JP2024012000A - 燃料電池モジュールおよび燃料電池モジュールのガス供給方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池セルを積層する燃料電池スタック構造を持つ燃料電池モジュールにおいて、燃料電池スタック内の温度均一化を図ることを目的とする。【解決手段】本発明の好ましい一側面は、燃料ガスと酸化剤ガスが供給され発電を行う燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックと、前記燃料電池セルに供給される前記燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一つである供給ガスと、前記燃料電池セルから排出される前記燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一つである排出ガスとの間で、熱交換を行う温度調整部材を備える、燃料電池モジュールである。【選択図】 図3A
Description
本発明は、燃料電池モジュールに関する。
近年、高エネルギー変換が可能であり、かつ炭酸ガスや窒素酸化物などの汚染物質を排出しないクリーンエネルギー源として、燃料電池が注目されている。燃料電池のなかでも、固体電解質型燃料電池(以下、SOFC(Solid Oxide Fuel Cell)と略す)は、発電効率が高く、取り扱いが容易な水素、メタン、一酸化炭素などのガスを燃料にできるので、他の方式と比較して優位な点が多く、省エネ性・環境性に優れたコージェネレーションシステムとして期待されている。
SOFCは、固体電解質を燃料極と空気極で挟む構造となっており、電解質を隔壁として燃料極側に水素などの燃料ガスを供給し、空気極側に空気または酸素ガスなどの酸化剤ガスを供給する。特に平板型のSOFCは、積層することで高出力が得られるため有望である。
特許文献1に開示される平板型SOFCスタックは、ベースプレートとエンドプレートの間に燃料電池スタックが繰り返し配置された構造において、燃料電池スタックは、燃料ガスと空気を流して発電する活性な燃料電池スタックと燃料ガスを流さず空気のみ流して発電しない不活性な燃料電池スタックがあり、不活性な燃料電池スタックは、ベースプレートまたはエンドプレートと活性な燃料電池スタック間に配置されている。
特許文献1においては、平板型SOFCスタックの動作環境における燃料電池スタック内の発電ばらつきを低減した高効率化運転のため、発電する活性な燃料電池スタックの中央部と端部の温度差に着目している。そして、活性な燃料電池スタック端部とガス導入により温度の低下の要因となるベースプレートまたはエンドプレートの間に、発電しない不活性な燃料電池スタックをダミーとして挿入し、活性な燃料電池スタックの中央部と端部の温度差を低減し、発電の指標となる作動電圧差により温度のばらつきを管理している。
しかしながら、特許文献1においては、ベースプレートからエンドプレートまでの温度分布は、変わっておらず、温度低下が大きい領域にダミーを置き換えているだけである。このため、動作環境下では発電するほど活性な燃料電池スタック中央部の温度は上昇し、ベースプレートおよびエンドプレートとの温度差は増加していく。また、燃料電池セルの高発電化が進むと燃料ガスや酸化剤ガスを大量に流す必要があり、ガス導入部となるベースプレート等の温度低下が大きくなり、増々燃料電池スタック内の温度均一化が課題となる。
そのため、最高出力を想定し不活性な燃料電池スタックの総数を増加して挿入しなければならず、コストの増大が懸念される。また、不活性な燃料電池を多数用いた場合、SOFCスタック全体が大型化することにより、周辺部品、例えば前記SOFCスタックを収めて全体の温度均一化を図るための断熱材で構成されたホットモジュールの大型化など、よりコスト増加が問題となる。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、燃料電池セルを積層する燃料電池スタック構造を持つ燃料電池モジュールにおいて、燃料電池スタック内の温度均一化を図ることを目的とする。
本発明の好ましい一側面は、燃料ガスと酸化剤ガスが供給され発電を行う燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックと、前記燃料電池セルに供給される前記燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一つである供給ガスと、前記燃料電池セルから排出される前記燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一つである排出ガスとの間で、熱交換を行う温度調整部材を備える、燃料電池モジュールである。
本発明の他の好ましい一側面は、燃料ガスと酸化剤ガスが供給され発電を行う燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックのガス供給方法であって、前記燃料電池セルに供給される前記燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一つである供給ガスと、前記燃料電池セルから排出される前記燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一つである排出ガスとの間で熱交換を行い、加熱された前記供給ガスを前記燃料電池スタックに供給する、燃料電池モジュールのガス供給方法である。
本発明によれば、燃料電池セルを積層する燃料電池スタック構造を持つ燃料電池モジュールにおいて、燃料電池スタック内の温度均一化を図ることができる。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
以下に説明する実施例の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。
同一あるいは同様な機能を有する要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、複数の要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数、順序、もしくはその内容を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
本明細書で引用した刊行物、特許および特許出願は、そのまま本明細書の説明の一部を構成する。
本明細書において単数形で表される構成要素は、特段文脈で明らかに示されない限り、複数形を含むものとする。
実施例で詳細に説明するが、一つの例では、燃料電池セルが積層された燃料電池スタックの端部と燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給・排出する配管が接続されたプレート基板の間にスタック温度調整層を設け、高発電出力、高信頼の燃料電池モジュールを提供する。
スタック温度調整層は、燃料電池スタック端部に接するように蛇行した排出ガス流路を配置し、かつプレート基板側に蛇行した供給ガス流路を設け、排出ガス流路と供給ガス流路は近接した構造であり、発電により高温になった排出ガスにより、燃料電池スタック中央部より温度が低い燃料電池スタック端部と燃料電池スタック内部より温度が低い供給ガスの両方を熱交換を行い燃料電池スタック端部の温度を補正することで燃料電池スタック内の温度均一化が図れる。
本実施例に係る燃料電池モジュールは、電解質層と電解質層を挟む対をなす電極層からなるセルを複数重ねた燃料電池スタックと、ガスの供給・排出配管が接続されたベースプレートまたはエンドプレートとの間に燃料電池スタックからの排出ガスと供給ガスを熱交換させるスタック温度調整層を有する。
図1は、実施の形態1に係る燃料電池モジュール10の構成を説明する概略斜視図である。
図2は、燃料電池モジュール10を上側(トッププレート側)から見た平面構成図である。なお、図1、図2では、燃料電池モジュール10の構成をわかりやすくするため、一部の構成を透過し破線で示したり、一部の構成の図示を省略したりしている。本明細書では、便宜上にZ軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼ぶものとするが、燃料電池モジュール10にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図2以降についても同様である。
図2は、燃料電池モジュール10を上側(トッププレート側)から見た平面構成図である。なお、図1、図2では、燃料電池モジュール10の構成をわかりやすくするため、一部の構成を透過し破線で示したり、一部の構成の図示を省略したりしている。本明細書では、便宜上にZ軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼ぶものとするが、燃料電池モジュール10にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図2以降についても同様である。
燃料電池モジュール10は、プレート基板となるベースプレート12とトッププレート13の間に燃料電池スタック11(発電単位の積層)を有し、ベースプレート12と燃料電池スタック11間、トッププレート13と燃料電池スタック11間に燃料電池スタック内の温度を調整するためのスタック温度調整層14が配置されている。
なお、後述するが、燃料電池スタック11内、ベースプレート12、トッププレート13、スタック温度調整層14間には、ガスリーク防止、およびガス流路の役割を果たすシール材31を有している。各部材にはボルト24が通る貫通穴が加工され、上下をナット25により一定の圧力で締付けている。なお、本実施の形態1では、ボルト24を燃料電池モジュール10周辺8カ所で発電領域となる燃料電池セル34の外側に設けてあるが、締付け圧力の設定により設置個所と設置数は変更してもよい。
前記ベースプレート12の下側には、ガス供給貫通穴26(図1、図2では示していない)に、例えば燃料ガス供給配管16と燃料ガス排出配管18がそれぞれガス流路を内部に設けたガス配管接続部17と連結され、燃料供給ガス15が燃料電池スタック11内に供給され、発電後の燃料排出ガス19として排出される。
また、前記トッププレート13の上方には、例えば酸化剤ガス供給配管21と酸化剤ガス排出配管22がガス配管接続部17で結合され、酸化剤供給ガス20は、燃料電池スタック11内に供給され、発電したのち酸化剤排出ガス23として排出される。
なお、本実施の形態1の、ガス配管の方向、配管接続部の形状は、一例を示したもので、大きさや形が変わっても機能が同じであればよい。また、燃料供給ガス15としては、水素、メタン、一酸化炭素などがあり、酸化剤供給ガス20としては空気などが挙げられ、一部混合したガスや水蒸気を含んだ改質ガスでもよい。なお、ベースプレート12、トッププレート13、ボルト24、ナット25の材質は、ステンレス系の金属を用いている。
図3Aは、図2のA-A断面図である。図の下から上に向かって説明する。図3Aに示すように、燃料電池モジュール10は、下側に燃料ガス供給配管16、燃料ガス供給用のガス配管接続部17A,燃料ガス排出配管18,燃料ガス排出用のガス配管接続部17Bを備えたベースプレート12上にシール材31Aを介して第1のスタック温度調整層14Aが配置されている。なお、スタック温度調整層14Aには、蛇行した供給ガス流路36と排出ガス流路37を有している。
次にシール材31Cを介して金属製の電極基板29を重ねる。次にシール材31Bを介して燃料電池セル34を装着した発電セル基板28を重ね、さらにシール材31Bを介して金属製のセパレータ30を重ねる。
図3Bに燃料電池セルの構造を示す。燃料電池セル34は、アノード電極43、電解質膜44、カソード電極45の積層構造である。なお、図3Aに示すように、燃料電池セル34上下には多孔質の金属からなる集電体33を挿入する。燃料電池セル34のアノード電極43とカソード電極45は、集電体33を介して、電極基板29もしくはセパレータ30と導通させる。
図3Aに示すように、次にシール材31Bを介して集電体33を挿入後、発電セル基板28を再度重ね、シール材31Bと集電体33を挿入してセパレータ30を重ねる。
前記発電セル基板28を電極基板29とセパレータ30の金属基板で挟んだ構成、または、発電セル基板28を上下のセパレータ30で挟んだ構成がひとつの発電単位32となる。発電単位32を積層(スタック)することで、高出力が得られる燃料電池スタックが構成される。
なお、スタック最上層は、電極基板29であり、図示していないが上層と下層の二つの電極基板は外部に配線で接続され、外部出力ができるようになっている。上層の電極基板29上にはシール材31Cを介してスタック温度調整層14Bが配置され、電極基板29側に排出ガス流路37、トッププレート13側に供給ガス流路36となっている。
スタック温度調整層14B上にはシール材31Aを介してトッププレート13が載せられている。トッププレート13には、酸化剤ガス供給配管21が酸化剤ガス供給用のガス配管接続部17Cにより結合され、酸化剤ガス排出配管22がガス配管接続部17Dにより結合されている。
前述のとおり、ベースプレート12、スタック温度調整層14、燃料電池スタック11、トッププレート13は、ボルト24をナット25で所定の圧縮力になるまで締付けてある。
次に、本実施形態1の燃料電池モジュールのガスの流れについて説明する。なお、図3Aに矢印でガスの流れを記載している。例えば室温の燃料供給ガス15は、一定温度に保たれた(例えば500℃以上)燃料電池モジュール10下部の燃料ガス供給配管16からベースプレート12のガス供給貫通穴26を通り、スタック温度調整層14Aで暖められながら流れる。
燃料供給ガス15は、ベースプレート12側の供給ガス流路36を流れた後、破線で示した供給ガス貫通穴38を経て電極基板29のガス用貫通穴42Aに流れる。ここで、そのまま上方向の発電セル基板28のガス用貫通穴42Aと、電極基板29のガス流路用ザグリ46の横方向とに分かれて流れる。
横方向のガス流路用ザグリ46に流れた燃料供給ガスは、発電セル基板28の貫通穴に露出した燃料電池セル34のアノード電極に到達し、発電する。発電の際には化学反応により発熱もする。なお、ガス流路用ザグリ46内には集電体33があるが、多孔質のため燃料供給ガス15は分散してアノード電極に到達する。集電体33の形状を変更して燃料ガスを効率よく消費させてもよい。
発電した燃料(例えば水素)が消費された燃料排出ガス19は、排出のためのガス用貫通穴42Bから排出される。その後、スタック温度調整層14Aの排出ガス流路37に入り蛇行して電極基板29の下側を流れ、ベースプレート12のガス排出貫通穴27から燃料ガス排出配管18を通り、外部へ出る。
また、酸化剤供給ガス20に関しても、この酸化剤ガス供給配管21を通して、第2のスタック温度調整層14B、燃料電池セルのカソード電極を流れた後、再度第2のスタック温度調整層14Bに酸化剤排出ガス23となって流れてくる。なお、発電単位32としては、電極基板29、発電セル基板、セパレータ30とその間のシール材31B、およびセパレータ30に挟まれた発電セル基板28とシール材31Bの構成となる。
上記のように発電の際の発熱のため、燃料電池モジュール10は内側(ベースプレート12とトッププレート13からZ軸方向に離れた部分)で温度が高く、外側(ベースプレート12とトッププレート13からZ軸方向に近い部分)で温度が室温に近くなる。すなわち、燃料電池セル34の温度分布は均一ではない。
一般には、温度が高いほうが発電の効率が良いが、部品の熱膨張等を考慮すると適切な範囲で高温に保たれることが望ましい。適切な範囲は燃料電池モジュール10の設計にも依存するが、例えば200~800℃である。理想的には燃料電池セル34全体がこの温度に保たれることが望ましいが、上記のように外側では温度が低くなり発電効率が下がる。そこで本実施例では、スタック温度調整層14を用いて、燃料電池モジュール10に入るガスと出るガスの間で熱交換を行い、燃料電池モジュール10に入る燃料供給ガス15や酸化剤供給ガス20の予熱を行う。
図4は、実施形態1に係る発電セル基板28の上側の平面構成図である。発電セル基板28の外形は、ベースプレート12、トッププレート13と同様とし、材質はセラミック基板で厚さ約3mmを用いる。外周部にはボルト24を通す貫通穴35が8カ所配置され、中央部には燃料電池セル34を設置するための発電セル用ザグリ41が設けられており、深さは例えば燃料電池セル34を発電セル用ザグリ41に乗せ接着した場合に燃料電池セル34が若干高くなるようにしてある。
なお、燃料電池セル34は、アノード電極43上に電解質膜44が形成され、その内側にカソード電極45が形成されている。アノード電極43と電解質膜44は同じ大きさでもよい。燃料電池セル34の厚みは100μmから1mm程度である。
また、発電セル基板28の中央部は、燃料電池セル34のカソード電極45より大きく電解質膜44より小さい大きさで貫通穴が開いており、集電体33がアノード電極43に接触できるように加工されている。
発電セル用ザグリ41の外周には、燃料ガスと酸化剤ガスの供給、排出用のガス用貫通穴42が四辺に複数個設けられている。本実施の形態では、ガス用貫通穴42は、一辺に5カ所設けている。このガス用貫通穴によりスタックされた各発電単位32の燃料電池セル34へのガス供給・排出がなされ発電が可能となる。なお、本実施形態では、燃料電池セル34を1枚搭載した場合について説明したが、複数枚搭載できるように発電セル基板28を変更しても良い。また、厚さを変更しても良い。
図5は、実施形態1に係る電極基板29の上側の平面構成図である。電極基板29の外形は、ベースプレート12、トッププレート13と同様とし、ステンレス系の耐熱金属で形成され、厚さは約3mmである。外周部には、発電セル基板28と同様にボルト24を通す貫通穴35が8カ所配置され、さらに燃料ガスと酸化剤ガスの供給、排出用のガス用貫通穴42が発電セル基板28と同位置に形成されている。
また、燃料ガス、または酸化剤ガスを燃料電池セルに流すため、ガス流路用ザグリ46が一方向に延び、例えば燃料供給ガス15の供給と排出のガス用貫通穴42が形成されている。ただし、後述するスタック温度調整層14の供給ガス流路36と排出ガス流路37の位置には前記ガス用貫通穴42を設けない。また、電極基板29は90°回転させ、上下反転させれば酸化剤ガス側の電極として使用できる。また、厚さを変更しても良い。
図6は、実施形態1に係るセパレータ30の上側の平面構成図である。セパレータ30は、前記電極基板29と外形、外周部の貫通穴35、燃料ガスと酸化剤ガスの供給、排出用のガス用貫通穴42、ガス流路用ザグリ46の配置が同一である。
異なる部分は、裏面側に反対面ガス流路用ザグリ47が配置されていることである。反対面流路用ザグリは、表側のガス流路用ザグリ46を90°回転させた形状であり、表裏で異なるガスを流す役割をしている。
なお、ガス流路用ザグリ46と反対面ガス流路用ザグリ47は、貫通しておらず燃料ガスと酸化剤ガスが混合することはない。供給、排出用のガス用貫通穴42は前記発電セル基板28と重ねたときに同じ場所になるようにする。また、厚さは電極基板29と同じ3mmであるが、変更しても良い。
図7A~図7Cは、実施形態1に係るシール材31の上側の平面構成図である。シール材31は、燃料ガスと酸化剤ガスの混合を防止するためのもので、例えばガラス系材質やバーミキュライトを原料とした耐熱性に優れたシート材であっても良い。前記シール材31は、3仕様の形状を本実施形態1では使用している。
図7Aは、ベースプレート12とスタック温度調整層14の間およびトッププレート13とスタック温度調整層14の間のシール材31Aを示す。シール材31Aの内部加工は、外周部のボルト24を通す貫通穴35とベースプレート12、トッププレート13のガス配管接続部17に対応した貫通穴48が形成されている。
図7Bは、電極基板29と発電セル基板28間、および発電セル基板28とセパレータ30間に用いるシール材31Bを示す。シール材31Bの内部は、外周部のボルト24を通す貫通穴35と燃料電池セル34より大きい領域の貫通穴49と電極基板29のガス用貫通穴42と重ねたときに同一となる貫通穴48が設けられている。
図7Cシール材31Cは、電極基板29とスタック温度調整層14間に用いるシール材である。シール材31Cの内部は、外周部のボルト24を通す貫通穴35と供給ガス用貫通穴50,排出ガス用貫通穴51が設けられている。なお、シール材の厚さは、0.3~1mm程度である。
図8は、実施形態1に係るスタック温度調整層14A(ベースプレート12側)の上側の平面構成図である。スタック温度調整層14では、燃料供給ガス15および酸化剤供給ガス20の少なくとも一つと、燃料排出ガス19および酸化剤排出ガス23の少なくとも一つの間で熱交換を行う。すなわち、比較的高温(例えば500℃)である燃料排出ガス19や酸化剤排出ガス23(排出ガス)から、熱量を比較的低温(例えば25℃)である燃料供給ガス15や酸化剤供給ガス20(供給ガス)に移動させる。
実施例において、スタック温度調整層14は板状あるいは層状の形態である。供給ガスが流れる供給ガス流路36と排出ガスが流れる排出ガス流路37は、スタック温度調整層14の主面(最大の面積を持つ面)に平行な面内にガスが流れるように形成されている。熱量の移動を効率よく行うためには、供給ガスと排出ガスの距離を小さくする、供給ガスと排出ガスの間に熱伝導率の大きな物質を置く、供給ガス(配管)と排出ガス(配管)の対向面積を大きくする等の手法を採用する。対向面積を大きくするために、図8の例では配管が蛇行している。図8に示す例では、燃料供給ガス15と燃料排出ガス19の間で熱交換を行う。
図9は、図8のB-B断面図である。図8に見られるように、スタック温度調整層14Aの外周には電極基板29と同様に8か所にはボルト24用の貫通穴35が形成されている。
図9において、スタック温度調整層14Aの上面側に図5の電極基板29が重なるように配置される。スタック温度調整層14Aの上面側には排出ガス流路37が蛇行して形成されている。例えば電極基板29のガス用貫通穴42B(図3A参照)を通った燃料排出ガス19は、排出ガス流路37を通り排出ガス貫通穴40に流れ、ベースプレート12のガス排出貫通穴27から排出される。なお、排出ガス流路37は燃料電池セル34の大きさ内に配置されている。
スタック温度調整層14Aの下面側にはベースプレート12がシール材31Aを介して近接する。スタック温度調整層14Aの下面側には、ベースプレート12の燃料供給用のガス供給貫通穴26に連結した供給ガス流路36が蛇行して形成され、供給ガス貫通穴38を通り、表面の供給ガススタック流路39とつながっている(図3Aも参照)。
図8に示すように、供給ガス流路36と排出ガス流路37は、スタックの積層方向(Z方向)に重ねて配置されているが、Z方向(XY平面上)の射影が重なる部分を大きくとることにより、熱交換の効率を高めている。
なお、前記供給ガススタック流路39は、電極基板29のガス用貫通穴42Aにつながっている。スタック温度調整層の材質14は、金属や熱伝導の良いアルミナ系セラミックが好ましく、熱交換が良好な材質がよい。厚さは、1~5mm程度がよく、本実施の形態1では、3mmとした。したがって、供給ガス流路36と排出ガス流路37を隔てる部分の厚さは1mm以下である。
上記ではスタック温度調整層14Aの構成を説明したが、スタック温度調整層14Bでは、酸化剤供給ガス20と酸化剤排出ガス23の間で熱交換を行う。物理的な構成はスタック温度調整層14Aを上下(Z方向)に反転させた形となる。なお、配管の構成によっては、燃料供給ガス15と酸化剤排出ガス23の間、あるいは酸化剤供給ガス20と燃料排出ガス19の間で熱交換を行う構成としてもよい。
また上記の例では、排出ガス流路37を燃料電池セル34側に配置している。このため、排出ガスの熱量が、電極基板29を介して燃料電池セル34に伝達されるので、燃料電池セル34の温度を上昇させる効果も併せて有する。
図10は、比較例における燃料電池モジュール100の断面図である。プレート基板となるベースプレート12、トッププレート13、および燃料電池スタック11は、前記実施の形態1の燃料電池モジュール10と同じであり、唯一異なるのは、前記スタック温度調整層14が除去されていることである。
燃料供給ガス15の流れは、ベースプレート12の供給ガス貫通穴からすぐに電極基板29のガス用貫通穴を通り、横方向のガス流路用ザグリ46と上層の燃料電池セル基板のガス用貫通穴42を通り次の発電単位へと流れる。
ここで、外部より入ってきた室温の燃料供給ガス15の温度は燃料電池スタック内部より低く、また配管長が短いため、電極基板29の温度が低下してしまう。なお、燃料排出ガス19は、燃料電池スタック内の発電により高温となり、ベースプレート12の排出ガス貫通穴に流れるが、短い配管のため、ガス配管接続部17以外温度は高くならない。むしろ燃料ガス排出配管18の温度が上昇する。
また、ガス供給貫通穴26とガス排出貫通穴27を近づけても貫通穴が短いため、あまり熱交換されず、燃料供給ガス15はさほど暖まらない。酸化剤供給ガス20に関しても燃料供給ガス15と同様に外部から供給されるため温度が低いまま燃料電池モジュール100に流れ、トッププレート13下の電極基板2の温度を低下させてしまう。
図11は、実施形態1に係る燃料電池スタック内温度分布を示す。横軸に温度、縦軸に燃料電池スタック11のベースプレートからトッププレートまでの位置を示す。破線が比較例の燃料電池モジュール100の燃料電池スタック内温度になる。
上述したように、燃料供給ガス15,酸化剤供給ガス20により、燃料電池スタック11端部の電極基板29が供給ガスで冷されるため低く、中央部に向かうほど発電による発熱で温度が高くなる傾向にある。
比較例の実験では、燃料供給ガス15および酸化剤供給ガス20を2L/分流した場合、燃料電池スタック端部と中央部の温度差は20℃程度であった。これに対して、本実施形態1では、燃料電池スタック11端部にスタック温度調整層14が設けられているため、まず供給ガスと排出ガスの熱交換作用により、供給ガスの温度が比較例よりも高くなる。さらに、排出ガスの電極基板29への熱交換により電極基板29の温度後隣の発電単位より若干温度が高くなる(図11中の実線のグラフが不連続に変化している部分)。
これら二つの効果により燃料電池スタック11の端部と中央部の温度差は、約6℃まで温度差を低減できた。以上のように高温となる排出ガスと供給ガスとの熱交換と、燃料電池端部基板との熱交換により、燃料電池スタック11内の温度分布を緩和できた。
なお、好ましい熱交換の効率の関係としては、供給ガス流路36と排出ガス流路37間>排出ガス流路37と電極基板29≧供給ガス流路36とベースプレート12またはトッププレート13が好ましい。前述の関係から、熱伝導率の大きさの関係は、スタック温度調整層14>電極基板29≧ベースプレート12またはトッププレート13が好ましい。
また、ベースプレート12またはトッププレート13を厚くするなど体積を増やして、スタック温度調整層14および電極基板29より熱容量を増やし、スタック温度調整層14の供給ガス流路に近接することで供給ガスの温度を上昇させることもできる。
前記燃料電池モジュール10は、燃料電池スタック11を上下に重ねた例を挙げたが、横向きにした燃料電池モジュール10であってもよい。
上記の実施例に係る燃料電池モジュールによれば、スタック温度調整層14の片側は燃料電池スタック端部に接しており、スタック温度調整層14内に設けられた蛇行した排出ガス流路を有し、燃料電池スタックから排出されたガスが排出ガス流路を流れることにより、燃料電池スタック端部の温度を上昇させ燃料電池スタック内部との温度差が低減する。
また、スタック温度調整層14のベースプレート12側には、蛇行した供給ガス流路を有し、供給ガス流路は排出ガス流路とはつながっておらずガスが混合しないよう一定の厚みを持って配置され、排気ガスと供給ガスの熱交換が行われ、燃料電池スタック直前において供給ガス温度が燃料電池スタック内の温度に近づき、燃料電池スタック中央部と端部の温度差を低減できる。
本実施例によれば、燃料電池セルを積層する燃料電池スタック構造を持つ燃料電池モジュールにおいて、燃料電池スタック内の温度均一化を図り、高効率化発電とともに、安定した発電による信頼性向上、および低コストの燃料電池システムを提供することができる。
実施形態2は、排出ガスによる供給ガスへの熱交換をさらに効率よくするための構成であり、以下に説明する。
図12は、本発明の実施形態2に係るスタック温度調整層14-2の断面図である。この図に示すように、スタック温度調整層14-2は、5層の基板から構成されている。なお、いずれの層にもボルト24用の貫通穴35が、図示していないが形成されている。
下層の供給ガス熱交換層53は、図示されていないが例えば燃料ガス供給配管16のガス配管接続部17と連結した供給ガス貫通穴60Aが設けられ、蛇行した供給ガス流路36-2に接続されている。また、燃料排出ガス19が排出される燃料ガス排出配管18のガス配管接続部17の位置に排出ガス貫通穴58が形成されている。
供給ガス熱交換層53の上には、シール材54が配置され、シール材54には、下層の供給ガス熱交換層53の排出ガス貫通穴58と重なる位置と、後述する供給ガス貫通穴59に重なる位置に貫通穴が形成されている。なお、厚さは0.3mmと薄いほど良い。
シール材54の上に熱電率が高く、例えば金属の薄い熱交換層55を重ねる。内部の加工は、前述のシール材54と同位置に排出ガス貫通穴58と供給ガス貫通穴59が開けられている。その上には再度シール材54が重なり、最上層には排出ガス熱交換層56が重ねられている。
排出ガス熱交換層56には下層のシール材54の供給ガス貫通穴に重なる位置に供給ガス貫通穴59が開けられており、排出ガス貫通穴58に重なる位置から蛇行した排出ガス流路37-2が配置され、且つこの上に配置される電極基板29の排出ガス用貫通穴42の位置と前記排出ガス流路37-2が重なる位置に排出ガス貫通穴60Bが開けられている。
なお、供給ガス流路36-2と排出ガス流路37-2は、前述のスタック温度調整層14の平面図に示したものと同じく、なるべく上下で重なる領域を多く形成する。この面積が多いほど熱交換が行われやすくなる。
図12の形状としたことで、例えば燃料供給ガス15は、図示していないがベースプレート12のガス供給貫通穴26から供給ガス熱交換層53供給ガス貫通穴60Aに入り、供給ガス流路36-2を流れ、供給ガス貫通穴59を通って電極基板29に流れていく。
燃料排出ガス19は、電極基板29の排出ガスのためのガス用貫通穴42から排出ガス熱交換層56の排出ガス貫通穴60Bに流れ、排出ガス流路37-2を通り、排出ガス貫通穴58からベースプレート12のガス排出貫通穴27へと流れていく。
この際、燃料排出ガス19は、排出ガス流路37-2の領域で排出ガス熱交換層56とシール材31Cを介して接する電極基板29と熱交換し、温度を中央と近づける効果がある。また、前記排出ガス流路37-2は、金属の熱伝導がよい熱交換層55を介して供給ガス流路36-2と近接しているため、燃料供給ガス15の温度を熱交換により高くすることができ、電極基板29の温度低下を低減でき、燃料電池スタック11内の温度均一化が図れる。
なお、供給ガス熱交換層53と排出ガス熱交換層56の材質は、アルミナ系セラミックで熱伝導率がよい材料がよい。熱伝導の良い関係としては、金属による熱交換層55>供給ガス熱交換層53、排出ガス熱交換層56>ベースプレート12、電極基板29が好ましい。
図13は、実施形態3に係るスタック温度調整層14-3の上側の平面構成図である。スタック温度調整層14-3は、1枚の基板の片側同一面に蛇行した供給ガス流路36-3の溝と並走して排出ガス流路37-3の溝が配置され、例えば燃料排出ガス19と隣り合う燃料供給ガス15の熱交換により燃料供給ガスの温度を上昇させ、電極基板29へと流し、前記と同様に燃料電池スタック11内の温度均一化が図れる。スタック温度調整層14-3の基板は、アルミナ系セラミックで熱伝導率がよい材料がよい。
なお、ガス供給貫通穴63は下層のベースプレート12のガス供給貫通穴26と重なり、排出ガス貫通穴66は、ベースプレート12の排出ガスのためのガス用貫通穴42と重なる。この構造においても供給ガスの温度上昇が期待でき、上述と同様、燃料電池スタック11内の温度均一化が図れる。
また、その他の構成として電極基板の裏側に排出ガスの流路とベースプレートの表面に供給ガス流路を設け、その間に熱伝導率の高い流路を設けない金属基板を導入し、前記電極基板裏側と金属基板とベースプレート表面において本実施形態のスタック温度調整層としても同様の効果が期待できる。
図14は、実施例の燃料電池システムの構成を示す図である。燃料電池システム70は、スタック温度調整層14を搭載した燃料電池モジュール10を断熱材で構成されたホットモジュール71内で断熱されている。燃料電池モジュールに接続された燃料ガス供給配管16と燃料ガス排出配管18は、ホットモジュール71外部でも燃料ガス熱交換器72で燃料供給ガス15を温める。また、酸化剤ガス供給配管21と酸化剤ガス排出配管22においても酸化剤ガス熱交換器73で酸化剤供給ガス20を温める。なお、ホットモジュール71と燃料ガス熱交換器72、および酸化剤ガス熱交換器73間も断熱材を用いて温度低下を抑制するような機構を設けることで、さらに燃料電池スタック11内の温度均一化が図れる。また、酸化剤ガス供給配管21にバーナーなどによる温度調整可能な加熱機構を付けても良い。
<本発明の変形例について>
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
上記実施例によれば、効率の良い燃料電池が実現可能となるため、消費エネルギーが少なく、炭素排出量を減らし、地球温暖化を防止、持続可能な社会の実現に寄与することができる。
10:燃料電池モジュール、11:燃料電池スタック、12:ベースプレート、13:トッププレート、14:スタック温度調整層、15:燃料供給ガス、16:燃料ガス供給配管、17:ガス配管接続部、18:燃料ガス排出配管、19:燃料排出ガス、20:酸化剤供給ガス、21:酸化剤ガス供給配管、22:酸化剤ガス排出配管、23:酸化剤排出ガス、28:発電セル基板、29:電極基板、30:セパレータ、31:シール材、32:発電単位
33:集電体、34:燃料電池セル、36:供給ガス流路、37:排出ガス流路、40:排出ガス貫通穴
33:集電体、34:燃料電池セル、36:供給ガス流路、37:排出ガス流路、40:排出ガス貫通穴
Claims (15)
- 燃料ガスと酸化剤ガスが供給され発電を行う燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックと、
前記燃料電池セルに供給される前記燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一つである供給ガスと、前記燃料電池セルから排出される前記燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一つである排出ガスとの間で、熱交換を行う温度調整部材を備える、
燃料電池モジュール。 - 前記温度調整部材は、温度調整層であり、
前記温度調整層には、
前記供給ガスが前記温度調整層の面方向に流れる流路である供給ガス流路と、
前記排出ガスが前記温度調整層の面方向に流れる流路である排出ガス流路が、形成されている、
請求項1記載の燃料電池モジュール。 - 前記供給ガス流路と前記排出ガス流路は、前記温度調整層の面内で屈曲した構造を持つ、
請求項2記載の燃料電池モジュール。 - 前記供給ガス流路と前記排出ガス流路は、前記温度調整層の厚さ方向に分離して配置されている、
請求項2記載の燃料電池モジュール。 - 前記供給ガス流路と前記排出ガス流路は、前記温度調整層を構成する同一の基板の表裏に形成されている、
請求項4記載の燃料電池モジュール。 - 前記基板は、金属あるいはアルミナ系セラミックで構成される、
請求項5記載の燃料電池モジュール。 - 前記供給ガス流路は、前記温度調整層を構成する第1の基板に形成され、
前記排出ガス流路は、前記温度調整層を構成する第2の基板に形成され、
前記第1の基板と前記第2の基板の間に熱交換層が形成されている、
請求項4記載の燃料電池モジュール。 - 前記第1の基板および前記第2の基板がアルミナ系セラミック、前記熱交換層が金属で形成されている、
請求項7記載の燃料電池モジュール。 - 前記供給ガス流路と前記排出ガス流路は、前記温度調整層の同じ面内に分離して配置されている、
請求項2記載の燃料電池モジュール。 - 前記燃料電池スタックは、トッププレートとベースプレートの間に配置され、
前記トッププレートおよび前記ベースプレートは、前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの少なくとも一つのための配管を備えており、
前記温度調整層は、前記燃料電池スタックと前記トッププレートの間、および、前記燃料電池スタックと前記ベースプレートの間の少なくとも一方に配置されている、
請求項2記載の燃料電池モジュール。 - 前記温度調整層の熱伝導率は、前記燃料電池スタックを構成する電極基板、前記ベースプレートおよび前記トッププレートより高く構成される、
請求項10記載の燃料電池モジュール。 - 前記ベースプレートおよび前記トッププレートの熱容量は、前記温度調整層および前記燃料電池スタックを構成する電極基板より大きく構成される、
請求項10記載の燃料電池モジュール。 - 燃料ガスと酸化剤ガスが供給され発電を行う燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックのガス供給方法であって、
前記燃料電池セルに供給される前記燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一つである供給ガスと、前記燃料電池セルから排出される前記燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一つである排出ガスとの間で熱交換を行い、
加熱された前記供給ガスを前記燃料電池スタックに供給する、
燃料電池モジュールのガス供給方法。 - 前記供給ガスおよび前記排出ガスのための配管が接続されるトッププレートとベースプレートの間に前記燃料電池スタックを配置し、
前記トッププレートと前記燃料電池スタックの間、および、前記ベースプレートと前記燃料電池スタックの間、の少なくとも一つに配置された温度調整部材により、前記熱交換を行う、
請求項13記載の燃料電池モジュールのガス供給方法。 - 前記温度調整部材は板状の構成であって、前記供給ガスのための配管と前記排出ガスのための配管を面方向に伸ばし、かつ屈曲して配置することで、前記供給ガスと前記排出ガスの間の熱交換を実現する、
請求項14記載の燃料電池モジュールのガス供給方法。
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JP2022114407A JP2024012000A (ja) | 2022-07-15 | 2022-07-15 | 燃料電池モジュールおよび燃料電池モジュールのガス供給方法 |
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JP2022114407A Pending JP2024012000A (ja) | 2022-07-15 | 2022-07-15 | 燃料電池モジュールおよび燃料電池モジュールのガス供給方法 |
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2022
- 2022-07-15 JP JP2022114407A patent/JP2024012000A/ja active Pending
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