JP2024000184A - 船舶停止判定装置、船舶停止判定方法 - Google Patents

船舶停止判定装置、船舶停止判定方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024000184000001
【課題】いずれの停止方法によって船舶を停止させるかの判断を支援する。
【解決手段】対象船舶の現在地と、航行予定として、到着地、到着予定時刻及び停泊終了予定時刻とを含む運航条件を取得する取得部と、燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻までドリフトする第1種別、燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻まで錨泊する第2種別、前記燃料消費量が良い速度よりも低速での運航をし到着地に到着した後に余剰時間があれば停泊終了予定時刻までドリフトまたは錨泊する第3種別、のそれぞれについて燃料消費量を求め、前記燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判定する判定部を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、船舶停止判定装置、船舶停止判定方法に関する。
船舶を停止させる場合、錨泊、ドリフト、係留などのいずれかの手段が利用される。係留施設を利用しない場合、船舶は、錨泊またはドリフトのいずれによって停止される。
船舶の乗員は、船舶を一時的に停止させる場合、錨泊とドリフトのうちどちらがよいかを過去の経験、海象等に基づいて判断している。錨泊をする場合、錨泊をする要員に事前に指示を出し、必要な準備を行ってもらう必要がある。
船舶を運航するにあたり、各種有益な情報を表示することで、運航事業者に対して安全性向上のための各種情報を表示するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2020-201912号公報
しかしながら、乗員が、錨泊、ドリフト等の停止方法のいずれがよいかを判断する場合、燃料消費量等の様々な点を考慮して判断する必要があり、また、考慮する事項が状況に応じて異なるため、経験の浅い乗員にとっては、判断の見極めが容易ではなく、負荷が大きい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、いずれの停止方法によって船舶を停止させるかの判断を支援する船舶停止判定装置、船舶停止判定方法を提供する。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、対象船舶の現在地と、航行予定として、到着地、到着予定時刻及び停泊終了予定時刻とを含む運航条件を取得する取得部と、燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻までドリフトする第1種別、燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻まで錨泊する第2種別、前記燃料消費量が良い速度よりも低速での運航をし到着地に到着した後に余剰時間があれば停泊終了予定時刻までドリフトまたは錨泊する第3種別、のそれぞれについて燃料消費量を求め、前記燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判定する判定部を有する船舶停止判定装置である。
また、本発明の一態様は、コンピュータにより実行される船舶停止判定方法であって、対象船舶の現在地と、航行予定として、到着地、到着予定時刻及び停泊終了予定時刻とを含む運航条件を取得し、燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻までドリフトする第1種別、燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻まで錨泊する第2種別、前記燃料消費量が良い速度よりも低速での運航をし到着地に到着した後に余剰時間があれば停泊終了予定時刻までドリフトまたは錨泊する第3種別、のそれぞれについて燃料消費量を求め、前記燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判定することを含む船舶停止判定方法である。
以上説明した発明によれば、錨泊とドリフトとのいずれにするかの判断を支援することができる。
この発明の一実施形態による船舶停止判定装置を用いた船舶監視システムSの構成を示す概略ブロック図である。 船舶停止判定装置30の動作を説明するフローチャートである。 船舶停止判定装置30の動作を説明するフローチャートである。 到着予定時刻が必須である場合における、停止方法の種類を示す図である。 到着予定時刻が必須ではない場合における、停止方法の種類を示す図である。 停止方法について、燃料消費量が良い(燃料消費量が少ない)ものから順にソートした場合の組み合わせを示す図である。 端末装置40の表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。 代替案が表示された場合における端末装置40の表示画面の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態による船舶停止判定装置について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態による船舶停止判定装置を用いた船舶監視システムSの構成を示す概略ブロック図である。
船舶監視システムSは、船舶情報収集装置10、外部情報収集装置20、船舶停止判定装置30、端末装置40を有する。
船舶監視システムSにおいて、船舶停止判定装置30と端末装置40とが、監視する対象の船舶に搭載されることで、当該船舶において自船(錨泊またはドリフトのいずれにするかの判断を行う対象の船舶)を管理するために用いることができる。また、船舶停止判定装置30と端末装置40とを、陸上に設けられた監視所に設置し、港湾等を航行する複数の船舶を監視対象として監視するために用いることもできる。また、船舶停止判定装置30がサーバ装置としていずれかの地域に設置され、端末装置40が監視所または監視対象の船舶に設けられ、端末装置40と船舶停止判定装置30とが、無線や有線等のネットワークを介して通信可能に接続されるようにしてもよい。
この実施形態においては、監視対象の船舶に端末装置40が搭載され、当該船舶の乗員が自船を監視する場合を一例として説明する。
ここで、監視対象となる船舶については、乗員によって操船される船舶であってもよいし、自動運航船あるいは自律船と呼ばれる、乗員が直接操船することなく運航可能な船舶であってもよい。自動運航船等を監視する場合、自動運航船等に乗員がいる場合には、端末装置40を当該自動運航船等に設け、乗員が表示内容を確認するようにしてもよいし、自動運航船等に乗員がいない場合には、端末装置40を監視所に設け、監視員が表示内容を確認するようにしてもよい。
船舶情報収集装置10は、監視対象の船舶に関する情報を収集する。船舶情報収集装置10は、例えば、監視対象の船舶の位置情報(緯度、経度、船首方位)、船速、風況(風向、風速)などである。監視対象の船舶は、錨泊またはドリフトのいずれを行うかを判定する判定対象の船舶(以下、「自船」とも称する)と、判定対象の船舶の周囲に存在する他船である。自船の位置情報については、自船に搭載されたGPS(Global Positioning System)、船速については速度センサ、風況については、風速センサ、風向センサから取得することができる。自船と他船のそれぞれについて、位置情報、船速、船首方向(針路)等は、AIS(Automatic Identification System)から出力される情報から取得することができる。
また、船舶情報収集装置10は、データロガーの機能を有しており、船舶が航行する際の速力と、燃料の残量とをログを記憶する。
船舶情報収集装置10は、船舶停止判定装置30に対して無線または有線によって、通信I/F11を介して通信可能に接続され、収集した各種情報を船舶停止判定装置30に送信する。
船舶情報収集装置10の機能を実現するためのプログラムを含むアプリケーションが、他の機器に組み込まれ実行されることで、船舶情報収集装置10としての機能を実現するようにしてもよい。
外部情報収集装置20は、船舶が航行する海域に関する各種情報を収集する。例えば、外部情報収集装置20は、外部のサーバ装置と通信を行い、当該サーバ装置から各種情報を受信する。受信する情報としては、気象・海象情報である。また、外部情報収集装置20は、海図情報を外部サーバ装置から取得することもできる。気象・海象情報は、気象や海象に関する情報であり、天候等の気象、波浪(波高、波向、周期等)、潮位、台風に関する情報等がある。
外部情報収集装置20は、船舶停止判定装置30に対して無線または有線によって、通信I/F21を介して通信可能に接続され、収集した各種情報を船舶停止判定装置30に送信する。
外部情報収集装置20は、API(Application Programming Interface)を用いて、外部のサーバ装置等にリクエストを送信することでその結果を受信するようにしてもよい。
外部情報収集装置20の機能を実現するためのプログラムを含むアプリケーションが、他の機器に組み込まれ実行されることで、外部情報収集装置20としての機能を実現するようにしてもよい。
船舶停止判定装置30は、船舶情報収集装置10、外部情報収集装置20、端末装置40に対し、無線または有線によって通信可能に接続される。船舶停止判定装置30は、1台のコンピュータであってもよいし、クラウドサーバであってもよい。また、船舶停止判定装置30の機能を実現するためのプログラムを含むアプリケーションが、他の機器に組み込まれ実行されることで、船舶停止判定装置30としての機能を実現するようにしてもよい。
データ受信部31は、船舶情報収集装置10、外部情報収集装置20、端末装置40のうち少なくとも1つと通信を行うことで、各種情報を受信する。
例えば、データ受信部31は、対象船舶の周囲にある他船の状況を示す他船データを、船舶情報収集装置10から受信することで取得する。また、データ受信部31は、対象船舶の周囲の気象を示す気象データを、外部情報収集装置20から受信することで取得する。また、データ受信部31は、運航条件を示すデータを端末装置40から受信することで取得する。運航条件は、例えば、航行予定として、到着地、到着予定時刻及び停泊終了予定時刻とを含む。また、運航条件には、到着予定時刻に到着することが必須であるか否かを指定する情報、錨泊することが必須であるか否かを指定する情報を含むようにしてもよい。
底質情報記憶部33は、水域における水底を構成している表層の地質を表す底質情報を記憶する。底質情報を参照することで、錨泊に適した地質であるか否かを把握することができる。
この実施形態においては、既存の海図データに底質情報が含まれる場合、底質情報記憶部33は、当該既存の海図データに基づく底質情報を記憶するようにしてもよい。
燃料消費量記憶部34は、船舶の運動状態と燃料の消費量との関係を表す情報を記憶する。
船舶の運動状態は、ドリフト、錨泊、運航時などがある。燃料消費量記憶部34は、例えば、ドリフト時における燃料の消費量と、錨泊時における燃料の消費量と、船速に応じた燃料の消費量とを記憶する。ドリフトや錨泊をしている場合、船舶によっては、推進器を動かすための主機エンジンを停止し、船内の電気や各種油圧機器等を動かすための補機エンジンを稼働させる場合がある。その場合、主機エンジンを稼働させた状態における燃料消費量と、補機エンジンのみを稼働させた場合における燃料消費量とは異なる。また、船速によって燃料消費量は異なる。燃料消費量記憶部34は、このような種々の運動状態に応じた燃料消費量を記憶する。ドリフト時における燃料の消費量と、錨泊時における燃料の消費量と、船速に応じた燃料の消費量等については、予め燃料消費量記憶部34に記憶されていてもよいし、利用者によって入力装置を介して入力されてもよい。また、船舶情報収集装置10のデータロガーに蓄積されたデータを取得し、その取得されたデータに基づいて、ドリフトをしている期間において消費した燃料の量に基づいて、ドリフト時における燃料の消費量を、錨泊をしている期間において消費した燃料の量に基づいて、錨泊時における燃料の消費量を、ある速度で航行した場合における距離と消費した燃料の量に基づいて、速度毎の燃料消費量を、船舶停止判定装置30が算出し、燃料消費量記憶部34に書き込むようにしてもよい。
停止判定部35は、船舶を停止させる場合に、錨泊とドリフトのいずれを推奨するかを判定する。停止判定部35は、判定エンジン36を有しており、当該判定エンジン36が、錨泊とドリフトのいずれを推奨するかを判定する。
判定エンジン36は、燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻までドリフトする第1種別、燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻まで錨泊する第2種別、前記燃料消費量が良い速度よりも低速での運航をし到着地に到着した後に余剰時間があれば停泊終了予定時刻までドリフトまたは錨泊する第3種別、のそれぞれについて燃料消費量を求め、燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判定する。
また、判定エンジン36は、運航条件として入力される、到着予定時刻に到着することが必須であるか否かを指定する情報を参照し、到着予定時刻が必須である場合には、到着予定時刻までに到着するように移動した場合の燃料消費量を求め、到着予定時刻が必須ではない場合には、停泊終了予定時刻までに到着するように移動した場合の燃料消費量を求め、燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判定する。
また、判定エンジン36は、到着地に到着してから停泊終了予定時刻までの期間が、基準期間以上であるか否かを判定し、基準期間以上である場合には、ドリフトが含まれる種別について除外して残りの種別の燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判別する。
また、判定エンジン36は、到着地に到着してから停泊終了予定時刻までの期間が、基準期間未満である場合には、錨泊が含まれる種別について除外して残りの種別の燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判別する。
また、判定エンジン36は、海図データに基づいて、停止対象場所が錨泊可能な領域であるか否かを判定する第1判定部、気象データが第1条件を満たすか否かを判定する第2判定部、第1判定部と第2判定部とのそれぞれの判定結果に基づいて、対象船舶について錨泊させるかドリフトさせるかを判定する停止判定部を有する。
停止対象場所は、船舶を停止する目標の位置を示す。この停止対象場所は、緯度と経度によって示す座標であってもよいし、停止する目標の範囲(領域)によって表されるものであってもよい。
第1条件は、錨泊あるいはドリフトに適する気象であるかを示す条件である。第1条件は、例えば、風速が風速基準値(例えば10ノット)以上であることであり、風速が10ノット以上である場合には、ドリフトはできず、錨泊であればできる可能性があると判定することができる。
判定エンジン36は、第1判定部と第2判定部との判定結果に基づいて、錨泊とドリフトのいずれを推奨するかを判定することにより、停止対象の区域における風況と、停止対象の区域において錨泊が可能であるか否かを考慮して、錨泊またはドリフトのいずれを推奨するかを判定することができる。
また、判定エンジン36は、停止期間が、基準期間以上であるか否かを判定する第3判定部を有する。判定エンジン36の停止判定部は、さらに第3判定部の判定結果に基づいて、対象船舶について錨泊とドリフトのいずれを推奨するかを判定する。停止期間は、船舶を停止させる予定の期間であり、例えば、船舶が到着地に到着してから停泊終了予定時刻までの期間である。基準期間は、ドリフトするよりも錨泊した方が燃料消費の観点から経済的であると推定される期間であり、例えば、1日である。判定エンジン36は、第3判定部の判定結果も含めて判定することができるため、燃料消費量に基づく経済面も考慮して、錨泊とドリフトのいずれを推奨するかを判定することができる。また、錨泊をする場合、投錨するための一定の準備時間や、抜錨して出帆するまでの一定の時間が必要であるため、このような準備時間も考慮し、錨泊とドリフトのいずれを推奨するかを判定することができる。
また、判定エンジン36は、到着予定時刻が、錨泊対応時間帯であるか否かを判定する第4判定部を有する。判定エンジン36の停止判定部は、さらに第4判定部の判定結果に基づいて、対象船舶について錨泊させるかドリフトさせるかを判定する。ここで到着予定時刻は、船舶を停止させる目標の地点(例えば、停止対象場所)に到着する予定の時刻である。錨泊対応時間帯は、錨泊にかかる作業を行う乗員が活動可能な時間帯である。判定エンジン36は、第4判定部の判定結果も含めて判定することができるため、船舶を停止させる目標の地点に到着した際に速やかに錨泊をすることができるか否かも考慮し、錨泊とドリフトのいずれを推奨するかを判定することができる。
また、判定エンジン36は、対象船舶から他船データが示す他船までの距離に基づいて、基準距離以内に他船があるか否かを判定する第5判定部を有する。基準距離は、錨泊またはドリフトをする際に他船に対する安全性を確保できる距離であれば任意の値を用いることができるが、ここでは、1MN(マイル)である場合について説明する。
判定エンジン36の停止判定部は、さらに、第5判定部の判定結果に基づいて、前記対象船舶について錨泊させるかドリフトさせるかを判定する。これにより、判定エンジン36は、他船が基準距離以内に存在する場合には、安全面を考慮して、錨泊とドリフトのいずれも行わないことを判定することができ、他船が基準距離以内にはない場合には、錨泊またはドリフトが可能であると判定することができる。
また、判定エンジン36は、錨泊とドリフトのいずれによる停止も不可であると判定した場合に、停止対象場所を変更する案内を代替案として生成する機能を有する。
判定結果記憶部37は、停止判定部35によって判定された結果を一時的に記憶する。
過去データ蓄積部38は、判定結果記憶部37に一時的に記憶されたデータを読み出して、ログとして記憶する。
データ送信部39は、判定結果記憶部37に一時的に記憶された判定結果を、端末装置40に送信する。
端末装置40は、船舶停止判定装置30に対して無線または有線によって、通信I/F41を介して通信可能に接続され、各種情報を船舶停止判定装置30に対する送信と受信を行う。この端末装置40は、例えばコンピュータである。端末装置40は、スマートフォンまたはタブレットであってもよく、また、航海機器に組み込まれていてもよい。端末装置40が、スマートフォン、またはタブレットである場合、乗員が携帯して、船内における任意の位置において、予測結果を確認することができる。
端末装置PC40は、液晶表示装置が接続されており、船舶停止判定装置30から出力された判定結果を液晶表示装置に表示させることで出力をする。また、端末装置40は、予測結果に応じた音をスピーカから出力させるようにしてもよい。
端末装置40は、キーボードやマウス等の入力装置が接続されており、入力装置からの操作入力を受け付けることができる。端末装置40に接続される入力装置は、タッチパネルであってもよい。端末装置40は、入力された各種情報を、通信I/F41を介して船舶停止判定装置30に送信する。
端末装置40の機能を実現するためのプログラムを含むアプリケーションが、他の機器に組み込まれ実行されることで、端末装置40としての機能を実現するようにしてもよい。
次に、上述した船舶停止判定装置30の動作について説明する。
船舶停止判定装置30による機能を利用する前に、利用者は、端末装置40の入力装置を介して、各種データを入力することで、利用者が書き換え可能な設定ファイルに書き込む。各種データとしては、速力が0であって船舶のエンジンがオンとなっているアイドル状態における燃料消費量、錨泊時に必要となる燃料消費量、速度と燃料消費量との関係、停泊期間の基準となる基準期間を表す値、強風であることを示す基準となる風速基準値、底質の閾値等である。
速力が0であって船舶のエンジンがオンとなっているアイドル状態における燃料消費量は、例えば、主機エンジンと補機エンジンとが搭載されている船舶である場合、主機エンジンと補機エンジンとの両方がオンとなっているが、速力が0である状態における燃料消費量である。
錨泊時に必要となる燃料消費量は、例えば、主機エンジンと補機エンジンとが搭載されている船舶である場合、主機エンジンがオフにされ、補機エンジンがオンとなっている状態における燃料消費量である。
速度と燃料消費量との関係は、速力毎における燃料消費量である。このデータを参照することで、速度に応じた燃料消費量を把握することが可能となり、また、燃料消費量が最も少ない速度等も把握することが可能となっている。
これら燃料消費量や、速度と燃料消費量との関係については、利用者が入力装置を介して入力してもよいが、利用者が入力するのではなく、データロガーに蓄積されたデータを船舶情報収集装置10から取得し、その取得されたデータに基づいて判定エンジン36が燃料消費量を算出するようにしてもよい。例えば、船舶の速力と燃料の残量について時系列データをログとしてデータロガーに記憶しておき、このログデータに基づいて、判定エンジン36が、ログデータが得られることに応じて、燃料消費量を逐次算出して燃料消費量記憶部34に書き込んでおき、必要に応じて、燃料消費量記憶部34から読み出すようにしてもよい。
底質の閾値は、船舶(自船)にとって錨泊に適しているとされる底質(例えば、砂が適している、砂と泥のいずれも適している等)を表す値である。
図2及び図3は、船舶停止判定装置30の動作を説明するフローチャートである。
船舶を停止させる場合、乗員は、端末装置40から、停止対象場所、停止対象場所に到着する到着予定時刻、停止期間、錨泊の必要可否を入力する。
ここで、図7、図8は、端末装置40の表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。端末装置40の表示画面には、到着する目標となる到着地を入力する到着地入力欄、到着予定時刻を入力する到着予定時刻入力欄、錨泊が必須か否かを入力する錨泊入力欄、停泊終了予定時刻を入力する停泊終了予定時刻入力欄、判定結果が表示される表示欄が表示される。
到着地入力欄は、停止対象場所の緯度経度を表す数値を入力することが可能な入力欄である。到着地入力欄は、数値を入力する方法とは別の方法として、停止対象場所を地図上から指定することで入力することが可能あってもよいし、海図上において、停止したい範囲を指定することで入力することが可能であってもよい。この到着地入力欄では、到着地入力欄をクリック等することによって、現在地を含む近傍の海図がポップアップ画面によって表示され、その海図において停止したい対象の場所を指定することで、停止対象場所を入力可能であってもよい。
到着予定時刻入力欄は、到着予定時刻を表す数値を入力することが可能な入力欄である。また、到着予定時刻入力欄には、到着予定時刻までに到着することが必須であるか否かを選択する選択欄も設けられてもよい。選択欄では、到着予定時刻までに到着することが必須(YES)か否(NO)かを選択することが可能である。
錨泊入力欄302は、到着地に到着した場合に錨泊が必須(YES)か否(NO)かの選択入力が可能である。
停泊終了予定時刻入力欄は、停泊を終了する予定時刻を表す数値を入力することが可能な入力欄である。停泊終了予定時刻は、いつまで停泊するかの予定を示す時刻である。
表示欄304には、判定エンジン36によって判定された結果が表示される。ここでは、判定エンジン36による判定が行われる前においては、表示欄には何も表示されない。図7では、判定結果として「「錨泊」推奨」の文字が表示された場合が示されており、図8では、判定結果として「他船が近くにいるため停止不可 ○方向に○NM進んだ場所を到着地点に設定し、再度判定」の文字が代替案として表示された場合が示されている。
図2に戻り、船舶停止判定装置30のデータ受信部31は、端末装置40から、到着地、到着予定時刻、到着予定時刻までに到着が必須であるか否か、錨泊が必須であるか否か、停泊終了予定時刻が入力されると、これら各種データを受信することで取得する(ステップS100)。ここでは、船舶の位置情報、船速、風況、他船の情報(位置情報、船速、船首方向等)についても、一定時間毎に取得する。
停止判定部35の判定エンジン36は、データ受信部31によって各種データが受信されると、燃料消費量を考慮した推奨停止方法について計算し、計算結果に基づいて、燃料消費量が最も少ない状態で運航できるケースがいずれであるかを特定する(ステップS101)。
ここで、推奨停止方法の計算は、大きく分けて、到着予定時刻が必須であるか否かに応じて2種類ある。
(ケース1)到着時刻が必須である場合
図4は、到着予定時刻が必須である場合における、停止方法の種類を示す図である。この図において、停止方法の種類は、「ドリフト」、「錨泊」、「低速運航」の3種類について図示されている。
「ドリフト」は、到着必須時刻までに到着地に到着することを前提として燃料消費がよい速度によって航行し、その後、停泊終了時刻までドリフトする場合を示す。燃料消費量がよい速度によって航行する場合、到着必須時刻にちょうど到着する場合もあるが、到着必須時刻の前に到着する場合もある。到着必須時刻の前に到着する場合において、到着必須時刻までの間の期間(符号A)については、ドリフトをする。
「錨泊」は、到着必須時刻までに到着地に到着することを前提として燃料消費がよい速度によって航行し、その後、停泊終了時刻まで錨泊する場合を示す。燃料消費量がよい速度によって航行する場合、到着必須時刻にちょうど到着する場合もあるが、到着必須時刻の前に到着する場合もある。到着必須時刻の前に到着する場合において、到着必須時刻までの間の期間(符号A)については、錨泊をする。
「低速運航」は、到着必須時刻に到着地に到着するように低速運航をし、到着必須時刻に到着地に到着した後は、停泊終了時刻までドリフトまたは錨泊する場合を示す。
ここでは、「低速運航」は、到着地に到着した後、ドリフトをする場合(「低速運航(その1)」)と錨泊する場合「低速運航(その2)」との2つの種類に分けることができるが、ここでは一旦、「低速運航」の1種類に纏めて取り扱う。
(ケース2)到着時刻が必須ではない場合
図5は、到着予定時刻が必須ではない場合における、停止方法の種類を示す図である。この図において、停止方法の種類は、「ドリフト」、「錨泊」、「低速運航」の3種類について図示されている。
「ドリフト」は、停泊終了時刻までに到着地に到着することを前提として燃料消費がよい速度によって航行し、その後、停泊終了時刻まで余剰時間がある場合には、ドリフトをする場合を示す。ここでは、到着必須時刻に到着することは必須ではないため、燃料消費量がよい状態における速力によって航行すればよく、そのため、到着予定時刻にちょうど到着する場合もあるが、到着予定時刻よりも前に到着する場合(符号B)や、到着予定時刻よりも後に到着地に到着する場合(符号C)もある。到着地に到着した後は、ドリフトをする。
「錨泊」は、停泊終了時刻までに到着地に到着することを前提として燃料消費がよい速度によって航行し、その後、停泊終了時刻まで余剰時間がある場合には、錨泊をする場合を示す。ここでは、到着必須時刻に到着することは必須ではないため、燃料消費量がよい状態における速力によって航行すればよく、そのため、到着予定時刻にちょうど到着する場合もあるが、到着予定時刻よりも前に到着する場合(符号B)や、到着予定時刻よりも後に到着地に到着する場合(符号C)もある。到着地に到着した後は、錨泊をする。
「低速運航」は、停泊終了時刻に到着地に到着するように低速運航をする場合を示す。この「低速運航」の場合、停泊終了予定時刻までドリフトと錨泊はいずれも行わないものであり、停止方法の一つとして「停止しない」ことを示す。
ここでは判定エンジン36は、到着予定時刻までに到着することが必須であるか否かを入力されたデータを参照し、到着予定時刻までに到着することが必須であることが特定された場合には、上述のケース1に示す3種類の停止方法である場合について、それぞれ燃料消費量を計算する。
例えば、判定エンジン36は、現在地から到着地までに移動するルートにおける航行距離を求め、燃料消費がよい速力を、利用者から入力装置を介して入力された燃料消費量または燃料消費量記憶部34に記憶された燃料消費量のデータに基づいて特定する。そして、判定エンジン36は、航行距離と燃料消費がよい速力とから、現在地から到着地まで燃料消費がよい速度で到着予定時刻に間に合うように運航した場合に到着地に到着する到着時刻を求め、その到着時刻から停泊終了時刻までドリフトした場合の燃料消費量(「ドリフト」の場合の燃料消費量)と、錨泊した場合の燃料消費量(「錨泊」の場合の燃料消費量)とを求める。また、判定エンジン36は、到着地に到着必須時刻までに到着するように航行する場合の速力を求め、その速力で到着地まで航行した場合の燃料消費量を求めるとともに、到着地に到着した後、その到着時刻から停泊終了時刻までドリフトした場合の燃料消費量(「低速運航(その1)」の場合の燃料消費量)と、錨泊した場合の燃料消費量(「低速運航(その2)」の場合の燃料消費量)とを求める。そして、判定エンジン36は、求められた3つの停止方法の種別(「ドリフト」、「錨泊」、「低速運航」)について、燃料消費量が良いものから順にソートする。「低速運航(その1)と「低速運航(その2)とについては、燃料消費量が多い方を「低速運航」の値として用い、「ドリフト」と「錨泊」と「低速運航」との3つについて、燃料消費量が良いものから順にソートするようにしてもよい。
また、判定エンジン36は、到着予定時刻までに到着することが必須であるか否かを入力されたデータを参照した際、到着予定時刻までに到着することが必須ではないことが特定された場合には、上述のケース2に示す3種類の停止方法である場合について、それぞれ燃料消費量を計算する。
例えば、現在地から到着地までに移動するルートにおける航行距離を求め、燃料消費がよい速力を、利用者から入力装置を介して入力された燃料消費量または燃料消費量記憶部34に記憶された燃料消費量のデータに基づいて特定する。そして、判定エンジン36は、航行距離と燃料消費がよい速力とから、現在地から到着地まで燃料消費がよい速度で停泊終了時刻の前までに到着するように運航した場合に到着地に到着する到着時刻を求め、その到着時刻から停泊終了時刻までドリフトした場合の燃料消費量(「ドリフト」の場合の燃料消費量)と、錨泊した場合の燃料消費量(「錨泊」の場合の燃料消費量)とを求める。また、判定エンジン36は、到着地に停泊終了時刻までに到着するように航行する場合の速力を求め、その速力で到着地まで航行した場合の燃料消費量(「低速運航」の場合の燃料消費量)を求める。そして、判定エンジン36は、求められた3つの停止方法の種別(「ドリフト」、「錨泊」、「低速運航」)について、燃料消費量が良いものから順にソートする。
図6は、停止方法について、燃料消費量が良い(燃料消費量が少ない)ものから順にソートした場合の組み合わせを示す図である。
ここでは、燃料消費量が最も良い停止方法の順位を「1」とし、最も良くない停止方法の順位を「3」とした場合に、全部で順位パターン「A」から「F」までの6つのパターンが示されている。例えば、順位パターン「A」は、燃料消費量が最も良い停止方法から順に「低速運航」、「ドリフト」、「錨泊」の順であることを示す。
計算結果に基づいて、判定エンジン36は、燃料消費量の良い順に停泊方法をソートした場合の組み合わせが、順位パターン「A」または「B」の場合(「低速運航」が最も燃料消費量がよい場合)には、処理をステップS103に進め、順位パターン「C」、「D」、「E」、「F」のうちいずれである場合には、処理をステップS102に進める。
順位パターン「A」または「B」の場合、判定エンジン36は、停止方法として、「低速運航」を推奨すると判定し(ステップS103)、判定結果を判定結果記憶部37に書き込む。ここで、到着予定時刻が必須であると指定されていた場合には、「低速運航(その1)または「低速運航(その2)のいずれかに応じて、低速運航をした後、錨泊(「低速運航」その1)、またはドリフト(「低速運航(その2)」)することを推奨すると判定する。
データ送信部39は、判定結果が判定結果記憶部37に書き込まれると、書き込まれた判定結果を判定結果記憶部37から読み出し、端末装置40に送信する。
これにより、端末装置40の表示画面における表示欄304に判定結果が表示される。ここでは例えば、「低速運航した後にドリフトすることを推奨」等の文字列が表示される。この文字列を参照することで、乗員は、現在予定している到着予定地、到着予定時刻、停泊終了予定時刻の場合には、低速運航し、到着地に到着した後にドリフトすることが好ましいことを把握することができる。これにより、乗員は、船舶を低速運航した後、ドリフトするように操船することができる。
次に、判定エンジン36は、錨泊が必要であるか否かを判定する(ステップS103a)。ここでは、ステップS100において、錨泊が必須であると指定されていた場合には(ステップS103a-YES)、判定エンジン36は、処理をステップS108に進め、錨泊が必須として指定されていない場合(ステップS103a-NO)、処理をステップS201に移行する。
判定エンジン36は、ステップS201に移行した場合、船舶の現在地を船舶情報収集装置10からデータ受信部31を介して取得し、現在地が停止対象場所(到着地として設定された場所)に到着したか否かを判定する(ステップS201)。判定エンジン36は、停止対象場所に到着していなければ(ステップS201-NO)、一定のウエイト時間が経過した後、再度ステップS201の処理を実行する。
一方、判定エンジン36は、停止対象場所に到着している場合(ステップS201-YES)、他船の情報を参照し、自船との距離が基準距離(ここでは1NM)以内に他船がいるか否かを判定する(ステップS202)。
基準距離以内に他船がいない場合(ステップS202-NO)、判定結果記憶部37に記憶された判定結果を端末装置40にデータ送信部39から送信することで、端末装置40の表示画面に、判定結果を再度表示される(ステップS206)。これにより船舶停止判定装置30は、処理を終了する。
一方、判定エンジン36は、基準距離以内に他船がいる場合(ステップS202-YES)、停止対象場所における船舶の停止は不可であると判定し、停止対象場所を変更する案内を代替案として生成し(ステップS203)、データ送信部39から送信させる。例えば、判定エンジン36は、代替案として、「○方向に○NM進んだ位置で再度判定」のように変更後の停止対象場所に案内するための情報を生成する。例えば、判定エンジン36は、他船が近くにいるため、その他船から基準距離以上離れることができる位置を抽出し、現在位置からその抽出された位置に向かうための方位と距離を代替案として生成する。
このように代替案が生成され、データ送信部39から端末装置40に送信されることにより、端末装置40の表示画面の表示欄304には、「他船が近くにいるため停止不可 ○方向に○NM進んだ場所を到着地点に設定し、再度判定」のようなメッセージが表示される。また、ここでは、「他船が近くにあるため停止不可」のように、停止できないと判定された要素についても判定エンジン36によって生成され、端末装置40に表示されることで、乗員は、停止できない理由についても把握することができる。なお、停止できないと判定された要素については、表示を省略してもよい。
このあと、判定エンジン36は、ループ回数が所定回数以上であるか否かを判定し(ステップS204)、ループ回数が所定回数以上でなければ(ステップS204-NO)、停止対象場所を、代替案として生成した停止対象場所に更新し、処理をステップS101に進める。ここで、ステップS101において、乗員から新たなデータが入力されていなければ、現在入力されているデータを用いてステップS102からの処理を行い、新たなデータが入力されている場合には、新たに入力されたデータを用いてステップS102からの処理を行う。ここで、ループ回数は、判定処理を開始してからステップS204を実行した回数であり、判定エンジン36が、ステップS204を実行する毎に、カウンタ値をインクリメントすることでループ回数をカウントする。また、所定回数は任意の回数として設定ファイルに書き込むことで設定することができ、例えば3回である。
判定エンジン36は、ループ回数が所定回数以上である場合(ステップS204-YES)、判定不可であることを示す判定結果を判定結果記憶部37に書き込むことで、端末装置40に「判定不可」であることを表示させる。この場合、乗員は、自ら判断したり、陸上における監視所と連絡をとり対応を検討する等することができる。
一方、ステップS101において、順位パターンが「C」、「D」、「E」、「F」のいずれかである場合、判定エンジン36は、ステップS100において入力された情報に基づいて、錨泊が必要であるとして選択されているか否かを判定する(ステップS102)。
錨泊が必須であると指定されていた場合(ステップS102-YES)、判定エンジン36は、順位パターンに含まれる停止方法のうち、錨泊(第2種別)より低速運航(第3種別)の方が上位の順位であるか否かを判定する(ステップS102a)。ここでは、順位パターン「C」が選定されている場合には、「ドリフト」、「低速運航」、「錨泊」の順であるため、低速運航の方が上位の順位であると判定する(ステップS102a-YES)。また、ここでは、ステップS102において錨泊が必須であると判定されているため、ドリフトは行わずに錨泊する必要があり、そのため、判定エンジン36は、順位パターン「C」のうち「ドリフト」を削除した上で、「低速運航」、「錨泊」の停止方法の順であるとして判定する。そして、判定エンジン36は、「ドリフト」を削除した上で順位パターン「C」(「低速運航」、「錨泊」)であるとして、処理をステップS103に進める。そして、判定エンジン36は、ステップS103において順位に基づいて、停止方法として「低速運航」を推奨すると判定し、判定結果を判定結果記憶部37に書き込む。これにより、データ送信部39は、書き込まれた判定結果を端末装置40に送信する。そして、判定エンジン36は、錨泊が必須であるとステップS102において判定されているため、ステップS103aにおいて錨泊が必須であると判定し、これにより、「低速運航をした後に錨泊」という停止方法を推奨すると判定し、判定結果を判定結果記憶部37に書き込む。これにより、データ送信部39は、書き込まれた判定結果を端末装置40に送信する。そして、判定エンジン36は、処理をステップS108に進める。
判定エンジン36は、処理をステップS108に移行すると、到着予定時刻が、錨泊対応時間帯であるか否かを判定し(ステップS108)、到着予定時刻が錨泊対応時間帯ではない場合(ステップS108-NO)、錨泊対応時間帯が到来するまでの間はドリフトし、その後錨泊することを表す判定結果を生成し、判定結果記憶部37に書き込む(ステップS109)。データ送信部39は、判定結果記憶部37に書き込まれた判定結果を端末装置40に送信する。これにより、端末装置40の表示画面の表示欄304には、「6:00-20:00の間になるまでドリフトし、その後、錨泊」のメッセージが表示される。ここでは、ステップ103において「低速運航をした後に錨泊」の判定結果が得られている場合には、判定エンジン36は、「低速運航をして到着地に到着後、6:00-20:00の間になるまでドリフトし、その後、に錨泊」のように、判定結果を合成しメッセージを生成するようにし、端末装置40に表示させるようにしてもよい。
この場合、乗員は、到着地に到着した後、少なくとも6時になるまでドリフトし、その後、錨泊すると判断することができる。
そして判定エンジン36は、処理をステップS201に進める。
一方、判定エンジン36は、ステップS108において到着予定時刻が、錨泊対応時間帯である場合(ステップS108-YES)、停止対象場所(到着地)における底質が、底質の閾値として設定された値に該当するか否か判定する。例えば、底質の閾値として砂または泥などの「岩以外」が設定されていた場合には、岩以外であるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、底質が岩である場合、錨泊すると錨が損傷する可能性があるため、錨泊できない場所であると判定することができ、底質が泥、砂などである場合には、錨泊することができると判定することができる。また、底質の閾値は、船舶によっては、底質の閾値として「泥」のみが設定される場合、「泥・砂」が設定される場合等、種々ある。
判定エンジン36は、停止対象場所における底質が、岩以外である場合(ステップS110-YES)、錨泊を推奨すると判定し(ステップS111)、判定結果を判定結果記憶部37に書き込む。
データ送信部39は、判定結果が判定結果記憶部37に書き込まれると、書き込まれた判定結果を判定結果記憶部37から読み出し、端末装置40に送信する。
これにより、端末装置40の表示画面における表示欄304に判定結果が表示される。ここでは例えば、推奨するとして判定された判定結果に応じた文字列が表示される。例えば、推奨する対象が「錨泊」である場合には、「燃費がよい状態で運航した後に錨泊することを推奨」等の文字列が表示され、推奨する対象が「低速運航」である場合には、「低速運航し到着地に到着後、錨泊することを推奨」等の文字列が表示される。この文字列を参照することで、乗員は、現在予定している到着地、到着予定時刻、停泊終了予定時刻の場合には、燃費がよい状態で運航した後に錨泊することが好ましいこと、あるいは、低速運航した後に錨泊することが好ましいことを把握し、推奨された内容を参考にして運航することができる。
この後、判定エンジン36は、処理をステップS201に進める。
一方、判定エンジン36は、停止対象場所における底質が、岩以外ではない場合(岩である場合)(ステップS110-NO)、停止対象場所における船舶の停止は不可であると判定し、停止対象場所を変更する案内を代替案として生成し(ステップS112)、データ送信部39から送信させる。例えば、判定エンジン36は、代替案として、「○方向に○NM進んだ場所を到着地に設定し、再度判定」のように変更後の停止対象場所に案内するための情報を生成する。船員は、この表示内容を確認すると、代替案として提示された地着地を目的地として入力し直すことができる。
例えば、判定エンジン36は、現在設定されている停止対象場所の近傍において、底質が岩ではない場所(砂または泥)を海図データから抽出し、現在位置からその抽出された位置に向かうための方位と距離を代替案として生成する。このように代替案が生成され、データ送信部39から端末装置40に送信されることにより、端末装置40の表示画面の表示欄304には、「○方向に○NM進んだ場所を到着地に設定し、再度判定」のようなメッセージが表示される。
その後、判定エンジン36は、処理をステップS100に進める。
一方、ステップS102aにおいて、判定エンジン36は、順位パターン「D」(ドリフト、錨泊、低速運航)、「E」(錨泊、低速運航、ドリフト)、「F」(錨泊、ドリフト、低速運航)のいずれかである場合については、低速運航よりも錨泊の順位が高いため、「NO」と判定し(ステップS102a-NO)、処理をステップS108に進める。
判定エンジン36は、処理をステップS108に移行すると、到着予定時刻が、錨泊対応時間帯であるか否かを判定し(ステップS108)、到着予定時刻が錨泊対応時間帯ではない場合(ステップS108-NO)、錨泊対応時間帯が到来するまでの間はドリフトし、その後錨泊することを表す判定結果を生成し、判定結果記憶部37に書き込む(ステップS109)。データ送信部39は、判定結果記憶部37に書き込まれた判定結果を端末装置40に送信する。これにより、端末装置40の表示画面の表示欄304には、「6:00-20:00の間になるまでドリフトし、その後、錨泊」のメッセージが表示される。
そして、判定エンジン36は、停止対象場所(到着地)における底質が、底質の閾値として設定された値に該当するか否か判定する。例えば、底質の閾値として砂または泥などの「岩以外」が設定されていた場合には、岩以外であるか否かを判定する(ステップS110)。判定エンジン36は、停止対象場所における底質が、岩以外である場合(ステップS110-YES)、錨泊を推奨すると判定し(ステップS111)、判定結果を判定結果記憶部37に書き込む。
データ送信部39は、判定結果が判定結果記憶部37に書き込まれると、書き込まれた判定結果を判定結果記憶部37から読み出し、端末装置40に送信する。
これにより、端末装置40の表示画面における表示欄304に判定結果が表示される。ここでは例えば、「燃費がよい状態で運航した後、6:00-20:00の間になるまでドリフトし、その後錨泊することを推奨」等の文字列が表示される。
一方、判定エンジン36は、停止対象場所における底質が、岩以外ではない場合(岩である場合)(ステップS110-NO)、停止対象場所における船舶の停止は不可であると判定し、停止対象場所を変更する案内を代替案として生成し(ステップS112)、データ送信部39から送信させる。例えば、判定エンジン36は、代替案として、「○方向に○NM進んだ場所を到着地に設定し、再度判定」のように変更後の停止対象場所に案内するための情報を生成する。
一方、ステップS102において、判定エンジン36は、錨泊が必須であると選択されていないと判定した場合(ステップS102-NO)、気象データまたは海象データを参照し、気象データまたは海象データに突風が発生する可能性があることを示すデータがあるか否かを判定する(ステップS104)。
判定エンジン36は、突風が発生する可能性があることを示すデータが含まれていない場合(突風が発生する可能性はほぼないことを示すデータが含まれている場合)(ステップS104-NO)、気象データまたは海象データを参照し、自船の近傍の風速が第1条件(例えば、風速10ノット以上である)を満たすか否かを判定する(ステップS105)。
判定エンジン36は、風速が第1条件を満たさない(例えば風速が10ノット未満である)場合には(ステップS105-NO)、停止期間が、基準期間(例えば1日)以上であるか否かを判定する(ステップS106)。停止期間が基準期間以上である場合(ステップS106-YES)、判定エンジン36は、処理をステップS102aに進める。判定エンジン36は、順位パターンに含まれる停止方法のうち、錨泊より低速運航の方が上位の順位であるか否かを判定する(ステップS102a)。ここでは、順位パターン「C」が選定されている場合には、「ドリフト」、「低速運航」、「錨泊」の順であるため、低速運航の方が上位の順位であると判定する(ステップS102a-YES)。また、ここでは、ステップS106において錨泊期間が基準期間以上であると判定されているため、判定エンジン36は、ドリフトを行わずに、順位パターン「C」のうち「ドリフト」を削除し、「低速運航」、「錨泊」の停止方法の順であるとして判定する。ここでドリフトを削除せず、ドリフトが選択された場合には、基準期間以上停止している間、継続してドリフトすることになるが、ドリフトをしている間においては、船員が自船の周囲を監視する等、実施する各種業務が種々発生する。この場合、停止方法が「ドリフト」であるよりも「錨泊」の方が、燃料消費量が低下する可能性があるが、船員の業務負担が減る。そのため、候補から「ドリフト」を削除することで、燃料消費量よりも船員の負荷を軽減するような停止方法を選択することができる。そして、判定エンジン36は、「ドリフト」を削除した上で順位パターン「C」(「低速運航」、「錨泊」)であるとして、処理をステップS103に進める。そして、判定エンジン36は、ステップS103において「低速運航」を推奨すると判定し(ステップS103)、判定結果を判定結果記憶部37に書き込む。これにより、データ送信部39が、端末装置40に判定結果を送信し、判定結果を表示させる。次に、判定エンジン36は、ステップS102において錨泊が必須ではないと判定されていたため、ステップS103aの錨泊が必須であるか否かの判定において、錨泊が必須ではないと判定し、処理をステップS201に進める。
一方、ステップS102aにおいて、順位パターン「D」(ドリフト、錨泊、低速運航)、「E」(錨泊、低速運航、ドリフト)、「F」(錨泊、ドリフト、低速運航)のいずれかが選定されている場合には錨泊の方が低速運航よりも順位が上位であると判定し(ステップS102a-NO)、判定エンジン36は、順位パターンから「ドリフト」を削除し(順位パターン「D」(錨泊、低速運航)、「E」(錨泊、低速運航)、「F」(錨泊、低速運航))、処理をステップS108に進める。ここで、順位パターンに含まれる停止方法の候補から「ドリフト」を削除することで、燃料消費量よりも船員の負荷を軽減するような停止方法を選択することができる。また、ここではドリフトが削除されるため、いずれの順位パターンであっても、停止方法として「錨泊」が「低速運航」よりも優先して推奨されることになり、錨泊することを前提として、ステップS108以降の判定が行われる。
一方、ステップS106において、停止期間が基準期間以上ではない場合(ステップS106-NO)、判定エンジン36は、順位パターンに含まれる停止方法のうち、ドリフト(第1種別)より低速運航(第3種別)の方が上位の順位であるか否かを判定する(ステップS106a)。
ここでは、順位パターン「E」が選定されている場合には、「錨泊」、「低速運航」、「ドリフト」の順であるため、低速運航の方が上位の順位であると判定する(ステップS106a-YES)。ここで、判定エンジン36は、順位パターンに含まれる停止方法の候補から「錨泊」を削除した上で順位パターン「E」(「低速運航」、「ドリフト」)であるとして、処理をステップS103に進める。ここでは、ステップS106において、停止期間が基準期間未満であると判定されているため、基準期間未満において錨泊をしようとしても、錨泊するための準備期間が一定程度の時間が必要であり、かつ、船員が錨泊するための各種作業が発生するため、錨泊を行わない方が時間的にも、船員の作業効率の点においてもメリットが多い。これにより、判定エンジン36は、処理をステップS103に進め、停止方法として「低速運航」が選択され、ステップS103aにおいて錨泊が必須ではないと判定され(ステップS103a-NO)、処理をステップS201に進める。
一方、ステップS106aの判定において、順位パターン「C」(ドリフト、低速運航、錨泊)、「D」(ドリフト、錨泊、低速運航)、「F」(錨泊、ドリフト、低速運航)のいずれかが選定されている場合にはドリフトの方が低速運航よりも順位が上位であると判定し(ステップS106a-NO)、判定エンジン36は、順位パターンに含まれる停止方法の候補から「錨泊」を削除した上で順位パターン「C」(ドリフト、低速運航)、「D」(ドリフト、低速運航)、「F」(ドリフト、低速運航)であるとし、「ドリフト」を推奨すると判定する(ステップS107)。ここでは錨泊が削除されるため、いずれの順位パターンであっても、停止方法として「ドリフト」が「低速運航」よりも優先して推奨されることになる。ここでは、ステップS106において、停止期間が基準期間未満であると判定されているため、「錨泊」を除外することで、錨泊するための準備期間を発生させてない点や、錨泊に伴う船員の作業負荷を発生させない点においてメリットがある。
そして判定エンジン36は、「ドリフト」である判定結果を判定結果記憶部37に書き込む。これにより、データ送信部39は、判定結果が判定結果記憶部37に書き込まれたことに応じて、判定結果を端末装置40に送信し、表示させる。これにより、端末装置40の表示画面の表示欄304には、「燃料消費量がよい良い状態で運航した後にドリフトすることを推奨」の文字列が表示される。この文字列を参照することで、乗員は、現在予定している停止対象場所、到着予定時刻、停止期間の場合には、燃料消費量がよい状態で運航した後にドリフトすることが好ましいことを把握することができる。これにより、乗員は、船舶を停止対象場所に、到着予定時刻に到着するように操船することができる。
そして、判定エンジン36は、ステップS107の後、処理をステップS201に進める。
一方、判定エンジン36は、ステップS104において、突風が発生する可能性があることを示すデータが含まれている場合(突風が発生する可能性があることを示すデータが含まれている場合)(ステップS104-YES)と、ステップS105において、自船の近傍の風速が第1条件(例えば、風速10ノット以上である)を満たす場合(ステップS105-YES)とについては、順位パターンに含まれる停止方法の候補からドリフト」を削除し、順位パターン「C」(低速運航、錨泊)、「D」(錨泊、低速運航)、「F」(錨泊、低速運航)、「F」(錨泊、低速運航)であるとした上で、順位パターンに含まれる停止方法のうち、錨泊より低速運航の方が上位の順位であるか否かを判定する(ステップS102a)。ここでは、台風などの突風の可能性がある場合や、風速が第1条件を満たす(風霜10ノット以上等)場合には、ドリフトをすると風の影響を受けて船舶が流されてしまう可能性があるため、ドリフトを削除することで、流されてしまう可能性がある停止方法を除外した上で、停止方法を推奨することができる。
ここでは、順位パターン「C」が選定されている場合には、「低速運航」、「錨泊」の順であるため、低速運航の方が上位の順位であると判定する(ステップS102a-YES)。そして、判定エンジン36は、ステップS103において「低速運航」を推奨すると判定し、ステップS103aにおいて錨泊が必須ではないと判定し、処理をステップS201に進める。
一方、ステップS104-YES、またはステップS105-YESであって、ステップS102aにおいて、順位パターン「D」、「E」、「F」のいずれかが選定されている場合には、いずれも「錨泊」、「低速運航」の順であるため、錨泊の方が上位の順位であると判定する(ステップS102a-NO)。そして、判定エンジン36は、ステップS108に処理を進める。
以上説明した実施形態によれば、従来であれば、ドリフトもしくは錨泊のどちらが最適か、場所の選定の見極め方が難しい場合があり、主観的に判定しなければならなかった。しかし、上述した実施形態によれば、錨泊するかドリフトするかについて、判断する項目と判断順序に従って判定エンジン36が判定するようにした。これにより、経験の浅い乗員であっても、判断の見極めを容易に行うことができる。そのため、乗員が判断をする際にかかる負荷を軽減することができる。
また、上述の実施形態によれば、船舶を停止させる到着時間と到着地点、船舶を停止させる停止期間を入力すると、海図の情報、船のセンサーデータ(船速、風速、AIS)、気象状況等の様々な状況から、自動もしくは手動で入力される条件を取得し、これに基づいて最適な停止方法を提案することができる。
ここでは、停止方法の種別毎に燃料消費量を求め、燃料消費量の良い順を推定し、その推定結果も考慮して、ドリフト、錨泊、低速運航等の停止方法のいずれがよいかを推定するようにした。これにより、燃料消費量を考慮した上で、推奨する停止方法を特定することができる。従来であれば、操船者等の過去の経験や知識等に基づいて、停泊終了時刻に到着するように到着地まで低速運航をする、あるいは、燃料消費量の良い状態で到着地まで到着した後、ドリフトまたは錨泊するかを判断したりしていたが、この実施形態によれば、より正確な燃料消費量を元にしつつ、ドリフト中における燃料消費量や錨泊中における燃料消費量等も考慮して、推奨する停止方法を推定することができる。
判定に用いられる各種基準値は、乗員が任意に変更するともできる。
また、上述の実施形態によれば、自船だけでなく他船の状況も考慮し安全面及び燃料を考慮した経済面も含めて判定することができる。
ドリフト及び錨泊のどちらも適切でない場合には、具体的な代替案を提案することもできる。また、ドリフトまたは錨泊の判定をしたあと、船舶を停止させる到着地点に到着した際に、再度判定することができる。
また、以上説明した実施形態において、監視対象として船舶は、自動運航船あるいは自律船と呼ばれる、乗員が直接操船することなく運航可能な船舶であってもよい。この場合、例えば乗員が搭乗しない船舶であっても、人の判断が介在しなくても、錨泊とドリフトとの判断を自律的に行うことができ、投錨したり、ドリフトしたりすることができる。
また、上述した実施形態における、図2ステップS101において、燃料消費量を考慮した推奨停止方法について計算し、計算結果に基づいて、燃料消費量が最も少ない状態で運航できるケースがいずれであるかを特定するようにした。ここで、燃料消費がよい速度は船舶毎に異なるため、燃料消費がよい速度で運航する場合、利用者から「必須」として指定された到着予定時刻に間に合わない場合も考えられる。このような場合には、「到着予定時刻が早いため、現在入力されている到着予定時刻よりも遅い時間を入力して下さい」というメッセージを図7の表示欄304に表示するようにしてもよい。そして、ステップS100に処理を移行し、新たな到着予定時刻が入力された場合に、再度S101の処理を行うようにしてもよい。これにより、燃料消費がよい速度で運航するように促すことができる。
なお、上述の実施形態において、船舶停止判定装置30を、自船を監視する場合に利用する場合について説明したが、陸上における監視所において利用するようにしてもよい。
上述した底質情報記憶部33、燃料消費量記憶部34、判定結果記憶部37、過去データ蓄積部38は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
これら底質情報記憶部33、燃料消費量記憶部34、判定結果記憶部37、過去データ蓄積部38は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
データ受信部31、停止判定部35、データ送信部39は、例えばCPU(中央処理装置)等の処理装置若しくは専用の電子回路で構成されてよい。
上述した実施形態におけるデータ受信部31、停止判定部35、データ送信部39をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
10…船舶情報収集装置、20…外部情報収集装置、30…船舶停止判定装置、31…データ受信部、33…底質情報記憶部、34…燃料消費量記憶部、35…停止判定部、36…判定エンジン、37…判定結果記憶部、38…過去データ蓄積部、39…データ送信部、40…端末装置、S…船舶監視システム

Claims (7)

  1. 対象船舶の現在地と、航行予定として、到着地、到着予定時刻及び停泊終了予定時刻とを含む運航条件を取得する取得部と、
    燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻までドリフトする第1種別、
    燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻まで錨泊する第2種別、
    前記燃料消費量が良い速度よりも低速での運航をし到着地に到着した後に余剰時間があれば停泊終了予定時刻までドリフトまたは錨泊する第3種別、
    のそれぞれについて燃料消費量を求め、
    前記燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判定する判定部
    を有する船舶停止判定装置。
  2. 前記運航条件には、到着予定時刻に到着することが必須であるか否かを指定する情報が含まれており、
    前記判定部は、
    前記到着予定時刻が必須である場合には、前記到着予定時刻までに到着するように移動した場合の燃料消費量を求め、
    前記到着予定時刻が必須ではない場合には、前記停泊終了予定時刻までに到着するように移動した場合の燃料消費量を求め、
    前記燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判定する
    請求項1に記載の船舶停止判定装置。
  3. 前記判定部は、前記到着地に到着してから停泊終了予定時刻までの期間が、基準期間以上であるか否かを判定し、
    基準期間以上である場合には、ドリフトが含まれる種別について除外して残りの種別のついての燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判別する
    請求項1に記載の船舶停止判定装置。
  4. 前記判定部は、前記到着地に到着してから停泊終了予定時刻までの期間が、基準期間未満である場合には、錨泊が含まれる種別について除外して残りの種別のついての燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判別する
    請求項3に記載の船舶停止判定装置。
  5. 海図データを記憶する記憶部を有し、
    前記判定部は、
    前記推奨する停止方法が錨泊を含む種別である場合、
    前記海図データに基づいて、停止対象場所が錨泊可能な領域であるか否かを判定し、
    錨泊可能な領域である場合に前記錨泊を含む種別を推奨すると判定し、
    錨泊可能な領域ではない場合に前記到着地を変更することを推奨する
    請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の船舶停止判定装置。
  6. 前記取得部は、他船の状況を示す他船データを取得し、
    前記判定部は、
    前記到着地に到着した後、前記対象船舶から前記他船データが示す他船までの距離が、基準距離以内であるか否かを判定し、
    前記他船までの距離が基準距離以内である場合には到着地を変更することを推奨する
    請求項5に記載の船舶停止判定装置。
  7. コンピュータにより実行される船舶停止判定方法であって、
    対象船舶の現在地と、航行予定として、到着地、到着予定時刻及び停泊終了予定時刻とを含む運航条件を取得し、
    燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻までドリフトする第1種別、燃料消費量が良い速度によって航行し到着地に到着した後に停泊終了予定時刻まで錨泊する第2種別、前記燃料消費量が良い速度よりも低速での運航をし到着地に到着した後に余剰時間があれば停泊終了予定時刻までドリフトまたは錨泊する第3種別、のそれぞれについて燃料消費量を求め、
    前記燃料消費量の順に基づいて、推奨する停止方法を判定する
    ことを含む船舶停止判定方法。
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