JP2024026929A - 分割形零相変流器の製造方法および分割形零相変流器 - Google Patents
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Abstract
【課題】絶縁樹脂の硬化収縮応力による複数層の鉄心の歪みを抑制し、零相電流特性が悪化することなく安定した特性を得ること。【解決手段】分割形零相変流器の製造方法は、半環状の複数層の鉄心13に2次コイル15が巻回された仕掛品130を金型23に収納固定するステップと、仕掛品130の内周面の周方向の中央部と金型23との間にスペーサ19を配置した後、熱硬化樹脂を金型23に注型し、硬化させて、鉄心13、2次コイル15、およびスペーサ19が熱硬化樹脂で被覆された第2仕掛品を得るステップと、を備える。【選択図】図13
Description
本開示は、零相電流を検出する分割形零相変流器の製造方法および分割形零相変流器に関する。
受電設備には、地絡保護を目的として地絡方向継電器が一般的に設置されており、かかる地絡方向継電器で行われる地絡の検出には零相変流器が広く使用されている。分割形零相変流器は、環状コアを均等に2分割した半環状の鉄心を組み合わせて使用しており、かかる環状コアの内側にU相、V相、およびW相の1次導体が挿通される。零相変流器は、これらの1次導体に流れる電流のベクトル和に対応した2次電流を零相電流として2次コイルから出力する。地絡方向継電器は、零相変流器から出力される零相電流に基づいて、漏電電流の検出を行う。
分割形零相変流器の場合、2次コイルなどを取り付けた半環状の鉄心の分割面を金型に固定し、絶縁樹脂を注型しモールド被覆して製作される。このように絶縁樹脂を注型し、硬化させる際に、金型に固定した半環状の鉄心には絶縁樹脂の硬化収縮応力などが加わることにより鉄心に歪みが生じ、零相電流特性が悪化する。零相変流器には、低電流域から過電流域までの広範囲で誤動作させることのない、零相電流特性が求められる。
特許文献1には、鉄心として、高磁性材料であるパーマロイと電磁鋼板であるケイ素鋼板とを組み合わせた複数層の環状鉄心を用いることにより、広範囲の電流域にわたり、良好な誤差特性が得られるコアの構成が開示されている。
ところが、分割形零相変流器の場合、前記のような注型方法となるため、絶縁樹脂の硬化収縮応力による鉄心への影響が大きい。このため、半環状の鉄心を複数層にすると、単層の場合に比べ、曲げ応力に対する機械的強度が低下するため、鉄心の歪みを抑制するための対策が必要となる。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、絶縁樹脂の硬化収縮応力による複数層の鉄心の歪みを抑制し、零相電流特性が悪化することなく安定した特性が得られる分割形零相変流器の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の分割形零相変流器の製造方法は、半環状の複数層の鉄心に2次コイルが巻回された第1仕掛品を金型に収納固定する固定ステップと、第1仕掛品の内周面の周方向の中央部と金型との間にスペーサを配置した後、絶縁樹脂を金型に注型し、硬化させて、鉄心、2次コイル、およびスペーサが絶縁樹脂で被覆された第2仕掛品を得る被覆ステップと、を備える。
本開示の分割形零相変流器の製造方法によれば、絶縁樹脂の硬化収縮応力による複数層の鉄心の歪みを抑制し、零相電流特性が悪化することなく安定した特性が得られる、という効果を奏する。
以下に、実施の形態にかかる分割形零相変流器の製造方法および分割形零相変流器を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態.
図1は、実施の形態にかかる分割形零相変流器の構成を示す外観正面図である。図1に示すように、実施の形態にかかる分割形零相変流器1は、モールド部100と、モールド部100が固定される固定ベース8と、モールド部100を固定ベース8に固定するための固定ボルト9と、を備える。モールド部100は、2次電流を出力する2次端子2,3と、モールド部100内の後述する上下の2次コイルを接続する短絡線11が接続される接続端子4,5と、分割形零相変流器1の特性試験を行う際に用いられる試験端子6,7と、を備える。試験端子6,7に電流を供給することで、試験端子6,7に供給された電流に応じた2次電流が2次端子2,3から出力される。
図1は、実施の形態にかかる分割形零相変流器の構成を示す外観正面図である。図1に示すように、実施の形態にかかる分割形零相変流器1は、モールド部100と、モールド部100が固定される固定ベース8と、モールド部100を固定ベース8に固定するための固定ボルト9と、を備える。モールド部100は、2次電流を出力する2次端子2,3と、モールド部100内の後述する上下の2次コイルを接続する短絡線11が接続される接続端子4,5と、分割形零相変流器1の特性試験を行う際に用いられる試験端子6,7と、を備える。試験端子6,7に電流を供給することで、試験端子6,7に供給された電流に応じた2次電流が2次端子2,3から出力される。
分割形零相変流器1のモールド部100の中空部10に、電路を構成するU相1次導体31、V相1次導体32、およびW相1次導体33が挿通される。U相1次導体31は、3相交流電流のうちU相電流が流れる導体である。V相1次導体32は、3相交流電流のうちV相電流が流れる導体である。W相1次導体33は、3相交流電流のうちW相電流が流れる導体である。
分割形零相変流器1の2次端子2,3は、U相1次導体31に流れる電流のベクトルと、V相1次導体32に流れる電流のベクトルと、W相1次導体33に流れる電流のベクトルとの和に対応する2次電流を零相電流として出力する。分割形零相変流器1は、例えば地絡方向継電器または漏電警報器などに設けられる。地絡方向継電器または漏電警報器は、分割形零相変流器1の2次端子2,3から零相電流として出力される2次電流に基づいて、漏電電流を検出し、電路における地絡の発生を検出する。
図2は、実施の形態にかかる分割形零相変流器1のモールド部100の構成を示す正面図である。図2は、図1から固定ベース8および固定ボルト9を削除した図である。図3は、実施の形態にかかる分割形零相変流器1のモールド部100の内部構成を示す一部断面図である。図3では、モールド部100の上部のみを正面から見た状態での断面図として示している。図2に示すように、分割形零相変流器1のモールド部100は、試験端子6,7が設けられる上側モールド部101と、下側モールド部102で構成されている。上側モールド部101および下側モールド部102は、不図示の締付バンドによって、外周部が締付け固定される。上側モールド部101内の2次コイルと下側モールド部102内の2次コイルとは、前述したように、短絡線11によって接続端子4,5間で接続される。
図3に示すように、分割形零相変流器1のモールド部100の上側モールド部101は、半環状の鉄心13と、熱硬化テープ14と、2次コイル15と、絶縁紙16と、保護具としての電磁鋼板シールド17と、補強板18と、樹脂製のスペーサ19と、これらを全体的に覆う絶縁樹脂としての熱硬化樹脂12と、を備える。半環状の鉄心13は、複数層で構成されている。熱硬化テープ14は、鉄心13の全周を覆っている。2次コイル15は、熱硬化テープ14を介して鉄心13の全周に巻き付けられている。絶縁紙16は、2次コイル15の外径側にのみ設けられている。保護具としての電磁鋼板シールド17は、絶縁紙16の外径側にのみ設けられている。補強板18は、2次コイル15の内径側にのみ設けられている。スペーサ19は、補強板18の内径側に設けられている。熱硬化樹脂12は、鉄心13の分割面13aの近傍を除いて、鉄心13、熱硬化テープ14、2次コイル15、絶縁紙16、電磁鋼板シールド17、補強板18、および樹脂製のスペーサ19を全体的に覆っている。分割面13aは、環状の鉄心13が二等分割されるときの切断面である。下側モールド部102も、同様の構造を有している。半環状の鉄心13の分割面13aの付近は、熱硬化樹脂12から露出しているため、上側モールド部101の鉄心13と下側モールド部102の鉄心13とを各分割面13aで密着させることができる。
分割形零相変流器1のモールド部100は、試験端子6,7を有している。試験端子6,7には、不図示の試験コイルが接続される。試験コイルは、2次コイル15と共に鉄心13に巻き付けられ、熱硬化樹脂12によって覆われる。また、試験コイルは、2次コイル15との間の絶縁を保つため、絶縁チューブなどで保護された状態で、鉄心13に巻き付けられる。
熱硬化樹脂12は、例えば、エポキシ樹脂である。熱硬化樹脂12は、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、またはビスマレイミド樹脂であってもよい。
図4は、実施の形態にかかる分割形零相変流器1の製造方法を説明するための工程図である。以下、図4にしたがって、分割形零相変流器1の製造工程について説明する。図5は、実施の形態にかかる分割形零相変流器1の鉄心13の構成を示す正面図である。図5では、2つの半環状の鉄心13が結合された環状の鉄心13が示されている。図5に示すように、鉄心13は、複数層で構成されている。鉄心13は、複数の鉄心材料によって形成された複数層の鉄心を組み合せて構成されている。実施の形態では、鉄心13は、3つの層領域で構成されている。鉄心13は、内層の第一鉄心20、外層の第二鉄心21、および中間層の第三鉄心22を有する。例えば、第一鉄心20および第二鉄心21の材料は電磁鋼板であり、第三鉄心22の材料はパーマロイである。
図6は、実施の形態にかかる分割形零相変流器1の鉄心13の一つの層領域の積層状態を示す斜視図である。図6は、例えば、第一鉄心20の積層状態を示している。第一鉄心20は、薄板のフープ材35を積層して構成される。第一鉄心20は、例えば、薄板の矩形状のフープ材35が鉄心材料として使用され、フープ材35の巻き始めの部分が治具に固定され、送り出されるフープ材35が円形状となるように治具に巻き付けられて形成されたものを切断して製作される。フープ材35の治具への巻き終わりの部分は例えば溶接などによって固定される。第二鉄心21および第三鉄心22も、同様に、複数層のフープ材35によって構成されている。
分割形零相変流器1を製造する際、まず、複数層で構成された半環状の鉄心13の全周囲が熱硬化テープ14によって巻回される(図4:ステップS10)。図7は、実施の形態にかかる熱硬化テープ14が鉄心13に巻き付けられた状態を示す正面図である。図8は、実施の形態にかかる熱硬化テープ14が鉄心13に巻き付けられた状態を示す断面図である。図8は、図7のVIII-VIII線に沿った断面図である。図7、図8では、2つの半環状の鉄心13が結合された環状の鉄心13に熱硬化テープ14が巻回された状態が示されている。
図7に示す第1仕掛品としての仕掛品110は、第一鉄心20、第二鉄心21、および第三鉄心22を有する鉄心13に熱硬化テープ14がトロイダル状に巻き付けられることによって形成される。分割形零相変流器1は、図2に示したように、鉄心13の分割面13aを露出し構成するため、鉄心13の分割面13aの近傍に、例えば15°程度の、熱硬化テープ14、2次コイル15などが設けられていない鉄心露出領域SPを設ける。この鉄心露出領域SPには、図2に示したように、2次端子2,3、および接続端子4,5が配設される。この鉄心露出領域SPは、注型する際に金型へ取り付けられ、熱硬化樹脂12により固定される。
熱硬化テープ14は、例えば2分の1重ね巻きされる。これにより、熱硬化テープ14により鉄心13の保持力を向上させ、さらに、熱硬化樹脂12の注型時における鉄心13の側面部からの熱硬化樹脂12の入り込みが抑制される。
鉄心13は層状になっているため、層間の隙間に熱硬化樹脂12が入り込みやすく、入り込んだ熱硬化樹脂12が硬化する際の応力により、鉄心歪みが生じ磁気特性が悪化する。実施の形態の鉄心13の場合、単層の鉄心と異なり、3つの層で構成されているため隙間が発生しやすく、応力による特性悪化の影響が大きい。そこで、熱硬化テープ14を巻き付けることにより、層構成の鉄心13を固定し密着させ、さらに、鉄心13の側面または分割面13aからの熱硬化樹脂12の入り込みを抑制することで、零相電流特性を向上させる。
つぎに、半環状の鉄心13の周囲に熱硬化テープ14が巻回された仕掛品110に、2次コイル15が巻回される(図4:ステップS20)。図9は、実施の形態にかかる鉄心13に2次コイル15を巻き付けた状態を示す正面図である。図9では、2つの半環状の鉄心13が結合された環状の鉄心13に2次コイル15が巻回された状態が示されている。
図9に示す第1仕掛品としての仕掛品120は、図7に示した仕掛品110に2次コイル15をトロイダル状に巻付けることによって構成される。通常、2次コイル15は、環状鉄心の全周に対して等間隔に巻付けることが望ましいが、分割形の場合、2次端子2,3および接続端子4,5などの接続部を設ける必要があるため、図7に示した分割面13aの付近の鉄心露出領域SPを除く部分に対して、2次コイル15を等間隔に巻付ける。等間隔に巻付けることにより、不平衡の影響を最小限に抑え、三相電流の位相を正確に測定することができるため、安定した残留電流特性を得ることができる。
また、2次コイル15は、熱硬化テープ14の上から巻き付けられるため、2次コイル15の位置ズレを防止することができるとともに、2次コイル15の巻き付け応力による鉄心13の歪みも抑制することができ、安定した零相電流特性を得ることができる。
つぎに、2次コイル15が巻回された仕掛品120に、絶縁紙16、電磁鋼板シールド17、補強板18が配置される(図4:ステップS30)。図10は、実施の形態にかかる絶縁紙16、電磁鋼板シールド17、および補強板18が仕掛品120に配置された状態を示す正面図である。図10では、2つの半環状の鉄心13が結合された環状の鉄心13に、絶縁紙16、電磁鋼板シールド17、補強板18が配置された状態が示されている。図10に示す第1仕掛品としての仕掛品130は、図9に示した仕掛品120の外径側に絶縁紙16および電磁鋼板シールド17が配置され、仕掛品120の内径側に補強板18が配置されている。すなわち、2次コイル15の外径側に絶縁紙16および電磁鋼板シールド17が配置され、2次コイル15の内径側に補強板18が配置されている。絶縁紙16は2次コイル15の被覆保護のために配置される。図10に示すように、電磁鋼板シールド17および補強板18は、半環状の鉄心13の鉄心露出領域SPを除く領域を覆う、中心角が150°程度の半円筒状の形状である。
図10に示す鉄心13は、3層の第一鉄心20、第二鉄心21、および第三鉄心22で構成されているため、各鉄心20,21,22の厚さは、単層のものと比較するとそれぞれ3分の1になり、簡易的に長方形の断面2次モーメントを適用して考えた場合、各鉄心20,21,22の曲げ応力に対する強度は単層の場合の9分の1となり、製造工程での応力による磁気特性の悪化が大きな問題となる。また、熱硬化樹脂12を注型し、硬化させる際の樹脂の硬化収縮応力によって、鉄心13、および2次コイル15にストレスがかかり、鉄心13の歪み、および2次コイル15の位置ズレにより残留電流特性が悪化していた。そこで、保護具である電磁鋼板シールド17を外径部に設けることで、機械的強度を向上することができる。また、外部磁界からの磁界、電磁雑音を防止するとともに、鉄心13の接合部からの漏れ磁界を抑制することも可能となる。
図11は、実施の形態にかかる仕掛品130の外径部に配置される電磁鋼板シールド17の構成を示す斜視図である。電磁鋼板シールド17としては、例えば、薄板の矩形状のフープ材が使用される。電磁鋼板シールド17は、矩形状の板として切り出された薄板を積層して構成される。
同様に鉄心13の内径部についても、製造工程における鉄心13の歪みを防止するため対策が必要である。図12は、実施の形態にかかる仕掛品130の内径部に配置される補強板18の構成を示す斜視図である。
補強板18を鉄心13の内径部に配置することにより、複数の層で構成された鉄心13の機械的強度を補うことで、鉄心13の歪みを抑制でき、安定した特性を得られるようにする。また、分割形零相変流器1の中空部10に挿通される一次導体の周波数は、一般的に50Hz、または60Hzであり、低周波領域での一次側導体からの外部電磁波の影響を抑制するため、補強板18として、電磁波の減衰効果が高い、例えば銅を採用する。
図10に示す仕掛品130においては、不図示の綿テープなどをトロイダル状に巻き付けることによって、仕掛品120と、絶縁紙16と、保護具である電磁鋼板シールド17と、補強板18と、を固定している。
つぎに、仕掛品130を金型23に固定し、樹脂製のスペーサ19を金型23に配置する(図4:ステップS40)。図13は、実施の形態にかかる仕掛品130が金型23に配置される状態を示す断面図である。金型23は、上型23aおよび下型23bを有する。図13に示す仕掛品130は、半環状の鉄心13の鉄心露出領域SPの端部の分割面13aの近傍部分を下型23bの溝部23cに嵌め込むことによって金型23に固定されている。これにより、仕掛品130が水平方向に位置ズレすることを防止できる。また、2次端子2,3および接続端子4,5を設けるため、位置P1、位置P2の2カ所で、仕掛品130と上型23aとが固定されており、仕掛品130が垂直方向に位置ズレすることを防止することができる。
さらに、仕掛品130の内周面の周方向の中央部と金型23の下型23bとの間に、スペーサ19を配置する。これにより、最も応力のかかる半環状の鉄心13の中央部の鉄心歪みを防止する。このように仕掛品130を金型23に固定し、熱硬化樹脂12を金型上部の穴から流し込み注型し、硬化させることで、第2仕掛品としての上側モールド部101または下側モールド部102が製造される(図4:ステップS50)。
鉄心13が単層で構成される場合、保護具としての電磁鋼板シールド17、補強板18などの補強部材を使用することで、注型、硬化時の応力による鉄心13の歪みを抑制することができていたが、仕掛品130のように複数層で鉄心13を構成した場合、機械的強度が大きく低下するため、鉄心13の中央部の歪みが大きな課題であった。金型23などの設備側での対策の場合、工数増、コスト大となる問題がある。
実施の形態では、三角柱状の樹脂製のスペーサ19を仕掛品130の内周面の中央部に配置することで熱硬化樹脂12の硬化収縮応力による鉄心13の歪みを物理的に抑制している。図14は、実施の形態にかかるスペーサ19の構成を示す斜視図である。三角柱状の樹脂製のスペーサ19の長手方向の長さは、鉄心13の幅と同じである。鉄心13の幅とは、鉄心13の中心軸Oに沿った鉄心13の長さである。スペーサ19は、三角柱の一つの側面である第1面19aの長手方向が鉄心13の中心軸Oに平行になるように、第1面19aが、仕掛品130の内周の補強板18に当接されている。また、スペーサ19の三角柱を構成する三角形における第1面19aに対応する第1辺19bの中央部q1と、三角形における第1辺19bに対向する頂点q2とを結ぶ線の延長線L1が、鉄心13の中心軸Oに一致するように、スペーサ19が配置されている。
三角柱状のスペーサ19は、熱硬化樹脂12として用いた樹脂と同じ樹脂を使用して製作され、熱硬化樹脂12との密着性を良くするため表面が研磨されている。スペーサ19を熱硬化樹脂12と同じ材料としているので、製造者による手直しなどの工数が低減され、コスト削減も可能となる。また、スペーサ19の1つの面である第1面19aに接着剤が塗布され、仕掛品130と接着固定されている。スペーサ19が上側モールド部101および下側モールド部102の表面に露出すると外観品質が低下する。このため、金型23に対するスペーサ19の接触面積を極力小さくして、上側モールド部101および下側モールド部102の表面への露出範囲を最小限に抑えて外観品質を良好にするために、スペーサ19の形状を三角柱状としている。また、金型23と接触する三角柱の一辺q3に角R(角の丸み)を設ける、例えばR2のフィレット加工を加えることでスペーサ19の接触による金型23の摩耗を防ぎ、金型23を長く使用できるようなスペーサ19の形状とすることも可能である。なお、スペーサ19しては、三角柱以外の、丸柱、多角形柱などの形状を採用してもよく、熱硬化樹脂12として用いた樹脂と異なる材料を用いてもよい。
以上のようにして、上側モールド部101および下側モールド部102が製造されると、これら上側モールド部101および下側モールド部102を各分割面13aで結合してモールド部100を製作し、モールド部100に固定ベース8および固定ボルト9を取り付けることで、図1に示した分割形零相変流器1を製作することができる。
このように、実施の形態によれば、仕掛品130の内周面の中央部と金型23との間にスペーサ19を配置しているので、熱硬化樹脂12の硬化収縮応力による複数層の鉄心13の歪みを抑制し、零相電流特性が悪化することなく安定した特性が得られる。また、スペーサ19の形状を三角柱状にすることで、外観品質を下げることなく良好な特性の得られる、分割形零相変流器1のモールド部100が製造できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本開示の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本開示の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
半環状の複数層の鉄心に2次コイルが巻回された第1仕掛品を金型に収納固定する固定ステップと、
前記第1仕掛品の内周面の周方向の中央部と前記金型との間にスペーサを配置した後、絶縁樹脂を前記金型に注型し、硬化させて、前記鉄心、前記2次コイル、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された第2仕掛品を得る被覆ステップと、
を備えることを特徴とする分割形零相変流器の製造方法。
(付記2)
前記スペーサは、前記絶縁樹脂と同じ材料である
ことを特徴とする付記1に記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記3)
前記第1仕掛品は、前記2次コイルの内径側に半円筒状の補強板が配置され、
前記固定ステップにおいて、前記補強板を含む前記第1仕掛品が前記金型に収納固定され、
前記被覆ステップにおいて、前記補強板と前記金型との間に前記スペーサが配置され、前記鉄心、前記2次コイル、前記補強板、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された前記第2仕掛品が得られる
ことを特徴とする付記1または2に記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記4)
前記スペーサは、三角柱の形状であり、
前記被覆ステップにおいて、前記三角柱の一つの側面である第1面の長手方向が前記鉄心の中心軸に平行になるように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする付記1から3の何れか一つに記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記5)
前記被覆ステップにおいて、前記三角柱を構成する三角形における前記第1面に対応する第1辺の中央部と前記三角形における前記第1辺に対向する頂点とを結ぶ線の延長線が、前記鉄心の中心軸に一致するように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする付記4に記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記6)
前記鉄心は、内径側から外径側に向かって、第一鉄心、第三鉄心、および第二鉄心を有する三層構造であり、第一鉄心および第二鉄心の材料は電磁鋼板であり、第三鉄心の材料はパーマロイである
ことを特徴とする付記1から5の何れか一つに記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記7)
前記第1仕掛品は、前記2次コイルの外径側に電磁鋼板シールドが配置され、
前記被覆ステップにおいて、前記鉄心、前記2次コイル、前記補強板、前記電磁鋼板シールド、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された前記第2仕掛品が得られる
ことを特徴とする付記3に記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記8)
前記第1仕掛品においては、前記鉄心に熱硬化テープが巻かれ、前記熱硬化テープに前記2次コイルが巻かれており、
前記被覆ステップにおいて、前記鉄心、前記熱硬化テープ、前記2次コイル、前記補強板、前記電磁鋼板シールド、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された前記第2仕掛品が得られる
ことを特徴とする付記7に記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記9)
半環状の前記鉄心は、環状の鉄心が二分割された切断面である分割面を有し、
前記第2仕掛品は、半環状の前記鉄心における前記分割面を除く部分が前記絶縁樹脂で被覆されている
ことを特徴とする付記1から8の何れか一つに記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記10)
半環状の複数層の鉄心と、
前記鉄心に巻回される2次コイルと、
前記2次コイルの内径側であって、前記鉄心の内周面の周方向の中央部に設けられるスペーサと、
前記鉄心、前記2次コイル、および前記スペーサを被覆する絶縁樹脂と、
を備えることを特徴とする分割形零相変流器。
(付記11)
前記スペーサは、前記絶縁樹脂と同じ材料である
ことを特徴とする付記10に記載の分割形零相変流器。
(付記12)
前記2次コイルの内径側と前記スペーサとの間に半円筒状の補強板が配置される
ことを特徴とする付記10または11に記載の分割形零相変流器。
(付記13)
前記スペーサは、三角柱の形状であり、
前記三角柱の一つの側面である第1面の長手方向が前記鉄心の中心軸に平行になるように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする付記10から12の何れか一つに記載の分割形零相変流器。
(付記14)
前記三角柱を構成する三角形における前記第1面に対応する第1辺の中央部と前記三角形における前記第1辺に対向する頂点とを結ぶ線の延長線が、前記鉄心の中心軸に一致するように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする付記13に記載の分割形零相変流器。
(付記15)
前記鉄心は、内径側から外径側に向かって、第一鉄心、第三鉄心、および第二鉄心を有する三層構造であり、第一鉄心および第二鉄心の材料は電磁鋼板であり、第三鉄心の材料はパーマロイである
ことを特徴とする付記10から14の何れか一つに記載の分割形零相変流器。
(付記16)
前記2次コイルの外径側と前記絶縁樹脂との間に、電磁鋼板シールドが配置される
ことを特徴とする付記12から15の何れか一つに記載の分割形零相変流器。
(付記17)
前記鉄心に熱硬化テープが巻かれ、前記熱硬化テープに前記2次コイルが巻かれている
ことを特徴とする付記16に記載の分割形零相変流器。
(付記18)
半環状の前記鉄心は、環状の鉄心が二分割された切断面である分割面を有し、
半環状の前記鉄心における前記分割面を除く部分が前記絶縁樹脂で被覆されている
ことを特徴とする付記10から17の何れか一つに記載の分割形零相変流器。
半環状の複数層の鉄心に2次コイルが巻回された第1仕掛品を金型に収納固定する固定ステップと、
前記第1仕掛品の内周面の周方向の中央部と前記金型との間にスペーサを配置した後、絶縁樹脂を前記金型に注型し、硬化させて、前記鉄心、前記2次コイル、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された第2仕掛品を得る被覆ステップと、
を備えることを特徴とする分割形零相変流器の製造方法。
(付記2)
前記スペーサは、前記絶縁樹脂と同じ材料である
ことを特徴とする付記1に記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記3)
前記第1仕掛品は、前記2次コイルの内径側に半円筒状の補強板が配置され、
前記固定ステップにおいて、前記補強板を含む前記第1仕掛品が前記金型に収納固定され、
前記被覆ステップにおいて、前記補強板と前記金型との間に前記スペーサが配置され、前記鉄心、前記2次コイル、前記補強板、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された前記第2仕掛品が得られる
ことを特徴とする付記1または2に記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記4)
前記スペーサは、三角柱の形状であり、
前記被覆ステップにおいて、前記三角柱の一つの側面である第1面の長手方向が前記鉄心の中心軸に平行になるように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする付記1から3の何れか一つに記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記5)
前記被覆ステップにおいて、前記三角柱を構成する三角形における前記第1面に対応する第1辺の中央部と前記三角形における前記第1辺に対向する頂点とを結ぶ線の延長線が、前記鉄心の中心軸に一致するように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする付記4に記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記6)
前記鉄心は、内径側から外径側に向かって、第一鉄心、第三鉄心、および第二鉄心を有する三層構造であり、第一鉄心および第二鉄心の材料は電磁鋼板であり、第三鉄心の材料はパーマロイである
ことを特徴とする付記1から5の何れか一つに記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記7)
前記第1仕掛品は、前記2次コイルの外径側に電磁鋼板シールドが配置され、
前記被覆ステップにおいて、前記鉄心、前記2次コイル、前記補強板、前記電磁鋼板シールド、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された前記第2仕掛品が得られる
ことを特徴とする付記3に記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記8)
前記第1仕掛品においては、前記鉄心に熱硬化テープが巻かれ、前記熱硬化テープに前記2次コイルが巻かれており、
前記被覆ステップにおいて、前記鉄心、前記熱硬化テープ、前記2次コイル、前記補強板、前記電磁鋼板シールド、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された前記第2仕掛品が得られる
ことを特徴とする付記7に記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記9)
半環状の前記鉄心は、環状の鉄心が二分割された切断面である分割面を有し、
前記第2仕掛品は、半環状の前記鉄心における前記分割面を除く部分が前記絶縁樹脂で被覆されている
ことを特徴とする付記1から8の何れか一つに記載の分割形零相変流器の製造方法。
(付記10)
半環状の複数層の鉄心と、
前記鉄心に巻回される2次コイルと、
前記2次コイルの内径側であって、前記鉄心の内周面の周方向の中央部に設けられるスペーサと、
前記鉄心、前記2次コイル、および前記スペーサを被覆する絶縁樹脂と、
を備えることを特徴とする分割形零相変流器。
(付記11)
前記スペーサは、前記絶縁樹脂と同じ材料である
ことを特徴とする付記10に記載の分割形零相変流器。
(付記12)
前記2次コイルの内径側と前記スペーサとの間に半円筒状の補強板が配置される
ことを特徴とする付記10または11に記載の分割形零相変流器。
(付記13)
前記スペーサは、三角柱の形状であり、
前記三角柱の一つの側面である第1面の長手方向が前記鉄心の中心軸に平行になるように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする付記10から12の何れか一つに記載の分割形零相変流器。
(付記14)
前記三角柱を構成する三角形における前記第1面に対応する第1辺の中央部と前記三角形における前記第1辺に対向する頂点とを結ぶ線の延長線が、前記鉄心の中心軸に一致するように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする付記13に記載の分割形零相変流器。
(付記15)
前記鉄心は、内径側から外径側に向かって、第一鉄心、第三鉄心、および第二鉄心を有する三層構造であり、第一鉄心および第二鉄心の材料は電磁鋼板であり、第三鉄心の材料はパーマロイである
ことを特徴とする付記10から14の何れか一つに記載の分割形零相変流器。
(付記16)
前記2次コイルの外径側と前記絶縁樹脂との間に、電磁鋼板シールドが配置される
ことを特徴とする付記12から15の何れか一つに記載の分割形零相変流器。
(付記17)
前記鉄心に熱硬化テープが巻かれ、前記熱硬化テープに前記2次コイルが巻かれている
ことを特徴とする付記16に記載の分割形零相変流器。
(付記18)
半環状の前記鉄心は、環状の鉄心が二分割された切断面である分割面を有し、
半環状の前記鉄心における前記分割面を除く部分が前記絶縁樹脂で被覆されている
ことを特徴とする付記10から17の何れか一つに記載の分割形零相変流器。
1 分割形零相変流器、2,3 2次端子、4,5 接続端子、6,7 試験端子、8 固定ベース、9 固定ボルト、10 中空部、11 短絡線、12 熱硬化樹脂、13 鉄心、13a 分割面、14 熱硬化テープ、15 2次コイル、16 絶縁紙、17 電磁鋼板シールド、18 補強板、19 スペーサ、20 第一鉄心、21 第二鉄心、22 第三鉄心、23 金型、23a 上型、23b 下型、23c 溝部、31 U相1次導体、32 V相1次導体、33 W相1次導体、35 フープ材、100 モールド部、101 上側モールド部、102 下側モールド部、110,120,130 仕掛品、SP 鉄心露出領域。
Claims (18)
- 半環状の複数層の鉄心に2次コイルが巻回された第1仕掛品を金型に収納固定する固定ステップと、
前記第1仕掛品の内周面の周方向の中央部と前記金型との間にスペーサを配置した後、絶縁樹脂を前記金型に注型し、硬化させて、前記鉄心、前記2次コイル、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された第2仕掛品を得る被覆ステップと、
を備えることを特徴とする分割形零相変流器の製造方法。 - 前記スペーサは、前記絶縁樹脂と同じ材料である
ことを特徴とする請求項1に記載の分割形零相変流器の製造方法。 - 前記第1仕掛品は、前記2次コイルの内径側に半円筒状の補強板が配置され、
前記固定ステップにおいて、前記補強板を含む前記第1仕掛品が前記金型に収納固定され、
前記被覆ステップにおいて、前記補強板と前記金型との間に前記スペーサが配置され、前記鉄心、前記2次コイル、前記補強板、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された前記第2仕掛品が得られる
ことを特徴とする請求項1に記載の分割形零相変流器の製造方法。 - 前記スペーサは、三角柱の形状であり、
前記被覆ステップにおいて、前記三角柱の一つの側面である第1面の長手方向が前記鉄心の中心軸に平行になるように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の分割形零相変流器の製造方法。 - 前記被覆ステップにおいて、前記三角柱を構成する三角形における前記第1面に対応する第1辺の中央部と前記三角形における前記第1辺に対向する頂点とを結ぶ線の延長線が、前記鉄心の中心軸に一致するように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする請求項4に記載の分割形零相変流器の製造方法。 - 前記鉄心は、内径側から外径側に向かって、第一鉄心、第三鉄心、および第二鉄心を有する三層構造であり、第一鉄心および第二鉄心の材料は電磁鋼板であり、第三鉄心の材料はパーマロイである
ことを特徴とする請求項1に記載の分割形零相変流器の製造方法。 - 前記第1仕掛品は、前記2次コイルの外径側に電磁鋼板シールドが配置され、
前記被覆ステップにおいて、前記鉄心、前記2次コイル、前記補強板、前記電磁鋼板シールド、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された前記第2仕掛品が得られる
ことを特徴とする請求項3に記載の分割形零相変流器の製造方法。 - 前記第1仕掛品においては、前記鉄心に熱硬化テープが巻かれ、前記熱硬化テープに前記2次コイルが巻かれており、
前記被覆ステップにおいて、前記鉄心、前記熱硬化テープ、前記2次コイル、前記補強板、前記電磁鋼板シールド、および前記スペーサが前記絶縁樹脂で被覆された前記第2仕掛品が得られる
ことを特徴とする請求項7に記載の分割形零相変流器の製造方法。 - 半環状の前記鉄心は、環状の鉄心が二分割された切断面である分割面を有し、
前記第2仕掛品は、半環状の前記鉄心における前記分割面を除く部分が前記絶縁樹脂で被覆されている
ことを特徴とする請求項1から8の何れか一つに記載の分割形零相変流器の製造方法。 - 半環状の複数層の鉄心と、
前記鉄心に巻回される2次コイルと、
前記2次コイルの内径側であって、前記鉄心の内周面の周方向の中央部に設けられるスペーサと、
前記鉄心、前記2次コイル、および前記スペーサを被覆する絶縁樹脂と、
を備えることを特徴とする分割形零相変流器。 - 前記スペーサは、前記絶縁樹脂と同じ材料である
ことを特徴とする請求項10に記載の分割形零相変流器。 - 前記2次コイルの内径側と前記スペーサとの間に半円筒状の補強板が配置される
ことを特徴とする請求項10に記載の分割形零相変流器。 - 前記スペーサは、三角柱の形状であり、
前記三角柱の一つの側面である第1面の長手方向が前記鉄心の中心軸に平行になるように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする請求項10に記載の分割形零相変流器。 - 前記三角柱を構成する三角形における前記第1面に対応する第1辺の中央部と前記三角形における前記第1辺に対向する頂点とを結ぶ線の延長線が、前記鉄心の中心軸に一致するように、前記スペーサが配置される
ことを特徴とする請求項13に記載の分割形零相変流器。 - 前記鉄心は、内径側から外径側に向かって、第一鉄心、第三鉄心、および第二鉄心を有する三層構造であり、第一鉄心および第二鉄心の材料は電磁鋼板であり、第三鉄心の材料はパーマロイである
ことを特徴とする請求項10に記載の分割形零相変流器。 - 前記2次コイルの外径側と前記絶縁樹脂との間に、電磁鋼板シールドが配置される
ことを特徴とする請求項12に記載の分割形零相変流器。 - 前記鉄心に熱硬化テープが巻かれ、前記熱硬化テープに前記2次コイルが巻かれている
ことを特徴とする請求項16に記載の分割形零相変流器。 - 半環状の前記鉄心は、環状の鉄心が二分割された切断面である分割面を有し、
半環状の前記鉄心における前記分割面を除く部分が前記絶縁樹脂で被覆されている
ことを特徴とする請求項10から17の何れか一つに記載の分割形零相変流器。
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