トリメリット酸無水物が挙げられる。
本発明に使用する分散樹脂(B1)で好ましい樹脂は、水酸基を2個以上有する化合物1モル、および酸無水物基を2個以上有する芳香族化合物0.9~1.5モルの反応生成部位であるエステル結合を有する芳香族カルボン酸エステル部位に基づく主鎖、ならびにビニル重合体部位に基づく側鎖を有する樹脂である。
前記芳香族カルボン酸エステル部位に基づく主鎖は、モノアルコールに由来する封止部位を有し、水酸基を2個以上有する化合物1モル、および酸無水物基を2個以上有する芳香族化合物0.9~1.5モルの反応生成部位であるエステル結合を有する芳香族カルボン酸エステル部位に基づく主鎖にすることで、一分子中の顔料に吸着する部位の割合が増えることで分散性が向上する。
さらに前記反応生成部位に寄与しない酸無水物基をモノアルコールで封止することで経時安定性およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに対する再溶解性が向上する。
モノアルコールは、例えば、メタノール、エタノール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、1-ペンタノール、イソペンチルアルコール、tert-ペンチルアルコール、シクロペンタノール、1-ヘキサノール、シクロヘキサノール、1-ヘプタノール、1-オクタノール、2-エチル-1-ヘキサノール、イソノニルアルコール、1-ノニルアルコール、アミルアルコール、ラウリルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、メチルシクロヘキサノールなどのモノアルコール;
3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、3-メトキシブタノール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル基を有するモノアルコール;
乳酸メチル、乳酸エチル、ダイアセトンアルコール、などのカルボニル基を有するモノアルコール等が挙げられる。これらは単独または2種類以上を使用できる。
上記の分散樹脂(B1)に関して、非感光性の分散樹脂(B1―1)と感光性の分散樹脂(B1―2)についてさらに説明する。
<非感光性の分散樹脂(B1-1)>
非感光性の分散樹脂(B1-1)は、先述した分散樹脂(B1)において、感光性を有する部位を有しない物であり、好ましくは顔料吸着部位としてカルボキシ基が芳香環、および芳香環と直接結合している芳香族カルボン酸部位を有し、分散性を高めるため立体反発部位を有していることが好ましい。立体反発部位は、例えば、ビニル重合体部位またはラクトン残基部位が挙げられる。これらの部位を有すると分散安定性がより向上する。
立体反発部位にラクトン残基部位を有する分散樹脂は、下記一般式(1)で表される樹脂であり、例えば、特開2007-140487号公報にその材料や合成方法について記載されている。
一般式(1)
(HOOC-)-R-(-COO-[-R-COO-]-R
(式中、Rは4価の芳香族テトラカルボン酸化合物残基、Rはモノアルコール残基、Rはラクトン残基、mは2または3、nは1~50の整数、tは(4-m)を表す。)
上記一般式(1)で表される樹脂は、4価のテトラカルボン酸化合物残基とラクトン残基とを併せ有する。これにより感光性着色組成物の保存安定性および塗膜とガラス等の透明基板との間で強固な密着性を両立しやすい。一般式(1)で表される樹脂の合成方法は、限定されないところ、例えば、モノアルコールを開始剤として、ラクトンを開環重合して片末端に水酸基を有するポリエステルを製造する第一の工程と、該片末端に水酸基を有するポリエステルと、テトラカルボン酸無水物を反応させる第二の工程とから製造することが好ましい。
テトラカルボン酸無水物は、櫛形の分散樹脂の合成で使用する化合物と同様の化合物を使用できる。
モノアルコールは、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロパノール、1-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール、1-ペンタノール、イソペンタノール、1-ヘキサノール、シクロヘキサノール、4-メチル-2-ペンタノール、1-ヘプタノール、1-オクタノール、イソオクタノール、2-エチルヘキサノール、1-ノナノール、イソノナノール、1-デカノール、1-ドデカノール、1-ミリスチルアルコール、セチルアルコール、1-ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルデカノール、2-オクチルドデカノール、2-ヘキシルデカノール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコールなどの脂肪族モノアルコール、ベンジルアルコールなどの芳香族モノアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノプロピルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノプロピルエーテル、テトラプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、テトラジエチレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルが挙げられる。
片末端に水酸基を有するポリエステルは、モノアルコールを開始剤として、ラクトンを開環重合して合成できる。本発明で使用されるラクトンとしては、具体的にはβ-ブチロラクトン、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、δ-カプロラクトン、ε-カプロラクトン、アルキル置換されたε-カプロラクトンが挙げられ、このうちδ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン、アルキル置換されたε-カプロラクトンを使用するのが開環重合性の点で好ましい。
<感光性の分散樹脂(B1-2)>
感光性の分散樹脂(B1-2)は、非感光性の分散樹脂(B1-1)のビニル重合体部位に(メタ)アクリロイル基を有する樹脂であり、例えば、特開2011-157416号公報に記載された樹脂が挙げられる。例えば、水酸基を有さないエチレン性不飽和単量体及び水酸基を有するエチレン性不飽和単量体をラジカル重合してなるビニル重合体部位中の水酸基と、1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物中のイソシアネート基とを反応させる部位が挙げられる。
(その他分散樹脂)
感光性着色組成物は、分散樹脂(B1)以外の酸性分散樹脂および塩基性分散樹脂のいずれかを含有できる。酸性分散樹脂は、例えば、ポリウレタン等のウレタン系分散剤、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸-スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコ-ル、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、リン酸エステル系等が挙げられる。
塩基性分散樹脂は、例えば、窒素原子含有グラフト共重合体や、側鎖に3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、含窒素複素環などを含む官能基を有する、窒素原子含有アクリル系ブロック共重合体及びウレタン系高分子分散剤などが挙げられる。
また、特開2009-185277号公報に開示されている様に、芳香族カルボキシル基を有する分散樹脂と、3級アミノ基を有するビニル系樹脂(分散樹脂の機能を有する)とを併用することも好ましい。
分散樹脂(B1)の含有量は、顔料(A)に対して3~200質量%程度が好ましく、5~100質量%程度がより好ましい。適量含有すると成膜性がより向上する。
<バインダ樹脂(B2)>
本発明のバインダ樹脂(B2)は、酸基、および脂肪族環または芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造を含み、非感光性のバインダ樹脂(B2-1)または感光性のバインダ樹脂(B2-2)から選ばれる1種以上である。
バインダ樹脂(B2)は、厚さ2μmの被膜を形成した場合、400~700nmの全波長領域において透過率が80%以上の樹脂が好ましい。なお、透過率は、95%以上が好ましい。また、バインダ樹脂(B2)は、酸基を有するのでアルカリ可溶性を有する。これにより感光性着色組成物から形成する被膜をフォトリソグラフィー法でパターニングできる。また、バインダ樹脂(B2)は、熱硬化性基を有することができる。前記熱硬化性基は、例えば、エポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。
酸基を有するバインダ樹脂(B2)は、例えば、カルボキシル基、スルホン基等を有する樹脂が挙げられる。これによりアルカリ可溶性が得られる。酸基を有するバインダ樹脂(B2)は、例えば、酸性基を有するアクリル樹脂、α-オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。これらの中でも現像性、耐熱性、透明性が向上する面で酸性基を有するアクリル樹脂、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体が好ましい。
バインダ樹脂(B2)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
バインダ樹脂(B2)の含有量は、顔料(A)100質量部に対して、20~400質量部が好ましく、50~250質量部がより好ましい。適量含有すると被膜を容易に形成できる上、良好な色特性が得やすい。
上記のバインダ樹脂(B2)に関して、非感光性のバインダ樹脂(B2―1)と感光性のバインダ樹脂(B2―2)についてさらに説明する。
<非感光性のバインダ樹脂(B2-1)>
非感光性のバインダ樹脂(B2-1)は、例えば、感光性基を有さない下記熱可塑性樹脂が挙げられる。
<熱可塑性樹脂>
熱可塑性樹脂は、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン-マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、及びポリイミド樹脂等が挙げられる。
アルカリ可溶性を有する熱可塑性樹脂は、例えば、カルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。アルカリ可溶性を有する熱可塑性樹脂は、例えば、酸性基を有するアクリル樹脂、α-オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。これらの中でも現像性、耐熱性、透明性が向上する面で酸性基を有するアクリル樹脂、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体が好ましい。
<感光性のバインダ樹脂(B2-2)>
感光性のバインダ樹脂(B2-2)は、非感光性のバインダ樹脂(B2-1)に光架橋成分を付加したものであり、以下の方法(i)または(ii)で合成した樹脂が好ましい。感光性のバインダ樹脂(B2-2)を使用すると光照射で3次元架橋して架橋密度が上がるため、被膜の薬品耐性が向上する。
[方法(i)]
方法(i)は、例えば、まず、エポキシ基含有単量体、およびその他単量体の重合体を合成する。次いで、前記重合体のエポキシ基に、モノカルボキシル基含有単量体を付加し、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させてアルカリ可溶性感光性樹脂を得る方法が挙げられる。なお、モノカルボキシル基含有単量体は、カルボキシル基を1有する単量体である。
エポキシ基含有単量体は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシブチル(メタ)アクリレート、及び3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、反応性の観点で、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい
モノカルボキシル基含有単量体は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o-、m-、p-ビニル安息香酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体等のモノカルボン酸等が挙げられる。
多塩基酸無水物は、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられる。なお、多塩基酸無水物は、酸無水物を形成しないカルボキシル基を有しても良い。
その他単量体は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、又はエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、
あるいは、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、又はアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類スチレン、又はα-メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、又はプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類等が挙げられる。
また、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2-ビスマレイミドエタン1,6-ビスマレイミドヘキサン、3-マレイミドプロピオン酸、6,7-メチレンジオキシ-4-メチル-3-マレイミドクマリン、4,4’-ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、N,N’-1,3-フェニレンジマレイミド、N,N’-1,4-フェニレンジマレイミド、N-(1-ピレニル)マレイミド、N-(2,4,6-トリクロロフェニル)マレイミド、N-(4-アミノフェニル)マレイミド、N-(4-ニトロフェニル)マレイミド、N-ベンジルマレイミド、N-ブロモメチル-2,3-ジクロロマレイミド、N-スクシンイミジル-3-マレイミドベンゾエート、N-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナート、N-スクシンイミジル-4-マレイミドブチラート、N-スクシンイミジル-6-マレイミドヘキサノアート、N-[4-(2-ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9-マレイミドアクリジン等のN-置換マレイミド類、EO変性クレゾールアクリレート、n-ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、フェノールのエチレンオキサイド(EO)変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのEO又はプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのPO変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
方法(ii)は、例えば、水酸基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、およびそれ以外の単量体を合成し重合体を作製する。次いで、前記重合体の水酸基に、イソシアネート基含有単量体のイソシアネート基を反応させてアルカリ可溶性感光性樹脂を合成する方法が挙げられる。
水酸基含有単量体は、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-若しくは3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-若しくは3-若しくは4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルメタアクリレート類が挙げられる。また、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、ポリγ-バレロラクトン、ポリε-カプロラクトン、及び/又はポリ12-ヒドロキシステアリン酸等を付加したポリエステルモノ(メタ)アクリレートも挙げられる。これらの中でも2-ヒドロキシエチルメタアクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレートが好ましく、グリセロールモノ(メタ)アクリレートがより好ましい。
イソシアネート基含有単量体は、例えば、2-(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は1,1-ビス〔メタアクリロイルオキシ〕エチルイソシアネート等が挙げられる。
上記単量体以外に使用できる単量体は、上記方法(i)で例示したその他単量体に加え、リン酸エステル基含有単量体等が挙げられる。
リン酸エステル基含有単量体は、例えば、水酸基含有単量体の水酸基に、5酸化リンやポリリン酸等のリン酸エステル化剤を反応させた化合物である。
バインダ樹脂(B2)の上記原料は、単独または2種類以上を併用して使用できる。また、バインダ樹脂(B2)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
バインダ樹脂(B2)の含有量は、顔料(A)100質量部に対して、20~400質量部が好ましく、50~250質量部がより好ましい。成膜性及び諸耐性が良好なことから、20質量部以上が好ましく、顔料濃度が高く、良好な色特性を発現できることから、400質量部以下が好ましい。
バインダ樹脂(B2)の重量平均分子量(Mw)は、2,000~40,000が好ましく、3,000~30,000がより好ましく、4,000~20,000がさらに好ましい。Mw/Mnの値は10以下であることが好ましい。なお、Mnは、数平均分子量である。
バインダ樹脂(B2)の酸価は、50~200mgKOH/gが好ましく、70~180mgKOH/gがより好ましく、90~170mgKOH/gがさらに好ましい。適度な酸価によりアルカリ溶解性、密着性、残渣抑制を高度にバランス取りできる。
<熱硬化性化合物>
感光性着色組成物は、熱硬化性化合物を含有できる。感光性着色組成物を使用してカラーフィルタを作製する際、ポストベーク工程で熱硬化性化合物が熱硬化して被膜の架橋密度を高め、耐熱性が向上する。これによりポストベーク工程での顔料凝集を抑制し、コントラスト比が向上する。
熱硬化性化合物は、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ベンゾグアナミン化合物、ロジン変性マレイン酸化合物、ロジン変性フマル酸化合物、メラミン化合物、尿素化合物、およびフェノール化合物が挙げられる。これらの中でもエポキシ化合物、オキセタン化合物が好ましい。
エポキシ化合物は、例えば、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α’,α’-ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,α,α’,α’-ビフェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,α’-ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、アルコール類等をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられる。
(オキセタン化合物)
オキセタン化合物は、オキセタン基を有する化合物である。オキセタン化合物は、1官能オキセタン化合物、2官能オキセタン化合物、3官能以上のオキセタン化合物が挙げられる。
1官能オキセタン化合物は、例えば、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルアクリレート、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルメタクリレート、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(フェノキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(2-メタクリロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-{[3-(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン等が挙げられる。
2官能オキセタン化合物は、例えば、4,4’-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル)、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、1,4-ビス{[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[1-エチル(3-オキセタニル)]メチルエーテル、ジ[1-エチル(3-オキセタニル)]メチルエーテル-3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(2-フェノキシメチル)オキセタン、3,7-ビス(3-オキセタニル)-5-オキサ-ノナン、1,2-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコースビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、1,4-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ポリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、エチレンオキシド(EO)変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、プロピレンオキシド(PO)変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
3官能以上のオキセタン化合物は、ペンタエリスリトールトリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサ(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、オキセタン基を含有する樹脂(例えば、特許第3783462号記載のオキセタン変性フェノールノボラック樹脂等)や前述のOXE-30のような(メタ)アクリル単量体をラジカル重合させて得られる重合体が挙げられる。
熱硬化性化合物の含有量は、樹脂(B)100質量部に対して、0.5~50質量部が好ましく、1~40質量部がより好ましい。適量を含有すると被膜の耐溶剤性がより向上する。
<連鎖移動剤(C)>
本発明の感光性着色組成物は、連鎖移動剤(C)として2つ以上のチオール基を有する連鎖移動剤(C1)を含む。チオール基を有する連鎖移動剤は、光重合開始剤と併用すると光照射後のラジカル重合の際、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生し、感光性着色組成物の感度が向上する。
前述のように本発明で使用する樹脂は、波長250nm以下の紫外線の吸収が大きく、塗膜下部に適度な硬化性が得られ、フォトマスク端部からの紫外線に広がりを抑制することで矩形性が向上すると推測している。さらに連鎖移動剤(C)を用いることで光照度の大小によらず矩形性や密着性が向上できる。
本発明の感光性着色組成物で用いる連鎖移動剤(C)は、チオール基(SH基)を2以上有する多官能チオールであり、SH基を3以上有するものが好ましく、SH基を4以上有するものがもっとも好ましい。官能基数が増えるとチオール基が架橋点として作用するため被膜の表面から最深部まで光硬化し易くなる。
<チオール基を2つ以上有する連鎖移動剤(C1)>
チオール基を2つ以上有する連鎖移動剤(C1)には、エーテル系とエステル系が挙げられる。また、チオール基は、1級のチオールと2級のチオールに分類できる。
1級のチオールのうちエーテル系は、例えば、トリメチロールプロパンジプロパンチオール、ペンタエリスリトールジプロパンチオール、ペンタエリスリトールトリプロパンチオール、ペンタエリスリトールテトラプロパンチオール等が挙げられる。
1級のチオールのうちエステル系は、例えば、ブタンジオールビスチオプロピオネート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリス-[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート等が挙げられる。
これらの中でもトリス-[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレートが好ましい。
2級チオール基を2つ以上有する連鎖移動剤(C2)は、チオール基を2つ以上有する連鎖移動剤(C1)の一種であり、重合性不飽和基とより反応しやすく、硬化性がより向上する。これによりパターン形成性をより向上し、本願の課題である画素断面の矩形(正方形を含む)性や密着性が、光照度の大小によらず向上する。
2級チオールのエステル系は、例えば、1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5-トリス(3-メルカプトブチリルオキシエチル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)等が挙げられる。
また、2級チオール基を2つ以上有する連鎖移動剤(C2)は、ペンタエリスリトール骨格及びトリアジン環骨格からなる群から選ばれる1種以上の骨格を有する2級チオール化合物が好ましい。これらの骨格を有する2級チオール化合物を用いることで、さらに保存安定性が向上し、感光性樹脂組成物の硬化性を向上する。
チオール基を2つ以上有する化合物の分子量は、150以上が好ましく、400以上がより好ましい。また、2級チオール化合物の分子量は、5000以下が好ましく、2000以下がより好ましく、1000以下がさらに好ましい。分子量が150以上であると、塗工時に揮発しにくい傾向がある。一方、分子量が5000以下であると、硬化性がより向上して、画素断面の矩形(正方形を含む)性がより向上する。
2級チオール化合物のチオール当量としては、50g/eq以上500g/eq以下が好ましく、120g/eq以上400g/eq以下がより好ましい。チオール当量が50g/eq以上であると、画素断面の矩形(正方形を含む)性がより向上する傾向がある。一方、チオール当量が500g/eq以下であると、残渣を低減しながらパターン形成性がより向上する。
2級チオール基を2つ以上有する連鎖移動剤(C2)の含有量は、感光性樹脂組成物の不揮発分100質量%中、0.02~1.0質量%が好ましく、0.07~0.8質量%がより好ましく、0.1~0.5質量%がさらに好ましい。含有量が0.02質量%以上1.0質量%以下であると、画素断面の矩形(正方形を含む)性がより向上する。
2級チオール基を2つ以上有する連鎖移動剤(C2)の市販品は、1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン(昭和電工社製「カレンズMT(登録商標)BD1」) 、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)(昭和電工社製「カレンズMT(登録商標)PE」)、1,3,5-トリス[2-(3-メルカプトブチリルオキシエチル)]-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(昭和電工社製「カレンズMT(登録商標)NR1」)、トリメチロールエタントリス(3-メルカプトブチレート)( 昭和電工社製「TEMB」)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)(昭和電工社製「TPMB)等が好適に用いられる。
<その他連鎖移動剤>
その他連鎖移動剤は、例えば、単官能のチオール基を有する3-メルカプトプロピオン酸、4-メルカプト酪酸等が挙げられる。
連鎖移動剤(C)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
連鎖移動剤(C)の含有量は、感光性着色組成物の不揮発分100質量%中、0.1~10質量%が好ましく、0.1~3質量%がより好ましい。適量含有すると光感度、テーパー形状が向上し、被膜表面にシワが発生し難くなる。
<重合性化合物(D)>
重合性化合物(D)は、重合性不飽和基を含有するモノマー(単量体)、オリゴマーである。重合性化合物(D)は、例えば、酸基含有単量体、ウレタン結合含有単量体、その他単量体が挙げられる。重合性不飽和基は、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アリル基等である。なお、オリゴマーは、分子量1000以上の化合物である。
酸基含有単量体の酸基は、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等が挙げられる。
酸基含有単量体は、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸との遊離水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート類と、ジカルボン酸類とのエステル化物;多価カルボン酸と、モノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類とのエステル化物等が挙げられる。具体例は、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート等のモノヒドロキシオリゴアクリレート又はモノヒドロキシオリゴメタクリレート類と、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フタル酸等のジカルボン酸類との遊離カルボキシル基含有モノエステル化物;プロパン-1,2,3-トリカルボン酸(トリカルバリル酸)、ブタン-1,2,4-トリカルボン酸、ベンゼン-1,2,3-トリカルボン酸、ベンゼン-1,3,4-トリカルボン酸、ベンゼン-1,3,5-トリカルボン酸等のトリカルボン酸類と、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート等のモノヒドロキシモノアクリレート又はモノヒドロキシモノメタクリレート類との遊離カルボキシル基含有オリゴエステル化物等が挙げられる。
ウレタン結合含有単量体は、例えば、水酸基を有する(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレート、アルコールに多官能イソシアネートを反応させ、さらに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレート等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリレートは、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイルプロピルメタクリレート、エポキシ基含有化合物とカルボキシ(メタ)アクリレートの反応物、水酸基含有ポリオールポリアクリレート等が挙げられる。
多官能イソシアネートは、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリイソシアネート等が挙げられる。
その他単量体は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
重合性化合物(D)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
重合性化合物(D)の配合量は、感光性着色組成物の不揮発分100質量%中、1~50質量%が好ましく、2~40質量部がより好ましい。適量配合すると硬化性及び現像性がより向上する。
<光重合開始剤(E)>
光重合開始剤(E)は、例えば、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルホリノ)フェニル]-2-(フェニルメチル)-1-ブタノン、又は2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、又はベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、又は3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2-クロルチオキサントン、2-メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、又は2,4-ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペロニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシ-ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(ピペロニル)-6-トリアジン、又は2,4-トリクロロメチル-(4’-メトキシスチリル)-6-トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)フェニル-,2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、又はエタノン,1-〔9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル〕-,1-(O-アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、又はジフェニル-2,4,6-トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物;ボレート系化合物;カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;あるいは、チタノセン系化合物等が挙げられる。これらの中でも、オキシムエステル系化合物が好ましい。
光重合開始剤(E)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
(オキシムエステル系化合物)
オキシムエステル系化合物は、紫外線を吸収することによってオキシムのN-O結合の解裂がおこり、イミニルラジカルとアルキロキシラジカルを生成する。これらのラジカルは更に分解することにより活性の高いラジカルを生成するため、少ない露光量でパターンを形成させることができる。感光性着色組成物の着色剤濃度が高い場合、塗膜の紫外線透過率が低くなり塗膜の硬化度が低くなることがあるが、オキシムエステル系化合物は高い量子効率を持つため好適に使用される。
オキシムエステル系化合物は、特開2007-210991号公報、特開2009-179619号公報、特開2010-037223号公報、特開2010-215575号公報、特開2011-020998号公報等に記載のオキシムエステル系光重合開始剤が挙げられる。
光重合開始剤(E)の含有量は、顔料(A)100質量部に対し、2~50質量部が好ましく、2~30質量部がより好ましい。適量配合すると光硬化性及び現像性がより向上する。
<増感剤>
感光性着色組成物は、さらに増感剤を含有できる。
増感剤は、例えば、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2-ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ-ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α-アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’-ジエチルイソフタロフェノン、3,3’又は4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
これらの中でもチオキサントン誘導体、ミヒラーケトン誘導体、カルバゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、4-イソプロピルチオキサントン、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン、N-エチルカルバゾール、3-ベンゾイル-N-エチルカルバゾール、3,6-ジベンゾイル-N-エチルカルバゾール等がより好ましい。
増感剤は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
増感剤の含有量は、重合性開始剤(D)100質量部に対し、3~60質量部が好ましく、5~50質量部がより好ましい。適量含有すると光硬化性および現像性がより向上する。
増感剤の含有量は、光重合開始剤(D)100質量部に対し、3~60質量部でが好ましく、5~50質量部がより好ましい。適量含有すると硬化性、現像性がより向上する。
<重合禁止剤>
感光性着色組成物は、重合禁止剤を含有できる。これによりフォトリソグラフィー法の露光時にマスクの回折光による感光を抑制できるため、所望の形状のパターンが得やすくなる。
重合禁止剤は、例えば、カテコール、レゾルシノール、1,4-ヒドロキノン、2-メチルカテコール、3-メチルカテコール、4-メチルカテコール、2-エチルカテコール、3-エチルカテコール、4-エチルカテコール、2-プロピルカテコール、3-プロピルカテコール、4-プロピルカテコール、2-n-ブチルカテコール、3-n-ブチルカテコール、4-n-ブチルカテコール、2-tert-ブチルカテコール、3-tert-ブチルカテコール、4-tert-ブチルカテコール、3,5-ジ-tert-ブチルカテコール等のアルキルカテコール系化合物、2-メチルレゾルシノール、4-メチルレゾルシノール、2-エチルレゾルシノール、4-エチルレゾルシノール、2-プロピルレゾルシノール、4-プロピルレゾルシノール、2-n-ブチルレゾルシノール、4-n-ブチルレゾルシノール、2-tert-ブチルレゾルシノール、4-tert-ブチルレゾルシノール等のアルキルレゾルシノール系化合物、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、プロピルヒドロキノン、tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノン等のアルキルヒドロキノン系化合物、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン等のホスフィン化合物、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト等のホスファイト化合物、ピロガロール、フロログルシンなどが挙げられる。
重合禁止剤の含有量は、感光性着色組成物の不揮発分100質量%中、0.01~0.4質量部が好ましい。適量含有すると良好なパターン形状が得やすくなる。
<紫外線吸収剤>
感光性着色組成物は、紫外線吸収剤を含有できる。紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリチル酸エステル系化合物、シアノアクリレート系化合物、及びサリシレート系化合物等が挙げられる。なお、紫外線吸収剤は、オリゴマーやポリマーであってもよい。
紫外線吸収剤の含有量は、光重合開始剤と紫外線吸収剤との合計100質量%中、5~70質量%が好ましい。適量含有すると現像後の解像性がより向上する。
また、光重合開始剤と紫外線吸収剤の合計含有量は、感光性着色組成物の不揮発分100質量%中、1~20質量%が好ましい。適量含有すると基板と被膜の密着性がより向上し、良好な解像性が得られる。
ベンゾトリアゾール系化合物は、例えば、2-(5メチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-[2-ヒドロキシ-3,5-ビス(α, α-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-tブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、5%の2-メトキシ-1-メチルエチルアセテートと95%のベンゼンプロパン酸,3-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ,C7-9側鎖及び直鎖アルキルエステルの混合物、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、メチル 3-(3-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-p-クレゾール、2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-t-ブチル-4-メチルフェノール、2-(3,5-ジ-t-アミル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-[2-ヒドロキシ-5-[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、オクチル-3-[3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェニル]プロピオネート、2-エチルヘキシル-3-[3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェニル]プロピオネートが挙げられる。
トリアジン系化合物は、例えば、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2‐[4,6‐ビス(2,4‐ジメチルフェニル)‐1,3,5‐トリアジン‐2‐イル]‐5‐[3‐(ドデシルオキシ)‐2‐ヒドロキシプロポキシ]フェノール、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジンと(2-エチルヘキシル)-グリシド酸エステルの反応生成物、2,4-ビス「2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル」-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(ヘキシルオキシ)フェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[2-(2-エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ-3-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物は、例えば、2,4-ジ-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、2,2’-ジ-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、4-ドデシロキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。
サリチル酸エステル系化合物は、例えば、サリチル酸フェニル、サリチル酸p-オクチルフェニル、サリチル酸p-tertブチルフェニル等が挙げられる。
<酸化防止剤>
感光性着色組成物は、酸化防止剤を含有できる。酸化防止剤は、感光性着色組成物から形成される被膜が、熱硬化やITOアニール時の熱工程によって酸化による黄変を防ぎ、被膜の透過率の低下を抑制できる。特に感光性着色組成物の顔料濃度が高い場合、相対的に光重合性化合物(C)の含有量が減少するため、光重合開始剤の増量や、熱硬化性化合物の配合で対応すると被膜が黄変し易い。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、被膜の透過率の低下を抑制できる。
酸化防止剤は、ラジカル補足機能、又は過酸化物分解機能を有する化合物である。酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物、イオウ系化合物、ヒドロキシルアミン系化合物の化合物等が挙げられる。なお、酸化防止剤は、ハロゲン原子を含有しない化合物が好ましい。
これらの中でも、塗膜の透過率と感度の両立の観点から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましい。
酸化防止剤は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
また酸化防止剤の含有量は、感光性着色組成物の不揮発分100質量%中、0.5~5.0質量%の場合、透過率、分光特性、及び感度が良好であるためより好ましい。
<レベリング剤>
感光性着色組成物は、レベリング剤を含有できる。これにより、被膜形成時の透明基板に対する濡れ性および被膜の乾燥性がより向上する。レベリング剤は、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤等が挙げられる。
レベリング剤の含有量は、感光性着色組成物の不揮発分中、0.001~2.0質量%が好ましく、0.005~1.0質量%がより好ましい。この範囲内であることで、感光性着色組成物の塗布性とパターン密着性、透過率のバランスがより向上する。
<貯蔵安定剤>
感光性着色組成物は、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有できる。貯蔵安定剤は、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t-ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
貯蔵安定剤の含有量は、着色剤(A)100質量部に対して、0.1~10質量%が好ましい。
<密着向上剤>
シランカップリング剤は、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン類、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等のアミノシラン類、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト類、p-スチリルトリメトキシシラン等のスチリル類、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド類、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド類、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート類が挙げられる。
密着向上剤の含有量は、顔料(A)100質量部に対し、0.01~10質量部が好ましく、0.05~5質量部がより好ましい。適量含有すると感光性着色組成物の光感度が向上し、被膜の密着性がより向上し、パターンの解像性もより向上する。
<溶剤>
感光性着色組成物は、溶剤を含有できる。これにより感光性着色組成物の粘度調整が容易になるため、表面が平滑な被膜を形成し易い。溶剤は、使用目的に応じて適宜選択し、適量を含有すれば良い。
溶剤は、例えば、エステル溶剤(分子内に-COO-を含み、-O-を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に-O-を含み、-COO-を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に-COO-と-O-とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に-CO-を含み、-COO-を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、-O-、-CO-及び-COO-を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
これらの中でも塗布性、乾燥性の面で1atmにおける沸点が120℃以上180℃以下の溶剤が好ましい。例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3-エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン等がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、3-エトキシプロピオン酸エチル等がさらに好ましい。
溶剤は、単独または2種類以上を混合して使用できる。
<感光性組成物の製造方法>
感光性着色組成物は、例えば、顔料(A)、分散樹脂、溶剤等を使用して分散処理を行い顔料分散体を作製する。次いで、顔料分散体、バインダ樹脂、光重合性化合物(C)、および光重合性開始剤(D)を混合して作製することができる。なお、各材料を配合するタイミングは、任意である。また、分散工程を複数回行うこともできる。分散樹脂またはバインダ樹脂の使用も任意である。
前記分散処理は、例えば、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、又はアトライター等の分散装置を使用できる。
<粗大粒子の除去>
本発明の感光性着色組成物は、重力加速度3000~25000Gの遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子及び混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下である。
<感光性着色組成物中の水分量>
本発明の感光性着色組成物は、感光性着色組成物に含まれる水の含有量が2質量%以下であることが好ましい。
上記の水の含有量とすると感光性着色組成物は、経時保存後でも分散安定性・感度に優れる。
なお、感光性着色組成物に含まれる水の含有量は、1.8質量%以下が好ましく、1.6質量%以下がより好ましく、この範囲の十分少ない水分量であれば、経時保存後でも分散安定性・感度に問題は起こりにくい。
水の含有量を制御する方法は、特に制限がなく、公知の方法を用いることができる。例えば、乾燥した不活性ガスを吹き込みながら、感光性着色組成物を製造する方法や、製造後、モレキュラーシーブスを投入し脱水する方法等が挙げられる。その中でも、乾燥した不活性ガスを吹き込みながら、製造する方法が好ましい。
水の含有量は、カールフィッシャー法などの公知の方法により測定することができる。
<感光性着色組成物中のトルエン量>
本発明の感光性着色組成物は、トルエンを含有できる。トルエンの含有量は感光性着色組成物中、0.1~10質量ppmが好ましい。トルエンの含有量の上限は、9質量ppm以下が好ましく、8質量ppm以下がより好ましく、7質量ppm以下が更に好ましい。下限は、0.2質量ppm以上が好ましく、0.3質量ppm以上がより好ましく、0.4質量ppm以上が更に好ましい。
<基材および塗工方法ならびにパターン形成>
基材は、例えば、ガラス、樹脂、シリコン等の材質で構成された基板が挙げられる。これらの基材上には有機発光層が形成されてもよい。また、基材には、CCD、CMOS等の撮像素子が形成されていてもよい。また、基材上には、必要に応じて、上部との層との密着改良、物質の拡散防止、基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
塗工方法は、公知の方法を使用できる。例えば、滴下法、スリットコート法、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、流延塗布法、インクジェット法、フレキソ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷等が挙げられる。
膜の厚さは、目的に応じて適宜調節できる。膜の厚さは、0.05~20.0μmが好ましく、0.3~10.0μmがより好ましい。
次に、パターンを形成する。パターンを形成する方法は、フォトリソグラフィー法やドライエッチング法が挙げられる。なお、平坦膜として使用する場合は、パターンを形成する工程を行わなくてよく、塗工後、必要に応じて乾燥する。
以下、パターンを形成する方法について詳細に説明する。
〔露光工程〕
露光工程は、先述のパルス露光による。
〔現像工程〕
次に、アルカリ現像処理を行うことで、未露光部分の層がアルカリ水溶液に溶出し、硬化部分のみが残りパターン状の膜が得られる。
アルカリ現像液は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8-ジアザビシクロ-〔5.4.0〕-7-ウンデセン等のアルカリ性化合物が挙げられる。
アルカリ現像液の濃度は、0.001~10質量%が好ましく、0.01~1質量%がより好ましい。アルカリ現像液のpHは、11~13が好ましく、11.5~12.5がより好ましい。適度なpHで使用するとパターンの荒れや剥離を抑制し、現像後の残膜率が向上する。
現像方法は、例えば、ディップ法、スプレー法、パドル法等が挙げられる。現像温度は15~40℃が好ましい。なお、アルカリ現像後は、純水で洗浄することが好ましい。
〔ポストベーク工程〕
現像後、必要に応じて加熱処理(ポストベーク)を行うこともできる。ポストベークにより、膜の耐性が向上する。
温度は、80~300℃が好ましい。また、時間は、2分間~1時間程度が好ましい。基材に耐熱性の低い素材を用いた場合、または光源として有機エレクトロルミネッセンス素子を用いる場合、温度は、150℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。
<光学フィルタ>
本発明の膜は、光学フィルタに使用できる。光学フィルタは、例えば、液晶表示装置、固体撮像素子、有機EL表示装置などの構成部材であるカラーフィルタ、赤外線センサ等などの構成部材である赤外線カットフィルタ、赤外線透過フィルタ等として使用することが出来る。
<カラーフィルタ>
本発明のカラーフィルタは、感光性着色組成物により形成されるフィルタセグメントを有することが好ましい。
本発明のカラーフィルタは、例えば、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、及び青色フィルタセグメントを備えることができる。また、カラーフィルタは、これらに代えて、または共にマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、黄色フィルタセグメントを有することができる。
<カラーフィルタの製造方法>
カラーフィルタは、まず基材上にブラックマトリクスを形成し、次いでフィルタセグメントを形成することが好ましい。なお、基材上に薄膜トランジスター(TFT)をあらかじめ形成してからブラックマトリクスを形成することができる。
ブラックマトリクスは、例えば、クロムやクロム/酸化クロムの多層膜、窒化チタニウムなどの無機膜や、遮光剤を分散した樹脂膜が挙げられる。
本明細書でカラーフィルタは、液晶表示装置以外に固体撮像素子、赤外線センサ、有機EL表示装置、量子ドット表示装置、電子ペーパー、ヘッドマウントディスプレイ等の用途に使用できる。
<液晶表示装置>
本発明の画像表示装置の例として、液晶表示装置について説明する。
液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタと、光源とを具備する。光源は、冷陰極管(CCFL),白色LEDが挙げられるが、本発明においては赤の再現領域が広がるという点で、白色LEDを使用することが好ましい。図1は、本発明のカラーフィルタを備えた液晶表示装置10の概略断面図である。図1に示す装置10は、離間対向して配置された一対の透明基板11および21を備え、それらの間には、液晶LCが封入されている。
第1の透明基板11の内面には、TFT(薄膜トランジスター)アレイ12が形成されており、その上には例えばITOからなる透明電極層13が形成されている。透明電極層13の上には、配向層14が設けられている。また、透明基板11の外面には、偏光板15が形成されている。
他方、第2の透明基板21の内面には、本発明のカラーフィルタ22が形成されている。カラーフィルタ22を構成する赤色、緑色および青色のフィルタセグメントは、ブラックマトリックス(図示せず)により分離されている。
カラーフィルタ22を覆って、必要に応じて透明保護膜(図示せず)が形成され、さらにその上に、例えばITOからなる透明電極層23が形成され、透明電極層23を覆って配向層24が設けられている。
また、透明基板21の外面には、偏光板25が形成されている。なお、偏光板15の下方には、バックライトユニット30が設けられている。
液晶LCは、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)、IPS(In‐Plane スイッチング)、VA(Vertical Alignment)、OCB(Optically Compensated Birefringence)等の駆動モードに応じて配向される。第1の透明基板11の内面には、TFT(薄膜トランジスター)アレイ12が形成されており、その上には例えばITOからなる透明電極層13が形成されている。透明電極層13の上には、配向層14が設けられている。また、透明基板11の外面には、偏光板15が形成されている。
他方、第2の透明基板21の内面には、本発明のカラーフィルタ22が形成されている。カラーフィルタ22を構成する赤色、緑色および青色のフィルタセグメントは、ブラックマトリックス(図示せず)により分離されている。
カラーフィルタ22を覆って、必要に応じて透明保護膜(図示せず)が形成され、さらにその上に、例えばITOからなる透明電極層23が形成され、透明電極層23を覆って配向層24が設けられている。
また、透明基板21の外面には、偏光板25が形成されている。なお、偏光板15の下方には、バックライトユニット30が設けられている。
白色LED光源は、青色LEDの表面に蛍光フィルタを形成したものや、青色LEDの樹脂パッケージに蛍光体を含有させたものがあり、430nm~485nmの範囲内で発光強度が極大となる波長(λ3)を有し、530nm~580nmの範囲内で発光強度が極大となる波長(λ4)を有し、600nm~650nmの範囲内で発光強度が極大となる波長(λ5)を有し、かつ波長λ3における発光強度I3と波長λ4における発光強度I4の比(I4/I3)が0.2以上0.4以下であり、波長λ3における発光強度I3と波長λ5における発光強度I5の比(I5/I3)が0.1以上1.3以下である分光特性を持つ白色LED光源(LED1)や、430nm~485nmの範囲内に発光強度が最大となる波長(λ1)を有し、530nm~580nmの範囲内に第2の発光強度のピーク波長(λ2)を有し、波長λ1における発光強度I1と波長λ2における発光強度I2の比(I2/I1)が0.2以上0.7以下である分光特性を持つ白色LED光源(LED2)が好ましい。
LED1は、具体的にはNSSW306D-HG-V1(日亜化学社製)、NSSW304D-HG-V1(日亜化学社製)等が挙げられる。
LED2は、具体的にはNSSW440(日亜化学社製)、NSSW304D(日亜化学社製)等が挙げられる。
<固体撮像素子>
本発明のカラーフィルタは、固体撮像素子に使用できる。固体撮像素子に用いる形態は、例えば、基板上に、固体撮像素子(CCDイメ-ジセンサ、CMOSイメ-ジセンサ、または有機CMOSイメ-ジセンサ等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオ-ド、およびポリシリコン等からなる受光素子を有し、受光素子形成面側又は形成面の反対側に、本発明の硬化膜を有する形態が挙げられる。
<赤外線センサ>
本発明のカラーフィルタは、赤外線センサに使用できる。図2は、赤外線センサの構成例を示す概略断面図である。図2に示す赤外線センサは300、受光素子310を備える。
受光素子310上に設けられている撮像領域は、赤外線吸収フィルタ311とカラーフィルタ312とを組み合せて構成されている。
赤外線吸収フィルタ311は、可視光領域の光(例えば、波長400~700nmの光)を透過し、赤外領域の光(例えば、波長800~1300nmの光)を遮蔽する。
カラーフィルタ312は、可視光領域における特定波長の光を透過及び吸収する画素が形成されたカラーフィルタであって、例えば、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の画素が形成されたカラーフィルタ等が用いられる。
赤外線透過フィルタ313と受光素子310との間には、赤外線透過フィルタ313を透過した波長の光を透過可能な樹脂膜314が配置されている。
赤外線透過フィルタ313は、可視光遮蔽性を有し、かつ、特定波長の赤外線を透過させるフィルタであって、上述した近赤外線吸収剤(G)を含有した本発明の硬化膜が使用できる。赤外線透過フィルタ113は、例えば、波長400~830nmの光を遮光し、波長900~1300nmの光を透過させることが好ましい。
カラーフィルタ312、及び赤外線透過フィルタ313の入射光側には、マイクロレンズ315が配置されている。マイクロレンズ315を覆うように平坦化膜316が形成されている。
図3に示す形態では、樹脂膜314が配置されているが、樹脂膜314に代えて赤外線透過フィルタ313を形成してもよい。
この赤外線センサによれば、画像情報を同時に取り込めるため、動きを検知する対象を認識したモーションセンシング等が可能である。また、この赤外線センサによれば、距離情報を取得できるため、3D情報を含んだ画像の撮影等も可能である。更に、この赤外線センサは、生体認証センサとしても使用できる。
また、本発明のカラーフィルタは、量子ドットディスプレイなどの用途にも用いることができる。
以下に、実施例により本発明を説明する。しかし、本発明は、実施例に限定されない。なお、実施例中の「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を表す。
実施例に先立ち、樹脂の平均分子量、及び樹脂の酸価の測定方法の計算方法について説明する。
<顔料の平均一次粒子径>
顔料の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)写真から一次粒子の大きさを直接計測する一般的な方法で測定した。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料粒子の粒径とした。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の直方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とした。
(分散粒子径測定)
動的光散乱法(FFTパワースペクトル法)を採用した日機装社のマイクロトラックUPA-EX150を用い、粒子透過性を吸収モード、粒子形状を非球形とし、D50を平均径とした。測定用の希釈溶剤は分散体に使用した溶剤をそれぞれ用い、超音波で処理したサンプルについてサンプル調整直後に測定した。
(樹脂の平均分子量)
樹脂の数平均分子量(Mn)、質量平均分子量(Mw)は、RI検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。装置としてHLC-8220GPC(東ソー社製)を用い、分離カラムを2本直列に繋ぎ、両方の充填剤には「TSK-GEL SUPER HZM-N」を2連でつなげて使用し、オーブン温度40℃、溶離液としてTHF溶液を用い、流速0.35ml/minで測定した。サンプルは1wt%の上記溶離液からなる溶剤に溶解し、20マイクロリットル注入した。分子量はいずれもポリスチレン換算値である。
(樹脂の酸価)
樹脂溶液0.5~1gに、アセトン80ml及び水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM-555」平沼産業製)を用いて滴定し、樹脂溶液の酸価(mgKOH/g)を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の不揮発分濃度から、樹脂の不揮発分あたりの酸価を算出した。
(塩基性分散樹脂のアミン価(mgKOH/g))
塩基性分散樹脂のアミン価は、ASTM D 2074の方法に準拠し、測定した全アミン価(mgKOH/g)を不揮発分換算した値である。
(アンモニウム塩価(mgKOH/g))
アンモニウム塩価は、5%クロム酸カリウム水溶液を指示薬として、0.1Nの硝酸銀水溶液で滴定して求めた後、水酸化カリウムの当量に換算した値であり、不揮発分のアンモニウム塩価を示す。
<微細化顔料の製造方法>
<ジケトピロロピロール顔料の製造方法>
(ジケトピロロピロール顔料1)
還流管を付けたステンレス製反応容器に、窒素雰囲気下、モレキュラシーブで脱水したtert-アミルアルコール200部、およびナトリウム-tert-アミルアルコキシド140部を加え、攪拌しながら100℃に加熱し、アルコラート溶液を調製した。一方で、ガラス製フラスコに、コハク酸ジイソプロピル88部、4-ブロモベンゾニトリル153.6部を加え、攪拌しながら90℃に加熱して溶解させ、これらの混合物の溶液を調製した。この混合物の加熱溶液を、100℃に加熱した上記アルコラート溶液中に、激しく攪拌しながら、2時間かけて一定の速度でゆっくり滴下した。滴下終了後、90℃にて2時間、加熱攪拌を継続し、ジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩を得た。さらに、ガラス製ジャケット付き反応容器に、メタノール600部、水600部、及び酢酸304部を加え、-10℃に冷却した。この冷却した混合物を、高速攪拌ディスパーサーを用いて、直径8cmのシェアディスクを4000rpmで回転させながら、この中に、75℃まで冷却した先に得られたジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩溶液を、少量ずつ添加した。この際、メタノール、酢酸、および水からなる混合物の温度が常に-5℃以下の温度を保つように、冷却しながら、かつ、75℃のジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩の添加する速度を調整しながら、およそ120分にわたって少量ずつ添加した。アルカリ金属塩添加後、赤色の結晶が析出し、赤色の懸濁液が生成した。続いて、得られた赤色の懸濁液を5℃にて限外濾過装置で洗浄後、濾別し赤色ペーストを得た。このペーストを0℃に冷却したメタノール3500部にて再分散し、メタノール濃度約90%の懸濁液とし、5℃にて3時間攪拌し、結晶転移を伴う粒子整粒および洗浄を行った。続いて、限外濾過機で濾別し、得られたジケトピロロピロール系化合物の水ペーストを、80℃にて24時間乾燥させ、粉砕することにより下記式(1)のジケトピロロピロール顔料1を150.8部得た。
式(1)
(ジケトピロロピロール顔料2)
反応容器1にtert-アミルアルコール220部を入れて水浴冷却させながら、60%NaH32部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、反応容器2にtert-アミルアルコール100部、Tetrahedron, 58(2002)5547-5565の方法により合成した下記式(2)の化合物85.0部、および4-シアノビフェニル60.9部を加熱溶解させ、これを反応容器1に2時間かけて滴下した。120℃で10時間反応させた後、60℃まで冷却させ、メタノール400部、および酢酸50部を加えてから、濾別およびメタノール洗浄を行い、ジケトピロロピロール顔料2を88.1部得た。
式(2)
Figure 2024038777000003
(ジケトピロロピロール顔料3)
4-シアノビフェニル60.9部を4-tert-ブチルベンゾニトリル54.1部に変更した以外は、ジケトピロロピロール顔料2の製造と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料3を83.9部得た。
(ジケトピロロピロール顔料4)
4-シアノビフェニル60.9部をN-ブチル-4-シアノベンズアミド68.7部に変更した以外は、ジケトピロロピロール顔料2の製造と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料4を87.0部得た。
(ジケトピロロピロール顔料5)
4-シアノビフェニル60.9部をN-フェニル-4-シアノベンズアミド75.5部に変更した以外は、ジケトピロロピロール顔料2の製造と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料5を86.9部得た。
(ジケトピロロピロール顔料6)
4-シアノビフェニル60.9部をN,N-ジブチル-4-シアノベンズアミド87.8部に変更した以外は、ジケトピロロピロール顔料2の製造と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料6を87.1部得た。
(顔料A-9~A-13)
特開2017-111398号公報の実施例に従って下記式(3)~(6)のアルミニウムフタロシアニン顔料の顔料(A-9~A-12)を作成した。以下に、構造を示す。
(顔料A-9)
式(3)
Figure 2024038777000004
(顔料A-10)
式(4)
Figure 2024038777000005
(顔料A-11)
式(5)
Figure 2024038777000006
(顔料A-12)
式(6)
Figure 2024038777000007
(顔料(A-15~A-17))
特開2012-226110号公報の実施例に従って下記式(7)~(9)のキノフタロン顔料の顔料(A-15~A-17)を作成した。以下に、その構造を示す。
Figure 2024038777000008
(顔料A-17)
式(9)
Figure 2024038777000009
<微細化顔料の作製>
(微細化顔料(A-1)の製造)
ジケトピロロピロール顔料1を100部、塩化ナトリウム1000部、およびジエチレングリコール120部を、ステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)中に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、混練した混合物を温水に投入し、約80℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状として、濾過および水洗をして食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥させ、粉砕することによりジケトピロロピロール系顔料を有する微細化顔料(A-1)96.9部を得た。
(微細化顔料(A-2~A-23)の製造)
ジケトピロロピロール顔料1の100部を、表1の顔料100部に変更した以外は、微細化顔料(A-1)の製造と同様に行い、微細化顔料(A-2~19、21~23)を得た。微細化顔料(A-20)は以下の通りである。
(微細化顔料(A-20))
特開2017-171915号公報に記載された合成方法に従い、アゾバルビツール酸前駆体を調製した。(インストラクション1)
85℃で1100部の蒸留水の中に、46.2部のジアゾバルビツール酸及び38.4部のバルビツール酸を導入した。次いで、水酸化カリウム水溶液を用いてそのpHを約pH5に調節し、90分間撹拌を続けた。
次いでインストラクション1で調製したアゾバルビツール酸(0.3モル)を、82℃で、1500部の蒸留水と混合した。次いで、10部の30%塩酸を滴下により添加して、pHを2~2.5に調節した。その後で、79.4部のメラミン(0.63モル)を添加した。次いで、0.225モルの25%塩化ニッケル+0.075モルの25%塩化亜鉛の混合溶液を滴下により添加した。82℃で3時間経過してから、水酸化カリウム水溶液を用いて、pHを約5.5に調節した。これに続けて、90℃で約100部の蒸留水を用いて希釈した。次いで、21部の30%塩酸を滴下により添加し、12時間、90℃の温度を保った。次いで、水酸化カリウム水溶液を用いて、pHを約5に調節した。次いで、サクションフィルター上で顔料を単離し、洗浄し、真空乾燥キャビネット内で、80℃で乾燥させ、かつ標準的な実験室用ミルの中で2分間かけて磨砕して亜鉛/ニッケルアゾバルビツール酸のメラミンアダクト、25モル%Zn及び75モル%ニッケルの成分を有するハイブリッド化合物を得た。
上記ハイブリッド化合物100部、色素誘導体(d-1)を10部、塩化ナトリウム1000部、及びジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、70℃で8時間混練した。この混合物を温水2000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩及び溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、微細化処理した金属アゾ顔料(A-20)を得た。
表1に各微細化顔料の加工前の材料と微細化後の平均一次粒子径(nm)を示す。
Figure 2024038777000010
<染料の製造方法>
(側鎖にカチオン性基を有する樹脂1)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75℃に昇温した。別途、メチルメタクリレート34.0部、n-ブチルメタクリレート28.0部、2-エチルヘキシルメタクリレート28.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0部、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、不揮発分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、6830である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47質量%のアンモニウム基を有する側鎖にカチオン性基を有する樹脂1を得た。得られた樹脂のアンモニウム塩価は34mgKOH/gであった。
(染料01(AR52-JK))
下記の手順でC.I.アシッド レッド 52と側鎖にカチオン性基を有する樹脂1とからなる造塩化合物である染料01(AR52-JK)を製造した。
水2000部に不揮発分換算で30部の側鎖にカチオン性基を有する樹脂1を添加し、十分に攪拌混合を行った後、60℃に加熱した。一方、90部の水に10部のC.I.アシッド レッド 52を溶解させた水溶液を調製し、先ほどの樹脂溶液に少しずつ滴下した。滴下後、60℃で120分間攪拌し、十分に反応を行った。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたものと判断した。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い、水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥し、32部のC.I.アシッド レッド 52と側鎖にカチオン性基を有する樹脂1との造塩化合物である染料01(AR52-JK)を得た。このとき染料01(AR52-JK)中のC.I.アシッド レッド 52に由来する有効色素成分の含有量は25質量%であった。
<染料溶液の製造方法>
(染料溶液(DS-01))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し染料溶液(DS-01)を作製した。
染料01 :16.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :84.0部
<塩基性顔料誘導体>
下記の通りの塩基性顔料誘導体を使用した。
塩基性顔料誘導体(1)
Figure 2024038777000011

塩基性顔料誘導体(2)
塩基性顔料誘導体(3)

塩基性顔料誘導体(4)
(製造例1 分散樹脂(B1-1-1)櫛型)
ガス導入管、温度、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器にメタクリル酸10部、メチルメタクリレート100部、iso-ブチルメタクリレート70部、ベンジルメタクリレート20部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)50部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を50℃に加熱撹拌し、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール12部を添加した。90℃に昇温し、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部をPGMAc90部に加えた溶液を添加しながら7時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。ピロメリット酸無水物19部、PGMAc50部、シクロヘキサノン50部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.4部を追加し、100℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物基がハーフエステル化していることを確認し反応を終了し、不揮発分測定で不揮発分30%となるようPGMAcを加えて希釈し、酸価70mgKOH/g、重量平均分子量8500の分散樹脂(B1-1-1)溶液を得た。
(製造例2 分散樹脂(B1-1-2)櫛型、熱架橋であるブロックイソシアネート基含有する)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器にn-ブチルアクリレート160部、カレンズMOI-BM(昭和電工社製)40部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部、シクロヘキサノン50部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール12部を添加して、12時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。次に、ピロメリット酸二無水物19部、シクロヘキサノン231部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.40部を追加し、100℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了した。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで不揮発分30%に調整し、酸価42mgKOH/g、重量平均分子量9000の分散樹脂(B1-1-2)液を得た。
(製造例3 分散樹脂(B1-1-3)直鎖型)
ガス導入管、温度、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メタクリル酸10部、メチルメタクリレート140部、ベンジルメタクリレート30部、シクロへキシルアクリレート20部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部を仕込み、窒素ガスで置換した。
反応容器内を50℃に加熱撹拌し、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール12部を添加した。90℃に昇温し、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート90部に加えた溶液を添加しながら7時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。
トリメリット酸無水物35部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.4部を追加し、100℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了し、不揮発分測定で不揮発分40%となるようプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて希釈し、酸価109mgKOH/g、重量平均分子量8500の分散樹脂(B1-1-3)液を得た。
(製造例4 分散樹脂(B1-1-4)直鎖型、熱架橋であるターシャリーブチル基およびオキセタン基含有)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、無水トリメリット酸3部、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール1部、PGMAc50部、ジメチルベンジルアミン0.1部を仕込んだ。窒素ガスで置換した後、反応容器内を120℃に加熱し4時間反応させ、次いで80℃で2時間反応させた。さらにターシャリーブチルアクリレート30部、ETERNACOLL OXMA(メタクリル酸(3-エチルオキセタン-3-イル)メチル、宇部興産社製)20部、メタクリル酸5部、エチルアクリレート40部、PGMAc10部を仕込み、反応容器内を80℃に保ちながら2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.2部を15回に分けて30分ごとに添加した。最終添加から1時間後に不揮発分測定を行い、モノマーの95%が反応したことを確認した。不揮発分測定で不揮発分30%となるようPGMAcを加えて希釈し、不揮発分当たりの酸価51mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)24,000の熱架橋であるターシャリー-ブチル基およびオキセタン基を含有する分散樹脂(B1-1-4)溶液を得た。
(製造例5 分散樹脂(B1-1-5)立体反発部位にラクトン残基部位を有する)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、1-ドデカノール62.6部、ε-カプロラクトン287.4部、触媒としてモノブチルスズ(IV)オキシド0.1部を仕込み、窒素ガスで置換した後、120℃で4時間加熱、撹拌した。不揮発分測定により98%が反応したことを確認したのち、無水ピロメリット酸73.3部を加え、120℃で2時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了した。PGMAcで不揮発分調整することにより不揮発分30%の分散剤(B1-1-5)溶液を得た。得られた分散剤は常温で白色固形であり、酸価は49mgKOH/gであった。
(製造例6 分散樹脂(B1-R-1)櫛型)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、t-ブチルアクリレート50.0部、メチルメタクリレート45.0部、メタクリル酸5.0部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール6.0部に、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70.7部に溶解した溶液を添加して、10時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。
次に、ピロメリット酸二無水物(ダイセル化学工業社製)を14.5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート38.0部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.2部を追加し、120℃で5時間反応させた。その後、3-メトキシブタノール12.1gを追加し、120℃で3時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了した。反応終了後、不揮発分が30質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して調製し、酸価110mgKOH/g、重量平均分子量9000の分散剤(B1-R-1)の溶液を得た。
(製造例7 分散樹脂(B1-R-2)櫛型)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、t-ブチルアクリレート20.0部、メチルメタクリレート45.0部、エチルアクリレート30.0部、メタクリル酸5.0部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール6.0部に、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70.7部に溶解した溶液を添加して、10時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。
次に、ピロメリット酸二無水物(ダイセル化学工業社製)を14.5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート38.0部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.2部を追加し、120℃で5時間反応させた。その後、3-メトキシブタノール12.1gを追加し、120℃で3時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了した。反応終了後、不揮発分が30質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して調製し、酸価105mgKOH/g、重量平均分子量9400の分散剤(B1-R-2)の溶液を得た。
(製造例8 分散樹脂(B1-R-3)櫛型)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール6部、ピロメリット酸二無水物(ダイセル化学工業社製)14.5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70.8部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を100℃に加熱して、5時間反応させた。その後、3-メトキシブタノール12.1gを追加し、120℃で3時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認した後、系内の温度を70℃に冷却し、t-ブチルアクリレート50.0部、メチルメタクリレート50.0部を仕込み、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部を溶解したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート38.0部を添加して、10時間反応した。不揮発分測定により重合が95%進行したことを確認し反応を終了した。反応終了後、不揮発分が30質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して調製し、酸価93mgKOH/g、重量平均分子量10800の分散剤(B1-R-3)の溶液を得た。
(製造例9 分散樹脂(B1-2-1)櫛型、感光性樹脂)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール108部、ピロメリット酸二無水物174部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート650部、触媒としてモノブチルスズオキシド0.2部を仕込み、窒素ガスで置換した後、120℃で5時間反応させた(第一工程)。酸価の測定で95%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認した。次に、第一工程で得られた化合物を不揮発分換算で160部、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート200部、エチルアクリレート200部、t-ブチルアクリレート150部、2-メトキシエチルアクリレート200部、メチルメタクリレート200部、メタクリル酸50部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート663部を仕込み、反応容器内を80℃に加熱して、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)1.2部を添加し、12時間反応した(第二工程)。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。最後に、第二工程で得られた化合物の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を500部、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)27.0部、ヒドロキノン0.1部を仕込み、IRにてイソシアネート基に基づく2270cm-1のピークの消失を確認するまで反応を行った(第三工程)。ピーク消失の確認後、反応溶液を冷却して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで不揮発分調整することにより不揮発分30%の分散樹脂(B1-2-1)液を得た。得られた分散樹脂の酸価は68mgKOH/g、不飽和二重結合当量は1593、重量平均分子量は13000であった。
(製造例10 分散樹脂(Bb-1)塩基性分散樹脂液 )
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、メチルメタクリレート40部、n-ブチルメタクリレート10部、触媒としてテトラメチルエチレンジアミン13.2部を仕込み、窒素を流しながら50℃で1時間撹拌し、系内を窒素置換した。次に、開始剤としてブロモイソ酪酸エチル9.3部、触媒として塩化第一銅5.6部、PGMAc133部を仕込み、窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロック(Bブロック)の重合を開始した。4時間重合後、重合溶液をサンプリングして不揮発分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した。次に、この反応装置に、PGMAc61部、第二ブロック(Aブロック)モノマーとしてジメチルアミノエチルメタクリレート40部、メタクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド10部を投入し、110℃・窒素雰囲気下を保持したまま撹拌し、反応を継続した。投入から2時間後、重合溶液をサンプリングして不揮発分測定を行い、不揮発分から換算して第二ブロック(Aブロック)の重合転化率が98%以上であることを確認し、反応溶液を室温まで冷却して重合を停止した。GPC測定の結果、ポリマーの質量平均分子量20000、分子量分布Mw/Mnが1.4であり、反応転化率は98.5%であった。このようにして、不揮発分当たりのアミン価が169.8mgKOH/gの塩基性分散樹脂(Bb-1)を得た。室温まで冷却した後、分散樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した塩基性分散樹脂(Bb-1)に不揮発分が30質量%になるようにPGMAcを添加してA-B-Aブロックポリマーの塩基性分散樹脂(Bb-1)溶液を調製した。
(製造例11 分散樹脂(Bb-2)塩基性分散樹脂液 )
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、PGMAc133部を仕込み、窒素置換しながら110℃に昇温した。滴下槽に1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルメタクリレート177部、メチルアクリレート3部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート20部、PGMAc61部、及び2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を6部仕込み、均一になるまで攪拌した後、反応槽へ2時間かけて滴下し、その後同温度で3時間反応を継続した。このようにして、不揮発分当たりのアミン価が201mgKOH/g、数平均分子量3,800(Mn)の塩基性分散樹脂(Bb-2)を得た。塩基性分散樹脂(Bb-2)溶液と同様にして不揮発分が30質量%になるように希釈して、ランダムポリマーの塩基性分散樹脂(Bb-2)溶液を調製した。
<バインダ樹脂(B2)の製造例>
(製造例12 バインダ樹脂(B―1)液):脂肪族環または芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造を含まない非感光性のバインダ樹脂
反応容器にシクロヘキサノン150部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。メタクリル酸 20.0部メチルメタクリレート 10.0部ブチルメタクリレート 55.0部ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部アゾビスイソブチロニトリル 4.0部滴下後さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、重量平均分子量が約40000のアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が30重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してバインダ樹脂(B-1)液を調製した。
(製造例13 バインダ樹脂(B2―1)液):脂肪族環または芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造を含む非感光性のバインダ樹脂
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート190部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、n-ブチルメタクリレート37.2部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B2―1)液を調製した。重量平均分子量(Mw)は26000であった。
(製造例14 バインダ樹脂(B2-2-1)液):脂肪族環または芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造を含む感光性のバインダ樹脂
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン207部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、メタクリル酸20部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成社製アロニックスM110)20部、メタクリル酸メチル45部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート8.5部、及び2,2’-アゾビスイソブチロニトリル1.33部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、共重合体樹脂溶液を得た。次に得られた共重合体溶液全量に対して、窒素ガスを停止し乾燥空気を1時間注入しながら攪拌したのちに、室温まで冷却した後、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズMOI)6.5部、ラウリン酸ジブチル錫0.08部、シクロヘキサノン26部の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が30%になるようにシクロヘキサノンを添加してバインダ樹脂(B2-2-1)を調製した。重量平均分子量(Mw)は18000であった。
(製造例15 バインダ樹脂(B2-2-2)液):脂肪族環または芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造を含む感光性のバインダ樹脂
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン170部を仕込み、80℃に昇温し、フラスコ内を窒素置換した後、滴下管より、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成社製アロニックスM110)18部、ベンジルメタクリレート10部、グリシジルメタクリレート18.2部、メタクリル酸メチル25部、及び2,2’-アゾビスイソブチロニトリル2.0部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下後、更に100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、更に100℃で1時間反応を続けた。次に、容器内を空気置換に替え、アクリル酸9.3部(グリシジル基の100モル%相当)にトリスジメチルアミノフェノール0.5部及びハイドロキノン0.1部を上記容器内に投入し、120℃で6時間反応を続け不揮発分酸価0.5となったところで反応を終了し、アクリル樹脂の溶液を得た。更に、引き続きテトラヒドロ無水フタル酸19.5部(生成した水酸基の100モル%相当)、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で3.5時間反応させアクリル樹脂の溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が30質量%になるようにPGMAcを添加してバインダ樹脂(B2-2-2)液を調製した。重量平均分子量(Mw)は19000であった。
(製造例16 バインダ樹脂(B3-1)液):脂肪族環または芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造を含まない感光性のバインダ樹脂
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、ジメチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート40部、メタクリル酸40部、メタクリル酸メチル120部、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(日本油脂製「パーブチルO」)4部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n-ドデカンチオール8部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート32部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート195部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110℃にした。3時間110℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=5/95(体積比)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル70部、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)0.4部、トリエチルアミン0.8部を仕込み、そのまま110℃で12時間反応させた。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部を加えて室温まで冷却し、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が30質量%になるようにPGMAcを添加してバインダ樹脂(B3-1)液を得た。樹脂の重量平均分子量は18000、不揮発分当たりの酸価は2mgKOH/gであった。
<着色組成物の製造方法>
[配合例1]
(着色組成物(R-1)の作製)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)で3時間分散した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し、不揮発成分が20.4質量%の着色組成物(R-1)を作製した。
顔料(A-8) :16.0部
顔料誘導体(1) :0.37部
酸性分散樹脂((B1-1-1):不揮発分30%液) :13.4部
溶剤(N) :70.23部
[配合例2~65]
(着色組成物(R-2~65)の作製)
表2に記載した通りの材料種、質量に変更した以外は、配合例1と同様に着色組成物(R-2~65)を作製した。それぞれの分散粒子径を表2-1および表2-2に示す。
Figure 2024038777000015
Figure 2024038777000016
<感光性着色組成物の製造方法>
[実施例1]
(感光性着色組成物(X-1))
以下の原料を混合、攪拌し、孔径1.0μmのフィルタで濾過して感光性着色組成物(X-1)を得た。
着色組成物(R-1:不揮発分20.4%) :60.0部
連鎖移動剤(C2-4) :0.3部
重合性化合物(D) :4.0部
光重合開始剤(E-1) :1.0部
熱硬化性化合物(F-1) :0.5部
熱硬化性化合物(F-2) :0.5部
増感剤(G) :0.1部
重合禁止剤(H) :0.01部
紫外線吸収剤(I) :0.1部
酸化防止剤(J) :0.1部
レベリング剤(K:不揮発分3%) :0.5部
貯蔵安定剤(L) :0.1部
シランカップリング剤(M) :0.1部
溶剤(N) :32.69部
[実施例2、3、5~105、比較例1~6]
(感光性着色組成物(X-2、3、5~105,107~112)の作製)
実施例1の着色組成物およびバインダ樹脂溶液の種類を表3および表4に記載した通りに変更した以外は、実施例1と同様に行い感光性着色組成物(X-2、3、5~105,107~112)をそれぞれ作製した。
[実施例4]
(感光性着色組成物(X-4))
以下の原料を混合、攪拌し、孔径1.0μmのフィルタで濾過して感光性着色組成物(X-4)を得た。
着色組成物(R-1:不揮発分20.4%) :58.0部
バインダ樹脂液(B2-2-1:不揮発分30%) :2.0部
連鎖移動剤(C2-4) :0.3部
重合性化合物(D-1) :4.0部
光重合開始剤(E-1) :1.0部
溶剤(N) :36.7部
[実施例106]
(感光性着色組成物(X-106))
以下の原料を混合、攪拌し、孔径1.0μmのフィルタで濾過して感光性着色組成物(X-106)を得た。
着色組成物(R-1:不揮発分20.4%) :60.0部
連鎖移動剤(C2-4) :0.3部
重合性化合物(D-1) :4.0部
光重合開始剤(E-1) :1.0部
重合禁止剤(H) :0.01部
レベリング剤(K:不揮発分3%) :0.5部
溶剤(N) :34.19部
表中の各原料は、以下の通りである。
<連鎖移動剤(C)>
・2官能以上(C1)
(C1-1)ペンタエリスリトールトリプロパンチオール
(C1-2)ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)
・2級チオールで2官能以上(C2)
(C2-1)1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン
(C2-2)1,3,5-トリス(3-メルカプトブチリルオキシエチル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン
(C2-3)トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)
(C2-4)ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)
・その他(単官能)
(C3-1)3-メルカプトプロピオン酸
<重合性化合物(D)>
(D-1)ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート
[アロニックスM402(東亞合成社製)]
(D-2)トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート
[アロニックスM350(東亞合成社製)]
(D-3)EO変性(12)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
[KAYARAD DPEA-12(日本化薬社製)]
(D-4)カルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート
[アロニックスM520(東亞合成社製)]
(D-M1)上記(D-1)と(D-2)を同量混合し、(D-M1)とした。
(D-M2)下記(D-5)~(D-9)を同量混合し、(D-M2)とした。
(D-5)トリメチロールプロパントリアクリレート
[アロニックスM309(東亞合成社製)]
(D-6)カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
[KAYARAD DPCA-30(日本化薬社製)]
(D-7)下記方法で合成した多官能ウレタンアクリレート
内容量が1リットル5つ口反応容器に、ペンタエリスリトールトリアクリレート(432g、ヘキサメチレンジイソシアネート84gを仕込み、60℃で8時間反応させ、(メタ)アクリロイル基を有する多官能ウレタンアクリレート(D-7)を含む生成物を得た。生成物中、多官能ウレタンアクリレート(D-7)の占める割合は、70質量%であり、残部を他の光重合性モノマーで占めている。なお、IR分析により反応生成物中にイソシアネート基が存在しないことを確認した。
(D-8)2官能のビスフェノールA型(メタ)アクリレート
[ABE-300(新中村化学社製)]
(D-9)エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート
[A-9300(新中村化学社製)]
<光重合開始剤(E)>
(E-1)エタン-1-オン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル],1-(O-アセチルオキシム)
[イルガキュアOXE02(BASFジャパン社製)]
(E-M1)下記(E-2)~(E-5)を当量混合し、光重合開始剤(E-M1)とした。
(E-2)下記の合成方法により得られた光重合開始剤
N-ベンゾフェノイルカルバゾール100.0部をクロロホルム1000部に溶解し、さらに塩化アルミニウム85.0部を添加して0℃にて攪拌下、プロピオニルクロリド 32.0部をクロロホルム500部に溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で4時間攪拌した。反応液を氷水2000部にあけ、クロロホルム2000部にて抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ別した後、残留物をクロロホルム/メタノールで再結晶を行うことにより、中間体化合物(a1)を113.0部得た。次に、化合物(a1)100.0部と、テトラヒドロフラン1000部と濃塩酸500部の混合溶液に溶解したところに、室温で攪拌下、亜硝酸tert-ブチル38.4部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で5時間攪拌した。反応液を氷水1600部に注ぎ入れ、クロロホルム1600部で抽出した。有機層を水洗(500部×3回)し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をn-ヘキサンで洗浄することにより、前駆体化合物(b1)99.8部を得た。次に、化合物(b1)30.0部を酢酸エチル300部中で攪拌したところに、無水酢酸6.3部、酢酸ナトリウム10.6部を加えて、3時間加熱還流した。その後、反応液を氷水500部中に注ぎ、組成生物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗(300部×3回)し、硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物を酢酸エチル-ヘキサンで再結晶して、光重合開始剤(E-2)31.4gを得た。
光重合開始剤(E-2)
(E-3)下記の合成方法により得られた光重合開始剤
N-ベンゾフェノイルカルバゾール100.0部をクロロホルム1000部に溶解し、さらに塩化アルミニウム84.0部を添加して0℃にて攪拌下、ブタノイルクロリド 36.8部をクロロホルム500部に溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で4時間攪拌した。反応液を氷水2000部にあけ、クロロホルム2000部にて抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ別した後、残留物をクロロホルム/メタノールで再結晶を行うことにより、中間体化合物(a2)を109.3部得た。次に、化合物(a2)100.0部と、テトラヒドロフラン1000部と濃塩酸500部の混合溶液に溶解したところに、室温で攪拌下、亜硝酸tert-ブチル43.1部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で5時間攪拌した。反応液を氷水1600部に注ぎ入れ、クロロホルム1600部で抽出した。有機層を水洗(500部×3回)し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をn-ヘキサンで洗浄することにより、前駆体化合物(b2)89.3部を得た。次に、化合物(b2)30.0部を酢酸エチル300部中で攪拌したところに、無水酢酸6.1部、酢酸ナトリウム10.3部を加えて、3時間加熱還流した。その後、反応液を氷水500部中に注ぎ、組成生物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗(300部×3回)し、硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物を酢酸エチル-ヘキサンで再結晶して、光重合開始剤(E-3)30.0部を得た。
光重合開始剤(E-3)
(E-4)下記の合成方法により得られた光重合開始剤
N-(p-ニトロフェニル)カルバゾール100.0部をクロロホルム1000部に溶解し、さらに塩化アルミニウム101.8部を添加して0℃にて攪拌下、ブタノイルクロリド 44.3部をクロロホルム500部に溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で4時間攪拌した。反応液を氷水2000部にあけ、クロロホルム2000部にて抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ別した後、残留物をクロロホルム/メタノールで再結晶を行うことにより、中間体化合物(a3)を113.6部得た。次に、化合物(a3)100.0部と、テトラヒドロフラン1000部と濃塩酸500部の混合溶液に溶解したところに、室温で攪拌下、亜硝酸tert-ブチル43.1部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で5時間攪拌した。反応液を氷水1600部に注ぎ入れ、クロロホルム1500部で抽出した。有機層を水洗(500部×3回)し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をn-ヘキサンで洗浄することにより、前駆体化合物(b3)107.2部を得た。次に、化合物(b3)50.0部を酢酸エチル500部中で攪拌したところに、無水酢酸19.9部、酢酸ナトリウム11.7部を加えて、3時間加熱還流した。その後、反応液を氷水500部中に注ぎ、組成生物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗(500部×3回)し、硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物を酢酸エチル-ヘキサンで再結晶して、光重合開始剤(E-4)57.6部を得た。
光重合開始剤(E-4)
(E-5)下記の合成方法により得られた光重合開始剤
N-ベンゾフェノイル-1,3-ジメチル-カルバゾール100.0部をクロロホルム1000部に溶解し、さらに塩化アルミニウム78.6部を添加して0℃にて攪拌下、プロピオニルクロリド29.6部をクロロホルム500部に溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で4時間攪拌した。反応液を氷水2000部にあけ、クロロホルム2000部にて抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ別した後、残留物をクロロホルム/メタノールで再結晶を行うことにより、中間体化合物(a4)を111.8部得た。次に、化合物(a4)100.0部と、テトラヒドロフラン1000部と濃塩酸500部の混合溶液に溶解したところに、室温で攪拌下、亜硝酸tert-ブチル35.7部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で5時間攪拌した。反応液を氷水1600部に注ぎ入れ、クロロホルム1600部で抽出した。有機層を水洗(500部×3回)し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をn-ヘキサンで洗浄することにより、前駆体化合物(b4)98.3部を得た。次に、化合物(b4)30.0部を酢酸エチル300部中で攪拌したところに、無水酢酸5.9部、酢酸ナトリウム10.0部を加えて、3時間加熱還流した。その後、反応液を氷水500部中に注ぎ、組成生物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗(300部×3回)し、硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物を酢酸エチル-ヘキサンで再結晶して、光重合開始剤(E-5)31.2部を得た。
光重合開始剤(E-5)
(E-M2)下記(E-6)~(E-12)を当量混合し、光重合開始剤(E-M2)とした。
(E-6)2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン
[イルガキュア907(BASFジャパン社製)]
(E-7)2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン
[イルガキュア379(BASFジャパン社製)]
(E-8)2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキサイド
[ルシリンTPO(IGM Resins社製)]
(E-9)2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,5,4’,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール
[ビイミダゾール(黒金化成社製)]
(E-10)p-ジメチルアミノアセトフェノン
[DMA(ダイキファイン社製)]
(E-11)1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン
[イルガキュア2959(BASFジャパン社製)]
(E-12)ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド
[イルガキュア819(BASFジャパン社製)]
<熱硬化性化合物(F)>
・エポキシ化合物(F-1)
(F-1-1)2,2’-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノールの1,2-エポキシ-4-(2-オキシラニル)シクロヘキサン付加物
[EHPE-3150(ダイセル社製)]、
(F-1-2)ソルビトールのグリシジルエーテル化エポキシ化合物
[デナコールEX611(ナガセケムテックス社製)]、
(F-1-3)イソシアヌル酸トリグリシジル
(F-1-1)~(F-1-3)をそれぞれ同量混合し、エポキシ化合物(F-1)とした。
・オキセタン化合物(F-2):
3-エチル-3-[(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシメチル]オキセタン
[アロンオキセタンOXT-221(東亞合成社製)]
<増感剤(G) >
(G-1)2,4-ジエチルチオキサントン
[カヤキュアDETX-S(日本化薬社製)]
(G-2)4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
[CHEMARK DEABP(Chemark Chemical社製)]
以上、(G-1)(G-2)をそれぞれ同量にて混合し、増感剤(G)とした。
<重合禁止剤(H)>
(H-1)3-メチルカテコール
(H-2)メチルヒドロキノン
(H-3)tert-ブチルヒドロキノン
以上、(H-1)~(H-3)をそれぞれ同量にて混合し、重合禁止剤(H)とした。
<紫外線吸収剤(I)>
(I-1)2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-(ドデシルおよびトリデシル)オキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン
[TINUVIN400(BASFジャパン社製)]
(I-2)2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール
[TINUVIN900(BASFジャパン社製)]
以上、(I-1)(I-2)をそれぞれ同量にて混合し、紫外線吸収剤(I)とした。
<酸化防止剤(J)>
(J-1)ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート
(J-2)3,3’-チオジプロパン酸ジオクタデシル
(J-3)トリス[2,4-ジ-(tert)-ブチルフェニル]ホスフィン
(J-4)ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート
(J-5)サリチル酸p-オクチルフェニル
以上、(J-1)~(J-5)をそれぞれ同量にて混合し、酸化防止剤(J)とした。
<レベリング剤(K)>
東レ・ダウコーニング社製「FZ-2122」 1部、
ビックケミー社製「BYK-330」 1部、
DIC社製「メガファックF-551」 1部、
をPGMAc97部に溶解させた混合溶液。
<貯蔵安定剤(L)>
(L-1)2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール
(本州化学工業社製「BHT」)
(L-2)トリフェニルホスフィン
(北興化学工業社製「TPP」)
以上、(L-1)(L-2)をそれぞれ同量にて混合し、貯蔵安定剤(L)とした。
<密着向上剤(M)>
(M-1)3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
[信越シリコーン シランカップリング剤KBM-403(信越化学工業社製)]
(M-2)3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン
[信越シリコーン シランカップリング剤KBE-503(信越化学工業社製)]
(M-3)N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン
[信越シリコーン シランカップリング剤KBM-603(信越化学工業社製)]
(M-4)3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン
[信越シリコーン シランカップリング剤KBM-803(信越化学工業社製)]
以上、(M-1)~(M-4)をそれぞれ同量にて混合し、シランカップリング剤(M)とした。
<溶剤(N) >
(N-1)PGMAc 30部
(N-2)シクロヘキサノン 30部
(N-3)3-エトキシプロピオン酸エチル 10部
(N-4)プロピレングリコールモノメチルエーテル 10部
(N-5)シクロヘキサノールアセテート 10部
(N-6)ジプロプレングリコールメチルエーテルアセテート 10部
以上、(N-1)~(N-6)をそれぞれ上記質量部にて混合し、溶剤(N)とした。
<感光性着色組成物の評価>
感光性着色組成物(X-1~X-112)について、各試験を下記の方法で行った。試験の結果を表4に示す。
尚、各評価基準は以下の通り。
◎:特に良好なレベル。
〇:良好なレベル。
△:実用可レベル。
×:実用不可レベル。
<評価画素の作成>
得られた感光性着色組成物を、シリコンウエハ上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が0.5μmとなるように回転塗工し、90℃で120秒間プリベークを行った。次いで、この基板を室温に冷却後、KrFスキャナ露光機を用い、画素(パターン)サイズが2μm角で形成される赤色感光性着色組成物および青色感光性着色組成物は単画素、緑色感光性着色組成物はベイヤーパターン(緑:青:赤が2:1:1で構成される緑部分の格子パターン)を有するマスクを介してKrF線で次のそれぞれの照度と露光量でパルス露光した(照度:15,000W/m、20,000W/m、30,000W/m、パルス幅:30ナノ秒、周波数:4kHz、露光量:5000J/m)。その後、この基板を23℃のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)0.2質量%水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄して風乾し、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、基板上に2μm角の着色画素を形成した。
<パターン形状断面の矩形性評価>
評価画素の作成に記載の方法で得た画素を電子顕微鏡にて断面形状を確認した。評価基準は以下の通り。
◎:基板と画素端部による角度が85°以上95°未満
〇:基板と画素端部による角度が80°以上85°未満
△;基板と画素端部による角度が70°以上80°未満の画素がややテーパー状
×;基板と画素端部による角度が70°未満の画素がテーパー状か、100°以上のオーバーハング状
<密着性評価>
上記評価画素で使用したマスクサイズを0.6μm角、1μm角または1.5μm角に変えた以外は上記同様に現像・洗浄工程を行いそれぞれ着色画素を作成した。これらの着色画素が現像・洗浄工程で剥離せず基板上に残っているかどうか観察した。
◎:0.6μm角、1μm角、1.5μm角画素が全て残っている。
〇:0.6μm角は剥離が見られるが、1μm角、1.5μm角画素が全て残っている。
△:0.6μm角、1μm角では剥離が見られるが、1.5μm角画素は全て残っている。
×:1.5μm角画素でも剥離したものが見られる。
<粘度特性>
E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて回転数20rpmにおける粘度を測定した。
評価のランクは次の通りである。
〇:粘度 2.0以上6.0未満 :良好
△:粘度 6.0以上10.0未満 :実用可
×:粘度 10.0以上 :実用不可
<保存安定性>
得られた感光性着色組成物について、下記の方法で保存安定性を評価した。
感光性着色組成物を調製した翌日の初期粘度と、40℃で1週間、経時促進させた経時粘度を、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃において回転数50rpmという条件で測定した。この初期粘度及び経時粘度の値から、下記式で経時粘度変化率を算出し、保存安定性を3段階で評価した。
[経時粘度変化率]=|([初期粘度]-[経時粘度])/[初期粘度]|×100
○:変化率が5%未満 :良好
△:変化率が5%以上10%未満 :実用可
×:変化率が10%以上 :実用不可
10 液晶表示装置
11 透明基板
12 TFTアレイ
13 透明電極層
14 配向層
15 偏光板
21 透明基板
22 カラーフィルタ
23 透明電極層
24 配向層
25 偏光板
30 バックライトユニット
31 白色LED光源
LC 液晶
300 赤外線センサ
310 受光素子
311 赤外線吸収フィルタ
312 カラーフィルタ
313 赤外線吸収透過フィルタ
314 樹脂膜
315 マイクロレンズ
316 平坦膜

Claims (6)

  1. 波長250nm以下のパルス露光によりパターン形成するカラーフィルタに用いる感光性着色組成物であって、
    顔料(A)、樹脂(B)、連鎖移動剤(C)、重合性化合物(D)、および光重合開始剤(E)を含み、樹脂(B)は、酸基と脂肪族環および芳香族環から選ばれる少なくとも1種類の環状構造とを含む、分散樹脂(B1)またはバインダ樹脂(B2)を含み、
    分散樹脂(B1)は、(B1-1)非感光性の分散樹脂および(B1-2)感光性の分散樹脂から選択される1種以上であり、
    バインダ樹脂(B2)は、(B2-1)非感光性のバインダ樹脂および(B2-2)感光性のバインダ樹脂から選択される1種以上であり、
    連鎖移動剤(C)は、2つ以上のチオール基を有する連鎖移動剤(C1)を含む、感光性着色組成物。
  2. 2つ以上のチオール基を有する連鎖移動剤(C1)が、2級チオール基を2つ以上有する連鎖移動剤(C2)を含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の感光性着色組成物により形成されるフィルタセグメントを有する、カラーフィルタ。
  4. 請求項3記載のカラーフィルタを備える固体撮像素子。
  5. 請求項3記載のカラーフィルタを備える液晶表示装置。
  6. 請求項3記載のカラーフィルタを備える赤外線センサ。

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