JP2024034654A - 検査対象物の表面の凹凸を検査するための照明装置、検査装置及び検査方法 - Google Patents

検査対象物の表面の凹凸を検査するための照明装置、検査装置及び検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】検査対象物表面の微小な凹凸を確実に発見できる照明装置、検査装置および検査方法を提供する。【課題を解決するための手段】検査対象物の表面13の凹凸を検査するための検査装置1は、白色光を放射する面状LED光源20と、面状LED光源20から放射された光が透過する時に回折する第1ホログラフィック回折光学素子23から構成される第1光回折部21と、第1光回折部21から放射された光が透過する時に、第1光回折部21とは逆方向に回折する第2ホログラフィック回折光学素子24から構成される第2光回折部22と、を備える照明装置2と、検査対象物11が上面に載置され、照明装置2から放射された第3照射光29が検査対象物11の表面13に照射される検査物載置台12と、検査対象物11からの反射光30を検出する検出部4を備える。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年3月12日、掲載アドレス「https://www.i-w-holography.org」にて、IWH2021(International Workshop on Holography and Related Technologies 2021)のポスター及び要旨集(abstract)に掲載
本発明は、検査対象物の表面の凹凸を検査するための照明装置、検査装置及び検査方法に関するものである。
近年、マシンビジョン技術を応用した自動化システムが数多く開発され、製造された製品の検査に使用されている。特に光沢のある表面は、マシンビジョンにとって最も難しい検査対象の一つである。例えば、特許文献1には、検査対象物の表面の凹凸を検査する方法として、ホログラフィック回折光学素子を用いた以下の技術が開示されている。ここで、ホログラフィック回折光学素子とは、白色光を回折すると色が分散するホログラムの性質を利用した光学素子である。
図7に示すように、白色LED光源210からの放射光をホログラフィック回折光学素子230により、赤色光310(破線)、緑色光320(一点鎖線)と青色光330(実線)の色毎に所定の角度に回折させ、且つ色毎に平行光にして、これらを照射光240として検査対象物110の表面130に照射し、その反射光300をカメラ410で撮影する。なお、検査対象物110の表面130における両矢印X内の領域が検査範囲である。
この時、例えば、検査対象物110の表面130に凸部が存在する場合では、凸部の存在しない凸部以外表面と凸部の存在する凸部表面では、反射光の反射角度が異なるので、カメラ410の撮影画面において、凸部は、その形状部分が、凸部以外表面と異なる色によって映し出される。その結果、検査対象物110の表面130の凸部の存在とその形状を検出することができる。
また、特許文献1の技術を適用したホロ照明ユニット及びホロ照明ユニット搭載型外観検査ロボットが提案されている(非特許文献1)。
図8は、上記の非特許文献1の装置を使用して、検査対象物110の平滑な表面を測定した時の色相プロファイルである。横軸は、図7の矢印A方向の画像横位置[pixel]であり、縦軸は、色相の角度[度]である。色相の総体を順序立てて円環にして並べたものを色相環と言い、色相環上では、補色を反対の位置に設けられる。その結果、色相の角度については、0度から60度が赤から黄色、60度から120度が黄色から緑、120度から180度が緑からシアン、180度から240度がシアンから青、240度から300度が青からマゼンダ、300度から360度がマゼンダから赤を示すとして規定されている。
図8からは、ほぼ平らな領域である赤色、緑色と青色の独立した領域と、傾斜境域の各色の中間色がなだらかに連続して観測されていることが分かる。したがって、この観察領域内に凸部または凹部が存在する場合は、凸部または凹部における反射光の角度が異なることに伴う色相角度の変動が観測され、検査対象物の表面の凸部または凹部を検出することができる。
特開2018-91770号公報
https://www.maxis-inc.com/information/development/article/138
ところで、特許文献1及び非特許文献1の方式は、点光源の白色LED光源210を使用しているので、視野(ホログラフィック回折光学素子230による検査領域)が約25mm×約25mmと狭く、大面積の検査用途には不向きであった。そこで、特許文献1、非特許文献1の方式と、例えば、細長い、長方形の形状を発光領域とする面状LED光源(線状光源、ライン状光源と呼ばれることもある)を組み合わせることにより、大面積の検査用途に適用することが可能になると考え、図7に示す従来の検査装置において、光源を幅13mm×長さ200mmの長方形の発光領域を有する白色光を放射する面状LED光源に変更し、また、面状LED光源と検査対象物間に、面状LED光源からの照射光を受光可能とする面積を拡大したホログラフィック回折光学素子230を、面状LED光源に接するように配置して測定を試みた。その結果を図9に色相プロファイルを示す。
図9から明らかなように、従来の検査装置において、照明用光源を幅13mm×長さ200mmの発光領域を有する面状LED光源に変更し、白色の面状LED光源と検査対象物間に、ホログラフィック回折光学素子230を配置した場合の色相プロファイルは、図8とは大きく異なり、色相変化が不十分な分析結果となった。したがって、単に特許文献1及び非特許文献1の方式を面状LED光源とホログラフィック回折光学素子との組み合わせに変更するのみでは、対象検査物において広範囲を検査することはできない。
これは、面状LED光源では、発光領域内の光度分布を均一化するために、例えば、光放射面を粗面化したり、シリカなどの無機物をLED素子の封止樹脂に配合して光を散乱(拡散)させている。そのため、特許文献1及び非特許文献1の方式と面状LED光源を組み合わせた場合は、面状LED光源からの放射光の広がりが大きく、すなわち、放射光の指向性が低く、ホログラフィック回折光学素子220を通過した回折光の分散が大きいことによると考えられる。
そこで、本発明は、新たな方式により、従来と同等以上の性能で、且つ広範囲を検査可能にする検査対象物の表面の凹凸を検査するための照明装置、検査装置及び検査方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1の本発明は、光源と、光源から放射された光が透過する時に回折するホログラフィック回折光学素子から構成される第1光回折部と、第1光回折部から放射された光が透過する時に、第1光回折部とは逆方向に回折するホログラフィック回折光学素子から構成される第2光回折部と、を備え、第2光回折部から光が放射される検査対象物の表面の凹凸を検査するための照明装置である。
請求項1の本発明では、照明装置は、光源と、光源から放射された光が透過する時に回折するホログラフィック回折光学素子から構成される第1光回折部と、第1光回折部から放射された光が透過する時に、第1光回折部とは逆方向に回折するホログラフィック回折光学素子から構成される第2光回折部を備えるので、第1に、光源の指向性が低い場合であっても、第2光回折部により、第1光回折部を通過した回折光の分散を抑制することができ、効率的に対象検査物に対して回折光を照射することができる。
また、第2に、第2光回折部では、第1光回折部に対して回折方向が逆方向に回折されるので、第1光回折部で分散された光を逆方向に回折して集光することができる。その結果、従来と同等以上の性能を有し、且つ従来に比較して検査対象範囲領域を拡大することができる。
さらに、第1光回折部と第2光回折部を構成するホログラフィック回折光学素子の、例えば、青色、緑色、赤色等、各色の回折角度や、ホログラフィック回折光学素子間の距離を調整することにより、光が重なり合う位置を調整することができるので、照明装置と検査対象物との距離を広い範囲で調整することができ、例えば、ハードディスク上の傷の検出、樹脂成形機における金型表面の凹凸検出や塗装面の凹凸検出など幅広い用途に適用することができる。
ここで、第2光回折部において、第1光回折部とは「逆方向に回折する」とは、例えば、紙面の表面側から裏面側方向に光源からの発光が照射され、第1光回折部を構成するホログラフィック回折光学素子による回折が紙面の表面側から裏面側方向、且つ紙面の上辺方向に回折する時、第2光回折部を透過した光の回折は、紙面の表面側から裏面側方向、且つ紙面の下辺方向に回折する、すなわち、紙面を表面側から裏面側方向に見た時の第1光回折部と第2光回折部の回折の角度変化が90°を超えて変化することをいう。なお、第1光回折部と第2光回折部の回折の角度変化は、本発明の上記効果を考慮すると、180°若しくはそれに近いことが望ましい。
請求項2の本発明は、請求項1の発明において、光源は、白色LED(白色発光ダイオード)の面状光源である検査対象物の表面の凹凸を検査するための照明装置である。
請求項2の本発明では、光源は、白色LED(白色発光ダイオード)の面状光源であるので、高出力、高波長安定性、小型、長寿命で安価な光源とすることができる。
請求項3の本発明は、請求項1または請求項2に記載の照明装置と、検査対象物が上面に載置され、照明装置から放射された光が検査対象物の表面に照射される検査対象物載置台と、検査対象物の表面からの反射光を検出する検出部と、を備える検査対象物の表面の凹凸を検査するための検査装置である。
請求項3の本発明では、請求項1または請求項2に記載の照明装置と、検査対象物が上面に載置され、照明装置から放射された光が検査対象物の表面に照射される検査物載置台と、検査対象物からの反射光を検出する検出部と、を備えるので、従来と同等以上の性能を有し、且つ広範囲を検査可能な検査対象物の表面の凹凸を検査するため検査装置を作製することができる。また、光源を白色LED(白色発光ダイオード)の面状光源とすることにより、高出力、高波長安定性、小型、長寿命で安価な検査対象物の表面の凹凸を検査するため検査装置を作製することができる。
請求項4の本発明は、光源から放射された光を第1照射光としてホログラフィック回折光学素子から構成される第1光回折部に照射し、第1光回折部によって、複数の色毎に所定の角度で、且つ色毎に平行光に変換された回折光を第2照射光としてホログラフィック回折光学素子から構成される第2光回折部に照射し、第2光回折部によって第1光回折部とは逆方向に回折された光を第3照射光として検査対象物に照射し、検査対象物の表面から反射された反射光を検出部で検出し、検査対象物の表面の凹凸部と、検査対象物の他の表面との反射光の色の変化により検査対象物の表面の凹凸を検査するための検査方法である。
請求項4の本発明では、光源から放射された光を第1照射光としてホログラフィック回折光学素子から構成される第1光回折部に照射し、第1光回折部によって、複数の色毎に所定の角度で、且つ色毎に平行光に変換された回折光を第2照射光としてホログラフィック回折光学素子から構成される第2光回折部に照射するので、第1に、光源の指向性が低い場合であっても、第2光回折部により、第1光回折部を通過した回折光の分散を抑制することができ、効率的に対象検査物に対して回折光を照射することができる。
また、第2に、第2光回折部では、第1光回折部に対して回折方向が逆方向に回折されるので、第1光回折部で分散された光を逆方向に回折して集光することができる。その結果、従来と同等以上の性能を有し、且つ従来に比較して検査対象範囲領域を拡大することができる。
そして、第2ホログラフィック回折光学素子によって回折された光を第3照射光として検査対象物に照射し、検査対象物の表面から反射された反射光を検出部で検出するので、反射光における検査対象物の表面の凹凸部と、凹凸部以外の表面との色の変化によって検査対象物の表面を検査することができる。
また、第1光回折部と第2光回折部を構成するホログラフィック回折光学素子の、例えば、青色、緑色、赤色等、各色の回折角度や、ホログラフィック回折光学素子間の距離を調整することにより、光が重なり合う位置を調整することができるので、照明装置と検査対象物との距離を広い範囲で調整することができ、例えば、ハードディスク上の傷の検出、樹脂成形機における金型表面の凹凸検出や塗装面の凹凸検出など幅広い用途に適用することができる。
照明装置は、照明装置は、光源と、光源から放射された光が透過する時に回折するホログラフィック回折光学素子から構成される第1光回折部と、第1光回折部から放射された光が透過する時に、第1光回折部とは逆方向に回折するホログラフィック回折光学素子から構成される第2光回折部を備えるので、第1に、光源の指向性が低い場合であっても、第2光回折部により、第1光回折部を通過した回折光の分散を抑制することができ、効率的に対象検査物に対して回折光を照射することができる。
また、第2に、第2光回折部では、第1光回折部に対して回折方向が逆方向に回折されるので、第1光回折部で分散された光を逆方向に回折して集光することができる。その結果、従来と同等以上の性能を有し、且つ従来に比較して検査対象範囲領域を拡大することができる。
さらに、第1光回折部と第2光回折部を構成するホログラフィック回折光学素子の、例えば、青色、緑色、赤色等、各色の回折角度や、ホログラフィック回折光学素子間の距離を調整することにより、光が重なり合う位置を調整することができるので、照明装置と検査対象物との距離を広い範囲で調整することができ、例えば、ハードディスク上の傷の検出、樹脂成形機における金型表面の凹凸検出や塗装面の凹凸検出など幅広い用途に適用することができる。
本発明の第1の実施形態の検査装置の全体の構成を示す模式図である。 図1の検査装置を使用し、検査対象物の平滑な表面を検査した時の測定位置と色相角度との関係を示す色相プロファイルである。 ハードディスク上の傷の存在を示す模式図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態の検査装置を使用し、図3のハードディスクの傷を検査した時の測定位置と色相角度との関係を示す色相プロファイルであり、(b)は、非特許文献1の検査装置を使用し、図3のハードディスクの傷を検査した時の測定位置と色相角度との関係を示す色相プロファイルである。 図4における測定位置とSN差分の関係を示すグラフであり、(a)は、本発明の第1の実施形態の検査装置の場合、(b)は、非特許文献1の検査装置の場合である。 本発明の第2の実施形態の表面検査装置の全体の構成を示す模式図である。 従来の表面検査装置の全体の構成を示す模式図である(特許文献1)。 従来の表面検査装置による検査対象物の平滑な表面を検査した時の色相プロファイルである(非特許文献1)。 従来の表面検査装置の光源を、白色光を放射する面状LED光源に変更し、検査対象物の平滑な表面を検査した時の色相プロファイルである。
図1に基づいて本発明の第1の実施形態の検査装置1の全体の構成を説明する。図1に示すように、検査対象物11の表面13の凹凸を検査するための検査装置1は、検査対象物11の表面13の凹凸を検査するための照明装置2と、検査対象物11が上面に載置され、照明装置2から放射された光が第3照射光29として検査対象物11の表面13に照射される検査物載置台12と、検査対象物11の表面13からの反射光30を検出する検出部4から構成されている。
照明装置2は、光源として白色光を放射する面状LED光源20を使用した。また、第1光回折部21は、第1ホログラフィック回折光学素子23から構成され、第2光回折部22は、第2ホログラフィック回折光学素子24から構成されている。本第1の実施形態では、面状LED光源20から放射された光が第1ホログラフィック回折光学素子23に第1照射光27として照射され、第1ホログラフィック回折光学素子23から放射された光が、第2ホログラフィック回折光学素子24に第2照射光28として照射される。したがって、第2ホログラフィック回折光学素子24から放射される光が、照明装置2から検査対象物11に向けて放射される光、つまり、第3照射光29となる。
光源は、白色光を放射する面状LED光源20であるので、高出力、高波長安定性、小型、長寿命で安価の特徴を有している。白色LEDは、青色光を発光するLED素子と、青色光により励起され、黄色光を発光する蛍光体を含む樹脂をLED素子の周囲に封止し、LED素子から放射される青色光と、蛍光体から放射される黄色光の混色によって、白色光を放射するLED光源である。また、面状LED光源20は、発光領域内の光度分布が均一化された発光領域が幅13mm×長さ200mmのライン照明(Leimac製IDBBL-LSR200w-S)を使用した。なお、図1は、面状LED光源20の短辺(幅13mm)側から描いた図である。
なお、面状LED光源20は、幅及び長さ共に上記サイズには限定されず、形状も長方形には限定されない。また、白色光を放射する面状LED光源20は、青色光を発光するLED素子と、青色光により励起され、緑色光と、赤色光を発光する蛍光体を含む樹脂をLED素子の周囲に封止し、LED素子から放射される青色光と、蛍光体から放射される緑色光と赤色光の混色によって、白色光を放射するLED光源でもよい。また、紫外光を発光するLED素子と、紫外光により励起され、青色光と、緑色光と、赤色光を発光する蛍光体を含む樹脂をLED素子の周囲に封止し、蛍光体から放射される青色光と、緑色光と、赤色光の混色によって、白色光を放射するLED光源でもよい。さらに、青色光、緑色光と赤色光を発光するLED素子を1セット(各々の個数は明るさ、混色によって調整される)とし、プリント基板上に複数セットが配設され、発光領域内の光度分布を均一化するための処理が施された白色光を放射する面状LED光源20を使用してもよい。
なお、白色光を放射する光源としては、LED光源には限定されず、キセノン光、ハロゲン光、レーザー光等を使用することもできる。
本第1の実施形態において、第1光回折部21を構成する第1ホログラフィック回折光学素子23は、図1において、第1ホログラフィック回折光学素子23に対して、上方から垂直に入射する白色光である第1照射光27が、第1ホログラフィック回折光学素子23を透過する時に、波長が635nmの赤色光31(破線)が16°、532nmの緑色光32(一点鎖線)が13°、450nmの青色光33(実線)が11°の角度で左側に回折するものである。その結果、上記の赤色光31、緑色光32、青色光33が色毎に平行光として、下方に第2照射光28として放射される。なお、回折角度は上記には限定されない。
本第1の実施形態において、第2光回折部22を構成する第2ホログラフィック回折光学素子24は、図1において、赤色光31について、第2ホログラフィック回折光学素子24の上方、且つ垂直方向から16°の角度で入射する赤色光31が、16°の角度で右側に回折するものである。また、緑色光32については、第2ホログラフィック回折光学素子24の上方、且つ垂直方向から13°の角度で入射する緑色光32が、13°の角度で右側に回折したものであり、青色光33については、第2ホログラフィック回折光学素子24の上方、且つ垂直方向から11°の角度で入射する青色光33が、11°の角度で右側に回折したものである。その結果、上記の赤色光31、緑色光32、青色光33が色毎に平行光として、下方に第3照射光29として放射される。なお、回折角度は上記には限定されない。また、図1は、面状LED光源20の両端から放射される光について、その経路を描いたものである。
本第1の実施形態では、第1光回折部21を構成する第1ホログラフィック回折光学素子23は、面状LED光源20に接するように配置した。なお、図1では、面状LED光源20の下方に第1ホログラフィック回折光学素子23が離れて描かれているが、これは、面状LED光源20からの第1照射光27を説明することと、第1ホログラフィック回折光学素子23に関する回折を説明するためである。勿論、図1のように、第1ホログラフィック回折光学素子23を面状LED光源20から離して配置してもよい。
また、第1ホログラフィック回折光学素子23の下方100mmの位置(f1)に、第2光回折部を構成する第2ホログラフィック回折光学素子24を平行に配設した。第2ホログラフィック回折光学素子24は、第1ホログラフィック回折光学素子23からの第2照射光28を受光可能とするために面積を70mm×200mmに拡大したものである。また、図1において、面状LED光源20の上方から見た時、第2ホログラフィック回折光学素子24は、第1ホログラフィック回折光学素子23に対し、回折の角度変化が180°となるように配置した。
本第1の実施形態では、第1ホログラフィック回折光学素子23と第2ホログラフィック回折光学素子24は、上記の通り下方に回折する角度の絶対値が同じものを使用しているので、第2ホログラフィック回折光学素子24の下方100mmの位置(f2)に、第2ホログラフィック回折光学素子24と検査対象物11の表面13が平行になるように検査物載置台12を調整した。この位置に検査対象物11の表面13を載置することにより、第2ホログラフィック回折光学素子24によって回折された赤色光31、緑色光32と青色光33を集光させることができる。
本第1の実施形態の検出部4は、検査対象物11の表面13からの反射光30を撮像するカメラ41と、カメラ41で撮影した像(撮像)を映し出すモニター42と、カメラ41からの画像データを解析、記憶する画像データ解析と、検査対象物11とカメラ41の位置、モニター42における撮像等を制御する制御部43から構成されている。カメラ41は、GigEカラーカメラBG302LMCF(東芝テリー(株)製)を使用した。なお、検査対象物11の表面13からカメラ41までの距離fcは50mmである。
上記の検査装置1を使用することにより、図1から明らかなように、各色が混合される部分である検査対象領域(両矢印Y)は従来の検査対象領域(両矢印X)に比較して広くなっており、検査対象領域が幅方向にも広くなっていることが分かる。したがって、長方形の面状LED光源20の長辺方向のみならず、短辺方向においても検査領域を拡大することができる。
図2は、図1の検査装置1を使用し、検査物載置台12に、表面13が平滑な検査対象物11を用意し、検査対象物11の平滑面を上にして載置して測定した時の図1の矢印A方向の測定位置と色相角度との関係を示す色相プロファイルである。
図2から明らかなように、赤色から青色領域にかけてなだらかに変化しており、図9に対して大きく改善されていることが分かる。
また、図8に示した非特許文献1の装置(図7)を使用して、平滑な面を測定した時の色相プロファイルと比較しても色が混ざり合い、図2では平坦部分がなくなり、中央部分の色相特性がより直線的になっていることが分かる。
したがって、第2光回折部22である第2ホログラフィック回折光学素子24を追加することにより、光源の指向性が低い白色光を放射する面状LED光源20を使用した場合も、過度の色分散を抑え、従来と同等以上の性能を有すると共に、検査対象領域も拡大可能な照明装置2と、左記の照明装置2を備えた検査装置1を実現することが可能になった。
次に、本発明の第1の実施形態の検査装置を使用し、検査対象物の凹凸の測定結果について、図3から図5に基づいて説明する。本測定は、図3に示すように、検査対象物の表面に形成された傷、つまり、凹部を測定したものである。検査対象物は、ストレージ装置50の磁気ディスク51上の傷52である。傷52は、幅Wが0.3mm、長さLが0.5mmの凹部である。
図4は、傷52の部分を測定した場合であり、(a)は、上記の本発明の検査装置1を使用した時の測定結果であり、図1の矢印A方向における色相プロファイルである。また、(b)は、非特許文献1の装置を使用した場合の図7の矢印A方向の色相プロファイルである。ここで、図4の「Hue」(実線)は、傷52の部分の測定結果であり、「Noise」(破線)は、傷52以外の部分の測定結果、すなわち、バックブラウンドを示すものである。
また、図5は、図4の測定におけるSN差分を縦軸にした時のグラフであり、(a)は、本発明の検査装置1を使用した時の測定結果であり、(b)は、非特許文献1の装置を使用した場合である。なお、SN差分は、20log10(S/N)から求めることができる。
図5(a)と 図5(b)を比較すると、SN差分が検出される傷52の範囲(両矢印Z)は、図5(a)の方が広いことが分かる。したがって、本発明の検査装置1を使用することにより、傷52の存在場所とそのサイズを従来に比較してさらに正確に検出することができる。これは、凸部の場合も同様であり、凸部の場合は、その形状部分が、凸部以外表面と異なる色によって映し出されるので、検査対象物11の表面13の凸部の存在とその形状を従来以上に正確に検出することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について、図6に基づいて説明する。本第2の実施形態は、図1の照明装置2に使用した第2光回折部22を構成する第2ホログラフィック回折光学素子24を、第3ホログラフィック回折光学素子25と第4ホログラフィック回折光学素子26に変更したものである。なお、第1光回折部21を構成する第1ホログラフィック回折光学素子23は、第1の実施形態と同じものを使用した。
第2光回折部22を構成する第3ホログラフィック回折光学素子25は、赤色光31について、第1光回折部21を構成する第1ホログラフィック回折光学素子23によって回折された、第3ホログラフィック回折光学素子25の上方、且つ垂直方向から16°の角度で入射する赤色光31が、第3ホログラフィック回折光学素子25の下方に垂直に回折するものである。また、緑色光32については、第3ホログラフィック回折光学素子25の上方、且つ垂直方向から13°の角度で入射する緑色光32が、第3ホログラフィック回折光学素子25の下方に垂直に回折するものであり、青色光33については、第3ホログラフィック回折光学素子25の上方、且つ垂直方向から11°の角度で入射する青色光33が、第3ホログラフィック回折光学素子25の下方に垂直に回折するものである。つまり、第3ホログラフィック回折光学素子25を透過した赤色光31、緑色光32と青色光33は垂直方向に平行な光として、下方に配置される第4ホログラフィック回折光学素子26に照射される。
また、第3ホログラフィック回折光学素子25と共に第2光回折部22を構成する第4ホログラフィック回折光学素子26は、赤色光31について、第4ホログラフィック回折光学素子26に対して、上方から垂直に入射する赤色光31が、右側に16°回折し、緑色光32について、第4ホログラフィック回折光学素子26に対して、上方から垂直に入射する緑色光32が、右側に13°回折し、青色光33について、第4ホログラフィック回折光学素子26に対して、上方から垂直に入射する青色光33が、右側に11°回折するものである。したがって、第2光回折部22は、第1光回折部21に対し、回折の角度変化が180°となるように配置される。
第1光回折部21を構成する第1ホログラフィック回折光学素子23と第3ホログラフィック回折光学素子25との距離f1は、図1における第1ホログラフィック回折光学素子23と第2ホログラフィック回折光学素子24との距離と同じ100mmであり、第2光回折部22を構成する第4ホログラフィック回折光学素子26と検査対象物11の表面13との距離f2は、図1における第2ホログラフィック回折光学素子24と検査対象物11の表面13との距離と同じ100mmである。これは、第1ホログラフィック回折光学素子23と第4ホログラフィック回折光学素子26の回折角度が同じであることに基づく。
本第2の実施形態の検査装置1を使用することにより、図6から明らかなように、各色が混合される部分である検査対象領域(両矢印Y)は従来の検査対象領域(両矢印X)に比較して広くなっており、検査対象領域が幅方向にも広くなっていることが分かる。したがって、長方形の面状LED光源20の長辺方向のみならず、短辺方向においても検査領域を拡大することができる。
本第2の実施形態の検査装置1を使用して、表面13が平滑な検査対象物11測定した時の図6の矢印A方向の測定位置と色相角度との関係を示す色相プロファイルは、図2と同じであり、図3の傷62の部分を測定した色相角度との関係を示す色相プロファイルは、図4(a)と同じであった。
したがって、第1の実施形態の第2光回折部22である第2ホログラフィック回折光学素子24を、上記の第3ホログラフィック回折光学素子25と第4ホログラフィック回折光学素子26に変更した場合も、光源の指向性が低い白色光を放射する面状LED光源20を使用した場合にも、過度の色分散を抑え、従来と同等以上の性能を有すると共に、検査対象領域も拡大可能な照明装置2と、左記の照明装置2を備えた検査装置1を実現することが可能になった。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記の第2の実施形態では、第1光回折部21として、第1ホログラフィック回折光学素子23を使用し、第2光回折部22として、第3ホログラフィック回折光学素子25と第4ホログラフィック回折光学素子26を使用したが、第1光回折部21として、第1ホログラフィック回折光学素子23と第3ホログラフィック回折光学素子25を使用し、第2光回折部22として、第4ホログラフィック回折光学素子26を使用してもよい。
上記の第1の実施形態と第2の実施形態では、赤色光31として16°、緑色光32として13°、青色光33として11°の回折角度としたが、回折角度を異なるように設定してもよい。例えば、第2光回折部22の回折角度を第1光回折部21の回折角度より小さく作成することによりf1<f2とすることができ、また、逆に設定することも可能である。
1 検査装置
2 照明装置
4 検出部
11 検査対象物
12 検査対象物載置台
13 表面
20 面状LED光源
21 第1光回折部
22 第2光回折部
23 第1ホログラフィック回折光学素子
24 第2ホログラフィック回折光学素子
25 第3ホログラフィック回折光学素子
26 第4ホログラフィック回折光学素子
27 第1照明光
28 第2照明光
29 第3照射光
30 反射光
31 赤色光
32 緑色光
33 青色光
41 カメラ
51 磁気ディスク
52 傷

Claims (4)

  1. 光源と、
    該光源から放射された光が透過する時に回折するホログラフィック回折光学素子から構成される第1光回折部と、
    該第1光回折部から放射された光が透過する時に、前記第1光回折部とは逆方向に回折するホログラフィック回折光学素子から構成される第2光回折部と、を備え、
    該第2光回折部から光が放射される検査対象物の表面の凹凸を検査するための照明装置。
  2. 前記光源は、白色LED(白色発光ダイオード)の面状光源である請求項1に記載の検査対象物の表面の凹凸を検査するための照明装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の照明装置と、
    検査対象物が上面に載置され、前記照明装置から放射された光が前記検査対象物の表面に照射される検査対象物載置台と、
    前記検査対象物の前記表面からの反射光を検出する検出部と、を備える検査対象物の表面の凹凸を検査するための検査装置。
  4. 光源から放射された光を第1照射光としてホログラフィック回折光学素子から構成される第1光回折部に照射し、
    該第1光回折部によって、複数の色毎に所定の角度で、且つ色毎に平行光に変換された回折光を第2照射光としてホログラフィック回折光学素子から構成される第2光回折部に照射し、
    該第2光回折部によって前記第1光回折部とは逆方向に回折された光を第3照射光として検査対象物に照射し、
    該検査対象物の表面から反射された反射光を検出部で検出し、
    前記検査対象物の表面の凹凸部と、前記検査対象物の他の表面との前記反射光の色の変化により前記検査対象物の表面の凹凸を検査するための検査方法。
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