JP2024023061A - サセプタ及び喫煙具用カートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】被加熱芳香発生体中に配置されている間に錆が発生せず、長期間安定的に誘導加熱されるサセプタ、及びこのサセプタが内部に配置された被加熱芳香発生体を備える喫煙具用カートリッジを提供する。【解決手段】誘導加熱式喫煙具に装着して使用される喫煙具用カートリッジ1の被加熱芳香発生体10内に配置されるサセプタ30が、電磁エネルギーを熱に変換する合金を含む発熱体31と、この発熱体31の外表面の少なくとも1部分を被覆する腐食防止皮膜32とを備え、この腐食防止皮膜32がキュリー温度を持たない材料を含む。【選択図】図14

Description

本発明は、サセプタ及び喫煙具用カートリッジに関する。
近年、火炎を用いることなく、タバコの成分を含むタバコカートリッジを加熱して、気化したタバコ成分を吸引する方式のタバコ製品が広く知られている。また、嗜好の多様化から、タバコ成分を含まない植物の芳香と味わいを、タバコ同様に火炎を用いずに楽しむためのカートリッジ製品を使用した喫煙具も販売されている。
このような喫煙具においては、被加熱芳香発生基材を含有する被加熱芳香発生体を加熱することで、エアロゾルを発生させる。被加熱芳香発生体の加熱方法として、被加熱芳香発生体内部に磁性体からなるサセプタを設けた喫煙具用カートリッジを用い、誘導コイルを設けた喫煙具に、上記喫煙具用カートリッジを挿入し、誘導コイルに交流電流を流して交番磁界磁場を発生させ、サセプタ内で電流を誘起して発熱させ、被加熱芳香発生基材を加熱する方法が知られている。このように被加熱芳香発生体中にサセプタを設けた喫煙具用カートリッジとして、例えば特許文献1に開示されるものがある。
特表2017-519493号公報
上記サセプタとしては、磁性を有する金属の合金が用いられることがある。しかしながら、磁性を有する金属の合金からなるサセプタは、被加熱芳香発生体中に配置されている間に当該サセプタに錆が発生し、長期間安定的に誘導加熱されないという問題が発生することがあった。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、被加熱芳香発生体中に配置されている間に錆が発生せず、長期間安定的に誘導加熱されるサセプタを提供することである。さらに本発明が解決しようとする別の課題は、前記サセプタが被加熱芳香発生体内に配置されている喫煙具用カートリッジを提供することである。
本発明者らは上記課題に鑑み検討を重ね、外表面の少なくとも1部分が腐食防止皮膜で被覆されるサセプタには錆が発生しにくく、当該サセプタは長期間安定的に誘導加熱されることを見出した。本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。
本発明は、誘導加熱式喫煙具に装着して使用される喫煙具用カートリッジの被加熱芳香発生体内に配置されるサセプタであって、電磁エネルギーを熱に変換する合金を含む発熱体と、前記発熱体の外表面の少なくとも1部分を被覆する腐食防止皮膜とを備え、前記腐食防止皮膜がキュリー温度を持たない材料を含むことを特徴とするサセプタに関する。
前記発熱体は、好ましくは、鉄、ニッケル、アルミニウム、チタン、マンガン及びクロムからなる群から選ばれる少なくとも2種の金属の合金からなる。
前記腐食防止皮膜は、好ましくは、ガラス、セラミックス、ポリマー、及びグリースからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む。
前記腐食防止皮膜は、好ましくは、セラミックス、グラファイト、グラフェン、及び金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の放熱材料を含む。
前記発熱体は、好ましくは板状をなし、前記腐食防止皮膜は、好ましくは前記発熱体の少なくとも片面に被覆された非金属からなる。
前記発熱体の平面形状は、好ましくは略正方形の板状をなす。
前記腐食防止皮膜は、好ましくは前記発熱体の発熱によって溶融可能な材料を含む。
複数の前記発熱体は、好ましくは非磁性体からなる基板の少なくとも片面に前記腐食防止皮膜を介して付着している。
前記発熱体は、好ましくは粒状、小片状、又は繊維状であり、かつ前記発熱体と前記腐食防止皮膜が混合され、前記サセプタが棒状に成形されている。
前記腐食防止皮膜は、好ましくは芳香発生成分を含有する。
さらに本発明は、誘導加熱式喫煙具に装着して使用される喫煙具用カートリッジであって、被加熱芳香発生体を備え、前記サセプタが前記被加熱芳香発生体内に配置されている喫煙具用カートリッジに関する。
複数の前記サセプタは、好ましくは前記被加熱芳香発生体の断面の中心軸線を間にして平行に配置されている。
複数の前記サセプタは、好ましくは前記被加熱芳香発生体の断面の中心軸線から離れた位置から、前記中心軸線に対して放射状に伸びるように配置されている。
さらに複数の前記サセプタは、好ましくは前記被加熱芳香発生体の断面の中心軸線を囲むように、平行に配置されている。
本発明は、被加熱芳香発生体中に配置されている間に錆が発生せず、長期間安定的に誘導加熱されるサセプタを提供する。さらに本発明は、前記サセプタが被加熱芳香発生体内に配置されている喫煙具用カートリッジを提供する。
本発明の喫煙具用カートリッジの1実施形態を示す概略図であり、(A)は包装材を除いた状態の分解斜視図、(B)は包装材を加えた状態の分解斜視図である。 前記実施形態を示す喫煙具用カートリッジの斜視図(A)と断面図(B)である。 本発明のサセプタの第1の実施形態を示す断面図(A)と斜視図(B)である。 本発明のサセプタの第2の実施形態を示す断面図(A)及び斜視図(B)である。 本発明のサセプタの第3の実施形態を示す断面図(A)及び斜視図(B)である。 本発明のサセプタの第4の実施形態を示す断面図(A)及び斜視図(B)である。 本発明のサセプタの第5の実施形態を示す断面図(A)及び一部切欠き斜視図(B)である。 本発明のサセプタの第6の実施形態を示す断面図(A)及び斜視図(B)である。 本発明のサセプタの第7の実施形態を示す分解斜視図(A)及び斜視図(B)である。 本発明のサセプタの第8の実施形態を示す分解斜視図(A)及び斜視図(B)である。 本発明のサセプタの第9の実施形態を示す分解斜視図(A)及び斜視図(B)である。 本発明のサセプタの第10の実施形態を示す分解斜視図(A)及び斜視図(B)である。 本発明のサセプタの第11の実施形態を示す分解斜視図(A)及び斜視図(B)である。 被加熱芳香発生体中のサセプタの配置の第1の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。 被加熱芳香発生体中のサセプタの配置の第2の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。 被加熱芳香発生体中のサセプタの配置の第3の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。 被加熱芳香発生体中のサセプタの配置の第4の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。 被加熱芳香発生体中のサセプタの配置の第5の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。 被加熱芳香発生体中のサセプタの配置の第6の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。 被加熱芳香発生体中のサセプタの配置の第7の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。 電磁誘導加熱方式の喫煙具に、本発明の喫煙具用カートリッジを挿入した状態を示す断面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の各実施形態について更に詳細に説明するが、本発明は、以下の各実施形態に限定されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
さらに数値範囲の「~」は、断りがなければ、以上から以下を表し、両端の数値をいずれも含む。また、数値範囲を示したときは、上限値および下限値を適宜組み合わせることができ、それにより得られた数値範囲も開示したものとする。
<喫煙具用カートリッジの全体構成>
図1は、本発明の喫煙具用カートリッジの1実施形態を示す概略図であり、(A)は包装材を除いた状態の分解斜視図、(B)は包装材を加えた状態の分解斜視図である。この喫煙具用カートリッジ1は、先端に空気の導入部(導入口)18aを有する蓋体18と、被加熱芳香発生基材を含有する略円柱状の被加熱芳香発生体10と、被加熱芳香発生体10からの気流を通すことのできる支持部材12と、基端に吸口14aを有するマウスピース14とが、喫煙具用カートリッジ1の長手方向に沿って同軸的に配列され、シート状の包装部材16a~cで巻かれることで一体化されて形成されている(図1B)。被加熱芳香発生体10は、その外周を包装部材16aで巻かれて円柱状に形成されている。蓋体18と、包装部材16aを巻かれた被加熱芳香発生体10と、支持部材12と、マウスピース14とが、それらの外周を包装部材16bで巻かれて一体化されている。更に包装部材16bの外側のマウスピース14の外側が包装部材16cで巻かれる。包装部材16a~cは、例えば、紙、合成樹脂フィルム等で形成できる。
図2は、前記実施形態を示す喫煙具用カートリッジ1の斜視図(A)と断面図(B)である。被加熱芳香発生体10の内部には、サセプタ30が配置されている。なお、本発明において、蓋体18や、支持部材12は、必ずしも必要なものではない。また、支持部材12の代わりに、又は、支持部材12に加えて、冷却部材を配置してもよい。
前記実施形態において喫煙具用カートリッジ1は、径が好ましくは4.0mm~7.5mm、より好ましくは5.0mm~7.0mm、長さが好ましくは40mm~80mmに形成される。喫煙具用カートリッジ1の外径を6.5~7.5mmの範囲に設定すれば、図示されない喫煙具に設けられた喫煙具用カートリッジ1を差し込む挿入部と適度な力で嵌合するため、喫煙具用カートリッジ1を喫煙具に好適に保持させることを可能にしつつ、喫煙具用カートリッジ1の着脱を容易にすることができる。喫煙具用カートリッジ1の長さを40~80mmの範囲に設定すれば、喫煙具に設けられた喫煙具用カートリッジ1を受け入れる挿入部の長さよりも長くなるので、喫煙具用カートリッジ1を喫煙具に差し込んでも吸口14aを喫煙具から露出させることができ、喫煙者が喫煙するのに必要な長さを確保可能となる。喫煙具用カートリッジ1は、喫煙具の形状に合わせて、上記とは異なる寸法を有していてもよい。
(支持部材)
支持部材12は、被加熱芳香発生体10の支持部材12側への移動を抑制すると共に、被加熱芳香発生体10で発生したエアロゾルを含む気流をマウスピース14側に流通させる。支持部材12は、例えば円筒の表面に軸方向に複数の溝12a(図1及び2において、溝12aの数は4)が設けられた形状を有し、その軸方向が中心軸に沿うように被加熱芳香発生体10とマウスピース14との間に配置される。支持部材12は、例えば、外径が4.0mm~7.5mm、中心軸に沿った長さが50mm以下に形成される。なお、支持部材12は、適宜機能および構成に応じて上記とは異なる形状及び寸法を有していてもよい。
支持部材12は、例えば樹脂で形成される。支持部材12を形成する樹脂としては、ポリプロピレン、ポリ乳酸、シリコーン等が挙げられる。ただし、支持部材12はこれら以外の樹脂、あるいは木材、紙、アルミ等の金属のような樹脂以外の材料で形成されていてもよい。さらに支持部材12は、樹脂と樹脂以外の材料を組み合わせて形成されていてもよい。例えば、支持部材12は粒子状、及びシート状からなる群から選ばれる少なくとも1つの形状の金属が樹脂に分散されるように形成される。なお、支持部材12は必ずしも必要ではなく、被加熱芳香発生体10がマウスピース14側に容易に動くことのない構成(被加熱芳香発生体10が包装部材に固定されている等)であれば、支持部材12を設けなくてもよい。
(マウスピース)
マウスピース14は、円筒状に形成され、例えば直径が4.0mm~7.5mm、中心軸に沿った長さが50mm以下に形成される。マウスピース14は、被加熱芳香発生体10から生起する煙に含まれる気体成分及び粒子成分に含まれる身体に悪影響を及ぼす一酸化炭素、ニコチン、タール等や雑味成分を濾過するため、例えばセルロースアセテート等の繊維材料や、多孔質樹脂等からなるフィルタを有していることが好ましい。また、マウスピース14の外周には、喫煙具カートリッジ全体を包む包装部材16bの他に、補強のための包装部材16cが巻かれていることが好ましい。なお、後述するように被加熱芳香発生基材が非タバコ植物を原料としている場合、マウスピース14は、フィルタを有しない、空洞の筒体で構成することもできる。
(被加熱芳香発生体)
被加熱芳香発生体10は、この実施形態では、長尺片状の被加熱芳香発生基材が長さ方向を揃えて束状とされ、シート状の包摂部材で巻かれることで略円筒状となるように形成されている。被加熱芳香発生基材は、タバコ植物または非タバコ植物と、エアロゾルフォーマなどの材料との混合物によって形成される。被加熱芳香発生体10は、10~25mmの長さを有する。なお、被加熱芳香発生基材は、長尺状に限られず、粒状、粉状、ペースト状、多孔質状など他の形態であってもよい。
被加熱芳香発生体10の外径は、支持部材12及びマウスピース14の外径と等しく、更に中心軸に沿って概ね一定の値となっている。この外径の大きさは、例えば4.0mm~7.5mmの範囲が好ましく、より好ましくは5.0mm~7.0mmの範囲である。
被加熱芳香発生体10の内部には、後述するサセプタ30が設けられる。
(被加熱芳香発生基材)
被加熱芳香発生基材は、乾燥及び粉砕された非タバコ植物に、エアロゾルを発生させるエアロゾルフォーマ、微結晶セルロース、風味を追加する添加剤、保存料、粘着剤、増粘剤等を混合し、シート状に成形した上で、所定の幅及び長さを有するように切断され、長尺片状に形成される。ただし、被加熱芳香発生基材は長尺片状に限定されず、多様な形状を有していてよい。例えば、ペースト状に形成されてもよいし、顆粒状に形成されてもよく、ペースト状に形成されたものを円柱状に成形し、乾燥させることによって、内部に空洞を形成した多孔質状としてもよい。
被加熱芳香発生基材を長尺片状に形成する場合、中心軸に直交する断面は略長方形状であり、その断面の長辺と短辺の比は、例えば、1:1~30:1の範囲であることが好ましい。長辺の長さは、0.1mm~7.5mmの範囲が好ましく、より好ましくは、0.1mm~3.0mmの範囲である。短辺の長さは、0.1mm~1.0mmの範囲が好ましく、より好ましくは0.1mm~0.5mmの範囲である。また、被加熱芳香発生基材の長さは被加熱芳香発生体10の長さと略同一であることが好ましい。被加熱芳香発生基材の長さは10mm~25mmの範囲が好ましく、より好ましくは10mm~20mmの範囲である。被加熱芳香発生基材の寸法の一例を挙げると、長辺が1.5mm、短辺が0.3mm、長さが12mmである。
被加熱芳香発生基材は、タバコ植物、及び非タバコ植物からなる群から選ばれる少なくとも1つを原料とする。タバコ植物としては、タバコ葉、タバコ茎、膨張タバコ、均質化タバコ等が挙げられる。非タバコ植物としては、タバコ植物以外の植物が挙げられる。非タバコ植物の好ましい部位としては、葉、果肉、種子、根(鱗根、塊根等)、茎、塊茎、皮(茎皮、樹皮等)、花(花弁、雄蕊、雌蕊等)、幹、枝等が挙げられる。
なお、本明細書でいう「植物」とは動物に対する一群を意味し、草、木等のように、根があって場所が固定されて生きているような生物以外に、微細藻類、海藻等のような藻類、キノコ等の菌類等をも含む。
非タバコ植物の部位が葉である場合、好ましくは茶類を使用できる。茶類は茶になる植物が異なるだけでなく、同じ植物であっても加工法によって異なるお茶になる。具体的には、日本茶、紅茶、明日葉茶、甘茶、アマチャヅル茶、アロエ茶、イチョウ葉茶、ウーロン茶、ウコン茶、ウラジロガシ茶、エゾウコギ茶、オオバコ茶、カキオドシ茶、柿の葉茶、カミツレ茶、カモミールティ、河原決明茶、カリン茶、菊花茶、ギムネマ茶、グァバ茶、クコ茶、柔の葉茶、黒豆茶、ゲンノショウコ茶、玄米茶、ゴボウ茶、コンフリー茶、毘布茶、桜茶、サフラン茶、シイタケ茶、シソ茶、ジャスミン茶、しょうが茶、スギナ茶、セキショウ茶、センブリ茶、ソバ茶、タラノキ茶、タンポポ茶、甜茶、ドクダミ茶、杜仲茶、ナタマメ茶、ニワトコ茶、ネズミモチ茶、ハトムギ茶、ハブ茶、ビワの葉茶、プーアル茶、紅花茶、松葉茶、マテ茶、麦茶、メグスリノキ茶、ヨモギ茶、ユーカリ茶、羅漢果茶、ルイボスティ、ゴーヤ茶などが挙げられる。これらお茶については飲用後の茶殻を使用してもよい。茶殻などを使用すれば高価なお茶などを再利用して有効活用できる。
さらに、上記に例示した非タバコ植物の抽出物、所謂エキス及び加工品も使用することができる。抽出物の形態としては、液体、水あめ状、粉末、顆粒、溶液等が挙げられる。
被加熱芳香発生基材の原料としてのエアロゾルフォーマは、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、トリエチレングリコール、乳酸、ジアセチン(グリセリンジアセタート)、トリアセチン(グリセリントリアセタート)、トリエチレングリコールジアセタート、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸メチル、ドデカンジオン酸ジメチル、テトラデカンサンジオン酸ジメチルなどが挙げられる。なかでも、グリセリン、プロピレングリコールが好ましい。
被加熱芳香発生基材の原料としての微結晶セルロースとは、例えば、繊維性植物のパルプから得られたα-セルロースを酸で部分的に解重合して得られ、セルロースから可溶性部分を取り除き、適宜、不溶性部分を結晶化したものである。
微結晶セルロースは、粉体のままでもよいし、水などを溶媒とする懸燭液でもよい。微結晶セルロースの溶媒ヘの分散は、高速攪拌機、高圧ホモジナイザーなどで実施される。
必要に応じ被加熱芳香発生基材の原料として、風味を追加する風味添加剤も好ましく用いられる。風味添加剤としては、はっか、ココア、コーヒー、紅茶のエキス、茶抽出物のカテキンの粉末等が挙げられる。保存料としては食品に使用されるものが好ましく、例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
被加熱芳香発生基材に、メントールおよび非水溶性架橋ポリマー(好ましくはポリビニルポリピロリドン)を含有させてもよい。メントールに非水溶性架橋ポリマーを組み合わせることで、メントールの昇華を効果的に抑制でき、メントールの風味を長期間保つことができる。ここで、メントールとは、天然物から得られたものに限られず、合成物でもよい。はっか、ミント、ハッカ油、その他のメントールを含むものを使用してもよい。
風味添加剤は、例えば、マウスピース14の壁部に含浸させることによってマウスピース14に添加することができる。風味添加剤がマウスピース14に添加されている態様は、前記態様に限られず、例えば、当該風味添加剤が封入されているカプセルをマウスピース14の壁部に埋設することによって、マウスピース14に風味添加剤が添加されていてもよい。さらにマウスピース14と被加熱芳香発生体10との間に風味添加剤が封入されたカプセルが配置されるようにしてもよい。風味添加剤がカプセルに封入されている場合、喫煙者は、カプセルを指で押圧することにより、カプセルを破壊でき、所望のタイミングで風味添加剤の芳香成分を揮発させることが可能となる。
風味添加剤は、例えば、マイクロカプセルに封入されている場合、封入されているマイクロカプセルを被加熱芳香発生体10に設けてもよい。勿論、当該マイクロカプセルを支持部材12に設けてもよい。マイクロカプセルは、被加熱芳香発生体10が加熱されたときに、溶融して風味成分を発生するようにすることができる。
被加熱芳香発生体基材の原料としての結着剤又は増粘剤としては、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、ローカストビーンガムなどのゴム;ヒドロキシプロピルセルレロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース結合剤;デンプン;アルギン酸などの有機酸;アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラナギン、寒天、ペクチンなどの有機酸の共役塩基塩などの多糖類;及びこれらの組み合わせが挙げられる。
(被加熱芳香発生基材の製造方法)
被加熱芳香発生基材の製造方法は、主原料となるタバコ植物、及び非タバコ植物からなる群から選ばれる少なくとも1つを乾燥及び粉砕し、秤量等を行う乾燥及び粉砕工程と、その他の原料の前処理、秤量等を行う準備工程と、原料を混合して組成物とする混合工程と、組成物を成形する被加熱芳香発生基材成形工程を含む。
乾燥及び粉砕工程では、主原料となるタバコ植物、及び非タバコ植物からなる群から選ばれる少なくとも1つの使用部位(例えば、葉、種子、乾燥果実、茎、樹皮、根など)を組成物とするため、所定の粉砕物に加工する。その際、後に添加するエアロゾルフォーマ、水、及びその他の成分を吸収あるいは担持するのに都合のよい水分量に調整することが好ましい。乾燥温度は60℃~80℃の範囲が好ましい。乾燥温度が前記範囲であると、必要とする香味成分の散逸を避けながら、所望の水分量に到達させやすい。さらに、乾燥及び粉砕工程には、粉砕物を篩分けする篩工程を設けることもでき、粉砕物を所望の粒度に調整できる。
準備工程においては、被加熱芳香発生基材を製造する際に必要な原料を準備する。前記微結晶セルロースは、準備工程において秤量され、混合工程に投入される。
混合工程において、通常の混合機を使用できる。例えば、混合槽中の原料を撹拌羽根で剪断力を加えつつ混合する混合機が好ましく用いられる。
被加熱芳香発生基材成形工程では、各種原料が混合された組成物を薄いシート状に成形して切断することで、短冊状または棒状の被加熱芳香発生基材が成形される。前記実施形態では、薄いシートにするため、複数本のロールミルを用意する。複数本のロールミルを用いると、狭いロール間に押し込まれることによる圧縮と、ロール速度差による剪断により、混練、分散などを行いながら、ドクターブレードにより所望の厚さのシートとすることが可能である。また、プレスローラ又はプレス機を用いて前記薄いシートを作製することもできる。
粉状又は粒状の被加熱芳香発生基材を形成するには、前記組成物について、適宜粉砕若しくは分級を行うことが好ましい。粉状または粒状の被加熱芳香発生基材における平均粒子径は、例えば0.1~3.0mmであることが好ましく、0.5mm以下であることがより好ましい。当該平均粒子径は、例えばJIS K 0069:1992に記載された篩分け法によって求められる。つまり、この平均粒子径は、複数の篩による試験結果について、目開きの大きいほうからの質量の積算を行い、その質量50%に相当する径をいう。また、レーザー回折/散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を平均粒子径としてもよい。
被加熱芳香発生基材成形工程では、組成物を加圧によりオリフィスを通過させて成形するなど、他の手段を用いてもよい。また、被加熱芳香発生基材成形工程では、必要に応じて、非タバコ植物、エアロゾルフォーマ、結着剤または増粘剤、風味添加剤、保存料等を更に添加してもよいし、水を添加してもよい。
被加熱芳香発生基材成形工程で得られるシートの厚さは、0.1mm~1.0mmの範囲が好ましく、より好ましくは0.1mm~0.5mmの範囲である。得られたシートは、カッター、回転刃方式のロータリーカッター等により、所定の幅に切断される。
ここで、被加熱芳香発生基材の表面に粘着性を付与する場合、粘着性を付与できる手段であれば特に限定されないが、既述の結着剤を被加熱芳香発生基材の少なくとも一部に付着させればよい。短冊状または棒状の被加熱芳香発生基材と、粉状、粒状またはペースト状の被加熱芳香発生基材と組み合わせる場合、被加熱芳香発生基材に粘着性を付与することで、短冊状または棒状の被加熱芳香発生基材の表面に粉状、粒状またはペースト状の被加熱芳香発生基材を安定して保持できる。
(蓋体)
蓋体18は、円筒状に形成され、例えば直径が4.0mm~7.5mm、中心軸に沿った長さが30~70mm以下に形成される。蓋体18は、通気性のある材料で形成され、上流側から被加熱芳香発生体10に向かって空気を通過させる機能を有する。蓋体18は、例えばマウスピース14と同様に、繊維状又はスポンジ状の材料からなるフィルタで構成することができる。材料の外周に、例えば紙からなるシート状の部材を巻いて円筒状に形成されてもよい。蓋体18は、被加熱芳香発生体10で生成された水蒸気及びエアロゾルのうち、被加熱芳香発生体10に留まって液化した残留液を吸収できる。蓋体18は、マウスピース14とは異なる色(例えば黒)にすることで、喫煙具用カートリッジ1の上流側と下流側を簡単に判断可能にできる。なお、被加熱芳香発生基材が一体化されていてばらけにくい状態である場合は、蓋体は必ずしも必要ではない。
<サセプタ>
誘導加熱式喫煙具に装着して使用される、本発明の喫煙具用カートリッジ1の被加熱芳香発生体10内には、サセプタ30が配置される。本発明のサセプタ30は、例えば図3に示すように、電磁エネルギーを熱に変換する合金を含む発熱体31と、当該発熱体31の外表面の少なくとも1部分を被覆する腐食防止皮膜32を備える。合金からなる発熱体31は、電磁誘導により効率よく発熱する特性を有するものが知られているが、それらのいくつかは、被加熱芳香発生体10の被加熱芳香発生基材に触れて腐食し、発熱特性が低下してしまう場合がある。本発明のサセプタ30は、発熱体31の外表面の少なくとも1部分を被覆する腐食防止皮膜32を設けることにより、発熱体31に発生しやすい錆が抑制され、長期間安定的に誘導加熱されるものである。
(磁性体)
磁性体は、強磁性体、常磁性体、反磁性体に大別される。強磁性体は、外部磁界を加えると外部磁界と同じ方向の磁気を強く帯び、外部磁界をゼロにしても強い磁気が残る材料であり、例えば鉄、ニッケル、コバルト、フェライト、ネオジウム、耐熱ネオジム、サマリウムコバルト、アルニコ、およびフェライト系ステンレス等が挙げられる。強磁性体の比透磁率は1よりも極めて大きく、例えば、鉄の比透磁率は5000程度であり、ニッケルの比透磁率は600程度であり、コバルトの比透磁率は250程度であり、フェライト系ステンレスの比透磁率は1000~1800程度である。
一方、常磁性体は、外部磁界を加えると、外部磁界と同じ方向の磁気を弱く帯び、外部磁界をゼロにすると磁気を帯びなくなる材料であり、例えばアルミニウム、白金、マンガン、およびクロム等が挙げられる。常磁性体の比透磁率は1よりもわずかに大きく、例えば、アルミニウムの比透磁率は1.000021程度であり、白金の比透磁率は1.000265程度であり、マンガンの比透磁率は1.000830程度である。
また、反磁性体は、外部磁界を加えると、外部磁界と反対方向の磁気を弱く帯び、外部磁界をゼロにすると磁気を帯びなくなる材料であり、例えば銅、グラファイトおよびビスマス等が挙げられる。反磁性体の比透磁率は、1よりもわずかに小さく、例えば、銅の比透磁率は0.999990程度であり、グラファイトの比透磁率は0.99980程度であり、ビスマスの比透磁率0.999834程度である。
強磁性体は、その周囲に交流磁界が発生すると、誘導電流が流れてジュール熱が発生する。さらに、分子同士の摩擦と振動によって熱(ヒステリシス損失)が発生するため、常磁性体と反磁性体に比べて容易に誘導加熱でき、被加熱芳香発生体10を十分に加熱できる。なお、強磁性の代わりに、常磁性体または反磁性体を用いた場合でも、誘導加熱自体は可能である。ただし、被加熱芳香発生体10の十分な加熱に要する時間の短縮化と消費電力の低減の観点から、好ましくは強磁性体を用いる。
(キュリー温度)
また、強磁性体のキュリー温度は高い。ここで、キュリー温度とは、強磁性体が常磁性体に転移する温度をいう。例えば、鉄のキュリー温度は770℃程度であり、ニッケルのキュリー温度は358℃程度であり、コバルトのキュリー温度は1115℃程度であり、フェライトのキュリー温度は450~500℃程度である。ネオジムのキュリー温度は300~310℃程度、耐熱ネオジムのキュリー温度は500~600℃程度である。サマリウムコバルトのキュリー温度は700~750℃程度であり、アルニコのキュリー温度は850℃~860℃程度である。さらに、フェライト系ステンレスのうち、NiOFe23のキュリー温度は585℃程度であり、CuOFe23のキュリー温度は455℃程度であり、MgOFe23のキュリー温度は440℃程度である。そのため、喫煙具用カートリッジ1を誘導加熱式の喫煙具に装着して例えば約300℃~350℃の高温で加熱する際に、加熱温度がキュリー温度に達することは基本的にはなく、強磁性体としての性質を維持でき、被加熱芳香発生体10を安定して加熱できる。
ここで、フェライトは鉄酸化物粉末を原料としており、その知名度から採用されやすい。ネオジムは、熱に弱く錆びやすいという側面があるが、高い磁気エネルギー積を有するとともに安価であるという利点を有するため、誘導加熱を安定して行える喫煙具用カートリッジを安価で製造できる。サマリウムコバルトは、高い磁気エネルギー積を有し、ネオジウムと比較すると原料の産出量が少なく、高価という側面を有するが、熱安定性、耐食性面で優れている。アルニコは、アルミニウム、ニッケル、コバルトを原料としたものであり、キュリー温度が高いことから高温に強く割れにくいという面で優れている。
(発熱体)
発熱体31は電磁誘導により加熱され、発熱する発熱体31により加熱された被加熱芳香発生体10からエアロゾルが発生する。発熱体31は被加熱芳香発生体10からエアロゾルを発生させるのに十分な温度に誘導加熱できる任意の材料から形成される。発熱体31は、好ましくは金属又は炭素を含む。好ましい発熱体は、フェライト鉄、強磁性の鋼、グレード410のステンレス鋼、グレード420のステンレス鋼、グレード430のステンレス鋼等の強磁性体、上述した強磁性体、アルミニウム、及び合金からなる群から選ばれる少なくとも1つを含んでいてよい。
前記合金は、好ましくは、鉄、ニッケル、アルミニウム、チタン、マンガン及びクロムからなる群から選ばれた少なくとも2種の金属の合金である。前記発熱体が前記合金で構成される場合、電磁エネルギーの熱変換効率がより高くなる。前記合金は、より好ましくは鉄-ニッケル合金、又は鉄-ニッケル-クロム合金であり、更に好ましくは鉄-ニッケル合金である。
発熱体31は単層であっても、積層構造を有していてもよい。発熱体31が積層構造を有する場合、各層を構成する材料は同一であっても、異なっていてもよい。発熱体31は、好ましくは単層である。
(腐食防止皮膜)
前記腐食防止皮膜32は、前記発熱体31と水分の接触を防止し、前記発熱体31における錆の発生を防止するために、前記発熱体31の外表面の少なくとも1部分を被覆する皮膜である。前記腐食防止皮膜32を構成する材料は、特定の材料に限定されない。前記腐食防止皮膜32は、好ましくは、ガラス、セラミックス、ポリマー、及びグリースからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む。前記ポリマーは、澱粉糊、塗料及びワックスを包含する。ポリマー製の腐食防止皮膜は、溶液、ペースト等の液状のポリマー組成物を発熱体の外表面の少なくとも1部分に塗布し、乾燥させて形成される。
腐食防止皮膜32は、放熱材料を含有するものであってもよい。放熱材料としては、例えば、セラミックス、グラファイト、グラフェン、及び金属からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。グラファイトとしては、グラファイトフィルムなどを用いることができる。また、グラフェンとしては、グラフェンシートなどを用いることもできる。金属としては、それ自体が発熱しないようにするために、非磁性金属を用いることが好ましい。放熱材料は、それ自体が腐食防止皮膜となり得るものであれば、発熱体表面を、放熱材料を兼ねた腐食防止皮膜として覆うようにしてもよい。また、腐食防止皮膜の中に放熱材料を混合して、腐食防止皮膜と一緒に発熱体表面を覆うようにしてもよい。サセプタは、誘導加熱によって温度が上昇するが、放熱性が悪いと、温度が急速に上がってしまい、途中で誘導加熱が止まってしまうという問題があるが、放熱材料によって放熱性を高めることにより、この問題を解消することができる。
腐食防止皮膜32は、発熱体31の発熱によって溶融可能な材料で構成されていてもよい。発熱体31の発熱によって溶融可能な材料としては、例えば、ろう、ワックス、などの融点の高い油脂状の物質、低融点ポリエチレンなどの低融点の樹脂などを使用できる。腐食防止皮膜32が上記のような材料で構成されていると、発熱体31が電磁誘導により発熱すると、腐食防止皮膜32が溶融するので、被加熱芳香発生体10の被加熱芳香発生基材と、発熱体31とが接触しやすくなり、発熱体31から被加熱芳香発生基材への熱伝達性をより良好にできる。
また、前記溶融可能な腐食防止皮膜32は芳香発生成分を含有していてよい。この場合、発熱体31の電磁誘導による発熱により、溶融可能腐食防止皮膜32が溶融し、芳香発生成分が揮発して放出されるから、被加熱芳香発生体10から発生するエアロゾルの香りをより高めることができる。
更に、前述した放熱材料を、前記溶融可能な腐食防止皮膜32中に含有させてもよく、発熱体31の電磁誘導による発熱により、溶融可能腐食防止皮膜32が溶融すると、放熱材料がばらけて被加熱芳香発生基材と接触しやすくなるので、熱伝達性が向上して放熱性を高めることができる。
(サセプタの実施形態)
図3は、本発明のサセプタの第1の実施形態を示す断面図(A)と斜視図(B)である。発熱体31が板状をなし、腐食防止皮膜32は、発熱体31の両面に被覆された非金属からなる。
図4は、本発明のサセプタの第2の実施形態を示す断面図(A)及び斜視図(B)である。この実施形態では、発熱体31が板状をなし、腐食防止皮膜32は、発熱体31の片面に被覆された非金属からなる。
図3及び4において、発熱体31の両面又は片面の全面が、腐食防止皮膜32により被覆されているが、発熱体31の両面又は片面の一部が腐食防止皮膜32により被覆されてもよい。
図5は、本発明のサセプタの第3の実施形態を示す断面図(A)及び斜視図(B)である。この実施形態では、発熱体31が板状をなし、非金属からなる腐食防止皮膜32により、両端面を除く全体(上下両面と、長手方向に沿った両側面)が被覆されている。
発熱体31の両面又は片面の少なくとも一部が非金属からなる腐食防止皮膜32により被覆されることにより、本発明のサセプタの電磁誘導による発熱効率がより高くなる。
発熱体31は、平面形状が略正方形の板状に形成されていてもよい。この場合、本発明のサセプタは、電磁誘導により、より均一に加熱される。
図6は、本発明のサセプタの第4の実施形態を示す断面図(A)及び斜視図(B)である。この実施形態では、発熱体31が棒状をなし、腐食防止皮膜32がその外周を囲むように被覆されている。
図7は、本発明のサセプタの第5の実施形態を示す断面図(A)及び斜視図(B)である。この実施形態では、発熱体31が球状をなし、腐食防止皮膜32がその外周を囲むように被覆されている。
図8は、本発明のサセプタの第6の実施形態を示す断面図(A)及び斜視図(B)である。この実施形態では、発熱体31が顆粒状をなし、腐食防止皮膜32が多数の発熱体31を埋設した状態で、全体が円柱状に成形されている。このサセプタ30は、顆粒状の発熱体31と、発熱によって溶融可能な材料とを混合して、押出成形機などによって円柱状に成形することによって形成することができる。本発明における腐食防止皮膜32は、上記のように、発熱体31を埋設するように覆う形態のものも含むこととする。
なお、この場合の発熱体31は、顆粒状に限らず、例えば、繊維状、小片状、粉状のものであってもよい。
図9は、本発明のサセプタの第7の実施形態を示す分解斜視図(A)及び斜視図(B)である。この実施形態のサセプタ30は、非磁性体からなる基板33の両面に、顆粒状をなす多数の発熱体31と腐食防止皮膜32との混合層34が接合された3層構造をなしている。非磁性体からなる基板33としては、例えば、合成樹脂板、セラミックス板などを用いることができる。
図10は、本発明のサセプタの第8の実施形態を示す分解斜視図(A)及び斜視図(B)である。この実施形態のサセプタ30は、非磁性体からなる基板33の両面に、薄片状をなす多数の発熱体31が、腐食防止皮膜32を介して接合された構造をなしている。発熱体31は、正方形の板状をなしており、その一部が鱗状に重なり合うように、基板33の両面に複数列で配列され、腐食防止皮膜32で覆われて、基板33に付着している。腐食防止皮膜32は、発熱体31の発熱によって溶融可能な材料で構成され、発熱体31の電磁誘導による発熱により、腐食防止皮膜32が溶融すると、複数の発熱体31がばらけるので、被加熱芳香発生基材と接触しやすくなる。
図11は、本発明のサセプタの第9の実施形態を示す分解斜視図(A)及び斜視図(B)である。この実施形態のサセプタ30は、非磁性体からなる基板33の両面に、板状をなす複数枚の発熱体31が、それらの一部を重なり合わされながら配置され、腐食防止皮膜32を介して接合された構造をなしている。腐食防止皮膜32は、板状の発熱体31の平面部を被覆するように形成され、発熱体31どうしを接合すると共に、発熱体31を基板33の平面に接合している。発熱体31の発熱によって溶融可能な材料で構成され、発熱体31の電磁誘導による発熱により、腐食防止皮膜32が溶融すると、複数の発熱体31がばらけるので、被加熱芳香発生基材と接触しやすくなる。
図12は、本発明のサセプタの第10の実施形態を示す分解斜視図(A)及び斜視図(B)である。この実施形態のサセプタ30は、非磁性体からなる基板33の両面に、図6に示した棒状のサセプタが複数配列されて接合された構造をなす。棒状のサセプタは、棒状の発熱体31の外周に腐食防止皮膜32が被覆されて構成されている。そして、棒状の発熱体31は、外周に被覆された腐食防止皮膜32を介して、基板33の両面に接合されている。
図13は、本発明のサセプタの第11の実施形態を示す分解斜視図(A)及び斜視図(B)である。この実施形態のサセプタ30は、非磁性体からなる基板33の両面に、図8に示した棒状のサセプタが複数配列されて接合された構造をなす。棒状のサセプタは、顆粒状の発熱体31と、腐食防止皮膜32の材料とが混合されて、棒状に成形されることによって構成されている。そして、棒状の発熱体31は、腐食防止皮膜32を介して、基板33の両面に接合されている。
図9~13に示すように、基板33に複数のサセプタを支持することによって、複数のサセプタをまとめて、被加熱芳香発生体10内に配置することができるので、製造しやすくなると共に、サセプタの配置を安定して行うことができる。
前述した第1~第11のサセプタ30のいずれも、腐食防止皮膜32が放熱材料を兼ねるか、あるいは放熱材料を含有するもので構成されていてもよい。放熱材料が、例えば板状、シート状、フィルム状をなし、かつ、腐食防止効果を有するものであれば、それ自体を腐食防止皮膜として、発熱体31の表面を覆うように接合することができる。また、放熱材料が、例えば、粒状、粉状、薄片状、繊維状などをなす場合には、腐食防止皮膜に混合して、発熱体の表面を覆うように接合することができる。
発熱体に腐食防止皮膜を接合する方法や、発熱体を腐食防止皮膜に混合する方法は、特に限定されず、例えば、接着剤を介する接合、押出成形、インサート成形などの方法が挙げられる。
(サセプタの配置)
本発明の喫煙具用カートリッジ1は、1又は複数の前記サセプタ30が被加熱芳香発生体10中に配置された構造をなしている。被加熱芳香発生体10中におけるサセプタ30の配置構造は、特に限定されないが、被加熱芳香発生体10に対する加熱効率を高める上で、例えば下記のようないくつかの実施形態が挙げられる。
図14は、被加熱芳香発生体10中のサセプタの配置の第1の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。この実施形態では、板状をなす2枚のサセプタ30が、被加熱芳香発生体10の断面の中心軸線を間にして平行に配置されている。各サセプタ30は、板状の発熱体31とその両面を覆う腐食防止皮膜32とで構成されている。
図15は、被加熱芳香発生体10中のサセプタの配置の第2の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。この実施形態では、端面側からみてC字状をなすように湾曲したサセプタ30が用いられている。そして、このサセプタ30の湾曲した円弧の内部中心と、被加熱芳香発生体10の断面の中心軸線とが一致するように、サセプタ30が被加熱芳香発生体10中に配置されている。サセプタ30は、端面側から見てC字状に湾曲した発熱体の外周を、腐食防止皮膜32で覆って形成されている。
図16は、被加熱芳香発生体10中のサセプタの配置の第3の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。この実施形態では、平面的に見たときに正方形をなすサセプタ30が合計6枚用いられており、3枚ずつのサセプタ30が、被加熱芳香発生体10の長手方向に沿って所定間隔で上下に3枚ずつ並ぶと共に、被加熱芳香発生体10の断面の中心軸線を間にして上下に並んだものが互いに平行になるように配置されている。各サセプタ30は、平面的に見たときに正方形をなす発熱体31の両面に腐食防止皮膜32が被覆されて構成されている。
図17は、被加熱芳香発生体10中のサセプタの配置の第4の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。この実施形態では、4つのサセプタ30が、被加熱芳香発生体10の断面の中心軸線から離れた位置から、当該中心軸線に対して放射状に伸びるように、お互いに90°の角度を保って配置されている。
図18は、被加熱芳香発生体10中のサセプタの配置の第5の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。この実施形態では、断面がV字状の2枚のサセプタ30が、被加熱芳香発生体10の断面の中心軸線から離れた位置から、当該中心軸線に対して放射状に伸びるように配置されている。
図19は、被加熱芳香発生体10中のサセプタの配置の第6の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。この実施形態では、被加熱芳香発生体10の断面の中心軸線を囲むように、4つの棒状のサセプタ30が平行に配置されている。各サセプタ30は、棒状の発熱体31の外周を腐食防止皮膜32で覆って構成されている。
図20は、被加熱芳香発生体10中のサセプタの配置の第7の実施形態を示す、透視斜視図(A)、平面断面図(B)、正面断面図(C)、端面から見た断面図(D)である。この実施形態では、多数の粒状をなすサセプタ30が被加熱芳香発生体10中に分散して配置されている。各サセプタ30は、球状をなす発熱体31の外周が腐食防止皮膜32で覆われて形成されている。
図21は、電磁誘導加熱方式の喫煙具40に、本発明の喫煙具用カートリッジ1を挿入した状態を示す断面図である。喫煙具40は、喫煙具用カートリッジ1を挿入できる挿入孔41と、この挿入孔41を囲むように配置された誘導コイル42を有している。喫煙具用カートリッジ1は、被加熱芳香発生体10及び蓋体18が設けられた端部側(導入部18a側)から挿入孔41に挿入される。マウスピース14は、挿入孔41から突出して口にくわえることが可能となっている。
この状態で、喫煙具40により誘導コイル42に交流電流を流すと、交番磁界磁場が発生し、サセプタ30の発熱体が発熱する。その結果、被加熱芳香発生体10に含まれる被加熱芳香発生基材が加熱され、エアロゾルと共に芳香成分が発散され、マウスピース14を口に含んで吸い込むことにより、蓋体18の導入部18aから導入された空気流に乗って、エアロゾル及び芳香成分が吸引されて、その香りを味わうことができる。
本発明では、サセプタ30が、発熱体31と、その外表面の少なくとも1部分を被覆する腐食防止皮膜32とで構成されているので、保存中に発熱体31が被加熱芳香発生基材に直接触れて腐食することが防止される。その結果、常に安定して発熱体31を発熱させることができ、被加熱芳香発生基材に含まれるエアロゾルや芳香成分を効率よく発散させて、その香りを味わうことができる。
1 喫煙具用カートリッジ、10 被加熱芳香発生体、12 支持部材、12a 溝、
14a 吸込口、14 マウスピース、16a~16c 包装部材、18 蓋体、
18a 導入部、30 サセプタ、31 発熱体、32 腐食防止皮膜、40 喫煙具。

Claims (14)

  1. 誘導加熱式喫煙具に装着して使用される喫煙具用カートリッジの被加熱芳香発生体内に配置されるサセプタであって、
    電磁エネルギーを熱に変換する合金を含む発熱体と、
    前記発熱体の外表面の少なくとも1部分を被覆する腐食防止皮膜とを備え、
    前記腐食防止皮膜がキュリー温度を持たない材料を含むことを特徴とするサセプタ。
  2. 前記発熱体が鉄、ニッケル、アルミニウム、チタン、マンガン及びクロムからなる群から選ばれる少なくとも2種の金属の合金からなることを特徴とする、請求項1に記載されたサセプタ。
  3. 前記腐食防止皮膜がガラス、セラミックス、ポリマー、及びグリースからなる群から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載されたサセプタ。
  4. 前記腐食防止皮膜がセラミックス、グラファイト、グラフェン、及び金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の放熱材料を含む、請求項1に記載されたサセプタ。
  5. 前記発熱体が板状をなし、前記腐食防止皮膜は、前記発熱体の少なくとも片面に被覆された非金属からなることを特徴とする、請求項1に記載されたサセプタ。
  6. 前記発熱体の平面形状が略正方形の板状をなすことを特徴とする、請求項1に記載されたサセプタ。
  7. 前記腐食防止皮膜が前記発熱体の発熱によって溶融可能な材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載されたサセプタ。
  8. 複数の前記発熱体が、非磁性体からなる基板の少なくとも片面に前記腐食防止皮膜を介して付着していることを特徴とする、請求項7に記載されたサセプタ。
  9. 前記発熱体が粒状、小片状、又は繊維状であり、かつ前記発熱体と前記腐食防止皮膜が混合され、前記サセプタが棒状に成形されていることを特徴とする、請求項7に記載されたサセプタ。
  10. 前記腐食防止皮膜は芳香発生成分を含有することを特徴とする、請求項7に記載されたサセプタ。
  11. 誘導加熱式喫煙具に装着して使用される喫煙具用カートリッジであって、
    被加熱芳香発生体を備え、
    請求項1~10のいずれか1項に記載されたサセプタが前記被加熱芳香発生体内に配置されていることを特徴とする喫煙具用カートリッジ。
  12. 複数の前記サセプタが、前記被加熱芳香発生体の断面の中心軸線を間にして平行に配置されていることを特徴とする、請求項11に記載された喫煙具用カートリッジ。
  13. 複数の前記サセプタが、前記被加熱芳香発生体の断面の中心軸線から離れた位置から、前記中心軸線に対して放射状に伸びるように配置されていることを特徴とする、請求項11に記載された喫煙具用カートリッジ。
  14. 複数の前記サセプタが、前記被加熱芳香発生体の断面の中心軸線を囲むように、平行に配置されていることを特徴とする、請求項11に記載された喫煙具用カートリッジ。
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