JP2024018280A - ビリヤードタップ - Google Patents

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Kenichi Kuroda
界 林
Jie Lin
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Abstract

【課題】天然皮革によらない材料から形成され、打球感の良い新規なビリヤードタップを提供する。【解決手段】本発明のビリヤードタップは、引張弾性率が1600MPa以上、かつ、リュプケ式反発弾性が、50%以上の材料から形成されていることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、ビリヤードタップに関するものである。
ビリヤードは、予め決められた手玉を撞いて、手玉を的玉に当てて的玉をポケットにいれるゲームである。
上級プレーヤーは、キューステイックで手玉を打つ場所をコントロールして、例えば、バックスピンをかけて手玉を戻したり、サイドスピンをかけて手玉を曲げることができる。また、手玉を打つ強さをコントロールして、クッションボールが転がる距離をコントロールする。
ビリヤード用の手玉を撞くキュースティックの先端には、ビリヤードタップが装着されている。ビリヤードタップは、手玉を撞くときに接触する部分であり、ボールのコントロールをするために極めて重要な部分である。
特開2010-227189号公報
従来のビリヤードタップは、牛や豚などの動物の天然皮革を円柱状に成形している。例えば、豚革を複数枚積層し、各層を接着剤で貼り合わせて円柱状に成形したものがある。しかしながら、動物には個体差があり、天然皮革の風合いや硬さなどは一様ではない。そのため天然皮革から作製したビリヤードタップは、品質のバラツキが大きい。また、天然皮革から品質の良い部分のみを切り取って、ビリヤードタップを作製しても、品質のばらつきがなお発生する。ビリヤードタップの品質が不均一であると、プレーヤーがボールをコントロールすることが困難になる。また、動物の皮を使用していることから環境負荷も懸念されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、天然皮革によらない材料から形成され、打球感の良い新規なビリヤードタップを提供することを課題とする。
本発明のビリヤードタップは、引張弾性率が1600MPa以上、かつ、リュプケ式反発弾性が、50%以上の材料から形成されていることを特徴とする。
本発明のビリヤードタップは、天然皮革によらない材料から形成されているので品質のバラツキが少ない。また、本発明のビリヤードタップは、打球感が良い。
本発明の一実施形態に係るビリヤードタップが示された説明図である。
本発明のビリヤードタップは、引張弾性率が1600MPa以上、かつ、リュプケ式反発弾性が、50%以上の材料から形成されていることを特徴とする。
本発明のビリヤードタップを形成する材料の引張弾性率は、1600MPa以上であることが好ましく、1610MPa以上であることがより好ましく、1650MPa以上であることがさらに好ましく、2000MPa以上であることが特に好ましく、3500MPa以下であることが好ましく、3200MPa以下であることがより好ましく、3000MPa以下であることがさらに好ましい。ビリヤードタップを形成する材料の引張弾性率が、前記範囲内であれば、打感が良くなるからである。
本発明のビリヤードタップを形成する材料のリュプケ式反発弾性は、50%以上が好ましく、52%以上がより好ましく、54%以上がさらに好ましく、70%以下が好ましく、60%以下がより好ましく、55%以下がさらに好ましい。ビリヤードタップを形成する材料のリュプケ式反発弾性が、前記範囲内であれば、球への力の伝わり方が良くなるからである。
本発明のビリヤードタップを形成する材料のショアC硬度は、40以上が好ましく、70以上がより好ましく、90以上がさらに好ましく、100以下が好ましく、98以下がより好ましく、96以下がさらに好ましい。ビリヤードタップを形成する材料のショアC硬度が、前記範囲内であれば、打った時の打感がよくなるからである。
本発明のビリヤードタップを形成する材料は、引張弾性率が1600MPa以上、かつ、リュプケ式反発弾性が50%以上であれば特に限定されない。前記材料としては、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。前記材料としては、例えば、アイオノマー樹脂、オレフィン共重合体、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、スチレン系樹脂、ポリエステル、アクリル樹脂、ゴム、エポキシ樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂などを挙げることができる。これらの中でも、ビリヤードタップを形成する材料として、ゴムを使用することが好ましい。ゴムは、配合処方により硬度、反発性の設計変更が容易だからである。
本発明のビリヤードタップは、ゴム組成物の硬化物であることが好ましく、(a)基材ゴム、(b)共架橋剤、(c)架橋剤を含有するゴム組成物から形成されることがより好ましい。以下、本発明のビリヤードタップを形成するゴム組成物について説明する。
[(a)基材ゴム]
(a)基材ゴムとしては、例えば、ブチル系ゴム、イソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムなどのニトリル系ゴム、水素化ニトリル系ゴム、ノルボルネンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン-プロピレン-ジエンゴム、アクリルゴム、エチレン・アクリレートゴム、フッ素ゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、フォスファンゼンゴムまたは1,2-ポリブタジエン等が挙げられる。これらは1種類を単独で使用しても良いし、2種類以上を組み合わせて用いてよい。
これらの中でも、(a)前記基材ゴムとしては、ポリブタジエンゴムが好ましく、ハイシスポリブタジエンゴムがより好ましい。前記ハイシスポリブタジエンゴムは、反発に有利なシス-1,4-結合を、40質量%以上、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上有する。
反発性を高める観点から、基材ゴム中におけるハイシスポリブタジエンの含有率は、60質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。(a)基材ゴムが、ハイシスポリブタジエンのみからなることも好ましい。
前記ハイシスポリブタジエンは、1,2-ビニル結合の含有量が2.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは1.7質量%以下、さらに好ましくは1.5質量%以下である。1,2-ビニル結合の含有量が多すぎると反発性が低下する場合がある。
前記ハイシスポリブタジエンは、希土類元素系触媒で合成されたものが好適であり、特に、ランタン系列希土類元素化合物であるネオジム化合物を用いたネオジム系触媒の使用が、1,4-シス結合が高含量、1,2-ビニル結合が低含量のポリブタジエンゴムを優れた重合活性で得られるので好ましい。
前記ハイシスポリブタジエンは、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))が、30以上であることが好ましく、より好ましくは32以上、さらに好ましくは35以上であり、140以下が好ましく、より好ましくは120以下、さらに好ましくは100以下、最も好ましくは55以下である。なお、本発明でいうムーニー粘度(ML1+4(100℃))とは、JIS K6300に準じて、Lローターを使用し、予備加熱時間1分間、ローターの回転時間4分間、100℃の条件下にて測定した値である。
前記ハイシスポリブタジエンとしては、分子量分布Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が、2.0以上であることが好ましく、より好ましくは2.2以上、さらに好ましくは2.4以上、最も好ましくは2.6以上であり、6.0以下であることが好ましく、より好ましくは5.0以下、さらに好ましくは4.0以下、最も好ましくは3.0以下である。ハイシスポリブタジエンの分子量分布(Mw/Mn)が小さすぎると作業性が低下し、大きすぎると反発性が低下するおそれがある。なお、分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(東ソー社製、「HLC-8120GPC」)により、検知器として示差屈折計を用いて、カラム:GMHHXL(東ソー社製)、カラム温度:40℃、移動相:テトラヒドロフランの条件で測定し、標準ポリスチレン換算値として算出した値である。
[(b)共架橋剤]
前記ゴム組成物に使用される(b)炭素数が3~8のα,β-不飽和カルボン酸および/またはその金属塩は、共架橋剤としてゴム組成物に配合されるものであり、基材ゴム分子鎖にグラフト重合することによって、ゴム分子を架橋する作用を有する。
前記炭素数が3~8個のα,β-不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸等を挙げることができる。
前記炭素数が3~8個のα,β-不飽和カルボン酸の金属塩を構成する金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどの一価の金属イオン;マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、カドミウムなどの二価の金属イオン;アルミニウムなどの三価の金属イオン;錫、ジルコニウムなどのその他のイオンが挙げられる。前記金属成分は、単独または2種以上の混合物として使用することもできる。これらの中でも、前記金属成分としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、カドミウムなどの二価の金属が好ましい。炭素数が3~8個のα,β-不飽和カルボン酸の二価の金属塩を用いることにより、ゴム分子間に金属架橋が生じやすくなるからである。なお、炭素数が3~8個のα,β-不飽和カルボン酸および/またはその金属塩は、単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明では、(b)共架橋剤として、アクリル酸、または、メタクリル酸を使用することが好ましく、メタクリル酸を使用することがより好ましい。
前記(b)炭素数が3~8個のα,β-不飽和カルボン酸および/またはその金属塩の含有量は、(a)基材ゴム100質量部に対して、40質量部以上が好ましく、43質量部以上がより好ましく、48質量部以上がさらに好ましく、65質量部以下が好ましく、60質量部以下がより好ましく、55質量部以下がさらに好ましい。
(c)前記架橋剤は、(a)基材ゴム成分を架橋させるために配合される。(c)前記架橋剤としては、特に限定されず、例えば、硫黄、有機過酸化物、トリアジン誘導体などを挙げることができ、これらは単独で、あるいは2種以上併用して用いることができる。
架橋剤として使用される硫黄としては、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄等が挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記有機過酸化物は、具体的には、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイドなどが挙げられる。ジアルキルパーオキサイドとしては、例えば、ジ(2-t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、t-ブチルクミルペルオキシ、ジ-t-ヘキシルペルオキシ、ジ-t-ブチルペルオキシ、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3などが挙げられる。パーオキシエステルとしては、例えば、t-ブチルペルオキシマレエート、t-ブチルペルオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサノエート、t-ブチルペルオキシラウレート、t-ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ヘキシルペルオキシベンゾエート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、t-ブチルペルオキシアセテート、t-ブチルペルオキシベンゾエートなどが挙げられる。パーオキシケタールとしては、例えば、1,1-ジ(t-ヘキシルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ジ(t-ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1-ジ(t-ブチルペルオキシ)-2-メチルシクロヘキサン、1,1-ジ(t-ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2-ジ(t-ブチルペルオキシ)ブタン、n-ブチル-4,4-ジ(t-ブチルペルオキシ)バレレート、2,2-ジ(4,4-ジ(t-ブチルペルオキシ)シクロヘキシル)プロパンなどが挙げられる。ハイドロパーオキサイドとしては、例えば、p-メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドなどが挙げられる。これらの有機過酸化物は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のゴム組成物に使用される(c)架橋剤としては、有機過酸化物が好適である。前記有機過酸化物は、具体的には、ジクミルパーオキサイド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t―ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物が挙げられる。これらの中でもジクミルパーオキサイドが好ましく用いられる。
前記(c)架橋剤の含有量は、基材ゴム100質量部に対して、0.5質量部以上が好ましく、1.0質量部以上がより好ましく、1.5質量部以上がさらに好ましく、5.5質量部以下が好ましく、5.0質量部以下がより好ましく、4.5質量部以下がさらに好ましい。前記(c)架橋剤の含有量が、前記範囲内であれば、作製したタップの物性値がちょうどよく、打感がよくなるからである。
[(d)充填剤]
本発明のゴム組成物は、充填剤を含有することが好ましい。前記充填剤としては、例えば、シリカ、カーボンブラック、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、タングステン粉末、モリブデン粉末、水酸化アルミニウム、アルミナ(酸化アルミニウム)、クレー、タルク、マイカなどの無機充填剤を挙げることができる。前記充填剤として特に好ましいのは、酸化亜鉛である。酸化亜鉛は、加硫助剤として機能して、硬化物の硬度を高めるものと考えられる。
前記シリカとしては、特に限定されず、例えば、乾式法により調製されたシリカ(無水シリカ)、湿式法により調製されたシリカ(含水シリカ)等を使用することができる。なかでもシラノール基が多いという理由から、湿式法により調製された含水シリカが好ましい。シリカとしては、例えば、エボニックデグサ社、ソルベイ社、東ソー・シリカ(株)、(株)トクヤマ等によって製造販売されるものなどを用いることができる。これらのシリカは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記シリカは、シランカップリング剤と併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド系シランカップリング剤;3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、モメンティブ社製のNXT-Z100、NXT-Z45、NXT等のメルカプト系シランカップリング剤;ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系シランカップリング剤;3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系シランカップリング剤;γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のグリシドキシ系シランカップリング剤;3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系シランカップリング剤;3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン等のクロロ系シランカップリング剤;等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤を含有する場合、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上がさらに好ましく、8質量部以上が特に好ましい。また、前記シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、25質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、15質量部以下がさらに好ましい。
前記クレーとしては、焼成クレーやカオリンクレーを挙げることができる。前記クレーの具体例としては、例えばHOFFMANN MINERAL(ホフマンミネラル)社製のSILLITIN(登録商標)Z、ENGELHARD(エンゲルハード)社製のSATINTONE(登録商標)W、土屋カオリン工業社製のNNカオリンクレー、イメリス スペシャリティーズ ジャパン社製のPoleStar200Rなどが挙げられる。
前記タルクの具体例としては、例えば竹原化学工業社製のハイトロンA、日本タルク社製のMICRO ACE(登録商標)K-1、イメリス・スペシャリティーズ・ジャパン社製のミストロン(登録商標)ベーパー等が挙げられる。
カーボンブラックとしては、ゴム工業で使用されている一般的なものを適宜利用することができ、例えば、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。市販品としては、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱ケミカル(株)、ライオン(株)、新日化カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記充填剤の含有量は、(a)基材ゴム100質量部に対して、40質量部以上が好ましく、45質量部以上がより好ましく、50質量部以上がさらに好ましく、70質量部以下が好ましく、68質量部以下がより好ましく、65質量部以下がさらに好ましい。充填剤の含有量が40質量部未満では、重量調整が難しくなり、70質量部を超えるとゴム成分の重量分率が小さくなり反発性が低下する傾向があるからである。
前記ゴム組成物は、加硫促進剤を含有してもよい。前記加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド等のチアゾール系加硫促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛のようなジチオカルバミン酸塩系促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT-N)等のチウラム系加硫促進剤;N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。市販品としては、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ゴム組成物は、必要に応じて、顔料、オイル、ワックス、しゃく解剤、軟化剤、老化防止剤などの添加剤を含有してもよい。
前記オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等を用いることができる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックス等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記老化防止剤としては、例えば、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′-ビス(α,α′-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N-イソプロピル-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N′-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等のp-フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3′,5′-ジ-t-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
しゃく解剤の含有量は、(a)基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上、5質量部以下であることが好ましい。
前記ゴム組成物は、(a)基材ゴム、(b)共架橋剤、(c)架橋剤、および、必要に応じて他の成分を混合して、混練することにより得られる。混練の方法は、特に限定されず、例えば、混練ロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどの公知の混練機を用いて行えばよい。
本発明のビリヤードタップは、混錬後のゴム組成物を硬化することにより得られることが好ましい。本発明のビリヤードタップは、例えば、混練後のゴム組成物を金型内で成形することにより得ることができる。成形する温度は、120℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましく、160℃以上がさらに好ましく、170℃以下が好ましい。また、成形時の圧力は、2.9MPa~11.8MPaが好ましい。成形時間は、10分間~60分間が好ましい。
本発明のビリヤードタップは、ゴム組成物から所定の形状に一体成形されていることが好ましい。
本発明のビリヤードタップの形状は、円柱状に成形されることが好ましい。前記円柱状成形体の直径は、例えば、13mm以上が好ましく、13.5mm以上がより好ましく、14mm以上がさらに好ましく、16mm以下が好ましく、15mm以下がより好ましく、14.5mm以下がさらに好ましい。
前記円柱状成形体の高さは、4mm以上が好ましく、5mm以上がよりこのましく、6mm以上がさらに好ましく、14mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、8mm以下がさらに好ましい。
図1は、本発明のビリヤードタップを説明する説明図であり、ビリヤードキューの先端部分の拡大図である。ビリヤードキュー1は、シャフト2とバット(図示せず)とを有する。前記シャフト2の先端には、先角3(さきづの)といわれる樹脂製の補強部が設けられている。先角3の先端には、本発明のビリヤードタップ4が取り付けられている。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
[評価方法]
[引張試験]
ゴム硬化物の引張試験は、JIS-K6254(2016)に準拠して測定した。具体的には、ゴム組成物を混練ロールにより混練し、170℃で20分間熱処理して、厚さ2.0mmのスラブを作製した。このスラブから2つの試験片を打ち抜き、23℃で2週間保存した。試験片の形状は、短冊状4号形(幅15mm、全長100mm、厚さ2.0mm、標線間距離20mm)とした。精密万能試験機(島津製作所社製、AUTOGRAPH(登録商標)AG-X plus)を用いて、引張試験を行った。試験温度は23℃、つかみ具の間隔は60mm、つかみ具の移動速度は50mm/minとした。引張試験では、試験片を破断させるまで伸びを与え、各伸びにおける引張応力を記録し、下記式により引張弾性率を算出した。
引張弾性率=(σ0.25-σ0.05)/(0.0025-0.0005)σ0.25:伸び0.25%における引張応力σ0.05:伸び0.05%における引張応力
[リュプケ式反発弾性]
反発弾性試験は、JIS K6255(2013)に準じて行った。ゴム組成物を用いて、加熱成形により、厚み約2mmのシートを作製した。なお、加熱成形は、温度170℃、時間20分で行った。当該シートから直径28mmの円形状に打抜いたものを6枚重ねることにより、厚さ約12mm、直径28mmの円柱状試験片を作製した。この試験片を、温度23±2℃、相対湿度50±5%で保存した。作製した試験片について、リュプケ式反発弾性試験測定装置(株式会社上島製作所製)を用いて、反発弾性を測定した。上記重ね合わせた試験片の平面部分を機械的固定法で支持し、測定条件は、温度23℃、相対湿度50%、打撃端直径12.50±0.05mm、打撃質量0.35±0.01kg、打撃速度1.4±0.01m/sとした。
[打感]
プロ、アマチュアプレーヤーにより、作製したビリヤードタップをビリヤードキューに取り付け実打テストを行って、各人の打撃時のフィーリングを下記基準で評価させた。評価のうち、最も多い評価をそのタップの打球感とした。
評価基準
〇:フィーリングが良い方である。
△:普通。
×:フィーリングが悪い。
[ビリヤードタップの作製]
表1に示す配合のゴム組成物を混練ロールにより混練し、円柱状を有する金型内で170℃、20分間、圧力10MPaの条件で加熱プレスすることにより直径14.0mm、高さ7.5mmのビリヤードタップを得た。得られたビリヤードタップについて評価した結果を、表1にあわせて示した。
Figure 2024018280000001
表1の結果から、引張弾性率が1600MPa以上、かつ、リュプケ式反発弾性が50%以上の材料から形成されている本発明のビリヤードタップは、打球感に優れる。
本発明は、ビリヤードタップとして好適である。
本発明(1)のビリヤードタップは、引張弾性率が1600MPa以上、かつ、リュプケ式反発弾性が50%以上の材料から形成されていることを特徴とする。
本発明(2)のビリヤードタップは、前記材料は、ショアC硬度が40~100の材料である本発明(1)に記載のビリヤードタップである。
本発明(3)のビリヤードタップは、前記材料は、リュプケ式反発弾性が、70%以下の材料である本発明(1)または(2)に記載のビリヤードタップである。
本発明(4)のビリヤードタップは、前記材料は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂である本発明(1)~(3)のいずれか一項に記載のビリヤードタップである。
本発明(5)のビリヤードタップは、前記材料は、アイオノマー樹脂、オレフィン共重合体、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、スチレン系樹脂、ポリエステル、アクリル樹脂、ゴム、エポキシ樹脂、および、フェノールホルムアルデヒド樹脂よりなる群から選択される少なくとも一種である本発明(1)~(3)のいずれか一項に記載のビリヤードタップである。
本発明(6)のビリヤードタップは、ゴム組成物の硬化物である本発明(1)~(3)のいずれか一項に記載のビリヤードタップ。
本発明(7)のビリヤードタップは、(a)基材ゴム、(b)共架橋剤、(c)架橋剤を含有するゴム組成物の硬化物である本発明(6)に記載のビリヤードタップである。

Claims (7)

  1. 引張弾性率が1600MPa以上、かつ、リュプケ式反発弾性が50%以上の材料から形成されていることを特徴とするビリヤードタップ。
  2. 前記材料は、ショアC硬度が40~100の材料である請求項1に記載のビリヤードタップ。
  3. 前記材料は、リュプケ式反発弾性が、70%以下の材料である請求項1に記載のビリヤードタップ。
  4. 前記材料は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂である請求項1に記載のビリヤードタップ。
  5. 前記材料は、アイオノマー樹脂、オレフィン共重合体、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、スチレン系樹脂、ポリエステル、アクリル樹脂、ゴム、エポキシ樹脂、および、フェノールホルムアルデヒド樹脂よりなる群から選択される少なくとも一種である請求項1に記載のビリヤードタップ。
  6. ゴム組成物の硬化物である請求項1に記載のビリヤードタップ。
  7. (a)基材ゴム、(b)共架橋剤、(c)架橋剤を含有するゴム組成物の硬化物である請求項6に記載のビリヤードタップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20210138336A1 (en) * 2019-11-12 2021-05-13 Michael Joel Sherman Multi-Durometer Billiard Cue Tip and Cue Stick with Same

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