JP2024017243A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】専用の消色装置を使用することなく、加熱により色が消える記録材で印刷されたシートの印刷画像を消去することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、シートを収容する第1収容部および第2収容部と、シート上に記録材で画像形成する画像形成部と、シートを加熱する加熱部と、前記第1収容部のシートを給紙して前記画像形成部で画像形成した後に前記加熱部に搬送し、第1の熱で加熱する第1制御、および、前記第2収容部のシートを給紙して前記画像形成部で画像形成せずに前記加熱部に搬送し、第1の熱とは異なる第2の熱で加熱する第2制御、を実行する制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、熱によって色変化する記録材により印字されたシートの白紙化を行う画像形成装置に関する。
紙資源の大量消費は、紙の原料となる森林の伐採の増加につながる。地球環境維持のため、現在保有している紙資源を効率的に活用することが求められている。紙資源の効率的利用のために、熱で処理することにより印字内容を消去可能なインクやトナーなどの記録材が開発されている。このような記録材を用いると、シートを加熱することにより印字内容を消去して白紙状態に戻して再使用(リユース)することができ、紙資源の利用効率が向上する。特許文献1には、加熱により色を消去可能なトナーを使用して印刷されたシートを加熱してシートを白紙状態に戻し、シートの再利用を可能にする消色装置が提案されている。
特開2011-209711号公報
特許文献1のように専用の消色装置を使用して印刷内容の消去を行う構成では、コピー機や複合機などの画像形成装置のシート切れの際などに、ユーザーは、消色装置まで移動して消色装置を操作して白紙を作成した後、画像形成装置まで戻って白紙を給紙カセットにセットすることが必要になるなど、印刷に要する時間や作業量が増加する可能性がある。
本開示は、専用の消色装置を使用することなく、加熱により色が消える記録材で印刷されたシートの印刷画像を消去することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本開示の一態様の画像形成装置は、シートを収容する第1収容部および第2収容部と、シート上に記録材で画像形成する画像形成部と、シートを加熱する加熱部と、前記第1収容部のシートを給紙して前記画像形成部で画像形成した後に前記加熱部に搬送し、第1の熱で加熱する第1制御、および、前記第2収容部のシートを給紙して前記画像形成部で画像形成せずに前記加熱部に搬送し、第1の熱とは異なる第2の熱で加熱する第2制御、を実行する制御部と、を備える。
上記画像形成装置において、前記第2収容部は、熱により有色から無色へ色変化する特性の記録材により印刷されたシートを収容するための収容部であるとしてもよい。
上記画像形成装置において、第2の熱は、第1の熱よりも高い温度であるとしてもよい。
上記画像形成装置は、前記第1制御において前記加熱部による第1の熱の加熱後のシートの排出先である第1排出部と、前記第2制御において前記加熱部による第2の熱の加熱後のシートを排出先である第2排出部と、をさらに備えるとしてもよい。
上記画像形成装置は、第3排出部をさらに備え、前記制御部は、前記第2制御において、前記第2収容部から給紙されたシートが前記加熱部による第2の熱での加熱の対象シートであるか否かを確認し、対象外シートであれば前記加熱部による加熱を行わずに前記第3排出部に排出するよう制御するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記第2排出部は、リユース可能なシートの排出先としてのリユース用紙排出部と、リサイクルに供されるシートの排出先としてのリサイクル用紙排出部とを含み、前記制御部は、前記第2制御において、前記加熱部による第2の熱での加熱後のシートをスキャンし、印刷内容の消去に成功したシートは前記リユース用紙排出部に排出し、印刷内容の消去に失敗したシートは前記リサイクル用紙排出部に排出するよう制御するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記第1制御により1枚以上のシートに画像を印刷する印刷ジョブの実行を管理し、前記第1収容部のシート残量がシート残量閾値を超えるとき、印刷ジョブ完了後所定時間以内かつ待機中の印刷ジョブが存在しないタイミングで前記第2制御により前記第2収容部から給紙されたシートの印刷内容の消去を行う白紙化ジョブを自動実行し、前記第1収容部のシート残量がシート残量閾値を超えないとき、実行中の印刷ジョブおよび待機中の印刷ジョブが存在しないタイミングで白紙化ジョブを自動実行するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記シート残量閾値は、1日に平均して使用されるシートの総数であるとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記シート残量閾値をユーザーが設定可能であるとしてもよい。
上記画像形成装置において、白紙化ジョブの自動実行中に新たな印刷ジョブを受け付けた場合、白紙化ジョブを中断して印刷ジョブを割り込み実行させるとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記制御部は、印刷ジョブの実行中に前記第1収容部のシートが存在せず前記第2収容部のシートが存在する場合、前記第1制御の代わりに、前記第2収容部のシートを前記画像形成部および前記加熱部に搬送してシート上に画像を印刷する第3制御を実行するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記第3制御において、前記第2収容部から給紙されたシートをスキャンして白紙であるか否かを確認し、白紙でなければ印刷前に前記加熱部による第2の熱の加熱を行って印刷内容を消去するよう制御するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記第3制御において、前記第2収容部から給紙されたシートが白紙でない場合、前記加熱部による第2の熱の加熱の対象シートであるか否かを確認し、対象外シートであれば前記加熱部による第2の熱の加熱並びに前記画像形成部および前記加熱部による印刷を行わずに前記第3排出部に排出するよう制御するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記第3制御において、前記加熱部による第2の熱での加熱後のシートをスキャンし、印刷内容の消去に失敗したシートは印刷を行わずに前記リサイクル用紙排出部に排出するよう制御するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記第2制御において、第2収容部から給紙されたシートの裏面に印刷されている場合、前記加熱部で表面を第2の熱で加熱した後、シートを反転させて裏面も第2の熱で加熱するよう制御するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記第2制御において、第2収容部から給紙されたシートの裏面に印刷されている場合であっても、シートの厚さが所定のシート厚さ閾値未満であるときには、裏面への加熱は行わないとしてもよい。
上記画像形成装置は、ユーザー入力を受け付ける操作部をさらに備え、前記制御部は、白紙作成のユーザー入力を受け付けた場合に白紙化ジョブを実行するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記制御部は、白紙作成のユーザー入力を受け付けて白紙化ジョブを実行中に新たな印刷ジョブを受け付けた場合、白紙化ジョブの完了後に印刷ジョブを開始するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記制御部は、印刷ジョブの実行中、前記第1制御を行うか前記第3制御を行うかをシートごとに判断するとしてもよい。
上記画像形成装置において、前記制御部は、印刷ジョブの実行中に前記第1収容部から給紙されたシートに特定パターンの印刷を検出した場合、前記第1制御の代わりに、前記第1収容部から給紙されたシートに対して前記加熱部による第2の熱の加熱を行った後に前記画像形成部および前記加熱部で印刷する制御を実行するとしてもよい。
本開示の一態様の画像形成装置は、シートを収容する収容部と、シート上に記録材の画像を形成する画像形成部と、シートを加熱する加熱部と、前記収容部から給紙されたシートを前記画像形成部で画像形成した後に前記加熱部に搬送し、第1の熱で加熱する第1制御、および、前記収容部から給紙されたシートを前記画像形成部で画像形成せずに前記加熱部に搬送し、第1の熱とは異なる第2の熱で加熱する第2制御、を実行する制御部と、を備える。
本開示に係る画像形成装置は、第2収容部に収容されたシートに対しては、記録材による印刷処理(画像形成部による画像形成および加熱部よる第1の熱での加熱)を行わずに加熱部による第2の熱での加熱を行う。これにより、第2収容部に第2の熱で色が消える記録材で画像形成されたシートを収納しておくことで、そのシートを白紙化してリユースすることができる。そして、印刷処理と白紙化処理とで共通の加熱機構を用いるので、従来のような専用の消色装置を別途配置する必要もなくなる。
実施例1に係る画像形成装置1の主要な構成を示す図である。 記憶部151に保存される設定情報一例を示す図である。 白紙作成ジョブを自動実行する動作を示すフローチャートである。 白紙化および振り分け処理の詳細を示すフローチャートである。 手動操作により白紙作成ジョブを実行する動作を示すフローチャートである。 操作パネル170のディスプレイ171に表示されるUIの一例を示す図である。 印刷ジョブを実行する動作を示すフローチャートである。 印刷ジョブを実行する動作を示すフローチャートであり、図7の続きである。 印刷ジョブを実行する動作を示すフローチャートであり、図7、8の続きである。
以下、本開示に係る画像形成装置の実施例について、図面を参照しながら説明する。
1 実施例1
[1-1]画像形成装置1の構成
実施例1に係る画像形成装置1について説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、本体ユニット100、スキャンユニット160、操作パネル170、中継搬送ユニット200および排紙ユニット300を備えている。
本体ユニット100は、給紙トレイ101、102、画像形成部110、加熱部120、制御部150を備える。
給紙トレイ101、102は、それぞれ複数枚のシートを収容する収容部である。2つの給紙トレイの一方が印刷ジョブの実行時に給紙される通常印刷用給紙トレイに設定され、他方が白紙作成ジョブの実行時に給紙される白紙作成用給紙トレイに設定される。通常印刷用給紙トレイには、白紙状態のシートが収容され、白紙作成用給紙トレイには、熱で有色から無色に色変化するトナー(消色トナー)で印刷されたシートが収容される。
給紙トレイ101、102には、それぞれ収容されているシート残量を検知するシートセンサー131、132が設けられている。シートセンサー131、132は、例えば、測距センサーであり、収容されているシートの最上面までの距離に応じた検知信号を出力する。制御部150は、シートセンサー131、132が出力した検知信号に基づいて給紙トレイ101、102に収容されたシート残量を推定する。
給紙トレイ101、102から給紙されたシートは、制御部150の制御により、搬送経路141を通過して、画像形成部110、加熱部120、中継搬送ユニット200に搬送される。
給紙トレイ101、102から搬送経路141までの経路上に、メディアセンサー133、134が設けられている。メディアセンサー133、134は、搬送経路141に給紙されるシートの紙種、シートが白紙であるか否か、両面印字されているか否か、を推定するための検知信号を出力する。メディアセンサー133、134は、例えば、光学センサーであって、シートに照明光を照射し、シートからの反射光量を検出するとともに、シートを透過した透過光量を検出する。制御部150は、メディアセンサー133、134が出力した検知信号に基づいて、シートの種類、白紙であるか否か、両面印字されているか否か、を推定する。
画像形成部110は、制御部150の制御により、電子写真方式における帯電、露光、現像、転写の各プロセスを行い、搬送されたシートにトナーを転写する。このトナーは加熱により色が変化する消色トナーではない通常のトナーである。
加熱部120は、制御部150の制御により、搬送されたシートを加熱する。加熱部120は、加熱ローラー121、加圧ローラー122、ハロゲンヒーター123、温度センサー124を備えている。加圧ローラー122は、シート加熱時、不図示の付勢部材を用いて、加熱ローラー121に向かって付勢される。この付勢によって、加圧ローラー122が加熱ローラー121に圧接し、ニップが形成される。
ハロゲンヒーター123は、加熱ローラー121を加熱する。加熱ローラー121の表面温度は、目標温度を維持するよう温度調整される。温度調整は、例えば、温度センサー124により加熱ローラー121の表面温度を計測し、得られた表面温度の工程に応じてハロゲンヒーター123の出力をフィードバック制御することによって実行される。
加熱ローラー121が画像定着時の目標温度を維持している状態で、ニップにトナーが転写されたシートを通紙すると、シート上のトナー像が溶融され、記録シートに圧着される(電子写真方式の定着プロセス)。この画像定着時の加熱は、通常トナーの定着に適した第1の熱での加熱ということができる。
加熱ローラー121が白紙作成時の目標温度を維持している状態で、ニップに消色トナーが定着したシートを通紙すると、シート上の有色の消色トナーが無色へと色変化し、シートが白紙状態へと変化する。この白紙作成時の加熱は、消色トナーの消色に適した第2の熱での加熱ということができる。
なお、近年の画像形成装置には、エネルギー節約のための省電力モードが搭載される場合がある。省電力モードでは、加熱部の目標温度を通常の印刷時よりも低く設定され、また、上限値(例えば、90℃未満)を設けてそれ以上加熱しないように制御される場合がある。白紙作成ジョブの実行において、加熱部の温度が低いと消色トナーの色変化が発生せず、白紙作成に失敗してしまう恐れがある。画像形成装置1においては、消色トナーの消色を確実に行うため、白紙作成ジョブの実行時には、省電力モードであっても、通常時と同様の目標温度で上限値を超えて温度調整を行うよう制御する。
搬送経路141の加熱部120から中継ユニット200に至る経路上に消し残しセンサー135が設けられている。消し残しセンサー135は、加熱部120を通過したシートが白紙であるか否かを推定するための検知信号を出力する。消し残しセンサー135は、例えば、光学センサーであって、シートに照明光を照射し、シートからの反射光量を検出するとともに、シートを透過した透過光量を検出する。制御部150は、消し残しセンサー135が出力した検知信号に基づいて白紙であるか否かを推定する。
加熱部120を通過したシートは、中継搬送ユニット200にまで搬送される。シートの両面印刷を行う場合、または、両面白紙化を行う場合、シートの一部が中継搬送ユニット200に進出するまでシートを搬送した段階で反転ローラー143を反転駆動し、シートを反転経路142へと案内する。反転経路142へと送られたシートは、再び搬送経路141へと搬送され、裏面に印刷(画像形成および定着)または白紙化が行われる。
中継搬送ユニット200に搬送されたシートは、制御部150の制御により、中継搬送経路201を通過して排紙ユニット300に搬送される。
排紙ユニット300に搬送されたシートは、制御部150の制御により、排紙経路301を通過してシートの排出先である排紙トレイ311-314(排出部)のいずれかに排出される。排紙経路301には、排制御部150の制御により姿勢を変更することによりシートの搬送経路を切り替える切り替え爪306が設けられている。シートは、制御部150の制御により、搬送経路が切り替えられ、排紙トレイ311-314のそれぞれに案内するための排紙経路302-305に搬送される。
制御部150は、画像形成装置1の動作を制御する。制御部150は、CPU(Central Processing Unit)や不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)、揮発性メモリであるRAM(Random Access Memory)等を内部バスにて相互通信可能に接続したものである。また、制御部150は、OS(Operating System)や制御プログラムなどが記憶される補助記憶装置として、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)またはフラッシュメモリなどで構成される記憶部151(図2参照)を備える。
CPUは画像形成装置1に電源が投入される等をきっかけとしてリセット信号を入力されると、ROMからブートプログラムを読み出して起動し、RAMを作業用記憶領域として、記憶部151から読み出したOSや制御プログラムを実行する。
記憶部151は、OSや制御プログラムとは別に、画像形成装置1の動作において参照される設定情報が保存される。図2は、記憶部151に保存される設定情報の一部を示す。図に示すように、記憶部151には、設定情報として、目標温度情報152、シート残量閾値153、シート厚さ閾値154、給紙トレイ情報155、排紙トレイ情報156が保存される。
目標温度情報152は、加熱部120の加熱ローラー121の表面温度の目標値を示す情報である。目標温度情報152は、スタンバイ時の目標温度、画像定着時の目標温度、白紙化時の目標温度を含んでいる。図2では、スタンバイ時の目標温度は「50℃」、画像定着時の目標温度は「90℃」、白紙化時の目標温度は「110℃」と設定されている。なお、目標温度情報152は、ユーザーが操作パネル170を操作して指示入力を行うことで設定変更できるとしてもよい。
シート残量閾値153は、白紙を早急に作る必要があるのか否かを判定するための閾値であり、印刷ジョブにより1日に平均して使用されるシート総数がデフォルトとして設定される。図2では、シート残量閾値は「100枚」と設定されている。なお、シート残量閾値153は、ユーザーが操作パネル170を操作して指示入力を行うことで設定変更できるとしてもよい。
シート厚さ閾値154は、両面白紙化を行うか否かの判定に用いられる閾値である。図2では、シート厚さ閾値は「0.5mm」と設定されている。なお、シート厚さ閾値154は、ユーザーが操作パネル170を操作して指示入力を行うことで設定変更できるとしてもよい。
給紙トレイ情報155は、白紙状態のシートが収容される通常印刷用給紙トレイ、消色トナーで印刷された(消色トナーが定着した)シートが収容される白紙作成用給紙トレイの設定情報である。図2では、給紙トレイ1(給紙トレイ101)が通常印刷用給紙トレイに設定され、給紙トレイ2(給紙トレイ102)が白紙作成用給紙トレイに設定されている。
排紙トレイ情報156は、通常印刷用紙トレイ、リユース用紙トレイ、白紙化適用外用紙トレイ、リサイクル用紙トレイの設定情報である。通常印刷用紙トレイとして設定された排紙トレイには、印刷ジョブの結果、画像形成されたシートが排出される。リユース用紙トレイとして設定された排紙トレイには、リユース可能なシート(白紙作成ジョブの結果、白紙化に成功し白紙になったシートが蓄積される)が排出される。白紙化適用外用紙トレイとして設定された排紙トレイには、白紙化を適用できないシート(ラベル紙など消色トナーを定着できないシートなど)が排出される。リサイクル用紙トレイとして設定された排紙トレイには、リサイクルに供されるまたは廃棄されるシート(白紙作成ジョブの結果、白紙化に失敗し消し残しが存在するシートが蓄積される)が排出される。図2では、排紙トレイ1(給紙トレイ311)が通常印刷用紙トレイに設定され、排紙トレイ2(排紙トレイ312)がリユース用紙トレイに設定され、排紙トレイ3(排紙トレイ313)が白紙化適用外用紙トレイに設定され、排紙トレイ4(排紙トレイ314)がリサイクル用紙トレイに設定されている。
制御部150は、操作パネル170を用いて、画像形成装置1のユーザーに情報を提示したり、ユーザーから指示入力を受け付けたりする。例えば、ユーザーから印刷ジョブや白紙作成ジョブを実行せよとの指示を受け付ける。
スキャンユニット160は、原稿を読み取って画像データを生成する。画像形成装置1で原稿をコピーする際には、スキャンユニット160が生成した画像データを用いて、本体ユニット100が印刷を実行する。
操作パネル170は、タッチパネル171(図6参照)を備える。タッチパネル171は液晶ディスプレイ(LCD: Liquid Crystal Display)とタッチパッドとを備えており、画像形成装置1のユーザーに対する画面表示を行ったり、ユーザーによるタッチ入力を受け付けたりする。
[1-2]画像形成装置1の動作
(1)白紙作成ジョブの自動実行
画像形成装置1は、ユーザーが手動で指示をしなくても、白紙作成ジョブを自動実行して、白紙を作成する機能を備える。
図3は、画像形成装置1が、白紙作成ジョブを自動実行する動作を示すフローチャートである。
制御部150は、シートセンサー132からの検知信号に基づいて、白紙作成用給紙トレイにシートが収容されているか否かを判定する(ステップS101)。白紙作成用給紙トレイにシートが収容されていなければ補充されるまで待機する。
制御部150は、シートセンサー131からの検知信号に基づいて、通常印刷用給紙トレイのシート残量を推定し、記憶部151に保存されているシート残量閾値153と比較する(ステップS102)。
通常印刷用給紙トレイのシート残量がシート残量閾値153を超える場合、通常印刷用給紙トレイのシート残量に余裕があり、早急に白紙を作成する必要がないため、画像形成装置1が印刷ジョブを実行後所定時間以内(ステップS103:Yes)かつ待機中の印刷ジョブが存在しない(ステップS105:Yes)のタイミングまで待機して白紙作成ジョブの自動実行を開始する。
通常印刷用給紙トレイのシート残量がシート残量閾値153を超えない場合、実行中の印刷ジョブおよび待機中の印刷ジョブが存在しない(ステップS104:YesかつステップS105:Yes)タイミングまで待機して白紙作成ジョブの自動実行を開始する。
白紙作成ジョブの自動実行を開始すると、制御部150は、加熱部120の目標温度を白紙作成時の目標温度に設定し、加熱ローラー121の表面温度が目標温度を維持するように温度調整する(ステップS106)。
加熱ローラー121の表面温度が目標温度に到達すると、シート一枚分の白紙化を行う白紙作成および排紙振り分け処理を実行する(ステップS107)。白紙作成および排紙振り分け処理の詳細は後述する。
シート一枚分の白紙化を完了後、白紙作成ジョブの終了条件を満たしているか判定する(ステップS108)。白紙作成ジョブの終了条件は、例えば、白紙作成用給紙トレイのシート残量がなくなることであってもよい。また、白紙作成ジョブの終了条件は、ユーザーから白紙作成ジョブを終了する指示入力を受け付けることであってもよい。
白紙作成ジョブの終了条件を満たしている場合、白紙作成ジョブを終了し、加熱部120の目標温度をスタンバイ時の目標温度に設定する(ステップS109)。
白紙作成ジョブの終了条件を満たしていない場合、新たな印刷ジョブが存在するか否かを判定する(ステップS110)。
新たな印刷ジョブが存在しない場合、ステップS107に戻り、白紙作成ジョブを続行する。
新たな印刷ジョブが存在する場合、白紙作成ジョブを中断し、加熱部120の目標温度を画像定着時の目標温度に設定する(ステップS111)。
加熱部120の加熱ローラー121の表面温度が画像定着時の目標温度に到達すると、制御部150は、印刷ジョブの実行を開始する(ステップS112)。
実行中および待機中の印刷ジョブが存在しなくなるまで待ってから、白紙作成ジョブの実行を再開し、加熱部120の目標温度を白紙作成時の目標温度に設定し、加熱ローラー121の表面温度が目標温度を維持するように温度調整する(ステップS113)。
加熱ローラー121の表面温度が目標温度に到達すると、ステップS107に戻り、白紙作成ジョブを続行する。
図4は、ステップS107の白紙化および振り分け処理の詳細を示すフローチャートである。
制御部150は、白紙作成用給紙トレイから一枚のシートを給紙する(ステップS201)。
制御部150は、メディアセンサー134の出力信号に基づいて、シートの紙種、シートの厚さ、印字内容(裏面にも印字されているか)を検知する(ステップS202)。
検知されたシートの紙種からシートが白紙化を適用可能なシート(リユース対応紙)であるか否かを判定する(ステップS203)。
リユース対応紙の場合、画像形成部110でトナーの画像形成を行わずに加熱部120にシートを搬送する白紙作成用の搬送制御を行い(ステップS204)、加熱部120にて、シートの表面を加熱する(ステップS205)。白紙作成時の目標温度に維持された加熱ローラー121からの熱がシート上の消色トナーに作用してトナーの色が有色から無色に変化する。このように、消色トナーが印刷されたシートが白紙化される。本開示では、ステップS204、205の処理、すなわち、給紙された1枚のシートを画像形成部110で画像形成せず加熱部120で白紙作成時の目標温度(第2の熱)で加熱することを第2制御とも呼ぶ。
シートの裏面に印字され(ステップS206:Yes)、かつ、シートの厚さがシート厚さ閾値154を超える場合(ステップS207:Yes)、両面白紙化のためにシートを反転経路142に案内してシートを反転させつつ加熱部120まで再搬送し(ステップS208)、加熱部120にて、シートの裏面を加熱する(ステップS209)。なお、シート厚さの判定は行わず、裏面に印字されていればシートの厚さに依らず、両面白紙化を行うと判定してもよい。
制御部150は、消し残しセンサー135の出力信号に基づいて、加熱部120で白紙作成用の加熱処理を施したシートの消し残しを検知する(ステップS210)。
消し残しが存在する場合(ステップS211:No)、シートをリサイクル用紙トレイに搬送し(ステップS213)、消し残しが存在しない場合(ステップS211:Yes)、シートをリユース用紙トレイに搬送する(ステップS214)。
ステップS203において、シートの紙種がラベル紙などの消色トナーの定着に適さない白紙化適用外のシートであった場合は、画像形成部110でトナー転写も行わず、加熱部120でシートの加熱も行わずに、白紙化適用外用紙トレイに搬送する(ステップS215)。
画像形成装置1は、上記フローチャートに従って白紙作成ジョブを自動実行する。白紙作成ジョブの自動実行により、自動で白紙が作成されるため、画像形成装置1では、シート切れが発生する可能性を低減することができる。また、通常印刷用給紙トレイのシート残量に余裕がある場合には、印刷ジョブにより加熱部121が温まっているタイミングで白紙作成ジョブが実行されるので、加熱部121を目標温度まで加熱するエネルギーが低減するため、省エネである。
自動実行による白紙作成ジョブは、印刷ジョブよりも優先度が低く、白紙作成ジョブの自動実行中に新たな印刷ジョブを受け付けた場合には、実行中の白紙作成ジョブを中断して印刷ジョブを割り込み実行させ、印刷ジョブの完了後に白紙作成ジョブを再開する(ステップS110-S113)。
(2)白紙作成ジョブの手動実行
画像形成装置1は、ユーザーの指示により白紙作成ジョブを実行する機能を備える。
図5は、画像形成装置1が、ユーザーの指示により白紙作成ジョブを実行する動作を示すフローチャートである。
制御部150は、操作パネル170のディスプレイ171に、白紙作成ジョブの実行を指示するためのUI(User Interface)を表示する(ステップS301)。
図6は、白紙作成ジョブの実行を指示するUIの一例を示す図である。
図に示すように、操作パネル170のディスプレイ171には、白紙作成ジョブの実行を指示するUI部品172が表示される。UI部品172の付近に白紙作成ジョブについて文字や文章で説明するUI部品173を表示してもよい。UI部品173により、ユーザーは、白紙作成ジョブの実行を指示する操作を容易に認識できる。
制御部150は、ユーザーが白紙作成ジョブの実行を指示するUIを操作するまで待機する(ステップS302)。
ユーザーが白紙作成ジョブの実行を指示するUIを操作すると、白紙作成用給紙トレイにシートが存在するか確認し、存在しなければユーザーがシートを補充するまで待機する(ステップS303)。
白紙作成用給紙トレイにシートが存在する場合、実行中及び/又は待機中の印刷ジョブが存在するか否かを確認し、存在すればそれらが完了するまで待機して白紙作成ジョブの実行を開始する(ステップS304)。
白紙作成ジョブの自動実行を開始すると、制御部150は、加熱部120の目標温度を白紙作成時の目標温度に設定し、加熱ローラー121の表面温度が目標温度を維持するように温度調整する(ステップS305)。
加熱ローラー121の表面温度が目標温度に到達すると、シート一枚分の白紙化を行う白紙作成および排紙振り分け処理を実行する(ステップS306)。白紙作成および排紙振り分け処理の詳細は上述の図4で説明した通りである。
シート一枚分の白紙化を完了後、白紙作成ジョブの終了条件を満たしているか判定する(ステップS307)。
白紙作成ジョブの終了条件を満たしている場合、白紙作成ジョブを終了し、加熱部120の目標温度をスタンバイ時の目標温度に設定する(ステップS308)。
白紙作成ジョブの終了条件を満たしていない場合、ステップS306に戻り、白紙作成ジョブを続行する。
画像形成装置1は、上記フローチャートに従って白紙作成ジョブを手動実行する。手動実行による白紙作成ジョブの実行中、白紙作成ジョブの自動実行中に新たな印刷ジョブを受け付けた場合、実行中の白紙作成ジョブの完了を待ってから印刷ジョブを実行する。
(3)印刷ジョブの実行時の白紙作成
図7-9は、画像形成装置1が、印刷ジョブを実行する動作を示すフローチャートである。
制御部150は、印刷ジョブの実行を開始すると(ステップS401)、シートセンサー131の出力信号に基づいて、通常印刷用給紙トレイにシートが存在するか否かを検知する(ステップS402)。
通常印刷用給紙トレイにシートが存在する場合、通常印刷用給紙トレイから一枚のシートを給紙し(ステップS403)、メディアセンサー133の出力信号に基づいて、シートの紙種、シート厚さ、印字内容(白紙であるか、裏面に印字されているか、特定パターンの印字があるか、特定色の印字があるか)を検知する(ステップS404)。
通常印刷用給紙トレイから給紙されたシートが白紙であった場合(ステップS405:Yes)、シート上に画像形成を行うための通常印刷用搬送制御を行い(ステップS601)、画像形成部110でトナーの転写を行い(ステップS605)、加熱部120で画像定着時の目標温度で加熱してトナーを定着させ(ステップS606)、通常印刷用紙トレイに搬送する(ステップS607)。なお、本開示では、ステップS601、605、606の処理、すなわち、給紙された1枚のシートを画像形成部110で画像形成を行った後に加熱部120に搬送し、画像定着時の目標温度(第1の熱)で加熱する処理の制御を第1制御とも呼ぶ。
通常印刷用紙トレイに搬送後、印刷ジョブが完了したか否かを判定し(ステップS
610)、完了していれば処理を終了し、完了していなければステップS402に戻る。
通常印刷用給紙トレイから給紙されたシートが白紙でなない場合(ステップS405:No)、シートに特定パターンの印字があるか、または、特定色の印字があるかを判定する(ステップS406)。
消色トナーを用いて画像形成されたシートは、通常のトナーを用いて画像形成されたシートと区別するために、シートに特定パターンの印字を行ったり、特定の色の印字を行ったりする場合がある。画像形成装置1は、メディアセンサー133、134でシートをスキャンして、特定パターンの印字を検出したり、特定色の印字を検出したりすることで、消色トナーを用いて画像形成されたシートであると判定する。画像形成装置1は、特定パターンの印字や特定色の印字を検出するための情報(マッチングするための画像情報や特定色の色情報)を予め保持しており、当該情報を用いて特定パターンの印字や特定色の印字を検出する。
通常印刷用給紙トレイから給紙されたシートに特定パターンの印字や特定色の印字がある場合(ステップS406:Yes)、画像形成前に白紙化を行うため、制御部150は、加熱部120の目標温度を白紙作成時の目標温度に設定し、加熱ローラー121の表面温度が目標温度を維持するように温度調整する(ステップS407)。
加熱ローラー121の表面温度が目標温度に到達すると、ステップS501-506に示す白紙化の制御を行う。ステップS501-506は、ステップS204-209と同様である。
ステップS501-506による白紙化後、制御部150は、加熱部120の目標温度を画像定着時の目標温度に設定する(ステップS507)。
加熱ローラー121の表面温度が目標温度に到達すると、制御部150は、消し残しセンサー135の出力信号に基づいて、加熱部120で白紙作成用の加熱処理を施したシートの消し残しを検知する(ステップS602)。
消し残しが存在する場合(ステップS603:No)、シートをリサイクル用紙トレイに搬送し(ステップS609)、消し残しが存在しない場合(ステップS603:Yes)、画像形成のためシートを画像形成部110まで巻き戻し搬送する(ステップS604)。ステップS605以降の動作については既に説明した通りである。
通常印刷用給紙トレイから給紙されたシートに特定パターンの印字や特定色の印字がない場合(ステップS406:No)、シートをリサイクル用紙トレイに搬送する(ステップS609)。
ステップS402において、通常印刷用給紙トレイにシートが存在しない場合、制御部150は、シートセンサー132の出力信号に基づいて、白紙作成用給紙トレイにシートが存在するか否かを検知する(ステップS408)。
ステップS408において白紙作成用給紙トレイにシートが存在する場合、画像形成前に白紙化を行うため、制御部150は、加熱部120の目標温度を白紙作成時の目標温度に設定し、加熱ローラー121の表面温度が目標温度を維持するように温度調整する(ステップS409)。
加熱ローラー121の表面温度が目標温度に到達すると、制御部150は、白紙作成用給紙トレイから一枚のシートを給紙する(ステップS410)。
制御部150は、メディアセンサー134の出力信号に基づいて、シートの紙種、シートの厚さ、印字内容(裏面にも印字されているか、白紙であるか)を検知する(ステップS411)。
白紙作成用給紙トレイから給紙されたシートが白紙である場合(ステップS412:Yes)、ステップS601に進む。ステップS601以降の動作については既に説明した通りである。
白紙作成用給紙トレイから給紙されたシートがリユース対応紙である場合(ステップS413:Yes)、ステップS501に進む。ステップS501以降の動作については既に説明した通りである。
白紙作成用給紙トレイから給紙されたシートが、白紙でなく、リユース対応紙でもない場合(ステップS413:No)、シートを白紙化適用外用紙トレイに搬送する(ステップS608)。
ステップS408において白紙作成用給紙トレイにシートが存在しない場合、制御部150は、シート補給を促す通知や警告を行い(ステップS414)、ステップS402に戻る。シート補給を促す通知や警告は、操作パネル170のディスプレイ171に文章やイラストで表示してもよく、図示しないスピーカーにより音声を発してもよい。
画像形成装置1は、上記フローチャートに従って印刷ジョブを実行する。
画像形成装置1は、通常印刷用給紙トレイにシートが存在し、また、通常印刷用給紙トレイから給紙されたシートに特定パターンの印字や特定色の印字を検出しなければ、一般的な画像形成装置と同様の画像形成処理(第1制御)を実行する(ステップS601、605、606)。
画像形成装置1は、印刷ジョブの実行時、通常印刷用給紙トレイのシートが存在せず白紙作成用給紙トレイにシートが存在する場合に、白紙作成用給紙トレイのシートに対して白紙化制御を行って白紙を作成し、作成した白紙に印刷ジョブの画像形成を行う(ステップS402、408-413、501-507、602-607)。これにより、ユーザーが通常印刷用給紙トレイに白紙を補充する操作を行わずとも印刷されるため、印刷に係る時間や作業量を手減することができる。
画像形成装置1は、印刷ジョブの実行時、通常印刷用給紙トレイから給紙されたシートから特定パターンの印字や特定色の印字を検出した場合、白紙化制御を行って白紙を作成し、作成した白紙に印刷ジョブの画像形成を行う(ステップS406、407、501-507、602-607)。消色トナーで印字されたシートを誤って通常印刷用給紙トレイに収納してしまうというユースケースが想定されるが、画像形成装置1は、そのように誤って混入してしまったシートに対しても正常に印刷することができる。
画像形成装置1は、印刷ジョブの実行時、通常印刷用給紙トレイから給紙されたシートに印刷を行うか、白紙作成用給紙トレイから給紙されたシートに白紙化制御を行ってから印刷を行うかを、シート毎に判定する(ステップS610、402、408)。これにより、通常印刷用給紙トレイのシート切れに気づいたユーザーが途中で通常印刷用給紙トレイにシートを補充した場合には、シート切れにより白紙作成用給紙トレイからの給紙に切り替わった後でも、通常印刷用給紙トレイからの給紙により印刷される。白紙作成用給紙トレイからの給紙の場合、白紙化制御を行うためより多くの時間を要することになるが、通常印刷用給紙トレイからの給紙に戻すことにより印刷に要する時間を短縮することができる。
2 変形例
以上、本開示を実施例に基づいて説明してきたが本開示は上述の実施例に限定されないのは勿論であり、以下の変形例が本開示の技術範囲に含まれることは勿論である。
(1)上記実施例は、通常印刷用の給紙トレイと白紙化用の給紙トレイをそれぞれ別個に設ける構成である。これは、白紙化専用の給紙トレイに消色トナー定着済みシートを収容しておくことで、ユーザーが明示して白紙化の指示を行わなくても、画像形成装置1のアイドリング中に白紙作成ジョブを自動で実行するためである。白紙作成時のみにユーザーが白紙化対象のシートを給紙トレイに収容して白紙化の指示を行い、その他の場合は白紙のシートを収容して印刷ジョブを行うという利用方法であれば、一つの給紙トレイを通常印刷用と白紙化用とに共用することも可能である。白紙作成ジョブと印刷ジョブのいずれを実行すべきかをユーザーが操作パネル170から入力する方法をとれば、入力情報に応じて、印刷ジョブを行う第1制御と白紙作成ジョブを行う第2制御を切り替えることができる。
(2)上記実施例は、通常印刷用、リユース用、リサイクル用、白紙化適用外シート用の4つの排紙トレイを設ける構成である。しかしながら、通常印刷されたシート、白紙化に成功したリユース可能なシート、白紙化に失敗したリサイクルに供されるシート、白紙作成用給紙トレイに誤って収容された白紙化に適用できないシートを区別して排出できるのであれば、より少ない数の排紙トレイに排出してもよい。例えば、画像形成装置がシートを90度回転させることにより、縦向き排紙と横向き排紙を行うことができる構成ならば、1つの排紙トレイで2種類のシートを区別して排出することができるため、より少ない排紙トレイで各シートを区別することができる。
(3)上記実施例では、加熱部120の目標温度について、画像定着時の目標温度は「90℃」、白紙作成時の目標温度は「110℃」のように、白紙作成時の目標温度が画像定着時の目標温度よりも高くなるように設定している。これは、消色トナーの色変化が発生する温度が、画像定着を行う温度よりも高い温度であることを想定しているためである。しかしながら、画像定着温度より低い特定の温度範囲で色変化が発生する記録材などが用いられる場合には、画像定着時の目標温度よりも低い白紙作成時の目標温度を設定してもよい。画像定着の目標温度で記録材に色変化が発生せず、白紙作成時の目標温度で色変化が発生するのであれば、どのように白紙作成時の目標温度を設定しもよい。
(4)上記実施例においては、画像形成部110は、消色トナーではなく、熱によって色変化しない通常トナーを用いることを想定しているが、加熱部120の温度調整により、加熱しても色変化させずに消色トナーを定着可能である場合には、消色トナーを用いてもよい。
(5)上記実施例において、加熱装置120の加熱ローラー121の温度が、より高い目標温度からより低い目標温度まで下げる必要がある場合、放置による自然冷却を想定しているが、ファンなどの冷却機構を設けて急速に冷却してもよい。これにより、白紙化後に画像形成を行う場合の待機時間を短縮することが可能である。
(6)上記実施例では、電子写真方式において、シート上に形成された記録材としてのトナー像を熱定着する構成例を説明したがこれに限らない。例えば、インクジェット方式でインクが塗布されたシートを加熱して乾かす構成において、通常のインクによる画像形成時に加熱する第1の熱とは異なる第2の熱の加熱で消色する特性のインクが記録材として用いられている場合に適用できる。
(7)上記実施例では、第2の熱により有色から無色に変化する特性の記録材について説明したがこれに限らない。例えば、第2の熱により、有色から白色もしくはシートの地肌と同じ色に変化する特性の記録材、又は、明度が高く彩度が低く、人の目で淡く感じる色に変化し、実質消色と同じ効果が得られるような記録材であれば、第2の熱の加熱によるシートの再利用に用いることができる。
(8)上記実施例及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本開示は、シートをリユース可能な画像形成装置として有用である。
1 画像形成装置
101、102 給紙トレイ
110 画像形成部
120 加熱部
131、132 シートセンサー
133、134 メディアセンサー
135 消し残しセンサー
150 制御部
170 操作パネル
311、312、313、314 排紙トレイ

Claims (21)

  1. シートを収容する第1収容部および第2収容部と、
    シート上に記録材で画像形成する画像形成部と、
    シートを加熱する加熱部と、
    前記第1収容部のシートを給紙して前記画像形成部で画像形成した後に前記加熱部に搬送し、第1の熱で加熱する第1制御、および、前記第2収容部のシートを給紙して前記画像形成部で画像形成せずに前記加熱部に搬送し、第1の熱とは異なる第2の熱で加熱する第2制御、を実行する制御部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記第2収容部は、熱により有色から無色へ色変化する特性の記録材により印刷されたシートを収容するための収容部である
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 第2の熱は、第1の熱よりも高い温度である
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1制御において前記加熱部による第1の熱の加熱後のシートの排出先である第1排出部と、
    前記第2制御において前記加熱部による第2の熱の加熱後のシートを排出先である第2排出部と、をさらに備える
    請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 第3排出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第2制御において、前記第2収容部から給紙されたシートが前記加熱部による第2の熱での加熱の対象シートであるか否かを確認し、対象外シートであれば前記加熱部による加熱を行わずに前記第3排出部に排出するよう制御する
    請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第2排出部は、リユース可能なシートの排出先としてのリユース用紙排出部と、リサイクルに供されるシートの排出先としてのリサイクル用紙排出部とを含み、
    前記制御部は、前記第2制御において、前記加熱部による第2の熱での加熱後のシートをスキャンし、印刷内容の消去に成功したシートは前記リユース用紙排出部に排出し、印刷内容の消去に失敗したシートは前記リサイクル用紙排出部に排出するよう制御する
    請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、
    前記第1制御により1枚以上のシートに画像を印刷する印刷ジョブの実行を管理し、
    前記第1収容部のシート残量がシート残量閾値を超えるとき、印刷ジョブ完了後所定時間以内かつ待機中の印刷ジョブが存在しないタイミングで前記第2制御により前記第2収容部から給紙されたシートの印刷内容の消去を行う白紙化ジョブを自動実行し、
    前記第1収容部のシート残量がシート残量閾値を超えないとき、実行中の印刷ジョブおよび待機中の印刷ジョブが存在しないタイミングで白紙化ジョブを自動実行する
    請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記シート残量閾値は、1日に平均して使用されるシートの総数である
    請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記シート残量閾値をユーザーが設定可能である
    請求項7に記載の画像形成装置。
  10. 白紙化ジョブの自動実行中に新たな印刷ジョブを受け付けた場合、白紙化ジョブを中断して印刷ジョブを割り込み実行させる
    請求項7に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御部は、印刷ジョブの実行中に前記第1収容部のシートが存在せず前記第2収容部のシートが存在する場合、前記第1制御の代わりに、前記第2収容部のシートを前記画像形成部および前記加熱部に搬送してシート上に画像を印刷する第3制御を実行する
    請求項7に記載の画像形成装置。
  12. 前記制御部は、前記第3制御において、前記第2収容部から給紙されたシートをスキャンして白紙であるか否かを確認し、白紙でなければ印刷前に前記加熱部による第2の熱の加熱を行って印刷内容を消去するよう制御する
    請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御部は、前記第3制御において、前記第2収容部から給紙されたシートが白紙でない場合、前記加熱部による第2の熱の加熱の対象シートであるか否かを確認し、対象外シートであれば前記加熱部による第2の熱の加熱並びに前記画像形成部および前記加熱部による印刷を行わずに前記第3排出部に排出するよう制御する
    請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御部は、前記第3制御において、前記加熱部による第2の熱での加熱後のシートをスキャンし、印刷内容の消去に失敗したシートは印刷を行わずに前記リサイクル用紙排出部に排出するよう制御する
    請求項12に記載の画像形成装置。
  15. 前記制御部は、前記第2制御において、第2収容部から給紙されたシートの裏面に印刷されている場合、前記加熱部で表面を第2の熱で加熱した後、シートを反転させて裏面も第2の熱で加熱するよう制御する
    請求項2に記載の画像形成装置。
  16. 前記制御部は、前記第2制御において、第2収容部から給紙されたシートの裏面に印刷されている場合であっても、シートの厚さが所定のシート厚さ閾値未満であるときには、裏面への加熱は行わない
    請求項15に記載の画像形成装置。
  17. ユーザー入力を受け付ける操作部をさらに備え、
    前記制御部は、白紙作成のユーザー入力を受け付けた場合に白紙化ジョブを実行する
    請求項7に記載の画像形成装置。
  18. 前記制御部は、白紙作成のユーザー入力を受け付けて白紙化ジョブを実行中に新たな印刷ジョブを受け付けた場合、白紙化ジョブの完了後に印刷ジョブを開始する
    請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記制御部は、印刷ジョブの実行中、前記第1制御を行うか前記第3制御を行うかをシートごとに判断する
    請求項11に記載の画像形成装置。
  20. 前記制御部は、印刷ジョブの実行中に前記第1収容部から給紙されたシートに特定パターンの印刷を検出した場合、前記第1制御の代わりに、前記第1収容部から給紙されたシートに対して前記加熱部による第2の熱の加熱を行った後に前記画像形成部および前記加熱部で印刷する制御を実行する
    請求項7に記載の画像形成装置。
  21. シートを収容する収容部と、
    シート上に記録材の画像を形成する画像形成部と、
    シートを加熱する加熱部と、
    前記収容部から給紙されたシートを前記画像形成部で画像形成した後に前記加熱部に搬送し、第1の熱で加熱する第1制御、および、前記収容部から給紙されたシートを前記画像形成部で画像形成せずに前記加熱部に搬送し、第1の熱とは異なる第2の熱で加熱する第2制御、を実行する制御部と、
    を備える画像形成装置。
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