JP2024034977A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】破壊耐量を向上させることができる半導体装置の製造方法を提供すること。【解決手段】半導体ウエハのチップ領域に所定のおもて面素子構造を形成し、半導体ウエハのスクライブ領域にPCM等の所定の金属パターンを形成する。次に、スクライブ領域の金属パターンを用いて半導体ウエハの状態のまま各種検査を行う。次に、半導体ウエハを薄板化して裏面電極を形成する。そして、ウェットエッチングによりスクライブ領域の金属パターンを除去した後に、スクライブ領域に沿って半導体ウエハをダイシングして、半導体ウエハのチップ領域を個片化する。または、半導体ウエハのダイシングによって、スクライブ領域の金属パターンが配置された部分と、チップ領域と、を切り離す。これによって、スクライブ領域に金属パターンを含まないか、またはスクライブ領域自体を含まない半導体チップが得られる。その後、半導体チップの電気特性試験を行う。【選択図】図1

Description

この発明は、半導体装置の製造方法に関する。
従来、炭化珪素(SiC)を半導体材料として用いた半導体装置の製造方法では、炭化珪素からなる半導体ウエハのスクライブ領域(ダイシングライン)の一部に、各トップ領域のおもて面電極と同時に、半導体ウエハの各種検査に用いる例えばPCM(Process Control Monitors:プロセス・コントロール・モニター)等の所定の金属パターンを形成することが公知である。
スクライブ領域とは、ダイシングブレード(円盤状の回転刃)によってダイシング(切断)される領域であり、互いに隣り合うチップ領域(半導体ウエハのから切断されて個々の半導体チップとなる領域)間に当該チップ領域の周囲を囲む格子状に形成される。PCMは、半導体ウエハ上の異物起因の欠陥(パターン欠けなど)の位置座標を検出するためのテストパターンである。
図12は、従来の半導体装置の製造方法の概要を示すフローチャートである。図13は、従来の半導体装置が製造された半導体ウエハをおもて面側から見たレイアウトの一部を拡大して示す平面図である。図14,15は、図13の切断線AA-AA’における断面構造例を示す断面図である。図13~15には、図12のステップS105の処理後の半導体ウエハ101のスクライブ領域103の状態を示す。
図13には、半導体ウエハ101にマトリクス状に配置された複数のチップ領域102のうちの4つのチップ領域102を示す。チップ領域102は、半導体装置140が作製(製造)され、半導体ウエハ101がスクライブ領域103に沿って切断されることで半導体ウエハ101から個片化されて個々の半導体チップ111となる部分である。図14,15には、スクライブ領域103の金属パターン104の断面構造例を示す。
従来の半導体装置140の製造方法では、まず、図13~15に示すように、炭化珪素からなる半導体ウエハ101の各チップ領域102に所定のおもて面素子構造(不図示)を形成する(ステップS101)。次に、各チップ領域102の主電極(例えばソース電極)118(図13には不図示。図10参照)やゲートパッド114等の表(ひょう)面電極(以下、おもて面電極とする)と、スクライブ領域103のPCM等に用いる所定の金属パターン104と、を形成する(ステップS102)。
ステップS102の処理においては、半導体ウエハ101のおもて面上に例えばシリコンを含むアルミニウム(AlSi)等を材料としたアルミニウム(Al)合金層105を堆積してパターニングし、各チップ領域102のおもて面電極およびスクライブ領域103の金属パターン104となる部分をそれぞれ部分的に残す。したがって、金属パターン104は、Alを材料としたAlパターンである。図13には、ゲート金属配線層117を太線で示し、金属パターン104をスクライブ領域103に点在する複数の矩形で示す。
次に、半導体ウエハ101のおもて面の最表面にポリイミド(PI:PolyImide)からなるパッシベーション膜107を形成して、半導体ウエハ101のおもて面をパッシベーション膜107で保護する(ステップS103)。次に、パッシベーション膜107を選択的に除去して開口する(ステップS104)。ステップS104の処理によって、各チップ領域102のおもて面電極がそれぞれパッシベーション膜107の異なる開口部に露出される。
おもて面電極のパッシベーション膜107の開口部に露出する部分は、組立工程においてAlからなるボンディングワイヤが接合される電極パッドとなる。また、ステップS104の処理において、パッシベーション膜107のスクライブ領域103を覆う部分を除去して、スクライブ領域103の全域を露出させる。これによって、図14,15に示すように、スクライブ領域103の金属パターン104が露出される。
次に、めっき処理により、おもて面電極のパッシベーション膜107の開口部に露出する部分の表面に、ニッケル(Ni)めっき膜および金(Au)めっき膜を順に形成する(ステップS105)。ステップS105の処理においては、金属パターン104の表面にも、おもて面電極の表面と同様にめっき膜106が形成される。このため、金属パターン104は、Al合金層105およびめっき膜106をこの順に積層した積層構造となる。
次に、半導体ウエハ101を裏面から研削して、半導体ウエハ101を所定厚さにする(ステップS106)次に、半導体ウエハ101の裏面に裏面電極(不図示)を形成する(ステップS107)。次に、スクライブ領域103の金属パターン104を用いて半導体ウエハ101の各種検査を行う(ステップS108)。次に、半導体ウエハ101をスクライブ領域103に沿って切断して各チップ領域102を個々の半導体チップ111に個片化することで(ステップS109)、従来の半導体装置が完成する。
次に、半導体チップ111の電気特性試験を行う(ステップS110)。次に、一般的なモジュール組立工程により、半導体チップ111を回路基板(不図示)にはんだ接合することで(ステップS111)、半導体モジュールが完成する。次に、半導体モジュールに対して、例えば、高温高湿バイアス(THB:Temperature/Humidity Bias)試験や高温逆バイアス(HTRB:High Temperature Reverse Bias)試験等の信頼性試験を行う(ステップS112)。
従来の半導体装置の製造方法として、半導体ウエハ表面のAl電極上に金属配線を接合するためのめっき膜を形成する方法が提案されている(例えば、下記特許文献1,2参照。)。下記特許文献1では、Al電極表面に凹凸によって、Al電極とめっき膜との密着力を高めている。下記特許文献2では、Al電極の表面上からパッシベーション膜の開口部の傾斜させた側壁上にわたってめっき膜を形成することで、パッシベーション膜とめっき膜との密着力を高めて、Al電極およびめっき膜の局所的な腐食を抑制している。
また、従来の別の半導体装置の製造方法として、スクライブ領域に酸化膜を形成し、スクライブ領域の全体を酸化膜で覆った状態で、Al電極上にめっき膜を形成する方法が提案されている(例えば、下記特許文献3参照。)。下記特許文献3では、めっき処理時にスクライブ領域のTEG(Test Elementary Group)が酸化膜で覆われていることで、TEG上にめっき膜が形成されない。TEG上にめっき膜を形成しないことで、半導体ウエハのダイシング時に切削抵抗が増大することを防止している。
また、従来の別の半導体装置の製造方法として、ステルスダイシングによる半導体ウエハの切断方法であって、半導体結晶のへき開面に平行なスクライブ領域のみに検査用の金属パターンを配置する方法が提案されている(例えば、下記特許文献4参照。)。下記特許文献4では、ステルスダイシング時、スクライブ領域に沿って照射されるレーザー光はスクライブ領域の金属パターン下には到達しないが、半導体ウエハのへき開は当該金属パターン下にも進行し、半導体ウエハが割断される。
特開2007-019412号公報 特許第6906681号公報 特許第5471769号公報 特許第6455166号公報
しかしながら、上述した従来の半導体装置140の製造方法(図12~15参照)では、ステップS110の処理(半導体チップ111の電気特性試験)において、THB試験やHTRB試験等の電圧を印加して行う試験時に、スクライブ領域103の金属パターン104を起点として、活性領域側(半導体チップ111の中央側)へ向かって放電が起こることで、半導体装置140が破壊に至るため、破壊耐量が低くなることが発明者の鋭意研究により判明した。このように従来の半導体装置140の製造方法において素子破壊に至る理由は、次のように推測される。
図9は、図12のステップS110の処理時に素子破壊に至った半導体チップをおもて面側から見た状態を示す平面図である。図9には、活性領域110と中間領域130との境界、中間領域130とエッジ終端領域120との境界、および、エッジ終端領域120とスクライブ領域103との境界を破線で示す。図10,11は、図9の破壊箇所BBの状態を拡大して示す説明図である。図10,11は、それぞれTHB試験時およびHTRB試験時の破壊箇所の状態を模式的に示している。図10は、上図が平面図であり、下図が上図の放電150の方向に平行で断裂151を通る切断線における断面図である。
図9に示す従来の半導体装置140は、活性領域110にMOSゲート(金属-酸化膜-半導体(Metal Oxide Semiconductor)の3層構造からなる絶縁ゲート:不図示)を備えたMOS型半導体装置であって、主電極118と離れて、半導体チップ111のおもて面上に絶縁層(フィールド酸化膜112、高温熱酸化(HTO:High Temperature Oxide)膜(不図示)もしくは層間絶縁膜113、またはこれらの積層膜)を介してゲートパッド114およびゲートランナー115を有する。
ゲートランナー115は、活性領域110とエッジ終端領域120との間の中間領域130に設けられ、活性領域110の周囲を囲む。ゲートランナー115は、ゲートポリシリコン(poly-Si)配線層116およびゲート金属配線層117をこの順に積層した積層構造を有する。ゲートランナー115は、図示省略する部分でゲートパッド114およびMOSゲートのゲート電極に電気的に接続されている。フィールド酸化膜112、HTO膜および層間絶縁膜113は、エッジ終端領域120および中間領域130における半導体チップ111のおもて面の全面を覆う。
ゲートポリシリコン配線層116は、半導体チップ111と層間絶縁膜113との間において、半導体チップ111のおもて面上にフィールド酸化膜112を介して設けられている。ゲート金属配線層117は、層間絶縁膜113のコンタクトホールを介してゲートポリシリコン配線層116に接続されている。活性領域110からエッジ終端領域120にわたって半導体チップ111のおもて面の最表面は、パッシベーション膜107で覆われている。主電極118やゲートパッド114等のおもて面電極の電極パッドとなる部分は、パッシベーション膜107の開口部(不図示)に露出される。
半導体チップ111の端部とエッジ終端領域120との間には、半導体チップ111の端部に沿って、ステップS109の処理時にチップ領域102とともに半導体ウエハ101から切り離されたスクライブ領域103の一部が残っている。この半導体チップ111のスクライブ領域103には、半導体チップ111のおもて面上に、Al合金層105およびめっき膜106をこの順に積層した積層構造の金属パターン104が残る。スクライブ領域103はパッシベーション膜107に覆われていないため、半導体チップ111のスクライブ領域103には金属パターン104が露出している。
金属パターン104は、スクライブ領域103で半導体チップ111のおもて面から最も突出した突起部となる。この金属パターン104に高電界が加わり、金属パターン104からゲート金属配線層117へ向かって放電150が起こり、絶縁層が断裂151(ハッチング部分)したり、ゲート金属配線層117の欠け152が生じたりすることで素子破壊に至ると推測される。金属パターン104は、絶縁層に一部が埋め込まれた状態のとき(図14参照)にTHB試験時の放電150の起点となり、絶縁層上に設けられた状態のとき(図15参照)にHTRB試験時の放電150の起点となることが発明者により確認されている。
この発明は、上述した従来技術による課題を解消するため、破壊耐量を向上させることができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、次の特徴を有する。半導体ウエハのチップ領域に所定の素子構造を形成する第1工程を行う。前記チップ領域において前記半導体ウエハのおもて面に表面電極を形成するとともに、前記チップ領域の周囲を囲むスクライブ領域において前記半導体ウエハのおもて面に所定の金属パターンを形成する第2工程を行う。前記金属パターンを用いて前記半導体ウエハの所定の検査を行う第3工程を行う。前記表面電極の上にめっき膜を形成する第4工程を行う。前記半導体ウエハを前記スクライブ領域で切断することによって、前記チップ領域を半導体チップに個片化する第5工程を行う。前記半導体チップの電気特性を評価する第6工程を行う。前記第3工程よりも後に、前記金属パターンを除去する除去工程を行う。前記第5工程では、前記半導体ウエハから切断された前記半導体チップは前記金属パターンを含まない。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記除去工程では、エッチングによって前記金属パターンを除去することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第3工程の後、前記第4工程の前に、前記除去工程を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記除去工程は、前記第5工程での前記半導体ウエハの切断時に、前記スクライブ領域の少なくとも前記金属パターンが形成された部分と、前記チップ領域と、を切り離す工程であることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記除去工程は、前記第5工程での前記半導体ウエハの切断時に前記スクライブ領域を除去することで、前記スクライブ領域と前記チップ領域とを切り離す工程であることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記除去工程は、同一の前記スクライブ領域に沿ってダイシングブレードを1往復または同一方向に2回走査させ、前記金属パターンの両側を切り離す工程であることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記チップ領域は、矩形状の平面形状を有する。前記スクライブ領域は、前記半導体ウエハの半導体結晶のへき開面に平行な少なくとも1辺を有する矩形状に前記チップ領域の周囲を囲む。前記金属パターンは、前記スクライブ領域の、前記半導体ウエハの半導体結晶のへき開面に平行な辺に沿って配置されることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記半導体ウエハの半導体材料は炭化珪素であることを特徴とする。
上述した発明によれば、半導体チップのスクライブ領域に金属パターンが残らないため、半導体チップにTHB試験やHTRB試験等の電圧を印加する試験を行っても、半導体チップのスクライブ領域に局所的に高電界がかかることはなく、半導体チップのスクライブ領域から活性領域側へ向かう放電は起きない。
本発明にかかる半導体装置の製造方法によれば、破壊耐量を向上させることができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法の概要を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる半導体装置が製造された半導体ウエハをおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。 図2の半導体ウエハの一部を拡大して示す平面図である。 図3の切断線A-A’における断面構造を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置を半導体チップのおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。 実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法の概要を示すフローチャートである。 実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態3にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 図12のステップS110の処理時に素子破壊に至った半導体チップをおもて面側から見た状態を示す平面図である。 図9の破壊箇所BBの状態を拡大して示す説明図である。 図9の破壊箇所BBの状態を拡大して示す説明図である。 従来の半導体装置の製造方法の概要を示すフローチャートである。 従来の半導体装置が製造された半導体ウエハをおもて面側から見たレイアウトの一部を拡大して示す平面図である。 図13の切断線AA-AA’における断面構造例を示す断面図である。 図13の切断線AA-AA’における断面構造例を示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および-は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本明細書では、ミラー指数の表記において、“-”はその直後の指数につくバーを意味しており、指数の前に“-”を付けることで負の指数を表している。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法について説明する。図1は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法の概要を示すフローチャートである。図2は、実施の形態1にかかる半導体装置が製造された半導体ウエハをおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。図3は、図2の半導体ウエハの一部を拡大して示す平面図である。図4は、図3の切断線A-A’における断面構造を示す断面図である。図5は、実施の形態1にかかる半導体装置を半導体チップのおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。
図2,3には、図1のステップS2の処理後の半導体ウエハ1の状態を示す。図3には、半導体ウエハ1に配置された複数のチップ領域2のうちの4つのチップ領域2を示し、ゲート金属配線層17を太線で示す。図4には、図1のステップS6の処理後の半導体ウエハ1のスクライブ領域3の状態を示す。図5には、図1のステップS10の処理後の半導体チップ11の状態を示す。図5には、活性領域10と中間領域30との境界、中間領域30とエッジ終端領域20との境界、および、エッジ終端領域20とスクライブ領域3との境界を破線で示す。
実施の形態1にかかる半導体装置40(図5参照)は、活性領域10にMOSゲート(不図示)を備え、活性領域10とエッジ終端領域20との間の中間領域30において、半導体チップ(半導体基板)11のおもて面上に絶縁層を介してゲートパッド14およびゲートランナー15を有する。ここで、半導体チップ11(半導体装置40の製造時は半導体ウエハ1)のおもて面上の絶縁層とは、フィールド酸化膜12、高温熱酸化(HTO)膜(不図示)もしくは層間絶縁膜13、またはこれらの積層膜である(図4参照)。
活性領域10は、半導体装置40がオン状態のときに主電流(ドリフト電流)が流れる領域であり、同一構造の複数の単位セル(素子の機能単位:不図示)が隣接して配置される。活性領域10は、例えば、略矩形状の平面形状を有し、半導体チップ11の略中央(チップ中央)に配置されている。活性領域10において半導体チップ11のおもて面には、主電極(例えば後述するソース電極60:図8参照、図3には不図示)やゲートパッド14となる各表(ひょう)面電極(以下、おもて面電極とする)が設けられている。
例えば、ソース電極60は、一部を内側(チップ中央側)に凹ませた略矩形状の平面形状を有し、活性領域10のほぼ全域を覆う。ゲートパッド14は、例えば、略矩形状の平面形状を有し、ソース電極60の一部凹んだ凹部内に設けられ、ソース電極60に3辺が対向するように配置される。ゲートランナー15は、ソース電極60と離れて設けられている。ゲートランナー15は、ゲートパッド14とソース電極60との間を活性領域10内に延在して、ゲートパッド14の、ソース電極60に対向する3辺を囲んでもよい。
エッジ終端領域20は、活性領域10と半導体チップ11の端部(チップ端部)との間の領域であり、中間領域30を介して活性領域10の周囲を囲む。エッジ終端領域20は、半導体チップ11のおもて面側の電界を緩和して耐圧を保持する機能を有する。耐圧とは、半導体装置40が使用電圧で誤動作や破壊を起こさない範囲として許容される電圧である。エッジ終端領域20には、半導体チップ11のおもて面側に耐圧構造80(図8参照)が配置される。
中間領域30は、活性領域10の周囲を囲む。ゲートランナー15は、活性領域10と中間領域30との境界に沿って延在して活性領域10の周囲を囲む。ゲートランナー15は、少なくともゲート金属配線層17を有しており、例えばゲートポリシリコン(poly-Si)配線層16およびゲート金属配線層17をこの順に積層した積層構造を有していてもよい(後述する図8参照)。ゲートランナー15は、MOSゲートのゲート電極59(後述する図8参照)をゲートランナー15に電気的に接続する機能を有する。
エッジ終端領域20および中間領域30において半導体チップ11のおもて面の全面が例えばフィールド酸化膜12、HTO膜および層間絶縁膜13をこの順に積層してなる絶縁層に覆われている。層間絶縁膜13は、例えば、酸化シリコン(SiO2)膜もしくは窒化シリコン(SiN2)膜、またはこれらの積層膜である。活性領域10からエッジ終端領域20にわたって半導体チップ11のおもて面の最表面は、パッシベーション膜7で覆われて保護されている。パッシベーション膜7は、ポリイミドからなる表面保護膜である。パッシベーション膜7の開口部には、後述するおもて面電極が露出されている。
半導体チップ11の端部とエッジ終端領域20との間に、半導体チップ11の端部に沿って、チップ領域2とともに半導体ウエハ1から切り離されたスクライブ領域3(半導体ウエハ1の切断代:図2参照)の一部が残っている。半導体チップ11のスクライブ領域3に、半導体ウエハ1の状態のまま行う各種検査に用いる後述する金属パターン4は存在しない。スクライブ領域3における半導体チップ11のおもて面の最表面の略全面がエッジ終端領域20から延在する絶縁層(層間絶縁膜13もしくはパッシベーション膜7、またはその両方)で覆われていることがよい。
この実施の形態1にかかる半導体装置40を製造するにあたって、まず、図2に示すように、炭化珪素(SiC)を半導体材料として用いた半導体ウエハ1の各チップ領域2において、半導体ウエハ1のおもて面側に所定のおもて面素子構造(不図示)を形成する(ステップS1:第1工程)。次に、各チップ領域2の主電極(例えばソース電極60:図8参照)およびゲートパッド14となる各おもて面電極と、スクライブ領域3のPCM等に用いる所定の金属パターン4と、を形成する(ステップS2:第2工程)。
ステップS2の処理においては、半導体ウエハ1のおもて面の全面に例えばシリコンを含むアルミニウム(AlSi)等を材料としたアルミニウム(Al)合金層5を堆積してパターニングする。Al合金層5のうち各チップ領域2のおもて面電極およびスクライブ領域3の金属パターン4となる部分をそれぞれ部分的に残すことで、各チップ領域2のおもて面電極とスクライブ領域3の金属パターン4とを同時に形成する。したがって、スクライブ領域3の金属パターン4は、Alを材料としたAlパターンである。金属パターン4の平面形状やレイアウトは適宜設定可能である。図3には、金属パターン4をスクライブ領域3に点在する複数の矩形で示す。
スクライブ領域3の金属パターン4は、半導体ウエハ1のおもて面上に形成される絶縁層(フィールド酸化膜12、HTO膜および層間絶縁膜13の積層膜)に一部が埋め込まれた状態で絶縁層の最表面から上方に突出していてもよいし(例えば図14の金属パターン104に相当する状態)、絶縁層の最表面上に設けられてもよいし(例えば図15の金属パターン104に相当する状態)、深さ方向に絶縁層を貫通して半導体ウエハ1のおもて面に接していてもよい(例えば後述する図7の金属パターン4の状態)。
PCMは、半導体ウエハ1上の異物起因の欠陥(パターン欠けなど)の位置座標や、素子構造の各部の寸法および位置座標を検出するためのテストパターンである。スクライブ領域3の金属パターン4は、スクライブ領域3に形成された単体トランジスタやMOSキャパシタのおもて面電極であってもよいし、スクライブ領域3に形成された金属配線パターンであってもよいし、これらすべてを含んでもよい。チップ領域2のおもて面電極とスクライブ領域3の金属パターン4とは異なるタイミングで形成されてもよい。
半導体ウエハ1は、面方位を示す例えばオリエンテーションフラット(エッジ端の一部に設けられた直線状の切り欠け)8またはノッチ(エッジ端の一部に設けられたV字状の切り欠け:不図示)を有していてもよい。半導体ウエハ1には、複数のチップ領域2が配置されている。チップ領域2は、半導体装置40が作製(製造)され、半導体ウエハ1がスクライブ領域(ダイシングライン)3に沿って切断されることで半導体ウエハ1から個片化されて個々の半導体チップ11となる部分である。
チップ領域2は、略矩形状の平面形状を有し、マトリクス状に互いに隣り合って複数配置される。互いに隣り合うチップ領域2間と、チップ領域2と無効領域9との間と、はスクライブ領域3である。スクライブ領域3は、チップ領域2の周囲を囲む格子状に設けられている。スクライブ領域3の幅(互いに隣り合うチップ領域2間の間隔)t1は、例えば50μm程度である。無効領域9とは、半導体ウエハ1の端部(ウエハ端部)と最もウエハ端部側のチップ領域2との間の、半導体チップ11として用いない部分である。
次に、スクライブ領域3の金属パターン4を用いて半導体ウエハ1の状態のまま各種検査を行う(ステップS3:第3工程)。ステップS3の各種検査とは、例えば、半導体ウエハ1の各チップ領域2に作製された半導体装置40の各部の寸法・配置確認や電気特性試験である。ステップS3の電気特性試験としては、例えば、半導体装置40のオン電圧、しきい値電圧および各端子間のリーク電流等の電気特性を評価することで、半導体装置40の規格から外れて不良となるチップ領域2をスクリーニング(選別)する試験が挙げられる。
次に、エッチングにより、スクライブ領域3の金属パターン4を除去する(ステップS4:除去工程)。具体的には、半導体ウエハ1のおもて面に、スクライブ領域3を開口したレジストマスク(不図示)を形成して、当該レジストマスクによってチップ領域2を覆って保護する。このレジストマスクを用いて例えばウェットエッチングを行うことで、スクライブ領域3の金属パターン4を除去することができる。そして、ステップS4の処理で用いたレジストマスクを除去する。
次に、半導体ウエハ1のおもて面の最表面にポリイミドからなるパッシベーション膜7を形成して、半導体ウエハ1のおもて面をパッシベーション膜7で覆って保護する(ステップS5)。次に、パッシベーション膜7を選択的に除去して開口する(ステップS6)。ステップS6の処理において、各チップ領域2のおもて面電極をそれぞれパッシベーション膜7の異なる開口部に露出させる。
おもて面電極のパッシベーション膜7の開口部に露出する部分は、後述するステップS12の処理(モジュール組立工程)においてAlからなるボンディングワイヤが接合される電極パッドとなる。また、ステップS6の処理において、パッシベーション膜7のスクライブ領域3を覆う部分を除去して、スクライブ領域3の全域を露出させる。図4に示すように、ステップS6の処理後のスクライブ領域3における半導体ウエハ1のおもて面の最表面は絶縁層(具体的には層間絶縁膜13)または半導体ウエハ1である。
次に、一般的なめっき処理により、おもて面電極のパッシベーション膜7の開口部に露出する部分の表面に、例えばニッケル(Ni)めっき膜および金(Au)めっき膜を順に積層してなるめっき膜6(図8参照)を形成する(ステップS7:第4工程)。ステップS7の処理時、スクライブ領域3における半導体ウエハ1のおもて面の最表面は絶縁層または半導体ウエハ1であり、スクライブ領域3に金属パターン4は存在しない。このため、スクライブ領域3にめっき膜6は形成されない。
次に、半導体ウエハ1を裏面側から研削していき、半導体装置40として用いる製品厚さの位置まで研削する(ステップS8)。次に、半導体ウエハ1の裏面に裏面電極(例えばドレイン電極65:図8参照)を形成する(ステップS9)。次に、一般的な方法(ダイシングブレード(円盤状の回転刃)やレーザー光)によって半導体ウエハ1をスクライブ領域3に沿って切断(ダイシング)して、半導体ウエハ1の各チップ領域2を個々の半導体チップ11に個片化することで(ステップS10:第5工程)、半導体装置40が完成する。
上述したステップS4の処理(金属パターン4の除去)は、ステップS3の処理後、ウエハプロセス内(すなわちステップS10の処理前まで)のいずれかタイミングで行えばよいが、ステップS7の処理(めっき膜6の形成)よりも前に行うことがよい。ステップS3の処理後、ステップS7の処理前にステップS4の処理を行うことで、金属パターン4の表面にめっき膜6が形成されないため、ステップS4の処理による金属パターン4の除去時間が長くなることを防止することができる。
また、スクライブ領域3がパッシベーション膜7で覆われていてもよい。この場合においても、スクライブ領域3における半導体ウエハ1のおもて面の最表面は絶縁層(パッシベーション膜7)であるため、ステップS7の処理時にスクライブ領域3にめっき膜6は形成されない。ステップS10の処理時、パッシベーション膜7および下層の絶縁層を、レーザー光によってパッシベーション膜7がない場合と同程度にダイシング可能であり、時間を要するがダイシングブレードを用いてもダイシング可能である。
次に、半導体チップ11の電気特性試験を行う(ステップS11:第6工程)。半導体チップ11のスクライブ領域3に金属パターン4は残っておらず、スクライブ領域3における半導体チップ11のおもて面の最表面は絶縁層による略平坦面である。
次に、一般的なモジュール組立工程により、裏面電極を回路基板(不図示)の導電性板にはんだ接合することで当該回路基板に半導体チップ11を実装し、半導体チップ11のおもて面電極にボンディングワイヤを接合することで(ステップS12)、半導体モジュール(もしくは半導体モジュールに実装される部品となるパッケージ:不図示)が完成する。次に、半導体モジュールの信頼性試験を行う(ステップS13)。半導体チップ11にはスクライブ領域3に金属パターン4が存在しないために、ステップS13の信頼性試験において高温高湿バイアス(THB)試験や高温逆バイアス(HTRB)試験等の電圧を印加する試験を行っても、スクライブ領域3に局所的に高電界がかかることはなく、スクライブ領域3から活性領域10側へ向かう放電による素子破壊は生じない。
以上、説明したように、実施の形態1によれば、スクライブ領域に形成された金属パターンを、ウエハプロセス内でのみ用い、ウエハプロセス内で除去する。これによって、半導体チップのスクライブ領域に金属パターンが残らないため、半導体チップにTHB試験やHTRB試験等の電圧を印加する試験を行っても、半導体チップのスクライブ領域に局所的に高電界がかかることはなく、半導体チップのスクライブ領域から活性領域側へ向かう放電は起きない。したがって、放電による素子(半導体装置)劣化や素子破壊を防止することができ、破壊耐量が向上するため、信頼性を向上させることができる。
例えば、炭化珪素を半導体材料とした場合、炭化珪素の最大電界強度が大きいことで、エッジ終端領域の長さ(チップ中央側からチップ端部へ向かう方向の長さ)を短くすることができるため、半導体チップのスクライブ領域の金属パターンから活性領域側(チップ中央側)へ向かって放電が起きやすい。したがって、実施の形態1によれば、特に炭化珪素を半導体材料とした場合に有用である。また、実施の形態1によれば、シリコン(Si)を半導体材料とした場合においても、半導体チップの端部近傍に高電界がかかる構成である場合に有用である。
(実施の形態2)
実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法について説明する。図6は、実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法の概要を示すフローチャートである。図7は、実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す説明図である。図6のステップS22の処理後の半導体ウエハ1の状態は図2,3と同様である。図7には、図3の切断線A-A’における断面構造を示す。図7は、図6のステップS29の処理後の半導体ウエハ1のスクライブ領域3の状態を示している。
実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法によって、実施の形態1と同様に半導体装置40(図5参照)が作製される。このため、実施の形態2にかかる半導体装置40を半導体チップ11のおもて面側から見たレイアウトは図5と同様である。実施の形態2にかかる半導体装置40の製造方法は、半導体ウエハ1のスクライブ領域3の金属パターン4を除去するタイミングが実施の形態1にかかる半導体装置40の製造方法と異なる。
具体的には、まず、実施の形態1のステップS1~S3と同様に、おもて面素子構造の形成(ステップS21)から半導体ウエハ1の各種検査(ステップS23)までの処理をこの順に行う。ステップS22の処理においてスクライブ領域3に形成される金属パターン4の幅(スクライブ領域3がチップ領域2に沿って延在する方向と直交する方向の幅)t2は、スクライブ領域3の幅t1(図3参照)よりも狭いことが好ましい。
次に、実施の形態1のステップS5~S9と同様に、パッシベーション膜7の形成(ステップS24)から裏面電極の形成(ステップS28)までの処理をこの順に行う。実施の形態2においては、ステップS25の処理(パッシベーション膜7の開口)においてスクライブ領域3の金属パターン4が露出させて、ステップS26のめっき処理においてスクライブ領域3の金属パターン4の表面にめっき膜6が形成されてもよい(不図示)。
または、パッシベーション膜7でスクライブ領域3が覆われた状態とするか、またはステップS25の処理後にレジストマスク(不図示)でスクライブ領域3を覆った状態でステップS26のめっき処理を行ってもよい。パッシベーション膜7またはレジストマスク(不図示)によってスクライブ領域3を覆った状態でステップS26のめっき処理を行った場合、スクライブ領域3にめっき膜6は形成されない。
チップ領域2を開口したレジストマスクを用いてステップS26のめっき処理を行うことで、スクライブ領域3の金属パターン4の表面にめっき膜6が形成されない。スクライブ領域3の金属パターン4の表面にめっき膜6を形成しないことで、後述するステップS29の処理(半導体ウエハ1のダイシング)時にダイシングブレードの通過位置に金属パターン4が存在したとしても切削抵抗の増大を防止することができる。
次に、図5に示すように、一般的な方法(ダイシングブレード(不図示)やレーザー光)によって半導体ウエハ1をスクライブ領域3に沿ってダイシングし、半導体ウエハ1の各チップ領域2を、金属パターン4を含まないように個々の半導体チップ11に個片化する(ステップS29)。ステップS29の処理において、ダイシングブレードの刃幅やレーザー光の照射径(直径)よりも幅t2の狭い金属パターン4を形成して、ダイシングブレードによって金属パターン4を直接削って除去してもよい。
略矩形状の平面形状の半導体チップ11の全周もしくは所定の辺に金属パターン4を含まない半導体チップ11としてもよい。また、スクライブ領域3自体を含まない半導体チップ11としてもよい。ダイシングブレードの刃幅やレーザー光の照射径(直径)はスクライブ領域3の幅t1よりも狭い。このため、例えば、同一のスクライブ領域3に沿ってダイシングブレードを1往復(または同一方向に2回)以上走査させ、スクライブ領域3の全体を複数回(例えば1/2の幅(=t1/2)ずつ2回)に分けて、金属パターン4の両側(スクライブ領域3の幅t1方向の両側)を切り離すことで、金属パターン4または当該スクライブ領域3自体を含まない半導体チップ11が得られる。
また、例えば、半導体ウエハ1として、主面(おもて面および裏面)と直交する結晶面がへき開面となる、例えば{0001}面(c軸に垂直な面)を主面とする炭化珪素の四層周期六方晶(4H-SiC)ウエハを用いる。そして、この半導体ウエハ1に、SiC結晶(半導体結晶)のへき開面に平行な1組の対辺を有する略矩形状の平面形状のチップ領域2を配置する。これによって、チップ領域2の周囲を矩形状に囲むスクライブ領域3の1組の対辺がSiC結晶のへき開面に平行となる。
このSiC結晶のへき開面に平行なスクライブ領域3、もしくは格子状のレイアウトに配置されたスクライブ領域3の交点、またはその両方に金属パターン4を配置(形成)する。これによって、ステップS29の処理(半導体ウエハ1のダイシング)時に、SiC結晶のへき開面に平行なスクライブ領域3に沿って半導体ウエハ1がへき開する。このため、スクライブ領域3のうちの金属パターン4が配置された部分(もしくはスクライブ領域3自体)と、チップ領域2と、を容易に割断して切り離すことができる。
スクライブ領域3の幅t1に対して金属パターン4の幅t2を狭くするほど、ステップS29の処理時にスクライブ領域3のうちの金属パターン4が配置されていない部分を切断することができる。このため、切削抵抗が低い状態で短時間に半導体ウエハ1をダイシングすることができる。金属パターン4の幅t2は、例えばスクライブ領域3の幅t1の1/2程度であってもよい。ここまでの工程によって、半導体装置40が完成する。
次に、実施の形態1のステップS11と同様に半導体チップ11の電気特性試験を行う(ステップS30)。その後、実施の形態1のステップS12と同様にモジュール組立工程(ステップS31)を行うことで、半導体モジュール(不図示)が完成する。
次に、半導体モジュールの信頼性試験を行う(ステップS32)。半導体チップ11は、スクライブ領域3に金属パターン4を含まないか、またはスクライブ領域3自体を含まない。このため、実施の形態1と同様に、ステップS32の信頼性試験においてTHB試験やHTRB試験等の電圧を印加する試験を行っても、スクライブ領域3から活性領域10側へ向かう放電による素子破壊は生じない。
以上、説明したように、実施の形態2によれば、半導体ウエハのダイシング時に、スクライブ領域に金属パターンを含まないか、またはスクライブ領域自体を含まないように半導体チップを個片化することで、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3にかかる半導体装置として、上述した実施の形態1,2にかかる半導体装置の製造方法を適用して作製(製造)された半導体装置の構造例について説明する。このため、実施の形態3にかかる半導体装置(以下、半導体装置40とする)を半導体チップ11のおもて面側から見たレイアウトは図5に示されている。図8は、実施の形態3にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。図8には、図5の切断線B-B’における断面構造例として、縦型MOSFET(MOS Field Effect Transistor:MOSゲートを備えたMOS型電界効果トランジスタ)を示す。
図8に示す実施の形態3にかかる半導体装置40は、活性領域10において半導体チップ11のおもて面側にトレンチゲート構造(素子構造)を備えた縦型MOSFETであり、エッジ終端領域20にフィールドリミッティングリング(FLR:Field Limiting Ring)構造や、接合終端拡張(JTE:Junction Termination Extension)構造等の一般的な耐圧構造80を備える。活性領域10は、例えば、最外周のコンタクトホール13bの外側(チップ端部側)の側壁(層間絶縁膜13の側面)よりも内側(チップ中央側)の領域である。
中間領域30は、活性領域10に隣接して、活性領域10の周囲を囲む。中間領域30とエッジ終端領域20との境界は、後述する半導体チップ11の第1,3面11a,11cの境界である。半導体チップ11は、炭化珪素からなるn+型出発基板71のおもて面上にn-型ドリフト領域52およびp型ベース領域54となる各エピタキシャル層72,73を順にエピタキシャル成長させてなる。半導体チップ11は、p型エピタキシャル層73側の主面をおもて面とし、n+型出発基板71側の主面を裏面とする。n+型出発基板71は、n+型ドレイン領域51である。
p型エピタキシャル層73のエッジ終端領域20およびスクライブ領域3の部分は除去され、半導体チップ11のおもて面に段差74が形成されている。半導体チップ11のおもて面は、段差74を境にして、チップ中央側の部分(以下、第1面とする)11aよりもチップ端部側の部分(以下、第2面とする)11bでn+型ドレイン領域51側に凹んでいる。半導体チップ11のおもて面の第2面11bは、段差74の形成により露出されたn-型エピタキシャル層72の露出面である。段差74の形成時に、p型エピタキシャル層73のとともにn-型エピタキシャル層72の表面領域が若干除去されてもよい。
半導体チップ11のおもて面の第1面11aと第2面11bとをつなぐ部分(以下、第3面とする:段差74のメサエッジ)11cで、活性領域10および中間領域30とエッジ終端領域20とが素子分離される。半導体チップ11のおもて面の第3面11cは、p型エピタキシャル層73がテーパー状の断面形状をなすように傾斜していてもよい。活性領域10において半導体チップ11のおもて面側には、p型ベース領域54、n+型ソース領域55、p++型コンタクト領域56、ゲートトレンチ57、ゲート絶縁膜58およびゲート電極59で構成されたトレンチゲート構造のMOSゲートが設けられている。
ゲートトレンチ57は、深さ方向Zに半導体チップ11のおもて面の第1面11aからp型エピタキシャル層73を貫通してn-型エピタキシャル層72の内部で終端している。ゲートトレンチ57は、例えば、半導体チップ11のおもて面に平行な第1方向Xにストライプ状に延在して、中間領域30に達する。ゲートトレンチ57の内部に、ゲート絶縁膜58を介してゲート電極59が設けられている。p型ベース領域54は、p型エピタキシャル層73の、n+型ソース領域55およびp++型コンタクト領域56を除く部分であり、活性領域10および中間領域30の全域に設けられている。
p型ベース領域54は、活性領域10から外側へ延在して、半導体チップ11のおもて面の第3面11cに達する。p型ベース領域54の中間領域30に延在する部分(以下、外周p型ベース領域とする)54aは、活性領域10の周囲を略矩形状に囲む。n+型ソース領域55およびp++型コンタクト領域56は、p型エピタキシャル層73にイオン注入により形成された拡散領域である。n+型ソース領域55およびp++型コンタクト領域56は、半導体チップ11のおもて面の第1面11aとp型ベース領域54との間に、p型ベース領域54に接してそれぞれ選択的に設けられている。
+型ソース領域55およびp++型コンタクト領域56は、半導体チップ11のおもて面の第1面11aでソース電極60にオーミック接触している。n+型ソース領域55は、ゲートトレンチ57の側壁でゲート絶縁膜58に接する。ゲートトレンチ57の最も外側の側壁よりも外側に、n+型ソース領域55は設けられていない。p++型コンタクト領域56は、n+型ソース領域55よりもゲートトレンチ57から離れて配置されている。p++型コンタクト領域56は、半導体チップ11のおもて面と外周p型ベース領域54aとの間の全域に、外周p型ベース領域54aに接して設けられている。
以下、このp++型コンタクト領域56の、半導体チップ11のおもて面の第1面11aと外周p型ベース領域54aとの間の部分を外周p++型コンタクト領域56aとする。外周p++型コンタクト領域56aは、活性領域10側へ延在してゲートトレンチ57の側壁でゲート絶縁膜58に接する。外周p++型コンタクト領域56aは、半導体チップ11のおもて面の第1面11aでソース電極60にオーミック接触している。外周p++型コンタクト領域56aは、半導体チップ11のおもて面の第1,3面11a,11cでフィールド酸化膜12に接する。
外周p++型コンタクト領域56aは、MOSFET(半導体装置40)のスイッチング等によりエッジ終端領域20に蓄積された正孔を、MOSFETのターンオフ時に後述する外周p+型領域62aおよび外周p型ベース領域54aを介してソース電極60へ引き抜く機能を有する。p++型コンタクト領域56および外周p++型コンタクト領域56aは設けられていなくてもよい。この場合、p++型コンタクト領域56および外周p++型コンタクト領域56aに代えて、それぞれp型ベース領域54および外周p型ベース領域54aが半導体チップ11のおもて面に達する。
半導体チップ11の内部において、p型ベース領域54とn+型ドレイン領域51(n+型出発基板71)との間に、n+型ドレイン領域51に接してn-型ドリフト領域52が設けられている。n-型エピタキシャル層72の、n型電流拡散領域53、p+型領域61,62(外周p+型領域62aを含む)、後述するFLR81,82(ハッチング部分)および後述するn+型チャネルストッパ領域83を除く部分がn-型ドリフト領域52である。n-型ドリフト領域52は、活性領域10からチップ端部まで延在して、半導体チップ11の端部(半導体チップ11の側面)に露出されている。
p型ベース領域54および外周p型ベース領域54aとn-型ドリフト領域52との間において、ゲートトレンチ57よりもn+型ドレイン領域51側に深い位置に、n型電流拡散領域53およびp+型領域61,62がそれぞれ選択的に設けられている。n型電流拡散領域53およびp+型領域61,62は、n-型エピタキシャル層72にイオン注入により形成された拡散領域である。n型電流拡散領域53は、キャリアの広がり抵抗を低減させる、いわゆる電流拡散層(CSL:Current Spreading Layer)である。
n型電流拡散領域53は、p+型領域61,62およびゲートトレンチ57に隣接し、上面(n+型ソース領域55側の面)でp型ベース領域54に接し、下面(n+型ドレイン領域51側の面)でn-型ドリフト領域52に接する。n型電流拡散領域53は設けられていなくてもよい。n型電流拡散領域53を設けない場合、n型電流拡散領域53に代えて、n-型ドリフト領域52が互いに隣り合うp+型領域61,62間をn+型ソース領域55側へ延在してp型ベース領域54まで達するとともに、半導体チップ11のおもて面に平行でかつ第1方向Xと直交する第2方向Yにゲートトレンチ57まで達する。
+型領域61,62は、ソース電極60の電位に固定されており、MOSFETのオフ時に空乏化して(もしくはn型電流拡散領域53を空乏化させて、またはその両方)、ゲート絶縁膜58にかかる電界を緩和させる機能を有する。p+型領域61,62は、第1方向Xに直線状に延在して、中間領域30に達する。p+型領域61は、p型ベース領域54と離れて設けられ、深さ方向Zにゲートトレンチ57の底面に対向する。p+型領域61は、ゲートトレンチ57の底面でゲート絶縁膜58に接してもよいし、ゲートトレンチ57から離れていてもよい。
+型領域62は、互いに隣り合うゲートトレンチ57間に、p型ベース領域54に接し、ゲートトレンチ57およびp+型領域61と離れて設けられている。また、p+型領域62(以下、外周p+型領域62aとする)は、外周p型ベース領域54aとn-型ドリフト領域52との間に、これらの領域に接して、かつゲートトレンチ57と離れて設けられている。外周p+型領域62aは、中間領域30の全域に設けられている。外周p+型領域62aは、活性領域10の周囲を略矩形状に囲む。外周p+型領域62aには、すべてのp+型領域61,62の端部が連結されている。
外周p+型領域62aは、中間領域30から段差74よりも外側に延在する。外周p+型領域62aは、半導体チップ11のおもて面の第2,3面11b.11cでフィールド酸化膜12に接してもよい。層間絶縁膜13は、半導体チップ11のおもて面のほぼ全面に設けられ、すべてのゲート電極59を覆う。活性領域10において層間絶縁膜13には、n+型ソース領域55およびp++型コンタクト領域56を露出するコンタクトホール13aと、外周p++型コンタクト領域56aを露出するコンタクトホール13bと、が設けられている。コンタクトホール13bは、活性領域10の周囲を略矩形状に囲む。
中間領域30よりも外側において半導体チップ11のおもて面は、フィールド酸化膜12、HTO膜(不図示)および層間絶縁膜13を順に積層した絶縁層で覆われている。エッジ終端領域20およびスクライブ領域3にフィールドプレート(導電性膜)や金属パターン4等の金属層は設けられておらず、中間領域30から外側における半導体チップ11のおもて面の全面がフィールド酸化膜12に接する。中間領域30におけるフィールド酸化膜12上に、ゲートランナー15が設けられている。ゲートランナー15は、ゲート電極59とゲートパッド14とを電気的に接続する。
ゲートランナー15は、深さ方向Zにフィールド酸化膜12を介して外周p++型コンタクト領域56a、外周p型ベース領域54aおよび外周p+型領域62aに対向する。ゲートランナー15は、ゲートポリシリコン配線層16およびゲート金属配線層17で構成される。ゲートポリシリコン配線層16は、半導体チップ11と層間絶縁膜13との間において、半導体チップ11のおもて面上にフィールド酸化膜12を介して設けられている。ゲートポリシリコン配線層16は、深さ方向Zにゲートトレンチ57の端部に対向し、ゲートトレンチ57の端部においてゲート電極59に電気的に接続されている。
ゲート金属配線層17は、層間絶縁膜13のコンタクトホール13cを介してゲートポリシリコン配線層16に接続され、図示省略する部分でゲートランナー15(図5参照)に接続されている。半導体チップ11のおもて面の第2面11bとn-型ドリフト領域52との間に、n-型ドリフト領域52に接して、耐圧構造80を構成する複数のp-型領域(FLR)81および複数のp--型領域(FLR)82と、n+型チャネルストッパ領域83と、がそれぞれ選択的に設けられている。FLR81,82およびn+型チャネルストッパ領域83は、n-型エピタキシャル層72にイオン注入により形成された拡散領域である。
FLR81,82は、例えば空間変調型のFLR構造を構成する。空間変調型のFLR構造とは、外側へ向かうほど単位体積当たりのp型不純物濃度を段階的に低くした耐圧構造である。複数のFLR81は、互いに離れて活性領域10の周囲を同心状に囲む。外側に配置されたFLR81ほど、幅(チップ中央側からチップ端部へ向かう方向の幅)が狭く、かつ内側に隣り合うFLR81との間隔が広い。最も内側のFLR82はすべてのFLR81の周囲を囲み、互いに隣り合うすべてのFLR81間に配置される。最も内側のFLR81,82は、p型ベース領域54(54a)に電気的に接続されている。
複数のFLR82は、互いに離れて活性領域10の周囲を同心状に囲む。外側に配置されたFLR82ほど、幅(チップ中央側からチップ端部へ向かう方向の幅)が狭く、かつ内側に互いに隣り合うFLR82との間隔が広い。複数のFLR82は、最も内側のFLR82を除いて、FLR81よりも外側に配置される。互いに隣り合うFLR82間には、n-型ドリフト領域52が半導体チップ11のおもて面の第2面11bまで延在している。n-型ドリフト領域52はすべてのFLR81の周囲を囲み、互いに隣り合うすべてのFLR221間に配置される。
+型チャネルストッパ領域83は、耐圧構造80の外側に、耐圧構造80と離れて設けられている。n+型チャネルストッパ領域83は、半導体チップ11の端部に露出されている。n+型チャネルストッパ領域83を設けることで、n+型チャネルストッパ領域83を設けない場合と比べて、MOSFETのオフ時にn-型ドリフト領域52内を活性領域10から外側へ広がる空乏層を抑制することができる。チャネルストッパ電極は設けられていない。n+型チャネルストッパ領域83に代えて、p+型チャネルストッパ領域が設けられてもよい。
半導体チップ11のおもて面の第2,3面11b,11cは、上述したようにフィールド酸化膜12、HTO膜および層間絶縁膜13を順に積層した絶縁層で覆われている。当該絶縁層は、半導体チップ11のおもて面の第2面11bで、耐圧構造80(FLR81,82)と、n+型チャネルストッパ領域83と、これらの間に挟まれたn-型ドリフト領域52と、を覆う。パッシベーション膜7は、半導体チップ11のおもて面の最表面(すなわち層間絶縁膜13の表面)の略全面を覆って、半導体チップ11のおもて面を保護する表面保護膜である。
ソース電極60は、コンタクトホール13a,13bの内部において半導体チップ11にオーミック接触して、n+型ソース領域55、p++型コンタクト領域56(外周p++型コンタクト領域56aを含む)およびp型ベース領域54(外周p型ベース領域54aを含む)に電気的に接続されている。ゲートパッド14(図2参照)は、ソース電極60と同じ階層にソース電極60と離れて設けられている。ソース電極60およびゲートパッド14は、それぞれ異なるAl合金層5で形成されている。ソース電極60の表面は、めっき膜6が設けられている。
図示省略するが、ゲートパッド14の表面にもめっき膜6が設けられている。各めっき膜6に、それぞれ異なる端子ピン63やボンディングワイヤ(不図示)がはんだ接合される。端子ピン63とは、半導体チップ11のおもて面に対して略垂直に立てた状態でめっき膜6にはんだ接合される丸棒状(円柱状)の配線部材である。パッシベーション膜7は、ソース電極60およびゲートパッド14の表面のめっき膜6以外の部分を覆う。ソース電極60の、パッシベーション膜7の開口部に露出する部分はソースパッド(電極パッド)として機能する。
パッシベーション膜64は、めっき膜6とパッシベーション膜7との境界を覆う。半導体チップ11のおもて面は、エッジ終端領域20において半導体チップ11のおもて面の第2面11bにn-型ドリフト領域52等のn型領域が露出されていればよく、段差74を設けずに活性領域10からチップ端部まで連続する平坦面としてもよい。ドレイン電極65は、半導体チップ11の裏面(n+型出発基板71の裏面)全面に設けられ、半導体チップ11の裏面にオーミック接触し、n+型ドレイン領域51(n+型出発基板71)に電気的に接続されている。
以上、説明したように、実施の形態3によれば、実施の形態1,2にかかる半導体装置の製造方法によって作製することができる。
以上において本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上述した各実施の形態では、炭化珪素を半導体材料とした場合を例に説明しているが、これに限らず、シリコンを半導体材料とした場合においても本発明の効果を得ることができる。また、本発明は、導電型(n型、p型)を反転させても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、電力変換装置や種々の産業用機械などの電源装置などに使用されるパワー半導体装置に有用であり、特に炭化珪素を半導体材料として用いた半導体装置に適している。
1 半導体ウエハ
2 半導体ウエハのチップ領域
3 半導体ウエハのスクライブ領域
4 金属パターン
5 Al合金層
6 めっき膜
7,64 パッシベーション膜
8 オリエンテーションフラット
9 半導体ウエハの無効領域
10 活性領域
11 半導体チップ
11a~11c 半導体チップのおもて面(第1~3面)
12 フィールド酸化膜
13 層間絶縁膜
13a~13c コンタクトホール
14 ゲートパッド
15 ゲートランナー
16 ゲートポリシリコン配線層
17 ゲート金属配線層
20 エッジ終端領域
30 中間領域
40 半導体装置
51 n+型ドレイン領域
52 n-型ドリフト領域
53 n型電流拡散領域
54 p型ベース領域
54a 外周p型ベース領域
55 n+型ソース領域
56 p++型コンタクト領域
56a 外周p++型コンタクト領域
57 ゲートトレンチ
58 ゲート絶縁膜
59 ゲート電極
60 ソース電極
61,62 p+型領域
62a 外周p+型領域
63 端子ピン
65 ドレイン電極
71 n+型出発基板
72 n-型エピタキシャル層
73 p型エピタキシャル層
74 半導体チップのおもて面の段差
80 耐圧構造
81,82 FLR
83 n+型チャネルストッパ領域
t1 スクライブ領域の幅
X 半導体チップのおもて面に平行な第1方向
Y 半導体チップのおもて面に平行でかつ第1方向X直交する第2方向
Z 深さ方向

Claims (8)

  1. 半導体ウエハのチップ領域に所定の素子構造を形成する第1工程と、
    前記チップ領域において前記半導体ウエハのおもて面に表面電極を形成するとともに、前記チップ領域の周囲を囲むスクライブ領域において前記半導体ウエハのおもて面に所定の金属パターンを形成する第2工程と、
    前記金属パターンを用いて前記半導体ウエハの所定の検査を行う第3工程と、
    前記表面電極の上にめっき膜を形成する第4工程と、
    前記半導体ウエハを前記スクライブ領域で切断することによって、前記チップ領域を半導体チップに個片化する第5工程と、
    前記半導体チップの電気特性を評価する第6工程と、
    を含み、
    前記第3工程よりも後に、前記金属パターンを除去する除去工程をさらに含み、
    前記第5工程では、前記半導体ウエハから切断された前記半導体チップは前記金属パターンを含まないことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記除去工程では、エッチングによって前記金属パターンを除去することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第3工程の後、前記第4工程の前に、前記除去工程を行うことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記除去工程は、前記第5工程での前記半導体ウエハの切断時に、前記スクライブ領域の少なくとも前記金属パターンが形成された部分と、前記チップ領域と、を切り離す工程であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記除去工程は、前記第5工程での前記半導体ウエハの切断時に前記スクライブ領域を除去することで、前記スクライブ領域と前記チップ領域とを切り離す工程であることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記除去工程は、同一の前記スクライブ領域に沿ってダイシングブレードを1往復または同一方向に2回走査させ、前記金属パターンの両側を切り離す工程であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記チップ領域は、矩形状の平面形状を有し、
    前記スクライブ領域は、前記半導体ウエハの半導体結晶のへき開面に平行な少なくとも1辺を有する矩形状に前記チップ領域の周囲を囲み、
    前記金属パターンは、前記スクライブ領域の、前記半導体ウエハの半導体結晶のへき開面に平行な辺に沿って配置されることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記半導体ウエハの半導体材料は炭化珪素であることを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
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