JP2024034325A - 電力変換装置、太陽光発電システム、及び電力変換方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】零相電流の抑制と、交流の生成・出力の継続との両立に有効な電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置3は、次側の直流を交流に変換して二次側に出力する電力変換回路10と、交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように電力変換回路10を制御する制御部100と、を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、電力変換装置、太陽光発電システム、及び電力変換方法に関する。
特許文献1には、直流入力部間に直列接続された複数のコンデンサと、複数のコンデンサ同士の接続部を三相3線式の系統電源の接地された相に接続し、接地されていない相と直流入力部との間をオン・オフする電力変換装置が開示されている。
本開示は、零相電流の抑制と、交流の生成・出力の継続との両立に有効な電力変換装置を提供する。
本開示の一側面に係る電力変換装置は、一次側の直流を交流に変換して二次側に出力する電力変換回路と、交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように電力変換回路を制御する制御部と、を備える。
本開示の他の側面に係る太陽光発電システムは、太陽光の入射に応じて直流を生成する太陽光発電装置と、太陽光発電装置が生成した直流を交流に変換して出力する電力変換回路と、交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように電力変換回路を制御する制御部と、を備える。
本開示の更に他の側面に係る電力変換方法は、電力変換回路により一次側の直流を交流に変換して二次側に出力することと、交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように電力変換回路を制御することと、を含む。
本開示によれば、零相電流の抑制と、交流の生成・出力の継続との両立に有効な電力変換装置を提供することができる。
以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
〔太陽光発電システム〕
図1に示す太陽光発電システム1は、太陽光の入射に応じて発生させた直流(直流電流)を、電力系統4に対応する交流(交流電流)に変換し、電力系統4に出力するシステムである。電力系統4は、工場等の需要家に交流電力を供給する系統である。電力系統4は、電力会社等により運営される商用の電力系統であってもよい。電力系統4に対応する交流は、例えば三相交流であり、R相4Rと、S相4Sと、T相4Tとを有する。S相4Sは接地されていてもよい。
図1に示す太陽光発電システム1は、太陽光の入射に応じて発生させた直流(直流電流)を、電力系統4に対応する交流(交流電流)に変換し、電力系統4に出力するシステムである。電力系統4は、工場等の需要家に交流電力を供給する系統である。電力系統4は、電力会社等により運営される商用の電力系統であってもよい。電力系統4に対応する交流は、例えば三相交流であり、R相4Rと、S相4Sと、T相4Tとを有する。S相4Sは接地されていてもよい。
図1に示すように、太陽光発電システム1は、太陽光発電装置2と、電力変換装置3とを有する。太陽光発電装置2は、直流電源の一例であり、太陽光の入射に応じて直流を生成し、正極2P及び負極2Nに出力する。例えば太陽光発電装置2は、太陽電池と、DC/DCコンバータとを含む。DC/DCコンバータは、太陽電池の出力にDC/DC変換を行って生成した直流を正極2P及び負極2Nに出力する。電力変換装置3は、太陽光発電装置2が生成した直流を、電力系統4に対応する交流に変換し、電力系統4に出力する。電力変換装置3は、電力変換回路10と、制御回路100とを有する。
電力変換回路10は、電力変換装置3に入力された直流を交流に変換して出力する。例えば電力変換回路10は、第1点11と、第2点12と、第3点13と、第1コンデンサ14と、第2コンデンサ15と、スイッチング回路16とを有する。第1点11は、太陽光発電装置2の正極2Pに接続される。第2点12は、太陽光発電装置2の負極2Nに接続される。第3点13は、第1コンデンサ14を介して第1点11に接続され、第2コンデンサ15を介して第2点12に接続される。
スイッチング回路16は、例えばインバータ回路であり、複数のスイッチング素子17により、太陽光発電装置2(一次側)と、電力系統4(二次側)との間の接続状態を変更することで、太陽光発電装置2が生成した直流を交流に変換する。複数のスイッチング素子17のそれぞれは、例えばパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等であり、ゲート駆動信号に応じてオン・オフを切り替える。
一例として、スイッチング回路16は、第3点13を電力系統4のいずれか一相(例えばS相4S)に接続した状態を維持しつつ、第1点11及び第2点12のそれぞれと電力系統4の残り二相(例えばR相4R及びT相4T)との間を接続及び遮断することで、電力系統4に対応する三相交流を生成する。
電力変換回路10は、電流センサ21と、零相電流センサ22と、漏電ブレーカ23とを更に有する。電流センサ21は、スイッチング回路16と電力系統4の各相(R相4R、S相4S、及びT相4T)との間に流れる電流の大きさを表す電気信号を出力する。零相電流センサ22は、スイッチング回路16と、電力系統4との間に流れる零相電流の大きさを表す電気信号を出力する。例えば零相電流センサ22は、スイッチング回路16と、R相4R、S相4S、T相4Tとを接続する3ラインが発生する合計磁束の励磁電流を検出する変流器が発生する電気信号を出力する。漏電ブレーカ23は、零相電流の大きさ(例えば漏電ブレーカ23自体が検出した零相電流を表す信号の大きさ、又は零相電流センサ22が出力する電気信号の大きさ)が所定の解列レベルを超えた場合に、スイッチング回路16と電力系統4との間を遮断する。
制御回路100は、電力系統4に対応する交流を生成し、電力系統4に出力するように電力変換回路10を制御する。例えば制御回路100は、MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御を行う。具体的には、正極2Pと負極2Nとの間の電圧(以下、「直流電圧」という)を、最大電力点(出力電力を最大化する電圧値)に追従させつつ、電力系統4に対応する交流を生成するようにスイッチング回路16を制御する。
電力変換回路10においては、正常動作においても零相電流が発生し得る。零相電流の経路は、太陽光発電装置2の太陽光パネルと地面との間の浮遊容量等により形成される。
例えば、以上に例示した電力変換回路10の構成においては、S相4Sが接地され、第3点13をS相4Sに接続した状態が維持される。電力変換回路10が交流を生成する際に、電力系統4への交流の出力に応じて、第1コンデンサ14及び第2コンデンサ15の電位が変動する。この電位変動に起因する電流が、S相4Sの接地と、上記浮遊容量とによってS相4Sに流れ、零相電流が発生する。このため、スイッチング回路16が電力系統4に出力する交流と、零相電流の大きさとの相関が強くなる。
浮遊容量は、天候等によって大きく変動するので、同じ交流に対して発生する零相電流の大きさが、天候等によって変動する。このため、太陽光発電装置2及び電力変換装置3に特に異常が生じていない場合であっても、零相電流センサ22が出力する電気信号が上記解列レベルを超え、スイッチング回路16と電力系統4との間が漏電ブレーカ23により遮断される場合があり得る。スイッチング回路16と電力系統4との間が遮断されると、太陽光発電装置2が発電し得る状況においても、太陽光発電装置2からの電力を電力系統4において有効活用することができなくなる。
そこで、制御回路100は、スイッチング回路16による交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように構成されている。増大を抑制するように交流の大きさを調節することの例としては、交流の大きさを、零相電流が所定レベルを超えることがないように予め定められた上限値以下に制限すること、及び所定レベルを超えた零相電流が所定レベル以下となるように交流の大きさを縮小すること等が挙げられる。
制御回路100によれば、交流の大きさの調節により、零相電流の増大を効果的に抑制しつつ、交流の生成・出力を継続することができる。従って、零相電流の抑制と、交流の生成・出力の継続との両立に有効である。
制御回路100は、電流指令を生成することと、電流指令に対応する交流を二次側に出力した場合に生じる零相電流の増大を抑制するように電流指令を補正することと、電流指令に対応する交流を二次側に出力するように電力変換回路10を制御することと、を実行するように構成されていてもよい。
例えば制御回路100は、上述したMPPT制御を行う等、零相電流の増大を抑制する制御とは別の制御のために電流指令を生成する。制御回路100は、生成した電流指令に対応する交流を二次側に出力した場合に生じる零相電流の大きさが所定レベルを超える場合に、零相電流の大きさを所定レベル以下にするように電流指令を補正する。交流を二次側に出力した場合に生じる零相電流の大きさは、実際に交流を出力した結果検出される零相電流の大きさであってもよく、実際に交流を出力することなく、出力予定の交流の大きさに基づき推定される零相電流の大きさであってもよい。所定レベルは、上述した解列レベルより低くてもよい。
零相電流の増大の抑制とは別の目的にて電流指令を生成した上で、零相電流の増大を抑制するように必要に応じて電流指令を補正することで、上記別の目的による制御と、零相電流の増大を抑制することを目的とする制御とを共存させ、より有益な電力変換を電力変換回路10に継続させることができる。
一例として、制御回路100は、機能上の構成要素(以下、「機能ブロック」という。)として、電流情報取得部114と、零相電流情報取得部115と、電流指令生成部111と、電流指令補正部120と、電圧指令生成部112と、スイッチング制御部113とを有する。電流情報取得部114は、上述した電流センサ21が出力する電気信号に基づいて、スイッチング回路16が電力系統4に出力する電流検出値Ioutの情報を取得する。零相電流情報取得部115は、上述した零相電流センサ22が出力する電気信号に基づいて、零相電流検出値Iripの情報を取得する。
電流指令生成部111は、電流指令を生成する。例えば電流指令生成部111は、太陽光発電装置2からの入力電力Pinを監視しつつ、上記直流電圧を変化させ、入力電力Pinを最大化する直流電圧を探索するように電流指令Irefを生成する。電流指令Irefには、電流の大きさと位相とを表す電流ベクトルの2成分を含ませてもよい。例えば電流指令Irefは、電力系統4の交流の位相に応じて回転する回転座標系にて電流ベクトルを表す2成分を含ませてもよい。
電流指令Irefに2成分を含ませた場合、電流情報取得部114が取得する電流検出値Ioutから、電流指令Irefの2成分に対応する2成分を抽出してもよい。電流指令補正部120は、電流指令Irefに対応する交流を電力系統4に出力した場合に生じる零相電流の増大を抑制するように電流指令Irefを補正する。例えば電流指令補正部120は、電流指令Irefに対応する交流を電力系統4に出力した場合に生じる零相電流の大きさが所定の零相電流リミットIrip_limを超える場合に、零相電流検出値Iripと、電流検出値Ioutとに基づいて、零相電流検出値Iripが所定の零相電流リミットIrip_lim以下となるように電流指令Irefを補正する。
以下、電流指令補正部120により補正された電流指令Irefを補正済電流指令Iref_rとし、補正前の電流指令Irefと区別する。電流指令Irefに上述した2成分を含ませた場合、補正済電流指令Iref_rに電流指令Irefの2成分に対応する2成分を含ませてもよい。なお、補正前の電流指令Irefに対応する交流を電力系統4に出力した場合に生じる零相電流の大きさが零相電流リミットIrip_limを超えない場合、電流指令補正部120は電流指令Irefを補正しない。電流指令補正部120が電流指令Irefを補正しない場合であっても、図1において電流指令補正部120を経た電流指令Irefは補正済電流指令Iref_rに含まれる。
電圧指令生成部112は、電流検出値Ioutを補正済電流指令Iref_rに追従させるように電圧指令Vrefを生成する。例えば電圧指令生成部112は、補正済電流指令Iref_rと電流検出値Ioutとの偏差を縮小するように電圧指令Vrefを生成する。例えば電圧指令生成部112は、補正済電流指令Iref_rと電流検出値Ioutとの偏差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算を行った結果に基づいて電圧指令Vrefを生成する。補正済電流指令Iref_rに上述した2成分を含ませた場合、電圧指令Vrefに、電流指令Irefの2成分に対応する2成分を含ませてもよい。
スイッチング制御部113は、補正済電流指令Iref_rに対応する交流を電力系統4に出力するように電力変換回路10を制御する。例えばスイッチング制御部113は、電流検出値Ioutを補正済電流指令Iref_rに追従させるように生成された電圧指令Vrefに基づいて、電圧指令Vrefに対応する電圧を電力系統4に印加するようにスイッチング回路16を制御する。
なお、以上の構成は、電力変換回路10が所謂電圧型のインバータである場合を例示しているが、電力変換回路10は電流型のインバータであってもよい。
図2は、電流指令補正部120の構成を例示するブロック図である。電流指令補正部120は、電力系統4に出力される交流の大きさを表す第1情報と、零相電流の大きさを表す第2情報とに基づいて、交流の大きさと零相電流の大きさとの関係を特定し、零相電流の大きさが所定レベル以下となるように、特定した関係と所定レベルとに基づいて電流指令を補正してもよい。以下、この補正を「瞬時型の補正」という。電流指令補正部120は、零相電流を縮小するように電流指令を小さくすることを、零相電流の大きさが所定レベル以下となるまで繰り返してもよい。以下、この補正を「逐次型の補正」という。
図2に例示する電流指令補正部120は、瞬時型の補正と、逐次型の補正とを組み合わせて実行するように構成されている。例えば電流指令補正部120は、電力系統4に出力される交流の大きさを表す第1情報と、零相電流の大きさを表す第2情報とに基づいて、交流の大きさと零相電流の大きさとの関係を特定することと、零相電流の大きさが所定レベル以下となるように、特定した関係と所定レベルとに基づいて電流リミットを生成することと、電流リミット以下となるように電流指令を補正することと、電流リミット以下にした電流指令を更に小さくすることを、零相電流の大きさが所定レベル以下となるまで繰り返すことと、を実行するように構成されている。
例えば電流指令補正部120は、機能ブロックとして、瞬時制御部121と、逐次制御部122と、電流制限部123とを有する。瞬時制御部121は、電力系統4に出力される交流の大きさを表す第1情報と、零相電流の大きさを表す第2情報とに基づいて、交流の大きさと零相電流の大きさとの関係を特定し、零相電流の大きさが所定レベル以下となるように、特定した関係と所定レベルとに基づいて電流リミットを生成する。
例えば瞬時制御部121は、第1情報の一例として電流情報取得部114から電流検出値Ioutを取得し、第2情報の一例として零相電流情報取得部115から零相電流検出値Iripを取得し、電流検出値Ioutと零相電流検出値Iripとの関係を特定する。例えば瞬時制御部121は、電流検出値Ioutと零相電流検出値Iripとの関係の一例として、電流検出値Ioutに対する零相電流検出値Iripの比率を算出し、算出した比率を零相電流リミットIrip_limに乗算して電流リミットIout_limを算出する。
電流制限部123は、電流リミットIout_lim以下となるように電流指令Irefを補正する。例えば電流制限部123は、電流指令Irefが電流リミットIout_limを超える場合、電流指令Irefを電流リミットIout_lim以下の値に補正し、電流指令Irefが電流リミットIout_lim以下であれば電流指令Irefを補正しない。逐次制御部122は、零相電流リミットIrip_limと零相電流検出値Iripとの偏差を縮小するように電流リミットIout_limを更に小さくする。例えば逐次制御部122は、零相電流リミットIrip_limから零相電流検出値Iripを減算して上記偏差を算出し、算出した偏差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算を行って上限補正値ΔIrip_cmpを算出する。零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limより小さい場合、電流リミットIout_limを更に補正する必要はない。そこで逐次制御部122は、上限補正値ΔIrip_cmpをゼロ以下に制限するように構成されていてもよい。
電流制限部123は、電流リミットIout_limに上限補正値ΔIrip_cmpを加算した値以下となるように電流指令Irefを補正する。上限補正値ΔIrip_cmpがゼロ未満である場合、電流リミットIout_limに対する上限補正値ΔIrip_cmpの加算は、電流リミットIout_limから上限補正値ΔIrip_cmpの絶対値を減算することに相当する。このため、電流リミットIout_limに上限補正値ΔIrip_cmpを加算した値以下となるように電流指令Irefが補正されることによって、電流リミットIout_lim以下となるように補正された電流指令Irefが更に小さくされることとなる。
瞬時制御部121、逐次制御部122、及び電流制限部123は、以上に示した処理を繰り返し実行する。これにより、瞬時制御部121は、電流検出値Iout及び零相電流検出値Iripを繰り返し取得し、電流検出値Iout及び零相電流検出値Iripを取得する度に、電流検出値Ioutと零相電流検出値Iripとの関係を瞬時に更新する。逐次制御部122は、零相電流リミットIrip_limと零相電流検出値Iripとの偏差に基づき上限補正値ΔIrip_cmp(降下幅)を算出することと、算出した上限補正値ΔIrip_cmpにて電流リミットIout_limを補正し電流指令Irefを小さくすることとを、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_lim以下となるまで逐次繰り返す。
なお、瞬時型の補正と、逐次型の補正を必ずしも組み合わせて実行しなくてもよい。電流指令補正部120は、逐次型の補正を行わずに瞬時型の補正を行うように構成されていてもよく、瞬時型の補正を行わずに逐次型の補正を行うように構成されていてもよい。
電流指令補正部120が瞬時型の補正を行わずに逐次型の補正を行う場合、電流制限部123は、瞬時型の補正のために算出された電流リミットIout_limに代えて、予め定められた電流リミットIout_limに上限補正値ΔIrip_cmpを加算した値以下となるように電流指令Irefを補正する。
電流指令補正部120が瞬時型の補正を行わずに逐次型の補正を行う場合、逐次制御部122が、上述した零相電流リミットIrip_limと零相電流検出値Iripとの偏差に基づいて電流リミットIout_limを算出してもよい。電流制限部123は、逐次制御部122により算出された電流リミットIout_lim以下となるように電流指令Irefを補正する。例えば逐次制御部122は、上記偏差に比例・積分演算又は比例・積分・微分演算を行った結果に基づいて電流リミットIout_limを算出してもよい。この場合、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも小さい期間に、正の偏差の積分によって電流リミットIout_limが上限値まで大きくされる。零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも大きくなると、負の偏差によって、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_lim以下となるまで電流リミットIout_limが小さくされる。
電流指令補正部120が瞬時型の補正を行わずに逐次型の補正を行う場合、逐次制御部122は、上述した零相電流リミットIrip_limと零相電流検出値Iripとの偏差に基づいて、電流リミットIout_limとは別に副電流指令Iref2を算出するように構成されていてもよい。電流制限部123は、逐次制御部122により算出された副電流指令Iref2と電流指令Irefとのいずれか小さい方を補正済電流指令Iref_rとして選択するように構成されていてもよい。例えば逐次制御部122は、上記偏差に比例・積分演算又は比例・積分・微分演算を行った結果に基づいて副電流指令Iref2を算出してもよい。この場合、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも小さい期間に、正の偏差の積分によって副電流指令Iref2が上限値まで大きくされる。零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも大きくなると、負の偏差によって、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_lim以下となるまで副電流指令Iref2が小さくされる。この場合、発熱抑制等の目的にて、電流リミットIout_limによる電流指令の制限を別途行ってもよい。
電流指令補正部120は、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも大きい場合に、零相電流リミットIrip_limと零相電流検出値Iripとの偏差に基づく上限補正値ΔIrip_cmpに代えて、予め定められた一定の降下幅(所定の降下幅)にて零相電流リミットIrip_limを小さくすることを、零相電流検出値Iripの大きさが零相電流リミットIrip_lim以下となるまで繰り返すように構成されていてもよい。また、電流リミットIout_limに代わって電流指令Irefを小さくしてもよい。
図3は、一定の降下幅にて電流指令Irefを小さくする電流指令補正部120を例示するブロック図である。図3に例示する電流指令補正部120は、機能ブロックとして、比較部124と、比較部125と、電流指令増減部126とを有する。比較部124は、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも大きいか否かを判定する比較器である。例えば比較部124は、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも大きい場合に真値を出力し、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも小さい場合に偽値を出力する。比較部125は、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも小さいか否かを判定する比較器である。例えば比較部125は、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも小さい場合に真値を出力し、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limよりも大きい場合に偽値を出力する。
電流指令増減部126は、比較部124,125による比較結果に基づいて電流指令Irefを増減させる。例えば電流指令増減部126は、比較部124が真値を出力している場合に、一定の降下幅にて電流指令Irefを小さくすることを繰り返し、比較部125が真値を出力している場合に、一定の上昇幅にて電流指令Irefを大きくすることを繰り返す。
一例として、電流指令増減部126は、比較部124の出力が偽値から真値に切り替わった時点における電流指令Irefを補正済電流指令Iref_rとして記憶する。その後、電流指令増減部126は、比較部124の出力が真値である場合に、一定の降下幅にて補正済電流指令Iref_rを小さくすることを繰り返す。比較部124の出力が真値から偽値に切り替わり、比較部125の出力が偽値から真値に切り替わると、電流指令増減部126は、一定の上昇幅にて補正済電流指令Iref_rを大きくする。その後、電流指令増減部126は、比較部125の出力が真値から偽値に切り替わるまで、補正済電流指令Iref_rを大きくすることを繰り返す。比較部125の出力が真値から偽値に切り替わり、比較部124の出力が偽値から真値に切り替わると、再び比較部124が一定の降下幅にて補正済電流指令Iref_rを小さくする。以上の処理によって、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limの近傍に維持されることとなる。
電流指令増減部126が補正済電流指令Iref_rを大きくする過程において、比較部125の出力が真値から偽値に切り替わる前に補正済電流指令Iref_rが電流指令Iref以上となった場合、更に補正済電流指令Iref_rを上昇させる必要はない。この時点で、電流指令増減部126は電流指令Irefの補正を完了し、再び比較部124の出力が真値となるまで、補正前の電流指令Irefをそのまま補正済電流指令Iref_rとして出力する。
比較部124が零相電流検出値Iripと比較する零相電流リミットIrip_limと、比較部125が零相電流検出値Iripと比較する零相電流リミットIrip_limとは、互いに異なっていてもよい。例えば、比較部124が零相電流検出値Iripと比較する零相電流リミットIrip_limは、比較部125が零相電流検出値Iripと比較する零相電流リミットIrip_limより大きくてもよい。また、降下幅と上昇幅とが互いに異なっていてもよい。
図4は、制御回路100のハードウェア構成を例示するブロック図である。図4に示すように、例えば制御回路100は、一以上のプロセッサ191と、メモリ192と、ストレージ193と、入出力ポート194と、スイッチング制御回路195とを有する。
ストレージ193は、フラッシュメモリ又はハードディスク等の不揮発性の記憶媒体を含む。ストレージ193は、交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように電力変換回路10を制御することを制御回路100に実行させるためのプログラムを記憶している。例えばストレージ193は、上述した各機能ブロックを制御回路100に構成させるためのプログラムを記憶している。
メモリ192は、ストレージ193からロードされたプログラムと、当該プログラムの実行過程で生成されるデータとを一時的に記憶する。一以上のプロセッサ191は、メモリ192が記憶するプログラムを実行することで、各機能ブロックとして制御回路100を機能させる。入出力ポート194は、一以上のプロセッサ191からの指令に応じて、電流センサ21と、零相電流センサ22との間で電気信号の入出力を行う。スイッチング制御回路195は、一以上のプロセッサ191からの指令に応じて、スイッチング回路16における複数のスイッチング素子17のオン・オフを切り替える。以上のハードウェア構成はあくまで一例であり、適宜変更可能である。例えば、各機能ブロックの少なくともいずれかが、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用の回路素子により構成されていてもよい。
以上に例示した電力変換装置3の構成はあくまで一例であり適宜変更可能である。例えば、電力変換装置3が適用される直流電源は太陽光発電装置2に限られず、発電した電力を直流で出力する限りいかなる電源であってもよい。
〔電力変換方法〕
電力変換方法の一例として、電力変換装置3が実行する電力変換手順を例示する。この電力変換手順は、電力変換回路10により一次側の直流を交流に変換して二次側に出力することと、交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように電力変換回路10を制御することと、を含む。図5は、電力変換手順を例示するフローチャートである。図5に示す手順は、一次側の直流電流を交流に変換して二次側に出力することを電力変換回路10が継続している状態で行われる。
電力変換方法の一例として、電力変換装置3が実行する電力変換手順を例示する。この電力変換手順は、電力変換回路10により一次側の直流を交流に変換して二次側に出力することと、交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように電力変換回路10を制御することと、を含む。図5は、電力変換手順を例示するフローチャートである。図5に示す手順は、一次側の直流電流を交流に変換して二次側に出力することを電力変換回路10が継続している状態で行われる。
図5に示すように、制御回路100は、まずステップS01,S02,S03を実行する。ステップS01では、電流センサ21が出力する電気信号に基づいて、スイッチング回路16が電力系統4に出力する電流検出値Ioutの情報を電流情報取得部114が取得する。零相電流センサ22が出力する電気信号に基づいて、零相電流検出値Iripの情報を零相電流情報取得部115が取得する。
ステップS02では、電流指令生成部111が、電流指令Irefを算出する。例えば電流指令生成部111は、入力電力Pinを最大化する直流電圧を探索するように電流指令Irefを生成する。
ステップS03では、電流指令補正部120が、電流指令Irefに対応する交流を電力系統4に出力した場合に生じる零相電流の増大を抑制するように電流指令Irefを補正する。ステップS03の具体的内容については後に例示する。
次に、制御回路100はステップS04,S05,S06を実行する。ステップS04では、電圧指令生成部112が、電流検出値Ioutを補正済電流指令Iref_rに追従させるように電圧指令Vrefを生成する。ステップS05では、スイッチング制御部113が、電圧指令Vrefに対応する電圧を電力系統4に印加するようにスイッチング回路16を制御することを開始する。ステップS06では、スイッチング制御部113が、所定の制御周期が経過するのを待機する。その後、制御回路100は処理をステップS01に戻す。制御回路100は、以上の処理を上記制御周期にて繰り返し実行する。
図6は、ステップS03における電流指令Irefの補正手順を例示するフローチャートである。上述のとおり、ステップS03は、所定の制御周期にて繰り返し実行される。図6が示す手順は、1制御周期分の処理手順を示している。図6に示すように、制御回路100は、まずステップS11,S12を実行する。ステップS11では、瞬時制御部121が、電流リミットIout_limを算出する。例えば瞬時制御部121は、電流情報取得部114から電流検出値Ioutを取得し、零相電流情報取得部115から零相電流検出値Iripを取得し、電流検出値Ioutと零相電流検出値Iripとの関係を特定する。瞬時制御部121は、電流検出値Ioutと零相電流検出値Iripとの関係と、零相電流リミットIrip_limとに基づいて、電流リミットIout_limを算出する。
ステップS12では、逐次制御部122が上限補正値ΔIrip_cmpを算出する。例えば逐次制御部122は、零相電流リミットIrip_limから零相電流検出値Iripを減算して上記偏差を算出し、算出した偏差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算を行って上限補正値ΔIrip_cmpを算出する。
次に、制御回路100はステップS13,S14を実行する。ステップS13では、電流制限部123が、電流リミットIout_limに上限補正値ΔIrip_cmpを加算する。以下、電流リミットIout_limに上限補正値ΔIrip_cmpを加算した値を「補正済電流リミット」という。
ステップS14では、電流指令Irefが補正済電流リミットより小さいか否かを電流制限部123が確認する。ステップS14において、電流指令Irefが補正済電流リミットより小さいと判定した場合、制御回路100はステップS15を実行する。ステップS15では、電流制限部123が、補正前の電流指令Irefと同じ値を補正済電流指令Iref_rとする。
ステップS14において、電流指令Irefが補正済電流リミット以上であると判定した場合、制御回路100はステップS16を実行する。ステップS16では、電流制限部123が、補正済電流リミットと同じ値を補正済電流指令Iref_rとする。以上で、ステップS03における電流指令Irefの補正手順が完了する。
図7は、ステップS03における電流指令Irefの補正手順の変形例を示すフローチャートである。上述のとおり、ステップS03は、所定の制御周期にて繰り返し実行される。図7が示す手順は、1サイクル分の処理手順を示している。電流指令Irefの補正は、1サイクルで完了するわけではなく、図7の手順が繰り返されることによって完了する。図7に示すように、制御回路100は、まずステップS21を実行する。ステップS21では、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limより大きい(比較部124の出力が真値である)か否かを電流指令増減部126が確認する。ステップS21において、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_lim以下であると判定した場合、制御回路100はステップS22を実行する。ステップS22では、ステータスが「補正あり」であるか否かを電流指令増減部126が確認する。ステップS22において、ステータスが「補正なし」であると判定した場合、制御回路100はステップS23を実行する。ステップS23では、電流指令増減部126が、現在の電流指令Irefを補正済電流指令Iref_rとし、ステップS03における電流指令Irefの補正を完了する。
ステップS21において、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limより大きいと判定した場合、制御回路100はステップS24を実行する。ステップS24では、ステータスが「補正なし」であるか否かを電流指令増減部126が確認する。ステップS24において、ステータスが「補正なし」であると判定した場合、制御回路100はステップS25を実行する。ステップS25では、電流指令増減部126が、ステータスを「補正なし」から「補正あり」に変更する。
次に、制御回路100はステップS26を実行する。ステップS24において、ステータスが「補正あり」であると判定した場合、制御回路100はステップS25を実行することなくステップS26を実行する。ステップS26では、電流指令増減部126が、所定の降下幅にて補正済電流指令Iref_rを小さくし、ステップS03における電流指令Irefの補正を完了する。
ステップS21において零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_lim以下であると判定し、更にステップS22において、ステータスが「補正あり」であると判定した場合、制御回路100はステップS31を実行する。ステップS31では、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limより小さい(比較部125の出力が真値である)か否かを電流指令増減部126が確認する。ステップS31において、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_limより小さいと判定した場合、制御回路100はステップS32を実行する。ステップS32では、電流指令増減部126が、所定の上昇幅にて補正済電流指令Iref_rを大きくする。
次に、制御回路100はステップS33を実行する。ステップS31において、零相電流検出値Iripが零相電流リミットIrip_lim以上であると判定した場合、制御回路100はステップS32を実行することなくステップS33を実行する。ステップS33では、電流指令増減部126が、補正済電流指令Iref_rが現在の電流指令Iref以上であるか否かを確認する。
ステップS33において、補正済電流指令Iref_rが現在の電流指令Irefよりも小さいと判定した場合、電流指令増減部126はステップS03における電流指令Irefの1サイクル分の処理を完了する。ステップS33において、補正済電流指令Iref_rが現在の電流指令Iref以上であると判定した場合、制御回路100はステップS34を実行する。ステップS34では、電流指令増減部126が、ステータスを「補正あり」から「補正なし」に変更し、ステップS03における電流指令Irefの1サイクル分の処理を完了する。制御回路100は、以上の手順を上記制御周期で繰り返す。
〔まとめ〕
以上の開示は、以下の構成を含む。
以上の開示は、以下の構成を含む。
(1) 一次側の直流を交流に変換して二次側に出力する電力変換回路10と、交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように電力変換回路10を制御する制御部100と、を備える電力変換装置3。
この電力変換装置3によれば、交流の大きさの調節により、零相電流の増大を効果的に抑制しつつ、交流の生成・出力を継続することができる。従って、零相電流の抑制と、交流の生成・出力の継続との両立に有効である。
この電力変換装置3によれば、交流の大きさの調節により、零相電流の増大を効果的に抑制しつつ、交流の生成・出力を継続することができる。従って、零相電流の抑制と、交流の生成・出力の継続との両立に有効である。
(2) 制御部100は、電流指令を生成する指令生成部111と、電流指令に対応する交流を二次側に出力した場合に生じる零相電流の増大を抑制するように電流指令を補正する指令補正部120と、電流指令に対応する交流を二次側に出力するように電力変換回路10を制御するスイッチング制御部113と、を有する、(1)記載の電力変換装置3。
零相電流の増大の抑制とは別の目的にて電流指令を生成した上で、零相電流の増大を抑制するように必要に応じて電流指令を補正することで、上記別の目的による制御と、零相電流の増大を抑制することを目的とする制御とを共存させ、より有益な電力変換を継続させることができる。
零相電流の増大の抑制とは別の目的にて電流指令を生成した上で、零相電流の増大を抑制するように必要に応じて電流指令を補正することで、上記別の目的による制御と、零相電流の増大を抑制することを目的とする制御とを共存させ、より有益な電力変換を継続させることができる。
(3)電力変換回路10は、一次側にて直流電源2の正極2Pに接続される第1点11と、一次側にて直流電源2の負極2Nに接続される第2点12と、第1コンデンサ14を介して第1点11に接続され、第2コンデンサ15を介して第2点12に接続される第3点13と、第3点13を二次側に接続しつつ、第1点11及び第2点12のそれぞれと二次側との間を接続及び遮断することで、二次側に三相交流を出力するスイッチング回路16と、を有する、(2)記載の電力変換装置3。
この構成によれば、二次側に出力する交流と、零相電流の大きさとの相関が強くなる。このため、電流指令の補正によって、零相電流をより効果的に抑制することができる。従って、零相電流の抑制と、電力変換の継続との両立に更に有効である。
この構成によれば、二次側に出力する交流と、零相電流の大きさとの相関が強くなる。このため、電流指令の補正によって、零相電流をより効果的に抑制することができる。従って、零相電流の抑制と、電力変換の継続との両立に更に有効である。
(4) 指令補正部120は、二次側に出力される交流の大きさを表す第1情報と、零相電流の大きさを表す第2情報とに基づいて、交流の大きさと零相電流の大きさとの関係を特定し、零相電流の大きさが所定レベル以下となるように、特定した関係と所定レベルとに基づいて電流指令を補正する、(2)又は(3)記載の電力変換装置3。
交流の大きさと零相電流の大きさとの関係に基づくことで、零相電流を早く抑制することができる。
交流の大きさと零相電流の大きさとの関係に基づくことで、零相電流を早く抑制することができる。
(5) 指令補正部120は、第1情報及び第2情報を繰り返し取得し、第1情報及び第2情報を取得する度に関係を更新する、(4)記載の電力変換装置3。
二次側に出力される交流の大きさと、零相電流の大きさとの関係が、経時的に変化する場合もあり得る。例えば、一次側の直流が太陽光発電装置2により生成される場合には、天候に応じて浮遊容量が変化し、浮遊容量の変化に応じて上記関係が経時的に変化する。第1情報及び第2情報を繰り返し取得し、第1情報及び第2情報を取得する度にプロファイルを更新する構成によれば、上記関係の変化に対応して電流指令をより早く補正することができる。
二次側に出力される交流の大きさと、零相電流の大きさとの関係が、経時的に変化する場合もあり得る。例えば、一次側の直流が太陽光発電装置2により生成される場合には、天候に応じて浮遊容量が変化し、浮遊容量の変化に応じて上記関係が経時的に変化する。第1情報及び第2情報を繰り返し取得し、第1情報及び第2情報を取得する度にプロファイルを更新する構成によれば、上記関係の変化に対応して電流指令をより早く補正することができる。
(6) 指令補正部120は、零相電流を縮小するように電流指令を補正することを、零相電流の大きさが所定レベル以下となるまで繰り返す、(2)~(5)のいずれか記載の電力変換装置3。
零相電流をより確実に抑制することができる。
零相電流をより確実に抑制することができる。
(7) 指令補正部120は、所定の降下幅にて電流指令を小さくすることを、零相電流の大きさが所定レベル以下となるまで繰り返す、(6)記載の電力変換装置3。
零相電流を容易な演算で抑制することができる。
零相電流を容易な演算で抑制することができる。
(8) 指令補正部120は、所定レベルと、零相電流の大きさとの偏差に基づき降下幅を算出することと、算出した降下幅にて電流指令を小さくすることと、を零相電流が所定レベル以下となるまで繰り返す、(6)記載の電力変換装置3。
零相電流をより早く且つより確実に抑制することができる。
零相電流をより早く且つより確実に抑制することができる。
(9) 指令補正部120は、二次側に出力される交流の大きさを表す第1情報と、零相電流の大きさを表す第2情報とに基づいて、交流の大きさと零相電流の大きさとの関係を特定することと、零相電流の大きさが所定レベル以下となるように、特定した関係と所定レベルとに基づいて電流リミットを生成することと、電流リミット以下となるように電流指令を補正することと、電流リミット以下にした電流指令を更に小さくすることを、零相電流の大きさが所定レベル以下となるまで繰り返すことと、を実行するように構成されている、(2)又は(3)記載の電力変換装置3。
零相電流をより早く且つより確実に抑制することができる。
零相電流をより早く且つより確実に抑制することができる。
(10) 太陽光の入射に応じて直流を生成する太陽光発電装置2と、太陽光発電装置2が生成した直流を交流に変換して出力する電力変換回路10と、交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように電力変換回路10を制御する制御部100と、を備える太陽光発電システム1。
(11) 電力変換回路10により一次側の直流を交流に変換して二次側に出力することと、交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を交流の大きさの調節により抑制するように電力変換回路10を制御することと、を含む電力変換方法。
1…太陽光発電システム、2…太陽光発電装置、2P…正極、2N…負極、2…直流電源、3…電力変換装置、10…電力変換回路、11…第1点、12…第2点、13…第3点、14…第1コンデンサ、15…第2コンデンサ、16…スイッチング回路、100…制御回路、100…制御部、111…指令生成部、120…指令補正部、113…スイッチング制御部。
Claims (11)
- 一次側の直流を交流に変換して二次側に出力する電力変換回路と、
前記交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を前記交流の大きさの調節により抑制するように前記電力変換回路を制御する制御部と、
を備える電力変換装置。 - 前記制御部は、
電流指令を生成する指令生成部と、
前記電流指令に対応する前記交流を前記二次側に出力した場合に生じる零相電流の増大を抑制するように前記電流指令を補正する指令補正部と、
前記電流指令に対応する前記交流を前記二次側に出力するように前記電力変換回路を制御するスイッチング制御部と、
を有する、
請求項1記載の電力変換装置。 - 前記電力変換回路は、
前記一次側にて直流電源の正極に接続される第1点と、
前記一次側にて前記直流電源の負極に接続される第2点と、
第1コンデンサを介して前記第1点に接続され、第2コンデンサを介して前記第2点に接続される第3点と、
前記第3点を前記二次側に接続しつつ、前記第1点及び前記第2点のそれぞれと前記二次側との間を接続及び遮断することで、前記二次側に三相交流を出力するスイッチング回路と、
を有する、
請求項2記載の電力変換装置。 - 前記指令補正部は、
前記二次側に出力される前記交流の大きさを表す第1情報と、前記零相電流の大きさを表す第2情報とに基づいて、前記交流の大きさと前記零相電流の大きさとの関係を特定し、
前記零相電流の大きさが所定レベル以下となるように、特定した前記関係と前記所定レベルとに基づいて前記電流指令を補正する、
請求項2又は3記載の電力変換装置。 - 前記指令補正部は、
前記第1情報及び前記第2情報を繰り返し取得し、
前記第1情報及び前記第2情報を取得する度に前記関係を更新する、
請求項4記載の電力変換装置。 - 前記指令補正部は、前記零相電流を縮小するように前記電流指令を補正することを、前記零相電流の大きさが所定レベル以下となるまで繰り返す、
請求項2又は3記載の電力変換装置。 - 前記指令補正部は、所定の降下幅にて前記電流指令を小さくすることを、前記零相電流の大きさが前記所定レベル以下となるまで繰り返す、
請求項6記載の電力変換装置。 - 前記指令補正部は、
前記所定レベルと、前記零相電流の大きさとの偏差に基づき降下幅を算出することと、
算出した前記降下幅にて前記電流指令を小さくすることと、
を前記零相電流が前記所定レベル以下となるまで繰り返す、
請求項6記載の電力変換装置。 - 前記指令補正部は、
前記二次側に出力される前記交流の大きさを表す第1情報と、前記零相電流の大きさを表す第2情報とに基づいて、前記交流の大きさと前記零相電流の大きさとの関係を特定することと、
前記零相電流の大きさが所定レベル以下となるように、特定した前記関係と前記所定レベルとに基づいて電流リミットを生成することと、
前記電流リミット以下となるように前記電流指令を補正することと、
前記電流リミット以下にした前記電流指令を更に小さくすることを、前記零相電流の大きさが前記所定レベル以下となるまで繰り返すことと、
を実行するように構成されている、
請求項2又は3記載の電力変換装置。 - 太陽光の入射に応じて直流を生成する太陽光発電装置と、
前記太陽光発電装置が生成した直流を交流に変換して出力する電力変換回路と、
前記交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を前記交流の大きさの調節により抑制するように前記電力変換回路を制御する制御部と、
を備える太陽光発電システム。 - 電力変換回路により一次側の直流を交流に変換して二次側に出力することと、
前記交流の出力に応じて生じる零相電流の増大を前記交流の大きさの調節により抑制するように前記電力変換回路を制御することと、
を含む電力変換方法。
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JP2022138501A JP2024034325A (ja) | 2022-08-31 | 2022-08-31 | 電力変換装置、太陽光発電システム、及び電力変換方法 |
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