JP2024016302A - 接続部およびシートモールディングコンパウンドの製造方法 - Google Patents

接続部およびシートモールディングコンパウンドの製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024016302000001
【課題】シートモールディングコンパウンドを製造するにあたり、ひとつの炭素繊維パッケージの分割炭素繊維トウとその炭素繊維パッケージの次に使用する炭素繊維パッケージの分割炭素繊維トウとの間に好ましく形成することのできる接続部を提供する。
【解決手段】それぞれが部分的にn本(ただし、nは2以上の整数)のサブトウに分割された第一分割炭素繊維トウ11と第二分割炭素繊維トウ12の間の接続部Cに、第一分割炭素繊維トウ11が終端に有する第一サブトウ11sの全てと第二連続炭素繊維トウ12が始端に有する第二サブトウ12sの全てを用いて2個以上n個以下のスプライスS~Sが形成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、異なる連続炭素繊維トウの間に形成される接続部、および、かかる接続部の形成を含むシートモールディングコンパウンドの製造方法に関する。
炭素繊維がマトリックス樹脂で含浸された複合材料である炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、航空機、自動車、船舶その他各種の輸送機器の部品、スポーツ用品、レジャー用品などに幅広く使用されている。
CFRP製品の成形に用いられる中間材料のひとつにシートモールディングコンパウンド(SMC)がある。
SMCは、チョップド炭素繊維トウからなる炭素繊維マットを熱硬化性樹脂組成物で含浸させてなるシート状のプリプレグである(特許文献1)。
国際公開WO2017/221658号
SMCの典型的な製造方法を、図1を参照して説明すると、次の通りである。
第一炭素繊維パッケージP1から連続炭素繊維トウ10が外取り法または内取り法によって引き出され、ガイドチューブTおよび/またはガイロドールRを介してロータリーカッター1に送られる。
ロータリーカッター1は、図2に示すように、シリンダー101aの周面上に固定された複数のブレード101bを有するカッターロール101と、アンビルロール102と、ピンチロール103とを備えている。ブレード101bは金属製で、シリンダー101aの周方向に一定間隔で配置されている。アンビルロール102の周面はウレタンゴム、ニトリルゴム、ネオプレンゴムなどのエラストマーで形成されている。
ロータリーカッター1では、連続炭素繊維トウ10がブレード101bによってアンビルロール102の周面に押し付けられて切断され、チョップド炭素繊維トウ20となる。
チョップド炭素繊維トウ20の繊維長は、通常、1~10cmの範囲内であり、例えば約0.5インチ(約1.3cm)、約1インチ(約2.5cm)、約1.5インチ(約3.8cm)、約2インチ(約5.1cm)などであり得る。
ロータリーカッター1の下方を走行する第一キャリアフィルム51の上面には、ドクターブレードを備える第一塗工機2aで第一樹脂ペースト41を塗布することによって、第一樹脂ペースト層41Lが形成されている。
第一樹脂ペースト41は、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を主成分とし、硬化剤に加えて反応性希釈剤、増粘剤、重合禁止剤、低収縮剤、充填剤、難燃剤などの添加剤が必要に応じて配合された熱硬化性樹脂組成物からなる。
連続炭素繊維トウ10の切断により産生したチョップド炭素繊維トウ20は、第一樹脂ペースト層41Lの上に落下して堆積し、炭素繊維マット30を形成する。
炭素繊維マット30の形成に続いて、第一キャリアフィルム51の上面側に第二キャリアフィルム52が貼り合わされることにより積層体60が形成される。貼り合わせの前に、第二キャリアフィルム52の一方の面には、ドクターブレードを備える第二塗工機2bで第二樹脂ペースト42を塗布することによって、第二樹脂ペースト層42Lが形成される。
第二樹脂ペースト42は、第一樹脂ペースト41と同一の組成を有する熱硬化性樹脂組成物からなる。
積層体60が形成される際は、第一キャリアフィルム51と第二キャリアフィルム52の間に炭素繊維マット30が第一樹脂ペースト層41Lおよび第二樹脂ペースト層42Lと共に挟まれる。
炭素繊維マット30を第一樹脂ペースト41および第二樹脂ペースト42で含浸させるために、積層体60は含浸機140で加圧される。
含浸機140を出た積層体60はボビンに巻き取られる。
ボビン上の積層体60を所定温度で一定時間保持し、炭素繊維マット30に含浸した樹脂ペーストを増粘させることによりSMCが完成する。
このようなSMC製造方法において、連続炭素繊維トウ10の供給が滞らないために、第一炭素繊維パッケージP1が尽きる前に、第一炭素繊維パッケージP1の連続炭素繊維トウ(以下「第一CFトウ」ともいう)の終端に、第二炭素繊維パッケージP2の連続炭素繊維トウ(以下「第二CFトウ」ともいう)の始端が接続される。
本発明者等が知る限り、第一CFトウと第二CFトウが分割炭素繊維トウである場合における、第一CFトウと第二CFトウとの接続部Cの望ましい構成については、未だ十分な検討が行われていない。
ここで、分割炭素繊維トウとは、部分的にn本(ただし、nは2以上の整数)のサブトウに分割された炭素繊維トウのことである。より具体的には、分割炭素繊維トウは図3に示すように繊維方向に沿って一定のピッチで設けられた非分割部10aと、繊維方向に沿って非分割部10aと交互に配置された分割部10bとからなっており、分割部10bにおいてトウが2以上の所定本数(図3の例では4本)のサブトウ10sに分割されている。
本発明の目的のひとつは、炭素繊維パッケージから分割炭素繊維トウを引き出してロータリーカッターで切断してシートモールディングコンパウンドを製造するにあたり、ひとつの炭素繊維パッケージの分割炭素繊維トウとその炭素繊維パッケージの次に使用する炭素繊維パッケージの分割炭素繊維トウとの間に好ましく形成することのできる接続部を提供することである。また、本発明の目的の他のひとつは、かかる接続部の形成を含むシートモールディングコンパウンドの製造方法を提供することである。
[1]第一分割炭素繊維トウの終端と第二分割炭素繊維トウの始端との間の接続部であって、第一分割炭素繊維トウと第二分割炭素繊維トウはそれぞれが部分的にn本(ただし、nは2以上の整数)のサブトウに分割されており、第一分割炭素繊維トウが前記終端に有する第一サブトウの全てと第二連続炭素繊維トウが前記始端に有する第二サブトウの全てを用いて2個以上n個以下のスプライスが形成された、接続部。
[2]nが3以上の整数であり、第一分割炭素繊維トウが前記終端に有する第一サブトウの全てと第二連続炭素繊維トウが前記始端に有する第二サブトウの全てを用いて2個以上(n-1)個以下のスプライスが形成された、[1]に記載の接続部。
[3]nが5以上の整数であり、第一分割炭素繊維トウが前記終端に有する第一サブトウの全てと第二連続炭素繊維トウが前記始端に有する第二サブトウの全てを用いて4個以下、好ましくは3個以下、より好ましくは2個のスプライスが形成された、[1]に記載の接続部。
[4]前記スプライスの少なくともひとつが、空気交絡、または、1本以上の第一サブトウと1本以上の第二サブトウとの結び合わせにより形成された、[1]~[3]のいずれかに記載の接続部。
[5]前記スプライスの少なくとも一部が、1本以上の第一サブトウと1本以上の第二サブトウとを接着剤で接着させることにより形成された、[1]~[4]のいずれかに記載の接続部。
[6]前記スプライスの少なくとも一部が、1本以上の第一サブトウと1本以上の第二サブトウとを粘着テープで接合させることにより形成された、[1]~[4]のいずれかに記載の接続部。
[7]前記スプライスが、繊維方向に沿って互いにずれた位置にある2個のスプライスを含んでいる、[1]~[6]のいずれかに記載の接続部。
[8]前記スプライスから任意に選んだ2個のスプライスの位置が繊維方向に沿って互いにずれている、[1]~[7]のいずれかに記載の接続部。
[9]炭素繊維パッケージから分割炭素繊維トウを引き出してロータリーカッターに供給することを含み、ひとつの炭素繊維パッケージの分割炭素繊維トウとその炭素繊維パッケージの次に使用する炭素繊維パッケージの分割炭素繊維トウとの間に[1]~[8]のいずれかに記載の接続部が形成される、シートモールディングコンパウンドの製造方法。
炭素繊維パッケージから分割炭素繊維トウを引き出してロータリーカッターで切断してシートモールディングコンパウンドを製造するにあたり、ひとつの炭素繊維パッケージの分割炭素繊維トウとその炭素繊維パッケージの次に使用する炭素繊維パッケージの分割炭素繊維トウとの間に好ましく形成することのできる接続部が提供される。更に、かかる接続部の形成を含むシートモールディングコンパウンドの製造方法が提供される。
図1は、典型的なシートモールディングコンパウンド製造装置の構成を示す模式図である。 図2は、ロータリーカッターの基本構成を示す模式図である。 図3は、分割炭素繊維トウの一例を示す模式図である。 図4は、分割炭素繊維トウ同士の間に形成され得る接続部の一例を示す模式図である。 図5は、分割炭素繊維トウ同士の間に形成され得る接続部の一例を示す模式図である。 図6は、分割炭素繊維トウ同士の間に形成され得る接続部の一例を示す模式図である。 図7は、分割炭素繊維トウ同士の間に形成され得る接続部の一例を示す模式図である。 図8は、分割炭素繊維トウ同士の間に形成され得る接続部の一例を示す模式図である。 図9は、分割炭素繊維トウ同士の間に形成され得る接続部の一例を示す模式図である。
前述のSMC製造方法において、第一CFトウと第二CFトウはそれぞれがN本の繊維フィラメントからなる分割炭素繊維トウであり、分割部においてn本のサブトウに分割されているとする。Nは、限定するものではないが、12000~24000、24000~40000、40000~60000、60000~100000等であり得る。nは、例えば、各サブトウのフィラメント数が1000を下回らないように設定される。
第一CFトウの終端と第二CFトウの始端とを接続するために、例えば図4に示すように、第一CFトウ11が終端に有するサブトウ(以下「第一サブトウ」ともいう)11sの全てと第二CFトウ12が始端に有するサブトウ(以下「第二サブトウ」ともいう)12sの全てを1箇所に集めて、2N本の繊維フィラメントからなる1個のスプライスSを形成することができる。
しかし、この場合には、ロータリーカッターに供給される連続炭素繊維トウが第一CFトウ11から第二CFトウ12に切り替わるとき、すなわち、第一CFトウ11と第二CFトウ12の接続部Cがロータリーカッターを通過するときに、高い確率で切断不良が発生する。ここでいう切断不良とは、トウを構成する繊維フィラメントのうち一部は切断されるが、他の一部は切断されないまま残る不良をいう。
切断不良がなぜ発生するかといえば、ロータリーカッターにおいては、ブレードの摩耗とアンビルロールの周面の劣化を抑えるために、アンビルロールの周面に対するブレードの押込み深さが、フィラメント数Nの分割炭素繊維トウを切断するために必要な最小の深さまたはそれに近い深さに設定されるからである。要するに、2N本の繊維フィラメントからなるスプライスSは太過ぎるために切断され難い。
切断不良が生じると所定のチョップ長よりも繊維長が長い炭素繊維がSMCに混入する点で好ましくない。それだけではなく、太過ぎるスプライスはロータリーカッターのブレードに過剰な負荷を与え、その寿命を縮める可能性がある。特に、空気交絡で形成された太過ぎるスプライスを炭素繊維マット中に含有するSMCは、使用時に成形型の表面を損傷させる恐れがある。多数の繊維フィラメントが互いに交絡した部位では、SMCの流動性が局所的に著しく低下し得るからである。
上記問題の発生を防止するために、実施形態に係る接続部には、第一CFトウが終端に有する第一サブトウの全てと、第二CFトウが始端に有する第二サブトウの全てを用いて、2個以上n個以下のスプライスが形成される。
前述の通り、nは、第一CFトウおよび第二CFトウがそれぞれ分割部に有するサブトウの本数である。
図5は実施形態に係る接続部の一例であり、それぞれ部分的に4本のサブトウに分割された第一CFトウ11の終端と第二CFトウ12の始端間に、4個のスプライスS、S、S、Sが形成されている。4個のスプライスS、S、S、Sは、それぞれ、第一CFトウ11が終端に有する4本の第一サブトウ10sから選ばれた1本と、第二CFトウ12が始端に有する4本の第二サブトウ12sから選ばれた1本とから形成されている。
このように接続部Cに複数のスプライスを形成することで、各スプライスに含まれる繊維フィラメントの本数が少なくなるので、接続部Cがロータリーカッターを通過するときの切断不良の発生率が下がる。あるいは、アンビルロール102の周面に対するブレード101bの押込み深さをそれほど深くすることなく、接続部Cがロータリーカッターを通過するときの切断不良の発生を抑えることができる。
第一CFトウと第二CFトウの接続部において、第一サブトウと第二サブトウの全てがいずれかのスプライスの形成に与るようにしなかった場合、すなわち、第一サブトウと第二サブトウのうちいずれか1本でも末端を自由にしたまま残した場合には、その自由な末端を有するサブトウがガイドチューブを詰まらせたりガイドロールに絡まったりする問題が生じ得る。
例えば図6では、第一CFトウ11と第二CFトウ12の接続部CにスプライスSを形成するにあたり、4本の第一サブトウ11sから選ばれた2本と4本の第二サブトウ12sから選ばれた2本が用いられており、スプライスSの形成に与らない2本の第一サブトウ11sおよび2本の第二サブトウ12sは末端が自由である。これらの末端が自由な2本の第一サブトウ11sと2本の第二サブトウ12sは、ガイドチューブTを詰まらせたりガイドロールRに絡まったりし易い。
実施形態に係る接続部において、各スプライスの成形に与る第一サブトウの本数と第二サブトウの本数は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
例えば、図7に示す実施形態の接続部Cでは、2個のスプライスS、Sが2本の第一サブトウ11sと1本の第二サブトウ12sとで形成され、他の2個のスプライスS、Sは1本の第一サブトウ11sと2本の第二サブトウ12sとで形成されている。
実施形態に係る接続部が第一CFトウと第二CFトウの間に有し得るスプライスの最大個数はn、すなわち、第一CFトウと第二CFトウがそれぞれ分割部に有するサブトウの本数である。
第一CFトウと第二CFトウの接続に要する時間を短縮するために、nが3以上のときには、接続部に形成するスプライスの数は好ましくは(n-1)個以下であり、特に、nが5以上のときには、接続部に形成するスプライスの数は好ましくは4個以下、より好ましくは3個以下、特に好ましくは2個である。
第一CFトウ11と第二CFトウ12の間に図5に示す接続部Cを形成したとき、接続部Cが有する4個のスプライスS、S、S、Sは繊維方向に沿って同じ位置にあるので、同時にロータリーカッターを通過する。これを変形して、例えば図8または図9に示すように、接続部Cが有する4個のスプライスS、S、S、Sの位置を繊維方向にずらすことができる。
図8の例では、4個のスプライスのうちの2個のスプライスS、Sの位置が、他の2個のスプライスS、Sの位置に対し繊維方向に沿ってずれている。従って、同時にロータリーカッターを通過するスプライスの数は2個である。
図9の例では、4個のスプライスS、S、S、Sからどの2個を選んでも、その2個のスプライスの位置が繊維方向に沿って互いにずれている。従って、複数のスプライスが同時にロータリーカッターを通過することがない。
同時にロータリーカッターを通過するスプライスの数を減らすことは、接続部に形成するスプライスの全てを空気交絡により形成する場合に特に有利である。なぜなら、空気交絡により形成したスプライスがロータリーカッターを通過するときは切断不良が発生し易いからである。
空気交絡に限らず、形成するスプライスが切断不良を生じやすいときには、切断不良の発生率を低下させるための好ましい手段として、スプライスの位置を繊維方向にずらすことができる。
実施形態に係る接続部が第一CFトウと第二CFトウの間に有するスプライスの形成方法は、該接合部に加わり得る張力を考慮して適宜選定することができる。スプライスの全てを同じ方法で形成することは要さない。
一例では、第一CFトウと第二CFトウの接続部に比較的大きな張力が加わった場合に備えて、接続部に形成されるスプライスのうち少なくともひとつを、空気交絡か、あるいは第一サブトウと第二サブトウの結び合わせにより形成することができる。
空気交絡およびサブトウ同士の結び合わせ以外のスプライス方法としては、以下に述べるものが例示される。
一例に係るスプライスは、第一サブトウと第二サブトウを接着剤で接着することにより形成され得る。
接着剤は、限定するものではないが、好ましくは熱硬化性樹脂組成物であり、より好ましくは、SMCの製造に用いられる樹脂ペースト(前述の例における第一樹脂ペースト41および第二樹脂ペースト42)が含有する熱硬化性樹脂と同種の熱硬化性樹脂を含有する。接着剤は、SMCの製造に用いられる樹脂ペーストまたはその増粘物であってもよい。
接着剤は、Bステージ化した熱硬化性樹脂組成物からなる熱硬化性接着フィルムであってもよい。好ましくは、この熱硬化性接着フィルムは、SMCの製造に用いられる樹脂ペーストが含有する熱硬化性樹脂と同種の熱硬化性樹脂を含有する。この熱硬化性接着フィルムは、SMCの製造に用いられる樹脂ペーストを半硬化(Bステージ化)させたものであってもよい。
他の一例に係るスプライスは、第一サブトウと第二サブトウを粘着テープで接合させることにより形成され得る。粘着テープの基材は、限定するものではないが、好ましくは炭素繊維からなる不織布である。粘着テープの粘着剤は、限定するものではないが、好ましくは熱硬化性樹脂組成物であり、より好ましくは、SMCの製造に用いられる樹脂ペーストが含有する熱硬化性樹脂と同種の熱硬化性樹脂を含有する。粘着剤は、SMCの製造に用いられる樹脂ペーストを増粘させたものであってもよい。
[実験結果]
50000本の繊維フィラメントからなる連続炭素繊維トウ(三菱ケミカル株式会社製TRW40 50L)を加工して、繊維方向に75cmのピッチで配置された非分割部と、繊維方向に沿って非分割部と交互に配置された分割部とからなり、分割部においてトウが4本のサブトウに分割された分割炭素繊維トウを作製した。
この分割炭素繊維トウから長さ3mの短尺トウを複数本切り出し、短尺トウ同士をエアースプライサー(メスダン社製JOINTAIR116G、チャンバー:127M、エアー圧力0.45MPa)を用いて空気交絡により繋ぎ合わせることにより、試験用CFトウを作製した。空気交絡により試験用CFトウに形成されたスプライスの長さは約30mmであった。
実験では、試験用CFトウをガイドチューブとガイドロールを介してロータリーカッターに供給し、切断することを試みた。ロータリーカッターにおける、アンビルロールの周面に対するブレードの押込み深さは、試験用CFトウの材料に用いた上記の分割炭素繊維トウを供給したときには切断不良の発生率が0%となる深さであった。
カッターロールにおけるブレード間の間隔は25.4mmだったので、試験用CFトウに形成された全てのスプライスは、ロータリーカッターを通過するときに少なくとも1箇所でブレードによってアンビルロールの周面に押し付けられた。
(実験1)
どの2本の短尺トウを接続するときも、図4に示す例のように、一方の短尺トウが末端に有する4本のサブトウと他方の短尺トウが末端に有する4本のサブトウの全てを用いて1個のスプライスを形成するようにして、試験用CFトウを作製した。
この試験用CFトウをロータリーカッターに供給したところ、ロータリーカッターを通過した20個のスプライスのうち完全に切断されたものは0個であった。すなわち、20個のスプライス全てで切断不良が発生した。
(実験2)
どの2本の短尺トウを接続するときも、接続部に2個のスプライスを形成するようにして、かつ、その2個のスプライスのそれぞれを、該2本の短尺トウの一方が末端に有するサブトウのうちの2本と他方が末端に有するサブトウのうちの2本とから形成するようにして、試験用CFトウを作製した。
この試験用CFトウをロータリーカッターに供給したところ、ロータリーカッターを通過した20個のスプライスのうち4個が完全に切断され、16個で切断不良が発生した。
(実験3)
どの2本の短尺トウを接続するときも、図5に示す例のように、接続部に4個のスプライスを形成するようにして、試験用CFトウを作製した。
この試験用CFトウをロータリーカッターに供給したところ、ロータリーカッターを通過した20個のスプライスのうち15個が完全に切断され、5個で切断不良が発生した。
(実験4)
どの2本の短尺トウを接続するときも、接続部にスプライスを1個のみ、該2本の短尺トウの一方が末端に有するサブトウから選んだ1本と他方が末端に有するサブトウから選んだ1本とを用いて形成するようにして、試験用CFトウを作製した。従って、どの接続部においても、接続すべき2本の短尺トウがそれぞれ末端に有する4本のサブトウのうち、スプライスの形成に与らない3本の末端は自由となった。
この試験用CFトウをロータリーカッターに供給しようとしたが、末端が自由なサブトウがガイドチューブの入口に詰まったために、供給できなかった。
1 ロータリーカッター
2a 第一塗工機
2b 第二塗工機
3 含浸機
10 連続炭素繊維トウ
10a 非分割部
10b 分割部
10s サブトウ
11 第一CFトウ
11s 第一サブトウ
12 第二CFトウ
12s 第二サブトウ
20 チョップド炭素繊維束
30 炭素繊維マット
41 第一樹脂ペースト
41L 第一樹脂ペースト層
42 第二樹脂ペースト
42L 第二樹脂ペースト層
51 第一キャリアフィルム
52 第二キャリアフィルム
60 積層体
101 カッターロール
101a シリンダー
101b ブレード
102 アンビルロール
103 ピンチロール
C 接続部
P1 第一炭素繊維パッケージ
P2 第二炭素繊維パッケージ
R ガイドロール
S、S、S、S、S スプライス
T ガイドチューブ

Claims (9)

  1. 第一分割炭素繊維トウの終端と第二分割炭素繊維トウの始端との間の接続部であって、第一分割炭素繊維トウと第二分割炭素繊維トウはそれぞれが部分的にn本(ただし、nは2以上の整数)のサブトウに分割されており、第一分割炭素繊維トウが前記終端に有する第一サブトウの全てと第二連続炭素繊維トウが前記始端に有する第二サブトウの全てを用いて2個以上n個以下のスプライスが形成された、接続部。
  2. nが3以上の整数であり、第一分割炭素繊維トウが前記終端に有する第一サブトウの全てと第二連続炭素繊維トウが前記始端に有する第二サブトウの全てを用いて2個以上(n-1)個以下のスプライスが形成された、請求項1に記載の接続部。
  3. nが5以上の整数であり、第一分割炭素繊維トウが前記終端に有する第一サブトウの全てと第二連続炭素繊維トウが前記始端に有する第二サブトウの全てを用いて4個以下のスプライスが形成された、請求項1に記載の接続部。
  4. 前記スプライスの少なくともひとつが、空気交絡、または、1本以上の第一サブトウと1本以上の第二サブトウとの結び合わせにより形成された、請求項1~3のいずれかに記載の接続部。
  5. 前記スプライスの少なくとも一部が、1本以上の第一サブトウと1本以上の第二サブトウとを接着剤で接着させることにより形成された、請求項1~4のいずれかに記載の接続部。
  6. 前記スプライスの少なくとも一部が、1本以上の第一サブトウと1本以上の第二サブトウとを粘着テープで接合させることにより形成された、請求項1~4のいずれかに記載の接続部。
  7. 前記スプライスが、繊維方向に沿って互いにずれた位置にある2個のスプライスを含んでいる、請求項1~6のいずれかに記載の接続部。
  8. 前記スプライスから任意に選んだ2個のスプライスの位置が繊維方向に沿って互いにずれている、請求項1~7のいずれかに記載の接続部。
  9. 炭素繊維パッケージから分割炭素繊維トウを引き出してロータリーカッターに供給することを含み、ひとつの炭素繊維パッケージの分割炭素繊維トウとその炭素繊維パッケージの次に使用する炭素繊維パッケージの分割炭素繊維トウとの間に請求項1~8のいずれかに記載の接続部が形成される、シートモールディングコンパウンドの製造方法。
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