JP2024015977A - 分包袋マーカーペンのインク補充装置、及び、分包袋マーカーペンセット - Google Patents

分包袋マーカーペンのインク補充装置、及び、分包袋マーカーペンセット Download PDF

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Yasuyuki Yoshikawa
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Abstract

【課題】簡単な構成で、分包袋マーカーペンへインクをこぼさずに補充することを容易にする。【解決手段】分包袋マーカーペンのインク補充装置は、薬剤の分包機又は分包薬剤の鑑査システムに装着可能であり、分包袋へのマーキングに用いられる分包袋マーカーペンに対して、補充インク容器からインクを補充するのに用いられるインク補充装置である。前記インク補充装置は、前記補充インク容器を、前記補充インク容器の吐出口が前記分包袋マーカーペンのインク注入口と対向する位置で保持する容器保持部と、前記容器保持部に保持された補充インク容器を押圧することで、前記補充インク容器の吐出口からインクを吐出させる押圧部と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、薬剤の分包機における分包袋へのマーキングに用いられる分包袋マーカーペンにインクを補充するのに用いられるインク補充装置に関する。
国際公開第2018/092771号(特許文献1)の段落[0112]~[0117]には、薬剤分包装置において、薬剤を分包した分包袋に表示を付するための表示形成装置を設けることが記載されている。表示形成装置は、色の異なる複数のペンをセットしたホルダを有する。表示形成装置は、ホルダにセットされたペンから選ばれたものを、包装部を通過する分包紙に対して押し当てることにより、分包紙にラインを引く。
国際公開第2014/054447号(特許文献2)には、鑑査対象の分包袋を撮影した画像に基づき、分包袋内に収容されている薬剤の数量及び種類のいずれか一方又は双方を鑑査する鑑査装置と、鑑査結果を分包袋に記すマーキング装置とを有する薬剤鑑査システムが記載されている。
特開2018-024193号公報(特許文献3)には、インキをマーキング具に内蔵したインキタンクに補充するためのインキ補充装置が記載されている。このインキ補充装置においては、補充インキタンクとマーキング具のインキタンクとがインキ流通用パイプで連結されている。このインキ流通用パイプの中間部には、補充インキタンクのインキを吸い込んでインキタンクに補充する一方、インキの補充量が設定量を越えた場合は、オーバーフローしたインキを吸い上げるポンプ機構を備えている。
国際公開第2018/092771号 国際公開第2014/054447号 特開2018-024193号公報
分包袋にマーキングするための分包袋マーカーペンは、分包機又は鑑査システムに装着され、ペン芯が露出した状態で保持され使用される。そのため、ペン芯が乾きにくいことが好ましい。分包袋マーカーペンには、ペン芯を乾きにくくするためのインク及びインク貯蔵部が採用される。発明者は、分包袋マーカーペンのインク貯蔵部にインクを補充する際に、特有の問題が生じることを見出した。
まず、分包袋マーカーペンは、連続する複数の分包袋である分包袋群に対して、連続して使用される。そのため、分包機又は鑑査システムで使用される分包袋マーカーペンは、使用現場において、頻繁にペンのインク補充が必要となることが多い。
また、分包袋マーカーペンは、分包機又は鑑査システムに装着して使用するため、スリムであることが好ましい。そのため、分包袋マーカーペンのインク貯蔵部の口を大きくするのは難しい。インクを注ぐ口が小さいので、手作業でインクを補充しようとすると、インクをこぼしやすい。
さらに、ペン芯を乾きにくくするために、分包袋マーカーペンは、比較的粘性が高いインクを、インク貯蔵部内に充填されたフェルト等のインク吸収体に吸収させて貯蔵する構成となっている。そのため、インク貯蔵部へインクをゆっくり入れないと、吸収が追い付かずインクが溢れる。補充インク容器は、急激に大量のインクが吐出されるのを避けるため、ある程度、剛性が高い、すなわち、固い場合が多い。この場合、手作業でインクを補充するためには、補充インク容器を強く押す必要がある。強い力を要するので、押す力の微妙な調整が難しい。例えば、勢い余って強く押しすぎてしまい、一気に大量のインクが補充インク容器からペンへ注ぎ込まれることがある。その結果、ペン内の吸収体によるインクの吸収が追い付かず、インクがこぼれてしまうことになる。このように、インクをこぼさずに、この作業を完全に遂行するのは難しく、さらに、指への負担が大きい。
またさらに、分包袋マーカーペンのインクの色によって、インクの粘性が異なる。そのため、インクの色ごとに、補充インク容器を押す力を調整することが好ましい。これが、補充作業をさらに難しくする要因となっている。
また、セロハンポリエステル製の分包袋に対する定着性を確保するため、分包袋マーカーペンのインクは、油性等の落ちにくい性質のインクが用いられる。インクを補充する際にこぼれたインクが、手、服又は床等に付くと、除去するのが難しい。
上記従来技術として、ポンプ機構を有するインキ補充装置がある。この場合、ポンプ機構により装置の構成が複雑かつ大型になる。
上記の分包袋マーカーペンに特有の課題を鑑みて、本願は、簡単な構成で、分包袋マーカーペンへインクをこぼさずに補充することを容易にする、分包袋マーカーペンへのインク補充装置、及び、分包袋マーカーペンセットを開示する。
本発明の実施形態における分包袋マーカーペンのインク補充装置は、薬剤の分包機又は分包薬剤の鑑査システムに装着可能であり、分包袋へのマーキングに用いられる分包袋マーカーペンに対して、補充インク容器からインクを補充するのに用いられるインク補充装置である。前記インク補充装置は、前記補充インク容器を、前記補充インク容器の吐出口がインクの吐出方向から見て前記分包袋マーカーペンのインク注入口と重なる位置で保持する容器保持部と、前記容器保持部に保持された補充インク容器を押圧することで、前記補充インク容器の吐出口からインクを吐出させる押圧部と、を備える。或いは、前記インク補充装置は、前記補充インク容器を、前記補充インク容器の吐出口がインクの吐出方向から見て前記分包袋マーカーペンのインク注入口と重なる位置で保持する容器保持部を備え、前記容器保持部は、前記補充インク容器の側面の一部が、外部から押圧可能となるよう露出した状態で、前記補充インク容器を保持してもよい。
本実施形態における分包機の構成例を示す図である。 図1に示す包装部60及びマーキング部70の構成例の斜視図である。 図2のマーキング部70付近の拡大図である。 図2及び図3に示すマーキング部70に装着されるペンホルダ71の斜視図である。 図4に示すペンホルダ71に格納されるペン7の斜視図である。 本実施形態におけるインク補充装置の構成例を示す斜視図である。 図6に示すインク補充装置の断面図である。 インク補充装置10の変形例を示す断面図である。 インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。 インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。 インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。 インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。 インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。 インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。 インク補充装置10の他の変形例を示す図である。 インク補充装置10の他の変形例を示す図である。 ペンホルダ判断処理の例を示すフローチャートである。 ペンホルダ駆動部の駆動機構の構成例を示す図である。 ペンホルダ駆動部の駆動機構の構成例を示す図である。 各ペンの使用位置及び取出し位置に対応するパルス数の一例を示す図である。 駆動制御部がペンホルダを取出し位置にする場合の動作例を示すフローチャートである。 ペンホルダの取出し位置の例を示す図である。 マーキング制御の処理の流れの一例を示す図である。 マーキング制御の処理の流れの他の例を示す図である。 ペン又はペンホルダの交換情報を通知する画面の例を示す図である。
(構成1)
本発明の実施形態における分包袋マーカーペンのインク補充装置は、薬剤の分包機又は分包薬剤の鑑査システムに装着可能であり、分包袋へのマーキングに用いられる分包袋マーカーペンに対して、補充インク容器からインクを補充するのに用いられるインク補充装置である。前記インク補充装置は、前記補充インク容器を、前記補充インク容器の吐出口がインクの吐出方向から見て前記分包袋マーカーペンのインク注入口と重なる位置で保持する容器保持部と、前記容器保持部に保持された補充インク容器を押圧することで、前記補充インク容器の吐出口からインクを吐出させる押圧部と、を備える。
上記構成1の分包袋マーカーペンのインク補充装置によれば、容器保持部により、補充インク容器の吐出口と、分包袋マーカーペンのインク注入口とが、インクの吐出方向から見て重なる状態で、補充インク容器が保持される。この状態で、作業者は、押圧部を動かして、補充インク容器を押圧することができる。押圧部を用いることで、作業者は、補充インク容器を押す力を微妙に調整することが可能になる。押圧部を用いて補充インク容器を押す動作において、補充インク容器の吐出口と分包袋マーカーペンのインク注入口との相対位置を維持するための作業者の動作は不要となる。そのため、補充インク容器から分包袋マーカーペンへインクをこぼさずに補充する作業が飛躍的に容易になる。また、このインク補充装置は、容器保持部と押圧部という簡単な構成となる。すなわち、簡単な構成で、分包袋マーカーペンへインクをこぼさずに補充することが容易になる。
(構成2)
本発明の実施形態における分包袋マーカーペンのインク補充装置は、薬剤の分包機又は分包薬剤の鑑査システムに装着可能であり、分包袋へのマーキングに用いられる分包袋マーカーペンに対して、補充インク容器からインクを補充するのに用いられるインク補充装置である。前記インク補充装置は、前記補充インク容器を、前記補充インク容器の吐出口がインクの吐出方向から見て前記分包袋マーカーペンのインク注入口と重なる位置で保持する容器保持部を備える。前記容器保持部は、前記補充インク容器の側面の一部が、外部から押圧可能となるよう露出した状態で、前記補充インク容器を保持する。上記構成2の分包袋マーカーペンのインク補充装置によれば、簡単な構成で、分包袋マーカーペンへインクをこぼさずに補充することが容易になる。
吐出方向は、補充インク容器の吐出口からインクが吐出される方向である。例えば、吐出口が向いている方向が吐出方向となる。吐出口が補充インク容器の管状部分の先にある場合は、管の軸方向が吐出方向となる。補充インク容器の吐出口が、インクの吐出方向から見て分包袋マーカーペンのインク注入口と重なる位置にある状態は、補充インク容器の吐出口が、分包袋マーカーペンのインク注入口から分包袋マーカーペンの中へ挿入された状態であってもよい。また、補充インク容器の吐出口が、分包袋マーカーペンのインク注入口の外において、インクの吐出方向において、分包袋マーカーペンのインク注入口と対向する状態も、補充インク容器の吐出口が、インクの吐出方向から見て分包袋マーカーペンのインク注入口と重なる位置にある状態の一例である。
押圧部は、例えば、容器保持部に保持された補充インク容器を押して凹ませる押圧位置と、補充インク容器を押さない非押圧位置(すなわち、前記補充インク容器から後退した非押圧位置)との間で可動に構成されてもよい。押圧部は、押圧位置と非押圧位置のそれぞれにおいて位置を維持できるよう構成されてもよい。また、押圧部は、押圧位置において、その押圧の度合いすなわち補充インク容器を凹ませる度合いが可変であり、且つ、任意の押圧度合いで維持できるように構成されてもよい。また、押圧部は、容器保持部又は容器保持部に保持された補充インク容器に対して可動に取り付けられてもよい。
(構成3)
上記構成1又は2の前記分包袋マーカーペンのインク補充装置は、前記分包袋マーカーペンを保持するペン保持部をさらに備えてもよい。前記容器保持部は、前記ペン保持部に対して固定されており、前記ペン保持部で保持された前記分包袋マーカーペンのインク注入口が、前記補充インク容器の吐出口とインクの吐出方向から見て重なる位置で、前記補充インク容器を保持するよう構成されてもよい。これにより、容器保持部とペン保持部によって、補充インク容器の吐出口と分包袋マーカーペンのインク注入口の相対位置関係が保持される。そのため、インク補充時の補充インク容器と分包袋マーカーペンの安定性が向上する。
(構成4)
上記構成1~3のいずれかにおいて、前記容器保持部は、補充インク容器の吐出口を鉛直下方に向けた状態で保持するよう構成されてもよい。これにより、インクが吐出しやすい状態で補充インク容器を保持することができる。この場合、例えば、ペン保持部は、分包袋マーカーペンの注入口を鉛直上方に向けた状態で、分包袋マーカーペンを保持することができる。これにより、補充インク容器から吐出したインクが重力により分包袋マーカーペンの注入口に入りやすくなる。なお、吐出口を鉛直下方に向ける状態は、インクの吐出方向が鉛直下方となる状態である。ここで、鉛直下方は、鉛直方向と厳密に同じ方向である場合の他、インクが重力により下に落ちる程度に鉛直方向から傾いた方向も含むものとする。
(構成5)
上記構成1~4のいずれかにおいて、前記押圧部は、前記容器保持部に保持された前記補充インク容器の側面を押圧するよう構成されてもよい。これにより、押圧部及び容器保持部の構成をより簡単にすることができる。補充インク容器の側面は、補充インク容器の吐出口を基準とした側方の面である。すなわち、吐出方向を軸として、軸周りを囲む面が側面となる。吐出方向の軸に垂直な方向が側面方向となる。例えば、押圧部は、補充インク容器の胴部を側面方向から押圧するよう構成されてもよい。
(構成6)
上記構成3において、前記容器保持部は、前記ペン保持部に対して脱着可能であってもよい。これにより、インク補充のための補充インク容器と分包袋マーカーペンの位置設定作業が容易になる。
(構成7)
上記構成3の分包袋マーカーペンのインク補充装置は、前記ペン保持部を支持する支持部をさらに備えてもよい。前記支持部は、水平面に置かれた前記ペン保持部で保持された前記分包袋マーカーペンのインク注入口が上方に向くように、前記ペン保持部を支持するよう構成されてもよい。これにより、インク補充時に、インク注入口が上向きになるよう分包袋マーカーペンを配置することが容易になる。
(構成8)
上記構成3において、前記ペン保持部は、前記分包袋マーカーペンの前記インク注入口と反対側の端が挿入される有底筒部を含んでもよい。前記ペン保持部の前記有底筒部の開口は、前記分包袋マーカーペンより大きくすることができる。これにより、万が一、吐出口から吐出したインクがインク注入口に入らずこぼれた場合に、有底筒部でこぼれたインクを受けることができる。
(構成9)
上記構成3において、前記ペン保持部は、前記分包機又は鑑査システムに装着され、分包袋マーカーペンをペン芯が露出した状態で格納するペンホルダの少なくとも一部によって構成されてもよい。これにより、ペンホルダに分包袋マーカーペンをセットした状態でインクの補充をすることができる。
(構成10)
上記構成3において、前記分包袋マーカーペンのインク補充装置は、前記ペン保持部で保持された前記分包袋マーカーペンの重量を測る重量計と、前記重量計の計測結果を出力する出力部とをさらに備えてもよい。これにより、ペン保持部で保持された分包袋マーカーペンの重量を示す情報が出力される。分包袋マーカーペンの重量を示す情報から、分包袋マーカーペンにインクのインク残量に関する情報が得られる。これにより、作業者は、分包袋マーカーペンへのインクの補充が必要か否かを判断できる。
(構成11)
上記構成1~10のいずれかにおいて、前記押圧部は、前記容器保持部に対して、ねじを介して取り付けられてもよい。この場合、前記押圧部のねじが回転すると前記補充インク容器を押す方向又はその反対方向へ移動するように構成されてもよい。これにより、簡単な構成で、補充インク容器の押圧度合いを調整し維持することをさらに容易にできる。
(構成12)
上記構成1~11のいずれかの分包袋マーカーペンのインク補充装置は、前記容器保持部で保持される前記補充インク容器の前記吐出口の側方に設けられたインクガードをさらに備えてもよい。これにより、万が一、吐出口から吐出したインクが注入口に入らずこぼれた場合に、インクガードによりインクの飛散が抑制される。
(構成13)
上記構成1~12のいずれかの分包袋マーカーペンのインク補充装置と、前記補充インク容容器と、前記分包袋マーカーペンとを含む分包袋マーカーペンセットも、本発明の実施形態に含まれる。また、この分包袋マーカーペンセットを含む分包機又は鑑査システムも、本発明の実施形態に含まれる。また、上記構成1~11のいずれかの分包袋マーカーペンのインク補充装置と、前記補充インク容器とを含む補充インクセットも、本発明の実施形態に含まれる。
本発明の他の実施形態における分包機は、
処方データに基づき、薬剤を1包分ずつに分けて取り出す薬剤取出部と、
取り出された前記薬剤を複数の分包袋群のそれぞれに包装する包装部と、
複数の分包袋マーカーペンと、前記複数の分包袋マーカーペンをペン芯が露出した状態で格納するペンホルダであって、ペンホルダに関する情報が付されたペンホルダと、
前記ペンホルダを駆動し、前記ペンホルダに格納された前記複数の分包袋マーカーペンそれぞれの前記分包袋群の搬送路に対する位置を変化させるペンホルダ駆動部と、
前記処方データに基づき、前記ペンホルダ駆動部を制御して、前記分包袋群のそれぞれに対して、前記複数の分包袋マーカーペンのうち少なくとも1本の分包袋マーカーペンによるマーキングを施すマーキング制御部と、
前記ペンホルダに付されたペンホルダに関する情報を読み取るペンホルダ情報読み取り部と、
前記ペンホルダ情報読み取り部で読み取られた前記ペンホルダに関する情報に基づいて、前記正しいペンホルダが装着されているか判断し、装着されているペンホルダが正しくない場合は、その旨の通知を出力するペンホルダ判断部と、を備える。
上記分包機によれば、ペンホルダには、ペンホルダに関する情報が付されており、読み取り部がペンホルダに付された情報を読み取り、ペンホルダ判断部が、読み取られたペンホルダの情報を基に、装着されたペンホルダが正しいか否かを判断できる。ペンホルダが正しくない場合は、その旨が通知される。これにより、正しくないペンホルダが装着された場合、それが検出され、通知される。その結果、正しくないペンホルダが装着された状態でのマーキングを回避できる。例えば、複数の分包袋マーカーペンの色の組み合わせが異なる複数のペンホルダを準備しておき、必要に応じて、ペンホルダを取り替えて使用する場合がある。このような場合に、上記効果が特に有効となる。
ペンホルダに付される情報は、例えば、ペンホルダを識別する識別情報又はペンホルダが対象とする分包袋の属性を示す情報であってもよい。また、情報をペンホルダに付する形態は、特定にものに限定されない。例えば、ペンホルダの表面に付されたバーコード、二次元コード、文字、図形、又は画像、若しくは、ペンホルダの形状の特徴等、光センサで読み取り可能な情報が、ペンホルダに関する情報としてペンホルダに付されてもよい。また、ペンホルダにインキ色に対応した色のラベル(シール)を貼付し、それをカメラ等で撮像して色識別をしてもよい。または、ペンホルダに格納された分包袋マーカーペンのペン先を直接、撮像して色識別してもよい。これらの場合、ペンホルダに格納される複数の分包袋マーカーペンの色の組み合わせが、ペンホルダの情報となる。
本発明の他の実施形態における分包袋マーキング装置は、
薬剤が分包された分包袋群を搬送する搬送装置と、
複数の分包袋マーカーペンと、前記複数の分包袋マーカーペンをペン芯が露出した状態で格納するペンホルダであって、ペンホルダに関する情報が付されたペンホルダと、
前記ペンホルダを装着し、前記ペンホルダの前記複数の分包袋群の搬送路に対する前記ペンホルダの相対位置を変化させるペンホルダ駆動部と、
前記ペンホルダ駆動部を制御して、前記分包袋群のそれぞれに対して、前記複数の分包袋マーカーペンのうち少なくとも1本の分包袋マーカーペンによるマーキングを施すマーキング制御部と、を備える。
前記マーキング制御部は、動作モードとして、試し書きモード及び本書きモードを含み、前記試し書きモードでは、前記分包袋マーカーペンに対する前記分包袋群の相対速度が、前記本書きモードにおける相対速度よりも、遅くなるように前記ペンホルダ駆動部又は前記搬送装置の少なくとも1つを制御する。
上記分包袋マーキング装置によれば、試し書きモードにおける分包袋マーカーペンに対する分包袋群の相対速度が、本書きモードに比べて遅くなるよう制御される。そのため、試し書きでマーキングされる分包袋を少なくできる。すなわち、試し書きに用いられる分包袋の量を減らし、節約することができる。
例えば、前記マーキング制御部は、複数の分包袋マーカーペンが1袋分の分包袋に順次試し書きをするよう前記ペンホルダ駆動部及び前記搬送装置を制御してもよい。これにより、ペンホルダの複数の分包袋マーカーペンの試し書きを、1袋分の分包袋で行うことができる。
(構成14)
上記構成1~13のいずれかにおいて、前記インク補充装置は、前記分包袋マーカーペンを可動に保持するペン可動保持部をさらに備えてもよい。前記ペン可動保持部は、前記分包袋マーカーペンの重量に応じて、前記容器保持部で保持される前記補充インク容器の吐出方向における前記分包袋マーカーペンの位置が変化するように、前記分包体マーカーペンを保持するように構成されてもよい。これにより、分包袋マーカーペンのインクの充填度合いに応じて、分包袋マーカーペンの保持位置が変化する。そのため、作業者は、保持位置によりインクの充填度合いを把握できる。そのため、インク過充填によるインク漏れが起こりにくくなる。
前記ペン可動保持部は、例えば、分包袋マーカーペンが重い程、前記分包体マーカーペンのインク注入口が、前記補充インク容器の吐出口から離れるように、前記分包袋マーカーペンを保持してもよい。例えば、前記ペン可動保持部は、インクが満充填された分包袋マーカーペンを、前記吐出方向において、前記分包袋マーカーペンのインク注入口が、前記補充インク容器の吐出口から離れた状態で保持するよう構成されてもよい。
前記インク補充装置は、前記ペン可動保持部による前記分包袋マーカーペンの保持位置に応じた、前記分包袋マーカーペンの重量又はインクの充填度合いを示すインジケータをさらに備えてもよい。これにより、作業者は、よりインクの充填度を把握しやすくなる。
前記ペン可動保持部は、例えば、水平方向の軸中心に回転可能に支持された棒と、棒の支点に対して一方側に設けられた前記分包袋マーカーペンを載せる台と、棒の支点の他方側に設けられた錘を有してもよい。すなわち、ペン可動保持部は、天秤ばかりの仕組みを取り入れた構造であってもよい。これにより、簡単な構成で、ペン可動保持部を構成できる。
(構成15)
上記構成1~14のいずれかにおいて、前記インク補充装置は、前記分包体マーカーペンの重量が所定値を越える場合に、前記補充インク容器の吐出口と分包袋マーカーペンのインク注入口との相対位置を変化させるか、又は、前記補充インク容器の吐出口と分包袋マーカーペンのインク注入口の間に遮蔽板を挿入することで、前記補充インク容器から前記分包体マーカーペンへのインク補充ができない又は困難な状態にする、補充停止機構をさらに備えてもよい。これにより、分包袋マーカーペンのインクの充填量が所定レベルを超える場合に、補充ウインク容器から分包袋マーカーペンへのインクの補充ができない状態にすることができる。そのため、インク過充填によるインク漏れをより効果的に抑えることができる。
(構成16)
本発明の他の実施形態における分包機は、
複数の分包袋マーカーペンと、
前記複数の分包袋マーカーペンを保持し、前記分包機に着脱可能なペンホルダと、
前記ペンホルダに保持された前記複数の分包袋マーカーペンのうち指定された分包体マーカーペンを、前記分包袋群に当接又は離間させるように、前記ペンホルダを駆動するペンホルダ駆動部と、
分包データに基づき、前記ペンホルダ駆動部を制御して、前記複数の分包袋マーカーペンのうち少なくとも1本の分包袋マーカーペンによる前記分包袋群へのマーキングを制御するマーキング制御部と、を備える。
前記マーキング制御部は、前記ペンホルダ駆動部を制御して前記分包袋群へのマーキングを制御している時に、前記分包データに基づき、前記ペンホルダに保持される前記複数の分包袋マーカーペンの位置と色との関係を変更してマーキング制御する予定があるか否かを判断し、当該予定がある場合、前記複数の分包袋マーカーペンの位置と色の関係の変更が必要になることの通知を出力する。
これにより、現在のペンホルダの分包袋マーカーペンでマーキングしている間に、分包袋マーカーペンの色と位置の変更が必要となる時に先立って、その旨を通知することができる。作業者は、例えば、分包袋マーカーペンの交換が間近であることを把握し、前もって準備することができる。
前記マーキング制御部は、前記分包データに基づき、1つの分包処理単位に係る分包袋群へのマーキング制御をしている時に、後に実行する他の分包処理単位に係る分包袋群に対するマーキング制御の前に、前記ペンホルダに保持される前記複数の分包袋マーカーペンの位置と色との関係を変更するか否かを判断し、当該変更をする場合、前記複数の分包袋マーカーペンの位置と色の関係の変更が必要になることの通知を出力してもよい。
(構成17)
本発明の他の実施形態における分包機は、薬剤を分包袋群に分包する分包機である。前記分包機は、
複数の分包袋マーカーペンを保持し、前記分包機に着脱可能なペンホルダと、
前記ペンホルダを軸周りに回転する駆動、及び、前記ペンホルダの軸の位置を動かす駆動をするペンホルダ駆動部と、
前記ペンホルダ駆動部を制御する駆動制御部とを備える。
前記駆動制御部は、ペンホルダ取出し条件を満たす場合に、前記ペンホルダの軸周りの回転位置が予め決められた取出し位置になるよう前記ペンホルダ駆動部を制御する。
これにより、ペンホルダの取出し時の回転位置を制御できる。そのため、例えば、ペンホルダの交換が必要な場合に、ペンホルダを取出しやすい状態にすることができる。
前記駆動制御部は、マーキング制御部の一部であってもよい。マーキング制御部は、分包データに基づき、前記ペンホルダ駆動部を制御することでマーキングを制御する。前記マーキング制御部は、前記ペンホルダ駆動部に前記ペンホルダを回転させて前記複数の分包袋マーカーペンのうち使用する分包体マーカーペンを選択し、前記ペンホルダ駆動部に前記ペンホルダの軸の位置を移動させることで、前記使用する分包体マーカーペンを分包袋群に当接又は離間させてマーキング制御を実行する。
前記マーキング制御部は、前記ペンホルダの回転位置を取出し位置になるよう制御する場合に、前記ペンホルダの回転位置を取出し位置にする直前の回転位置を記憶してもよい。前記ペンホルダが、取出し後に再装着された場合、前記マーキング制御部は、前記記憶した回転位置になるように前記ペンホルダ駆動部を制御してもよい。
前記ペンホルダは、前記分包機に装着された状態で、前記分包機に係り、前記ペンホルダを前記分包機に対して係止する、係止部材を有してもよい。前記係止部材は、作業者の操作により係止を解除可能に構成されてもよい。この場合、前記取出し位置は、前記係止部材が作業者に対して露出する位置とすることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
[実施形態]
(分包機の構成例)
図1は、本実施形態におけるインク補充装置のインク補充対象となる分包袋マーカーペンが用いられる分包機100の構成例を示す図である。分包機100は、予め収納された複数種類の薬剤(本例では、固形薬剤、すなわち錠剤)から、処方データに基づいて、1包分(例えば、1回服用分)ずつ薬剤を取出し、各分包袋に包装する。分包機100は、処方データに基づき、薬剤を1包分ずつに分けて取り出す薬剤取出部50と、取り出された薬剤を1包分ごとに、複数の分包袋群のそれぞれに包装する包装部60、分包袋にマーキングするマーキング部70、及び、分包機100の動作を制御する制御部80を備える。薬剤取出部50、包装部60、及びマーキング部70は、制御部80により制御される。
薬剤取出部50は、薬剤を収納及び供給する複数のフィーダ51と、ホッパ52、53、57と、薬剤を1包分ずつ溜めておく薬剤準備部56を備える。また、分包機100は、手撒き薬剤を受ける手撒きトレイ54、及び手撒きトレイ54の薬剤を薬剤準備部56へ導くホッパ55を、さらに有する。
フィーダ51は、薬剤を収納するカセットと、カセットから制御された数の薬剤を排出するシュータを有する。複数種類の薬剤の各々が、種類ごとに、複数のフィーダ51に収納される。処方データに基づいて、フィーダ51と手撒きトレイ54とから1包分に対応する薬剤が供給される。フィーダ51からの薬剤が、ホッパ52に供給される。ホッパ52は、1包分に対応する薬剤を溜める。ホッパ53を介して、薬剤が薬剤準備部56へ供給される。手撒きトレイ54には、1包分に対応する薬剤を撒き入れるための枡状の凹部が複数設けられる。手撒きトレイ54から、ホッパ55を介して、薬剤が薬剤準備部56へ供給される。薬剤準備部56に保持された1包分ずつの薬剤は、ホッパ57を介して、1包分ずつ包装部60へ供給される。また、薬剤準備部56は複数の部屋を設けてもよい。例えば6部屋を設けることで6包分の薬剤を各部屋に準備しておくことができる。この場合、図示しない機構で薬剤準備部56を回転させることで、ホッパ53とホッパ55のそれぞれから各部屋に薬剤が供給されるようすればよい。ここで、フィーダ51と手撒きトレイ54とから1包分に対応する薬剤が供給される場合は、それぞれから供給される薬剤を薬剤準備部56の同じ部屋に供給すればよい。
包装部60は、帯状の分包紙を折り曲げ、重なる部分の一部をシールすることにより各分包袋を形成すると共に、薬剤準備部56から供給されてきた薬剤を1包分ずつ分包袋に包装する。
包装部60は、ロール状の分包紙をセットするロールセット部61と、二つ折りにされた分包紙をシールするシール部63とを含む。また、包装部60は、分包紙に印刷する印刷部62を含む。印刷部62は、例えば、インクリボン62aのインクを分包紙に転写するよう構成されてもよい。印刷部62は、例えば、後述のホッパ57による薬剤配置箇所よりも上流側に設けられる。包装部60は、ロールセット部61から引き出され、二つ折りにされた分包紙の谷状の部分に、ホッパ57から供給される1包分の薬剤を配置する。薬剤が配置された分包紙の一部を、シール部63がシールすることで、薬剤を分包した分包袋が形成される。シール部63は、折り重なった分包紙の一部を加熱して溶着する。シール部63は、例えば、分包紙を一対のヒートローラの間に通して溶着するヒートローラ式、又は、ヒート型を分包紙に押し付けて溶着するパック式とすることができる。薬剤が内包された分包袋が多数連続した帯状の分包袋群Pが、分包機100の外へ送り出される。
マーキング部70は、分包袋マーカーペン7を用いて薬剤が分包された分包袋にマーキングする。マーキング部70は、分包袋マーカーペン7(以下、単にペン7と称することもある)、複数のペン7を格納するペンホルダ71、ペンホルダを駆動するペンホルダ駆動部72、及び、ペンホルダ71の情報を読み取るペンホルダ情報読み取り部73を含む。図1の例では、マーキング部70は、包装部60のシール部63の下流に設けられる。マーキング部70は、シール部63の上流に設けられてもよい。
図2は、図1に示す包装部60及びマーキング部70の構成例の斜視図である。図3は、図2のマーキング部70付近の拡大図である。図4は、図2及び図3に示すマーキング部70に装着されるペンホルダ71の斜視図である。図2及び図3に示す例では、マーキング部70は、包装部60のシール部63を構成するヒートローラの近傍に設けられている。図4に示すペンホルダ71が、ペンホルダ駆動部72を構成するユニットに挿入されて装着される。
図4に示すペンホルダ71は、複数(図4の例では4本)のペン7を格納する。複数のペン7はペンホルダ71によってペン芯が露出した状態で保持される。複数のペン7のそれぞれは、ペンホルダ71から取り外し可能である。複数のペン7は、ペンホルダ71において、中心軸J(回転軸)の周りに配置される。複数のペン7の軸は、中心軸Jと平行である。複数のペン7のペン芯は、いずれも、中心軸Jに垂直な1つの仮想平面を通るように配置される。
ペンホルダ71は、ペンホルダ駆動部72によって、中心軸Jを中心に回転可能に支持される。ペンホルダ71は、中心軸Jがマーキング対象の分包袋群Pの表面に垂直な方向に対して傾いた状態で、ペンホルダ駆動部72に支持される。ペンホルダ駆動部72は、ペンホルダ71を、中心軸Jを中心に回転させる。また、ペンホルダ駆動部72は、ペンホルダ71又は分包袋群Pの少なくとも一方を動かして、ペンホルダ71と分包袋群Pとの軸方向の距離を変化させる。このように、ペンホルダ駆動部72は、ペンホルダ71を駆動して、複数のペン7のうち指定された1つを、分包袋Pの表面に当接させる動作を実行する。
ペンホルダ71は、ペン7を格納するためのスロットを複数備える。図4に示す例のように、ペンホルダ71には、各スロットに格納されるべきペンを示すラベル71aが設けられてもよい。例えば、各スロットに格納するペンの色を示すラベルがペンホルダ71の表面に設けられてもよい。これにより、ペンホルダ71の各スロットに格納するペン7の色を予め決めておくことができる。
ペンホルダ71は、分包機100に対して脱着可能である。そのため、例えば、予め複数のペンホルダ71を準備しておき、必要に応じて選択したペンホルダ71を分包機100に装着して使用することができる。なお、ペンホルダの構成は、図4に示す例に限られない。例えば、ペンホルダが収納するペンの数は、4本に限られず、1本、2本、3本、又は5本以上であってもよい。
図5は、図4に示すペンホルダ71に格納されるペン7の斜視図である。図5の例では、ペン7は、インクを貯蔵するインク貯蔵部7bの口を、ペン芯7aで塞いだ構成となっている。この例では、ペン芯7aは、取り外し可能である。ペン芯7aを取り外すと、インク貯蔵部7bの口が開放され、これが、インク補充の際のインク注入口となる。また、ペン7は、図4に示すようにペンホルダ71に格納可能な形状を有する。例えば、ペン7のインク貯蔵部7bの形状及びサイズは、ペンホルダ71のスロットに嵌り、且つ、ペン先が露出するような形状及びサイズにされる。これにより、ペン7は、分包機100に装着可能な構成となる。すなわち、この例では、分包機100に装着可能なペン7は、ペンホルダ71にペン先が露出する状態で収納されるよう構成される。
なお、インク注入口の構成は、図5の例に限られない。例えば、インク貯蔵部7bのペン芯7aとは反対側がフタで塞がれており、このフタが取り外し可能であってもよい。この場合、フタを開けて開放される口が、インク補充の際のインク注入口となってもよい。
ペン7は、ペン芯7aが長時間露出した場合でも乾きにくいことが好ましい。このために、ペン7のインク貯蔵部7bの中には、フェルト等のインクの吸収体(図7の7d参照)が入れられる。ペン芯7aが取り付けられた状態では、ペン芯7aの一部がインク貯蔵部7b内の吸収体に接触する。インク貯蔵部7b内のインクは、毛管現象により、吸収体を経てペン芯7aに吸い上げられる。
(インク補充装置の構成例)
図6は、本実施形態におけるインク補充装置の構成例を示す斜視図である。図7は、図6に示すインク補充装置の断面図である。図6に示すインク補充装置10は、ペン7に対して、補充インク容器6からインクを補充する際に用いられる。図6の例では、インク補充装置10は、容器保持部1、押圧部2、ペン保持部3、支持部4を備える。
容器保持部1は、補充インク容器6を保持するよう構成される。補充インク容器6は、ペン7に補充するためのインクを容れる容器である。補充インク容器6は、吐出口6bを有する。図6の例では、補充インク容器6は、胴部と、胴部から延びる管状部を含む、管状部は、胴部よりも細い。管状部の一方端に吐出口が設けられ、他方端は胴部と接続される。胴部は、補充インクを貯蔵する内部空間を有する。胴部は、インクの吐出方向を長手方向とする細長い形状を有する。胴部は、一例として、筒体と、筒体の一方端を塞ぐ底部を有する。筒体の他方端に管状部が接続される。
容器保持部1は、補充インク容器6を、吐出口6bの全体が吐出方向Yから見てペン7のインク注入口7cと重なる位置で保持する。押圧部2は、容器保持部1に対して可動に取り付けられる。押圧部2は、容器保持部1に対して移動することで、容器保持部1に保持された補充インク容器6を押圧する。これにより、押圧部2は、補充インク容器6を凹ませて、吐出口6bからインクを吐出させる。
図6の例では、容器保持部1は、底板1aと、底板1aから上方(軸方向)に延びる縦壁1bを有する形状である。底板1aは、貫通孔1aaを有する。貫通孔1aaは、補充インク容器6の吐出口6bがあるノズルの部分は通るが、全体は通らない大きさの貫通孔である。これにより、補充インク容器6は、吐出口6bがあるノズルを下方に向け、底板の貫通孔から突出させ、縦壁に挟まれた状態で、容器保持部1に保持される。なお、貫通孔1aaは、切り欠きであってもよい。
図6の例では、縦壁は、筒状である。すなわち、縦壁1bは、補充インク容器6の側方を囲むように設けられる。なお、縦壁1b、補充インク容器6の軸方向に垂直な方向の少なくとも1方向において、補充インク容器6を両側から挟むように設けられてもよい。すなわち、補充インク容器6の少なくとも一部が、互いに対向する縦壁1bの間に配置されるよう縦壁1bが形成されてもよい。
押圧部2は、容器保持部1の縦壁を貫通する棒状部材で形成される。押圧部2は、容器保持部1にねじを介して取り付けられる。図6及び図7に示す例では、押圧部2は、雄ねじを有するねじ部2aを有する。容器保持部1の縦壁には、雌ねじを有する貫通孔が設けられる。押圧部2のねじ部2aの雄ねじが、縦壁の貫通孔の雌ねじと噛み合う。押圧部2のねじが締まる方向に回転すると、容器保持部1の縦壁から内部へ進み、補充インク容器6を押す方向に移動する。押圧部2のねじが緩む方向に回転すると、押圧部2は、縦壁から外へ向かって進み、補充インク容器6から後退する方向に移動する。
押圧部2は、ツマミを有する。ツマミは、作業者が指で押圧部に力を入力する入力部である。ツマミは、作業者が指で力を加えやすい形状に形成される。ツマミは、押圧部2の補充インク容器6に対して力を作用させる端部と反対側の端部に設けられる。ツマミは、ねじ部2aの径方向において、ねじ部2aの直径より大きい寸法の部分を有する。
押圧部2は、ねじ機構により位置が調節可能である。そのため、押圧部2による補充インク容器6の押圧度合いが、ねじの回転によって調節できる。そのため、作業者は、補充インク容器6の押圧度合いの調節が容易になる。その結果、単位時間あたりに、補充インク容器6からペン7へ注ぎこむインクの流量を微妙に調節することが容易になる。また、色ごとに異なるインクの粘性に応じて、押圧度合いを調整することも容易になる。
押圧部2は、容器保持部1により保持される補充インク容器6の胴部の側面を、側方から押圧するように構成される。このように、補充インク容器6のインクが貯蔵される胴部を側面方向から押圧するように押圧部2を構成することで、簡単な構成で、押圧部2によるインクの吐出量の調整を容易にすることができる。
なお、押圧部2の押圧機構は、上記のねじ機構に限られない。また、押圧部2の押圧機構として、ねじ機構の他、油圧機構、ギヤ(歯車)機構、てこ(リンク機構)、ラチェット機構、プライヤー機構、ピストン機構、指押し機構、等を用いてもよい。
図6及び図7に示す例では、補充インク容器6は、押圧部2によって容器保持部1に押し付けられた状態で保持される。この例では、容器保持部1と押圧部2が、互いに対向する位置において、補充インク容器6の側面を支持している。すなわち、補充インク容器6は、押圧部2と、容器保持部1の間に挟まれた状態で保持される。このように、押圧部2が容器保持部1の一部を構成してもよい。なお、容器保持部1は、押圧部2とは独立して補充インク容器6を保持する構成であってもよい。また、図6の例では、容器保持部1は、補充インク容器6の側面を支持する部分(縦壁1b)と、吐出方向に支持する部分(底板1a)の両方を有する。容器保持部1は、これらの部分のうち少なくとも一方を有する構成であってもよい。
ペン保持部3は、ペン7を保持する。支持部4は、ペン保持部3及び容器保持部1を支持する。すなわち、容器保持部1は、支持部4を介して、ペン保持部3と接続されている。これにより、容器保持部1の位置は、ペン保持部3に対して固定される。容器保持部1が保持する補充インク容器6の吐出口6bが、ペン保持部3で保持されるペン7のインク注入口7cと、吐出方向から見て対向するように、容器保持部1とペン保持部3の位置関係が決められる。
図7の例では、吐出口6bが、ペン7のインク注入口7cからペン7内へ挿入された状態で、補充インク容器6及びペン7の相対位置が保持される。保持される相対位置にこれに限定されない。例えば、吐出口6bと、インク注入口7cが吐出方向において離れた位置で互いに対向するように保持されてもよい。この場合、吐出口6bとインク注入口7cの距離が、インクをこぼさずに注入できる距離になるよう相対位置が保持されてもよい。
支持部4は、水平面に置かれた場合に、ペン保持部3で保持されたペン7のインク注入口7cが上方に向くように、ペン保持部3を支持する。具体的には、支持部4は、水平面に置いた場合に、水平面に接する水平板部4bと、水平板部4bから上方に延びる壁部とを含む。ペン保持部3と、容器保持部1は、支持部4の壁部に、上下方向に並ぶ位置に取り付けられる。
図7に示す例では、容器保持部1には、縦壁1bの内側において、押圧部2と対向する位置に、スペーサ1cが設けられる。また、ペン保持部3の内側及び支持部4の表面にもスペーサ3b、4aが設けられる。これらのスペーサ1c、3b、4aにより、ペン7及び補充インク容器6の可動範囲が制限され、補充インク容器6の吐出口6bと、ペン7のインク注入口7cが対向しやすくなる。
ペン保持部3は、有底筒部を含む。ペン保持部3の有底筒部は、底板と、底板から上方(軸方向)へ延び、上方に開口した筒を有する。ペン保持部3の有底筒部には、ペン7のインク注入口7cと反対側の端が挿入される。ペン保持部3の有底筒部の開口は、ペンより大きくすることができる。例えば、有底筒部の開口の内径を、ペン7の外径の1.2倍以上とすることが好ましい。また、ペン保持部3の有底筒部の開口は、容器保持部1の上方の開口よりも大きくしてもよい。
図6及び図7に示す例では、ペン保持部3及び容器保持部1は、支持部4に固定される。ペン保持部3及び容器保持部1の少なくとも1つは、支持部4に対して脱着可能に構成されてもよい。
図8は、インク補充装置10の変形例を示す断面図である。図8に示す例では、インク補充装置10は、ペン7に対して装着可能な容器保持部1と、押圧部2とを備える。この例では、容器保持部1が、ペン7に対して固定される。容器保持部1は、ペン7と接続されるペン接続部1dを有する。ペン接続部1dは、一例として、ペン7のインク注入口7cの周りの段差にかかる突起と、ペン7の側面に接する側面支持部を含む。図8において、容器保持部1の底板1a及び縦壁1bの部分、及び、押圧部2の構成は、図6及び図7と同様である。ペン接続部1dは、容器保持部1の縦壁1bに接続される。
このように、ペン保持部及び支持部を省略し、容器保持部1が、ペン7に対して直接装着可能に構成されてもよい。これにより、インク補充装置10の構成部品を減らし、構成を簡素化することができる。
図9は、インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。図9に示す例では、容器保持部1は、ペンホルダ71に装着可能に構成される。容器保持部1は、ペンホルダ71のペン芯が露出する端部に、ペン7の軸方向から被さるように、装着される。容器保持部1は、ペンホルダ71の端部の方に係合し、且つペンホルダ71の側面に接する形状を有する。容器保持部1は、ペンホルダ71に格納されたペン7と、補充インク容器6との位置関係を保持する。図9において、容器保持部1の底板1a及び縦壁1bの部分、及び、押圧部2の構成は、図6及び図7と同様である。
図9に示すように、ペンホルダ71が、インク補充装置10のペン保持部を兼ねることもできる。これにより、ペン7をペンホルダ71に格納した状態で、ペン7にインクを補充することができる。
図10は、インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。図10に示すインク補充装置10は、図7に示す構成に対して、インクガード5をさらに備える。インクガード5は、容器保持部1で保持される補充インク容器6の吐出口6bの側方に設けられる。インクガード5は、ペン7の軸方向を基準として、吐出口6bの周方向の全体を取り囲むように構成されてもよい。例えば、インクガード5は、上下方向を軸方向とする円筒形状であってもよい。インクガード5により、吐出口6bからペン7へ入らずにこぼれたインクが飛散するのを防ぐことができる。
図11は、インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。図11に示すインク補充装置10は、図7に示す構成に対して、重量計8と、出力部9をさらに備える。重量計8は、ペン保持部3で保持されたペン7の重量を測る。ペン保持部3において、保持するペン7の重力を受ける部分、例えば、底部に重量計8が設けられる。重量計8は、特に限定されないが、例えば、バネ等の弾性体の変位により重量を測るものであってもよいし、静電容量方式、ロードセル式、その他の方式で重量を測るものであってもよい。
出力部9は、重量計8の計測結果を出力する。重量計8の出力結果は、例えば、ペン7の重量示す値であってもよいし、その他の計測された重量に基づく情報、例えば、ペン7のインク残量の判定結果であってもよい。例えば、出力部9は、ペン7のインク残量、又は、インク補充が必要か否かに関する情報を出力することができる。出力部9の形態は、特に限定されないが、例えば、液晶表示パネル等のような画像を表示する装置、LEDランプ等の光を出力する装置、スピーカ等の音を出力する装置、又は、計測結果を示す信号又はデータを、外部の機器へ送信する通信装置であってもよい。
作業者は、出力部9により出力された情報に基づき、ペン7のインク残量を把握できるため、インク補充が必要か否かを判断することができる。そのため、ペン7内にまだ十分にインクが残っているにも関わらず、インクを補充して溢れさせてしまうといった事態を防ぐことができる。
図11に示す例では、重量計8は、ペン保持部3に設けられるが、ペン保持部3以外の部分に重量計が設けられてもよい。例えば、支持部4に、ペン保持部3及びペン7を含む全体の重量を測る重量計が設けられてもよい。
図12は、インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。図12に示す例では、インク補充装置10の押圧部2の押圧機構が、ピストン機構である。図12に示す押圧部2は、容器保持部1に取り付けられたシリンダ2cと、シリンダ2cに挿入されるピストン2bを有する。ピストン2bは、シリンダ2c内で、容器保持部1に保持された補充インク容器6の側面を押圧する方向に移動可能に支持される。シリンダ2cは、容器保持部1の縦壁1bを貫通するように取り付けられる。図12に示すように、シリンダ2cは、フランジを有してもよい。ピストン2bの補充インク容器6側と反対側の端部にもフランジが設けられてもよい。作業者は、シリンダ2cとピストン2bのフランジに、指を掛けて、ピストン2bを押すことができる。これらのフランジは、作業者が指で力を入力する入力部の一例である。
図13は、インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。図13に示す例では、容器保持部1は、補充インク容器6の側面の一部が外部から押圧可能となるよう露出した状態で、補充インク容器6を保持するよう構成される。容器保持部1は、補充インク容器6を、吐出口6bの吐出方向Yにおいて支持する部分(底板1a)と、補充インク容器6の側面の可動範囲を規制する部分(縦壁1b)を有する。縦壁1bは、底板1aで支持される補充インク容器6の側面の周囲の一部を、他の部分を露出させるよう構成される。容器保持部1は、補充インク容器6の側方において、少なくとも指が通る空間を露出させた状態で、補充インク容器6を保持する。例えば、縦壁1bの一部に、指が通る広さの開口1eが設けられる。図13は、押圧機構が、指押し機構である場合の例である。
なお、指の代わりに、棒状の押圧部材で、補充インク容器6を押圧可能となるよう、容器保持部1が構成されてもよい。また、図13は、補充インク容器6を、指と、容器保持部1で挟んで押圧する構成である。この変形例として、補充インク容器6を2本の指で挟んで押圧可能となるよう、容器保持部1が構成されてもよい。
図14は、インク補充装置10の他の変形例を示す断面図である。図14では、断面図に加えて、上面図も示している。図14に示す例では、押圧部2は、容器保持部1に取り付けられず、補充インク容器6に取り付けられる。容器保持部1は、補充インク容器6を、吐出口6bの吐出方向Yにおいて支持する底板1aと、補充インク容器6の側面の可動範囲を規制する一対のアーム部1fを有する。底板1aは、貫通孔1aaを有する。貫通孔1aaは、補充インク容器6の吐出口6bがあるノズルの部分は通るが、全体は通らない大きさの貫通孔である。一対のアーム部1fの間に、補充インク容器6が配置される。
押圧部2は、ねじ2dと、ねじ2dにより直径が可変に構成された環状部材2eを有する。環状部材2eは、補充インク容器6の側面を囲むように、補充インク容器6に取り付けられる。すなわち、環状部材2eの環の中に、補充インク容器6が配置される。ねじ2dを締めて環の直径を小さくすることで、補充インク容器6が圧迫し、吐出口6bからインクを吐出させることができる。ねじ2dの端部には、作業者が力を入力するための入力部であるツマミ2gが設けられる。
図14の例では、押圧部2の押圧機構は、ねじ機構である。この変形例として、例えば、押圧部2の押圧機構をプライヤー機構としてもよい。この場合、補充インク容器6の側面を挟むプライヤーを、押圧部2としてもよい。なお、図14に示すような、環状部材又はプライヤーは、容器保持部1に取り付けられる構成とすることもできる。
図15は、インク補充装置10の他の変形例を示す図である。図15(a)は、インクが充填されていないペン7が保持された状態のインク補充装置10の正面図である。図15(b)は、インクが満充填されたペン7が保持された状態のインク補充装置10の正面図である。図15(c)は、図15(a)に対応する側面図であり、図15(d)は、図15(b)に対応する側面図である。この例では、インク補充装置10は、ペン7を可動に保持するペン可動保持部11をさらに備える。ペン可動保持部11は、ペン7の重量に応じて、容器保持部1で保持される補充インク容器6の吐出方向(本例では垂直方向)におけるペン7の位置が変化するようにペン7を保持する。
ペン可動保持部11は、支持部4に回転可能に取り付けられた棒11bと、棒11bの一方端側に設けられた台11aと、棒11bの他方端側に設けられた錘11dを有する。棒11bの端でない部分が支持部4によって回転可能に支持される支点11cとなる。台11aは、棒11bの支点11c(回転軸)に対して一方端側に設けられる。錘11dは、棒11bの支点11cに対して台11aとは反対側に設けられる。台11aは、棒11bに回転可能に取り付けられる。台11aは、ペン7のインク注入口が垂直上方を向いた状態でペン7を支持する。図15の例では、台11aがペン7の底を支持し、ペン保持部3がペン7の側方に配置される。棒11bが回転して台11aの高さが変化した場合に、ペン保持部3がペン7の側方をガイドすることで、ペン7がインク注入口を上に向けた状態で、上下にすなわちインクの吐出方向に動くようになる。
錘11dの重さと取付位置は、インク満充填状態のペン7の重量と、インクを充填していないペン7の重量の重さに基づいて決められる。図15の例では、インク満充填状態のペン7を台11aに載せた場合は、台11aより錘11dが高くなり、インクが充填されていなペン7を台11aに載せた場合は、台11aより錘11dが低くなるように、錘11dの重さと取付位置が設定されている。分包袋マーカーペンとして用いられるペン7の大きさ及び形状は、一定であることが多い。そのため、錘11dの重さ取付位置を、ペン7に応じて適切に設定できる。錘11dの重さは、これに限定されないが、例えば、7~28gとしてもよい。
図15に示す構成では、ペン7が保持される高さは、インクの充填度合いに応じて変化する。これにより、作業者は、ペン7の保持位置により、インクの充填度合いを確認できる。そのため、例えば、多くのインクが残っているペン7に充填を行うことでインクが溢れ出してしまうといったことを防ぐことができる。また、上記構成では、天秤はかり又はてこの原理を用いてペン7の重量が可視化される。これにより、例えば、ロードセルのような高価な部品を用いなくても、簡単な構成で、ペン7のインクの充填度合いの確認が可能になる。
なお、ペン可動保持部の構成は、図15の例に限られない。例えば、ペン可動保持部は、ばね等の弾性体、及び、弾性体の上にペン7を載せる台11aを備える構成であってもよい。この構成においても、ペン7の重量に応じて台11aの高さが変わる。
図15の例では、インク補充装置10は、インクの充填度合いを示すインジケータ12をさらに備える。インジケータ12は、台11a(棒11b)と連動する指示針12aと、目盛り板で構成される。目盛り板は、指示針12aの上下方向の可動範囲の少なくとも一部に表示された目盛りを含む。図15に示すように、インジケータ12の目盛りは、少なくとも、ペン7のインクが満充填の場合の位置、及びペン7にインクが充填されていない場合の位置を含んでもよい。これにより、作業者は、ペン7のインクの充填度合いをより詳しく把握できる。
なお、図15のインク補充装置10は、容器保持部1に保持された補充インク容器6を押圧することで、補充インク容器6からインクを吐出させる押圧部(図15では図示略)を備えてもよい。又は、容器保持部1は、補充インク容器6の側面の一部が、外部から押圧可能となるよう露出した状態で補充インク容器6を保持するよう構成されてもよい(図15では図示略)。下記の図16のインク補充装置10においても、図示しないが、押圧部、又は外部から補充インク容器6を押圧可能な構成が設けられてもよい。
図16は、インク補充装置10の他の変形例を示す図である。図16(a)は、インクが充填されていないペン7が保持された状態のインク補充装置10の側面図である。図16(b)は、インクが満充填されたペン7が保持された状態のインク補充装置10の側面図である。図16に示す例では、インク補充装置10は、ペン7の重量が所定値を越える場合に、インク補充をできない状態にする補充停止機構を備える。補充停止機構は、インクが満充填されたペン7(すなわち、重量が所定値を越えるペン)が載せられた場合に、補充インク容器6の吐出口とペン7のインク注入口との相対位置を変化させ、且つ、補充インク容器6の吐出口とペン7のインク注入口の間に遮蔽板14を挿入する。
図16の例では、容器保持部1は、支持部4にスライド可能に支持される。容器保持部1は、所定のインク補充位置から上方にスライド可能である。容器保持部1には、磁石13が取り付けられる。磁石13の周囲にコイル16が設けられる。支持部4には、遮蔽板14が、上下方向を軸に回転可能に取り付けられる。遮蔽板14は、補充インク容器6の吐出口とペン7のインク注入口の間から退避した退避位置と、これらの間を遮蔽する遮蔽位置の間で移動可能である。遮蔽板14を遮蔽位置へ付勢する付勢部材(図示略、例えば、板バネ等の弾性部材)が支持部4と遮蔽板14の間に設けられてもよい。また、インク補充装置10は、錘11dが所定の高さに達した場合にオン/オフが切り替わるスイッチ15が設けられる。
図16(a)の状態では、遮蔽板14は、退避位置において、遮蔽位置へ向かって回転するよう付勢された状態で、遮蔽板14の遮蔽板係止部14aと、係止突起1gによって係止される。係止突起1gは、容器保持部1から延びる突起であり、容器保持部1と連動して動く。遮蔽板係止部14aは、遮蔽板14の板面に設けられ、退避位置で係止突起1gが係る突部である。
図16(b)に示す状態において、錘11dが所定の高さに達してスイッチ15が切り替わるとコイル16に電流が流れ、磁石13が上方に移動する。これにより、容器保持部1が上方に移動する。補充インク容器6は、上方に移動してペン7から離れる。また、係止突起1gによる遮蔽板14の係止が解除され、遮蔽板14が回転して遮蔽位置に移動する。
変形例として、遮蔽板14は、支持部4に設けられたモータで回転させることで、遮蔽位置と退避位置の間を移動するよう構成されてもよい。この場合、ペン可動保持部11の動きに応じてモータが回転することで遮蔽板14の位置を変更できる。例えば、スイッチ15の切り替えを契機としてモータが遮蔽板14を回転させて、退避位置から遮蔽位置、又は、遮蔽位置から退避位置へ遮蔽板14を移動させることができる。これにより、作業者が、遮蔽位置から退避位置へ手動で遮蔽板14を戻す動作が不要になる。なお、遮蔽板14の駆動源は、モータに限らず、例えば、コイルと磁石を用いたソレノイドアクチュエータであってもよい。また、図16の例では、容器保持部1が支持部4に対してスライド可能であるが、容器保持部1は支持部4に固定され、上下に移動しないように構成されてもよい。
補充停止機構は、図16の例に限られない。例えば、補充停止機構は、補充インク容器6の吐出口とペン7のインク注入口との相対位置を変化させる、又は、補充インク容器6の吐出口とペン7のインク注入口の間に遮蔽板14を挿入する構成のうち少なくとも1つ構成により、補充を不可又は困難としてもよい。補充インク容器6の吐出口とペン7のインク注入口との相対位置を変化させる構成は、図16のように上下方向の相対位置を変化させる場合の他、補充インク容器6の吐出口又はペン7のインク注入口の向きのうち少なくとも1つの向きを変化させる構成であってもよい。
例えば、容器保持部1は、補充インク容器6を、水平方向の軸を中心に回転可能に保持する構成であってもよい。一例として、保持されるペン7の重量が所定値を越えない場合に、容器保持部1は、補充インク容器6の吐出口が下向きになる状態で、回転力が付勢された状態で係止されてもよい。この場合、ペン7の重量が所定値を越える場合に、係止が解除され、容器保持部1が回転し、補充インク容器6の吐出口が上向きになる。
図16では、錘11dの位置でスイッチ15が切り替わる構成であるが、錘11dの替わりに台11a又は棒11b、その他ペン可動保持部11の動きに応じてスイッチ15が切り替わってもよい。また、ペン7の重量が所定値を越えたことを検出する手段は、スイッチ15に限られない。スイッチの替わりに、ペン可動保持部11の動きを検出するセンサにより、ペン7の重量が所定値を越えたことが検出されてもよい。
押圧部による押圧(圧迫)で補充インク容器6からインクが吐出されペン7に補充される構成において、補充停止機構は、ペン重量が所定値を越えた場合に、押圧部による補充インク容器6の押圧を解除する機構であってもよい。
なお、図15に示す例では、ペン可動保持部11により、インクが満充填されたペン7は、補充インク容器6の吐出口と離れた位置で保持され、インクが充填されていないペン7は、補充インク容器6の吐出口がインク注入口に挿入された状態で保持される。この構成も、補充停止機構の一例であると言える。
(ペンホルダの確認機能)
本実施形態における分包機100は、ペンホルダが正しいか否かを判断する機能を備える。図1を参照し、分包機100のマーキング部70は、ペンホルダ71に付された情報を読み取るペンホルダ情報読み取り部73(以下、単に読み取り部73と称する)を備える。
ペンホルダ71には、ペンホルダに関する情報が付される。ペンホルダに付される情報の形態は、特に、限定されないが、例えば、ペンホルダ71の外表面に付されたバーコード、二次元コード(例:QRコード(登録商標))、又は、その他のコード又はマーカであってもよい。マーカは、特定の図形によって情報を示すものであり、例えば、撮影画像の画像処理でマーカを認識することで情報が取得される。マーカの例として、ARマーカ、arucoマーカ等が挙げられる。或いは、磁気センサ、光学センサ又はその他の物理センサにより検出される被検出素子を、ペンホルダ71に取り付けることで、情報を付すこともできる。或いは、ペンホルダ71に情報を記憶したRFIDタグが付されてもよい。読み取り部73は、ペンホルダ71に付された情報の形態に応じた読み取りデバイスを備えてもよい。また、ペンホルダ71をインク色に対応して色分けしておき、それをカメラで撮像して色でペンホルダ71を識別してもよい。例えば、ペンホルダに関する情報として、格納される複数のペン7のインク色に対応する色のラベルが、ペンホルダ71の表面に付されてもよい。読み取り部73が備えるカメラで、撮影したペンホルダ71の表面の画像から検出される色に基づいて、ペンホルダ71を特定することができる。
分包機100の制御部80は、マーキング制御部81、及びペンホルダ判断部82を有する。マーキング制御部81は、処方データに基づき、ペンホルダ駆動部72を制御することで、ペンホルダ71のペン7による分包袋群Pへのマーキングを制御する。マーキング制御部81は、分包袋群Pのそれぞれに対して、ペンホルダ71に格納された複数のペン7の中から選択した少なくとも1本のペンによるマーキングを施す。
ペンホルダ判断部82は、読み取り部73で読み取られたペンホルダ71に関する情報に基づいて、正しいペンホルダが装着されているか判断し、装着されているペンホルダが正しくない場合は、その旨の通知を出力する。
ペンホルダ71に付され、読み取り部73で読み取られる情報は、ペンホルダ71に関する情報である。この情報は、ペンホルダ71を特定するための情報であってもよい。例えば、ペンホルダ71の個体識別情報のように、複数準備されたペンホルダ71のうちいずれのペンホルダ71であるかを特定するための情報が、ペンホルダ71に付されてもよい。ペンホルダ71の識別子(ID、番号等)の他、薬剤の供給先、用途、仕様、ペンホルダ71に保持される各ペン7の色、その他の属性の観点からペンホルダ71を特定する情報であってもよい。
このように、ペンホルダ71に情報を付し、その情報を基に、分包機100に装着されたペンホルダ71が正しいか否かを判断することで、ペンホルダ71の装着間違いを検出することができる。例えば、薬剤の供給先の施設ごとに、分包袋にマーキングする色の組み合わせが異なる場合がある。このような場合、施設ごとにペンホルダ71を準備し、それぞれの施設に応じた色の組み合わせのペンを、ペンホルダ71を格納しておくことができる。複数の施設に向けて薬剤を分包機100で分包する場合、施設ごとに、分包機100に装着するペンホルダ71を切り替える運用が想定される。このような運用により、施設ごとに、ペンホルダ71に格納するペン7を入れ替える手間が省略できる。さらに、上記機能により、ペンホルダ71自体の入れ間違いを検出できる。また、図4を参照して上記したように、ペンホルダ71の各スロットに、格納するべきペンの色を示すラベルを設けることで、予め準備するペンホルダ71へのペン7の入れ間違いも抑制される。
図17は、ペンホルダ判断部82のペンホルダ判断処理の例を示すフローチャートである。図17の例では、まず、ペンホルダ判断部82は、処方データを取得する(S1)。処方データには、例えば、処方データには、処方された薬剤及び患者を示すデータの他、例えば、患者の施設、又は薬剤の用法に関するデータが含まれる。このような、処方に関連する事項は、分包袋のマーキングの色の組み合わせに影響する場合がある。ペンホルダ判断部82は、分包の基になった処方データから、マーキングの色の組み合わせに影響する情報(一例として、薬剤供給先の施設を示す情報)を取得する。
ペンホルダ判断部82は、読み取り部73から、分包機100に装着されているペンホルダ71から読み取った情報を取得する(S2)。例えば、ペンホルダ71にコード又はマーカが付される場合は、読み取り部73は、カメラ又はコードリーダを備える。この場合、読み取り部73で取得された画像、又はその画像を処理して得られた情報を、ペンホルダ判断部82は取得する。
変形例として、ペンホルダ71にマグネットにより情報が付されてもよい。マグネットは、磁気センサによって検出される被検出素子である。例えば、ペンホルダ71の外周面に周方向に配置された1つ以上のマグネットが情報としてペンホルダ71に付されてもよい。例えば、配置するマグネットの数、又は、間隔によって、ペンホルダ71の識別情報を表すことができる。この場合、読み取り部73は、ペンホルダ71の外周の外側の磁場を検出する磁気センサを備える。読み取り部73は、例えば、ペンホルダ71が、中心軸Jを中心に一周する間に、磁気センサで検出される信号を用いて、ペンホルダ71を特定する情報を得ることができる。
ペンホルダ判断部82は、S1で取得した処方データの情報と、S2で取得したペンホルダの情報に基づいて、装着されているペンホルダ71が正しいか否かを判断する(S3)。例えば、処方データが示す薬剤の提供先の施設と、ペンホルダの情報から得られる施設が一致しているか否かにより、ペンホルダ71が正しいか否か判断される。正しいペンホルダが装着されていると判断される場合(S3でYES)、処理は終了する。正しいペンホルダが装着されていないと判断される場合(S3でNO)、ペンホルダ判断部82は、ペンホルダが間違っていることと、正しいペンホルダに交換することを示す通知を、出力する(S4)。この出力は、例えば、分包機100のディスプレイ又はスピーカ等の出力デバイス、又は、分包機100と通信可能なコンピュータに出力される。
ペンホルダ判断部82は、待機し(S5)、装着されていたペンホルダ71の交換が検出されると(S6でYES)、S2の処理に戻る。ペンホルダ71の交換が検出されず、所定の制限時間が経過すると(S6でNO且つS7でYES)、エラー出力して処理を終了する。
(ペン確認機能)
本実施形態における分包機100は、ペン7のインク切れや掠れ等が発生していないか確認するための機能を備えてもよい。この場合、マーキング制御部81は、動作モードとして、試し書きモード及び本書きモードを含む。本書きモードは、処方データに基づいて分包袋にマーキングする本番モードである。試し書きモードは、ペンによる印字に問題がないか確認するための動作モードであり、例えば、ユーザによる試し書き指示操作に応じて実行される。
マーキング制御部81は、試し書きモードにおいて、ペン7に対する分包袋群Pの相対速度が、本書きモードにおける相対速度よりも遅くなるように、ペンホルダ駆動部72又は分包袋群Pの搬送装置を制御することができる。例えば、マーキング制御部81は、試し書きモードの場合は、搬送装置の分包袋群の搬送速度が、本書きモードの場合より遅くなるよう制御してもよい。一例として、マーキング制御部81は、本書きモードの搬送速度VHを、ペンホルダ71に格納されるペン7の本数Nで割った速度(VH/N)を、試し書きモードの搬送速度とすることができる。これにより、1つの分包袋に、N本のペン7の試し書きができる。
或いは、マーキング制御部81は、試し書きモードにおけるペン7の切り替え速度が、本書きモードの場合より速くなるように、ペンホルダ駆動部72を制御してもよい。例えば、マーキング制御部81は、一例として、マーキング制御部81は、本書きモードにおけるペン7の切り替え速度FHに、ペンホルダ71に格納されるペン7の本数Nをかけた速度(FH×N)を、試し書きモードにおけるペン7の切り替え速度することができる。これにより、1つの分包袋に、N本のペン7の試し書きができる。
このように、試し書きモードにおけるペン7に対する分包袋群Pの相対速度を本書きモードより遅くすることで、ペン7の印字機能を確認するための試し書きに用いる分包袋の数を減らすことができる。
(ペンホルダ駆動部の構成例)
図18及び図19は、ペンホルダ駆動部72の駆動機構の構成例を示す図である。図18は、ペンホルダ71の軸の位置を移動する駆動機構の構成例を示す。図19は、ペンホルダ71を軸周りに回転する駆動機構の構成例を示す。図18に示す例では、ペンホルダ駆動部72は、ペンホルダ71を保持し、ペンホルダ71とともに軸周りに回転する回転保持部723と、回転保持部723を回転可能に保持する可動フレーム722と、可動フレーム722に動力を付与する軸移動アクチュエータ721を有する。可動フレーム722は、ペンホルダ71の軸に直交する軸72aを中心に回動可能に、分包機(ペンホルダ駆動部72のユニット)に支持される。軸移動アクチュエータ721の動力で可動フレーム722が、軸72aを中心に回動すると、可動フレーム722とともにペンホルダ71が動く。これによりペンホルダ71の軸Jが傾く、すなわち軸Jが移動する。この構成により、ペンホルダ71の軸J周りの回転駆動、及び、ペンホルダ71の軸Jの移動駆動の両方が可能になる。なお、駆動機構は、図18及び図19に示す例に限られない。例えば、軸Jの移動駆動として、軸Jを傾ける駆動に替えて、軸Jを直線運動させる駆動としてもよい。
回転保持部723は、筒状である。回転保持部723に、ペンホルダ71が挿入される。ペンホルダ71は、係止部材71bを有する。係止部材71bが、回転保持部723の凹部723aに係ることで、ペンホルダ71が回転保持部723から抜けないように係止される。係止部材71bは、ばね等の弾性部材により、凹部723aに押し付けられるように付勢される(図9も参照)。係止部材71bは、作業者による押す等の操作により、係止を解除できるように構成される。
図18の軸移動アクチュエータ721は、一例として、ソレノイドアクチュエータである。軸移動アクチュエータ721の出力軸は、軸72aに直交し、可動フレーム722の軸72aから離れた位置の接続部72bに接続される。軸移動アクチュエータ721により、接続部72bを直線運動させることで、可動フレーム722が、軸72aを中心に回転する。これにより、可動フレーム722に、回転保持部723を介して保持されたペンホルダ71の軸Jが傾く。図18の例では、軸移動アクチュエータ721の駆動方向と反対方向に付勢する弾性体724(ばね)が、可動フレーム722に接続される。
この軸移動アクチュエータ721による駆動機構は、ペンホルダ71の軸の位置を、当接位置と非当接位置の間で切り替える駆動を行う。当接位置は、ペンホルダ71に保持されるペン7の少なくとも1つが分包袋Pに当接する状態のペンホルダ71の位置である。非当接位置は、ペンホルダ71に保持されるペン7がいずれも分包袋群Pに当接しない状態のペンホルダ71の位置である。図18では、ペンホルダ71が当接位置にある状態が示され、線X1で非当接位置におけるペンホルダ71及び可動フレーム722の位置が示される。なお、ペンホルダ駆動部72は、ペンホルダ71が当接位置にあることを検出するセンサ(図18の727参照)を有してもよい。
図18の例では、ペンホルダ駆動部72は、ペン7のペン芯部分を覆う可動のキャップ728と、キャップ728を軸J方向に移動させるキャップ移動機構(図示略)を備える。キャップ728は、非当接位置あるペンホルダ71の複数のペン7のペン芯7aにキャップをする位置と、ペン芯7aをキャップしない位置との間で移動する。
図19の例では、ペンホルダ駆動部72は、可動フレーム722に設けられるモータ725と、モータ725の回転を、回転保持部723に伝達する回転伝達部材725aとを有する。回転伝達部材725aの外周が回転保持部723の外周と接する。回転保持部723は、ローラ726によって可動フレーム722に回転可能に支持される。ローラ726は、回転保持部723の外周に接し、且つ、回転軸がペンホルダ71の軸Jと平行になるように、可動フレーム722に取り付けられる。ローラ726は、少なくとも3台設けられるが、図19ではそのうち1台を図示している。
モータ725の回転制御により、ペンホルダ71の軸周りの回転位置が制御される。モータ725の回転角を制御することで、ペンホルダ71の回転位置が制御される。この制御により実現される回転位置は、ペンホルダ71に保持される複数のペン7の各々の使用位置を含んでもよい。例えば、複数のペン7のうち1つのペン(第1のペン)が使用位置にある状態で、ペンホルダ71が当接位置に来ると、その第1のペンが分包袋Pに当接する。また、各ペンの使用位置の他、ペンホルダ71の取出し位置が、制御される回転位置に含まれてもよい。モータ725の回転制御により、ペンホルダ71の回転位置が、各ペン7の使用位置又は取出し位置のいずれかになるよう制御される。すなわち、モータ725は、ペンホルダ71が、各ペン7の使用位置及び取出し位置のいずれかの位置まで回転して停止するよう制御される。
一例として、モータ725に、ステッピングモータ(パルスモータ)を用いることができる。この場合、ペンホルダ駆動部72を制御する駆動制御部は、例えば、モータ725を駆動するための入力パルス数をカウントし、入力パルス数に基づいて、ペンホルダ71の回転位置を制御できる。この場合、ペンホルダ71が所定の基準位置にある状態が検出されると、入力パルス数のカウントがリセットされてもよい。駆動制御部は、例えば、予め記憶された各ペンの使用位置及び取出し位置に対応する対応パルス数を参照し、入力パルス数が、目標位置に対応するパルス数になるとモータ725の回転を停止してもよい。
図20は、各ペンの使用位置及び取出し位置に対応するパルス数の一例を示す図である。図20の例では、ペンホルダ71の外周面の一部に設けられた磁石71c(図4も参照)が、ペンホルダ駆動部72のセンサで検出された時にパルス数が0にリセットされる。第1~第4のペン(Pen1~Pen4)のそれぞれの使用位置に対応するパルス数が予め決められ、記憶される。モータ275の回転中は、入力パルス数がカウントされる。この入力パルス数に基づいて、Pen1~Pen4の使用位置のいずれかでモータ275を停止できる。また、例えば、磁石71cの検出位置(パルス数0の位置)を、取出し位置、兼、定位置とすることができる。なお、取出し位置は、図20の例に限られない。例えば、複数のペンのうち1つのペンの使用位置を取出し位置としてもよい。
マーキング制御部81は、分包データに基づき、ペンホルダ駆動部72を制御することでペン7による分包袋Pへのマーキングを制御する。分包データは、分包機100による分包動作を指示するデータである。分包データは、処方情報に基づく分包を示すデータ(処方データ)であってもよい。また、分包データは、各分包袋に分包する薬を示す情報の他に、各分包袋へのマーキング内容を指示する情報を含んでもよい。
マーキング制御部81は、ペンホルダ駆動部72に、ペンホルダ71を回転させて複数のペン7のうちマーキングに使用するペン7の使用位置で停止させる。これにより、使用するペンを選択できる。また、マーキング制御部81は、ペンホルダ駆動部72にペンホルダ71の軸Jの位置を移動させることで、ペンホルダ71の位置を、当接位置又は非当接位置にする。これにより、選択したペンの分包袋Pへの当接又は離間を制御できる。これにより、選択したペン7によるマーキングを制御できる。
図21は、マーキング制御部81の一部である駆動制御部が、ペンホルダ71を取出し位置にする場合の動作例を示すフローチャートである。図21の例では、駆動制御部は、退避条件が満たされる場合に(S1でYES)、ペンホルダ駆動部72にペン退避動作をさせる(S2)。ペン退避動作は、例えば、ペンホルダ71を非当接位置にしてペンホルダ71の複数のペン7のペン芯7aに、キャップ728を装着(キャッピング)する動作である。ペン退避条件は、ペンの退避動作の条件であり、例えば、上位システムからの退避指示、分包機100の待機、分包機100の一時停止、ワーニング時、又はエラー時等である。
駆動制御部は、S1でYESの場合、現在のペンホルダ71の回転位置を保存(記憶)する(S3)。これにより、退避動作の実行時のペンホルダ71の回転位置を示す情報が、駆動制御部がアクセス可能な記憶媒体に記録される。例えば、ペンホルダ71の複数のペン7のうち第1のペンの使用したマーキング中に、例えば、エラー等により退避条件が満たされた場合、その第1のペンの使用位置(パルス数)が保存される。
ペンホルダ取出し条件が満たされる場合(S4でYES)、駆動制御部は、ペンホルダ71の軸周りの回転位置が取出し位置になるよう、ペンホルダ駆動部72を制御する(S5)。ペンホルダ取出し条件は、ペンの取出し動作の条件であり、例えば、上位システムからの取出し指示、分包機100の待機、分包機100の一時停止、ワーニング時、又はエラー時(例えば、ペンのインク切れ時)等である。
ペンホルダ71の取出し位置は、例えば、ペンホルダ71を分包機100から取り出す作業がしやすい回転位置とすることができる。例えば、ペンホルダ71の係止部材71bを解除する作業がしやすいように、係止部材71bが、分包機100の作業者がアクセスする側に露出するような回転位置を、取出し位置とすることができる。これにより、作業者が、ペンホルダ71を取り出す際に、ペンホルダ71の係止部材71bの位置が把握しやすくなる。また、係止部材71bを操作して、係止解除する作業がしやすくなる。
図22は、ペンホルダ71の取出し位置の例を示す図である。図22(a)は、ペンホルダ71が取出し位置にある状態を示す図である。図22(a)は、ペンホルダ71の軸方向から、ペンホルダ駆動部72を見た図である。ペンホルダ71が、ペンホルダ駆動部72を構成するユニットに装着された状態では、ペンホルダ71の一部がユニットから突出する(図3も参照)。図22(a)に示すように、ペンホルダ71のユニットから突出した部分に、係止部材71bの一部が含まれる。作業者は、係止部材71bを操作方向F1に押すことで係止を解除し、ペンホルダ71をユニットから引き抜くことができる。図22(a)のように、ペンホルダ71の取出し位置は、係止部材71bが作業者に露出する位置に設定することが好ましい。この例では、ペンホルダ71が取出し位置にある状態で、係止部材71bが、ユニットの作業者側の面SD1に向く。また、係止部材71bの操作方向F1が、作業者側の面SD1(作業者がアクセスする面)からユニット内側に向かう方向となる。このように、取出し位置を設定することで、作業者が係止解除しペンホルダ71を取り出しやすくなる。これに対して、取出し位置が設定されていない場合、取出し作業時のペンホルダ71は、複数のペンの使用位置のうちいずれかの回転位置となる。例えば、図22(b)のように、係止部材71bが、作業者側の面SD1と反対側の面に向いた状態だと、作業者は、係止部材71bの位置を把握し難いし、係止解除作業もし難くなる。図22(a)のように、ペンホルダ71を取出し位置に移動させることで、ペンホルダ71を取り出す作業がしやすくなる。
作業者が、ペンホルダ71を取り出した後、ペンのインク補充、ペン又はホルダ交換若しくはその他の作業をして、再びペンホルダ71を分包機100に装着する。その後、ペン退避解除条件が満たされる場合(S6でYES)、駆動制御部は、ペンホルダ71が、S3で保存された回転位置、すなわち、ペン退避動作時の回転位置に移動するよう、ペンホルダ駆動部72を制御する(S7)。これにより、例えば、S5でペンホルダ71が取出し位置に移動した後に、ペンホルダ71が作業者によって取り出され、再び、ペンホルダ駆動部72に装着された場合に、ペンホルダ71の軸周りの回転位置を、取り外す直前の回転位置に戻すことができる。ペン退避解除条件は、例えば、分包機100の待機解除、一時停止解除、又は、エラー解除等である。
(通知制御例)
マーキング制御部81は、分包データに基づき、ペンホルダ駆動部72を制御して、ペンホルダ71の複数のペン7のうち少なくとも1本による分包袋Pへのマーキングを制御する。マーキング制御部81は、分包データに基づき、ペンホルダ71に保持されるペンの位置と色との関係を変更してマーキング制御する予定があるか否かを判断することができる。マーキング制御部は、マーキング制御中に、その予定があると判断した場合は、ペンホルダ71のペン7の位置と色の関係の変更が必要になることの通知を出力する。出力形態は、これに限られないが、例えば、画面表示、ランプの照明制御、又はスピーカによる音出力の少なくとも1つを含んでもよい。
マーキング制御部81は、例えば、分包データに基づき、1つの分包処理単位に係る分包袋群へのマーキング制御をしている時に、分包データから得られる、後に実行する他の分包処理単位に係る分包情報を参照し、ペンの位置と色との関係を変更する予定の有無を判断してもよい。分包処理単位は、例えば、処方、施設、又は、患者等に基づく処理単位である。例えば、マーキング制御部81は、分包データとして、複数の処方の情報を、処方ごとに順次取得してもよい。この場合、1つの処方の情報に基づいてマーキング制御をしている時に、次の処方の情報を取得できる。この場合、マーキング制御部81は、次の処方の情報に基づき、次の処方のマーキング制御のために、ペンホルダのペンの色と位置の関係の変更が必要か否かを判断できる。
図23は、マーキング制御の処理の流れの一例を示す図である。図23の例では、分包機100の制御部80は、上位システム90から、分包データとして、複数の処方(処方001、処方002)の情報を順次、受信する(S21、S23)。各処方情報には、マーキングに使用するペンを示すペン情報(一例として、使用するペンホルダを示すペンホルダ情報)が含まれる。上位システム90は、マーキングに用いるペンと色の関係を示す情報を保持する。一例として、薬剤の提供先の施設ごとに、マーキングのペンと色の関係を示す情報を上位システム90で記憶される。この情報を基に、各処方情報のペン情報が決定される。ペン情報は、ペンホルダ情報に限られず、例えば、マーキングに使用するペンの色を示す情報であってもよい。また、各処方情報には、各包のマーキングを指示する情報が含まれる。図23の例では、各処方情報に、各包のマーキングに使用するペンを示す情報が含まれる。マーキング制御部81は、各包のマーキング情報を、包ごとに順次取得してもよいし、複数包分を一括して取得してもよい。
制御部80は、処方001情報を取得すると、処方001の分包処理を開始する(S22)。1つの処方の分包処理は、薬剤取出部50を制御して、各包の薬剤を1包分ずつ分けて取り出す処理と、包装部60を制御して、薬剤を1包分ずつ分包袋に包装する処理と、マーキング部70を制御して、分包袋にマーキングする処理とを含む。
図23の例では、1つの処方(処方001)の分包処理S22中に、次の処方(処方002)の情報を制御部80が受信する(S23)。これにより、マーキング制御部81は、1つの処方の分包処理中に、後の処方のためにペンの色と位置の関係を変更する必要があるか否かを判断できる。図23の例では、処方002の処方情報には、使用するペンホルダとしてホルダ2を示すホルダ情報が含まれる。マーキング制御部81は、このホルダ情報(ホルダ2)を、分包機100で記憶される現在のペンホルダを示す情報(ホルダ1)と比較することで、変更の要否を判断できる。
マーキング制御部81は、ペンの色と位置の関係の変更が必要と判断すると、処方001の分包処理S22中に、その旨の通知を出力する(S24)。通知出力として、例えば、ペンの色と位置の関係の変更予定を通知する画面が表示される。画面には、処方001の分包中であること、及び、ペン又はペンホルダの交換が必要となる予定であることが表示されてもよい。また、交換すべきペン又はホルダを示す情報が表示されてもよい。これにより、作業者は、現在分包中の処方と、次に分包する処方でペン又はホルダの交換が必要になるか否かを把握することができる。なお、マーキング制御部81は、画面表示による通知に加えて、ランプの点灯及びスピーカから通知音出力の少なくとも1つによる通知を実行してもよい。
処方001分包処理S22が終了すると、マーキング制御部81は、次の処方002の分包処理開始前に、ペンの色と位置の関係の変更を指示する通知を出力する(S25)。例えば、ペンホルダ又はペンの差し替え(交換)を指示する通知が出力される。一例として、ペン交換指示として、ペンホルダをホルダ1からホルダ2への変更を指示する画面が出力されてもよい。また、交換作業完了後に、分包処理の再開を作業者が指示するためのユーザインタフェースが提供される。例えば、ペン交換指示の画面に、作業者から交換作業完了又は分包処理の再開指示を示す入力を受け付けるボタン等が表示されてもよい。
作業者が、ペン又はペンホルダを差し替える(交換する)操作をして、作業者から交換作業の完了又は分包処理の再開指示があった場合(S26)、処方002分包処理S27が開始される。
図24は、マーキング制御の処理の変形例を示す図である。図24の例では、制御部80が、上位システム90から受信する複数の処方(処方001、処方002)の情報には、ペン情報として、マーキングに使用する各ペンの色を示す情報が含まれる。図24のS21で送信される処方001情報には、ペン情報として、ペン1、ペン2、ペン3、ペン4の色が、それぞれ(赤、黄、緑、青)であることを示す情報が含まれる。
図24の例では、分包機100で、現在のペンホルダ71で保持される各ペンの色を示す情報が記憶される。各ペンの色は、例えば、ペンホルダ71からセンサ(例えば、上記の読み取り部73)で読み取られてもよい。この場合、マーキング制御部81は、取得した処方情報(分包データ)で示される使用するペンの色と、現在のペンホルダから読み取られたペンの色を比較することで、ペンの色と位置の関係の変更の要否を判断できる。マーキング制御部81は、さらに、ペンの色と位置の関係の変更の方法を1通り以上決定し、決定した変更方向を通知することができる。
図24の例では、マーキング制御部81は、処方002情報のペン情報(赤、黄、緑、紫)と、現在のペンホルダ71のペンの色(赤、黄、緑、青)を比較し、これらの色の相違するペンを決定する。比較結果に基づき、色の相違するペン(青)を(紫)に交換する方法、及び、ペンホルダを(赤、黄、緑、紫)のペンホルダに交換する方法の2通りの変更方向が決定される。
マーキング制御部81は、2通り以上の変更方法を決定した場合、2通り以上の変更方法を示す通知を出力してもよい。また、決定した2通り以上の変更方法のうち、所定条件を満たす変更方法の通知を出力してもよい。或いは、所定条件に基づき、決定した2通り以上の変更方法それぞれの推奨度合いを決定し、各変更方法の推奨度合いを通知に含めてもよい。
図24の例では、変更方法として、(赤、黄、緑、青)の4本のペンうち、1本の青のペンを紫に変更する方法が決定される。例えば、通知する変更方法を決定する条件として、交換するペンの本数が2本以上の場合は、ペン交換ではなく、ペンホルダを交換する変更方向を通知することを設定することができる。また、変更方法の推奨度合いを決定するための条件として、交換が必要なペンの数が多くなるほど、ペン交換の推奨度合いが低く、ペンホルダ交換の推奨度合いが高くなることが設定されてもよい。
図23の例では、処方001情報のホルダ1のペンの色は、(赤、青、緑、黒)であり、処方002情報のホルダ2のペンの色は(赤、赤、赤、黒)である。これらの比較処理の結果として、処方001の2本のペンの色(青、緑)が、処方002の2本のペンの色(赤、赤)と相違することが決定される。この場合、マーキング制御部81は、(青、緑)の2本のペンを(赤、赤)の2本のペンに交換する変更方法、及び、ペンホルダを交換する変更方法が決定される。
また、処方002情報のペンの色(赤と黒)は、処方001情報のペンの色(赤、青、緑及び黒)に含まれている。このように、変更後のペンの色が、変更前のペンの色に含まれる場合は、ペン又はペンホルダを交換しなくても、赤と黒のペンを使用してマーキングが可能である。この場合、マーキング制御部81は、ペン又はペンホルダを交換しないことを変更方法の1つとして決定してもよい。
図25(a)は、図24のS24において、ペンの色と位置の関係の変更予定を通知する画面の例を示す。図25(a)の画面例は、処方001の分包中であることを表示するとともに、ペン又はペンホルダの交換が必要となる予定であることが表示される。具体的には、交換予告T1として、「交換予告(ペン)紫or(ホルダ)赤黄緑紫」が表示される。この例では、1本のペンを紫に交換する方法と、ペンホルダを変更する方法の2通りの変更方法が通知される。
図25(a)の例では、リボン(インクリボン)及び紙(包装紙)の残量の表示と同じ画面に、ペンの色と位置の関係の変更予定が表示される。このように、ペンの色と位置の関係の変更予定を、他の消耗品又は部品の残量又は交換要否と同じ画面で表示することで、作業者が、交換作業の要否を一見して把握できる。
図25(b)は、図24のS25において、ペンの色と位置の関係の変更指示を通知する画面の例を示す。図25(b)の例では、ペン交換の指示と、ペンホルダ交換の指示の2通りの変更方法の指示が表示される。
図25(a)(b)では、マーキング制御部81が処方情報を基に決定した複数通りの変更方法(ペン交換及びペンホルダ交換)が表示される。変形例として、複数通りの変更方法のうち、所定の条件に基づき選択された変更方法が表示されてもよい。或いは、所定の条件に基づき決定された各変更方法の推奨度合いが、変更方向とともに表示されてもよい。
マーキング制御の処理は、上記の図23及び図24の例に限られない。図23及び図24では、説明の便宜上、2つの処方について分包処理を記載しているが、2以上の処方について、同様に、順次分包処理が実行されてもよい。また、図23及び図24の例では、1つの処方001の分包中に、直近の処方002の分包におけるペンについて判断及び必要な通知が実行されるが、1つの処方001の分包中に、2以上先の処方のペンについて判断及び通知が実行されてもよい。
また、ペンと位置の関係の変更を判断する分包処理単位は、図23及び図24のような処方単位に限られない。例えば、施設単位、又は、患者単位で、ペンについて判断及び通知が実行されてもよい。一例として、制御部80及びマーキング制御部81は、分包機100に内蔵されるコンピュータにより構成され、上位システム90は、分包機100に接続される外部のコンピュータで構成されてもよい。或いは、制御部80及びマーキング制御部81の少なくとも一部が外部のコンピュータで構成されてもよいし、上位システム90の少なくとも一部が、分包機100内蔵コンピュータで構成されてもよい。
図23及び図24の動作例では、分包機100は、1つの処方について分包処理中に、次の処方の分包処理のためのペン又はペンホルダの差し替え要否を判断し、差し替えが必要な場合は、作業者に通知することができる。そのため、作業者は、ペン又はペンホルダの交換間近を知って準備することができる。
以上、本発明の実施形態について、インク補充装置を、分包機の分包マーカーペンに適用する例を説明した。上記のインク補充装置10は、分包された薬剤を鑑査する鑑査システムで用いられる分包袋マーカーペンにも、適用することができる。鑑査システムは、薬剤を内包する複数の分包袋である分包袋群を搬送する搬送装置と、前記搬送装置により搬送される前記分包袋群を撮影する撮影装置と、前記撮影装置により撮影された前記分包袋群の画像を用いて、前記分包袋群のそれぞれに内包される前記薬剤が、処方通りに分包されているか否かを鑑査する鑑査部とを備える。この鑑査システムは、搬送装置で搬送される分包袋に対して、分包袋マーカーペンでマーキングするマーキング部を備えてもよい。この場合、鑑査システムは、ペンホルダ、ペンホルダ駆動部、及び、マーキング制御部を備えてもよい。
分包機又は鑑査システムにおけるマーキングの動作は、分包袋マーカーペンで線を引く動作であってもよいし、字又は図を描く動作であってもよい。マーキングは、ペンを用いた印刷と言うこともできる。
上記の実施形態は、本発明の例であって、本発明は、この例に限られない。また、上記の実施形態で説明する構成及び処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることも可能である。
1:容器保持部、2:押圧部、3:ペン保持部、4:支持部、5:インクガード、6:補充インク容器、7:分包袋マーカーペン、10:インク補充装置、11:ペン可動保持部、71:ペンホルダ、72:ペンホルダ駆動部、81:マーキング制御部、100:分包機

Claims (17)

  1. 薬剤の分包機又は分包薬剤の鑑査システムに装着可能であり、分包袋へのマーキングに用いられる分包袋マーカーペンに対して、補充インク容器からインクを補充するのに用いられるインク補充装置であって、
    前記補充インク容器を、前記補充インク容器の吐出口がインクの吐出方向から見て前記分包袋マーカーペンのインク注入口と重なる位置で保持する容器保持部と、
    前記容器保持部に保持された前記補充インク容器を押圧することで、前記補充インク容器の吐出口からインクを吐出させる押圧部と、を備える、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  2. 薬剤の分包機又は分包薬剤の鑑査システムに装着可能であり、分包袋へのマーキングに用いられる分包袋マーカーペンに対して、補充インク容器からインクを補充するのに用いられるインク補充装置であって、
    前記補充インク容器を、前記補充インク容器の吐出口がインクの吐出方向から見て前記分包袋マーカーペンのインク注入口と重なる位置で保持する容器保持部を備え、
    前記容器保持部は、前記補充インク容器の側面の一部が、外部から押圧可能となるよう露出した状態で、前記補充インク容器を保持する、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  3. 請求項1又は2に記載の分包袋マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記分包袋マーカーペンを保持するペン保持部をさらに備え、
    前記容器保持部は、前記ペン保持部に対して固定され、前記ペン保持部で保持された前記分包袋マーカーペンのインク注入口が、前記補充インク容器の吐出口とインクの吐出方向から見て重なる位置で、前記補充インク容器を保持する、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  4. 請求項1又は2に記載の分包袋マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記容器保持部は、前記補充インク容器の吐出口を鉛直下方に向けた状態で保持する、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  5. 請求項1に記載の分包袋マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記押圧部は、前記容器保持部に保持された前記補充インク容器の側面を押圧するよう構成される、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  6. 請求項3に記載の分包袋マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記容器保持部は、前記ペン保持部に対して脱着可能である、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  7. 請求項3に記載の分包袋マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記ペン保持部を支持する支持部をさらに備え、
    前記支持部は、水平面に置かれた前記ペン保持部で保持された前記分包袋マーカーペンのインク注入口が上方に向くように、前記ペン保持部を支持するよう構成される、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  8. 請求項3に記載の分包袋マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記ペン保持部は、前記分包袋マーカーペンの前記インク注入口と反対側の端が挿入される有底筒部を含み、前記ペン保持部の前記有底筒部の開口は、前記分包袋マーカーペンより大きい、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  9. 請求項3に記載の分包袋マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記ペン保持部は、前記分包機又は鑑査システムに装着され、分包袋マーカーペンをペン芯が露出した状態で格納するペンホルダの少なくとも一部によって構成される、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  10. 請求項3に記載の分包袋マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記ペン保持部で保持された前記分包袋マーカーペンの重量を測る重量計と、
    前記重量計の計測結果を出力する出力部と、をさらに備える、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  11. 請求項1に記載の分包袋マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記押圧部は、前記容器保持部に対して、ねじを介して取り付けられ、前記押圧部は前記ねじが回転すると前記補充インク容器を押す方向又はその反対方向へ移動するように構成される、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  12. 請求項1又は2に記載の分包袋マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記容器保持部で保持される前記補充インク容器の前記吐出口の側方に設けられたインクガードをさらに備える、分包袋マーカーペンのインク補充装置。
  13. 薬剤の分包機又は分包薬剤の鑑査システムに装着可能であり、分包袋へのマーキングに用いられる分包袋マーカーペンと、
    補充インク容器と、
    請求項1又は2に記載のインク補充装置と、
    を備える、分包袋マーカーペンセット。
  14. 請求項1又は2に記載の分包体マーカーペンのインク補充装置であって、
    前記分包袋マーカーペンを可動に保持するペン可動保持部をさらに備え、
    前記ペン可動保持部は、前記分包袋マーカーペンの重量に応じて、前記容器保持部で保持される前記補充インク容器の吐出方向における前記分包袋マーカーペンの位置が変化するように、前記分包体マーカーペンを保持する、インク補充装置。
  15. 請求項1又は2に記載のインク補充装置であって、
    前記分包体マーカーペンの重量が所定値を越える場合に、前記補充インク容器の吐出口と分包袋マーカーペンのインク注入口との相対位置を変化させるか、又は、前記補充インク容器の吐出口と分包袋マーカーペンのインク注入口の間に遮蔽板を挿入することで、前記補充インク容器から前記分包体マーカーペンへのインク補充ができない又は困難な状態にする、補充停止機構をさらに備える、インク補充装置。
  16. 薬剤を分包袋群に分包する分包機であって、
    複数の分包袋マーカーペンと、
    前記複数の分包袋マーカーペンを保持し、前記分包機に着脱可能なペンホルダと、
    前記ペンホルダに保持された前記複数の分包袋マーカーペンのうち指定された分包体マーカーペンを、前記分包袋群に当接又は離間させるように、前記ペンホルダを駆動するペンホルダ駆動部と、
    分包データに基づき、前記ペンホルダ駆動部を制御して、前記複数の分包袋マーカーペンのうち少なくとも1本の分包袋マーカーペンによる前記分包袋群へのマーキングを制御するマーキング制御部と、を備え、
    前記マーキング制御部は、前記ペンホルダ駆動部を制御して前記分包袋群へのマーキングを制御している時に、前記分包データに基づき、前記ペンホルダに保持される前記複数の分包袋マーカーペンの位置と色との関係を変更してマーキング制御する予定があるか否かを判断し、当該予定がある場合、前記複数の分包袋マーカーペンの位置と色の関係の変更が必要になることの通知を出力する、分包機。
  17. 薬剤を分包袋群に分包する分包機であって、
    複数の分包袋マーカーペンを保持し、前記分包機に着脱可能なペンホルダと、
    前記ペンホルダを軸周りに回転する駆動、及び、前記ペンホルダの軸の位置を動かす駆動をするペンホルダ駆動部と、
    前記ペンホルダ駆動部を制御する駆動制御部と、を備え、
    前記駆動制御部は、ペンホルダ取出し条件を満たす場合に、前記ペンホルダの軸周りの回転位置が予め決められた取出し位置になるよう前記ペンホルダ駆動部を制御する、分包機。

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