JP2024019083A - 医療用の衝撃付与器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】特にインパクトハンマー形式の医療用の衝撃付与器具に関する。【解決手段】衝撃付与器具は、シャフト長手方向20と近位端と遠位端とを画定するシャフト18と、シャフト上に配置され、長手軸を画定する衝撃付与本体26と、を備え、シャフト上の衝撃付与位置にある衝撃付与本体は、遠位または近位の方向においてシャフトの遠位端に衝撃パルスを伝達するために、衝撃付与本体の遠位停止位置を画定する遠位停止部と、衝撃付与本体の近位停止位置を画定する近位停止部との間で移動可能、特に変位可能であり、衝撃付与器具は、遠位停止位置と近位停止位置との間における特に任意の少なくとも1つの固定位置でシャフトに衝撃付与本体を仮固定するための固定装置を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、特にインパクトハンマーの形態の医療用の衝撃付与器具に関し、特に、シャフト長手方向と近位端および遠位端とを画定するシャフトと、シャフト上に配置されて長手軸を画定する衝撃付与本体とを備え、遠位または近位の方向への衝撃パルスをシャフトの遠位端に伝達するために、衝撃付与本体の遠位停止位置を画定する遠位停止部と近位停止位置を画定する近位停止部との間で、シャフト上の衝撃付与位置にある衝撃付与本体が移動可能、特に変位可能とされた衝撃付与器具に関する。
冒頭で説明した種類の医療用の衝撃付与器具は、例えば、いわゆる「スラップハンマー」とも呼ばれるインパクトハンマーの形態で、様々な変形例が知られている。衝撃付与器具の遠位端は、例えば衝撃パルスを送信することによって骨に打ち込んだり、骨から衝撃付与器具を打ち出したりするために、例えばインプラントに結合することができる。このような衝撃付与器具は、任意選択で、特にその遠位端を医療対象物に結合することもできる。衝撃付与本体とシャフトの互いに対する可動性のため、このような結合を達成するには両手で衝撃付与器具を扱う、すなわち片手でシャフトと衝撃付与本体を保持することが必要である。しかしながら、これは、手術時間を常にできるだけ短く保つ必要があり、また、ここで使用される器具の取り扱いが簡単であることが望ましいため、特に手術室での医療手術においては不利である。
したがって、本発明の目的は、冒頭で説明した種類の医療用の衝撃付与器具を、取り扱いが容易になるように改良することである。
この目的は、冒頭で述べられた種類の医療用の衝撃付与器具において、遠位停止位置と近位停止位置との間の少なくとも1つの特に任意の固定位置でシャフト端部に衝撃付与本体を仮固定するための固定装置を備える本発明に係る衝撃付与器具によって達成される。
このような固定装置を備えた医療用の衝撃付与器具によれば、使用者は、特に、衝撃付与本体を1つ以上、特に複数の任意の固定位置でシャフトに固定またはロックすることができる。ここでいう固定とは、衝撃付与本体とシャフトが固定位置において互いに対して移動不能であることを意味すると理解されるべきである。固定位置では、シャフトが衝撃付与本体に対して移動不能に保持されているとも言える。このように衝撃付与本体をシャフトに固定することにより、医療用の衝撃付与器具の取り扱いが簡素化される。衝撃付与本体がシャフトに固定されているとき、使用者は、もう一方の手の助けを借りずに片手だけで衝撃付与器具を扱うことができ、例えばピン状の締結要素などの医療対象物に衝撃付与器具を結合することができる。換言すれば、固定装置は、特に、医療用の衝撃付与器具の簡単な片手操作を可能にする。
衝撃付与本体はハンドル状に構成されることが好ましい。これにより、特に医療用の衝撃付与器具を医療対象物に結合するために、片手で衝撃付与本体において医療用の衝撃付与器具を掴むことが可能となり、その後、片手で取り扱うことが可能となる。この目的のために、医療用の衝撃付与器具は、好ましくは、固定装置とともに固定位置に移動される。
最適な取り扱いのためには、前記ハンドルが片手で保持できるように人間工学的に形成された外形を有すると有利である。
基本位置にある衝撃付与本体は、シャフトに対して固定され、少なくとも1つの固定位置を採用することが好ましい。これにより、使用者は、衝撃付与器具、特に衝撃付与本体を片手で握ることができ、衝撃付与本体は衝撃付与器具の遠位端に対して動かないままである。したがって、衝撃付与器具は簡単な方法で医療対象物に結合され得る。
固定装置は、近位停止位置および/または遠位停止位置で衝撃付与本体をシャフトに固定するように構成されていると有利である。したがって、固定装置は、遠位停止位置と近位停止位置との間の少なくとも1つまたは任意の数の固定位置で衝撃付与本体をシャフトに固定するだけでなく、衝撃付与本体の極端な位置(すなわち、近位停止位置および遠位停止位置)でも、衝撃付与本体をシャフトに固定するのに適している。
さらに好ましい実施形態によれば、固定装置は、固定位置から衝撃付与位置へ、及び、衝撃付与位置から固定位置へ、移行可能に構成されてもよい。固定位置では、衝撃付与本体がいずれかの固定位置でシャフトに固定され、衝撃付与位置では、衝撃付与本体とシャフトとが互いに対して移動可能である。この構成により、使用者は、特に、衝撃付与器具の衝撃付与本体によって、その遠位端で、遠位および近位の方向に衝撃パルスを与えるために、衝撃付与本体を固定位置から衝撃付与位置へ移動させることができる。特に、固定装置は、固定装置を固定位置から衝撃付与位置に移動させるためだけでなく、固定装置を前記衝撃付与位置に保持するためにも、使用者による作動が積極的に必要となるように構成されてもよい。
固定装置は、固定装置を固定位置に自動的に保持するための復帰装置(復元装置)を備えることが好ましい。この構成には、特に、使用者が何らかの方法で固定装置を作動させなくても、衝撃付与本体がシャフト上の固定位置の1つに保持されるという利点がある。したがって、特に、シャフトに対する衝撃付与本体の意図的でない望ましくない動きを防止することができる。
固定装置は、復帰装置の動作に抗してロック位置から衝撃付与位置へ移行可能であることが有利である。したがって、使用者は、特に固定装置がロック位置から衝撃付与位置に移行されるような方法で固定装置を作動させるために、力を加えなければならない。
復帰装置は、少なくとも1つの復帰要素(復元要素)を備える場合には、簡単な方法で形成され得る。
少なくとも1つの復帰要素がゴム弾性要素又はばね弾性要素の形態で構成されている場合、復帰装置は、簡単で費用効果の高い方法で作成され得る。
少なくとも1つの復帰要素は、圧縮ばね又は引張ばねの形態で構成されることが好ましい。これにより、特に、少なくとも1つの復帰要素の作用に対抗する圧縮力または引張力を及ぼすことによって、固定装置を固定位置から衝撃付与位置に移行させることが可能になる。
さらに好ましい実施形態によれば、固定装置は、少なくとも1つの固定位置でシャフトおよび衝撃付与本体の両方に強制ロック係合および/またはポジティブロック係合させるための少なくとも1つの固定要素を備える。この構成により、例えば、固定要素を、衝撃付与位置においてシャフトと衝撃付与本体との両方に対して移動可能に構成することが可能になる。固定位置において、少なくとも1つの固定要素は、特に、例えば、強制ロック式および/またはポジティブロック式で衝撃付与本体とシャフトとの両方に係合することによって、衝撃付与本体とシャフトとの相対移動を阻止することができる。
少なくとも1つの復帰要素が、一方では少なくとも1つの固定要素の固定要素支持面上に支持され、他方では衝撃付与本体の衝撃付与本体支持面上に支持される場合、簡素な態様で復帰装置および衝撃付与器具を構成することができる。このような構成により、特に、少なくとも1つの復帰要素を保護された方法で衝撃付与本体の内側に配置することが可能になる。ここでいう内側とは、衝突付与本体によって画定され、好ましくは一定の接線を有する周面の内側を意味する。さらに、特に、少なくとも1つの復帰要素の作用に抗して、固定要素を衝撃付与本体に対して移動させることも可能である。例えば、衝撃付与本体は片手で握ることができ、少なくとも1つの固定要素は、指1本で作動させることによって、衝撃付与本体に対して移動(例えば遠位方向に変位)させることができる。
固定要素支持面が遠位方向を向くように構成され、衝撃付与本体支持面が近位方向を向くように構成されると有利である。固定要素支持面と衝撃付与本体支持面の両方は、例えば環状面として構成されてもよい。これにより、特に、コイルばね又は螺旋ばねの形態の復帰要素と協働して上述の支持面を使用することが可能になる。
固定装置を固定位置から衝撃付与位置に移行させるために、少なくとも1つの固定要素が衝撃付与本体に対して移動可能であれば好ましい。特に、少なくとも1つの固定要素は、衝撃付与本体に対して変位可能であるように配置または形成されてもよい。例えば、少なくとも1つの固定要素は、衝撃付与本体上に移動可能に、特に変位可能に取り付けられてもよい。この構成により、特に、固定装置をロック位置から衝撃付与位置に移行させるために、手で衝撃付与本体を保持し、指(例えば親指)で少なくとも1つの固定要素を移動させる使用者による簡単な片手操作が可能になる。
少なくとも1つの固定要素がスリーブ形状の構成であれば、簡素かつコンパクトな態様で衝撃付与本体が構成され得る。
固定装置をロック位置から衝撃付与位置に移行させるために、少なくとも1つの固定要素が衝撃付与本体に対して遠位方向に移動可能であると好ましい。この構成により、特に、使用者が片手で衝撃付与本体を保持しながら、同じ手の親指で少なくとも1つの固定要素を遠位方向に押すことが可能になる。
ロック位置にある少なくとも1つの固定要素の近位端は、衝撃付与本体の近位端を越えて突出しない、または実質的に突出しないことが好ましい。これにより、特に、衝撃付与器具をノミのように使用し、例えば、固定要素を遠位方向に動かすことなくハンマーで衝撃付与本体の近位端に作用させることが可能になり、これにより、シャフトに対して固定された衝撃付与本体を衝撃付与位置に移動させ得る。
特に、怪我の危険性、例えば使用者の手袋の損傷の危険性を最小限に抑えるために、少なくとも1つの固定要素が近位側で閉じられていると有利である。特に、近位側の固定要素は、近位方向を向いて凹状または凸状に湾曲する形状であってもよい。
衝撃付与本体は、少なくとも1つの固定要素の遠位方向および近位方向の移動を制限するための遠位固定要素停止部および近位固定要素停止部を備えた固定要素停止装置を備えると有利である。このような構成により、衝撃付与器具の取り扱いが容易になる。これにより、使用者は、例えば、衝撃付与器具を固定位置から衝撃付与位置に移すために、遠位固定要素停止部に対して少なくとも1つの固定要素を押し込むだけでよい。近位固定要素停止部は、少なくとも1つの固定要素の近位方向への移動を制限する。特に、復帰装置は、基本位置において、少なくとも1つの固定要素を近位固定要素停止部に対して押し込むことができる。
少なくとも1つの固定要素が、長手軸に対する横断方向、特に垂直方向に延びる固定要素穿孔を備え、固定要素停止装置が固定要素穿孔を貫通する場合、有利である。これにより、特に、衝撃付与器具の構成が簡単になる。固定要素穿孔は、例えば、遠位方向および近位方向を向くリム部またはエッジ部を備えてもよく、リム部またはエッジ部は、固定要素停止装置と協働して、遠位固定要素停止部および近位固定要素停止部を画定する。
遠位固定要素停止部は、近位固定要素停止部に対して近位側に配置または形成されることが好ましい。これにより、医療用の衝撃付与器具の特にコンパクトな構造が可能になる。
少なくとも1つの固定要素が、クランプ要素の形態で構成され、且つ、長手方向に延在する少なくとも1つのクランプアームを備え、少なくとも1つのクランプアームの自由端が、シャフトの長手軸に対して接近および離反する方向に移動可能、特に旋回可能に構成されている場合、有利である。この種の固定要素により、特に簡単な方法でシャフトに対するクランプを達成することが可能になる。例えば、このことは、少なくとも1つのクランプアームの自由端をシャフトの長手軸に向かう方向に押し込むことによって達成され得る。
衝撃付与本体は、少なくとも1つのクランプ要素を収容するためにシャフトを取り囲む凹部を備えることが好ましい。この凹部により、特に、シャフトを解放するために、少なくとも1つのクランプ要素の自由端をシャフトから離れる方向に旋回させることが可能になる。換言すれば、少なくとも1つの固定要素とシャフトとの間のクランプがこのように解除され得る。
凹部は、長手軸に向かう方向を向いたクランプ面によって少なくとも部分的に区切られることが有利である。この場合、少なくとも1つのクランプ要素の自由端が長手軸から離れる方向に移動するのを防止するように、又は、少なくとも1つのクランプ要素を長手軸に向かう方向にクランプ保持するように、ロック位置にあるクランプ面が少なくとも1つのクランプ要素と協働し得る。例えば、少なくとも1つのクランプ要素の自由端は、衝撃付与器具を衝撃付与位置からロック位置に移すようにクランプ面上でスライドし得る。
クランプ面は、好ましくは、遠位方向に円錐状に拡張し、スライド面を形成する。これにより、少なくとも1つのクランプ要素の自由端と衝撃付与本体との間の相対移動を、簡単な方法で可能にするか、防止するか、又は、阻止することができる。
長手軸から離れる方向を向き、長手軸に対して傾斜し、衝撃付与本体のクランプ面と協働するスライド面が、クランプ要素の自由端に形成されると有利である。クランプ要素の自由端のスライド面は、特に衝撃付与本体のクランプ面と協働して、意図しない詰まり、ひいては固定装置の閉塞を防止するのに役立つ。
クランプ面と長手軸との間に画定される第1傾斜角は、スライド面と長手軸との間に画定される第2傾斜角よりも大きいことが好ましい。第1傾斜角と第2傾斜角との差により、特に、衝撃付与器具の使用時に固定要素と衝撃付与本体との間の自動ロックを防止することが可能になる。これにより、特に、衝撃付与器具(特にその固定装置)の信頼性のある機能が保証される。
好ましい実施形態によれば、衝撃付与本体がシャフトの長手方向と同軸に延びる長手貫通穴を有し、シャフトが長手貫通穴の中に少なくとも部分的に収容されるように構成されてもよい。例えば、近位シャフト部は、衝撃付与本体とシャフトとの相対位置とは無関係に、長手貫通穴内に完全に収容され得る。また、長手貫通穴により、衝撃付与器具の組み立てを簡素化することができる。したがって、衝撃付与器具は、任意選択的に、洗浄のために簡単かつ迅速に分解され得る。
シャフトが遠位シャフト部と近位シャフト部を備え、近位シャフト部が長手貫通穴内に収容され、遠位シャフト部が遠位側において長手貫通穴から突出する場合、有利である。このような構成により、特に、衝撃付与本体が、シャフトに対する相対位置とは無関係に、その近位端によって衝撃付与器具の近位端を常に画定するように衝撃付与器具を設計することが可能になる。
長手方向を向いている少なくとも1つの固定要素の内面が近位シャフト部のための案内面を形成すると有利である。これにより、特に、少なくとも1つの固定要素を、シャフトに対して(すなわち、例えば近位シャフト部に対して)所定の態様で移動させることが可能になる。
さらに、衝撃付与本体の長手貫通穴は、衝撃付与本体の近位端から始まって長手軸に向かう方向を向く少なくとも1つの固定要素のための案内面を形成すると有利であり得る。この案内面により、少なくとも1つの固定要素は、所定の態様で衝撃付与本体に対して移動され得る。特に、案内面の領域における衝撃付与本体に対する固定要素の詰まりが生じ得ないように、案内面が構成されてもよい。
近位シャフト部は、近位方向に作用する第1停止面を有する遠位停止部を備え、
衝撃付与本体は、遠位方向に作用して遠位停止位置で第1停止面に係合(相互作用)する第1衝撃付与本体停止面を備えることが好ましい。例えば、衝撃付与器具は、第1停止面を画定する近位シャフト部の近位端面によって簡単な方法で作製され得る。
衝撃付与本体が第1衝撃付与本体停止面を画定する停止要素を備える場合、衝撃付与器具は、単純かつコンパクトな方法で形成され得る。特に、停止要素は、衝撃付与本体に対するシャフトの動きを制限するだけでなく、衝撃付与本体に対する少なくとも1つの固定要素の動きも制限することができる。
停止要素が停止要素長手軸を画定し、停止要素長手軸がシャフト長手方向に対する横断方向、特に垂直方向に延びる場合、有利である。これにより、停止要素は、例えば衝撃付与本体上で横方向に配置または保持され得る。
停止要素は、衝撃付与本体の横穴に挿入される停止ピンの形態で簡単に構成され得る。
衝撃付与本体の近位端から停止要素までの距離は、衝撃付与本体の遠位端から停止要素までの距離よりも小さいことが好ましい。これにより、特に衝撃付与本体に形成された長手貫通穴において、衝撃付与本体に対するシャフトの、特にその近位シャフト部のストロークを最大化することが可能になる。
固定要素停止装置は、停止要素を備えることが好ましい。これにより、特に、固定要素停止装置が複数の機能を担うことが可能である。このようにして、衝撃付与器具のコンパクトな構造が達成され得る。
少なくとも1つの復帰要素(復元要素)が停止要素の遠位側に配置または形成されると有利である。復帰要素は、例えば、少なくとも1つの固定要素を移動させることによって遠位方向に圧縮される圧力要素の形態で構成され得る。
近位シャフト部は、遠位方向に作用する第2停止面を有する近位停止部を備え、衝撃付与本体は、近位方向に作用して近位停止位置で第2停止面と協働する第2衝撃付与本体停止面を備えると有利である。この構成により、特に、近位方向におけるシャフトに対する衝撃付与本体の動きの単純な制限が可能になる。
特に、遠位境界壁が第2衝撃付与本体停止面を備える場合、衝撃付与器具のコンパクトな構造が達成され得る。
第1停止面と第2停止面との間の第1距離が、第1衝撃付与本体停止面と第2衝撃付与本体停止面との間の第2距離よりも小さいと有利である。特に、この構成により、衝撃付与本体に対するシャフトの移動が可能になる。上記2つの距離の差によって、シャフトに対する衝撃付与本体の最大ストロークが決定される。
少なくとも1つの復帰要素は、少なくとも1つの固定要素の周囲に配置または形成されることが好ましい。これにより、特に、衝撃付与器具上に復帰要素を保護された態様で配置することが可能になり、その機能が永続的に保証され得る。
衝撃付与本体は、少なくとも1つの洗浄用開口部(フラッシュ開口部)を備えることが好ましい。洗浄用開口部は、特に、衝撃付与本体の周囲環境とその長手貫通穴との間に流体接続を確立し得る。これにより、衝撃付与器具は、特に分解することなく、簡単かつ安全な方法で洗浄され得る。
少なくとも1つの洗浄用開口部は、長手軸を取り囲む衝撃付与本体の周壁の領域、または衝撃付与本体の遠位境界壁の領域に形成されることが好ましい。特に、2つ以上の洗浄用開口部が、すなわち、例えば周壁の領域と遠位境界壁の領域との両方に設けられることが可能である。これにより、特に、洗浄流体は、汚染物質を確実に除去するために、洗浄のために衝撃付与器具を通って流れることができる。
長手貫通穴が遠位境界壁を貫通し、遠位境界壁の領域で遠位シャフト部のための案内面を形成する場合、有利である。このようにして、特に、シャフトに対する衝撃付与本体の動きは、単純かつ規定の態様で案内され得る。特に、案内面は円周方向に形成されていてもよい。また、案内面は、少なくとも1つの洗浄用開口部によって中断されてもよい。特に、案内面は、中空円筒形の構成であってもよく、または中空円筒形の表面部分を含んでもよい。
さらに好ましい実施形態によれば、衝撃付与器具は、医療対象物に仮結合(一時的に結合)するための結合装置を備えてもよい。冒頭の記載のように、衝撃付与器具は、衝撃付与器具が固定されている骨から衝撃付与器具を打ち出すために、例えば締結要素に結合され得る。この目的のために、衝撃付与位置において、すなわち、衝撃付与本体が近位停止位置を画定する近位停止部と協働するときに、衝撃付与本体からシャフトに衝撃パルスが伝達される。
医療対象物は医療インプラントの形態で構成されると有利である。例えば、医療インプラントは、医療用締結要素の形態で、又は、関節インプラントのインプラント構成要素の形態で構成されてもよい。これにより、医療衝撃付与器具は、特に、医療対象物を骨に固定したり骨から取り外したりするために使用され得る。さらに、これにより、医療衝撃付与器具と少なくとも1つの医療対象物とを備える医療システムが規定され得る。
結合装置は、第1結合要素を備え、第1結合要素は、結合位置において、医療対象物に含まれる対応する第2結合要素に強制ロック係合および/またはポジティブロック係合するように構成されると好ましい。結合装置は、特に、結合位置における医療対象物への衝撃付与器具の簡単かつ確実な接続を可能にする。
第1結合要素が結合突起または結合レセプタクルの形態で構成される場合、結合装置は簡単な方法で形成され得る。第2結合要素は、第1結合要素に対応して結合レセプタクルまたは結合突起の形態で構成され得る。
結合装置は、結合位置において医療用の衝撃付与器具に対して医療対象物を強制ロック式および/またはポジティブロック式で固定するための固定装置を備えると有利である。衝撃付与器具は、結合装置によって医療対象物に結合され得る。結合装置とは独立して、固定装置は、例えば意図せず外れないように、結合位置で衝撃付与器具に医療対象物を固定するように機能する。これにより、特に、衝撃付与器具の信頼性の高い取り扱いが達成され得る。したがって、特に、衝撃付与器具に結合された医療対象物が望ましくない態様で衝撃付与器具から脱落する危険性が大幅に低減され得る。
固定装置は、衝撃付与器具と医療対象物とが係合方向に係合可能になる解放位置から、係合方向または係合方向とは反対方向への衝撃付与器具と医療対象物との相対移動が阻止される固定位置へ、移行可能に構成されることが好ましい。換言すれば、固定装置および結合装置は、それぞれ独立した方向へ直線的に動作し、これにより、特に、固定装置を非作動にするための解放力を超えない限り、衝撃付与器具からの医療対象物の意図しない解放は起こり得ない。
係合方向がシャフト長手方向に対する横断方向、特に垂直方向に延びる場合、衝撃付与器具は、簡単な方法で作製され得る。これにより、既述のように、規定の態様で結合位置においてシャフトに医療対象物を固定するために、直線的で独立した動きが達成され得る。
固定装置は、固定位置において医療対象物の固定要素と強制ロック係合および/またはポジティブロック係合する固定部材を備えると有利である。これにより、固定部材は、特に規定の態様で、すなわち固定部材が解放位置ではなく固定位置をとるときに、結合位置においてシャフトに医療対象物を固定することができる。
固定部材は、移動可能に、特に変位可能にシャフト上に取り付けられることが好ましい。これにより、医療対象物を衝撃付与器具に固定する簡素な機構が実現され得る。
固定装置は、固定位置において固定部材が当たる固定部材ストッパ(固定部材停止部)を備えると有利である。固定部材ストッパは、特に、固定部材が望ましくない形でシャフトから遠位方向に脱落できないようにする目的を果たし得る。したがって、固定部材ストッパは、特に遠位方向における固定部材の移動を制限するのに役立つ。
固定部材ストッパが、近位方向を向いた停止面を備える場合、固定装置は簡単な方法で作製され得る。この場合、固定部材が固定部材ストッパの停止面と協働するとき、固定部材の遠位方向への移動が阻止され得る。
固定部材が、固定部材シャフトと、その近位側に配置または形成された固定部材ヘッドとを備え、固定部材ヘッドが固定部材ストッパと協働するように構成されていることが好ましい。換言すれば、固定部材ヘッドは、特に遠位方向における固定部材の移動を制限するために、固定部材ストッパと協働する停止部または停止面を形成する。
固定部材ヘッドが、遠位方向を向いた固定部材ヘッド停止面を備え、固定部材ヘッド停止面が固定部材ストッパの停止面と協働すると有利である。これにより、特に、固定部材の遠位方向への移動が簡単な方法で制限され得る。
停止面が環状面の形態で構成されている場合、遠位方向における固定部材の動きが簡単な方法で制限され得る。固定部材ヘッド停止面は、環状面の形態に構成されてもよい。
さらに、固定部材は、医療対象物に係合可能な固定部材遠位端を備えてもよく、固定部材遠位端は、遠位方向に向かって丸みを帯びていてもよい。これにより、特に、衝撃付与器具を使用する際の怪我の危険が回避され得る。さらに、例えば医療対象物を結合または結合解除する際、丸みを帯びた固定部材遠位端は、医療対象物の突起または凹部との詰まりを防止することができる。
固定装置は、固定装置を解放位置から固定位置へ自動的に移動させるための付勢装置を備えることが好ましい。これにより、付勢装置の結果として、特に、追加の外力を加えることなく、固定装置が常に固定位置をとることが達成される。例えば、付勢装置を用いることで、固定装置は、ラッチ接続装置またはスナップ接続装置の形態に構成され得る。これにより、医療対象物への衝撃付与器具の簡単な(特に工具不要の)結合が可能になる。
付勢装置は、付勢下において固定部材を固定位置に保持するように構成されていれば有利である。これにより、医療対象物は、特に、簡単かつ確実な方法で、固定装置を用いて結合位置で衝撃付与器具に固定され得る。
付勢装置は、少なくとも1つの付勢要素を備える場合、簡単な態様で構成され得る。
少なくとも1つの付勢要素は、ゴム弾性要素又はばね弾性要素の形態で構成されることが好ましい。これらの弾性要素は、例えば熱蒸気で滅菌可能な材料から、簡単でコスト効率の高い方法で製造され得る。
固定装置の構成に応じて、付勢要素が圧縮ばね又は引張ばねの形態で構成されると有利な場合がある。
少なくとも1つの付勢要素は、一方では固定部材上に支持され、他方では遠位方向を向いた支持面上に支持されることが好ましい。このような構成は、特に、圧力要素の形態、すなわち、例えば圧縮ばねの形態における付勢要素を使用する場合に有利である。
固定装置は、シャフト上に配置された支持要素を備え、支持要素が支持面を備えることが好ましい。この場合、支持要素は、支持面とともに、特に、付勢要素のための停止部(ストッパ)を形成し、これにより、特に、固定部材の近位方向への移動を阻止するための停止部(ストッパ)も形成する。
支持要素が支持要素長手軸を画定し、支持要素長手軸がシャフト長手方向に対する横断方向、特に垂直方向に延びる場合、支持要素は、簡単な態様で構成され得る。
支持要素がシャフトの横穴に挿入されたピンの形態で構成されている場合、衝撃付与器具は、単純かつ費用効果の高い方法で形成され得る。ピンは、例えば、横穴にねじ込まれてもよいし、例えば接着、はんだ付け、若しくは溶接によってシャフトに物質的に結合されてもよい。
以下の添付図面と併せて、本発明の好ましい実施形態が更に説明される。
医療対象物が結合された医療用の衝撃付与器具を備えた一実施形態の医療システムを部分的に破断して示す概略全体図。 医療対象物が分離した状態における図1の衝撃付与器具の遠位端を部分的に破断して示す斜視図。 図1の構造の分解斜視図。 図1の衝撃付与器具の近位端領域の斜視図。 図1の5-5線に沿った断面図。 図5の領域Aの拡大図。 図5の領域Bの拡大図。 衝撃付与器具をロック位置から解放位置に移行させるときにおける図5と同様の断面図。 衝撃付与本体をシャフトに対して遠位または近位の方向に移動させるときにおける図8と同様の概略図。 図8の領域Cの拡大図。 図5と同様の図であり、衝撃付与本体は、遠位停止位置と近位停止位置との間の任意の固定位置でシャフトにクランプ保持されている。 衝撃付与本体がロック位置の近位停止位置にある状態における図5と同様の断面図。 衝撃付与器具が衝撃付与位置、衝撃付与本体が近位停止位置にあり、骨から医療対象物を引き抜くために近位方向に衝撃パルスを加えるときにおける図8と同様の図。 衝撃付与器具が衝撃付与位置にあり、近位方向に衝撃パルスを加える前における図8と同様の図。
図1には、一実施形態に係る医療システム10が概略的に示されている。医療システム10は、医療用の衝撃付与器具(インパクト器具)12および医療対象物14を備えている。これらは、以下で詳細に説明される。
図示された本実施形態の医療用の衝撃付与器具12は、インパクトハンマー16の形態で構成されている。インパクトハンマー16は、シャフト18を備え、シャフト18は、シャフト長手方向20と、近位端22及び遠位端24とを画定する。シャフト18上には、長手軸(長手方向軸)28を画定する衝撃付与本体(インパクト本体)26が配置されている。
衝撃付与本体26は、衝撃付与位置(インパクト位置)において(すなわち、遠位停止部30によって画定される遠位停止位置と、近位停止部32によって画定される近位停止位置との間において)、シャフト18上で移動可能(すなわち変位可能)である。この構成により、遠位および近位の方向において、シャフト18の遠位端24への衝撃パルスの伝達が可能になる。
衝撃付与器具12は、固定装置34を備える。固定装置34は、遠位停止位置と近位停止位置との間の任意の固定位置でシャフト18に衝撃付与本体26を仮固定(一時的に固定)するためのものである。
シャフト18は、遠位シャフト部36と近位シャフト部38とを備える。
シャフト18には、近位端22から遠位端24にかけて長手方向チャネル40が貫通している。
近位シャフト部38の外径は、遠位シャフト部36の外径よりも大きい。これにより、近位シャフト部38と遠位シャフト部36との間の移行部に、遠位方向を向く環状面42が形成されている。
近位シャフト部38は、近位方向に作用する第1停止面44を有する遠位停止部(遠位ストッパ)30を備える。第1停止面44は、シャフト18の近位端面46を形成している。第1停止面44は、環状に形成されている。
近位シャフト部38はまた、遠位方向を向いた第2停止面48を有する近位停止部(近位ストッパ)32を備える。第2停止面48は、環状面42によって形成されている。
遠位シャフト部36には横穴50が形成されている。横穴50の中には、円筒状のピン54で形成された支持要素52が挿入されている。支持要素52は、支持要素長手軸56を画定している。支持要素長手軸56は、シャフト長手方向20に対する横断方向(すなわち、図示の実施形態では垂直方向)に延びている。遠位端24から横穴50までの距離は、シャフト18の近位端22から環状面42までの距離にほぼ一致する。
衝撃付与器具12上、すなわち、シャフト18上には、医療対象物14に仮結合(一時的に結合)するための結合装置58が設けられている。
図示された一実施形態において、医療対象物14は、医療用インプラント60の形態で構成されている。さらに、医療用インプラント60は、一例として医療用締結要素(医療用固定要素)62の形態で図示されている。あるいは、医療対象物14は、関節インプラントのインプラント構成要素の形態で構成されてもよい。ここで、医療対象物14は、骨空洞に挿入可能なさまざまな種類のシャフト、又は、ボールジョイントのジョイントカップで構成されてもよい。
結合装置58は、シャフト18の遠位端24の近くに形成された第1結合要素64を備える。第1結合要素64は、結合位置において、対応する第2結合要素66に対して、強制ロック係合及び/又はポジティブロック係合するように構成されている。図に示される医療システム10の場合、医療対象物14が第2結合要素66を備える。
第1結合要素64は、環状溝70の形態の結合レセプタクル(結合受入部)68を備える。結合レセプタクル68は、長手軸28を同心円状に取り囲み、長手軸28に向かって径方向内側に開放している。環状溝70の遠位側には、長手軸28に向かって径方向内側に突出する環状フランジ72が隣接して配置されている。
医療用締結要素62は、骨ピン74の形態で構成されている。骨ピン74は、その遠位端において、患者の骨76に打ち込むための先端78を有する。
医療用締結要素62は、円筒状シャフト80を備える。円筒状シャフト80は、先端78から医療用締結要素62の近位端まで延びる。医療用締結要素62の近位端には、ヘッド82の形態の第2結合要素66が形成されている。ヘッド82には環状溝84が形成されている。図7に一例として示すように、環状溝84は、長手軸28から離れる方向(径方向外側)を向いており、環状フランジ72が結合位置において環状溝84に係合する。
遠位シャフト部36には、片側において、遠位端24から始まる面取り86が、結合レセプタクル68を横方向に開放させるように設けられている。これにより、結合レセプタクル68へのヘッド82の横方向からの挿入が可能になる。
環状溝84が構成されていることにより、遠位側でヘッド82の境界を画定する第2環状フランジ88が形成されている。
ヘッド82と第1結合要素64とは、係合方向90において互いに係合可能なように構成されている。係合方向90は、シャフト長手方向20に対する横断方向(すなわち、図示の実施形態では垂直方向)に延びている。衝撃付与器具12と医療対象物14とを結合するためには、骨ピン74のシャフト80によって画定されるシャフト軸92と、長手軸28とが互いに平行に向けられなければならない。
図1は、衝撃付与器具12と医療対象物14との結合位置を示す。図2には、結合装置58の第1結合要素64に結合される前の状態における骨ピン74が概略的に示されている。
結合装置58は、強制ロック式および/またはポジティブロック式で結合位置において医療用の衝撃付与器具12に医療対象物14を固定するための固定装置94を備える。
固定装置94は、解放位置から固定位置に導かれ得るように構成されている。解放位置では、医療用の衝撃付与器具12と医療対象物14とが係合方向90に係合可能である。固定位置では、係合方向90又はその反対方向における医療用の衝撃付与器具12と医療対象物14との互いに対する相対移動が阻止される。
固定装置94は、固定位置において医療対象物14の固定要素98に対して強制ロック係合および/またはポジティブロック係合する固定部材96を備える。固定要素98は、ヘッド82上の凹部100の形態で構成されている。凹部100は、近位方向を向いて開放している。
固定部材96は、円筒状の固定部材シャフト102を備える。固定部材シャフト102の近位側には、固定部材ヘッド104が配置または形成されている。固定部材ヘッド104は、固定部材96の近位端を形成する。
固定部材ヘッド104は、固定部材シャフト102の外径よりも大きい外径を画定する。これにより、遠位方向を向いた固定部材ヘッド停止面106が、固定部材ヘッド104と固定部材シャフト102との間の移行領域に形成されている。
固定部材96の固定部材遠位端108は、医療対象物14との係合、すなわち凹部100との係合が可能となっている。固定部材遠位端108は、遠位方向を向いて丸みを帯びている。図7に概略的に示されるように、固定部材遠位端108の輪郭と凹部100の輪郭とは互いに一致(対応)している。図7は、固定位置を示している。
シャフト18の遠位端24と横穴50との間において、長手方向チャネル40の内径が段状に(一段階で)拡径しており、これにより、固定部材ストッパ(固定部材停止部)110が形成されている。固定部材ストッパ110は、停止面112を有する。停止面112は、近位方向を向いており、環状に形成されている。停止面112の遠位側における長手方向チャネル40の内径は、固定部材シャフト102の外径に一致(対応)する。これにより、固定部材96は、移動可能に案内可能なようにシャフト18の長手方向チャネル40内に保持される。
固定装置94の固定部材ストッパ110は、シャフト18上での固定部材96の遠位方向への移動を制限する。固定部材96は、固定位置における固定部材ヘッド104において固定部材ストッパ110に衝突する。このように、固定部材ヘッド104と固定部材ストッパ110とは、互いに協働するように構成されている。固定位置において、固定部材ヘッド停止面106は停止面112に当接する。停止面112は、環状面114の形態で構成されている。
固定装置94は、固定装置94を解放位置から固定位置へ自動的に移動(移行)させるための付勢装置116を備える。図示の実施形態において、付勢装置116は、付勢下の固定部材96を固定位置に保持する。この目的のために、付勢装置116は付勢要素118を備える。付勢要素118は、ばね弾性要素120として構成されている。代替の実施形態において、付勢要素は、ゴム弾性要素の形態で構成されてもよい。
付勢要素118は、圧縮ばね122の形態で構成されている。
さらに、付勢要素118は、固定部材96上で遠位方向に支持されている。すなわち、付勢要素118は、一方では、近位方向を向いた円錐テーパ状の固定部材ヘッド104で支持され、他方では、遠位方向に作用する支持面124で支持される。また、固定装置94は、シャフト18上に配置された支持要素52を備える。支持要素52は、支持面124を有する。支持面124は、遠位方向を向いている支持要素52の外面である。
上述の固定装置94は、圧縮ばね122が固定部材96を遠位方向に付勢して保持するように構成されている。
骨ピン74のヘッド82が、図2に概略的に示される分離位置から始まって結合レセプタクル68内に導入されるとき、医療対象物14と衝撃付与器具12とは、係合方向90(すなわち、長手軸28を横断する方向)において全く係合されておらず、丸みを帯びた固定部材遠位端108は、ヘッド82上でスライドし、付勢要素118の作用に抗してヘッド82によって近位方向に動かされる。ヘッド82が第1結合要素64に完全に収容されると、圧縮ばね122は、固定部材96を遠位方向に後退させることができる。これにより、固定部材遠位端108が凹部100内に沈み込むことで、衝撃付与器具12からの望ましくない分離から骨ピン74を固定することができる。このように、上述の固定装置94は、ラッチ式またはスナップ式の接続装置の形態で構成されている。
衝撃付与本体26は、ハンドル126の形態で構成されている。ハンドル126は、使用者が片手130で保持できるように人間工学的に成形された外側輪郭128を有する。人間工学に基づいた外側輪郭128は、互いに距離を置いて配置された2つの環状突起132,134を備え、2つの環状突起132,134間に環状溝136が形成されている。ハンドル126の外径は、環状突起132の近位側において近位方向に漸減し、環状突起134の遠位側において遠位方向に漸減している。外側輪郭128は、鋭い角やエッジのない完全に丸みを帯びた形状である。図8~図10、並びに、図13及び図14には、使用者が片手で衝撃付与器具12を保持し得る態様が概略的に示されている。
衝撃付与本体26は、シャフト長手方向20と同軸に延びる長手貫通穴(長手穿孔)138を有する。シャフト18は、長手貫通穴138内に少なくとも部分的に収容される。
衝撃付与本体26は、近位方向を向いている環状の衝撃付与本体近位端面140と、遠位方向を向いている衝撃付与本体遠位端面142とを備えている。
実質的にスリーブ形状の衝撃付与本体26は、長手軸28を取り囲む周壁144と、遠位境界壁146とを備える。
長手貫通穴138は、遠位境界壁146を貫通している。遠位境界壁146の領域における長手貫通穴138の内径は、遠位シャフト部36の外径に一致(対応)する。このようにして、遠位境界壁146の領域には、遠位シャフト部36用の案内面148が、長手軸に向かって径方向内側を向くように形成されている。
遠位境界壁146の近位側において、長手貫通穴138の内径は、最初は円錐状に拡径し、その後、衝撃付与本体26の全長の約3分の1の長さ領域にわたって一定のままである。これにより、遠位シャフト部36の外径よりも大きく、且つ、近位シャフト部38の外径よりも大きい内径を有する凹部150が形成されている。さらに、凹部150の内径は、近位側に向かって円錐状に先細りになっており、これにより、円錐状のクランプ面152を形成している。クランプ面152は、長手軸28に向かって径方向内側を向いた状態で、凹部150を部分的に区切る。
クランプ面152には、長手貫通穴138の中空円筒部154が隣接している。中空円筒部154の内径は、近位シャフト部38の外径よりわずかに大きい。この理由は、以下にさらに詳しく説明される。
近位側において、中空円筒部154に隣接する長手貫通穴138の内径が段状に(一段階で)拡径し、これにより、近位方向を向いた衝撃付与本体支持面156が形成されている。衝撃付与本体支持面156は、環状面158の形態で構成されている。環状面158から始まり衝撃付与本体の近位端面140に至る長手貫通穴138の内径は、凹部150の内径にほぼ一致(対応)する。
さらに、停止要素160が衝撃付与本体26上に配置されている。停止要素160は、シャフト長手方向20に対する横断方向(すなわち、図示の実施形態における垂直方向)に延びる停止要素長手軸162を画定する。停止要素160は、衝撃付与本体26の横穴164に挿入された停止ピン166の形態で構成されている。
横穴164は、環状面158の近位側に形成されている。すなわち、環状面158から衝撃付与本体近位端面140までの距離よりも、横穴164から衝撃付与本体近位端面140までの距離が小さい。したがって、衝撃付与本体26の近位端168を画定する衝撃付与本体近位端面140から停止要素160までの距離は、衝撃付与本体26の遠位端170を画定する衝撃付与本体遠位端面142から停止要素160までの距離よりも小さい。
以下において、固定装置34の構造および機能がより詳細に定義される。図示の実施形態において、固定装置34は、遠位停止位置と近位停止位置との間における上述の任意の固定位置の1つにおいてシャフト18と衝撃付与本体26との両方に対して強制ロック式および/またはポジティブロック式で係合させるための固定要素172を備える。
固定要素172は、スリーブ形状に構成されている。固定要素172の内径は、衝撃付与位置における固定要素172および近位シャフト部38がシャフト長手方向20に平行に変位可能であるように、近位シャフト部38の外径に一致(対応)して構成されている。これにより、固定要素172も近位シャフト部38上で案内される。
固定要素172は、近位側が閉じられている。固定要素172には、固定要素172の近位端176から始まる閉塞要素174がねじ込まれている。閉塞要素174は、例えば使用者の親指180を部分的に収容して親指180が滑り外れないようにするために、浅い凹部178を有する。
固定要素172は、スリーブ部182を備える。スリーブ部182は、近位端176から始まって遠位方向に延びている。外径が減少したスリーブ形状のクランプ要素部186が、スリーブ部182の端面184から遠位方向を向いて突出している。これにより、端面184の一部が固定要素支持面188を形成している。固定要素支持面188は、環状であり、クランプ要素部186を取り囲んでいる。
クランプ要素部186の外径は、その遠位端190に向かって円錐状に拡径し、スライド面192を形成している。スライド面192には、クランプ要素部186の円筒状端部194が隣接している。円筒状端部194は、スライド面192の近位側におけるクランプ要素部186の外径よりも大きい外径を画定する。しかしながら、円筒状端部194の外径は、スリーブ部182の外径よりも小さい。
固定要素172は、クランプ要素196の形態で構成されている。遠位端190から始まって長手軸28に対して平行に複数のスリット198が形成されている。これにより、対応する個数のクランプアーム200が形成されている。図示の実施形態では、6つのスリット198が設けられている。スリット198は、スリーブ部182まで延びている。円筒状端部194の構成により、クランプアーム200は、その自由端222に厚肉部を有する。さらに、スライド面192の残りの部分が各クランプアーム200に形成されている。
クランプ要素部186は、衝撃付与本体26の中空円筒部154の内径に一致(対応)する外径を有する。これにより、固定要素172は、クランプ要素部186の外面によって、中空円筒部154の領域で衝撃付与本体26上を案内される。
さらに、固定要素172には、固定要素穿孔202が形成されている。固定要素穿孔202は、長手軸28に対する横断方向(すなわち、図に示す実施形態では垂直方向)に延びている。固定要素穿孔202は、スリーブ部182の領域に形成され、長手軸28に平行な細長い穴の形で形成されている。例えば図10に見られるように、停止要素160は固定要素穿孔202を貫通する。停止ピン166の外径は、長手軸28に平行な固定要素穿孔202の長手方向範囲よりも小さい。これにより、固定要素172は、長手軸28に平行に移動可能である。
衝撃付与本体26は、固定要素停止装置204をさらに備える。固定要素停止装置204は、遠位方向および近位方向における固定要素172の移動を制限するための、遠位固定要素停止部206および近位固定要素停止部208を備える。図示される実施形態において、遠位固定要素停止部206は、近位固定要素停止部208に対して近位側において、固定要素172上に配置または形成されている。遠位固定要素停止部206は、遠位方向を向いている固定要素穿孔202の内周面における近位端面部210によって形成されている。近位固定要素停止部208は、近位方向を向いている固定要素穿孔202の内周面における遠位端面部212によって形成されている。
固定装置34は、復帰装置(復元装置)214をさらに備える。復帰装置214は、固定装置34をロック位置に保持する目的を果たす。
ロック位置において、衝撃付与本体26は、シャフト18に対して任意の固定位置で固定される。さらに、固定装置34は、ロック位置から衝撃付与位置へ、及び、衝撃付与位置からロック位置へ移行可能であるように構成されている。衝撃付与位置では、衝撃付与本体26とシャフト18とが互いに対して相対移動可能となっている。図示の実施形態において、固定装置34は、復帰装置214の動作に抗してロック位置から衝撃付与位置に移行可能に構成されている。したがって、図示の実施形態において、固定要素172は、固定装置34をロック位置から衝撃付与位置に移行させるために、復帰装置214の動作に抗して移動可能に構成されている。
復帰装置214は、復帰要素(復元要素)216を備える。図示される実施形態において、復帰要素216は、ばね弾性要素218の形態で構成されている。代替実施形態において、復帰要素は、1つまたは複数のゴム弾性要素の形態で構成されてもよい。
図示される実施形態において、復帰要素216は、圧縮ばね220の形態で構成されている。
復帰要素216は、一方では固定要素172の固定要素支持面188上に支持され、他方では衝撃付与本体26の衝撃付与本体支持面156上に支持される。固定要素支持面188は、遠位方向を向いており、前述したように、環状面として構成されている。固定要素支持面188は、端面184の一部を形成している。
復帰要素216は、固定要素172の周囲に配置または形成されている。復帰要素216は、クランプ要素部186の領域で固定要素172を取り囲む。上述のように、復帰要素216は、スリーブ部182上、具体的にはその端面184上で近位側から支持されている。
固定要素172は、固定装置34をロック位置から衝撃付与位置に移行させるように移動可能、すなわち変位可能である。図示の実施形態において、固定要素172は、固定装置34をロック位置から衝撃付与位置に移行させるように、衝撃付与本体26に対して遠位方向に移動可能である。
以下に、固定装置34の機能が説明される。
図6は、ロック位置を示す。復帰要素216は、遠位端面部212によって固定要素172を停止要素に押し付け、これにより、近位方向への固定要素172の移動を制限する。このロック位置において、クランプアーム200の端部194は、中空円筒部154の領域内に引き戻され、強制ロック式および/またはポジティブロック式でシャフト18と衝撃付与本体26との両方に係合(相互作用)する。衝撃付与本体26は、このロック位置でシャフト18に締め付けられて保持される。
シャフト18に対して衝撃付与本体26を移動できるようにするためには、固定装置34は、ロック位置から衝撃付与位置に移行されなければならない。この目的のために、使用者は、例えば親指180で固定要素172上の閉塞要素174を押し込むことにより、固定要素穿孔202の近位端面部210が停止要素160に当たるまで、復帰装置214の作用に抗して固定要素172を遠位方向に移動させることができる。このような衝撃付与本体26に対する固定要素172の遠位方向への移動中に、円筒状端部194が凹部150の領域内に移動する。凹部150の内径がより大きいため、クランプアーム200の自由端222がシャフト18の長手軸28から離れる方向に旋回可能になる。換言すれば、遠位方向に変位されたクランプアーム200は、クランプ面152または中空円筒部154の内壁面によって近位シャフト部38に対して付勢されなくなる。図8~図10、並びに、図13及び図14に一例として概略的に示されているように、衝撃付与位置において、衝撃付与本体26は、長手軸28に平行にシャフト18に対して変位可能である。
ロック位置において、クランプ面152または中空円筒部154の内壁面は、クランプアーム200の自由端222またはクランプ要素196が長手軸28から離れる方向に移動するのを防止する。これにより、上述のように、クランプ要素196は、衝撃付与本体26をシャフト18に任意の固定位置で固定、すなわちクランプするために、ロック位置で長手軸28に向かう方向に保持される。
また、クランプ面152と長手軸28との間に画定される第1傾斜角224は、スライド面192と長手軸28との間に画定される第2傾斜角226よりも大きいことにも留意されたい。
衝撃付与器具12の上述の構成により、長手軸28に向かう方向を向いている固定要素172の内面228は、近位シャフト部38のための案内面230を形成する。
さらに、衝撃付与本体26の近位端からの長手貫通穴138は、固定要素172、すなわちスリーブ部182の外面のための、長手軸28に向かう方向を向いている案内面232を形成する。
固定装置がロック位置から衝撃付与位置に移行されるとき、衝撃付与本体26はシャフト18に対して移動され得る。これにより、近位シャフト部38は、上述のように、近位方向に作用する第1停止面44を有する遠位停止部30を備える。
衝撃付与本体26は、第1停止面44と協働して遠位方向に作用する第1衝撃付与本体停止面234を備える。図示される実施形態において、停止要素160は、第1衝撃付与本体停止面234を画定する。このことは、衝撃付与位置において、停止要素160が衝撃付与本体停止面234で第1停止面44に衝突し、ひいてはシャフト18の近位端面46に衝突するまで、衝撃付与本体26が遠位方向にのみ移動可能であることを意味する。この極端な位置から始まって、図13に一例として概略的に示されるように、衝撃付与本体26の第2衝撃付与本体停止面236が第2停止面48に衝突し、ひいては環状面42に衝突するまで、衝撃付与本体26は、衝撃付与位置においてシャフト18に対して近位方向に移動され得る。
第2衝撃付与本体停止面236も、近位方向を向いた環状面238の形態に構成されている。環状面238は、遠位境界壁146の側面を形成する。したがって、遠位境界壁146は、第2衝撃付与本体停止面236を構成する。
第1停止面44と第2停止面48との間の第1距離240は、第1衝撃付与本体停止面234と第2衝撃付与本体停止面236との間の第2距離242よりも小さい。第1距離240と第2距離242の差により、シャフト18に対する衝撃付与本体26の最大移動ストロークが決定される。
また、例えば、衝撃付与本体26の近位端面140に作用するハンマーを使用して、ロック位置にある衝撃付与器具12の遠位端24に衝撃パルスを伝達できるようにするために、ロック位置にある固定要素172の近位端176は、衝撃付与本体26の近位端168を越えて突出しない、または実質的に突出しない。すなわち、衝撃付与器具12は、ノミのように使用され得る。したがって、衝撃付与位置にある衝撃付与本体26が停止要素160とともに近位端面46に対して移動されるとき、衝撃付与本体26よりも大きな衝撃パルスが遠位端24に任意選択で加えられ得る。
図示の衝撃付与器具12の場合、基本位置にある衝撃付与本体26はシャフト18に対して固定され、固定位置をとる。これにより、固定装置34はロック位置をとる。したがって、固定装置34を使用することにより、衝撃付与本体26は、遠位停止位置と近位停止位置との間の固定位置だけでなく、近位停止位置および遠位停止位置でもシャフト18に固定され得る。
衝撃付与器具12の最適な洗浄のために、衝撃付与本体26上に形成された複数の洗浄用開口部(フラッシュ開口部)244,246が設けられる。洗浄用開口部244は衝撃付与本体26の周壁144の領域に形成され、洗浄用開口部246は衝撃付与本体26の遠位境界壁146の領域に形成されている。洗浄用開口部246は、案内面148の拡張部として構成され、該拡張部の一部のみが、シャフト18に対して衝撃付与本体26を衝撃付与位置に移動させるときに遠位シャフト部36を案内する部分として残っている。
洗浄用開口部244は、長手貫通穴138へのアクセスを可能にしている。
以下、図8~図14を参照しながら、衝撃付与器具12の使用が簡単に説明される。
図8に概略的に示されるように、上述のように遠位端24に結合された骨ピン74を患者の骨76内に押し込むために、固定要素172を遠位方向に変位させることによって固定装置34が衝撃付与位置に移行される。このとき、衝撃パルスを骨ピン74に伝達し、骨ピン74を骨76内に打ち込むために、衝撃付与本体26は、停止要素160とともに第1停止面44に対して移動され得る。衝撃付与位置において、衝撃付与本体26は、シャフト18に対して近位方向に後退可能であり、その後、衝撃パルスを伝達するために再び第1停止面44に向かって戻ることができる。
固定装置34により、両停止位置間、すなわち遠位停止位置と近位停止位置との間の衝撃付与本体26の任意の固定位置、すなわち任意のクランプが可能となる。このような中間位置、つまり遠位停止位置と近位停止位置の間の固定位置は、図11に一例として示されている。このとき、固定装置34はロック位置をとる。また、固定装置34は、図12においても同様にロック位置に示されている。ただし、図12において、衝撃付与本体26はその近位停止位置をとる。
骨ピン74を骨76から取り外すために、固定装置34は、ロック位置から衝撃付与位置に移行され、衝撃付与本体26は、第2衝撃付与本体停止面236が第1停止面44に対して移動される。これにより、このような衝撃パルスを繰り返し加えることで骨ピン74を骨76から連続的に引き抜くために、衝撃付与本体26を用いてシャフト18の近位方向に衝撃パルスが加えられ得る。このことは、図13及び図14に概略的に示されている。
上述の衝撃付与器具12は、例えば骨76に固定された医療対象物14に、片手で単純かつ簡単に接続することを可能にする。固定要素172を解放して固定装置34がロック位置をとることにより、衝撃付与本体26を上述の任意の固定位置のいずれか1つにおいてシャフト18に移動不能に固定され得る。このとき、使用者は、衝撃付与器具12の遠位端24を、医療対象物14まで、例えば骨ピン74のヘッド82まで持ってきて、結合要素64に係合方向90に結合することができる。この動作は、片手だけで、すなわち第二の手の助けなしで可能である。なぜなら、使用者が自身の手130で衝撃付与本体26を保持して案内する衝撃付与本体26に対して、ロック位置にある遠位端24が固定されているためである。
したがって、医療用の衝撃付与器具12を備えた上述の医療システム10は、既知の医療用の衝撃付与器具と比較して、改良された取り扱いを可能にする。
10 医療システム
12 医療用の衝撃付与器具
14 医療対象物
16 インパクトハンマー
18 シャフト
20 シャフト長手方向
22 近位端
24 遠位端
26 衝撃付与本体
28 長手軸
30 遠位停止部
32 近位停止部
34 固定装置
36 遠位シャフト部
38 近位シャフト部
40 長手方向チャネル
42 環状面
44 第1停止面
46 近位端面
48 第2停止面
50 横穴
52 支持要素
54 ピン
56 支持要素長手軸
58 結合装置
60 医療用インプラント
62 医療用締結要素
64 第1結合要素
66 第2結合要素
68 結合レセプタクル
70 環状溝
72 環状フランジ
74 骨ピン
76 骨
78 先端
80 シャフト
82 ヘッド
84 環状溝
86 面取り
88 環状フランジ
90 係合方向
92 シャフト軸
94 固定装置
96 固定部材
98 固定要素
100 凹部
102 固定部材シャフト
104 固定部材ヘッド
106 固定部材ヘッド停止面
108 固定部材遠位端
110 固定部材ストッパ
112 停止面
114 環状面
116 付勢装置
118 付勢要素
120 ばね弾性要素
122 圧縮ばね
124 支持面
126 ハンドル
128 外側輪郭
130 手
132 環状突起
134 環状突起
136 環状溝
138 長手貫通穴
140 衝撃付与本体近位端面
142 衝撃付与本体遠位端面
144 周壁
146 遠位境界壁
148 案内面
150 凹部
152 クランプ面
154 中空円筒部
156 衝撃付与本体支持面
158 環状面
160 停止要素
162 停止要素長手軸
164 横穴
166 停止ピン
168 近位端
170 遠位端
172 固定要素
174 閉塞要素
176 近位端
178 凹部
180 親指
182 スリーブ部
184 端面
186 クランプ要素部
188 固定要素支持面
190 遠位端
192 スライド面
194 端部
196 クランプ要素
198 スリット
200 クランプアーム
202 固定要素穿孔
204 固定要素停止装置
206 遠位固定要素停止部
208 近位固定要素停止部
210 近位端面部
212 遠位端面部
214 復帰装置
216 復帰要素
218 ばね弾性要素
220 圧縮ばね
222 自由端
224 第1傾斜角
226 第2傾斜角
228 内面
230 案内面
232 案内面
234 第1衝撃付与本体停止面
236 第2衝撃付与本体停止面
238 環状面
240 第1距離
242 第2距離
244 洗浄用開口部
246 洗浄用開口部

Claims (15)

  1. 特にインパクトハンマー(16)形式の医療用の衝撃付与器具(12)であって、
    シャフト長手方向(20)と近位端(22)と遠位端(24)とを画定するシャフト(18)と、
    前記シャフト(18)上に配置され、長手軸(28)を画定する衝撃付与本体(26)と、を備え、
    前記シャフト(18)上の衝撃付与位置にある前記衝撃付与本体(26)は、遠位または近位の方向において前記シャフト(18)の前記遠位端(24)に衝撃パルスを伝達するために、前記衝撃付与本体(26)の遠位停止位置を画定する遠位停止部(30)と、前記衝撃付与本体(26)の近位停止位置を画定する近位停止部(32)との間で移動可能であり、
    前記衝撃付与器具(12)は、前記遠位停止位置と前記近位停止位置との間における特に任意の少なくとも1つの固定位置で前記シャフト(18)に前記衝撃付与本体(26)を仮固定するための固定装置(34)を備える、
    医療用の衝撃付与器具。
  2. 基本位置にある前記衝撃付与本体(26)は、前記シャフト(18)に対して固定され、前記少なくとも1つの固定位置を採用する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医療用の衝撃付与器具。
  3. 前記固定装置(34)は、
    前記少なくとも1つの固定位置のうち、前記衝撃付与本体(26)が前記シャフト(18)に固定されたいずれか1つの固定位置と、
    前記衝撃付与本体(26)と前記シャフト(18)とが互いに対して移動可能とされた前記衝撃付与位置と、
    の間で移行可能である、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医療用の衝撃付与器具。
  4. 前記固定装置(34)は、前記固定装置(34)を前記固定位置に自動的に保持するための復帰装置(214)を備える、
    ことを特徴とする請求項3に記載の医療用の衝撃付与器具。
  5. 前記固定装置(34)は、前記少なくとも1つの固定位置において前記シャフト(18)と前記衝撃付与本体(26)との両方に対する強制ロック係合及び/又はポジティブロック係合をもたらすための少なくとも1つの固定要素(172)を備える、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の医療用の衝撃付与器具。
  6. 前記少なくとも1つの固定要素(172)は、クランプ要素(196)の形態で構成され、且つ、前記シャフト長手方向に延びる少なくとも1つのクランプアーム(200)を備え、
    前記少なくとも1つのクランプアーム(200)の自由端(222)は、前記衝撃付与本体(26)の前記長手軸(28)に対して接近および離反する方向に移動可能、特に旋回可能に構成されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の医療用の衝撃付与器具。
  7. 前記衝撃付与本体(26)は、少なくとも1つの前記クランプ要素(196)を収容するために前記シャフト(18)を取り囲む凹部(150)を備える、
    ことを特徴とする請求項6に記載の医療用の衝撃付与器具。
  8. 前記衝撃付与本体(26)は、前記シャフト長手方向(20)に延びる長手貫通穴(138)を有し、
    前記シャフト(18)は、前記長手貫通穴(138)内に少なくとも部分的に収容されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の医療用の衝撃付与器具。
  9. 前記シャフト(18)は、遠位シャフト部(36)と近位シャフト部(38)とを備え、
    前記近位シャフト部(38)は、前記長手貫通穴(138)に収容されており、
    前記遠位シャフト部(36)は、遠位側において前記長手貫通穴(138)から突出している、
    ことを特徴とする請求項8に記載の医療用の衝撃付与器具。
  10. 前記衝撃付与本体(26)の近位端から始まる前記長手貫通穴(138)は、前記少なくとも1つの固定要素(172)のための案内面(232)を、前記長手軸(28)に向かう方向を向くように形成している、
    ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の医療用の衝撃付与器具。
  11. 前記近位シャフト部(38)は、近位方向に作用する第1停止面(44)を有する前記遠位停止部(30)を備え、
    前記衝撃付与本体(26)は、遠位方向に作用する第1衝撃付与本体停止面(234)を備え、
    前記第1衝撃付与本体停止面(234)は、前記遠位停止位置において前記第1停止面(44)と相互作用する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の医療用の衝撃付与器具。
  12. 前記衝撃付与本体(26)は、少なくとも1つの洗浄用開口部(244,246)を備える、
    ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の医療用の衝撃付与器具。
  13. 前記衝撃付与器具(12)は、医療対象物(14)に仮結合するための結合装置(58)を備える、
    ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の医療用の衝撃付与器具。
  14. 前記結合装置(58)は、第1結合要素(64)を備え、
    前記第1結合要素(64)は、前記医療対象物(14)に設けられた対応する第2結合要素(66)に対する強制ロック係合及び/又はポジティブロック係合が結合位置にもたらされるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項13に記載の医療用の衝撃付与器具。
  15. 前記結合装置(58)は、強制ロック式及び/又はポジティブロック式で結合位置において前記衝撃付与器具(12)に前記医療対象物(14)を固定するための固定装置(94)を備える、
    ことを特徴とする請求項13または請求項14に記載の医療用の衝撃付与器具。
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