JP2024005112A - 結晶膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体装置等に有用な高品質な結晶膜を提供する。【解決手段】結晶膜は、ガリウムを含有する結晶性酸化物半導体を含み、クロム(Cr)および鉄(Fe)のうち少なくとも一方の濃度は、1×1015(atoms/cm3)以下であり、主面の少なくとも一方が鏡面であるか、及び/又は、膜幅8mmにおける膜厚の分布が±10%未満である。【選択図】なし

Description

本発明は、半導体装置に有用な結晶膜に関する。
高耐圧、低損失および高耐熱を実現できる次世代のスイッチング素子として、バンドギャップの大きな酸化ガリウム(Ga)を用いた半導体装置が注目されており、インバータなどの電力用半導体装置への適用が期待されている。また、広いバンドギャップからLEDやセンサー等の受発光装置としての幅広い応用も期待されている。特に、酸化ガリウムの中でもコランダム構造を有するα-Ga等は、非特許文献1によると、インジウムやアルミニウムをそれぞれ、あるいは組み合わせて混晶することによりバンドギャップ制御することが可能であり、InAlGaO系半導体として極めて魅力的な材料系統を構成している。ここでInAlGaO系半導体とはInAlGa(0≦X≦2、0≦Y≦2、0≦Z≦2、X+Y+Z=1.5~2.5)を示し(特許文献9等)、酸化ガリウムを内包する同一材料系統として俯瞰することができる。
しかしながら、酸化ガリウムは、最安定相がβガリア構造であるので、特殊な成膜法を用いなければ、準安定相であるコランダム構造の結晶膜を成膜することが困難である。また、コランダム構造を有するα-Gaは準安定相であり、融液成長によるバルク基板が利用できない。そのため、現状はα-Gaと同じ結晶構造を有するサファイアを基板として用いている。しかし、α-Gaとサファイアとは格子不整合度が大きいため、サファイア基板上にヘテロエピタキシャル成長されるα-Gaの結晶膜は、転位密度が高くなる傾向がある。また、コランダム構造の結晶膜に限らず、成膜レートや結晶品質の向上、クラックや異常成長の抑制、ツイン抑制、反りによる基板の割れ等においてもまだまだ課題が数多く存在している。このような状況下、現在、コランダム構造を有する結晶性半導体の成膜について、いくつか検討がなされている。
特許文献1には、ガリウム又はインジウムの臭化物又はヨウ化物を用いて、ミストCVD法により、酸化物結晶薄膜を製造する方法が記載されている。特許文献2~4には、コランダム型結晶構造を有する下地基板上に、コランダム型結晶構造を有する半導体層と、コランダム型結晶構造を有する絶縁膜とが積層された多層構造体が記載されている。また、特許文献5~7のように、ELO基板やボイド形成を用いて、ミストCVDによる成膜も検討されている。しかしながら、いずれの方法も成膜レートにおいてまだまだ満足のいくものではなく、成膜レートに優れた成膜方法が待ち望まれていた。
特許文献8には、少なくとも、ガリウム原料と酸素原料とを用いて、ハライド気相成長法(HVPE法)により、コランダム構造を有する酸化ガリウムを成膜することが記載されている。しかしながら、α-Gaは準安定相であるので、β-Gaのように成膜することが困難であり、工業的にはまだまだ多くの課題があった。また、特許文献10および11には、PSS基板を用いて、ELO結晶成長を行い、表面積は9μm以上であり、転位密度が5×10cm-2の結晶膜を得ることが記載されている。
なお、特許文献1~11はいずれも本出願人らによる特許または特許出願に関する公報であり、現在も検討が進められている。
特許第5397794号 特許第5343224号 特許第5397795号 特開2014-72533号公報 特開2016-100592号公報 特開2016-98166号公報 特開2016-100593号公報 特開2016-155714号公報 国際公開第2014/050793号 公報 米国公開第2019/0057865号公報 特開2019-034883号公報
金子健太郎、「コランダム構造酸化ガリウム系混晶薄膜の成長と物性」、京都大学博士論文、平成25年3月
ところで、結晶膜には、種々の不純物が含まれるが、不純物の中でもCr及びFeは、結晶膜が半導体装置に用いられたときのデバイス特性への悪影響が特に顕著であり、その濃度が低減させることが特に望まれている。しかし、Cr及びFeは、不純物として結晶膜に混入しやすく、その濃度を低減させることは容易ではない。
また、上記デバイス特性を向上させるには、Cr及びFeの濃度を低減させるだけでなく、結晶膜の表面の平滑性及び/又は結晶膜の膜厚均一性を高めることも必要である。
本発明は、半導体装置等に有用な高品質な結晶膜を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、HVPE法において、特定の成膜条件と特定構成のサセプタを組み合わせることによって、結晶膜中のCr及びFeの少なくとも一方の濃度が低減され、かつ結晶膜の品質が向上することを見出し、本発明の完成に到った。
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
[1]ガリウムを含有する結晶性酸化物半導体を含む結晶膜であって、
クロム(Cr)および鉄(Fe)のうち少なくとも一方の濃度は、1×1015(atoms/cm)以下であり、
主面の少なくとも一方が鏡面であるか、及び/又は、膜幅8mmにおける膜厚の分布が±10%未満である、結晶膜。
[2]前記結晶性酸化物半導体は、コランダム構造を有する、[1]に記載の結晶膜。
[3]ゲルマニウム(Ge)およびスズ(Sn)のうち少なくとも一方の濃度は、1×1016(atoms/cm)以下である、[1]又は[2]に記載の結晶膜。
[4]リン(P)濃度は、1×1016(atoms/cm)以下である、[1]~[3]の何れか1つに記載の結晶膜。
[5]ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)およびマグネシウム(Mg)のうち少なくとも1つの濃度は、1×1015(atoms/cm)以下である、[1]~[4]の何れか1つに記載の結晶膜。
[6]フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)およびヨウ素(I)のうち少なくとも1つの濃度は、1×1017(atoms/cm)以下である、[1]~[5]の何れか1つに記載の結晶膜。
[7]フッ素(F)濃度は、1×1015(atoms/cm)未満である、[6]に記載の結晶膜。
[8]ヨウ素(I)濃度は、1×1014(atoms/cm)未満である、[6]又は[7]に記載の結晶膜。
[9]水素(H)濃度は、2×1017(atoms/cm)以下である、[1]~[8]の何れか1つに記載の結晶膜。
[10]周期表第14族の元素から選ばれる少なくとも1つの元素の濃度は、1×1018(atoms/cm)以上である、[1]~[9]の何れか1つに記載の結晶膜。
[11]前記[1]~[10]の何れか1つに記載の結晶膜と電極とを少なくとも備える半導体装置。
[12]前記[11]に記載の半導体装置を用いた電力変換装置。
[13]前記[11]に記載の半導体装置を用いた制御システム。
本発明の結晶膜は、半導体装置に用いられたときのデバイス特性に悪影響を与えやすいCr及び/又はFeの不純物濃度が低く、かつ結晶膜の表面の平滑性及び/又は結晶膜の膜厚均一性が優れている。このため、本発明の結晶膜では、Cr及び/又はFe不純物が、ドーピングや材料物性、素子特性に悪影響を与えることが抑制され、半導体装置等に有用な高品質な結晶膜として利用可能である。
本発明において好適に用いられるハライド気相成長(HVPE)装置を説明する図である。 図1のHVPE装置の変形例を示す図である。 本発明の実施態様に係るショットキーバリアダイオード(SBD)の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施態様に係る高電子移動度トランジスタ(HEMT)の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施態様に係る金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施態様に係る接合電界効果トランジスタ(JFET)の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施態様に係る絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施態様に係る発光ダイオード(LED)の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施態様に係る発光ダイオード(LED)の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施態様に係るジャンクションバリアショットキーダイオード(JBS)の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施態様に係るジャンクションバリアショットキーダイオード(JBS)の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施態様に係る金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施態様にかかる半導体装置を採用した制御システムの一例を示すブロック構成図である。 本発明の実施態様にかかる半導体装置を採用した制御システムの一例を示す回路図である。 本発明の実施態様にかかる半導体装置を採用した制御システムの一例を示すブロック構成図である。 本発明の実施態様にかかる半導体装置を採用した制御システムの一例を示す回路図である。
1.結晶膜
本発明の結晶膜は、ガリウムを含有する結晶性酸化物半導体を含む結晶膜であって、クロム(Cr)および鉄(Fe)のうち少なくとも一方の濃度は、1×1015(atoms/cm)以下であり、主面の少なくとも一方が鏡面であるか、及び/又は、膜幅8mmにおける膜厚の分布が±10%未満である。本発明において、各種元素の濃度は、SIMS(二次イオン質量分析)によって測定される値である。
前記結晶性酸化物半導体は、ガリウムを含有しており、その他の金属を含んでもよい。その他の金属としては、例えば、アルミニウム、インジウム、バナジウム、チタン、ロジウム、ニッケル、コバルトおよびイリジウム等から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。本発明においては、前記結晶性酸化物半導体が、酸化ガリウムまたはその混晶であるのが好ましい。
前記結晶膜は、前記結晶性酸化物半導体を主成分として含むことが好ましい。本発明において、「主成分」とは、例えば、 前記結晶性酸化物半導体が、Gaである場合、前記結晶膜中の全ての金属元素中におけるガリウムの原子比が0.5以上の割合で前記結晶膜中にGaが含まれることを意味する。本開示においては、前記結晶膜中の全ての金属元素中におけるガリウムの原子比が0.7以上であるのが好ましく、0.9以上であるのがより好ましい。
前記結晶性酸化物半導体の結晶構造は、特に限定されないが、本発明においては、コランダム構造またはβガリア構造であるのが好ましく、コランダム構造であるのがより好ましく、前記結晶膜が、コランダム構造を有する結晶成長膜であるのが最も好ましい。
本発明においては、前記基板として、コランダム構造を含む基板を用いて、前記成膜を行うことにより、コランダム構造を有する結晶成長膜を得ることができる。前記結晶性酸化物半導体は、単結晶であってもよいし、多結晶であってもよいが、本発明においては、単結晶であるのが好ましい。
前記結晶膜の膜厚は、0.1μm以上が好ましい。この厚さは、例えば、0.1~100μmであり、具体的には例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、5、10、25、100μmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
前記結晶膜は、主面の少なくとも一方が鏡面であるか、及び/又は、膜幅8mmにおける膜厚の分布が±10%未満である。この場合に、結晶膜が、半導体装置等に有用な高品質な結晶膜となるからである。結晶膜は、主面の両方が鏡面であることが好ましい。また、膜幅8mmにおける膜厚の分布は、±α%未満であることが好ましく、αは、例えば、0.1~10であり、具体的には例えば、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、ここでいう「鏡面」とは、表面の凹凸の差が可視光の波長以下である面のことをいう。より具体的には、表面粗さ(Ra)が0.05μm以下、好ましくは0.01μm以下、より好ましくは0.005μm以下であることをいう。
本発明の結晶膜は、CrとFeの少なくとも一方の濃度が基準値よりも低いことが必須であり、その他の不純物元素の濃度が基準値よりも低いことが好ましい。その他の不純物元素としては、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、リン(P)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、水素(H)などが挙げられ、不純物元素ごとに許容可能な濃度が設定される。
CrおよびFeの濃度は、それぞれ、例えば、0.01~1[×1015(atoms/cm)]であり、具体的には例えば、0.01、0.05、0.1、0.5、1[×1015(atoms/cm)]であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以下であってもよい。CrおよびFeの少なくとも一方の濃度を低くすることによって、結晶膜の品質向上が可能であり、両方の濃度を低くすることによって、結晶膜のさらなる品質向上が可能である。本発明においては、CrおよびFeの濃度が、いずれも1×1015(atoms/cm)以下であるのが好ましい。
GeおよびSnのうち少なくとも一方の濃度は、1×1016(atoms/cm)以下であることが好ましい。GeおよびSnの濃度は、それぞれ、例えば、0.01~1[×1016(atoms/cm)]であり、具体的には例えば、0.01、0.05、0.1、0.5、1[×1016(atoms/cm)]であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以下であってもよい。この場合、結晶膜のさらなる品質向上が可能である。なお、本発明においては、GeおよびSnの一方(例えばGe)がドーパントとして用いられている場合、他方(例えばSn)の濃度を1×1016(atoms/cm)以下とすることにより、ドーピングによる電気特性の制御性を向上することができる。
Pの濃度は、1×1016(atoms/cm)以下であることが好ましい。Pの濃度は、例えば、0.01~1[×1016(atoms/cm)]であり、具体的には例えば、0.01、0.05、0.1、0.5、1[×1016(atoms/cm)]であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以下であってもよい。この場合、結晶膜のさらなる品質向上が可能である。
Na、K、Ca及びMgのうち少なくとも1つの濃度は、1×1015(atoms/cm)以下であることが好ましい。Na、K、Ca及びMgの濃度は、それぞれ、例えば、0.001~1[×1015(atoms/cm)]であり、具体的には例えば、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.5、1[×1015(atoms/cm)]であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以下であってもよい。この場合、結晶膜のさらなる品質向上が可能である。
F,Cl,Br,Iのうち少なくとも1つの濃度は、1×1017(atoms/cm)以下であることが好ましい。Fの濃度は、1×1015(atoms/cm)未満であることが好ましい。Iの濃度は、1×1014(atoms/cm)未満であることが好ましい。F,Cl,Br,及びIの濃度は、それぞれ、例えば、0.00001~10[×1017(atoms/cm)]であり、具体的には例えば、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.0009、0.001、0.005、0.009、0.01、0.05、0.1、0.5、1[×1017(atoms/cm)]であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以下若しくは未満であってもよい。この場合、結晶膜のさらなる品質向上が可能である。
Hの濃度は、2×1017(atoms/cm)以下であることが好ましい。Hの濃度は、例えば、0.01~2[×1017(atoms/cm)]であり、具体的には例えば、0.01、0.05、0.1、0.5、1、1.5、2[×1017(atoms/cm)]であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以下であってもよい。この場合、結晶膜のさらなる品質向上が可能である。
ドーパント元素である周期表第14族の元素から選ばれる少なくとも1つの元素の濃度は、1×1018(atoms/cm)以上であることが好ましい。周期表第14族の元素としては、炭素(C)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、フレロビウム(Fl)が挙げられる。これらの少なくとも1つの濃度は、例えば1~100[×1018(atoms/cm)]であり、具体的には例えば、1、5、10、50、100[×1018(atoms/cm)]であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以上であってもよい。この場合、結晶膜の導電性が十分に高められる。
前記結晶膜は、特に、半導体装置に好適に用いることができ、とりわけ、パワーデバイスに有用である。前記結晶膜を用いて形成される半導体装置としては、MISやHEMT、MOS等のトランジスタやTFT、半導体‐金属接合を利用したショットキーバリアダイオード、他のP層と組み合わせたPN又はPINダイオード、受発光素子が挙げられる。本発明においては、前記結晶膜を前記基板とともにそのまま半導体装置等に用いてもよいし、前記基板等から剥離する等の公知の手段を用いた後に、半導体装置等に適用してもよい。
前記半導体装置は、上記した事項に加え、さらに公知の手段を用いて、パワーモジュール、インバータまたはコンバータとして好適に用いられ、これら半導体装置も本発明に含まれる。また、前記半導体装置は、さらには、例えば電源装置を用いた半導体システム等に好適に用いられる。前記電源装置は、公知の手段を用いて、配線パターン等に接続するなどすることにより、前記半導体装置からまたは前記半導体装置として作製することができる。
2.結晶膜の製造方法
上記結晶膜は、HVPE法で製造可能である。以下に示す特定の成膜条件と特定構成のサセプタを組み合わせることによって、上述の高品質な結晶膜が製造可能である。成膜条件としては、結晶膜の成長速度や、各ガス(GaCl,B-HCl,O)の流量などが挙げられる。
一方、上記結晶膜は、ガリウムを含む金属源をガス化して金属含有原料ガスとし、ついで、前記金属含有原料ガスと、酸素含有原料ガスと、反応性ガスとを反応室内の基板上に供給することにより、ガリウムを含有する結晶性酸化物半導体を含む結晶膜を成膜する結晶膜の製造方法であって、前記結晶膜は、成長速度が10μm/h以下となるように成膜される、方法によって製造することが好ましい。
このような方法で、結晶膜を製造することによって、結晶膜に含まれる不純物濃度を著しく低減することができる。従来、HVPE法による成膜方法では、製造効率化のために結晶膜の成長速度を高めるための研究が多くなされており、20~90μm/hで結晶膜が成長するように成膜条件を設定することが一般的であったが、本発明者は、このような速度での成膜では、各種元素の不純物濃度が高くなってしまうことに気がついた。そして、成長速度が10μm/h以下となるように成膜条件を設定して成膜を行ったところで、驚くべきことに、結晶中の各種元素の不純物濃度が著しく低減されることを見出し、本発明の完成に到った。
以下、上記方法について詳細に説明する。
(金属源)
前記金属源は、ガリウムを含んでおり、ガス化が可能なものであれば、特に限定されず、金属単体であってもよいし、金属化合物であってもよい。本発明においては、前記金属源が、ガリウム単体であるのが最も好ましい。また、前記金属源は、気体であってもよいし、液体であってもよいし、固体であってもよいが、本発明においては、前記金属源が液体であるのが好ましい。
(金属含有原料ガス)
金属含有原料ガスを得るための前記ガス化の手段は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知の手段であってよい。本発明においては、前記ガス化の手段が、前記金属源をハロゲン化することにより行われるのが好ましい。前記ハロゲン化に用いるハロゲン化剤は、前記金属源をハロゲン化できさえすれば、特に限定されず、公知のハロゲン化剤であってよい。前記ハロゲン化剤としては、例えば、ハロゲンまたはハロゲン化水素等が挙げられる。前記ハロゲンとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素等が挙げられる。また、ハロゲン化水素としては、例えば、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素等が挙げられる。本発明においては、前記ハロゲン化に、ハロゲン化水素を用いるのが好ましく、塩化水素を用いるのがより好ましい。本発明においては、前記ガス化を、前記金属源に、ハロゲン化剤として、ハロゲンまたはハロゲン化水素を供給して、前記金属源とハロゲンまたはハロゲン化水素とをハロゲン化金属の気化温度以上で反応させて金属含有原料ガスとすることにより行うのが好ましい。前記ハロゲン化反応温度は、特に限定されないが、本発明においては、例えば、前記金属源がガリウムであり、前記ハロゲン化剤が、HClである場合には、900℃以下が好ましく、700℃以下がより好ましく、400℃~700℃であるのが最も好ましい。この温度は、具体的には例えば、400、450、500、550、600、650、700℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。前記金属含有原料ガスは、前記金属源のガリウムのハロゲン化物を含むガスであれば、特に限定されない。前記金属含有原料ガスとしては、例えば、ガリウムのハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物など)等が挙げられる。また、前記金属含有原料ガスの分圧は特に限定されないが、本発明においては、通常、分圧1kPa以上である。
(酸素含有原料ガス)
前記酸素含有原料ガスは、酸素原子を含有するガスであり、例えば、Oガス、COガス、NOガス、NOガス、NOガス、HOガスまたはOガスから選ばれる1種または2種以上のガスである。本発明においては、前記酸素含有原料ガスが、O、HOおよびNOからなる群から選ばれる1種または2種以上のガスであるのが好ましく、Oを含むのがより好ましい。前記酸素含有原料ガスの分圧は、特に限定されないが、本発明においては、前記金属含有原料ガスの分圧の0.5倍~100倍であるのが好ましく、1倍~20倍であるのがより好ましい。
(反応性ガス)
前記反応性ガスは、通常、金属含有原料ガスおよび酸素含有原料ガスとは異なる反応性のガスであり、不活性ガスは含まれない。本発明においては、前記反応性ガスが、ハロゲンガス(例えば、フッ素ガス、塩素ガス、臭素ガスまたはヨウ素ガス等)、ハロゲン化水素ガス(例えば、フッ酸ガス、塩酸ガス、臭化水素ガスまたはヨウ化水素ガス等)、水素ガスまたはこれら2種以上の混合ガス等であるのが好ましく、ハロゲン化水素ガスを含むのが好ましく、塩化水素を含むのが最も好ましい。
(キャリアガス)
前記金属含有原料ガス、前記酸素含有原料ガス、前記反応性ガスは、キャリアガスを含んでいてもよい。前記キャリアガスとしては、例えば、窒素やアルゴン等の不活性ガス等が挙げられる。前記反応性ガスの分圧は、特に限定されないが、本発明においては、前記金属含有原料ガスの分圧の0.1倍~5倍であるのが好ましく、0.2倍~3倍であるのがより好ましい。
(基板)
前記基板は、通常、結晶基板である。前記結晶基板は、結晶物を主成分として含む基板であれば、特に限定されず、公知の基板であってよい。絶縁体基板であってもよいし、導電性基板であってもよいし、半導体基板であってもよい。単結晶基板であってもよいし、多結晶基板であってもよい。前記結晶基板としては、例えば、コランダム構造を有する結晶物を主成分として含む基板、またはβ-ガリア構造を有する結晶物を主成分として含む基板、六方晶構造を有する結晶物を主成分として含む基板などが挙げられる。なお、前記「主成分」とは、基板中の組成比で、前記結晶物を50%以上含むものをいい、好ましくは70%以上含むものであり、より好ましくは90%以上含むものである。
コランダム構造を有する結晶物を主成分として含む基板としては、例えば、サファイア基板、α型酸化ガリウム基板などが挙げられる。前記β-ガリア構造を有する結晶物を主成分として含む基板としては、例えば、β-Ga基板、またはβ-GaとAlとを含む混晶体基板などが挙げられる。なお、β-GaとAlとを含む混晶体基板としては、例えば、Alが原子比で0%より多くかつ60%以下含まれる混晶体基板などが好適な例として挙げられる。また、前記六方晶構造を有する基板としては、例えば、SiC基板、ZnO基板、GaN基板などが挙げられる。その他の結晶基板の例示としては、例えば、Si基板などが挙げられる。
本発明においては、前記結晶基板が、サファイア基板であるのが好ましい。前記サファイア基板としては、例えば、c面サファイア基板、m面サファイア基板、a面サファイア基板などが挙げられる。また、前記サファイア基板はオフ角を有していてもよい。前記オフ角は、特に限定されないが、好ましくは0°~15°である。なお、前記結晶基板の厚さは、特に限定されないが、好ましくは、50~2000μmであり、より好ましくは200~800μmである。
(ドーパント含有原料ガス)
本発明においては、さらに、ドーパント含有原料ガスを前記基板に供給してもよい。前記ドーパント含有原料ガスは、ドーパントを含んでいれば、特に限定されない。前記ドーパントも、特に限定されないが、本発明においては、前記ドーパントが、周期表第14族の元素を含むことが好ましく、ゲルマニウムを含むことがより好ましい。このようにドーパント含有原料ガスを用いることにより、得られる膜の導電率を容易に制御することができる。前記ドーパント含有原料ガスは、前記ドーパントを化合物(例えば、ハロゲン化物、酸化物等)の形態で有するのが好ましく、ハロゲン化物の形態で有するのがより好ましい。前記ドーパント含有原料ガスの分圧は、特に限定されないが、本発明においては、前記金属含有原料ガスの分圧の1×10-7倍~0.1倍であるのが好ましく、2.5×10-6倍~7.5×10-2倍であるのがより好ましい。なお、本発明においては、前記ドーパント含有原料ガスを、前記反応性ガスとともに前記基板上に供給するのが好ましい。
(結晶膜の形成温度)
結晶膜の形成温度は、特に限定されないが、本発明においては、例えば、前記金属源がガリウムであり、前記ハロゲン化剤が、HClである場合には、900℃以下が好ましく、700℃以下がより好ましく、400℃~700℃であるのが最も好ましい。この温度は、具体的には例えば、400、450、500、550、600、650、700℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
(成長速度)
結晶膜の成長速度は、10μm/h以下であることが好ましい。このような低速で結晶膜を成長させることによって、結晶膜中でのCrやFeなどの不純物濃度を低減することが可能になる。この成長速度は、例えば、1~10μm/hであり、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10μm/hであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
結晶膜の成長速度は、各ガスの流量や、成膜装置の構成を変更することによって、変更可能である。
金属含有原料ガスの流量は、1~30sccmが好ましく、反応性ガスの流量は、0.5~15sccmが好ましい。このような流量の場合に、結晶膜の成長速度が低くなりやすいからである。金属含有原料ガスの流量は、具体的には例えば、1、5、10、15、20、25、30sccmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。反応性ガスの流量は、具体的には例えば、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15sccmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
酸素含有原料ガスの流量は、10~200sccmが好ましい。この流量は、具体的には例えば、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200sccmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
3.ハライド気相成長(HVPE)装置50
図1を用いて、本発明の結晶膜の製造方法で利用可能な、ハライド気相成長(HVPE)装置50の一例について説明する。図1に示す装置構成は、例示であり、本発明の結晶膜の製造方法は、別の構成の装置を用いて実施してもよい。
HVPE装置50は、反応室51と、金属源57を加熱するヒータ52aおよび基板ホルダ56に固定されている基板を加熱するヒータ52bとを備える。
反応室51内には、酸素含有原料ガス供給管55bと、反応性ガス供給管54bと、金属含有原料ガス供給管53bと、基板を設置する基板ホルダ56が設けられている。基板ホルダ56は、反応室51と連結された軸60によって回転可能に支持されている。結晶膜を形成する基板は、基板ホルダ56の基板固定面56aに固定される。基板固定面56aは、鉛直面である。基板固定面56aは、軸60に対して垂直方向に向いており、基板ホルダ56が軸60を中心に回転しても、基板固定面56aの向きが変化しない。なお、結晶膜の成長は、基板ホルダ56を回転させながら行われてもよい。
酸素含有原料ガス供給管55bは、酸素含有原料ガス供給源55aと接続されており、酸素含有原料ガス供給源55aから酸素含有原料ガス供給管55bを介して、酸素含有原料ガスが基板ホルダ56に固定されている基板に供給可能なように、酸素含有原料ガスの流路を構成している。
反応性ガス供給管54bは、反応性ガス供給源54aと接続されており、反応性ガス供給源54aから反応性ガス供給管54bを介して、反応性ガスが基板ホルダ56に固定されている基板に供給可能なように、反応性ガスの流路を構成している。
金属含有原料ガス供給管53bは、反応性ガス供給管54b内に配置されており、二重管構造を形成している。金属含有原料ガス供給管53bは、ハロゲン含有原料ガス供給源53aと接続されており、ハロゲン含有原料ガスが金属源57に供給されて金属含有原料ガスとなり、金属含有原料ガスが基板ホルダ56に固定されている基板に供給される。
反応室51には、使用済みのガスを排気するガス排出部59が設けられており、さらに、反応室51の内壁には、反応物が析出するのを防ぐ保護シート58が備え付けられている。
図1の装置では、基板固定面56aが鉛直面となっているために、基板固定面56aが水平面である場合に比べて、結晶が堆積されにくく、結晶膜の成長速度が低くなる。
基板ホルダ56は、図2に示すように配置してもよい。図2の装置50では、金属含有原料ガス供給管53bと基板ホルダ56の間の距離が、図1に比べて長くなっている。この距離が長くなるほど、金属含有原料ガスと反応性ガスが、基板に到達する前に反応する量が多くなり、結晶膜の成長速度が低くなる。
4.半導体装置、電力変換装置、制御システム
前記結晶膜は半導体装置、特にパワーデバイスに有用である。前記結晶膜を用いて形成される半導体装置としては、MISFETやHEMT等のトランジスタやTFT、半導体‐金属接合を利用したショットキーバリアダイオード、JBS、他のP層と組み合わせたPN又はPINダイオード、受発光素子などが挙げられる。本発明の実施態様においては、前記結晶膜を、所望により前記結晶基板と剥離等して、半導体装置に用いることができる。
また、前記半導体装置は、電極が半導体層の片面側に形成された横型の素子(横型デバイス)と、半導体層の表裏両面側にそれぞれ電極を有する縦型の素子(縦型デバイス)のいずれにも好適に用いられるが、本発明の実施態様においては、中でも、縦型デバイスに用いることが好ましい。前記半導体装置の好適な例としては、例えば、ショットキーバリアダイオード(SBD)、ジャンクションバリアショットキーダイオード(JBS)、金属半導体電界効果トランジスタ(MESFET)、高電子移動度トランジスタ(HEMT)、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、静電誘導トランジスタ(SIT)、接合電界効果トランジスタ(JFET)、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)または発光ダイオード(LED)などが挙げられる。
以下、本発明の結晶膜をn型半導体層(n+型半導体やn-半導体層等)に適用した場合の前記半導体装置の好適な例を、図面を用いて説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。
図3は、本発明の実施態様に係るショットキーバリアダイオード(SBD)の一例を示している。図3のSBDは、n-型半導体層101a、n+型半導体層101b、ショットキー電極105aおよびオーミック電極105bを備えている。
ショットキー電極およびオーミック電極の材料は、公知の電極材料であってもよく、前記電極材料としては、例えば、Al、Mo、Co、Zr、Sn、Nb、Fe、Cr、Ta、Ti、Au、Pt、V、Mn、Ni、Cu、Hf、W、Ir、Zn、In、Pd、NdもしくはAg等の金属またはこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化レニウム、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン又はポリピロ-ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物並びに積層体などが挙げられる。
ショットキー電極およびオーミック電極の形成は、例えば、真空蒸着法またはスパッタリング法などの公知の手段により行うことができる。より具体的に例えば、前記金属のうち2種類の第1の金属と第2の金属とを用いてショットキー電極を形成する場合、第1の金属からなる層と第2の金属からなる層を積層させ、第1の金属からなる層および第2の金属からなる層に対して、フォトリソグラフィの手法を利用したパターニングを施すことにより行うことができる。
図3のSBDに逆バイアスが印加された場合には、空乏層(図示せず)がn型半導体層101aの中に広がるため、高耐圧のSBDとなる。また、順バイアスが印加された場合には、オーミック電極105bからショットキー電極105aへ電流が流れる。このようにして前記半導体構造を用いたSBDは、高耐圧・大電流用に優れており、スイッチング速度も速く、耐圧性・信頼性にも優れている。
(HEMT)
図4は、本発明の実施態様に係る高電子移動度トランジスタ(HEMT)の一例を示している。図4のHEMTは、バンドギャップの広いn型半導体層121a、バンドギャップの狭いn型半導体層121b、n+型半導体層121c、半絶縁体層124、緩衝層128、ゲート電極125a、ソース電極125bおよびドレイン電極125cを備えている。
(MOSFET)
本発明の半導体装置がMOSFETである場合の一例を図5に示す。図5のMOSFETは、トレンチ型のMOSFETであり、n-型半導体層131a、n+型半導体層131b及び131c、p型半導体層132、ゲート絶縁膜134、ゲート電極135a、ソース電極135bおよびドレイン電極135cを備えている。
(JFET)
図6は、n-型半導体層141a、第1のn+型半導体層141b、第2のn+型半導体層141c、ゲート電極145a、ソース電極145bおよびドレイン電極145cを備えている接合電界効果トランジスタ(JFET)の好適な一例を示す。
(IGBT)
図7は、n型半導体層151、n-型半導体層151a、n+型半導体層151b、p型半導体層152、ゲート絶縁膜154、ゲート電極155a、エミッタ電極155bおよびコレクタ電極155cを備えている絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)の好適な一例を示す。
(LED)
本発明の半導体装置が発光ダイオード(LED)である場合の一例を図8に示す。図8の半導体発光素子は、第2の電極165b上にn型半導体層161を備えており、n型半導体層161上には、発光層163が積層されている。そして、発光層163上には、p型半導体層162が積層されている。p型半導体層162上には、発光層163が発生する光を透過する透光性電極167を備えており、透光性電極167上には、第1の電極165aが積層されている。なお、図8の半導体発光素子は、電極部分を除いて保護層で覆われていてもよい。
透光性電極の材料としては、インジウム(In)またはチタン(Ti)を含む酸化物の導電性材料などが挙げられる。より具体的には、例えば、In、ZnO、SnO、Ga、TiO、CeOまたはこれらの2以上の混晶またはこれらにドーピングされたものなどが挙げられる。これらの材料を、スパッタリング等の公知の手段で設けることによって、透光性電極を形成できる。また、透光性電極を形成した後に、透光性電極の透明化を目的とした熱アニールを施してもよい。
図8の半導体発光素子によれば、第1の電極165aを正極、第2の電極165bを負極とし、両者を介してp型半導体層162、発光層163およびn型半導体層161に電流を流すことで、発光層163が発光するようになっている。
第1の電極165a及び第2の電極165bの材料としては、例えば、Al、Mo、Co、Zr、Sn、Nb、Fe、Cr、Ta、Ti、Au、Pt、V、Mn、Ni、Cu、Hf、W、Ir、Zn、In、Pd、NdもしくはAg等の金属またはこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化レニウム、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン又はポリピロ-ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物などが挙げられる。電極の製膜法は特に限定されることはなく、印刷方式、スプレー法、コ-ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ-ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。
なお、発光素子の別の態様を図9に示す。図9の発光素子では、基板169上にn型半導体層161が積層されており、p型半導体層162、発光層163およびn型半導体層161の一部を切り欠くことによって露出したn型半導体層161の半導体層露出面上の一部に第2の電極165bが積層されている。
図10は、本発明の好適な実施態様の一つであるジャンクションバリアショットキーダイオード(JBS)を示す。図10のJBSは、n-型半導体層101a、n+型半導体層101b、p型半導体層102、ショットキー電極105aおよびオーミック電極105bを備えている。本発明の実施態様においては、p型半導体層102が一定間隔ごとに設けられているのが好ましく、前記ショットキー電極105aの両端とn-型半導体層101aとの間に、前記p型半導体層102がそれぞれ設けられているのがより好ましい。このような好ましい態様により、熱安定性および密着性により優れ、リーク電流がより軽減され、さらに、より耐圧等の半導体特性に優れるようにJBSが構成されている。
図10の半導体装置の各層の形成手段は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、公知の手段であってよい。例えば、真空蒸着法やCVD法、スパッタ法、各種コーティング技術等により成膜した後、フォトリソグラフィー法によりパターニングする手段、または印刷技術などを用いて直接パターニングを行う手段などが挙げられる。
図11は、本発明の好適な実施態様の一つであるジャンクションバリアショットキーダイオード(JBS)を示す。図11の半導体装置は、図10の半導体装置とは、バリア電極の外周辺部にp型半導体層123が多数配置されたガードリングが設けられている点において異なる。このように構成することによって、より耐圧等の半導体特性に優れた半導体装置を得ることができる。
前記ガードリングには、バリアハイトの高い材料が用いられても良い。前記ガードリングに用いられる材料としては、例えば、バリアハイトが1eV以上の導電性材料などが挙げられ、前記電極材料と同じものであってもよい。また、ガードリングの形状としては、特に限定されず、例えば、ロの字形状、円状、コ字形状、L字形状または帯状などが挙げられる。ガードリングの本数も特に限定されないが、好ましくは3本以上、より好ましくは6本以上である。
(MOSFET)
図12は、n-型半導体層131a、第1のn+型半導体層131b、第2のn+型半導体層131c、p型半導体層132、p+型半導体層132a、ゲート絶縁膜134、ゲート電極135a、ソース電極135bおよびドレイン電極135cを備えている金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の好適な一例を示す。なお、p+型半導体層132aは、p型半導体層であってもよく、p型半導体層132と同じであってもよい。なお、p型半導体は、n型半導体と同じ材料であって、p型ドーパントを含むものであってもよいし、異なるp型半導体であってもよい。
上述した本発明の結晶膜もしくは半導体装置は、上記した機能を発揮させるべく、インバータやコンバータなどの電力変換装置に適用することができる。より具体的には、インバータやコンバータに内蔵されるダイオードや、スイッチング素子であるサイリスタ、パワートランジスタ、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)等として適用することができる。図13は、本発明の実施態様に係る半導体装置を用いた制御システムの一例を示すブロック構成図、図14は同制御システムの回路図であり、特に電気自動車(Electric Vehicle)への搭載に適した制御システムである。
図13に示すように、制御システム500はバッテリー(電源)501、昇圧コンバータ502、降圧コンバータ503、インバータ504、モータ(駆動対象)505、駆動制御部506を有し、これらは電気自動車に搭載されてなる。バッテリー501は例えばニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの蓄電池からなり、給電ステーションでの充電あるいは減速時の回生エネルギーなどにより電力を貯蔵するとともに、電気自動車の走行系や電装系の動作に必要となる直流電圧を出力することができる。昇圧コンバータ502は例えばチョッパ回路を搭載した電圧変換装置であり、バッテリー501から供給される例えば200Vの直流電圧を、チョッパ回路のスイッチング動作により例えば650Vに昇圧して、モータなどの走行系に出力することができる。降圧コンバータ503も同様にチョッパ回路を搭載した電圧変換装置であるが、バッテリー501から供給される例えば200Vの直流電圧を、例えば12V程度に降圧することで、パワーウインドーやパワーステアリング、あるいは車載の電気機器などを含む電装系に出力することができる。
インバータ504は、昇圧コンバータ502から供給される直流電圧をスイッチング動作により三相の交流電圧に変換してモータ505に出力する。モータ505は電気自動車の走行系を構成する三相交流モータであり、インバータ504から出力される三相の交流電圧によって回転駆動され、その回転駆動力を図示しないトランスミッション等を介して電気自動車の車輪に伝達する。
一方、図示しない各種センサを用いて、走行中の電気自動車から車輪の回転数やトルク、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル量)などの実測値が計測され、これらの計測信号が駆動制御部506に入力される。また同時に、インバータ504の出力電圧値も駆動制御部506に入力される。駆動制御部506はCPU(Central Processing Unit)などの演算部やメモリなどのデータ保存部を備えたコントローラの機能を有するもので、入力された計測信号を用いて制御信号を生成してインバータ504にフィードバック信号として出力することで、スイッチング素子によるスイッチング動作を制御する。これによって、インバータ504がモータ505に与える交流電圧が瞬時に補正されることで、電気自動車の運転制御を正確に実行させることができ、電気自動車の安全・快適な動作が実現する。なお、駆動制御部506からのフィードバック信号を昇圧コンバータ502に与えることで、インバータ504への出力電圧を制御することも可能である。
図14は、図13における降圧コンバータ503を除いた回路構成、すなわちモータ505を駆動するための構成のみを示した回路構成である。同図に示されるように、本発明の半導体装置は、例えばショットキーバリアダイオードとして昇圧コンバータ502およびインバータ504に採用されることでスイッチング制御に供される。昇圧コンバータ502においてはチョッパ回路に組み込まれてチョッパ制御を行い、またインバータ504においてはIGBTを含むスイッチング回路に組み込まれてスイッチング制御を行う。なお、バッテリー501の出力にインダクタ(コイルなど)を介在させることで電流の安定化を図り、またバッテリー501、昇圧コンバータ502、インバータ504のそれぞれの間にキャパシタ(電解コンデンサなど)を介在させることで電圧の安定化を図っている。
また、図14中に点線で示すように、駆動制御部506内にはCPU(Central Processing Unit)からなる演算部507と不揮発性メモリからなる記憶部508が設けられている。駆動制御部506に入力された信号は演算部507に与えられ、必要な演算を行うことで各半導体素子に対するフィードバック信号を生成する。また記憶部508は、演算部507による演算結果を一時的に保持したり、駆動制御に必要な物理定数や関数などをテーブルの形で蓄積して演算部507に適宜出力する。演算部507や記憶部508は公知の構成を採用することができ、その処理能力等も任意に選定できる。
図13や図14に示されるように、制御システム500においては、昇圧コンバータ502、降圧コンバータ503、インバータ504のスイッチング動作にはダイオードやスイッチング素子であるサイリスタ、パワートランジスタ、IGBT、MOSFET等が用いられる。これらの半導体素子に酸化ガリウム(Ga)、特にコランダム型酸化ガリウム(α-Ga)をその材料として用いることでスイッチング特性が大幅に向上する。さらに、本発明に係る半導体装置等を適用することで、極めて良好なスイッチング特性が期待できるとともに、制御システム500の一層の小型化やコスト低減が実現可能となる。すなわち、昇圧コンバータ502、降圧コンバータ503、インバータ504のそれぞれが本発明による効果を期待できるものとなり、これらのいずれか一つ、もしくは任意の二つ以上の組合せ、あるいは駆動制御部506も含めた形態のいずれにおいても本発明の効果を期待することができる。
なお、上述の制御システム500は本発明の半導体装置を電気自動車の制御システムに適用できるだけではなく、直流電源からの電力を昇圧・降圧したり、直流から交流へ電力変換するといったあらゆる用途の制御システムに適用することが可能である。また、バッテリーとして太陽電池などの電源を用いることも可能である。
図15は、本発明の実施態様に係る半導体装置を採用した制御システムの他の例を示すブロック構成図、図16は同制御システムの回路図であり、交流電源からの電力で動作するインフラ機器や家電機器等への搭載に適した制御システムである。
図15に示すように、制御システム600は、外部の例えば三相交流電源(電源)601から供給される電力を入力するもので、AC/DCコンバータ602、インバータ604、モータ(駆動対象)605、駆動制御部606を有し、これらは様々な機器(後述する)に搭載することができる。三相交流電源601は、例えば電力会社の発電施設(火力発電所、水力発電所、地熱発電所、原子力発電所など)であり、その出力は変電所を介して降圧されながら交流電圧として供給される。また、例えば自家発電機等の形態でビル内や近隣施設内に設置されて電力ケーブルで供給される。AC/DCコンバータ602は交流電圧を直流電圧に変換する電圧変換装置であり、三相交流電源601から供給される100Vや200Vの交流電圧を所定の直流電圧に変換する。具体的には、電圧変換により3.3Vや5V、あるいは12Vといった、一般的に用いられる所望の直流電圧に変換される。駆動対象がモータである場合には12Vへの変換が行われる。なお、三相交流電源に代えて単相交流電源を採用することも可能であり、その場合にはAC/DCコンバータを単相入力のものとすれば同様のシステム構成とすることができる。
インバータ604は、AC/DCコンバータ602から供給される直流電圧をスイッチング動作により三相の交流電圧に変換してモータ605に出力する。モータ604は、制御対象によりその形態が異なるが、制御対象が電車の場合には車輪を、工場設備の場合にはポンプや各種動力源を、家電機器の場合にはコンプレッサなどを駆動するための三相交流モータであり、インバータ604から出力される三相の交流電圧によって回転駆動され、その回転駆動力を図示しない駆動対象に伝達する。
なお、例えば家電機器においてはAC/DCコンバータ602から出力される直流電圧をそのまま供給することが可能な駆動対象も多く(例えばパソコン、LED照明機器、映像機器、音響機器など)、その場合には制御システム600にインバータ604は不要となり、図15中に示すように、AC/DCコンバータ602から駆動対象に直流電圧を供給する。この場合、例えばパソコンなどには3.3Vの直流電圧が、LED照明機器などには5Vの直流電圧が供給される。
一方、図示しない各種センサを用いて、駆動対象の回転数やトルク、あるいは駆動対象の周辺環境の温度や流量などといった実測値が計測され、これらの計測信号が駆動制御部606に入力される。また同時に、インバータ604の出力電圧値も駆動制御部606に入力される。これらの計測信号をもとに、駆動制御部606はインバータ604にフィードバック信号を与え、スイッチング素子によるスイッチング動作を制御する。これによって、インバータ604がモータ605に与える交流電圧が瞬時に補正されることで、駆動対象の運転制御を正確に実行させることができ、駆動対象の安定した動作が実現する。また、上述のように、駆動対象が直流電圧で駆動可能な場合には、インバータへのフィードバックに代えてAC/DCコンバータ602をフィードバック制御することも可能である。
図16は、図15の回路構成の例を示したものである。同図に示されるように、本発明の半導体装置は、例えばショットキーバリアダイオードとしてAC/DCコンバータ602およびインバータ604に採用されることでスイッチング制御に供される。AC/DCコンバータ602は、例えばショットキーバリアダイオードをブリッジ状に回路構成したものが用いられ、入力電圧の負電圧分を正電圧に変換整流することで直流変換を行う。またインバータ604においてはIGBTにおけるスイッチング回路に組み込まれてスイッチング制御を行う。なお、三相交流電源601とAC/DCコンバータ602との間にインダクタ(コイルなど)を介在させることで電流の安定化を図り、またAC/DCコンバータ602とインバータ604の間にキャパシタ(電解コンデンサなど)を介在させることで電圧の安定化を図っている。
また、図16中に点線で示すように、駆動制御部606内にはCPUからなる演算部607と不揮発性メモリからなる記憶部608が設けられている。駆動制御部606に入力された信号は演算部607に与えられ、必要な演算を行うことで各半導体素子に対するフィードバック信号を生成する。また記憶部608は、演算部607による演算結果を一時的に保持したり、駆動制御に必要な物理定数や関数などをテーブルの形で蓄積して演算部607に適宜出力する。演算部607や記憶部608は公知の構成を採用することができ、その処理能力等も任意に選定できる。
このような制御システム600においても、図13や図14に示した制御システム500と同様に、AC/DCコンバータ602やインバータ604の整流動作やスイッチング動作にはダイオードやスイッチング素子であるサイリスタ、パワートランジスタ、IGBT、MOSFET等が用いられる。これら半導体素子に酸化ガリウム(Ga)、特にコランダム型酸化ガリウム(α-Ga)をその材料として用いることでスイッチング特性が向上する。さらに、本発明に係る半導体膜や半導体装置を適用することで、極めて良好なスイッチング特性が期待できるとともに、制御システム600の一層の小型化やコスト低減が実現可能となる。すなわち、AC/DCコンバータ602、インバータ604のそれぞれが本発明による効果を期待できるものとなり、これらのいずれか一つ、もしくは組合せ、あるいは駆動制御部606も含めた形態のいずれにおいても本発明の効果を期待することができる。
なお、図15および図16では駆動対象としてモータ605を例示したが、駆動対象は必ずしも機械的に動作するものに限られず、交流電圧を必要とする多くの機器を対象とすることができる。制御システム600においては、交流電源から電力を入力して駆動対象を駆動する限りにおいては適用が可能であり、インフラ機器(例えばビルや工場等の電力設備、通信設備、交通管制機器、上下水処理設備、システム機器、省力機器、電車など)や家電機器(例えば、冷蔵庫、洗濯機、パソコン、LED照明機器、映像機器、音響機器など)といった機器を対象とした駆動制御のために搭載することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.結晶膜の形成
(実施例1)
図1に示すHVPE装置50を用いて、以下の条件で、結晶膜を形成した。
・成膜準備
金属含有原料ガス供給管53b内部にガリウム(Ga)金属源57(純度99.99999%以上)を配置し、反応室51内の基板ホルダ56上に、基板として、2インチのc面サファイア基板を設置した。その後、ヒータ52aおよび52bを作動させて反応室51内の温度を500℃にまで昇温させた。
・成膜
金属原料含有ガス供給管53b内部に配置したガリウム(Ga)金属源57に、ハロゲン含有原料ガス供給源53aから、塩化水素(HCl)ガス(純度99.999%以上)を供給した。Ga金属と塩化水素(HCl)ガスとの化学反応によって、塩化ガリウム(GaCl/GaCl)を生成した。得られた塩化ガリウム(GaCl/GaCl)と、酸素含有原料ガス供給源55aから供給されるOガス(純度99.99995%以上)を、反応性ガス供給管54bを通して、前記基板上に供給した。なお、ドーパント含有原料ガスとして、四塩化ゲルマニウムガス(バブリング蒸気)を用いて、HClガスと同様に前記基板上に供給した。そして、HClガスおよびGeClガスの流通下で、塩化ガリウム(GaCl/GaCl)およびOガスを基板上で大気圧下、500℃にて反応させて、基板上に成膜した。なお、成膜時間は7分であった。ここで、ハロゲン含有原料ガス供給源53aから供給されるHClガスの流量を10sccm、反応性ガス供給源54aから供給されるHClガスの流量を5sccm、四塩化ゲルマニウムガスの流量を10sccm、酸素含有原料ガス供給源55aから供給されるOガスの流量を100sccmに、それぞれ維持した。
得られた結晶膜の厚さは、0.84μmであり、成長速度は、7.23μm/hであった。
(実施例2)
ドーパント含有原料ガスを供給しない以外は、実施例1と同様に結晶膜を形成した。得られた結晶膜の厚さは、0.84μmであり、成長速度は、7.23μm/hであった。
(比較例1)
反応性ガス供給源54aから供給されるHClガスの流量を25.0sccmとし、成膜時間を9分とした以外は、実施例2と同様に結晶膜を形成した。得られた結晶膜の厚さは、3.09μmであり、成長速度は、20.64μm/hであった。
2.不純物濃度の測定
実施例・比較例の結晶膜についてSIMS測定を実施し、各種元素の不純物濃度を測定した。その結果を表1に示す。表1~表2中の数値の単位は、何れもatoms/cmである
表1に示すように、実施例1~2の何れにおいても、CrとFeの両方の濃度が、比較例1よりも低かった。また、実施例1~2の結晶膜は、何れも鏡面であった。
また、実施例1~2について、Cr及びFe以外の種々の元素について、不純物濃度を測定した。その結果を表2に示す。表2に示すように、実施例1~2の結晶膜は、Cr及びFe以外の元素の不純物濃度も低かった。
3.膜厚の分布の測定
実施例1の結晶膜について、基板中央と、基板中央から水平方向に±4mm離れた点の3点において、結晶膜の厚さを測定し、以下の式に基づいて、膜幅8mmにおける膜厚分布(±%)を算出したところ、1.89%であった。
膜厚分布(±%)=(最大値-最小値)/(最大値+最小値)×100
本発明の結晶膜は、半導体(例えば化合物半導体電子デバイス等)、電子部品・電気機器部品、光学・電子写真関連装置、工業部材などあらゆる分野に用いることができるが、特に、半導体装置等に有用である。
50 :HVPE装置
51 :反応室
52a :ヒータ
52b :ヒータ
53a :ハロゲン含有原料ガス供給源
53b :金属含有原料ガス供給管
54a :反応性ガス供給源
54b :反応性ガス供給管
55a :酸素含有原料ガス供給源
55b :酸素含有原料ガス供給管
56 :基板ホルダ
56a :基板固定面
57 :金属源
58 :保護シート
59 :ガス排出部
60 :軸
101a n-型半導体層
101b n+型半導体層
102 p型半導体層
105a ショットキー電極
105b オーミック電極
121a バンドギャップの広いn型半導体層
121b バンドギャップの狭いn型半導体層
121c n+型半導体層
123 p型半導体層
124 半絶縁体層
125a ゲート電極
125b ソース電極
125c ドレイン電極
128 緩衝層
131a n-型半導体層
131b 第1のn+型半導体層
131c 第2のn+型半導体層
132 p型半導体層
132a p+型半導体層
134 ゲート絶縁膜
135a ゲート電極
135b ソース電極
135c ドレイン電極
141a n-型半導体層
141b 第1のn+型半導体層
141c 第2のn+型半導体層
145a ゲート電極
145b ソース電極
145c ドレイン電極
151 n型半導体層
151a n-型半導体層
151b n+型半導体層
152 p型半導体層
154 ゲート絶縁膜
155a ゲート電極
155b エミッタ電極
155c コレクタ電極
161 n型半導体層
162 p型半導体層
163 発光層
165a 第1の電極
165b 第2の電極
167 透光性電極
169 基板
500 制御システム
501 バッテリー(電源)
502 昇圧コンバータ
503 降圧コンバータ
504 インバータ
505 モータ(駆動対象)
506 駆動制御部
507 演算部
508 記憶部
600 制御システム
601 三相交流電源(電源)
602 AC/DCコンバータ
604 インバータ
605 モータ(駆動対象)
606 駆動制御部
607 演算部
608 記憶部

Claims (13)

  1. ガリウムを含有する結晶性酸化物半導体を含む結晶膜であって、
    クロム(Cr)および鉄(Fe)のうち少なくとも一方の濃度は、1×1015(atoms/cm)以下であり、
    主面の少なくとも一方が鏡面であるか、及び/又は、膜幅8mmにおける膜厚の分布が±10%未満である、結晶膜。
  2. 前記結晶性酸化物半導体は、コランダム構造を有する、請求項1に記載の結晶膜。
  3. ゲルマニウム(Ge)およびスズ(Sn)のうち少なくとも一方の濃度は、1×1016(atoms/cm)以下である、請求項1または2に記載の結晶膜。
  4. リン(P)濃度は、1×1016(atoms/cm)以下である、請求項1または2に記載の結晶膜。
  5. ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)およびマグネシウム(Mg)のうち少なくとも1つの濃度は、1×1015(atoms/cm)以下である、請求項1または2に記載の結晶膜。
  6. フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)およびヨウ素(I)のうち少なくとも1つの濃度は、1×1017(atoms/cm)以下である、請求項1または2に記載の結晶膜。
  7. フッ素(F)濃度は、1×1015(atoms/cm)未満である、請求項6に記載の結晶膜。
  8. ヨウ素(I)濃度は、1×1014(atoms/cm)未満である、請求項6に記載の結晶膜。
  9. 水素(H)濃度は、2×1017(atoms/cm)以下である、請求項1または2に記載の結晶膜。
  10. 周期表第14族の元素から選ばれる少なくとも1つの元素の濃度は、1×1018(atoms/cm)以上である、請求項1または2に記載の結晶膜。
  11. 請求項1または2に記載の結晶膜と電極とを少なくとも備える半導体装置。
  12. 請求項11に記載の半導体装置を用いた電力変換装置。
  13. 請求項11に記載の半導体装置を用いた制御システム。



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