JP2024031925A - 縫合ボタンを埋め込むためのシステム - Google Patents

Abstract

【課題】靭帯結合損傷を固定するための縫合ボタンシステムを提供する。
【解決手段】可撓性固定インプラントと、骨を横断してインプラントを展開するために使用される、挿入器デバイスとを備える。可撓性固定インプラントは、可撓性コネクタと、骨表面又は骨プレート若しくは骨ワッシャと接合する、２つの縫合ボタンとを含む。可撓性コネクタは、複数の縫合ストランドを含む。ボタンは、２つの骨を横断してインプラントを展開するために使用される器具と接合することを可能にする、特徴部を有する。挿入器デバイスは、可撓性固定インプラントと接合して、予め穿孔されている骨トンネルを通して、骨を横断して可撓性固定インプラントを位置決めするように構成されている。挿入器デバイスは、カニューレ状挿入ロッド、及びハンドルを含み得る。
【選択図】図１

Description

本開示は、手術の分野に関し、特に、骨折の安定化及び固定のための、システム、デバイス、及び方法に関する。

足首の関節は、下腿の脛骨及び腓骨と、足の距骨との、３つの骨で構成されている。脛骨は、足首の内方又は内側の骨であり、腓骨は、脛骨に平行に延びて、足首の外方又は外側の骨を構成している。一般的な足首損傷の１つは、靭帯結合の断裂である。足首の靭帯結合損傷とは、足首の関節付近で腓骨と脛骨を一体に保持している、強固な線維性靭帯の断裂である。靭帯結合が断裂している場合には、足首の関節が不安定となり、通常は手術が必要とされる。

足首の靭帯結合断裂に関する固定方法論は、遠位脛腓関節を安定させるための、可撓性の縫合糸－ボタンデバイスの使用によって進歩してきた。しかしながら、その固定を達成するために使用されている現在の手技には、いくつかの欠点が残されている。現在の技術の場合、足首の両側を切開しなければならず、腓骨及び脛骨の双方を完全に貫通する穴を穿孔しなければならない。更には、固定を完了するために縫合糸を手作業で結紮する間、その縫合糸を手作業で張力下に保持しなければならない。このプロセスは、多くの場合、望ましくない縫合糸の緩みを生じさせ、これにより、達成可能な固定度が低下する。更には、縫合糸を結紮するために、複数の結び目が必要とされる場合があり、それらの結び目は、往々にして、軟組織の損傷を引き起こす恐れがある。

それゆえ、堅牢かつ強固でありつつも、外科医によって形成される結び目の数及びサイズを最小限に抑えるか若しくは排除する、足首の靭帯結合損傷に関する固定に使用するための、システム、デバイス、及び方法を得ることが望ましい。また、システムが、縫合ボタンを骨に取り付けて、その骨に組織を引き寄せるために必要とする、構成要素の数が最小限に抑えられる、システム、デバイス、及び方法を提供することも望ましい。また、あるサイズのボタンの埋め込みに付随する外科的外傷を、最小限に抑える縫合ボタン、及び、そのようなボタンを位置決めする方法も必要とされている。

本開示は、埋め込み可能な可撓性の固定構成体を備え、この固定構成体が、その構成体の挿入及び位置決めの容易性を改善するように意図されているインプラント送達器具と接合する、縫合ボタンシステムを提供する。特に、縫合ボタンシステムは、損傷した靭帯及び軟組織の治癒を可能にするために、靭帯結合の断裂後の足首に対して柔軟な固定を提供するように設計されている。縫合ボタンシステムの主な目的は、（１）臨床転帰を改善するために解剖学的整復を補助すること、（２）切開手術に付随する軟組織損傷を軽減すること、及び（３）術中手技を簡略化することである。

本開示の一実施形態では、縫合ボタンシステムは、可撓性固定インプラントと、骨を横断してインプラントを展開するために使用される、挿入器デバイスとを備える。本開示による可撓性固定インプラントは、典型的には、可撓性コネクタと、骨表面又は骨プレート若しくは骨ワッシャと接合する、２つの縫合ボタン又は縫合アンカーとを含む。可撓性コネクタは、編組縫合糸、ワイヤ、ばね、又は他の弾性材料の、複数の縫合ストランドを含む。ボタン又はアンカーは、典型的には、２つの骨を横断してインプラントを展開するために使用される器具と接合することを可能にする、特徴部を有する。挿入器デバイスは、インプラントと接合して、予め穿孔されている骨トンネルを通して、骨を横断してインプラントを位置決めするように構成されている。挿入器デバイスは、カニューレ状挿入ロッド、及びハンドルを含み得る。

上述のシステムの更なる非限定的な実施形態では、可撓性固定インプラントは、内方ボタン及び外方ボタンを含み、これらのボタンは、脛骨の内方側及び腓骨の外方側に位置決めされるように意図されている。様々な実施形態では、内方ボタンは、穿孔されている穴を通過して、脛骨の内方側に展開されるように構成されている、概ね横長の形状であり、外方ボタンは、腓骨の外方側に位置するように、又は腓骨プレート若しくは腓骨ワッシャと接合するように構成されている、円形の形状である。

上述のシステムのいずれかの更なる非限定的な実施形態では、可撓性コネクタは、内方ボタン及び外方ボタンを通ってループ状にされている、複数の縫合ストランドを含む。別の実施形態では、縫合ストランドは、内方ボタン及び外方ボタンの双方の、少なくとも１つの穴に通されている。別の実施形態では、可撓性コネクタは、外方ボタンを通って延びている、少なくとも１つの自由端を有する。

上述のシステムの更なる非限定的な実施形態では、可撓性コネクタは、２つの自己交差ループアセンブリを含み、一方が、内方ボタンを通って位置決めされ、他方が、内方ボタンと外方ボタンとの間に位置決めされている。自己交差ループアセンブリは、縫合ストランドの１つのセクションを、縫合ストランドの別のセクションの中に通すことによって形成されており、それにより、自己交差ループアセンブリは、縫合ストランドの自由端が引き締められると、中に通されている縫合ストランドのセクションに対して収縮する。

上述のシステムの更なる非限定的な実施形態では、縫合ストランドの一方の自由端は、引き抜きを防止する、堅固な止め具によって、結び目を形成することによって、内方ボタンに自由端を取り付けることによって、又は他の固定手段によって、内方ボタンに固定されており、縫合ストランドの反対側端部は、外方ボタンを通り、内方ボタンを通って戻り、ループ状にされている。

上述のシステムの更なる非限定的な実施形態では、可撓性縫合コネクタは、縫合ストランドの一部分の編組を緩めて、縫合ストランドの別の部分を、その縫合ストランドの緩められた部分に通して継ぎ合わせることによって形成されている、縫合糸通路を含む。

一実施形態によれば、本開示は、骨を横断して可撓性固定インプラントを位置決めするための方法であって、腓骨の外方側から脛骨の内方側まで貫通する、骨トンネルを穿孔することと、内方ボタンと、外方ボタンと、それらのボタン間に延びている可撓性コネクタとを備える、可撓性固定インプラントを提供することと、挿入器デバイスを提供することであって、カニューレ状挿入ロッドが、挿入器デバイスのハンドルから延びている、挿入器デバイスを提供することと、挿入器デバイスの挿入ロッドに内方ボタンを取り付けることと、内方ボタンが脛骨の内方側に出るまで、骨トンネルを通して内方ボタンを挿入することと、挿入器デバイスのカニューレ状挿入ロッドから内方ボタンを取り外すことと、脛骨の内方側に対して平坦に配置されるように、内方ボタンを位置決めすることと、挿入器デバイスの挿入器ロッドを骨トンネルから引き抜くことと、可撓性コネクタに張力を加えることによって、腓骨の外方側に外方ボタンを配置することとを含む、方法を提供する。

上述の方法の更なる非限定的な実施形態では、挿入器デバイスの挿入ロッドに内方ボタンを取り付けることは、挿入器デバイスのカニューレ状挿入ロッド内に内方ボタンのタブを挿入することと、挿入器デバイスのハンドルに向けて縫合ストランドを引っ張ることとを含む。

上述の方法の更なる非限定的な実施形態では、挿入器デバイスのカニューレ状挿入ロッドから内方ボタンを取り外すことは、ハンドルに配置されている手段によって、内方ボタンから離れる方向にカニューレ状ロッドを後退させることを含む。

上述の方法の更なる非限定的な実施形態では、可撓性コネクタは、内方ボタン及び外方ボタンを通ってループ状にされている、複数の縫合ストランドを含む。別の実施形態では、縫合ストランドは、内方ボタン及び外方ボタンの双方の、少なくとも１つの開口に通されている。別の実施形態では、可撓性コネクタは、外方ボタンを通って延びている、少なくとも１つの自由端を有する。

上述の方法の更なる非限定的な実施形態では、内方ボタンを位置決めすることは、内方ボタンデバイスが、トンネルに対して概ね平行な１つの位置から、トンネルに対して概ね横向きの別の位置へと枢動するまで、縫合ストランドの少なくとも１つの自由端に張力を加えることを含む。

一実施形態によれば、本開示は、可撓性固定インプラントを位置決めするための、挿入器デバイスを提供する。本開示の例示的な挿入器デバイスは、ハンドルに固定して取り付けられているカニューレ状挿入ロッドを備え、このハンドルは、カニューレ状ロッドの遠位先端で内方ボタンを係合解除するための、構造体を収容している。

上述のデバイスの更なる非限定的な実施形態では、内方横長ボタンは、その内方ボタンの一方の端部に配置されているタブを、カニューレ状ロッドの遠位先端に挿入することを介して、カニューレ状ロッドに固定される。内方ボタンのタブは、内方ボタンとハンドル上に位置決めされている外方ボタンとの間でループ状にされている縫合線の張力と協働して、カニューレ状ロッドの遠位先端に内方ボタンを固定する。

上述のデバイスの更なる非限定的な実施形態では、挿入器デバイスは、偶発的なボタン展開を防止するための安全タップを有する、ハンドルを含み得る。安全タップは、ハンドル上に配置されている引き戻しトリガの上に位置し得る。いったん安全タップが取り外されると、内方ボタンから離れる方向にカニューレ状ロッドを後退させるために、引き戻しトリガを操作することができる。

上述のデバイスの更なる非限定的な実施形態では、本開示の挿入器デバイスは、外方ボタンに張力付与するように構成されている、張力付与ハンドルを含み得る。張力付与ハンドルは、２つのアンカー点を有する取り外し可能な近位部分と、外方ボタンを収容するための遠位ハウジングとを含む。各アンカー点は、ハンドルの近位部分の、互いに反対側の側面に配置されている。外科医は、ハンドルの近位部分を反時計回りに４分の１回転させ、次いで、その近位部分を遠位ハウジングから持ち上げることによって、張力付与ハンドルを展開することができる。次いで、ハンドルの近位部分を、２つの半体へと分離して、それぞれを両手で保持することにより、外方ボタンへの張力付与をもたらすことができる。

上述のデバイスの更なる非限定的な実施形態では、本開示の挿入器デバイスは、張力付与ハンドルを含み得る。張力付与ハンドルは、取り外し可能な近位部分と、固定された遠位部分とを含む。取り外し可能な近位部分は、嵌合溝及び摩擦嵌めにより、固定された遠位部分と結合されており、取り外し可能な近位部分は、ハンドルの近位部分と遠位部分とを反対方向に回転させることによって、固定された遠位部分から分離することができる。一実施形態では、取り外し可能な近位部分を、固定された遠位部分から分離することにより、内部ロッドを後退させることができる。

上記に鑑みて、開示される実施形態の他の態様、特徴、詳細、有用性、及び利点が、以下の説明及び特許請求の範囲、並びに添付図面から明らかとなるであろう。

以下の詳細な説明及び実施例は、必ずしも全てではないが、本開示のいくつかの実施例又は実施形態を、非網羅的に説明する目的のために提供されており、いかなる方式でも本開示の範囲を限定するものではない。

下脛腓関節における腓骨及び頸骨を横断して位置決めされている、縫合ボタンインプラントの概略図を示す。 本開示による、丸形の外方ボタンの概略斜視図（図２Ａ）及び側面図（図２Ｂ）を示す。 本開示による、丸形の外方ボタンの概略斜視図（図２Ａ）及び側面図（図２Ｂ）を示す。 本開示による、丸形の外方ボタンに関する代替設計を示す。 本開示による、丸形の外方ボタンに関する代替設計を示す。 本開示による、丸形の外方ボタンに関する代替設計を示す。 本開示による、丸形の外方ボタンに関する代替設計を示す。 本開示による、丸形の外方ボタンに関する代替設計を示す。 本開示による、丸形の外方ボタンに関する代替設計を示す。 本開示による、丸形の外方ボタンに関する代替設計を示す。 本開示による、丸形の外方ボタンに関する代替設計を示す。 本開示による、横長の内方ボタンの概略斜視図（図４Ａ）及び上面図（図４Ｂ）を示す。 本開示による、横長の内方ボタンの概略斜視図（図４Ａ）及び上面図（図４Ｂ）を示す。 本開示による、横長の内方ボタンに関する代替設計を示す。 本開示による、横長の内方ボタンに関する代替設計を示す。 本開示による、スプライスを有する例示的な縫合ボタンアセンブリを示す。 本開示による、スプライスを有する例示的な縫合ボタンアセンブリを示す。 本開示による、縫合ボタン編組アセンブリに関する代替的実施形態を示す。 本開示による、縫合ボタン編組アセンブリに関する代替的実施形態を示す。 本開示による、単一スプライス縫合編組アセンブリの一実施形態を示す。 本開示による、片側二重スプライス編組アセンブリの一実施形態を示す。 本開示による、縫合アセンブリの一実施形態を示す。 本開示による、縫合アセンブリの一実施形態を示す。 本開示による、挿入器デバイスのハンドルから延びるカニューレ状ロッドに固定されている、内方横長ボタンを示す。 ハンドルの外側カニューレ状ロッドを通って延びている、静止内側ロッドの断面図を示す。 ハンドルの外側カニューレ状ロッドを通って延びている、静止内側ロッドの断面図を示す。 内側挿入ロッドから横長ボタンが飛び出すことを防止する、縫合線の張力を示す。 内側挿入ロッドから横長ボタンが飛び出すことを防止する、縫合線の張力を示す。 内側挿入ロッドから横長ボタンが飛び出すことを防止する、縫合線の張力を示す。 本開示による、挿入器デバイスの挿入器ハンドル上の引き戻しトリガを使用して、ボタンから離れる方向にカニューレ状ロッドを後退させることによって、横長ボタンを結合解除する、方法のステップを示す。 本開示による、挿入器デバイスの挿入器ハンドル上の引き戻しトリガを使用して、ボタンから離れる方向にカニューレ状ロッドを後退させることによって、横長ボタンを結合解除する、方法のステップを示す。 本開示による、挿入器デバイスの挿入器ハンドル上の引き戻しトリガを使用して、ボタンから離れる方向にカニューレ状ロッドを後退させることによって、横長ボタンを結合解除する、方法のステップを示す。 本開示による、一体型張力付与ハンドルによって外方ボタンに張力付与する、方法のステップを示す。 本開示による、一体型張力付与ハンドルによって外方ボタンに張力付与する、方法のステップを示す。 本開示による、一体型張力付与ハンドルによって外方ボタンに張力付与する、方法のステップを示す。 本開示による、セルフドリリング式挿入器の実施形態を示す。 本開示による、セルフドリリング式挿入器の実施形態を示す。

本開示は、本明細書で説明される特定の装置、方法、プロトコル、及びシステムなどに限定されるものではなく、それゆえ、変化し得る点を理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、本開示の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義される。

本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形「ａ」、「ａｎ」、及び「ｔｈｅ」は、文脈が別途明確に示さない限り、複数形も含むことが意図されている。本明細書で使用される場合、用語「含む（comprises）」及び／又は「含んでいる（comprising）」は、記載されている特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び／又は構成要素の存在を指定するものであるが、１つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び／又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、更に理解されるであろう。

以下の詳細な説明、及びその説明が参照する添付図面は、必ずしも全てではないが、本開示のいくつかの実施例又は実施形態を、説明することが意図されている。説明される実施形態は、全ての点で例示的なものに過ぎず、制限的なものではないと見なされるべきである。この詳細な説明及び添付図面の内容は、いかなる方式でも本開示の範囲を限定するものではない。

本開示は、２つの骨を横断して可撓性固定インプラントを展開するための、システム、デバイス、及び方法を対象とする。説明のために、いくつかの例示的実施形態が、本明細書で詳細に説明される。説明されるシステム、デバイス、及び方法は、他の文脈においても利用することができる。

本開示の一実施形態では、縫合ボタンシステムは、可撓性固定インプラントと、２つの骨を横断してインプラントを展開するために使用される、挿入器デバイスとを備える。本開示による可撓性固定インプラントは、典型的には、可撓性コネクタと、骨表面又は骨プレート若しくは骨ワッシャと接合する、２つの縫合ボタン又は縫合アンカーとを含む。

図１は、下脛腓関節における腓骨及び頸骨を横断して位置決めされている、縫合ボタンインプラントの概略図を示す。図１に示されるように、可撓性インプラントのボタン１１０、１２０は、脛骨の内方側及び腓骨の外方側に位置するように意図されている。結果として、内方ボタンは、穿孔された穴を通過して脛骨の内方側に展開されることが可能である必要がある一方で、外方ボタンは、腓骨の外方側に独立して位置するか、又は腓骨プレート若しくは腓骨ワッシャと接合することが可能である必要があるため、内方ボタン１１０と外方ボタン１２０とは、多くの場合、異なる幾何学的形状を有する。様々な実施形態では、内方ボタンは一般に、２つの開口と丸みを帯びた縁部とを有する、横長の構成を有し、外方ボタンは、円形の構成を有する。

図２Ａ及び図２Ｂは、本開示による、丸形の外方ボタンの概略斜視図（図２Ａ）及び側面図（図２Ｂ）を示す。外方ボタン２００は、足首プレート及び２穴ワッシャとの適合性を可能にするために、標準的な円形の形状を有し、軟組織への刺激を少なくするために、面取りされた外縁部２１０を組み込んでいる。このことは特に、このボタンが配置される腓骨の外方側に関して重要であるが、これは、骨表面が皮膚に極めて近接しており、それらの間の軟組織の量が極めて限られているためである。ボタンの中央コア部２２０は、強度を保持するためにより厚い。このボタンはまた、縫合の強度を高め、縫合のずれを防止するように、縫合編組を経路設定及び経路変更することを可能にする、３つの穴（２３０、２４０、及び２５０）も特徴とする。

図３Ａ～図３Ｈは、外方ボタンに関する代替設計を示す。図３Ａは、円形パターンで等間隔に配置されている４つの開口（３１０、３１１、３１２、３１３）を有する、基本となる丸みを帯びた外方ボタン３００の設計を示す。図３Ｂは、骨表面にわたって負荷をより良好に分散させるための追加的な表面積を有する周縁部３３０よりも厚い、中央コア部３２０を有するように設計されている、外方ボタン３０１を示す。図３Ｃは、外方ボタンの一方の側の中央に配置されている、頂冠部３４０を有する、外方ボタン３０２を示す。この設計は、様々なワッシャ及びプレートの穴との、接合を改善するように構成されている。図３Ｄは、縫合糸通路用の追加的な領域を提供するために、外方ボタンの一方の側の中央に配置されている、追加的な垂直開口３５０を有する、外方ボタン３０３を示す。図３Ｅは、自己ロック用の、外方ボタンの一方の側に配置されている閉鎖フック３６０を有する、外方ボタン３０４を示す。図３Ｆ、図３Ｇ、及び図３Ｈは、他の外方ボタン（それぞれ、３０５、３０６、及び３０７）を示す。

図４Ａ及び図４Ｂは、本開示による、横長の内方ボタンの概略斜視図（図４Ａ）及び上面図（図４Ｂ）を示す。一実施形態では、内方ボタン４００は、骨トンネルを通過することを可能にするための、標準的な横長の形状を特徴とする。更には、内方ボタンは、軟組織への刺激を防止するための、横長ボタンの各角における丸みを帯びた縁部４１０を特徴とする。別の実施形態では、内方ボタン４００は、一方の端部に、挿入器デバイスの挿入ロッドとボタンが接合することを可能にし、脛骨の内方側での制御された回転及び展開を提供する、矩形のタブ４２０を有する。内方ボタンは、実質的に内方ボタンの長手方向正中線の周りに配置されている、２つの開口（４３０、４４０）を有し得、これらの開口は、縫合ストランドを含めた可撓性材料が、それらの開口を通過するか又は開口に通されることにより、本開示の可撓性の調節可能な自己締め付け縫合コネクタを形成することを可能にする。

図５Ａ、図５Ｂは、内方ボタンに関する代替設計を示す。図５Ａは、骨に接して配置された場合に追加的な静止摩擦を提供するために、両側に隆起部５１０を有する、横長ボタン５００を示す。図５Ｂは、刃付きの縁部５３０を有する尖状面５２０を有する、横長ボタン５０１を示し、このボタンの刃付き縁部をセルフドリリングのために代わりに使用することができるため、予め穿孔する必要性が排除される。

本開示の一実施形態では、可撓性コネクタは、内方ボタン及び外方ボタンを通ってループ状にされている、複数の縫合ストランドを含む。別の実施形態では、縫合ストランドは、内方ボタン及び外方ボタンの双方の、少なくとも１つの開口に通されている。別の実施形態では、可撓性コネクタは、外方ボタンを通って延びている、少なくとも１つの自由端を有する。本開示の可撓性コネクタは、外科医が、単に自由端を引っ張ることによって、かつ結び目を形成することなく、張力を加えて維持することを可能にする。

図６Ａは、１つの例示的な縫合アセンブリを有する、可撓性コネクタ６００を示す。本開示によれば、可撓性コネクタは、編組方式で組み立てられた、超高分子量ポリエチレン（ultra－high molecular weight polyethylene；ＵＨＭＷＰＥ）で構成されている。この設計は、１つの自己交差「スプライス」６１０が内方ボタン６３０と外方ボタン６４０との間に位置決めされている、非対称の、結び目のない張力付与技術を特徴とする。スプライスは、縫合ストランドの１つのセクションを、編組縫合ストランドの別のセクションの内側に通すことによって作り出され、それにより、外側の縫合糸セクションは、本質的に、中に通されている縫合糸のセクションのためのトンネルを形成する。「スプライス長さ」と呼ばれるある距離の後に、内側の縫合糸がスプライスから出る。より具体的には、縫合編組の前端部及び後端部は、内方ボタンと外方ボタンとの間で編組が経路設定及び経路変更される際に、スプライスに通される。縫合糸の自由端が引き締められると、スプライスは、中に通された内側セクションの縫合糸に対して収縮することにより、結び目のない設計を可能にするために十分な摩擦を生じさせる。図６Ａは、対称の３穴のボタンを示し、図６Ｂは、横長の３穴のボタン設計を示す。

図７Ａ、図７Ｂは、可撓性コネクタの代替的実施形態を示す。図７Ａは、結び目のある自由端に張力付与することを特徴とする、可撓性コネクタ７００を示す。縫合糸の一方の自由端７１０は、結び目を形成することを含む、引き抜きを防止する堅固な止め具によって、又は、アンカー自体に自由端を取り付けることによって、又は他の固定手段によって、第１のアンカー７２０に固定されている。反対側の端部７３０は、第２のアンカー７４０を通り、次いで、第１のアンカー７２０を通って戻り、ループ状にされている。図７Ｂは、結び目のない自由端に張力付与することを特徴とする、可撓性コネクタ７０１の実施形態を示す。第１のアンカー７５０を出た後、自由端７６０は、縫合糸通路７７０に通される。縫合糸通路は、縫合糸がそれ自体を通過することを可能にする、縫合糸本体の一部分として定義される。このことは、この部分のみを緩く編組みすることによって、又は単純に、縫合糸本体全体にわたる緩い編組を必要とすることによって達成することができる。アンカーが張力下に置かれると、縫合糸通路を含む縫合糸本体は、張力下に置かれることにより、縫合糸の通過時に収縮する。このことは、いったん組み立てられた後にアセンブリが元に戻ることを防止する、自己締め付け効果を生じさせる。自由端が縫合糸通路に通された後、その自由端は、第２のアンカー（外方ボタン）７８０を通って戻される。

図８は、単一スプライス縫合編組アセンブリを特徴とする、可撓性コネクタ８００の一実施形態を示す。この縫合アセンブリは、編組方式で組み立てられた、超高分子量ポリエチレン（ＵＨＭＷＰＥ）で構成されている。この設計は、結び目のない張力付与を可能にするための、自己交差「スプライス」を特徴とする。スプライス８１０は、縫合糸の一方の端部を編組縫合糸の別のセクションの内側に通すことによって作り出され、それにより、外側の縫合糸セクションは、本質的に、中に通されている縫合糸のセクションのためのトンネルを形成する。「スプライス長さ」と呼ばれるある距離の後に、内側の縫合糸がスプライスから出る。より具体的には、縫合編組の前端部及び後端部は、内方ボタン及び外方ボタンを通って編組が経路設定及び経路変更される際に、スプライスに通される。縫合糸の自由端が引き締められると、スプライスは、中に通された内側セクションの縫合糸に対して収縮することにより、結び目のない設計を可能にするために十分な摩擦を生じさせる。

図９は、片側二重スプライス編組アセンブリを特徴とする、可撓性コネクタ９００の一実施形態を示す。この縫合アセンブリは、編組方式で組み立てられた、超高分子量ポリエチレン（ＵＨＭＷＰＥ）で構成されている。この設計は、２つの自己交差「スプライス」（９１０、９２０）が、内方ボタンと外方ボタンとの間のいずれかの側に共に位置決めされている、結び目のない張力付与技術を特徴とする。編組が、内方ボタンと外方ボタンとの間で経路設定及び経路変更されている間、縫合編組の後端は、第１のスプライスに通され、前端は、第２のスプライスから内方ボタンを通り、次いで外方ボタンを通って経路設定される。縫合糸の自由端が引き締められると、それらのスプライスは、中に通された内側セクションの縫合糸に対して収縮することにより、結び目のない設計を可能にするために十分な摩擦を生じさせる。

図１０は、可撓性コネクタ１０００の別の実施形態を示す。この縫合アセンブリでは、２倍の引張強度を有する構成体を作り出すために、縫合糸をアンカー（１０１０、１０２０）に通して、全く同じ方式で並行してループ状にさせることができる。縫合ストランドの自由端は、丸形ボタンの開口に取り付けることができる。

図１１は、可撓性コネクタ１１００の別の実施形態を示す。この縫合アセンブリでは、一方の側の中央に配置されている、垂直開口１１２０を有する、アンカー１１１０が使用される。縫合糸を、２倍の引張強度を有する構成体を作り出すために、アンカー内に円形パターンで間隔を空けて配置されている水平開口と共に、その垂直開口に通して、全く同じ方式で並行してループ状にさせることができる。縫合糸通路の自由端は、丸形ボタンの開口に取り付けることができる。

骨を横断して縫合ボタンインプラントを展開する場合に、外科医が使用することになるいくつかの方法及びデバイスが存在する。

Ｋワイヤの配置は、足首の外方側及び内方側の双方の、切開部位を利用する。外方の腓骨、靭帯結合関節、及び遠位内方の脛骨を貫通する骨トンネルを穿孔した後、ｋワイヤが骨トンネルに通され、内方の足首の皮膚から出る。このｋワイヤは、２つの縫合線を引っ張る開口を、後端に有する。短い方の、きつく張られた縫合線は、骨トンネルを通して横長ボタンの前端を引っ張る。いったん横長ボタンが、脛骨の内方側の、その横長ボタンの位置まで引き抜かれると、長い方の緩んだ縫合線が引っ張られる。横長ボタンが、その最終位置に到達するまで、丸形ボタンに接続している後端の縫合線上で張力が維持される。このことは、骨トンネルを通る横長ボタンの、長さ方向の向きを維持するために役立つ。長い方の前端の縫合線を引っ張ることによって、横長ボタンは、骨トンネルに対して垂直に反転することにより、骨表面に接して静止することが可能となる。次いで、外方の骨表面に至るまで、丸形ボタンに張力付与することができ、それにより、構成体全体が、靭帯結合関節の整復を保持することが可能となる。

ボタン／ドリルビットの組み合わせの配置は、縫合ボタン構成体を、完全に足首の外方側から配置する。このことは、セルフドリリング面を有する横長ボタンを使用して達成することができる。ボタンは、取り外し可能な迅速接続ハンドルを用いて、挿入ロッドの端部で、穿孔方式で回転される。穿孔ボタン／ロッドは、迅速接続インタフェースを使用して、動力下で前進させることができる。縫合線は、挿入ロッドのカニューレ内部に存在していることによって、穿孔中に保護される。いったん横長のドリル／ボタンが、内方の脛骨を貫通して前進すると、ロッドの外側スリーブを回転させて、横長のボタン／ドリルビットをラッチ解除すると同時に、挿入ロッド内の長手方向溝を位置合わせすることができ、それにより、縫合線は、ロッドが後退されると、骨トンネル内へ出る。横長ボタンは、その最終位置において骨に対して平坦な向きとなるように、皮膚を通して操作することができる。

挿入器の配置は、足首の外方側の単一の切開部位を利用する。挿入器デバイスは、可撓性固定インプラントを挿入して位置決めするために使用される。挿入器デバイスは、ハンドルに固定して取り付けられているカニューレ状挿入ロッドを備え、このハンドルは、カニューレ状ロッドの遠位先端で内方ボタンを係合解除するための、構造体を収容していることが想到される。外方の腓骨、靭帯結合関節、及び遠位内方の脛骨を貫通する骨トンネルを穿孔した後、内方ボタンが取り付けられている挿入ロッドが、骨トンネルを通して挿入される。挿入器のハンドルは、挿入ロッドから内方ボタンを係合解除して、脛骨の内方側に配置することを可能にし得る機能を有する。このことにより、内方ボタンを配置するために内方を切開することが不要となる。次いで、インプラントが挿入器から係合解除され、手又は張力付与ハンドルのいずれかによって、最終的な引き締めが実行される。

図１２に示されるように、配置している間は、内方の横長ボタンの一方の端部における矩形のタブが、挿入器デバイスのハンドルから延びるカニューレ状ロッド１２１０に取り付けられている。内方ボタンと、ハンドル上に位置決めされている外方の丸形ボタンとの間に、縫合ストランド１２２０が経路設定する。内方ボタンのタブは、縫合線の張力と協働して、カニューレ状ロッド上にボタンを位置決めされたまま保ち、ボタンが脱落することを防止する。

いくつかの実施形態では、図１３に示されるように、内側ロッド１３１０が、ハンドルの外側カニューレ状ロッド１３２０を通って延びている。内側ロッド１３１０は静止しており、ストッパとして機能することにより、カニューレ状ロッドが後退されると、ボタンが押し出される。

図１４Ａに示されるように、縫合線１４１０の張力は、外側カニューレ状ロッド１４２０に横長ボタンを密着させて保ち、横長ボタンが脱落することを防止する。カニューレ状ロッド１４２０の矩形の入口１４３０（図１４Ｂ）が、内方の横長ボタン１４４０のタブを収容することにより、カニューレ状ロッド上でのボタンの回転方向に拘束したまま保つ。いったん横長ボタンが骨トンネルの内方側の所望の位置に来ると、ハンドルでの作動により外側カニューレ状ロッドを後退させることによって、横長ボタンが展開される。カニューレ状ロッド及びボタンは双方とも、内側静止ロッドによってボタンが押し出されるまで後退させられる（図１４Ｃ）。

図１５Ａを参照すると、挿入器デバイス１５００は、偶発的なボタン展開を防止するための安全タップ１５２０を有する、ハンドル１５１０を含み得る。安全タップは、ハンドル上に配置されている引き戻しトリガ１５３０の上に位置し得る。いったん内方ボタン１５４０が骨トンネルの内方側の所望の位置に来ると、外科医は、偶発的なボタン展開を予防する安全タブを、ハンドルから取り外すことができる。図１５Ｂを参照すると、いったん安全タップ１５２０が取り外されると、挿入器ハンドル上の引き戻しトリガ１５３０を引いて、カニューレ状ロッド１５５０をボタン１５４０から離れる方向に後退させることによって、ボタン１５４０を展開することができる。図１５Ｃを参照すると、カニューレ状ロッド１５５０が後退する際、カニューレ状ロッド１５６０を通って延びている静止内側ロッドが、ボタン１５４０のタブ１５７０に対するストッパとして機能する。いったんカニューレ状ロッド１５５０が、内側ロッド１５６０の先端を越えて後退すると、ボタン１５４０は、カニューレ状ロッド１５５０から押し出されて展開される。解放された内方ボタン１５４０は、骨トンネルの内方側で脛骨に対して平坦に配置され、丸形ボタンには、結び目のない張力付与機構を使用して、外方側から自由に張力付与することができる。

図１６Ａ～図１６Ｃを参照すると、挿入器デバイス１６００は、外方ボタンに張力付与するために使用される、張力付与ハンドル１６１０を含み得る。張力付与ハンドル１６１０は、２つのアンカー点１６３０を有する取り外し可能な近位部分１６２０と、外方ボタンを収容するための遠位ハウジング１６４０とを含む。２つのアンカー点１６３０は、ハンドルの近位部分の、互いに反対側の側面に配置されている。いったん内方ボタンが展開されると、外科医は、ハンドルの近位部分を反時計回りに４分の１回転させ（図１６Ａ）、次いで、近位部分１６２０を遠位ハウジング１６４０から持ち上げる（図１６Ｂ）ことによって、張力付与ハンドルを展開することができる。次いで、ハンドルの近位部分１６２０を、２つの半体（１６２１、１６２２）へと分離して、それぞれを両手で保持することにより、外方ボタンへの張力付与をもたらすことができる（図１６Ｃ）。ハンドルの近位部分は、余分な縫合線を巻き付けて、所定の位置にＯリングで固定するための、アンカー点を特徴とする。本開示の一体型張力付与ハンドルの構成は、（１）縫合糸を手で引き締める場合、裂傷が生じる恐れがあるため、ハンドルが、外科医の指及び手に対する損傷を防止するために役立ち、（２）外科医が、一体型張力付与ハンドルを使用せずに済ますよりも、使用する可能性が高いことにより、損傷の発生が低減し、（３）外科医が、張力付与するために別個の器具を要求し、次いで縫合糸を巻き付けるか又はクランプ固定する時間を費やすことを必要としないため、手技時間が短縮され、（４）梱包を解くか又は把握しておくべき構成要素がより少ないことにより、移送中に構成要素を落とすか、又は探し出すために時間を浪費する機会が低減される、という点で、非常に有利である。このことはまた、パッケージングも簡略化する。

図１７Ａ、図１７Ｂは、セルフドリリング挿入器の実施形態を示す。セルフドリリング式挿入器１７００は、図５Ｂで説明されたような、セルフドリリング内方ボタンと併せて使用するためのものである。ボタンは、取り外し可能な迅速接続ハンドル１７２０を用いて挿入ロッド１７１０の遠位端で、穿孔方式で回転される（図１７Ａ）。穿孔ボタン１７３０／ロッド１７１０は、迅速接続インタフェースを使用して、動力下で前進させることができる。縫合線は、挿入ロッドのカニューレ内部に存在していることによって、穿孔中に保護される。いったん横長のセルフドリリングボタン１７３０が内方の脛骨を貫通して前進すると、ロッド１７１０の外側スリーブ１７１１を回転させて、横長ボタンをラッチ解除すると同時に、挿入ロッド内の長手方向溝を位置合わせすることができ、それにより、縫合線は、ロッドが後退されると、骨トンネル内へ出る（図１７Ｂ）。横長ボタンは、その最終位置において骨に対して平坦な向きとなるように、皮膚を通して操作することができる。

上記の説明に含まれているか、又は添付図面に示されている全ての事項は、例示的なものに過ぎず、限定するものではないとして解釈されることが意図されている。添付の特許請求の範囲で定義されるような本開示の趣旨から逸脱することなく、詳細又は構造の変更を行うことができる。

本開示に係る態様１は、靭帯結合損傷を固定するための方法であって、腓骨の外方側から脛骨の内方側まで貫通する、骨トンネルを穿孔することと、第１の縫合ボタンと、第２の縫合ボタンと、前記第１の縫合ボタン及び前記第２の縫合ボタンを通ってループ状にされている複数の縫合ストランドを含んで延びている、可撓性縫合コネクタとを備える、可撓性固定インプラントを提供することと、挿入器デバイスを提供することであって、カニューレ状挿入ロッドが、前記挿入器デバイスのハンドルから延びている、挿入器デバイスを提供することと、前記挿入器デバイスの前記挿入ロッドに前記第１の縫合ボタンを取り付けることと、前記第１の縫合ボタンが前記脛骨の内側に出るまで、前記骨トンネルを通して前記第１の縫合ボタンを挿入することと、前記挿入器デバイスの前記挿入ロッドから前記第１の縫合ボタンを取り外すことと、前記脛骨の前記内側に対して平坦に配置されるように、前記第１の縫合ボタンを位置決めすることと、前記挿入器デバイスの前記挿入ロッドを前記骨トンネルから引き抜くことと、前記可撓性縫合コネクタに張力を加えることによって、前記腓骨の外側に前記第２の縫合ボタンを配置することと、前記腓骨の前記外側に対して前記第２の縫合ボタンを固定するために、前記可撓性縫合コネクタの自由端に結び目を形成することと、を含む、方法である。

本開示に係る態様２は、前記挿入器デバイスの前記カニューレ状挿入ロッド内に、前記第１の縫合ボタンのタブを挿入することと、前記挿入器デバイスの前記ハンドルに向けて前記縫合ストランドを引っ張ることと、を更に含む、前記態様１に記載の方法であってよい。

本開示に係る態様３は、前記ハンドル上に配置されている手段によって、前記第１の縫合ボタンから離れる方向に前記カニューレ状ロッドを後退させることを更に含む、前記態様１に記載の方法であってよい。

本開示に係る態様４は、前記第１の縫合ボタンが、２つの開口を有し、前記第２の縫合ボタンが、少なくとも３つの開口を有する、前記態様１に記載の方法であってよい。

本開示に係る態様５は、前記縫合ストランドが、内方ボタン及び外方ボタンの双方の、少なくとも１つの開口に通される、前記態様４に記載の方法であってよい。

本開示に係る態様６は、前記可撓性コネクタが、前記外方ボタンを通って延びている、少なくとも１つの自由端を有する、前記態様４に記載の方法であってよい。

本開示に係る態様７は、前記第１の縫合ボタンが、前記骨トンネルに対して概ね平行な１つの位置から、前記骨トンネルに対して概ね横向きの別の位置へと枢動するまで、前記縫合ストランドの少なくとも１つの自由端に張力を加えることを更に含む、前記態様６に記載の方法であってよい。

Claims (13)

1. 靭帯結合損傷を固定するための縫合ボタンシステムであって、
   可撓性固定インプラントと、
   骨を横断して前記可撓性固定インプラントを位置決めするための挿入器デバイスと、を備え、
   前記可撓性固定インプラントが、第１の位置で骨トンネルを通過し、第１の骨に対して第２の位置で位置決めされるように構成されている、第１の縫合ボタンと、第２の骨に対して位置決めされるように構成されている、第２の縫合ボタンと、前記第１の縫合ボタン及び前記第２の縫合ボタンに接続されている、可撓性縫合コネクタとを含み、
   前記可撓性縫合コネクタが、複数の編組縫合ストランドを含み、
   縫合ストランドの少なくとも１つの自由端が、前記第２の縫合ボタンの開口を通って受け入れられ、前記自由端が、前記第１の縫合ボタンと前記第２の縫合ボタンとの間の前記可撓性縫合コネクタの長さを短縮させるように張力付与可能であり、
   前記挿入器デバイスが、前記骨トンネルを通して前記第１の縫合ボタンを挿入するように構成されている、縫合ボタンシステム。
2. 前記第１の縫合ボタンが、２つの開口と丸みを帯びた縁部とを有する、横長の構成を有する、請求項１に記載のシステム。
3. 前記第１の縫合ボタンが、前記第１の縫合ボタンの両側に隆起部を有する、請求項２に記載のシステム。
4. 前記第１の縫合ボタンが、前記骨トンネルの前記通過の間に前記挿入器デバイスと接合するように構成されているタブを、前記第１の縫合ボタンの一方の端部に更に有する、請求項２に記載のシステム。
5. 前記第１の縫合ボタンが、前記タブとは反対側の前記第１の縫合ボタンの端部に、尖状のセルフドリリング面を更に有する、請求項４に記載のシステム。
6. 前記第２の縫合ボタンが、３つの開口を有する円形の構成を有する、請求項１に記載のシステム。
7. 前記第２の縫合ボタンが、面取りされた周縁部を更に有する、請求項６に記載のシステム。
8. 前記第２の縫合ボタンが、周縁部よりも厚い中央コア部を更に有する、請求項６に記載のシステム。
9. 前記第２の縫合ボタンが、前記第２の縫合ボタンの一方の側の中央に配置されている、頂冠部を更に有する、請求項６に記載のシステム。
10. 前記第２の縫合ボタンが、前記第２の縫合ボタンの一方の側の中央に配置されている、垂直開口を更に有する、請求項６に記載のシステム。
11. 前記可撓性縫合コネクタが、前記第１の縫合ボタンと前記第２の縫合ボタンとの間に位置決めされている自己交差ループアセンブリを含み、前記自己交差ループアセンブリが、前記縫合ストランドの１つのセクションを、前記縫合ストランドの別のセクションの中に通すことによって形成されており、前記自己交差ループアセンブリが、前記縫合ストランドの前記自由端が引き締められると、中に通されている前記縫合ストランドの前記セクションに対して収縮する、請求項１に記載のシステム。
12. 前記縫合ストランドの一方の自由端が、引き抜きを防止する、堅固な止め具、結び目を形成すること、及び前記第１の縫合ボタンに前記自由端を取り付けること、を含む手段によって、前記第１の縫合ボタンに固定されており、前記縫合ストランドの反対側端部が、第２の縫合ボタンを通り、前記第１の縫合ボタンを通って戻り、ループ状にされている、請求項１に記載のシステム。
13. 前記可撓性縫合コネクタが、縫合ストランドの一部分の編組を緩めて、前記縫合ストランドの別の部分を、前記縫合ストランドの前記緩められた部分に通して継ぎ合わせることによって形成されている、縫合糸通路を含む、請求項１に記載のシステム。