JP2023553250A - 任意の距離でゴースト像がない投影 - Google Patents
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Abstract
ゴースト像がないヘッドアップディスプレイを提供するための像生成システムであって、前面及び後面を有する表示スクリーンと、アイボックスに向けて反射するために表示スクリーンに向けて像を投影する画像生成ユニットと、フィールドレンズと、第1の軸に沿う第1の光パワー及び第2の軸に沿う第2の光パワーを有する異方性光学部品であって、第1の軸と第2の軸が垂直である、異方性光学部品とを備え、画像生成ユニットは、第1の虚像を形成する表示スクリーンの前面に光が入射するように、フィールドレンズを介して光を投射するように構成され、光の一部は、表示スクリーンを透過し、第2の虚像を形成する表示スクリーンの後面に入射し、第1及び第2の虚像は、第1の軸に沿ってオフセットされ、フィールドレンズは、オフセットが閾値の大きさ未満であり且つ第1及び第2の虚像がアイボックスから見て実質的に重なり合うように、第1の投影距離で第1の虚像を投影し、第2の投影距離で第2の虚像を投影するように構成され、異方性光学部品は、第2の軸のみに沿って第1及び第2の虚像を拡大するように構成される、像生成システム。
Description
本開示は、表示システムに関する。特に、排他的ではないが、本開示は、任意の投影距離においてゴースト像がない態様でスクリーン上に像を表示するための装置に関する。
ヘッドアップディスプレイ(HUD)は、像がウインドスクリーン又はバイザなどの透明表面上に投影される既知のディスプレイである。そのようなディスプレイは、車両内を含む幾つかの異なる環境において周知である。
自動車産業では、殆どの市販のHUDは、別個の光学スクリーン(コンバイナタイプのHUD)を利用する、又はウインドスクリーン(ウインドスクリーンタイプのHUD)上に直接表示する。コンバイナタイプのHUDは、多大な修正を伴うことなく殆どのタイプの車に設置され得る。それらのHUDは、実際の運転環境と投影された虚像とを組み合わせるために透明プラスチックプロジェクタスクリーンを利用する。プラスチックスクリーンは、設置するのは比較的安価であるが、運転者の視界を部分的に覆い隠すことになり、更に、ユニットが振動を受けるとその性能が低下する。
ウインドスクリーンタイプのHUDは、車両のウインドスクリーンを利用して、虚像と実際の環境とを組み合わせる。ウインドスクリーンは有限の厚さ(一般に、コンバイナタイプのHUDで使用されるスクリーンよりもはるかに大きい)を有するため、投影像はウインドスクリーンの前面及び後面の両方で反射され、一次像及び二次オフセット「ゴースト」像をもたらす。ゴースト像という用語は、当該技術分野において、及び二次オフセット像を説明するために本明細書の全体を通して使用される。この効果を打ち消すために、前面での反射を高める特別なフィルムをウインドスクリーンに貼り付けることができる(それによって、後面でのその後の反射を低減し、ゴースト像を減少させる)。そのようなフィルムは、比較的低コストであるが、視覚的に魅力がなく、画質に悪影響を及ぼし、長期間日光に晒された後に有効性が低下する可能性がある。他の解決策は、運転者に単一の鮮明な像が提示されるように、2つの反射像と効果的に重なり合う特別な多層くさび形ウインドスクリーンを提供することである。くさび形ウインドスクリーンの概略図が図1に示される。これらの特別に製造されたウインドスクリーンは、特に用途ごとに設計されなければならず、構築に費用がかかる。
他の手法は、発光性/散乱性ナノ粒子の1つ以上の層を伴うウインドスクリーンを設計することである。各層は、走査型レーザプロジェクタによって励起されると、R/G/B波帯のうちの1つで可視発光を生成する。複数の波帯の像を重ね合わせることにより、ウインドスクリーンに着色像が表示される。このいわゆるフルウインドスクリーンHUDは、無制限の視野角、無制限の表示部位を有するとともに、レーザスペックルを有さないが、やはり高価で製造が複雑である。更に、運転者は、表示された情報を見るためにウインドスクリーンに焦点を合わせなければならないため、多深度像(すなわち、異なる見かけの深さの要素を有する像)を体験することができない。
列車及びトラックに見られるような、ウインドスクリーンが大きな傾斜角を有する用途のためのHUDを設計する場合、更なる困難が生じる。小型自動車の場合、ウインドスクリーンの傾斜角は通常30°~45°であり、HUDシステムはダッシュボードの真下に設置され、それによりHUDシステムの設計が容易となる。しかしながら、より大型の車両の場合、ウインドスクリーンの傾斜角は、しばらくの間変化し得る。例えば、殆どの列車のウインドスクリーンは、60°~80の傾斜角を有する。トラック及びバスに関しては、傾斜角が更に高く、最大90°にさえなり得る。より大きな傾斜角は、より大きな車両で使用されるより厚いウインドスクリーンと組み合わせて、ウインドスクリーンの前面及び後面から反射される像のオフセットを増大させることによってゴースト像の問題をより顕著にするだけでなく、前述した従来の軽減技術のコストも増大させる。
したがって、既存の方法は、複数の異なるシステムにわたるゴースト像の低減を可能にしない。
本発明の目的は、前述の従来技術の欠点の幾つかを軽減することである。
本発明の態様及び実施形態は、添付の特許請求の範囲に記載の装置を提供する。
本発明の第1の態様によれば、ゴースト像がないヘッドアップディスプレイを提供するための像生成システムが提供され、システムは、前面及び後面を有する表示スクリーンと、アイボックスに向けて反射するために表示スクリーンに向けて像を投影する画像生成ユニットと、フィールドレンズと、第1の軸に沿う第1の光パワー及び第2の軸に沿う第2の光パワーを有する異方性光学部品であって、第1の軸と第2の軸が垂直である、異方性光学部品とを備え、画像生成ユニットは、第1の虚像を形成する表示スクリーンの前面に光が入射するように、フィールドレンズを介して光を投射するように構成され、光の一部は、表示スクリーンを透過し、第2の虚像を形成する表示スクリーンの後面に入射し、第1及び第2の虚像は、第1の軸に沿ってオフセットされ、フィールドレンズは、オフセットが閾値の大きさ未満であり且つ第1及び第2の虚像がアイボックスから見て実質的に重なり合うように、第1の投影距離で第1の虚像を投影し、第2の投影距離で第2の虚像を投影するように構成され、異方性光学部品は、第2の軸のみに沿って第1及び第2の虚像を拡大するように構成される。
この手法は、表示スクリーン表面又は内部構造にいかなる修正も必要とせずに、ゴースト像がない投影を可能にする。更に、さもなければゴースト像を除去するために必要とされるよりも短い見かけの投影距離で像を表示することができる。
任意選択的に、フィールドレンズは、第1の虚像と第2の虚像との間のオフセットが閾値角度分解能を下回るように、第1の投影距離及び第2の投影距離で第1の虚像及び第2の虚像を投影するように構成される。
任意選択的に、閾値角度分解能は画素の寸法に等しい。
任意選択的に、閾値角度分解能は、人間の眼の角度分解能に等しい。オフセットをディスプレイの限界及び/又は人間の眼の分解能力未満に低減することにより、ゴースト像が効果的に除去される。
任意選択的に、異方性光学部品は、自由曲面ミラー、自由曲面レンズ、円筒形ミラー、又は円筒形レンズのうちの1つによって設けられる。
任意選択的に、フィールドレンズは、凹面鏡、自由曲面、フレネルレンズ、導波路、回折光学素子、ホログラフィック光学素子、又は1つ以上のテーパ状光ファイバのうちの1つによって設けられる。テーパ状光ファイバは、特に、投影された像ファイバ空間のレンズレス拡大を可能にし、それによって光の光路を短縮し、システムの全体的な空間設置面積を低減できるようにする。
任意選択的に、画像生成ユニットは、光源及び空間光変調器を備える。
任意選択的に、画像生成ユニットは、投影像を実現するためのプロジェクタ及びディフューザを備える。
任意選択的に、画像生成ユニットは、レーザ及び2D走査ミラーを備える。
任意選択的に、画像生成ユニットは、コンピュータ生成ホログラムを生成するためのホログラフィックユニットと、ホログラムを実現するためのディフューザとを備える。
任意選択的に、画像生成ユニットは、LCDデバイス、LEDデバイス、マイクロLEDデバイス、OLEDデバイス、又はデジタル光処理デジタルマイクロミラーデバイスのうちの1つ以上を備える。そのようなデバイスは、所望に応じて局所化及び変調され得る電流を印加することによって作動させることができ、それらのデバイスは、更に、可撓性の多色ディスプレイを提供することができる。
任意選択的に、システムは、画像生成ユニット、フィールドレンズ、表示スクリーン、及び/又は異方性光学部品のいずれかの間に介在光学系を更に備える。そのような介在光学系は、光の経路を設置環境の物理的境界の周りに配置できるようにし、ウインドスクリーン自体の任意の光学的効果を補償することを可能にする。
任意選択的に、介在光学系は、折り返しミラー、導波路、回折光学素子又はホログラフィック光学素子のうちの1つを備える。
任意選択的に、システムは、画像生成ユニットと通信する像プロセッサを更に備え、像プロセッサは、像が表示スクリーン上で歪みなく見えるように光学セットアップによって引き起こされる歪みを考慮するように構成される。これにより、任意の像生成後補正並びに嵩張る補正光学系の必要性がなくなる。更に、それにより、異なるディスプレイ表面及び光学セットアップに適応することができるより高い可撓性がもたらされる。
任意選択的に、ヘッドアップディスプレイの表示スクリーンは、車両のウインドスクリーンである。
任意選択的に、フィールドレンズ、投影ユニット、異方性光学部品、及び/又は介在光学部品(存在する場合)のうちの1つ以上は、互いに対して移動可能である。
任意選択的に、像が第1の領域及び第2の領域を含み、システムは、第1の領域及び第2の領域がフィールドレンズを通じて投影される一方で第2の領域のみが異方性光学部品を通じて投影されるように配置される。HUDシステムを通じた複数の距離での像の投影は、現実物体の説得力のある表現をもたらすことができる。
本発明の第2の態様によれば、ゴースト像がないヘッドアップディスプレイを提供するための方法が提供され、該方法は、画像生成ユニットで像を生成し、像は、所定のアイボックスに向けて反射するために表示スクリーン上にレンダリングされ、表示スクリーンが前面及び後面を有し、画像生成ユニットと表示スクリーンとの間にフィールドレンズを設け、画像生成ユニットと表示スクリーンとの間に異方性光学部品を設け、異方性光学部品は、第1の軸に沿う第1の光パワー及び第2の軸に沿う第2の光パワーを有し、第1の軸と第2の軸が垂直であり、表示スクリーンの前面に入射する光の一部が反射されて第1の虚像を形成し、光の一部が、表示スクリーンを透過して、後面に入射し、第2の虚像を形成し、第1及び第2の虚像が第1の軸に沿ってオフセットされ、オフセットが閾値の大きさ未満であり且つ第1の虚像及び第2の虚像がアイボックスから見て実質的に重なり合うように、第1の投影距離で第1の虚像を投影し、第2の投影距離で第2の虚像を投影するようにフィールドレンズを構成し、第2の軸のみに沿って第1の虚像及び第2の虚像を拡大するように異方性光学部品を構成することを含む。
本発明の他の態様は、添付の特許請求の範囲から明らかになる。
ここで、添付図面を参照して、本発明の1つ以上の実施形態を単なる例として説明する。
本発明の一態様では、装置及びディスプレイは、自動車両などの車両に設置される。以下の説明は、表示スクリーンとしてウインドスクリーンを利用する自動車両のHUDに関連して記載されるが、本明細書に記載される開示及び概念は、他の形態のHUD(例えば、他の形態の車両、ヘルメットもしくはゴーグルなどのウェアラブルプラットフォーム、又は他の既知のタイプのHUDに設置されたもの)、並びに一般的なディスプレイに適用可能である。
特に、本発明は、陸上(オン/オフロードや線路)、海中又は海上、空中又は宇宙で運転することができる車両などの限られた環境で使用するために設置されることが想定される。例は、自動車、バス、トラック、掘削機、大型作業に適した外骨格、オートバイ、電車、テーマパークの乗り物、潜水艦、船舶、ボート、ヨット、ジェットスキー及び他の種類の海上車両、航空機、滑空機及び他の種類の航空機、宇宙船及び宇宙船のためのシャトルであり得るが、これらに限定されない。更に、本技術は、ヘルメット又はゴーグルなどの運転者/オペレータの頭部/眼保護装置などのモバイルプラットフォームに設置する/組み込むことができる。したがって、保護ヘルメット/ゴーグルの着用を含む任意の活動は、本明細書に記載の本発明を利用することができる。これらの保護ヘルメット/ゴーグルは、これらに限定されないが、オートバイ乗り/サイクリスト、スキーヤー、宇宙飛行士、外骨格オペレータ、軍人、採鉱者、スキューバダイバー及び建設作業者が着用することができる。更に、保護ヘルメット/ゴーグルは、ゲーム機、アーケード機用のスタンドアロン環境で使用することができ、外部2D/3Dディスプレイの組み合わせと共にシミュレーションプラットフォームとして使用することができる。また、保護ヘルメット/ゴーグルは、教育及び娯楽の目的で施設及び博物館で使用することができる。
図1は、像p0が観察者200の眼に向かって反射するためにウインドスクリーン1に向かって投影されるときのゴースト像の生成の背後にある概念を示す。像p0は、ウインドスクリーン1の前面2及び後面3の両方から観察者200に向かって反射され、その結果、第1の像平面上に一次像p1及び第2の像平面上にゴースト像p2が生成される。ウインドスクリーン1は、ウインドスクリーンの屈折率n、ウインドスクリーンの厚さdC及びウインドスクリーンの傾斜角αという幾つかのパラメータを特徴とする。これらの要因は、ウインドスクリーン1の前面2によって反射された一次像とウインドスクリーン1の後面3によって反射されたゴースト像との間の横方向変位δy及び縦方向変位δzを規定する。関係は、以下の式によって与えられる。
ここで、γは、HUDシステム10からの光ビームの入射角である。実際の状況では、縦方向変位は、通常、投影距離と比較してはるかに小さく、したがって観察者には認識されにくくなる。一方、横方向変位は、図1に示されるように垂直方向又はy方向に沿ってのみ存在する、観察者が認識する変位である。ここで、垂直方向及び水平方向は特定の設定において相対的であり、図1の透明反射器及び入射ビームが回転された場合、衝撃を伴う方向は水平方向に変化する。したがって、観察者に最も影響を与える方向(すなわち、横方向変位δyの方向)を一次方向と呼び、垂直方向(縦方向変位δzの方向)を二次方向と呼ぶ。
ここで、γは、HUDシステム10からの光ビームの入射角である。実際の状況では、縦方向変位は、通常、投影距離と比較してはるかに小さく、したがって観察者には認識されにくくなる。一方、横方向変位は、図1に示されるように垂直方向又はy方向に沿ってのみ存在する、観察者が認識する変位である。ここで、垂直方向及び水平方向は特定の設定において相対的であり、図1の透明反射器及び入射ビームが回転された場合、衝撃を伴う方向は水平方向に変化する。したがって、観察者に最も影響を与える方向(すなわち、横方向変位δyの方向)を一次方向と呼び、垂直方向(縦方向変位δzの方向)を二次方向と呼ぶ。
ゴースト像の横方向変位δy(及び観察者200に対するゴースト像の視認性)は、投影ビームの発散を低減することによって、又は言い換えれば、ゴースト像と一次像との間の垂直変位の角度分解能が人間の眼の角度分解能よりも低くなるように、一次像及びゴースト像を長い投影距離に位置させることによって最小化することができ、この場合、観察者は2つの像を1つの像と見なす。
人間の眼が認識できる最小角度分解能は0.0003である。像と観察者との間の見かけの距離をdeiと定義すると、ゴースト像が見えない閾値距離は、式(3)に従って与えられる。
30°の透明反射器への入射角、1.5の屈折率、及び8mmのウインドスクリーン厚さを有する所与の設定について、ゴースト像及び一次像の変位は、式(2)に従って4.90mmであると計算することができる。式(3)は、16.33mの閾値投影距離を与える。また、これは、ビーム発散の予測から理解することもでき、一次方向に沿った発散は、人間の眼がゴースト像及び一次像を1つとして見なすようにほぼ平行である。
ゴースト像はこの手法を使用して効果的に除去されるが、関与する長い投影距離は、大きな倍率を有する光学系を必要とし、この光学系は、設計上の制約に適応することが困難であり、観察される最終像の品質に更に悪影響を及ぼし得る。特定のHUDシステム(自動車部門のものなど)はまた、基本的に、はるかに短い距離(一般には、車両のボンネットの真上に現れるように約2m)に像を投影することを必要とする。したがって、より広い範囲の用途に適したより広い範囲の投影距離にわたってゴースト像がない投影を達成することができるシステムを設計することは実用的な価値がある。
これは、異方性光学系を使用して異なる方向に沿って像形成を分離することによって達成され、それにより、(ゴースト像に影響を及ぼして)一次方向に沿って像が閾値距離以上の投影距離で形成され、一方、(ゴースト像に影響を与えない)二次方向に沿って像が任意の特定の目標距離で形成される。ここで、「異方性光学系」とは、円筒形レンズ、円筒形ミラー、異方性自由曲面ミラー又はレンズなど、光パワー(optical power)が方向に依存する任意の光学部品を意味する。例えば、円筒形ミラーは、一方向に沿って有限の光パワーを有し、垂直方向に沿って光パワーを有さず、異方性自由曲面ミラーは、一方向に沿って1つの光パワーを有し、垂直方向に沿って別の異なる光パワーを有する。
異方性パワーのこの原理は、放物面凹円筒形ミラーの結像特性を描く図2及び図3に示される。図2(a)は、物体が無限遠に位置し、像が焦点に位置し、その結果、非常に縮小された現実の反転像が得られる場合を示す。図2(b)は、物体が点Cを越えて位置し、像が点Cと点Fとの間に位置し、その結果、縮小された実像及び反転像が得られる場合を示す。図2(c)は、物体及び像が点Cに位置し、結果として物体と同じサイズの実像及び反転像が得られる場合を示す。図2(d)は、物体が点Cと点Fとの間に位置し、像が点Cを超えて位置し、その結果、拡大された実像及び反転像が得られる場合を示す。円筒形ミラーは、通常、1つの方向に沿って有限の曲率を有し、前の方向に対して垂直な他の方向に沿って無限の曲率を有する、1つの次元に光を集束させるために使用される。放物面円筒形ミラーに関する以下の説明では、放物面曲率を有する方向がx軸として指定され、無限曲率を有する方向がy軸として指定される。したがって、x軸に沿った像形成は放物面ミラーの規則に従うが、y軸に沿った像形成はミラー反射の規則に従う。
図3(a)及び図3(b)は、円筒形ミラーから2fを超えて離れて配置された点源a0における円筒形ミラーでの像形成の原理を示し、fはミラーの焦点距離である。図示のように、a0の像は、点a1においてfと2fとの間に形成される。点源がx軸に沿って位置b0にシフトするにつれて、b0の像がb1に現れる。長さa0b0が像の寸法を表す場合、図3(a)に示すように、反転されて縮小された像a1b1が得られる。y軸に沿ってa0から放射された光ビームを考慮すると、所与の角度を有する全ての光ビームについて、光ビームは、円筒形ミラーによって反射され、図3(b)に示す点a2で収束する。他の角度を有する光ビームの場合、光ビームはLaとして規定されるa1a2の延長線上の異なる点で収束する。したがって、点源は、円筒形ミラーによって1つの線に結像され、線上の各点は、点源からの1つの特定の放射角度を表す。図3(a)及び図3(b)に示す結像特性を組み合わせると、x方向に沿った1つの線像は円筒形ミラーによって1つの平面に結像され、y方向に沿った1つの線像は1つの線に結像されると推定することができる。
この解析は、点源から一次元の線オブジェクト及び二次元のオブジェクトに拡張することができる。図3(c)は、3つの考慮点、すなわち、z軸に対してθの角度を有する3つの平行光ビームを放射するc0、d0、及びe0を有する、y軸の周りに傾斜した線像を示す。これにより、円筒形ミラーによって形成される線の像が、対応する点をc1、d1及びe1として得られる。c0、d0及びe0はz軸に沿って等間隔に離間されるが、y軸に沿ったミラー反射及びz軸に沿った放物面レンズ効果により、c1、d1及びe1はもはや等間隔に離間されないことが分かる。ここで、c1,d1,e1の線像は、出射角θの特徴像を表す。他の角度の場合、c’、d’及びe’は、平行ビームと線Lc、Ld及びLeとの交差である。図3(d)に示すような2D物体の場合、1つの特定の角度について、線Lc0、Ld0及びLe0がLc1、Ld1及びLe1に結像されることが分かる。したがって、それぞれが等しいサイズであるz軸に沿って元々等間隔に離間された3つの線は、異なるサイズ及び間隔の線に変換される。したがって、像形成は、y軸に沿ったミラー反射規則及びx軸及びz軸に沿った放物面レンズ規則に従うことが観察され得る。
円筒形レンズの結像特性の解析から、円筒形ミラーは、y軸(無限曲率軸)と、x軸(有限曲率軸)及びz軸(光の伝搬方向)とで結像特性が異なると結論付けることができる。y軸については、鏡面反射の規則に従い、x及びz軸については、曲面の撮像の規則に従う(例えば、前述した場合の放物面ミラー撮像)。この異方性結像特性が望ましいが、円筒形ミラーに関連して説明したが、当業者であれば分かるように、円筒形レンズ又は自由曲面レンズなどの任意の他の適切な異方性光学部品を使用できる。
図4は、本発明の一実施形態に係るHUDシステム10を示す。
HUDシステム10は、PGU100及びディフューザ110(図示せず)、円筒形レンズ130、フィールドレンズ120、折り返しミラー111、及び従来のウインドスクリーン1から構成される。PGU100はプロジェクタによって設けられるが、当業者であれば分かるように、以下に説明する態様で動作することができれば、任意の適切な光源及び撮像手段を使用できる。したがって、一実施形態では、PGU100は、レーザ及び2D走査ミラー、又はディフューザ110上に形成するためのコンピュータ生成ホログラムを生成するホログラフィックユニットから形成される。他の実施形態において、PGU100は、ディフューザ110上に形成するための三次元光照射野像を生成するための光照射野ユニットである。デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、液晶ディスプレイ(LCD)デバイス、液晶オンシリコン(LCoS)ディスプレイ、レーザプロジェクタ、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、量子ドット発光ダイオード(QLED)ディスプレイ、及びマイクロ発光ダイオード(μLED)ディスプレイも、PGU100内で、又はPGU100として使用され得る。当業者であれば分かるように、DMD、LCoS及びLCDの実施形態では、PGU100が初期光源を更に備える。これに対し、LEDを備えるPGU100は、更なる発光構成要素を必要としない。更に、DMD、LCoS、LCD又はLED、OLED、QLED、μLEDの実施形態では、ディフューザ110が存在しないように外部像実現面は必要とされない。
図示の構成は、透明な反射器としてウインドスクリーン1を使用するが、当業者であれば分かるように、一対の拡張現実ゴーグルのバイザ、又は透明反射器タイプのHUDの反射体スクリーンなど、有限の厚さの任意の適切な透明スクリーンを使用できる。
一実施形態において、PGU100は、ユーザに見える最終像が正しく表示されるように、光路を操作するために使用される構成要素を通る光の伝送から生じる歪みを考慮することができる。一実施形態では、これは、投影される前にデジタル領域の像に事前補償逆歪みを適用するPGU100内の(又はそれと通信する)ソフトウェアベースの歪み補正モジュールによって達成される。一実施形態では、歪み補正モジュールは、投影光学系及びディスプレイの光学部品から予想される歪みを計算し、ユーザに見える最終像が歪まないように適用されなければならない逆歪みを決定する。これにより、PGUは各像の光路の非対称性を考慮することができる。このような事前補償歪みは、ソフトウェアによって既知の方法で決定することができる。これにより、任意の像生成後補正並びに嵩張る補正光学系の必要性がなくなる。更に、それにより、異なるディスプレイ表面及び光学セットアップに適応することができるより高い可撓性がもたらされる。
使用時、PGU100は、ディフューザ110に光を投影して像を形成する。次いで、この像は、円筒形レンズ130及びフィールドレンズ120を通じて投影され、ミラー111によって反射されて、投影像をウインドスクリーン1上に収束させ、そこで観察者200に向かって反射される。当業者であれば分かるように、以下に記載される要件を満たすことを条件として、任意の適切な合焦光学系及び拡大光学系を使用することができる。一実施形態では、フィールドレンズ120がフレネルレンズによって設けられる。更なる実施形態において、フィールドレンズ120は、PGU100からの発散ビームをほぼ平行なビームに変更するように構成される。図示の実施形態は、異方性光学部品として円筒形レンズ130を使用しているが、当業者であれば分かるように、それが一次方向及び二次方向に沿って異なる光学/倍率を示す場合には、任意の適切な光学部品を使用できる。他の適切な光学部品としては、円筒形ミラー、自由曲面ミラー又は自由曲面レンズが挙げられる。当業者であれば分かるように、円筒形レンズ130及びフィールドレンズ120の正確な順序は、それらがPGU100によって放射された光を遮断するように配置されていれば、HUDシステム10内のそれらの相対位置が固定されないようにそれらの特性(すなわち、凹状又は凸状)に依存する。
図示のシステムは、(式(3)によって定義された閾値距離を超えて像を投影するための)単一の等方性レンズと、(ゴースト像が一次像から変位する横断面の方向に垂直な二次方向の投影距離を変更するための)単一の異方性レンズとを含むが、当業者であれば分かるように、各タイプのレンズのうちの2つ以上を使用できる。一実施形態では、光学収差、歪み又は無彩色分散を補償するために更なる光学部品が含まれ、したがって画質が改善される。
PGU100から円筒形レンズ130及びフィールドレンズ120を透過し、ミラー111を介してウインドスクリーン1に入射する光の経路を光路と称する。当業者であれば分かるように、必要に応じて光路を操作するために(例えば、HUDシステム10の全体サイズを最小限に抑えるために)、PGU100とフィールドレンズ120との間、又はフィールドレンズ120とウインドスクリーン1との間の光路に沿って、任意の数の介在する反射器/レンズ又は他の光学部品を配置することができる。
本発明の一態様は、設置固有ではない態様でゴースト像の低減をもたらす柔軟で構成可能なシステムを可能にすることである。説明したように、一次像とゴースト像との間の角度分離が人間の眼の角度分解能未満であることを必要とし、それに応じてHUDシステムを実装することによって、ユーザの身長、表示角度、サイズなどの変動を考慮することができる。
図5及び図6は、(a)フィールドレンズ120が存在せず、ゴースト像が明らかである、(b)フィールドレンズ120が存在し、ゴースト像が識別できないように投影距離が十分に大きい、(c)フィールドレンズ120と円筒形レンズ130の両方が存在し、ゴースト像が識別できないまま像が観察者200の近くに見える、ハブシステムについて、観察者に明らかな像を示す。また、一次方向及び二次方向の両方向に沿った円筒形ミラーの異なる光学/倍率パワーに起因する、像の一方向の反りも明らかである。一実施形態では、この反りは、予め補償された像を投影することによって対処することができる。一実施形態では、事前補償像は、1つの方向に沿って修正された倍率又は縮小係数を有して投影される。更なる実施形態では、像は、ゼルニケ多項式に基づく所定のグリッド歪み補償で投影される。
図7は、自由曲面ミラー111a、円筒形ミラー111b、放物面ミラー111c、及びフィールドレンズ対120aを含むHUBシステム10の代替的な構成を示す。図から分かるように、適切な異方性ミラー(例えば、ミラー111a、円筒形ミラー111b及び放物面ミラー111cを含まない)の使用は、専用の異方性レンズ130及び/又はフィールドレンズ120の必要性を排除することができる。これは、設置スペースが限られている用途に特に有利である。
作用例
標準化された自動車用途の場合、適切な全体的な目標投影距離は2.2メートルであり、その結果、自動車ボンネットの前面のすぐ上に観察像が得られる。典型的なウインドスクリーンは、30°の角度で傾斜しており、6mmの厚さ及び1.5の屈折率を有する。運転者とウインドスクリーンとの間の距離は700mmである。ウインドスクリーンとHUDの射出瞳との間の距離は500mmに設定され、アイボックスサイズは130mm×50mmに設定され、視野は7°×4°に設定される。
標準化された自動車用途の場合、適切な全体的な目標投影距離は2.2メートルであり、その結果、自動車ボンネットの前面のすぐ上に観察像が得られる。典型的なウインドスクリーンは、30°の角度で傾斜しており、6mmの厚さ及び1.5の屈折率を有する。運転者とウインドスクリーンとの間の距離は700mmである。ウインドスクリーンとHUDの射出瞳との間の距離は500mmに設定され、アイボックスサイズは130mm×50mmに設定され、視野は7°×4°に設定される。
式(2)によれば、結果として生じる横方向の変位は4.24mmであり、これはゴースト像を除去するために約14mの投影距離を必要とする。図4の設定を採用する(すなわち、単一のフィールドレンズ120及び単一の円筒形レンズ130)。投影された物体(すなわち、PGU100及びディフューザ(存在する場合)によって生成及び実現される像)は、まずフィールドレンズ130によって撮像され、遠距離に虚像(301)を形成する。この場合、所望の距離deiは14mであり、したがって虚像距離diはdi=dei-dvに従って12.8mとなり、ここでdvはHUDシステムの射出瞳と観察者との間の距離であり、この場合1.2mである。フィールドレンズ130の焦点距離を300mmとすると、像面とフィールドレンズ120との間の距離doは、式(3)に従って算出することができる。
前記像が虚像であることを考慮して、負符号のdiを伴う。これにより、doの値は293.13mmとなる。観察者から2.2m離れた所望の距離に像を投影するために、射出瞳までの第2の像距離は1mであるべきであり、これは異方性光学部品(すなわち、この実施形態における円筒形レンズ130)を使用することによって達成される。
前記像が虚像であることを考慮して、負符号のdiを伴う。これにより、doの値は293.13mmとなる。観察者から2.2m離れた所望の距離に像を投影するために、射出瞳までの第2の像距離は1mであるべきであり、これは異方性光学部品(すなわち、この実施形態における円筒形レンズ130)を使用することによって達成される。
図8に示すように、虚像301は、300mmの焦点距離から遠距離(観察者まで14m)までの等方性フィールドレンズ120によって結像される。そして、第2の虚像302は、第2の円筒形レンズ130(x方向に沿って放物線状の曲率を有する)によって近距離(観察者に対して2.2m)まで形成される。円筒形レンズ130は異方性結像特性を有するため、x方向に沿ったビーム発散のみが変更され、y方向に沿ったビーム発散は変更されない。ゴースト像はy方向に沿ってのみ存在し、y方向に沿ったビーム発散は、観察者への二画素の角度分解能が人間の眼の限界値よりも小さくなるように高度に平行になるべく設計されているため、第2の虚像302がdeiよりも短い距離で投影されても、観察者はゴースト像を観察しない。
14mの投影距離で像を投影するために、生成された物体は、300mmの焦点距離を有するフィールドレンズ130から293mm離れて配置されるべきである。円筒形レンズ130は、図8に示すように、x方向に沿って第1の虚像301を第2の虚像302に結像させるために導入される。これを実現するために、フィールドレンズ120の後に凸状円筒形レンズが採用される。フィールドレンズ120と凸状円筒形レンズ130との間の距離を20mmとすると、12820mmに置かれた物体を、円筒形レンズの同じ側の1020mmに置かれた像に結像させることが凸状円筒形レンズの機能である。これにより、do=12820mm、di=-1020mm、及びレンズ機能に応じた焦点距離値-1108mmが得られる。一実施形態では、図9に示す構成を提供して、パッケージング容積を減らすために、光学物体とレンズとの間に折り返しミラー111を使用することができる。
図10、図11、及び図12は、アイボックスが130mm×50mmに設定され、シミュレーション波長が587.6nmであり、視野が7°(水平)×4°(垂直)に設定された比較構成のZemaxシミュレーション結果を示す。Zemaxシミュレーション結果から、像は観察者から2.2メートル離れて投影され、H268mm×V150mmのサイズであり、これはH7°×V4°の視野に等しい。系の像歪み率は-0.62%とかなり低い値であるが、円筒形レンズを使用しているため、水平方向及び垂直方向に沿った系の拡大時間が異なる。図11(b)に示すシミュレーション結果から、水平方向に沿った光学倍率は3.6であり、垂直方向に沿った光学倍率は6.1である。したがって、通常の比率の像を投影すると、観察者に見える像は水平方向に沿って圧縮されたように見える。正しい比率の投影像を得るために、事前補償対象像を使用することができる。この特定の実施形態では、再補償対象像は、垂直サイズに対する水平サイズの比が1.7(6.1/3.6=1.7)になるようにサイズ変更される必要がある。
結論として、本発明の原理に従ってGIFHUDシステムが設計されており、これは2.2メートルの投影距離及びH7°×V4°FOVの標準仕様を満たす。
マルチ深度像
自動車用HUDシステムでは、ディスプレイが、各々が異なる投影距離を有する複数の層又は部分から形成される合成像を含み、像の第1の層が、都市部の運転エリアにおいて快適に見えるように短い距離に投影され、第2の像層が、地方部の運転エリアにおいて快適に見えるように長い距離に投影されることが、一般的な傾向である。HUD上の3D像を近似するために同じ原理を使用することもできる。
自動車用HUDシステムでは、ディスプレイが、各々が異なる投影距離を有する複数の層又は部分から形成される合成像を含み、像の第1の層が、都市部の運転エリアにおいて快適に見えるように短い距離に投影され、第2の像層が、地方部の運転エリアにおいて快適に見えるように長い距離に投影されることが、一般的な傾向である。HUD上の3D像を近似するために同じ原理を使用することもできる。
図13は、像の第1の層又は部分が2.2メートルに投影され、第2の層又は像部分が14メートルに投影される前述の多層効果をもたらすように設計されたHUDシステムの実施形態を示す。
システムパラメータは、HUDシステム10の設定と同様に、図8及び図9のいずれかに関して前述したものと同一である。二層投影は、使用される凸状円筒形レンズ130のサイズを制限することによって達成される。図8の実施形態と同様に、フィールドレンズ120は、像全体を14メートル離れて投影するために使用される。凸状円筒形レンズ130は、像の下部からの光のみを遮断するように配置される。円筒形レンズ130の異方性結像特性により、下部は2メートルまで結像されるが、(凸状円筒形レンズ130を通過していない)像の上部からアイボックスによって受信された光は14メートルの投影距離に留まる。
シミュレーション結果を図14、図15及び図16に示す。前述のように、円筒形レンズ130の等方性の倍率に起因して、像の下部が水平方向に沿って圧迫され、これは事前に補償される必要があることが分かる。しかしながら、上側像は、理想的な通常レンズで形成されるため、異なる方向に沿って同じ倍率を有し、補償は必要ない。
したがって、本発明の一態様に係るHUDシステム10が提供される。
Claims (22)
- ゴースト像がないヘッドアップディスプレイを提供するための像生成システムであって、
前面及び後面を有する表示スクリーンと、
アイボックスに向けて反射するために前記表示スクリーンに向けて像を投影する画像生成ユニットと、
フィールドレンズと、
第1の軸に沿う第1の光パワー及び第2の軸に沿う第2の光パワーを有する異方性光学部品であって、前記第1の軸と第2の軸が垂直である、異方性光学部品と、
を備え、
前記画像生成ユニットは、第1の虚像を形成する前記表示スクリーンの前記前面に光が入射するように、前記フィールドレンズを介して光を投射するように構成され、前記光の一部は、前記表示スクリーンを透過し、第2の虚像を形成する前記表示スクリーンの前記後面に入射し、前記第1及び第2の虚像は、前記第1の軸に沿ってオフセットされ、
前記フィールドレンズは、前記オフセットが閾値の大きさ未満であり且つ前記第1及び第2の虚像が前記アイボックスから見て実質的に重なり合うように、第1の投影距離で前記第1の虚像を投影し、第2の投影距離で前記第2の虚像を投影するように構成され、
前記異方性光学部品は、前記第2の軸のみに沿って前記第1及び第2の虚像を拡大するように構成される、
像生成システム。 - 前記フィールドレンズが、前記第1の虚像と前記第2の虚像との間の前記オフセットが閾値角度分解能を下回るように、前記第1の投影距離及び前記第2の投影距離で前記第1の虚像及び前記第2の虚像を投影するように構成される、請求項1に記載の像生成システム。
- 前記閾値角度分解能が画素の寸法に等しい、請求項2に記載の像生成システム。
- 前記閾値角度分解能が人間の眼の前記角度分解能に等しい、請求項2に記載の像生成システム。
- 前記異方性光学部品が、自由曲面ミラー、自由曲面レンズ、円筒形ミラー、又は円筒形レンズのうちの1つによって設けられる、請求項1から4のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記フィールドレンズが、凹面鏡、自由曲面、フレネルレンズ、導波路、回折光学素子、ホログラフィック光学素子、又は1つ以上のテーパ状光ファイバのうちの1つによって設けられる、請求項1から5のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記画像生成ユニットが光源及び空間光変調器を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記画像生成ユニットが、投影像を実現するためのプロジェクタ及びディフューザを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記画像生成ユニットがレーザ及び2D走査ミラーを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記画像生成ユニットが、コンピュータ生成ホログラムを生成するためのホログラフィックユニットと、前記ホログラムを実現するためのディフューザとを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記画像生成ユニットが、LCDデバイス、LEDデバイス、マイクロLEDデバイス、OLEDデバイス、又はデジタル光処理デジタルマイクロミラーデバイスのうちの1つ以上を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記画像生成ユニット、前記フィールドレンズ、前記表示スクリーン、及び/又は前記異方性光学部品のいずれかの間に介在光学系を更に備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記介在光学系が、折り返しミラー、導波路、回折光学素子、又はホログラフィック光学素子のうちの1つを備える、請求項12に記載の像生成システム。
- 前記画像生成ユニットと通信する像プロセッサを更に備え、前記像プロセッサは、前記像が前記表示スクリーン上で歪みなく見えるように、光学セットアップによって引き起こされる歪みを考慮するように構成される、請求項1から13のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記ヘッドアップディスプレイの前記表示スクリーンが車両のウインドスクリーンである、請求項1から14のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記フィールドレンズ、投影ユニット、異方性光学部品、及び/又は介在光学部品(存在する場合)のうちの1つ以上が互いに対して移動可能である、請求項1から15のいずれか一項に記載の像生成システム。
- 前記像が第1の領域及び第2の領域を含み、前記システムが、前記第1の領域及び前記第2の領域が前記フィールドレンズを介して投影される一方で前記第2の領域のみが前記異方性光学部品を介して投影されるように配置される、請求項1から16のいずれか一項に記載の像生成システム。
- ゴースト像がないヘッドアップディスプレイを提供するための方法において、
画像生成ユニットで像を生成することであって、前記像が、所定のアイボックスに向けて反射するために表示スクリーン上にレンダリングされ、前記表示スクリーンが前面及び後面を有する、生成することと、
前記画像生成ユニットと前記表示スクリーンとの間にフィールドレンズを設けることと、
前記画像生成ユニットと前記表示スクリーンとの間に異方性光学部品を設けることであって、前記異方性光学部品が、第1の軸に沿う第1の光パワー及び第2の軸に沿う第2の光パワーを有し、前記第1の軸と第2の軸が垂直であり、
前記表示スクリーンの前記前面に入射する光の一部が反射されて第1の虚像を形成し、前記光の一部が、前記表示スクリーンを透過して、前記後面に入射し、第2の虚像を形成し、前記第1及び第2の虚像が前記第1の軸に沿ってオフセットされる、設けることと、
前記オフセットが閾値の大きさ未満であり且つ前記第1の虚像及び前記第2の虚像が前記アイボックスから見て実質的に重なり合うように、第1の投影距離で前記第1の虚像を投影し、第2の投影距離で前記第2の虚像を投影するように前記フィールドレンズを構成することと、
前記第2の軸のみに沿って前記第1の虚像及び前記第2の虚像を拡大するように前記異方性光学部品を構成することと、
を含む方法。 - 前記第1の虚像と前記第2の虚像との間の前記オフセットが閾値角度分解能を下回るように、前記第1及び第2の投影距離で前記第1及び第2の虚像を投影することを更に含む、請求項18に記載の方法。
- 前記閾値角度分解能が画素の寸法に等しい、請求項19に記載の方法。
- 前記閾値角度分解能が人間の眼の角度分解能に等しい、請求項19に記載の方法。
- 前記像が第1の領域及び第2の領域を含み、前記第1の領域及び前記第2の領域が前記フィールドレンズを通じて投影される一方で前記第2の領域のみが前記異方性光学部品を通じて投影されるように、前記画像生成ユニット、前記フィールドレンズ、及び前記異方性光学部品を配置するステップを更に含む、請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
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