JP2024022991A - ハーネス一体型アシストスーツ - Google Patents

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宣幸 木村
Noriyuki Kimura
幸基 柏木
Yukimoto Kashiwagi
正彦 安藤
Masahiko Ando
雄太 入澤
Yuta Irisawa
貴也 佐々木
Takaya Sasaki
基広 北浦
Motohiro Kitaura
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Totetsu Kogyo Co Ltd
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Abstract

【課題】アシストスーツの機能が阻害されることなく、且つ、作業性が良好なハーネス一体型アシストスーツを提供する。
【解決手段】墜落制止用器具4のハーネス3とアシストスーツ2が一体となったハーネス一体型アシストスーツ1において、前記ハーネス3は、一対の肩ベルト30,30と、これらの肩ベルト30,30と連結する背中ベルトと、を備え、前記一対の肩ベルトと前記背中ベルトの接合部分に墜落制止用器具であるランヤードを掛け止める背面金具を有し、前記アシストスーツは、背面上部に上部面ファスナーを備え、前記アシストスーツと前記ハーネスは、前記背面金具を介して前記上部面ファスナーで着脱自在に接合されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、墜落制止用器具のハーネスとアシストスーツが一体となったハーネス一体型アシストスーツに関する。
労働安全衛生規則の一部が改正され(厚生労働省令第75号平成30年6月19日)、2022年1月から作業床が無い状態で6.75m以上の高さで作業する場合、胴ベルト型の安全帯の使用が禁止されるとともに、「安全帯」の呼称が「墜落制止用器具」に変更され、必ずフルハーネスの安全帯、即ち、ハーネス型墜落制止用器具(安全帯)を着用しなくてはならなくなった。但し、フルハーネス型の着用者が地面に到達するおそれのある場合(高さが6.75m以下)は胴ベルト型を使用することができる。なお、一般的な建設作業の場合は、5mを超える箇所、柱上作業等の場合は2m以上の箇所では、フルハーネス型の使用が推奨される。
一方、工場での各種作業、物流の運搬荷役作業、介護、農作業など、腰や背中の曲げ伸ばしを伴う作業の補助を行って腰痛を防止することができる着衣型のアシストスーツも普及されつつある。特に、建設業では、腰や背中の曲げ伸ばし作業が多い上、作業員の高齢化が進んでいることもあり、アシストスーツの活用が望まれている。
しかし、前述のように、6.75m以上の高さで作業する場合、フルハーネスの落制止用器具の着用が義務付けられたため、伸縮することが求められるアシストスーツと落下の際の衝撃を阻止する強度が求められるフルハーネスを着用すると互いに干渉し合い動き難くなり、作業効率が低下するという問題が発生する。
特許文献1には、本願出願人の一人が提案した作業支援スーツが開示されている。特許文献1に記載の作業支援スーツは、作業者の背中に装着する背面体と、前記作業者の胴回りを締める胴部体と、一端が前記背面体に取り付けられ、他端が前記胴部体に取り付けられ、前記作業者の腕と肩を通し入れる肩掛け部を形成する左側肩帯紐体および右側肩帯紐体を備え、前記左側肩帯紐体および前記右側肩帯紐体がそれぞれ、前記背面体から外部に出て前記肩掛け部を形成するまでの間に、前記背面体において少なくとも一度両者がクロスするものであり、前記背面体の外部で形成されている前記肩掛け部から前記胴部体に取り付けられた他端までの間に、前記背面体において少なくとも両者がもう一度クロスする構造となっている(特許文献1の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0025]~[0039]、図1~図12等参照)。
しかし、特許文献1に記載の作業支援スーツは、前述のように、フルハーネスの墜落制止用器具と一緒に装着することは想定されておらず、フルハーネスでアシストスーツの伸縮性が阻害されることが懸念される。
また、特許文献2には、手間なく装着することができるとともに、作業者の正しい姿勢の保持及び背中や腰の負担を軽減することができる安全機能付きアシストスーツが開示されている。特許文献2に記載の安全機能付きアシストスーツは、作業者の身体に装着可能とされた装着部材と、該装着部材に設けられた安全機能部材と、と備え、前記装着部材は、前記作業者の背中における肩から腰にかけて配置される背中装着部と、該背中装着部の上端部から前記作業者の左右の肩に沿って前方に延出された左右一対の肩装着部と、前記作業者の腰を囲繞するように配置されるとともに、前記背中装着部の下端部及び前記肩装着部の下端部が連結された腰装着部と、有し、前記背中装着部は、前記作業者が前屈姿勢をした際に、姿勢を起こす方向にアシストする弾性部材を有し、前記安全機能部材は、前記腰装着部を前記作業者の腰に締め付ける腰ベルト部と、一端部側が前記装着部材に連結されたランヤード部と、該ランヤード部の他端部側に設けられたフック部と、を有している。(特許文献2の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0015]~[0039]、図1~図3等参照)
しかし、特許文献2に記載の安全機能付きアシストスーツは、手間なく装着することができるとされているものの、ハーネスがアシストスーツの外側となり、ハーネスでアシストスーツの伸縮性が阻害される懸念が払しょくされるものではなかった。
特開2021-183754号公報 特開2020-14520号公報
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、アシストスーツの機能が阻害されることなく、且つ、作業性が良好なハーネス一体型アシストスーツを提供することにある。
請求項1に係るハーネス一体型アシストスーツは、墜落制止用器具のハーネスとアシストスーツが一体となったハーネス一体型アシストスーツであって、前記ハーネスは、一対の肩ベルトと、これらの肩ベルトと連結する背中ベルトと、を備え、前記一対の肩ベルトと前記背中ベルトの接合部分に墜落制止用器具であるランヤードを掛け止める背面金具を有し、前記アシストスーツは、背面上部に上部面ファスナーを備え、前記アシストスーツと前記ハーネスは、前記背面金具を介して前記上部面ファスナーで着脱自在に接合されていることを特徴とする。
請求項2に係るハーネス一体型アシストスーツは、請求項1に係るハーネス一体型アシストスーツにおいて、前記ハーネスは、一対の腿ベルトと、前記背中ベルトから分岐して前記一対の腿ベルトに接続する背面分岐部を有する水平型のハーネスであり、前記アシストスーツは、人体側となる内面の腰装着部に前記背面分岐部をズレないように固定する複数の腰部面ファスナーを有し、前記アシストスーツと前記ハーネスは、前記アシストスーツの人体側の前記腰装着部の内面で前記腰部面ファスナーで着脱自在に接合されていることを特徴とする。
請求項3に係るハーネス一体型アシストスーツは、請求項1又は2に係るハーネス一体型アシストスーツにおいて、前記アシストスーツは、一対の膝固定部を有し、前記膝固定部の装着高さは、前記ハーネスの前記腿ベルトの装着高さより一定距離離間して下方となっていることを特徴とする。
請求項4に係るハーネス一体型アシストスーツは、請求項1又は2に係るハーネス一体型アシストスーツにおいて、前記アシストスーツの後面には、腰や背中の曲げ伸ばしを伴う作業をアシストする扁平コイルバネが内包されていることを特徴とする。
請求項5に係るハーネス一体型アシストスーツは、請求項1又は2に係るハーネス一体型アシストスーツにおいて、前記アシストスーツの外面下部には、ゴム材を留め付ける留め具が3カ所以上設けられ、前記一対の膝固定部がそれぞれゴム材を介して斜めに上方に2カ所以上固定されていることを特徴とする。
請求項1~5に係る発明によれば、アシストスーツと墜落制止用器具のハーネスを両方装着した場合でも、アシストスーツの機能がハーネスで阻害されることなく、且つ、作業性が良好である。
特に、請求項2に係る発明によれば、アシストスーツの人体側の腰装着部の内面で前記腰部面ファスナーで着脱自在に接合されているので、さらに、アシストスーツの機能がハーネスで阻害されることなく、作業効率が向上する。
特に、請求項3に係る発明によれば、アシストスーツの膝固定部の装着高さが、ハーネスの腿ベルトの装着高さより一定距離離間して下方となっているので、アシストスーツによる腿部のアシスト効果がハーネスの腿ベルトで阻害されることがなく、腰の曲げ伸ばし作業をアシストでき、効率よく作業を行うことができる。
特に、請求項4に係る発明によれば、腰や背中の曲げ伸ばし作業をアシストするバネが扁平コイルバネとなっているので、動作をアシストするバネの反発力が強力で、且つ、コイルバネがハーネスのバックル等に引っ掛かってアシスト効果が阻害されることを防止することができる。
特に、請求項5に係る発明によれば、ゴム材を留め付ける留め具が3カ所以上設けられ、一対の膝固定部がそれぞれゴム材を介して斜めに上方に2カ所以上固定されているので、腰や背中を捩じる作業にもゴム材によるアシスト効果を発揮することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るハーネス一体型アシストスーツを示す人体側から内面を見た正面図である。 図2は、同上のハーネス一体型アシストスーツの外面を外部背面から見た背面図である。 図3は、同上のハーネス一体型アシストスーツのアシストスーツ単体の内面を人体側から見た正面図である。 図4は、同上のアシストスーツ単体の外面を外部背面から見た背面図である。 図5は、同上のアシストスーツ単体で装着者が装着した状態を装着者の背面側から見た状態を示す斜視図である。 図6は、同上のアシストスーツに装着された扁平コイルバネを示す図であり、(a)が正面図、(b)が側面図である。 図7は、同上のハーネス一体型アシストスーツのハーネス単体を人体に装着した状態で示す正面図である。 図8は、同上のハーネス単体を人体に装着した状態で示す背面図である。 図9は、同上のハーネスのワンタッチバックルを示す写真である。 図10は、同上のハーネス一体型アシストスーツに装着する墜落制止用器具を示す写真である。
以下、本発明に係るハーネス一体型アシストスーツの一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[ハーネス一体型アシストスーツ]
図1~図10を用いて、本発明の実施形態に係るハーネス一体型アシストスーツ1について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るハーネス一体型アシストスーツ1の内面を人体側から見た正面図であり、図2は、ハーネス一体型アシストスーツ1の外面を背面外部から見た背面図である。
図1,図2に示すように、本実施形態に係るハーネス一体型アシストスーツ1は、墜落制止用器具のハーネスとアシストスーツが一体となったハーネス一体型アシストスーツである。このハーネス一体型アシストスーツ1は、アシストスーツ2と、墜落制止用器具のハーネス3と、後述の図示しない墜落制止用器具4など、から構成されている。このアシストスーツ2とハーネス3は、後述の面ファスナーで着脱自在に接合されて一体化されている。
<アシストスーツ>
次に、図3~図6を用いて、ハーネス一体型アシストスーツ1のアシストスーツ2について説明する。図3は、本実施形態に係るハーネス一体型アシストスーツ1のアシストスーツ2単体の内面を人体側から見た正面図であり、図4は、アシストスーツ2単体の外面を外部背面から見た背面図である。また、図5は、アシストスーツ2単体で装着者が装着した状態を装着者の背面側から見た状態を示す斜視図である。アシストスーツ2は、図3~図5に示すように、作業員の背中を覆う背面部20と、作業員の腰回りに装着される胴体部21と、これらに挿通された伸縮体からなるバンド部22など、から構成されている。
(背面部)
背面部20は、下部である胴体部21と重なる部分の左右の幅が広くなって縦方向に長いヘラ状の部材であり、ポリエステルやナイロンなどの非伸縮性の化学繊維の布材からなる部位である。背面部20は、作業員の背中を覆うことにより、後述のバンド部22及び扁平コイルバネ23の伸縮力によるアシスト力を作業員の背中全体に分散して伝達する機能を有している。
また、背面部20の布地の内部には、図3に破線で示す人体の背骨(脊柱)の両脇にあたる位置に、扁平コイルバネ23が装着されている。この扁平コイルバネ23は、図7に示すように、硬鋼線(SWC)、ピアノ線(SWP)、ステンレス材などのばねに用いられる一般的な鋼材からなる螺旋状のリングバネである。但し、図7に示すように、この扁平コイルバネ23は、断面が矩形のリング状のコイルが伸び縮みする伸縮方向直角に押し潰された扁平状のコイルバネとなっている。図7は、アシストスーツ2に装着された扁平コイルバネを示す図であり、(a)が正面図、(b)が側面図である。
このため、扁平コイルバネ23は、反発力が強く、アシストする力が強力となるようにばね鋼材の断面積を大きくしても全体として薄いものとすることができるだけでなくコイルバネの外周端がハーネス3のバックル等に引っ掛かってアシスト効果が阻害されることを防止することができる。
また、図3に示すように、背面部20の人体側となる胴体部21と重なる腰部付近の内面(正面)には、ハーネス3と脱着自在に接合する上下二対の腰部面ファスナー24が縫い付けられている。上の一対が上腰部面ファスナー24aであり、下の一対が下腰部面ファスナー24bである。
(胴体部)
胴体部21は、背面部20と同様に、ポリエステルやナイロンなどの非伸縮性の化学繊維の布材からなる部位であり、図3,図4に示すように、長手方向の端部21aが丸みを帯びた横方向に長い帯状の部位である。端部21aは、面ファスナーとなっており、端部21aの幅で長さ調整自在且つ脱着自在となっており、胴体部21が各装着者の腰回りにフィットして装着できるようになっている。
このため、胴体部21は、アシストスーツ2を装着者の腰回りに確実に密着させて固定し、前述及び後述の様々なアシスト機能の基点となる機能を有している。
また、図4に示すように、胴体部21の外面(背面)には、後述のバンド部22の一端が、留め具21bで固定されている。
(バンド部)
バンド部22は、ゴム材などが内装された伸縮材からなる左右一対の部位であり、バンド部22が形成する輪の中に装着者の左右それぞれの肩が挿入されて負われることで装着される。これにより、バンド部22は、伸縮材の伸縮力により、背面部20と協働することで装着者の背中と肩を挟み込んでアシストスーツ2を装着者に密着させて装着させる機能を有している。
このバンド部22は、図4に示すように、左右一対のそれぞれの長手方向の一端が背面部20の布地の上端付近から内部に挿入された上、背面部20の外面下部の外側に設けられた留め具25aで留め付けられている。そして、図4,図5に示すように、バンド部22のそれぞれの他端が背面部20の腰部付近の側端から布地の内部に挿入された上、背面部20の反対側の側端から露出し、胴体部21の外面に設けられた留め具21bで留め付けられている。
このように、一対のバンド部22,22は、一端が背面部20の外面下部の外側に設けられた一対の留め具25aで固定され、斜め上方に向かって背面部20内でX字状に交差し、装着者の肩を挿入する肩挿入部2Aの輪を形成している。このため、バンド部22の伸縮材の伸縮力で、前述の扁平コイルバネ23で腰の曲げ伸ばし作業をアシストするだけでなく、体幹を捩じる動作もアシストすることができる。
また、図4に示すように、一対のバンド部22,22の他端は、背面部20の腰部付近の側端から布地の内部に挿入された上、胴体部21内でX字状に交差し、胴体部21の装着時の外部前方にある留め具21bで留め付けられている。このため、バンド部22の伸縮材の伸縮力で、体幹を捩じる動作も含めた腰の曲げ伸ばし作業に関連する様々な動作をアシストすることができる。
また、図3に示すように、バンド部22には、面ファスナーで脱着可能な可動式の肩パッド22aが装着されており、後述の肩ベルト30とバンド部22とが一体化されてずれないことで装着性が向上し、作業性も向上する。
(膝固定部)
また、図3~図5に示すように、アシストスーツ2は、前述の左右一対の留め具25a,25aの間に、留め具25bを備えており、これらの留め具25a,25b,25aには、ゴム材からなるゴムベルト26及び長さ調整用のバックル27を介して、左右一対の膝固定部28が脱着可能に取り付けられている。また、これらの留め具25a,25b,25aは、ワンタッチで押すだけで分離可能なジョイントバックルとなっており、必要に応じて膝固定部28の脱着が自在となっている。
そして、図3~図5に示すように、一対即ち2つの膝固定部28が、3カ所の留め具25a,25b,25aにゴムベルト26でW字状に吊下げ支持されているので、各膝固定部28がそれぞれゴムベルト26を介して斜めに上方に2カ所以上固定されていることとなる。このため、ゴムベルト26の伸縮力により膝固定部28を持ち上げることができ、腰の曲げ伸ばし作業をアシストするだけでなく、体幹を捩じる動作もアシストすることができる。なお、留め具を4カ所設け、中央の留め具同士を離間させ、ゴムベルト26でV字状に吊下げる箇所を並列して2カ所設けても構わない。要するに、留め具を3カ所以上設け、ゴムベルト26で膝固定部28を斜め上方に2方向に持ち上げ支持されて固定されていればよい。
膝固定部28は、図3~図5に示すように、膝上固定部28aと膝下固定部28bとが、膝裏当接部28cで連結された形状となっており、膝上固定部28a及び膝下固定部28bのそれぞれの端部が面ファスナーで脱着可能となっている。このため、各装着者の膝の太さに応じて長さ調整して膝固定部28を装着することが可能となっている。
また、アシストスーツ2の膝固定部28の装着高さは、装着者の膝に設定されているため、装着者の腿に設定されている後述のハーネス3の腿ベルト33の装着高さより一定距離離間して低く下方に設定されている。このため、アシストスーツ2による膝部及び腿部のアシスト効果がハーネス3の腿ベルト33で阻害されることがなく、腰の曲げ伸ばし作業をアシストできる上、効率よく作業を行うことができる。
(上部面ファスナー)
さらに、図3~図5に示すように、アシストスーツ2は、背面部20の外面上部(背面上部)に上部面ファスナー29を備えている。この上部面ファスナー29は、強度が高い後述の背面金具であるD環5に係合させることで、アシストスーツ2とハーネス3とが脱着自在に、且つずれないように接合させる機能を有している。
<ハーネス>
次に、図7~図10を用いて、ハーネス一体型アシストスーツ1のハーネス3について説明する。図7は、本実施形態に係るハーネス一体型アシストスーツ1のハーネス3単体を人体に装着した状態で示す正面図であり、図8は、ハーネス3単体を人体に装着した状態で示す背面図である。
ハーネス3は、ポリエステルなどの樹脂繊維から編み込まれた複数のベルトからなり、墜落制止用器具である後述のランヤードを装着するためのいわゆるフルハーネス型のハーネスである。このハーネス3は、複数のベルトにより墜落時の装着者の身体的衝撃を分散して装着者を保護する機能を有している。
図7に示すように、ハーネス3は、装着者の肩から縦方向に延びる左右一対の肩ベルト30と、これらの肩ベルト30を胸の高さで連結する胸ベルト31と、左右一対の肩ベルト30ごと腰に巻き付ける腰ベルト32と、を備えている。また、本実施形態に係るハーネス3は、縦方向に延びる肩ベルト30の下端に連結して腿に巻き付ける腿ベルト33を備えた水平型のハーネスである。
また、図8に示すように、ハーネス3は、装着者の背面側で肩ベルト30と接続する背中ベルト34を備えている。この背中ベルト34は、腰ベルト32から下方の部位で二股に分岐して前述の一対の腿ベルトに接続する背面分岐部34bを有している。
(肩ベルト)
肩ベルト30は、前述のように、ポリエステルなどの樹脂繊維からなり、装着者の肩から縦方向に延びるベルトであり、長さ調整用の複数のアルミ製のバックル30aを有している。この肩ベルト30、及び後述の胸ベルト31、腿ベルト33は、ベルトの両縁に沿って蛍光塗料が含侵された反射糸が縫い付けられている。夜間作業に光って装着者の存在が周囲から視認し易いようにするためである。
この肩ベルト30は、腰部付近の上下のバックル30a,30a間がスライド式のベルト通し30bが設けられており、このベルト通し30bに腰ベルト32が挿通される。つまり、腰ベルト32が後述のバックル32aで連結されることで左右一対の肩ベルト30、30が腰部でも連結される。
(胸ベルト)
胸ベルト31は、前述のように、ポリエステルなどの樹脂繊維からなり、肩ベルト30を胸の高さで連結するベルトである。この胸ベルト31は、図9に示すように、ワンタッチ式で離脱ができるアルミニウム製のワンタッチバックル31aが取り付けられ、ワンタッチバックル31aで左右を連結・離脱自在となっている。図9は、ハーネス3のワンタッチバックル31aを示す写真である。
このため、装着者は、ワンタッチバックル31aで胸ベルト31を切り離した状態で肩ベルト30に両肩を通した後、ワンタッチバックル31aで胸ベルト31を連結してハーネス3を装着する。また、このワンタッチバックル31aは、逆向きでの連結できない構造となっており、胸ベルト31が捩じれた状態で装着ができないような安全設計となっている。
(腰ベルト)
腰ベルト32は、長さ調整用のアルミニウム製のバックル32aが取り付けられた一般的な作業用ベルトであり、前述のように、腰ベルト32がバックル32aで連結されることで左右一対の肩ベルト30、30が腰部でも連結される。
(腿ベルト)
一対の腿ベルト33は、それぞれ、前述のように、ポリエステルなどの樹脂繊維からなり、ワンタッチバックル31aと同様のアルミニウム製のワンタッチバックル33aが取り付けられている。ハーネス3として、一対の肩ベルト30に肩を通し、ワンタッチバックル31aで胸ベルト31を連結し、腰ベルト32のバックル32aで締め付けた後、左右の腿ベルト33をそれぞれ装着者の腿に装着することを可能とするためである。
(背中ベルト)
背中ベルト34は、前述のように、ポリエステルなどの樹脂繊維からなるベルトであり、図8に示すように、装着者の背面において、一対の肩ベルト30と背中ベルト34とが合流する接合部分である背中ベルト34の上部から一本で下方に垂下している。また、背中ベルト34は、長さ調整用の複数のアルミ製のバックル34aを有している。
また、背中ベルト34は、腰ベルト32と交差する位置から下方に行くに従って広がるように二股に分岐して一対の腿ベルト33に接続する左右一対の背面分岐部34bを有している。なお、背面分岐部34bの下端は、腿ベルト33に縫い付けられて接合されている。
そして、背中ベルト34は、一対の背面分岐部34b,34bを連結して落下時に装着者の骨盤部分を支える上下一対の骨盤ベルト34c,34cも有している。
さらに、一対の肩ベルト30と背中ベルト34とが合流して接合する背中ベルト34の上端付近には、後述の墜落制止用器具4を装着するためのアルミニウム製のD環5が取り付けられている。なお、前述のように、このD環5は、アシストスーツ2の上部面ファスナー29で係合させることで、アシストスーツ2とハーネス3とが脱着自在に、且つずれないように接合されている。
<墜落制止用器具>
次に、図10を用いて、墜落制止用器具4について説明する。図示実施形態に係る墜落制止用器具4は、従来「安全帯」と呼ばれていたフルハーネス型の墜落制止用器具として例示する二丁掛けの蛇腹式ランヤードである。勿論、本発明に係る墜落制止用器具は、シングルの蛇腹式ランヤードや一丁掛け又は二丁掛けの巻取式のランヤードであっても構わない。要するに、本発明に係る墜落制止用器具は、新規格の墜落制止用器具となっており、ショックアブソーバの伸びが第一種又は第二種の規格をクリアした作業高さに応じた適切な墜落制止用器具であればよい。
墜落制止用器具4は、D環5に装着されて装着者が墜落した際に、墜落時の衝撃を吸収するとともに、装着者が地面に到達することを阻止する機能を有している。墜落制止用器具4は、D環5に掛け止めるのカラビナ40と、このカラビナ40に接合されたショックアブソーバ41と、ショックアブソーバ41に接合されたストラップ42と、このストラップ42に接合された二丁掛け用に二股に分岐する蛇腹部43と、この蛇腹部43先端に接合された安全フック44など、から構成されている。
(カラビナ)
カラビナ40は、前述のD環5に掛け止める接続器具(コネクタ)の一種の環状に閉塞した金属製の金具であり、本実施形態では、アルミニウム製となっている。
(ショックアブソーバ)
ショックアブソーバ41は、墜落を制止するときに生ずる衝撃を緩和する機能を有する器具である。なお、第一種ショックアブソーバは、自由落下距離1.8mで墜落を制止したときの衝撃荷重が4.0kN以下であるものをいい、第二種ショックアブソーバは、自由落下距離4.0mで墜落を制止したときの衝撃荷重が6.0kN以下であるものをいう。
(ストラップ)
ストラップ42は、ポリエステルなどの樹脂繊維からなるベルト状の部材であり、ショックアブソーバ41と蛇腹部43とを連結する機能を有している。勿論、ストラップ42は、ストラップ部分がなく残りが蛇腹部43となっていてもよいし、ロープなどの墜落時の衝撃に耐える強度を有する丈夫な他の線材であっても構わない。
(蛇腹部)
蛇腹部43は、二丁掛け用に二股に分岐する伸縮式のストラップであり、墜落時には45cm程度伸びショックアブソーバ41と併せて衝撃を和らげるとともに、平常時には縮んで作業の邪魔にならないようになっている。勿論、前述のように、墜落制止用器具4は、この蛇腹部に代替してストラップを巻き取る巻取器を設けた巻取式としてもよい。
(安全フック)
安全フック44は、単管パイプ等にも掛け止めることができる口開きが50mmの大口径フックであり、二重の外れ止めのロック機構が付いたアルミニウム製のフックとなっている。
以上説明した本実施形態に係るハーネス一体型アシストスーツ1によれば、アシストスーツ2とハーネス3を両方装着した場合でも、アシストスーツ2の機能がハーネス3で阻害されることなく、通常の作業を効率よく行うことができる。また、ハーネス一体型アシストスーツ1によれば、墜落時には、墜落制止用器具4及びハーネス3により、装着者の墜落を阻止して装着者の安全を確保することができる。
また、ハーネス一体型アシストスーツ1によれば、アシストスーツ2の人体側の腰装着部の内面で腰部面ファスナー24で着脱自在に接合されているので、さらに、アシストスーツ2の機能がハーネス3で阻害されることなく、作業効率が向上する。
その上、ハーネス一体型アシストスーツ1によれば、アシストスーツ2の膝固定部28の装着高さが、ハーネス3の腿ベルト33の装着高さより一定距離離間して下方となっているので、アシストスーツ2による腿部及び膝部のアシスト効果がハーネス3の腿ベルト33で阻害されることがなく、腰の曲げ伸ばし作業をアシストでき、効率よく作業を行うことができる。
さらに、ハーネス一体型アシストスーツ1によれば、アシストスーツ2の腰や背中の曲げ伸ばし作業をアシストするバネが扁平コイルバネ23となっているので、動作をアシストするバネの反発力が強力で、且つ、コイルバネがハーネス3のバックル等に引っ掛かってアシスト効果が阻害されることを防止することができる。
また、ハーネス一体型アシストスーツ1によれば、ゴム材を留め付ける留め具25a,25b,25aが3カ所設けられ、一対の膝固定部がそれぞれゴム材を介して斜めに上方に2カ所以上固定されているので、腰や背中を捩じる作業にもゴム材によるアシスト効果を発揮することができる。
以上、本発明の実施形態に係るハーネス一体型アシストスーツ1について詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎない。よって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
特に、留め具、バックル、フックなど、金属製の金具としてアルミニウム製の物を例示したが、鋼材など所定の強度を有する金属や他の素材とすることもできる。但し、金具をアルミニウム製とすることは、鋼材などの他の金属と比べて同程度の強度で軽量化を図ることができるため好ましい。
1:ハーネス一体型アシストスーツ
2:アシストスーツ
2A:肩挿入部
20:背面部
21:胴体部
21a:端部
21b:留め具
22:バンド部
23:扁平コイルバネ
24:腰部面ファスナー
24a:上腰部面ファスナー
24b:下腰部面ファスナー
25a:留め具
25b:留め具
26:ゴムベルト
27:バックル
28:膝固定部
28a:膝上固定部
28b:膝下固定部
28c:膝裏当接部
29:上部面ファスナー
3:ハーネス
30:肩ベルト
30a:バックル
30b:ベルト通し
31:胸ベルト
31a:ワンタッチバックル
32:腰ベルト
32a:バックル
33:腿ベルト
33a:ワンタッチバックル
34:背中ベルト
34a:バックル
34b:背面分岐部
34c:骨盤ベルト
4:墜落制止用器具
40:カラビナ
41:ショックアブソーバ
42:ストラップ
43:蛇腹部
44:安全フック
5:D環

Claims (5)

  1. 墜落制止用器具のハーネスとアシストスーツが一体となったハーネス一体型アシストスーツであって、
    前記ハーネスは、一対の肩ベルトと、これらの肩ベルトと連結する背中ベルトと、を備え、前記一対の肩ベルトと前記背中ベルトの接合部分に墜落制止用器具であるランヤードを掛け止める背面金具を有し、
    前記アシストスーツは、背面上部に上部面ファスナーを備え、
    前記アシストスーツと前記ハーネスは、前記背面金具を介して前記上部面ファスナーで着脱自在に接合されていること
    を特徴とするハーネス一体型アシストスーツ。
  2. 前記ハーネスは、一対の腿ベルトと、前記背中ベルトから分岐して前記一対の腿ベルトに接続する背面分岐部を有する水平型のハーネスであり、
    前記アシストスーツは、人体側となる内面の腰装着部に前記背面分岐部をズレないように固定する複数の腰部面ファスナーを有し、
    前記アシストスーツと前記ハーネスは、前記アシストスーツの人体側の前記腰装着部の内面で前記腰部面ファスナーで着脱自在に接合されていること
    を特徴とする請求項1に記載のハーネス一体型アシストスーツ。
  3. 前記アシストスーツは、一対の膝固定部を有し、
    前記膝固定部の装着高さは、前記ハーネスの前記腿ベルトの装着高さより一定距離離間して下方となっていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のハーネス一体型アシストスーツ。
  4. 前記アシストスーツの後面には、腰や背中の曲げ伸ばしを伴う作業をアシストする扁平コイルバネが内包されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のハーネス一体型アシストスーツ。
  5. 前記アシストスーツの外面下部には、ゴム材を留め付ける留め具が3カ所以上設けられ、前記一対の膝固定部がそれぞれゴム材を介して斜めに上方に2カ所以上固定されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のハーネス一体型アシストスーツ。
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