JP2024005943A - 車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】見栄えに優れた車両用灯具を提供する。【解決手段】車両用灯具は、光源と、光源からの光を正面側に出射する発光領域を構成する発光部と、発光部から発光領域の外側の非発光領域に延びる延出部とを有するインナーレンズとを備え、インナーレンズは、発光領域と非発光領域との境界部分に正面側から背面側に凹んだ形状の溝部を有する。【選択図】図3
Description
本発明は、車両用灯具に関する。
光源からの光を板状のインナーレンズに入射させて、インナーレンズから車両正面に出射する構成の車両用灯具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の車両用灯具においては、発光部分の面積を大きくする場合、意図していない部分まで光ってしまい、見栄えが低下する場合がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、見栄えに優れた車両用灯具を提供することを目的とする。
本発明に係る車両用灯具は、光源と、前記光源からの光を正面側に出射する発光領域を構成する発光部と、前記発光部から前記発光領域の外側の非発光領域に延びる延出部とを有するインナーレンズとを備え、前記インナーレンズは、前記発光領域と前記非発光領域との境界部分に前記正面側から背面側に凹んだ形状の溝部を有する。
上記の車両用灯具は、前記インナーレンズの正面側に配置されるインナーパネルを更に備え、前記インナーパネルの少なくとも一部は、正面から見て前記溝部を覆う位置に配置される。
上記の車両用灯具において、前記溝部は、縦断面視において前記正面側がV状に形成される。
上記の車両用灯具は、前記インナーレンズを保持するハウジングを更に備え、前記ハウジングは、前記発光領域から前記非発光領域に向けて屈曲して前記発光領域を区画する屈曲部を有し、前記溝部は、前記屈曲部よりも前記非発光領域側に配置される。
上記の車両用灯具において、前記非発光領域は、車両搭載状態において前記発光領域の上方に配置され、前記溝部は、左右方向に沿って形成される。
上記の車両用灯具において、前記インナーレンズは、前記発光領域及び前記非発光領域の両方に亘って、背面側に向けられる背面部にシボ部が形成され、正面側に向けられる正面部に魚眼プリズムが形成される。
本発明によれば、見栄えに優れた車両用灯具を提供できる。
以下、本発明に係る車両用灯具の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施形態において、正面側及び背面側の各方向は、例えば車両に搭載された状態(車両搭載状態)における方向であるとする。例えば、車両の前部(フロント)に搭載された状態では、前方が正面方向(正面側)であり、後方が背面方向(背面側)である。また、車両の後部(リア)に搭載された状態では、後方が正面方向(正面側)であり、前方が背面方向(背面側)である。また、車両の側部(サイド)に搭載された状態では、車両外側が正面方向(正面側)であり、車両内側が背面方向(背面側)である。
図1は、本実施形態に係る車両1の後部の一例を示す図である。図1に示すように、車両1は、車体2と、走行装置3と、車両用灯具100とを備える。車体2は、運転者が搭乗する運転室を有する。車体2は、走行装置3に支持される。走行装置3は、タイヤ4が装着されるホイールと、車両1の進行方向を変えるための操舵装置と、走行装置3を減速又は停止させるためのブレーキ装置とを有する。車両1は、車体2の側部に設けられる乗降用ドアと、車体2の後部に設けられるバックドア7とを備える。乗降用ドア及びバックドア7はそれぞれ、ヒンジ機構を介して車体2に移動可能に支持される。
本実施形態において、車両用灯具100は、車体2の後部の左側及び右側のそれぞれに設けられる。本実施形態では、車両用灯具100が車体2の後部に設けられる。そのため、前後方向の後方側を車両用灯具100の正面側とし、前後方向の前方側を車両用灯具100の背面側として説明する。
車両用灯具100は、機能ランプを含む。機能ランプとして、車体2の後部に設けられヘッドランプの点灯と連動して点灯するテールランプ、車体2の後部に設けられブレーキ装置の作動と連動して点灯するストップランプ、車体2の後部に設けられ車両1の進行方向を周囲に示すために点灯するリアターンシグナルランプなどが挙げられる。
車両用灯具100は、例えばそれぞれ車体2側に配置される。本実施形態において、車体2は、固定部である。また、バックドア7は、可動部である。車体2の後部の左側に設けられる車両用灯具100の構造と車体2の後部の右側に設けられる車両用灯具100の構造とは、左右方向について対称であり、実質的に同一の構造である。以下、車体2の後部の右側に設けられる車両用灯具100について主に説明し、車体2の後部の左側に設けられる車両用灯具100についての説明は簡略又は省略する。
図2は、図1におけるA-A断面に沿った構成を示す図である。図2は、車両用灯具100の一例を示している。図3は、図2の一部を拡大して示す図である。図4は、車両用灯具100を正面側から見た場合の一例を示す図である。図4では、インナーパネル50を二点鎖線で概略的に図示し、当該インナーパネル50の背面側を透過して見える状態としている。実際には、インナーパネル50により背面側は見えない状態となる。
図2から図4に示すように、車両用灯具100は、光源10と、キャップ20と、フレネルレンズ30と、インナーレンズ40と、インナーパネル50と、ハウジング60と、アウターレンズ70とを備える。
車両用灯具100は、ハウジング60及びアウターレンズ70によって囲まれる灯室80内に光源10、キャップ20、フレネルレンズ30、インナーレンズ40及びインナーパネル50が収容された構成である。
光源10は、例えばLED等の半導体型光源、レーザ光源等が用いられる。光源10は、光を出射する発光面11を有する。
キャップ20は、光源10の発光面11の正面側に配置される。キャップ20は、発光面11からの光を正面側に出射する。
フレネルレンズ30は、キャップ20の正面側に配置される。フレネルレンズ30は、キャップ20からの光を正面側に出射する。
インナーレンズ40は、フレネルレンズ30の正面側に配置される。インナーレンズ40は、背面側に向けられる背面部40aと、正面側に向けられる正面部40bとを有する。背面部40aのうち後述する発光領域R1に対応する部分は、光源10からキャップ20、フレネルレンズ30を介した光が入射する。正面部40bのうち発光領域R1に対応する部分は、光を正面側に出射する。インナーレンズ40は、発光部41と、延出部42とを有する。
発光部41は、フレネルレンズ30からの光を正面側に出射する発光領域R1を構成する。発光領域R1は、正面側から見て、後述するようにハウジング60によって区画される領域である。
延出部42は、発光部41から発光領域R1の外側の非発光領域R2に延びる。本実施形態において、非発光領域R2は、発光領域R1の上方に配置される。したがって、延出部42は、発光部41に対して上方に延びている。インナーレンズ40において、延出部42からは、光が正面側に出射されないように構成される。
インナーレンズ40は、発光領域R1と非発光領域R2との境界部分R3に、溝部43を有する。溝部43は、正面側から背面側に凹んだ形状を有する。溝部43は、縦断面視において正面側がV状に形成される。つまり、溝部43は、縦断面視において、第1直線部43aと、第2直線部43bと、角部43cとを正面側に有する。溝部43は、縦断面視において、湾曲部43dを背面側に有する。
インナーレンズ40は、発光領域R1及び非発光領域R2の全体に亘って、背面部40aがシボ状に形成される。また、インナーレンズ40は、発光領域R1及び非発光領域R2の全体に亘って、正面部40bに魚眼プリズムが形成される。この構成により、発光領域R1では光を適切に拡散して出射することができる。また、非発光領域R2では、光を拡散することにより、当該非発光領域R2が薄明るく見えることを抑制できる。
インナーパネル50は、インナーレンズ40とアウターレンズ70との間に配置される。インナーパネル50は、少なくとも一部が正面から見て溝部43を覆う位置に配置される。インナーパネル50は、溝部43に沿って左右方向に延びるように配置される。インナーパネル50が設けられることにより、車両用灯具100を正面から見た場合、溝部43がインナーパネル50に隠れた状態となり、視認されない。
ハウジング60は、光源10、キャップ20、フレネルレンズ30、インナーレンズ40、インナーパネル50及びアウターレンズ70を保持する。ハウジング60は、発光領域R1を囲う壁部61を有する。車両用灯具100を正面から見た場合、壁部61で囲まれた領域が発光領域R1となる。ハウジング60は、壁部61から上方に向けて屈曲する屈曲部62と、屈曲部62から上方に延びる上方支持部63とを有する。屈曲部62は、発光領域R1から非発光領域R2に向けて上方に屈曲し、発光領域R1の上部を区画する。屈曲部62は、左右方向に沿って延びるように形成される。上方支持部63は、屈曲部62から上方に延びている。
アウターレンズ70は、ハウジング60との間で光源10、キャップ20、フレネルレンズ30、インナーレンズ40、インナーパネル50を収容する。アウターレンズ70は、インナーレンズ40の発光領域R1から出射された光を正面側(車両後方)に透過する。
次に、上記のように構成された車両用灯具100の動作を説明する。運転者によってヘッドランプの点灯またはブレーキ装置と連動して点灯するテールランプおよびストップランプを点灯させる所定の操作が行われた場合、車両用灯具100は、操作装置からの操作信号を取得する。光源10の基板等に設けられる制御回路は、取得された信号に応じて、光源10の発光制御を行う。
光源10の発光面11から光L1、L2が出射される。光L1、L2は、キャップ20、フレネルレンズ30を通過する。光L1は、図3に示すように、インナーレンズ40の発光部41から正面側に出射される。発光部41から出射された光L1は、アウターレンズ70を透過して車両後方に出射される。したがって、インナーレンズ40において、発光領域R1からは適切に光が照射される。
一方、インナーレンズ40で上方に導光される光L2は、発光領域R1と非発光領域R2との境界部分R3において、溝部43の第1直線部43aで内面反射される。この光L2は、溝部43の湾曲部43dから出射されてハウジング60により吸収される。このため、インナーレンズ40の内部において、発光領域R1から非発光領域R2へ光が導光されることが抑制される。
以上のように、本実施形態に係る車両用灯具100は、光源10と、光源10からの光を正面側に出射する発光領域R1を構成する発光部41と、発光部41から発光領域R1の外側の非発光領域R2に延びる延出部42とを有するインナーレンズ40とを備え、インナーレンズ40は、発光領域R1と非発光領域R2との境界部分R3に正面側から背面側に凹んだ形状の溝部43を有する。
この構成によれば、発光領域R1と非発光領域R2との境界部分R3に溝部43が設けられるため、発光領域R1から非発光領域R2へと進行する光L2を溝部43により内面反射することができる。このため、発光領域R1から非発光領域R2へと光L2が進行することを抑制できる。したがって、非発光領域R2の光量を低下することができ、見栄えに優れた車両用灯具100が提供される。
本実施形態に係る車両用灯具100において、インナーレンズ40の正面側に配置されるインナーパネル50を更に備え、インナーパネル50の少なくとも一部は、正面から見て溝部43を覆う位置に配置される。この構成によれば、溝部43が車両用灯具100の正面から見えることを抑制できる。このため、見栄えに優れた車両用灯具100が提供される。
本実施形態に係る車両用灯具100において、溝部43は、縦断面視において正面側がV状に形成される。この構成によれば、発光領域R1から非発光領域R2へと進行する光L2を適切に内面反射することができる。
本実施形態に係る車両用灯具100において、インナーレンズ40を保持するハウジング60を更に備え、ハウジング60は、発光領域R1から非発光領域R2に向けて屈曲して発光領域R1を区画する屈曲部62を有し、溝部43は、屈曲部62よりも非発光領域R2側に配置される。この構成によれば、溝部43で内面反射される光L2をハウジング60でより確実に吸収させることができる。
本実施形態に係る車両用灯具100において、非発光領域R2は、車両搭載状態において発光領域R1の上方に配置され、溝部43は、左右方向に沿って形成される。この構成によれば、溝部43により左右方向に区画された非発光領域R2の光量が低下するため、見栄えに優れた車両用灯具100が得られる。
本実施形態に係る車両用灯具100において、インナーレンズ40は、発光領域R1及び非発光領域R2の全体に亘って、背面側に向けられる背面部40aにシボ部40sが形成され、正面側に向けられる正面部40bに魚眼プリズム40pが形成される。この構成により、発光領域R1では光を適切に拡散して出射することができる。また、非発光領域R2では、光を拡散することにより、当該非発光領域R2が薄明るく見えることを抑制できる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
R1…発光領域、R2…非発光領域、R3…境界部分、1…車両、2…車体、3…走行装置、4…タイヤ、7…バックドア、10…光源、11…発光面、20…キャップ、30…フレネルレンズ、40…インナーレンズ、40a…背面部、40b…正面部、40p…魚眼プリズム、40s…シボ部、41…発光部、42…延出部、43…溝部、43a…第1直線部、43b…第2直線部、43c…角部、43d…湾曲部、50…インナーパネル、60…ハウジング、61…壁部、62…屈曲部、63…上方支持部、70…アウターレンズ、80…灯室、100…車両用灯具
Claims (6)
- 光源と、
前記光源からの光を正面側に出射する発光領域を構成する発光部と、前記発光部から前記発光領域の外側の非発光領域に延びる延出部とを有するインナーレンズと
を備え、
前記インナーレンズは、前記発光領域と前記非発光領域との境界部分に前記正面側から背面側に凹んだ形状の溝部を有する
車両用灯具。 - 前記インナーレンズの正面側に配置されるインナーパネルを更に備え、
前記インナーパネルの少なくとも一部は、正面から見て前記溝部を覆う位置に配置される
請求項1に記載の車両用灯具。 - 前記溝部は、縦断面視において前記正面側がV状に形成される
請求項1に記載の車両用灯具。 - 前記インナーレンズを保持するハウジングを更に備え、
前記ハウジングは、前記発光領域から前記非発光領域に向けて屈曲して前記発光領域を区画する屈曲部を有し、
前記溝部は、前記屈曲部よりも前記非発光領域側に配置される
請求項1に記載の車両用灯具。 - 前記非発光領域は、車両搭載状態において前記発光領域の上方に配置され、
前記溝部は、左右方向に沿って形成される
請求項1に記載の車両用灯具。 - 前記インナーレンズは、前記発光領域及び前記非発光領域の両方に亘って、背面側に向けられる背面部にシボ部が形成され、正面側に向けられる正面部に魚眼プリズムが形成される
請求項1に記載の車両用灯具。
Priority Applications (1)
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2022
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