JP2024013565A - 表面処理装置、表面処理方法及び排液流路形成部材 - Google Patents

表面処理装置、表面処理方法及び排液流路形成部材 Download PDF

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Toyoki Sato
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Abstract

Figure 2024013565000001
【課題】表面処理にかかる時間を短縮しつつ、表面処理の精度を向上できる表面処理装置、表面処理方法及び排液流路形成部材。
【解決手段】被処理物と対向して配置され、内部に液室を形成可能なハウジングと、前記ハウジング内に配された電極と、前記液室と前記被処理物との間に配置されたイオン伝導膜と、前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加する電源部と、前記イオン伝導膜と前記被処理物との間に配置され、前記被処理物の非処理部分を被覆するための被覆部と、前記イオン伝導膜と前記被覆部との間に、前記イオン伝導膜を通過した液を排液させる排液流路を形成する排液流路形成手段とを備え、前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加することで、前記イオン伝導膜を介した電気分解により前記被処理物の表面を処理する。
【選択図】図1A

Description

本発明は、表面処理装置、表面処理方法及び排液流路形成部材に関する。
従来、陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に配置された固体電解質膜と、陽極と陰極との間に電圧を印加する電源部とを備え、陽極と陰極との間に電圧を印加して、固体電解質膜の内部に含有された金属イオンを陰極側に析出させることにより、金属被膜を基板の表面に成膜する成膜装置が知られている(例えば特許文献1)。
この成膜装置は、陽極と固体電解質膜との間に金属イオンを含む溶液を収容する溶液収容部を備えている。溶液収容部の底部には、開口が形成されており、開口を覆うように固体電解質膜が配置されている。また、溶液収容部の蓋部には、移動部が連結されている。移動部は、溶液収容部と共に固体電解質膜を基板に向かって移動させることにより、固体電解質膜を基板の成膜領域に加圧するものである。
特開2014-051701号公報
しかしながら、従来の成膜装置では、固体電解質膜を金属イオンだけでなく、溶液も微量に通過するため、例えば、固体電解質膜と基板の間に所定のパターンを有する被覆部を配置して所定パターンの金属被膜を形成する等の特殊な表面処理を行う場合に、通過した溶液の層(液層)が固体電解質膜と基板の間に形成されてしまい、固体電解質膜を加圧しても液層の圧力がハウジング内の電解液と等圧になり、被覆部と基板が密着せず、表面処理の精度が低下するおそれがあるという問題がある。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、表面処理の精度を向上できる表面処理装置、表面処理方法及び排液流路形成部材を提供することを目的とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理物と対向して配置され、内部に液室を形成可能なハウジングと、前記ハウジング内に配された電極と、前記液室と前記被処理物との間に配置されたイオン伝導膜と、前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加する電源部と、前記イオン伝導膜と前記被処理物との間に配置され、前記被処理物の非処理部分を被覆するための被覆部と、前記イオン伝導膜と前記被覆部との間に、前記イオン伝導膜を通過した液を排液させる排液流路を形成する排液流路形成手段とを備え、前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加することで、前記イオン伝導膜を介した電気分解により前記被処理物の表面を処理することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置において、前記排液流路形成手段は、網状に形成されてもよい。
本発明に係る表面処理装置において、前記被覆部は、前記排液流路に連通する排液孔を有し、前記排液流路を流れる液を前記排液孔を介して排液するよう構成されてもよい。
本発明に係る表面処理装置において、前記被覆部は、多孔部を有する支持体と、該支持体に取り付けられ、前記被処理物の前記非処理部分を被覆するマスク部材とを含むスクリーンマスクでもよい。
本発明に係る表面処理装置において、前記排液流路形成手段は、前記支持体の前記イオン伝導膜側に取り付けられてもよい。
本発明に係る表面処理装置は、前記排液流路形成手段と前記被処理物との隙間を調整する隙間調整手段を備えてもよい。
本発明に係る表面処理装置は、絶縁層と導体層を含む箔状部材を備え、前記箔状部材は、前記被処理物上に配置されてもよい。
本発明に係る表面処理方法は、電極と被処理物との間にイオン伝導膜を配置し、前記イオン伝導膜と前記被処理物との間に前記被処理物の非処理部分を被覆するための被覆部を配置し、前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加することで、前記イオン伝導膜を介した液室内の溶液の電気分解により前記被処理物の表面を処理する表面処理方法であって、前記イオン伝導膜と前記被覆部との間に排液流路を形成し、該排液流路から前記イオン伝導膜を通過した前記溶液を排液することを特徴とする。
本発明に係る排液流路形成部材は、被処理物と対向して配置され、内部に液室を形成可能なハウジングと、前記ハウジング内に配された電極と、前記液室と前記被処理物との間に配置されたイオン伝導膜と、前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加する電源部と、前記イオン伝導膜と前記被処理物との間に配置され、前記被処理物の非処理部分を被覆するための被覆部とを備え、前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加することで、前記イオン伝導膜を介した電気分解により前記被処理物の表面を処理する表面処理装置に用いられる排液流路形成部材であって、前記イオン伝導膜と前記被覆部との間に、前記イオン伝導膜を通過した液を排液させる排液流路を形成可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、表面処理にかかる時間を短縮しつつ、表面処理の精度を向上できる表面処理装置、表面処理方法及び排液流路形成部材を提供することが可能となる。
本発明の本実施形態に係る表面処理装置の型開き状態を示す概略図である。 本実施形態に係る表面処理装置の型閉じ状態を示す概略図である。 本実施形態に係る表面処理装置の型閉じ状態を示す概略図である。 本実施形態に係る被覆部を示す概略図である。 本実施形態に係るスクリーンマスクを示す概略図である。 本実施形態に係る排液流路形成手段を示す概略図である。 本実施形態に係る排液流路形成手段の断面の一部を拡大した図である。 本実施形態に係る排液流路形成手段の取り付け方法の変形例を示す図である。 本実施形態に係る排液流路形成手段及び隙間調整手段の断面図である。 本実施形態に係る箔状部材を示す概略図である。 本実施形態に係る表面処理装置の変形例の一例を示す図である。 本実施形態に係る表面処理方法の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[本実施形態に係る表面処理装置の全体構成]
まず、図1A~図1Cを参照して、本発明の本実施形態に係る表面処理装置1を概説する。図1A~図1Cに示すように、本実施形態に係る表面処理装置1は、例えば、金属イオンを還元することで金属を析出させて、金属からなる被膜を被処理物Cの表面Eに形成するめっき処理装置として用いられ得る。ただし、表面処理装置1は、これに限定されるものではなく、被処理物Cの表面Eを処理することができる装置であれば、種々のものに適用可能である。
なお、本実施形態において、被処理物Cは、金属材料などの導体であるものとして説明するが、これに限定されない。例えば、被処理物Cが、樹脂基材上に導体層が形成されている材料の場合、表面処理装置1は、導体層の表面を処理することもできる。
表面処理装置1は、被処理物Cと対向して配置され、内部に液室(閉鎖空間、密閉空間)3を形成可能なハウジング4と、ハウジング4内に配された電極20と、液室3と被処理物Cとの間に配置されたイオン伝導膜6と、電極20と被処理物Cとの間に電圧を印加する電源部7と、イオン伝導膜6と被処理物Cとの間に配置され、被処理物Cの非処理部分を被覆するための被覆部60と、イオン伝導膜6と被覆部60との間に、イオン伝導膜6を通過した液を排液させる排液流路72を形成する排液流路形成手段70とを備えている。被覆部60は、排液流路形成手段70と被処理物Cとの間に配置されている。被覆部60と排液流路形成手段70は、ハウジング4の下部(後述するクランプ部39)に取り付けられている。
本実施形態において、イオン伝導膜6を通過した液は後述する電解液であるが、これに限定されない。また、本実施形態において、排液とは、イオン伝導膜6を通過した液を、イオン伝導膜6と被処理物Cとの間から排出することを意味する。排出した電解液は、廃液として廃棄してもよいし、再度液室3に循環させてもよい。
表面処理装置1は、被処理物Cを載置可能な載置基台2と、載置基台2及びハウジング4の少なくとも一方を他方に対して相対移動させる移動機構5と、液室3内に電解液を供給又は排出する溶液供給部(図示せず)と、イオン伝導膜6を保持する保持治具35とを更に備えている。保持治具35は、内枠膜治具36と、内枠膜治具36に係合する外枠膜治具37とを含む。
本実施形態において、電解液は、例えば、被処理物Cの表面Eに析出される金属をイオンの状態で含有している液体であり、含有される金属は、例えば、銅、金、銀、ニッケル等が挙げられる。電解液は、これらの金属をイオン化したものであり、公知の各種の電解液を用いることができる。なお、電解液は、ここに例示したものに限定されるものではない。
載置基台2は、支持基台8とハウジング4との間に配置されており、被処理物Cをその表面に載置可能に構成されている。本実施形態では、表面処理装置1が、被処理物Cを嵌め込むことが可能なトレイ9を有すると共に、載置基台2がトレイ9を嵌め込むことが可能な凹部を有しているが、例えば、トレイ9を介さずに被処理物Cを載置基台2に嵌め込む構成や、被処理物Cを単に載置基台2上に載置させる構成等であってもよい。
載置基台2及びトレイ9は、被処理物Cを載置した際に、被処理物Cに接続する電極部(図示せず)を有する。載置基台2及びトレイ9の電極部、ひいては、被処理物Cは、電源部7の負極(-極)に接続されている。これにより、被処理物Cは、表面処理装置1における陰極を構成する。また、載置基台2及びトレイ9には、排液流路形成手段70の排液流路72と連通する載置基台側排液流路10が設けられている。載置基台側排液流路10の端部10aは、排液ポート(図示せず)を有する。端部10aは、大気に開放されていてもよいし、外部の真空ポンプ等に接続されていてもよい。また、端部10aは、後述する減圧流路48に接続され、後述する開閉弁47を開状態とすることで減圧してもよい。
ハウジング4は、載置基台2の鉛直方向の上方に配置されており、内部上面と内部側面とを有する液室3を構成する有底筒状(有底円筒状、有底角筒状等)に形成されている。有底筒状の開口部には、矩形状のイオン伝導膜6及びスクリーンマスク61が取り付けられている。ハウジング4は、ハウジング4の壁面を貫通して形成され、液室3内の気体を排出可能な排出流路31と、液室3に対して電解液を供給可能な供給流路41と、ハウジング4を載置基台2に嵌合させるためのクランプ部39とを含む。
また、ハウジング4は、排出流路31の外壁面にハウジング4の側面から突出するように加圧機構30が設けられている。さらに、ハウジング4には、供給流路41を開閉させる流路開閉弁40が設けられている。流路開閉弁40は、給排ポートを有する。ハウジング4は、上記のように載置基台2と対向配置されると共に、例えば、移動機構5によって載置基台2側へ移動された状態のときに、載置基台2との間に閉鎖空間となる液室3を形成可能に構成されている。
加圧機構30は、排出流路31に接続されており、排出流路31を開閉する開閉弁を有する。加圧機構30は、排出流路31を開閉可能に構成されると共に、液室3内に供給された電解液を加圧可能に構成されている。加圧機構30は、載置基台2とハウジング4との間において開閉弁が閉じられたときに形成される液室3の閉鎖空間の容積を減少させ、閉鎖空間内ひいては電解液を加圧する。
クランプ部39は、クランプ部39と載置基台2とが嵌合した状態において、載置基台2とイオン伝導膜6との間の下方空間の空気を排気(好適には真空排気)するための排気手段が設けられている。排気手段は、上記の下方空間を減圧するために開閉される開閉弁47を有する。開閉弁47は、上記の下方空間に開口すると共にクランプ部39の下方に連通する減圧流路48の外側に配置されるように設けられている。また、クランプ部39は、被覆部60及び排液流路形成手段70を取り付け可能に構成されている。
減圧流路48は、液室3(イオン伝導膜6の上方空間)に連通する減圧流路、流路開閉弁及びバイパス流路(いずれも図示せず)を介して接続されている。バイパス流路は、減圧用の真空ポンプ等を有する減圧ユニット(図示せず)が接続されている。このような減圧系の回路は、加圧機構30や流路開閉弁40等の溶液供給系の回路とは別回路で設けられている。
電極20は、金属板であり、任意の金属材料(例えば、銅等)で構成されている。電極20は、ハウジング4の内部上面から吊り下げられており、電極20の底部23がイオン伝導膜6の直上に位置するように液室3内に配置されている。
電極20は、ハウジング4を介して、電源部7の正極(+極)に接続されている。このような構成を備えることにより、電極20は、表面処理装置1における陽極を構成する。なお、電極20は、金属板に限定されず、液室3内の電解液に浸かる位置に配置され得るものであれば、種々の構成(例えば、任意形状の金属が入っている籠状部材等)、配置態様を採用可能である。
電源部7は、陽極となる電極20と陰極となる被処理物Cとの間に電圧を印加する。電源部7は、種々の公知の構成を採用可能である。
移動機構5は、図1Cに示すように、載置基台2及びハウジング4の少なくとも一方を他方に対して接近又は離間する方向に相対移動させる。具体的には、移動機構5は、直動ロッド51を有し、直動ロッド51によってハウジング4を昇降させることにより、ハウジング4を載置基台2に対して接近又は離間させるように構成されている。
また、移動機構5は、ハウジング4が載置基台2に対して最も離間された上昇端位置(原位置:図1A参照)と、ハウジング4及び載置基台2の間に液室3を形成すると共に、該液室3及びイオン伝導膜6の下部に載置基台2とクランプ部39とが嵌合して形成される下方空間の減圧を実行する減圧位置と、該減圧位置よりも更にハウジング4を載置基台2に接近させて表面処理を実行する処理位置(図1B参照)との少なくとも3か所において、ハウジング4を停止させることが可能に構成されている。
なお、本実施形態において、移動機構5は、ハウジング4を載置基台2に対して接近又は離間させるが、これに限定されない。また、移動機構5は、上述した直動ロッド51を備える構成に限定されず、ハウジング4を載置基台2に対して接近又は離間させることが可能な構成であれば、任意の構成を採用することが可能である。
被覆部60は、図2に示すように、例えば、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィン(PO)、ガラス織布入りエポキシ樹脂等の絶縁性及び耐薬品性を有する樹脂材料のシートにより構成されている。被覆部60は、被処理物Cの表面Eの処理部分の形状に応じた形状の開口部60aを有し、この開口部60aが被処理物Cの処理部分上に配置されるように構成される。
また、被覆部60は、排液流路72に連通する排液孔60bを有し、排液流路72を流れる液を排液孔60bを介して載置基台側排液流路10に排液するよう構成されている。具体的には、被覆部60は、被処理物Cと重ならない箇所、例えば、被覆部60周縁部や、被処理物Cが複数個取りの場合、各被処理物Cの間等に1又は複数の排液孔60bが設けられている。また、例えば、被処理物Cがロの字型やリング状などの内部に空間を有する形状の場合、該内部に排液孔60bを設けてもよい。排液孔60bは、載置基台2及びトレイ9の載置基台側排液流路10と整合する位置に形成されており、図1Bに示すように、型閉じ状態において、排液流路形成手段70が形成する排液流路72と、載置基台2及びトレイ9の載置基台側排液流路10とを連通するように構成されている。本実施形態において、排液孔60bは円形であるが、これに限定されず、長孔や溝等の種々の任意の形状を採用可能である。
なお、被覆部60は、上述した構成に限定されず、被処理物Cの非処理部分を被覆可能な構成であれば、種々の任意の構成を採用可能である。例えば、被覆部60は、スクリーンマスク61であってもよい。
スクリーンマスク61は、図3に示すように、多孔部を有する支持体62と、該支持体62に取り付けられ、被処理物Cの非処理部分を被覆するマスク部材63とを含む。支持体62は、例えば、多孔部として機能する金属メッシュ、合成繊維メッシュ、あるいはマイクロシーブ等の多孔部材62aと、該多孔部材62aを支持する枠体62bとを含む。多孔部材62aは、多孔部からイオン伝導膜6を通過した金属イオンを通過可能に構成されている。
マスク部材63は、感光性の樹脂材料(乳剤)や、絶縁処理されたニッケル箔等で、支持体62の多孔部材62aの被処理物C側の面に薄膜上に設けられている。マスク部材63は、被処理物Cの表面Eの処理部分を選択的に表面処理するためのパターンが形成されている。
イオン伝導膜6は、数μm~数百μm(例えば、5~450μm)の膜厚で形成された枚葉状の薄膜部材である。イオン伝導膜6は、例えば、多孔質膜、固体電解質膜等が挙げられ、ポリエチレンや、ポリプロピレン、炭化水素系樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂を用いることができる。なお、イオン伝導膜6は、液室3内に供給された電解液に接触することで、電解液中の金属イオンを含浸し、電源部7により電圧を印加した際に金属イオン由来の金属を被処理物Cの表面Eに析出可能なものであれば、これらに限定されない。
イオン伝導膜6は、図1Aに示すように、保持治具35の内枠膜治具36及び外枠膜治具37の間に挟持されている。イオン伝導膜6は、内枠膜治具36及び外枠膜治具37で挟持することにより、均一に張られた状態で保持されている。内枠膜治具36及び外枠膜治具37は、ハウジング4の下部に取り付けられており、イオン伝導膜6は、液室3内に配置された電極20の直下に配置されている。なお、イオン伝導膜6の取り付けは、上述した構成に限定されず、イオン伝導膜6を弛みなく張ることができる構成であれば、種々の任意の構成を採用可能である。
排液流路形成手段70は、図4に示すように、網状に形成されており、例えば、イオン伝導膜6と同形同大の枚葉状に構成されている。排液流路形成手段70は、網目からイオン伝導膜6を通過した金属イオンを通過させることができる。排液流路形成手段70としては、例えば、ステンレスメッシュ等の金属メッシュや、ポリエステルメッシュ等の合成繊維メッシュ等を採用可能である。なお、金属メッシュを排液流路形成手段70に採用する場合、金属メッシュに絶縁処理をしたり、金属メッシュが電圧印加経路に接触しないようにしたりすることが好ましい。
排液流路形成手段70は、図5に示すように、網目を形成する材料が立体的に交差することで生まれる空間と、排液流路形成手段70の下面と接する被覆部60及び被処理物Cの表面Eとによって排液流路72を形成する。また、排液流路形成手段70は、網目を形成する材料が立体的に交差することで生まれる空間と、イオン伝導膜6の下面との間においても排液流路72を形成する。排液流路形成手段70は、排液流路72を通じて膜下の電解液を載置基台2及びトレイ9の載置基台側排液流路10に排液するよう構成されている。
本実施形態において、膜下の電解液とは、イオン伝導膜6を通過した電解液を意味する。なお、排液流路形成手段70は、図1Aに示すように、該排液流路形成手段70を支えるための枠体74によって支持されると共に、該枠体74がクランプ部39に取り付けられてもよい。また、被覆部60がスクリーンマスク61である場合、排液流路形成手段70は、図6に示すように、該スクリーンマスク61の支持体62のイオン伝導膜6側に取り付けられてもよい。
表面処理装置1は、排液流路形成手段70と被処理物C又は被覆部60との隙間が十分でない場合、図7に示すように、該隙間を調整する隙間調整手段80を備えてもよい。隙間調整手段80は、排液流路形成手段70の被処理物C又は被覆部60側の面に取り付けられる。隙間調整手段80は、例えば、感光性の樹脂材料であり、排液流路形成手段70の網状部分(メッシュ部分)の被処理物C側の面に薄膜状に塗布されている。なお、隙間調整手段80は、排液流路形成手段70と被処理物C又は被覆部60との隙間を調整し、排液流路72を拡大可能な構成であれば、種々の任意の構成を採用可能である。
表面処理装置1は、樹脂基材上に導体層が形成されている被処理物Cの導体層を表面処理する場合、図8に示すような、絶縁層92と導体層94を含む箔状部材90を備えてもよい。箔状部材90は、被処理物Cと重ならない箇所、例えば、箔状部材90の周縁部や、被処理物Cが複数個取りの場合、各被処理物Cの間等に絶縁層92と導体層94を貫通する排液孔90aが設けられている。また、例えば、被処理物Cがロの字型やリング状などの内部に空間を有する形状の場合、該内部に排液孔90aを設けてもよい。さらに、箔状部材90は、図9に示すように、被処理物C上に配置され、排液孔90aは、排液流路形成手段70の排液流路72と載置基台側排液流路10を連通する。本実施形態において、排液孔90aは円形であるが、これに限定されず、長孔や溝等の種々の任意の形状を採用可能である。
絶縁層92は、絶縁性及び耐薬品性を有する樹脂材料により構成されている。また、絶縁層92は、被覆部60の代わりに被処理物Cの非処理部分を保護可能に構成されている。具体的には、絶縁層92は、被処理物Cの表面Eの処理部分の形状に応じた形状の貫通孔92aを有し、この貫通孔92aが処理部分上に配置されるように構成される。
導体層94は、導電性を有する金属材料により構成されており、絶縁層92の裏面に延在している。導体層94は、絶縁層92の貫通孔92aよりも僅かに大きな貫通孔94aを有するように形成される。なお、導体層94の貫通孔94aは、絶縁層92の貫通孔92aと同じ大きさであってもよい。また、箔状部材90は、例えばFPC(フレキシブルプリント基板)等の種々の公知の構成を採用可能であるため、その詳細な説明を省略する。
表面処理装置1は、箔状部材90を備える場合、該箔状部材90が被覆機能を果たすため被覆部60を備えなくてもよい。なお、表面処理装置1は、被覆部60と箔状部材90を共に備えることでより複雑なパターンの表面処理をすることも可能である。
以上の構成を備える表面処理装置1は、電極20と被処理物Cとの間に電圧を印加することで、イオン伝導膜6を介した電気分解により被処理物Cの表面Eを処理する。
[本実施形態に係る表面処理方法の説明]
本実施形態に係る表面処理装置1を用いた表面処理方法の一例について図10を参照して説明する。図10は、本実施形態に係る表面処理装置1を用いた表面処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係る表面処理方法は、概略的には電極20と被処理物Cとの間にイオン伝導膜6を配置し、イオン伝導膜6と被処理物Cとの間に被処理物Cの非処理部分を被覆するための被覆部60を配置し、電極20と被処理物Cとの間に電圧を印加することで、イオン伝導膜6を介した液室3内の溶液の電気分解により被処理物Cの表面Eを処理する表面処理方法であって、イオン伝導膜6と被覆部60との間に排液流路72を形成し、該排液流路72からイオン伝導膜6を通過した溶液を排液する。
また、本実施形態に係る表面処理方法は、ハウジング4を載置基台2に接近させる接近工程と、イオン伝導膜6と被処理物Cの間の空間(下方空間)を減圧する減圧工程と、被覆部60と被処理物Cの表面Eを接触させる当接工程と、液室3内を加圧する加圧工程と、加圧工程後に、膜下の電解液を排出する膜下排液工程と、膜下排液工程後に、電極20と被処理物Cとの間に電圧を印加する電圧印加工程と、ハウジング4を載置基台2から離間させる離間工程とを備える。
また、表面処理方法は、液室3内に溶液を注入する給液工程と、液室3内の溶液を排出する排液工程とを更に備える。以下この方法について詳述する。なお、特に明記しない限り、表面処理装置1は、被覆部60を備え、隙間調整手段80及び箔状部材90は備えないものとして説明するが、これに限定されない。また、溶液は、電解液であるものとして説明するが、これに限定されない。
まず、表面処理の前段階として、ハウジング4が載置基台2と離間した状態(原位置:図1A参照)において、ユーザによって載置基台2上に、被処理物Cを載置したトレイ9がセットされ、ハウジング4に、イオン伝導膜6と、排液流路形成手段70と、表面処理のパターンに合わせた被覆部60とがセットされる。これにより表面処理装置1の準備が完了する。
準備完了後、移動機構5によって、ハウジング4を上記の減圧位置まで下降させると共に、ハウジング4のクランプ部39と、載置基台2とを嵌合させる(図10のS1:接近工程)。このとき、クランプ部39と載置基台2との嵌合位置は、被覆部60が被処理物Cの表面Eと可能な限り近づいた状態となる位置に設定される。被処理物Cは、載置基台2とイオン伝導膜6との間に形成される下方空間内に密閉され、液室3とは隔てられている。
なお、箔状部材90を使用する場合、クランプ部39と載置基台2との嵌合位置は、被覆部60等を箔状部材90と可能な限り近づいた状態となる位置に設定される。
次に、ハウジング4のクランプ部39と、被処理物Cを載置した載置基台2とを嵌合させた状態で、クランプ部39に設けられた開閉弁47を開状態にすると共に、上述した減圧系の流路開閉弁を開状態にして、減圧流路48と図示しない減圧流路をバイパス流路を介して連通させ、下方空間を減圧する(図10のS3:減圧工程)。また、減圧工程において、排液流路72と載置基台側排液流路10とを通じて被覆部60の開口部60aを減圧してもよい。これにより、被覆部60と被処理物Cの表面Eが密着し、表面処理の精度を向上できる。
そして、減圧状態を継続したまま、ハウジング4のクランプ部39を載置基台2に完全嵌合させるべく、移動機構5によってハウジング4を上述の処理位置(図1B参照)まで下降させ、被覆部60を被処理物Cの表面Eに接触させる(図10のS4:当接工程)。なお、被覆部60を備えない場合、排液流路形成手段70又は隙間調整手段80を被処理物Cの表面Eに接触させる。また、箔状部材90を使用する場合、被覆部60等を箔状部材90の絶縁層92の表面に接触させる。
その後、外部の溶液供給部から供給流路41を介して電解液を液室3内に注入する(図10のS2:給液工程)。液室3の内部を電解液で満たしていくと、液室3の内部に残留している空気は、加圧機構30の接続流路である排出流路31から、溶液供給部に排気される。電解液の注入をさらに続けると、液室3の内部は常圧の電解液で完全に満たされる。
次に、ハウジング4の外部側面に設けられた加圧機構30によって、液室3内の電解液を加圧する(図10のS5:加圧工程)。その後、液室3内の電解液が加圧されている状態で、載置基台側排液流路10の端部10aの排液ポートを開け、載置基台側排液流路10を大気解放、又は真空ポンプ等により減圧することで、イオン伝導膜6の被処理物C側に染み出した電解液を排液流路72と載置基台側排液流路10とを通じて排液する(図10のS6:膜下排液工程)。
この膜下排液工程により、排液流路形成手段70が、排液機能を発揮し、被処理物Cの表面Eに被覆部60が密着する。膜下排液後、液室3内の電解液が加圧されている状態で、電源部7によって、電極20と被処理物Cとの間に電圧を印加する(図10のS7:電圧印加工程)。これにより、被処理物Cの表面Eの処理部分に、金属イオンを析出させて金属の被膜を形成する表面処理を実行する。
本実施形態において、イオン伝導膜6と被処理物Cの表面Eとは直接接触しない可能性があるが、イオン伝導膜6の上方空間と下方空間の差圧により、イオン伝導膜6から電解液が染み出し、被処理物Cの表面E上を満たすことにより、被処理物Cの処理部分に金属被膜が形成される。
なお、ハウジング4に液室3の内部の圧力を計測可能な圧力センサを設置し、この計測値を基に、加圧機構30による作動空気圧力を制御すれば、電解液を所望の圧力に加圧制御することが可能である。この状態を所定の時間保持し、所定の電圧印加時間が経過すれば、表面処理が完了する。
表面処理完了後、ハウジング4に開口部を有する供給流路41から液室3内の電解液を排出する(図10のS8:排液工程)。具体的には、流路開閉弁40と加圧機構30とを開状態にし、加圧機構30から低圧の空気を送気して、流路開閉弁40の給排ポートから電解液を排液する。
排液完了後、移動機構5によって、ハウジング4を原位置まで上昇させることで、ハウジング4を載置基台2から離間する(図10のS9:離間工程)。ハウジング4が原位置に移動した後、被処理物Cが載置されたトレイ9を載置基台2から取り出す。以上の工程により、本実施形態に係る表面処理装置1による一連の表面処理方法が実行される。
[本実施形態に係る表面処理装置、表面処理方法及び排液流路形成部材の利点]
以上説明したように、本実施形態に係る表面処理装置1は、被処理物Cと対向して配置され、内部に液室3を形成可能なハウジング4と、ハウジング4内に配された電極20と、液室3と被処理物Cとの間に配置されたイオン伝導膜6と、電極20と被処理物Cとの間に電圧を印加する電源部7と、イオン伝導膜6と被処理物Cとの間に配置され、被処理物Cの非処理部分を被覆するための被覆部60と、イオン伝導膜6と被覆部60との間に、イオン伝導膜6を通過した液を排液させる排液流路72を形成する排液流路形成手段70とを備え、電極20と被処理物Cとの間に電圧を印加することで、イオン伝導膜6を介した電気分解により被処理物Cの表面を処理する。
そして、本実施形態に係る表面処理装置1は、このような構成を備えることにより、膜下に生じる液層が排除されることでハウジング4内の電解液と膜下とで十分な差圧が発生し、イオン伝導膜6及び被覆部60が被処理物Cに対して加圧されるため、被覆部60と被処理物Cの表面Eが密着し、表面処理の精度を向上できるという利点を有している。
また、本実施形態に係る表面処理装置1は、箔状部材90を備える場合、箔状部材90と被処理物Cの表面Eが密着し、電極接続の安定化向上を図ることができるという利点を有している。
さらに、本実施形態に係る表面処理装置1において、排液流路形成手段70は、網状に形成されている。このような構成を備えることにより、イオン伝導膜6と被覆部60の間に薄く排液流路72を形成することができるため、イオン伝導膜6を介した表面処理の利点である処理時間の短さを保ちつつ表面処理の精度を向上することができるという利点を有している。また、表面処理装置1を大型化及び複雑化することなく、簡素な部材で排液流路形成手段70を実現することが可能となるため、設備コストを安価に抑えつつ、表面処理の精度を向上することができるという利点を有している。
またさらに、本実施形態に係る表面処理装置1において、被覆部60は、排液流路72に連通する排液孔60bを有し、排液流路72を流れる液を排液孔60bを介して排液するよう構成されている。このような構成を備えることにより、ハウジング4のクランプ部39と、載置基台2とを嵌合させ、加圧機構30により液室3を加圧したまま排液することができるという利点を有している。
また、本実施形態に係る表面処理装置1は、被覆部60は、多孔部を有する支持体62と、該支持体62に取り付けられ、被処理物Cの非処理部分を被覆するマスク部材63とを含むスクリーンマスク61である。このような構成を備えることにより、微細なマスクパターンにも対応することができるという利点がある。
さらに、本実施形態に係る表面処理装置1において、排液流路形成手段70は、支持体62のイオン伝導膜6側に取り付けられている。このような構成を備えることにより、排液流路形成手段70をハウジング4に固定するための枠体等が不要になり、装置を小型化できると共に、設備コストを抑えることができるという利点がある。
またさらに、本実施形態に係る表面処理装置1は、排液流路形成手段70と被処理物Cとの隙間を調整する隙間調整手段80を備える。このような構成を備えることにより、排液流路形成手段70が形成する排液流路72の排液時の圧力損失を抑え、ハウジング4内の電解液にかかる圧力と膜下の電解液にかかる圧力の差圧を維持することができるという利点がある。
また、本実施形態に係る表面処理装置1は、絶縁層92と導体層94を含む箔状部材90を備え、箔状部材90は、被処理物C上に配置されている。このような構成を備えることにより、被処理物Cが、樹脂基材上に導体層が形成されている材料であっても、表面Eから電気的に接続することができるという利点がある。また、被覆部60を使用せずに表面Eの所望の処理部分のみを選択的に表面処理することができるという利点がある。
[変形例]
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上述した実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、本実施形態において、排液流路形成手段70は、網状に形成されているものとして説明したが、これに限定されず、排液流路形成手段70は、イオン伝導膜6と被処理物Cとの間に、イオン伝導膜6を通過した液を排液させる排液流路72を形成し、イオン伝導膜6を通過した液を排液可能な構成であれば、種々の任意の構成を採用可能である。例えば、排液流路形成手段70は、多孔質膜、焼結体等の多孔質体であってもよい。また、排液流路形成手段70は、被覆部60のイオン伝導膜6側の面に直接設けられてもよい。
本実施形態において、被覆部60は、排液流路72に連通する排液孔60bを有し、排液流路72を流れる液を排液孔60bを介して排液するよう構成されているものとして説明したが、これに限定されず、被覆部60は、排液孔60bを有さなくてもよい。また、箔状部材90も同様に、排液孔90aを有さなくても良い。
本実施形態において、被覆部60は、樹脂材料のシートや、多孔部を有する支持体62と、該支持体62に取り付けられ、被処理物Cの非処理部分を被覆するマスク部材63とを含むスクリーンマスク61であるものとして説明したが、これに限定されない。被覆部60は、絶縁性及び耐薬品性を有するものであれば、種々の任意の構成を採用可能であり、例えば、感光性樹脂(ドライフィルム等)や、絶縁処理された金属材料(メタルマスク等)等であってもよい。
本実施形態において、排液流路形成手段70は、支持体62のイオン伝導膜6側に取り付けられているものとして説明したが、これに限定されず、排液流路形成手段70は、支持体62のイオン伝導膜6側に取り付けられなくてもよい。
本実施形態において、表面処理装置1は、排液流路形成手段70と被処理物Cとの隙間を調整する隙間調整手段80を備えるものとして説明したが、これに限定されず、表面処理装置1は、隙間調整手段80を備えなくてもよい。
本実施形態において、表面処理装置1は、絶縁層92と導体層94を含む箔状部材90を備え、箔状部材90は、被処理物C上に配置されているものとして説明したが、これに限定されず、表面処理装置1は、箔状部材90を備えなくてもよい。
本実施形態において、載置基台2及びトレイ9には、排液流路形成手段70の排液流路72と連通する載置基台側排液流路10が設けられているものとして説明したが、これに限定されず、載置基台2及びトレイ9には、載置基台側排液流路10が設けられていなくてもよい。載置基台側排液流路10の代わりに、例えば、クランプ部39等に排液流路が設けられており、排液流路形成手段70の上方から膜下の電解液を排液してもよい。この場合においては、被覆部60及び箔状部材90に排液孔60b,90aが形成されない方がよい。
本実施形態において、被覆部60は、ハウジング4のクランプ部39に取り付けられるものとして説明したが、これに限定されず、被処理物Cの非処理部分を被覆可能な取付位置であれば、種々の任意の箇所に取付可能である。例えば、被覆部60は、トレイ9に載置された被処理物Cの上に取り付けられてもよい。
本実施形態において、箔状部材90は、被処理物C上に配置されるものとして説明したが、これに限定されず、箔状部材90は、ハウジング4の下部に取り付けられてもよい。
1 表面処理装置
2 載置基台
3 液室
4 ハウジング
5 移動機構
6 イオン伝導膜
7 電源部
8 支持基台
9 トレイ
10 載置基台側排液流路
10a 端部
20 電極
23 底部
30 加圧機構
31 排出流路
35 保持治具
36 内枠膜治具
37 外枠膜治具
39 クランプ部
40 流路開閉弁
41 供給流路
47 開閉弁
48 減圧流路
51 直動ロッド
60 被覆部
60a 開口部
60b 排液孔
61 スクリーンマスク
62 支持体
62a 多孔部材
62b 枠体
63 マスク部材
70 排液流路形成手段
72 排液流路
74 枠体
80 隙間調整手段
90 箔状部材
90a 排液孔
92 絶縁層
92a 貫通孔
94 導体層
94a 貫通孔
C 被処理物
E 表面

Claims (9)

  1. 被処理物と対向して配置され、内部に液室を形成可能なハウジングと、
    前記ハウジング内に配された電極と、
    前記液室と前記被処理物との間に配置されたイオン伝導膜と、
    前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加する電源部と、
    前記イオン伝導膜と前記被処理物との間に配置され、前記被処理物の非処理部分を被覆するための被覆部と、
    前記イオン伝導膜と前記被覆部との間に、前記イオン伝導膜を通過した液を排液させる排液流路を形成する排液流路形成手段と
    を備え、
    前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加することで、前記イオン伝導膜を介した電気分解により前記被処理物の表面を処理する
    ことを特徴とする表面処理装置。
  2. 前記排液流路形成手段は、網状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の表面処理装置。
  3. 前記被覆部は、前記排液流路に連通する排液孔を有し、
    前記排液流路を流れる液を前記排液孔を介して排液するよう構成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表面処理装置。
  4. 前記被覆部は、多孔部を有する支持体と、該支持体に取り付けられ、前記被処理物の前記非処理部分を被覆するマスク部材とを含むスクリーンマスクである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表面処理装置。
  5. 前記排液流路形成手段は、前記支持体の前記イオン伝導膜側に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項4に記載の表面処理装置。
  6. 前記排液流路形成手段と前記被処理物との隙間を調整する隙間調整手段を備える
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表面処理装置。
  7. 絶縁層と導体層を含む箔状部材を備え、
    前記箔状部材は、前記被処理物上に配置されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表面処理装置。
  8. 電極と被処理物との間にイオン伝導膜を配置し、前記イオン伝導膜と前記被処理物との間に前記被処理物の非処理部分を被覆するための被覆部を配置し、前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加することで、前記イオン伝導膜を介した液室内の溶液の電気分解により前記被処理物の表面を処理する表面処理方法であって、
    前記イオン伝導膜と前記被覆部との間に排液流路を形成し、該排液流路から前記イオン伝導膜を通過した前記溶液を排液する
    ことを特徴とする表面処理方法。
  9. 被処理物と対向して配置され、内部に液室を形成可能なハウジングと、前記ハウジング内に配された電極と、前記液室と前記被処理物との間に配置されたイオン伝導膜と、前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加する電源部と、前記イオン伝導膜と前記被処理物との間に配置され、前記被処理物の非処理部分を被覆するための被覆部とを備え、前記電極と前記被処理物との間に電圧を印加することで、前記イオン伝導膜を介した電気分解により前記被処理物の表面を処理する表面処理装置に用いられる排液流路形成部材であって、
    前記イオン伝導膜と前記被覆部との間に、前記イオン伝導膜を通過した液を排液させる排液流路を形成可能に構成されている
    ことを特徴とする排液流路形成部材。
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