JP2024010549A - 物体検出装置 - Google Patents

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Keita Nakamata
優 小山
Masaru Koyama
康平 上月
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Abstract

【課題】バンパなど取付対象としての壁部に対する形状加工を必要とすることなく、その壁部の不要な振動を抑制することが可能な物体検出装置を提供する。【解決手段】制振部材16は壁部94の一方面94aに貼り付けられ、その一方面94a上で振動子14を囲むように形成され、所定の制振部材料で構成されている。制振部材16は第1短状構成部166と第2短状構成部168とを有する。そして、その第1、第2短状構成部166、168は、振動子14の中心を通り第1方向D1に平行な縦断面において所定材料長さLd1が制振部材16の中で部分的に短くされた部分として構成される。その所定材料長さLd1とは、制振部材16のうち上記所定の制振部材料で構成された部分である所定材料部分164が第1方向D1に占める長さLd1である。【選択図】図3

Description

本発明は、壁部に取り付けられる物体検出装置に関するものである。
この種の物体検出装置として、例えば特許文献1に記載された障害物検出装置が従来から知られている。この特許文献1に記載された障害物検出装置は、バンパの内面に超音波振動子を含む超音波センサを取り付けたものである。この障害物検出装置は、バンパの内面から突き出た複数の突起から構成された突起構造を、バンパの一部分として備えている。
この複数の突起は超音波振動子の周囲に配置されている。そして、超音波振動子の振動と共に複数の突起が振動させられ、これにより、バンパにおける不要な振動が低減される。
特開2008-96113号公報
特許文献1の障害物検出装置を設けるためには、バンパの形状の一部として複数の突起が形成される必要があるので、複数の突起を形成するための加工をバンパ自体に施す必要がある。しかしながら、バンパは製品毎に材質や形状が異なるので、複数の突起を形成するための加工をバンパ自体に施す場合には、例えば、それぞれの製品毎に突起の設計が必要になる。発明者らの詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。
本発明は上記点に鑑みて、バンパなど取付対象としての壁部に対する形状加工を必要とすることなく、その壁部の不要な振動を抑制することが可能な物体検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の物体検出装置は、
一方向(D1)に厚みを有する壁部(94)に取り付けられる物体検出装置(10)であって、
壁部のうち上記一方向の一方側に形成された一方面(94a)との間で振動が伝達されるようにその一方面に対して連結する振動子(14)と、
壁部の一方面に貼り付けられ、その一方面上で振動子を囲むように形成され、所定材料で構成された制振部(16)とを備え、
振動子は、その振動子に生じる振動と電気信号との一方を他方に変換する変換機能を有し、
制振部は短状構成部(166、168、178)を有し、
その短状構成部は、振動子の中心を通り上記一方向に平行な縦断面において、所定材料部分(164)が上記一方向に占める長さ(Ld1)が制振部の中で部分的に短くされた部分として構成され、
所定材料部分は、制振部のうち上記所定材料で構成された部分である。
このようにすれば、制振部が貼り付けられた壁部の曲げ剛性は、壁部の一方面に沿った向きで振動子から離れるに従って変動する。例えば、制振部が貼り付けられた壁部の曲げ剛性の高い部位とその曲げ剛性の低い部位とが、壁部の一方面に沿った向きで振動子から離れるに従って交互に存在することになる。そして、その曲げ剛性が高いほど、制振部が貼り付けられた壁部は振動しにくくなる。すなわち、壁部では、振動しにくい部位と振動しやすい部位とが、壁部の一方面に沿った向きで振動子から離れるに従って交互に設けられることになる。
従って、振動子を囲む制振部の内周側から外周側へ伝わる壁部の振動、および制振部の外周側から内周側へ伝わる壁部の振動が何れも減衰しやすくなる。すなわち、そのように伝わる壁部の振動を低減することができる。そのため、壁部のうち振動子に対し対向する対向部位の周辺に位置する周辺部位での振動(すなわち、壁部の不要な振動)を抑制することが可能である。
そして、制振部は壁部の一方面に貼り付けられるので、取付対象としての壁部に対する形状加工を必要とすることがない。
なお、出願書類中の各欄において、各要素に括弧付きの参照符号が付されている場合がある。この場合、参照符号は、同要素と後述する実施形態に記載の具体的構成との対応関係の単なる一例を示すものであるにすぎない。よって、本発明は、参照符号の記載によって、何ら限定されるものではない。
第1実施形態において、超音波センサを搭載した車両の外観を示した斜視図である。 第1実施形態において、超音波センサを用いた物体検知システムの概略構成を示す機能ブロック図である。 第1実施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図である。 図3におけるIV方向の矢視図である。 図3のV-V断面を模式的に示した断面図であって、超音波センサに含まれる制振部材を単体で示した図である。 図3に相当する縦断面図において、第1実施形態の超音波センサから外部空間へ発せられる超音波を模式的に表した図である。 図3に相当する縦断面図において、第1実施形態と比較される比較例の超音波センサから外部空間へ発せられる超音波を模式的に表した図である。 第2実施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図であって、図3に相当する図である。 図8におけるIX方向の矢視図であって、超音波センサに含まれる固定部材を単体で示した図である。 第2実施形態の超音波センサにおいて、壁部と固定基盤部との間で制振部材の第1、第2部分空間を通る振動の振動波形を模式的に示した図である。 第3実施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図であって、図3に相当する図である。 第4実施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図であって、図3に相当する図である。 第5実施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図であって、図3に相当する図である。 第6施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図であって、図3に相当する図である。 第7施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図であって、図3に相当する図である。 第8施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図であって、図3に相当する図である。 第9施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図であって、図3に相当する図である。 第10施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図であって、図3に相当する図である。 第11施形態において、超音波センサの概略構成を模式的に示した縦断面図であって、図3に相当する図である。 第12施形態において、図3のV-V断面に相当する断面で制振部材の単体を模式的に示した断面図であって、図5に相当する図である。 第13施形態において、図15のXXI-XXI断面に相当する断面で制振部材の単体を模式的に示した断面図であって、図5に相当する図である。 第14施形態において、図3のV-V断面に相当する断面で制振部材の単体を模式的に示した断面図であって、図5に相当する図である。 第15施形態において、図15のXXI-XXI断面に相当する断面で制振部材の単体を模式的に示した断面図であって、図5に相当する図である。 第16施形態において、図3のV-V断面に相当する断面で制振部材の単体を模式的に示した断面図であって、図5に相当する図である。
以下、図面を参照しながら、各実施形態を説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1、図2に示すように、本実施形態の超音波センサ10は、例えば、移動体としての車両90に搭載される。そして、その超音波センサ10は、車両90に搭載されることで、その車両90の周囲の外部空間SGに存在する物体B(例えば障害物)の存在状態に対応する検知信号を生成および出力するように構成されている。すなわち、超音波センサ10は、車両90を取付対象とする車載型のクリアランスソナーとしての構成を有している。この超音波センサ10は、本開示の物体検出装置に対応する。
車両90は、典型的には、いわゆる四輪自動車であって、箱状の車体91を備えている。車体91は、外板を構成する板状のボディ部品である、車体パネル92およびバンパ93を備えている。バンパ93は、車体91の前端部および後端部のそれぞれに設けられている。本実施形態においては、超音波センサ10は、バンパ93に取り付けられるように構成されている。超音波センサ10がバンパ93に取り付けられることで車両90に搭載された状態を、以下「搭載状態」と称する。
具体的に、複数(例えば4つ)の超音波センサ10が、搭載状態にて、フロントバンパすなわち車体91における前面側のバンパ93に取り付けられている。そのフロントバンパに取り付けられた複数の超音波センサ10は、それぞれ、少なくとも車幅方向について異なる位置に配置されている。これと同様に、複数(例えば4つ)の超音波センサ10が、搭載状態にて、リアバンパすなわち車体91における後面側のバンパ93にも取り付けられている。
なお、図1にて超音波センサ10が、隠れ線である破線で示されていることから判るように、超音波センサ10はバンパ93の外観に表れずにバンパ93の内側に取り付けられている。
図2に示すように、超音波センサ10は、物体Bを検知する物体検知システム70の一部を構成するものである。その物体検知システム70は、複数の超音波センサ10に加えて、送信部701と、受信部702と、信号生成部703と、信号処理部704と、物体検知部705と、制御部706とを備えている。
送信部701は、超音波センサ10に駆動信号を入力するように、超音波センサ10に電気接続されている。具体的に、送信部701は、デジタル/アナログ変換回路等を有している。すなわち、送信部701は、信号生成部703から出力された送信信号に対してデジタル/アナログ変換等の処理を施し、これにより生成された駆動信号としての交流電圧を超音波センサ10の振動子14に印加するように構成されている。
受信部702は、超音波センサ10における超音波の受信結果に対応して振動子14にて生成された受信信号に対して増幅やアナログ/デジタル変換等の信号処理を行って信号処理部704に出力するように設けられている。具体的に、受信部702は、増幅回路やアナログ/デジタル変換回路等を有している。送信部701および受信部702は、複数の超音波センサ10の各々に対応して設けられ得る。
信号生成部703は、所定周波数の送信波(言い換えると、探査波)を超音波センサ10にて出力するための送信信号を生成して送信部701に入力するように設けられている。具体的に、信号生成部703は、制御部706から出力された送信指示を示す電気信号に基づいて、駆動信号の周波数を変更可能に構成されている。
信号処理部704は、受信部702から出力された受信信号に対してフィルタ処理等の各種信号処理を行うように設けられている。また、信号処理部704は、各種信号処理の結果である処理信号を物体検知部705に出力するように設けられている。
物体検知部705は、車両90(図1参照)の周囲に存在する物体Bに探査波が反射して生じた反射波を含む受信波の受信結果に基づいて、かかる物体Bの形状を計測するようになっている。そして、物体検知部705は、その反射波の受信結果に基づいて得た物体Bの形状等を示す検知結果を制御部706へ出力する。
例えば、信号生成部703、信号処理部704、および物体検知部705はそれぞれ、所定のプログラムに従って動作するDSPを含んで構成されている。DSPはDigital Signal Processorの略である。また、信号生成部703、信号処理部704、および物体検知部705は、複数の超音波センサ10に対し共通して設けられ得る。
制御部706は、図示しないCPU、RAM、ROM、不揮発性リライタブルメモリ等を備えた車載マイクロコンピュータとしての構成を有している。すなわち、制御部706は、非遷移的実体的記録媒体であるROMまたは不揮発性リライタブルメモリに格納されたコンピュータプログラムを読み出して実行する。このコンピュータプログラムが実行されることで、コンピュータプログラムに対応する方法が実行される。
例えば、制御部706は、所定の制御プログラムを読み出して実行することにより、複数の超音波センサ10の各々における送受信動作を含む、物体検知システム70の種々の動作を制御する。また、制御部706は、物体検知部705から得られた検知結果を外部装置に出力する。なお、制御部706は、複数の超音波センサ10に対し共通して設けられている。
図3、図4に示す超音波センサ10は、超音波を送受信可能に構成されている。その図3、図4は、バンパ93に取り付けられた複数の超音波センサ10のうちの1つを、搭載状態にて示している。
超音波センサ10は、バンパ93のうちの一部分である壁部94に取り付けられる。例えば、超音波センサ10は、超音波である送信波を送信する場合には、駆動信号に応じて壁部94を所定の第1方向D1に超音波振動させることにより、その送信波を送信する。また、超音波センサ10は、車両90(図1参照)の周囲に存在する物体B(図2参照)に送信波が反射して生じた反射波を含む受信波を外部空間SGから受信して、その受信波の受信結果に応じた受信信号を生成および出力するように構成されている。
なお、第1方向D1は本開示の一方向に対応する。また、本実施形態の説明では、第1方向D1に垂直な任意の1つの方向が第2方向D2とされ、その第1方向D1と第2方向D2との両方に垂直な方向が第3方向D3とされる。また、図3は、超音波センサ10が有する振動子14の中心を通り第1方向D1に平行な縦断面、具体的には、図4のIII-III断面を示している。
図3、図4に示すように、超音波センサ10が取り付けられる壁部94は、第1方向D1に厚みを有する平板状に形成されている。すなわち、壁部94は、第2方向D2と第3方向D3とへ拡がるように形成されている。
また、壁部94は、第1方向D1の一方側に形成された一方面94aと、第1方向D1の一方側とは反対側である他方側に形成された他方面94bとを有している。壁部94はバンパ93のうちの一部分であるので、壁部94の他方面94bは、バンパ93の表面(言い換えれば、意匠面)の一部を構成し、図3のバンパ93がフロントバンパであれば、車両前方を向いた面になる。従って、壁部94の一方面94aは、車両90の外観に表れないバンパ93の内面になる。なお、バンパ93は、例えばポリプロピレンなどの樹脂で構成されている。
超音波センサ10は、振動子14と制振部材16と介在接着層22とを備えている。超音波センサ10は壁部94の一方面94aに取り付けられる。すなわち、その壁部94の一方面94aは、超音波センサ10が取り付けられる取付面である。そのため、振動子14、制振部材16、および介在接着層22など、超音波センサ10の構成要素は全て、壁部94に対し第1方向D1の一方側に配置される。
振動子14は、壁部94の一方面94aに対し連結している。具体的には、振動子14は、介在接着層22を介して壁部94の一方面94aに接着固定されている。この接着固定により、振動子14と壁部94との間で振動が伝達可能となっている。
そして、超音波センサ10が送信波を送信する場合に、振動子14は、壁部94の一方面94aに超音波振動を印加する。逆に、壁部94が外部空間SGから反射波を受けた場合には、その反射波による壁部94の振動が壁部94から振動子14へ伝達される。
具体的には図3、図4に示すように、振動子14は、第1方向D1の超音波振動と電気信号との一方から他方への変換機能を奏する、電気-機械エネルギー変換素子としての駆動素子を含んで構成されている。例えば、その駆動素子は、積層された複数の圧電素子(言い換えれば、ピエゾ素子)によって構成されている。
このような構成から、振動子14は、送信部701(図2参照)から駆動信号としての電気信号が与えられることにより、第1方向D1に伸縮する超音波振動を発生する。また、振動子14は、第1方向D1の超音波振動を受けることにより、その超音波振動に応じた受信信号としての電気信号を発生し、その電気信号を受信部702(図2参照)へ出力する。
すなわち、本実施形態の振動子14は、電気信号を超音波振動に変換しその超音波振動を発する送信機能と、振動子14が受けた超音波振動を電気信号に変換しその電気信号を出力する受信機能との両方を有している。要するに、振動子14は、電気信号と振動子14に生じる超音波振動との一方を他方に変換する変換機能を有している。
また、振動子14は、その振動子14のうち第1方向D1の一方側に形成された一端面141と、振動子14のうち第1方向D1の他方側に形成された他端面142とを有している。振動子14の他端面142は壁部94の一方面94aに対向し、介在接着層22を介して壁部94の一方面94aに接着されている。
制振部材16は、壁部94に発生する不要な振動を抑制する制振部である。この制振部材16は、壁部94の一方面94a上で振動子14をその振動子14の全周にわたって囲むように環状に形成されている。そのため、制振部材16の内側には、制振部材16を第1方向D1に貫通した貫通孔として形成され振動子14を収容する収容空間16aが形成されている。
詳細には、制振部材16は、第1方向D1に延伸する軸心である制振部軸心CLを中心として円環状に形成され、その制振部軸心CLが振動子14の中心を通るように配置されている。そのため、第1方向D1は制振部軸心CLの軸方向に該当し、第2方向D2と第3方向D3はそれぞれ制振部軸心CLの径方向Dr(すなわち、制振部径方向Dr)のうちの1つの方向に該当する。
制振部材16は、その制振部材16のうち第1方向D1の一方側に形成された一端面161と、制振部材16のうち第1方向D1の他方側に形成された他端面162とを有している。この制振部材16の他端面162は、壁部94の一方面94aに貼り付けられる貼付面である。具体的に、制振部材16の他端面162は壁部94の一方面94aに対向し、介在接着層22を介して壁部94の一方面94aに接着されている。要するに、制振部材16は、介在接着層22によって壁部94の一方面94aに貼り付けられ、これにより、その一方面94aに接着固定されている。
また、制振部材16は所定の制振部材料で構成されている。その所定の制振部材料としては、例えば種々の樹脂材料を採用することができ、本実施形態では、所定の制振部材料としてPBTが採用されている。PBTとは、PBTはpolybutylene terephthalateの略である。所定の制振部材料は本開示の所定材料に対応する。
また、図3、図5に示すように、制振部材16には、第1方向D1の他方側から切り込まれるように形成された溝形状を成す第1部分空間16bと第2部分空間16cとが形成されている。これらの第1部分空間16bと第2部分空間16cはそれぞれ、制振部材16に部分的に形成された空間である。例えば本実施形態では、第1方向D1における第1部分空間16bの空間長Lsp(言い換えれば、第1部分空間16bの溝深さ)は、第2部分空間16cのそれと同じである。
第1部分空間16bと第2部分空間16cはそれぞれ、第1方向D1に沿った方向視で振動子14を囲むように環状に延伸した環状溝である。例えば、第1部分空間16bと第2部分空間16cは空気で満たされている。なお、図5では、振動子14の図示が省略されている。
ここで、制振部材16には第1、第2部分空間16b、16cが設けられているが、壁部94と制振部材16との間の接着力アップのためには、壁部94の一方面94aに接着される制振部材16の他端面162の面積は広い方がよい。本実施形態では、壁部94と制振部材16との間の接着力が十分に得られるように第1、第2部分空間16b、16cが設けられている。その上で、例えば、第1方向D1の他方側からの方向視で表れる第1、第2部分空間16b、16cの合計面積が、第1、第2部分空間16b、16cが除かれた他端面162の面積に対して同じまたはそれ以上とされている。
具体的に、第1部分空間16bと第2部分空間16cは制振部軸心CLを中心として円環形状を成し、その制振部軸心CLを中心とした円環形状を成しながら第1方向D1に延伸した空間として形成されている。そして、第1部分空間16bは、第2部分空間16cに対し内周側(言い換えれば、振動子14側)に配置されている。なお、制振部材16の内周側、第1部分空間16bの内周側、および第2部分空間16cの内周側は何れも、言い換えれば、制振部径方向Drの内側である。
このように第1、第2部分空間16b、16cが形成されているので、図3の縦断面では、制振部材16のうちの所定材料部分164が第1方向D1に占める長さLd1(すなわち、所定材料長さLd1)が、制振部材16の部位によって異なる。その所定材料部分164とは、制振部材16のうち上記所定の制振部材料で構成された部分である。
すなわち、制振部材16は、図3の縦断面において所定材料長さLd1が制振部材16の中で部分的に短くされた部分として構成された第1短状構成部166と第2短状構成部168とを有する。そして、制振部材16は、第1、第2短状構成部166、168に比して所定材料長さLd1が長い第1、第2、第3長状構成部165、167、169も有する。
それらの構成部165~169は何れも、制振部軸心CLを中心として円環状に構成される。言い換えると、それらの構成部165~169は何れも、第1方向D1に沿った方向視で振動子14を囲むように配置される。
また、それらの構成部165~169は、第1長状構成部165、第1短状構成部166、第2長状構成部167、第2短状構成部168、第3長状構成部169の順に、制振部材16の内周側から積層配置されている。また、それらの構成部165~169は一体に構成されている。
なお、本実施形態の説明では、制振部材16における所定材料部分164のうち、第1長状構成部165に属する部分が第1長状構成部165の所定材料部分164aと称される場合がある。また、所定材料部分164のうち、第2長状構成部167に属する部分が第2長状構成部167の所定材料部分164cと称される場合がある。また、所定材料部分164のうち、第3長状構成部169に属する部分が第3長状構成部169の所定材料部分164eと称される場合がある。また、所定材料部分164のうち、第1短状構成部166に属する部分が第1短状構成部166の所定材料部分164bと称される場合がある。また、所定材料部分164のうち、第2短状構成部168に属する部分が第2短状構成部168の所定材料部分164dと称される場合がある。
また、制振部材16の第1部分空間16bは、第1短状構成部166の所定材料部分164bに対し第1方向D1の他方側に直列に並んで配置され、その第1短状構成部166の所定材料部分164bは第1部分空間16bの底を形成している。従って、第1部分空間16bは、第1短状構成部166の一部分として形成されている。
そして、第1長状構成部165の所定材料部分164aは制振部材16の内周側から第1部分空間16bに面し、第2長状構成部167の所定材料部分164cは制振部材16の外周側から第1部分空間16bに面する。すなわち、第1部分空間16bは、図3の縦断面において、第1方向D1に垂直な制振部径方向Drに間隔をあけて並ぶ2箇所の所定材料部分164a、164cの間に形成されている。
これと同様に、制振部材16の第2部分空間16cは、第2短状構成部168の所定材料部分164dに対し第1方向D1の他方側に直列に並んで配置され、その第2短状構成部168の所定材料部分164dは第2部分空間16cの底を形成している。従って、第2部分空間16cは、第2短状構成部168の一部分として形成されている。
そして、第2長状構成部167の所定材料部分164cは制振部材16の内周側から第2部分空間16cに面し、第3長状構成部169の所定材料部分164eは制振部材16の外周側から第2部分空間16cに面する。すなわち、第2部分空間16cは、図3の縦断面において、制振部径方向Drに間隔をあけて並ぶ2箇所の所定材料部分164c、164eの間に形成されている。
介在接着層22は、振動子14および制振部材16のそれぞれと壁部94との間に介在する接着層である。具体的に、介在接着層22は振動子14の他端面142と壁部94の一方面94aとの間に配置され、振動子14と壁部94とを接着固定する。それと共に、介在接着層22は制振部材16の他端面162と壁部94の一方面94aとの間にも配置され、制振部材16と壁部94とを接着固定する。
例えば、介在接着層22は、接着テープで構成されていてもよいし、壁部94の一方面94aに塗布された接着剤が固化することにより接着作用を奏するものであってもよい。
介在接着層22の構成材料としては、例えば、エポキシ系樹脂など種々の合成樹脂材料を採用することができる。この介在接着層22の厚みは、送受信波の波長に対して充分小さい厚さ(例えば、100μm以下あるいは波長の8分の1未満となるような厚さ)に形成されている。また、介在接着層22は、その構成材料の選定などにより、介在接着層22の音響インピーダンスが振動子14の他端面142における音響インピーダンスと壁部94の音響インピーダンスとの間の大きさになるように構成されている。
なお、本実施形態の説明において、超音波振動の伝達に関与し且つ厚みについての説明が省略された、介在接着層22以外の接着層があれば、その接着層も、介在接着層22と同様に、送受信波の波長に対して充分小さい厚さに形成されているものとする。
上述したように、本実施形態によれば、図3、図5に示すように、制振部材16は壁部94の一方面94aに貼り付けられ、その一方面94a上で振動子14を囲むように形成され、所定の制振部材料で構成されている。制振部材16は第1短状構成部166と第2短状構成部168とを有する。そして、その第1、第2短状構成部166、168は、図3の縦断面において所定材料長さLd1が制振部材16の中で部分的に短くされた部分として構成される。なお、その所定材料長さLd1とは、上記所定の制振部材料で構成された所定材料部分164が第1方向D1に占める長さLd1である。
このようなことから、制振部材16が貼り付けられた壁部94の曲げ剛性は、壁部94の一方面94aに沿った向きで振動子14から離れるに従って変動する。例えば、制振部材16が貼り付けられた壁部94の曲げ剛性の高い部位とその曲げ剛性の低い部位とが、壁部94の一方面94aに沿った向きで振動子14から離れるに従って交互に存在することになる。そして、その曲げ剛性が高いほど、制振部材16が貼り付けられた壁部94は振動しにくくなる。すなわち、壁部94では、振動しにくい部位と振動しやすい部位とが、壁部94の一方面94aに沿った向きで振動子14から離れるに従って交互に設けられることになる。
従って、振動子14を囲む制振部材16の内周側から外周側へ伝わる壁部94の振動、および制振部材16の外周側から内周側へ伝わる壁部94の振動が何れも減衰しやすくなる。すなわち、そのように伝わる壁部94の振動を低減することができる。そのため、図6に示すように、壁部94のうち振動子14に対し対向する対向部位PA(すなわち、振動子対向部位PA)の周辺に位置する周辺部位での振動(すなわち、壁部94の不要な振動)を抑制することが可能である。なお、図6では、振動子対向部位PAが占める範囲は破線で表示されている。
そして、壁部94の不要な振動が抑制されるので、振動子14から印加され壁部94から第1方向D1の他方側へ伝わる振動が外部空間SGで乱れて拡がることを抑制することができる。
例えば図7に示すように、制振部材16において第1、第2部分空間16b、16cが設けられていない比較例の超音波センサ97を想定してみる。その比較例の超音波センサ97は、第1、第2部分空間16b、16cが設けられていないことを除き、本実施形態の超音波センサ10と同じである。
この場合、例えば振動子14から壁部94の一方面94aに超音波振動が印加されると、比較例では、本実施形態と比較して、その振動子14から印加された超音波振動は、壁部94の振動子対向部位PAからその周辺に位置する周辺部位にも拡がりやすい。
すなわち、図6、図7に示すように、比較例では、壁部94のうち振動子対向部位PAからだけでなくその周辺部位からも超音波振動は外部空間SGへ発せられる。これに対し、本実施形態では比較例よりも、壁部94のうち、超音波振動を外部空間SGへ発する部位を振動子対向部位PAに絞ることが可能である。なお、図6、図7に表示された複数の円弧は、壁部94から外部空間SGへ発せられた超音波を模式的に表している。
また、制振部材16は壁部94の一方面94aに貼り付けられるので、取付対象としての壁部94に対する形状加工を必要とすることがない。例えば、壁部94を含むバンパ93に対し超音波センサ10を容易に後付けすることが可能である。
(1)また、本実施形態によれば、図3、図5に示すように、第1、第2短状構成部166、168は、第1方向D1に沿った方向視で振動子14を囲むように配置される。従って、制振部材16が貼り付けられた壁部94の曲げ剛性の高い部位とその曲げ剛性の低い部位とを振動子14の周りで制振部径方向Drに交互に配置することができる。そのため、壁部94において振動子対向部位PA(図6参照)からその周辺へ拡がるように伝わる振動、および振動子対向部位PAの周辺から振動子対向部位PAへ向かうように伝わる振動を段階的に減衰させることができる。要するに、壁部94で振動子対向部位PAを中心に放射線状に伝わる振動を減衰させることができる。
また、本実施形態によれば、図3に示すように、第1方向D1における制振部材16の第1部分空間16bと壁部94の一方面94aとの間隔は介在接着層22の厚みと同じまたは略同じである。すなわち、第1方向D1における制振部材16の第1部分空間16bと壁部94の一方面94aとの間隔は、その第1部分空間16bが第1方向D1に占める長さに比して小さい。このことは第2部分空間16cに関しても同様である。
そのため、例えば第1、第2部分空間16b、16cと一方面94aとの間隔が本実施形態に比して大きい場合と比較して、制振部材16が貼り付けられた壁部94の曲げ剛性の高い部位とその曲げ剛性の低い部位との間の剛性差を大きくすることが可能である。従って、壁部94において振動子対向部位PAからその周辺部位へ伝わる振動、およびその周辺部位から振動子対向部位PAへ伝わる振動を一層減衰させることが可能である。
また、本実施形態によれば、図3に示すように、制振部材16の第1、第2部分空間16b、16cにおいて第1方向D1の他方側は制振部材16の単体では開放されているが、介在接着層22と壁部94の一方面94aとによって塞がれている。これにより、第1、第2部分空間16b、16cは、密閉された空間になっている。従って、この第1、第2部分空間16b、16c内に例えば泥や水などの異物が侵入することを防止することが可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは後述の実施形態の説明においても同様である。
図8に示すように、本実施形態では、超音波センサ10は、第1実施形態と同様に、振動子14と制振部材16と介在接着層22とを備えている。それに加え、超音波センサ10は、固定部としての固定部材24を備えている。
図8、図9に示すように、固定部材24は、固定基盤部241と固定突出部242とを有している。この固定基盤部241と固定突出部242は一体構成になっている。例えば、固定部材24は、PBTなどの高剛性の樹脂材料で構成されている。固定部材24は、振動子14に対し第1方向D1の一方側に配置されている。
固定基盤部241は制振部材16と同心の円盤形状を成し、固定基盤部241の外径は制振部材16の外径と同じまたは略同じになっている。固定基盤部241は、制振部材16と振動子14との両方に対し第1方向D1の一方側に配置されている。
固定基盤部241は、固定基盤部241のうち第1方向D1の一方側に形成された一端面241aと、固定基盤部241のうち第1方向D1の他方側に形成された他端面241bとを有している。
固定基盤部241の他端面241bは制振部材16の一端面161に対向し、その一端面161に対し接着などによって接合されている。要するに、制振部材16は固定部材24に連結している。これにより、固定部材24は、振動子14の周囲で壁部94に対して固定されている。
また、固定基盤部241は、制振部材16の収容空間16aにも面しており、その収容空間16aを第1方向D1の一方側から塞いでいる。そして、その収容空間16aにおける第1方向D1の他方側は、第1実施形態と同様のことではあるが、介在接着層22と壁部94の一方面94aとによって塞がれている。従って、本実施形態の収容空間16aは、密閉された空間になっている。
固定突出部242は、固定基盤部241の他端面241bから第1方向D1の他方側へ突き出ており、制振部材16の収容空間16a内に入り込むように設けられている。そして、固定突出部242は、第1方向D1の他方側に形成された先端面242aを有している。
その固定突出部242の先端面242aは、振動子14の一端面141に対向して突き当たっている。例えば、固定突出部242の先端面242aは振動子14の一端面141に対し接着などによって接合されていてもよいし、その一端面141に対し接合されずに押し付けられているだけでもよい。要するに、振動子14が固定突出部242に対して固定されていればよい。
(1)上述したように、本実施形態によれば、超音波センサ10は固定部材24を備え、その固定部材24は振動子14に対し第1方向D1の一方側に配置され、固定部材24にはその振動子14が固定される。そして、制振部材16は固定部材24に連結している。従って、振動子14の振動に伴って振動子14が壁部94を押したときの反動を固定部材24で受け止め、壁部94をしっかり振動させることが可能である。
また、本実施形態では、振動子14が固定部材24にも固定されるので、振動子14から固定部材24と制振部材16とを介して壁部94に伝わる振動もあり、またその逆の順序で伝わる振動もある。この固定部材24を介した振動は、制振部材16の第1、第2部分空間16b、16cでの音響インピーダンス変化に起因して吸収されまたは反射される。
また、制振部材16において第1、第2部分空間16b、16c内の空気の音響インピーダンスと所定材料部分164の音響インピーダンスは相違する。そして、壁部94と固定基盤部241との間で制振部材16に伝わる振動には、第1、第2部分空間16b、16cを通る第1の振動と、第1、第2部分空間16b、16cを通らない第2の振動とがある。これらの第1の振動の位相と第2の振動の位相は、上記した空気と所定材料部分164との音響インピーダンスの相違により互いにずれることになる。
その結果、固定部材24と壁部94とが共に振動することを抑制することが可能である。すなわち、制振部材16は、壁部94と固定基盤部241との間で制振部材16を介して伝わる振動を減衰させる振動減衰作用も奏するので、この点でも、壁部94の振動子対向部位PAの周辺に位置する周辺部位での振動を抑制することができる。
なお、上記第1の振動と第2の振動との位相差は絶対値で90°を超えるのが好ましく、本実施形態では例えば、その位相差が絶対値で90°を超えるように、第1、第2部分空間16b、16cの形状はCAEなどによって設定されている。CAEとは、Computer Aided Engineeringの略である。
ここで、壁部94と固定基盤部241との間での振動減衰作用を効果的に得るためには、第1方向D1における第1、第2部分空間16b、16cの空間長Lspが、図10の振動の波長λに対し「Lsp≧λ/2」の関係を満たすのが好ましい。この関係が満たされないと、その波長λの振動が第1、第2部分空間16b、16cに殆ど影響されずに第1、第2部分空間16b、16cを通過するからである。本実施形態では例えば、上記の「Lsp≧λ/2」の関係を満たすように第1、第2部分空間16b、16cが形成されている。なお、その振動の波長λとは、詳細に言えば、振動子14から印加され壁部94と固定基盤部241との間で第1方向D1に伝達され第1、第2部分空間16b、16cを通る振動の波長である。そして、その振動の波長λは、図10に示すように振動波形Wvの頂点の相互間隔として得ることができる。
また、図8に示す上記した第1、第2部分空間16b、16cの空間長Lspは、「Lsp≧λ/2」の関係を満たすのが好ましいが、本実施形態の第1、第2部分空間16b、16cが制振部径方向Drに占める空間幅Wspについては逆である。すなわち、その空間幅Wspが「Wsp≦λ/2」の関係を満たすように第1、第2部分空間16b、16cは形成されている。この「Wsp≦λ/2」の関係が満たされても、第1、第2部分空間16b、16cが設けられたことによる振動減衰作用は適切に得られるからである。そして、空間幅Wspが小さいほど、制振部材16と壁部94との接着面積の確保と制振部材16の小型化とが実現されやすくなるからである。なお、第1実施形態と同様ではあるが本実施形態でも、第1部分空間16bの空間長Lspと空間幅Wspは「Lsp>Wsp」の関係にあり、第2部分空間16cの空間長Lspと空間幅Wspも「Lsp>Wsp」の関係にある。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
図11に示すように、本実施形態では、第2実施形態と比較して、制振部材16の第1部分空間16bの空間長Lsp(図8参照)が長くなっている。なお、本実施形態の第2部分空間16cは第2実施形態の第2部分空間16cと同じである。
具体的に、本実施形態の制振部材16に形成された第1部分空間16bは、第2実施形態の第1部分空間16bが制振部材16を第1方向D1に貫通するまで深く形成されたものである。従って、本実施形態の第1部分空間16bは、第1方向D1に沿った方向視では、第2実施形態の第1部分空間16bと同じ配置かつ同じ形状になっている。例えば、本実施形態の第1部分空間16bは、第2実施形態の第1部分空間16bと同様に、振動子14を囲むように制振部軸心CLを中心とした円環状に形成されている。
また、本実施形態では第1部分空間16bが制振部材16を第1方向D1に貫通しているので、第1短状構成部166は所定材料部分164b(図8参照)を含まず、第1短状構成部166は第1部分空間16bで占められている。そのため、図11の縦断面において、第1短状構成部166の所定材料長さLd1は零であるので、その第1短状構成部166に隣接する第1、第2長状構成部165、167の所定材料長さLd1よりも短い。すなわち、本実施形態でも第1短状構成部166は、図11の縦断面において所定材料長さLd1が制振部材16の中で部分的に短くされた部分として構成されている。
また、制振部材16において第1、第2長状構成部165、167が第1部分空間16bを挟んで隔てられているので、制振部材16は、制振部材16の単体としては、第1部分空間16bに対し径方向内側の部材と径方向外側の部材との二部品構成になっている。
(1)第1短状構成部166の所定材料長さLd1は上記したように零であるが、第2短状構成部168は所定材料部分164dを有するので、第2短状構成部168の所定材料長さLd1は零よりも大きい。すなわち、第2短状構成部168の所定材料長さLd1は、第1短状構成部166の所定材料長さLd1と異なる。
従って、壁部94と固定基盤部241との間で制振部材16を通過する振動に、音響インピーダンスの違いによって位相差を生じさせることを、第1、第2短状構成部166、168が例えば同一の所定材料長さLd1で構成される場合に比して促進することができる。例えば、制振部材16を第1方向D1に通過する振動のうち、第1短状構成部166を通過する振動と第2短状構成部168を通過する振動との間でも位相差が生じやすくなる。その結果、壁部94と固定基盤部241との間で制振部材16を介して伝わる振動を減衰させる振動減衰作用を向上させることが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第2実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1実施形態と組み合わせることも可能である。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第3実施形態と異なる点を主として説明する。
図12に示すように、本実施形態の制振部材16は本体部170と蓋部171とを含んで構成されている。この点において、本実施形態は第3実施形態と異なっている。
具体的に、本実施形態の制振部材16の本体部170は、第3実施形態の制振部材16と同じ物である。すなわち、本実施形態の制振部材16は、第3実施形態の制振部材16に蓋部171が追加された構成になっている。そして、本体部170は、第3実施形態の制振部材16と同様に所定の制振部材料で構成されている。
制振部材16の蓋部171は、本体部170に対し第1方向D1の他方側に配置され、本体部170に対し接着等によって接合されている。これにより、第1、第2部分空間16b、16cにおける第1方向D1の他方側が蓋部171によって塞がれるので、第1、第2部分空間16b、16cは、密閉された空間になっている。
また、蓋部171は制振部材16の収容空間16aにも面しており、その収容空間16aを第1方向D1の他方側から塞いでいる。そして、その収容空間16aにおける第1方向D1の一方側は、第3実施形態と同様のことではあるが、固定基盤部241によって塞がれている。従って、本実施形態でも収容空間16aは、密閉された空間になっている。
また、収容空間16a内に配置された振動子14の他端面142は、蓋部171に対し接着などによって接合されている。すなわち、その振動子14は、蓋部171と介在接着層22とを介して壁部94の一方面94aに接合されている。
本実施形態では、振動子14が印加する超音波振動は、振動子14から、蓋部171、介在接着層22、壁部94の順に伝達される。そのため、蓋部171の音響インピーダンスは、例えば、振動子14の他端面142における音響インピーダンスと壁部94の音響インピーダンスとの間の大きさとされるのがよい。そして、介在接着層22の音響インピーダンスは、蓋部171の音響インピーダンスと壁部94の音響インピーダンスとの間の大きさとされるのがよい。
例えば、蓋部171は、第1方向D1に厚みを有する円板状に形成され、本体部170と同径または略同径になっている。蓋部171は、本体部170と同じ所定の制振部材料で構成されていてもよいし、本体部170とは異なる構成材料で構成されていてもよい。蓋部171がその所定の制振部材料で構成されていれば、蓋部171は制振部材16の所定材料部分164に含まれる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第3実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第3実施形態と共通の構成から奏される効果を第3実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第3実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1実施形態または第2実施形態と組み合わせることも可能である。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第4実施形態と異なる点を主として説明する。
図13に示すように、第4実施形態の本体部170と蓋部171(図12参照)とが、所定の制振部材料で構成された単一の部品となっている。
また、第1部分空間16bと第2部分空間16cはそれぞれ、第1方向D1の一方側から切り込まれるように形成された溝形状を成している。そのため、制振部材16において第1短状構成部166の所定材料部分164bは、第1部分空間16bに対し第1方向D1の他方側に直列に並んで配置され、第1部分空間16bの底を形成している。これと同様に、第2短状構成部168の所定材料部分164dは、第2部分空間16cに対し第1方向D1の他方側に直列に並んで配置され、第2部分空間16cの底を形成している。
また、第1、第2部分空間16b、16cにおいて第1方向D1の一方側は制振部材16の単体では開放されているが、固定基盤部241によって塞がれている。これにより、本実施形態でも、第1、第2部分空間16b、16cは、密閉された空間になっている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第4実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第4実施形態と共通の構成から奏される効果を第4実施形態と同様に得ることができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
図14に示すように、本実施形態の制振部材16は、制振部材16の単体としては、一方側部材172と他方側部材173との二部品構成になっている。この一方側部材172は他方側部材173に対し第1方向D1の一方側に配置され、一方側部材172と他方側部材173は接着等によって互いに接合されている。例えば、一方側部材172と他方側部材173は、第2実施形態の制振部材16と同様に所定の制振部材料で構成されている。
また、制振部材16は、他方側部材173の一部を構成する収容空間蓋部173aを有している。その収容空間蓋部173aは、例えば第1方向D1に厚みを有する平板状に形成されている。
収容空間蓋部173aは、制振部材16の収容空間16aに対し第1方向D1の他方側に配置され、その収容空間16aに面している。そして、収容空間蓋部173aは、その収容空間16aを第1方向D1の他方側から塞いでいる。
また、収容空間16a内に配置された振動子14の他端面142は、収容空間蓋部173aに対し接着などによって接合されている。すなわち、その振動子14は、収容空間蓋部173aと介在接着層22とを介して壁部94の一方面94aに接合されている。
本実施形態では、振動子14が印加する超音波振動は、振動子14から、収容空間蓋部173a、介在接着層22、壁部94の順に伝達される。そのため、収容空間蓋部173aの音響インピーダンスは、例えば、振動子14の他端面142における音響インピーダンスと壁部94の音響インピーダンスとの間の大きさとされるのがよい。そして、介在接着層22の音響インピーダンスは、収容空間蓋部173aの音響インピーダンスと壁部94の音響インピーダンスとの間の大きさとされるのがよい。
本実施形態の制振部材16は、上記したように一方側部材172と他方側部材173とから構成されているので、制振部材16の各構成部165~169は一方側部材172と他方側部材173との両方に跨るように設けられる。制振部材16の第1部分空間16bは一方側部材172と他方側部材173との両方に跨るように形成されている。その一方で、第2部分空間16cは他方側部材173に形成され、一方側部材172は第2部分空間16cにおける第1方向D1の一方側を塞ぐようにその第2部分空間16cに面している。
第1短状構成部166では、第1部分空間16bに対する第1方向D1の一方側にも他方側にもそれぞれ所定材料部分164bが配置されている。そして、第2短状構成部168では、第2部分空間16cに対する第1方向D1の一方側にも他方側にもそれぞれ所定材料部分164dが配置されている。
そのため、第1短状構成部166の所定材料長さLd1は、第1短状構成部166のうち第1方向D1の一方側に配置された所定材料部分164bの長さLd1aと、第1方向D1の他方側に配置された所定材料部分164bの長さLd1bとの合計になる。これと同様に、第2短状構成部168の所定材料長さLd1は、第2短状構成部168のうち第1方向D1の一方側に配置された所定材料部分164dの長さLd1aと、第1方向D1の他方側に配置された所定材料部分164dの長さLd1bとの合計になる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第2施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1実施形態と組み合わせることも可能である。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
図15に示すように、本実施形態の制振部材16では、第2実施形態の第1部分空間16b(図8参照)に替えて第1異材部174が設けられ、第2実施形態の第2部分空間16cに替えて第2異材部175が設けられている。従って、第1異材部174は第1短状構成部166に含まれ、第2異材部175は第2短状構成部168に含まれる。
本実施形態の制振部材16の所定材料部分164は、第2実施形態の制振部材16の所定材料部分164と同じである。従って、本実施形態の所定材料部分164を構成する所定の制振部材料はPBTである。
本実施形態の第1異材部174は、上記所定の制振部材料としてのPBTとは異なる音響インピーダンスを有する部材である異材料部材(具体的には、シリコーン)が第2実施形態の第1部分空間16bに充填されて得られたものである。従って、第1異材部174の形状および配置は、第2実施形態の第1部分空間16bのそれと同じである。
例えば、第1異材部174は、第2実施形態の第1部分空間16bと同様に、図15の縦断面において、制振部径方向Drに間隔をあけて並ぶ2箇所の所定材料部分164a、164cの間に形成されている。そして、第1異材部174は、第1短状構成部166の所定材料部分164bに対し第1方向D1の他方側に直列に並んで配置されている。
本実施形態の第2異材部175は、異材料部材としてのシリコーンが第2実施形態の第2部分空間16cに充填されて得られたものである。従って、第2異材部175の形状および配置は、第2実施形態の第2部分空間16cのそれと同じである。
例えば、第2異材部175は、第2実施形態の第2部分空間16cと同様に、図15の縦断面において、制振部径方向Drに間隔をあけて並ぶ2箇所の所定材料部分164c、164eの間に形成されている。そして、第2異材部175は、第2短状構成部168の所定材料部分164dに対し第1方向D1の他方側に直列に並んで配置されている。
なお、PBTのヤング率は9000MPa程度であり、シリコーンのヤング率は5MPa程度であるので、第1、第2異材部174、175は所定材料部分164に比して格段に柔らかい。そして、PBTの音響インピーダンスとシリコーンの音響インピーダンスは互いに異なる。
上記のように第1、第2異材部174、175は構成されているので、第1方向D1における第1、第2異材部174、175の長さLaは第2実施形態の第1、第2部分空間16b、16cの空間長Lsp(図8参照)とそれぞれ同じである。そして、第1、第2異材部174、175が制振部径方向Drに占める径方向幅Waは第2実施形態の第1、第2部分空間16b、16cの空間幅Wsp(図8参照)とそれぞれ同じである。
従って、第2実施形態で「Lsp≧λ/2」の関係が満たされているのと同様に、例えば本実施形態では、「La≧λ/2」の関係が満たされている。また、第2実施形態で「Wsp≦λ/2」の関係が満たされているのと同様に、例えば本実施形態では、「Wa≦λ/2」の関係が満たされている。なお、その関係式中の波長λとは、詳細に言えば、振動子14から印加され壁部94と固定基盤部241との間で第1方向D1に伝達され第1、第2異材部174、175を通る振動の波長である。そして、その振動の波長λは、第2実施形態と同様に、図10に示される振動波形Wvの頂点の相互間隔として得ることができる。
また、第2実施形態で「Lsp>Wsp」の関係が成立しているのと同様に、例えば本実施形態では、第1異材部174の長さLaと径方向幅Waは「La>Wa」の関係にあり、第2異材部175の長さLaと径方向幅Waは「La>Wa」の関係にある。
第1異材部174は、第1異材部174のうち第1方向D1の一方側に設けられた一端174aと、第1異材部174のうち第1方向D1の他方側に設けられた他端174bとを有している。また、第2異材部175は、第2異材部175のうち第1方向D1の一方側に設けられた一端175aと、第2異材部175のうち第1方向D1の他方側に設けられた他端175bとを有している。
また、本実施形態では、第1方向D1において、第1、第2異材部174、175の他端174b、175bの位置は何れも、制振部材16の他端面162の位置と同じである。すなわち、第1方向D1における制振部材16の他端面162と第1、第2異材部174、175の他端174b、175bとの間隔は何れも零である。従って、第1方向D1における制振部材16の他端面162と第1異材部174の他端174bとの間隔は、第1方向D1における第1異材部174の長さLaよりも小さい。そして、第1方向D1における制振部材16の他端面162と第2異材部175の他端175bとの間隔は、第1方向D1における第2異材部175の長さLaよりも小さい。
(1)上述したように、本実施形態によれば、第1短状構成部166は第1異材部174を有し、第2短状構成部168は第2異材部175を有する。その第1、第2異材部174、175は、所定材料部分164とは異なる音響インピーダンスを有する異材料部材で構成される。そして、図15の縦断面において、第1異材部174は、制振部径方向Drに間隔をあけて並ぶ2箇所の所定材料部分164a、164cの間に形成され、第2異材部175も同様である。
このようにしても、第2実施形態と同様に、壁部94の振動子対向部位PA(図6参照)の周辺に位置する周辺部位での振動を抑制することが可能である。例えば、振動子14から固定部材24と制振部材16とを介して壁部94に伝わる振動は、制振部材16の第1、第2異材部174、175と所定材料部分164b、164dとの音響インピーダンス差に起因して吸収されまたは反射されるからである。そして、音響インピーダンスの違いから、第1、第2異材部174、175を通る振動と、第1、第2異材部174、175を通らない振動との間に音速差が生じ、それらの振動の位相が互いにずれることで、それらの振動が互いに減衰させ合うからである。
そして、第1、第2異材部174、175を構成する異材料部材はシリコーンであるので、固体である。従って、第1、第2異材部174、175が第1、第2部分空間16b、16c(図8参照)の置き換わっている場合と比較して、その第1、第2異材部174、175が占める領域に介在接着層22の接着剤が侵入することを防止することができる。更に、第1、第2異材部174、175が第1、第2部分空間16b、16cの置き換わっている場合と比較して、空気の体積変化や結露などに起因した経年劣化が進行することを防止することができる。
また、本実施形態によれば、第1方向D1における制振部材16の他端面162と第1異材部174の他端174bとの間隔は、第1方向D1における第1異材部174の長さLaよりも小さい。このことは第2異材部175に関しても同様である。従って、例えば、その他端面162と異材部174、175の他端174b、175bとの間隔が異材部174、175の長さLaよりも大きい場合と比較して、制振部材16が貼り付けられた壁部94の曲げ剛性の高い部位と低い部位との間の剛性差を大きくすることが可能である。これにより、壁部94において振動子対向部位PA(図6参照)からその周辺部位へ伝わる振動、およびその周辺部位から振動子対向部位PAへ伝わる振動を一層減衰させることが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第2実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1、第3~第6実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第7実施形態と異なる点を主として説明する。
図16に示すように、本実施形態では、第7実施形態と比較して、制振部材16の第1、第2異材部174、175を構成する材料がシリコーンからアルミニウムに置き換わっている。すなわち、本実施形態の第1異材部174は、第2実施形態の第1部分空間16b(図8参照)がアルミニウムで満たされたものである。そして、本実施形態の第2異材部175は、第2実施形態の第2部分空間16c(図8参照)がアルミニウムで満たされたものである。
PBTのヤング率は9000MPa程度であり、アルミニウムのヤング率は70000MPa程度であるので、第1、第2異材部174、175は所定材料部分164に比して格段に硬い。そして、PBTの音響インピーダンスとアルミニウムの音響インピーダンスは互いに異なる。従って、第1、第2異材部174、175を構成するアルミニウムは、上記所定の制振部材料としてのPBTとは異なる音響インピーダンスを有する異材料部材に該当する。
以上説明したことを除き、本実施形態は第7実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第7実施形態と共通の構成から奏される効果を第7実施形態と同様に得ることができる。
(第9実施形態)
次に、第9実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第7実施形態と異なる点を主として説明する。
図17に示すように、本実施形態では、第7実施形態と比較して、制振部材16の第2異材部175を構成する材料がシリコーンからアルミニウムに置き換わっている。すなわち、本実施形態の第2異材部175は、第2実施形態の第2部分空間16c(図8参照)がアルミニウムで満たされたものである。その一方で、本実施形態の第1異材部174は第7実施形態と同じである。
すなわち、本実施形態の第1異材部174は、上記所定の制振部材料としてのPBTとは異なる音響インピーダンスを有する第1部材(具体的には、シリコーン)で構成されている。そして、第2異材部175は、上記所定の制振部材料と第1部材との何れとも異なる音響インピーダンスを有する第2部材(具体的には、アルミニウム)で構成されている。その第1部材と第2部材は何れも固体であるが、互いに異なる構成材料である。
(1)従って、壁部94と固定基盤部241との間で制振部材16を通過する振動に、音響インピーダンスの違いによって位相差を生じさせることを、第1異材部174と第2異材部175とが例えば同一の材料で構成される場合に比して促進することができる。例えば、制振部材16を第1方向D1に通過する振動のうち、第1短状構成部166を通過する振動と第2短状構成部168を通過する振動との間でも位相差が生じやすくなる。その結果、壁部94と固定基盤部241との間で制振部材16を介して伝わる振動を減衰させる振動減衰作用を向上させることが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第7実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第7実施形態と共通の構成から奏される効果を第7実施形態と同様に得ることができる。
(第10実施形態)
次に、第10実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
図18に示すように、本実施形態の第2部分空間16cは、第2実施形態と同様に、第1方向D1の他方側から切り込まれるように形成された溝形状を成す。但し、本実施形態では、第2実施形態と比較して、第2部分空間16cの空間長Lspが長くなっている。なお、本実施形態の第1部分空間16bは第2実施形態の第1部分空間16bと同じである。
従って、第2短状構成部168の所定材料長さLd1は、第1短状構成部166の所定材料長さLd1と異なる。そのため、第3実施形態と同様に本実施形態でも、例えば、壁部94と固定基盤部241との間で制振部材16を第1方向D1に通過する振動のうち、第1短状構成部166を通過する振動と第2短状構成部168を通過する振動との間で位相差が生じやすくなる。その結果、壁部94と固定基盤部241との間で制振部材16を介して伝わる振動を減衰させる振動減衰作用を向上させることが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第2実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第4~第9実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第11実施形態)
次に、第11実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
図19に示すように、本実施形態では、固定部材24の形状が第2実施形態に対して異なっている。
具体的に、本実施形態の固定部材24は、固定基盤部241と固定突出部242とに加え、壁連結部243を有している。この固定基盤部241と固定突出部242と壁連結部243は一体構成になっている。なお、本実施形態では、固定部材24のうち固定基盤部241と固定突出部242とからなる部分が、本開示の固定部に対応する。
本実施形態の固定基盤部241は、第2実施形態と同様に制振部材16と同心の円盤形状であるが、制振部材16よりも制振部径方向Drの外側へ拡がっている。すなわち、固定基盤部241の外径は制振部材16の外径よりも大きくなっている。
壁連結部243は固定基盤部241と壁部94との間に設けられ、制振部材16および振動子14を介することなく、固定基盤部241を壁部94に対して固定する。壁連結部243は、固定基盤部241の周縁部分から第1方向D1の他方側へ延伸した円筒形状を成している。例えば、壁連結部243は、制振部材16と同心の円筒形状を成している。
壁連結部243は、制振部材16および介在接着層22よりも制振部径方向Drの外側に設けられている。すなわち、振動子14、制振部材16、および介在接着層22は、壁連結部243がその壁連結部243の内側に形成する空間内に収容されている。
壁連結部243は、その壁連結部243のうち第1方向D1の他方側に形成された先端面243aを有している。この先端面243aは、壁部94の一方面94aに対向し、その一方面94aに対し接着などによって接合されている。従って、固定部材24は、制振部材16と介在接着層22とを介して壁部94に固定されているだけでなく、壁部94に対する壁連結部243の先端面243aの接合によっても壁部94に対して固定されている。例えば、壁連結部243の先端面243aは、制振部材16のまわりで環状に連続して壁部94の一方面94aに接合されている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第2実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第3~第10実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第12実施形態)
次に、第12実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図20に示すように、第1部分空間16bと第2部分空間16cはそれぞれ、第1実施形態と同様に、第1方向D1に沿った方向視で振動子14(図3参照)を囲むように延伸している。但し、本実施形態の第1部分空間16bと第2部分空間16cはそれぞれ、第1実施形態とは異なり、制振部軸心CLまわりの周方向Dcにおける一部分で途切れている。なお、以降の説明では、制振部軸心CLまわりの周方向Dcは、制振部周方向Dcと称される場合もある。
具体的に、制振部材16は、第1連結部176aと第2連結部176bとを有している。例えば、これらの第1連結部176aと第2連結部176bは、第1、第2、第3長状構成部165、167、169と同じ所定の制振部材料で構成されている。
第1連結部176aは、第1長状構成部165と第2長状構成部167との間に設けられ、その第1長状構成部165と第2長状構成部167とを連結している。そのため、第1部分空間16bは、制振部周方向Dcにおける一部分で途切れた形状になっている。
第2連結部176bは、第2長状構成部167と第3長状構成部169との間に設けられ、その第2長状構成部167と第3長状構成部169とを連結している。そのため、第2部分空間16cは、制振部周方向Dcにおける一部分で途切れた形状になっている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2~第11実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第13実施形態)
次に、第13実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第7実施形態と異なる点を主として説明する。
図21に示すように、制振部材16は連結異材部177を有している。この連結異材部177は、第1、第2異材部174、175と同じ異材料部材(具体的には、シリコーン)で構成されている。例えば、連結異材部177は複数設けられ、制振部周方向Dcに等ピッチで並んで配置されている。
その複数の連結異材部177はそれぞれ、第1異材部174と第2異材部175との間に設けられ、その第1異材部174と第2異材部175とを連結している。すなわち、第1異材部174の一部と第2異材部175の一部は、異材料部材で構成された部分である連結異材部177を介して連結されている。そして、複数の連結異材部177はそれぞれ、第2長状構成部167を制振部径方向Drに横切るように形成されている。
(1)上述したように、本実施形態によれば、第1異材部174の一部と第2異材部175の一部は、異材料部材で構成された連結異材部177を介して連結されている。従って、制振部材16の製造工程において、第1、第2異材部174、175を構成するシリコーンなどの異材料部材を充填する場合に、次のようなメリットがある。すなわち、第1、第2異材部174、175が設けられる箇所のうちの一方にその異材料部材が注入されれば、その異材料部材は他方にも行き渡るというメリットである。このメリットにより、第1、第2異材部174、175を構成する異材料部材を制振部材16に充填する際の作業性を、第1、第2異材部174、175が互いに分離している場合に比して向上させることが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第7実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第7実施形態と共通の構成から奏される効果を第7実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第7実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1~第6、第8~第11実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第14実施形態)
次に、第14実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図22に示すように、本実施形態において制振部材16は、第1実施形態の第1、第2短状構成部166、168(図3参照)に替えて複数の短状構成部178を有している。そして、制振部材16は、第1実施形態の第1、第2、第3長状構成部165、167、169に替えて複数の長状構成部179を有している。
本実施形態の複数の短状構成部178にはそれぞれ、第1実施形態の第1、第2部分空間16b、16c(図3参照)に替わる部分空間16dが形成されている。例えば、その部分空間16dは、第1方向D1の他方側から一方側へ陥没するように形成された凹形状を成し、部分空間16dの空間長Lsp(図3参照)は、第1、第2部分空間16b、16cと同じである。従って、第1方向D1に沿った断面に表れる断面形状については、本実施形態の複数の短状構成部178はそれぞれ、第1実施形態の第1、第2短状構成部166、168と同様である。
但し、第1方向D1に沿った方向視で表される形状については、本実施形態の複数の短状構成部178は、第1実施形態の第1、第2短状構成部166、168に対して異なる。そして、第1方向D1に沿った方向視で表される形状については、複数の長状構成部179も、第1実施形態の第1、第2、第3長状構成部165、167、169に対して異なる。
具体的に、複数の短状構成部178はそれぞれ、第1方向D1に沿った方向視では矩形形状を成し、複数の長状構成部179もそれぞれ、第1方向D1に沿った方向視では矩形形状を成している。また、複数の部分空間16dもそれぞれ、第1方向D1に沿った方向視では矩形形状を成している。そして、複数の短状構成部178と複数の長状構成部179は、第2方向D2へ交互に並んで配置され、且つ第3方向D3へも交互に並んで配置されている。
従って、複数の短状構成部178はそれぞれ、図3に相当する縦断面において所定材料長さLd1(図3参照)が制振部材16の中で部分的に短くされた部分として構成されている。そして、複数の長状構成部179は、短状構成部178に比して所定材料長さLd1が長い構成部である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2~第11実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第15実施形態)
次に、第15実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第14実施形態と異なる点を主として説明する。
図23に示すように、本実施形態の制振部材16では、第14実施形態の複数の部分空間16d(図22参照)に替えて複数の異材部180が設けられている。従って、その異材部180は短状構成部178に含まれる。
本実施形態の異材部180は、上記所定の制振部材料としてのPBTとは異なる音響インピーダンスを有する部材である異材料部材(具体的には、シリコーン)が第14実施形態の部分空間16dに充填されて得られたものである。そして、複数の異材部180のうち互いに隣接した異材部180同士は、それぞれの一部分で互いにつながっている。例えば、第1方向D1に沿った方向視において表れる異材部180(すなわち、図23に表示される異材部180)の矩形形状の頂点で、互いに隣接した異材部180同士が互いにつながっている。このことを除き、本実施形態の異材部180の形状および配置は、第14実施形態の部分空間16dのそれと同じである。
例えば、異材部180は、第14実施形態の部分空間16dと同様に、図3に相当する縦断面において、第2方向D2に間隔をあけて並ぶ2箇所の所定材料部分164(図3参照)の間に形成されている。そして、異材部180は、所定材料部分164のうち短状構成部178に属する部分に対し第1方向D1の他方側に直列に並んで配置されている。
上述したように、本実施形態によれば、複数の異材部180のうち互いに隣接した異材部180同士は、それぞれの一部分で互いにつながっている。従って、第13実施形態と同様に、制振部材16の製造工程において、異材部180を構成する異材料部材を制振部材16に充填する際の作業性を、異材部180が互いに分離している場合に比して向上させることが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第14実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第14実施形態と共通の構成から奏される効果を第14実施形態と同様に得ることができる。
(第16実施形態)
次に、第16実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第14実施形態と異なる点を主として説明する。
図24に示すように、本実施形態では、第1方向D1に沿った方向視において表れる短状構成部178、長状構成部179、および部分空間16dの形状がそれぞれ第14実施形態と異なる。
具体的に、第1方向D1に沿った方向視において、短状構成部178、長状構成部179、および部分空間16dはそれぞれ、制振部軸心CLを中心とした円弧状に延伸している。そして、複数の短状構成部178と複数の長状構成部179は、制振部径方向Dr(図3参照)へ交互に並んで配置され、且つ制振部周方向Dcへも交互に並んで配置されている。そのため、複数の部分空間16dは、複数の部分空間16dの相互間に所定材料部分164(図3参照)を挟んで制振部径方向Drへも制振部周方向Dcへも並んで配置されている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第14実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第14実施形態と共通の構成から奏される効果を第14実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第14実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1~第11実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(他の実施形態)
(1)上述の各実施形態では、図1に示すように、超音波センサ10は樹脂製のバンパ93の一部に取り付けられるが、これは一例である。例えば、超音波センサ10は、車体パネル92など金属板の一部に取り付けられても差し支えない。
(2)上述の各実施形態では、図2に示すように、振動子14は、電気信号を超音波振動に変換しその超音波振動を発する送信機能と、振動子14が受けた超音波振動を電気信号に変換しその電気信号を出力する受信機能との両方を有しているが、これは一例である。例えば、その振動子14は、その送信機能と受信機能との一方を有するが他方を有さない構成であってもよい。
(3)上述の各実施形態では、例えば図2、図3の振動子14が送受信する振動は超音波振動であるが、超音波振動よりも周波数が低い振動であっても差し支えない。
(4)上述の各実施形態では、例えば図3に示すように、振動子14が配置された制振部材16の収容空間16aは、空気で満たされた空間であるが、これは一例である。例えば、その収容空間16aは、例えば発泡材など、振動子14の振動を妨げない部材で満たされていても差し支えない。
(5)上述の各実施形態では、例えば図2、図3の振動子14は、超音波振動と電気信号との一方から他方への変換機能を奏するために、例えば積層された複数の圧電素子で構成された駆動素子を有するが、これは一例である。例えば、その駆動素子は、1つの圧電素子によって構成されていても差し支えない。更に言えば、その駆動素子は、振動を発生させるものであれば圧電素子以外の構成要素で構成されていても差し支えない。
(6)上述の第2~第11実施形態では、例えば図8に示すように、固定部材24は、例えば単一の部品として構成されているが、これは一例である。例えば、固定部材24は、複数の部品が組み立てられることによって構成されるものであっても差し支えない。このことは、例えば制振部材16などについても同様である。
(7)なお、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。
また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(本発明の特徴)
[請求項1]
一方向(D1)に厚みを有する壁部(94)に取り付けられる物体検出装置(10)であって、
前記壁部のうち前記一方向の一方側に形成された一方面(94a)との間で振動が伝達されるように該一方面に対して連結する振動子(14)と、
前記壁部の前記一方面に貼り付けられ、該一方面上で前記振動子を囲むように形成され、所定材料で構成された制振部(16)とを備え、
前記振動子は、該振動子に生じる振動と電気信号との一方を他方に変換する変換機能を有し、
前記制振部は短状構成部(166、168、178)を有し、
該短状構成部は、前記振動子の中心を通り前記一方向に平行な縦断面において、所定材料部分(164)が前記一方向に占める長さ(Ld1)が前記制振部の中で部分的に短くされた部分として構成され、
前記所定材料部分は、前記制振部のうち前記所定材料で構成された部分である、物体検出装置。
[請求項2]
前記振動子に対し前記一方向の前記一方側に配置され、該振動子が固定される固定部(24、241、242)を備え、
前記制振部は前記固定部に連結している、請求項1に記載の物体検出装置。
[請求項3]
前記短状構成部は、前記所定材料とは異なる音響インピーダンスを有する部材で構成された異材部(174、175、180)を有し、
前記異材部は、前記縦断面において、前記一方向に垂直な方向(Dr、D2、D3)に間隔をあけて並ぶ2箇所の前記所定材料部分の間に形成されている、請求項1または2に記載の物体検出装置。
[請求項4]
前記短状構成部は複数設けられ、
前記異材部も複数設けられ、
複数の前記異材部には第1異材部(174)と第2異材部(175)とが含まれ、
前記第1異材部は、前記所定材料とは異なる音響インピーダンスを有する第1部材で構成され、
前記第2異材部は、前記所定材料と前記第1部材との何れとも異なる音響インピーダンスを有する第2部材で構成されている、請求項3に記載の物体検出装置。
[請求項5]
前記短状構成部は複数設けられ、
複数の前記短状構成部には、第1短状構成部(166)と、前記所定材料部分が前記一方向に占める前記長さが前記第1短状構成部とは異なる第2短状構成部(168)とが含まれる、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の物体検出装置。
[請求項6]
前記短状構成部は、前記一方向に沿った方向視で前記振動子を囲むように配置される、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の物体検出装置。
[請求項7]
前記短状構成部は複数設けられ、
複数の前記短状構成部には、前記一方向に沿った方向視で前記振動子を囲むように配置される第1短状構成部(166)と第2短状構成部(168)とが含まれ、
前記第1短状構成部は、前記第2短状構成部に対し内周側に配置され、
前記第1短状構成部と前記第2短状構成部は、前記所定材料とは異なる音響インピーダンスを有する異材料部材で構成された異材部(174、175)をそれぞれ有し、
前記第1短状構成部と前記第2短状構成部とのそれぞれの前記異材部は、前記縦断面において、前記一方向に垂直な方向(Dr)に間隔をあけて並ぶ2箇所の前記所定材料部分の間に形成され、
前記第1短状構成部の前記異材部(174)の一部と前記第2短状構成部の前記異材部(175)の一部は、前記異材料部材で構成された部分(177)を介して連結されている、請求項1または2に記載の物体検出装置。
10 超音波センサ(物体検出装置)
14 振動子
16 制振部材(制振部)
94 壁部
94a 一方面
164 所定材料部分
166 第1短状構成部(短状構成部)
168 第2短状構成部(短状構成部)
178 短状構成部
D1 第1方向(一方向)

Claims (7)

  1. 一方向(D1)に厚みを有する壁部(94)に取り付けられる物体検出装置(10)であって、
    前記壁部のうち前記一方向の一方側に形成された一方面(94a)との間で振動が伝達されるように該一方面に対して連結する振動子(14)と、
    前記壁部の前記一方面に貼り付けられ、該一方面上で前記振動子を囲むように形成され、所定材料で構成された制振部(16)とを備え、
    前記振動子は、該振動子に生じる振動と電気信号との一方を他方に変換する変換機能を有し、
    前記制振部は短状構成部(166、168、178)を有し、
    該短状構成部は、前記振動子の中心を通り前記一方向に平行な縦断面において、所定材料部分(164)が前記一方向に占める長さ(Ld1)が前記制振部の中で部分的に短くされた部分として構成され、
    前記所定材料部分は、前記制振部のうち前記所定材料で構成された部分である、物体検出装置。
  2. 前記振動子に対し前記一方向の前記一方側に配置され、該振動子が固定される固定部(24、241、242)を備え、
    前記制振部は前記固定部に連結している、請求項1に記載の物体検出装置。
  3. 前記短状構成部は、前記所定材料とは異なる音響インピーダンスを有する部材で構成された異材部(174、175、180)を有し、
    前記異材部は、前記縦断面において、前記一方向に垂直な方向(Dr、D2、D3)に間隔をあけて並ぶ2箇所の前記所定材料部分の間に形成されている、請求項1または2に記載の物体検出装置。
  4. 前記短状構成部は複数設けられ、
    前記異材部も複数設けられ、
    複数の前記異材部には第1異材部(174)と第2異材部(175)とが含まれ、
    前記第1異材部は、前記所定材料とは異なる音響インピーダンスを有する第1部材で構成され、
    前記第2異材部は、前記所定材料と前記第1部材との何れとも異なる音響インピーダンスを有する第2部材で構成されている、請求項3に記載の物体検出装置。
  5. 前記短状構成部は複数設けられ、
    複数の前記短状構成部には、第1短状構成部(166)と、前記所定材料部分が前記一方向に占める前記長さが前記第1短状構成部とは異なる第2短状構成部(168)とが含まれる、請求項1または2に記載の物体検出装置。
  6. 前記短状構成部は、前記一方向に沿った方向視で前記振動子を囲むように配置される、請求項1または2に記載の物体検出装置。
  7. 前記短状構成部は複数設けられ、
    複数の前記短状構成部には、前記一方向に沿った方向視で前記振動子を囲むように配置される第1短状構成部(166)と第2短状構成部(168)とが含まれ、
    前記第1短状構成部は、前記第2短状構成部に対し内周側に配置され、
    前記第1短状構成部と前記第2短状構成部は、前記所定材料とは異なる音響インピーダンスを有する異材料部材で構成された異材部(174、175)をそれぞれ有し、
    前記第1短状構成部と前記第2短状構成部とのそれぞれの前記異材部は、前記縦断面において、前記一方向に垂直な方向(Dr)に間隔をあけて並ぶ2箇所の前記所定材料部分の間に形成され、
    前記第1短状構成部の前記異材部(174)の一部と前記第2短状構成部の前記異材部(175)の一部は、前記異材料部材で構成された部分(177)を介して連結されている、請求項1または2に記載の物体検出装置。
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