JP2024017516A - 表示制御装置、表示システム、及び表示制御方法 - Google Patents

表示制御装置、表示システム、及び表示制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 HUD装置のような投影型の表示装置が、左折位置、右折位置、道路の分岐位置等を示す矢印の意匠を表示したとき、その表示位置の近傍に、2以上の走行ルートの変更箇所や走行ルートの分岐箇所が存在する場合に、その矢印の意匠が、どの箇所を示すのかを認識しづらくなることを抑制する。【解決手段】 表示制御装置200は、投影型の第1の表示部102、及び表示器の表面に画像を表示する第2の表示部130の画像表示を制御する制御部131を有し、制御部は、第1の表示部102において、走行ルートの変更、又は走行ルートの分岐箇所を示す第1の矢印の意匠AR4~AR7が表示されると、第1の矢印の意匠の表示タイミングに合わせて、第1の矢印の意匠と同一又は類似である第2の矢印の意匠AR4’~AR7’を、第2の表示部130におけるナビゲーション用の地図MP上に表示させる。【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される表示制御装置、表示システム、及び表示制御方法等に関する。
特許文献1には、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置において、右折位置を示す矢印の図形(図17の符号1704)を、車両の前方に表示する例が示されている。
特許文献1の例では、矢印の図形1704は、矢印の先端部分(方向を示す先端部の矢印要素)のみからなる図形である。
また、矢印の図形は空間を動的に移動可能な、動的な経路案内コンテンツとして表示される。
また、図17において、上記の矢印要素1704は、路面から離れて空間に浮かぶように配置される。
特開2020-64047号公報(図17、明細書の[0165]等)
特許文献1では、例えば図5に示されるように、経路案内コンテンツの表示位置を決定し、その決定された表示位置に経路案内コンテンツを表示する、という表示制御が実行される。
但し、HUD装置における表示位置の制御には限界がある。よって、経路案内コンテンツ(矢印の図形)を、決定された表示位置に正確に一致するように表示できるとは限らない。
よって、例えば、矢印の図形が表示される位置付近に、2以上の走行ルートの変更箇所や走行ルートの分岐箇所(言い換えれば、交差点(道路が交わる箇所))がある場合には、その矢印の表示が、どの箇所を示しているのかを、運転者等の乗員がわかりづらい、という状況が生じ得ることは否めない。
例えば、路面重畳表示としての矢印の図形は、通常、直線状の基部と、その基部の先端に接続される矢印要素とを含む。この場合は、仮に、交差点の位置と矢印の表示位置とが正確に一致しなくても、直線状の基部の延在箇所に着目して、矢印が示す交差点を推定することができる場合も想定され得る。
しかし、特許文献1の例のように、直線状の基部を有さず、先端の矢印要素のみが空中に浮かんで配置されるような表示形式(しかも、矢印が動的に移動可能な表示形式)では、運転者等の乗員は、矢印の図形の距離感が把握しづらいのは否めず、その矢印の図形が示す交差点を、直感的に特定しづらくなる場合が想定され得る。
このような課題が、本発明者の検討によって明らかとされた。特許文献1は、この課題やその解決策について何ら言及していない。
なお、上記の課題は一例であり、本発明は、上記の課題の説明の例に限定されるものではない。
本発明の目的の一つは、HUD装置のような投影型の表示装置が、左折位置、右折位置、道路の分岐位置等を示す矢印の意匠を表示したとき、その表示位置の近傍に、2以上の走行ルートの変更箇所や走行ルートの分岐箇所が存在する場合に、その矢印の意匠が、どの箇所を示すのかを認識しづらくなることを抑制することである。
本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び最良の実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
以下に、本発明の概要を容易に理解するために、本発明に従う態様を例示する。
本発明の第1の態様において、表示制御装置は、
車両に搭載される複数の表示部の画像表示を制御する制御部を有し、
前記複数の表示部は、
画像を被投影部材に投影することで、視認者に前記画像を視認させる投影型の表示装置としての第1の表示部と、
画像を表示器の表示面に表示する表示器装置としての第2の表示部と、
を有し、
前記制御部は、
前記第1の表示部において、走行ルートの変更箇所、又は走行ルートの分岐箇所を示す第1の矢印の意匠が表示されると、前記第1の矢印の意匠の表示タイミングに合わせて、前記第1の矢印の意匠と同一又は類似である第2の矢印の意匠を、前記第2の表示部におけるナビゲーション用の地図上に表示させる、矢印の意匠に関する表示連携制御を実施する。
第1の態様では、第1の表示部(HUD装置等の投影型表示装置)と、第2の表示部(例えばセンターインフォメーションディスプレイ(CID)や計器クラスタディスプレイ(ICD)等)との間で、ナビゲーション用の矢印の意匠に関して、表示連携制御を実施する。
なお、矢印の意匠は、矢印の図形を基本要素とし、その他の付随的な要素として、模様、色彩を含むことができ、また、これら各要素の結合を含むことができる。
この表示連携制御では、第1の表示部にナビゲーション用の第1の矢印の意匠が表示されたタイミングで、これに合わせて、第2の表示部において、第1の矢印の意匠と同一又は類似の第2の矢印の意匠を、ナビゲーション用マップ上に表示する。
第1の矢印の意匠と、第2の矢印の意匠とは、表示タイミングが同期しており、また、意匠が同一又は類似であるため、視認者(車両の運転者を含む乗員)は、第1、第2の各矢印が対応関係にあることを直感的に認識することができる。
よって、例えば、HUD装置等によって、左折路を示す第1の矢印の意匠が車両の前方の空間に表示されたが、第1の矢印の表示位置の付近には、道路が交差する交差点が複数存在し、どの交差点で左折すればよいのかが、わかりづらい場合が生じたとしても、視認者は、視界内にあるCIDやICDに目線を少しだけ移動させて、ナビゲーション用マップを確認すると、第2の矢印の意匠が左折すべき道路を正確に示していることから、視認者は、どの交差点で左折すればよいのかが、直感的に瞬時に理解できる。
言い換えれば、HUD装置等によって表示される第1の矢印の図形の表示位置と、実風景(実景)の位置とが不一致であっても、表示器装置によるナビゲーション用のマップ(地図)上における第2の矢印の意匠と地図要素(道路等)との対応を確認することで、乗員は正確な情報を得ることができ、上記の位置の不一致による不安感等は容易に払拭され得る。
このように、本態様によれば、矢印の意匠の実景への重畳箇所の把握が容易になる。よって、上記の例でいえば、車両の乗員の、例えば、左折すべき位置がわからないことによる不安な気持ちが瞬時に解消される。また、乗員の、車両表示システムに対する信頼性が向上するという効果も得ることができる。
第1の態様に従属する第2の態様において、
前記第2の矢印の意匠が、前記第1の矢印の意匠に対して、形状が同一(大きさのみが異なる相似形は同一の形状とする)、又は形状と模様が同一、又は形状と模様と色彩が同一であり、前記視認者に、同一の外観を有すると認識され得る場合は、前記第2の矢印の意匠は、前記第1の矢印の意匠と同一であり、
前記第2の矢印の意匠が、前記第1の矢印の意匠に対して、少なくとも1つの主要な面における、形状、模様、及び色彩の少なくとも1つに関して差異を有するが、前記視認者に、共通する外観を有すると認識され得るほど全体として近似しており、前記第2の意匠が前記第1の意匠と対応関係にあることが認識され得る場合には、前記第2の矢印の意匠は、前記第1の矢印の意匠に類似するものとしてもよい。
第2の態様では、矢印の意匠の同一、類似の解釈の一例を示している。例えば、第2の矢印の意匠が、第1の矢印の意匠に対して、形状が同一(大きさのみが異なる相似形は同一の形状とする)、又は形状と模様が同一、又は形状と模様と色彩が同一であり、視認者に、同一の外観を有すると認識され得る場合は、第2の矢印の意匠は、第1の矢印の意匠と同一と解釈され得る。
また、構成要素には差異があるが、共通する外観を有すると認識され得るほど全体として近似しており、第2の意匠が第1の意匠と対応関係にあること(言い換えれば、一対一に対応付けられていること)が認識され得る場合に、意匠間の類似性があると判断され得る。
矢印の意匠が同一、類似である場合には、視認者が、両意匠が関連付けられていることを直感的に、瞬時に認識できるため、第1の矢印の意匠についての表示位置の不明瞭性は、第2の矢印の意匠とナビゲーション用のマップ(地図)との対応関係の確認によって、瞬時に払拭され得る。
第1又は第2の態様に従属する第3の態様において、
前記第2の表示部における前記ナビゲーション用の地図上には、走行ルートに沿って延在する、線状、又は帯状の部分を有する経路案内が表示されており、
前記制御部は、
前記第2の矢印の意匠を、その少なくとも一部が前記経路案内に重なるように表示させる、
又は、
前記第2の矢印の意匠を、前記経路案内に重ならないように表示させてもよい。
第3の態様では、ナビゲーション用のマップ(地図)上において、走行ルートに沿って延在する経路案内に重なるように第2の矢印の意匠を表示することで、視認者に、正確な走行ルートの情報を提示することができる。
また、ナビゲーション用のマップ(地図)上において、走行ルートに沿って延在する経路案内に重ならないように第2の矢印の意匠を表示することで、視認者に煩雑な視覚を与えることを回避し、見易い表示とすることができる。
第1又は第2の態様に従属する第4の態様において、
前記制御部は、
前記第2の矢印の意匠を、前記ナビゲーション用の地図上に表示するに際し、走行ルートに沿って延在する、線状、又は帯状の部分を有する経路案内を消去してもよい。
第4の態様では、経路案内の表示を消去することで、ナビゲーション用のマップ(地図)上における表示要素の数を減らすことができる。これにより、視覚的な煩わしさを低減することができる。
第1乃至第4の何れか1つの態様に従属する第5の態様において、
前記第1の矢印の意匠は、奥行き感のある立体的な矢印の図形を有し、
前記ナビゲーション用の地図は、前記車両の周辺の道路を、上空の所定の視点から見た俯瞰図により表した道路俯瞰図を含み、
前記制御部は、
前記第2の矢印の意匠を、前記第2の表示部における前記ナビゲーション用の地図上に表示する際、
前記道路俯瞰図における前記上空の所定の視点から前記立体的な矢印の図形を見た場合の見え方にて、記第2の矢印の意匠を表示させてもよい。
第5の態様では、第1の矢印の意匠は立体的に描かれており、また、ナビゲーション用のマップは、上空の所定の視点から見た道路俯瞰図を含む。
マップ上に第2の矢印の意匠を表示する際、立体的な第1の矢印の意匠を、道路俯瞰図における所定の視点から見た場合の見え方にて描くことにより、視点が共通化されて、第2の矢印の意匠と道路との見え方の整合がとれる。また、視認者は、第1の意匠が立体的であることは認識しているため、マップ上で、視点に合わせて、その立体的な形状の見え方を変えても違和感はなく、また、視認者は、第1、第2の各矢印の意匠が共通の立体感を有することを知覚するため、第1、第2の各矢印の意匠間の対応関係を容易に把握可能である。
第1乃至第5の何れか1つの態様に従属する第6の態様において、
前記制御部は、
前記第1の表示部において、前記車両が、走行ルートを変更する箇所、又は走行ルートの分岐箇所に近い場合の前記第1の矢印の意匠のサイズを、遠い場合の前記第1の矢印の意匠のサイズよりも大きく設定すると共に、
前記第2の表示部において、前記第1の矢印の意匠のサイズの拡大に対応させて、前記第2の矢印の意匠のサイズを拡大させてもよい。
第6の態様では、第1、第2の各矢印の意匠間で、サイズ調整による遠近感の共通化を図ることで、第1、第2の各矢印の意匠の対応関係を、より明確化することができる。
第1の矢印の意匠は、車両が、走行ルートを変更する箇所、又は走行ルートの分岐箇所に近づくにつれて、線遠近法により、サイズがより大きくなるように描画される。
第1の矢印の意匠のサイズの変更に合わせて、第2の矢印の意匠のサイズも同様に拡大することで、第1、第2の各矢印の意匠が連動していること(連動性)が強調され、これによって、第1、第2の各矢印の意匠が対応付けられていることを、視認者が認識し易くなる。
第1乃至第6の何れか1つの態様に従属する第7の態様において、
前記制御部は、
前記第1の矢印の意匠、本来の表示位置からずれて、片寄って表示された場合であっても、前記第2の矢印の意匠については、前記ナビゲーション用の地図上の本来の表示位置に表示させてもよい。
第7の態様では、第1の矢印の意匠が、本来の表示位置からずれて片寄って表示されてしまった場合でも、第2の矢印の意匠は、本来の表示位置に表示される。よって、第1、第2の各矢印の意匠が共に、位置ずれして表示されることが回避される。
車両の向きの変更、あるいは走行しているレーンの変更等に起因して、視認者の視点位置とウインドシールド等の被投影部材との相対的位置関係が変化し、これに伴い、第1の矢印の意匠が、走行している道路に対して左右どちらかに片寄って表示される場合があり得る。
この場合でも、第2の矢印の意匠は、ナビゲーション用のマップ(地図)上で正確な位置に表示されるため、視認者は、マップを確認することで、左折や右折等の位置を正確に知ることができる。
第1乃至第7の何れか1つの態様に従属する第8の態様において、
前記第1の矢印の意匠は、方向を示す少なくとも1つの矢印要素で構成されると共に、前記矢印要素に連接される線状又は帯状の基部は存在せず、
前記制御部は、
前記矢印要素を、道路の路面から離れて、前記車両の周囲の空間に浮かぶように表示させると共に、
前記矢印要素によって、走行ルートの変更箇所、又は走行ルートの分岐箇所が表示されるタイミングに合わせて、前記第2の矢印の意匠としての、前記矢印要素と同一、又は類似の矢印要素を前記ナビゲーション用の地図上に表示させてもよい。
第8の態様では、第1の矢印の意匠は、基部を有さず、矢印要素のみが空中に浮かぶように表示される。このような表示形式の場合、視認者は、基部の延在範囲を目安として矢印が示す交差点の位置を推定することもできず、矢印の図形の距離感が把握しづらくなる場合がある。
この場合でも、第2の矢印の意匠は、ナビゲーション用のマップ(地図)上で正確な位置に表示されるため、視認者は、マップを確認することで、左折や右折等の位置を正確に知ることができる。
第8の態様に従属する第9の態様において、
前記制御部は、
前記第1の矢印の意匠が、m個(mは2以上の自然数)の矢印要素を含み、各矢印要素が所定方向に沿って配置されている場合には、前記第2の矢印の意匠においても、m個の矢印要素が前記所定方向に沿って配置されるように表示制御を実行してもよい。
第9の態様では、第1の矢印の意匠が、複数個の矢印要素を含み、かつそれらの矢印要素が所定方向に、例えば規則的に配置(配列)されている場合には、第2の矢印の意匠においても、矢印の要素の数、及び配列の形式を揃えるようにする。
これにより、複数の矢印要素が集合した全体の意匠として、同一性又は類似性が確保されることから、各矢印の意匠の外観が共通化され、視認者は、両意匠の対応関係を把握し易くなる。
第1乃至第9の何れか1つの態様に従属する第10の態様において、
前記第1の矢印の意匠は、前記視認者の左右の各目に、視差を有する左視点画像及び右視点画像を視認させることで、奥行き感のある立体的な画像を表示する視差式3D表示方式によって表示される画像であり、
前記制御部は、
前記第1の矢印の意匠が示す箇所が、少なくとも視差式3D表示ができない領域にある場合、又は、視差式3D表示ができない領域とできる領域との境界付近にある場合には、前記第2の矢印の意匠としての、前記矢印要素と同一、又は類似の矢印要素を前記ナビゲーション用の地図上に表示させてもよい。
第10の態様では、第1の矢印の意匠を表示する際、例えば視差式3D表示方式のHUD装置等が使用される。
視差式3D表示方式のHUD装置等は、虚像表示面に表示される左右の視差を有する2つの画像を、さらに遠方にて結像させて1つの像を知覚させるため、視認者から近い距離の位置には画像を表示できない。言い換えれば、視差式3D表示方式では、視認者に近い範囲において、視差式3D表示ができない範囲(視差式3D表示不可範囲)が存在する。
第1の矢印の意匠の本来の表示位置が、例えば、その視差式3D表示不可範囲にある場合、あるいは、表示不可範囲と表示可能範囲との境界付近にある場合には、やむなく、視認者から見てより遠方の表示可能範囲にて第1の矢印の意匠を表示するしかない。この場合には、実景の交差点(道路の交わる箇所、左折路、右折路、分岐路等)と第1の矢印の意匠の表示位置との不一致が生じ易い。
この場合でも、第2の矢印の意匠は、ナビゲーション用のマップ(地図)上で正確な位置に表示されるため、視認者は、マップを確認することで、左折や右折等の位置を正確に知ることができる。
第1乃至第10の何れか1つの態様に従属する第11の態様において、
前記第1の表示部は、ディスプレイに表示された画像を、光学系を介して、被投影部材としてのウインドシールド又はスクリーンに投影するヘッドアップディスプレイ(HUD)、又は、ディスプレイに表示された画像を、光学系を介さずに被投影部材としてのウインドシールド又はスクリーンに投影する直接投影ディスプレイであり、
前記第2の表示部は、センターインフォメーションディスプレイ(CID)、又は、計器クラスタディスプレイ(ICD)であってもよい。
第11の態様では、投影型の表示装置(第1の表示部)として、HUD装置、又は直接投影ディスプレイを採用する。また、表示器装置(第2の表示部)として、一般的に運転者の視界内に配置されているCID又はICDを使用する。
第1の表示部と第2の表示部間で、矢印の意匠に関して、連携表示制御を実施することで、視認者(運転者等)は、目線を大きく動かさずに、各表示部における第1、第2の矢印の意匠を容易に確認できる。よって、運転者等は、必要な情報を、瞬時に、直感的に取得することが可能である。
第12の態様において、本発明の表示システムは、
車両に搭載される複数の表示部と、
第1乃至第11の何れか1つの態様の制御部と、
を有する。
第12の態様によれば、投影型の表示装置(第1の表示部)と、表示器装置(第2の表示部)との間で、ナビゲーション用の矢印の意匠に関して連携表示制御を実施することが可能な表示システムが構築される。
この表示システムによれば、投影型の表示装置(第1の表示部)による矢印の画像(第1の矢印の意匠)の表示位置が実風景と不一致となった場合でも、表示器装置(第2の表示部)において、矢印の画像(第2の矢印の意匠)と道路(交差点等を含む)の表示との対応を確認することで、視認者は、正確な左折や右折等の位置を知ることができる。
第13の態様において、本発明の表示制御方法は、
画像を被投影部材に投影することで、視認者に前記第1の画像を視認させる投影型の表示装置としての第1の表示部における表示と、画像を表示器の表示面に表示する表示器装置としての第2の表示部における表示とを連携させる表示制御方法であって、
前記第2の表示部に、走行ルートの案内に使用可能なナビゲーション用の地図を表示するステップと、
前記第1の表示部において、走行ルートの変更箇所、又は走行ルートの分岐箇所を示す第1の矢印の意匠が表示されると、前記第1の矢印の意匠の表示タイミングに合わせて、前記第1の矢印の意匠と同一又は類似である第2の矢印の意匠を、前記第2の表示部における前記ナビゲーション用の地図上に表示するステップと、
を含む。
第13の態様によれば、投影型の表示装置(第1の表示部)と、表示器装置(第2の表示部)との間で、ナビゲーション用の矢印の意匠に関して連携表示制御を実施することが可能な表示制御方法が実現される。
この表示制御方法によれば、投影型の表示装置(第1の表示部)による矢印の画像(第1の矢印の意匠)の表示位置が実風景と不一致となった場合でも、表示器装置(第2の表示部)において、矢印の画像(第2の矢印の意匠)と道路(交差点等を含む)の表示との対応を確認することで、視認者は、正確な左折や右折等の位置を認識することができる。
当業者は、例示した本発明に従う態様が、本発明の精神を逸脱することなく、さらに変更され得ることを容易に理解できるであろう。
図1は、投影型の表示装置(第1の表示部:ここではHUD装置)と、表示器装置(第2の表示部:CIDやICD等)との間で、ナビゲーション用の矢印の意匠に関して連携表示制御を実施する表示システムの構成の一例を示す図である。 図2は、図1に示される表示システムにおける各表示装置の配置例を示す断面図である。 図3は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第1の表示例を示す図である。 図4は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第2の表示例を示す図である。 図5は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第3の表示例を示す図である。 図6は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第4の表示例を示す図である。 図7-1は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第5の表示例における、左折位置が運転者から見て遠い場合の表示例を示す図である。 図7-2は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第5の表示例における、左折位置が運転者から見て近い場合の表示例を示す図である。 図8は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第6の表示例を示す図である。 図9は、視差式3D表示方式のHUD装置の表示原理、及び表示可能範囲を示す図である。 図10は、視差式3D表示方式のHUD装置と、CIDやICD等の表示器装置とを含む表示システムにおける表示例(連携表示制御による表示を含む)を示す図である。 図11は、HUD装置等の投影型表示装置と、表示器装置との間の、矢印の意匠に関する連携表示制御の手順例を示すフローチャートである。
以下に説明する最良の実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
(第1の実施形態)
図1を参照する。図1は、投影型の表示装置(第1の表示部:ここではHUD装置)と、表示器装置(第2の表示部:CIDやICD等)との間で、ナビゲーション用の矢印の意匠に関して連携表示制御を実施する表示システムの構成の一例を示す図である。
なお、図1において、車両1の幅方向を左右方向(あるいは横方向:X方向)とし、左右方向に直交すると共に、地面又は地面に相当する面(ここでは路面6とする)に直交する線分に沿う方向を上下方向(あるいは高さ方向:Y方向)とし、左右方向及び上下方向の各々に直交する線分に沿う方向(車両1の前進及び後退の向きを示す方向)を前後方向(Z方向)とする。正のZ方向を前方、負のZ方向を後方とする。この点は、他の図面においても同様である。
図1に示される、車両(自車両)1に備わる表示システム(車載表示システム)100は、ダッシュボード41に収納されている第1の表示部としてのヘッドアップディスプレイ(HUD)装置102と、第2の表示部としての、車両1の中央部に設けられるセンターインフォメーションディスプレイ(CID)120、及び、視認者5の正面に位置する計器クラスタディスプレイ(ICD)130の少なくとも一方を有する。
CID120とICD130は共に、ステアリングホイール4を操作して車両1を運転中の運転者(視認者)5の視界内にあり、運転者5は、目線(視線)を少し変更することで、CID120やICD130に表示されている表示コンテンツ(例えば、ナビゲーション用の地図)を見ることができる。
HUD装置102は、車両1の、被投影部材としてのウインドシールド2に画像(あるいは画像の表示光)を投影し、運転者(視認者)5から所定距離(虚像表示距離)だけ離れた位置において設定される仮想的な面である虚像表示面PS上に、虚像V1を表示することができる。なお、被投影部材は、スクリーン等であってもよい。
また、HUD装置は、基本的には凹面鏡等の光学系を介して被投影部材に画像を投影するが、光学系を有さず、ディスプレイに表示された画像を直接的に被投影部材に投影する直接投影ディスプレイも存在する。この直接投影ディスプレイは、ウインドシールドディスプレイ(WSD)と称されることがある。本発明では、HUD装置の代わりに、WSDを使用してもよい。
なお、上記の所定距離(虚像表示距離)を可変に制御することも可能である。但し、一般には、複数段階にわたってステップ的に変更するものであり、虚像表示距離の制御には限界がある。
図1の例では、虚像表示面PSには、虚像V1としての3つの矢印要素AR1~AR3が表示されている。なお、視差式3D表示方式のHUD装置を使用する場合は、虚像表示面PSには、視差を有する左目用、右目用の画像が表示される(図9のA-1参照。この点については後述する)。
また、図1の例では、運転者(視認者)5から見て、左斜め遠方に、左折路7が見えている。
HUD装置102、CID120、ICD130の各動作は、表示制御装置200の制御部201によって制御される。制御部201は、統括制御部131(連携表示制御部133を有する)と、表示器制御部140(CID制御部141、ICD制御部143を有する)と、HUD制御部160と、を有する。
連携表示制御部133は,HUD装置102と、表示器装置(ここでは、CID120及びICD130の少なくとも1つ)との間の、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御を実施する。この点については後述する。
また、制御部200には、情報取得部224から種々の情報が提供される。言い換えれば、情報取得部224は、例えばナビゲーション情報をHUD装置102や表示器装置(CID120、ICD130)に表示する際に必要となる種々の情報を収集し、収集された情報を制御部200の統括制御部131に供給する。
統括制御部131は、表示器制御部140及びHUD制御部160に指令を発すると共に、必要な情報を各部に供給する。
このとき、ナビゲーション用の矢印の意匠に関して、連携表示制御が必要な場合には、連携表示制御部133が、表示器制御部140及びHUD制御部160の各々に指令を発し、各制御部による表示制御を連動させる。
情報取得部224は、例えば、アンテナANを備える通信部(GPS通信部や車車間通信部等を含むことができる)220から、例えば、自車両1の現在の位置情報や、周囲環境に関する最新の情報等を取得する。
また、情報取得部224は、ECU(電子制御ユニット)222から、自車両1の状態を示す各種の情報を取得する。
また、運転者(視認者)5の目や顔は、カメラ226で撮像され、その撮像画像に基づいて、視線位置検出部228が運転者の視線(目線)を検出する。得られた視線情報(視点位置情報)は、情報取得部224に供給される。
この視線情報(視点位置情報)は、例えば、視差式3D表示を行う際に、運転者5の左右の各目に、各目用の視差画像を入射させる際に使用することができる。また、視点位置に追従して、アイボックス(不図示)上の必要な領域のみに局所的に光源からの光を入射させる、視点位置追従スポットライティグを行う場合等にも利用され得る。
また、ナビゲーション情報生成部231は、各部からの要請に応じて、予め蓄積されている地図情報233や表示データベース235を検索し、ナビゲーション表示を実現するために必要な表示コンテンツのデータを生成する。生成された表示コンテンツのデータは、適宜、情報取得部224に送られる。
また、例えば車両1の前方に存在する物体までの距離を計測する場合には、レーダー部225が使用される。測距により得られた距離データは、情報取得部224に供給される。この距離データは、例えば、HUD装置102が、その物体に重畳して強調枠等を表示する場合に使用され得る。
また、例えば、車両1の前方に、左折路や右折路を含む交差点、あるいは、現在進行中の道路からの分岐路が存在し、例えば運転者5の視点位置(あるいは車両1に設定される基準点)から、その交差点や分岐路に至るまでの距離を計測する必要が生じる場合があり得る。この場合には、車両1の外側に備え付けられている周囲撮像カメラ45によって前方の画像を撮像し、得られた画像に対して画像処理部46が画像処理を施す。そして、測距部47が、距離を算出する。例えば、矢印の意匠により左折路や右折路を示す場合において、算出された距離に応じて、矢印の意匠の虚像表示面PS上における表示位置を変更したり、あるいは、矢印の意匠のサイズを変更したりすることができ、これにより、遠近法を効果的に用いた遠近感のある矢印の表示が可能となる。
また、車両1の前方等における実景(対象物)を詳細に解析し、対象物の種類やサイズ等を測定する必要がある場合には、対象物種類/サイズ検出部48がパターンマッチング等を用いて詳細な画像解析を実施し、必要な情報を取得する。
このようにして取得された情報は、画像処理部46から、情報取得部224に供給される。
次に、図2を参照する。図2は、図1に示される表示システムにおける各表示装置の配置例を示す断面図である。図2において、図1と共通する部分には同じ符号を付している。この点については、他の図面においても同様である。
車載表示システム(表示システム)100は、HUD装置102と、表示器装置(CID120及びICD130の少なくとも1つを有する)と、を含む。
HUD装置102は、ダッシュボード41内に収容されている。HUD装置102は、筐体171と、画像の表示光を出射する光源部173と、光学系を構成する凹面鏡(曲面鏡)175を有する。凹面鏡175は、被投影部材としてのウインドシールド2に、画像(画像の表示光)を投影する。なお、被投影部材はスクリーン等であってもよい。
表示光の一部はウインドシールド2で反射されて運転者(視認者)5の目(視点)Eに入射され、この結果として、虚像V1が表示される。図2の例では、虚像V1は、虚像表示面PS上に表示される。
表示器装置を構成するCID120やICD130は、例えば液晶パネルで構成され得る。これらはダッシュボード41の外側に設置される。液晶パネルの表示面上に実像J1が表示される。
先に説明したように、本実施形態では、HUD装置102が表示する虚像V1と表示器装置が表示する実像J1との間で、矢印の意匠に関して表示連携制御が実施される。
次に、図3を参照する。図3は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第1の表示例を示す図である。
図3の例では、投影型の表示装置(第1の表示部)として、HUD装置102が使用され、表示器装置(第2の表示部)として、運転者5の略正面に配置されている計器クラスタディスプレイ(ICD)130が使用される。
図3のA-1には、HUD装置102による、虚像V1としての矢印の意匠の表示例、及び計器クラスタディスプレイ(ICD)130による表示例が示されている。また、図3のA-2には、図3のA-1の下側に示されているICD130の表示例が、拡大されて示されている。
先に図1で説明したように、表示制御装置200は制御部201を有しており、この制御部201が連携表示制御を実施する。言い換えれば、HUD装置102によってナビゲーション用の第1の矢印の意匠(図3A-1における矢印要素AR4~AR7)が表示されたタイミングで、これに合わせて、ICD130において、第1の矢印の意匠と同一又は類似の第2の矢印の意匠(図3A-2のAR4’~AR7’)が、ナビゲーション用マップMP上に表示される。
第1の矢印の意匠と、第2の矢印の意匠とは、表示タイミングが同期しており、また、意匠が同一又は類似であるため、視認者(車両の運転者を含む乗員)は、第1、第2の各矢印が対応関係にあることを直感的に認識することができる。
以下、具体的に、順を追って説明する。
図3の例では、車両1は、直線状の道路を走行中であり、運転者5から見て左側には、運転者5に近い方から順に、建物71、73、75が見えている。
左折が可能な道路(言い換えれば、複数の道路が交わる交差点)としては、建物71と73との間の道路R1と、建物73と75との間の道路R2と、が存在する。
また、虚像表示面PSには、虚像V1として、左折を促すナビゲーション用の矢印の意匠が表示されている。言い換えれば、4つの矢印要素AR4~AR7が表示されている。
ここで、矢印の意匠は、矢印の図形を基本要素とし、その他の付随的な要素として、模様、色彩を含むことができ、また、これら各要素の結合を含むことができる。
また、本発明において、矢印の種類(表示態様)は特に問わない。例えば、路面6に重畳されるように表示されると共に、直線状あるいは帯状の部分を有する基部と、その基部の先端に連接(接続)される矢印要素とで構成される矢印の図形も、本発明の対象となり得る。但し、このタイプの矢印の図形は、基部の延在範囲等に基づいて、左折位置等を、ある程度は推測することもできる場合が想定され得る。
一方、図3の例では、矢印の意匠は基部を有さず、方向を示す複数の矢印要素のみが、路面6から離れて、空中に浮かぶように表示されている。このような表示形式の場合、運転者(視認者)5は、基部の延在範囲を目安として矢印が示す交差点の位置を推定することもできず、矢印の図形の距離感が把握しづらくなる場合がある。
図3の例では、矢印要素AR4~AR7が示す左折位置に対応する道路が、道路R1であるのか、道路R2であるのかが、ややわかり辛いのは否めない。
ここで、計器クラスタディスプレイ(ICD)130に着目する。ICD130には、走行ルートの案内に使用可能なナビゲーション用の地図(マップ)MPが表示されている。
そして、上記のとおり連携表示制御が実施され、この結果、左折路を示す第1の矢印の意匠(図3A-1の矢印要素AR4~AR7)が車両1の前方の空間に表示されると、そのタイミングで、ICD130にも、同一又は類似である第2の矢印の意匠AR4’~AR7’が表示される。
第1の矢印の意匠AR4~AR7と、第2の矢印の意匠AR4’~AR7’とは、同一又は類似であるため、視認者(車両の運転者を含む乗員)は、第1、第2の各矢印が対応関係にあることを直感的に認識することができる。
よって、例えば、HUD装置102によって、左折路を示す第1の矢印の意匠(図3A-1の矢印要素AR4~AR7)が車両1の前方の空間に表示されたが、第1の矢印の表示位置の付近には、道路が交差する交差点、言い換えれば左折路として道路R1とR2が存在し、どちらの道路を左折すればよいのかが、わかりづらい場合が生じたとしても(図3の例)、運転者(視認者)5は、視界内にあるICD130に目線を少しだけ移動させて、ナビゲーション用マップMPを確認すると、第2の矢印の意匠が左折すべき道路を正確に示していることから、運転者(視認者)5は、より遠くに見えている道路R2で左折すればよいことを、直感的に瞬時に理解できる。
言い換えれば、HUD装置等によって表示される第1の矢印の図形の表示位置と、実風景(実景)の位置とが不一致であっても、表示器装置によるナビゲーション用のマップ(地図)上における第2の矢印の意匠と地図要素(道路等)との対応を確認することで、運転者等の乗員は正確な情報を得ることができ、上記の位置の不一致による不安感等は容易に払拭され得る。
このように、矢印の意匠の実景への重畳箇所の把握が容易になる。よって、上記の例でいえば、車両の運転者(視認者)5の、左折すべき位置がわからないことによる不安な気持ちが瞬時に解消される。また、運転者5の、車載表示システム(車両表示システム)100に対する信頼性が向上する。
また、矢印の意匠の同一、類似については、例えば、以下のように解釈してもよい。但し、これに限定されるものではなく、解釈は柔軟に行われるべきものである。
例えば、第2の矢印の意匠が、第1の矢印の意匠に対して、形状が同一(大きさのみが異なる相似形は同一の形状とする)、又は形状と模様が同一、又は形状と模様と色彩が同一であり、視認者に、同一の外観を有すると認識され得る場合は、第2の矢印の意匠は、第1の矢印の意匠と同一と解釈され得る。
また、第2の矢印の意匠が、第1の矢印の意匠に対して、少なくとも1つの主要な面における、形状、模様、及び色彩の少なくとも1つに関して差異を有するが、視認者に、共通する外観を有すると認識され得るほど全体として近似しており、第2の意匠が第1の意匠と対応関係にあることが認識され得る場合には、第2の矢印の意匠は、第1の矢印の意匠に類似すると解釈され得る。
言い換えれば、形状が同一等の条件を満たし、視認者に同一の外観を有すると認識され得る場合に、意匠間の同一性があると判断され得る。また、共通する外観を有すると認識され得るほど全体として近似しており、第2の意匠が第1の意匠と対応関係にあること(言い換えれば、一対一に対応付けられていること)が認識され得る場合に、意匠間の類似性があると判断され得る。
矢印の意匠が同一、類似である場合には、視認者が、両意匠が関連付けられていることを直感的に、瞬時に認識できるため、第1の矢印の意匠についての表示位置の不明瞭性は、第2の矢印の意匠とナビゲーション用のマップ(地図)との対応関係の確認によって、瞬時に払拭され得る。
図3の例において、第1の矢印の意匠AR4~AR7と、第2の矢印の意匠AR4’~AR7’を比較すると、個々の矢印要素の形状は、ほとんど同じであり、同一の形状といえる。また、第1の矢印の意匠AR4~AR7は白抜きであり、色彩及び模様が付与されていない。この点、第2の矢印の意匠AR4’~AR7’も同じである、よって、個々の矢印要素については、同一の意匠とみることができる。
また、第1の矢印の意匠は、m個(mは2以上の自然数:図3の例ではm=4)の矢印要素AR4~AR7で構成される。第2の矢印の意匠も、m個(図3の例ではm=4)の矢印要素AR4’~AR7’で構成され、表示要素の数の点でも同一である。
また、第1の矢印の意匠における矢印要素AR4~AR7は、左右方向に沿って、間隔をおいて規則的に一列に配置されている。第2の矢印の意匠における矢印要素AR4’~AR7’も、同様に、左右方向に沿って、間隔をおいて規則的に一列に配置されている。
この点を考慮すると、第1の矢印の意匠AR4~AR7と、第2の矢印の意匠AR4’~AR7’は、複数の矢印要素の集合体の意匠(各矢印要素をまとめた全体の意匠)としても同一とみることができる。なお、矢印要素の数については、同数であるのが好ましいが、これに限定されるものではなく、外観的に各意匠の対応関係が明確であるのならば、多少の数の違いは許容され得る。この場合は、集合体の意匠としては類似となる。
このように、第1の矢印の意匠が、複数個の矢印要素を含み、かつそれらの矢印要素が所定方向に、例えば規則的に配置(配列)されている場合には、第2の矢印の意匠においても、矢印の要素の数、及び配列の形式を揃えるようにするのが好ましい。
これにより、複数の矢印要素が集合した全体の意匠として、同一性又は類似性が確保されることから、各矢印の意匠の外観が共通化され、視認者は、両意匠の対応関係を把握し易くなる。
また、図3の例では、ICD130において、ナビゲーション用の地図MP上には、走行ルートに沿って延在する、線状、又は帯状の部分を有する経路案内G1が表示されている。そして、車両1が現在、道路を直進していることを示す矢印要素AR0’が、経路案内G1に重なるように表示されており、これにより、視認者は、現在の自車両の進行方向を知ることができる。
また、視認者は、走行ルートに沿って延在する経路案内G1を見ることで、自車両1が走行するべきルートを正確に把握可能である。
また、4つの矢印要素AR4’~AR7’の少なくとも一部(具体的には、AR4’及びAR5’)は、経路案内G1に重なるように表示されている。これにより、視認者は、走行ルートにおける左折位置を正確に知ることができる。言い換えれば、視認者に、正確な走行ルートの情報を提示することができる。
このように、図3の例では、第1の矢印の意匠ARは、基部を有さず、矢印要素のみが空中に浮かぶように表示される。このような表示形式の場合、視認者は、基部の延在範囲を目安として矢印が示す交差点の位置を推定することもできず、矢印の図形の距離感が把握しづらくなる場合がある。
この場合でも、第2の矢印の意匠は、ナビゲーション用のマップ(地図)上で正確な位置に表示されるため、視認者は、マップを確認することで、左折や右折等の位置を正確に知ることができる。
このように、図3の例によれば、第1の表示部(HUD装置102)と第2の表示部(ICD130)間で、矢印の意匠に関して、連携表示制御を実施することで、視認者(運転者等)は、目線を大きく動かさずに、各表示部における第1、第2の矢印の意匠(AR4~AR7、AR4’~AR7’)を容易に確認できる。よって、運転者等は、必要な情報を、瞬時に、直感的に取得することが可能である。
このような連携表示制御を実施可能な表示システム100によれば、投影型の表示装置(第1の表示部)による矢印の画像(第1の矢印の意匠)の表示位置が実風景と不一致となった場合でも、表示器装置(第2の表示部)において、矢印の画像(第2の矢印の意匠)と道路(交差点等を含む)の表示との対応を確認することで、視認者は、正確な左折や右折等の位置を知ることができ、利便性が向上する。
次に、図4を参照する。図4は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第2の表示例を示す図である。図4において、図3と同じ箇所には同じ符号を付している。なお、この点は図5~図8においても同様である。
ここでは、図3の例と異なる点のみを説明し、図3の例と共通する部分については説明を省略する。
図4では、ICD130において、ナビゲーション用の地図MP上には、走行ルートに沿って延在する、線状、又は帯状の部分を有する経路案内G1が表示されており、4つの矢印要素AR4’~AR7’は、経路案内G1に重ならないように表示されている。
これによって、視認者(運転者等の乗員)に、煩雑な視覚を与えることを回避し、見易い表示とすることができる。
次に、図5を参照する。図5は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第3の表示例を示す図である。
図5の例では、第2の矢印の意匠AR4’~AR7’を、ナビゲーション用の地図MP上に表示するに際し、図3にて表示されていた、走行ルートに沿って延在する、線状、又は帯状の部分を有する経路案内G1を消去する。言い換えれば、制御部201は、経路案内G1は表示せず、地図MP上には、第2の矢印の意匠AR4’~AR7’のみを表示させる表示制御を実行する。
経路案内の表示を消去することで、ナビゲーション用の地図MP上における表示要素の数を減らすことができる。これにより、視覚的な煩わしさを低減することができる。
次に、図6を参照する。図6は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第4の表示例を示す図である。
図6の例では、第1の矢印の意匠としての矢印要素AR4~AR7は、奥行き感のある立体的な矢印の図形を有する。また、ICD130に表示されるナビゲーション用の地図MPは、車両1の周辺の道路を、上空の所定の視点から見た俯瞰図により表した道路俯瞰図(ここでは、路面6を真上から見た道路R1、R2等からなる地図)を含む。
制御部201は、第2の矢印の意匠としての矢印要素AR4’~AR7’を、ナビゲーション用の地図MP上に表示するに際し、道路俯瞰図における上空の所定の視点から立体的な矢印の図形を見た場合の見え方にて、第2の矢印の意匠としての矢印要素AR4’~AR7’を表示させる。
具体的には、路面6を真上から見る視点で、第1の矢印の意匠としての矢印要素AR4~AR7を見たとき、各矢印要素AR4~AR7の上面の3角形の図形が見える。したがって、図6の例では、ICD130の地図MP上には、3角形の図形からなる矢印要素AR4’~AR7’が表示される。
このように、地図MP上に第2の矢印の意匠を表示する際、立体的な第1の矢印の意匠を、道路俯瞰図における所定の視点から見た場合の見え方にて描くことにより、視点が共通化されて、第2の矢印の意匠と道路との見え方の整合がとれる。
また、視認者は、第1の意匠が立体的であることは認識しているため、地図MP上で、視点に合わせて、その立体的な形状の見え方を変えても違和感はなく、また、視認者は、第1、第2の各矢印の意匠が共通の立体感を有することを知覚するため、第1、第2の各矢印の意匠間の対応関係を容易に把握可能である。
次に、図7-1、図7-2を参照する。図7-1は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第5の表示例における、左折位置が運転者から見て遠い場合の表示例を示す図である。図7-2は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第5の表示例における、左折位置が運転者から見て近い場合の表示例を示す図である。
図7-1、図7-2の例では、第1、第2の各矢印の意匠間で、サイズ調整による遠近感の共通化を図ることで、第1、第2の各矢印の意匠の対応関係を、より明確化することができる。
遠くにある物体は小さく見え、近くにある物体は大きく見えることから、遠近法を用いた表現では、視認者から遠くなるほど、矢印の意匠のサイズは小さく描画される。
図7-1では、第1の矢印の意匠としての矢印要素AR4~AR7は、遠くに見えている左折路R3(言い換えれば、視認者から見て、建物75よりも遠い位置にある道路R3)を示している。よって、各矢印要素AR4~AR7のサイズはかなり小さく表現されている。
これに対応して、ICD130の地図MP上に表示される第2の矢印の意匠としての矢印要素AR4’~AR7’のサイズも小さく描かれている。
一方、図7-2においては、第1の矢印の意匠としての矢印要素AR4~AR7は、より近くの左折路R2(言い換えれば、建物73と建物75との間にある道路R2)を示している。よって、各矢印要素AR4~AR7のサイズは、図7-1に比べて大きく表現されている。
これに対応して、ICD130の地図MP上に表示される第2の矢印の意匠としての矢印要素AR4’’~AR7’’のサイズも、図7-1に比べて大きく描かれている。
このように、図7-1の例では、HUD装置(第1の表示部)において、車両1が、走行ルートを変更する箇所、又は走行ルートの分岐箇所に近い場合の第1の矢印の意匠のサイズを、遠い場合の第1の矢印の意匠のサイズよりも大きく設定する。言い換えれば、HUD装置102は、第1の矢印の意匠を遠近法により表現する。一方、計器クラスタディスプレイ(ICD)130においては、第1の矢印の意匠のサイズの拡大に対応させて、第2の矢印の意匠のサイズを拡大させて表現する。
これにより、第1、第2の各矢印の意匠間で、サイズ調整による遠近感の共通化を図ることで、第1、第2の各矢印の意匠の対応関係を、より明確化することができる。
第1の矢印の意匠は、車両が、走行ルートを変更する箇所、又は走行ルートの分岐箇所に近づくにつれて、線遠近法により、サイズがより大きくなるように描画される。
第1の矢印の意匠のサイズの変更に合わせて、第2の矢印の意匠のサイズも同様に拡大することで、第1、第2の各矢印の意匠が連動していること(連動性)が強調され、これによって、第1、第2の各矢印の意匠が対応付けられていることを、視認者が認識し易くなる。
次に、図8を参照する。図8は、ナビゲーション用の矢印の意匠に関する連携表示制御による第6の表示例を示す図である。
ここでは、先に示した図3における矢印要素AR4~AR8の表示位置が、本来の表示位置であるものとする。
図8のA-1の上側に示されるように、第1の矢印の意匠としての矢印要素AR4~AR8は、本来の表示位置からずれて、右側に片寄って表示されている。
第1の矢印の意匠(矢印要素AR4~AR8)が、走行している道路6に対して左右どちらかに片寄って表示される原因としては、例えば、車両の向きの変更、あるいは走行しているレーンの変更等に起因して、視認者の視点位置とウインドシールド等の被投影部材との相対的位置関係が変化することが挙げられる。
図8のA-1の下側、及び図8のA-2に示されるように、ICD130に表示される第2の矢印の意匠としての矢印要素AR4’~AR7’については、ナビゲーション用の地図MP上の本来の表示位置に表示されている。
このように、第1の矢印の意匠が、本来の表示位置からずれて片寄って表示されてしまった場合でも、制御部201による表示連携制御によって、第2の矢印の意匠は、本来の表示位置に表示される。よって、第1、第2の各矢印の意匠が共に、位置ずれして表示されることが回避される。
第2の矢印の意匠は、ナビゲーション用の地図MP上で正確な位置に表示されるため、視認者(運転者等)は、地図MP上の表示を確認することで、左折や右折の位置、分岐路の位置等を正確に知ることができる。
(第2の実施形態)
次に、図9を参照する。図9は、視差式3D表示方式のHUD装置の表示原理、及び表示可能範囲を示す図である。
図9のA-1において、D10は調整距離、D23は仮想距離、D33は知覚距離を表す。また、V14、V24は、虚像表示面PS上に表示される、立体的な矢印の画像FU2を表示するための、左目EL用、及び右目ER用の視点画像(視差画像)である。
虚像V14、V24が虚像表示面PS上に表示されると、視認者(運転者等)は、左右の各画像を統合し、虚像表示面PSよりも遠い位置にて、一つの立体像FU2を知覚する。これが視差式3D表示方式の原理である。
図9のA-2には、視差式3D表示方式のHUD装置による、3D表示が可能な領域(範囲)が示されている。
視差式3D表示方式のHUD装置は、虚像表示面PSに表示される左右の視差を有する2つの画像V14、V24を、さらに遠方にて結像させて1つの像を知覚させるため、視認者から近い距離の位置には画像を表示できない。言い換えれば、視差式3D表示方式では、視認者に近い範囲において、視差式3D表示ができない範囲(視差式3D表示不可範囲)が存在する。
図9のA-2において、符号21で示される領域(砂模様が付されている領域)は、視差式3D表示が可能な領域(視差式3D表示可能領域)Q1を示している。視認者から見て、視差式3D表示可能領域Q1の手前側には、3D表示ができない領域Q2が存在している。
第1の矢印の意匠(矢印要素からなる3D画像)の本来の表示位置(言い換えれば、第1の矢印の意匠が示す箇所)が、例えば、その視差式3D表示不可範囲にある場合、あるいは、表示不可範囲と表示可能範囲との境界付近にある場合には、やむなく、視認者から見てより遠方の表示可能範囲Q1にて第1の矢印の意匠を表示するしかない。これによって、実景の交差点と第1の矢印の意匠の表示位置との不一致が生じ易いのは否めない。
そこで、制御部201は、矢印要素によって示される、左折位置、又は右折位置、又は道路の分岐等の位置が、少なくとも視差式3D表示ができない領域Q2にある場合、あるいは、できない領域とできる領域との境界付近にある場合等においては、第2の矢印の意匠(図9のA-1における符号FU2)を構成する矢印要素と同一、又は類似の矢印要素を、ICD130等におけるナビゲーション用の地図MP上に表示させてもよい。
第2の矢印の意匠は、ナビゲーション用の地図MP上で正確な位置に表示されるため、視認者は、地図MPを確認することで、左折や右折、分岐路等の位置を、正確に知ることができる。
(第3の実施形態)
次に、図10を参照する。図10は、視差式3D表示方式のHUD装置と、CIDやICD等の表示器装置とを含む表示システムにおける表示例(連携表示制御による表示を含む)を示す図である。
図10のA-1、A-2において、立体像である矢印要素FU1は、路面6上を移動しつつ、車両1の進路(経路)を案内するナビゲーション表示の一種である。矢印要素FU1が、第1の矢印の意匠に相当する。
立体像である矢印要素FU1は、路面6に重なるようにして、あるいは、路面6から少しだけ離れて、その路面6に沿って随時に位置を変えて移動する移動体の拡張現実要素(AR要素)である。なお、図10のA-1、A-2では、矢印要素FU1の移動経路を破線の矢印で示している。
また、図10のA-1、A-2では、運転者(視認者)から見て、右斜め遠方に、2つの右折路R10、R20が見えている。
図10のA-3では、自車両1は、右折路R10、R20に、かなり近付いて来ている。そして、矢印要素FU1とは表示態様が異なる、右折位置を示す矢印要素(AR要素)FU2が表示される。矢印要素FU2が、第1の矢印の意匠に相当する。
図10のA-3の状態では、矢印要素FU2が、右折路R10、R20のどちらを指すのかが、ややわかりにくいのは否めない。
この場合でも、図10のA-4に示されるように、連携表示制御によって、ICD130のナビゲーション用の地図MP上で、第2の矢印の意匠としての矢印要素FU2’が、右折路R10に重なるようにして表示される。よって、視認者(運転者)は、正確な右折位置を知ることができる。
(第4の実施形態)
次に、図11を参照する。図11は、HUD装置等の投影型表示装置と、表示器装置との間の、矢印の意匠に関する連携表示制御の手順例を示すフローチャートである。
ステップS1では、制御部が、HUD装置等の投影型表示装置と、CIDやICD等の表示器装置との間の、矢印の意匠に関する連携表示制御を開始する。
ステップS2では、例えば、進行方向、左折路や右折路、交差点、道路の分岐箇所等を示す矢印の意匠がHUD装置によって表示される場合、好ましくはそのタイミングで、表示器装置におけるナビゲーション用のマップ(好ましくは俯瞰図のマップ)に、同一又は類似の形状の矢印の意匠を表示する。
表示連携による表示態様としては、例えば、マップ上の走行ルート表示(経路案内)に重なるように矢印の意匠を表示する表示態様(図3参照)であってもよい。
また、マップ上の走行ルート表示(経路案内)に重ならないように、その外側や内側に矢印の意匠を表示する表示態様(図4参照)であってもよい。
また、走行ルート(経路案内)は表示せず、矢印の意匠のみを表示する表示態様(図5参照)であってもよい。
また、立体的な矢印を、マップの視点に合わせた見え方にて表示する表示態様(図6参照)であってもよい。
また、左折路や右折路、交差点や分岐路との自車両との距離が遠い場合の矢印の意匠のサイズよりも、近い場合の矢印の意匠のサイズを大きくして共通の遠近感を感得できるようにする表示態様(図7-1、図7-2参照)であってもよい。
また、HUD装置等の表示において、矢印の意匠が道路に対してずれて表示されていても、マップ上では、矢印の意匠を道路に対してずれないように表示する表示態様(図8参照)であってもよい。
以上説明したように、本発明によれば、HUD装置のような投影型の表示装置が、左折位置、右折位置、道路の分岐位置等を示す矢印の意匠を表示したとき、その表示位置の近傍に、2以上の走行ルートの変更箇所や走行ルートの分岐箇所が存在する場合に、その矢印の意匠が、どの箇所を示すのかを認識しづらくなる不都合を抑制することができる。
本明細書において、車両という用語は、広義に、乗り物としても解釈し得るものである。また、ナビゲーションに関する用語(例えば標識等)についても、例えば、車両の運行に役立つ広義のナビゲーション情報という観点等も考慮し、広義に解釈するものとする。また、HUD装置や表示器装置(及び広義の表示装置)には、シミュレータ(例えば、航空機のシミュレータ、ゲーム装置としてのシミュレータ等)として使用されるものも含まれるものとする。
また、上述の実施例では、投影型の表示装置として、主としてHUD装置を例に説明したが、これに限定されず、例えば、車内プロジェクタ等も使用可能である。
また、上述の実施例では、表示器装置として、車両の中央部に設けられるセンターインフォメーションディスプレイ(CID)や、視認者の正面に位置する計器クラスタディスプレイ(ICD)を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、他の表示器装置を使用してもよい。言い換えれば、表示器装置の名称に拘泥することなく、実質的にCIDやICDと同様の機能を有するディスプレイは、すべて本発明において使用可能である。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。
1・・・車両(自車両)、2・・・被投影部材(ウインドシールド等)、4・・・ステアリングホイール、5・・・視認者(運転者、乗員)、6・・・道路又は路面、7・・・左折路、41・・・ダッシュボード、45・・・周囲撮像カメラ、47・・・測距部、48・・・対象物種類/サイズ検出部、100・・・車載表示システム(車両表示システム、表示システム)、102・・・HUD装置、120・・・センターインフォメーションディスプレイ(CID)、130・・・計器クラスタディスプレイ(ICD、メータディスプレイ)、131・・・統括制御部、133・・・連携表示制御部、140・・・表示器制御部、141・・・CID制御部、143・・・ICD制御部、160・・・HUD制御部、200・・・表示制御装置、201・・・制御部、220・・・通信部(GPS通信部、車車間通信部等)、222・・・電子制御ユニット(ECU)、224・・・情報取得部、225・・・レーダー部、228・・・視線位置検出部、231・・・ナビゲーション情報生成部、235・・・表示データベース、233・・・地図情報、171・・・HUD装置の筐体、173・・・光源部、175・・・凹面鏡(曲面反射鏡、光学系)、AN・・・アンテナ、PS、PS1・・・虚像表示面、V1・・・虚像(画像)、J1・・・実像(画像)、AR4~AR7、FU1、FU2・・・第1の矢印の意匠(第1の矢印の意匠としての矢印要素)、AR4’~AR7’、FU2’・・・第2の矢印の意匠(第2の矢印の意匠としての矢印要素)AR0’・・・現在の進行方向を示す矢印の図形(矢印の意匠)、MP・・・ナビゲーション用の地図(ナビゲーションに使用可能な地図(マップ))、G1・・・走行ルートを示す経路案内。

Claims (13)

  1. 車両に搭載される複数の表示部の画像表示を制御する制御部を有し、
    前記複数の表示部は、
    画像を被投影部材に投影することで、視認者に前記画像を視認させる投影型の表示装置としての第1の表示部と、
    画像を表示器の表示面に表示する表示器装置としての第2の表示部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記第1の表示部において、走行ルートの変更箇所、又は走行ルートの分岐箇所を示す第1の矢印の意匠が表示されると、前記第1の矢印の意匠の表示タイミングに合わせて、前記第1の矢印の意匠と同一又は類似である第2の矢印の意匠を、前記第2の表示部におけるナビゲーション用の地図上に表示させる、矢印の意匠に関する表示連携制御を実施する、
    表示制御装置。
  2. 前記第2の矢印の意匠が、前記第1の矢印の意匠に対して、形状が同一、又は形状と模様が同一、又は形状と模様と色彩が同一であり、前記視認者に、同一の外観を有すると認識され得る場合は、前記第2の矢印の意匠は、前記第1の矢印の意匠と同一であり、
    前記第2の矢印の意匠が、前記第1の矢印の意匠に対して、少なくとも1つの主要な面における、形状、模様、及び色彩の少なくとも1つに関して差異を有するが、前記視認者に、共通する外観を有すると認識され得るほど全体として近似しており、前記第2の意匠が前記第1の意匠と対応関係にあることが認識され得る場合には、前記第2の矢印の意匠は、前記第1の矢印の意匠に類似する、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  3. 前記第2の表示部における前記ナビゲーション用の地図上には、走行ルートに沿って延在する、線状、又は帯状の部分を有する経路案内が表示されており、
    前記制御部は、
    前記第2の矢印の意匠を、その少なくとも一部が前記経路案内に重なるように表示させる、
    又は、
    前記第2の矢印の意匠を、前記経路案内に重ならないように表示させる、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  4. 前記制御部は、
    前記第2の矢印の意匠を、前記ナビゲーション用の地図上に表示するに際し、走行ルートに沿って延在する、線状、又は帯状の部分を有する経路案内を消去する、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  5. 前記第1の矢印の意匠は、奥行き感のある立体的な矢印の図形を有し、
    前記ナビゲーション用の地図は、前記車両の周辺の道路を、上空の所定の視点から見た俯瞰図により表した道路俯瞰図を含み、
    前記制御部は、
    前記第2の矢印の意匠を、前記第2の表示部における前記ナビゲーション用の地図上に表示する際、
    前記道路俯瞰図における前記上空の所定の視点から前記立体的な矢印の図形を見た場合の見え方にて、記第2の矢印の意匠を表示させる、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  6. 前記制御部は、
    前記第1の表示部において、前記車両が、走行ルートを変更する箇所、又は走行ルートの分岐箇所に近い場合の前記第1の矢印の意匠のサイズを、遠い場合の前記第1の矢印の意匠のサイズよりも大きく設定すると共に、
    前記第2の表示部において、前記第1の矢印の意匠のサイズの拡大に対応させて、前記第2の矢印の意匠のサイズを拡大させる、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  7. 前記制御部は、
    前記第1の矢印の意匠、本来の表示位置からずれて、片寄って表示された場合であっても、前記第2の矢印の意匠については、前記ナビゲーション用の地図上の本来の表示位置に表示させる、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  8. 前記第1の矢印の意匠は、方向を示す少なくとも1つの矢印要素で構成されると共に、前記矢印要素に連接される線状又は帯状の基部は存在せず、
    前記制御部は、
    前記矢印要素を、道路の路面から離れて、前記車両の周囲の空間に浮かぶように表示させると共に、
    前記矢印要素によって、走行ルートの変更箇所、又は走行ルートの分岐箇所が表示されるタイミングに合わせて、前記第2の矢印の意匠としての、前記矢印要素と同一、又は類似の矢印要素を前記ナビゲーション用の地図上に表示させる、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  9. 前記制御部は、
    前記第1の矢印の意匠が、m個(mは2以上の自然数)の矢印要素を含み、各矢印要素が所定方向に沿って配置されている場合には、前記第2の矢印の意匠においても、m個の矢印要素が前記所定方向に沿って配置されるように表示制御を実施する、
    請求項8に記載の表示制御装置。
  10. 前記第1の矢印の意匠は、前記視認者の左右の各目に、視差を有する左視点画像及び右視点画像を視認させることで、奥行き感のある立体的な画像を表示する視差式3D表示方式によって表示される画像であり、
    前記制御部は、
    前記第1の矢印の意匠が示す箇所が、少なくとも視差式3D表示ができない領域にある場合、又は、視差式3D表示ができない領域とできる領域との境界付近にある場合には、前記第2の矢印の意匠としての、前記矢印要素と同一、又は類似の矢印要素を前記ナビゲーション用の地図上に表示させる、
    請求項8に記載の表示制御装置。
  11. 前記第1の表示部は、ディスプレイに表示された画像を、光学系を介して、被投影部材としてのウインドシールド又はスクリーンに投影するヘッドアップディスプレイ(HUD)、又は、ディスプレイに表示された画像を、光学系を介さずに被投影部材としてのウインドシールド又はスクリーンに投影する直接投影ディスプレイであり、
    前記第2の表示部は、センターインフォメーションディスプレイ(CID)、又は、計器クラスタディスプレイ(ICD)である、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  12. 車両に搭載される複数の表示部と、
    請求項1乃至11の何れか1項に記載の制御部と、
    を有する、
    表示システム。
  13. 画像を被投影部材に投影することで、視認者に前記第1の画像を視認させる投影型の表示装置としての第1の表示部における表示と、画像を表示器の表示面に表示する表示器装置としての第2の表示部における表示とを連携させる表示制御方法であって、
    前記第2の表示部に、走行ルートの案内に使用可能なナビゲーション用の地図を表示するステップと、
    前記第1の表示部において、走行ルートの変更箇所、又は走行ルートの分岐箇所を示す第1の矢印の意匠が表示されると、前記第1の矢印の意匠の表示タイミングに合わせて、前記第1の矢印の意匠と同一又は類似である第2の矢印の意匠を、前記第2の表示部における前記ナビゲーション用の地図上に表示するステップと、
    を含む表示制御方法。
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