JP2024007227A - 硬化物の製造方法、熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ及び樹脂付きフィルム - Google Patents

硬化物の製造方法、熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ及び樹脂付きフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】ベンゾオキサジン化合物を含有する熱硬化性樹脂組成物の硬化物を製造するにあたり、ベンゾオキサジン化合物の反応速度を高めやすい硬化物の製造方法を提供する。【解決手段】硬化物の製造方法は、熱硬化性樹脂組成物を加熱して硬化させることを含む。熱硬化性樹脂組成物は、ベンゾオキサジン化合物(A)と、分子内に芳香環と芳香環に結合する水酸基とを有するマレイミド化合物(B)とを、含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化物の製造方法、熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ及び樹脂付きフィルムに関し、特に、ベンゾオキサジン化合物を含有する熱硬化性樹脂組成物を用いる硬化物の製造方法、ベンゾオキサジン化合物を含有する熱硬化性樹脂組成物、並びにこの熱硬化性樹脂組成物から作製されるプリプレグ及び樹脂付きフィルムに関する。
従来、プリント配線板等のための絶縁材料には、種々の熱硬化性樹脂組成物が用いられている。熱硬化性樹脂組成物の特性を向上させる目的で、電気特性や耐熱性に優れ、難燃性の付与にも有用なベンゾオキサジン化合物を樹脂成分として熱硬化性樹脂組成物に含有させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このベンゾオキサジン化合物は、熱硬化性樹脂組成物が加熱成形される過程でオキサジン環の開環重合を伴って硬化することが、知られている。
特開2008-274274号公報
発明者の調査によれば、ベンゾオキサジン化合物は、エポキシ樹脂やイミド樹脂などの他の熱硬化性樹脂と比べて硬化速度が遅いため、ベンゾオキサジン化合物を熱硬化性樹脂の成分として用いた場合、積層板や封止材の成形で一般に行われている加熱成形条件ではベンゾオキサジン化合物の硬化度が十分高くならず、硬化物に高い耐熱性やガラス転移点が得られ難いという問題がある。
加熱成形時の成形時間を長くし、或いは成形温度を高くすることで、ベンゾオキサジン化合物の硬化度を高め、硬化物の耐熱性やガラス転移点の向上を図ることは、可能である。しかし、発明者の調査によれば、その場合、生産性が低下し、製造コストが高くなるほか、成形時の樹脂流れ性などを制御することが難しくなり、成形性が悪化するおそれがある。このため、加熱成形条件の設計の自由度が低くなってしまう。
また、ハロゲンフリー難燃化の目的で、熱硬化性樹脂組成物に、エポキシ樹脂やイミド樹脂等の熱硬化性樹脂に加えて、リン含有化合物とともにベンゾオキサジン化合物を含有させることも従来から提案されている。しかし、ベンゾオキサジン化合物の含有量を多くすると、樹脂の硬化速度が遅くなるため、上記のような種々の問題を生じる懸念がある。その一方で、ベンゾオキサジン化合物の含有量を少なくすると、ベンゾオキサジン化合物が有する特性が希釈化されてしまうという課題がある。
そこで、ベンゾオキサジン化合物の硬化を促進させるため、フェノール化合物を樹脂成分として併用することが行われているが、ベンゾオキサジン化合物の硬化不足を十分改善するにはいたっていないのが実情である。
本発明の課題は、ベンゾオキサジン化合物を含有する熱硬化性樹脂組成物の硬化物を製造するにあたり、ベンゾオキサジン化合物の反応速度を高めやすい硬化物の製造方法、硬化させる際の硬化速度を高めやすい熱硬化性樹脂組成物、並びにこの熱硬化性樹脂組成物から作製されるプリプレグ及び樹脂付きフィルムを提供することである。
本発明の一態様に係る硬化物の製造方法は、熱硬化性樹脂組成物を加熱して硬化させることを含む。前記熱硬化性樹脂組成物は、ベンゾオキサジン化合物(A)と、分子内に芳香環と前記芳香環に結合する水酸基とを有するマレイミド化合物(B)とを、含有する。
本発明の一態様に係る熱硬化性樹脂組成物は、ベンゾオキサジン化合物(A)と、芳香環と前記芳香環に結合する水酸基とを有するマレイミド化合物(B)とを、含有する。
本発明の一態様に係るプリプレグは、前記熱硬化性樹脂組成物又は前記熱硬化性樹脂組成物の半硬化物と、前記熱硬化性樹脂組成物又は前記半硬化物が含浸している繊維質基材とを、備える。
本発明の一態様に係る樹脂付きフィルムは、前記熱硬化性樹脂組成物又は前記熱硬化性樹脂組成物の半硬化物を含む樹脂層と、前記樹脂層を支持する支持フィルムとを備える。
本発明の一態様によれば、ベンゾオキサジン化合物を含有する熱硬化性樹脂組成物から硬化物を製造する際のベンゾオキサジン化合物の反応速度を高めやすい。
発明者らは、ベンゾオキサジン化合物の硬化反応促進に有効な手法を試行錯誤しながら鋭意検討した結果、特定の化合物を硬化促進剤として用いることで、ベンゾオキサジン化合物の硬化反応を大幅に向上させることができることを見出し、本発明を完成することができた。
以下、本発明の一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。以下の実施形態は、本発明の目的を達成できれば設計に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態に係る硬化物の製造方法は、熱硬化性樹脂組成物(以下、組成物(X)ともいう)を加熱して硬化させることを含む。組成物(X)は、ベンゾオキサジン化合物(A)と、芳香環とこの芳香環に結合する水酸基とを有するマレイミド化合物(B)とを、含有する。
本実施形態によれば、組成物(X)を加熱して硬化させる際の、ベンゾオキサジン化合物(A)の反応性を高めやすい。その理由は明確には解明されていないが、マレイミド化合物(B)は水酸基を有し、かつこの水酸基の酸性度がマレイミド基の影響により高められるために、水酸基がベンゾオキサジン化合物(A)の分子のベンゾオキサジン環を求核的に攻撃して開環重合反応を開始させやすくなると、推察される。
本実施形態を、より詳しく説明する。
本実施形態におけるベンゾオキサジン化合物(A)は、組成物(X)中で加熱されることで開環重合反応を起こすことにより、組成物(X)を硬化させる成分である。すなわち、ベンゾオキサジン化合物(A)は、熱硬化性化合物として組成物(X)に含有されている。
ベンゾオキサジン化合物(A)は、ベンゾオキサジン環を有する化合物である。ベンゾオキサジン化合物(A)は、1分子内に2個以上のベンゾオキサジン環を有する化合物を含有することが好ましい。この場合、ベンゾオキサジン化合物(A)の反応性がより高まりやすく、かつ硬化物の架橋密度が高まりやすい。ベンゾオキサジン化合物(A)は、例えばFa型ベンゾオキサジン化合物、Pd型ベンゾオキサジン化合物及びオキシジアニリン型(ODA型)ベンゾオキサジンよりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。Fa型ベンゾオキサジン化合物は、ビスフェノール化合物と、アニリンなどのアミン化合物との反応によって得られ、例えばビスフェノールA型ベンゾオキサジン化合物及びビスフェノールF型ベンゾオキサジン化合物等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。Pd型ベンゾオキサジン化合物は、フェニルジアミン化合物とフェノール化合物の反応によって得られ、例えばジアミノジフェニルメタン型ベンゾオキサジン化合物等を含有する。ベンゾオキサジン化合物(A)は市販品として入手可能である。
Fa型ベンゾオキサジン化合物であるビスフェノールF型ベンゾオキサジン化合物は、例えば、下記式(1)に示す化合物を含む。
Figure 2024007227000001
Pd型ベンゾオキサジン化合物は、例えば、下記式(2)に示す化合物を含む。
Figure 2024007227000002
式(2)において、各Zはアルケニル基であり、このアルケニル基の炭素数は2から6であることが好ましい。各mは0から4のいずれかである。
式(2)に示す化合物は、例えば下記式(21)に示す化合物と、下記式(22)に示す化合物とのうち、少なくとも一方を含む。
Figure 2024007227000003
Figure 2024007227000004
ODA型ベンゾオキサジンは、例えば下記式(23)に示す化合物を含む。
Figure 2024007227000005
マレイミド化合物(B)は、上述のとおり、分子内に芳香環と、芳香環に結合する水酸基とを有する。芳香環はベンゼン環などの単環でもよく、ナフタレン環などの縮合環でもよい。芳香環に結合する水酸基とは、いわゆるフェノール性水酸基である。上述のとおり、マレイミド化合物(B)がフェノール性水酸基を有するため、このフェノール性水酸基の酸性度がマレイミド化合物(B)におけるマレイミド基によって高められ、そのためにベンゾオキサジン化合物(A)の反応性が高められると推察される。
マレイミド化合物(B)は、マレイミド基を有するが、このマレイミド基は、マレイミド化合物(B)における上記の芳香環(すなわち、水酸基が結合している芳香環)に結合していることが好ましい。例えばマレイミド化合物(B)はベンゼン環を有し、このベンゼン環に水酸基とマレイミド基とが結合していることが好ましい。この場合、ベンゾオキサジン化合物(A)の反応性が特に高まりやすい。これは、マレイミド基の影響による水酸基の酸性度の向上が特に生じやすくなるためであると推察される。マレイミド化合物(B)は、例えば4-ヒドロキシフェニルマレイミド、3-ヒドロキシフェニルマレイミド、及び2-ヒドロキシフェニルマレイミドなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
ベンゾオキサジン化合物(A)100質量部に対するマレイミド化合物(B)の量は、1質量部以上50質量部以下であることが好ましい。この量が1質量部以上であれば、ベンゾオキサジン化合物(A)の反応速度がより速まりやすい。また、このマレイミド化合物(B)の量が50質量部以下であれば、ベンゾオキサジン化合物の特性をあまり損なわずに反応速度を高めることができる。このマレイミド化合物(B)の量は、5質量部以上であればより好ましく、10質量部以上であれば更に好ましい。またこのマレイミド化合物(B)の量は、30質量部以下であればより好ましく、20質量部以下であれば更に好ましい。
また、ベンゾオキサジン化合物(A)のオキサジン環の1当量に対して、マレイミド化合物(B)の水酸基が0.01当量以上0.3当量以下であることが好ましい。水酸基が0.01当量以上であれば、ベンゾオキサジン化合物(A)の反応速度がより速まりやすい。また、水酸基が0.3当量以下であれば、ベンゾオキサジン化合物の特性をあまり損なわずに反応速度を高めることができる。水酸基は、0.05当量以上であればより好ましく、0.1当量以上であれば更に好ましい。また、水酸基は0.25当量以下であれば更に好ましい。
組成物(X)は、マレイミド化合物(B)とは異なるマレイミド化合物(C)を、更に含有してもよい。この場合、組成物(X)の硬化性が更に高まりやすくなり、かつ硬化物の耐熱性が更に高まりやすくなる。その理由は解明されていないが、マレイミド化合物(B)がベンゾオキサジン化合物(A)のベンゾオキサジン環を攻撃することでベンゾオキサジン化合物(A)の開環重合反応が進んで高分子骨格が形成されると、この高分子骨格にマレイミド化合物(B)の分子が組み込まれて高分子骨格がマレイミド化合物(B)に由来するマレイミド基を有することとなり、このマレイミド基とマレイミド化合物(C)とが反応することが、一因になっていると推察される。
マレイミド化合物(C)は、一分子中にマレイミド基を1つ以上有する。マレイミド化合物(C)は、モノマー、オリゴマー及びプレポリマーのうち少なくとも一種を含有できる。
マレイミド化合物(C)のマレイミド当量は100g/mol以上500g/mol以下であることが好ましい。、マレイミド化合物(C)が分子中にマレイミド基を二つ以上有することも好ましい。このようなマレイミド化合物(C)を使用することで硬化物のガラス転移温度を上昇することができる。マレイミド化合物(C)は、例えば式(3)に示すフェニルメタンマレイミドオリゴマー(例えば大和化成工業株式会社製の品名BMI-2300)、大和化成工業株式会社製の品名BMI-4000、BMI-5100、BMI-1000、BMI-3000、BMI-7000、及びBMI-TMH、ケイアイ化成株式会社製の品名BMI、BMI-70、及びBMI-80、並びに日本化薬株式会社製の品名MIR-3000-70MT中の固形分、及びMIR-5000-60T中の固形分よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
Figure 2024007227000006
式(3)中の各Rは水素またはメチル基、nは例えば0~10の数である。
組成物(X)がマレイミド化合物(C)を含有する場合、ベンゾオキサジン化合物(A)、マレイミド化合物(B)及びマレイミド化合物(C)の合計100質量部に対するマレイミド化合物(C)の量は20質量部以上70質量部以下であることが好ましい。マレイミド化合物(C)の量が20質量部以上であれば硬化物のガラス転移温度が上昇するという利点がある。またマレイミド化合物(C)の量が70質量部以下であればマレイミド化合物(C)由来の吸水性が高くなることを抑制できるという利点がある。このマレイミド化合物(C)の量は30質量部以上であればより好ましく、40質量部以上であれば更に好ましい。また、このマレイミド化合物の量は65質量部以下であればより好ましく、60質量部以下であれば更に好ましい。
組成物(X)は、ベンゾオキサジン化合物(A)、マレイミド化合物(B)及びマレイミド化合物(C)以外の熱硬化性の化合物(以下、熱硬化性化合物(D)という)を更に含有してもよい。熱硬化性化合物(D)は、ベンゾオキサジン化合物(A)の硬化反応を阻害しないことが好ましい。熱硬化性化合物(D)は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ビニル樹脂、メタクリレート樹脂、アクリレート樹脂、活性エステル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、不飽和イミド樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、及びメラミン樹脂等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。熱硬化性化合物(D)は、特にエポキシ樹脂、ビニル樹脂、及びアリル樹脂よりなる群から選択される少なくとも一種を含有することが好ましい。この場合、ベンゾオキサジン化合物(A)と熱硬化性化合物(D)とが併用される際に、組成物(X)が良好な硬化性を有しやすい。なお、熱硬化性化合物(D)は、ベンゾオキサジン化合物(A)又はそれ以外の化合物に対して、硬化剤(架橋剤)として機能する化合物を、含有してもよい。
熱硬化性化合物(D)がエポキシ樹脂を含有する場合、エポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル類、グリシジルアミン類、複素環式エポキシ樹脂、及び臭素化エポキシ樹脂等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。ビスフェノール型エポキシ樹脂は、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、及びビスフェノールS型エポキシ樹脂等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。ノボラック型エポキシ樹脂は、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、及びジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。脂環式エポキシ樹脂は、例えば3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、及び1-エポキシエチル-3,4-エポキシシクロヘキサン等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。グリシジルエステル類は、例えばフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、及びダイマー酸グリシジルエステル等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。上記グリシジルアミン類は、例えばテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルp-アミノフェノール、及びN,N-ジグリシジルアニリン等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。複素環式エポキシ樹脂は、例えば1,3-ジグリシジル-5,5-ジメチルヒダントイン、及びトリグリシジルイソシアヌレート等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。臭素化エポキシ樹脂は、例えばテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールF型エポキシ樹脂、ブロム化クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、及びブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
組成物(X)が熱硬化性化合物(D)を含有する場合、組成物(X)に対する熱硬化性化合物(D)の百分比は、例えば1質量%以上20質量%以下である。
組成物(X)は、ベンゾオキサジン化合物(A)の硬化反応を促進する硬化促進剤を更に含有してもよい。硬化促進剤は、例えばイミダゾール系化合物、有機ホスフィン系化合物、及び三級アミン系化合物等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
硬化促進剤は、特にイミダゾール系化合物を含有することが好ましい。すなわち、組成物(X)はイミダゾール系化合物を含有することが好ましい。この場合、ベンゾオキサジン化合物(A)の硬化速度が更に高まりやすい。
イミダゾール系化合物は、例えば、2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、及び1-アミノメチル-2-メチルイミダゾール等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
組成物(X)がイミダゾール系化合物を含有する場合、組成物(X)全体に対するイミダゾール系化合物の百分比は、0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。この百分比が0.1質量%以上であればベンゾオキサジン化合物(A)の反応速度が更に高まりやすい。この百分比が5質量%以下であれば、反応速度の過度な上昇を抑制して適度な樹脂流れ性を確保できる。
組成物(X)は、必要により、無機充填材を含有してもよい。無機充填材は、組成物(X)の硬化物の耐熱性の向上、難燃性の向上、低膨張率化、又は熱伝導性の向上などの目的で使用できる。無機充填材は、例えば、シリカ、アルミナ、タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、マイカ、ホウ酸アルミニウム、硫酸バリウム、及び炭酸カルシウム等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。無機充填材には、目的に応じてエポキシシランタイプ、フェニルアミノシランタイプ、ビニルシランタイプ、メタクリルシランタイプ、イソシアネートシランタイプ又はアミノシランタイプ等のシランカップリング剤で表面処理が施されていてもよい。
組成物(X)は、必要により、難燃剤を含有してもよい。難燃剤は、例えば、リン系難燃剤及びハロゲン系難燃剤等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。リン系難燃剤は、例えば縮合リン酸エステル、環状リン酸エステル等のリン酸エステル;環状ホスファゼン化合物等のホスファゼン化合物;ジアルキルホスフィン酸アルミニウム塩等のホスフィン酸金属塩等のホスフィン酸塩系難燃剤;ビスジフェニルホスフィンオキサイド系難燃剤;及びDOPO(9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキサイド)系難燃剤等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。ハロゲン系難燃剤は、例えば臭素系難燃剤等を含有する。組成物(X)のハロゲンフリー化のためには、組成物(X)はハロゲン系難燃剤を含有せず、リン系難燃剤を含有することが好ましい。
組成物(X)は、必要により、溶剤を含有してもよい。溶剤は、ベンゾオキサジン化合物(A)を溶解させることができ、かつベンゾオキサジン化合物(A)の反応を阻害しないことが好ましい。溶剤は、例えばメチルエチルケトン、アセトン、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1-メトキシ-2-プロパノール、及びテトラヒドロフラン等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
組成物(X)は、上記以外の添加剤を含有してもよい。添加剤は、例えば反応開始剤;重合禁止剤;重合遅延剤;難燃助剤;レベリング剤;酸化防止剤;シリコーン系消泡剤、アクリル酸エステル系消泡剤等の消泡剤;熱安定剤;帯電防止剤;紫外線吸収剤;染料、顔料等の着色剤;滑剤;及び湿潤分散剤等の分散剤等よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
組成物(X)の原料を混合することで、組成物(X)を調製できる。具体的には、例えばまずベンゾオキサジン化合物(A)等の、溶媒に溶解しうる成分を、溶媒に加えることで、混合物を調製する。この際、必要に応じて、混合物を加熱してもよい。その後、混合物に、必要に応じて用いられ、溶媒に溶解しない成分、例えば、無機充填材等、を加えてから、混合物をボールミル、ビーズミル、ロールミル等を用いて混合する。これにより、組成物(X)が調製される。
上述のとおり、組成物(X)を加熱して硬化させることで、硬化物を製造できる。組成物(X)を、例えばベンゾオキサジン化合物(A)の硬化反応が実質的に開始する温度以上に加熱することで、組成物(X)を硬化させることができる。組成物(X)の加熱温度は、180℃以上であることが好ましい。この場合、ベンゾオキサジン化合物(A)の反応速度が特に高まりやすく、そのため硬化物の製造効率が高まりやすい。加熱温度が200℃以上であれば、より好ましい。また、加熱温度の上限は特に規定されないが、例えば硬化物を含む絶縁層を備える金属張積層板又はプリント配線板を作製する場合の作製のしやすさを考慮すると、230℃以下であることが好ましい。なお、加熱温度は、前記のみには制限されず、組成物(X)の用途等に応じて適宜設定されうる。
ベンゾオキサジン化合物(A)が反応することによる組成物(X)の硬化性は、例えばゲルタイムの測定結果から評価できる。ゲルタイムは、例えば組成物(X)を所定温度に加熱した熱盤上に載せ、かつ熱盤上で組成物(X)を攪拌した場合に、組成物(X)がゲル化(固化)するまで要する時間と、規定される。ゲルタイムは、例えばJIS C6521に規定される測定方法に準拠して測定される。本実施形態に係る組成物(X)は、ベンゾオキサジン化合物(A)を含有しているにもかかわらず、マレイミド化合物(B)も含有することで、ベンゾオキサジン化合物(A)の反応速度が高まりやすく、そのため組成物(X)の200℃でのゲルタイムが7分以下、又は10秒以上5分以下であることが実現可能である。
組成物(X)から製造された硬化物は、組成物(X)がベンゾオキサジン化合物(A)を含有することで、低い熱膨張率、良好な電気特性、良好な耐熱性、及び良好な難燃性を有することができる。また、マレイミド化合物(B)は、この硬化物の良好な特性を損ないにくい。すなわち、組成物(X)にマレイミド化合物(B)を含有させることで、硬化物の良好な物性を維持しながら、組成物(X)が加熱された場合のベンゾオキサジン化合物(A)の反応速度を高めることができる。さらに、組成物(X)から製造された硬化物には、この硬化物にドリル加工により孔をあける場合に、ドリルが摩耗しにくいという利点もある。
組成物(X)の用途は、組成物(X)の特性を活用できれば、特に限定されない。組成物(X)は、例えば金属張積層板又はプリント配線板の分野における絶縁材料、半導体部品等の電子部品を封止するための封止材、その他の絶縁性あるいは高耐熱性が必要とされる成形材料などとして、用いられる。
組成物(X)が、金属張積層板又はプリント配線板のための絶縁材料として用いられる場合、例えば組成物(X)から、プリプレグ又は樹脂付きフィルムが作製される。
プリプレグは、組成物(X)又は組成物(X)の半硬化物と、この組成物(X)又は組成物(X)の半硬化物が含浸している繊維質基材とを、備える。プリプレグは、例えば次の方法で製造される。
組成物(X)と、繊維質基材とを、用意する。この場合の組成物(X)は、例えば溶剤を含有する、いわゆる樹脂ワニスである。繊維質基材は、プリプレグの製造に使用できる材料であればよく、例えばガラスクロス、ポリエステルクロス、ガラス不織布、アラミド不織布、又はパルプ紙等である。
繊維質基材に組成物(X)を含浸させる。そのためには、例えば繊維質基材を組成物(X)中に浸漬し、又は繊維質基材に組成物(X)を塗布する。これら以外の方法で繊維質基材に組成物(X)を含浸させてもよい。繊維質基材を組成物(X)中に複数回浸漬し、又は繊維質基材に組成物(X)を複数回塗布することで、繊維質基材に組成物(X)を含浸させてもよい。次に、必要により組成物(X)を加熱する。これにより、組成物(X)から溶剤を揮発させ、又は更に組成物(X)を半硬化させて半硬化物を作製する。これにより、プリプレグが得られる。組成物(X)の加熱条件は適宜設定され、例えば組成物(X)の加熱温度は40℃以上170℃以下、加熱時間は0.1分以上10分以下である。
プリプレグから、金属張積層板又はプリント配線板における絶縁層を作製できる。プリプレグを用いる金属張積層板及びプリント配線板の製造方法の一例を説明する。
プリプレグと、金属箔とを、用意する。金属箔は、例えば、銅箔、銀箔、アルミニウム箔、又はステンレス箔等である。一枚の金属箔と一又は複数枚のプリプレグとを重ね、又は二枚の金属箔とその間に介在する一又は複数枚のプリプレグとを重ねることで、積層物を得る。積層物を熱プレスすることで、金属張積層板を得ることができる。金属張積層板は、組成物(X)の硬化物を含む絶縁層と、絶縁層に重なる金属箔とを備える。熱プレス時の加熱温度は例えば150℃以上250℃以下、プレス圧は例えば1.5MPa以上5.0MPa以下、熱プレスの時間は例えば60分以上150分以下であるが、熱プレスの条件はこれらに制限されない。
金属張積層板における金属箔から、サブトラクティブ法等で導体配線を作製することで、プリント配線板を製造できる。プリント配線板は、組成物(X)の硬化物を含む絶縁層と、絶縁層に重なる導体配線とを、備える。このプリント配線板をコア材とし、このコア材に更に絶縁層と導体配線とを順次重ねて設けることで、多層のプリント配線板を製造することもできる。
プリント配線板にビアを設けてもよい。プリント配線板にビアを設ける際などに、プリント配線板の絶縁層にドリル加工を施して孔を形成する場合、本実施形態によれば、上述のとおり、ドリルが摩耗しにくい。
樹脂付きフィルムは、組成物(X)又は組成物(X)の半硬化物を含む樹脂層と、樹脂層を支持する支持フィルムとを、備える。樹脂付きフィルムは、例えば次の方法で製造される。
組成物(X)と、支持フィルムとを、用意する。この場合の組成物(X)は、例えば溶剤を含有する、いわゆる樹脂ワニスである。支持フィルムは、例えば金属箔又は樹脂フィルムであり、樹脂フィルムは例えばポリエチレンテレフタレートフィルムであるが、支持フィルムの材質はこれらに制限されない。
支持フィルム上に組成物(X)を塗布する。塗布方法に制限はない。次に、必要により組成物(X)を加熱する。これにより、組成物(X)から溶剤を揮発させ、又は更に組成物(X)を半硬化させて半硬化物を作製する。組成物(X)の加熱条件は適宜設定され、例えば組成物(X)の加熱温度は80℃以上170℃以下、加熱時間は1分以上10分以下である。これにより、組成物(X)又は組成物(X)の半硬化物を含む樹脂層が作製され、かつ樹脂層と支持フィルムとを備える樹脂付きフィルムが製造される。
樹脂付きフィルムにおける樹脂層から、金属張積層板又はプリント配線板における絶縁層を作製できる。樹脂付きフィルムを用いる金属張積層板及びプリント配線板の製造方法の一例を説明する。
樹脂付きフィルムとコア材とを用意する。コア材は、絶縁層(以下、第一絶縁層という)と、第一絶縁層に重なる金属箔又は導体配線とを、備える。コア材における金属箔又は導体配線と樹脂付きフィルムにおける樹脂層とを対向させた状態で、コア材と樹脂付きフィルムとを重ねる。この状態で樹脂層を加熱して硬化させることで、樹脂層から絶縁層(以下、第二絶縁層という)を作製する。樹脂層を加熱する際の加熱温度は例えば150℃以上250℃以下、加熱時間は例えば60分以上150分以下である。続いて、第二絶縁層から支持フィルムを剥離する。更に、第二絶縁層の上にアディティブ法等により導体配線を作製する。これにより、組成物(X)の硬化物を含む絶縁層(第二絶縁層)と、絶縁層に重なる導体配線とを備える、プリント配線板が製造される。このプリント配線板をコア材とし、このコア材に重ねて絶縁層と導体配線とを順次設けることで、更に多層のプリント配線板を製造してもよい。
プリント配線板にビアを設けてもよい。プリント配線板にビアを設ける際などに、プリント配線板の絶縁層にドリル加工を施して孔を形成する場合、本実施形態によれば、上述のとおり、ドリルが摩耗しにくい。
(まとめ)
本開示の第1の態様に係る硬化物の製造方法は、熱硬化性樹脂組成物を加熱して硬化させることを含む。熱硬化性樹脂組成物は、ベンゾオキサジン化合物(A)と、分子内に芳香環と芳香環に結合する水酸基とを有するマレイミド化合物(B)とを、含有する。
このため、ベンゾオキサジン化合物を含有する熱硬化性樹脂組成物から硬化物を製造する際のベンゾオキサジン化合物の反応速度を高めやすい。
第2の態様では、第1の態様において、熱硬化性樹脂組成物は、マレイミド化合物(B)とは異なるマレイミド化合物(C)を更に含有する。
第3の態様では、第1又は第2の態様において、熱硬化性樹脂組成物は、イミダゾール系化合物を更に含有する。
第4の態様では、第1から第3のいずれか一の態様において、熱硬化性樹脂組成物を180℃以上で加熱させる。
第5の態様では、第1から第4のいずれか一の態様において、マレイミド化合物(B)におけるマレイミド基は、芳香環に結合している。
第6の態様では、第1から第5のいずれか一の態様において、ベンゾオキサジン化合物(A)100質量部に対するマレイミド化合物(B)の量は、1質量部以上50質量部以下である。
第7の態様では、第1から第6のいずれか一の態様において、ベンゾオキサジン化合物(A)のオキサジン環の1当量に対して、マレイミド化合物(B)の水酸基が0.01当量以上0.3当量以下である。
本開示の第8の態様に係る熱硬化性樹脂組成物は、ベンゾオキサジン化合物(A)と、芳香環と前記芳香環に結合する水酸基とを有するマレイミド化合物(B)とを、含有する。
第9の態様では、第8の態様において、熱硬化性樹脂組成物は、マレイミド化合物(B)とは異なるマレイミド化合物(C)を更に含有する。
第10の態様では、第8又は第9の態様において、熱硬化性樹脂組成物は、イミダゾール系化合物を更に含有する。
第11の態様では、第8から第10のいずれか一の態様において、マレイミド化合物(B)におけるマレイミド基は、芳香環に結合している。
第12の態様では、第8から第11のいずれか一の態様において、ベンゾオキサジン化合物(A)100質量部に対するマレイミド化合物(B)の量は、1質量部以上50質量部以下である。
第13の態様では、第8から第12のいずれか一の態様において、ベンゾオキサジン化合物(A)のオキサジン環の1当量に対して、マレイミド化合物(B)の水酸基が0.01当量以上0.3当量以下である。
本開示の第14の態様に係るプリプレグは、第8から第13のいずれか一の態様に係る熱硬化性樹脂組成物又は熱硬化性樹脂組成物の半硬化物と、熱硬化性樹脂組成物又は半硬化物が含浸している繊維質基材とを備える。
本開示の第15の態様に係る樹脂付きフィルムは、第8から第13のいずれか一の態様に係る熱硬化性樹脂組成物又は熱硬化性樹脂組成物の半硬化物を含む樹脂層と、樹脂層を支持する支持フィルムとを備える。
以下、本実施形態の、より具体的な実施例について説明する。なお、本実施形態は、以下の実施例のみには制限されない。
1.組成物の調製
表1に示す原料と、メチルエチルケトンとを、固形分濃度が20質量%となるように混合してから、室温で10分間撹拌することで、組成物を調製した。
表1に示す原料の詳細は、下記のとおりである。
-ベンゾオキサジン化合物#1:式(21)に示す化合物。オキサジン当量217。
-ベンゾオキサジン化合物#2:式(22)に示す化合物。オキサジン当量257。
-マレイミド化合物#1:4-ヒドロキシフェニルマレイミド、水酸基当量189。
-マレイミド化合物#2:3-ヒドロキシフェニルマレイミド、水酸基当量189。
-マレイミド化合物#3:式(3)に示す化合物、大和化成工業株式会社製、品名BMI-2300。
-フェノール樹脂:DIC株式会社製、品番TD-2090。
-イミダゾール系化合物:四国化成工業株式会社製、2-エチル-4-メチル-イミダゾール。
2.評価試験
組成物の200℃でのゲルタイムを、JIS C6521に準拠して測定した。
Figure 2024007227000007
表1に示すように、分子内に芳香環と芳香環に結合する水酸基とを有するマレイミド化合物であるマレイミド化合物#1とマレイミド化合物#2との少なくとも一方を含有する実施例1~5では、マレイミド化合物#1及びマレイミド化合物#2をいずれも含有しない比較例1~3と比べて、ゲルタイムが大きく短縮した。イミダゾール系化合物を更に含有する実施例3、並びにマレイミド化合物#3を更に含有する実施例4及び5では、ゲルタイムが特に短縮した。

Claims (17)

  1. 熱硬化性樹脂組成物を加熱して硬化させることを含み、
    前記熱硬化性樹脂組成物は、
    ベンゾオキサジン化合物(A)と、
    分子内に芳香環と前記芳香環に結合する水酸基とを有するマレイミド化合物(B)とを、含有する、
    硬化物の製造方法。
  2. 前記熱硬化性樹脂組成物は、前記マレイミド化合物(B)とは異なるマレイミド化合物(C)を更に含有する、
    請求項1に記載の硬化物の製造方法。
  3. 前記熱硬化性樹脂組成物は、イミダゾール系化合物系を更に含有する、
    請求項1に記載の硬化物の製造方法。
  4. 前記熱硬化性樹脂組成物は、イミダゾール系化合物系を更に含有する、
    請求項2に記載の硬化物の製造方法。
  5. 前記熱硬化性樹脂組成物を180℃以上で加熱させる、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の硬化物の製造方法。
  6. 前記マレイミド化合物(B)におけるマレイミド基は、前記芳香環に結合している、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の硬化物の製造方法。
  7. 前記ベンゾオキサジン化合物(A)100質量部に対する前記マレイミド化合物(B)の量は、1質量部以上50質量部以下である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の硬化物の製造方法。
  8. 前記ベンゾオキサジン化合物(A)のオキサジン環の1当量に対して、前記マレイミド化合物(B)の水酸基が0.01当量以上0.3当量以下である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の硬化物の製造方法。
  9. ベンゾオキサジン化合物(A)と、
    芳香環と前記芳香環に結合する水酸基とを有するマレイミド化合物(B)とを、含有する、
    熱硬化性樹脂組成物。
  10. 前記マレイミド化合物(B)とは異なるマレイミド化合物(C)を更に含有する、
    請求項9に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  11. イミダゾール系化合物を更に含有する、
    請求項9に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  12. イミダゾール系化合物を更に含有する、
    請求項10に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  13. 前記マレイミド化合物(B)におけるマレイミド基は、前記芳香環に結合している、
    請求項9から12のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。

  14. 前記ベンゾオキサジン化合物(A)100質量部に対する前記マレイミド化合物(B)の量は、1質量部以上50質量部以下である、
    請求項9から12のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  15. 前記ベンゾオキサジン化合物(A)のオキサジン環の1当量に対して、前記マレイミド化合物(B)の水酸基が0.01当量以上0.3当量以下である、
    請求項9から12のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  16. 請求項9から12のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物又は前記熱硬化性樹脂組成物の半硬化物と、前記熱硬化性樹脂組成物又は前記半硬化物が含浸している繊維質基材とを備える、
    プリプレグ。
  17. 請求項9から12のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物又は前記熱硬化性樹脂組成物の半硬化物を含む樹脂層と、前記樹脂層を支持する支持フィルムとを備える、
    樹脂付きフィルム。
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