JP2024035438A - 簡易浄水器、簡易浄水器用アダプターセット、並びに浄水方法 - Google Patents

簡易浄水器、簡易浄水器用アダプターセット、並びに浄水方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水道設備による水圧が不要で使用できる場所が限定されることがなく、且つ、被処理水を貯留する容器が不要で携行が容易であり、被処理水が貯留されている場所で簡便に浄水を得ることが可能な簡易浄水器、簡易浄水器用アダプターセット、並びに浄水方法を提供する。【解決手段】被処理水をろ過する浄水カートリッジ2と、浄水カートリッジ2の入水口2aに接続された配管3と、浄水カートリッジ2の吐水口2bに接続されたポンプ4と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、簡易浄水器、簡易浄水器用アダプターセット、並びに浄水方法に関する。
従来から、水道水に含まれる塩素等の不純物を除去することを目的とした浄水器が広く普及している。このような浄水器の設置形態としては、例えば、水栓の蛇口に取り付ける蛇口直結型の他、流し台の上に設置する据置型や、流し台の下の収納キャビネット内に設置するアンダーシンク型(ビルトイン型)等が知られている。
上記のような浄水器は、通常、水道の圧力を利用して水道水をろ過材に通過させ、ろ過・浄水を実施する。一方、例えば、野外でのイベント等における水の供給や、地震等の災害時・緊急時等における水の供給は、水道設備、並びに、それによって供給される水道水が無い場所での供給となる。このような場合には、例えば、水タンクに収容された被処理水の自重による圧力を利用して被処理水をろ過材に通過させ、ろ過・浄水を行うことが可能なポット型浄水器が用いられている。しかしながら、このようなポット型浄水器を用いた場合、被処理水の自重のみに依る圧力では、被処理水のろ過に時間がかかり過ぎるという問題がある。
上記のような問題を解決するため、例えば、手押しポンプによって貯水用容器内の空気を加圧することにより、ろ過手段に導入される原水の水圧を高めながら浄水を得る構成の非常用簡易浄水器が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載の非常用簡易浄水器によれば、特定の動力源を必要とすることなく、簡易的に比較的多量の飲用水を確保することができ、且つ、携帯が容易であるとされている。
同様に、手動ポンプや電力型ポンプからなる加圧手段によって原水貯蔵容器内の空気を加圧することにより、浄化手段に導入される原水の水圧を高めながら浄水を得る構成の携帯型浄水器が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。また、特許文献2に記載の携帯型浄水器は、さらに、浄水を貯蔵する浄水貯蔵部を備えている。
特許文献2に記載の携帯型浄水器によれば、衛生的に貯蔵した浄水を直ちに供給でき、また、原水を短時間で浄化できるとされている。
特開平09-057248号公報 特開2013-126630号公報
上記のように、水道の圧力を利用して被処理水の水圧を得る構成の浄水器は、水道設備が存在しない場所では使用できないため、使用可能な場所が限定されてしまうという問題がある。
一方、特許文献1,2に記載された各浄水器のような、原水が収容された容器内の空気を加圧することで浄水を得る構成の場合には、緊急時においても屋外等で浄水を得ることが可能である。しかしながら、特許文献1,2に記載された各浄水器の構成では、予め原水を貯留しておくための容器を準備しておく必要があり、重量が大きな原水を収容した容器の持ち運びが大変になるという問題があった。さらに、特許文献1,2に記載された各浄水器は、原水が収容された容器内の空気を加圧してろ過水を得る構造であることから、加圧の際に容器に大きな負荷がかかり、容器が破損するおそれがあるという問題もあった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、水道設備による水圧が不要で使用できる場所が限定されることがなく、且つ、被処理水を貯留する容器が不要で携行が容易であり、被処理水が貯留されている場所で簡便に浄水を得ることが可能な簡易浄水器、簡易浄水器用アダプターセット、並びに浄水方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。この結果、被処理水をろ過する浄水カートリッジに対し、被処理水を導入するための配管、及び、浄水を吐出するためのポンプを最適に接続することにより、水道設備による水圧を必要とすることなく処理水(浄水)を吐出することができ、また、被処理水を貯留する容器も不要となることを知見した。これにより、被処理水が貯留されている場所で簡便に浄水が得られ、且つ、浄水器の携行も容易となることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1] 被処理水をろ過する浄水カートリッジと、前記浄水カートリッジの入水口に接続された配管と、前記浄水カートリッジの吐水口に接続されたポンプと、を有することを特徴とする簡易浄水器。
[2] さらに、前記浄水カートリッジに接続されるアダプターを備え、前記配管及び前記ポンプが、前記アダプターを介して前記浄水カートリッジに接続されていることを特徴とする上記[1]に記載の簡易浄水器。
[3] 前記アダプターが、前記浄水カートリッジに対して着脱自在に接続されていることを特徴とする上記[2]に記載の簡易浄水器。
[4] 前記アダプターが、嵌合によって、前記浄水カートリッジに対して着脱自在に接続されていることを特徴とする上記[3]に記載の簡易浄水器。
[5] 前記浄水カートリッジが、中空糸膜からなるろ材が収容されてなることを特徴とする上記[1]~[4]の何れかに記載の簡易浄水器。
[6] 前記ろ材をなす中空糸膜がポリエチレンからなることを特徴とする上記[5]に記載の簡易浄水器。
[7] 前記ポンプは、スプリングの弾発力によってピストンを往復動させることで、被処理水を吸引するとともに、浄水を吐水することを特徴とする上記[1]~[6]の何れかに記載の簡易浄水器。
[8] 前記配管が可撓性材料からなることを特徴とする上記[1]~[7]の何れかに記載の簡易浄水器。
[9] 前記配管が透明又は半透明の樹脂材料からなることを特徴とする上記[1]~[8]の何れかに記載の簡易浄水器。
[10] 浄水カートリッジに接続可能な簡易浄水器用アダプターセットであって、前記浄水カートリッジの入水口及び吐水口に接続されるアダプターと、前記アダプターに接続される配管と、前記アダプターに接続されるポンプと、を備え、前記配管は、前記アダプターを介して前記浄水カートリッジの前記入水口に接続され、前記ポンプは、前記アダプターを介して前記浄水カートリッジの前記吐水口に接続されることを特徴とする簡易浄水器用アダプターセット。
[11] 前記アダプターと前記ポンプとが一体に構成されていることを特徴とする上記[10]に記載の簡易浄水器用アダプターセット。
[12] 被処理水をろ過する浄水カートリッジの入水口に一端が接続された配管の他端を前記被処理水中に配置し、前記浄水カートリッジの吐水口に接続されたポンプにより、前記浄水カートリッジでろ過された浄水を吐出することを特徴とする浄水方法。
[13] 前記浄水カートリッジの前記入水口及び前記吐水口に接続されたアダプターを介して、前記配管及び前記ポンプが前記浄水カートリッジに接続されており、前記配管から前記浄水カートリッジに導入された前記被処理水を浄水した後、前記ポンプによって浄水を吐出することを特徴とする上記[12]に記載の浄水方法。
本発明に係る簡易浄水器によれば、上記構成を採用することにより、水道設備による水圧が不要で、使用できる場所が限定されることがなく、被処理水を貯留する容器が不要で携行が容易であり、被処理水が貯留されている場所で簡便に浄水を得ることが可能となる。
また、本発明に係る簡易浄水器用アダプターセットによれば、上記構成により、浄水カートリッジに対して、配管及びポンプをワンタッチで簡便に接続することができ、優れた取扱性が得られるとともに、入水口と吐水口とを取り違えて接続するのを防止できる。
また、本発明に係る浄水方法によれば、上記方法を採用することで、水道設備による水圧が不要で、使用できる場所が限定されることがなく、被処理水を貯留する容器が不要で携行が容易であり、被処理水が貯留されている場所で簡便に浄水を得ることが可能となる。
本発明に係る簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、浄水カートリッジに配管及びポンプが接続された一例を示す概略図である。 本発明に係る簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、浄水カートリッジに対して、アダプターを介して配管及びポンプが接続された他の例を示す概略図である。 本発明に係る簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、図2中に示した浄水カートリッジとアダプターとの間の嵌合構造の一例を示す断面図である。 本発明に係る簡易浄水器用アダプターセットの一実施形態を模式的に説明する図であり、配管及びポンプが接続された簡易浄水器用アダプターセットが、浄水カートリッジに取り付けられた一例を示す概略図である。 本発明に係る簡易浄水器及び浄水方法の一実施形態を模式的に説明する図であり、図1に示した簡易浄水器を用いて被処理水を浄化し、浄水を得る手順について説明する概略図である。 本発明に係る簡易浄水器及び浄水方法の一実施形態を模式的に説明する図であり、図2に示したアダプターを有する簡易浄水器を用いて被処理水を浄化し、浄水を得る手順について説明する概略図である。
以下、本発明に係る簡易浄水器、簡易浄水器用アダプターセット、並びに浄水方法の実施の形態を挙げ、図面を適宜参照しながら説明する。
なお、以下の説明で用いる各図面は、その特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は実際とは異なる場合がある。
また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
本実施形態の簡易浄水器、簡易浄水器用アダプターセット、並びに浄水方法は、例えば、野外でのイベント等における水の供給や、地震等の災害時・緊急時等における水の供給等、水道設備、並びに、それによって供給される水道水が無い場所での浄水の供給用途に好適なものである。
<簡易浄水器>
以下に、本実施形態の簡易浄水器の構成について、図1~図3を適宜参照しながら詳述する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の簡易浄水器1について模式的に説明する図であり、浄水カートリッジ2に配管3及びポンプ4が接続された一例を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態の簡易浄水器1は、被処理水をろ過する浄水カートリッジ2と、浄水カートリッジ2の入水口2aに接続された配管3と、浄水カートリッジ2の吐水口2bに接続されたポンプ4と、を有し、概略構成される。
浄水カートリッジ2は、上記のように、被処理水をろ過するものであり、ケース21の内部に図示略のろ材が収容されてなる。
図1に示す例の浄水カートリッジ2に備えられるケース21は、筒部21aと、筒部21aの上端側を覆うように設けられる上板部21bと、筒部21aの下端側を覆うように設けられる底板部21cとを有してなる。また、上板部21bには、上述した入水口2a、及び、吐水口2bが設けられている。
そして、浄水カートリッジ2は、筒部21aの内部にろ材が収容されている。
ケース21の材質としては、特に限定されず、この分野で一般的に用いられる樹脂材料を何ら制限無く用いることができる。また、ケース21の材料に、抗菌剤を添加した樹脂材料を使用することが、衛生面の観点からより好ましい。
図示略のろ材は、上板部21bに設けられた入水口2aからケース21内に導入される被処理水(原水)をろ過し、上板部21bに設けられた吐水口2bからろ過後の浄水を排出するものである。
浄水カートリッジ2の内部に収容して用いられるろ材としては、特に限定されないが、例えば、中空糸膜からなるろ材を採用することができる。このような中空糸膜としては、詳細な図示は省略するが、例えば、一端側に配置される先端部が自由端とされ、他端側に配置される後端部がポッティング材で固定された固定端とされたものを採用することができる。
本実施形態においては、浄水カートリッジ2を構成するろ材に中空糸膜を採用することで、活性炭のみを用いた場合に比べて、雑菌を効果的に除去できるので、例えば、災害時等の緊急時に簡易浄水器を用いて風呂の残り湯や雨水等、雑菌が多く含まれる原水を浄水処理する際に、除去を優先するべき雑菌を効果的に除去することが可能となる。即ち、災害時は、風呂の残り湯や雨水等、雑菌が多く含まれる原水を浄水処理する必要が生じるケースが考えられるが、中空糸膜をろ材に用いることで、雑菌を効果的に除去することが可能になる。一方、活性炭等の吸着剤では、雑菌を除去することはできない。
また、ろ材に用いる中空糸膜としては、例えば、多孔質体であって、且つ、管状とされた中空糸膜を採用できる。
また、ろ材を構成する中空糸膜の材料としても、特に限定されず、例えば、セルロース系、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)系、ポリビニルアルコール系、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリエーテル系、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系、ポリスルフォン系、ポリアクリロニトリル系、ポリ四弗化エチレン(テフロン:登録商標)系、ポリカーボネイト系、ポリエステル系、ポリアミド系、芳香族ポリアミド系等の各種材料からなるものを採用できる。これらの中でも、中空糸膜の取扱い性や加工特性等、更には廃棄時に焼却可能であること等を考慮すると、ポリエチレン等のポリオレフィン系の中空糸膜が好ましい。ろ材を構成する中空糸膜がポリエチレンからなることにより、例えば、災害時等の緊急時の取り扱いにおいても、柔軟な素材からなる特性を生かし、傷による分画低下を回避しながら効果的な浄水処理を行うことが可能になる。
また、ろ材を構成する中空糸膜の外径等の寸法も、特に限定されないが、例えば、外径が20~2000μm、孔径が0.01~1μm、空孔率が20~90%であり、中空糸膜の径方向の膜厚が5~300μmであることが好ましい。
また、ろ材を構成する中空糸膜は、表面に親水基を有する、所謂恒久親水化中空糸膜であることがより好ましい。中空糸膜の表面が疎水性であると、詳細を後述するポンプ4による吸引で浄水カートリッジ2の内部に負圧を発生させても、原水をろ過通水させることが困難になるケースが生じることが考えられる。
また、ろ材に中空糸膜を用いた場合、原水に含まれる気泡が中空糸膜の表面に停滞し、ろ過通水を阻害させるとともに、ろ過流量を減少させるケースも考えられる。このようなケースも考慮し、例えば、ろ材において、親水性中空糸膜と疎水性中空糸膜とを混在させた構成とすることで、原水中の気泡を取り除きやすい中空糸膜としてもよい。
また、ろ材における中空糸膜の充填密度としても、特に限定されないが、例えば、25~58%の範囲することが、浄水器として使用可能な程度で原水の通水速度を確保することができ、比較的多量の原水を短時間で浄水処理できる観点から好ましい。また、上記の観点からは、ろ材における中空糸膜の充填密度は、30~55%の範囲とすることがより好ましく、35~52%の範囲とすることが、通水速度を可能な限り向上させることができる観点から最も好ましい。
また、ろ材を構成する中空糸膜の充填形態としても、特に限定されないが、例えば、ケース21の内部に、中空糸膜の編織物が、すし巻き状又は折り畳み状等の形状で装填された構成を採用できる。中空糸膜の編織物の充填形態を上記とすることで、中空糸膜の編地間隔を等距離で管理しやすく、中空糸膜を容易且つ均等に分散させることができるので、充填密度を管理しやすくなる。
ろ材は、上記のような中空糸膜から構成されることにより、原水中に含まれる、例えば、微生物及び細菌を含む0.1μm以上の粒状体を効果的にろ過・除去することで、飲料水等に使用することが可能な浄水を生成させることができる。また、ろ材が中空糸膜から構成されることで、例えば、活性炭やイオン交換樹脂等のような吸着剤では除去できない細菌や微生物をも除去することも可能となる。
上記のようにして得られた浄水は、上述したような、ケース21の上板部21bに設けられた吐水口2bから導出される。
また、本実施形態においては、さらに、ろ材に接続されるように配置され、活性炭又はイオン交換樹脂からなる図示略の吸着部を備えた構成とすることが可能である。このような構成とする場合には、詳細な図示は省略するが、例えば、ケース21の内部において、中空糸膜束の一端側に接続されるように、吸着部を配置した構成を採用できる。
上記のような吸着部は、例えば、図示略の樹脂製の筐体の内部に吸着体が収容された構成とすることができる。この場合、筐体には、水が流通可能な透過孔を設けることが好ましい。あるいは、筐体の少なくとも一部をメッシュインサート構造とすることで、水が流通可能な構成としてもよい。
上記のような筐体の材質としては、特に限定されず、例えば、浄水カートリッジ2に備えられるケース21と同じ樹脂材料を用いることが可能でありまた、抗菌剤を添加した樹脂材料を採用することも可能である。
吸着部を構成する吸着剤は、例えば、原水と接触することで、原水中に含まれる残留塩素、カルキ臭、カビ臭やトリハロメタン等の有機物、重金属やアルミニウム等の不純物等を吸着除去するものである。
吸着部を構成する吸着剤は、上記のように、活性炭又はイオン交換樹脂からなり、例えば、粉末状吸着剤、この粉末状吸着剤を造粒した粒状吸着剤、繊維状吸着剤等が列挙される。
上記のような吸着剤としては、例えば、天然物系吸着剤(天然ゼオライト、銀ゼオライト、酸性白土等)、合成物系吸着剤(合成ゼオライト、細菌吸着ポリマー、リン鉱石、モレキュラーシーブ、シリカゲル、シリカアルミナゲル系吸着剤、多孔質ガラス等)等の無機質吸着剤、粉末状活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭、ブロック状活性炭、押出成形活性炭、成形活性炭、分子吸着樹脂、合成物系粒状活性炭、合成物系繊維状活性炭、イオン交換樹脂、イオン交換繊維、キレート樹脂、キレート繊維、高吸収性樹脂、高吸水性樹脂、吸油性樹脂、吸油剤等の有機系吸着剤、等のような公知のものが挙げられる。
上記の中でも、原水中の残留塩素やカビ臭、トリハロメタン等の有機化合物の吸着力に優れた活性炭が好適に用いられる。活性炭の中でも、被ろ過液との接触面積が大きく、吸着性、通水性が高いという観点から、粒状活性炭を好適に用いることができる。
活性炭としては、例えば、植物質(木材、セルロース、のこくず、木炭、椰子殼炭、素灰等)、石炭質(泥炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、タール等)、石油質(石油残渣、硫酸スラッジ、オイルカーボン等)、パルプ廃液、合成樹脂等を炭化し、必要に応じてガス賦活(水蒸気、二酸化炭素、空気等)、薬品賦活(塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、リン酸、硫酸、カセイソーダ、KOH等)したもの等が挙げられる。繊維状活性炭としては、ポリアクリロニトリル(PAN)、セルロース、フェノール、石油系ピッチを原料にしたプレカーサを炭化し、賦活したもの等が挙げられる。
活性炭としては、粉末状活性炭、この粉末状活性炭を造粒した粒状活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭、粉末及び/又は粒状活性炭をバインダーにて固めた成形活性炭等が使用できる。これらの中でも、取扱い性、コスト面等の観点から粒状活性炭が好適に用いられる。また、活性炭としては、充填密度0.1~0.5g/ml、ヨウ素吸着量800~4000mg/g、粒度0.075~6.3mmの性状を有するものが好ましい。さらには、活性炭に銀が付着、及び/又は、混合されていると、細菌や微生物の繁殖を抑制することができるという観点から、より好ましい。
また、吸着部に用いる吸着剤として、イオン交換樹脂からなるものを採用することも可能である。
このような、イオン交換樹脂からなる吸着剤としては、例えば、カチオン樹脂、アニオン樹脂、及び、キレート樹脂等が挙げられる。
本実施形態では、ろ材に加え、さらに、上記のような吸着部を備えた構成を採用した場合には、吸着剤により、原水から、残留塩素、カルキ臭、カビ臭やトリハロメタン等の有機物、重金属やアルミニウム等の不純物等が吸着除去される効果が得られる。
なお、本実施形態の簡易浄水器1においては、水の流れ方向におけるろ材と吸着部(吸着体)との配置関係は、特に限定されず、例えば、吸着部(吸着体)が水(原水)の入口側であってもよいし、ろ材側が水(原水)の入口側であってもよい。ろ材と吸着部とを何れの配置関係とした場合であっても、本実施形態の簡易浄水器1による十分な浄水効果が得られる。
配管3は、上述したように、浄水カートリッジ2の入水口2aに一端3a側が接続される配管部材であり、他端3b側が自由開口端とされている。配管3は、詳細を後述するポンプ4による吸引作用により、自由開口端とされた他端3b側から被処理水を吸引することが可能な構成とされている。
配管3の一端3aは、例えば、浄水カートリッジ2の入水口2aに対して脱着可能に構成される。図示例においては、配管3の一端3aに大径のカプラ31が設けられ、このカプラ31が、浄水カートリッジ2の入水口2aに接続されている。
また、配管3の他端3b側は、被処理水が貯留された容器、例えば、浴槽や雨水槽等に浸漬されることで、容器内の被処理水を吸引できるように構成されている。(図5Aも参照)。
配管3としては、特に限定されず、例えば、金属材料を用いたフレキシブル管や、各種樹脂材料からなるホース等のような、各種材料からなる配管部材を適用することが可能である。一方、配管3の材質としては、例えば、ポリ塩化ビニール等のような可撓性の樹脂材料を採用することが好ましい。
配管3を可撓性材料から構成することで、例えば、災害等の緊急時に、浴槽や雨水槽等の被処理水が貯水された様々な場所における取り回しが向上するので、取扱性に優れるというメリットがある。
また、配管3の材質としては、例えば、透明又は半透明の樹脂材料を採用することも可能である。
配管3を透明又は半透明の樹脂材料から構成することで、被処理水が浄水カートリッジ2に供給されているか否かを視認できるので、例えば、操作ミス等によって浄水供給に不具合が生じるのを防止することが可能となる。
ポンプ4は、上述したように、浄水カートリッジ2の吐水口2bに接続されている。
図1に示す例のポンプ4は、押下部41と、吐水ノズル42と、スライド部43と、支持部44とから構成される。
押下部41は、使用者が押下することで、浄水の吐水、並びに、被処理水の吸入を行う操作を行うためのものであり、図示例では、詳細を後述するスライド部43の上端に取り付けられている。また、詳細な図示は省略するが、押下部41の内部には、スライド部43から導入される浄水を吐水ノズル42に送出するための流通路が設けられている。
押下部41の材料としては、特に限定されず、手動ポンプの分野で一般的に用いられている樹脂材料、例えば、浄水カートリッジ2のケース21を構成する材料と同じ樹脂材料を何ら制限無く採用することができる。
また、押下部41の形状や寸法としても、特に限定されず、使用者が手指で押下操作し易い形状や寸法を適宜採用すればよい。
吐水ノズル42は、押下部41に接続され、外部に浄水を吐出するものである。図示例の吐水ノズル42は、押下部41に対して直交する方向で取り付けられ、押下部41から水平方向に延出するように設けられている。
吐水ノズル42の材料としても、特に限定されず、押下部41と同様、手動ポンプの分野で一般的に用いられている樹脂材料を何ら制限無く採用することができる。
また、吐水ノズル42の形状や寸法としても、特に限定されず、例えば、緊急時等における給水がし易くなること等を考慮しながら、適宜採用すればよい。
また、吐水ノズル42と押下部41とが、樹脂材料から一体成形されてなる構成を採用してもよい。
スライド部43は、押下部41によってピストン往復動可能に構成されるとともに、内部が空洞とされたパイプ状に構成される。スライド部43は、上記構成により、浄水カートリッジ2の吐水口2bから吐水される浄水を、押下部41及び吐水ノズル42に導入する。
スライド部43の材料としても、特に限定されず、押下部41や吐水ノズル42と同様、手動ポンプの分野で一般的に用いられている樹脂材料を何ら制限無く採用することができる。
また、スライド部43の形状や寸法としても、特に限定されず、例えば、円筒パイプ状の他、角筒状のもの等を採用することも可能である。
支持部44は、上記のスライド部43が挿通される貫通孔44aを有し、スライド部43をピストン往復動可能に支持する。また、支持部44は、ポンプ4全体を浄水カートリッジ2のケース21に支持し、固定するものである。
支持部44の材料としても、特に限定されず、上述した押下部41や吐水ノズル42、スライド部43と同様、手動ポンプの分野で一般的に用いられている樹脂材料を何ら制限無く採用することができる。
また、支持部44の形状や寸法としても、特に限定されず、浄水カートリッジ2に対してポンプ4全体を安定して支持・固定することが可能な形状や寸法を適宜採用すればよい。
本実施形態の簡易浄水器1に備えられるポンプ4は、上記構成によって水の吸引作用を発現し、負圧を生じさせる。即ち、ポンプ4は、まず、負圧により、配管3の他端3bから被処理水を吸引して浄水カートリッジ2に導入する。さらに、ポンプ4は、被処理水が浄水カートリッジ2でろ過されることで得られた浄水を、スライド部43及び押下部41を介して吐水ノズル42から吐出させる。
ポンプ4のポンプ構造としては、特に限定されないが、例えば、図示略のスプリングの弾発力によってピストンを往復動させることで負圧を生じさせ、被処理水を吸引するとともに、浄水を吐水する構成を採用することができる。
このように、ポンプ4を、スプリングの弾発力によるピストンの往復動を利用した構造とし、スプリングの弾発力で強制的に負圧を生じさせる構造を採用することで、例えば、空気吸入によって蛇腹状に伸縮させて負圧を生じさせるような構造を採用した場合に比べて、スムーズに浄水を吐水することが可能になる。
本実施形態の簡易浄水器1によれば、上記構成を採用することで、ポンプ4の吸引による浄水カートリッジ2内部の減圧作用によって水(被処理水並びに浄水)が移送される。これにより、水道設備による水圧が不要で、簡易浄水器1が使用できる場所が限定されることがない。また、被処理水を貯留するための容器が不要となるので、そもそも、圧力変動に伴う容器の損傷等の懸念が無い。また、簡易浄水器1全体を小型化できるので、携行が容易になる。また、浄水カートリッジ2自体は、蛇口取付用の浄水カートリッジと同様、水道圧力にも耐えうるものなので、ポンプ4の吸引による減圧作用が生じた場合でも、破損のおそれが無い。また、災害等の緊急時に、浴槽や雨水槽等の被処理水が貯水されている場所で、簡便に浄水が得られる。
さらに、本実施形態の簡易浄水器1によれば、上記の吸引構造を採用することにより、ポンプ4内を通過する水は浄水となるため、例えば、不純物等によるポンプ4の目詰まり等が生じることが無い。また、ポンプ4を吐水ノズル(吐水ノズル42)として使用できることで、上記同様、簡易浄水器1全体を小型化でき、携行が容易になる。また、さらに、浄水カートリッジ2の吐水口2b側にポンプ4を接続する構成なので、浄水を、必要な量のみで容易に吐水できる。
なお、本実施形態の簡易浄水器1において浄水カートリッジ2のケース21に設けられる入水口2a及び吐水口2bの位置は、図示例のような、ケース21の上板部21bの位置には限定されず、配管3の取り回し等、使い勝手を考慮しながら、適宜、決定することが可能である。
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態の簡易浄水器1Aについて模式的に説明する図であり、浄水カートリッジ2Aに対して、アダプター5を介して配管3及びポンプ4が接続された他の例を示す概略図である。また、図3は、図2中に示した浄水カートリッジ2Aとアダプター5との間の嵌合構造の一例を示す断面図である。
なお、以下の説明においては、第1実施形態で説明した簡易浄水器1と同様であるか、又は、類似した構成については、同じ符号を付与して説明することがあるとともに、その詳細な説明を省略する場合がある。
図2に示すように、本実施形態の簡易浄水器1Aは、さらに、浄水カートリッジ2Aに接続されるアダプター5を備え、配管3及びポンプ4が、アダプター5を介して浄水カートリッジ2Aに接続されている点で、図1に示した第1実施形態の簡易浄水器1とは異なる。
本実施形態の簡易浄水器1Aに備えられるアダプター5は、図2及び図3に示す例では、下端51b側が、浄水カートリッジ2Aを構成するケース22における筒部22aの上端22bに取り付けられている。図3に示す例では、アダプター5の下端51bと、浄水カートリッジ2Aにおけるケース22の上端22bとの間が、嵌合構造6によって固定されている。
アダプター5は、このアダプター5の筐体となるアダプターケース51の上板部51aに、配管3の一端3a側が接続される入水口5a、及び、ポンプ4が接続される吐水口5bが配置されている。
また、アダプターケース51の内部には、一端側が入水口5aと連通する入水路53、及び、一端側が吐水口5bと連通する吐水路54が設けられている。
そして、入水路53の他端側は入水開口53aとされ、浄水カートリッジ2Aにおけるケース22の上端22b側に設けられる図示略の入水口に接続されるように配置される。また、吐水路54の他端側は吐水開口54aとされ、浄水カートリッジ2Aにおけるケース22の上端22b側に設けられる図示略の吐水口に接続されるように配置される。
アダプターケース51の材料としては、特に限定されず、例えば、浄水カートリッジ2のケース21を構成する材料と同じ樹脂材料を何ら制限無く採用することができる。また、上記のようなアダプターケース51としては、樹脂材料を用いた射出成形によって得られるものを採用できる。
本実施形態の簡易浄水器1Aによれば、上記のように、配管3及びポンプ4が、アダプター5を介して浄水カートリッジ2Aに接続されていることで、浄水カートリッジ2Aに対して配管3及びポンプ4を個別に接続する必要が無い。これにより、例えば、被処理水を浄水カートリッジ2A内に導入する入水口と、ろ過後の浄水を浄水カートリッジ2Aから吐水する吐水口とを取り違えて接続するのを防止できる。
また、本実施形態においては、アダプター5が、浄水カートリッジ2Aに対して着脱自在に接続されていることが好ましい。これにより、上記同様、被処理水の入水口と、浄水の吐水口とを取り違えて接続するのを防止できるとともに、優れた取扱性が得られる。
さらに、本実施形態においては、図3に示す例のように、アダプター5が、嵌合によって、浄水カートリッジ2Aに対して着脱自在に接続されていることがより好ましい。図示例においては、浄水カートリッジ2Aのケース22において薄肉の円筒状に形成された上端22bが、アダプター5におけるアダプターケース51の下端51bに円環状に形成された凹部51cの内部に挟み込まれることにより、嵌合構造6を構成している。
本実施形態によればは、上記のように、アダプター5が、浄水カートリッジ2Aに対して嵌合構造で着脱自在とされていることで、アダプター5並びにアダプター5に取り付けられた配管3及びポンプ4を、浄水カートリッジ2Aに対してワンタッチで簡便に接続することができる。これにより、浄水カートリッジ2Aにアダプター5(並びに配管3及びポンプ4)を取り付ける際の取扱性が高められるとともに、上記同様、被処理水の入水口と、浄水の吐水口とを取り違えて接続するのを確実に防止することが可能となる。即ち、例えば、浄水カートリッジにおける入水口側と吐水口側が同形状である場合であっても、嵌合構造6による位置合わせを実施することで、上記のような取り違えが生じるのを防止することが可能となる。
上記のような、嵌合によってアダプター5と浄水カートリッジ2Aとの間の位置合わせを行うための詳細な構造としては、特に限定されないが、例えば、特開2021-095998号公報(段落0097及び図24,25を参照)に開示されたような構造を採用することができる。
即ち、図2及び図3に示すように、アダプター5の内部において下端51b側に配置され、入水路53によって入水口5aと連通した入水開口53aの外周には、リブ53bが環状に設けられている。また、アダプター5の内部における下端51b側には、吐水路54によって吐水口5bと連通した吐水開口54aが配置されている。
一方、図2及び図3中においては図示を省略しているが、浄水カートリッジ2Aにおけるケース22の上端22b側には、アダプター5に設けられた吐水開口54aと接続される吐水プラグが設けられ、その根元の部分に凸部が設けられている。このような構造とすることで、例えば、図示略の吐水プラグを入水開口53aに接続しようとすると、リブ53bと図示略の凸部とが干渉する。このように、リブ53bと凸部とが接触・干渉することで、図示略の吐水プラグが入水開口53aに挿入されるのを防止することが可能となる。つまり、入水開口53aに吐水プラグを接続しようとしても、適切に挿入することができないので、浄水カートリッジ2Aにアダプター5を取り付けることができなくなる。これにより、本実施形態の簡易浄水器1Aは、アダプター5の吐水開口54aに図示略の吐水プラグを接続した場合にのみ、浄水カートリッジ2Aに対してアダプター5を正常に取り付けることができる。従って、被処理水の入水口と、浄水の吐水口とを取り違えて接続するのを確実に防止できる
なお、本実施形態において、アダプター5を浄水カートリッジ2Aに対して嵌合構造で取り付ける構成を採用した場合には、その嵌合構造としても、上述した嵌合構造6のような構造のものには限定されず、アダプターや浄水カートリッジの形状や寸法を勘案しながら、適宜、他の嵌合構造を採用することも可能である。
<簡易浄水器用アダプターセット>
以下に、本実施形態の簡易浄水器用アダプターセットの構成について、図4を適宜参照しながら詳述する(図1に示す簡易浄水器1も適宜参照)。
図4は、本実施形態の簡易浄水器用アダプターセット(以下、単にアダプターセットと略称する場合がある)10を模式的に説明する図であり、配管30及びポンプ40が接続された簡易浄水器用アダプターセット10が、浄水カートリッジ2に取り付けられた一例を示す概略図である。
なお、以下の説明においては、既に説明した本実施形態の簡易浄水器1,1Aと同様であるか、又は、類似した構成については、同じ符号を付与して説明することがあるとともに、その詳細な説明を省略する場合がある。
本実施形態のアダプターセット10は、図4中に示した浄水カートリッジ2(図1も参照)に接続可能なものであり、浄水カートリッジ2の入水口2a及び吐水口2bに接続されるアダプター50と、アダプター50に接続される配管30と、アダプター50に接続されるポンプ40と、を備える。そして、本実施形態のアダプターセット10は、配管30が、アダプター50を介して浄水カートリッジ2の入水口2aに接続され、ポンプ40が、アダプター50を介して浄水カートリッジ2の吐水口2bに接続される。
本実施形態のアダプターセット10に備えられる配管30は、一端30a側にカプラが設けられることなく、そのまま、アダプター50の入水口50aに接続されている点で、図1中に示した配管3とは異なる。
また、本実施形態のアダプターセット10に備えられるポンプ40は、支持部を備えておらず、さらに、浄水カートリッジ2の吐水口2bに直に接続されることなく、アダプター50の吐水口50bに接続されている点で、図1中に示したポンプ4とは異なる。
一方、本実施形態のアダプターセット10に備えられる配管30及びポンプ40は、上記の点以外は、図1に示した簡易浄水器1に備えられる配管3又はポンプ4と同様の構成並びに機能を有するものである。
また、本実施形態のアダプターセット10に備えられる配管30は、図1及び図2中に示した配管3と同様、一端30a側にカプラが備えられた構成を採用することが可能なものである。さらに、本実施形態のアダプターセット10に備えられるポンプ40についても、図1及び図2中に示したポンプ4と同様、アダプター50側に支持部が備えられた構成を採用することが可能なものである。
アダプター50は、このアダプター50の筐体となるアダプターケース52の上板部52aに、配管30の一端30a側が接続される入水口50a、及び、ポンプ40が接続される吐水口50bが配置されている。
また、アダプターケース52の内部には、一端側が入水口50aと連通する図示略の入水路、及び、一端側が吐水口50bと連通する図示略の吐水路が設けられている。
また、アダプターケース52の下端52bは、浄水カートリッジ2Aを構成するケース21の上板部21bに取り付けられている。
そして、入水路の他端側は、浄水カートリッジ2における入水口2aに接続されるとともに、吐水路の他端側は、浄水カートリッジ2における吐水口2bに接続される。
アダプターケース52の材料としても、特に限定されず、例えば、浄水カートリッジ2のケース21を構成する材料と同じ樹脂材料を何ら制限無く採用することができる。また、上記のようなアダプターケース52としても、樹脂材料を用いた射出成形によって得られるものを採用できる。
本実施形態によれば、上記のような、配管30及びポンプ40がアダプター50を介して浄水カートリッジ2の入水口2a又は吐水口2bに接続されたアダプターセット10を構成することで、浄水カートリッジ2に対して、配管30及びポンプ40をワンタッチで簡便に接続することが可能となる。従って、本実施形態のアダプターセット10によれば、優れた取扱性が得られるとともに、上記同様、被処理水の入水口と、浄水の吐水口とを取り違えて接続するのを防止できる。
なお、本実施形態のアダプターセット10においては、アダプター50とポンプ40とが一体に構成されていてもよい。この場合、例えば、アダプター50及びポンプ40を、それぞれ樹脂材料を成形した部材として得た後、嵌合等の方法によって一体化することができる。
本実施形態によれば、アダプター50とポンプ40とが一体に構成されていることで、より優れた取扱性が得られる。
<浄水方法>
以下に、本実施形態の浄水方法について、図5A及び図5Bを適宜参照しながら詳述する(図1及び図2も適宜参照)。
図5Aは、図1に示した簡易浄水器1(第1実施形態の簡易浄水器)を用いて、容器7内に収容された被処理水Wを浄化し、浄水を得る手順について説明する概略図である。
また、図5Bは、図2に示したアダプター5を有する簡易浄水器1A(第2実施形態の簡易浄水器)を用いて、容器7内に収容された被処理水Wを浄化し、浄水を得る手順について説明する概略図である。
本実施形態の浄水方法においては、図5Aに示す例のように、簡易浄水器1を用い、被処理水をろ過する浄水カートリッジ2の入水口2aに一端3aが接続された配管3の他端3bを、容器7に貯留された被処理水W中に配置する。そして、浄水カートリッジ2の吐水口2bに接続されたポンプ4により、浄水カートリッジ2でろ過された浄水を吐出する。
本実施形態の浄水方法によれば、このような方法を採用することで、上記同様、ポンプ4の吸引による浄水カートリッジ2内部の減圧作用で水が移送される。これにより、水道設備による水圧が不要で、浄水を行うことが可能な場所が限定されることがない。また、圧力変動に伴う容器の損傷等が懸念される、被処理水を貯留する容器が不要となり、ポンプ4の吸引による減圧作用が生じた場合でも、破損等が生じるおそれが無い。また、災害等の緊急時に、浴槽や雨水槽等の被処理水が貯水されている場所で、簡便に浄水が得られる。さらに、浄水カートリッジ2の吐水口2b側にポンプ4が接続されていることで、浄水を、必要な量のみで容易に吐水できる。
また、本実施形態の浄水方法においては、図5Bに示す例のように、簡易浄水器1Aを用いた方法も採用できる。即ち、被処理水をろ過する浄水カートリッジ2Aの入水口2aに一端3aが接続された配管3の他端3bを、容器7に貯留された被処理水W中に配置し、浄水カートリッジ2Aの吐水口2bに接続されたポンプ4により、浄水カートリッジ2Aでろ過された浄水を吐出する。図5Bに示す例においては、簡易浄水器1Aが、浄水カートリッジ2Aの入水口2a及び吐水口2bに接続されたアダプター5を介して、配管3及びポンプ4が浄水カートリッジ2Aに接続されている。図5Bに示す例では、配管3から浄水カートリッジ2Aに導入された被処理水を浄水した後、ポンプ4によって浄水を吐出する。
図5Bに示すような、簡易浄水器1Aを用いた方法を採用し、配管3及びポンプ4がアダプター5を介して浄水カートリッジ2に接続され、ポンプ4によって浄水を吐出する構成を採用することで、被処理水を浄水する際の手間を軽減できるとともに、浄水を、必要な量のみで容易に吐水できる。
<作用効果>
以上説明したように、本実施形態の簡易浄水器1,1Aによれば、上記構成を採用することにより、ポンプ4の吸引による浄水カートリッジ2,2A内部の減圧作用によって水(被処理水並びに浄水)が移送される。これにより、水道設備による水圧が不要で、簡易浄水器1,1Aが使用できる場所が限定されることがない。また、被処理水を貯留するための容器が不要なので、圧力変動に伴う容器の損傷等の懸念が無く、また、簡易浄水器1,1A全体を小型化できるので、携行が容易になる。また、浄水カートリッジ2,2A自体は水道圧力にも耐えうるものなので、ポンプ4の吸引による減圧作用が生じた場合でも、破損のおそれが無い。また、災害等の緊急時に、浴槽や雨水槽等の被処理水が貯水されている場所で、簡便に浄水を得ることが可能となる。
また、本実施形態の簡易浄水器用アダプターセット10によれば、配管30及びポンプ40がアダプター50を介して浄水カートリッジ2の入水口2a又は吐水口2bに接続された構成を採用することで、浄水カートリッジ2に対して、配管30及びポンプ40をワンタッチで簡便に接続することができ、優れた取扱性が得られる。また、配管30及びポンプ40を、被処理水を導入する入水口2aと、浄水を吐水する吐水口2bとで取り違えて接続するのを防止することが可能となる。
また、本実施形態の浄水方法によれば、配管3の他端3bを被処理水中に配置し、浄水カートリッジ2,2Aの吐水口2bに接続されたポンプ4によって浄水を吐出する方法を採用することで、上記同様、ポンプ4の吸引による浄水カートリッジ2,2A内部の減圧作用で水が移送される。これにより、圧力変動に伴う容器の損傷等が懸念される、被処理水を貯留する容器が不要となり、ポンプ4の吸引による減圧作用が生じた場合でも、破損等が生じるおそれが無い。また、災害等の緊急時に、浴槽や雨水槽等の被処理水が貯水されている場所で、簡便に浄水が得られる。さらに、浄水カートリッジ2,2Aの吐水口2b側にポンプ4が接続されていることで、浄水を、必要な量のみで容易に吐水することが可能となる。
<その他の形態>
以上、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述したが、本実施形態で説明する各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は本実施形態によって限定されるものではなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、本実施形態では、被処理水をろ過するろ材の例として、上記のような中空糸膜からなるものを挙げて説明しているが、これには限定されない。本発明に係る簡易浄水器においては、浄水カートリッジに用いられるろ材として、上記の中空糸膜に代えて、例えば、逆浸透膜(RO膜;Reverse Osmosis Membrane)、限外ろ過膜(UF膜;Ultrafiltration Membrane)、あるいは、ナノろ過膜(NF膜;Nanofiltration Membrane)等を用いてもよく、適宜、選択すればよい。
本発明の簡易浄水器は、水道設備による水圧が不要で使用できる場所が限定されることがなく、且つ、被処理水を貯留する容器が不要で携行が容易であり、被処理水が貯留されている場所で簡便に浄水を得ることが可能なものである。従って、本発明の簡易浄水器は、例えば、野外でのイベント等における水の供給や、地震等の災害時・緊急時等における水の供給等、水道設備、並びに、それによって供給される水道水が無い場所での浄水の供給用途において非常に好適である。
1,1A…簡易浄水器
2,2A…浄水カートリッジ
2a…入水口
2b…吐水口
21,22…ケース
21a,22a…筒部
21b…上板部
22b…上端
21c,22c…底板部
3,30…配管
3a,30a…一端
3b,30b…他端
31…カプラ
4,40…ポンプ
41…押下部
42…吐水ノズル
43…スライド部
44…支持部
44a…貫通孔
5,50…アダプター
5a,50a…入水口
5b,50b…吐水口
51,52…アダプターケース
51a,52a…上板部
51b,52b…下端
51c…凹部
10…簡易浄水器用アダプターセット
6…嵌合構造
7…容器
W…被処理水

Claims (13)

  1. 被処理水をろ過する浄水カートリッジと、
    前記浄水カートリッジの入水口に接続された配管と、
    前記浄水カートリッジの吐水口に接続されたポンプと、
    を有することを特徴とする簡易浄水器。
  2. さらに、前記浄水カートリッジに接続されるアダプターを備え、
    前記配管及び前記ポンプが、前記アダプターを介して前記浄水カートリッジに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の簡易浄水器。
  3. 前記アダプターが、前記浄水カートリッジに対して着脱自在に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の簡易浄水器。
  4. 前記アダプターが、嵌合によって、前記浄水カートリッジに対して着脱自在に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の簡易浄水器。
  5. 前記浄水カートリッジは、中空糸膜からなるろ材が収容されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の簡易浄水器。
  6. 前記ろ材をなす中空糸膜がポリエチレンからなることを特徴とする請求項5に記載の簡易浄水器。
  7. 前記ポンプは、スプリングの弾発力によってピストンを往復動させることで、被処理水を吸引するとともに、浄水を吐水することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の簡易浄水器。
  8. 前記配管が可撓性材料からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の簡易浄水器。
  9. 前記配管が透明又は半透明の樹脂材料からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の簡易浄水器。
  10. 浄水カートリッジに接続可能な簡易浄水器用アダプターセットであって、
    前記浄水カートリッジの入水口及び吐水口に接続されるアダプターと、
    前記アダプターに接続される配管と、
    前記アダプターに接続されるポンプと、を備え、
    前記配管は、前記アダプターを介して前記浄水カートリッジの前記入水口に接続され、
    前記ポンプは、前記アダプターを介して前記浄水カートリッジの前記吐水口に接続されることを特徴とする簡易浄水器用アダプターセット。
  11. 前記アダプターと前記ポンプとが一体に構成されていることを特徴とする請求項10に記載の簡易浄水器用アダプターセット。
  12. 被処理水をろ過する浄水カートリッジの入水口に一端が接続された配管の他端を前記被処理水中に配置し、前記浄水カートリッジの吐水口に接続されたポンプにより、前記浄水カートリッジでろ過された浄水を吐出することを特徴とする浄水方法。
  13. 前記浄水カートリッジの前記入水口及び前記吐水口に接続されたアダプターを介して、前記配管及び前記ポンプが前記浄水カートリッジに接続されており、前記配管から前記浄水カートリッジに導入された前記被処理水を浄水した後、前記ポンプによって浄水を吐出することを特徴とする請求項12に記載の浄水方法。

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