JP2024013392A - 旋削工具、及びワークの加工方法 - Google Patents

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真吾 稲田
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Abstract

【課題】短時間で、チップの刃先が延びている方向が目的の方向に向くように、シャンクを旋盤の工具取付部に取り付ける。【解決手段】旋削工具は、シャンクと、前記シャンクに取り付けられているチップと、を備える。前記チップは、直線状に延びている刃先と、前記シャンクに取り付けられる被取付部と、を有する。前記シャンクは、前記チップが取り付けられるチップ取付部と、前記チップが前記チップ取付部に取り付けられている状態で、前記刃延在方向とは異なる方向における一方の側であって前記チップの前記被取付部に対して前記刃先が存在する側であるワーク側を向くワーク対向面と、を有する。前記ワーク対向面には、前記チップが前記チップ取付部に取り付けられている状態で、前記刃延在方向に直線状に延びている前記刃先に対して平行な参照面が形成されている。【選択図】図1

Description

本開示は、旋削工具、及びこの旋削工具を用いたワークの加工方法に関する。
旋削工具としては、例えば、以下の特許文献1に記載の旋削工具がある。この旋削工具Tは、旋盤の工具取付部に取り付け可能なシャンクと、このシャンクに取り付けられているチップと、を備えている。チップには、刃先が形成されている。
実開平04-002505号公報
シャンクと旋盤の工具取付部との間には、わずかな遊びがある。このため、シャンクに取り付けられているチップの刃先が延びている方向が、目的の方向に向くように、シャンクを工具取付部に取り付けるためには、作業者に高い練度が求められる上に、取付時間がかかる。
そこで、本開示は、練度の低い作業者であっても、短時間で、チップの刃先が延びている方向が目的の方向に向くように、シャンクを旋盤の工具取付部に取り付けることができる、旋削工具、この旋削工具を用いたワークの加工方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するための発明に係る一態様の旋削工具は、
旋盤の工具取付部に取り付け可能なシャンクと、前記シャンクに取り付けられているチップと、を備える。前記チップは、直線状に延びている刃先と、前記刃先が延びている刃延在方向とは異なる方向に前記刃先から離間している位置に形成され、前記シャンクに取り付けられる被取付部と、を有する。前記シャンクは、前記チップが取り付けられるチップ取付部と、前記チップが前記チップ取付部に取り付けられている状態で、前記刃延在方向とは異なる方向における一方の側であって前記チップの前記被取付部に対して前記刃先が存在する側であるワーク側を向くワーク対向面と、を有する。前記ワーク対向面には、前記チップが前記チップ取付部に取り付けられている状態で、前記刃延在方向に直線状に延びている前記刃先に対して平行な参照面が形成されている。
本態様では、シャンクの参照面を参照して、旋盤の工具取付部に対する旋削工具の取付角度を客観的に調節できる。このため、本態様では、練度の低い作業者であっても、短時間で、チップの刃先が延びている方向が目的の方向に向くように、シャンクを旋盤の工具取付部に取り付けることができる。よって、本態様では、練度の低い作業者であっても、ワークWの加工面の加工精度を高めることができる。
前記目的を達成するための発明に係る一態様のワークの加工方法は、
前記一態様における旋削工具を用いてワークを加工するワークの加工方法において、軸線を中心として回転可能な前記旋盤のワーク設置部にワークを設置するワーク設置工程と、前記シャンクに前記チップを取り付けるチップ取付工程と、前記刃延在方向が工具送り方向に一致するよう、前記チップ取付工程後の前記旋削工具を前記旋盤の前記工具取付部に取り付ける工具取付工程と、前記ワーク設置工程及び前記工具取付工程後に前記旋盤を駆動して、前記旋削工具を前記工具送り方向に移動させつつ、前記ワークを前記旋削工具で旋削する旋削工程と、を実行する。前記工具取付工程は、前記旋削工具を前記工具送り方向に送ったときの生じる前記刃先の軌跡と前記旋削工具の前記参照面とが平行になるよう、前記工具取付部に対する前記旋削工具の取付角度を調節する取付角度調節工程を含む。
本態様の取付角度調節工程では、シャンクの参照面を参照して、旋盤の工具取付部に対する旋削工具の取付角度を客観的に調節できる。このため、本態様では、練度の低い作業者であっても、短時間で、チップの刃先が延びている方向が目的の方向に向くように、シャンクを旋盤の工具取付部に取り付けることができる。よって、本態様では、練度の低い作業者であっても、ワークの加工面の加工精度を高めることができる。
本開示の一態様によれば、練度の低い作業者であっても、短時間で、チップの刃先が延びている方向が目的の方向に向くように、シャンクを旋盤の工具取付部に取り付けることができる。
本開示に係る一実施形態における旋削工具の正面図である。 図1におけるII矢視図である。 図1におけるIII矢視図である。 本開示に係る一実施形態におけるチップの正面図である。 図4におけるV矢視図である。 本開示に係る一実施形態におけるワークの加工方法の手順を示すフローチャートである。 本開示に係る一実施形態における旋削工具が取り付けられている立旋盤の斜視図である。 本発明に係る一実施形態におけるダイヤルゲージ配置工程及び取付角度検査工程を説明するための説明図である。
以下、本開示に係る旋削工具、及びこの旋削工具を用いたワークの加工方法の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
「旋削工具の実施形態」
旋削工具の実施形態について、図1~図5を参照して説明する。
図1~図3に示すように、本実施形態における旋削工具Tは、旋盤の工具取付部に取り付け可能なシャンク20と、シャンク20に取り付けられているチップ10と、シャンク20にチップ10を取り付けるためのチップ取付具19と、を備える。
チップ10は、図4及び図5に示すように、直線状に延びている刃先17と、シャンク20に取り付けられる被取付部18と、を有する。ここで、刃先17が直線状に延びている方向を刃延在方向Deとする。また、この刃延在方向Deにおける両側のうち、一方側を刃延在第一側De1、他方側を刃延在第二側De2とする。このチップ10は、さらに、すくい面11と、逃げ面12と、第一側逃げ面12aと、第二側逃げ面12bと、第一側面13aと、第二側面13bと、背面14と、被取付面15と、取付ネジ孔16と、を有する。すくい面11と被取付面15とは、互に背合わせの関係にある。逃げ面12、第一側逃げ面12a、第二側逃げ面12b、第一側面13a、第二側面13b、及び、背面14は、いずれも、すくい面11と被取付面15とを接続する面である。
逃げ面12は、すくい面11に対して異なる方向に広がっている。逃げ面12とすくい面11とが交差している部分は、刃先17を成す。第一側逃げ面12aは、逃げ面12の刃延在第一側De1に接続されている。この第一側逃げ面12aは、すくい面11に対して異なる方向に広がっていると共に逃げ面12に対しても異なる方向に広がっている。第一側逃げ面12aとすくい面11とが交差している部分は、第一側刃先17aを成す。この第一側刃先17aは、刃先17に対して鈍角を成す方向に延びている。第二側逃げ面12bは、逃げ面12の刃延在第二側De2に接続されている。この第二側逃げ面12bは、すくい面11に対して異なる方向に広がっていると共に逃げ面12に対しても異なる方向に広がっている。第二側逃げ面12bとすくい面11とが交差している部分は、第二側刃先17bを成す。この第二側刃先17bは、刃先17に対して鈍角を成す方向に延びている。
第一側面13aは、第一側逃げ面12aの刃延在第一側De1の縁に接続されている。第二側面13bは、第二側逃げ面12bの刃延在第二側De2の縁に接続されている。背面14は、すくい面11の縁のうちで、刃先17が形成されている部分とは反対側の部分に接続されている。この背面14の刃延在第一側De1の縁には、第一側面13aが接続されている。また、この背面14の刃延在第二側De2の縁には、第二側面13bが接続されている。
取付ネジ孔16は、すくい面11から被取付面15にかけて、チップ10を貫通している。この取付ネジ孔16に、チップ取付具19としてのチップ取付ネジ(図1参照)が挿通される。
被取付部18は、刃延在方向Deとは異なる方向に刃先17から離間している位置に形成されている。被取付部18は、より正確には、刃延在方向Deに対して垂直な方向であって、この方向の両側のうちで、刃先17に対して背面14が存在する側に、刃先17から離間している位置に形成されている。ここで、背面14に対して刃先17が存在する側をワーク側Dw、刃先17に対して背面14が存在する側を反ワーク側Dawとする。被取付部18は、すくい面11中で反ワーク側Dawの部分と、第一側面13aと、第二側面13bと、被取付面15中で反ワーク側Dawの部分と、背面14と、取付ネジ孔16と、を有する。
シャンク20は、図1~3に示すように、所定方向に延びている胴部21と、胴部21の所定方向における一方側に設けられているヘッド部31と、を有する。ヘッド部31は、チップ取付部32と、シャンク側すくい面38と、を有する。胴部21は、シャンク被取付部22と、ワーク対向面23と、を有する。
ヘッド部31のチップ取付部32は、ヘッド部31のシャンク側すくい面38から凹んだ凹部である。このチップ取付部32は、図4及び図5に示すように、チップ10の第一側面13aに接触可能な第一側接触面33a、チップ10の第二側面13bに接触可能な第二側接触面33b、チップ10の背面14に接触可能な背接触面34、チップ10の被取付面15に接触可能な被取付接触面35と、チップ取付具19としてのチップ取付ネジをネジ込み可能な雌ネジ孔36と、を有する。第一側接触面33a、第二側接触面33b、及び背接触面34は、凹部の側面を形成する。また、被取付接触面35は、凹部の底面を形成する。雌ネジ孔36は、被取付接触面35から凹んでいる。チップ10をチップ取付部32に嵌め込んで、チップ取付部32が有する各面33a,33b,34,35がチップ10の対応面13a,13b,14,15に接触した際、シャンク20に対するチップ10の向きが、ワークWの加工精度に影響を与えない程度に高精度に設定されるよう、チップ取付部32が有する各面33a,33b,34,35は高精度に形成されている。また、チップ10をチップ取付部32に嵌め込んで、チップ取付部32が有する各面33a,33b,34,35がチップ10の対応面13a,13b,14,15に接触した際、ヘッド部31のシャンク側すくい面38は、チップ10のすくい面11と面一になるよう形成されている。
図1~図3に示すように、シャンク20のチップ取付部32にチップ10が取り付けられている状態では、胴部21が延びている所定方向が刃延在方向Deに一致する。また、胴部21は、ヘッド部31の刃延在第二側De2に設けられていることになる。胴部21のシャンク被取付部22は、複数のネジ孔22aを有する。工具取付ネジ29が、旋盤の工具取付部のネジ挿通孔に挿通され、シャンク被取付部22のネジ孔22aに捩じ込まれることで、シャンク20は旋盤の工具取付部に取り付けられる。胴部21のワーク対向面23は、チップ取付部32にチップ10が取り付けられた状態で、前述のワーク側Dwを向く面である。このワーク対向面23は、前述の所定方向、言い換えると、刃延在方向Deに延びている。
ワーク対向面23には、チップ取付部32にチップ10が取り付けられた状態で、刃先17に対して平行な参照面24が形成されている。この参照面24は、刃延在方向Deで互いに離間している第一参照面24aと第二参照面24bとを有する。第一参照面24aと第二参照面24bとは、刃先17に対して平行な一の仮想平面上に位置する。
ここで、本開示で、刃先17に対して参照面24が平行とは、刃先17に対して参照面24が完全に平行である場合のみならず、刃先17に対する参照面24の平行度が、刃延在方向Deに直線的に延びる刃先17の真直度に求められる公差以下である場合も含まれる。なお、真直度とは、幾何学的に正しい直線からの対象線の狂いの大きさである。また、平行度とは、基準となる線又は平面に対して、幾何学的に平行な線又は平面からの対象線又は対象平面の狂いの大きさである。例えば、刃先17の真直度に求められる公差が5/1000(mm)であるとすると、この刃先17に対する参照面24の平行度がこの公差(5/1000(mm))以下であれば、本開示では、刃先17に対して参照面24が平行であるとして扱う。
参照面24は、ワーク対向面23中で参照面24を除く面に対して、視覚的に識別可能に形成されている。具体的に、本実施形態では、参照面24が、ワーク対向面23中で参照面24を除く面から僅かに凹んでいる。
ここで、刃延在方向Deに刃先17の長さを刃先幅Wtとする。参照面24における刃延在第一側De1の端から刃延在第二側De2の端までの距離、言い換えると、第一参照面24aにおける刃延在第一側De1の端から第二参照面24bにおける刃延在第二側De2の端までの距離Ws1は、刃先幅Wtの6倍以上である。また、刃延在方向Deにおける第一参照面24aと第二参照面24bとの間隔Ws2は、刃先幅Wtの6倍以上である。
「ワークの加工方法の実施形態」
ワークの加工方法の実施形態について、図6~図8を参照して説明する。このワークの加工方法では、以上で説明した旋削工具Tを用いる。
図6のフローチャートに示すように、この加工方法では、まず、旋盤のワーク設置部にワークを設置する(ワーク設置工程S1)。
ここで、本実施形態で用いる旋盤について、図7を用いて説明する。この旋盤40は、立旋盤である。この旋盤40は、第一レール41、ワーク設置部42、一対のコラム44と、第二レール45と、刃物台46と、ラム47と、工具取付部48と、を備える。
第一レール41は、旋盤設置面上に設けられる。この第一レール41は、水平第一方向Yに延びている。ワーク設置部42は、水平第一方向Yに移動可能に、第一レール41に設けられている。ワーク設置部42は、鉛直方向Zに延びる回転軸Arを中心として回転可能な回転テーブル43を有する。回転テーブル43の上面は、水平方向に広がっている。
一対のコラム44は、水平第一方向Yに垂直な水平第二方向Xで互いの間隔をあけて配置されている。前述の第一レール41及びワーク設置部42は、一対のコラム44の間に配置されている。第二レール45は、水平第二方向Xに延び、一対のコラム44のうちの一方のコラム44から他方のコラム44に渡るように設けられている。
刃物台46は、水平第二方向Xに移動可能に、第二レール45に取り付けられている。ラム47は、鉛直方向Zに延びている。このラム47は、鉛直方向Zに移動可能に、刃物台46に取り付けられている。ラム47の下端には、工具取付部48が設けられている。この工具取付部48に、前述したように、旋削工具Tが工具取付ネジ29により取り付けられる。
以上で説明した旋盤40は、ワーク設置部42が水平第一方向Yに移動可能である。しかしながら、一対のコラム44が水平第一方向Yに移動可能であってもよい。
ワーク設置工程S1では、ワーク設置部42の回転テーブル43上に、固定治具等を介して、ワークWを設置する。ワークWは、例えば、タービン軸線を中心として筒状のタービンケーシングである。また、このタービンケーシン中で、旋盤40による加工対象部分は、タービン軸線方向における端で、タービン軸線に対して垂直なフランジ面である。
次に、シャンク20のチップ取付部32にチップ10を取り付ける(チップ取付工程S2)。このチップ取付工程S2では、まず、シャンク20の凹部であるチップ取付部32にチップ10を嵌め込み、チップ10の背面14をチップ取付部32の背接触面34に接触させ、チップ10の第一側面13aをチップ取付部32の第一側接触面33aに接触させ、チップ10の第二側面13bをチップ取付部32の第二側接触面33bに接触させ、チップ10の被取付面15をチップ取付部32の被取付接触面35に接触させる。この結果、チップ10の刃先17とシャンク20の参照面24とは平行になり、チップ10のすくい面11がシャンク側すくい面38と面一になる。その後、チップ10の取付ネジ孔16に、チップ取付具19としてのチップ取付ネジを挿通させ、このチップ取付ネジをシャンク20の雌ネジ孔36に捩じ込む。以上で、チップ10は、シャンク20のチップ取付部32に取り付けられる。
次に、旋削工具Tを旋盤40の工具取付部48に取り付ける(工具取付工程S3)。この工具取付工程S3は、旋盤40の工具取付部48に対する旋削工具Tの取付角度を調節する取付角度調節工程S4を含む。取付角度調節工程S4は、実取付工程S5と、ダイヤルゲージ配置工程S6と、取付角度検査工程S7と、を含む。
実取付工程S5では、チップ10の刃延在方向Deが、ワークWの加工時における工具送り方向Dftに一致するよう、旋削工具Tを旋盤40の工具取付部48に取り付ける。この際、旋盤40の工具取付部48のネジ挿通孔に工具取付ネジ29を挿通し、この工具取付ネジ29をシャンク被取付部22のネジ孔22aにネジ込んで、旋削工具Tを旋盤40の工具取付部48に取り付ける。
この実取付工程S5の実行で、工具取付部48に取り付けられた旋削工具Tにおけるチップ10の刃延在方向Deは、工具送り方向Dftにほぼ一致する。ところで、旋削工具Tと工具取付部48との間、旋削工具Tと工具取付ネジ29との間、工具取付ネジ29と工具取付部48との間に、遊びがある。このため、工具取付部48に取り付けられた旋削工具Tにおけるチップ10の刃延在方向Deが、正確に、工具送り方向Dftに一致しているとは限らない。仮に、チップ10の刃延在方向Deが、正確に、工具送り方向Dftに一致していない状態で、ワークWを旋削すると、例えば、ワークWの加工面の平坦度が低下する等、加工精度が低下する。
そこで、本実施形態では、実取付工程S5後に、ダイヤルゲージ配置工程S6、及び取付角度検査工程S7を実行する。
ダイヤルゲージ配置工程S6では、図8に示すように、シャンク20の参照面24にダイヤルゲージ50の測定子51が接触するように、ダイヤルゲージ50を配置する。この場合、ワーク設置工程S1で、ワーク設置部42に設置したワークW上にダイヤルゲージ50を直接置いてもよいが、このワークW上に台を設置し、この台上にダイヤルゲージ50を置いてもよい。さらに、ワーク設置部42に台を設置し、この台上にダイヤルゲージ50を置いてもよい。すなわち、シャンク20の参照面24にダイヤルゲージ50の測定子51を接触させることができれば、どのように、ダイヤルゲージ50を配置してもよい。
取付角度検査工程S7では、旋盤40の刃物台46を第一レール41に沿って移動させて、旋盤40に取り付けられている旋削工具Tを工具送り方向Dftに送り、そのときのダイヤルゲージ50による検出値を読み込む。この際、ダイヤルゲージ50の測定子51が第一参照面24aに接触しているときの検出値と、ダイヤルゲージ50の測定子51が第二参照面24bに接触しているときの検出値とを読み込む。そして、二つの検出値間の振れ幅Vwが予め定められた許容値内であるか否かを判断する。ここでの許容値は、刃延在方向Deに直線的に延びる刃先17の真直度に求める公差(例えば、5/1000(mm))である。
二つの検出値間の振れ幅Vwが許容値内であれば、旋削工具Tを工具送り方向Dftに送ったときの生じる刃先17の軌跡と旋削工具Tの参照面24とが平行になっているとして扱う。言い換えると、二つの検出値間の振れ幅Vwが許容値内であれば、刃先17の刃延在方向Deが工具送り方向Dftに正確に一致しているとして扱う。一方、二つの検出値間の振れ幅Vwが許容値内に収まっていない場合には、刃先17の刃延在方向Deが工具送り方向Dftに正確に一致していないとして扱う。
なお、図8は、二つの検出値間の振れ幅Vwが許容値内に収まっておらず、刃先17の刃延在方向Deが工具送り方向Dftに一致していない場合を極端に描いた図である。
この取付角度検査工程S7で、二つの検出値間の振れ幅Vwが許容値内に収まっていない場合、旋削工具Tを工具取付部48から外して、再度、実取付工程S5及び取付角度検査工程S7を実行する。すなわち、取付角度検査工程S7で、二つの検出値間の振れ幅Vwが許容値内であると判断されるまで、実取付工程S5、取付角度検査工程S7を繰り返して実行する。
取付角度検査工程S7で、二つの検出値間の振れ幅Vwが許容値内であると判断されると、工具取付工程S3が完了する。
工具取付工程S3が完了すると、旋盤40を駆動して、ワークWを回転させ、旋削工具Tを工具送り方向Dftに移動させつつ、ワークWを旋削工具Tで旋削する(旋削工程S8)。
以上で、ワークWの旋削加工が終了する。
ワークWの旋削加工中にチップ10の交換が必要になる場合がある。また、ワークWの旋削加工が終了した後に新たなワークWを旋削加工するにあたって、チップ10の交換が必要になる場合がある。このような場合には、旋盤40の工具取付部48からシャンク20を外さずに、シャンク20に取り付けられていたチップ10を新たなチップ10に交換してもよい。このように、旋盤40の工具取付部48からシャンク20を外さずに、シャンク20に取り付けられていたチップ10を新たなチップ10に交換することで、チップ10を交換しても、取付角度調節工程S4を省くことができる。
以上のように、本実施形態では、取付角度調節工程S4において、シャンク20の参照面24を参照して、旋盤40の工具取付部48に対する旋削工具Tの取付角度を客観的に調節できる。このため、本実施形態では、練度の低い作業者であっても、短時間で、チップ10の刃先17が延びている方向が目的の方向に向くように、シャンク20を旋盤40の工具取付部48に取り付けることができる。よって、本実施形態では、練度の低い作業者であっても、ワークWの加工面の加工精度を高めることができる。
また、本実施形態では、参照面24がワーク対向面23中で参照面24を除く面に対して、視覚的に識別可能であるため、作業者が、ワーク対向面23中のどの部分が参照面24であるかを容易に識別できる。
旋盤40の工具取付部48に対する旋削工具Tの取付角度を作業者が認識するためには、参照面24中で刃延在方向Deに離間している二箇所を参照する必要がある。本実施形態の参照面24は、刃延在方向Deで互いに離間している第一参照面24aと第二参照面24bとを有するので、作業者がこの二箇所を容易に認識することができる。
本実施形態では、刃延在方向Deにおける第一参照面24aと第二参照面24bとの間隔Ws2が、刃先17の刃延在方向Deにおける幅の5倍以上ある。このため、本実施形態では、作業者が、第一参照面24aと第二参照面24bとを参照することで、旋盤40の工具取付部48に対する旋削工具Tの取付角度を高精度に認識することできる。
本実施形態のシャンク20は、チップ10が取り付けられている状態で、チップ10のすくい面11と面一になるシャンク側すくい面38を有する。このため、本実施形態では、チップ10の刃先17で旋削されたワークWの部分である旋削屑をチップ10のすくい面11からシャンク20のシャンク側すくい面38にスムーズに送ることができる。よって、本態様では、旋削屑を効率的に排出することができる。
「変形例」
以上の実施形態では、参照面24は、ワーク対向面23中で参照面24を除く面に対して参照面24を視覚的に識別可能にするため、参照面24が、ワーク対向面23中で参照面24を除く面から僅かに凹んでいる。しかしながら、参照面24を視覚的に識別可能にするために、参照面24とワーク対向面23中で参照面24を除く面との面粗さ、又は光反射率を変えてもよいし、参照面24とワーク対向面23中で参照面24を除く面と色を変えてもよい。
以上の実施形態の参照面24は、第一参照面24aと第二参照面24bとを有する。しかしながら、参照面24は、一の面のみで形成されていてもよい。この場合、一の参照面における刃延在第一側De1の端から刃延在第二側De2の端までの距離が、刃先17の刃延在方向Deにおける幅の6倍以上あることが好ましい。この場合、作業者が、一の参照面中で刃延在第一側De1の部分と刃延在第二側De2の部分とを参照することで、旋盤40の工具取付部48に対する旋削工具Tの取付角度を高精度に認識することできる。
以上の実施形態では、チップ取付工程S2及び工具取付工程S3の前に、ワーク設置工程S1を実行している。しかしながら、旋削工程S8の前にワーク設置工程S1を実行すれば、ワーク設置工程S1をチップ取付工程S2及び工具取付工程S3の後に行ってもよい。
以上の本実施形態では、チップ10の複数の外面のうちで、逃げ面12とすくい面11と除く、四つの外面である、第一側面13a、第二側面13b、背面14、及び被取付面15を、チップ取付部32の対応面33a,33b,14,35に接触させることで、シャンク20に対するチップ10の取付方向の正確性を確保している。しかしながら、チップ10の複数の外面のうちで、逃げ面12とすくい面11と除く、三つの外面をチップ取付部32の対応面に接触させてもよい。例えば、第一側面13aと第二側面13bと被取付面15との三つの外面のみをチップ取付部32の対応面に接触させてもよいし、例えば、第一側面13aと背面14と被取付面15との三つの外面のみをチップ取付部32の対応面に接触させてもよい。但し、三つの外面は、互に交差する方向に広がっている必要がある。
本開示は、以上で説明した実施形態及び変形例に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲において、種々の追加、変更、置き換え、部分的削除等が可能である。
「付記」
以上の実施形態及び変形例における旋削工具は、例えば、以下のように把握される。
(1)第一態様における旋削工具は、
旋盤40の工具取付部48に取り付け可能なシャンク20と、前記シャンク20に取り付けられているチップ10と、を備える。前記チップ10は、直線状に延びている刃先17と、前記刃先17が延びている刃延在方向Deとは異なる方向に前記刃先17から離間している位置に形成され、前記シャンク20に取り付けられる被取付部18と、を有する。前記シャンク20は、前記チップ10が取り付けられるチップ取付部32と、前記チップ10が前記チップ取付部32に取り付けられている状態で、前記刃延在方向Deとは異なる方向における一方の側であって前記チップ10の前記被取付部18に対して前記刃先17が存在する側であるワーク側Dwを向くワーク対向面23と、を有する。前記ワーク対向面23には、前記チップ10が前記チップ取付部32に取り付けられている状態で、前記刃延在方向Deに直線状に延びている前記刃先17に対して平行な参照面24が形成されている。
本態様では、シャンク20の参照面24を参照して、旋盤40の工具取付部48に対する旋削工具Tの取付角度を客観的に調節できる。このため、本態様では、練度の低い作業者であっても、短時間で、チップ10の刃先17が延びている方向が目的の方向に向くように、シャンク20を旋盤40の工具取付部48に取り付けることができる。よって、本態様では、練度の低い作業者であっても、ワークWの加工面の加工精度を高めることができる。
(2)第二態様における旋削工具は、
前記第一態様における旋削工具Tにおいて、前記参照面24は、前記ワーク対向面23中で前記参照面24を除く面に対して、視覚的に識別可能である。
本態様では、作業者が、ワーク対向面23中のどの部分が参照面24であるかを容易に識別できる。
(3)第三態様における旋削工具は、
前記第一態様又は前記第二態様における旋削工具Tにおいて、前記参照面24における、前記刃延在方向Deにおける両側のうちで刃延在第一側De1の端から刃延在第二側De2の端までの距離Ws1は、前記刃先17の前記刃延在方向Deにおける幅の6倍以上である。
本態様では、参照面24における刃延在第一側De1の端から刃延在第二側De2の端までの距離Ws1が、刃先17の刃延在方向Deにおける幅の6倍以上ある。このため、本態様では、作業者が、参照面24中で刃延在第一側De1の部分と刃延在第二側De2の部分とを参照することで、旋盤40の工具取付部48に対する旋削工具Tの取付角度を高精度に認識することできる。
(4)第四態様における旋削工具は、
前記第一態様又は前記第二態様における旋削工具Tにおいて、前記参照面24は、前記刃延在方向Deで互いに離間している第一参照面24aと第二参照面24bとを有する。前記第一参照面24aと前記第二参照面24bとは、刃先17に対して平行な一の仮想平面上に位置する。
旋盤40の工具取付部48に対する旋削工具Tの取付角度を作業者が認識するためには、参照面24中で刃延在方向Deで離間している二箇所を参照する必要がある。本態様では、作業者がこの二箇所を容易に認識することができる。
(5)第五態様における旋削工具は、
前記第四態様における旋削工具Tにおいて、前記刃延在方向Deにおける前記第一参照面24aと前記第二参照面24bとの間隔Ws2は、前記刃先17の前記刃延在方向Deにおける幅の5倍以上である。
本態様では、刃延在方向Deにおける第一参照面24aと第二参照面24bとの間隔Ws2が、刃先17の刃延在方向Deにおける幅の5倍以上ある。このため、本態様では、作業者が、第一参照面24aと第二参照面24bとを参照することで、旋盤40の工具取付部48に対する旋削工具Tの取付角度を高精度に認識することできる。
(6)第六態様における旋削工具は、
前記第一態様から前記第五態様のうちのいずれか一態様における旋削工具Tにおいて、前記チップ10は、逃げ面12と、すくい面11と、を有する。前記逃げ面12と前記すくい面11とが交差している部分が前記刃先17を形成する。前記シャンク20は、前記チップ10が取り付けられている状態で、前記チップ10のすくい面11と面一になるシャンク側すくい面38を有する。
本態様では、チップ10の刃先17で旋削されたワークWの部分である旋削屑をチップ10のすくい面11からシャンク20のシャンク側すくい面38にスムーズに送ることができる。このため、本態様では、旋削屑を効率的に排出することができる。
(7)第七態様における旋削工具は、
前記第一態様から前記第六態様のうちのいずれか一態様における旋削工具Tにおいて、前記チップ10は、逃げ面12と、すくい面11と、前記逃げ面12及び前記すくい面11を除く面であって互いに交差する方向に広がる少なくとも三つの面と、を有する。前記逃げ面12と前記すくい面11とが交差している部分が前記刃先17を形成する。前記シャンク20は、前記チップ10の前記少なくとも三つの面のそれぞれに接触可能な面を有するチップ取付部32を有する。
本態様では、チップ10をシャンク20のチップ取付部32に取り付ける際、チップ10の少なくとも三面のそれぞれに、シャンク20のチップ取付部32を形成する面を接触させる。この結果、本態様では、チップ10がチップ取付部32に取り付けられている状態で、刃延在方向Deに直線状に延びている刃先17に対してシャンク20の参照面24の平行性を担保することができる。
また、以上の実施形態及び変形例におけるワークの加工方法は、例えば、以下のように把握される。
(8)第八態様におけるワークの加工方法は、
前記第一態様から前記第七態様のうちのいずれか一態様における旋削工具Tを用いてワークWを加工するワークの加工方法において、軸線Arを中心として回転可能な前記旋盤40のワーク設置部42にワークWを設置するワーク設置工程S1と、前記シャンク20に前記チップ10を取り付けるチップ取付工程S2と、前記刃延在方向Deが工具送り方向Dftに一致するよう、前記チップ取付工程S2後の前記旋削工具Tを前記旋盤40の前記工具取付部48に取り付ける工具取付工程S3と、前記ワーク設置工程S1及び前記工具取付工程S3後に前記旋盤40を駆動して、前記旋削工具Tを前記工具送り方向Dftに移動させつつ、前記ワークWを前記旋削工具Tで旋削する旋削工程S8と、を実行する。前記工具取付工程S3は、前記旋削工具Tを前記工具送り方向Dftに送ったときの生じる前記刃先17の軌跡と前記旋削工具Tの前記参照面24とが平行になるよう、前記工具取付部48に対する前記旋削工具Tの取付角度を調節する取付角度調節工程S4を含む。
本態様の取付角度調節工程S4では、シャンク20の参照面24を参照して、旋盤40の工具取付部48に対する旋削工具Tの取付角度を客観的に調節できる。このため、本態様では、練度の低い作業者であっても、短時間で、チップ10の刃先17が延びている方向が目的の方向に向くように、シャンク20を旋盤40の工具取付部48に取り付けることができる。よって、本態様では、練度の低い作業者であっても、ワークWの加工面の加工精度を高めることができる。
(9)第九態様におけるワークの加工方法は、
前記第八態様におけるワークの加工方法において、前記取付角度調節工程S4は、前記チップ取付工程S2後の前記旋削工具Tを、前記旋盤40の前記工具取付部48に取り付ける実取付工程S5と、前記実取付工程S5後の前記旋削工具Tにおける前記シャンク20の前記参照面24にダイヤルゲージ50の測定子51が接触するよう、前記ダイヤルゲージ50を配置するダイヤルゲージ配置工程S6と、前記ダイヤルゲージ配置工程S6後に、前記旋削工具Tを前記工具送り方向Dftに送って、前記ダイヤルゲージ50による検出値の振れ幅Vwが予め定められた許容値内に収まっているかを検査する取付角度検査工程S7と、を含む。前記取付角度検査工程S7で、前記振れ幅Vwが前記許容値内に収まっていないと判断した場合に、前記旋削工具Tを前記工具取付部48から外してから、再度、前記実取付工程S5及び前記取付角度検査工程S7を実行する。
(10)第十態様におけるワークの加工方法は、
前記第八態様又は前記第九態様におけるワークの加工方法において、前記チップ10の交換が必要になった場合には、前記旋盤40の前記工具取付部48から前記旋削工具Tの前記シャンク20を外さずに、前記シャンク20に取り付けられていた前記チップ10を新たなチップ10に交換する。
本態様では、チップ10の交換が必要になった場合、旋盤40の工具取付部48から旋削工具Tのシャンク20を外さずに、シャンク20に取り付けられていたチップ10を新たなチップ10に交換する。このため、本態様では、チップ10を交換しても、取付角度調節工程S4を省くことができる。
10:チップ
11:すくい面
12:逃げ面
12a:第一側逃げ面
12b:第二側逃げ面
13a:第一側面
13b:第二側面
14:背面
15:被取付面
16:取付ネジ孔
17:刃先
17a:第一側刃先
17b:第二側刃先
18:被取付部
19:チップ取付具
20:シャンク
21:胴部
22:シャンク被取付部
22a:ネジ孔
23:ワーク対向面
24:参照面
24a:第一参照面
24b:第二参照面
29:工具取付ネジ
31:ヘッド部
32:チップ取付部
33a:第一側接触面
33b:第二側接触面
34:背接触面
35:被取付接触面
36:雌ネジ孔
38:シャンク側すくい面
40:旋盤
41:第一レール
42:ワーク設置部
43:回転テーブル
44:コラム
45:第二レール
46:刃物台
47:ラム
48:工具取付部
50:ダイヤルゲージ
51:測定子
Ar:回転軸
De:刃延在方向
De1:刃延在第一側
De2:刃延在第二側
Dw:ワーク側
Daw:反ワーク側
Dft:工具送り方向
X:水平第二方向
Y:水平第一方向
Z:鉛直方向
T:旋削工具
W:ワーク

Claims (10)

  1. 旋盤の工具取付部に取り付け可能なシャンクと、
    前記シャンクに取り付けられているチップと、
    を備え、
    前記チップは、直線状に延びている刃先と、前記刃先が延びている刃延在方向とは異なる方向に前記刃先から離間している位置に形成され、前記シャンクに取り付けられる被取付部と、を有し、
    前記シャンクは、前記チップが取り付けられるチップ取付部と、前記チップが前記チップ取付部に取り付けられている状態で、前記刃延在方向とは異なる方向における一方の側であって前記チップの前記被取付部に対して前記刃先が存在する側であるワーク側を向くワーク対向面と、を有し、
    前記ワーク対向面には、前記チップが前記チップ取付部に取り付けられている状態で、前記刃延在方向に直線状に延びている前記刃先に対して平行な参照面が形成されている、
    旋削工具。
  2. 請求項1に記載の旋削工具において、
    前記参照面は、前記ワーク対向面中で前記参照面を除く面に対して、視覚的に識別可能である、
    旋削工具。
  3. 請求項1に記載の旋削工具において、
    前記参照面における、前記刃延在方向における両側のうちで刃延在第一側の端から刃延在第二側の端までの距離は、前記刃先の前記刃延在方向における幅の6倍以上である、
    旋削工具。
  4. 請求項1に記載の旋削工具において、
    前記参照面は、前記刃延在方向で互いに離間している第一参照面と第二参照面とを有し、
    前記第一参照面と前記第二参照面とは、刃先に対して平行な一の仮想平面上に位置する、
    旋削工具。
  5. 請求項4に記載の旋削工具において、
    前記刃延在方向における前記第一参照面と前記第二参照面との間隔は、前記刃先の前記刃延在方向における幅の5倍以上である、
    旋削工具。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の旋削工具において、
    前記チップは、逃げ面と、すくい面と、を有し、前記逃げ面と前記すくい面とが交差している部分が前記刃先を形成し、
    前記シャンクは、前記チップが取り付けられている状態で、前記チップのすくい面と面一になるシャンク側すくい面を有する、
    旋削工具。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載の旋削工具において、
    前記チップは、逃げ面と、すくい面と、前記逃げ面及び前記すくい面を除く面であって互いに交差する方向に広がる少なくとも三つの面と、を有し、
    前記逃げ面と前記すくい面とが交差している部分が前記刃先を形成し、
    前記シャンクは、前記チップの前記少なくとも三つの面のそれぞれに接触可能な面を有するチップ取付部を有する、
    旋削工具。
  8. 請求項1から5のいずれか一項に記載の旋削工具を用いてワークを加工するワークの加工方法において、
    軸線を中心として回転可能な前記旋盤のワーク設置部にワークを設置するワーク設置工程と、
    前記シャンクに前記チップを取り付けるチップ取付工程と、
    前記刃延在方向が工具送り方向に一致するよう、前記チップ取付工程後の前記旋削工具を前記旋盤の前記工具取付部に取り付ける工具取付工程と、
    前記ワーク設置工程及び前記工具取付工程後に前記旋盤を駆動して、前記旋削工具を前記工具送り方向に移動させつつ、前記ワークを前記旋削工具で旋削する旋削工程と、
    を実行し、
    前記工具取付工程は、前記旋削工具を前記工具送り方向に送ったときの生じる前記刃先の軌跡と前記旋削工具の前記参照面とが平行になるよう、前記工具取付部に対する前記旋削工具の取付角度を調節する取付角度調節工程を含む、
    ワークの加工方法。
  9. 請求項8に記載のワークの加工方法において、
    前記取付角度調節工程は、
    前記チップ取付工程後の前記旋削工具を、前記旋盤の前記工具取付部に取り付ける実取付工程と、
    前記実取付工程後の前記旋削工具における前記シャンクの前記参照面にダイヤルゲージの測定子が接触するよう、前記ダイヤルゲージを配置するダイヤルゲージ配置工程と、
    前記ダイヤルゲージ配置工程後に、前記旋削工具を前記工具送り方向に送って、前記ダイヤルゲージによる検出値の振れ幅が予め定められた許容値内に収まっているかを検査する取付角度検査工程と、
    を含み、
    前記取付角度検査工程で、前記振れ幅が前記許容値内に収まっていないと判断した場合に、前記旋削工具を前記工具取付部から外してから、再度、前記実取付工程及び前記取付角度検査工程を実行する、
    ワークの加工方法。
  10. 請求項8に記載のワークの加工方法において、
    前記チップの交換が必要になった場合には、前記旋盤の前記工具取付部から前記旋削工具の前記シャンクを外さずに、前記シャンクに取り付けられていた前記チップを新たなチップに交換する、
    ワークの加工方法。
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