JP2024004661A - 積層体及びこれを用いた自立性包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装材のモノマテリアル化によるリサイクル性の向上に有用であり且つ製袋加工性に優れる積層体及びこれを用いた自立性包装袋を提供する。【解決手段】本開示に係る包装袋は、ポリメチルペンテンを含む最外層と、ポリオレフィン系樹脂を含むシーラント層とを含む積層構造を有する。本開示に係る自立性包装袋は、一対の本体部と、山折り部を有する底テープとをヒートシールして形成されたものであり、一対の本体部及び/又は底テープが上記積層体で構成されている。【選択図】図2

Description

本開示は、積層体及びこれを用いた自立性包装袋に関する。
SDGsを背景に単一素材で構成された包装材の開発が要望されている。包装材の単一材料化(モノマテリアル化)を実現することで、包装材のリサイクル性を高めることができる。一方、複数の材料で構成された従来の包装材では問題となっていなかった課題が新たに生じている。例えば、モノマテリアル化のため、基材フィルム及びシーラント層の両方をポリオレフィン系樹脂で構成した場合、両者の融点の差を十分に大きくしにくいため、ヒートシールによって製袋する際、基材フィルムが溶融し、製袋機のシールバーに貼りついたり、ロール状の基材フィルムが途中で破断したりしてロールtoロール方式での製袋にトラブルが生じやすいという課題がある。かかるトラブルにまで至らなくても、基材フィルムに熱シワが発生して包装袋の外観が不良になるという課題がある。
特許文献1は、実質的に単一の材料(例えば、ポリエチレン)から作製されるフィルム及びこのフィルムから形成されるパッケージを開示している。特許文献1に記載の発明によれば、フィルムの外部表面上にポリウレタン系コーティングを設けることにより、フィルムの耐熱性が向上するとされている(特許文献1の段落[0148]参照)。
特表2019-521877号公報
特許文献1に記載の発明でコーティングに使用されているポリウレタンは極性物質であるため、他の材料が非極性物質(例えば、ポリオレフィン系樹脂)である場合、リサイクル性の低下が懸念される。
本開示は、包装材のモノマテリアル化によるリサイクル性の向上に有用であり且つ製袋加工性に優れる積層体及びこれを用いた自立性包装袋を提供する。
本開示の一側面は積層体に関する。この積層体は、ポリメチルペンテンを含む最外層と、ガスバリア層と、ポリオレフィン系樹脂を含むシーラント層とをこの順序で含む積層構造を有する。ポリメチルペンテンは200~240℃程度の高い融点を有し且つ非極性物質である。積層体の最表層がポリメチルペンテンを含むことで、最外層の融点を高くすることができ、シーラント層の融点との差を十分に大きくすることができる。これにより優れた製袋加工性を実現できる。包装材のモノマテリアル化を実現するため、ポリオレフィン系樹脂の含有率(積層体の全質量基準)は90質量%以上であることが好ましい。
本開示の一側面は自立性包装袋に関する。自立性包装袋は、一対の本体部と、山折り部を有する底テープとをヒートシールして形成されたものであり、底テープが上記積層体で構成されている。本開示に係る自立性包装袋は、底テープが上記積層体で構成されている代わりに、一対の本体部が上記積層体で構成されていてもよいし、底テープ及び一対の本体部が上記積層体で構成されていてもよい。
本開示によれば、包装材のモノマテリアル化によるリサイクル性の向上に有用であり且つ製袋加工性に優れる積層体及びこれを用いた自立性包装袋が提供される。
図1は本開示の一実施形態に係る自立性包装袋を模式的に示す正面図である。 図2は図1に示す自立性包装袋の構成を模式的に示す断面図である。 図3は図1に示す自立性包装袋を構成する一対の本体部と、底テープとを模式的に示す斜視図である。
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。ここでは、モノマテリアル化が実現されたスタンディングパウチを例に挙げて説明する。スタンディングパウチは、シャンプー、ハンドソープ、洗剤などの詰め替えパウチや、スープ、調味料などのパウチとして使用されるものである。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<スタンディングパウチ>
図1は本実施形態に係るスタンディングパウチ(自立性包装袋)を模式的に示す正面図である。図2はスタンディングパウチの構成を模式的に示す断面図である。これらの図に示すスタンディングパウチ50は、一対の本体部10,20と、底テープ30とをヒートシールして形成されている。本実施形態においては、一対の本体部10,20及び底テープ30はいずれも、ポリメチルペンテン(以下「PMP」という。)を含む最外層2と、基材層1と、シーラント層3とを含む積層体で構成されている。ヒートシールによるスタンディングパウチの形成は、従来の方法と同様に実施することができる。
(本体部)
本体部10,20は、最外層2と、基材層1と、シーラント層3とを外側から内側に向けてこの順序で含む積層構造を有する積層体で構成されている。最外層2は基材層1の外側の面1a上に形成されている。シーラント層3は基材層1の内側の面1b上に形成されている。以下、各層について説明する。
最外層2はPMPを含む樹脂組成物で構成されている。PMPは4-メチル-1-ペンテンの重合体であり、4-メチル-1-ペンテンの単独重合体であってもよいし、4-メチル-1-ペンテンとこれ以外の炭素数が3~20のオレフィンとの共重合体であってもよい。PMPにおける4-メチル-1-ペンテンの量は、例えば、85~100モル%であり、90~100モル%であってもよい。PMPは最外層に用いるため、他基材との接着性不要の観点から、結晶性を有してもよい。
炭素数が3~20のオレフィンとして、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-テトラデセン及び1-オクタデセンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンが挙げられる。これらの中でも4-メチル-1-ペンテンとの共重合性が良く、良好な靭性が得られることから、1-デセン、1-テトラデセン及び1-オクタデセンが好ましい。PMPは、チーグラーナッタ触媒、メタロセン触媒等の従来公知の立体規則性の重合体を与える触媒を用いて製造することができる。触媒は、炭素数が5以上の分岐型α-オレフィンを予備重合してなる予備重合触媒であってもよい。この触媒を用いると立体規則性重合体を高率で製造することができる。
PMPの分子量分布(Mw/Mn)は、成形性の観点から、例えば、11~20であり、13~20又は15~20であってもよい。分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用してポリスチレン換算で求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)を意味する。
最外層2のPMP含有率は、最外層2の質量基準で、例えば、90質量%以上であり、95~98質量%程度であってもよい。最外層2は、PMPの他に、各種の添加剤を含んでもよい。添加剤として、酸化防止剤、光安定剤、滑剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、発錆防止剤、耐銅害安定剤及び帯電防止剤が挙げられる。
最外層2は、シーラント層3よりも、好ましくは50℃以上高い融点を有し、より好ましくは80℃以上高い融点を有する。両者の融点に差があることで、ヒートシール工程において、最外層2の溶融を抑制できる。最外層2を構成する樹脂組成物の融点は、例えば、220~240℃であり、225~240℃であってもよい。融点はDSC(示差走査熱量計)で測定される値を意味する。当該樹脂組成物のビカット軟化温度は、例えば、160~200℃であり、170℃~200℃であってもよい。ビカット軟化温度はASTM D1525に準拠して測定される値を意味する。当該樹脂組成物のメルトフローレートは、例えば、0.5~200g/10分であり、5~100g/10分又は10~50g/10分であってもよい。この値が0.5g/10分以上であることで、十分な製膜性を実現できる傾向にあり、他方、200g/10分以下であることで、十分な機械的強度を得ることができる傾向にある。メルトフローレートは、ASTM D1238に準拠し、温度260℃及び荷重5.0kgの条件で測定される値を意味する。
最外層2の厚さは、例えば、1~50μmであり、2~20μm又は3~10μmであってもよい。この厚さが1μm以上であることで、本体部10,20を構成する積層体の最外面に十分な耐熱性を付与できる傾向にあり、50μm以下であることで、十分な製膜性を実現できる傾向にある。
基材層1は、シーラント層3よりも、好ましくは20℃以上高い融点を有し、より好ましくは25℃以上高い融点を有する。両者の融点に差があることで、ヒートシール工程において、基材層1の溶融を抑制できる。基材層1の融点は、好ましくは120℃以上であり、より好ましくは125℃以上である。基材層1は、例えば、未延伸又は延伸のポリエチレン樹脂フィルムで構成されていることが好ましい。基材層1が未延伸であることで、樹脂の配向性がほとんどなく、引っ張りやせん断のような外部応力に対して伸びやすく破断しにくい。他方、基材層1が延伸であることで、一定の硬度を保持しつつ、突刺しや屈曲に対する高い耐性を達成しやすい。基材層1を構成するポリエチレンとして、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)が挙げられる。これらのうち、耐熱性の観点から、HDPE及びMDPEで密度が0.925g/cm以上のものを使用することが好ましい。特に、密度が0.93~0.98g/cmの範囲の高密度ポリエチレンを用いることが好ましい。
基材層1の厚さは、例えば、5~200μmであり、5~100μm又は10~50μmであってよい。この厚さが5μm以上であることで、スタンディングパウチの十分な自立性を確保できる傾向にあり、他方、200μm以下であることで、ヒートシール工程において、最外層L1側からの熱がシーラント層L3に伝わってシーラント層L3が十分に溶融する傾向にある。
シーラント層3は、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)及び超低密度ポリエチレン(VLDPE)の少なくとも一方を含むことが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンはエチレンとα-オレフィンの共重合体であり、上記観点から、好適なα-オレフィンとして、プロピレン(C3)、ブテン(C4)、ペンテン(C5)、ヘキセン(C6)ヘプテン(C7)及びオクテン(C8)が挙げられ、これらのうち、より好適なα-オレフィンとして、ヘキセン(C6)、ヘプテン(C7)及びオクテン(C8)が挙げられる。ヘキセン系直鎖状低密度ポリエチレンはエチレンとヘキセンの共重合体である。ヘプテン系直鎖状低密度ポリエチレンはエチレンとヘプテンの共重合体である。オクテン系直鎖状低密度ポリエチレンはエチレンとオクテンの共重合体である。
シーラント層3に含まれるポリエチレン樹脂は一種であっても複数種であってもよい。シーラント層3は単層であっても多層であってもよい。シーラント層3は比較的低い密度のポリエチレン樹脂を含むことで、高い弾性と高い耐屈曲性の両方を高度に達成し得る。ポリエチレン樹脂の密度は、例えば、0.85~0.94g/cmであり、好ましくは0.90~0.92g/cmであり、0.85~0.915g/cmであってもよい。
シーラント層3に含まれるポリエチレン樹脂の分散度(Mw/Mn)は、好ましくは7.0以上であり、7.5~15.0であってもよい。この値が7.0以上であることはポリエチレン樹脂の分子量分布が比較的ブロードであることを意味し、すなわち、ポリエチレン樹脂が低分子量成分から高分子量成分まで含むことを意味する。高分子量成分は破断強度の向上に寄与し、他方、低分子量成分は低温シール性を付与したり、樹脂粘性を下げて柔軟性を付与したり、加工性を向上させる効果を奏すると推察される。かかるポリエチレン樹脂は、十分な耐屈曲性を底テープ30に付与する効果を奏するとともに、シーラント層3の低弾性化にも寄与すると推察される。ポリエチレン樹脂の分散度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用してポリスチレン換算で求めた値を意味する。
シーラント層3を構成する樹脂組成物のメルトフローレートは、好ましくは5g/10分以下であり、より好ましくは0.5~4.5g/10分であり、更に好ましくは1~4g/10分である。この値が5g/10分以下のポリエチレン樹脂は構成樹脂の分子量が比較的高いものを含み、フィルム化後、衝撃に対する高い強度を発現する傾向にある。他方、この値が0.5g/10分以上であることで押出加工によるフィルム化への加工機負荷が低く加工しやすく、弾性率を低く保ちながら樹脂フィルムの引張強度が高くなる傾向にある。なお、当該樹脂組成物のメルトフローレートはJIS K7210に記載の方法に準拠し、荷重2.16kg、温度190℃の条件で測定された値を意味する。
シーラント層3の融点は、好ましくは110℃以下であり、より好ましくは95~110℃である。低温シール性の観点から、シーラント層L3は融点110℃以下のポリエチレン樹脂を含むことが好ましい。この融点はDSC(示差走査熱量計)によって測定された値を意味する。
シーラント層3の厚さは、例えば、30~120μmであり、30~100μm又は50~100μmであってもよい。この厚さが30μm以上であることで、スタンディングパウチ50の十分な自立性を確保できる傾向にあり、他方、120μm以下であることで、ヒートシール工程において、最外層2側からの熱によってシーラント層3が十分に溶融する傾向にある。
最外層2の厚さAのシーラント層3の厚さBに対する比A/Bは、例えば、0.02~0.25であり、0.05~0.20又は0.10~0.15であってもよい。この値が0.02以上であることで、ヒートシール工程において、最外層2側からの熱によってシーラント層3が十分に溶融する傾向にあり、他方、0.25以下であることで、スタンディングパウチ50の十分な自立性を確保できる傾向にある。
(底テープ)
底テープ30は一つの山折り部30aを有する。すなわち、スタンディングパウチ50が自立した状態において、底テープ30は逆V字状に配置されている(図2,3参照)。底テープ30は、本体部10,20と同様、最外層2と、基材層1と、シーラント層3とを外側から内側に向けてこの順序で含む積層構造を有する積層体で構成されている。
底テープ30を構成する積層体は、本体部10,20を構成する上記積層体と同じであっても異なっていてもよい。なお、本体部10,20はスタンディングパウチ50に自立性を付与する観点から、ある程度の剛性が求められるのに対し、底テープ30は落下の衝撃に耐える柔軟性が求められる。かかる観点から、底テープ30のシーラント層3は比較的低い弾性率を有する材料で構成されていることが好ましい。底テープ30のシーラント層3のMD弾性率は、50~150MPaであり、好ましくは70~150MPaであり、より好ましくは90~150MPaである。この値が50MPa以上であることで底テープ30に十分な剛性を付与でき、他方、150MPa以下であることでシーラント層3が落下の衝撃を吸収し得るとともに、底テープ30に十分な耐屈曲性を付与できる。底テープ30のシーラント層3のTD弾性率は、50~150MPaであり、好ましくは70~130MPaであり、より好ましくは90~130MPaである。この値が50MPa以上であることで底テープ30に十分な剛性を付与でき、他方、150MPa以下であることでシーラント層3が落下の衝撃を吸収し得るとともに、底テープ30に十分な耐屈曲性を付与できる。なお、図1における矢印MはMDを示し、矢印TはTDを示す。
MD弾性率は、シーラント層のMD(Machine Direction)の弾性率を意味し、シーラント層のTD(Transverse Direction)の弾性率を意味する。弾性率及び破断強度は、JIS K7161に記載の方法に準拠して測定される値を意味する。測定は、幅15mm×長さ60mmの試料を測定対象とし、チャック間距離50mm、引張速度200mm/分の条件で実施する。測定された破断強度(N/15mm)の値を試料の断面積(試料の厚さ×15mm)で除すことにより、単位断面積あたりの破断強度が求められる。
底テープ30のシーラント層3が上記弾性率の条件を満たす観点から、底テープ30のシーラント層3は直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)及び超低密度ポリエチレン(VLDPE)の少なくとも一方を含むことが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンはエチレンとα-オレフィンの共重合体であり、上記観点から、好適なα-オレフィンとして、プロピレン(C3)、ブテン(C4)、ペンテン(C5)、ヘキセン(C6)ヘプテン(C7)及びオクテン(C8)が挙げられ、これらのうち、より好適なα-オレフィンとして、ヘキセン(C6)、ヘプテン(C7)及びオクテン(C8)が挙げられる。ヘキセン系直鎖状低密度ポリエチレンはエチレンとヘキセンの共重合体である。ヘプテン系直鎖状低密度ポリエチレンはエチレンとヘプテンの共重合体である。オクテン系直鎖状低密度ポリエチレンはエチレンとオクテンの共重合体である。
本開示における基材層及びシーラント層に含まれるポリエチレン樹脂は、石油由来のものに限定されず、その一部又は全部が生物由来の樹脂材料(例えば、バイオマス由来のエチレンを原材料に用いたバイオマスポリエチレン)であってもよい。バイオマス由来のポリエチレンの製造方法は、例えば、特表2010-511634号公報に開示されている。ポリエチレン樹脂は、市販のバイオマスポリエチレン(ブラスケム社製グリーンPE等)を含んでもよいし、使用済みのポリエチレン製品やポリエチレン製品の製造過程で発生した樹脂(いわゆるバリ)を原料とするメカニカルリサイクルポリエチレンを含んでもよい。
本開示における基材層及びシーラント層は、ポリエチレン樹脂以外の成分を含んでいてもよい。かかる成分としては、例えば、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、生分解性の樹脂材料(例えば、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグリコール酸、変性ポリビニルアルコール、カゼイン、変性澱粉等)などが挙げられる。基材層及びシーラント層は、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤等の添加剤を含んでもよい。スタンディングパウチ50におけるポリエチレン系樹脂以外の成分の量は、スタンディングパウチ50の質量を基準として、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下である。
以下、スタンディングパウチの具体的な構成について説明する。スタンディングパウチ50の底部は、図2に示すように、ヒートシール部5と、ヒートシール部6とによって構成されている。ヒートシール部5は、本体部10の底部10aと底テープ30の一方の底部30bとをヒートシールした部分である。ヒートシール部6は、本体部20の底部20aと底テープ30の他方の底部30cとをヒートシールした部分である。本体部10,20と底テープ30は、図1に示されるように、内容物を収容する領域の底部が曲面をなすように、上側が円弧状をなすようにヒートシールされている。なお、本発明者らの検討によると、従来のスタンディングパウチは、液状物が収容された状態において、底部が下方の向きで落下することが多く、また、このような状態で落下したときに、底部が破袋しやすい。
スタンディングパウチ50の底辺50aから山折り部30aまでの距離Lは、内容物の種類及び内容量に依存するが、例えば、35~60mmであり、37~50mm又は40~50mmであってもよい。距離Lが35mm以上であることでスタンディングパウチ50の十分な内容量を確保しやすい傾向にある。他方、距離Lが60mm以下であることでスタンディングパウチ50の落下耐性をより一層向上できる傾向にある。スタンディングパウチ50の幅Wも、内容物の種類及び内容量に依存するが、例えば、100~140mmであり、105~135mm又は110~130mmであってもよい。
スタンディングパウチ50の側部は、ヒートシール部7で構成されている。ヒートシール部7の幅は、例えば、3~18mmであり、7~15mmであってもよい。ヒートシール部7の幅が3mm以上であることでスタンディングパウチ50に十分な自立性を付与できる傾向にあり、他方、18mm以下であることでスタンディングパウチ50の十分な内容量を確保しやすい傾向にある。
図1に示されたとおり、スタンディングパウチ50は、底部50bの両サイドに局所的接合部9をそれぞれ有する。局所的接合部9は本体部10と本体部20とを接合している。すなわち、局所的接合部9は、底テープ30に設けられた切り欠き部8を通じて本体部10,20のシーラント層3同士が局所的に接着している箇所である。図3に示されたように、底テープ30の切り欠き部8は、山折り部30aと底辺30d,30dとの間の領域であり且つ底テープ30の側部に設けられている。底部50bの両サイドに局所的接合部9が設けられていることで、スタンディングパウチ50の自立性及び落下耐性をより一層向上させることができる。
以上、本開示の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、スタンディングパウチ50をポリエチレン系樹脂によるモノマテリアル化を実現する態様を例示した。リサイクル適性の観点から、スタンディングパウチ50のポリエチレン系樹脂の含有率は、好ましくは90質量%以上であり、より好ましくは92質量%以上であり、更に好ましくは95質量%以上である。ポリエチレン系樹脂の代わりに、例えば、プロピレン系樹脂によるモノマテリアル化を実現してもよい。リサイクル適性の観点から、スタンディングパウチのプロピレン系樹脂の含有率は、好ましくは90質量%以上であり、より好ましくは92質量%以上であり、更に好ましくは95質量%以上である。ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とを併用することにより、ポリオレフィンによるモノマテリアル化を実現してもよい。この場合、スタンディングパウチのポリオレフィン含有率は、好ましくは90質量%以上であり、より好ましくは92質量%以上であり、更に好ましくは95質量%以上である。
上記実施形態においては、本体部10,20及び底テープ30が三層構成の積層体で構成されている場合を例示したが、積層体は他の層を更に含んでもよい。例えば、水蒸気や酸素に対するガスバリア性向上の観点から、積層体はガスバリア層を更に含んでもよい。ガスバリア層は、例えば、基材層とシーラント層との間に設ければよい。積層体の水蒸気透過量は、例えば、5g/m・dayであり、1g/m・day以下又は0.5g/m・day以下であってもよい。積層体の酸素透過量は、例えば、1cc/m・atm・dayであり、0.5cc/m・atm・day以下又は0.2cc/m・atm・day以下であってもよい。積層体がガスバリア層を含むことで、内容物を水蒸気や酸素による劣化から保護し、長期的に品質を保持しやすくなる。
ガスバリア層の一例として、無機酸化物の蒸着層が挙げられる。無機酸化物の蒸着層を用いることにより、積層体のリサイクル性に影響を与えない範囲のごく薄い層で、高いバリア性を得ることができる。無機酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化錫等が挙げられる。透明性及びバリア性の観点から、無機酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、及び酸化マグネシウムからなる群より選択されてよい。無機酸化物の蒸着層の厚さは、例えば5~100nmとすることができ、10~50nmであってよい。厚さが5nm以上であることでバリア性が良好に発揮されやすく、厚さが100nm以下であることで、積層体の可撓性が維持されやすい。蒸着層は、例えば物理気相成長法、化学気相成長法等によって形成することができる。ガスバリア層として蒸着フィルムを採用してもよい。蒸着フィルムは、樹脂フィルムと、その表面に形成された蒸着層とを備える。樹脂フィルムとして、モノマテリアル化の観点から、例えば、ポリエチレンフィルム又はポリプロピレンフィルムを使用すればよい。
ガスバリア層として、蒸着フィルムを使用する場合、樹脂フィルムと蒸着層との間にアンカーコート層を設けてもよい。アンカーコート層は、積層フィルムのリサイクル性に影響を与えない範囲のごく薄い層でよく、アンカーコート剤を用いて形成することができる。アンカーコート剤としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。アンカーコート剤としては、耐熱性及び層間接着強度の観点から、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂が好ましい。また、蒸着層を保護するオーバーコート層を設けてもよい。
積層体は、無機酸化物の蒸着層に代えて、あるいは加えて、金属層(金属箔)を含んでもよい。金属層としては、アルミニウム、ステンレス鋼等からなる各種金属箔を使用することができ、これらのうち、防湿性、延展性等の加工性、コスト等の面から、アルミニウム箔が好ましい。アルミニウム箔としては、一般の軟質アルミニウム箔を用いることができる。なかでも、耐ピンホール性及び成型時の延展性に優れる点から、鉄を含むアルミニウム箔が好ましい。金属層を設ける場合、その厚さは、バリア性、耐ピンホール性、加工性等の点から、7~50μmであってよく、9~15μmであってよい。
積層体は、ガスバリア層とシーラント層の間に設けられた接着層を更に備えるものであってもよい。特に、本体部10,20を構成する積層体は、スタンディングパウチの自立性の観点から、剛性が比較的高い接着層を有することが好ましい。かかる接着層として、二液硬化型ウレタン樹脂で構成されたものが挙げられる。
積層体は、例えば、印刷層を更に含んでもよい。印刷層は、基材層とシーラント層との間に設けられてもよく、最外層と基材層との間に設けられてもよい。印刷層を設ける場合、印刷インキには塩素を含まないものを用いることが、印刷層が再溶融時に着色したり、臭いが発生したりすることを防ぐ観点から好ましい。また、印刷インキに含まれる化合物にはバイオマス材料を使用することが、環境配慮の観点から好ましい。
本開示は以下の発明に関する。
[1]ポリメチルペンテンを含む最外層と、
ポリメチルペンテンよりも融点が低いポリオレフィン系樹脂を含むシーラント層と、
を含む積層構造を有する、積層体。
[2]前記シーラント層がポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の一方で構成されている、[1]に記載の積層体。
[3]当該積層体の全質量を基準として、ポリオレフィン系樹脂の含有率が90質量%以上である、[1]又は[2]に記載の積層体。
[4]前記最外層の厚さAの前記シーラント層の厚さBに対する比A/Bが0.02~0.25である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の積層体。
[5]前記最外層と前記シーラント層の間に設けられたガスバリア層を更に備える、[1]~[4]のいずれか1つに記載の積層体。
[6]前記ガスバリア層が、ポリオレフィン系の樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムの表面に設けられた金属層及び金属酸化物層の一方とを含む、[5]に記載の積層体。
[7]一対の本体部と、
山折り部を有する底テープと、
をヒートシールして形成された自立性包装袋であって、
前記底テープが[1]~[6]のいずれか1つに記載の積層体で構成されている、自立性包装袋。
[8]一対の本体部と、
山折り部を有する底テープと、
をヒートシールして形成された自立性包装袋であって、
前記一対の本体部がいずれも[1]~[6]のいずれか1つに記載の積層体で構成されている、自立性包装袋。
以下、本開示について実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(アンカーコート剤の調製)
アクリルポリオールとトリレンジイソシアネートとを、アクリルポリオールのOH基の数に対してトリレンジイソシアネートのNCO基の数が等量となるように混合し、全固形分(アクリルポリオール及びトリレンジイソシアネートの合計量)が5質量%になるよう酢酸エチルで希釈する。希釈後の混合液に、さらにβ-(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを、アクリルポリオール及びトリレンジイソシアネートの合計量100質量部に対して5質量部となるように添加し、これらを混合することでアンカーコート剤を調製する。
(オーバーコート剤の調製)
下記のA液、B液及びC液を、それぞれ70/20/10の質量比で混合することで、オーバーコート剤を調製する。
A液:テトラエトキシシラン(Si(OC)17.9gとメタノール10gに0.1N塩酸72.1gを加えて30分間攪拌して加水分解させた固形分が5質量%(SiO換算)の加水分解溶液。
B液:ポリビニルアルコールの5質量%水/メタノール溶液(水:メタノールの質量比は95:5)。
C液:1,3,5-トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートを水/イソプロピルアルコールの混合液(水:イソプロピルアルコールの質量比は1:1)で固形分が5質量%に希釈した加水分解溶液。
(接着剤の準備)
三井化学社製のタケラックA525 100質量部に対し、三井化学社製のタケネートA52 11質量部、酢酸エチル 84質量部を混合した、ウレタン系接着剤を準備する。
(実施例1)
厚さ30μmの未延伸高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムのコロナ処理面に、上記アンカーコート剤をグラビアコート法により塗布して乾燥し、厚さ0.1μmのアンカーコート層を設ける。電子線加熱方式による真空蒸着装置により、厚さ10nmの酸化アルミニウムからなる透明な無機蒸着層(アルミナ蒸着層)を形成する。アルミナ蒸着層上に、オーバーコート剤をグラビアコート法により塗布して乾燥し、厚さ0.3μmのオーバーコート層を形成する。オーバーコート層上に、ウレタン系接着剤を用いたドライラミネート法により、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる厚さ100μmのシーラントフィルムを積層する。HDPEフィルムの表面に、ポリメチルペンテン(TPX(登録商標)、銘柄:MX002O、密度:0.834g/cm、MFR:21g/10分(荷重5kg、温度260℃)、融点:224℃)の層(厚さ15μm)を形成し、以下の構成の積層体(総厚:145μm)を得る。
<層構成>
PMP/(HDPE/AC/AlOx/OC)//LLDPE
(実施例2)
無機蒸着層として、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、厚さ30nmの酸化珪素からなる透明な無機蒸着層(シリカ蒸着層)を形成する。このこと以外は、実施例1と同様にして以下の構成の積層体(総厚:145μm)を得る。
<層構成>
PMP/(HDPE/AC/SiOx/OC)//LLDPE
(実施例3)
まず、ガスバリア層として、蒸着フィルムを次のようにして作製する。厚さ30μmの高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムのコロナ処理面に、上記アンカーコート剤をグラビアコート法により塗布して乾燥し、厚さ0.1μmのアンカーコート層を設ける。電子線加熱方式による真空蒸着装置により、厚さ30nmの酸化珪素からなる透明な無機蒸着層(シリカ蒸着層)を形成する。シリカ蒸着層上に、オーバーコート剤をグラビアコート法により塗布して乾燥し、厚さ0.3μmのオーバーコート層を形成する。これにより、無機蒸着層を含む蒸着フィルムを得る。
次に、蒸着フィルムのオーバーコート層上に、ウレタン系接着剤を用いたドライラミネート法により、厚さ30μmの高密度ポリエチレン(HDPE)を積層する。他方、蒸着フィルムの高密度ポリエチレン(HDPE)層上に、ウレタン系接着剤を用いたドライラミネート法により、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなるシーラントフィルム(厚さ100μm)を積層する。基材層を構成するHDPEフィルムの表面に、実施例1と同じポリメチルペンテンの層(厚さ15μm)を形成し、以下の構成の積層体(総厚:175μm)を得る。
<層構成>
PMP/HDPE//(OC/SiOx/AC/HDPE)//LLDPE
(実施例4)
まず、ガスバリア層として、蒸着フィルムを次のようにして作製する。厚さ20μmの延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムのコロナ処理面に、上記アンカーコート剤をグラビアコート法により塗布して乾燥し、厚さ0.1μmのアンカーコート層を設ける。電子線加熱方式による真空蒸着装置により、厚さ30nmの酸化珪素からなる透明な無機蒸着層(シリカ蒸着層)を形成する。シリカ蒸着層上に、オーバーコート剤をグラビアコート法により塗布して乾燥し、厚さ0.3μmのオーバーコート層を形成する。これにより、無機蒸着層を含むガスバリアフィルムを得る。
次に、ガスバリアフィルムのオーバーコート層上に、ウレタン系接着剤を用いたドライラミネート法により、厚さ20μmの延伸ポリプロピレン(OPP)を積層する。他方、蒸着フィルムの延伸ポリプロピレン(OPP)層上に、ウレタン系接着剤を用いたドライラミネート法により、未延伸のポリプロピレン(CPP)からなるシーラントフィルム(厚さ60μm)を積層する。基材層を構成するOPPフィルムの表面に、実施例1と同じポリメチルペンテンの層(厚さ15μm)を形成し、以下の構成の積層体(総厚:115μm)を得る。
<層構成>
PMP/OPP//(OC/SiOx/AC/OPP)//CPP
(実施例5)
ポリプロピレンとエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)を接着性樹脂を挟んで共押出し、逐次延伸し、延伸ポリプロピレン層(厚さ29μm)上にアンカーコート層として1μmのEVOH層を有する多層フィルムを得る。EVOH層の表面に、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、厚さ20nmの酸化珪素からなる透明な無機蒸着層(シリカ蒸着層)を形成する。シリカ蒸着層上に、オーバーコート剤をグラビアコート法により塗布して乾燥し、厚さ0.3μmのオーバーコート層を形成する。オーバーコート層上に、ウレタン系接着剤を用いたドライラミネート法により、厚さ20μmの延伸ポリプロピレン(OPP)を積層する。他方、蒸着フィルムの延伸ポリプロピレン(OPP)の表面に、ウレタン系接着剤を用いたドライラミネート法により、未延伸のポリプロピレン(CPP)からなるシーラントフィルム(厚さ60μm)を積層する。基材層を構成する延伸ポリプロピレン層の表面に、実施例1と同じポリメチルペンテンの層(厚さ15μm)を形成し、以下の構成の積層体(総厚:115μm)を得る。
<層構成>
PMP/OPP//(OC/SiOx/EVOH/OPP)//CPP
(比較例1)
ポリメチルペンテンの層(厚さ15μm)を形成しないことの他は、実施例3と同様にして以下の構成の積層体(総厚:160μm)を得る。
<層構成>
HDPE//(OC/SiOx/AC/HDPE)//LLDPE
(比較例2)
ポリメチルペンテンの層(厚さ15μm)を形成しないことの他は、実施例4と同様にして以下の構成の積層体(総厚:100μm)を得る。
<層構成>
OPP//(OC/SiOx/AC/OPP)//CPP
(実施例6)
無機蒸着層を含むガスバリアフィルムの代わりに、厚さ30μmの高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムをそのまま使用することの他は実施例3と同様にして以下の構成の積層体(総厚:175μm)を得る。
<層構成>
PMP/HDPE//HDPE//LLDPE
(実施例7)
無機蒸着層を含むガスバリアフィルムの代わりに、厚さ20μmの延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムをそのまま使用することの他は実施例4と同様にして以下の構成の積層体(総厚:115μm)を得る。
<層構成>
PMP/OPP//OPP//CPP
[加工性の評価]
各例で得られた積層体の加工性を以下のようにして評価する。各例の積層体をそれぞれ3枚準備する。2枚の積層体(一対の本体部に相当)の最内層側を向かい合わせるように配置する。一方、残りの1枚の積層体(底テープに相当)は、シーラント層が外側に向くように折った状態で上記2枚の積層体の間に配置する。その後、4枚重ねとなっている部分をシーラー(圧力0.2MPa、シール時間1秒)で加熱する。シーラーに接する積層体に加工不良(熱シワ又は融着)が発生する開始温度を評価する。
[酸素透過度の測定方法]
各例で得られた積層体の酸素透過度(OTR)を、酸素透過度測定装置(MOCON社製、商品名:OX-TRAN2/20)を用いて、温度30℃、相対湿度70%の条件で測定する。
[水蒸気透過度の測定方法]
各例で得られた積層体の水蒸気透過度(WTR)を、水蒸気透過度測定装置(MOCON社製、商品名:PERMATRAN-W 3/33)を用いて、温度40℃、相対湿度90%の条件で測定する。
本発明者らの検討によると、実施例1~7に係る積層体は210℃程度の温度条件まで加工性は良好であると推察される。一方、比較例1に係る積層体は150℃程度で加工不良が発生し、比較例2に係る積層体は170℃程度で加工不良が発生すると推察される。実施例1~5及び比較例1,2に係る積層体は酸素透過度及び水蒸気透過度がそれぞれ0.5cc/m・atm・day程度及び0.5g/m・day程度であると推察される。実施例6に係る積層体は、ガスバリア層を含まないため、酸素透過度及び水蒸気透過度がそれぞれ200cc/m・atm・day以上及び4.0g/m・day程度であると推察される。実施例7に係る積層体も、ガスバリア層を含まないため、酸素透過度及び水蒸気透過度がそれぞれ200cc/m・atm・day以上及び3.0g/m・day程度であると推察される。
1…基材層、2…最外層、3…シーラント層、5,6,7…ヒートシール部、8…切り欠き部、9…局所的接合部、10,20…本体部、10a,20a…底部、30…底テープ、30a…山折り部、30b,30c…底部、30d…底辺、50…スタンディングパウチ。

Claims (8)

  1. ポリメチルペンテンを含む最外層と、
    ポリメチルペンテンよりも融点が低いポリオレフィン系樹脂を含むシーラント層と、
    を含む積層構造を有する、積層体。
  2. 前記シーラント層がポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の一方で構成されている、請求項1に記載の積層体。
  3. 当該積層体の全質量を基準として、ポリオレフィン系樹脂の含有率が90質量%以上である、請求項1に記載の積層体。
  4. 前記最外層の厚さAの前記シーラント層の厚さBに対する比A/Bが0.02~0.25である、請求項1に記載の積層体。
  5. 前記最外層と前記シーラント層の間に設けられたガスバリア層を更に備える、請求項1に記載の積層体。
  6. 前記ガスバリア層が、ポリオレフィン系の樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムの表面に設けられた金属層及び金属酸化物層の一方とを含む、請求項5に記載の積層体。
  7. 一対の本体部と、
    山折り部を有する底テープと、
    をヒートシールして形成された自立性包装袋であって、
    前記底テープが請求項1~6のいずれか一項に記載の積層体で構成されている、自立性包装袋。
  8. 一対の本体部と、
    山折り部を有する底テープと、
    をヒートシールして形成された自立性包装袋であって、
    前記一対の本体部がいずれも請求項1~6のいずれか一項に記載の積層体で構成されている、自立性包装袋。

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